以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
なお、以下の説明において、基板の「表面」とは、基板の主面のうちのパターン(例えば、回路パターン)が形成される面であり、「裏面」とは表面の反対側の面である。また、基板の「上面」とは基板の主面のうち上側を向いている面であり、「下面」とは下側を向いている面である(表面であるか裏面であるかと関わりない)。
<1.基板処理装置1の構成>
実施形態に係る基板処理装置1の構成について、図1、図2を参照しながら説明する。図1は、基板処理装置1の平面図である。図2は、基板処理装置1を、図1のA−A線から見た図である。図3は、基板処理装置1を、図1のB−B線から見た図である。なお、以下に参照する各図には、Z軸方向を鉛直方向とし、XY平面を水平面とするXYZ直交座標系が適宜付されている。
基板処理装置1は、複数枚の半導体ウェハー等の基板Wに連続してスクラブ洗浄処理を行う洗浄装置であり、インデクサセル10および洗浄処理セル20の2つのセル(処理ブロック)を並設して構成されている。また、基板処理装置1は、インデクサセル10と洗浄処理セル20との接続部分に設けられた2個の中間ユニット101を備える。各中間ユニット101には、反転受渡部30、載置ユニット40、および、反転部50が、鉛直方向に積層して構成されている。さらに、基板処理装置1は、インデクサセル10および洗浄処理セル20に設けられた各動作機構を制御して基板Wの洗浄処理を実行させる制御部60を備える。
<インデクサセル10>
インデクサセル10は、装置外から受け取った基板W(未処理基板W)を洗浄処理セル20に渡すとともに、洗浄処理セル20から受け取った基板W(処理済み基板W)を装置外に搬出するためのセルである。インデクサセル10は、キャリアCを載置する複数(本実施形態では4個)のキャリアステージ11と、各キャリアCから未処理基板Wを取り出すとともに、各キャリアCに処理済み基板Wを収納する移載ロボット12とを備えている。
各キャリアステージ11に対しては、未処理基板Wを収納したキャリアCが、装置外部から、AGV(Automated Guided Vehicle)等によって搬入されて載置される。また、装置内でのスクラブ洗浄処理が終了した基板Wは、キャリアステージ11に載置されたキャリアCに、再度格納される。処理済み基板Wを格納したキャリアCは、AGV等によって装置外部に搬出される。すなわち、キャリアステージ11は、未処理基板Wおよび処理済み基板Wを集積する基板集積部として機能する。なお、キャリアCの形態としては、基板Wを密閉空間に収納するFOUP(front opening unified pod)の他に、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッドや収納された基板Wを外気に曝すOC(open cassette)であっても良い。
移載ロボット12は、2本の搬送アーム121a,121bと、それらを搭載するアームステージ122と、可動台123とを備えている。
可動台123は、キャリアステージ11の並びと平行に(Y軸方向に沿って)延びるボールネジ124に螺合されるとともに、2本のガイドレール125に対して摺動自在に設けられている。よって、図示を省略する回転モータによってボールネジ124が回転すると、可動台123を含む移載ロボット12の全体がY軸方向に沿って水平移動する。
アームステージ122は、可動台123上に搭載されている。可動台123には、アームステージ122を鉛直方向(Z軸方向)に沿った軸心周りにて旋回駆動するモータ、および、アームステージ122を鉛直方向に沿って昇降移動させるモータ(いずれも図示省略)が内蔵されている。そして、このアームステージ122上に、搬送アーム121a,121bが、上下に所定のピッチを隔てて、配設されている。各搬送アーム121a,121bは、ともに、平面視でフォーク状に形成されている。各搬送アーム121a,121bは、フォーク状部分でそれぞれ1枚の基板Wの下面を支持する。また、各搬送アーム121a,121bは、アームステージ122に内蔵された駆動機構(図示省略)によって多関節機構が屈伸動作されることにより、それぞれ独立して水平方向(アームステージ122の旋回半径方向)に沿って進退移動可能に構成されている。
このような構成によって、各搬送アーム121a,121bは、Y軸方向に沿った水平移動、昇降移動、水平面内での旋回動作および旋回半径方向に沿った進退移動を行うことが可能である。そして、移載ロボット12は、フォーク状部分で基板Wを支持する各搬送アーム121a,121bを、各部(具体的には、キャリアステージ11に載置されたキャリアC、反転受渡部30、および、載置ユニット40の各部)にアクセスさせて、当該各部の間で基板Wを搬送する。
<洗浄処理セル20>
洗浄処理セル20は、基板Wにスクラブ洗浄処理を行うセルであり、2個の洗浄処理ユニット21と、各洗浄処理ユニット21に対して基板Wの受け渡しを行う搬送ロボット22とを備える。
2個の洗浄処理ユニット21は、搬送ロボット22を挟んで対向配置されている。すなわち、2個の洗浄処理ユニット21のうちの一方の洗浄処理ユニット21は、搬送ロボット22よりも+Y側に配置され、他方の洗浄処理ユニット21は、搬送ロボット22よりも−Y側に配置される。ここで、洗浄処理セル20およびインデクサセル10の配列方向(X軸方向)に沿い、搬送ロボット22の配置位置を通る直線を仮想分割線Kとすると、2個の洗浄処理ユニット21は、この仮想分割線Kの両側に分かれて配置されることになる。すなわち、2個の洗浄処理ユニット21のうちの一方の洗浄処理ユニット21は、仮想分割線Kよりも+Y側に配置され、他方の洗浄処理ユニット21は、仮想分割線Kよりも−Y側に配置されることになる。
2個の洗浄処理ユニット21は、互いに同じ構成を備えている。すなわち、各洗浄処理ユニット21は、1以上(この実施の形態においては、2個)の表面洗浄部SSと、1以上(この実施の形態においては、2個)の裏面洗浄部SSRとを、鉛直方向に積層配置して構成されており、1以上の表面洗浄部SSは、1以上の裏面洗浄部SSRの上側に配置される。つまり、表面洗浄部SSと裏面洗浄部SSRとの境界高さよりも上側には表面洗浄部SSのみが積層され、当該境界高さよりも下側には、裏面洗浄部SSRのみが積層される。例えば、表面洗浄部SSと裏面洗浄部SSRとをそれぞれ複数個ずつ備える場合、複数の表面洗浄部SSはかためて積層されるとともに、複数の裏面洗浄部SSRもかためて積層され、一群の表面洗浄部SSが、一群の裏面洗浄部SSRの上側に配置されることになる。
表面洗浄部SSは、基板Wの表面のスクラブ洗浄処理を行う。表面洗浄部SSは、具体的には、例えば、表面が上側を向く基板Wを水平姿勢で保持して鉛直方向に沿った軸心周りで回転させるスピンチャック201、スピンチャック201上に保持された基板Wの表面に当接または近接してスクラブ洗浄を行う洗浄ブラシ202、基板Wの表面に洗浄液(例えば純水)を吐出するノズル203、スピンチャック201を回転駆動させるスピンモータ204、および、スピンチャック201上に保持された基板Wの周囲を囲繞するカップ(図示省略)等を備えている。
裏面洗浄部SSRは、基板Wの裏面のスクラブ洗浄処理を行う。裏面洗浄部SSRは、具体的には、例えば、裏面が上側を向く基板Wを水平姿勢で保持して鉛直方向に沿った軸心周りで回転させるスピンチャック211、スピンチャック211上に保持された基板Wの裏面に当接または近接してスクラブ洗浄を行う洗浄ブラシ212、基板Wの裏面に洗浄液(例えば純水)を吐出するノズル213、スピンチャック211を回転駆動させるスピンモータ214、および、スピンチャック211上に保持された基板Wの周囲を囲繞するカップ(図示省略)等を備えている。なお、表面洗浄を行う表面洗浄部SSのスピンチャック201は、基板Wを裏面側から保持するため真空吸着方式のものであっても問題ないが、裏面洗浄を行う裏面洗浄部SSRのスピンチャック211は、基板Wの表面側から保持するため基板端縁部を機械的に把持する形式のものでなければならない。
搬送ロボット22は、2本の搬送アーム221a,221bと、それらを搭載するアームステージ222と、基台223と、を備えている。基台223は、洗浄処理セル20のフレームに固定設置されている。したがって、搬送ロボット22の全体は水平方向の移動を行わない。
アームステージ222は、基台223上に搭載されている。基台223には、アームステージ222を鉛直方向(Z軸方向)に沿った軸心周りにて旋回駆動するモータ、および、アームステージ222を鉛直方向に沿って昇降移動させるモータ(いずれも図示省略)が内蔵されている。そして、このアームステージ222上に、搬送アーム221a,221bが、上下に所定のピッチを隔てて、配設されている。各搬送アーム221a,221bは、ともに、平面視でフォーク状に形成されている。各搬送アーム221a,221bは、フォーク状部分でそれぞれ1枚の基板Wの下面を支持する。また、各搬送アーム221a,221bは、アームステージ222に内蔵された駆動機構(図示省略)によって多関節機構が屈伸動作されることにより、それぞれ独立して水平方向(アームステージ222の旋回半径方向)に進退移動可能に構成されている。
このような構成によって、搬送ロボット22は、2本の搬送アーム221a,221bのそれぞれを、個別に、各部(具体的には、洗浄処理ユニット21a,21b、反転受渡部30、載置ユニット40、および、反転部50の各部)にアクセスさせて、当該各部の間で基板Wの授受を行うことができる。なお、搬送ロボット22の昇降駆動機構として、プーリとタイミングベルトを使用したベルト送り機構などの他の機構を採用するようにしても良い。
<制御部60>
制御部60は、基板処理装置1に設けられた種々の動作機構を制御する。制御部60のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部60は、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスクを備えている。
<中間ユニット101>
基板処理装置1においては、インデクサセル10に隣接して洗浄処理セル20が設けられており、インデクサセル10と洗浄処理セル20との間には、雰囲気遮断用の隔壁300が設けられている。2個の中間ユニット101は、この隔壁300の一部を貫通して設けられている。つまり、2個の中間ユニット101は、インデクサセル10と洗浄処理セル20との接続部分に設けられている。
2個の中間ユニット101は、上述した仮想分割線Kの両側に分かれて配置される。すなわち、2個の中間ユニット101のうちの一方の中間ユニット101は、仮想分割線Kよりも+Y側に配置され、他方の中間ユニット101は、仮想分割線Kよりも−Y側に配置される。さらに、各中間ユニット101は、好ましくは、搬送ロボット22を中心とした仮想円Qの円周上に配置される。
2個の中間ユニット101は、互いに同じ構成を備えている。すなわち、各中間ユニット101は、反転受渡部30、載置ユニット40、および、反転部50が、鉛直方向に積層配置された構成となっている。ここで、反転受渡部30および反転部50は、反転受渡部30の反転部50に対する積層方向が、洗浄処理ユニット21における、裏面洗浄部SSRの表面洗浄部SSに対する積層方向と等しくなるように配置される。この実施の形態に係る基板処理装置1においては、上述したとおり、洗浄処理ユニット21において、裏面洗浄部SSRは表面洗浄部SSよりも下側に配置されている。したがって、中間ユニット101において、反転受渡部30が反転部50よりも下側に配置される。また、載置ユニット40は、反転受渡部30と反転部50との間に配置される。つまり、中間ユニット101においては、上から順に、反転部50、載置ユニット40、および、反転受渡部30が、鉛直方向に積層配置されている。ただし、反転部50と載置ユニット40との間には隙間があってもよい。また、載置ユニット40と反転受渡部30との間にも隙間があってもよい。
反転受渡部30は、移載ロボット12と搬送ロボット22のうちの一方のロボットから渡された基板Wを反転させて他方のロボットに受け取らせる。つまり、反転受渡部30は、基板Wをその表面と裏面とを180°反転させる反転部としての機能と、移載ロボット12と搬送ロボット22との間での基板Wの受け渡し部としての機能とを兼ね備えている。反転受渡部30の構成については、後に説明する。
載置ユニット40は、搬送ロボット22と移載ロボット12のうちの一方のロボットから渡された基板Wを支持するともに、当該支持した基板Wを他方のロボットに受け取らせる。載置ユニット40においては、1枚の基板Wを水平姿勢で支持する載置部PASSが、上下方向に複数個(この実施の形態においては、例えば6個)、積層配置されている。これによって、載置ユニット40においては、同時に6枚の基板Wを水平姿勢で上下方向に間隔をあけて積層された状態で支持することができるようになっている。載置ユニット40が備える6個の載置部PASSのうち、例えば上側の3個の載置部PASSは、洗浄処理セル20からインデクサセル10への処理済み基板Wの受け渡しに使用され(所謂、戻り載置部)、残りの載置部PASS(すなわち、下側の3個の載置部PASS)は、インデクサセル10から洗浄処理セル20への未処理基板Wの受け渡しに使用される(所謂、送り載置部)。
反転部50は、搬送ロボット22から渡された基板Wを反転させて搬送ロボット22に受け取らせる。つまり、反転部50は、基板Wを反転させる反転部としての機能を備えている。反転部50は、後に説明される基板反転装置100が、箱状の筐体(図示省略)に収容された構成となっている。ただし、この筐体の内部には、搬送ロボット22のみがアクセスできるようになっている。すなわち、筐体には、インデクサセル10側の壁部に開口が形成されず、洗浄処理セル20側の壁部のみに、搬送ロボット22の搬送アーム221a,221bを筐体の内部にアクセスさせるための開口が形成される。
<2.反転受渡部30>
<2−1.構成>
反転受渡部30の構成について、図4〜図6を参照しながら説明する。図4は、反転受渡部30の平面図である。図5は、反転受渡部30を、図4のC−C線から見た図である。図6は、反転受渡部30を、図4のD−D線から見た図である。
反転受渡部30は、複数(この実施の形態では、2枚)の基板Wを水平姿勢で上下方向に間隔をあけて積層された状態で支持する支持機構70、支持機構70にて支持される複数の基板Wのそれぞれを挟持して、当該複数の基板Wを一度に反転させる挟持反転機構80等が、筐体301内に配置された構成となっている。支持機構70、および、挟持反転機構80は、複数(この実施の形態では、2枚)の基板Wを一度に反転させる基板反転装置100を構成する。
筐体301の内部には、移載ロボット12と搬送ロボット22との両方がアクセスできるようになっている。すなわち、筐体301の壁部のうち、洗浄処理セル20側の壁部には、搬送ロボット22の搬送アーム221a,221bを筐体301の内部にアクセスさせるための開口302が形成されている。また、筐体301の壁部のうち、インデクサセル10側の壁部には、移載ロボット12の搬送アーム121a,121bを筐体301の内部にアクセスさせるための開口303が形成されている。なお、以下の説明においては、搬送ロボット22の搬送アーム221a,221bをアクセスさせるための開口302が形成されている側を「前側」といい、移載ロボット12の搬送アーム121a,121bをアクセスさせるための開口303が形成されている側を「後側」という。また、前後方向とおよび上下方向(Z軸方向)と直交する方向を、「左右方向」という。
<i.支持機構70>
筐体301の左右の側壁部のそれぞれには、2本の斜め軸部71が、当該側壁部にスライド可能に貫通して設けられる。各側壁部に設けられた2本の斜め軸部71は、互いの延在方向を平行としつつ前後に間隔をあけて配置される。また、左右の側壁部のそれぞれにおいて、相対的に前側に設けられる斜め軸部71同士は、上下方向から見て、左右方向に対向配置され、相対的に後側に設けられる斜め軸部71同士も、上下方向から見て、左右方向に対向配置される。
各斜め軸部71の筐体301の内部に突出した上端部には、上下方向に延在する支持柱72が配設される。一方、各斜め軸部71の筐体301の外部に突出した下端部は、シリンダ73と連結される。なお、同じ側壁部に設けられた2本の斜め軸部71は、連結棒(図示省略)を介して、同じシリンダ73に連結される。すなわち、当該2本の斜め軸部71の各下端部は、前後方向に延在する連結棒の前側端部付近と後側端部付近とにそれぞれ連結され、シリンダ73が当該連結棒と連結されている。この構成によると、連結棒を介してシリンダ73と連結された2本の斜め軸部71は、当該シリンダ73の駆動を受けて、同期して移動されることになる。
支持柱72の上端付近および下端付近には、水平面内において左右方向に延在する支持部材74が片持ち状態で着設されている。支持部材74は、具体的には、支持柱72に着設された固定端から自由端まで水平に延在する長尺の板状部材である。支持部材74の上面は、延在途中に傾斜面を有する段差形状とされており、自由端側に、固定端側よりも相対的に低い略水平面が形成されている。自由端側の水平面は、基板Wの下面と当接する当接面を構成し、後に明らかになるように、同一水平面内に配置された4個の支持部材74の各当接面が基板Wの下面側に当接することによって、当該基板Wが水平姿勢で支持される。なお、当接面は、必ずしも水平面である必要はなく、先端にいくにつれて低くなるように微小に傾斜した面であってもよい。支持部材74において、当接面と連なって形成されている傾斜面は、基板Wの端縁の位置を規制する位置規制面として機能する。すなわち、同一水平面内に配置された4個の支持部材74の各傾斜面が基板Wの端縁位置を規制することによって、当該基板Wの水平面内における位置が規制される。
筐体301内に配置される4本の支持柱72のそれぞれの上端に配設されている支持部材74同士は、同一の水平面内に配設され、1個の支持部材群を構成する。また、当該4本の支持柱72のそれぞれの下端に配設されている支持部材74同士も、同一の水平面内に配設され、1個の支持部材群を構成する。1枚の基板Wは、1個の支持部材群を構成する4個の支持部材74に下面側から支持されることによって、所定の位置に、水平姿勢で支持される。つまり、1個の支持部材群が、1枚の基板Wを水平姿勢で支持する支持部701を形成する。
このように、支持機構70においては、上下方向に間隔をあけて配設された2個の支持部701が設けられることによって、2枚の基板Wを、水平姿勢で上下方向に間隔をあけて積層された状態で支持することができるようになっている。
ここで、上下方向から見て、左右方向に対向配置される(すなわち、支持部701によって支持される基板Wの左右中心線を挟んで対向配置される)2個の斜め軸部71を一対の斜め軸部71とする。一対の斜め軸部71のそれぞれは、支持柱72と連結された上端部から、斜め下方向(すなわち、左右方向に対向配置される他方の斜め軸部71から離間しつつ、下に向かう方向)に延在して、シリンダ73と連結された下端部に至る。
シリンダ73は、各斜め軸部71を、その延在方向に沿ってスライドさせる。すなわち、シリンダ73は、斜め軸部71をその延在方向に沿って斜め下方向にスライドさせて、支持部材74を、支持位置A1(すなわち、支持部材74が、その当接面において基板Wの下面に当接して当該基板Wを支持する位置)から待避位置A2(すなわち、支持部材74が、基板Wの下面および側面から離間した所定の位置)まで移動させる。この構成によると、支持位置A1にある支持部材74は、斜め下方向に移動されて(換言すると、基板Wの左右中心線から遠ざかりつつ(すなわち、上下方向から見て基板Wの中心から遠ざかりつつ)、下方に移動されて)、待避位置A2に配置されることになる。つまり、支持位置A1にある支持部材74は、基板Wの下面と側面(より具体的には、支持部材74の傾斜面が対向している側面部分)の両方から同時に遠ざかる方向に移動されて、待避位置A2に配置されることになる。
ただし、待避位置A2は、上下方向から見て、基板Wの周縁よりも外側の位置に設定される。このような待避位置A2は、挟持反転機構80によって反転される各基板Wが通過する領域(反転領域)Mの外側となる。したがって、待避位置A2に配置された支持部材74が、反転される基板Wと干渉することがないように担保される。また、待避位置A2は、好ましくは、下側の基板Wの支持位置(当該支持部材74が支持する基板Wの下側で支持されている基板Wの支持位置)よりも上側に設定される。
また、シリンダ73は、斜め軸部71をその延在方向に沿って斜め上方向にスライドさせて、支持部材74を、待避位置A2から支持位置A1まで移動させる。つまり、待避位置A2にある支持部材74は、上記の経路を逆向きに移動されて、待避位置A2から支持位置A1まで移動されることになる。
なお、支持部材74を移動させる方向は、水平方向に対して0より大きな角度で傾斜した方向であればよく、当該角度の具体的な値は、例えば、各支持部701で支持される基板W間の上下方向の離間距離、および、基板Wの周縁と支持部材74が基板Wに当接される位置との離間距離に基づいて、規定することができる。また、図4では、各支持部材74は、上下方向から見て、Y軸に沿った方向に移動されて基板Wの中心から遠ざかる構成となっているが、各支持部材74は、上下方向から見て、基板Wの中心から放射状にのびる軸に沿って移動されて基板Wの中心から遠ざかる構成であってもよい。
<ii.挟持反転機構80>
挟持反転機構80の構成について、図4〜6に加え、図7を参照しながら説明する。図7は、挟持反転機構80の要部を示す部分拡大図である。
筐体301の左右の側壁部のそれぞれには、1本のスライド軸部81が、当該側壁部にスライド可能に貫通して設けられる。各側壁部に設けられた1本のスライド軸部81は、当該側壁部に設けられた2本の斜め軸部71の間に配設される。また、左右の側壁部のそれぞれに設けられるスライド軸部81同士は、上下方向から見て、左右方向に対向配置される。各スライド軸部81は、水平面内において左右方向に延在し、筐体301の内部に突出した側の端部には、上下方向に延在する支持柱82が配設される。支持柱82は、上下方向の中央部分において、スライド軸部81と連結される。
支持柱82の上端および下端には、水平面内において左右方向に延在する挟持部材83が片持ち状態で着設されている。挟持部材83は、具体的には、基板Wの端縁部が入り込む断面V字状のテーパ面を有する部材である。筐体301内に配置される2本の支持柱82のそれぞれの上端に配設されている挟持部材83同士は、同一の水平面内に配設される。また、当該2本の支持柱82のそれぞれの下端に配設されている挟持部材83同士も、同一の水平面内に配設される。後に明らかになるように、同一の水平面内に配設される一対の挟持部材83は、基板Wを両端縁部から挟持する。
ここで、上述したとおり、2本のスライド軸部81は筐体301内において左右に対向配置されており、当該2本のスライド軸部81のそれぞれは、支持柱82が配設された側の端部から、水平面内において左右方向に延在して、筐体301の外部に突出した他端部に至る。各スライド軸部81は、筐体301の外部に突出した側の端部において、弾性部材84と当接している。この弾性部材84は、具体的には、例えばコイルバネであり、縮短状態で、その一端部が、スライド軸部81の端部に当接されるとともに、他端部が、後述するプーリ873(あるいは、底板872)に当接される。したがって、各スライド軸部81は、この弾性部材84によって、プーリ873(あるいは、底板872)から離間する方向、すなわち、左右に対向配置されている他方のスライド軸部81に近接する方向に、常に付勢されている。
この構成において、同一の水平面内において左右方向に対向配置されている一対の挟持部材83は、常に、互いに近接する方向に弾性付勢された状態となっており、この一対の挟持部材83が基板Wを挟んで対向配置され、各挟持部材83が基板Wの側面に弾性付勢されることによって、当該基板Wが水平姿勢で挟持される。つまり、1枚の基板Wは、左右方向に対向配置される一対の挟持部材83に、当該基板Wの径方向に沿う両端縁部から挟持されることによって、水平姿勢で挟持される。ただしここでいう基板Wの「端縁部」とは、基板Wの側面および基板Wの上下面であってその周縁から数ミリ程度の環状領域を指す。
このように、挟持反転機構80においては、一対の挟持部材83が1枚の基板Wを水平姿勢で支持する挟持部801を形成し、上下方向に間隔をあけて配設された2個の挟持部801が設けられることによって、2枚の基板Wを、水平姿勢で上下方向に間隔をあけて積層された状態で挟持することができるようになっている。ただし、上下方向に離間して配設された2個の挟持部801のそれぞれは、2個の支持部701のそれぞれと同じ高さに配置されており、各挟持部801は、各支持部701にて支持されている基板Wを挟持できるようになっている。
各スライド軸部81における、筐体301の外部に突出した側の端部には、スライド軸部81の外周面からつば状に出っ張った出っ張り部811が形成される。この出っ張り部811は、その先端の少なくとも一部分が、樋状部85の溝内部に差し込まれている。樋状部85は、上方に開口し、前後に延在する溝を形成する部材であって、その溝の幅は、出っ張り部811の幅よりも大きく形成されている。また、溝の前後側の端部も開口されている。この樋状部85は、支持部851を介して、シリンダ86のロッドに固定されている。ただし、シリンダ86のロッドは、水平面内において、左右方向に延在して配置されている。なお、出っ張り部811は、左右方向から見て例えば半円形状に形成されており、スライド軸部81が回転軸Lを中心に180°回転された後も、出っ張り部811の先端の少なくとも一部分が、樋状部85の溝内部に差し込まれた状態となるように形成されている。
シリンダ86は、樋状部85を、水平面内において左右方向に延在する移動軸に沿って所定の移動範囲内で往復移動させる。以下において、樋状部85の移動範囲内における基板W側の端部位置を「閉側端部位置C1」といい、他方の端部位置を「開側端部位置C2」という。
シリンダ86が、閉側端部位置C1にある樋状部85を基板Wから離間させる方向に移動させると、出っ張り部811が樋状部85に引っ掛かった状態となって、スライド軸部81は、樋状部85とともに基板Wから離間する方向にスライドされる。これによって、基板Wの側面に弾性付勢されている挟持部材(すなわち、挟持位置B1にある挟持部材)83は、基板Wの側面から離間され、水平面内において、基板Wの左右中心線から離れる方向(すなわち、基板Wの中心から離れる方向)に移動されて、基板Wの側面から離間した離間位置B2に配置される。つまり、シリンダ86が、樋状部85を、閉側端部位置C1から開側端部位置C2まで移動させることによって、挟持部材83が、挟持位置B1から離間位置B2まで移動される。
一方、シリンダ86が、開側端部位置C2にある樋状部85を基板Wに接近させる方向に移動させると、スライド軸部81は、樋状部85とともに基板Wに接近する方向にスライドされる。これによって、離間位置B2にある挟持部材83は、水平面内において、基板Wの左右中心線に近づく方向(すなわち、基板Wの中心に近づく方向)に移動される。ここで、シリンダ86が、樋状部85を閉側端部位置C1まで移動させた状態において、出っ張り部811は、樋状部85の溝側壁部から離間した状態(好ましくは、樋状部85の溝のほぼ中心に配置された状態)、すなわち、樋状部85からの力を受けない状態となっている。したがって、樋状部85が閉側端部位置C1に配置されている状態において、スライド軸部81は、挟持部材83が弾性部材84によって基板Wの側面に所期の圧力で弾性付勢されるような位置(すなわち、挟持位置)B1に配置された状態となっている。
つまり、シリンダ86が樋状部85を開側端部位置C2から閉側端部位置C1まで移動する間、挟持部材83は、途中までは、弾性部材84からの弾性付勢力を受けつつ、シリンダ86によって支持されている状態で基板Wに近づけられ、途中からは弾性部材84からの弾性付勢力を受けて、最終的な挟持位置B1まで移動される。より具体的には、挟持部材83は、シリンダ86の駆動力を受けて、離間位置B2から、接近位置(すなわち、挟持部材83が、基板Wの側面に接近あるいは当接した所定の位置)まで移動され、その後は、シリンダ86の駆動力によらずに弾性部材84からの弾性付勢力のみによって、接近位置から挟持位置B1までさらに移動されて基板Wの側面に所期の圧力で弾性付勢される。上述したとおり、一対の挟持部材83のそれぞれが挟持位置B1に配置されることによって、基板Wは、両端縁部から当該一対の挟持部材83に挟持された状態となる。
この構成によると、各挟持部材83が基板Wに対して必要十分な力で弾性付勢されるので、挟持部801によって、基板Wを、傷つけることなく、確実に、挟持することができる。例えば、弾性部材を設けずシリンダの駆動のみによって各挟持部材に基板Wを挟持させたとすると、挟持部材の停止位置が一意に固定されてしまう。したがって、基板Wの位置やサイズが所期のものから微小にずれている場合等に、各挟持部材が基板Wの側面に近づけられ過ぎたために基板Wが破損する、あるいは、各挟持部材が基板Wの側面から遠すぎる位置に配置されたために基板Wが落下する、などといった事態が生じるおそれがあるが、上記の構成によると、そのような事態が生じにくい。
ここで、挟持反転機構80には、一対の挟持部材83の位置状態を検知する開閉検知部800が設けられる。開閉検知部800は、例えば、一対の光学式のセンサ810,820により構成され、一方のセンサ(閉側センサ)810は、閉側端部位置C1の付近に配置され、閉側端部位置C1に配置されている樋状部85の溝内部に差し込まれている出っ張り部811を検知する。他方のセンサ(開側センサ)820は、開側端部位置C2の付近に配置され、開側端部位置C2に配置されている樋状部85の溝内部に差し込まれている出っ張り部811を検知する。なお、上述したとおり、樋状部85の溝の幅は、出っ張り部811の幅よりも大きく形成されており、出っ張り部811は、当該溝の幅内の任意の位置を取ることができる。したがって、各センサ810,820は、左右方向について、樋状部85の溝幅程度の検知範囲を有していることが好ましい。
この構成によると、樋状部85が閉側端部位置C1に移動されると、閉側センサ810が出っ張り部811を検出することになる。つまり、閉側センサ810が出っ張り部811を検出した場合、各挟持部材83が近接位置に配置され、さらに弾性部材84によって挟持位置B1に配置されたと判断することができる。一方、樋状部85が開側端部位置C2に移動されると、開側センサ820が出っ張り部811を検出することになる。つまり、開側センサ820が出っ張り部811を検出した場合、各挟持部材83が離間位置B2に配置されたと判断することができる。開閉検知部800によって、一対の挟持部材83が基板Wを挟持しているか否かを検知することによって、基板反転装置100において、複数の基板Wを安全に反転させることができる。
一対のスライド軸部81のそれぞれは、中空の回転軸部87の内部に挿通された状態で、筐体301の各側壁部に貫通して設けられる。すなわち、筐体301の左右の側壁部のそれぞれには、1本の回転軸部87が回転可能に貫通して設けられており、スライド軸部81は、当該回転軸部87の内部に、スライド可能に挿通されている。ただし、スライド軸部81の端部には、上述したとおり、出っ張り部811が形成されており、回転軸部87には、この出っ張り部811を挿通させる挿通開口871が形成される。この挿通開口871は、スライド軸部81のスライドに伴う出っ張り部811の左右方向への移動を妨げないように、左右方向に十分な長さを有する形状とされる。
回転軸部87とこれに内挿されるスライド軸部81とは、例えば、挿通開口871の端面(回転軸部87の周方向についての端面)に、出っ張り部811の端面(スライド軸部81の周方向についての端面)が引っ掛かることによって、スライド軸部81が、回転軸部87の内部で、軸線(延在方向に沿う中心線)を中心とした回転ができないようになっている。したがって、回転軸部87がその軸線(回転軸L)を中心に回転されると、これと一緒にスライド軸部81も回転軸Lを中心に回転する。
ここで、上下方向から見て、左右方向に対向配置される一対の回転軸部87のそれぞれは、水平面内において左右方向に延在し、一端が筐体301の内部に、他端が筐体301の外部に、それぞれ突出する。一対の回転軸部87は、筐体301の内部に突出した側の端部において、一対の補助バー88を介して、他方の回転軸部87と連結される。一対の補助バー88は、支持機構70によって支持される2枚の基板Wの上側と下側とに分かれて配置され、各補助バー88は、水平面内において左右方向に延在して配置される。
一対の回転軸部87のうち、一方の回転軸部87aにおける、筐体301の外部に突出した側の端部には、回転軸部87aの中空部を塞ぐ底板872が着設されている。上述したとおり、回転軸部87aの中空部に挿通されたスライド軸部81と、当該中空部を閉鎖する底板872との間には、弾性部材84が配設されている。
一対の回転軸部87のうち、他方の回転軸部87bにおける、筐体301の外部に突出した側の端部には、回転軸部87bの中空部を塞ぐようにしてプーリ873が着設されている。上述したとおり、回転軸部87bの中空部に挿通されたスライド軸部81と、当該中空部を閉鎖するプーリ873との間には、弾性部材84が配設されている。
プーリ873は、その回転中心が回転軸部87の回転軸Lと一致するように配設されている。また、プーリ873の付近には、モータ89が配設されており、プーリ873とモータ89との間には、モータ89の駆動力をプーリ873に伝達するベルト891が巻回されている。この構成において、モータ89が回転されると、当該回転力が、ベルト891を介してプーリ873に伝達されてプーリ873が回転し、これによって、回転軸部87bがその軸線(回転軸)Lを中心に回転する。
上述したとおり、一対の回転軸部87a,87bは、一対の補助バー88を介して互いに連結されている。したがって、一方の回転軸部87bが回転軸Lを中心に回転されると、他方の回転軸部87aも、同期してその軸線(回転軸)Lを中心に回転される。つまり、一方の回転軸部87bと連結されたモータ89の回転駆動力が、他方の回転軸部87aにも伝達されることになる。
ここで、上述したとおり、各スライド軸部81は、回転軸部87a,87bの内部で回転できない。したがって、回転軸部87a,87bが回転軸Lを中心に180°回転されると、各スライド軸部81も回転軸Lを中心に180°回転することになる。その結果、各スライド軸部81に連結された支持柱82が鉛直面内において、スライド軸部81との連結部(すなわち、支持柱82の延在方向の中央部)を中心に、180°回転する。これによって、各支持柱82に配設されている各挟持部材83に挟持されている2枚の基板Wが、180°反転される。このように、挟持反転機構80においては、上下方向に間隔をあけて配設された2個の挟持部801に挟持された2枚の基板Wを、一度に、反転させることができるようになっている。
<2−2.基板反転装置100の動作>
基板反転装置100の動作について、図4〜図7に加え、図8を参照しながら説明する。図8は、基板反転装置100の動作を説明するための模式図である。なお、基板反転装置100の動作は、制御部60が、基板反転装置100が備える各部70,80を制御することによって実行される。なお、基板処理装置1の制御部60とは別に、基板反転装置100が備える各部70,80を制御する制御部を設け、当該制御部を、基板処理装置1の制御部60が統括制御する構成であってもよい。
なお、以下においては、反転受渡部30が備える基板反転装置100が、移載ロボット12から受け取った基板Wを反転させて、搬送ロボット22に反転後の基板Wを受け渡す動作について説明するが、当該基板反転装置100が、搬送ロボット22から受け取った基板Wを反転させて移載ロボット12に反転後の基板Wに受け取らせる場合の動作、および、反転部50が備える基板反転装置100が、搬送ロボット22から受け取った基板Wを反転させて再び搬送ロボット22に反転後の基板Wを受け取らせる場合の動作も、以下に説明する動作と同様である。
全ての支持部材74が支持位置A1に配置されるとともに、全ての挟持部材83が離間位置B2に配置されている状態において、移載ロボット12が、それぞれが1枚ずつ基板Wを支持している2本の搬送アーム121a,121bを、開口303を介して、筐体301の内部に進入させ、上側の搬送アーム121aにて支持されている基板Wを、上側の支持部701に支持させるとともに、下側の搬送アーム121bにて支持されている基板Wを、下側の支持部701に支持させる。各支持部701に基板Wが支持されると、移載ロボット12は、各搬送アーム121a,121bを、開口303を介して、筐体301の内部から引き抜く。これによって、移載ロボット12から支持機構70に2枚の基板Wが受け渡され、2枚の基板Wが、水平姿勢で上下方向に間隔をあけて積層された状態で、2個の支持部701に支持された状態となる(図8の上段に示される状態)。
続いて、シリンダ86が樋状部85を開側端部位置C2から閉側端部位置C1まで移動させる。すると、挟持部材83は、途中までは、弾性部材84からの弾性付勢力を受けつつ、シリンダ86によって支持されている状態で基板Wに近づけられ、途中からは弾性部材84からの弾性付勢力を受けて、挟持位置B1まで移動される。一対の挟持部材83のそれぞれが挟持位置B1に配置されることによって、基板Wは、両端縁部から当該一対の挟持部材83に挟持された状態となる。つまり、各支持部701によって支持されている基板Wは、支持部701に支持されつつ挟持部801によっても挟持された状態となる(図8の中段に示される状態)。
開閉検知部800が閉状態を検出すると、続いて、シリンダ73の駆動によって、全ての支持部材74が支持位置A1から待避位置A2まで同期して移動される。これによって、各支持部材74が、基板Wの反転領域Mの外側に配置された状態となり、2枚の基板Wは、水平姿勢で上下方向に間隔をあけて積層された状態で、2個の挟持部801に挟持された状態となる(図8の下段に示される状態)。ただし、上述したとおり、シリンダ73は、各支持部材74を、斜め下方向に移動させることによって支持位置A1から待避位置A2まで移動させる。この構成によると、支持部材74は、基板Wの側面と下面の両方から同時に遠ざかる方向に移動される。例えば、支持部材が側面のみから遠ざかる方向に移動された場合、支持位置A1において基板Wの下面と当接していた支持部材が基板Wと接触したまま移動されることとなり、基板Wの下面が傷つく恐れがある。一方、支持部材が下面のみから遠ざかる方向に移動された場合、当該支持部材が下側の基板Wに衝突してしまう。この実施の形態に係る構成によると、このような事態が生じない。すなわち、支持部材74によって基板Wを傷つけることなく適切に支持部材74を待避位置A2まで移動させることができる。
全ての支持部材74が支持位置A1から待避位置A2まで移動されると、続いて、モータ89の駆動によって、回転軸部87a,87bが、回転軸Lを中心に180°回転される。すると、一対のスライド軸部81も回転軸Lを中心に180°回転し、各スライド軸部81に連結された支持柱82が、鉛直面内においてその延在方向の中央部を中心に180°回転する。これによって、2個の挟持部801のそれぞれに挟持されている基板Wが180°反転される。すなわち、2枚の基板Wが、一度に、180°反転される。
2枚の基板Wが反転されると、続いて、シリンダ73の駆動によって、全ての支持部材74が待避位置A2から支持位置A1まで同期して移動される。これによって、各挟持部801によって挟持されている反転後の基板Wは、挟持部801に挟持されつつ支持部701によっても支持された状態となる(図8の中段参照)。
全ての支持部材74が待避位置A2から支持位置A1まで移動されると、続いて、シリンダ86が樋状部85を閉側端部位置C1から開側端部位置C2まで移動させる。すると、挟持部材83は、挟持位置B1から離間位置B2まで移動される。これによって、各挟持部材83が、基板Wから離間した位置に配置された状態となり、2枚の基板Wは、水平姿勢で上下方向に間隔をあけて積層された状態で、2個の支持部701に支持された状態となる(図8の上段参照)。この状態において、搬送ロボット22が、2本の搬送アーム221a,221bを、開口302を介して、筐体301の内部に進入させ、各支持部701に支持されている基板Wを各搬送アーム221a,221b上に移載した上で、基板Wを支持した2本の搬送アーム221a,221bを、開口302を介して、筐体301から抜き出す。
<3.基板処理装置1の動作>
次に、基板処理装置1の動作について、図1〜図3および図9、図10を参照しながら説明する。図9、図10は、基板処理装置1の動作を説明するための模式図である。なお、上述したとおり、基板処理装置1は、基板Wの表面のスクラブ洗浄処理を行う表面洗浄部SS、および、基板Wの裏面のスクラブ洗浄処理を行う裏面洗浄部SSRを備えており、これによって、目的に応じて種々のパターンの洗浄処理(例えば、基板Wの表面のみを洗浄する洗浄処理、基板Wの裏面のみを洗浄する洗浄処理、基板Wの表面と裏面との両面を洗浄する洗浄処理、等)を行うことができる。どのような洗浄処理を実行するかは、基板Wの搬送手順(基板の搬送手順を「フロー」ともいう)および処理条件を記述したレシピによって、設定される。以下においては、基板Wの両面を洗浄する洗浄処理を実行する場合を例に挙げて、基板処理装置1の動作を説明する。
なお、上述したとおり、洗浄処理セル20においては、2個の洗浄処理ユニット21が、仮想分割線Kの両側に分かれて配置される。また、上述したとおり、2個の中間ユニット101も、仮想分割線Kの両側に分かれて配置される。以下において、仮想分割線Kの+Y側に配置されている洗浄処理ユニット21を「第1洗浄処理ユニット21a」ともいい、仮想分割線Kの+Y側に配置されている中間ユニット101を「第1中間ユニット101a」ともいう。また、仮想分割線Kの−Y側に配置されている洗浄処理ユニット21を「第2洗浄処理ユニット21b」ともいい、仮想分割線Kの−Y側に配置されている中間ユニット101を「第2中間ユニット101b」ともいう。
未処理基板Wを収容したキャリアCが、AGV等によって、装置外部からインデクサセル10のキャリアステージ11に搬入されると、インデクサセル10の移載ロボット12が、当該キャリアCから搬送アーム121a,121bで未処理基板Wを2枚取り出して、当該取り出した2枚の基板Wを、第1中間ユニット101aの反転受渡部30に搬送する(ステップS11a)。続いて、移載ロボット12は、搬送アーム121a,121bで、第1中間ユニット101aの載置部PASSに載置された処理済み基板Wを2枚取り出して、キャリアCに格納する(ステップS12a)。
次に、移載ロボット12は、キャリアCから搬送アーム121a,121bで未処理基板Wを2枚取り出して、当該取り出した2枚の基板Wを、第2中間ユニット101bの反転受渡部30に搬送する(ステップS11b)。続いて、移載ロボット12は、搬送アーム121a,121bで、第2中間ユニット101bの載置部PASSに載置された処理済み基板Wを2枚取り出して、キャリアCに格納する(ステップS12b)。
以上が、移載ロボット12の1サイクルの搬送動作であり、移載ロボット12は、この1サイクルの搬送動作(ステップS11a〜ステップS12bの一連の動作)を繰り返して実行する。つまり、移載ロボット12は、2個の中間ユニット101a,101bのそれぞれに交互にアクセスして、基板Wを搬出入する。
未処理の2枚の基板Wが搬入された反転受渡部30においては、基板反転装置100が、当該2枚の基板Wの表裏を反転させて、各基板Wを、裏面が上側を向いた状態とする。基板反転装置100の具体的な動作は、上述したとおりである。
一方、洗浄処理セル20の搬送ロボット22は、搬送アーム221a,221bで、例えば第1中間ユニット101aの反転受渡部30から、反転された2枚の基板W(すなわち、裏面が上側を向いた2枚の基板W)を受け取って、当該受け取った2枚の基板Wを、第1洗浄処理ユニット21aの2個の裏面洗浄部SSRのそれぞれに一枚ずつ搬送する(ステップS21a)。
基板Wが搬入された裏面洗浄部SSRにおいては、基板Wの裏面洗浄処理が実行される。すなわち、裏面洗浄部SSRにおいては、裏面を上側に向けた基板Wをスピンチャック211によって保持して回転させつつ、ノズル213から洗浄液を基板Wの裏面に供給する。この状態で洗浄ブラシ212が基板Wの裏面に当接または近接して水平方向にスキャンすることにより、基板Wの裏面にスクラブ洗浄処理が施される。
第1洗浄処理ユニット21aの2個の裏面洗浄部SSRのそれぞれにて基板Wの裏面洗浄処理が終了すると、搬送ロボット22は、搬送アーム221a,221bで、当該2個の裏面洗浄部SSRのそれぞれから順に裏面洗浄処理後の基板Wを取り出して、当該取り出した2枚の基板Wを、第1中間ユニット101aの反転部50に搬送する(ステップS22a)。
裏面洗浄処理後の2枚の基板Wが搬入された反転部50においては、基板反転装置100が、当該2枚の基板Wの表裏を反転させて、各基板Wを、表面が上側を向いた状態とする。
第1中間ユニット101aの反転部50で2枚の基板Wが反転されると、搬送ロボット22は、搬送アーム221a,221bで、当該反転部50から、反転された2枚の基板W(すなわち、表面が上側を向いた2枚の基板W)を受け取って、当該受け取った2枚の基板Wを、第1洗浄処理ユニット21aの2個の表面洗浄部SSのそれぞれに1枚ずつ搬送する(ステップS23a)。
基板Wが搬入された表面洗浄部SSにおいては、基板Wの表面洗浄処理が実行される。すなわち、各表面洗浄部SSにおいては、表面を上側に向けた基板Wをスピンチャック201によって保持して回転させつつ、ノズル203から洗浄液を基板Wの表面に供給する。この状態で洗浄ブラシ202が基板Wの表面に当接または近接して水平方向にスキャンすることにより、基板Wの表面にスクラブ洗浄処理が施される。
第1洗浄処理ユニット21aの2個の表面洗浄部SSのそれぞれにて基板Wの表面洗浄処理が終了すると、搬送ロボット22は、搬送アーム221a,221bで、当該2個の表面洗浄部SSのそれぞれから順に表面洗浄処理後の基板Wを取り出して、当該取り出した2枚の基板Wのそれぞれを、第1中間ユニット101aの載置部PASSに搬送する(ステップS24a)。載置部PASSに載置された処理済み基板Wは、インデクサセル10の移載ロボット12によって取り出されて、キャリアCに格納されることになる。
続いて、搬送ロボット22は、第2中間ユニット101bの反転受渡部30から、反転された2枚の基板W(すなわち、裏面が上側を向いた2枚の基板W)を受け取って、当該受け取った2枚の基板Wを、第2洗浄処理ユニット21bの2個の裏面洗浄部SSRのそれぞれに1枚ずつ搬送する(ステップS21b)。
第2洗浄処理ユニット21bの2個の裏面洗浄部SSRのそれぞれにて基板Wの裏面洗浄処理が終了すると、搬送ロボット22は、搬送アーム221a,221bで、当該2個の裏面洗浄部SSRのそれぞれから順に裏面洗浄処理後の基板Wを取り出して、当該取り出した2枚の基板Wを、第2中間ユニット101bの反転部50に搬送する(ステップS22b)。
第2中間ユニット101bの反転部50で2枚の基板Wが反転されると、搬送ロボット22は、搬送アーム221a,221bで、当該反転部50から、反転された2枚の基板W(すなわち、表面が上側を向いた2枚の基板W)を受け取って、当該受け取った2枚の基板Wを、第2洗浄処理ユニット21bの2個の表面洗浄部SSのそれぞれに一枚ずつ搬送する(ステップS23b)。
第2洗浄処理ユニット21bの2個の表面洗浄部SSのそれぞれにて基板Wの表面洗浄処理が終了すると、搬送ロボット22は、搬送アーム221a,221bで、当該2個の表面洗浄部SSのそれぞれから順に表面洗浄処理後の基板Wを取り出して、当該取り出した2枚の基板Wのそれぞれを、第2中間ユニット101bの載置部PASSに搬送する(ステップS24b)。載置部PASSに処理済み基板Wが載置されると、当該処理済み基板Wは、インデクサセル10の移載ロボット12によって取り出されて、キャリアCに格納される。
なお、搬送ロボット22は、好ましくは、一対の搬送アーム221a,221bを2組以上備える構成とし、上記の一連の搬送動作において、いずれかの搬送アームで支持している対象基板Wを、各処理部(表面洗浄部SS、裏面洗浄部SSR、および、反転部50の各処理部)に搬入する場合に、まず、空の搬送アームで当該処理部にて先に処理された基板Wを取り出してから、別の搬送アームに支持されている対象基板Wを当該処理部に搬入する構成とする。つまり、この場合、搬送ロボット22は、これら各処理部にアクセスする際に、基板Wの入れ替え動作を行うことになる。
以上が、搬送ロボット22の1サイクルの搬送動作であり、搬送ロボット22は、この1サイクルの搬送動作(ステップS21a〜ステップS24bの一連の動作)を繰り返して実行する。すなわち、搬送ロボット22は、第1中間ユニット101aを介して受け取った未処理基板Wについては、これを、第1洗浄処理ユニット21aの裏面洗浄部SSR、第1中間ユニット101aの反転部50、第1洗浄処理ユニット21aの表面洗浄部SS、および、第1中間ユニット101aの載置部PASSに、順に搬送していく。また、搬送ロボット22は、第2中間ユニット101bを介して受け取った未処理基板Wについては、これを、第2洗浄処理ユニット21bの裏面洗浄部SSR、第2中間ユニット101bの反転部50、第2洗浄処理ユニット21bの表面洗浄部SS、および、第2中間ユニット101bの載置部PASSに、順に搬送していく。つまり、中間ユニット101を介してインデクサセル10から受け渡された未処理基板Wは、当該中間ユニット101と仮想分割線Kに対して同じ側に配置されている各処理部にて、レシピに設定された洗浄処理を施されて、再び当該中間ユニット101を介してインデクサセル10に受け渡されることになる。
<4.効果>
上記の実施の形態によると、搬送ロボット22の動作経路が効率化され、搬送ロボット22の移動量が短縮される。この点について、図11、図12を参照しながら具体的に説明する。図11の上段には、この実施の形態に係る基板処理装置1において、搬送ロボット22が、1サイクルの搬送動作を行う間の高さ位置の推移の一例が模式的に示されている(「本実施形態」と記されたグラフ)。また、図11の下段には、図13に例示される基板処理装置9にて、基板処理装置1と同様の一連の動作を実行した場合における、搬送ロボット922の高さ位置の推移が比較例として示されている(「比較例」と記されたグラフ)。図12の上段には、この実施の形態に係る基板処理装置1において、搬送ロボット22が、1サイクルの搬送動作を行う間の旋回位置の推移の一例が模式的に示されている(「本実施形態」と記されたグラフ)。また、図12の下段には、図13に例示される基板処理装置9にて、基板処理装置1と同様の一連の動作を実行した場合における、搬送ロボット922の旋回位置の推移が比較例として示されている(「比較例」と記されたグラフ)。図11、図12中、「RP」は反転受渡部30,930を意味し、「P」は載置ユニット40,940が備える載置部を意味し、「R」は反転部50,950を意味する。また、「SS」は表面洗浄部SSを意味し、「SSR」は裏面洗浄部SSRを意味する。
ただし、図13に例示される、比較例となる基板処理装置9は、移載ロボット912を備えるインデクサセル910と、搬送ロボット922とこれを挟んで配置された2個の洗浄処理ユニット921a,921bとを備える洗浄処理セル920とが接続されるとともに、各セル間の連結部に1個の中間ユニット901が配置された構成となっている。中間ユニット901には、下から順に、反転受渡部930、載置ユニット940、および、反転部950が、鉛直方向に積層されている。また、洗浄処理セル920が備える2個の洗浄処理ユニット921a,921bのうち、一方の洗浄処理ユニット921aには、4個の表面洗浄部SS1〜SS4が積層配置されている。また、他方の洗浄処理ユニット921bには、4個の裏面洗浄部SSR1〜SSR4が積層配置されている。
図11の上段(本実施形態に係るグラフ)と下段(比較例に係るグラフ)とを比較すると、この実施の形態に係る基板処理装置1においては、搬送ロボット22が、反転受渡部30(RP)から受け取った基板Wを裏面洗浄部SSRに搬入する際の上下移動量が安定して小さく抑えられるとともに、反転部50(R)から受け取った基板Wを表面洗浄部SSに搬入する際の上下移動量も安定して小さく抑えられていることがわかる。これは、基板処理装置1においては、搬送ロボット22が連続してアクセスする構成要素同士が、上下方向についてなるべくかたまるように配置されている(具体的には、裏面洗浄部SSRの表面洗浄部SSに対する配置方向と、反転受渡部30の反転部50に対する配置方向とが等しくなっている)からである。この構成によると、裏面洗浄部SSRと反転受渡部30との鉛直方向に沿う離間距離と、表面洗浄部SSと反転部50との鉛直方向に沿う離間距離とが、ともに小さく抑えられる(図9参照)。これによって、上述したとおり、搬送ロボット22が反転受渡部30から受け取った基板Wを裏面洗浄部SSRに搬入する際の上下移動量、および、搬送ロボット22が反転部50から受け取った基板Wを表面洗浄部SSに搬入する際の上下移動量がともに小さく抑えられ、搬送ロボット22の移動量が全体として小さく抑えられる。その結果、搬送ロボット22が1サイクルの搬送動作に要する時間が短縮され、基板処理装置1のスループットが向上する。このように、上記の実施の形態によると、搬送ロボットや洗浄部の個数を増やさずとも(すなわち、装置のフットプリントを増大させずに、また、製造コストを増加させずに)、基板処理装置1のスループットを効果的に向上させることができる。
図12の上段(本実施形態に係るグラフ)と下段(比較例に係るグラフ)とを比較すると、この実施の形態に係る基板処理装置1においては、搬送ロボット22の各動作における旋回角度が安定して小さく抑えられていることがわかる。これは、基板処理装置1においては、仮想分割線Kの両側に中間ユニット101と洗浄処理ユニット21とが少なくとも1個ずつ配置されており(すなわち、基板Wに対する一連の処理に必要とされる各構成要素(表面洗浄部SS、裏面洗浄部SSR、反転受渡部30、反転部50、および、載置部PASS)が、仮想分割線Kの両側に少なくとも1個ずつ配置されており)、搬送ロボット22が、一方の中間ユニット101から受け取った基板Wを、当該中間ユニット101と仮想分割線Kに対して同じ側に配置されている洗浄処理ユニット21に搬送するとともに、洗浄処理ユニット21で処理された基板Wを、当該洗浄処理ユニット21と仮想分割線Kに対して同じ側に配置されている中間ユニット101に搬送するからである(図10参照)。この構成によると、搬送ロボット22が仮想分割線Kを横切って大きく旋回する動作を行うことがないので、搬送ロボット22の旋回角度が安定して小さく抑えられ、搬送ロボット22の旋回移動量が全体として小さく抑えられる。つまり、搬送ロボット22の上下移動量だけでなく、旋回移動量をも小さく抑えられ、搬送ロボット22の移動量が全体としてさらに小さく抑えられる。その結果、搬送ロボット22が1サイクルの搬送動作に要する時間がさらに短縮され、基板処理装置1のスループットがさらに向上する。
また、上記の実施の形態によると、裏面洗浄部SSRが表面洗浄部SSよりも下側に配置されるとともに、反転受渡部30が反転部50よりも下側に配置される。この構成によると、表面洗浄後の基板Wが、表面洗浄前の基板Wが通過する経路よりも上側の経路を通過することになるので、表面洗浄後の基板Wの汚染が抑制される。
また、上記の実施の形態によると、2個の中間ユニット101のそれぞれが、搬送ロボット22を中心とした仮想円Qの円周上に配置される。この構成によると、搬送ロボット22が、2個の中間ユニット101のいずれに対しても同じ搬送時間でアクセスできる。
また、上記の実施の形態によると、中間ユニット101が、搬送ロボット22と移載ロボット12との間の基板Wの受け渡しに用いられる受渡部PASSを備える。この構成によると、受け渡し時に基板Wを反転させる必要がない場合は、当該受渡部PASSを介して搬送ロボット22と移載ロボット12との間で基板Wを受け渡すことができる。
また、上記の実施の形態において、反転受渡部30および反転部50のそれぞれが備える基板反転装置100は、一度に2枚の基板Wを適切に反転させることができる。これによって、基板処理装置1におけるスループットを良好なものとすることができる。
<5.変形例>
上記の実施の形態においては、各洗浄処理ユニット21において、裏面洗浄部SSRが表面洗浄部SSよりも下側に配置されるとともに、中間ユニット101において、反転受渡部30が反転部50よりも下側に配置されていたが、各洗浄処理ユニット21において、裏面洗浄部SSRが表面洗浄部SSよりも上側に配置されるとともに、中間ユニット101において、反転受渡部30が反転部50よりも上側に配置されてもよい。
また、上記の実施の形態において、基板処理装置1の中間ユニット101の個数は、必ずしも2個である必要はなく、1個であってもよいし、3個以上であってもよい。また、中間ユニット101の載置ユニット40が備える載置部PASSの個数は必ずしも6個である必要はない。また、基板処理装置1の各洗浄処理ユニット21における、表面洗浄部SSおよび裏面洗浄部SSRの搭載個数も、上記に例示したものに限らない。
また、上記の実施の形態においては、基板反転装置100は、2枚の基板Wを同時に反転させるものであったが、基板反転装置100は、1枚の基板Wを反転させるものであってもよいし、3枚以上の基板Wを同時に反転させるものであってもよい。例えば、支持機構70において、各支持柱72に4個の支持部材74を配設するとともに、挟持反転機構80において、各支持柱82に4個の挟持部材83を配設すれば、4枚の基板Wを同時に反転させることができる。
また、上記の実施の形態に係る基板反転装置100において、支持機構70にて支持される2枚の基板Wのそれぞれに対応して、対応する基板Wの異常を検知する検知部を設けてもよい。検知部は、例えば光学センサなどによって、対応する基板Wの有無および姿勢の異常等を検知するものとすることができる。