JP5866579B2 - 鉛蓄電池 - Google Patents

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Description

本発明は鉛蓄電池に関する。具体的には、取っ手が破損しにくく、負荷を受容でき、搬送が便利で、使用寿命の長い鉛蓄電池に関する。
鉛蓄電池は、通常、例えば車両などの起動の電源及び予備電源として用いられる。また、鉛蓄電池は、例えば電動自動車、電動自転車、電動バイク、電動フォークリフト、電動スクータ、ゴルフ車等の動力電源としても用いられる。さらに、鉛蓄電池はソーラー発電設備及び風力発電設備並びに再生可能なエネルギー等の電気エネルギー蓄積装置としても広く用いられる。こういった用途の中、常に鉛蓄電池を運搬する必要がある。鉛蓄電池は重量が比較的に重く、運搬のために、取っ手を設置する必要がある。取っ手の設置に関しては、運搬の便利さ、重さの受容度だけではなく、取っ手が破損しにくく、電池のその他の性能に影響を及ばないことも考慮しなければならない。
特許文献1には、電槽と電池蓋とを備えた携帯式取っ手付きの鉛蓄電池が開示されている。電槽には取っ手が2つ設けられ、前記取っ手は電槽の左右両面に対称的に設けられている。取っ手は、それぞれ吊り上げ用ロープとグリップとを備え、グリップの両端には、吊り上げ用ロープの挿通孔が対称的に設けられている。吊り上げ用ロープとグリップとの組み合わせの構造や、外観を把持に適する幾何学的な曲線に設計することで、強度の向上や持ちやすさの上に、意匠性の良い外観が得られる。
特許文献2には、電池の蓋の上面を跨る取っ手を有する自動車用鉛蓄電池が開示されている。
このことから、従来、取っ手の設置状況は通常下記2パターンがある。第1は、取っ手を電槽に設けている。第2は、取っ手が電池の蓋の上面に直交になるように前記蓋の上面に設けられている。
中国実用新案第2640048Y号明細書 特開2005−216655号公報
前記第1のパターンの場合は、通常、重量の重い鉛蓄電池に適用することができるが、前記第2のパターンの場合は、通常、重量の軽い鉛蓄電池に適用することができる。
しかしながら、前記第1のパターンの場合は、取っ手を電槽の短手の両側面に設けるため、電池の重量を受けるために、電槽の前記両側面の厚みを厚くする必要がある。これにより、電池の放熱が遅くなることで、電池内部の温度が高くなり、電池の寿命が低下する。また、電槽において、極板は、前記取っ手の長手方向に平行に設けられ、即ち、縦設置方式で設置されている。電池の一定時間の使用後、極板は膨張し、電槽の側壁が押されてしまう。この場合、取っ手を繰り返し持つと、電池が破損しやすくなる。
前記第2のパターンの場合、取っ手が所定の高さを有するので、電池を包装運搬する際、裏当てを用いて取っ手の高さに相当する空間を埋める必要がある。これは、材料、コスト、空間の浪費を招いてしまう。さらに、運搬中、取っ手が壊れやすい。
前記第2のパターンの場合、重量の軽い鉛蓄電池に適用することができる理由は以下の通りである。電池の重量が重いと、蓋の取っ手の設置箇所の壁の厚さを大きくすることで蓋の重さ受容能力を高めることができるが、取っ手を持つ際、蓋と電池との接着部分は重さに耐えられず、脱離する又は破損することが生じる。
従って、前記2つのパターンの場合の問題点をより良く解決できる発明が期待される。
本発明の目的は、取っ手が破損しにくく、負荷を受容でき、体積効率が高く、搬送が便利で、使用寿命の長い鉛蓄電池を提供することにある。
本発明は、蓋の特定部位に取っ手を設けるとともに、エキスパンド法格子型正負極板を用いることで、本発明の目的を達成する。
即ち、本発明は以下の内容に関するものである。
1.電槽と該電槽を封じる蓋とを備え、前記電槽内には、区画壁によって区画されたセル電池チャンバーを複数有し、前記セル電池チャンバーには、極板群及び電解液を有し、前記極板群が電解液に浸漬した状態で前記セル電池チャンバーに収納され、前記極板群は、複数の正極板及び複数の負極板がセパレータを介して交互に配列されてなる鉛蓄電池において、前記正極板と前記負極板との集電体はともにエキスパンドで作製したエキスパンド格子であって、前記蓋の両短手の側面には、それぞれ取っ手が略水平に突出して配置されており、前記極板群は、前記取っ手の長手方向に平行に設けられており、前記取っ手の長手方向の両端部には、それぞれ前記取っ手の上面と下面を貫通する貫通孔が対称的に設けられており、該貫通孔に挿入された吊り上げ用ロープの両端が、前記取っ手に取り付けられたグリップの裏面の溝に係合されている。
2.前記1に記載の鉛蓄電池において、前記取っ手の下面は前記蓋の下面と平行又は面一となっている。
3.前記1又は2に記載の鉛蓄電池において、前記取っ手の厚さが前記蓋の厚さより小さく、前記取っ手の長さは前記蓋の幅よりも小さい。
4.前記1又は2に記載の鉛蓄電池において、前記取っ手の幅はその長さの1/7〜1/9である。
5.前記1又は2に記載の鉛蓄電池において、前記取っ手は、上面及び下面が共に平面であるプレート構造である。
6.前記1又は2に記載の鉛蓄電池において、前記取っ手は、上面が平面で、下面が内方へ凹んだ皿形状の構造である。
7.前記5に記載の鉛蓄電池において、前記プレート構造の中間部に貫通孔を有する中空のプレート構造である。
.前記に記載の鉛蓄電池において、前記吊り上げ用ロープ及び前記グリップが未使用の状態の時、前記グリップの下面が前記取っ手の上面に設けられ、前記取っ手はぶら下がりの状態となっている。
.前記に記載の鉛蓄電池において、前記グリップの両端に対称的に設置された貫通孔の距離は6〜15cmである。
10.前記1又は2に記載の鉛蓄電池において、前記セル電池チャンバー内に設置された前記極板群は、前記取っ手の長手方向に平行に配置されている。
11.前記1又は2に記載の鉛蓄電池において、前記セル電池チャンバー内に設置された前記極板群は、前記取っ手の長手方向に垂直に配置されている。
12.前記1又は2に記載の鉛蓄電池において、前記蓋と前記電槽とは、接着剤により接着されている。
13.前記6に記載の鉛蓄電池において、前記取っ手における前記蓋と接触しない側面の厚さをAとし、前記蓋の内面におけるセル電池チャンバー壁に対応するフレームの壁厚をDとした場合、A/Dは4/1〜1.5/1である。
14. 前記6に記載の鉛蓄電池において、前記取っ手における前記蓋と接触する側面の厚さをBとし、前記蓋の内面におけるセル電池チャンバー壁に対応するフレームの壁厚をDとした場合、B/Dは4/1〜1.5/1である。
15. 前記6に記載の鉛蓄電池において、前記電池のセル電池チャンバー壁の厚さをCとし、前記蓋の内面におけるセル電池チャンバー壁に対応するフレームの壁厚をDとした場合、C/Dは6/1〜2/1である。
本発明によれば、蓋の特定部位に取っ手を設けるとともに、エキスパンド法格子型正負極板を用いることで、取っ手が破損しにくく、負荷を受容でき、搬送が便利で、使用寿命の長い鉛蓄電池を提供することができる。
図1は本発明の鉛蓄電池の斜視模式図である。 図2(a)はプレート構造を有する取っ手の蓋の斜視図であって、図2(b)は、該プレート構造の取っ手自身の斜視図である。 図3(a)是皿構造を有する取っ手の蓋の斜視図であって、図3(b)は、該皿構造の取っ手自身の斜視図である。 図4は図2(a)又は図3(a)に示す前記取っ手に吊り上げ用ロープ及びグリップを取り付けた状態を示す模式図である。 図5(a)は、本発明の鉛蓄電池に用いられる極板が局部に分解された正面図であって、図5(b)は図5(a)に示す極板に用いられるエキスパンド格子の正面図である。 図6(a)は、本発明の鉛蓄電池において、極板群が取っ手の長手方向に平行に配置された(以下、極板縦配置)状態を示す図であって、図6(b)本発明の鉛蓄電池において、極板群が取っ手の長手方向に直交に配置された(以下、極板横配置)状態を示す図であって、 図7(a)は本発明の鉛蓄電池の取っ手及び蓋の底面模式図であって、図7(b)は本発明の鉛蓄電池が極板縦配置された時の電槽の区画壁の底面模式図である。 図8(a)及び図8(b)は、それぞれ蓋の内面と電槽との接着部位を示す図であって、前記蓋の内面と電槽との接着部位の位置は、付加した数値で対応する。 図9は本発明の鉛蓄電池の第1組比較例に用いられる蓋の斜視模式図である。 図10本発明の鉛蓄電池の第2組比較例に用いられる蓋の斜視模式図である。 図11(a)本発明の鉛蓄電池の第3組比較例に用いられる蓋の斜視模式図であって、図11(b)は、該第3組比較例に用いられる極板縦配置時の電槽の斜視模式図であって、図11(c)該第3組比較例に用いられる極板横配置時の電槽の斜視模式図である。
以下、図面を参照しながら説明する。図面において、簡易のため、実質的に同じ機能を有する構成要素は、同じ符号で示す。本発明は以下の実施形態に限られるものではない。
本願発明者は、従来の取っ手が電槽に設けられることで電池寿命の低下や電池が破損しやすいことについて検討を重ねた結果、取っ手を電池の蓋の側面に略水平に設けることで、前記問題を解決することができる。蓋における取っ手が設けられた前記側面の壁の厚みが厚くなるのは当然なことであるが、電池内部の放熱性に対する影響が小さい。そのため、電池内部に熱が過多に蓄積されることがなく、従来と比べて電池の使用寿命がある程度長くなる。また、極板が膨張し、電槽の側壁が押されてしまう場合でも、取っ手が電池の蓋の側面に設けられているため、取っ手を把持する際に生じた作用力は、電槽の各部分に基本的に均一に作用し、電槽は従来のように破損しやすいことはない。一方、取っ手を把持する際の蓋と電池との接着部分が重量に絶えられず脱離又は破損するのを回避するために、本願発明者は、電池の容量を基本的に低下しないまま電池の重量をできるだけ減らす手段を講じた結果、前記正極板及び前記負極板の集電体は共にエキスパンドで作製したエキスパンド格子を用いることで、前記正極板及び前記負極板の何れか一つの集電体が鋳造法で作製した格子に比べて、格子の重量を減らすことができた。同じ面積の前記エキスパンド格子は、前記鋳造した格子と比べて、重量は約30〜40%低下した。
そのため、本発明において、蓋の特定部位に取っ手を設けるとともに、エキスパンド法格子型正負極板を用いることで、取っ手及び電池が破損しにくく、使用寿命の長い鉛蓄電池が得られる。
本発明の鉛蓄電池1は、電槽2と該電槽2を封じる蓋3とを備え、前記電槽2内には、区画壁5によって区画されたセル電池チャンバー6を複数有し、前記セル電池チャンバー6には、極板群7及び電解液を有し、前記極板群7が電解液に浸漬した状態で前記セル電池チャンバー5に収納され、前記極板群7は、複数の正極板及び複数の負極がセパレータを介して交互に配列されてなるものである。前記正極板と前記負極板との集電体はともにエキスパンドで作製したエキスパンド格子であって、前記蓋3の両短手の側面にそれぞれ取っ手4が略水平に配置されている。
図1は、本発明の鉛蓄電池の斜視模式図である。図1に示すように、本発明の鉛蓄電池1(以下、単に電池と呼ぶこともある)の特徴の一つは、蓋の両短手の側面には、それぞれ取っ手4が1つ略水平に設けられている。
いわゆる「略水平」の好ましい形態は、前記取っ手の下面は前記蓋の下面と略平行又は面一となっている。さらに好ましい形態は、前記取っ手の下面は前記蓋の下面と平行又は面一となっている。このような好ましい形態の下、取っ手を把持する際、蓋と電池との接着部分はより脱離又は破損しにくくなる。
前記取っ手の厚さが前記蓋の厚さより小さく、前記取っ手の長さは前記蓋の幅よりも小さいことは好ましい。これにより、電池の体積効率を向上させることができる。また、輸送中に過多の裏当てを用いる必要がないため、材料やコストの浪費を招くことがない。さらに、取っ手が割れやすいことも生じない。
前記取っ手の強度を高くするために、該取っ手と電槽との結合する面積を大きくするために、さらに体積効率等を向上するために、前記取っ手の幅はその長さの1/7〜1/9であることが好ましい。
前記取っ手を把持しやすく、優れた体積効率するためには、前記取っ手は台形構造であることが好ましい。前記取っ手自身の形態は以下3種類である。第1の形態は、取っ手の上面及び下面は、共に平面であるプレート構造であって、図2(a)はプレート構造を有する取っ手の蓋の斜視図であって、図2(b)は、該プレート構造の取っ手自身の斜視図である。第2の形態は、取っ手の上面が平面であって、下面が内方に凹む皿構造である。
図3(a)は皿構造を有する取っ手の蓋の斜視図であって、図3(b)は、該皿構造の取っ手自身の斜視図である。第3の形態は、前記第1の形態から得られるものである。即ち、前記プレート構造の中間部に貫通孔を有する中空のプレート構造である。図2(a)及び図2(b)に示すプレート構造の取っ手の中間部に貫通孔を有する。
前記取っ手の長手方向の両端部には、それぞれ前記取っ手の上面と下面を貫通する貫通孔が対称的に設けられていることが好ましい。
前記皿構造の取っ手は、より大きい重さに耐えられるように該取っ手を強めるためには、図3(b)に示すように、前記取っ手の下面に補強リブ11をつけてもよい。該補強リブ11は通常、縦設置されるものである。
なお、取っ手のスペースを節約して体積効率を高め、一人で電池を運搬又は二人で担いで電池を運搬するためには、前記取っ手に吊り上げ用ロープ及びグリップを取り付ける構造を用いることが好ましい。図4は図2(a)又は図3(a)に示す前記取っ手4に吊り上げ用ロープ8及びグリップ9を取り付けた状態を示す模式図である。前記取っ手4、吊り上げ用ロープ8及びグリップ9は、通常、前記取っ手4の長手方向の両端には、それぞれ、前記取っ手の上面及び下面を貫通する貫通孔10が対称的に設けられ、吊り上げ用ロープ8は、前記取っ手4における両端に対称的に設けられた貫通孔10を挿通した後、前記吊り上げ用ロープの両端は前記グリップの裏面の溝12に係合されている。前記グリップの両端対称的に設けられた貫通孔の間の距離は人間の拳を収納できるぐらいの大きさであって、8〜15cmである。前記貫通孔は1つであってもよく、複数であってもよい。前記中空プレート構造の取っ手は、該取っ手の中間部の貫通孔と前記貫通孔10とは異なるものであって,別個で設けられている。前記貫通孔と前記貫通孔10は連通していない。
図4に示すように、前記吊り上げ用ロープ及び前記グリップが未使用の状態の下、前記グリップの下面が前記取っ手の上面に設けられ、前記取っ手はぶら下がりの状態となっている。
本発明の鉛蓄電池の特徴のもう一つは、正極板及び負極板の集電体はともにエキスパンドで作製したエキスパンド格子である。図5(a)は、本発明の鉛蓄電池に用いられる極板が部分的に分解された正面図であって、図5(b)は図5(a)に示す極板に用いられるエキスパンド格子の正面図である。
本発明の鉛蓄電池において、極板群は、複数の正極板及び複数の負極がセパレータを介して交互に配列されてなるものである。充放電效率及びコスト制御の観点から、前記極板群の最外側は全て負極板であることが好ましい。即ち、負極板は正極板よりも1枚多いことが好ましい。
本発明の鉛蓄電池において、前記複数のセル電池チャンバーの寸法や方向を配置することで、図6(a)に示すように、前記極板群を前記取っ手の長手方向に平行に配置(以下、極板縦配置と呼ぶ)することができる。また、図6(b)に示すように、前記極板群を前記取っ手の長手方向に直交に配置(以下、極板横配置と呼ぶ)することができる。しかしながら、極板横配置の場合、極板縦配置と比較して、中間に設けられた区画壁が外と接触しないため、電池内部に生じた熱は電槽の外へ容易に放出することができない。そのため、電池内部に多くの熱が蓄積され、電池の使用寿命に影響を与えるおそれがある。その結果、本発明の鉛蓄電池の総合性能を確保する観点から、極板縦配置方式が好ましい。
本願発明者が検討した結果、前記取っ手の各構成要素を最適化することで、鉛蓄電池により優れた特性を有することができる。以下、具体的に説明をする。
本発明におけるいわゆる取っ手が破損しにくく、重量に耐えられるということは、取っ手の引っ張り強度で表わされる。ここで、該引っ張り強度は、取っ手に速やかに吊り上げ力を印加する際の高速引っ張り強度と取っ手にゆっくりと吊り上げ力を印加する際の低速引っ張り強度とを含む。高速引っ張り強度は、実質的に瞬間引っ張り強度のことである。多くの場合、電池の使用初期で測定する。前記低速引っ張り強度は、主に電池使用初期の(以下、初期の引っ張り強度で呼ぶことがある)引っ張り強度と末期(以下、末期の引っ張り強度で呼ぶことがある)の引っ張り強度で表す。従来の取っ手が電槽の短手の両側面に設けられている場合、上述のように、電池の使用末期、極板は膨張するので、電槽の側壁が押し付けられる。取っ手を繰り返し持つ場合、取っ手の設置部は破損しやすくなる。そのため、当該場合と直接関連するのは末期の引っ張り強度である。初期の低速引っ張り強度は、主に末期の低速引っ張り強度と比較するために測定されるものである。本願の図4に示された取っ手に吊り上げ用ロープ及びグリップ(以下、吊り上げ用ロープ状グリップと呼ぶことがある)が取り付けられた場合について、直接関連しているのは高速引っ張り強度である。
取っ手の各部分の幅及び/又は壁の厚さ、前記蓋における前記取っ手と接触する部分の壁の厚さ、電池のセル電池チャンバー壁の厚さとの比の関係は、本発明のある效果に直接に影響する。以下、取っ手が前記皿構造である場合を例として説明をする。簡潔に記載するため、取っ手における蓋と接触しない側面の厚さをAとし、取っ手における蓋と接触する側面の厚さをBとし、電池のセル電池チャンバーの壁の厚さをCとし、蓋の内面におけるセル電池チャンバー壁に対応するフレームの壁の厚さをDとする。図7(a)及び図7(b)は、本発明の鉛蓄電池的取っ手と、蓋と電槽との間の寸法の関係を示す構造模式図であって、図7(a)は本発明の鉛蓄電池の取っ手及び蓋の底面模式図であって、図7(b)は本発明の鉛蓄電池が極板縦配置された時の電槽の区画壁の底面模式図である。図7(a)及び図7(b)には、前記A、B、C、Dがそれぞれ示されている。
前記A、B、C、Dは電池の寸法と前記取っ手の寸法及び形状によって異なる。ただし、A及びBの数値の変動は同じ傾向にある。本発明では、各寸法の効果への影響や、各寸法の相対比を直観的に観察した。前記Dは一定と仮定する。
前記Dに対するAの比値A/D、前記Dに対するBの比値B/Dは、前記高速引っ張り強度及び前記体積効率に明らかな影響がある。A/D及びB/Dが小さすぎると、前記蓋と前記電槽との間の接着面積が減少し、高速引っ張り強度の低下を招く。一方、A/D及びB/Dが大すぎると、前記蓋の厚さが増加し、体積効率の低下を招く。より良い高速引っ張り強度及び前記体積効率を得る観点から、比値A/Dは4/1〜1.5/1であることが好ましく、3.5/1〜2.5/1であることがより好ましい。比値B/Dは、4/1〜1.5/1であることが好ましく、3/1〜2/1あることがより好ましい。
前記Dに対するCの比値C/Dは、電池使用末期の前記低速引っ張り強度及び電池寿命に明らかな影響がある。C/Dが小さすぎると、電槽の厚さが減少し、前記低速引っ張り強度の低下を招く。一方、C/Dが大きすぎると、電槽の厚さが増加し、電池内部で生じた熱が電槽の外へ放出しにくく、前記電池寿命の低下を招く。より良い前記低速引っ張り強度及び前記電池寿命の観点から、比値C/Dは6/1〜2/1であることが好ましく、5/1〜3/1であることがより好ましい。
本発明の鉛蓄電池では、通常、前記蓋と前記電槽とは接着剤又熱溶接方法で接着されている。接着箇所とは、前記電槽のセル電池チャンバー壁の各上面における前記蓋の内面の前記セル電池チャンバー壁に対応するフレームの下面に接触する部分である。前記接着剤は、限定されるものではないが、短時間内に高い接着強度で接着又は硬化すればよく、例えばエポキシ樹脂接着剤でもよい。図8(a)及び図8(b)は、それぞれ蓋の内面と電槽との接着部位を示す図であって、前記蓋の内面と電槽との接着部位の位置は、付与した数値で対応する。即ち、蓋の内面の部位X1〜X9をそれぞれ、電槽の部位X1〜X9とが接着されている。電槽の部位X2〜X6は、それぞれセル電池チャンバーの区画壁であって、電槽の部位X1及びX7は電槽の2つの短辺の側面であるが、電槽の部位X8及びX9は電槽の2つの長辺の側面である。蓋の内面の部位X1〜X9は、それぞれ電槽の部位X1〜X9に完全に対応している。蓋の内面の部位X2〜X6には、それぞれ各セル電池の鉛極柱の凹み12が形成されている。隣り合う2つのセル電池の2つの極板群は、鉛極柱によって接続され、鉛極柱は、極板群同士の溶接後にほぼ円柱状となり、接着剤は、蓋と電槽とが係合される際凹み12内に行き渡ることで、前記蓋の凹み12と前記鉛極柱とが接着されてセル電池同士のシールとなる。
本発明の前記鉛蓄電池は、通常、例えば車両などの起動の電源及び予備電源として用いられる。また、鉛蓄電池は、例えば電動自動車、電動自転車、電動バイク、電動フォークリフト、電動スクータ、ゴルフ車等の動力電源としても用いられる。さらに、鉛蓄電池はソーラー発電設備及び風力発電設備並びに再生可能なエネルギー等の電気エネルギー蓄積装置としても広く用いられる。これらの電池は、破損しにくく、運搬が便利で、使用寿命が長い。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の例示に過ぎず、本発明を限定するものではない。
(実施例1)
1.蓋及び電槽の作製
モールド法を用いて、ABS樹脂を採用して、図3(a)に示す蓋と図6(a)に示す区画壁により区画された6つのセル電池チャンバーを有する電槽を作製する。
2.正極板の製造
エキスパンド法でエキスパンド格子を作製し、それを正極集電体とする。約100:12:14の質量比で原材料である鉛粉(鉛と酸化鉛との混合物)と、水と、希硫酸とを混合することで、正極活物質としての正極鉛ペーストを得る。該正極鉛ペーストを正極集電体としてのエキスパンド格子に充填し、硬化、乾燥、切断というステップを経て正極板を製造する(図5を参照)。
3.負極板の製造
エキスパンド法でエキスパンド格子を作製し、それを負極集電体とする。約100:10:4の質量比で原材料である鉛粉と、水と、希硫酸とを混合することで、負極活物質としての負極鉛ペーストを得る。該負極鉛ペーストを負極集電体としてのエキスパンド格子に充填し、硬化、乾燥、切断というステップを経て負極板を製造する(図5を参照)。
4.鉛蓄電池の製造
8枚の上記正極板及び7枚の上記負極板は、それぞれAGMセパレータを介して交互に重なり合うことで、極板群を得る。
得られた6つの極板群をそれぞれ前記電槽における区画壁によって区画された6つのセル電池チャンバーに収容し(図6(a)を参照)、各極板群を順に直列に接続し、即ち、各セル電池を直列に接続する。その後、前記蓋を電槽の開口に取付ける。
前記蓋と前記電槽とは、エポキシ樹脂接着剤で接着されている。接着の部位は図8(a)及び(b)に示すように、前記電槽のセル電池チャンバー壁の各上面及び前記蓋の内面における前記セル電池チャンバー壁に対応するフレームの下面に接触する部分である。
図4に示した方式で、取っ手にグリップと吊り上げ用ロープが取り付けられている。
取っ手の寸法形状、及び格子等の具体的な設置条件、得られた結果は、後記の表1に示す。
その後、濃度が1.260g/ cmの硫酸を電解液として、蓋に設けられた液注入口から各セル電池に注入し、電槽で化成を行う。化成後、電池内部において生成したガスと圧力を排出する弁を液注入口に固定することで、鉛蓄電池が得られる。該電池の容量は105Ahであり、定格電圧は12Vである。
5. 鉛蓄電池の性能評価
以下、鉛蓄電池のサイクル寿命と、体積効率と引っ張り強度との測定方法や、測定条件について説明をする。
(1)体積効率の評価方法
体積効率は、該鉛蓄電池の体積に対する鉛蓄電池の容量(Ah)であって、即ち、体積効率=電池の容量/電池体積である。該鉛蓄電池の体積は、前記取っ手の寸法を含む電池全体の長さ、幅、高さを乗算したものである。そのため、前記取っ手の形状、寸法、配置位置のうちのいずれか1つは、電池の体積に影響する。
実施例1の体積効率は105Ah/15985cm=6.57×10−3 Ah/cmである。
(2)サイクル寿命の測定方法
作製して30日以内の新品である電池に対して、電圧、内部抵抗及重量を測定した後、環境温度が25±2℃で、10.5Vまで26.25Aで放電終了後、該電池を満充電する。充電条件は14.7Vの定電圧で充電を行い、最大充電電流は42A以下である。このような充電ステップを終了後、当該充電ステップを第1回のサイクルとする。再び上記条件の下で放電と充電とを繰り返し行い、電池の放電容量が第1回のサイクルの放電容量の50%となる時点で試験を終了する。行われた充放電サイクルのサイクル数を算出して、該サイクル数をサイクル寿命とする。
(3)引っ張り強度の測定方法
1)低速で引っ張る場合の引っ張り強度
引張試験マシンを利用して、電池の2つの取っ手を同時に固定治具に接続して、静止状態にする。その後、50mm/minの速度で垂直方向において取っ手が破断するまで治具を上方へ引っ張る。治具を上方へ引っ張ることで、取っ手が破断するまで治具に引っ張る力(強度)を加えていた時間で、引っ張り強度を表す。電池使用初期及び電池使用(寿命)末期は、ともに同様の方法で引っ張り強度を測定する。
2)高速で引っ張る場合の引っ張り強度
200mm/minの速度で垂直方向において治具を上方へ引っ張る以外は、その他のステップや表し方法は、低速の場合とまったく同じである。
通常、電池が同じ状態である場合、低速での引っ張りと高速での引っ張りとを比較すると、後者は、取っ手が破断しやすい。
(実施例2〜5)
実施例2〜5は、前記A、B値を変更することで、前記比値A/D、B/Dが変更すという点のみ、実施例1とは異なる。その他の具体的な構造の配置は実施例1と同じである。
実施例1〜5で得られた結果から、前記比値A/D及び前記比値B/Dは、前記高速引っ張り強度及び前記体積効率に明らかに影響することが分かる。A/D及びB/Dが小さすぎると、高速引っ張り強度が明らかに低下する傾向にある。前記蓋と前記電槽との間の接着面積が減少したためだと考えられる。A/D及びB/Dが大きすぎると、体積効率が明らかに低下する傾向にある。前記蓋の厚さが増加するためと考えられる。
(実施例6〜7)
実施例6〜7は、前記C値を変更することで前記比値C/Dが変動するという点のみ、実施例3とは異なる。その他の具体的な構造の配置は実施例3と同じである。
実施例6〜7及び3で得られた結果から、前記比値C/Dは電池使用末期における前記低速引っ張り強度及び電池寿命に明らかに影響することが分かる。C/Dが小さすぎると、電池使用末期における前記低速引っ張り強度が明らかに低下する傾向にある。前記蓋の厚さが減少したためと考えられる。一方、C/Dが大きすぎると、電池寿命が明らかに低下する傾向にある。電槽の厚さが増加し、電池内部に生じた熱が電槽の外へ放出しにくいためだと考えられる。
(比較例1)
比較例1は、正極板の集電体がエキスパンド格子を採用せず、鋳造法で得られた格子を採用する点のみ、実施例3とは異なる。その他の具体的な構造の配置は実施例3と同じである。
比較例1及び実施例3で得られた結果を比較すると、正極板又は負極板が鋳造法で得られた格子を採用する場合、前記高速引っ張り強度が明らかに低下する傾向にある。前記格子が重くて電池の重量が増加したためだと考えられる。
(実施例8〜10)
実施例8、9及び10は、それぞれ実施例6、3及び7と対応しているが、電槽において、極板群が図6(a)に示す縦配置方式を採用せず、図6(b)に示す横配置方式を採用している点のみ、異なる。
実施例8、9、10及び実施例6、3、7で得られた結を比較すると、横配置方式は、縦配置方式に比べて、電池の寿命が若干低下する。中間部に設けられた区画壁が外と接触しないので、電池内部に生じた熱が電槽の外へ放熱しにくいため、電池内部により多くの熱を蓄積したためと考えられる。一方、実施例8と実施例6をと比較して分かるように、電池使用末期の低速引っ張り強度が向上する。極板群の膨張方向は、取っ手で形成された肉厚壁部の方向とは一致していないので、比値C/Dが小さくても、電池使用末期の低速引っ張り強度が明らかに低下しない。
(比較例2)
比較例2は、正極板の集電体として、エキスパンド格子を採用せず、鋳造法で得られた格子を採用する点のみ、実施例9とは異なる。その他の具体的な構造の配置は実施例9と同じである。
比較例2及び実施例9で得られた結果を比較すると、正極板又は負極板が鋳造法で得られた格子を採用する場合、前記高速引っ張り強度が明らかに低下する傾向にある。前記格子が重くて電池の重量が増加したためだと考えられる。
(実施例11及び12)
実施例11、12は、それぞれ実施例3に対応しているが、取っ手として皿構造を採用せず、それぞれプレート構造と中空プレート構造を採用している点のみ、異なる。
実施例11及び12と実施例3で得られた結果を比較すると、皿構造の取っ手をプレート構造及び中空プレート構造の取っ手に取り換えた場合、体積効率は変動しない。プレート構造の取っ手の強度は皿構造の取っ手よりも大きくなるが、使用する材料が多く、コストが上がる。中空プレート構造の取っ手の強度は皿構造の取っ手よりも小さいが、皿構造の取っ手よりも使用する材料が少ない。
(比較例3)
射出成型法でABS樹脂を用いて図9に示す蓋と図6(a)に示す縦配置された、区画壁により区画された6つのセル電池チャンバーを有する電槽製造する。取っ手の形式や寸法などは実施例1とは異なる以外、その他の具体的な構造の配置は実施例1と同じである。比較例3における体積効率は、105 Ah/16576cm=6.33×10−3 Ah/cmである。
結果から、取っ手が垂直に上方へ突出しているため、体積効率が明らかに低下することがわかる。
(比較例4)
比較例4は、正極板の集電体として、エキスパンド格子を採用せず、鋳造法で得られた格子を採用する点のみ、比較例3とは異なる。その他の具体的な構造の配置は比較例3と同じである。
結果から、取っ手が垂直に上方へ突出しているため、体積効率が明らかに低下することがわかる。また、取っ手が垂直に上方へ突出している場合、鋳造法で製造した格子は、エキスパンド格子よりも重く、電池の重量が増加すると言えるが、電池自身の引っ張り強度は変化しない。
(比較例5、6)
比較例5,6は、それぞれ比較例3,4と対応しているが、電槽において、極板群が図6(a)に示す縦配置方式を採用せず、図6(b)に示す横配置方式を採用している点のみ、異なる。
比較例5、6及び比較例3、4でで得られた結を比較すると、横配置方式は、縦配置方式に比べて、電池の寿命が若干低下する。中間部に設けられた区画壁が外と接触しないので、電池内部に生じた熱が電槽の外へ放熱しにくいため、電池内部により多くの熱を蓄積したためと考えられる。
(比較例7)
蓋として、図10に示す蓋が用いられ、即ち、取っ手の幅が大きく、蓋から横方向に突出している以外、その他の具体的な構造の配置は実施例1と同じである。比較例7の体積効率は105 Ah/16567cm=6.34×10−3 Ah/cmである。
結果から、取っ手の幅が広いので、体積効率が明らかに低下することがわかる。
(比較例8)
比較例8は、正極板の集電体として、エキスパンド格子を採用せず、鋳造法で得られた格子を採用する点のみ、比較例7とは異なる。その他の具体的な構造の配置は比較例7と同じである。
結果から、取っ手の幅が広いので、体積効率が明らかに低下することがわかる。一方、鋳造法で製造した格子は、エキスパンド格子よりも重く、電池の重量が増加すると言えるが、電池自身の引っ張り強度は変化しない。
(比較例9、10)
比較例9、10は、それぞれ比較例7,8と対応しているが、電槽において、極板群が図6(a)に示す縦配置方式を採用せず、図6(b)に示す横配置方式を採用している点のみ、異なる。
比較例9、10及び比較例7、8で得られた結果を比較すると、横配置方式は、縦配置方式に比べて、電池の寿命が若干低下する。中間部に設けられた区画壁が外と接触しないので、電池内部に生じた熱が電槽の外へ放熱しにくいため、電池内部により多くの熱を蓄積したためと考えられる。
(比較例11、12、13)
比較例11、12、13は本発明の鉛蓄電池の第3組の比較例である。図11(a)は本発明の鉛蓄電池の第3組比較例に用いられる蓋の斜視模式図であって、図11(b)は、該第3組比較例に用いられる極板縦配置時の電槽の斜視模式図であって、図11(c)は該第3組比較例に用いられる極板横配置時の電槽の斜視模式図である。比較例11、12、13は、それぞれ実施例8、9、10と対応しており、取っ手が蓋の2つの短手の側面に位置せず、電槽の2つの短手の側面にに位置する、即ち、図11(a)に示す蓋と図11(b)に示す電槽を採用する。比較例11〜13の体積効率は105 Ah/15998cm=6.56×10−3 Ah/cmである。
比較例11、12、13と実施例8、9、10とを比較した結果から、電池の寿命が著しく低下することが分かる。取っ手が電槽の短手の両側面に設けることで、電槽の前記両側面の壁厚が増加し、電池の放熱が遅くなり、電池内部の温度が高くなり、電池の寿命が低下する。なお、電池使用末期の低速引っ張り強度が明らかに低下する。電池の一定時間の使用後、極板が膨張し、電槽の側壁が押し付けられる。この場合、取っ手を繰り返し握ると、電池が破損しやすくなる。
(比較例14)
比較例14は、正極板の集電体として、エキスパンド格子を採用せず、鋳造法で得られた格子を採用する点のみ、比較例12とは異なる。その他の具体的な構造の配置は比較例12と同じである。
結果から、鋳造法で製造した格子は、エキスパンド格子よりも重く、電池の重量が増加すると言えるが、電池自身の引っ張り強度は変化しない。
(比較例15、16)
比較例15、16は、それぞれ比較例12,14と対応しているが、電槽において、極板群が図6(a)に示す縦配置方式を採用せず、図6(b)に示す横配置方式を採用している点のみ、異なる。
比較例15、16、及び比較例12、14で得られた結果を比較すると、横配置方式は、縦配置方式に比べて、電池の寿命が若干低下する。中間部に設けられた区画壁が外と接触しないので、電池内部に生じた熱が電槽の外へ放熱しにくいため、電池内部により多くの熱を蓄積したためと考えられる。
Figure 0005866579
上記各実施例及び比較例から得た結果から、本発明における取っ手に吊り上げ用ロープ及びグリップ(即ち、吊り上げ用ロープ状のグリップ)が取り付けられた場合について、この場合と直接に関係するのは、高速引っ張り強度である。
吊り上げ用ロープ状のグリップを用いるが極板は鋳造格子を用いる質量の重い電池(比較例1〜2)について、高速引っ張り強度が低下する。これにより、蓋と電槽の接着部が破断することがある。
電槽に取っ手を設けた場合(比較例11〜16)又は蓋には非吊り上げ用ロープ状のグリップを設けた場合(比較例3〜10)について、極板が鋳造格子を用いても、高速引っ張り強度は低下しない。一方、電槽に取っ手を設けた場合(比較例11〜16)について、末期の低速引っ張り強度が低下する。これにより、取っ手の設置部が破損又は破断することがある。本発明では、蓋に取っ手が設けられているので、その他の条件が同じである場合、末期の低速引っ張り強度が低下しない。
本発明は、取っ手が破損しにくく、負荷を受容でき、搬送が便利で、使用寿命の長い鉛蓄電池を提供する。該鉛蓄電池は、例えば車両などの起動の電源及び予備電源として用いられる。また、鉛蓄電池は、例えば電動自動車、電動自転車、電動バイク、電動フォークリフト、電動スクータ、ゴルフ車等の動力電源としても用いられる。さらに、鉛蓄電池はソーラー発電設備及び風力発電設備並びに再生可能なエネルギー等の電気エネルギー蓄積装置としても広く用いられる。

Claims (15)

  1. 電槽と該電槽を封じる蓋とを備え、前記電槽内には、区画壁によって区画されたセル電池チャンバーを複数有し、前記セル電池チャンバーには、極板群及び電解液を有し、前記極板群が電解液に浸漬した状態で前記セル電池チャンバーに収納され、前記極板群は、複数の正極板及び複数の負極板がセパレータを介して交互に配列されてなる鉛蓄電池において、
    前記正極板と前記負極板との集電体はともにエキスパンドで作製したエキスパンド格子であって、前記蓋の両短手の側面には、それぞれ取っ手が略水平に突出して配置されており、
    前記極板群は、前記取っ手の長手方向に平行に設けられており、
    前記取っ手の長手方向の両端部には、それぞれ前記取っ手の上面と下面を貫通する貫通孔が対称的に設けられており、該貫通孔に挿入された吊り上げ用ロープの両端が、前記取っ手に取り付けられたグリップの裏面の溝に係合されていることを特徴とする鉛蓄電池。
  2. 請求項1に記載の鉛蓄電池において、前記取っ手の下面は前記蓋の下面と平行又は面一となっていることを特徴とする鉛蓄電池。
  3. 請求項1又は2に記載の鉛蓄電池において、前記取っ手の厚さが前記蓋の厚さより小さく、前記取っ手の長さは前記蓋の幅よりも小さいことを特徴とする鉛蓄電池。
  4. 請求項1又は2に記載の鉛蓄電池において、前記取っ手の幅はその長さの1/7〜1/9であることを特徴とする鉛蓄電池。
  5. 請求項1又は2に記載の鉛蓄電池において、前記取っ手は、上面及び下面が共に平面で
    あるプレート構造であることを特徴とする鉛蓄電池。
  6. 請求項1又は2に記載の鉛蓄電池において、前記取っ手は、上面が平面で、下面が内方へ凹んだ皿形状の構造であることを特徴とする鉛蓄電池。
  7. 請求項5に記載の鉛蓄電池において、前記プレート構造の中間部に貫通孔を有する中空のプレート構造であることを特徴とする鉛蓄電池。
  8. 請求項1に記載の鉛蓄電池において、前記吊り上げ用ロープ及び前記グリップが未使用の状態の時、前記グリップの下面が前記取っ手の上面に設けられ、前記取っ手はぶら下がりの状態となっていることを特徴とする鉛蓄電池。
  9. 請求項1に記載の鉛蓄電池において、前記グリップの両端に対称的に設置された貫通孔の距離は6〜15cmであることを特徴とする鉛蓄電池。
  10. 請求項1又は2に記載の鉛蓄電池において、前記セル電池チャンバー内に設置された前記極板群は、前記取っ手の長手方向に平行に配置されていることを特徴とする鉛蓄電池。
  11. 請求項1又は2に記載の鉛蓄電池において、前記セル電池チャンバー内に設置された前記極板群は、前記取っ手の長手方向に垂直に配置されていることを特徴とする鉛蓄電池。
  12. 請求項1又は2に記載の鉛蓄電池において、前記蓋と前記電槽とは、接着剤により接着されていることを特徴とする鉛蓄電池。。
  13. 請求項6に記載の鉛蓄電池において、前記取っ手における前記蓋と接触しない側面の厚さをAとし、前記蓋の内面におけるセル電池チャンバー壁に対応するフレームの壁厚をDとした場合、A/Dは4/1〜1.5/1であることを特徴とする鉛蓄電池。
  14. 請求項6に記載の鉛蓄電池において、前記取っ手における前記蓋と接触する側面の厚さをBとし、前記蓋の内面におけるセル電池チャンバー壁に対応するフレームの壁厚をDとした場合、B/Dは4/1〜1.5/1であることを特徴とする鉛蓄電池。
  15. 請求項6に記載の鉛蓄電池において、前記セル電池チャンバー壁の厚さをCとし、前記蓋の内面におけるセル電池チャンバー壁に対応するフレームの壁厚をDとした場合、C/Dは6/1〜2/1であることを特徴とする鉛蓄電池。
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