JP5866366B2 - キャリブレーションを使用してミキサの前の差動受信機パスにおける非線形性を低減すること - Google Patents

キャリブレーションを使用してミキサの前の差動受信機パスにおける非線形性を低減すること Download PDF

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Description

[0001] 本開示は一般的に、無線通信システムに関する。より具体的には、本開示は、キャリブレーション(calibration)を使用してミキサの前の差動受信機パスにおける非線形性を低減するためのシステムおよび方法に関する。
[0002] 無線デバイスは、消費者のニーズを満たし、かつ、ポータビリティおよび利便性を改善するために、より小さく、よりパワフルになってきている。消費者は、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、ラップトップコンピュータ、等といった無線デバイスに依存するようになってきている。消費者は、信頼性のあるサービス、拡大されたカバレッジエリア、および向上した機能を期待するようになってきている。
[0003] 無線デバイスは、無線通信を受信するために、受信機を使用しうる。受信機は、受信された無線通信を使用可能なフォーマットに変換するために、さまざまな回路コンポーネントを使用しうる。そのような回路コンポーネントは、ミキサ、増幅器、フィルタ、アナログデジタルコンバータ(ADC)、およびデジタルシグナルプロセッサ(DSP)を含みうる。各回路コンポーネントは、線形的な部分と非線形的な部分とを含みうる。したがって、回路コンポーネントは、受信された信号に非線形性を導入し得、受信機の感度(sensitivity)を低下させる。
[0004] フィルタが、非線形性のいくらかを取り除くために使用されてきた。しかしながら、いくらかの非線形性は、所望の信号に近接しているので、フィルタを使用して取り除くことができない。利点が、回路コンポーネントから受信信号に導入された非線形性を取り除くための改良された方法によって、実現されうる。
図1は、本システムおよび方法において使用される無線デバイスを示す図である。 図2は、本システムおよび方法において使用される受信機を示すブロック図である。 図3は、2次相互変調(IM2:second-order intermodulation)低減回路を有する例示的な受信機を示すブロック図である。 図4は、例示的な受信機における2次相互変調(IM2)歪みを低減するための方法のフローチャートである。 図5は、例示的な低雑音増幅器(LNA:low noise amplifier)の入出力信号を示す図である。 図6は、例示的なミキサ入力信号および妨害電波(jammer)の周波数を示す。 図7Aは、2次相互変調(IM2)除去(cancellation)を用いないミキサの出力を示す図である。 図7Bは、2次相互変調(IM2)除去を用いたミキサの例示的な出力を示す図である。 図8は、本システムおよび方法において使用される例示的なバイアス回路を示す回路図である。 図9は、例示的な実施形態における追加のバイアス回路を示す回路図である。 図10は、本システムおよび方法において使用されるさらなるバイアス回路を示す回路図である。 図11は、本システムおよび方法において使用される別の例示的な受信機を示すブロック図である。 図12は、無線デバイス内に含まれうる、ある特定のコンポーネントを示す図である。
詳細な説明
[0018] 「例示的(exemplary)」という語は、本明細書において、「例、事例、または実例としての役割を果たすこと」を意味するために使用される。本明細書において「例示的」であると説明される実施形態はいずれも、必ずしも、他の実施形態よりも好適である、または有利である、と解釈されるものとは限らない。
[0019] 添付の図面に関連して以下に述べられる詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態の説明として意図され、本発明が実現されうる唯一の実施形態を表すことを意図したものではない。詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態の完全な理解を提供することを目的とした特定の詳細を含む。本発明の例示的な実施形態がこれらの特定の詳細なしで実現されうることは、当業者にとって明らかであろう。いくつかの事例では、周知の構造およびデバイスが、本明細書に提示される例示的な実施形態の新規性を曖昧にすることを避けるために、ブロック図の形式で示される。
[0020] 図1は、本システムおよび方法において使用される無線デバイス102を示す。例示的な実施形態において、無線デバイス102は、基地局、無線通信デバイス、コントローラ、等でありうる。基地局は、無線通信システムにおいて1つ以上の無線通信デバイスと通信する局である。基地局はまた、アクセスポイント、ブロードキャスト送信機、ノードB、発展型ノードB、等の機能の一部または全部のことを言い、それらを含みうる。「基地局」という語が、本明細書では使用される。各基地局は、特定の地理的エリアのための通信カバレッジを提供する。基地局は、1つ以上の無線通信デバイスのための通信カバレッジを提供しうる。「セル」という語は、その語が使用されるコンテキストに依存して、基地局および/またはそのカバレッジエリアを指しうる。
[0021] 無線通信デバイスもまた、端末、アクセス端末、ユーザ機器(UE)、加入者ユニット、局、等の機能の一部または全部のことを言い、それらを含みうる。例示的な無線通信デバイスは、セルラ電話、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、無線デバイス、無線モデム、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、等でありうる。無線通信デバイスは、任意の所与の瞬間に、ダウンリンクおよび/またはアップリンクで、0個、1個、または複数個の基地局と通信しうる。ダウンリンク(すなわち、フォワードリンク)は、基地局から無線通信デバイスへの通信リンクのことを言い、アップリンク(すなわち、リバースリンク)は、無線通信デバイスから基地局への通信リンクのことを言う。
[0022] 無線通信システムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅および送信電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続システムでありうる。そのような多元接続システムの例は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、および空間分割多元接続(SDMA)システムを含む。
[0023] 無線デバイス102は、例示的な受信機104を含みうる。受信機104は、アンテナ108を使用して、送信された無線周波数(RF)変調信号110を受信し、受信された無線周波数(RF)信号110を無線周波数(RF)からベースバンドへとダウンコンバートし、ベースバンド信号をデジタル化してサンプルを発生し、サンプルをデジタル処理して、無線周波数(RF)変調信号を送信した送信機によって送られたトラヒックデータを回復することができる。例示的な受信機104は、低雑音増幅器(LNA)112、ミキサ(またはベースバンドフィルタ)116、および2次相互変調(IM2:second-order intermodulation)低減回路120を含みうる。
[0024] 低雑音増幅器(LNA)112は、非常に弱い信号を増幅し、増幅された受信無線周波数(RF)信号114を発生しうる。理想的な低雑音増幅器(LNA)112は、受信信号に歪みを導入せずに、受信信号を増幅しうる。例示的な実際の低雑音増幅器(LNA)112は、受信信号に2次相互変調(IM2)歪みを導入する非線形コンポーネントを含みうる。ミキサ116の前の他の回路もまた、2次相互変調(IM2)歪みを導入しうる。
[0025] 理想的なミキサ116は、入力信号を歪ませずに、ある周波数から別の周波数へと入力信号を変換しうる。しかしながら、例示的な実際のミキサ116は、受信信号における2次相互変調(IM2)歪みの発生を結果として生じうる非線形特性を有しうる。ミキサ116は、増幅された受信無線周波数(RF)信号114を受け取り、ベースバンド信号118を出力しうる。2次相互変調(IM2)は、2次相互変調(IM2)歪みの大きさが大きく、ベースバンド信号上に重なりうることにより、受信機104のパフォーマンスを低下させるので、問題である。
[0026] 2次相互変調(IM2)歪みを最小化する従来技術は、ミキサ116への入力において第2高調波をキャリブレーションすることにより、ミキサ116およびその次のステージの非線形性に対処するにすぎない。これは、回路基板または低雑音増幅器(LNA)112における不均衡(imbalance)を修正しない。低雑音増幅器(LNA)112の第2のステージ(追加のゲインを導入し、さらに、局部発振器(LO)リークを入力から分離させるステージ)は、GM(相互コンダクタンス)ステージと呼ばれうる。したがって、2次相互変調(IM2)歪みは、既存の方法を使用して低雑音増幅器(LNA)112または基板(ミキサ116の前にある)において低減されることができない。たとえば、全世界測位システム(GPS)受信機(1575.42MHzの中心周波数を有する)との、無線広域ネットワーク(WWAN)(LTE)帯域B13(777〜794メガヘルツ(MHz)レンジ)の並行処理(concurrency)中、2次非線形性を有する低雑音増幅器(LNA)112は、GPS帯域に含まれ、ミキサ116の前に修正されなくてはならない、このB13信号の第2高調波を発生しうる。すなわち、B13帯域の第2高調波は、GPS周波数に近接しうる。
[0027] ミキサ116の前に2次相互変調(IM2)歪みを低減/最小化するために、2次相互変調(IM2)低減回路120が、受信機において、ミキサ116(または、ベースバンドフィルタ、ベースバンド増幅器、またはアナログデジタルコンバータ(ADC)、等の任意の次のステージ)から低雑音増幅器(LNA)112の入力ステージへのフィードバックとして、例示的な実施形態において導入され得る。例示的な2次相互変調(IM2)低減回路120は、差動低雑音増幅器(LNA)112の入力ステージに印加されるバイアス信号124の差動レッグ(leg)をバイアスするためのバイアス回路122を含みうる。バイアス回路122は、図8〜10に関連して以下にさらに詳細に説明される。例示的な2次相互変調(IM2)低減回路120は、低雑音増幅器(LNA)112の2次相互変調(IM2)パフォーマンスを改善するために、差動低雑音増幅器(LNA)112の入力ステージにおいて、プログラム可能なインクリメンタル差動バイアス(電流または電圧によって実現される)を導入しうる。
[0028] 図2は、本システムおよび方法において使用される受信機204を示すブロック図である。図2の受信機204は、図1の受信機104の1つの構成でありうる。受信機204は、例示的な低雑音増幅器(LNA)212を含みうる。低雑音増幅器(LNA)212は、固定の、または可変のゲインによって、受信された無線周波数(RF)信号210を増幅し、増幅された無線周波数(RF)信号214を供給しうる。例示的なバンドパスフィルタ226は、増幅された無線周波数(RF)信号214をフィルタリングし、入力無線周波数(RF)信号228を供給しうる。オプションのバンドパスフィルタ226は、関心のある周波数帯域における信号成分を通過させ、帯域外雑音および所望しない信号成分を取り除きうる。1つの構成において、バンドパスフィルタ226は、表面弾性波(SAW)フィルタでありうる。
[0029] ダウンコンバージョンミキサ216は、例示的な局部発振器(LO)信号発生器230からの同相および直交(IおよびQ)局部発振器(LO)信号232を用いて、入力無線周波数(RF)信号228を周波数ダウンコンバートして、IおよびQベースバンド信号234を生成しうる。局部発振器(LO)信号は、所望の周波数における搬送波信号である。IおよびQ局部発振器(LO)信号232は、位相が90度異なるが、同一の周波数を有する。IおよびQ局部発振器(LO)信号232の周波数は、関心のある無線周波数(RF)チャネルにおける信号成分が、ベースバンドまたはベースバンドの近傍にダウンコンバートされるように、選択されうる。
[0030] ベースバンドフィルタ236は、IおよびQベースバンド信号234をフィルタリングして、関心のある無線周波数(RF)チャネルにおける信号成分を通過させ、雑音およびダウンコンバージョン処理によって発生し得た所望しない信号成分を取り除きうる。ベースバンドフィルタ236は、動作モードに依存して、ローパスフィルタまたはバンドパスフィルタのいずれかでありうる。ベースバンドフィルタ236は、フィルタリングされたIおよびQ信号238を発生しうる。増幅器240は、固定の、または可変のゲインによって、フィルタリングされたIおよびQ信号238を増幅して、増幅されたIおよびQ信号242を得ることができる。例示的な2次相互変調(IM2)低減モジュール220は、増幅器240からの増幅されたIおよびQ信号242(これは、ベースバンドフィルタの出力と呼ばれうる)を受け取ることができる。例示的な実施形態では、2次相互変調(IM2)低減モジュール220は、その代わりに、アナログデジタルコンバータ(ADC)244またはデジタルシグナルプロセッサ(DSP)248から信号を受け取ることができる。2次相互変調(IM2)低減モジュール220は、次に、低雑音増幅器(LNA)212にバイアス信号224aを、ダウンコンバージョンミキサ216にバイアス信号224bを供給しうる。
[0031] 例示的なアナログデジタル(ADC)コンバータ244は、増幅されたIおよびQ信号242をデジタル化し、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)248にデータサンプル246を供給しうる。デジタルシグナルプロセッサ(DSP)248は、システムによって指定されたとおりに、データサンプル246に対してデジタル信号処理(たとえば、復調、デインターリービング、復号)を実行することができる。
[0032] コントローラ250は、受信機204内のさまざまな処理ユニットの動作を指示しうる。メモリユニット252は、コントローラ250のためのデータおよびプログラムコードを記憶しうる。図2は、例示的な受信機204の特定の設計を示す。一般的に、受信機204は、増幅器の1つ以上のステージ、フィルタ、ミキサ、等を使用して信号の調整を実行しうるが、それらは、図2に示す設計とは異なるように配置されうる。さらに、受信機204は、図2に示されていない他の回路ブロックを用いうる。
[0033] 図3は、2次相互変調(IM2)低減回路320を有する例示的な受信機304を示すブロック図である。図3の受信機304は、図1の受信機104の1つの構成でありうる。受信機304は、無線周波数(RF)信号110を受信するアンテナ308を含みうる。オプションの表面弾性波(SAW)フィルタ354は、受信された無線周波数(RF)信号110をフィルタリングしうる。例示的な実施形態では、SAWフィルタ354は、バンドパスフィルタ226でありうる。
[0034] SAWフィルタ354は、オプションの整合回路355に結合されうる。そして、整合回路355は、低雑音増幅器(LNA)312に結合されうる。図3の低雑音増幅器(LNA)312は、図1の低雑音増幅器(LNA)112の1つの構成でありうる。低雑音増幅器(LNA)312は、差動入力Vinp358およびVinn360を含みうる。差動入力Vinp358とVinn360は、整合回路355に結合されうる。差動入力Vinp358およびVinn360の各々は、接地されたソース負荷356c、356dに結合されうる。ソース負荷356c、356dは、例示的な実施形態ではインダクタとして示されるが、ソース負荷356c、356dは、インダクタ、LC(インダクタ−キャパシタ)回路、変圧器、NMOSトランジスタ、抵抗、等でありうる。
[0035] 例示的な低雑音増幅器(LNA)312はまた、差動出力Voutp357およびVoutn359を含みうる。Vinp358は、2つの金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET:metal oxide semiconductor field effect transistors)361a、361cを介して、Voutp357に結合されうる。MOSFETS 361a、361cは各々、カップリングを改善し、異なるバックゲートバイアスレベルを可能にするために独立してバイアスされうる絶縁基板を有しうる。Voutp357は、例示的な負荷356aを介して、供給電圧に結合されうる。Vinn360は、2つのトランジスタ361b、361dを介して、Voutn359に結合されうる。Voutn359は、例示的な負荷356bを介して、供給電圧に結合されうる。負荷356a、356bは、インダクタ、LC(インダクタ−キャパシタ)回路、変圧器、PMOSトランジスタ、抵抗、等でありうる。Voutn359およびVoutp357は各々、ミキサ316に結合されうる。図3のミキサ316は、図1のミキサ116の1つの構成でありうる。通常、ミキサ316の後には、信号のフィルタリングを実行するだけでなく、ゲインを増加させて出力レベルを所望のレベルまで持っていくベースバンドフィルタが続く。したがって、図3のミキサ316は、ミキサ+ベースバンド316として示されている。
[0036] ミキサ316は、2次相互変調(IM2)低減回路320における例示的な2次相互変調(IM2)検出およびキャリブレーション回路362に結合されうる。図3の2次相互変調(IM2)低減回路320は、図1の2次相互変調(IM2)低減回路120の1つの構成でありうる。2次相互変調(IM2)検出およびキャリブレーション回路362は、2次相互変調(IM2)歪みを低減するために、第1のフィードバック信号363aおよび第2のフィードバック信号363bを生成しうる。第1のフィードバック信号363aは、例示的な実施形態において、ミキサゲートでのバイアスレベルを調節するために、ミキサ316へフィードバックされうる。第2のフィードバック信号363bは、低雑音増幅器(LNA)312におけるバイアスレベルを調節するために、調節可能なバイアス回路364へフィードバックされうる。
[0037] 調節可能なバイアス回路364は、差動バイアス信号、バイアスN365およびバイアスP366を発生しうる。例示的な実施形態では、バイアスN365およびバイアスP366は各々、発生させた電圧信号でありうる。通常、低雑音増幅器(LNA)312の差動レッグ(すなわち、Vinp358およびVinn360)の両方は、同一の複製されたソースを使用して同様にバイアスされる。(キャリブレーションによる)低雑音増幅器(LNA)312の差動レッグの各々に印加されるバイアス信号の不均衡は、低雑音増幅器(LNA)312の2次非線形性を改善することができる。たとえば、バイアスN365信号とバイアスP366信号は異なりうる。バイアスN出力369は、低雑音増幅器(LNA)312の入力ステージに電圧バイアスを導入する抵抗370を介してVinn360に結合されうる。バイアスP出力368は、これもまた低雑音増幅器(LNA)312の入力ステージに電圧バイアスを導入する、抵抗367を介してVinp358に結合されうる。
[0038] バイアス信号の不均衡は、多くの手法で導入されうる。図3のような共通ソース構成の例示的な実施形態では、バイアス信号の不均衡は、低雑音増幅器(LNA)312への入力において電圧不均衡を作り出すことにより、導入されうる。共通ゲート構成では、バイアス信号の不均衡は、低雑音増幅器(LNA)312への入力において電流不均衡を作り出すことにより、導入されうる。共通ソース構成では、バイアス信号の不均衡はまた、カスコード(cascode)デバイス調節を使用して導入されうるが、これは2次相互変調(IM2)歪みを抑制するのにあまり有効であるとは言えない。カスコードデバイス調節では、カスコードデバイスのゲート電圧が、2次相互変調(IM2)を低減するように調節されうる。カスコードデバイス調節の効果は、入力デバイスのバイアスレベルを調節することよりもはるかに小さい。
[0039] したがって、例示的な2次相互変調(IM2)低減回路320が、ミキサ316、低雑音増幅器(LNA)312、および基板に起因する2次相互変調(IM2)歪みを低減する。既存のソリューションは、ミキサ316における2次相互変調(IM2)歪みに対処するにすぎず、低雑音増幅器(LNA)312、およびミキサ316の前の他の回路に起因する2次相互変調(IM2)歪みを低減しない。
[0040] 図4は、例示的な受信機104における2次相互変調(IM2)歪みを低減するための方法400のフローチャートである。方法400は、無線デバイス102の受信機104によって実行されうる。受信機104が、信号を受信しうる 402。信号は、無線周波数(RF)信号110でありうる。受信機104が、増幅器を使用して信号を増幅しうる 404。例示的な実施形態では、増幅器は、低雑音増幅器(LNA)112でありうる。受信機104は、次に、ミキサ116を使用して、増幅された信号をダウンコンバートしうる 406。ミキサ116は、信号を1つの周波数から別の周波数に変換しうる。受信機104は、増幅器240を使用して、ダウンコンバートされた信号を増幅しうる 408。受信機104は、次に、2次相互変調(IM2)レベルを検出しうる 410。
[0041] 受信機104は、2次相互変調(IM2)レベルを使用して、増幅器の入力ステージにおいて、例示的なプログラム可能なインクリメンタル差動バイアスを導入しうる 412。プログラム可能なインクリメンタル差動バイアスは、増幅器の差動入力に供給される電圧不均衡でありうる。たとえば、プログラム可能なインクリメンタル差動バイアスは、図3に関連して先に述べたバイアス信号、バイアスN365およびバイアスP366でありうる。受信機104は、次に、増幅器の2次非線形性を改善するために、プログラム可能なインクリメンタル差動バイアスをキャリブレーションしうる 414。例示的な実施形態では、受信機104は、増幅器における2次相互変調(IM2)歪みを低減するように、バイアスN365信号とバイアスP366信号との間の不均衡を調節しうる。
[0042] プログラム可能なインクリメンタル差動バイアスをキャリブレーションすること414は、複数の方法のうちの1つを使用して実行されうる。例示的な実施形態では、フィールドキャリブレーション(field calibration)が使用されうる。フィールドキャリブレーションは、システムが送信信号(Tx)パスを含む場合に好まれる。フィールドキャリブレーションでは、起動(コールドスタート(cold start))中に、送信信号(TX)パスの周波数が、指定された電力レベルにおいて、受信信号(RX)パスの意図された周波数の1/2となるようにプログラムされうる。次に、低雑音増幅器(LNA)112の出力において信号の振幅が測定されることができ、差動バイアスが、2次相互変調(IM2)歪み積が最小化されるまで調節されうる。コード(すなわち、入力デバイスのバイアスレベルのためのプログラミング値)が、将来のウォームスタート(warm start)のために記憶されうる。ファクトリキャリブレーションの後、最小2次相互変調(IM2)歪み積を生成するコードが記憶され得るので、フィールドキャリブレーションは不要である。差動バイアスを調節することは、図8〜10に関連して以下に述べられる。
[0043] チップレベルでのファクトリキャリブレーションもまた実行されうるが、これは、あまり好ましいとは言えない。ファクトリテストの例示的な実施形態では、意図された帯域内信号の1/2の周波数の外部の単一の正弦波トーンが、低雑音増幅器112の入力に印加されうる。そして、ベースバンドフィルタの出力において出力の振幅(これは、2次非線形性に起因する)が測定されることができ、バイアスレベル、バイアスN365およびバイアスP366が、2次相互変調(IM2)歪みが最小化されるまで、調節されうる。コードが、不揮発性メモリに記憶されうる。チップレベルでのファクトリキャリブレーションを実行することの1つの欠点は、基板レベルの不整合(mismatch)が、記憶されたコードとペアにされないので、内部の(低雑音増幅器(LNA)112の)2次相互変調(IM2)歪みのみが対処される点である。
[0044] 基板レベルでのファクトリキャリブレーションもまた実行されうる。ファクトリテストの例示的な実施形態では、意図された帯域内信号の1/2の周波数の外部の単一の正弦波トーンが、受信機104の入力に印加されうる。そして、出力の振幅(これは、2次非線形性に起因する)が、受信機104の出力において測定されることができる。コードが、不揮発性メモリに記憶されうる。このケースでは、基板レベルだけでなくチップレベルの不整合も対処され、全入力パスとペアにされる。
[0045] オンチップのトーン発生もまた、プログラム可能なインクリメンタル差動バイアスをキャリブレーションするために使用されうる。これは、チップの内部に発振器を配置することを要求しうる。オンチップのトーン発生は、外部のトーン発生器を使用することの代わりに用いられうる。さらに、オンチップのトーン発生は、フィールドキャリブレーションまたはファクトリキャリブレーションのいずれかの最中に使用されうる。
[0046] 図5は、例示的な低雑音増幅器(LNA)の入力510および出力514a〜b信号を示す。低雑音増幅器(LNA)の入力510は、2つの妨害電波信号ωおよびωを含みうる。2つの妨害電波周波数の和(ω+ω)または差(ω−ω)は、F0/2として表されうる。F0/2が帯域内信号に近接する場合、発生する2次相互変調(IM2)歪み584は、受信機104の感度を著しく低下させうる。
[0047] 妨害電波周波数からの(F0でのような)高調波は、キャリブレーションが使用されない場合、低雑音増幅器(LNA)の出力514aにおける2次相互変調(IM2)歪み584aを引き起こしうる。キャリブレーションが使用される場合、低雑音増幅器(LNA)の出力514bにおける2次相互変調(IM2)歪み584は低減されうる。
[0048] 図6は、例示的なミキサ入力信号570と妨害電波周波数571とを示す。妨害電波周波数は、周波数ω 571bおよびω 571aにおける所望されない信号成分でありうる。妨害電波周波数571は、干渉する送信機によって送信された信号に対応しうる。ミキサ入力信号570は、周波数ωを中心とする所望の信号成分でありうる。妨害電波周波数571は、ミキサ入力信号570よりも振幅がはるかに大きく、所望の信号成分に周波数が近接して位置しうる。
[0049] 2つの妨害電波周波数571の和(ω+ω)または差(ω−ω)が帯域内信号に近接する場合、発生する2次相互変調(IM2)歪みは、受信機104の感度を著しく低下させうる。帯域内信号に近接する妨害電波周波数571からの高調波(たとえば、2ω)もまた、2次相互変調(IM2)歪みを引き起こしうる。低雑音増幅器(LNA)112からの帯域内2次相互変調(IM2)歪みは、入力不均衡(基板およびパッケージレベルの不整合に起因する)、妨害電波レベル(より高い妨害電波レベルは、並行処理中に、より高い2次相互変調(IM2)歪みレベルを引き起こす)、回路の非線形性(トランジスタレベル)、および回路の不整合(差動パスにおける、配置、ルーティング、および処理のばらつき)によって引き起こされうる。
[0050] 図7Aは、2次相互変調(IM2)除去を用いないミキサ116の出力を示す。ミキサ116の出力は、ベースバンド信号118でありうる。2ω674a、ω+ω 674b、および2ω 674cにおける相互変調成分は、容易にフィルタリングされて除かれうる。ω−ω 673における2次相互変調(IM2)歪みは、ミキサ116の出力信号672にオーバラップしうる。2次相互変調(IM2)歪みは、それが所望の信号成分に近接するので、フィルタリングして除くのが困難でありうる。2次相互変調(IM2)歪みは、受信機104のパフォーマンスを低下させる追加の雑音として作用しうる。
[0051] 図7Bは、2次相互変調(IM2)除去を用いたミキサ116の例示的な出力772を示す。ミキサ116の出力772は、ベースバンド信号118でありうる。2ω 774a、ω+ω 774b、および2ω 774cにおける相互変調成分は、容易にフィルタリングされて除かれうる。ω−ωにおける2次相互変調(IM2)歪み773は、ベースバンド信号118において低減されている。2次相互変調(IM2)除去が有効である場合、ベースバンド信号118は、本質的に2次相互変調(IM2)歪みを免れることができ、改善されたパフォーマンスが、例示的な受信機104のために達成されうる。
[0052] 低雑音増幅器(LNA)112への入力Vinp358は、式(1)を使用して表されうる。
Figure 0005866366
[0053] Aは、低雑音増幅器(LNA)112の入力における第1の妨害電波571bの大きさである。Aは、低雑音増幅器(LNA)112の入力における第2の妨害電波571aの大きさである。ΔAは、低雑音増幅器(LNA)112の2つの差動入力Vinn360とVinp358との間の第1の妨害電波571bの大きさの不整合である。ΔAは、低雑音増幅器(LNA)112の2つの差動入力Vinn360とVinp358との間の第2の妨害電波571aの大きさの不整合である。ωは、第1の妨害電波571bの周波数であり、ωは、第2の妨害電波571aの周波数である。θは、低雑音増幅器(LNA)112の2つの差動入力間の第1の妨害電波571bの位相差であり、θは、低雑音増幅器(LNA)112の2つの差動入力間の第2の妨害電波571aの位相差である。Δθ=θ−θである。低雑音増幅器(LNA)112への入力Vinn360は、式(2)を使用して表されうる。
Figure 0005866366
[0054] 低雑音増幅器(LNA)112の出力Voutp357における2次相互変調(IM2)歪みレベルは、式(3)を使用して計算されうる。
Figure 0005866366
[0055] αは、2次非線形性係数である。Δαは、2つの低雑音増幅器(LNA)112の分岐間のαの不整合である。低雑音増幅器(LNA)112の例示的な出力Voutn359における2次相互変調(IM2)歪みレベルは、式(4)を使用して計算されうる。
Figure 0005866366
[0056] 低雑音増幅器(LNA)112の例示的な出力Voutp357およびVoutn359における、それぞれの2次相互変調(IM2)歪みレベル、IM2@VoutpとIM2@Voutnとの間の差、IM2@Vout,diff は、式(5)を使用して計算されうる。
Figure 0005866366
[0057] 式(5)において、αIM2,Δinput cos[(ω−ω)t+φ]は、式(6)を使用して表されうる。
Figure 0005866366
[0058] 上記分析は、低雑音増幅器(LNA)112における帯域内2次相互変調(IM2)歪みが、4つの誘因、すなわち、入力不均衡、妨害電波レベル、回路の非線形性、および回路の不整合を有することを示す。表面弾性波(SAW)フィルタ354除去は、最も有効な2次相互変調(IM2)抑制方法でありうる。しかしながら、表面弾性波(SAW)フィルタ354がその物理的限界に達し、回路の線形性が電力消費の限界に達した場合、入力不均衡が支配的なファクタになる。
[0059] 図8は、本システムおよび方法において使用される例示的なバイアス回路822を示す回路図である。図8のバイアス回路822は、図1のバイアス回路122の1つの構成でありうる。バイアス回路822は、示された構成において、可変電流ソース875、トランジスタ876、および抵抗877を含みうる。トランジスタ876のゲート電圧は、個々にプログラムされることができ、抵抗877は、それを通る電流を持たず、バイアス電圧出力(すなわち、バイアスN365またはバイアスP366)を生成する。例示的な可変電流ソース875の値は、2次相互変調(IM2)キャリブレーション回路120によってプログラムされうる。
[0060] 図9は、例示的な実施形態における追加のバイアス回路922を示す回路図である。図9のバイアス回路922は、図1のバイアス回路122の1つの構成でありうる。バイアス回路922は、示された構成において、電流ソース978、トランジスタ976、可変抵抗979、および抵抗977を含みうる。トランジスタ976のゲート電圧は、個々にプログラムされることができ、抵抗977は、それを通る電流を持たず、バイアス電圧出力を生成する。
[0061] 図10は、本システムおよび方法において使用される、さらなるバイアス回路1022を示す回路図である。図10のバイアス回路1022は、図1のバイアス回路122の1つの構成でありうる。例示的なバイアス回路1022は、示された構成において、第1の可変抵抗1079a、第2の可変抵抗1079b、および抵抗1077を含みうる。抵抗1077は、それを通る電流を持たず、バイアス電圧出力を生成する。
[0062] 図11は、本システムおよび方法において使用される別の例示的な受信機1104を示すブロック図である。図11の受信機1104は、図1の受信機104の1つの構成でありうる。例示的な受信機1104は、低雑音増幅器(LNA)1112の入力ステージへの電流不均衡の導入によって、キャリブレーションされうる。例示的な実施形態では、受信機1104は、無線周波数(RF)信号を受信するアンテナ1108を含みうる。表面弾性波(SAW)フィルタ1154は、受信された無線周波数(RF)信号をフィルタリングしうる。
[0063] 表面弾性波(SAW)フィルタ1154は、整合回路1155に結合されうる。整合回路1155は、次に、低雑音増幅器(LNA)1112に結合されうる。図11の低雑音増幅器(LNA)1112は、図1の低雑音増幅器(LNA)112の1つの構成でありうる。低雑音増幅器(LNA)1112は、例示的な差動入力Vinp1158およびVinn1160を含みうる。差動入力は、整合回路1155に結合されうる。例示的な差動入力Vinp1158は、デバイスへの入力をバイアスする一定電流ソース1181を介して接地されうる。例示的な差動入力Vinn1160もまた、デバイスへの入力をバイアスする一定電流ソース1182を介して接地されうる。
[0064] 例示的な実施形態では、低雑音増幅器(LNA)1112はまた、差動出力Voutp1157およびVoutn1159を含みうる。Vinp1158は、2つのトランジスタ1161a、1161cを介して、Voutp1157に結合されうる。Voutp1157は、インダクタ1156aを介して、供給電圧に結合されうる。Vinn1160は、2つのトランジスタ1161b、1161dを介して、Voutn1159に結合されうる。Voutn1159は、インダクタ1156bを介して、供給電圧に結合されうる。Voutn1159およびVoutp1157は各々、ミキサ1116に結合されうる。図11のミキサ1116は、図1のミキサ116の1つの構成でありうる。ミキサ1116は、ベースバンドフィルタを含みうる。
[0065] ミキサ1116は、2次相互変調(IM2)低減回路1120における例示的な2次相互変調(IM2)検出およびキャリブレーション回路1162に結合されうる。図11の2次相互変調(IM2)低減回路1120は、図1の2次相互変調(IM2)低減回路120の1つの構成でありうる。例示的な2次相互変調(IM2)検出およびキャリブレーション回路1162は、2次相互変調(IM2)歪みを低減するために、第1のフィードバック信号1163aおよび第2のフィードバック信号1163bを生成しうる。第1のフィードバック信号1163aは、ミキサゲートでのバイアスレベルを調節するために、ミキサ1116へフィードバックされうる。第2のフィードバック信号1163bは、低雑音増幅器(LNA)1112におけるバイアスレベルを調節するために、調節可能なバイアス回路1164へフィードバックされうる。
[0066] 調節可能なバイアス回路1164は、差動バイアス信号、バイアスN1165およびバイアスP1166を発生しうる。例示的な実施形態では、バイアスN1165およびバイアスP1166は各々、2次相互変調(IM2)パフォーマンスを改善するであろうプログラム可能な電流ソースを制御しうる。たとえば、バイアスP出力1184は、一定電流ソース1181と並列の電流ソースP Adj_I 1180を制御しうる。バイアスN出力1185は、一定電流ソース1182と並列の電流ソースN Adj_I 1183を制御しうる。通常、低雑音増幅器(LNA)1112の差動レッグ(すなわち、Vinn1160およびVinp1158)の両方は、同一の複製されたソースを使用して同様にバイアスされる。(キャリブレーションによる)低雑音増幅器(LNA)1112の差動レッグの各々に印加されるバイアス信号の例示的な不均衡は、低雑音増幅器(LNA)1112の2次非線形性を改善することができる。例示的な実施形態では、電流ソースP Adj_I 1180および電流ソースN Adj_I 1183は各々、異なる量の電流を発生しうる。先に述べたように、バイアス信号の不均衡は、低雑音増幅器(LNA)1112への入力において電流不均衡を生み出すことにより導入されうる。
[0067] 例示的な2次相互変調(IM2)低減回路1120は、ミキサ1116、低雑音増幅器(LNA)1112、およびミキサ1116の前の他の回路(たとえば、基板)における2次相互変調(IM2)歪みを低減する。既存のソリューションは、ミキサ1116の2次相互変調(IM2)歪みに対処するにすぎず、低雑音増幅器(LNA)1112、およびミキサ1116の前の他の回路に起因する2次相互変調(IM2)歪みを低減しない。
[0068] 図12は、例示的な無線デバイス1201内に含まれうる、ある特定のコンポーネントを示す。無線デバイス1201は、基地局、アクセスポイント、ノードB、発展型ノードB、無線通信デバイス、ユーザ機器(UE)、アクセス端末、等でありうる。無線デバイス1201は、プロセッサ1203を含む。プロセッサ1203は、汎用のシングルまたはマルチチップマイクロプロセッサ(たとえば、ARM)、専用マイクロプロセッサ(たとえば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP))、マイクロコントローラ、プログラム可能なゲートアレイ、等でありうる。プロセッサ1203は、中央演算処理装置(CPU)と呼ばれうる。単一のプロセッサ1203のみが、図12の無線デバイス1201において示されているが、代替の構成として、プロセッサの組み合わせ(たとえば、ARMおよびDSP)が使用されうる。
[0069] 例示的な無線デバイス1201はまた、メモリ1205を含む。メモリ1205は、電子情報を記憶することができる任意の電子コンポーネントでありうる。メモリ1205は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、RAMにおけるフラッシュメモリデバイス、プロセッサと共に含まれるオンボードメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、等として、それらの組み合わせを含み、具現化されうる。
[0070] データ1209および命令1207が、メモリ1205に記憶されうる。命令1207は、本明細書に開示された方法を実現するために、プロセッサ1203によって実行可能でありうる。命令1207を実行することは、メモリ1205に記憶されたデータ1209の使用を含みうる。プロセッサ1203が命令1207を実行すると、命令のさまざまな部分1207aがプロセッサ1203にロードされ、データのさまざまな部分1209aがプロセッサ1203にロードされうる。
[0071] 例示的な無線デバイス1201はまた、アンテナ1217を使用して無線デバイス1201への、かつ無線デバイス1201からの信号の送受信を可能にするために、送信機1211および受信機1213を含みうる。送信機1211および受信機1213は、まとめてトランシーバ1215と呼ばれうる。例示的な無線デバイス1201はまた、複数の送信機、複数の受信機、および/または複数のトランシーバ(示されていない)を含みうる。例示的な無線デバイス1201はまた、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)1221および通信インターフェース1223を含みうる。
[0072] 例示的な無線デバイス1201のさまざまなコンポーネントは、電力バス、制御信号バス、ステータス信号バス、データバス、等を含みうる、1つ以上のバスによって、互いに結合されうる。明確さのために、さまざまなバスが、バスシステム1219として図12に示される。
[0073] 当業者は、情報および信号が、さまざまな異なる技術および技法のうちのいずれかを使用して表されうることを理解するであろう。たとえば、先の説明を通して言及されうるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光場または光粒子、またはそれらの任意の組み合わせによって表されうる。
[0074] 当業者は、本明細書に開示された実施形態に関連して説明されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組み合わせとして実現されうることをさらに理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、さまざまな例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、それらの機能の観点から一般的に上述されている。そのような機能がハードウェアとして実現されるかソフトウェアとして実現されるかは、システム全体に課せられた特定の用途および設計の制約に依存する。当業者は、特定の用途ごとにさまざまな方法で、説明された機能を実現することができるが、そのような実現の決定は、本発明の例示的な実施形態の範囲から逸脱を生じるものと解釈されるべきでない。
[0075] 本明細書に開示された実施形態に関連して説明された、さまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、本明細書に説明された機能を実行するように設計された、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲートまたはトランジスタ・ロジック、離散ハードウェア・コンポーネント、またはそれらの任意の組み合わせを用いて、実現または実行されうる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサでありうるが、あるいは、このプロセッサは、任意の従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンでありうる。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組み合わせ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つ以上のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実現されうる。
[0076] 本明細書に開示された実施形態に関連して説明された方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアにおいて直接的に、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、または両者の組み合わせにおいて、具現化されうる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取専用メモリ(ROM)、電気的にプログラム可能なROM(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルROM(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当該技術において周知の任意の他の形態の記憶媒体中に存在しうる。例示的な記憶媒体は、プロセッサがこの記憶媒体から情報を読み取り、またこの記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。あるいは、記憶媒体は、プロセッサに組み込まれうる。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC内に存在しうる。ASICは、ユーザ端末内に存在しうる。あるいは、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内の離散コンポーネントとして存在しうる。
[0077] 1つ以上の例示的な実施形態では、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実現されうる。ソフトウェアで実現される場合、これらの機能は、コンピュータ読取可能な媒体で、1つ以上の命令またはコードとして、記憶または伝送されうる。コンピュータ読取可能な媒体は、1つの場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体およびコンピュータ記憶媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされうる任意の入手可能な媒体でありうる。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ読取可能な媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶デバイス、または、命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用可能であり、かつコンピュータによってアクセス可能な任意の他の媒体を備えうる。また、任意の接続は、正確にコンピュータ読取可能な媒体と称されうる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または、赤外線、無線、およびマイクロ波のような無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他の遠隔ソースから伝送される場合には、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または、赤外線、無線、およびマイクロ波のような無線技術は、媒体の定義に含まれる。ディスク(disk)およびディスク(disc)は、本明細書で使用される場合、コンパクトディスク(CD)(disc)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(DVD)(disc)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、ブルーレイ(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は普通、磁気的にデータを再生し、ディスク(disc)は、レーザーで光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ読取可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。
[0078] 開示された例示的な実施形態の先の説明は、本発明の製造または使用をいずれの当業者にも可能にさせるために提供される。これらの例示的な実施形態に対するさまざまな変更は、当業者に容易に理解され、本明細書において定義された一般的な原理は、本発明の精神または範囲から逸脱することなく、他の実施形態に適用されうる。したがって、本発明は、本明細書に示された実施形態に限定されることを意図せず、本明細書に開示された原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
[0079] 「決定すること(determining)」という語は、広くさまざまな操作を包含するので、「決定すること」は、計算すること、演算すること、処理すること、導出すること、調査すること、調べること(たとえば、表、データベース、または別のデータ構造を調べること)、確認すること、等を含みうる。また、「決定すること」は、受信すること(たとえば、情報を受信すること)、アクセスすること(たとえば、メモリ内のデータにアクセスすること)、等を含みうる。また、「決定すること」は、解決すること、選択すること、選ぶこと、確立すること、等を含みうる。
[0080] 「〜に基づいて」という句は、そうでないとの明確な指定がない限り、「〜のみに基づいて」を意味するものではない。すなわち、「〜に基づいて」という句は、「〜のみに基づいて」および「少なくとも〜に基づいて」の両方のことを言う。
[0081] 「プロセッサ」という語は、汎用プロセッサ、中央演算処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、コントローラ、マイクロコントローラ、ステートマシン、等を包含するように広く解釈されるべきである。いくつかの状況下では、「プロセッサ」は、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、等を示しうる。「プロセッサ」という語は、処理デバイスの組み合わせ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つ以上のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成を示しうる。
[0082] 「メモリ」という語は、電子情報を記憶することができる任意の電子コンポーネントを包含するように広く解釈されるべきである。メモリという語は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラム可能な読取専用メモリ(PROM)、消去可能なプログラム可能な読取専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なPROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、磁気または光学データ記憶装置、レジスタ、等といったさまざまなタイプのプロセッサ読取可能な媒体を示しうる。メモリは、プロセッサがメモリから情報を読み取り、および/またはメモリに情報を書き込みうる場合、プロセッサと電子通信しているとみなされる。プロセッサに統合されたメモリは、プロセッサと電子通信している。
[0083] 「命令」および「コード」という語は、任意のタイプのコンピュータ読取可能なステートメント(単数または複数)を含むように広く解釈されるべきである。たとえば、「命令」および「コード」という語は、1つ以上のプログラム、ルーチン、サブルーチン、関数、プロシージャ、等を示しうる。「命令」および「コード」は、単一のコンピュータ読取可能なステートメントまたは多数のコンピュータ読取可能なステートメントを備えうる。
[0084] 本明細書に開示された方法は、説明された方法を達成するための1つ以上のステップまたは操作を備える。方法のステップおよび/または操作は、特許請求の範囲から逸脱せずに、互いに交換されうる。すなわち、特定のステップまたは操作の順序が、説明されている方法の適切な動作のために要求されない限り、特定のステップおよび/または操作の順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱せずに変更されうる。
[0085] さらに、図4によって例示されたもののように、本明細書において説明された方法および技法を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段が、デバイスによってダウンロードされうること、および/またはそうでなれば取得されうることが理解されるべきである。たとえば、デバイスは、本明細書において説明された方法を実行する手段の転送を容易にするためにサーバに結合されうる。あるいは、本明細書において説明されたさまざまな方法は、記憶手段(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスクのような物理記憶媒体、等)によって提供されうるので、デバイスは、そのデバイスに記憶手段を結合または提供すると、さまざまな方法を得ることができる。さらに、本明細書において説明された方法および技法をデバイスに提供するための任意の他の適切な技法が利用されうる。
[0086] 特許請求の範囲が先に示したまさにその構成およびコンポーネントに限定されないことが理解されるべきである。さまざまな変更、変化、バリエーションが、特許請求の範囲から逸脱することなく、本明細書において説明されたシステム、方法、および装置の配置、動作、および詳細においてなされうる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1] 無線デバイスのための受信機であって、
差動入力を備える低雑音増幅器と、
前記低雑音増幅器に結合されたミキサと、
前記低雑音増幅器の次のステージに結合された2次相互変調低減回路と
を備え、前記2次相互変調低減回路は、前記差動入力のバイアスを提供する、無線デバイスのための受信機。
[C2] 前記低雑音増幅器の次のステージは、前記ミキサを備える、C1に記載の受信機。
[C3] 前記2次相互変調低減回路は、
2次相互変調検出およびキャリブレーション回路と、
調節可能なバイアス回路と
を備え、前記調節可能なバイアス回路は、第1のバイアス信号と第2のバイアス信号とを発生し、前記差動入力のうちの第1の差動入力は、前記第1のバイアス信号を受け取り、前記差動入力のうちの第2の差動入力は、前記第2のバイアス信号を受け取る、C1に記載の受信機。
[C4] 前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号は、キャリブレーションによって不均衡である、C3に記載の受信機。
[C5] 前記第1のバイアス信号および前記第2バイアス信号は、前記低雑音増幅器の差動入力において電流不均衡を生み出す、C3に記載の受信機。
[C6] 前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号は、前記低雑音増幅器の差動入力において電圧不均衡を生み出す、C3に記載の受信機。
[C7] 前記2次相互変調低減回路は、前記ミキサの前に受信信号に導入された2次相互変調歪みを低減する、C3に記載の受信機。
[C8] 前記2次相互変調低減回路は、基板内整合コンポーネント、ルーティングにおける不均衡と、不整合と、前記低雑音増幅器および相互コンダクタンスステージにおける非線形性とによって引き起こされた、前記ミキサの前の2次相互変調歪みを低減する、C3に記載の受信機。
[C9] キャリブレーションを実行することは、2次相互変調歪みを最小化する、C4に記載の受信機。
[C10] キャリブレーションは、前記第1のバイアス信号と前記第2のバイアス信号との間の前記不均衡を調節することを備える、C9に記載の受信機。
[C11] 表面弾性波フィルタと、
整合回路と
をさらに備える、C1に記載の受信機。
[C12] 前記低雑音増幅器の第1の差動出力および第2の差動出力が、前記ミキサに結合される、C1に記載の受信機。
[C13] 受信機における歪みを低減する方法であって、
無線周波数信号を受信することと、
前記無線周波数信号を増幅することと、
歪みレベルを検出することと、
プログラム可能なインクリメンタル差動バイアスを導入することと、
前記受信機における歪みを低減するために、前記プログラム可能なインクリメンタル差動バイアスをキャリブレーションすることと
を備える方法。
[C14] 前記増幅された無線周波数信号をダウンコンバートすることと、
前記ダウンコンバートされた信号を増幅することと
をさらに備える、C13に記載の方法。
[C15] 前記歪みは、2次相互変調歪みを備える、C13に記載の方法。
[C16] 前記無線周波数信号は、ミキサの前に導入された2次相互変調歪みを備える、C15に記載の方法。
[C17] 基板内整合コンポーネント、ルーティングにおける不均衡と、不整合と、低雑音増幅器および相互コンダクタンスステージにおける非線形性とが、前記2次相互変調歪みを引き起こす、C15に記載の方法。
[C18] 前記プログラム可能なインクリメンタル差動バイアスは、第1のバイアス信号と第2バイアス信号とを備え、低雑音増幅器の第1の差動入力が前記第1のバイアス信号を受け取り、前記低雑音増幅器の第2の差動入力が前記第2のバイアス信号を受け取り、前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号は不均衡である、C15に記載の方法。
[C19] 前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号は、前記低雑音増幅器の差動入力において電流不均衡を生み出す、C18に記載の方法。
[C20] 前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号は、前記低雑音増幅器の差動入力において電圧不均衡を生み出す、C18に記載の方法。
[C21] 前記実行されたキャリブレーションは、フィールドキャリブレーションを備え、前記フィールドキャリブレーションは、
送信信号パスの周波数を、ある電力レベルにおいて、受信信号パスの意図された周波数の半分となるようにプログラミングすることと、
低雑音増幅器の出力を測定することと、
2次相互変調歪みを最小化するように前記差動バイアスを調節することと
を備える、C15に記載の方法。
[C22] 前記実行されたキャリブレーションは、チップレベルでのファクトリキャリブレーションを備え、前記チップレベルでのファクトリキャリブレーションは、
受信機入力に、受信信号パスの意図された周波数の半分の周波数の、外部の単一の正弦波トーンを印加することと、
受信機出力において出力の振幅を測定することと、
2次相互変調歪みを最小化するように前記差動バイアスを調節することと、
メモリに、前記調節された差動バイアスに関連づけられたコードを記憶することと
を備える、C15に記載の方法。
[C23] 前記実行されたキャリブレーションは、基板レベルでのファクトリキャリブレーションを備え、前記基板レベルでのファクトリキャリブレーションは、
受信機入力に、受信信号パスの意図された周波数の半分の周波数の、外部の単一の正弦波トーンを印加することと、
受信機出力において出力の振幅を測定することと、
2次相互変調歪みを最小化するように前記差動バイアスを調節することと、
メモリに、前記調節された差動バイアスに関連づけられたコードを記憶することと
を備える、C15に記載の方法。
[C24] 前記実行されたキャリブレーションは、オンチップのトーン発生を備え、前記オンチップのトーン発生は、
前記受信機の内部に発振器を配置することと、
受信機入力に、受信信号パスの意図された周波数の半分の周波数の、前記発振器によって発生された正弦波トーンを印加することと、
受信機出力において出力の振幅を測定することと、
2次相互変調歪みを最小化するように前記差動バイアスを調節することと、
メモリに、前記調節された差動バイアスに関連づけられたコードを記憶することと
を備える、C15に記載の方法。
[C25] キャリブレーションが、前記第1のバイアス信号と前記第2バイアス信号との間の前記不均衡を調節する、C18に記載の方法。
[C26] 受信機における歪みを低減するように構成された装置であって、
無線周波数信号を受信する手段と、
前記無線周波数信号を増幅する手段と、
歪みレベルを検出する手段と、
前記歪みレベルを使用して、低雑音増幅器の差動入力において、プログラム可能なインクリメンタル差動バイアスを導入する手段と、
前記受信機における歪みを低減するために、前記プログラム可能なインクリメンタル差動バイアスをキャリブレーションする手段と
を備える装置。
[C27] 前記増幅された無線周波数信号をダウンコンバートする手段と、
前記ダウンコンバートされた信号を増幅する手段と
をさらに備える、C26に記載の装置。
[C28] 前記歪みは、2次相互変調歪みを備える、C26に記載の装置。
[C29] 前記無線周波数信号は、ミキサの前に導入された2次相互変調歪みを備える、C28に記載の装置。
[C30] 基板内整合コンポーネント、ルーティングにおける不均衡と、不整合と、前記低雑音増幅器および相互コンダクタンスステージにおける非線形性とが、前記2次相互変調歪みを引き起こす、C28に記載の装置。
[C31] 前記プログラム可能なインクリメンタル差動バイアスは、第1のバイアス信号と第2のバイアス信号とを備え、前記低雑音増幅器の第1の差動入力が前記第1のバイアス信号を受け取り、前記低雑音増幅器の第2の差動入力が前記第2のバイアス信号を受け取り、前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号は不均衡である、C26に記載の装置。
[C32] 命令を有するコンピュータ読取可能な媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、前記命令は、
コンピュータに、無線周波数信号を受信させるコードと、
コンピュータに、前記無線周波数信号を増幅させるコードと、
コンピュータに、歪みレベルを検出させるコードと、
コンピュータに、前記歪みレベルを使用して、低雑音増幅器の差動入力において、プログラム可能なインクリメンタル差動バイアスを導入させるコードと、
コンピュータに、受信機における歪みを低減するために、前記プログラム可能なインクリメンタル差動バイアスをキャリブレーションさせるコードと
を備える、コンピュータプログラム製品。
[C33] 前記命令はさらに、
コンピュータに、前記増幅された無線周波数信号をダウンコンバートさせるコードと、
コンピュータに、前記ダウンコンバートされた信号を増幅させるコードと
を備える、C32に記載のコンピュータプログラム製品。
[C34] 前記歪みは、2次相互変調歪みを備える、C32に記載のコンピュータプログラム製品。
[C35] 前記無線周波数信号は、ミキサの前に導入された2次相互変調歪みを備える、C34に記載のコンピュータプログラム製品。
[C36] 基板内整合コンポーネント、ルーティングにおける不均衡と、不整合と、前記低雑音増幅器および相互コンダクタンスステージにおける非線形性とが、前記2次相互変調歪みを引き起こす、C34に記載のコンピュータプログラム製品。
[C37] 前記プログラム可能なインクリメンタル差動バイアスは、第1のバイアス信号と第2のバイアス信号とを備え、前記低雑音増幅器の第1の差動入力が前記第1のバイアス信号を受け取り、前記低雑音増幅器の第2の差動入力が前記第2のバイアス信号を受け取り、前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号は不均衡である、C32に記載のコンピュータプログラム製品。

Claims (34)

  1. 無線デバイスのための受信機であって、
    差動入力を備える低雑音増幅器と、
    前記低雑音増幅器に結合されたミキサと、
    前記低雑音増幅器の次のステージの出力に結合された2次相互変調低減回路と
    を備え、前記2次相互変調低減回路は、前記低雑音増幅器の入力ステージにおいて、ダウンコンバートされた信号に少なくとも部分的に基づいて第1のバイアス信号および第2のバイアス信号を提供する調節可能なバイアス回路を備え、前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号は不均衡であり、前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号の不均衡は、前記低雑音増幅器の前記2次非線形性を改善するためにキャリブレーションされる、無線デバイスのための受信機。
  2. 前記低雑音増幅器の次のステージは、前記ミキサを備える、請求項1に記載の受信機。
  3. 前記2次相互変調低減回路は
    2次相互変調検出およびキャリブレーション回路を備え、前記差動入力のうちの第1の差動入力は、前記第1のバイアス信号を受け取り、前記差動入力のうちの第2の差動入力は、前記第2のバイアス信号を受け取る、請求項1に記載の受信機。
  4. 前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号は、キャリブレーションによって不均衡である、請求項3に記載の受信機。
  5. 前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号は、前記低雑音増幅器の差動入力において電流不均衡を生み出す、請求項3に記載の受信機。
  6. 前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号は、前記低雑音増幅器の差動入力において電圧不均衡を生み出す、請求項3に記載の受信機。
  7. 前記2次相互変調低減回路は、前記ミキサの前に受信信号に導入された2次相互変調歪みを低減する、請求項3に記載の受信機。
  8. 前記2次相互変調低減回路は、基板内整合コンポーネント、ルーティングにおける不均衡と、不整合と、前記低雑音増幅器および相互コンダクタンスステージにおける非線形性とによって引き起こされた、前記ミキサの前の2次相互変調歪みを低減する、請求項3に記載の受信機。
  9. キャリブレーションを実行することは、2次相互変調歪みを最小化する、請求項4に記載の受信機。
  10. キャリブレーションは、前記第1のバイアス信号と前記第2のバイアス信号との間の前記不均衡を調節することを備える、請求項9に記載の受信機。
  11. 表面弾性波フィルタと、
    整合回路と
    をさらに備え、前記整合回路は前記低雑音増幅器に接続される、請求項1に記載の受信機。
  12. 前記低雑音増幅器の第1の差動出力および第2の差動出力が、前記ミキサに結合される、請求項1に記載の受信機。
  13. 受信機における歪みを低減する方法であって、
    無線周波数信号を受信することと、
    低雑音増幅器を使用して、前記無線周波数信号を増幅することと、
    前記低雑音増幅器の次のステージの出力に結合された2次相互変調低減回路を使用して、歪みレベルを検出することと、
    前記低雑音増幅器の入力ステージにおいて、ダウンコンバートされた信号に少なくとも部分的に基づいて第1のバイアス信号および第2のバイアス信号を導入することと、ここにおいて、前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号は不均衡である、
    前記受信機における歪みを低減するために、前記低雑音増幅器の第2次非線形性を改善することにより、前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号の不均衡をキャリブレーションすること
    備える方法。
  14. 前記増幅された無線周波数信号をダウンコンバートすることと、
    前記ダウンコンバートされた信号を増幅することと
    をさらに備える、請求項13に記載の方法。
  15. 前記歪みは、2次相互変調歪みを備える、請求項13に記載の方法。
  16. 前記無線周波数信号は、ミキサの前に導入された2次相互変調歪みを備える、請求項15に記載の方法。
  17. 基板内整合コンポーネント、ルーティングにおける不均衡と、不整合と、前記低雑音増幅器および相互コンダクタンスステージにおける非線形性とが、前記2次相互変調歪みを引き起こす、請求項15に記載の方法。
  18. 記低雑音増幅器の第1の差動入力が前記第1のバイアス信号を受け取り、前記低雑音増幅器の第2の差動入力が前記第2のバイアス信号を受け取る、請求項15に記載の方法。
  19. 前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号は、前記低雑音増幅器の差動入力において電流不均衡を生み出す、請求項18に記載の方法。
  20. 前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号は、前記低雑音増幅器の差動入力において電圧不均衡を生み出す、請求項18に記載の方法。
  21. 実行されたキャリブレーションは、チップレベルでのファクトリキャリブレーションを備え、前記チップレベルでのファクトリキャリブレーションは、
    受信機入力に、受信信号パスの意図された周波数の半分の周波数の、外部の単一の正弦波トーンを印加することと、
    受信機出力において出力の振幅を測定することと、
    2次相互変調歪みを最小化するように差動バイアスを調節することと、
    メモリに、前記調節された差動バイアスに関連づけられたコードを記憶することと
    を備える、請求項15に記載の方法。
  22. キャリブレーションが、前記第1のバイアス信号と前記第2のバイアス信号との間の前記不均衡を調節する、請求項18に記載の方法。
  23. 受信機における歪みを低減するように構成された装置であって、
    無線周波数信号を受信する手段と、
    前記無線周波数信号を増幅する手段と、
    歪みレベルを検出する手段と、前記歪みレベルを検出する手段は、前記無線周波数信号を増幅する手段の次のステージの出力に結合される、
    雑音増幅器の差動入力において、ダウンコンバートされた信号に少なくとも部分的に基づいて第1のバイアス信号および第2のバイアス信号を導入する手段と、ここにおいて、前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号は不均衡である、
    前記受信機における歪みを低減するために、前記低雑音増幅器の第2次非線形性を改善することにより、前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号の不均衡をキャリブレーションする手段
    を備える装置。
  24. 前記増幅された無線周波数信号をダウンコンバートする手段と、
    前記ダウンコンバートされた信号を増幅する手段と
    をさらに備える、請求項23に記載の装置。
  25. 前記歪みは、2次相互変調歪みを備える、請求項23に記載の装置。
  26. 前記無線周波数信号は、ミキサの前に導入された2次相互変調歪みを備える、請求項25に記載の装置。
  27. 基板内整合コンポーネント、ルーティングにおける不均衡と、不整合と、前記低雑音増幅器および相互コンダクタンスステージにおける非線形性とが、前記2次相互変調歪みを引き起こす、請求項25に記載の装置。
  28. 記低雑音増幅器の第1の差動入力が前記第1のバイアス信号を受け取り、前記低雑音増幅器の第2の差動入力が前記第2のバイアス信号を受け取る、請求項23に記載の装置。
  29. 命令を有する非一時的なコンピュータ読取可能な記録媒体であって、前記命令は、
    コンピュータに、無線周波数信号を受信させるコードと、
    コンピュータに、低雑音増幅器を使用して、前記無線周波数信号を増幅させるコードと、
    コンピュータに、前記低雑音増幅器の次のステージの出力に結合された2次相互変調低減回路を使用して、歪みレベルを検出させるコードと、
    コンピュータに、前記低雑音増幅器の差動入力において、ダウンコンバートされた信号に少なくとも部分的に基づいて第1のバイアス信号および第2のバイアス信号を導入させるコードと、ここにおいて、前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号は不均衡である、
    コンピュータに、受信機における歪みを低減するために、前記低雑音増幅器の第2次非線形性を改善することにより、前記第1のバイアス信号および前記第2のバイアス信号の不均衡をキャリブレーションさせるコード
    備える、コンピュータ読取可能な記録媒体。
  30. 前記命令はさらに、
    コンピュータに、前記増幅された無線周波数信号をダウンコンバートさせるコードと、
    コンピュータに、前記ダウンコンバートされた信号を増幅させるコードと
    を備える、請求項29に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
  31. 前記歪みは、2次相互変調歪みを備える、請求項29に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
  32. 前記無線周波数信号は、ミキサの前に導入された2次相互変調歪みを備える、請求項31に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
  33. 基板内整合コンポーネント、ルーティングにおける不均衡と、不整合と、前記低雑音増幅器および相互コンダクタンスステージにおける非線形性とが、前記2次相互変調歪みを引き起こす、請求項31に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
  34. 記低雑音増幅器の第1の差動入力が前記第1のバイアス信号を受け取り、前記低雑音増幅器の第2の差動入力が前記第2のバイアス信号を受け取る、請求項29に記載のコンピュータ読取可能な記録媒体。
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