JP5877511B2 - 蠕動音検出装置、蠕動音検出方法、プログラム、および記録媒体 - Google Patents

蠕動音検出装置、蠕動音検出方法、プログラム、および記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、腸が発する音が蠕動音であるか否かを判定する蠕動音検出装置、蠕動音検出方法、プログラム、および記録媒体に関する。
これまで、消化器の活性度を評価する定量的な評価装置および評価方法は実用化されていない。そのため、消化器(例えば腸)が活性であるか否かの評価は、医師によって行われている。具体的には、医師は聴診器を用いて腹部の蠕動音を聞き、その蠕動音に基づいて腸が活性であるか否かを評価する。言い換えれば、腸の活性度は、評価者である医師の経験および主観に基づいて評価される。
このように、消化器の活性度を評価するためには、(i)当該消化器の発する音を検知する、(ii)検知した音を音響解析し評価する、という2つのステップを経る。
特許文献1には、消化器系が発する蠕動音をフーリエ変換することによって得られるフーリエ変換スペクトル(周波数スペクトル)に基づいて蠕動音を記録した時間区間を自動的に検出する技術が記載されている。この技術では、周波数スペクトルの100〜1000Hzの範囲に有意な大きさのピークを持つ時間区間を、蠕動音を記録している区間だと考えている。
生体の発する音を検出および解析する試みとして、特許文献2には、入力された音声に対して、与えられた辞書の中から、その音声に対応する単語などを選択する音声認識手法が記載されている。当該技術において、対応する単語を選択する際に、DP(Dynamic Programming)マッチングを用いることができることが記載されている。DPマッチングでは、音声認識の対象となる単語に対応した標準パターンをあらかじめ作成しておく。入力された音声を音響分析して得られる特徴量と、標準パターンとをマッチングさせ、例えば、音声の特徴量と最も類似する標準パターンに対応する単語が、音声の認識結果とされる。検出される音声パターンと、比較対象となる音声パターン(標準パターン)とをパターンマッチングする際、標準パターンは1つであることが一般的である。
特許文献3には、心音計で検出された弁閉鎖時の弁音波形の周波数分布として、Wigner分布を採用し、さらに、Wigner分布について各時刻毎に1次モーメントを求める技術が記載されている。
特許文献4に記載されている生体音検出処理装置は、生体音検出データ(呼吸音検出データ)をFFT処理し、振幅スペクトル、位相スペクトルおよびパワースペクトルを算出する。さらに、生体音検出処理装置はパワースペクトルから局所平均値および局所分散値を算出する。この局所分散値の大きさによって、振幅スペクトルは、正常呼吸音に対応するもの、または、連続性ラ音によるものに分類される。
特許文献5に記載されている咳嗽検出装置は、密着マイクロフォンを介して取得した音信号から、第1および第2の周波数帯域の音信号を抽出する。咳嗽検出装置は第1帯域信号から候補咳嗽を決定する。さらに、候補咳嗽と第2帯域信号との対応関係から、候補咳嗽が咳嗽であるか否かの判定を行う。
特開2000−262523号公報(2000年9月26日公開) 特開平9−160585号公報(1997年6月20日公開) 特開平6−90913号公報(1994年4月5日公開) 特開2004−357758号公報(2004年12月24日公開) 特開2009−233103号公報(2009年10月15日公開)
腸における蠕動運動の発生モードは複数ある。また、蠕動運動に伴い腸から発せられる生体音は個人差が大きい。これらに起因して、上記生体音の周波数スペクトルは大きなばらつきを有することがある。
したがって、周波数スペクトルの特定の範囲内に有意な大きさのピークがあるか否かによって蠕動音であるか否かを判定する特許文献1の技術では、蠕動音を精度良く検出することは困難である。また、特許文献2に記載される技術である検知される音声パターンと、1つの標準パターンとのパターンマッチングによっても、所望する音声を精度良く評価することは困難である。
一方、特許文献3〜5に記載されている技術は、音響解析のために複雑な演算処理を行う。そのため、音響解析に要する時間が長くなるという課題を有している。同時に、複雑な演算を行うために、高性能な処理装置が求められるという課題を有している。すなわち、特許文献3〜5に記載されている技術は装置が高価かつ大型になる、および、音響解析の解析結果を得るまでに時間がかかるという課題を有している。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものである。本発明の目的は、腸が発する音を解析するために複雑な演算処理を行うことなく、その音が蠕動音であるか否かを精度良く判定できる蠕動音検出装置および蠕動音検出方法を提供することにある。
本発明の一態様に係る蠕動音検出装置は、上記の課題を解決するために、腸が発する生体音を検知する生体音検知手段と、上記生体音の周波数スペクトルを算出する周波数スペクトル算出手段と、上記生体音の周波数スペクトルと、複数の蠕動音の標準周波数スペクトルのそれぞれとを個別にマッチングすることによって、複数のマッチング係数を算出するマッチング係数算出手段と、上記複数のマッチング係数を演算処理することによって、上記生体音が蠕動音であるか否かを判定する蠕動音判定手段と、を備えることを特徴とする。
上記のように構成された蠕動音検出装置によれば、生体音検知手段を介して腸が発する生体音を検知する。周波数スペクトル算出手段は、上記生体音から生体音の周波数スペクトルを算出する。マッチング係数算出手段は、上記生体音の周波数スペクトルと標準周波数スペクトルとをマッチングすることによってマッチング係数を算出する。この際、上記標準周波数スペクトルは複数であり、上記生体音の周波数スペクトルは、それぞれの上記標準周波数スペクトルとマッチングされる。したがって、上記生体音の周波数スペクトルと、それぞれの上記標準周波数スペクトルとから算出される上記マッチング係数は複数である。
このように複数のマッチング係数を算出することによって、上記生体音に含まれる多様な蠕動音の要素を検知した上で、上記生体音が蠕動音であるか否かを判定することができる。また、蠕動音算出手段、マッチング係数算出、および、マッチング係数判定手段は、いずれも複雑な演算処理を必要としない。
したがって、複雑な演算処理を行うことなく、生体音が蠕動音であるか否かを精度良く判定できる。言い換えると、複雑な演算処理を行うことなく、蠕動音を精度良く検出することができる。
また、本発明の一態様に係る蠕動音検出装置では、さらに、上記複数の蠕動音の標準周波数スペクトルは、それぞれが特定の発生モードに起因して発生する蠕動音の周波数スペクトルであることが好ましい。
上記複数の標準周波数スペクトルのそれぞれは、複数の発生モードの蠕動運動に起因する蠕動音の周波数スペクトルである。したがって、本発明の一態様に係る蠕動音検出装置は、生体音が複数の発生モードに起因する蠕動音の要素を含んでいても、生体音からそれぞれの蠕動音の要素を検知することができる。
また、本発明の一態様に係る蠕動音検出装置では、さらに、上記蠕動音判定手段は、上記複数のマッチング係数のうち最大のマッチング係数が、規定の閾値よりも大きいときに、上記生体音が蠕動音であると判定する構成としてもよい。
上記の構成によれば、上記蠕動音判定手段は、複数の上記マッチング係数のうち、最大のマッチング係数が規定の閾値よりも大きいときに、上記生体音が蠕動音であると判定する。したがって、本発明の一態様に係る蠕動音検出装置は、生体音が複数の発生モードに起因する蠕動音の要素を含んでいても、生体音が蠕動音であるか否かを精度良く判定できる。
また、本発明の一態様に係る蠕動音検出装置では、さらに、上記蠕動音判定手段は、上記複数のマッチング係数を全て合算した値が、規定の閾値よりも大きいときに、上記生体音が蠕動音であると判定する構成としてもよい。
上記の構成によれば、上記蠕動音判定手段は、複数の上記マッチング係数を合算した値が、規定の閾値よりも大きいときに、上記生体音が蠕動音であると判定する。したがって、本発明の一態様に係る蠕動音検出装置は、複数の発生モードの要素を少しずつ含む生体音であっても、その生体音が蠕動音であるか否かを精度良く判定できる。
また、本発明の一態様に係る蠕動音検出装置が備えている各手段としてコンピュータを動作させるためのプログラム、および、それらのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体についても本発明の範疇に含まれる。
本発明の一態様に係る蠕動音検出方法は、上記の課題を解決するために、腸が発する生体音を検知する生体音検知工程と、上記生体音の周波数スペクトルを算出する周波数スペクトル算出工程と、上記生体音の周波数スペクトルと、複数の蠕動音の標準周波数スペクトルのそれぞれとを個別にマッチングすることによって、複数のマッチング係数を算出するマッチング係数算出工程と、上記複数のマッチング係数を演算処理することによって、上記生体音が蠕動音であるか否かを判定する蠕動音判定工程と、を備えることを特徴とする。
上記のように構成された蠕動音検出方法によれば、上記蠕動音検出装置と同様の効果を奏する。
本発明の一態様に係る蠕動音検出装置および蠕動音検出方法によれば、腸が発する音を解析するために複雑な演算処理を行うことなく、その音が蠕動音であるか否かを判定する際の精度を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る蠕動音検出装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る蠕動音検出装置において、生体音が蠕動音であるか否かを判定する流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る蠕動音検出装置がマッチング係数を算出する際に用いる標準周波数スペクトルを示す図である。(a)は第1の標準周波数スペクトルを示し、(b)は第2の標準周波数スペクトルを示し、(c)は第3の標準周波数スペクトルを示す。 本発明の一実施例に係る蠕動音検出装置、および、比較例に係る蠕動音検出装置による蠕動音の検出率を示す図である。 Midozolam、BuprenorphineおよびPropofolを投与されている被験者の腸蠕動音発生頻度を、本発明の一実施形態に係る蠕動音検出装置を用いて観察した結果を示す図である。 PropofolおよびDEXを投与されている被験者の腸蠕動音発生頻度を、本発明の一実施形態に係る蠕動音検出装置を用いて観察した結果を示す図である。
本発明の一実施形態に係る蠕動音検出装置10について、図1〜3を参照しながら説明する。図1は、蠕動音検出装置10の構成を示すブロック図である。図2は、蠕動音検出装置10において、腸が発する生体音が蠕動音であるか否か判定する流れを示すフローチャートである。図3は、蠕動音検出装置10がマッチング係数を算出する際に用いる第1〜第3の標準周波数スペクトルを示す図である。
図1に示すように蠕動音検出装置10は、音響センサ11、周波数スペクトル算出部12、マッチング係数算出部13、記憶部14、および、蠕動音判定部15を備えている。
蠕動音検出装置10は、腸が発する生体音を検知および解析することによって、当該腸が発する音が蠕動音であるか否かを判定する装置である。言い換えると、蠕動音検出装置10は腸が発する生体音を検出する装置である。以下において「腸が発する生体音」を単に「生体音」とも表記する。
以下に、図1および図3を参照しながら蠕動音検出装置10が備える各部について説明する。蠕動音検出装置10が、生体音が蠕動音であるか否かを判定する際の流れは、図2に示すフローチャートを参照しながら後述する。
(音響センサ11)
生体音検知手段である音響センサ11は、検知する音声信号を電気信号に変換するものである。音響センサ11としては、たとえば密着型音響マイクを用いることができる。音響センサ11は、蠕動音検出装置10を操作する人によって、被験者の生体音を検知できる位置に固定されてもよい。生体音を検知する音響センサ11の数は限定されず、1つでもよいし複数であってもよい。音響センサ11は、検知する生体音を電気信号として周波数スペクトル算出部12に出力する。
音響センサ11は、電気信号を増幅するための増幅器(図示せず)を備えていてもよい。なお、上記増幅器は、音響センサ11に設けられる構成に限定されず、周波数スペクトル算出部12に設けられていてもよい。
(周波数スペクトル算出部12)
周波数スペクトル算出手段である周波数スペクトル算出部12は、アナログ/デジタル変換部(A/D変換部)を備えていることが好ましい。A/D変換部は、音響センサ11より電気信号を受け取り、デジタルデータである生体音データに変換する。
次に、周波数スペクトル算出部12は、生体音データに対して所定の時間ごとに高速フーリエ変換(Fast Fourier Transformation, FFT)処理を行う。当該所定の時間を、以下においてFFT処理間隔とも呼ぶ。FFT処理間隔は0.3秒から1.0秒の範囲内であることが好ましい。更には、FFT処理間隔は0.3秒から0.5秒の範囲内であることがより好ましい。
FFT処理間隔を長い時間に設定すると、複数の腸蠕動音がFFT処理間隔の時間内に含まれる虞がある。言い換えると、複数の腸蠕動音を1回の腸蠕動音と誤って数える可能性が生じる。この腸蠕動音の検知漏れを防ぐために、FFT処理間隔は1.0秒以下であることが好ましく、更には0.5秒以下であることがより好ましい。
一方、FFT処理時間を短い時間に設定すればするほど、FFT処理を実行する頻度が増加する。すなわち、FFT処理の回数増加に伴い、周波数スペクトル算出部12における計算負荷が増大する。その結果として、後述するリアルタイム処理が難しくなる虞がある。したがって、FFT処理間隔は0.3秒以上であることが好ましい。
なお、このFFT処理間隔の下限値は周波数スペクトル算出部12の演算能力に依存する。周波数スペクトル算出部12の演算能力が十分に高ければ、FFT処理間隔を0.3秒より短い時間に設定してもリアルタイム処理を実現することができる。すなわち、FFT処理時間の下限値は0.3秒に限定さるものではない。
本実施形態では、FFT処理間隔を0.32秒に設定している。すなわち、時間的に連続する生体音データを、周波数スペクトル算出部12は0.32秒ごとの生体音データに区切る。その上で、区切られた各生体音データを順次FFT処理する。
FFT処理の方法には、周知の方法からいずれかの方法を選択して用いることができる。本実施形態において周波数スペクトル算出部12は、MathWorks社製MATLAB(登録商標)に組み込まれている関数spectrogramを用いてFFT処理を実行する。
周波数スペクトル算出部12は、生体音データをFFT処理することにより、生体音データの周波数スペクトル(以下において、生体音スペクトルとも記載する)を算出する。より詳しくは、周波数スペクトル算出部12は、0.32秒間の生体音データをFFT処理することによって、1つの生体音スペクトルを算出する。
周波数スペクトル算出部12は、所定の時間ごとに算出される生体音スペクトルを、順次、マッチング係数算出部13に出力する。なお、以下においては、各部の説明を分かりやすくするために、所定の時間ごとに算出される生体音スペクトルのうち1つの生体音スペクトルに着目して説明する。
(標準周波数スペクトル)
後述するマッチング係数算出部13は、周波数スペクトル算出部12から生体音スペクトルを受け取るとともに、生体音スペクトルとマッチングするための標準周波数スペクトルを記憶部14から読み出す。この際、マッチング係数算出部13は、記憶部14から複数の標準周波数スペクトルを読み出す。本実施形態では、あらかじめ医師が蠕動音であると認識した生体音(以下において標準蠕動音と呼ぶ)を複数抽出し、それぞれの標準蠕動音をFFT処理したものを標準周波数スペクトルとして記憶部14に格納している。
腸が蠕動運動する際、発生する蠕動音の発生モードは複数ある。そして、それぞれの発生モードに応じて、腸は異なる蠕動音を発する。したがって、マッチングに用いる標準周波数スペクトルは、複数の異なる発生モードに起因する蠕動音をFFT処理したものであることが好ましい。
蠕動音は個人によって大きくばらつくことがあるため、複数の人から抽出した複数の標準蠕動音をFFT処理することによって複数の標準周波数スペクトルとしてもよい。また、複数の標準蠕動音をFFT処理し、共通のスペクトルを特に抽出したものを標準周波数スペクトルとしてもよい。さらに、腸活動が良好な時に発生する生体音をFFT処理し、統計処理することで標準周波数スペクトルを算出してもよい。なお、複数の標準周波数スペクトルは、異なる発生モードに起因する標準蠕動音から得られる標準周波数スペクトルと、複数の人から抽出した標準蠕動音から得られる標準周波数スペクトルとを組み合わせることにより構成されてもよい。
本実施形態では、第1の標準周波数スペクトル(図3の(a))、第2の標準周波数スペクトル(図3の(b))、および、第3の標準周波数スペクトル(図3の(c))を比較参照用の標準周波数スペクトルとして用いる。
なお、マッチングに用いる標準周波数スペクトルは図3の(a)〜(c)に示す3つに限られない。すなわち、2つ、または、4つ以上の標準周波数スペクトルをマッチングに用いてもよい。
(マッチング係数算出部13)
マッチング係数算出手段であるマッチング係数算出部13は、生体音スペクトルと、それぞれの標準周波数スペクトルとをマッチングする(相関を見る、比較する、合致点を抽出する、とも言う)ことによって、複数のマッチング係数(相関係数)を算出する。
より具体的には、生体音スペクトルと第1の標準周波数スペクトルとをマッチングすることによって、第1のマッチング係数C1を算出する。同様にマッチング係数算出部13は、生体音スペクトルと第2の標準周波数スペクトルとをマッチングすることによって第2のマッチング係数C2を算出し、生体音スペクトルと第3の標準周波数スペクトルとをマッチングすることによって第3のマッチング係数C3を算出する。
マッチング係数とは、生体音スペクトルと、標準周波数スペクトルとにおける類似の程度を表す係数である。別の言い方をすれば、生体音スペクトルが含んでいる標準周波数スペクトルの要素の大きさを表す係数である。したがって、マッチング係数が大きいほど生体音スペクトルと、標準周波数スペクトルとが類似している、すなわち、生体音スペクトルが標準周波数スペクトルの要素を多く含んでいることを意味する。
生体音スペクトルおよび標準周波数スペクトルとのマッチングには、周知の手法を用いることができる。本実施形態においてマッチング係数算出部13は、MathWorks社製MATLAB(登録商標)に組み込まれている関数corrcoefを用いてマッチング係数を算出する。
マッチング係数算出部13は、0〜1の範囲に含まれる実数となるマッチング係数を算出するように構成されていてもよい。マッチング係数算出部13がこのように構成されている場合、マッチング係数が1であることは、蠕動音スペクトルと標準スペクトルとが一致していることを意味する。
マッチング係数算出部13は、マッチングにより算出した複数のマッチング係数C1、C2およびC3を蠕動音判定部15に出力する。
腸が発する生体音が、複数の発生モードのうち少なくとも1つの発生モードに起因する蠕動音の要素を含んでいると、蠕動音検出装置10はその蠕動音の要素をC1、C2およびC3の少なくとも1つとして検知することができる。言い換えると、生体音が複数の発生モードに起因する蠕動音の組み合わせからなる場合であっても、蠕動音検出装置10はそれぞれの蠕動音の要素を別個に検知することができる。したがって、蠕動音の検知漏れを低減し、生体音が蠕動音であるか否かを精度良く判定することができる。
なお、複数の人から抽出した蠕動音をFFT処理することによって複数の標準周波数スペクトルとすると、蠕動音の個人差に起因する蠕動運動の検出漏れを低減することができる。
(蠕動音判定部15)
蠕動音判定手段である蠕動音判定部15は、マッチング係数算出部13より受け取る複数のマッチング係数C1、C2およびC3を演算処理することによって、判定用マッチング係数Cmを算出する。具体的には、C1、C2およびC3の大小関係を比較演算し、C1、C2およびC3のうち最大のマッチング係数を判定用マッチング係数Cmとする。
さらに、蠕動音判定部15は、判定用マッチング係数Cm、および、規定の閾値Cthの大小関係を比較する。その結果、Cm>Cthであれば生体音が蠕動音であると判定し、Cm≦Cthであれば生体音が蠕動音でないと判定する。
閾値Cthは正の実数であれば任意に設定することができ、経験的には0.5≦Cth≦0.9の範囲に設定されていることが好ましい。たとえば、閾値Cthを0.8とすることができる。閾値Cthを大きな値に設定すると、蠕動音であると判定する基準が厳しくなる。一方、閾値Cthを小さな値に設定すると、蠕動音であると判定する基準が甘くなる。言い換えると、閾値Cthが大きすぎると腸蠕動音を腸蠕動音ではないと誤検出する可能性が高くなり、閾値Cthが小さすぎると腸蠕動音以外の生体音を腸音として誤検出する可能性が高くなる。
なお、腸蠕動音を的確に検出できる閾値Cthの値は、マッチングに使用する標準周波数スペクトル、より具体的には複数の標準周波数スペクトルの組み合わせに依存している。したがって、マッチングに使用する複数の標準周波数スペクトルの組み合わせに応じて、実験的に最適な閾値Cthの値を定めることが好ましい。
閾値Cthは、記憶部14にあらかじめ格納されており、必要に応じて蠕動音判定部15が読み出す構成としてもよい。蠕動音検出装置10は、外部からの操作によって閾値Cthを任意に変更できるように構成されていてもよい。また、蠕動音判定部15が、図1には図示しないROM(Read Only Memory)を備えており、閾値Cthは上記ROMにあらかじめ格納されている構成としてもよい。
(リアルタイム処理)
以上の説明では、各部の働きを分かりやすくするために、1つの蠕動音スペクトルに着目して説明してきた。実際には、周波数スペクトル算出部12の項に記載してあるとおり、周波数スペクトル算出部12は所定の時間ごとに継続して蠕動音スペクトルを算出している。
さらに、マッチング係数算出部13および蠕動音判定部15において行う処理は、複雑な解析処理を伴うものではないため上記所定の時間と比較して短時間のうちに処理できる。言い換えると、マッチング係数算出部13および蠕動音判定部15の処理は、蠕動音であるか否かの判定に遅延を生じさせる処理ではない。
したがって、蠕動音検出装置10は、蠕動音の検知、蠕動音スペクトルの算出、複数のマッチング係数の算出、および、判定用マッチング係数Cmと閾値Cthとの比較による蠕動音であるか否かの判定という一連の処理を、リアルタイムに処理することができる。
(蠕動音回数の検出)
蠕動音検出装置10は、単位時間当たりに腸が発する蠕動音の回数を検出することもできる。具体的には、所定の単位時間内に蠕動音判定部15が蠕動音であると判定した回数をカウントしておけばよい。
蠕動音検出装置10は、生体音が蠕動音であるか否かを精度良く判定することができるので、単位時間における蠕動音のカウントに際に重複してカウントすることを避けることができる。また、蠕動音検出装置10は、検出した蠕動音の単位時間当たりの発生回数を算出することによって、腸活動状態の変化を調べることもできる。ここでいう腸活動とは、摂取物によって引き起こされた腸活動と、摂取物によらずに発生する腸活動との両方の意味を含んでいる。
単位時間当たりに腸が発する蠕動音の回数を検知し続けることによって、腸の活性状態を観察することに蠕動音検出装置10を利用できる。
(蠕動音判定部15の変形例)
ここでは、蠕動音判定部15の変形例である蠕動音判定部15’について説明する。
蠕動音判定部15’は蠕動音判定部15と比較して、判定用マッチング係数Cmの算出方法が異なっている。具体的には、蠕動音判定部15’は、第1〜第3のマッチング係数C1、C2およびC3を全て合算した値を判定用マッチング係数Cmとして算出する。
蠕動音であるか否かを判定する演算処理に関しては、蠕動運動判定部15と同様である。
腸の蠕動運動には、複数の発生モードが存在することは先に述べた。蠕動運動は、単一の発生モードのみによって発生するとは限らず、複数の発生モードの要素を少しずつ含む蠕動運動が発生することもある。蠕動音検出装置10が蠕動音判定部15’を備えることによって、生体音が複数の発生モードの要素を少しずつ含む場合であっても蠕動音として検知することができる。したがって、生体音が蠕動音であるか否かを判定する際に、その精度を向上させることができる。
蠕動音検出装置10が蠕動音判定部15’を備える際に用いる規定の閾値Cth’は、正の実数であれば任意に設定することができ、経験的には1≦Cth’≦1.8の範囲に設定されていることが好ましい。たとえば閾値Cth’を1.25とすることができる。
閾値Cth’が大きすぎると腸蠕動音を腸蠕動音ではないと誤検出する可能性が高くなり、閾値Cth’が小さすぎると腸蠕動音以外の音を生体音として誤検出する可能性が高くなることは、蠕動音判定部15における閾値Cthと同様である。また、マッチングに使用する複数の標準周波数スペクトルの組み合わせに応じて、実験的に最適な閾値Cth’の値を定めることが好ましいことも閾値Cthと同様である。
(蠕動音検出の流れ)
蠕動音検出装置10において、生体音が蠕動音であるか否かを判定する方法を、図2に示すフローチャートを参照しながら説明する。
(S101)
蠕動音検出装置10は、音響センサ11を介して生体音を検知し、電気信号として周波数スペクトル算出部12に出力する(生体音検知工程)。
(S102)
周波数スペクトル算出部12は、蠕動音データを所定の時間ごとにFFT処理することによって、生体音の周波数スペクトル(生体音スペクトル)を算出する(周波数スペクトル算出工程)。
(S103)
記憶部14には、複数の発生モードによって発生する標準蠕動音の周波数スペクトルである標準周波数スペクトルがあらかじめ格納されている。本実施形態においては、記憶部14には3つの標準周波数スペクトルが格納されている。それぞれの発生モードに対応する標準周波数スペクトルを、第1の標準周波数スペクトル、第2の標準周波数スペクトル、および、第3の標準周波数スペクトルと呼ぶ。
(S104)
マッチング係数算出部13は、周波数スペクトル算出部12から生体音スペクトルを受け取り、記憶部14から第1〜第3の標準周波数スペクトルを読み出す。マッチング係数算出部13は、生体音スペクトルと第1の標準周波数スペクトルとをマッチングすることによって、第1のマッチング係数C1を算出する。同様にマッチング係数算出部13は、生体音スペクトルと第2の標準周波数スペクトルとをマッチングすることによって第2のマッチング係数C2を算出し、生体音スペクトルと第3の標準周波数スペクトルとを比較演算することによって第3のマッチング係数C3を算出する(マッチング係数算出工程)。
(S105)
蠕動音判定部15は、マッチング係数算出部13より第1〜第3のマッチング係数C1、C2およびC3を受け取る。蠕動音判定部15は、C1、C2およびC3を比較演算し、C1、C2およびC3のうち最大のマッチング係数を判定用マッチング係数Cmとして算出する。
さらに、蠕動音判定部15は、判定用マッチング係数Cm、および、規定の閾値Cthとの大小関係を比較する(蠕動音判定工程)。
(S106)
判定用マッチング係数Cmが閾値Cthより大きい(S105がYESである)と、蠕動音判定部15は、生体音が蠕動音であると判定する(蠕動音判定工程)。
(S107)
一方、判定用マッチング係数Cmが閾値Cth以下(S105がNOである)だと、蠕動音判定部15は、生体音が蠕動音でないと判定する(マッチング係数判定工程)。
上述の各工程により生体音が蠕動音であるか否かを判定することによって、本発明の一実施形態に係る蠕動音検出方法は、複雑な演算処理を行うことなく判定精度を向上する効果を奏する。
〔実施例1〕
蠕動音検出装置10を用いて、生体音が蠕動音であるか否かを判定した。なお、実施例1において用いる蠕動音検出装置10は、蠕動音判定部15を備えている。すなわち、C1、C2およびC3のうち最大のマッチング係数を判定用マッチング係数Cmとした。
腸の活性度を判定する際に用いた条件は以下の通りである。
・音響センサ11として密着型音響マイクを用い、当該密着型音響マイクを被験者の腹部に密着固定した。
・周波数スペクトル算出部12が生体音データをFFT処理する所定の時間間隔を0.32秒とした。
・マッチング係数算出部13にて用いる標準周波数スペクトルとして、第1の標準周波数スペクトル(図3の(a))、第2の標準周波数スペクトル(図3の(b))、および、第3の標準周波数スペクトル(図3の(c))を用いた。
・蠕動音判定部15にて用いる規定の閾値Cthを0.8とした。
・30分間、連続して蠕動音の検出を行った。
このような条件のもと、蠕動音検出装置10を用いて生体音が蠕動音であるか否かを判定すると同時に、医師による判定を行った。その結果、医師が「蠕動音である」と判断した生体音の数に対して、蠕動音検出装置10が「蠕動音である」と判定した数の割合は98%であった。以下において、当該割合のことを検出率と呼ぶ。
実施例1と、後述する実施例2および比較例とにおける検出率をまとめた表を図4に示す。
〔実施例2〕
蠕動音検出装置10を用いて、生体音が蠕動音であるか否かを判定した。なお、実施例1において用いる蠕動音検出装置10は、蠕動音判定部15’を備えている。すなわち、C1、C2およびC3を全て合算した値を判定用マッチング係数Cmとした。
腸の活性度を判定する際に用いた条件は、規定の閾値Cth’の値を除いて実施例1と同様である。実施例2において、閾値Cth’は1.25とした。
その結果、実施例2において得られた検出率は99%であった。
〔比較例〕
実施例1および2に対する比較例として、1つの標準周波数スペクトルを用いて蠕動音を検出した。実施例1および2において第1〜第3の標準周波数スペクトルを用いたのに対して、比較例では第1の標準周波数スペクトル(図3の(a))のみを用いた。それ以外の条件については、実施例1と同様である。
その結果、比較例において得られた検出率は82%であった。
以上のように、1つの標準周波数スペクトルを用いて生体音が蠕動音であるか否かを判定した場合と比較して、第1〜第3の標準周波数スペクトルを用いた実施例1および2では大きく検出率が向上した。すなわち、複数の標準周波数スペクトルを用いて生体音が蠕動音であるか否かを判定することによって判定の精度が向上した。
〔実施例3〕
蠕動音検出装置10を用いて、被験者に接種される薬剤が腸の消化活性に与える影響を調べた。具体的には、1分間のうちに蠕動音検出装置10が「蠕動音である」と判定した回数を腸蠕動音発生回数として算出した。
本実施例において、蠕動音検出装置10は蠕動音判定部15’を備えている。すなわち、C1、C2およびC3を全て合算した値を判定用マッチング係数Cmとした。腸の活性度を判定する際に用いた条件は以下の通りである。
・音響センサ11として4つの密着型音響マイクを用い、それぞれの密着型音響マイクを被験者の腹部に密着固定した。
・周波数スペクトル算出部12が生体音データをFFT処理する所定の時間間隔を0.32秒とした。
・マッチング係数算出部13にて用いる標準周波数スペクトルとして、第1の標準周波数スペクトル(図3の(a))、第2の標準周波数スペクトル(図3の(b))、および、第3の標準周波数スペクトル(図3の(c))を用いた。
・蠕動音判定部15にて用いる規定の閾値Cth’を1.5とした。
・24時間連続して蠕動音の検出を行い、1分間当たりの腸蠕動音発生回数を算出した。
まず、被験者に鎮静・鎮痛剤としてMidazolamを4mg/h、Buprenorphineを0.008mg/h、および、Propofolを10mg/h投与しながら、蠕動音検出装置10を用いて腸蠕動音を検知した。得られた結果より、1分間当たりの腸蠕動音発生回数を算出した結果を図5に示す。
次の日に、同じ被験者に鎮静剤としてPropofolを30mg/h、および、DEXを0.6μg/kg/h投与しながら、蠕動音検出装置10を用いて腸蠕動音を検知した。検知した腸蠕動音の回数より、1分間当たりの腸蠕動音発生回数を算出した結果を図6に示す。
図5および図6を比較すると、図6の方が腸の蠕動音の発生回数が多いことがわかった。すなわち、「Midazolam+Buprenorphine+Propofol」よりも「Propofol+DEX」の方が腸の活性状態を高める作用が強いことを示す結果が得られた。
本実施例に加えて、蠕動音検出装置10は、薬剤または栄養剤などの経口摂取に伴う腸活動の変化、血糖値と腸活動の相関、および、サイトカインと腸活動の相関の計測などに利用できる。
(付記事項)
上述した蠕動音検出装置10の各ブロックは、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
後者の場合、上記装置は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラム及び各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである上記各装置の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体を、上記装置に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
また、上記各装置を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、腸が発する音が蠕動音であるか否かを判定する蠕動音検出装置および蠕動音検出方法として利用できる。
10 蠕動音検出装置
11 音響センサ(生体音検知手段)
12 周波数スペクトル算出部(周波数スペクトル算出手段)
13 マッチング係数算出部(マッチング係数算出手段)
14 記憶部
15 蠕動音判定部(蠕動音判定手段)

Claims (7)

  1. 腸が発する生体音を検知する生体音検知手段と、
    上記生体音の周波数スペクトルを算出する周波数スペクトル算出手段と、
    上記生体音の周波数スペクトルと、複数の蠕動音の標準周波数スペクトルのそれぞれとを個別にマッチングすることによって、複数のマッチング係数を算出するマッチング係数算出手段と、
    上記複数のマッチング係数を演算処理することによって、上記生体音が蠕動音であるか否かを判定する蠕動音判定手段と、
    を備えることを特徴とする蠕動音検出装置。
  2. 上記複数の蠕動音の標準周波数スペクトルは、それぞれが特定の発生モードに起因して発生する蠕動音の周波数スペクトルであることを特徴とする請求項1に記載の蠕動音検出装置。
  3. 上記蠕動音判定手段は、上記複数のマッチング係数のうち最大のマッチング係数が、規定の閾値よりも大きいときに、上記生体音が蠕動音であると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の蠕動音検出装置。
  4. 上記蠕動音判定手段は、上記複数のマッチング係数を全て合算した値が、規定の閾値よりも大きいときに、上記生体音が蠕動音であると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の蠕動音検出装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の蠕動音検出装置を動作させるプログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるためのプログラム。
  6. 請求項5に記載のプログラムを記録しているコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  7. 腸が発する生体音を検知する生体音検知工程と、
    上記生体音の周波数スペクトルを算出する周波数スペクトル算出工程と、
    上記生体音の周波数スペクトルと、複数の蠕動音の標準周波数スペクトルのそれぞれとを個別にマッチングすることによって、複数のマッチング係数を算出するマッチング係数算出工程と、
    上記複数のマッチング係数を演算処理することによって、上記生体音が蠕動音であるか否かを判定する蠕動音判定工程と、
    を備えることを特徴とする蠕動音検出方法。
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