JP5869175B1 - 被覆シート付パネル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い靭性を有するとともに、難燃性が確保された被覆シート付パネル及びその製造方法を提供すること。【解決手段】被膜シート付パネル1は、板状の芯材10とシート20とを備える。芯材10は、板状を成しており、有機質系繊維12を含有したケイ酸カルシウム板11からなる。シート20は、芯材10の少なくとも一方の主面13を被覆する。芯材10とシート20との間には、有機質系繊維12の燃焼を抑制する不燃化剤31が存在している。【選択図】図2

Description

本発明は、被覆シート付パネル及びその製造方法に関する。
従来、有機材料である木材を難燃化、不燃化する方法として、リン酸塩やホウ酸塩等の不燃化剤や難燃化剤を用いる方法が知られている。リン酸塩により難燃化処理した木材では、発火を引き起こすほどの高温となると、不燃化剤が木材に有機物の炭化層を生成して、酸素の供給や熱の伝達を阻害することにより当該木材の難燃化が図られる。しかし、かかる木材は、廃棄等する際に燃焼させると有毒なホスフィンガスを発生させるため、環境への負荷が懸念される。特許文献1に開示のように、リン酸塩に替えてホウ酸塩により難燃化処理した木材では、燃焼させても有毒なガスを生じさせないため、環境への負荷を軽減できる。
一方、無機材料であるケイ酸カルシウムからなるいわゆるケイ酸カルシウム板では、その靭性を向上するために、パルプなどの可燃性の有機質系繊維をつなぎ成分として含有させる場合がある。このようなケイ酸カルシウム板は、主成分のケイ酸カルシウムが難燃性であるため、単体で利用する場合にはその難燃性を容易に確保できる。そのため、ケイ酸カルシウム板では、上述した木材の場合のような不燃化、難燃化処理は行われていない。
特開2003−291110号公報
高いデザイン性が要求される内装等のパネルとして、ケイ酸カルシウム板からなる芯材の表面を可燃性の樹脂シートで被覆することにより、デザイン性の高い意匠面を形成した被覆シート付パネルを用いることがある。そして、かかる被覆シート付パネルにおいて、可燃性のつなぎ成分を含むケイ酸カルシウム板を芯材として用いると、樹脂シートを含む全体として可燃性が高まることとなる。そして、樹脂シートが燃焼すると、その燃焼熱がケイ酸カルシウム板に含まれる可燃性のつなぎ成分に伝播して、当該つなぎ成分の燃焼を引き起こすおそれがある。その結果、当該被覆シート付パネルにおける難燃性の確保が困難となる。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、高い靭性を有するとともに、難燃性が確保された被覆シート付パネル及びその製造方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、有機質系繊維を含有するトバモライト系ケイ酸カルシウム板からなる板状の芯材と、
上記芯材の少なくとも一方の主面を被覆するシートと、
を備え、
上記芯材と上記シートとの間には、上記有機質系繊維の燃焼を抑制するホウ酸又はホウ酸塩を含む不燃化剤が存在しており、
上記シートに被覆された上記主面は、粗面化処理が施されて上記有機質系繊維の一部が表出して毛羽立っているとともに、上記不燃化剤の少なくとも一部が上記表出した有機質系繊維に浸透した状態であることを特徴とする被覆シート付パネルにある。
本発明の他の態様は、板状の芯材をシートにより被覆してなる被覆シート付パネルの製造方法であって、
有機質系繊維を含有するトバモライト系ケイ酸カルシウム板からなる板状の芯材を準備する準備工程と、
上記芯材の少なくとも一方の主面に粗面化処理を施して、上記有機質系繊維の一部を表出させて毛羽立たせる粗面化処理工程と、
上記粗面化処理が施された面に、上記有機質系繊維の燃焼を抑制するホウ酸又はホウ酸塩を含む不燃化剤を、上記表出した有機質系繊維の少なくとも一部に浸透させて付着させる不燃化剤付着工程と、
上記不燃化剤が付着された面をシートで被覆する被覆工程と、
を含むことを特徴とする被覆シート付パネルの製造方法にある。
上記被覆シート付パネルにおいては、芯材となるケイ酸カルシウム板に含まれた有機質系繊維がケイ酸カルシウムのつなぎ成分となることにより、芯材の脆弱性が改善されて、靭性が向上する。さらに、芯材を覆うシートが燃焼したとしても、芯材の主面と当該主面を被覆するシートとの間に存在する不燃化剤によって、芯材に含まれる有機質系繊維の燃焼が抑制されるため、被覆シート付パネル全体として、その難燃性が向上されることとなる。また、上記被覆シート付パネルにおいては、芯材に付着された不燃化剤はシートに覆われて露出していないため、外気に曝されない。そのため、不燃化剤の脱落や劣化が抑制されて、難燃性が維持されることとなる。
さらに、シートに覆われた主面は粗面化処理が施されて有機質系繊維が表出して毛羽立っているとともに、不燃化剤の少なくとも一部が表出した有機質系繊維に浸透した状態であるため、不燃化剤は当該主面に定着しやすくなっている。そのため、芯材とシートとの間において、不燃化剤の安定化が図られる。これにより、芯材を被覆するシートが燃焼したとしても、シートの燃焼に伴って不燃化剤が芯材から脱離することが防止される。その結果、難燃性が十分確保されることとなる。
上記被覆シート付パネルの製造方法においては、上述した難燃性が十分確保された被覆シート付パネルを製造することができる。
以上のように、本発明によれば、高い靭性を有するとともに、難燃性が確保された被覆シート付パネル及びその製造方法を提供することができる。
実施例1における、被覆シート付パネルの斜視図。 図1における、II-II線位置断面図。 実施例1における、被覆シート付パネルの製造方法を示すフロー図。 実施例1における、被覆シート付パネルの製造方法を説明するための模式図。 実施例1における、被覆シート付パネルの製造方法を説明するための拡大模式図。 試験例1における試験結果を示す図。 試験例2における試験結果を示す図。 比較例1における試験結果を示す図。 比較例2における試験結果を示す図。 変形例1における、被覆シート付パネルの製造方法を説明するための模式図。
上記不燃化剤は、ホウ酸又はホウ酸塩等を含むホウ素系化合物や、リン酸又はリン酸塩等を含むリン系化合物の他、臭素系化合物、塩素系化合物、シリコーン系化合物、水和金属化合物、窒素含有化合物等を採用することができる。中でも、上記不燃化剤は、ホウ酸又はホウ酸塩を含むものであることが好ましい。この場合には、ホウ酸又はホウ酸塩を含む不燃化剤が付着された有機質系繊維は、シートが燃焼したとしてもその燃焼熱によって炭化して芯材の表面に炭化層を形成することとなる。そして、当該炭化層により、芯材内部への燃焼熱の伝播や酸素の供給が阻害されることとなり、芯材に含まれる有機質系繊維の燃焼が防止される。その結果、被覆シート付パネルの難燃性を一層高めることができる。
また、ホウ酸及びホウ酸塩は高い吸湿性を有するため、木材において不燃化剤としてホウ酸又はホウ酸塩を用いると、外気の湿気を吸着してその木材の表面にべとつきが生じるという問題がある。しかし、上記被覆シート付パネルでは、芯材の主面に付着された不燃化剤はシートに覆われているため、不燃化剤としてホウ酸又はホウ酸塩を用いても、シートの外側面、すなわち、その意匠面にべとつきが生じない。また、シートの内側には多少の水分が保持される可能性はあるが、この場合には当該水分が被覆シート付パネルの燃焼を抑制するという効果を期待できる。
上記芯材と上記シートとの間には、上記芯材と上記シートとを接着させるプライマーが存在していることが好ましい。この場合には、不燃化剤が芯材に定着しやすくなり、不燃化剤の効果をシートにより覆われる面の全域に発揮させやすくなる。さらに、芯材とシートとの接着性が向上することにより、シートが芯材から剥がれることを防止することができる。
上記ケイ酸カルシウムは、トバモライト系ケイ酸カルシウムであることが好ましい。トバモライト系ケイ酸カルシウムは、ゾノトライト系ケイ酸カルシウムなどに比べて安価であるため、当該被膜シート付パネルの製造コストを低減することができる。なお、芯材となるトバモライト系のケイ酸カルシウム板には、つなぎ成分としての有機質系繊維が含まれているため、その靭性は確保されている。
上記シートは、樹脂製のものを採用することができる。この場合は、芯材の主面に接着させやすく、被覆シート付パネルの意匠面の形成が容易となるとともに、デザイン性の高い意匠面を形成しやすくなる。
上記被覆シート付パネルの製造方法においては、上記準備工程と上記不燃化剤付着工程との間に、上記芯材の少なくとも一方の主面に粗面化処理を施す粗面化処理工程を含み、上記不燃化剤付着工程では、上記粗面化処理が施された面に、上記不燃化剤を付着させることが好ましい。この場合には、不燃化剤付着工程において、不燃化剤が付着される主面に粗面化処理が施されているため、不燃化剤の定着性が向上する。そのため、芯材とシートとの間において、不燃化剤の安定化が図られる。これにより、芯材を被覆するシートが燃焼したとしても、シートの燃焼に伴って不燃化剤が芯材から脱離することが防止される。その結果、難燃性が十分確保された被覆シート付パネル1が製造されることとなる。
上記粗面化処理工程では、上記主面を切削、研削、又は研磨することにより上記粗面化処理を行うことが好ましい。この場合には、上記主面から芯材に含まれる有機質系繊維を容易に表出させて、主面から有機質系繊維が毛羽立った状態にすることができる。その結果、不燃化剤付着工程において、不燃化剤が当該主面に定着されやすくなり、不燃化剤による難燃性の向上効果が一層高まることとなる。
上記不燃化剤付着工程では、上記不燃化剤を含む不燃化溶液を上記粗面化処理が施された面に塗布又は噴霧し、若しくは上記不燃化剤を含む不燃化溶液に上記芯材を浸漬することにより、上記不燃化剤を上記粗面化処理が施された面に付着させることが好ましい。この場合には、簡便な操作で容易に不燃化剤を粗面化処理が施された面に付着させることができる。
上記不燃化剤付着工程では、上記不燃化溶液は、上記芯材と上記シートとを接合するプライマーと、上記不燃化剤とが、溶媒に溶解されて混合されてなることが好ましい。この場合には、プライマーによって芯材とシートとが接合されるとともに、不燃化溶液に含まれた不燃化剤が芯材に一層固定されやすくなるため、不燃化剤による難燃性の向上効果が一層高まることとなる。
上記被覆シート付パネルの製造方法において、上記プライマーは、水溶性であることが好ましい。この場合には、不燃化剤が水溶性である場合に、プライマーと不燃化剤とを水に溶解してなる上記不燃化溶液を容易に作製することができる。
上記被覆シート付パネルの製造方法において、上記不燃化剤は、ホウ酸又はホウ酸塩を含むことが好ましい。この場合は、上述した難燃性の向上された被覆シート付パネルを製造することができる。
(実施例1)
上記被膜シート付パネルの実施例につき、図1〜図9を用いて説明する。
本例の被膜シート付パネル1は、図1、2に示すように、板状の芯材10とシート20とを備える。
芯材10は、板状を成しており、図5(a)に示すように、有機質系繊維12を含有したケイ酸カルシウム板11からなる。
シート20は、図2に示すように、芯材10の少なくとも一方の主面13を被覆する。
芯材10とシート20との間には、有機質系繊維12の燃焼を抑制する不燃化剤31が存在している。
以下、本例の被膜シート付パネル1について、詳述する。
図1、図5(a)に示すように、被膜シート付パネル1の芯材10は、有機質系繊維12を含有するケイ酸カルシウム板11である。芯材10の大きさは特に限定されないが、本例では、縦910mm、横910mmであって、図2に示すように、最も厚い部分の厚さHが8mmであり、最も薄い部分の厚さtが3mmである。芯材10に含まれるケイ酸カルシウムは、トバモライト系ケイ酸カルシウムであることが好ましく、本例においてもトバモライト系ケイ酸カルシウムを採用している。
本例では、有機質系繊維12の種類は特に限定されず、例えば、セルロース繊維などからなるパルプ、ポリビニルアルコール繊維やポリプロピレン繊維などの合成繊維とすることができる。有機質系繊維12は、芯材10におけるケイ酸カルシウムのつなぎ成分となる。有機質系繊維12は、芯材10において、5〜10重量%含まれていてよい。有機質系繊維12は、複数の有機物からなっていてもよい。なお、つなぎ成分として、有機質系繊維12の他に、無機質系繊維を含んでいてもよい。
本例では、芯材10として、日本工業規格JIS A 5430に規定される0.8ケイ酸カルシウム板に準拠するものであって、有機質系繊維12及び無機質系繊維を含有するトバモライト系ケイ酸カルシウム板を用いている。なお、芯材10はこれに限定されるものではない。
不燃化剤31は、ホウ酸又はホウ酸塩等を含むホウ素系化合物や、リン酸又はリン酸塩等を含むリン系化合物の他、臭素系化合物、塩素系化合物、シリコーン系化合物、水和金属化合物、窒素含有化合物等を採用することができる。中でも、不燃化剤31は、ホウ酸又はホウ酸塩であることが好ましく、例えば、ポリホウ酸ナトリウム、ホウ砂、ホウ酸亜鉛などとすることができる。本例では、不燃化剤31として、ポリホウ酸ナトリウムを使用している。
芯材10とシート20との間には、芯材10とシート20との接着性と高めるためのプライマーが含まれていてもよい。プライマーの種類は特に限定されないが、水溶性を有するものであることが好ましい。本例では、プライマーとして、水系アクリルプライマーと水系ウレタンプライマーとを含有する水溶性のプライマーを使用している。
シート20は、少なくとも芯材10の一方の主面13を覆うように設けられている。尚、主面とは、板状物においては最も広い面積を有する一対の面のそれぞれを指す。シート20の材料は特に限定されないが、樹脂製とすることができる。例えば、シート20の材料として、塩化ビニル樹脂、オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などを採用することができ、本例では、塩化ビニル製の樹脂シートを採用している。
また、本例では、シート20は、芯材10の一方の主面13の全域を覆う主面被覆部21と、当該主面13に繋がる側面14の全域を覆う側面被覆部22と、芯材10の裏面15の縁部15aを覆うように裏面15に回り込んだ裏面被覆部23とを有する。シート20の主面被覆部21によって主面13が覆われることにより、意匠面1aが形成されている。
意匠面1aの形状は特に限定されず、種々の形状を採用することができる。本例では、芯材10の主面13には複数の四角錐形状が格子状に配列してなる凹凸が形成されており、当該形状に沿ってシート20が接着されていることにより、意匠面1aの形状も当該形状と同様となっている。
次に、被膜シート付パネルの製造方法100について、説明する。
図3に示すように、被覆シート付パネルの製造方法100は、準備工程S1、不燃化剤付着工程S3、被覆工程S4を含む。
準備工程S1では、有機質系繊維12を含有するケイ酸カルシウム板11からなる板状の芯材10を準備する。
不燃化剤付着工程S3では、芯材10の一方の主面13に、有機質系繊維12の燃焼を抑制する不燃化剤31を付着させる。
被覆工程S4では、不燃化剤31が付着された主面13をシート20で被覆する。
以下に、被膜シート付パネルの製造方法100について詳述する。
まず、本例では、準備工程S1において準備される芯材10は、プレス法で成形されている。そして、図4(a)に示すように、芯材10の主面13は平面状となっており、板厚は8mmとなっている。
本例では、図3に示すように、準備工程S1と不燃化剤付着工程S3との間に、芯材10の主面13に粗面化処理を施す粗面化処理工程S2を行う。図4(b)に示すように、粗面化処理工程S2では、主面13を粗面化処理して、複数の四角錐が格子状に配列した形状に成形される。粗面化処理は、例えば、切削、研削、研磨などにより行うことができる。本例では、切削により主面13に粗面化処理が施される。図5(a)、図5(b)に示すように、当該粗面化処理が施されることにより、芯材10に含まれる有機質系繊維12の一部が主面13に表出して、図5(b)に示すように、主面13から有機質系繊維12が毛羽立った状態となっている。
本例では、不燃化剤付着工程S3において、不燃化剤31を含む不燃化溶液が用いられる。図4(c)、図5(c)に示すように、当該不燃化溶液が粗面化処理が施された主面13に塗布されることにより、不燃化剤31を上記粗面化処理が施された主面13に付着させる。
当該不燃化溶液は、不燃化剤31としてのポリホウ酸ナトリウムを含む水溶液と、水系アクリルプライマー及び水系ウレタンプライマーを含む水系プライマーとを混合したものである。当該不燃化溶液における不燃化剤31の濃度は、水系プライマーの接着性を低下させない範囲とすることができる。例えば、不燃化溶液は、不燃化剤31としてのポリホウ酸ナトリウムを5〜30w/v%含有するように調整されるようにすることができ、好ましくは8〜20w/v%含有するように調整され、本例では、15w/v%程度含有するように調整されている。不燃化溶液の塗布量は、少なくとも粗面化処理が施された主面13の全域に不燃化溶液が行きわたる程度で良い。これにより、不燃化溶液が粗面化処理が施された主面13の上に付着し、図5(c)に示すように、不燃化溶液の一部が主面13に表出した有機質系繊維12に浸透することにより、不燃化層30が形成されている。
本例では、不燃化剤付着工程S3において、粗面化処理が施された主面13に不燃化溶液が塗布された後、所定時間、自然乾燥が行われる。図5(d)に示すように、乾燥により、不燃化層30における水(不燃化溶液の溶媒)が蒸発して、粗面化処理が施された主面13に不燃化剤31とプライマーとが定着された状態となる。
その後、本例では、図4(d)、図5(e)に示すように、被覆工程S4において、真空成形によって、不燃化層30が形成された主面13に塩化ビニル樹脂製のシート20が被覆される。図2に示すように、シート20は芯材10の主面13を被覆するとともに、側面14と、裏面15の外縁15aとを被覆している。すなわちシート20の主面被覆部21が芯材10の主面13を覆い、側面被覆部22が側面14を覆い、裏面被覆部23が裏面15の外縁15aを覆うとともに、不燃化溶液に含まれているプライマーを介して、互いにそれぞれ接着される。これにより、芯材10の主面13側に意匠面1aが形成されることとなる。
(比較試験)
次に、本例の被覆シート付パネル1について、比較試験を行った。試験対象は、表1に示す、試験例1、試験例2、比較例1及び比較例2とした。
試験例1は、実施例1と同等の構成を有する被覆シート付パネル1である。
試験例2は、プライマーを有しておらず、それ以外の構成は実施例1の被覆シート付パネル1の構成と同等の構成を有する被覆シート付パネルである。
比較例1は、不燃化剤を有しておらず、それ以外の構成は実施例1の被覆シート付パネル1の構成と同等の構成を有する被覆シート付パネルである。
比較例2は、不燃化剤及びプライマーを有しておらず、それ以外の構成は実施例1の被覆シート付パネル1の構成と同等の構成を有する被覆シート付パネルである。なお、試験例1、試験例2、比較例1及び比較例2の試験片はいずれも、縦100mm、横100mm、厚さは実施例1の場合と同じとした。
Figure 0005869175
比較試験は、コーンカロリーメータによる発熱性試験によって得られた総発熱量及び発熱速度を比較することにより行った。表2に、試験例1、試験例2、比較例1及び比較例2における、加熱開始から20分間の総発熱量及び最大発熱速度の試験結果を示した。また、図6〜図9に、それぞれについて、加熱開始から20分間の総発熱量及び発熱速度と、加熱開始時刻からの経過時間との関係をグラフに示した。
なお、発熱性試験は、発熱性試験法に規定される発熱性試験(ISO 5660−1:2002)に準拠して行い、加熱時間は20分とした。
Figure 0005869175
表2、図6及び図7に示すように、試験例1及び試験例2では、加熱開始時20分間の総発熱量が、防火認定の基準の閾値となる8.00MJ/m未満であった。一方、表2、図8及び図9に示すように、比較例1及び比較例2では、いずれも加熱開始時20分間の総発熱量が、8.00MJ/m以上であった。これにより、試験例1及び試験例2では、比較例1及び比較例2に比べて、加熱開始時20分間の総発熱量が有意に低下していた。
また、表2に示すように、試験例1及び試験例2では、いずれも加熱開始時20分間の最大発熱速度が、比較例1及び比較例2よりも低くなっていた。そして、図6〜図9に示すように、試験例1、試験例2、比較例1及び比較例2のいずれにおいても、加熱開始時20分間の最大発熱速度が、10秒以上連続して200kW/mを超えることはなかった。
なお、図示しないが、試験例1、試験例2、比較例1及び比較例2のいずれにおいても、加熱開始時20分間において、防火上有害な変形、溶解、亀裂その他の損傷は生じていなかった。
以上の試験結果から、比較例1及び比較例2では、上記防火認定の基準を満たしていないが、試験例1及び試験例2において、上記防火認定の基準を満たすことが示された。
次に、本例の被覆シート付パネル1における作用効果について、詳述する。
被覆シート付パネル1においては、芯材10となるケイ酸カルシウム板11に含まれた有機質系繊維12がケイ酸カルシウムのつなぎ成分となることにより、芯材10の脆弱性が改善されて、高い靭性を有する被覆シート付パネル1が得られる。さらに、シート20が燃焼したとしても、芯材10の主面13と主面13を被覆するシート20との間に存在する不燃化剤31によって、芯材10に含まれる有機質系繊維12の燃焼が抑制されるため、被覆シート付パネル1全体として、その難燃性が向上されることとなる。
また、本例の被覆シート付パネル1によれば、不燃化剤31はシート20に覆われているため、露出しておらず、外気に曝されない。そのため、不燃化剤31の脱落や劣化を抑制して、安定した不燃効果を維持することができる。
不燃化剤31は、ホウ酸又はホウ酸塩等を含むホウ素系化合物や、リン酸又はリン酸塩等を含むリン系化合物の他、臭素系化合物、塩素系化合物、シリコーン系化合物、水和金属化合物、窒素含有化合物等を採用することができる。いずれにおいても、被覆シート付パネル1全体として、その難燃性向上の効果を奏する。
本例では、不燃化剤31として、ホウ酸塩であるポリホウ酸ナトリウムを採用している。これにより、不燃化剤31が付着された有機質系繊維12は、シート20が燃焼したとしてもその燃焼熱によって炭化して芯材10の主面13に炭化層を形成する。そして、当該炭化層により、芯材10内部への燃焼熱の伝播や酸素の供給が阻害されることとなり、芯材10に含まれる有機質系繊維12の燃焼が防止される。その結果、被覆シート付パネル1の難燃性を一層高めることができる。なお、不燃化剤31としてホウ酸を採用した場合もホウ酸塩を採用した場合と同等の作用効果を奏する。
また、不燃化剤31として採用したホウ酸塩は高い吸湿性を有するが、被覆シート付パネル1では芯材10の主面13に付着された不燃化剤31はシート20に覆われているため、シート20の外側面、すなわち、意匠面1aにはべとつきが生じない。また、シート20の内側には多少の水分が保持される可能性はあるが、この場合には当該水分が被覆シート付パネル1の燃焼を抑制するという効果を期待できる。
本例では、芯材10とシート20との間には、芯材10とシート20とを接着させるプライマーが存在している。これにより、不燃化剤31が芯材に定着しやすくなり、不燃化剤31の効果を意匠面1aの全域に発揮させやすくなる。さらに、芯材10とシート20との接着性が向上することにより、シート20が芯材10から剥がれることを防止することができる。特に、不燃化剤31として吸湿性を有するホウ酸又はホウ酸塩を採用した場合においてシート20の内側に多少の水分が保持されたとしても、当該プライマーによる接着性向上の効果により、シート20の剥がれや浮きの発生が防止される。
また、本例では、ケイ酸カルシウム板10は、トバモライト系ケイ酸カルシウムからなる。トバモライト系ケイ酸カルシウムは、ゾノトライト系ケイ酸カルシウムなどに比べて安価であるため、被膜シート付パネル1の製造コストを低減することができる。なお、本例では、芯材10として使用するトバモライト系のケイ酸カルシウム板には、つなぎ成分として有機質系繊維12が含まれているため、芯材10の靭性が確保されている。
また、本例では、シート20は、樹脂製のものを採用している。これにより、芯材10の主面13に接着させやすく、意匠面1aの形成が容易となるとともに、デザイン性の高い意匠面1aを形成しやすくなる。なお、シート20の内側面、すなわち、芯材10の主面13と対向する面であって、意匠面1aと反対側の面に接着層が備えられていてもよい。
本例の被覆シート付パネルの製造方法100によれば、上述した難燃性が十分確保された被覆シート付パネル1を製造することができる。
また、本例では、準備工程S1と不燃化剤付着工程S3との間に、芯材10の主面13に粗面化処理を施す粗面化処理工程S2を含む。そして、不燃化剤付着工程S2では、粗面化処理が施された主面13に、不燃化剤31を付着させている。これにより、不燃化剤付着工程S3において、不燃化剤31が付着される主面13に粗面化処理が施されているため、不燃化剤31の定着性が向上する。そのため、芯材10とシート20との間において、不燃化剤31の安定化が図られる。これにより、芯材10を被覆するシート20が燃焼したとしても、シート20の燃焼に伴って不燃化剤31が芯材から脱離することが防止される。その結果、難燃性が十分確保された被覆シート付パネル1が製造されることとなる。
また、本例では、粗面化処理工程S2では、主面13を切削、研削、又は研磨することにより粗面化処理を行っている。これにより、主面13から芯材10に含まれる有機質系繊維12を容易に表出させて、主面13から有機質系繊維12が毛羽立った状態にすることができる。その結果、不燃化剤付着工程S2において、不燃化剤31が主面13に定着されやすくなり、不燃化剤31による難燃性の向上効果が一層高まることとなる。
また、本例では、不燃化剤付着工程S2では、不燃化剤31が溶解された不燃化溶液を粗面化処理が施された主面13に塗布することにより、不燃化剤31を粗面化処理が施された面に付着させている。これにより、簡便な操作で容易に不燃化剤31を粗面化処理が施された主面13に付着させることができる。なお、不燃化溶液を粗面化処理が施された主面13に塗布することに替えて、不燃化溶液を当該主面13に噴霧したり、不燃化溶液に当該主面13を浸漬させたりしてもよい。この場合にも、不燃化溶液を塗布する場合と同等の作用効果が得られる。
また、本例では、不燃化剤付着工程S3では、上記不燃化溶液は、芯材10とシート20とを接合するプライマーと、不燃化剤31とが、溶媒に溶解されて混合されたものである。これにより、プライマーによって芯材10とシート20とが接合されるとともに、不燃化溶液に含まれた不燃化剤31が芯材10に一層固定されやすくなるため、不燃化剤31による難燃性の向上効果が一層高まることとなる。
また、本例の被覆シート付パネルの製造方法100では、水溶性のプライマーを使用している。本例の不燃化剤は水溶性であるため、不燃化剤付着工程S3において使用する上記不燃化溶液を容易に作製することができる。
また、本例では、被覆シート付パネルの製造方法100において、不燃化剤31はホウ酸塩を含んでいることから、上述した難燃性の向上された被覆シート付パネル1を製造することができる。
以上のように、本例によれば、高い靭性を有するとともに、難燃性が確保された被覆シート付パネル1及びその製造方法100を提供することができる。
本例では、図4(b)、図5(b)に示すように、意匠面1aの形状に合わせて、粗面化処理工程S2において、芯材10の主面13を切削して凹凸を形成することにより、主面13に粗面化処理を施すこととした。粗面化処理工程S2における粗面化処理は、必ずしも主面13に凹凸を形成することにより行う必要はなく、以下に示す、変形例1のようにしてもよい。なお、変形例1において実施例1と同等の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
変形例1では、図10(a)に示すように、実施例1の場合と同様の芯材10を使用しているが、図10(d)に示すように、製造される被覆シート付パネル1の意匠面1aは平面状となっている。そして、図10(b)に示すように、粗面化処理工程S2では、主面13を切削、研削又は研磨することにより、意匠面1aの形状に合わせた平面状に成形される。この場合においても、当該切削、研削又は研磨により、粗面化処理が施された主面13に有機質系繊維12を容易に表出させて、主面13から有機質系繊維12が毛羽立った状態となる。これにより、実施例1の場合と同様に、図10(c)に示す不燃化剤付着工程S3において、不燃化剤31を当該主面13に定着させやすくなる。当該変形例1によっても、実施例1の場合と同様の作用効果を奏する。
1 被覆シート付パネル
1a 意匠面
10 芯材
11 ケイ酸カルシウム板
12 有機質系繊維
13 主面
20 シート
30 不燃化層
31 不燃化剤

Claims (8)

  1. 有機質系繊維を含有するトバモライト系ケイ酸カルシウム板からなる板状の芯材と、
    上記芯材の少なくとも一方の主面を被覆するシートと、
    を備え、
    上記芯材と上記シートとの間には、上記有機質系繊維の燃焼を抑制するホウ酸又はホウ酸塩を含む不燃化剤が存在しており、
    上記シートに被覆された上記主面は、粗面化処理が施されて上記有機質系繊維の一部が表出して毛羽立っているとともに、上記不燃化剤の少なくとも一部が上記表出した有機質系繊維に浸透した状態であることを特徴とする被覆シート付パネル。
  2. 上記芯材と上記シートとの間には、上記芯材と上記シートとを接着させるプライマーが存在していることを特徴とする請求項1に記載の被覆シート付パネル。
  3. 上記シートは、樹脂製であることを特徴とする請求項1又は2に記載の被覆シート付パネル。
  4. 板状の芯材をシートにより被覆してなる被覆シート付パネルの製造方法であって、
    有機質系繊維を含有するトバモライト系ケイ酸カルシウム板からなる板状の芯材を準備する準備工程と、
    上記芯材の少なくとも一方の主面に粗面化処理を施して、上記有機質系繊維の一部を表出させて毛羽立たせる粗面化処理工程と、
    上記粗面化処理が施された面に、上記有機質系繊維の燃焼を抑制するホウ酸又はホウ酸塩を含む不燃化剤を、上記表出した有機質系繊維の少なくとも一部に浸透させて付着させる不燃化剤付着工程と、
    上記不燃化剤が付着された面をシートで被覆する被覆工程と、
    を含むことを特徴とする被覆シート付パネルの製造方法。
  5. 上記粗面化処理工程では、上記主面を切削、研削、又は研磨することにより上記粗面化処理を行うことを特徴とする請求項に記載の被覆シート付パネルの製造方法
  6. 上記不燃化剤付着工程では、上記不燃化剤を含む不燃化溶液を上記粗面化処理が施された面に塗布又は噴霧し、若しくは上記不燃化剤を含む不燃化溶液に上記芯材を浸漬することにより、上記不燃化溶液を上記表出させた有機質系繊維に浸透させて、上記不燃化剤を上記粗面化処理が施された面に付着させることを特徴とする請求項4又は5に記載の被覆シート付パネルの製造方法
  7. 上記不燃化剤付着工程では、上記不燃化溶液は、上記芯材と上記シートとを接合するプライマーと、上記不燃化剤とが、溶媒に溶解されて混合されてなることを特徴とする請求項6に記載の被覆シート付パネルの製造方法。
  8. 上記プライマーは、水溶性であることを特徴とする請求項7に記載の被覆シート付パネルの製造方法。
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