添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態のネットワーク管理装置として機能する統合制御装置100およびネットワークを管理する光パス制御装置200、フロー制御装置300、および仮想サーバ制御装置400からなる通信システムを示すブロック図である。
この統合制御装置100は、統合データベース120を備える。光パス制御装置200は、パスデータベース201とパスデータベース201の情報を用いてパス制御を行うパス制御手段(図示せず)をさらに備える。
また、フロー制御装置300は、スイッチデータベース301と、スイッチデータベース301に従って、フローデータの振り分け処理を行う振分手段を備える。
仮想サーバ制御装置400は、サーバデータベース401と、配置手段をサーバデータベース401に基づいて仮想サーバの配置処理を行う配置手段(図示せず)を備える。
さらに、パスデータベース201は、物理光パス情報テーブル202(物理パス情報テーブル)、論理光パス情報テーブル203(論理パス情報テーブル)を記憶し、スイッチデータベース301は、物理トポロジテーブル302およびフローテーブル303を記憶し、サーバデータベース401は、仮想サーバ対応情報テーブル402(サーバ対応情報テーブル)を記憶する。
図1に示される通り、統合制御装置100は、管理者Pから入力される経路算出ポリシに従って、ネットワークリソースの管理を行う装置である。そして、光パス制御装置200、フロー制御装置300および仮想サーバ制御装置400それぞれのネットワークのリソース状態を監視し、そのリソース状態およびネットワークリソース運用ポリシに従ってネットワークトポロジの変更処理を行い、変更したネットワークトポロジの更新処理を各装置に対して行う。
つぎに、これら光パス制御装置200(接続制御装置)、フロー制御装置300および仮想サーバ制御装置400が制御する制御対象である光パススイッチOT(OT1〜OT3)(接続装置)、フロースイッチSW(SW1〜SW3)、および物理サーバPM(PM1〜PM3)のシステム構成について説明する。図2は、これら各制御対象装置である各スイッチおよびサーバを含んだ通信システムの全体構成を示すブロック図である。図2に示される通り、この通信システムは、光パススイッチOT1〜OT3、フロースイッチSW1〜SW3、および物理サーバPM1〜PM3から構成されている。光パススイッチOTは、光パス側に接続先となる光パススイッチOTに対して接続するための集約光ポート1および2を備え、フロースイッチSW側に光ポート1〜4を備え、それぞれ物理的な光パスを相互に接続している。
フロースイッチSWは、光パススイッチOTに接続するための外ポート1〜4および物理サーバPMに接続するための内ポート1および2を備え、光パススイッチOTと物理サーバPMとを接続している。
物理サーバPMは、仮想サーバを配置するための物理的に構築されているサーバであり、仮想サーバを配置するためのハイパーバイザーを備えている。
そして、光パス制御装置200は、パスデータベース201に従って、光パススイッチOT1〜OT3を制御し、フロー制御装置300は、スイッチデータベース301に従って、フロースイッチSW1〜SW3を制御し、仮想サーバ制御装置400は、サーバデータベース401に従って、物理サーバPM1〜PM3を制御する。
さらに、詳細に光パス制御装置200、フロー制御装置300、および仮想サーバ制御装置400について説明する。
光パス制御装置200は、パスデータベース201を備え、光パススイッチOTを制御する部分である。パスデータベース201は、物理光パス情報テーブル202および論理光パス情報テーブル203を有している。光パススイッチOT1〜OT3は、後述する通り、物理的に構築された光パスP1〜P3を介した通信接続制御を行う。
ここで物理光パス情報テーブル202について説明する。図3は、物理光パス情報テーブルの具体例を示す説明図である。図3に示されるように、物理光パス情報テーブル202には、物理パスID、SWID/ポート、対向装置/ポート、論理光パスID、および使用可能波長数を対応付けて記述している。物理パスIDは、物理パスを識別するためのIDである。SW ID/ポートは、光パススイッチを識別するためのIDおよび光パスを接続するためのポートである。対向装置/ポートは、接続先となる光パススイッチとその接続ポートである。論理光パスID(論理パスID)は、論理的に構築された光パスを識別するためのIDである。使用可能波長数は、使用することができる波長の数である。
初期状態においては、図3に示される通りの情報が記述されており、例えば、物理パスID:P1、SWID/ポート:OT1/集約光ポート1、対向装置/ポート:OT2/集約光ポート1、論理光パスID:無し、使用可能波長数:8が対応付けて記述されている。物理パスID:P2およびP3についても、図3に示されているように所定の情報が記述されている。
図4は、論理光パス情報テーブル203の具体例を示す説明図である。初期状態では、図4に示される通り、何も記述はされていないが、論理光パスID、経路、使用済帯域、使用可能帯域、割当波長数が対応付けて記述されている。経路は、接続元となる光パススイッチの光ポートおよび集約光ポート並びに接続先となる光パススイッチの光ポートおよび集約光ポートからなる情報である。使用済帯域は、全帯域における使用している帯域を示し、使用可能帯域は、その残りの帯域を示す。割当波長数は、割り当てられている波長数である。
フロー制御装置300は、スイッチデータベース301を備え、フロースイッチを制御する部分である。スイッチデータベース301は、フロースイッチの物理トポロジテーブル302およびフローテーブル303を備えている。フロースイッチは、後述する通り、データの割り振り制御を行う。
ここでフロー制御装置300の物理トポロジテーブル302について説明する。図5は、その具体例を示す説明図である。図5に示されるとおり、物理トポロジテーブル302は、SWID/ポートと対向装置/ポートとを対応付けて記述している。例えば、図5においては、フロースイッチSW1/内ポート1、物理サーバPM1/ポート1を対応付けて記述している。それぞれ、フロースイッチの識別子とそのポート番号、物理サーバの識別子とそのポート番号を記述している。
図6は、フローテーブル303の具体例を示す説明図である。初期状態においては、何も記述されていないが、フローID、SWID、マッチフィールド、および出力ポートが対応付けて記述される。これら情報は、統合制御装置100で計算され、統合制御装置100によりは登録されることになる。
図7は、仮想サーバ対応情報テーブル402の具体例を示す説明図である。初期状態においては、物理サーバPM1〜PM3が記述されているが、配置する仮想サーバVMとの対応付はなされていない。仮想サーバVMの設定は管理者Pによって行われることになる。
このように構成された光パススイッチOT、フロースイッチSWおよび物理サーバPMに対して制御する統合制御装置100の機能について説明する。図8は、統合制御装置100の機能を示すブロック図である。図8に示される通り、統合制御装置100は、管理者入力部101、ネットワークリソース状態監視部102、データベース更新部103、経路算出部104(経路算出手段)、経路コスト行列生成部105(生成手段)、経路コスト行列修正部106(経路コスト行列修正手段)、論理パス追加部107(論理パス追加手段)、条件判断部108(条件判断手段)、削除部110(削除手段)、フローテーブル計算部111、ネットワーク情報更新部112(更新手段)、統合トポロジマップ121(統合トポロジテーブル)、フローテーブル122、論理光パス情報テーブル123(論理パス情報テーブル)、経路算出ポリシテーブル124、仮想サーバ対応情報テーブル125(サーバ対応テーブル)、および仮想サーバ接続設定テーブル126(接続設定テーブル)を含んで構成されている。
図9は、統合制御装置100のハードウェア構成図である。図8に示される統合制御装置100は、物理的には、図9に示すように、CPU11、主記憶装置であるRAM12及びROM13、入力デバイスであるキーボード及びマウス等の入力装置14、ディスプレイ等の出力装置15、ネットワークカード等のデータ送受信デバイスである通信モジュール16、ハードディスク等の補助記憶装置17などを含むコンピュータシステムとして構成されている。図8における各機能は、図9に示すCPU11、RAM12等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU11の制御のもとで入力装置14、出力装置15、通信モジュール16を動作させるとともに、RAM12や補助記憶装置17におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。以下、図8に示す機能ブロックに基づいて、各機能ブロックを説明する。
管理者入力部101は、統合制御装置100の管理者Pからの操作を受け付ける部分であり、例えば経路算出ポリシの入力を受け付ける部分である。この経路算出ポリシは、最小遅延パス優先など、経路算出のための基準となる情報である。また、仮想サーバの物理サーバPMへの配置や移動、または仮想サーバVM間の経路設定要求などを受け付ける。
ネットワークリソース状態監視部102は、光パス制御装置200、フロー制御装置300、および仮想サーバ制御装置400から各種情報を収集する部分である。
データベース更新部103は、ネットワークリソース状態監視部102において収集した各種情報を統合データベース120との間で整合性をチェックして、更新する部分である。
経路算出部104は、統合トポロジマップ121、経路算出ポリシテーブル124、および仮想サーバ対応情報テーブル125に記憶されている情報に基づいて、所定条件に基づいた所定経路を算出する部分であり、例えばコストが最小となるコスト最小経路を算出する部分である。この経路算出部104は、経路コスト行列生成部105により生成された経路コスト行列に基づいてコスト最小経路を算出することができる。
経路コスト行列生成部105は、経路コスト行列を生成する部分である。図10に経路コスト行列の具体例を示す。この経路コスト行列は、行欄に送信元、列欄に宛先を記述する。送信元および宛先には、光パススイッチOT1〜OT3、フロースイッチSW1〜SW3、および物理サーバPM1〜PM3が記述され、それぞれを送信元および宛先としたときの経路コストが記述されている。図10においては、例えば光パススイッチOT1を送信元に、光パススイッチOT2を宛先とした場合、そのコストは1としている。なお、この行列における空欄部分は、経路がないことを示している。
経路コスト行列修正部106は、経路コスト行列生成部105において生成された経路コスト行列を修正する部分である。例えば、コスト最小経路として算出した経路が、帯域不足などで論理光パスの経路を構築できなかった場合、その経路を選択できないように、その部分に無限大など極大な数値を設定する。
論理パス追加部107は、経路算出部104により算出された所定経路が一つの論理光パスで構成する論理パスが存在するか否か、また存在しない場合、一つの論理パスで構成する論理パスを追加できるか否かを判断し、さらに、一つの論理パスで構成する論理パスがなかったり、また追加できない場合には、当該所定経路上のすべての物理光パス上に論理光パスが存在するか否か、また論理光パスを追加可能か否かを判断する部分である。そして、物理光パス上に論理光パスが存在せず、論理光パスを追加可能であれば、論理光パスの追加処理を行う部分である。この論理パス追加部107は、統合トポロジマップ121および論理光パス情報テーブル123に対して、論理光パスID、経路等の必要な情報を記述することにより論理光パスの追加処理を行う。
条件判断部108は、経路算出部104において算出された所定経路を構成する論理光パスまたは追加された論理光パスが、ネットワークリソース要求条件を満たすか否かを判断する部分である。例えば、条件判断部108は、論理光パス情報テーブルにおける使用済帯域および使用可能帯域に基づいて、算出された所定経路を構成する論理光パスがネットワークリソース要求条件を満たすか、また満たさない場合、帯域増強によってネットワークリソース要求条件を満たすかを判断する。
条件判断部108が、帯域増強することによりネットワークリソース要求条件を満たすことができると判断できる場合には、論理パス追加部107は、論理光パス情報テーブル123における使用済帯域および使用可能帯域を書き換えることで、帯域増強処理を行う。また、帯域増強によりネットワークリソース要求条件を満たすことができない場合には、上述算出した所定経路の論理光パスに関する情報を、論理光パス情報テーブル123および統合トポロジマップ121から破棄する。そして、経路コスト行列修正部106は、経路コスト行列において該当する区間に、そのコストとして無限大を記述する。
削除部110は、仮想サーバ接続設定テーブル126と、論理光パス情報テーブル123とを照合して、仮想サーバVMが割り当てられていない論理光パスを抽出し、当該論理パスを論理光パス情報テーブル123および統合トポロジマップ121から削除する。
フローテーブル計算部111は、統合トポロジマップ121に基づいてフローテーブル122を計算する部分である。
ネットワーク情報更新部112は、統合データベースに基づいて光パス制御装置200、フロー制御装置300、および仮想サーバ制御装置400における各種データベースを更新する部分である。すなわち、論理光パス情報テーブル123、フローテーブル122、仮想サーバ対応情報テーブル125に基づいた更新処理を行う。
統合トポロジマップ121は、各制御装置のデータを管理するためのデータベースである。図11に、統合トポロジマップ121の具体例を示す。図11に示される通り、SWID/ポート、対向装置/ポート、物理パスID、論理光パスID、使用可能波長数を対応付けて記述している。この統合トポロジマップ121は、フロー制御装置300の物理トポロジテーブル302(トポロジ情報)と、物理光パス情報テーブル202とを合成したものである。
フローテーブル122は、フロー制御装置300におけるフローの割り振りを行うためのフロー設定情報を記述するテーブルであって、フロー制御装置300から取得した情報である。その内容は、図5に示されている通り、フロー制御装置300のフローテーブル303と同じである。
論理光パス情報テーブル123は、光パス制御装置200から取得した情報と同じ構成をとるものであって、図4と同じであって、初期状態においては何も記述されていない。
経路算出ポリシテーブル124は、経路算出ポリシを記述するテーブルであって、管理者入力部101から入力された経路算出ポリシを記述する。例えば、最小遅延パス優先などの情報を記述する。
仮想サーバ対応情報テーブル125は、物理サーバPMと仮想サーバとを対応付けて記述するものであって、図7に示されているものと同じである。これも初期状態にあっては何も記述されていない。
仮想サーバ接続設定テーブル126は、仮想サーバ接続設定情報、ネットワークリソース要求条件、論理光パスIDを対応付けて記述するものである。図12にその具体例を示す。初期状態では何も記述されていない。この仮想サーバ接続設定テーブル126は、仮想サーバの配置に伴ってその接続設定情報が記述され、例えば、仮想サーバの接続として仮想サーバの接続VM1→仮想サーバVM2とを接続することを示す情報が記述され、そのネットワークリソース要求条件として、帯域30Gbpsが記述され、対応する論理光パスIDとしてV1が記述される。なお、このテーブルは、初期状態としては存在しておらず、仮想サーバの配置に伴ってその接続設定情報として生成され、記憶される。
つぎに、このように構成された通信システムおよび統合制御装置100の動作について説明する。図13は、初期状態から定期的に行われる処理を示すシーケンス図である。まず、光パス制御装置200は、光パススイッチOT1〜OT3から経路情報の収集を行い(S101)、収集した情報と物理光パス情報テーブル202および論理光パス情報テーブル203の情報との整合性をチェックし、更新する(S102)。
同様に、フロー制御装置300は、フロースイッチSW1〜SW3からフロースイッチSWの経路情報を収集し(S103)、フロースイッチSW1〜SW3のスイッチデータベース301(物理トポロジテーブル302およびフローテーブル303)の整合性をチェックし、更新する(S104)。
また、仮想サーバ制御装置400は、物理サーバPM1〜PM3から物理サーバPMおよび仮想サーバVMについての対応情報を収集し(S105)、サーバデータベース401(仮想サーバ対応情報テーブル402)の整合性をチェックし、更新する(S106)。
そして、統合制御装置100は、光パス制御装置200、フロー制御装置300および仮想サーバ制御装置400のそれぞれのデータベース情報を収集し(S107)、統合データベース120との整合性をチェックして、更新する(S108)。
このようにして、定期的に統合データベース120を更新することにより、通信システムの最新の状態を把握することができる。なお、上述S101〜S106における処理は、上述の順番である必要はなく、適宜その順番を変えてもよい。
[初期状態からの経路処理に関する詳細処理]
つぎに、仮想サーバVMの配置に伴う経路制御について説明する。図14は、新規に仮想サーバVMを配置することに基づいて経路制御を行う処理を示すシーケンス図である。まず、管理者Pから経路算出ポリシおよび仮想サーバ配置とネットワークリソースの確保要求が、管理者入力部101により受け付けられる(S201、S202)。ここで仮想サーバVMの配置と、ネットワークリソースの確保要求について、説明する。図15は、仮想サーバの配置とネットワークリソースの確保要求とからなる入力情報を示す説明図である。図15に示される通り、配置先となる物理サーバPMとその仮想サーバVMとの対応付けした配置情報(図15(a))、並びに仮想サーバの接続情報(接続元と接続先を示したもの)と、ネットワークリソース要求条件とを対応付けした条件情報(図15(b))とが、入力情報として管理者により入力される。図15では、例えば、物理サーバPM1には、仮想サーバVM1およびVM4を配置することや、仮想サーバVMの接続情報として、仮想サーバVM1→仮想サーバVM2が、そのネットワークリソース要求条件として、帯域30Gpbsとすることが、指定されている。
つぎに、統合制御装置100において、データベース更新部103は、管理者Pから入力された配置情報、接続情報および条件情報に基づいて、統合データベース120における経路算出ポリシテーブル124、仮想サーバ対応情報テーブル125、および仮想サーバ接続設定テーブル126を更新する(S203)。そして、これら更新された仮想サーバ接続設定テーブル126の各仮想サーバの接続情報に基づいて、経路算出部104は、所定の経路制御手順を実行することで、コスト最小経路を算出して、経路を決定し、統合データベース120に反映する(S204)。この詳細処理については、後述する。
そして、ネットワーク情報更新部112は、統合データベース120のうち、論理光パス情報テーブル123で示される論理光パス設定内容とその設定要求を光パス制御装置200に送信する(S205)。光パス制御装置200は、論理光パス設定内容に基づいてパスデータベース201(論理光パス情報テーブル203)を更新する(S206)。そして、光パス制御装置200は、パスデータベース201の更新内容に合わせて光パススイッチOT1〜OT3を設定する(S207)。光パス制御装置200は、光パススイッチOT1〜OT3に対する設定が完了すると、その完了通知を統合制御装置100に送信する(S208)。
また、統合制御装置100は、フローテーブル122で示されるフロー設定情報とその設定要求をフロー制御装置300に送信する(S209)。フロー制御装置300は、送信されたフロー設定情報に基づいてスイッチデータベース301(フローテーブル303)を更新する(S210)。そして、フロー制御装置300は、フローテーブル303の更新内容に合わせてフロースイッチSW1〜SW3を設定する(S211)。フロー制御装置300は、フロースイッチSW1〜SW3に対する設定が完了すると、その完了通知を統合制御装置100に送信する(S212)。
また、統合制御装置100は、仮想サーバ対応情報テーブル125で示される仮想サーバ対応情報とその配置要求を仮想サーバ制御装置400に送信する(S213)。仮想サーバ制御装置400は、送信された仮想サーバ対応情報に基づいて仮想サーバ対応情報テーブル402を更新する(S214)。そして、仮想サーバ制御装置400は、仮想サーバ対応情報テーブル402の更新内容に合わせて物理サーバPM1〜PM3に対して、仮想サーバVMの配置処理を行う(S215)。仮想サーバ制御装置400は、物理サーバPM1〜PM3に対する設定が完了すると、その完了通知を統合制御装置100に送信する(S216)。
そして、統合制御装置100は、これら設定処理、配置処理がすべて終わると、その旨を管理者に対して通知する(S217)。なお、光パス制御装置200、フロー制御装置300、および仮想サーバ制御装置400に対するそれぞれの設定処理の順番は、これに限定されるものではなく、その順番は相互に入れ替わってもよい。
このように、統合制御装置100は、仮想サーバVMの配置、仮想サーバの接続情報およびその条件情報からなる入力情報が管理者から受け付けると、それに応じて経路の設定処理を各制御装置に対して行うことができる。
つぎに、上述の処理S204について、より詳細に説明する。図16は、コスト最小経路を算出し、必要に応じて新たな論理光パスを設定するための処理を示すフローチャートである。
まず、仮想サーバ接続設定テーブル126から、仮想サーバVMの接続元Xと接続先Yとが指定された一の接続情報およびその接続要求が入力される(S301)。
そして、経路コスト行列生成部105は、統合データベース120のうち統合トポロジマップ121、仮想サーバ対応情報テーブル125、および経路算出ポリシテーブル124から、経路コスト行列を作成し、経路算出部104は、コスト最小となるコスト最小経路(経路A)を算出する(S302)。
ここで論理光パスのチェック処理が行われる(S300)。この処理の詳細については、図17において説明する。そして、ここで、論理光パスのチェックがOKであると判断されると(S300:OK)、データベース更新部103は、仮想サーバ接続設定テーブル126に仮想サーバVMの接続元Xから接続先Yへの通信に対応する論理光パスIDを追記することで、統合データベース120(統合トポロジマップ121)に反映する(S305)。
つぎに、削除部110は、仮想サーバ接続設定テーブル126と論理光パス情報テーブル123とを照らし合わせ、仮想サーバ接続が割り当てられていない論理光パスTがあれば、その論理光パスTを抽出し、論理光パスTを論理光パス情報テーブル123および統合トポロジマップ121から削除する(S306)。
そして、フローテーブル計算部111は、更新された統合トポロジマップ121に基づいて仮想サーバVMの接続元Xから接続先Yへの通信に対応するフローテーブル122を計算し、統合データベース120(フローテーブル122)に反映する(S307)。
このようにして、コスト最小経路となる論理光パスに基づいて、仮想サーバ接続設定テーブル126、論理光パス情報テーブル123、およびフローテーブル122を生成することができる。また、ネットワーク情報更新部112は、これらテーブルの情報を各制御装置に対して反映させることができる。
また、論理光パスのチェック処理(S300)において、NGであると判断されると(S300:NG)、データベース更新部103は、経路Aに応じた統合データベース120の論理光パス情報テーブル123および統合トポロジマップ121の更新内容を破棄する(S313)。なお、図17に示すS309およびS312の処理において更新処理が行われた場合のみ、論理光パス情報テーブル123および統合トポロジマップ121の更新内容の破棄の処理を行い、更新処理が行われなかった場合には、当該処理はスキップする。
そして、経路コスト行列修正部106は、S302において作成した経路コスト行列に対して、論理光パスが追加不可となった区間、および波長の追加割当が不可となった区間を到達不可として、その区間のコストに、極大値(例えば、コストとして最大値となる値であって、ここでは∞:無限大)を記述する(S314)。そして、経路算出部104は、更新された経路コスト行列を用いて、コスト最小となるコスト最小経路を改めて算出する(S315)。
そして、経路算出部104は、当該コスト最小経路を構成するための物理パスが存在するか否かを判断し(S316)、存在しない場合には、通知部(図示せず)が仮想サーバVM間の要求条件を満たす経路がないことを管理者に通知する(S317)。また、コスト最小経路が存在する場合には、S303に戻り、論理パスの存在の有無等のチェックが行われる。
つぎに、図17を用いて、論理光パスのチェック処理について説明する。図17は、論理光パスチェック処理を示すフローチャートである。
図16のS302において算出したコスト最小経路(経路A)に基づいて、論理パス追加部107は、当該算出したコスト最小経路(経路A)を一つの論理光パスで構成する論理パスVが存在するか否かを判断する(S303)。
そして、論理パス追加部107が、論理光パスVが存在すると判断すると、条件判断部108は、コスト最小経路を構成するすべての論理光パスが、接続元Xから接続先Yへの接続におけるネットワークリソース要求条件を満たすか否かを判断する(S304)。すなわち、管理者により入力されたネットワークリソース要求条件を、論理光パス情報テーブル123で記述されている使用済帯域に基づいて満たしているか否かを判断する。
そして、条件判断部108がネットワークリソース要求条件を満たしていると判断すると(S304:YES)、論理光パスのチェックはOKと判断され、図16のS305に進む。
一方、処理S303において、論理パス追加部107は、論理光パスVが存在しないと判断すると、上述コスト最小経路(経路A)が一つの論理光パスで構成できる論理光パスVを、統合トポロジマップの経路Aに対応する物理パスIDについて使用可能波長数が1以上か否かにより、追加可能か否かを判断する(S308)。ここで、追加可能であると判断すると、論理パス追加部107は、論理光パスVを追加するため、統合データベース120における論理光パス情報テーブル123、および統合トポロジマップ121を更新する(S309)。そして、ネットワークリソース要求条件の判断が行われる(S304)。
また、論理パス追加部107は、処理S308において、追加不可であると判断すると、コスト最小経路上のすべての物理光パス上に論理光パスが存在するか否かを判断する(S310)。ここで、論理光パスが存在すると判断されると、S304に進み、ネットワークリソース要求条件の判断処理が行われ、上述のとおりの処理が行われる。
また、論理パス追加部107は、コスト最小経路上のすべての物理光パス上に論理光パスが存在しないと判断すると、さらに物理光パス上にコスト最小経路を構成する論理光パスを追加可能か否かを判断する(S311)。ここで、コスト最小経路を構成する論理光パスを追加することができると判断されると、その追加処理を行うために、論理パス追加部107は、統合データベース120における論理光パス情報テーブル123および統合トポロジマップ121を更新する(S312)。
また、S311において、追加不可であると判断されると、論理光パスのチェックはNGと判断され、図16のS313に進む。
また、処理S304において、ネットワークリソース要求条件を満たさない場合には、条件判断部108は、そのネットワークリソース要求条件を満たさない論理光パスにおいて、波長追加割当による帯域増強によってネットワークリソース要求条件を満たすか否かを判断する(S318)。ネットワークリソース要求条件を満たすと判断されると、論理パス追加部107は、波長を追加割当して、統合データベース120における論理光パス情報テーブル123および統合トポロジマップ121を更新する(S319)。そして、論理光パスのチェックはOKと判断され、図16のS305に進む。
処理S318において、ネットワークリソース要求条件を満たせないと判断されると、論理光パスのチェックはNGと判断され、図16の処理S313に進み、再度経路算出処理が行われる。
このようにして、算出したコスト最小経路に基づいて、必要に応じて論理光パスを追加することができる。よって、仮想サーバの配置後に必要なパス経路および帯域を確保できない場合には、動的にそのネットワーク構成を追加することで、必要な帯域を確保することができる。
[初期状態からの仮想サーバを配置することに伴う経路処理]
つぎに、各具体的な状況に応じた処理を、統合トポロジマップ121および論理光パス情報テーブル123の記憶されている情報と対応付けて説明する。まず、初期状態から、仮想サーバVMの配置を行う時の処理について説明する。この処理は、図16および図17におけるS301〜S303(NO)、S308(YES)、S309、S304(YES)〜S307の順に処理したものとなる。
図18は、初期状態から仮想サーバ配置の配置処理を行うときの経路制御を示す模式図である。図18においては、物理サーバPM1〜PM3のそれぞれに、仮想サーバVM1〜VM4を配置するよう仮想サーバの配置とネットワークリソースの確保要求がなされる。これにより、論理光パスV1、V2が物理光パスP1上に構築され、論理光パスV3、V4が物理光パスP2上に構築されることになる。
ここでは、図18に示されている、仮想サーバVM1〜VM4の配置に応じて、論理光パスV1〜V4を構築するときの処理について、図14のシーケンスおよび図16、図17のフローチャートの手順に従って説明する。
まず、管理者が経路算出ポリシおよび仮想サーバVMの配置情報とネットワークリソース確保要求を入力する(図14のS201およびS202、図15参照)。
そして、データベース更新部103は、これら情報に基づいて経路算出ポリシテーブル124、仮想サーバ対応情報テーブル125、および仮想サーバ接続設定テーブル126を更新する。
図19は、更新された仮想サーバ対応情報テーブル125の具体例を示す説明図である。図19に示される通り、ここには、物理サーバPM1〜PM3に対応付けた配置する仮想サーバVM1〜VM4が対応付けられて記憶されており、例えば物理サーバPM1には、仮想サーバVM1およびVM4が対応付けられている。符号125aで示された部分が追加された内容となる。
そして、図15(b)に示されている接続情報が入力される。ここでは、例えば仮想サーバの接続VM1→VM2が入力されるとする(S301)。
そして、経路コスト行列生成部105が経路コスト行列を生成し、仮想サーバの接続VM1→VM2におけるコスト最小経路となる経路Aを算出する。本実施形態では、例えば、物理サーバPM1(仮想サーバVM1)→フロースイッチSW1→光パススイッチOT1→光パススイッチOT2→フロースイッチSW2→物理サーバPM2(仮想サーバVM2)の経路Aがコスト最小経路として導き出される(図16のS302)。
ここで、論理パス追加部107は、このコスト最小経路となる経路Aが一つの論理光パスで構成する論理光パスの有無を判断する(図17のS303)。論理パス追加部107は、初期状態では、何ら論理光パスは張られていないため、論理光パス情報テーブル123が空である(図4参照)ことから論理光パスはないと判断し(図17のS303/NO)、そして、追加可能か否か判断する(図17のS308)。本実施形態では、図11に示す統合トポロジマップ121の経路Aに対応する物理パスIDについて使用可能波長数が1以上であり、このため論理光パスが追加可能であるため、論理パス追加部107は、論理光パスV1を追加するとして、論理光パス情報テーブル123と統合トポロジマップ121とを更新する(図17のS309)。
図20は、上述のとおり論理光パスが追加された統合トポロジマップ121の具体例を示す説明図である。図20に示される通り、符号121a、符号121bが追加された部分であり、対応物理パスID:P1には、論理光パスID:V1が対応付けられる。ここで使用可能波長数は、論理光パス1つ分使用されるため、7となる(初期値は8である)。後述する通り、論理光パスID:V2、V3およびV4についても同様に処理されるが、図20では、論理光パスV1のみ追加された統合トポロジマップを示す。図21は、論理光パス:V2、V3およびV4を追加した統合トポロジマップを示す。符号121c、121dで示されている部分がさらに追加されており、また符号121e、および121fの部分については、論理光パスV2についての情報が追加されている。
統合トポロジマップ121が更新されるとともに、論理光パス情報テーブルも更新される。図22は、論理光パスが追加された論理光パス情報テーブル123の具体例を示す説明図である。
初期状態としては論理光パス情報テーブル123には、何も情報が記述されていないため、論理光パスを新規に追加することになる場合には、図22の符号123aに示される通り、論理光パスID:V1、経路、使用済帯域、使用可能帯域、割当波長数が対応付けられて追加される。ここで経路は、接続元の光パススイッチOTのフロースイッチSW側のポート番号および物理光パス側のポート番号、並びに接続先となる光パススイッチOTの物理光パス側のポート番号およびフロースイッチSW側のポート番号から指定される。使用済帯域は、使用している帯域を示すものであって、通常1波長あたり40Gbpsが割り当てられており、本実施形態ではネットワークリソース要求条件として30Gbpsが要求されているため、使用済帯域としては、30Gbpsとなり、その残りは、使用可能帯域として10Gbpsとなる。他の論理光パスIDであるV2〜V4についても同様に追加処理され、図23に示される通りの情報(符号123b)が順次追加処理される。
論理光パス情報テーブル123および統合トポロジマップ121の更新処理がなされると、つぎに、経路Aを構成するすべての論理光パス(ここでは、V1)は、仮想サーバの接続情報VM1→VM2のネットワークリソース要求条件を満たすか否か、条件判断部108が判断する(図17のS304)。
ここでの例では、ネットワークリソース要求条件を満たしているため、論理パス追加部107は、仮想サーバ接続設定テーブル126に対する論理光パスIDの追加処理を行い、統合データベース120に反映する(図16のS305)。
図24は、追加処理された仮想サーバ接続設定テーブル126の具体例を示す説明図である。図24に示される通り、符号126aで示された部分が、更新処理に応じて追加された内容となる(図16のS305参照)。図24では、例えば、符号126aで示されている通り、仮想サーバの接続情報として仮想サーバの接続VM1→VM2が記述されており、それに対応付けて、ネットワークリソース要求条件が帯域30Gbps、対応論理光パスID:V1が対応付けて追加されている。他の接続VM2→VM1などについても同様の処理がなされ、符号126bが追加された図25に示されるようなテーブルが作成される。
そして、仮想サーバ接続設定テーブル126と論理光パス情報テーブル123とを照らし合わせて、仮想サーバの接続が割り当てられていない論理光パスがないことを確認して(S306)、統合トポロジマップ121に基づいて仮想サーバVM1からVM2への通信に対応するフローテーブル122を作成する(S307)。
図26は、作成されたフローテーブル122の具体例を示す説明図である。図26に示される通り、フローテーブル122には、フローID、フロースイッチのID、マッチフィールド、出力ポートが対応付けられている。このフローテーブル122の内容は、フロー制御装置300のスイッチデータベース301におけるフローテーブル303に反映される。なお、上述の例においては、S307では、接続VM1→VM2のみのフローテーブルが作成されることになり、フローID:F1およびF2のみに対応するフローテーブルが作成される。他の接続VM2→VM1などについても、同様の処理がなされ、最終的には、符号122bが追加された図27に示されるフローテーブルが作成される。
上述の手順は、仮想サーバの接続情報VM1→VM2に対する処理であり、同様手順を仮想サーバの接続情報VM2→VM1、VM3→VM4、VM4→VM3など他の接続についても行う。
このようにして、統合トポロジマップ121と論理光パス情報テーブル123に新たな論理光パスを構築するための情報が追加される。ここに追加された情報は、図14のS205、S209、S213で示される処理に従って、光パス制御装置200、フロー制御装置300、および仮想サーバ制御装置400における各データベースに反映される。
図28は、更新された光パス制御装置200の物理光パス情報テーブル202の具体例を示す説明図である。図28に示される通り、統合制御装置100において更新された論理光パス情報テーブル123に基づいて物理光パス情報テーブル202が更新される。ここでは、符号202aで示される部分が追加されており、物理パスID:P1およびP2に対応する部分に論理光パスV1〜V4が構築されたため、その論理光パスIDおよび使用可能波長数が更新されている。
このように、各種テーブルに追加された論理光パスに関する情報が記述され、これら情報は光パス制御装置200、フロー制御装置300および仮想サーバ制御装置400に送信され、さらにその下位にある光パススイッチOT、スロースイッチSW、および物理サーバPMに反映させるため、図18で示されるように、任意の物理サーバPMに仮想サーバVMを配置したうえで、VM間の接続のNWリソース要求条件を満たすように論理光パスV1〜V4を物理光パスP1およびP2上に構築し、VM間の経路を設定することができる。
[論理光パスの帯域増強に伴う経路処理]
つぎに、仮想サーバVM1およびVM2の間における要求条件変更に伴う帯域増強の処理の詳細について説明する。これは、図16および17におけるS301〜S303(YES)、S304(NO)、S318(YES)、S319、S305、S306、およびS307の順の処理に対応したものとなる。図29は、論理光パスV1およびV2の帯域を増強したときの経路制御を示す模式図であり、論理光パスV1およびV2の帯域が増強されている。
図30は、ネットワークリソース要求条件変更に伴う帯域増強処理を示すシーケンス図である。
図30に示される通り、経路算出ポリシおよび仮想サーバVM間のネットワークリソース要求条件の変更が受け付けられる(S401、S402)。そして、統合制御装置100は、これに基づいて、経路算出ポリシテーブル124、仮想サーバ接続設定テーブル126を更新し(S403)、更新した仮想サーバ接続設定テーブル126において、ネットワークリソース要求条件が更新された各仮想サーバVMの接続情報を入力し、経路制御手順を行って、各接続の経路の決定およびその決定を統合データベース120に反映する(S405)。
統合制御装置100は、統合データベース120のうち、論理光パス情報テーブル123の内容である光パス設定内容と光パス設定要求を送信し(S405)、光パス制御装置200は、パスデータベース201を更新する(S406)。そして、光パススイッチOT1〜OT3に対して光パスの設定を行う(S407)。
光パス制御装置200からその設定完了の通知を統合制御装置100は受信すると(S408)、管理者に対してその旨を通知する(S409)。
このような帯域増強処理において、統合データベース120における各テーブルの情報変更履歴の変遷とともにその処理を図14のシーケンス図および図16、17のフローチャートの手順に従って説明する。
まず、ネットワークリソース要求条件変更として、図31に示される入力情報(接続情報および条件情報)が入力される(図30のS401およびS402)。図31は、ネットワークリソース要求条件の変更指示のための入力情報を示す説明図であって、この図31に示されているように、例えば、仮想サーバの接続情報として仮想サーバの接続情報VM1→VM2は、ネットワークリソース要求条件として帯域160Gbpsに変更されるように指定されている。
そして、変更指示の入力情報が受け付けられると、統合データベースの経路算出ポリシテーブル124、仮想サーバ接続設定テーブル126が更新される(S403)。図32は、更新後の仮想サーバ接続設定テーブル126の具体例を示す説明図である。符号126cで示す部分であるネットワークリソース要求条件欄が、管理者により指定されたネットワークリソース要求条件に従って、変更されている。ここでは、ネットワークリソース要求条件が40Gbpsから160Gbpsに変更されている。
そして、図31に示されている接続情報が入力される。ここでは、まず一つの接続情報として仮想サーバの接続情報VM1→VM2が入力される(図16のS301)。
そして、上述したのと同様に、経路コスト行列生成部105が経路コスト行列を生成し、仮想サーバの接続情報VM1→VM2におけるコスト最小経路となる経路Aを算出する。本実施形態では、例えば、物理サーバPM1(仮想サーバVM1)→フロースイッチSW1→光パススイッチOT1→光パススイッチOT2→フロースイッチSW2→物理サーバPM2(仮想サーバVM2)の経路Aがコスト最小経路として導き出される(図16のS302)。
ここで、論理パス追加部107は、このコスト最小経路となる経路Aが一つの論理光パスで構成する論理光パスの有無を判断する(図17のS303)。この例では、論理パス追加部107は、すでに論理光パスは構築されているため、論理光パスは存在すると判断するが、その後、条件判断部108は、ネットワークリソース要求条件を満たしていないと、判断する(図17のS304/NO)。
そして、条件判断部108は、ネットワークリソース要求条件を満たさない論理光パスV1において、波長追加割当によりネットワークリソース要求条件を満たすことができると判断できる場合には、論理パス追加部107は、波長を追加割当するとして、統合データベース120の論理光パス情報テーブル123および統合トポロジマップ121を更新する(図17のS319)。
図33は、更新された統合トポロジマップ121の具体例を示す説明図である。図33の符号121gで示されている通り、論理光パスID:V1およびV2に対応付けられている使用可能波長数は3に変更されている。
ここでは、仮想サーバの接続情報VM1→VM2の接続情報に対応付けられたV1のネットワークリソース要求条件が160Gbpsの帯域に変更されたため、4波長分(V1)および1波長分(V2)の5波長分の帯域が要求されている。よって、使用可能波長数は3となる。
なお、図34で示されている通り、最終的には、接続VM2→VM1の接続情報に対応付けられたV2のネットワークリソース要求条件が160Gbpsの帯域に変更されたことを考慮した情報(符号121h)に書き換えられ、ここでは、使用可能波長数0が記述される。
図35は、更新後の論理光パス情報テーブル123の具体例を示す説明図である。図35における符号123cに示す通り、論理光パスID:V1に対応する使用済帯域、使用可能帯域、および割当波長数が更新されている。上述した通り、ネットワークリソース要求条件として、160Gbpsが要求されているため、160Gbpsを満たすため4波長(1波長40Gbps)を割り当てるように変更されている。図36においては、さらに論理光パスV2の情報も更新されたものを示す(符号123d)。論理光パスV2の情報の更新は、VM2→VM1の接続について同様手順を行うことで更新処理が行われる。
このように統合トポロジマップ121と論理光パス情報テーブル123とが更新されると、この経路Aに対して、論理パス追加部107は、仮想サーバ接続設定テーブル126に対する論理光パスIDを更新する処理を行い、統合データベース120に反映する(図16のS305)。なお、通常帯域増強するときには、論理光パスは変わらないため仮想サーバ接続設定テーブル126の更新処理をスキップしてもよい。
そして、仮想サーバ接続設定テーブル126と、論理光パス情報テーブル123とを照らし合わせて、仮想サーバの接続情報が割り当てられていない論理光パスがないことを確認後(S306)、フローテーブル122の計算処理が行われる(S307)。なお、ここでも通常は論理光パスの変更はないため、フローテーブル122の計算処理をスキップしてもよい。
なお、同様の手順を仮想サーバの接続情報VM2→VM1に対しても行う。
このようにして、統合トポロジマップ121と論理光パス情報テーブル123に論理光パスの帯域を変更した情報が追加される。ここに追加された情報は、図14のS205、S209、S213で示される処理に従って、光パス制御装置200、フロー制御装置300、および仮想サーバ制御装置400における各データベースに反映される。
そして、光パス制御装置200におけるパスデータベース201の物理光パス情報テーブル202には、上述の更新された情報が反映される。
図37は、仮想サーバ配置に伴い帯域増強したのちの、光パス制御装置200における更新後の物理光パス情報テーブル202の具体例を示す説明図である。図37の符号202bに示されている通り、物理パスID:P1に対応する使用可能波長数がそれぞれ更新されている。
なお、フローテーブル122や、仮想サーバ対応情報テーブル125等については、変更はされておらず、フロー制御装置300のスイッチデータベース301および仮想サーバ制御装置400の仮想サーバ対応情報テーブル402には何ら変更はされない。
このようにして、各テーブルが更新されることにより、帯域増強したパスを構築することができる。
[仮想サーバVM3の移動に伴う経路制御処理]
つぎに、仮想サーバVMを移動させたときの、パスの再構成についての処理を説明する。これは、図16、17における、S302、S303(YES)、S304(NO)、S308(NO)、S313〜S316(YES)、S303(NO)、S308(YES)、S309、およびS304〜S307の順の処理に対応したものである。
図38は、仮想サーバVM3を物理サーバPM3から物理サーバPM2に移動させたときの経路制御を示す模式図である。図38に示される通り、仮想サーバVM3が物理サーバPM2に移動したことに伴って、その論理光パスV5およびV6が、物理光パスP2およびP3をまたいで新たに構築されている。
図39を用いて、仮想サーバVMを移動させるときの処理について説明する。図39は、仮想サーバVMの移動に基づいて経路制御を行う処理を示すシーケンス図である。まず、管理者から経路算出ポリシおよび仮想サーバの移動要求が、管理者入力部101により受け付けられる(S501、S502)。つぎに、統合制御装置100において、データベース更新部103は、管理者からの入力情報に基づいて、統合データベース120における経路算出ポリシテーブル124、および仮想サーバ対応情報テーブル125を更新する(S503)。そして、仮想サーバ接続設定テーブル126に基づいて、経路算出部104は、コスト最小経路を算出して、経路を決定し、統合データベース120に反映する(S504)。この詳細処理については上述した通りである。
そして、ネットワーク情報更新部112は、統合データベース120のうち、論理光パス情報テーブル123で示される論理光パス設定内容とその設定要求を光パス制御装置200に送信する(S505)。光パス制御装置200は、論理光パス設定内容に基づいてパスデータベース201(論理光パス情報テーブル203)を更新する(S506)。そして、光パス制御装置200は、パスデータベース201の更新内容に合わせて光パススイッチOT1〜OT3を設定する(S507)。光パス制御装置200は、光パススイッチOT1〜OT3に対する設定が完了すると、その完了通知を統合制御装置100に送信する(S508)。
また、統合制御装置100は、フローテーブル122で示されるフロー設定情報とその設定要求をフロー制御装置300に送信する(S509)。フロー制御装置300は、送信されたフロー設定情報に基づいてスイッチデータベース301(フローテーブル303)を更新する(S510)。そして、フロー制御装置300は、フローテーブル303の更新内容に合わせてフロースイッチSW1〜SW3を設定する(S511)。フロー制御装置300は、フロースイッチSW1〜SW3に対する設定が完了すると、その完了通知を統合制御装置100に送信する(S512)。
また、統合制御装置100は、仮想サーバ対応情報テーブル125で示される仮想サーバ対応情報とその配置要求を仮想サーバ制御装置400に送信する(S513)。仮想サーバ制御装置400は、送信された仮想サーバ対応情報に基づいて仮想サーバ対応情報テーブル402を更新する(S514)。そして、仮想サーバ制御装置400は、仮想サーバ対応情報テーブル402の更新内容に合わせて物理サーバPM1〜PM3に対して、仮想サーバVMの配置処理を行う(S515)。仮想サーバ制御装置400は、物理サーバPM1〜PM3に対する設定が完了すると、その完了通知を統合制御装置100に送信する(S516)。
そして、統合制御装置100は、これら設定処理、配置処理がすべて終わると、その旨を管理者に対して通知する(S517)。なお、光パス制御装置200、フロー制御装置300、および仮想サーバ制御装置400に対するそれぞれの設定処理の順番は、これに限定されるものではなく、その順番は相互に入れ替わってもよい。
つぎに、上述のとおり仮想サーバVMを移動させることについて、統合データベース120における各テーブルの情報変更履歴の変遷とともにその処理を図39のシーケンス図および図16、17のフローチャートの手順に従って説明する。
まず、仮想サーバVM3の移動要求として、図40に示される要求情報が入力される(図39のS501およびS502)。図40は、上述S502において、受け付けられた仮想サーバの移動要求情報を示す説明図である。この図40においては、仮想サーバVM3が物理サーバPM2に移動することを要求していることを示している。すなわち、初期状態からの設定では、図15(a)に示されるとおり、仮想サーバVM3は、物理サーバPM3に配置されていたが、ここでは、その配置を変えるための要求をしている。
そして、移動要求が受け付けられると、統合データベースの経路算出ポリシテーブル124、仮想サーバ接続設定テーブル126が更新される(S503)。
図41は、更新された仮想サーバ対応情報テーブル125の具体例を示す説明図である。符号125bで示される通り、図19の状態から比較して、物理サーバPM2には、仮想サーバVM3が追加され、物理サーバPM3からは、仮想サーバVM3がのぞかれている。
そして、図40に示されている配置情報が入力される。ここでは、この配置情報に基づいて移動対象となる仮想サーバVMを含んだ接続情報が入力情報として入力される。本実施形態では、図15に示される入力情報に基づいた仮想サーバ接続設定テーブル126が記憶されていることを前提としている。そして、ここでは、図32で示されている仮想サーバ接続設定テーブル126に接続情報に基づいて、仮想サーバの接続情報VM3→VM4が入力される(図16のS301)。なお、後述する通り仮想サーバの接続情報VM4→VM3も入力対象となる。
そして、上述したのと同様に、経路コスト行列生成部105が経路コスト行列を生成し、仮想サーバの接続情報VM3→VM4におけるコスト最小経路となる経路Aを算出する。本実施形態では、例えば、物理サーバPM2(仮想サーバVM3)→フロースイッチSW2→光パススイッチOT2→光パススイッチOT1→フロースイッチSW1→物理サーバPM1(仮想サーバVM4)の経路Aがコスト最小経路として導き出される(図16のS302)。
ここで、論理パス追加部107は、このコスト最小経路となる経路Aが一つの論理光パスで構成する論理光パスの有無を判断する(図17のS303)。この例では、論理パス追加部107は、一つの論理光パスで構成する論理光パスV2は存在するが、その後、条件判断部108は、ネットワークリソース要求条件を満たしていないと、判断する(図17のS304/NO)。
そして、条件判断部108は、ネットワークリソース要求条件を満たさない論理光パスV2において、波長追加割当によりネットワークリソース要求条件を満たすことがでないと判断すると(S318/NO)、論理パス追加部107は、論理光パス情報テーブル123および統合トポロジマップ121の更新内容を破棄する処理に移行するが(図16のS313)、ここでは更新したものはないので、この処理をスキップすることになる。
そして、経路コスト行列修正部106は、論理光パスが追加不可となった区間、および波長の追加割当が不可となった区間を到達不可として、その区間にコスト:無限大を記述する(図16のS314)。ここでは、経路コスト行列修正部106は、光パススイッチOT2→OT1の区間について波長の追加割当ができないため、コストを無限大とする。
図42は、更新された経路コスト行列の具体例を示す説明図である。図42では、符号105aで示される部分に無限大が記述されている。ここでは、仮想サーバの接続情報VM3→VM4への接続の経路制御において、最短経路である光パススイッチOT2からOT1に対する波長割り当てができないため、その区間を選択できないように、そのコストを無限大としたものである。
そして、経路算出部104は、修正された経路コスト行列に基づいてコスト最小経路となる経路Aを算出する(図17のS315)。そして、経路算出部104は、算出した経路Aとして、物理サーバPM2(仮想サーバVM3)→フロースイッチSW2→光パススイッチOT2→光パススイッチOT3→光パススイッチOT1→フロースイッチSW1→物理サーバPM1(仮想サーバVM4)を算出し、この経路Aは存在すると判断する(図16のS316)。
つぎに、論理パス追加部107は、経路Aを一つの論理光パスで構成する論理光パスは存在しないと判断して(図17のS303/NO)、一つの論理光パスで構成する論理光パスV5を追加するために(S308/YES)、データベース更新部103は、論理光パス情報テーブル123および統合トポロジマップ121を更新する。
図43は、論理光パスV5を追加して更新した統合トポロジマップ121の具体例を示す説明図である。図43に示される通り、符号121iおよび121jで示されている部分が更新された部分であり、対応物理パスP2およびP3において、移動前の情報である論理光パスV3およびV4に加えて、論理光パスV5が対応付けられたものとなっている。
なお、この時点では、論理光パスV3、V4は削除されていないが、後述する図16のS306の処理により、図45の符号123eの部分が、仮想サーバVM3の移動に伴って、経路が削除され、その対応する論理光パス情報テーブル123の一部が削除される。そして、これに応じて統合トポロジマップ121の論理光パスV3およびV4に対応する部分が削除される。
図44においては、論理光パスV3およびV4に関する情報が削除され、論理光パスV6がさらに追加された状態(符号121kおよび符号121l)が示されている。図に示されるように符号121kの部分から論理光パスV3およびV4に関する情報が削除されている。
図45は、更新後の論理光パス情報テーブル123の具体例を示す説明図である。図45に示されている通り、符号123fの部分が、仮想サーバVM3の移動に伴って、VM3→VM4の接続のための論理光パスV5として論理光パス情報テーブル123に追加される。このV5の追加処理は、図17におけるS309の処理により実行される。なお、123eの部分は、論理光パスV3およびV4に関する情報であるが、この時点では、まだ削除されていない。
図46は、最終的な論理光パス情報テーブル123を示す図である。図45における論理光パスV3およびV4に関する情報(符号123e)は削除され、VM4→VM3の接続のため、符号123gで示される論理光パスV6(符号123g)が追加されている。
そして、論理パス追加部107は、経路Aを構成するすべての論理光パスV5は、仮想サーバの接続情報VM3→VM4のネットワークリソース要求条件を満たすと判断し(S304/YES)、データベース更新部103は、経路Aを採用し、仮想サーバ接続設定テーブル126の仮想サーバの接続情報VM3→VM4の接続に対して、論理光パスV5を追加して更新するとともに、これを統合データベース120に反映する。
図47は、更新された仮想サーバ接続設定テーブル126の具体例を示す説明図である。符号126dで示されている、仮想サーバの接続情報VM3→VM4に対応する対応論理光パスIDとして、V5が対応付けられるよう更新されている(図16のS305)。なお、この時点では、論理光パスV6については更新されておらず、まだ論理光パスV4のままとなっている。
図48は、最終的な仮想サーバ接続設定テーブル126を示すものである。上述の手順を再度行うことにより、符号126eで示されるとおり、論理光パスV6に書き換えられる。
そして、削除部110は、論理光パス情報テーブル123と、仮想サーバ接続設定テーブル126とを照らし合わせることで、論理光パスV3が、仮想サーバ接続設定テーブル126に記述されていない、と判断する。そして、削除部110は、論理光パス情報テーブル123から、当該論理光パスID:V3に対応付けられている情報である図45の符号123eで示されている部分を削除する(図16のS306)。また、同時に統合トポロジマップ121からも同様に対応する物理パスよりV3を削除する。また、図43、図44においては、論理光パスV4の情報が同様に削除されるが、V4についてはVM4→VM3の接続について、同様手順を行い論理光パスV6が設定され、V4が不要になった際に削除される。
そして、フローテーブル計算部111は、フローテーブル122の計算処理を行う(S307)。
図49は、更新後のフローテーブル122の具体例を示す説明図である。フローテーブル122における符号122cで示される部分は、タイムアウトなどにより削除され、符号122dで示される部分は、フローテーブル122仮想サーバの移動に伴って再計算され追加される部分である。符号122cで示される部分の削除処理は、タイムアウトにより実行される処理であり、図16の処理には表れていない。図49では、VM4→VM3についての情報も更新されているが、VM4→VM3のフローテーブルの更新については、VM4→VM3の接続について、同様手順を行い、経路設定を行った際に更新される。なお、同様の手順を仮想サーバの接続VM4→VM3に対しても行う。
このようにして、仮想サーバVMの移動に伴って、統合トポロジマップ121と論理光パス情報テーブル123における論理光パスの情報が変更される。ここに変更された情報は、図39のS505〜S516で示される処理に従って、光パス制御装置200、フロー制御装置300、および仮想サーバ制御装置400における各データベースに反映される。
そして、光パス制御装置200におけるパスデータベース201の物理光パス情報テーブル202には、上述の更新された情報が反映される。
図50は、更新された物理光パス情報テーブル202の具体例を示す説明図である。これは、統合制御装置100において更新された論理光パス情報テーブル123に基づいて更新される。ここでは、符号202cで示されている部分が更新されており、論理光パスV5およびV6が追加され、V3およびV4が削除されている。
このようにして、仮想サーバを移動した場合に、ネットワークリソースの条件を満たした論理光パスを動的に変更することができる。
つぎに、本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態の統合制御装置100は、経路算出部104は、統合トポロジマップ121に基づいて、所定条件(実施形態では、最小遅延パス優先)を満たした仮想サーバVM間の所定経路(コスト最小経路)を算出する。そして、論理パス追加部107は、算出された経路の物理パス上に論理パスがない場合に、当該経路の物理パス上に論理パスを構築するために、当該経路の論理パスを統合トポロジマップ121に追加する。そして、ネットワーク情報更新部112は、論理パスが追加された統合トポロジマップ121に基づいて、光パス制御装置200、および仮想サーバ制御装置400に配置されている情報テーブルを更新する。これにより、仮想サーバ同士を接続する際において、あらかじめ定められた所定条件を満たした経路を動的に変更することができる。
また、この統合制御装置100によれば、条件判断部108は、所定経路(コスト最小経路)の論理パスが、ネットワークリソース要求条件を満たすか否かを判断する。そして、所定経路の論理パスが、ネットワークリソース要求条件を満たすと判断されると、当該論理パスを、前記統合トポロジマップ121に追加する。また、条件判断部108により所定経路の論理パスが、ネットワークリソース要求条件を満たさないと判断されると、経路算出部104は、所定経路を割り当て不可として、他の所定経路を算出する。これにより、あらかじめ定められたネットワークリソース条件を満たすように、経路を変更したり、追加することができる。よって、ネットワークリソースを満たすように、パス区間において潤沢な帯域を用意しておく必要もなく、また、ネットワークリソースを考慮して仮想サーバの配置を決定する必要がなくなる。
また、この統合制御装置100によれば、論理パス追加部107が、算出された所定経路(コスト最小経路)を、一つの論理パスで構成できるか否かを判断し、一つの論理パスで構成できると判断すると、ネットワーク情報更新部112は、一つの論理パスで構成できると判断した論理パスを、光パス制御装置200および仮想サーバ制御装置400に配置されている情報テーブルに対して更新処理し、論理パス追加部107は、さらに、一つの論理パスで構成できる論理パスの追加処理ができない場合には、物理パス上における論理パスの存在の有無の確認を行う。これにより、一つの論理パスで構成できる経路を優先して追加するようにするため、通信遅延がより大きくなる経路を選択することを防止することができる。
この統合制御装置100によれば、論理光パスIDと、接続元における光パス制御装置200の入出力ポートおよび接続先における光パス制御装置200の入出力ポートと、を対応付けた論理光パス情報テーブルをさらに備えている。そして、論理パス追加部107は、所定経路の論理パスとして、論理光パス情報テーブル123に、論理光パスIDとともに、接続元および接続先における光パス制御装置200の入出力ポートを経路順に記述することで、所定経路の論理パスを追加することができる。よって、仮想サーバ同士を接続する際において、あらかじめ定められた所定条件を満たした経路を動的に変更することができる。
この統合制御装置100によれば、仮想サーバVM同士の接続情報と論理光パスIDとを対応付けた仮想サーバ接続設定テーブル126を備え、削除部110は、論理光パス情報テーブル123と、仮想サーバ接続設定テーブル126とを照合して、論理光パス情報テーブル123に仮想サーバ接続設定テーブル126に記述されている論理光パスIDがない場合には、論理光パス情報テーブル123から当該記述のない論理光パスIDに対応付けられている情報を削除する。これにより、仮想サーバの移動等によって、経路がなくなった場合には、その経路を管理から除外することができる。
この統合制御装置100によれば、統合トポロジマップ121に基づいて経路コスト行列を生成し、経路算出部104は、生成された経路コスト行列に基づいて所定経路を算出することで、コストに基づいて経路を算出することができる。例えば、最小コストとなる最小コスト経路を簡単に算出することができる。