JP5868634B2 - 集成材の二次接着の圧締装置 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、簡易な治具にて接着圧締する装置、方法を開発したものである。
積層した集成材の幅方向両脇に取り付けられ、ネジの回転により集成材をクランプ圧締するネジクランプと、幅方向両脇のネジクランプと集成材の上下面の間に介在する角形鋼管からなる治具を具備した集成材の二次接着の圧締装置であって、前記角形鋼管からなる治具は、幅方向両脇のネジクランプにまたがるとともに、集成材に接する面の中央付近を厚くして両端に向かって薄くなるように形成される構成である。
複数の集成材に対して上下両面の接着面に接着剤を塗布して、この接着剤が塗布された集成材を積層し、但し、積層した集成材のうち、最上段と最下段の集成材には片面のみに接着剤を塗布し、積層された集成材の上下両面の接着面同士が積層接着するように、中央付近を厚くして、両端に向かって薄くした角形鋼管を治具とし、この治具を積層された集成材の最上部の集成材と最下部の集成材に対して幅方向の両脇にまたがるように設置し、設置した治具を介して、ネジクランプのネジの回転で積層された集成材をクランプ圧締して製造する方法である。
(1)圧締装置である、例えばネジクランプは、接着剤を塗布された集成部材を多数積層して大断面集成材を製作する際、集成材を立てた状態で多数枚並列に並べて、その両脇でネジクランプを多数設置し、ネジ締結することで圧締することでしか行えない。
しかし、この並列に縦置きされた集成材の高さ方向の中央付近は圧力を確実に伝えることができなかった。
そこで、本発明は圧締面に対して設けた治具である角形鋼管の中央付近を厚くして、両端に向かうに従って薄くすることにより、圧力を集成状態の集成材に満遍なく伝えることができるので、確実に集成材全体を二次接着することができる。
(2)簡単な治具を介することで、確実な接着が可能になる。
本発明に係る集成材を製造する上で必要な圧締装置について説明する前に集成材について簡単に説明する。
集成材1は、接着剤が塗布された接着面2(上下の面)を有する集成材1を複数、互いに重ね合わせることによって構成されている。集成材1は、例えばアカマツ、カラマツ、モミ、エゾマツ、その他の樹木を平面略矩形状の板状に加工してなる板材を集成したものである。
以上の接着剤のうち、ハネムーン接着剤について簡単に説明する。
ハネムーン接着剤は、隣り合う集成材の互いに対向する面に塗布される2種類の接着剤構成材からなる。例えば、接着剤構成材としてイミド樹脂を用い、接着剤構成材としてグリオキザールを用いるもの、もしくは、接着剤構成材としてアセトアセチル基を有する高分子化合物を用い、接着剤構成材としてアルデヒド化合物、ポリエチレンイミン、又は、ヒドラジン化合物を主成分とするものを用いるものでもよい。要するに、互いに重ね合わせることで急速にゲル化又は硬化する接着剤ならば、その具体的な種類は問われない。さらに、耐水性向上、耐熱性向上のために接着剤構成材と反応する硬化剤を予め混合して使用するものでもよいものである。
一般的に粗材置場には、板状部材の素材である粗材が貯留されており、必要に応じて粗材が抜き出される。抜き出された粗材はクロスカットソーで所定の長さに切断された後、搬送コンベアによって4面プレーナに搬送され、この4面プレーナで粗材の上面、底面、左右両側面の4面を切削加工して板状部材を形成する。この板状部材は、搬送コンベアによってグレーディングマシン(選別装置)に搬送され、この選別装置によって、板状部材のヤング率を測定して等級分けを行う。そして、所定の等級以上の板状部材のみを搬送コンベアによって接着剤塗布装置に搬送し、この接着剤塗布装置によって板状部材の接着面に接着剤を塗布する。
この接着剤が塗布された多数の板状部材で形成された集成材1を図1〜図3に示すように、立てて並列させ、接着面2同士を例えば多数のネジクランプでクランプしてネジ締めをして接着させ、大断面集成材を製造するものである。
尚、クロスカットソー、4面プレーナ、選別装置、接着剤塗布装置の詳細な説明は、各種公知になったものが存在しているので、それらを説明するのは省略する。
一般的なものとして、集成材圧締装置は、並列された集成材を前後方向に圧締するものであり。以下のように構成されている。
すなわち、集成材圧締装置は、押圧手段と受け部と搬送手段とを備えている。
押圧手段は、集成材1の前後方向から押圧するものであり、複数の油圧のシリンダ装置と、これらシリンダ装置のピストンロッドの伸張によって集成材1の前後方向から押圧する押圧部とを備えている。
シリンダ装置は、集成材1の長手方向に所定間隔でかつ互いに平行に配置されており、圧締装置のフレームに取り付けられている。シリンダ装置のピストンロッドは前記受け部側を向いており、その先端部によって押圧部を押圧するようになっている。
押圧部は、帯板状のものであり集成材1の長手方向に沿って延在している。また、押圧部の長さは、集成材1より長くなっており、押圧部の高さは集成材1の高さより若干低くなっている。
そして、この押圧部は、シリンダ装置のピストンロッドが伸張することによって水平に移動して、前記集成材1の一方の側面を押圧して、集成材1を受け部に向けて移動させ、この受け部に集成材1の他方の側面を当接させるようになっている。
前記受け部は、押圧手段の押圧部によって押圧された集成材1の他方の側面を受けることによって、集成材1を押圧部で圧締するものであり、帯板状に形成されている。
尚、以上説明したものは、板状部材を積層接着して集成材1にしたもので、この集成材1を複数積層接着して大断面集成材を形成するものについて記述したものであるが、板状部材を複数枚積層接着して集成材を形成することも可能である。
本発明の一実施例として、積層した集成材の幅方向両脇に取り付けられ、ネジの回転により集成材をクランプ圧締するネジクランプと、幅方向両脇のネジクランプと集成材の上下面の間に介在する角形鋼管からなる治具を具備した集成材の二次接着の圧締装置であって、前記角形鋼管からなる治具は、幅方向両脇のネジクランプにまたがるとともに、集成材に接する面の中央付近を厚くして両端に向かって薄くなるように形成されている集成材の二次接着の圧締装置を使用し、図1に示すように、ネジで拡縮できるようにしたネジクランプ3を300mmピッチで設置して圧締する。ネジクランプ3は最大開き幅は1500mm、ネジクランプ圧締圧力は標準として3t、マックス3.5tを採用してみた。
集成材1は接着面2同士を積層接着させるもので、ネジクランプ3でクランプして圧締する。しかしながら、このネジクランプ3が積層方向に対しては、300mmピッチ等、多数設置できるが、幅方向に対しては、両脇にしか設置することができないため、図2、図3に示すように集成材の高さ方向の中央付近は圧力を伝えることができないことが解った。
そこで図2、図3に示すように、治具として角形鋼管4のいずれか1辺の中央付近を厚くした部分5を設け、この厚くした部分5から両端に向かって薄くした部分6を設け、この治具によって、圧締圧力を接着面2の全てに満遍なく伝えるものである。
この角形鋼管4の中央付近を厚くして両端に向かって薄くして製作するか、この中央付近の厚くした部分5を製作する手段としては、中央付近を厚くして両端に向かって薄くした板材を角形鋼管4の一面に貼り付けて、中央付近を厚くして両端に向かって薄くすることができるので、簡単に製作することができる。
また、角形鋼管4は30〜50cm間隔で設置すると、ほぼ均等に集成材1全面に圧締圧力で圧締することができた。
2・・・・接着面
3・・・・ネジクランプ
4・・・・角形鋼管
5・・・・厚くした部分
6・・・・薄くした部分
Claims (2)
- 積層した集成材の幅方向両脇に取り付けられ、ネジの回転により集成材をクランプ圧締するネジクランプと、幅方向両脇のネジクランプと集成材の上下面の間に介在する角形鋼管からなる治具を具備した集成材の二次接着の圧締装置であって、前記角形鋼管からなる治具は、幅方向両脇のネジクランプにまたがるとともに、集成材に接する面の中央付近を厚くして両端に向かって薄くなるように形成されている、集成材の二次接着の圧締装置。
- 複数の集成材に対して上下両面の接着面に接着剤を塗布して、この接着剤が塗布された集成材を積層し、但し、積層した集成材のうち、最上段と最下段の集成材には片面のみに接着剤を塗布し、積層された集成材の上下両面の接着面同士が積層接着するように、中央付近を厚くして、両端に向かって薄くした角形鋼管を治具とし、この治具を積層された集成材の最上部の集成材と最下部の集成材に対して幅方向の両脇にまたがるように設置し、設置した治具を介して、ネジクランプのネジの回転で積層された集成材をクランプ圧締して製造することを特徴とする集成材の二次接着の圧締方法。
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