JP5872086B1 - 薬液注入アシスト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成により、薬液の飛び散りを防止でき、操作性に優れた薬液注入装置を提供する。【解決手段】薬液注入アシスト装置は、注入器のシリンジを保持する保持部と、シリンジ内に挿入したプランジャーの押圧方向の後端に当接するプッシャーと、このプッシャーの押圧方向の反対側に当接して当該プッシャーを押圧方向に押圧するスライダーと、このスライダーを押圧方向に移動させるとともに逆方向に移動させる駆動部と、を有する。アシスト装置は、スライダーを押圧方向に移動してプッシャーを押圧方向に移動させ、プランジャーをシリンジ内の所定位置まで押し込んだ後、スライダーを逆方向に移動させてプッシャーから離間させる。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、注入器で計量した薬液を注入ポンプへ移し替えるための薬液注入アシスト装置に関する。
一般に、患者に薬液を投与する方法として、点滴による方法が知られている。また、点滴の代わりにインフューザーポンプ(注入ポンプ)を用いた薬液投与方法も知られている。インフューザーポンプを用いた場合、患者の体にインフューザーポンプを装着して、患者が自由に動くことができる。インフューザーポンプは、例えば、数日単位で長時間かけて薬液を微量ずつ患者に投与することができる。
インフューザーポンプは、薬液の注入圧力によって膨らむバルーンを容器の中に備え、バルーンの収縮により薬液を微量ずつ押し出すよう機能する。このインフューザーポンプを用いて患者に薬液を投与する場合、インフューザーポンプのバルーンの注入口にチューブをつなぎ、チューブの先に設けた針を患者に刺す。そして、チューブの途中に設けた流量調節手段により投与量を調節する。
インフューザーポンプのバルーンに薬液を注入する場合、注入器で薬液を計量して、注入器の先端をバルーンの注入口に接続し、注入器のプランジャーを押して薬液をバルーンに注入する。このとき、バルーンの収縮力が比較的強く、プランジャーを押すために比較的強い力が必要となる。このため、注入器のプランジャーを機械的に押圧して薬液をインフューザーポンプへ注入するための薬液注入装置が利用されつつある。
特開2014−171758号公報
特許文献1の薬液注入装置は、注入器のシリンジを保持して、プッシャーによりプランジャーを押圧し、薬液をインフューザーポンプへ注入する。このとき、シリンジ内の薬液を残らず注入するため、特許文献1の薬液注入装置は、プランジャーを押し切った後、一定時間プランジャーを押し続けてから通電を停止する。
このため、この状態から注入器とインフューザーポンプを分離してしまうと、高圧のままの薬液が分離部分から飛び散る不具合を生じる。薬液が毒性を有する場合、この飛び散りは大きな問題となる。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、簡単な構成により、薬液の飛び散りを防止でき、操作性に優れた薬液注入アシスト装置を提供することを目的とする。
本発明の薬液注入アシスト装置の一態様は、注入器のシリンジ内に挿入したプランジャーを押圧して上記シリンジ内の薬液を加圧容器に注入するアシスト装置であって、上記シリンジの鍔を少なくとも部分的に受け入れるスリット、および上記スリットの反対側で上記鍔の縁を係合せしめて上記シリンジの脱落を防止するための係合段部を有し、上記シリンジを保持する保持部と、上記プランジャーの押圧方向の後端の縁を係合せしめて上記注入器のぐらつきを押さえるための係合爪を有し、上記後端に当接するプッシャーと、このプッシャーの上記押圧方向の後端側に離接可能に当接して当該プッシャーを上記押圧方向に押圧するスライダーと、このスライダーを上記押圧方向に移動させるとともに逆方向に移動させる駆動部と、を有する。このアシスト装置は、上記スライダーを上記押圧方向に移動して上記プッシャーを上記押圧方向に移動させ、上記プランジャーを上記シリンジ内の所定位置まで押し込んで上記シリンジ内の薬液を上記加圧容器に注入した後、上記スライダーを上記逆方向に移動させて上記プッシャーから離間させる。これにより、プッシャーによるプランジャーに対する押圧が解除され、高圧状態の薬液が飛び散る不具合を防止できる。
また、本発明の薬液注入アシスト装置の一態様によると、上記プッシャーは、上記プランジャーの上記後端の縁を係合せしめて上記注入器のぐらつきを押さえるための係合爪を有する。
また、本発明の薬液注入アシスト装置の一態様によると、上記保持部は、上記シリンジの鍔を少なくとも部分的に受け入れるスリットを有する。
さらに、本発明の薬液注入アシスト装置の一態様によると、上記保持部は、上記スリットの反対側で上記鍔の縁を係合せしめて上記シリンジの脱落を防止するための係合段部を有する。
本発明によれば、簡単な構成により、薬液の飛び散りを防止でき、操作性に優れた薬液注入アシスト装置を提供できる。
図1は、本発明の実施形態に係る薬液注入アシスト装置を示す部分断面概略図である。 図2は、図1のアシスト装置をハンドル側から見た外観斜視図である。 図3は、図1のアシスト装置を注入器側から見た外観斜視図である。 図4は、図1のアシスト装置に組み込まれた組立体を示す斜視図である。 図5は、図4の組立体をF5−F5で切断した断面図である。 図6は、図1のアシスト装置のカバーおよび電池を分離した状態を示す斜視図である。 図7は、図1のアシスト装置の動作を説明するための図である。 図8は、図1のアシスト装置の動作を説明するための図である。 図9は、図1のアシスト装置の動作を説明するための図である。 図10は、図1のアシスト装置の動作を説明するための図である。 図11は、図1のアシスト装置の動作を説明するための図である。 図12は、図1のアシスト装置の動作を説明するための図である。 図13は、図1のアシスト装置の動作を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る薬液注入アシスト装置100(以下、単にアシスト装置100と称する)の本体ケース101を部分的に破断した概略図である。また、図2は、アシスト装置100を本体ケース101のハンドル102側から見た外観斜視図であり、図3は、アシスト装置100を注入器200の取り付け側から見た外観斜視図である。図1乃至図3では、説明を分かり易くするため、アシスト装置100に注入器200を取り付けた状態を図示してある。
アシスト装置100には、薬液を注入した状態の注入器200がセットされる。アシスト装置100は、注入器200のシリンジ210を保持して、プランジャー220を機械的に押圧する機能を有する。アシスト装置100は、これにより、シリンジ210の先端に取り付けたインフューザーポンプ300(ここでは図示せず)へシリンジ210内の薬液を移すことができる。
注入器200は、いわゆる注射器の針を取り除いた構造を有する。ここでは図示しないインフューザーポンプ300は、注射器の針の代わりにシリンジ210の先端に取り付けられる。注入器200は、後端に開口210aを有する略円筒形のシリンジ210と、シリンジ210内に挿入配置されるプランジャー220と、を有する。シリンジ210の開口210aの周りにはシリンジ210を保持せしめるための鍔211が一体に設けられている。
アシスト装置100は、注入器200のシリンジ210(鍔211)を保持する保持アーム10(保持部)、注入器200のプランジャー220を押圧するプッシャー20、プッシャー20の背面20aに離接可能に当接して図1の矢印P方向にプッシャー20を押すスライダー30、スライダー30を矢印P方向(押圧方向)および逆方向に移動可能に取り付けたボールねじ40、ボールねじ40のねじ軸41を回転させるモーター50(駆動部)、および本体ケース101を有する。
本体ケース101内には、スライダー30、ボールねじ40、およびモーター50が収容配置されている。本体ケース101の一側面101aには、保持アーム10が固定され、プッシャー20が矢印P方向および逆方向にスライド可能に取り付けられている。本体ケース101の保持アーム10と反対側には、ハンドル102が一体に設けられている。ハンドル102は、本体ケース101の長手方向(矢印P方向)の一端側(図1で下側)に片寄った位置に設けられている。本実施形態では、本体ケース101とハンドル102を樹脂により一体成形した。
本体ケース101は、この他に、ハンドル102をつかんだ手の親指で操作可能な位置に操作スイッチ103を備えている。操作スイッチ103を押す(スイッチオン)とプッシャー20が矢印P方向に移動し、且つ操作スイッチ103から指を放す(スイッチオフ)とプッシャー20が逆方向に移動するように、モーター50に給電する電流の向きが制御される。
このとき、スライダー30が移動範囲の両端に移動したことをセンサーS1、S2により検知し、この検知結果に従ってモーター50に対する給電を制御する。センサーS1、S2は、例えばホール素子であり、スライダー30に取り付けた磁石(図示せず)の磁気を検知してスライダー30を検知する。また、本体ケース101は、電源スイッチ104(図2、図3)を備えている。
本体ケース101内であってハンドル102に近い側には、モーター50が隣接して配置されている。モーター50の回転軸にはボールねじ40のねじ軸41が同軸に固定されている。図4は、ボールねじ40、スライダー30、およびプッシャー20を内側ケース60に組み付けた組立体70を示す。ボールねじ40のねじ軸41の先端は、内側ケース60によって回転可能に保持されている。つまり、モーター50の回転軸およびねじ軸41は、本体ケース101の長手方向に延設されている。
組立体70は、略矩形ブロック状のアルミニウム製の筐体を有し、本体ケース101内に取り付けられる。ボールねじ40は、ねじ軸41に螺合したボールナット42を有する。ボールナット42のモーター50側にはスライダー30が固定されている。スライダー30は、ねじ軸41に沿って長手方向にスライド可能に取り付けられている。つまり、ねじ軸41を回転してボールナット42を移動させると、スライダー30も矢印P方向および逆方向へ移動する。
プッシャー20は、長手方向と交差する方向、すなわちねじ軸41から離れる方向に延設されており、内側ケース60(および本体ケース101)の外側に突出している。プッシャー20は、スライダー30が当接して押圧される背面20aを有する。つまり、スライダー30は、プッシャー20に対して押圧方向および逆方向に離接可能である。本実施形態では、プッシャー20を樹脂により形成し、スライダー30を金属により形成した。
アシスト装置100は、無菌状態の安全キャビネット(図示せず)内で使用されるため、外側に露出する樹脂部材は、紫外光により変質しにくい対候性の材料により形成した。本実施形態では、ABS樹脂に対候性を持たせたASA樹脂により、本体ケース101、プッシャー20、および保持アーム10を形成した。
図5は、組立体70を図4のF5−F5で切断した断面図である。内側ケース60の内面には、それぞれ長手方向に延びた互いに向かい合う2本の突条部61a、61bが一体に突設されている。これら2本の突条部61a、61bは、プッシャー20のスライド溝21b、21dにそれぞれ嵌め込まれる。
また、本体ケース101の一側面101aには、プッシャー20を外部へ突出させるための細長い矩形の開口101bが形成されている。そして、この開口101bの長手方向に沿った両縁部105a、105bがプッシャー20のスライド溝21a、21cにそれぞれ嵌め込まれる。
つまり、内側ケース60の突条部61a、61b、および本体ケース101の2つの縁部105a、105bが、プッシャー20をスライド可能に支持するスライドレールとして機能する。プッシャー20と内側ケース60との間の摺動摩擦、およびプッシャー20と本体ケース101との間の摺動摩擦は、作業者がプッシャー20を手でスライドさせることができ、且つプッシャー20が自重によってスライドしない程度の値に設計されている。よって、プッシャー20は、スライダー30からの押圧力を受けていない自由な状態で、本体ケース101および内側ケース60との間の摩擦力により、その位置に留まることができる。
また、本体ケース101の開口101bは、細長い矩形板状のカバー106によって略塞がれる。プッシャー20は、このカバー106を挿通する細長いスリット23を有する。見方を変えると、カバー106に沿ってプッシャー20が移動可能となり、カバー106がスライドレールとして機能する。図6に示すように、カバー106は、一端が略直角に折り曲げられており、この折り曲げ部分をネジ107により本体ケース101に締結することで固定される。
本体ケース101のハンドル102から離間した一端には、4本の電池Vを挿入するための開口101cが設けられ、蓋体108により開口101cが塞がれる。本実施形態のように、モーター50をハンドル102に隣接してレイアウトし、電池Vをボールねじ40のねじ軸41に隣接してレイアウトすることにより、注入器200を取り付けた状態のアシスト装置100の全長を短くすることができる。
以下、本実施形態のアシスト装置100による薬液注入動作について、図7乃至図13を参照して説明する。図7は、薬液注入済の注入器200をアシスト装置100に装着した状態を示し、図8は、注入器200のシリンジ210にインフューザーポンプ300を装着した状態を示し、図9は、シリンジ210内の薬液をインフューザーポンプ300に注入開始した状態を示し、図10は、薬液の注入が完了した状態を示し、図11は、スライダー30をプッシャー20から離間させてホーム位置に移動した状態を示し、図12は、シリンジ210からインフューザーポンプ300を取り外した状態を示し、図13は、注入器200をアシスト装置100から取り外した状態を示す。以下に説明する一連の注入動作は、例えば安全キャビネット内に作業者が手を入れて作業する。
薬液をインフューザーポンプ300へ注入するための準備として、まず、注入器200で適量の薬液を計量する。このとき、例えば、点滴用の無菌バック(図示せず)内で薬液を調合し、この無菌バッグから注入器200へ薬液を吸入する。この際、注入器200のシリンジ210の先端に針(図示せず)を取り付けて無菌バッグに刺し、プランジャー220をシリンジ210から引き抜く方向へ引いてシリンジ210内に適量の薬液を吸入する。そして、薬液の吸入後、シリンジ210の先端から針を取り外す。
次に、薬液吸入済の注入器200を図7に示すようにアシスト装置100に装着する。このとき、作業者は、プッシャー20を保持アーム10から離れる方向にスライドさせて(例えば図示の位置まで)、注入器200を装着するための空間を設ける。そして、作業者は、シリンジ210の鍔211を保持アーム10のスリット11に挿入しつつ、注入器200を保持アーム10に取り付ける。この状態で、鍔211の図示下面が保持アーム10の図示上端縁10aに接触し、シリンジ210が保持アーム10によって懸垂支持される。
保持アーム10は、図3に示すように、1枚の樹脂板をU字形に折り曲げた形状を有し、シリンジ210の径方向外側に配置される2枚の支持板部12a、12bを備えている。そして、2つの支持板部12a、12bそれぞれに上述したスリット11が設けられており、各支持板部12a、12bはそれぞれ上述した上端縁10aを有する。各スリット11は、シリンジ210の鍔211を少なくとも部分的に受け入れる長さを有する。
見方を変えると、2つの支持板部12a、12bは、スリット11に挿入したシリンジ210の鍔211を図示上方から押さえる突片部13a、13bを備えている。また、各支持板部12a、12bの上端縁10aのスリット11から離間した反対側の端部には、シリンジ210の鍔211の縁を係合せしめてシリンジ210の脱落を防止するための係合段部14a、14bが設けられている。
つまり、各支持板部12a、12bのスリット11および突片部13a、13bは、シリンジ210の鍔211の図示上下方向への移動を規制するよう機能し、各支持板部12a、12bの係合段部14a、14bは、シリンジ210の鍔211の図示横方向への移動を規制するよう機能する。これらの構成により、注入器200は保持アーム10によって安定して保持される。
さらに、この後、作業者は、図8に示すように、プッシャー20を図示下方へ押し下げて、注入器200のプランジャー220の後端221にプッシャー20の図示下側の押圧面20bを当接させる。プッシャー20は、図3乃至図5に示すように、プランジャー220の後端の縁221aを係合せしめて注入器200のぐらつきを押さえるための係合爪24を有する。係合爪24はプランジャー220の後端221の縁221aの形状に沿って湾曲した係合面24aを有する。つまり、図8のようにプッシャー20をプランジャー220の後端221に接触させると、係合爪24がプランジャー220の後端221の縁221aに係合し、プランジャー220の後端がしっかりと保持される。
この後、作業者は、図8に示すように、注入器200のシリンジ210の先端にインフューザーポンプ300を取り付ける。インフューザーポンプ300は、注入口301に図示しない逆止弁を備えている。また、インフューザーポンプ300は、密閉された容器310内に、注入口301に連通したバルーンリザーバー320を備えている。バルーンリザーバー320は、例えば天然ゴムにより形成した風船状の容器である。図8は、バルーンリザーバー320が収縮した状態を図示してある。
上述したように、シリンジ210の鍔211がスリット11、突片部13a、13b、および係合段部14a、14bによって位置決めされた状態で、シリンジ210が保持アーム10によって保持されて、プランジャー220の後端221がプッシャー20の押圧面20bに接触して後端221の縁221aがプッシャー20の係合爪24に係合することで、注入器200がアシスト装置100によってしっかりと保持される。このため、注入器200がぐらつくことがなく、インフューザーポンプ300をシリンジ210の先端に安全に取り付けることができる。
この状態で、作業者は、アシスト装置100の操作スイッチ103を押してスライダー30をプッシャー20に向けて移動させる。操作スイッチ103を押している間、スライダー30は、押圧方向(図1の矢印P方向)に移動し続ける。操作スイッチ103を押す前の状態で、スライダー30は、ボールねじ40のねじ軸41の図示上端に近いホーム位置(図8の位置)で停止している。つまり、スライダー30がホーム位置にある状態では、プッシャー20に接触していないため、プッシャー20を上述したように自由に移動することができる。
図9に示すように、スライダー30がプッシャー20の背面20aに接触した後、作業者が操作スイッチ103を押し続けると、スライダー30によって押されたプッシャー20が押圧方向に移動を開始し、プランジャー220の後端221がプッシャー20によって押圧方向に押される。これにより、シリンジ210内の薬液が加圧されて押し出され、インフューザーポンプ300のバルーンリザーバー320内への薬液の注入が開始される。薬液の注入により、バルーンリザーバー320が膨らみ始める。
この後、作業者が操作スイッチ103を押し続けて、プランジャー220がシリンジ210内へ最後まで押し込まれると、薬液の注入が完了し、スライダー30が停止される。この状態を図10に示す。薬液の注入が完了すると、インフューザーポンプ300のバルーンリザーバー320は、図示のように容器310内で膨らむ。この後、作業者は、操作スイッチ103をオフにする。
すると、図11に示すように、スライダー30が逆方向に移動してホーム位置に戻る。この状態で、スライダー30がプッシャー20から離間して、プッシャー20に対する押圧力が解消され、プッシャー20が自由に移動可能となる。この状態は図8の状態と同じであり、注入器200がアシスト装置100によってしっかりと保持されている。プッシャー20が自由に移動可能になると、プランジャー220に作用していた押圧力も解消され、シリンジ210の先端とインフューザーポンプ300の逆止弁との間に残った僅かな薬液に対する加圧力も殆ど無くなる。
この後、作業者は、図12に示すように、インフューザーポンプ300をシリンジ210の先端から取り外す。この際、インフューザーポンプ300の注入口301とシリンジ210の先端との間の分離部分に僅かに残留していた薬液は、大気圧程度に減圧されているため、高圧によって飛び散る心配はない。また、このように僅かに残った薬液は、プランジャー220に対する押圧力が解消された時点でシリンジ210内にほとんど吸い戻される。つまり、プランジャー220の先端に設けたゴム部材222が押圧による変形から復元する際にシリンジ210内に生じる負圧により薬液が吸い戻される。さらに、このとき、注入器200がアシスト装置100によってしっかりと保持されているため、インフューザーポンプ300の取り外し作業時に注入器200がぐらつく心配がない。
最後に、作業者は、空になった注入器200をアシスト装置100から取り外す。注入器200を取り外した状態を図13に示す。このとき、作業者は、まず、プッシャー20を保持アーム10から離間する方向へ移動させ、プランジャー220の後端221の縁221aとプッシャー20の係合爪24との間の係合を解除する。そして、作業者は、この後、シリンジ210の鍔211を支持板部12a、12bのスリット11から抜き取って、注入器200をアシスト装置100から分離する。
以上のように、本実施形態によると、注入器200のプランジャー220をプッシャー20によって押圧して薬液の注入を完了した後、スライダー30をホーム位置に向けて戻してプッシャー20から離間させるようにしたため、薬液注入後にインフューザーポンプ300をシリンジ210から分離する際に薬液が飛び散る不具合を防止できる。
また、本実施形態によると、作業者が手作業で注入器200を操作してインフューザーポンプ300へ薬液を注入する場合と同様の作業を再現することが可能になる。つまり、本実施形態では、手作業で注入することが不可能であっても、インフューザーポンプ300に薬液を注入した後、プランジャー220に対する押圧力を解除するため、手作業による注入時と同じ状況で薬液をインフューザーポンプ300へ注入することができる。
また、本実施形態によると、薬液注入済の注入器200をアシスト装置100にセットして、操作スイッチ103をオンにしない状態(プッシャー20とスライダー30が離間した状態)で、注入器200をアシスト装置100とともに安全に持ち運ぶことができる。
さらに、本実施形態によると、注入器200の種類や薬液の注入量に違いがあっても、薬液の注入アシストを確実且つ容易にできる。つまり、薬液の量が変化してプランジャー220の後端221の位置が変わった場合であっても、プッシャー20の位置を容易に変更でき、注入アシストが可能になる。また、注入器200の形状が僅かに変わった場合であっても、保持アーム10によってシリンジ210の鍔211を懸垂支持する保持構造であるため、使用可能な注入器200の適合範囲を広げることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を超えることなく任意に変更可能である。
例えば、上述した実施形態では、操作スイッチ103をオフにしたときスライダー30をホーム位置に戻すようにしたが、スライダー30を少なくとも逆方向に僅かに移動させれば良く、スライダー30を戻す位置は任意に設定可能である。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
薬液が注入された注入器のシリンジを保持する保持部と、
上記シリンジ内に挿入したプランジャーの押圧方向の後端に当接するプッシャーと、
このプッシャーの上記押圧方向の後端側に離接可能に当接して当該プッシャーを上記押圧方向に押圧するスライダーと、
このスライダーを上記押圧方向に移動させるとともに逆方向に移動させる駆動部と、を有し、
上記スライダーを上記押圧方向に移動して上記プッシャーを上記押圧方向に移動させ、上記プランジャーを上記シリンジ内の所定位置まで押し込んだ後、上記スライダーを上記逆方向に移動させて上記プッシャーから離間させる、
薬液注入アシスト装置。
[2]
上記プッシャーは、上記プランジャーの上記後端の縁を係合せしめて上記注入器のぐらつきを押さえるための係合爪を有する、
[1]の薬液注入アシスト装置。
[3]
上記保持部は、上記シリンジの鍔を少なくとも部分的に受け入れるスリットを有する、
[1]の薬液注入アシスト装置。
[4]
上記保持部は、上記スリットの反対側で上記鍔の縁を係合せしめて上記シリンジの脱落を防止するための係合段部を有する、
[1]の薬液注入アシスト装置。
10…保持アーム、 11…スリット、 12a、12b…支持板部、13a、13b…突片部、 14a、14b…係合段部、 20…プッシャー、 20a…背面、 24…係合爪、 30…スライダー、 40…ボールねじ、 50…モーター、 60…内側ケース、 100…薬液注入アシスト装置、 101…本体ケース、 102…ハンドル、 103…操作スイッチ、 200…注入器、 210…シリンジ、 220…プランジャー、 221…鍔、 222…ゴム部材、 300…インフューザーポンプ、 320…バルーンリザーバー。

Claims (1)

  1. 注入器のシリンジ内に挿入したプランジャーを押圧して上記シリンジ内の薬液を加圧容器に注入するアシスト装置であって、
    上記シリンジの鍔を少なくとも部分的に受け入れるスリット、および上記スリットの反対側で上記鍔の縁を係合せしめて上記シリンジの脱落を防止するための係合段部を有し、上記シリンジを保持する保持部と、
    記プランジャーの押圧方向の後端の縁を係合せしめて上記注入器のぐらつきを押さえるための係合爪を有し、上記後端に当接するプッシャーと、
    このプッシャーの上記押圧方向の後端側に離接可能に当接して当該プッシャーを上記押圧方向に押圧するスライダーと、
    このスライダーを上記押圧方向に移動させるとともに逆方向に移動させる駆動部と、を有し、
    上記スライダーを上記押圧方向に移動して上記プッシャーを上記押圧方向に移動させ、上記プランジャーを上記シリンジ内の所定位置まで押し込んで上記シリンジ内の薬液を上記加圧容器に注入した後、上記スライダーを上記逆方向に移動させて上記プッシャーから離間させる、
    薬液注入アシスト装置。
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