JP5866424B2 - 環境調整システム - Google Patents

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Description

本発明は、建物内部の環境を調整する環境調整システムに関する。
近年、空調機器の発達に伴い、空調機器を利用して建物内の冷暖房を行うようになっている。特許文献1に記載の技術では、建物内の各室において人の在・不在状態の変化を検出するとともに室内外の環境を検出し、人の在・不在に応じて各室の空調機器を個別に制御することによって、各室を所定の設定温度に設定している。
特開平11−132530号公報
ところが、特許文献1に記載のような技術では、特に人の不在時であっても、空調機器で各室を所定の設定温度に設定しているため、多くのエネルギーを消費するという問題があった。そこで、人の不在を検知し、例えば窓等の開口部を開閉するなどして、建物内部の環境調整に係るエネルギー消費を抑えたいという要望があった。
また、この時、不在時間の長さを考慮して、不在時間の長さに応じた環境調整を行うことが可能な技術の開発が望まれていた。
本発明の課題は、人の不在時において建物内部の環境調整に係るエネルギー消費を抑えるとともに、快適な環境を形成することが可能な環境調整システムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図14に示すように、複数の階層1a,1bに分けられた屋内空間と、前記屋内空間の最上階層1bには最下階層1aから最上階層1bの天井まで吹き抜ける吹き抜け部15と、屋根1cに前記吹き抜け部15と連通する開閉可能な天窓1dと、前記吹き抜け部15と前記屋内空間の一部である部屋14とを連通する部屋側開口15aと、前記吹き抜け部15と前記屋内空間の一部である廊下11とを連通する廊下側開口15bと、を備える建物1であって、
建物1内部の人の在・不在を検知するための人感センサー20bを有し、建物1内部の人の不在時間を計測する計測手段20と、
建物1外部の気温や湿度、風速等の環境情報を収集する屋外情報収集手段21と、
建物1内部の温度や湿度等の環境情報を収集する屋内情報収集手段22と、
建物1外部と建物1内部との間の通気を制御する通気手段23(例えば、開口部開閉装置23a,吸気ファン23b,天窓開閉装置23c,遮蔽手段23d)と、
個人を識別する識別手段24と、
個人の在・不在状態のパターンを記憶する記憶手段25と、
不在時間スケジュール情報を入力するための入力手段26と、を備えており、
前記屋内情報収集手段22は、建物1内部の室温を測定するための温度測定手段22aと、建物1内部の湿度を測定するための湿度測定手段22bと、建物1内部に差し込まれる日射を検知するための日射検知手段22cとを有し、
前記通気手段23は、前記建物1に設けられた建物1外部への開口部を開放・閉塞するための開口部開閉装置23aと、建物1外部から空気を強制的に建物1内部へと取り込むための吸気ファン23bと、前記天窓1dを開口・閉塞するための天窓開閉装置23cと、前記開口部の建物1外部側に設けられる遮蔽手段23dとを有し、
前記日射検知手段22cによって建物1内部の環境調整の処理が行われる際は、
建物1内部の温度が外気温よりも上がったら夏季、建物1内部の温度が外気温よりも下がったら冬季という基準に基づいて夏季であるか冬季であるかの判断を行い、
夏季である場合には、前記日射検知手段22cによって、建物1内部に差し込まれる日射を検知し、日射が検知されたら、前記遮蔽手段23dによって前記開口を遮蔽して、建物1内部への日射を遮断するように設定され、
冬季である場合には、前記日射検知手段22cによって、建物1内部に差し込まれる日射を検知し、日射が検知されたら、この日射を建物1内部に積極的に取り入れるように設定され、
前記通気手段23は、夏季において、不在時間の長さが所定値以上で、かつ、建物1内部の温度が所定温度以上、建物1外部の気温が屋内温度以下である場合に、建物1外部と建物1内部との間の通気を行うように設定され、
前記通気手段23による通気の制御では、前記制御装置29と前記プログラム記憶部25aに格納された通気プログラムに基づいて行われており、
前記通気プログラムには、標準モード、全自動モード、スケジュールモード、環境調整の処理の継続または終了と連動する環境補助の処理のフローが備えられ、
前記通気手段23による通気の制御では、前記屋外情報収集手段21によって、建物1外部の風速を測定し、測定された風速が所定値以下であるか否かを判別し、風速が所定値以下である場合には、前記吸気ファン23bの運転を開始するように設定され、
前記通気手段23によって建物1内部の環境調整の処理が行われる際は、
前記計測手段20によって計測された不在時間の長さと、前記屋外情報収集手段21によって収集された建物1外部の環境情報と、前記屋内情報収集手段22によって収集された建物1内部の環境情報とに基づいて、建物1外部と建物1内部との間の通気を制御する標準モードと、
建物1外部の環境情報と、建物1内部の環境情報と、前記識別手段24によって識別された個人の在・不在状態のパターンとに基づいて、建物1外部と建物1内部との間の通気を制御する全自動モードと、
建物1外部の環境情報と、建物1内部の環境情報と、前記入力手段26によって入力されたスケジュール情報とに基づいて、建物1外部と建物1内部との間の通気を制御するスケジュールモードと、のうち1つのモードに則って動作するように設定されており、
前記3つのモードでは、少なくとも、居住者の不在時における前記通気手段23による建物1内部の環境調整と、建物1の防犯のために建物1外部と建物1内部とを連通する開口部を適宜閉塞する防犯モードとが行われるように設定されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、前記通気手段23は、前記計測手段20によって計測された人の不在時間の長さと、前記屋外情報収集手段21によって収集された建物1外部の環境情報と、前記屋内情報収集手段22によって収集された建物1内部の環境情報とに基づいて、建物1外部と建物1内部との間の通気を制御しているので、建物1内部の環境を、人の不在時間の長さや、建物1の内部および外部の環境を考慮した快適なものとすることができる。そして、このように建物1内部の環境が、人の不在時間の長さや、建物1の内部および外部の環境を考慮した快適なものとなっているので、不在状態であった建物1内部に入ってきた人が不快感を味わうことを確実に防ぐことができる。
前記通気手段23は、建物1外部の環境情報と、建物1内部の環境情報と、前記記憶手段25によって記憶された個人の在・不在状態のパターンとに基づいて、建物1外部と建物1内部との間の通気を制御しているので、建物1内部の環境を、個人の生活パターンや、建物1の内部および外部の環境を考慮した快適なものとすることができる。
前記通気手段23は、建物1外部の環境情報と、建物1内部の環境情報と、前記入力手段26によって入力されたスケジュール情報とに基づいて、建物1外部と建物1内部との間の通気を制御しているので、建物1内部の環境調整を、例えば旅行や出張等の突発的なスケジュールにも対応させて行うことができる。すなわち、前記入力手段26によってスケジュール情報を入力しておけば、例えば旅行や出張等を終えて建物1に帰着するのに合わせて建物1内部の環境調整を行ったり、不在期間中、建物1内部の空気の入れ替えを行ったりすることができる。
また、従来のように空調機器を使用せずとも、前記通気手段23によって建物1内部の環境を調整することができるので、建物1内部の環境調整に係るエネルギー消費を抑えることができる。
また、標準モードと全自動モードとスケジュールモードの3つのモードでは、少なくとも、居住者の不在時における前記通気手段23による建物1内部の環境調整と、建物1の防犯のために建物1外部と建物1内部とを連通する開口部を適宜閉塞する防犯モードとが行われるように設定されているので、人の不在時に、前記3つのモードのうち、いずれかのモードで環境調整を行っている最中も、建物の防犯に関する策(開口部を適宜閉塞する)を講じることができ、防犯性を向上させることができる。換言すれば、人の不在時に環境調整を行っている時であっても、防犯モードが適切に行われるので、安心して環境調整を行うことができ、結果的に、快適な環境を形成することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の環境調整システムにおいて、例えば図8,図11〜図14等に示すように、前記標準モードは、人の在・不在状態を判別して不在が確認された場合に防犯モードが作動し、不在時間の長さに応じて環境調整の処理が行われるように設定されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、人の在・不在状態を判別して不在が確認された場合に防犯モードが作動するので、不在が確認されればすぐに建物1の防犯に関する策を講じることができ、防犯性に優れる。
また、人が外出した直後に、建物1内部の環境がすぐに変化することはないので、不在時間の長さに応じて環境調整が行われるように設定されていれば、それまでの間にシステム稼働のための余計なエネルギーを消費することが無く、建物1内部の環境調整に係るエネルギー消費を抑えることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の環境調整システムにおいて、例えば図9,図11〜図14等に示すように、前記全自動モードは、個人の在・不在状態のパターンにおいて記憶された外出時間となったら防犯モードが作動するとともに環境調整の処理が行われるように設定されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、個人の在・不在状態のパターンにおいて記憶された外出時間となったら防犯モードが作動するとともに環境調整が行われるように設定されているので、個人の生活パターンを考慮して建物1の防犯に関する策を講じることができるとともに建物1内部の環境を快適なものとすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の環境調整システムにおいて、例えば図10〜図14等に示すように、前記スケジュールモードは、入力されたスケジュール開始予定時間となったら防犯モードが作動し、入力されたスケジュール終了予定時間までの長さが所定時間以下となったら環境調整の処理が行われるように設定されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、入力されたスケジュール開始予定時間となったら防犯モードが作動するので、例えば旅行や出張等のスケジュールに対応させて、建物1の防犯に関する策を講じることができる。
また、入力されたスケジュール終了予定時間までの長さが所定時間以下となったら環境調整が行われるように設定されているので、それまでの間にシステム稼働のための余計なエネルギーを消費することが無く、建物1内部の環境調整に係るエネルギー消費を抑えることができる。さらに、人が帰宅する頃には、建物1内部の環境を快適なものとしておくことができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の環境調整システムにおいて、例えば図8〜図10,図14等に示すように、建物外部の敷地内にいる人を検知する検知手段を備えており、
前記通気手段は、前記防犯モードが作動した後であるとともに不在時間の長さが所定値以上で、かつ前記検知手段によって検知された人が前記識別手段によって識別できない場合に、前記開口部を閉塞するように設定されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、前記通気手段23は、前記防犯モードが作動した後であるとともに不在時間の長さが所定値以上で、かつ前記検知手段27によって前記識別手段24で識別できない人を検知した場合に、前記開口部を閉塞するように設定されているので、前記防犯モードが作動した後、敷地2内において識別手段24で識別できない人が検知された際に、前記開口部を確実に閉塞することができ、防犯性を向上させることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の環境調整システムにおいて、例えば図8〜図14に示すように、前記防犯モードは、前記標準モードと前記全自動モードと前記スケジュールモードの継続または終了と連動していることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、前記防犯モードは、前記標準モードと前記全自動モードと前記スケジュールモードの継続または終了と連動しているので、各モードの継続時(人の不在時)に防犯モードも確実に継続させることができ、建物1の防犯に関する策を維持し、防犯性を向上させることができる。さらに、各モードの終了時(人の在宅時)に防犯モードも確実に終了させることができるので、居住者の在宅を侵入者として検知するような誤作動を防ぐことができる。
本発明によれば、人の不在時において建物内部の環境調整に係るエネルギー消費を抑えるとともに、快適な環境を形成することが可能となる。
本発明に係る環境調整システムの構成を示す概略図である。 環境調整システムの操作を行うためのコントロールパネルの構成を示す概略図である。 環境調整システムが備えられた建物を示す平面図である。 建物外部の環境の状態および建物内の通気経路を示す側断面図である。 遮蔽手段を示しており、(a)は正面図であり、(b)は側断面図である。 全自動モードにおける個人の在・不在パターンの一例を示す説明図である。 スケジュールモードにおけるスケジュール入力の一例を示す説明図である。 本発明に係る環境調整システムの標準モードを説明するフローチャートである。 同、全自動モードを説明するフローチャートである。 同、スケジュールモードを説明するフローチャートである。 標準モード・スケジュールモード・全自動モードの各モードにおいて行われる建物内部の環境調整の処理の流れを説明するフローチャートである。 同、通気補助の処理の流れを説明するフローチャートである。 同、降水対応調整の処理の流れを説明するフローチャートである。 同、防犯モードの処理の流れを説明するフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る環境調整システムの構成を示す概略図である。
図1において符号1は、環境調整システムを示す。この環境調整システムは、敷地2に建築された住宅等の建物1に対して備えられており、建物1内部の温度等の環境調整を行うためのものであり、建物1内部の人の不在時間を計測する計測手段20と、建物1外部の気温や湿度、風速等の環境情報を収集する屋外情報収集手段21と、建物1内部の温度や湿度等の環境情報を収集する屋内情報収集手段22と、建物1外部と建物1内部との間の通気を制御する通気手段23(例えば、開口部開閉装置23a,吸気ファン23b,天窓開閉装置23c,遮蔽手段23d)とを備えている。
なお、本実施の形態の建物1は戸建て住宅とするが、これに限るものではなく、適宜変更可能である。
本実施の形態の建物1は、図3および図4に示すように、1階1aと2階1bとからなる2階建住宅となっており、周囲を塀2aによって囲まれた敷地2内に建築されている。敷地2内にはカーポート2bが設けられている。
また、屋根1cには開閉可能な天窓1dが設けられており、通気経路の一部として用いられている。なお、この天窓1dの代わりに、屋根1cから上方に突出して設けられるとともに通気孔を有することによって建物1内部の排熱を可能とする排熱塔を採用してもよいものとする。
建物1内には複数の部屋等が配設されている。図3に示すように、1階1aは、リビング・ダイニング3と、キッチン4とが配設された共用居住空間と、風呂5・洗面所6・トイレ7とが配設された水周りエリアと、廊下8・玄関9・階段10とが配設された往来エリアとに区画されている。
共用居住空間のリビング・ダイニング3には、建物1外部に通じる窓3a,3bと、往来エリアに通じる出入口3cとが設けられている。また、キッチン4にも建物1外部に通じる窓4aが設けられている。
水周りエリアの風呂5には、建物1外部に通じる窓5aと洗面所6に通じる出入口5bとが設けられている。洗面所6にも、建物1外部に通じる窓6aと往来エリアに通じる出入口6bとが設けられている。トイレ7にも、建物1外部に通じる窓7aと往来エリアに通じる出入口7bとが設けられている。
往来エリアの廊下8は、共用居住空間と水周りエリアと玄関9と階段10とを接続しており、玄関9は建物1内部と外部とを接続しており、階段10は1階1aと2階1bとを接続している。
2階1bは、図3および図4に示すように、階段10の降り口に連続し、2階1bに配設される各部屋を接続する廊下11と、各部屋12,13,14と、1階1aから2階1bの天井まで吹き抜ける吹き抜け部15とに区画されている。また、2階1bの外壁には外部側に持ち出すバルコニー16が設置されている。
廊下11には、バルコニー16に通じる窓11aが設けられている。
階段10に近接し、バルコニー16側に位置する部屋12には、バルコニー16に通じる窓12aと、廊下11に通じる出入口12bとが設けられている。
階段10に近接し、バルコニー16側とは反対側に位置する部屋13には、建物1外部に通じる窓13a,13bと、廊下11に通じする出入口13cとが設けられている。また、この出入口13cに設けられる扉の上方には、通気可能な欄間13dが設けられている。
階段10から離間し、バルコニー16側に位置する部屋14には、バルコニー16に通じる窓14aと、廊下11に通じる出入口14bとが設けられている。
吹き抜け部15を形成する壁には、この吹き抜け部15と部屋14とを連通する部屋側開口15aと、吹き抜け部15と廊下11とを連通する廊下側開口15bとが形成されている。これによって、この吹き抜け部15と前記階段10とを介して1階1aと2階1bとが連通し、空気の流通が可能な状態となっている。
また、部屋14と廊下11とが、吹き抜け部15を介して連通しており、1階1aから上昇する暖かい空気を、部屋14の窓14aから取り込んだ空気によって廊下11側へと送ることが可能となっている。すなわち、建物1内部には、熱が溜まりやすい箇所を狙った通気経路が形成されている。
なお、図示はしないが、建物1内部には蓄熱土間を採用してもよいものとする。
この蓄熱土間によれば、夏季においては、環境調整および空調機器、その他の冷房機器等によって温度が低下した建物1内部を保冷することができ、冬季においては、環境調整および空調機器、その他の暖房機器によって温度が上昇した建物1内部を保温することができる。特に、この蓄熱土間の周囲は保冷・保温効果が高い。
また、建物1内部の各部屋3,12,13,14には、図示しないエアコン等の空調機器が設置されており、これら空調機器は、居住者の在宅時には適宜使用されている。なお、居住者の不在が確認された場合には、これら空調機器の稼動を強制的にストップさせる設定としてもよいものとする。
また、図1に示すように、建物1内部には、前記計測手段20と、屋内情報収集手段22と、通気手段23の一部とが設けられている。建物1外部には、前記屋外情報収集手段21と、通気手段の一部とが設けられている。
これら計測手段20と、屋外情報収集手段21と、屋内情報収集手段22と、通気手段23とは、制御装置29を介して互いに接続されるとともに制御されている。
このような制御装置29は、建物1内部に設けられるとともに環境調整システムの操作を行うためのコントロールパネル30に備えられている。
このコントロールパネル30には、それぞれ後述するが、検知手段24bによって人を検知するとともに該人の個人ID24aを識別するための識別手段24と、各種プログラムが格納されるプログラム記憶部25aおよび各種データが格納されるデータ記憶部25bからなる記憶手段25と、データや各種情報を入力するための入力手段26と、データや各種情報を出力するための出力手段27と、建物1周辺地域の気象情報データ28aを取得するための取得手段28などが搭載されている。以上の各種手段は前記制御装置29によって制御されている。
なお、前記識別手段24は、識別プログラムに基づき、コントロールパネル30と居住者が持つ携帯機(図示せず)との間で通信を行い、個人ID24aの認証を行うものであり、検知手段24bと連動している。この検知手段24bは、後述する計測手段20の人感センサー20bと同様の機能を有する人感センサーであり、敷地2内であって建物1の外部に2つ配置されている。
すなわち、検知手段24bによって人が検知された場合に、建物1側と人との間で通信が行われ、その際に個人IDが認証されない時に、その人が侵入者として判断されることになる。
また、居住者が携帯機を建物1内部や外出先に忘れた時のために、建物1外部に、指紋認証や声紋認証等、その他の認証装置を設けるようにしてもよい。
また、前記携帯機は、例えば建物1の出入り用の鍵や、自動車用の鍵、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)等が採用されており、前記識別手段24との間で行われる通信に係る機能を有している。
また、前記プログラム記憶部25aには、図示はしないが、例えば計測手段を機能させるための計測プログラムや、通気手段23を機能させるための通気プログラム、屋外情報を収集するための屋外情報収集プログラム、屋内情報を収集するための屋内情報収集プログラム、その他各種プログラムが格納されている。
さらに、前記データ記憶部25bには、例えば図6に示すような個人の生活パターンデータ32や、図7に示すようなカレンダーデータ33を始め、様々なデータが格納・蓄積されている。
また、本実施の形態の入力手段26としては、図7に示すように、複数種類のボタンやテンキー等を備えたものが採用されているが、これに限るものではなく、適宜変更可能である。さらに、本実施の形態の出力手段27としては、図7に示すように、表示モニタが採用されている。
なお、本実施の形態においては、これら入力手段26および出力手段27を外部に露出させた状態でコントロールパネル30が構成されている。
また、前記取得手段28は、例えばインターネットや電波等による情報受信機能を有しており、例えば、建物1に近いアメダス(地域気象観測システム)の観測点を選んで、より的確な気象情報データ28aを入手できるように設定されている。
気象情報データ28aには、降水(雨や雪等)情報だけでなく、花粉情報、紫外線情報、熱中症情報、台風情報等、様々な情報を含んだものとし、本環境調整システムも、降水情報だけでなく、その他の気象情報に基づいて動作するように設定されていてもよい。
前記計測手段20は、図1に示すように、人の不在時間の長さを計測するための時計20aと、建物1内部の人の在・不在を検知するための人感センサー20bとを有している。人感センサー20bは、例えば各部屋や生活動線上など、建物1内部の複数箇所に設置されており、なるべく死角を作らないように配置されている。
具体的には、図3に示すように、1階1aには、リビング・ダイニング3に1つ、キッチン4に1つ、風呂5に1つ、廊下8に1つ設置されている。2階1bには、廊下11に2つ、部屋12に1つ、部屋13に1つ、部屋15に1つ設置されている。これら複数の人感センサー20bによる検知は、連続的または断続的に行われている。
前記時計20aは人感センサー20bに連動しており、人感センサー20bの検知結果に基づいて前記制御装置29によって建物1内部が不在状態であると判断された時に、人の不在時間の長さを計測し始めるように設定されている。
前記屋外情報収集手段21は、図1に示すように、建物1外部の気温を測定するための温度測定手段21aと、建物1外部の湿度を測定するための湿度測定手段21bと、風速を測定するための風速測定手段21cと、雨滴の付着を検知する雨滴検知手段21dとを有している。
前記温度測定手段21aは温度計(図示せず)であり、前記湿度測定手段21bは湿度計(図示せず)であり、前記風速測定手段21cは風速計(図示せず)である。
なお、前記温度計および湿度計は、それぞれ、建物1の北側と南側とに設置されており、敷地2内で環境に相違があっても確実に測定できるようになっている。
また、前記風速計は、本実施の形態においては、風速だけでなく、風向も測定できるものが採用されている。
また、前記雨滴検知手段21dとしては、屋外に露出して互いに相対する雨滴検知用電極を設け、電極間に雨滴が付着した際に電極間が短絡することを利用して降雨開始を判断する抵抗型のものが採用されている。
なお、雨滴検知手段としては、その他にも、例えば絶縁被膜で被覆した相対向する雨滴検知用電極を設けて、絶縁被膜表面に雨滴が付着した際の電極間容量の増加から降雨開始判断を行う静電容量型のものや、発光素子から発せられた光を検知面で反射させ、反射した光を受光素子で受光して雨滴の検出を行うような光学方式のもの等が知られている。本実施の形態の雨滴検知手段は、上述のように抵抗型のものを採用したが、これに限るものではなく、適宜変更可能である。
前記屋内情報収集手段22は、図1に示すように、建物1内部の室温を測定するための温度測定手段22aと、建物1内部の湿度を測定するための湿度測定手段22bと、建物1内部に差し込まれる日射を検知するための日射検知手段22cとを有している。
前記温度測定手段22aは温度計(図示せず)であり、前記湿度測定手段22bは湿度計(図示せず)である。また、これら温度計および湿度計は、それぞれ建物1内部の複数箇所に設置されており、各部屋ごとに温度や湿度を計測できるようになっている。
また、前記日射検知手段22cは、感部において輻射を熱、電気等に変換して測定する日射量を測定する日射計が採用されており、特に本実施の形態では光電素子やサーモパイル(熱電堆)を用いて日射量を電気信号に変換する方式の日射計が採用されている。なお、日射量とは、単位面積・単位時間あたりの太陽放射エネルギーの量である。
前記通気手段23は、図1に示すように、1階1aおよび2階1bの各部屋や廊下等に設けられた窓3a,3b,4a,5a,6a,7a,11a,12a,13a,13b,14a等の開口部を開放・閉塞するための開口部開閉装置23aと、建物1外部から空気を強制的に建物1内部へと取り込むための吸気ファン23bと、前記屋根1cに設けられた天窓1dを開口・閉塞するための天窓開閉装置23cと、前記窓等の開口部の建物1外部側に設けられる遮蔽手段23dとを有している。
この遮蔽手段23dは、遮蔽機能および通気機能を有する複数枚のスラット31a…を連装してなるルーバー装置31や、カーテン(図示せず)とされている。
なお、前記開口部開閉装置23aは、図示はしないが、少なくとも窓障子に取り付けられるとともに、該窓障子を、開口部を開放・閉塞できるように駆動させる駆動装置と、窓障子の移動にロックをかけるロック機構とを有しており、前記制御装置29によって制御されている。本実施の形態においては、前記窓3a,3b,4a,5a,6a,7a,11a,12a,13a,13b,14aの全て対して、この開口部開閉装置23aが設けられているものとする。
また、前記天窓開閉装置23cも、図示はしないが、前記開口部開閉装置23aと同様に、少なくとも窓障子を、開口部を開放・閉塞できるように駆動させる駆動装置と、ロックをかけるロック機構とを有しているものが採用されている。
また、前記吸気ファン23bは、図3および図4に示すように、前記吹き抜け部15に配置されるとともに2階1bの天井に設置されている。本実施の形態においては、いわゆるシーリングファンが採用されている。また、この吸気ファン23bは、1階1aから吹き抜け部15に向かって上昇気流を形成できるように回転可能とされている。
なお、本実施の形態においてはシーリングファンを採用したが、これに限るものではなく、例えば建物1外部から建物1内部に向かって空気を取り込むことが可能に構成された換気扇(図示せず)等を採用してもよい。
さらに、前記ルーバー装置31は、図3および図4に示すように、前記窓3aの建物1外部側に設けられている。また、このルーバー装置31は、図5に示すように、前記複数枚のスラット31a…と、これら複数枚のスラット31a…を上下に昇降させるための案内レール31b,31bと、これら案内レール31b,31bの上方に配置されるとともに前記複数枚のスラット31a…を収納するための収納ボックス31cと、この収納ボックス31c内に設けられるとともに前記複数枚のスラット31a…を巻き取るための巻き取りドラム31dとを備えている。
また、前記複数枚のスラット31a…のうち、少なくとも一部のスラット31aが回動自在に構成されている。なお、少なくとも一部のスラット31aとは、ルーバー装置31によって開口部を遮蔽した時に、複数枚のスラット31a…のうちの上部に位置する数枚のスラット31a…を指している。つまり、前記ルーバー装置31は、前記開口部を遮蔽して建物1内部への日射を遮った状態で、該ルーバー装置31の表裏間での通風を可能としている。
なお、前記巻き取りドラム31dは、駆動装置(図示せず)によって回転駆動するように構成されており、この駆動装置は前記制御装置29によって制御されている。
なお、同じく遮蔽手段23dである前記カーテンも、このルーバー装置31のように前記制御装置29の制御に基づいて開閉動作できるように設定されていてもよい。
そして、以上のような通気手段23は、前記計測手段20によって計測された不在時間の長さと、前記屋外情報収集手段21によって収集された建物1外部の環境情報と、前記屋内情報収集手段22によって収集された建物1内部の環境情報とに基づいて、建物1外部と建物1内部との間の通気を制御している。
なお、通気手段23による通気の制御は、前記制御装置29と前記プログラム記憶部25aに格納された通気プログラムに基づいて行われている。また、この通気プログラムは、その他の各種プログラムとも連動しており、通気プログラムに基づく通気動作と、前記各種プログラムに基づく種々の動作とを連動して行うことができるようになっている。
本実施の形態の環境調整システムは、図8に示す標準モードと、図9に示す全自動モードと、図10に示すスケジュールモードの3つのモードのうち、居住者によって選択された1つのモードに則って動作するように設定されている。
また、これら3つのモードでは、少なくとも、居住者の不在時における建物1内部の環境調整と、建物1の防犯(防犯モード)とが行われるように設定されている。
標準モードについて、図8のフローチャートを参照して説明する。
この標準モードにおいては、まず、建物1内部の複数箇所に配置された人感センサー20b…によって、居住者の在・不在状態を判別する(ステップS1)。
この時、居住者が在宅であれば、その後も連続的または断続的に居住者の在・不在状態を判別する動作を行う。一方、居住者が不在であれば、防犯モードが作動するとともに(ステップS2)、前記時計20aによって不在時間の長さを計測する(ステップS3)。
続いて、前記時計20aによって計測された不在時間の長さが所定値以下か、所定値以上であるかを判別する(ステップS4)。なお、所定値とは、夏季や冬季において、居住者の在宅時に、環境調整および空調機器、その他の機器等によって調整された建物1内部の環境を保持できる程度の時間を指しており、本実施の形態では3時間とされている。また、この数値は、建物1の断熱性能等によって変化するものであるため、環境調整システムが採用される建物ごとに異なる設定としてもよいものとする。すなわち、3時間に限られず、場合によっては2〜4時間程度でもよく、適宜変更可能である。ただし、あまりに長時間の場合は建物1内部の環境調整を行うことはできないし、あまりに短時間の場合はシステム稼働のために余計なエネルギーを消費するため、好ましくない。
不在時間の長さが所定値以下の場合には、建物1外部と建物1内部との間の通気を行わないようにし(ステップS5)、建物1内部の温度を保持する。前記窓(3aなど)等の開口部を閉塞するとともに、吸気ファン23bも停止状態とする。
なお、この時、前記ルーバー装置31の複数枚のスラット31a…を上昇させたり下降させたりして動作させ、日射の調整を行うようにしてもよい。
不在時間の長さが所定値以上の場合には、環境調整を行う(ステップS6)。なお、この環境調整の処理は、特に夏季と冬季とで異なる設定となっており、建物1内部の温度調整だけでなく、日射の調整、雨天時の処理等も行えるように構成されている。
また、このように環境調整が行われている際も、前記人感センサー20b…によって、建物1内部の人の在・不在状態の確認が行われており(ステップS7)、不在状態が継続している場合には、環境調整も継続して行うようにする。
また、在宅が確認された場合には、防犯モードを解除し(ステップS8)、標準モードを終了させる。なお、環境調整の処理および防犯モードの詳細については後述する。
次に、全自動モードについて、図9のフローチャートを参照して説明する。
この全自動モードにおいては、まず、前記コントロールパネル30に備えられた識別手段24によって、居住者の個人ID24aを識別する(ステップS9)。
続いて、居住者が、個人の在・不在パターンを記憶するパターン記憶モードに移行するか否かを選択する(ステップS10)。当初は、個人の在・不在パターンが記憶されていないので、自動的にパターン記憶モードへと移行する。
パターン記憶モードでは、前記人感センサー20b…による居住者の在・不在状態の確認や、個人ID24aによる識別に基づいて、居住者個人の在・不在パターンを逐一記憶するとともに、そのデータを蓄積する(ステップS11)。なお、パターン記憶モード中における不在時の環境調整は、上述の標準モードで行うようにする。
数日(例えば1週間)、居住者個人の在・不在パターンを記憶・蓄積したら、蓄積したデータに基づいて、例えば図6に示すように、個人の在・不在パターンをデータ32として作成する(ステップS12)。本実施の形態においては、居住者の平日の在・不在パターンデータ32と、休日の在・不在パターンデータ(図示せず)とが作成されたものとする。
なお、個人パターン32のデータ作成は、前記制御装置29や計測手段20や識別手段24、記憶手段25等が連動し、前記プログラム記憶部25aに格納された個人データ作成プログラム(図示せず)に基づいて行われる。
このように個人パターン32が作成されたら、居住者は再び、パターン記憶モードに移行するか否かを選択する。再びパターン記憶モードに移行すると、データの精度を高めることができる。
パターン記憶モードに移行せずに全自動モードを進めることを選択すると、まず、作成された個人パターン32のデータがロードされ(ステップS13)、この個人パターンデータ32に基づいて処理が進められることになる。
まず、個人パターンデータ32がロードされた時点の時刻が、個人パターン32に記憶された外出時間であるか否かの確認を行う(ステップS14)。図6に示す個人パターンデータ32では、朝の7時から夜の19時までが外出時間として記憶されている。
その後は、記憶された外出時間内であるか否かの確認が断続的または連続的に行われるか、時計20aに基づいて確認が行われる。
記憶された外出時間内となったら、防犯モードが作動するとともに(ステップS15)、環境調整の処理を進める(ステップS16)。
なお、環境調整の処理は、特に夏季と冬季とで異なる設定となっており、建物1内部の温度調整だけでなく、日射の調整、雨天時の処理等も行えるように構成されている。
そして、環境調整の処理中も、記憶された外出時間内であるか否かの確認を行う(ステップS17)。記憶された外出時間内であれば環境調整も継続して行うようにする。また、記憶された外出時間内であれば防犯モードを解除する(ステップS18)。
なお、環境調整の処理および防犯モードの詳細については後述するが、この全自動モードにおいて環境調整を行う場合、前記通気手段23は、建物1外部の環境情報と、建物1内部の環境情報と、前記識別手段24によって識別された個人の在・不在状態のパターンとに基づいて、建物1外部と建物1内部との間の通気を制御している。
その後、居住者は、全自動モードをOFFにして終了するか、OFFにしないで全自動モードを継続するか、という選択をする(ステップS19)。
OFFにしなければ、個人パターン32に基づいて全自動モードが継続されるように設定されている。すなわち、居住者が全自動モードをOFFにしない限り、全自動モードが自動的に継続するように設定されている。
次に、スケジュールモードについて、図10のフローチャートを参照して説明する。
このスケジュールモードにおいては、まず、前記コントロールパネル30に備えられた入力手段26によって、スケジュール情報を入力し、これをデータとして前記データ記憶部25bに格納する(ステップS20)。
スケジュール情報の入力は、図7に示すように、カレンダーデータ33に基づいて行うことができるようになっており、前記コントロールパネル30に備えられた出力手段27(表示モニタ)によって出力された画面を見ながら、入力手段26によって入力できるようになっている。
なお、スケジュールモードは、居住者の不在時間が24時間以上となる場合に設定できるようになっている。すなわち、スケジュール情報は、不在時間が24時間以上の場合にのみ入力できるように設定されている。
スケジュール情報を入力した後は、スケジュール開始予定時間であるか否かの確認が、断続的または連続的に行われるか、カレンダーデータ33および時計20aに基づいて確認が行われる(ステップS21)。
スケジュール開始予定時間となったら、防犯モードが作動するとともに(ステップS22)、すべての開口部が閉塞される(ステップS23)。
本実施の形態においてスケジュール情報は、2010年6月5日の11時から6月12日の18時に設定されている。開口部を閉塞した後は、このスケジュール終了予定時間間の長さが所定値以下であるか所定値以上であるかの確認を断続的または連続的に行うか、カレンダーデータ33および時計20aに基づいて確認を行う(ステップS24)。
なお、所定値とは、夏季や冬季において、居住者の帰宅に合わせて建物1内部の環境を良好なものとすることができる程度の時間を指しており、本実施の形態では3時間とされている。また、この数値は、建物1の断熱性能等によって変化するものであるため、環境調整システムが採用される建物ごとに異なる設定としてもよいものとする。
スケジュール終了予定時間までの長さが3時間以上の場合は、その後も終了予定時間までの長さの確認を継続し、終了予定時間までの長さが3時間以下の場合は、環境調整の処理を進める(ステップS25)。
環境調整の処理は、特に夏季と冬季とで異なる設定となっており、建物1内部の温度調整だけでなく、日射の調整、雨天時の処理等も行えるように構成されている。
また、このように環境調整が行われている際も、前記人感センサー20b…によって、建物1内部の人の在・不在状態の確認が行われており(ステップS26)、不在状態が継続している場合には、環境調整も継続して行うようにする。
そして、在宅が確認された場合には、防犯モードを解除し(ステップS27)、スケジュールモードを終了させる。
なお、環境調整の処理および防犯モードの詳細については後述するが、このスケジュールモードにおいて環境調整を行う場合、前記通気手段23は、建物1外部の環境情報と、建物1内部の環境情報と、前記入力手段26によって入力されたスケジュール情報とに基づいて、建物1外部と建物1内部との間の通気を制御している。
ここで、以上のスケジュールモードでは、スケジュール終了予定時間までの長さに基づいて環境調整の処理を進めるか否かが判断されたが、これに限るものではない。
すなわち、例えばGPS(Global Positioning System)またはGPSが搭載された機器を利用して居住者の位置情報を把握し、帰宅までの距離や時間を予測するなどして、環境調整の処理を進めるようにしてもよい。
また、このGPSを利用した方式は、スケジュールモードだけでなく、上述の標準モードや全自動モードに適用してもよいものとする。つまり、居住者の帰宅をGPSを利用して把握し、建物1内部の環境調整の処理をタイムリーに進めることができるので、好ましい。
次に、上述の各モードで行われる環境調整の処理の流れについて、図11を参照して説明する。
この環境調整処理においては、まず、夏季であるか冬季であるかの判断を行う(ステップS28)。なお、夏季であるか冬季であるかの判断は、「建物1内部の温度が外気温よりも上がったら夏季」、「建物1内部の温度が外気温よりも下がったら冬季」という基準に基づいて行われている。また、このような基準と、前記カレンダーデータ33とを併用して判断を行うようにしてもよい。
夏季である場合には、前記日射検知手段22cによって、建物1内部に差し込まれる日射を検知する(ステップS29)。日射が検知されたら、前記遮蔽手段23dによって窓(例えば窓3a)等を遮蔽して、建物1内部への日射を遮断する(ステップS30)。
日射が検知されない場合および遮蔽手段によって窓等を遮蔽した後は、屋内情報収集手段22の温度測定手段22aによって建物1内部の温度を測定するとともに、測定された温度が所定温度以上であるか否かを確認する(ステップS31)。
なお、本実施の形態において、夏季における所定温度は例えば28度に設定されているが、この数値は適宜変更可能である。
測定された建物1内部の温度が所定温度以下である場合は、その後も、建物1内部の温度測定を継続する。所定温度以上である場合は、続いて、屋外情報収集手段21の温度測定手段21aによって、建物1外部の気温が、屋内で測定された温度以下であるか否かを確認する(ステップS32)。
建物1外部の気温が、屋内で測定された温度を超える場合は、再び、建物1内部の温度測定および建物1外部の温度測定を継続する。
建物1外部の気温が、屋内で測定された温度以下である場合は、窓等の開口部を開放して、建物1内部の空気よりも冷たい建物1外部の空気を建物1内部取り込むようにする(ステップS33)。すなわち、前記通気手段23による通気の制御が行われる。
開口部を開放して通気が行われている際は、前記吸気ファン23bによる通気補助が行われる(ステップS34)。すなわち、吸気ファン23bによって建物1外部から建物1内部へと積極的に空気を取り込むことができる。なお、この通気補助の処理の流れについては後述する。
また、この通気補助の処理とともに、降水対応調整処理が行われる(ステップS35)。すなわち、前記雨滴検知手段21dによる雨滴検知と、前記取得手段28による気象情報データ28aの取得とを行い、これに基づいて通気を制御する。
その後は、環境調整の処理を継続するか終了するかを判別し(ステップS36)、継続する場合には、再びステップS28から同様の処理を繰り返して行うようにする。なお、環境調整の継続または終了は、上述の標準モード、全自動モード、スケジュールモードの継続または終了と連動している。
続いて、冬季の場合は、まず、前記日射検知手段22cによって、建物1内部に差し込まれる日射を検知する(ステップS37)。日射が検知されたら、この日射を建物1内部に積極的に取り入れる(ステップS38)。すなわち、ルーバー装置31によって開口部が遮蔽されていれば、このルーバー装置31のスラット31a…を巻き取って開口部の遮蔽を中止し、カーテンによって開口部が遮蔽されていれば、カーテンを開けて開口部の遮蔽を中止する。
前記日射検知手段22cによって日射が検知されなかった場合には、屋内情報収集手段22の温度測定手段22aによって建物1内部の温度を測定するとともに、測定された温度が所定温度以上であるか否かを確認する(ステップS39)。
なお、本実施の形態において、冬季における建物1内部の所定温度は例えば20度に設定されているが、この数値は適宜変更可能である。
測定された建物1内部の温度が所定温度以下である場合は、その後も、建物1内部の温度測定を継続する。所定温度以上である場合は、続いて、屋外情報収集手段21の温度測定手段21aによって、建物1外部の気温が、所定温度以下であるか否かを確認する(ステップS40)。
なお、本実施の形態において、冬季における建物1外部の所定温度は例えば20度に設定されているが、この数値は適宜変更可能である。
建物1外部の気温が、所定温度を超える場合は、再び、建物1内部の温度測定および建物1外部の温度測定を継続する。
建物1外部の気温が、所定温度以下である場合は、前記遮蔽手段23dによって窓等の開口部を遮蔽して建物1内部の熱が建物1外部へと放散されないようにする(ステップS41)。
その後は、上述のステップS36へと進み、環境調整の処理を継続するか終了するかを判別する。継続する場合には、再びステップS28から同様の処理を繰り返して行うようにする。
なお、この環境調整の処理において、通気手段23による通気の制御は、前記制御装置29と前記プログラム記憶部25aに格納された通気プログラムに基づいて行われている。また、この通気プログラムは、その他の各種プログラムとも連動しており、通気プログラムに基づく通気動作と、前記各種プログラムに基づく種々の動作とを連動して行うことができるようになっている。
次に、通気補助の処理の流れについて、図12を参照して説明する。
この通気補助の処理においては、まず、前記屋外情報収集手段21の風速測定手段21cによって、建物1外部の風速を測定し、測定された風速が所定値以下であるか否かを判別する(ステップS42)。なお、本実施の形態において、この風速の所定値は、例えば風速5m/s度に設定されているが、この数値は適宜変更可能である。
風速が所定値以下である場合には、前記吸気ファン23bの運転を開始し(ステップS43)、建物1外部から建物1内部へと空気を取り込んで、通気を促進する。
続いて、前記屋外情報収集手段21の風速測定手段21cによって、再び、建物1外部の風速を測定し、測定された風速が所定値以下であるか否かを判別し(ステップS44)、風速が所定値以下であれば吸気ファン23bの運転を継続する。風速が所定値以上であれば吸気ファン23bの運転を停止する(ステップS45)。
その後は、通気補助の処理を継続するか終了するかを判別し(ステップS46)、継続する場合には、再びステップS42から同様の処理を繰り返して行うようにする。なお、この通気補助の処理は、上述の標準モード、全自動モード、スケジュールモード、環境調整の処理の継続または終了と連動している。
次に、降水対応調整の処理の流れについて、図13を参照して説明する。
この降水対応調整の処理においては、まず、開口部の開放時に、前記屋外情報収集手段21の雨滴検知手段21dによって、雨滴の検知を行う(ステップS47)。
雨滴検知手段21dによって雨滴が検知された場合と、ステップS48において、雨滴検知手段21dによって雨滴の検知がされなかった場合であって、前記取得手段28によって取得した気象情報データ28aに基づく降水確率が所定値以上の時間帯であることを確認した後は、開口部を閉塞する(ステップS49)。
なお、本実施の形態において、この降水確率の所定値は、例えば降水確率50%に設定されているが、この数値は適宜変更可能である。
開口部の閉塞後は、前記雨滴検知手段21dによって雨滴の検知を継続し(ステップS50)、雨滴が検知されれば、開口部は閉塞したままとする。
雨滴が検知されなければ、前記気象情報データ28aに基づく降水確率が所定値以上の時間帯であるか否かを確認し(ステップS51)、降水確率が所定値以上の時間帯でなければ、開口部を再度開放する(ステップS52)。一方、降水確率が所定値以上の時間帯である場合は、開口部は閉塞したままとする。
開口部を開放した後は、降水対応調整の処理を継続するか終了するかを判別し(ステップS53)、継続する場合には、再びステップS47から同様の処理を繰り返して行うようにする。なお、この降水対応調整の処理は、上述の標準モード、全自動モード、スケジュールモード、環境調整の処理の継続または終了と連動している。
なお、図示はしないが、前記屋内情報収集手段22の湿度測定手段22bによって建物1内部の湿度を測定するとともに、前記屋外情報収集手段21の湿度測定手段21bによって建物1外部の湿度を測定し、測定された建物1内部および外部の湿度に基づいて、建物1内部の湿度調整を行うようにしてもよい。
また、居住者の外出時や雨天時には、建物1内部のいずれかの部屋で洗濯物をいわゆる部屋干しする場合があり、その際、該部屋の湿度は周囲に比べて高くなる。そこで、特に居住者の不在時には、部屋干しが行われている部屋を前記湿度測定手段22bの湿度測定によって判別し、該部屋の通気を積極的に行うように設定してもよい。すなわち、防犯モードに基づく開口部の閉塞制御以外では開口部を閉塞しないように設定するなどして、該部屋の空気流通量の向上を図ったり、日射を積極的に取り込んだりする。
なお、居住者の在宅時に部屋干しに対応した通気制御を行うと、居住者にとって快適な環境を形成できない場合があるため、居住者の不在時においてのみ部屋干し対応の通気制御を行うものとする。
また、居住者の不在時に部屋干しを行う際は、開口部を閉塞しない場合があるため、防犯モードを作動させるか、開口部を開放する幅を、人の出入ができない程度の長さに設定することが望ましい。
次に、防犯モードについて、図14を参照して説明する。
この防犯モードにおいては、まず、前記検知手段24bによって敷地2内の人の検知を行う(ステップS54)。敷地2内に人がいなければ、検知手段24bによる人の検知を継続する。
敷地2内に人がいる場合には、個人ID24aが識別できるか否かを確認する(ステップS55)。個人ID24aが識別できれば、居住者であることが確認できるので、その後は、敷地2内の人の検知を継続する。
個人ID24aが識別できない場合は、建物1の開口部が閉塞しているか否かを確認する(ステップS56)。開口部が閉塞してなければ、すぐさま開口部を閉塞する(ステップS57)。
開口部が閉塞してる場合か、ステップS57で開口部を閉塞した場合には、前記検知手段24bによって敷地2内の人の検知を行う(ステップS58)。
敷地2内に人がいる場合は、人を敷地2内への侵入者とみなし警告を行う(ステップS59)。警告の方法は、警告アナウンスやサイレン等の音響発生装置など、任意のものを採用する。なお、このような警告手段は、前記制御装置29によって制御されており、特に前記識別手段24と連動しているものとする。
続いて、前記検知手段24bによって敷地2内の人の検知を再度行うようにする(ステップS60)。敷地2内に人がいる場合は、警備会社や警察機関に通報を行い(ステップS61)、開口部を完全に閉塞した状態で、防犯モードを終了する。
また、ステップS58以降の検知手段24bによる人の検知で敷地2内に人がいなくなったことが確認された場合には、開口部を開放する(ステップS62)。
その後は、防犯モードを継続するか終了するかを判別し(ステップS63)、継続する場合には、再びステップS54から同様の処理を繰り返して行うようにする。なお、この防犯モードは、上述の標準モード、全自動モード、スケジュールモード、環境調整の処理の継続または終了と連動している。
また、上述のように居住者の不在時間の長さが所定値(3時間)以下の場合は、開口部は全て閉塞されているため、この防犯モードは、居住者の不在時間の長さが所定値以上の場合に作動するように設定されている。
本実施の形態によれば、前記通気手段23は、前記計測手段20によって計測された人の不在時間の長さと、前記屋外情報収集手段21によって収集された建物1外部の環境情報と、前記屋内情報収集手段22によって収集された建物1内部の環境情報とに基づいて、建物1外部と建物1内部との間の通気を制御しているので、建物1内部の環境を、人の不在時間の長さや、建物1の内部および外部の環境を考慮した快適なものとすることができる。そして、このように建物1内部の環境が、人の不在時間の長さや、建物1の内部および外部の環境を考慮した快適なものとなっているので、不在状態であった建物1内部に入ってきた人が不快感を味わうことを確実に防ぐことができる。
また、従来のように空調機器を使用せずとも、前記通気手段23によって建物1内部の環境を調整することができるので、建物1内部の環境調整に係るエネルギー消費を抑えることができる。
また、前記通気手段23は、不在時間の長さが所定値以下である場合に、建物1外部と建物1内部との間の通気を行わないように設定されているので、不在になる前の建物1内部の余熱を維持し、快適性を維持することができる。また、空調機器を使用しないだけでなく、前記通気手段23による建物1外部と建物1内部との間の通気も行わないので、建物1内部の環境調整に係るエネルギー消費をより抑えることができる。
また、前記通気手段23は、夏季において、不在時間の長さが所定値以上で、かつ、建物1内部の温度が所定温度以上、建物1外部の気温が屋内温度以下である場合に、建物1外部と建物1内部との間の通気を行うように設定されているので、不在時間の長さが長くなり、建物1内部が暖められてきた際に、建物1の日影になる場所等の比較的涼しい場所から空気を建物1内部に取り込むことができ、建物1内部に、快適な環境を形成することができる。
また、夏季において、不在時間の長さが所定値以上で、かつ、建物1内部の温度が所定温度以上、建物1外部の気温が屋内温度以下であり、さらに、建物1外部の風速が所定値以下の場合に、前記吸気ファン23bによって強制的に外気を建物1内部に取り込むことができるので、建物1内部に、より快適な環境を形成することができる。
また、前記遮蔽手段23dは、夏季において、前記開口部を介して建物1内部に差し込まれる日射を遮るように設定されているので、太陽熱によって建物1内部の温度が上昇するのを確実に防ぐことができる。また、前記遮蔽手段23dは、冬季において、建物1内部の温度が所定温度以上、建物1外部の気温が所定温度以下である場合に、前記開口部を介して建物1外部へと放射される熱を遮るように設定されているので、建物1内部の温度が、熱が放射されることによって低下するのを確実に防ぐことができる。これによって、建物1内部に、さらに快適な環境を形成することができる。
また、前記遮蔽手段23dは、遮蔽機能および通気機能を有する複数枚のスラット31a…を連装してなるルーバー装置31とされているので、例えば夏季において日射を遮りながら、前記開口部を介して建物1内部と建物1外部との間で通気を行うことができる。これによって、建物1内部に、より一層快適な環境を形成することができる。
また、前記通気手段23は、建物1外部の環境情報と、建物1内部の環境情報と、前記記憶手段25によって記憶された個人の在・不在状態のパターンとに基づいて、建物1外部と建物1内部との間の通気を制御しているので、建物1内部の環境を、個人の生活パターンや、建物1の内部および外部の環境を考慮した快適なものとすることができる。
また、前記通気手段23は、建物1外部の環境情報と、建物1内部の環境情報と、前記入力手段26によって入力されたスケジュール情報とに基づいて、建物1外部と建物1内部との間の通気を制御しているので、建物1内部の環境調整を、例えば旅行や出張等の突発的なスケジュールにも対応させて行うことができる。
すなわち、前記入力手段26によってスケジュール情報を入力しておけば、例えば旅行や出張等を終えて建物1に帰着するのに合わせて建物1内部の環境調整を行ったり、不在期間中、建物1内部の空気の入れ替えを行ったりすることができる。
また、前記通気手段23は、不在時間の長さが所定値以上で、かつ前記検知手段27によって前記識別手段24で識別できない人を検知した場合に、前記開口部を閉塞するように設定されているので、敷地2内において識別手段24で識別できない人が検知された際に、前記開口部を確実に閉塞することができ、防犯性を向上させることができる。
また、前記通気手段23は、不在時間の長さが所定値以上で、かつ前記雨滴検知手段21dによって雨滴を検知した場合に、前記開口部を閉塞するように設定されているので、雨が降ってきた際に、前記開口部を確実に閉塞することができ、建物1内部への雨水の浸入を確実に防ぐことができる。
また、前記通気手段23は、前記取得手段28によって取得された気象情報のうち、降水確率が所定値以上となる時間に合わせて、前記開口部を閉塞するように設定されているので、雨が降る時間帯に合わせて開口部を確実に閉塞することができ、建物1内部への雨水の浸入をより確実に防ぐことができる。
1 建物
2 敷地
20 計測手段
21 屋外情報収集手段
22 屋内情報収集手段
23 通気手段

Claims (6)

  1. 複数の階層に分けられた屋内空間と、前記屋内空間の最上階層には最下階層から最上階層の天井まで吹き抜ける吹き抜け部と、屋根に前記吹き抜け部と連通する開閉可能な天窓と、前記吹き抜け部と前記屋内空間の一部である部屋とを連通する部屋側開口と、前記吹き抜け部と前記屋内空間の一部である廊下とを連通する廊下側開口と、を備える建物であって、
    建物内部の人の在・不在を検知するための人感センサーを有し、建物内部の人の不在時間を計測する計測手段と、
    建物外部の気温や湿度、風速等の環境情報を収集する屋外情報収集手段と、
    建物内部の温度や湿度等の環境情報を収集する屋内情報収集手段と、
    建物外部と建物内部との間の通気を制御する通気手段と、
    個人を識別する識別手段と、
    個人の在・不在状態のパターンを記憶する記憶手段と、
    不在時間スケジュール情報を入力するための入力手段と、を備えており、
    前記屋内情報収集手段は、建物内部の室温を測定するための温度測定手段と、建物内部の湿度を測定するための湿度測定手段と、建物内部に差し込まれる日射を検知するための日射検知手段とを有し、
    前記通気手段は、前記建物に設けられた建物外部への開口部を開放・閉塞するための開口部開閉装置と、建物外部から空気を強制的に建物内部へと取り込むための吸気ファンと、前記天窓を開口・閉塞するための天窓開閉装置と、前記開口部の建物外部側に設けられる遮蔽手段とを有し、
    前記日射検知手段によって建物内部の環境調整の処理が行われる際は、
    建物内部の温度が外気温よりも上がったら夏季、建物内部の温度が外気温よりも下がったら冬季という基準に基づいて夏季であるか冬季であるかの判断を行い、
    夏季である場合には、前記日射検知手段によって、建物内部に差し込まれる日射を検知し、日射が検知されたら、前記遮蔽手段によって前記開口を遮蔽して、建物内部への日射を遮断するように設定され、
    冬季である場合には、前記日射検知手段によって、建物内部に差し込まれる日射を検知し、日射が検知されたら、この日射を建物内部に積極的に取り入れるように設定され、
    前記通気手段は、夏季において、不在時間の長さが所定値以上で、かつ、建物内部の温度が所定温度以上、建物外部の気温が屋内温度以下である場合に、建物外部と建物内部との間の通気を行うように設定され、
    前記通気手段による通気の制御では、前記制御装置と前記プログラム記憶部に格納された通気プログラムに基づいて行われており、
    前記通気プログラムには、標準モード、全自動モード、スケジュールモード、環境調整の処理の継続または終了と連動する環境補助の処理のフローが備えられ、
    前記通気手段による通気の制御では、前記屋外情報収集手段によって、建物外部の風速を測定し、測定された風速が所定値以下であるか否かを判別し、風速が所定値以下である場合には、前記吸気ファンの運転を開始するように設定され、
    前記通気手段によって建物内部の環境調整の処理が行われる際は、
    前記計測手段によって計測された不在時間の長さと、前記屋外情報収集手段によって収集された建物外部の環境情報と、前記屋内情報収集手段によって収集された建物内部の環境情報とに基づいて、建物外部と建物内部との間の通気を制御する標準モードと、
    建物外部の環境情報と、建物内部の環境情報と、前記識別手段によって識別された個人の在・不在状態のパターンとに基づいて、建物外部と建物内部との間の通気を制御する全自動モードと、
    建物外部の環境情報と、建物内部の環境情報と、前記入力手段によって入力されたスケジュール情報とに基づいて、建物外部と建物内部との間の通気を制御するスケジュールモードと、のうち1つのモードに則って動作するように設定されており、
    前記3つのモードでは、少なくとも、居住者の不在時における前記通気手段による建物内部の環境調整と、建物の防犯のために建物外部と建物内部とを連通する開口部を適宜閉塞する防犯モードとが行われるように設定されていることを特徴とする環境調整システム。
  2. 前記標準モードは、人の在・不在状態を判別して不在が確認された場合に防犯モードが作動し、不在時間の長さに応じて環境調整の処理が行われるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の環境調整システム。
  3. 前記全自動モードは、個人の在・不在状態のパターンにおいて記憶された外出時間となったら防犯モードが作動するとともに環境調整の処理が行われるように設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の環境調整システム。
  4. 前記スケジュールモードは、入力されたスケジュール開始予定時間となったら防犯モードが作動し、入力されたスケジュール終了予定時間までの長さが所定時間以下となったら環境調整の処理が行われるように設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の環境調整システム。
  5. 建物外部の敷地内にいる人を検知する検知手段を備えており、
    前記通気手段は、前記防犯モードが作動した後であるとともに不在時間の長さが所定値以上で、かつ前記検知手段によって検知された人が前記識別手段によって識別できない場合に、前記開口部を閉塞するように設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の環境調整システム。
  6. 前記防犯モードは、前記標準モードと前記全自動モードと前記スケジュールモードの継続または終了と連動していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の環境調整システム。
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