JP5865613B2 - 端末装置、通信システム及び端末装置の起動方法 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載されたワイヤレスセンサでは、無電力で作動するセンサがON状態の時に電源部の電力を供給可能とし、当該センサがOFF状態の時に当該電源部の電力を供給不能とし、発信部が当該電源部の電力を供給されて所定の情報を無線で外部に発信することが行われる。
また、特許文献3に記載されたセンサ管理装置や、特許文献4に記載された電子回路においても、このような問題は解消されていない。
具体的には、起動時には一種類の起動モードしかなく、起動時の環境に適したものでない場合もあり得た。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るセンサ端末装置1−1〜1−m(端末装置の一例)の構成を示す概略ブロック図である。
ここで、図1では、複数であるm個のセンサ端末装置1−1〜1−mを示してあり、また、これらのセンサ端末装置1−1〜1−mが有線(又は、無線)で接続される基地局装置2を示してある。なお、センサ端末装置1−1〜1−mと基地局装置2との間に、中継局装置が設けられてもよい。
本実施形態に係るセンサ端末装置1−1は、複数であるp個の起動用センサ11−1〜11−p(環境検出用センサの一例)と、制御回路12(制御部の一例)と、計測用センサ13−1〜13−nと、通信回路14(通信部の一例)と、電源15と、記憶部16と、を備えている。図1では、計測用センサが複数個である例を示してあるが、単数でも良い。
ここで、本実施形態では、起動用センサ11−1〜11−pは、前記所定の信号として、センサ端末装置1−1の周囲の環境の変化が所定の起動条件を満たした場合に、制御回路12を起動させるための所定の閾値を超えるレベルの信号を割り込み信号として送信する回路構成を有している。
起動用センサ11−1〜11−pとしては、様々な対象(物理量)を検出するセンサが用いられてもよく、例えば、磁性体、熱電素子、圧電素子、焦電素子などの材料を使用したセンサを用いることができる。このような起動用センサでは、待機中の消費電力は実質上ゼロであり、センサ端末装置1−1が置かれた環境(例えば、電磁波、温度、圧力、空気流、音波、微粒子流などのいずれか)の変化を検出することができる。
具体例として、起動用センサ11−1〜11−pとして圧電体を使用したフローセンサを用いると、流速に応じた電圧を発生する。この場合、センサ端末装置1−1の周囲の流体の速度が一定値を超えると、制御回路12が起動する。起動用センサ11−1〜11−pとしては、他にも、発電型の加速度センサなどを用いることもできる。
なお、本実施形態では、起動用センサ11−1〜11−pが制御回路12を起動させるための信号として、割り込み信号を用いるが、他の信号が用いられてもよい。
このように、本実施形態では、制御回路12に起動用センサ11−1〜11−pからの割り込み信号が入力された場合に、制御回路12がスリープ状態から起動状態へ移行する。
なお、本実施形態では、制御回路12が起動していない時の状態として、スリープ状態を用いるが、他の例として、起動しているときよりも消費電力が少ない他の状態が用いられてもよい。
一例として、複数の起動用センサ11−1〜11−pにおける検出状況と使用する起動モードとの対応を示す起動モード情報を用いることができる。
他の例として、複数の起動用センサ11−1〜11−pにおける検出状況以外の状況と使用する起動モードとの対応を示す起動モード情報を用いることができる。
また、他の例として、複数の起動用センサ11−1〜11−pにおける検出状況とそれ以外の状況との組み合わせと使用する起動モードとの対応を示す起動モード情報を用いることもできる。
なお、これらの対応は、例えば、テーブルの形式で記憶することができる。
各計測用センサ13−1〜13−nは、起動されると、準備時間を経た後に計測時間に、各々の計測対象(物理量)を計測する。この計測結果は制御回路12へ出力される。
また、各計測用センサ13−1〜13−nとしては、様々なセンサが用いられてもよく、例えば、振動センサ、加速度センサ、ビデオカメラ、煙センサ、湿度センサなどを用いることができる。そして、各計測用センサ13−1〜13−nにより、例えば、温度、湿度、流量、流速、照度、人感など、種々なものを計測することができる。
本実施形態では、制御回路12は、デジタルで動作し、計測用センサ13−1〜13−nが計測結果をアナログ信号で出力するものについてはそのアナログ信号をA/D(Analog to Digital)変換器でデジタル信号へ変換する。
通信回路14は、制御回路12から入力された計測結果を基地局装置2へ送信する。なお、通信回路14では、有線の通信が行われてもよく、或いは、無線の通信が行われてもよい。
電源15は、制御回路12や、各計測用センサ13−1〜13−nや、通信回路14へ電力を供給する。本実施形態では、制御回路12が、電源15から各計測用センサ13−1〜13−nへの電力の供給を制御する。なお、電源15としては、例えば、蓄電池などの電池を用いることができる。
このフローチャートの説明では、起動用センサ11−1〜11−pによる検出対象の検出の有無に応じた動作を1回の動作として説明するが、本実施形態では、このような動作が常時行われている。
また、制御回路12がスリープ状態である時に、起動用センサ11−1〜11−pへ検出対象の入力があり(ステップS1)、例えばその入力のレベルが所定の閾値以上であるというように、所定の起動条件を満たした場合には(ステップS2)、起動用センサ11−1〜11−pは割り込み信号を制御回路12へ出力する。
各計測用センサ13−1〜13−nは、起動すると、計測対象を計測して、その計測結果を制御回路12へ出力する。制御回路12は、各計測用センサ13−1〜13−nから入力された計測結果を通信回路14へ出力する。通信回路14は、制御回路12から入力された計測結果を基地局装置2へ送信する(ステップS5)。
なお、この効果は、起動用センサが、本実施形態に係る起動用センサ11−1〜11−pのようなものではなく、自己で発電せずに電源15から計測用センサに比べ低電力の供給を受け駆動する場合にも得られる。また、本実施形態のように、起動用センサ(起動用センサ11−1〜11−p)が環境変化に応じて自己で発電して駆動する場合には、更に節電の効果を得ることができる。
また、本実施形態のように、起動用センサ(起動用センサ11−1〜11−p)として発電型のセンサが用いられる場合には、制御回路12への割り込み信号の生成が容易である。
従って、本実施形態に係るセンサ端末装置1−1では、高性能なセンシングと低消費電力化を実現することができる。
すなわち、センサ端末装置1−1は、計測用センサ13−1〜13−nと、計測用センサ13−1〜13−nが非起動状態である第一消費電力状態と、計測用センサ13−1〜13−nが起動状態であり前記第一消費電力状態よりも電力を消費する第二消費電力状態とで切り替える制御回路12と、制御回路12に対して当該制御回路12を起動する割り込み信号を送信する複数の起動用センサ11−1〜11−pと、計測用センサ13−1〜13−nから制御回路12を介して得られる計測結果の情報を外部と通信する通信回路14と、計測用センサ13−1〜13−nと制御回路12と通信回路14へ電力を供給する電源15と、を備える。
すなわち、センサ端末装置1−1では、環境の変化に基づいて起動用センサ11−1〜11−pが起動するステップと、起動した起動用センサ11−1〜11−pが割り込み信号を制御回路12へ送信して当該制御回路12を起動するステップと、制御回路12が、その起動状態に応じて、計測用センサ13−1〜13−nが非起動状態である第一消費電力状態と、計測用センサ13−1〜13−nが起動状態であり前記第一消費電力状態よりも電力を消費する第二消費電力状態とで切り替えるステップと、を有する。
ここで、第一消費電力状態では、必ずしも制御回路12の消費電力がゼロである状態が用いられなくてもよく、例えば、制御回路12で起動時よりも少ない電力を消費してもよい。
ここでは、起動モードの種類の例と、起動モードを選択する基準(複数の起動用センサ11−1〜11−pにおける検出状況或いは他の状況など)の例を、それぞれ幾つか示す。なお、これらは例示であり、他の様々なものが用いられてもよい。
なお、複数の「起動モードを選択する基準」が組み合わされて用いられてもよい。
計測用センサ13−1〜13−nの全部又は一部として、同じ物理量を計測する複数の計測用センサが用いられる場合に、これら複数の計測用センサについて、起動させる計測用センサの個数を異ならせたものを異なる「起動モードの種類」とする。この場合、例えば、それぞれの「起動モードの種類」において、いずれの計測用センサを起動させて、いずれの計測用センサを起動させないかについても予め設定される。
具体例として、同じ物理量を計測する複数の計測用センサをそれぞれ空間的に別の場所に設けて、基準となる計測地点を含む狭い範囲の少数の計測用センサのみを起動させる起動モードや、基準となる計測地点を含む中くらいの範囲の計測用センサを起動させる起動モードや、基準となる計測地点を含む広い範囲の多数の計測用センサを起動させる起動モードなどを設定することができる。
計測用センサ13−1〜13−nの全部又は一部として、異なる物理量を計測する複数の計測用センサが用いられる場合に、これら複数の計測用センサについて、計測する物理量が異なる計測用センサを起動させるものを異なる「起動モードの種類」とする。
具体例として、温度を計測する計測用センサ、圧力を計測する計測用センサ、湿度を計測する計測用センサ、パーティクルを計測する計測用センサ、電磁波を計測する計測用センサ、音波を計測する計測用センサなどを設けて、温度を計測する計測用センサのみを起動させる起動モードや、圧力を計測する計測用センサのみを起動させる起動モードなどを設定することができる。また、2つ以上の異なる物理量を計測する計測用センサの組み合わせを起動させることもでき、例えば、湿度を計測する計測用センサとパーティクルを計測する計測用センサのみを起動させる起動モードなどを設定することができる。
計測用センサ13−1〜13−nの全部又は一部として、感度や分解能などのセンシング性能を変化させることが可能な計測用センサが用いられる場合に、その計測用センサについて、センシング性能が異なるものを異なる「起動モードの種類」とする。
具体例として、感度や分解能などのセンシング性能を変化させることが可能な計測用センサが設けられて、その感度や分解能を高く設定して起動させる起動モードや、その感度や分解能を中程度に設定して起動させる起動モードや、その感度や分解能を低く設定して起動させる起動モードなどを用いることができる。
計測用センサ13−1〜13−nの全部又は一部として、同じ物理量を計測するものであって感度や分解能などのセンシング性能が異なる複数の計測用センサが用いられる場合に、起動させる計測用センサのセンシング性能が異なるものを異なる「起動モードの種類」とする。
具体例として、同じ物理量を計測するものであって感度や分解能などのセンシング性能が異なる複数の計測用センサが設けられて、その中で、高い感度や分解能を有する計測用センサのみを起動させる起動モードや、中程度の感度や分解能を有する計測用センサのみを起動させる起動モードや、低い感度や分解能を有する計測用センサのみを起動させる起動モードなどを用いることができる。
複数の起動用センサ11−1〜11−pにより検出される環境の変化の量について、その平均値や、最大値や、最小値を基準とする。
具体例として、同じ物理量を検出する複数の起動用センサ11−1〜11−pが同一の場所に設置されている場合に、これら複数の起動用センサ11−1〜11−pにより検出される環境の変化の量について、その平均値や、最大値や、最小値に応じて、起動モードを決定する。これにより、起動用センサ11−1〜11−pの個体差による影響を低減することができる。
なお、複数の起動用センサ11−1〜11−pが同一の場所に設置される構成としては、例えば、完全に同一のところでなくてもよく、実質的に同一の場所とみなせるような近いところに設置されてもよい。
具体例として、複数の起動用センサ11−1〜11−pにより検出される環境の変化の量について、その平均値や、最大値や、最小値に対応した割り込み信号を複数の起動用センサ11−1〜11−p側から制御回路12へ出力する構成とする。
複数の起動用センサ11−1〜11−pとして、異なる物理量を検出するセンサが用いられている場合に、所定の起動条件を満たした起動用センサ11−1〜11−pにより検出される物理量の種類を基準とする。他の例として、このような場合に、所定の起動条件を満たした2個以上の起動用センサ11−1〜11−pにより検出される2種類以上の物理量の種類の組み合わせを基準とする。
具体例として、異なる物理量を検出する複数の起動用センサ11−1〜11−pが同一の場所に設置されている場合に、所定の起動条件を満たした起動用センサ11−1〜11−pにより検出される物理量の種類又は2個以上の種類の組み合わせに応じて、起動モードを決定する。
ここで、物理量の種類(イベントの種類)としては、例えば、空気フロー、温度、圧力、電磁波などを用いることができる。
なお、複数の起動用センサ11−1〜11−pが同一の場所に設置される構成としては、例えば、完全に同一のところでなくてもよく、実質的に同一の場所とみなせるような近いところに設置されてもよい。
具体例として、複数の起動用センサ11−1〜11−pとして、異なる物理量を検出するセンサが用いられている場合に、所定の起動条件を満たした起動用センサ11−1〜11−pにより検出される物理量の種類又は2個以上の種類の組み合わせに対応した割り込み信号を複数の起動用センサ11−1〜11−p側から制御回路12へ出力する構成とする。
図3に示される例では、起動用センサ11−1〜11−pの個数が3であり(p=3であり)、計測用センサ13−1〜13−nの個数が3である場合(n=3である場合)を示してある。また、この例では、各起動用センサ11−1〜11−3により異なる物理量を検出するとする。
図3に示される例では、3個の起動用センサ11−1〜11−3のうちで所定の起動条件を満たした起動用センサの組み合わせについて、制御回路12がその組み合わせの状態を判断し、その判断結果に応じて計測用センサ13−1〜13−3の起動モードを選択し、これにより、起動する計測用センサ13−1〜13−3を選択する。
図3に示される例2では、3個の起動用センサ11−1〜11−3のうちで、第1の起動用センサ11−1と第3の起動用センサ11−3が所定の起動条件を満たしており、それに対応した割り込み信号を制御回路12へ出力している。これに応じて、制御回路12は、記憶部16に記憶された起動モード情報に基づいて、第1の計測用センサ13−1と第3の計測用センサ13−3を起動させる起動モードを使用する。
複数の起動用センサ11−1〜11−pが設置される場合に、所定の起動条件を満たした起動用センサ11−1〜11−pが設置されている領域を基準とする。
具体例として、同じ物理量を検出する複数の起動用センサ11−1〜11−pが空間的に分散されて設置されている場合に、所定の起動条件を満たした1個以上の起動用センサ11−1〜11−pが存在する空間的広がり(イベントの空間的広がり)の大きさに応じて、起動モードを決定する。例えば、狭い範囲で起動用センサ11−1〜11−pが所定の起動条件を満たした場合には、複数の計測用センサ13−1〜13−nのうちの一部のみを起動させ、また、広い範囲で起動用センサ11−1〜11−pが所定の起動条件を満たした場合には、複数の計測用センサ13−1〜13−nの全てを起動させる。
なお、空間的広がりが狭い、広いなどを判定する手法としては、例えば、所定の起動条件を満たした複数の起動用センサの内で最も離れている2つの起動用センサの間の距離や、或いは、所定の起動条件を満たした複数の起動用センサの中心位置(又は、基準となる位置)から最も離れている起動用センサと当該中心位置(又は、当該基準となる位置)との間の距離について、所定の閾値未満であるときには狭いと判定し、所定の閾値以上であるときには広いと判定する手法などを用いることができる。また、複数の計測用センサ13−1〜13−nのうちの一部のみを起動させる場合に、いずれの計測用センサ13−1〜13−nを起動させるかについては、例えば、予め設定される。
具体例として、複数の起動用センサ11−1〜11−pが設置される場合に、所定の起動条件を満たした起動用センサ11−1〜11−pが設置されている領域の大きさに対応した割り込み信号を複数の起動用センサ11−1〜11−p側から制御回路12へ出力する構成とする。
同じ物理量を検出する複数の起動用センサ11−1〜11−pがそれぞれ異なる向きの環境の変化を検出する配置で設置される場合に、所定の起動条件を満たした起動用センサ11−1〜11−pの配置の状況を基準とする。
具体例として、同じ物理量を検出する複数の起動用センサ11−1〜11−pがそれぞれ異なる向きの環境の変化を検出する配置で設置される場合に、所定の起動条件を満たした1個以上の起動用センサ11−1〜11−pの配置の状況に応じて、起動モードを決定する。一例として、空気フローを検出する複数の起動用センサ11−1〜11−pを設置した場合に、互いに空気フローの向きが反対となる起動用センサ11−1〜11−pが所定の起動条件を満たしたときには、うずまきが発生してパーティクルが大きく舞い上がるとみなして、複数の計測用センサ13−1〜13−nの全てを起動させるように制御する。
なお、複数の起動用センサ11−1〜11−pの配置の仕方としては、様々なものが用いられてもよい。
具体例として、同じ物理量を検出する複数の起動用センサ11−1〜11−pがそれぞれ異なる向きの環境の変化を検出する配置で設置される場合に、所定の起動条件を満たした起動用センサ11−1〜11−pの配置の状況に対応した割り込み信号を複数の起動用センサ11−1〜11−p側から制御回路12へ出力する構成とする。
複数個の起動用センサ11−1〜11−pが備えられている場合に、その中で所定の起動条件を満たした起動用センサ11−1〜11−pの個数を基準とする。
具体例として、所定の起動条件を満たした起動用センサ11−1〜11−pの個数が1個である場合には起動モードαを使用し、所定の起動条件を満たした起動用センサ11−1〜11−pの個数が2個である場合には起動モードβを使用することなどができる。
なお、複数個の起動用センサ11−1〜11−pが備えられる場合には、これらの起動用センサ11−1〜11−pとしては、同じ物理量を検出するものが用いられてもよく、或いは、異なる物理量を検出するものが用いられてもよい。
具体例として、複数の起動用センサ11−1〜11−pが設置される場合に、その中で所定の起動条件を満たした起動用センサ11−1〜11−pの個数に対応した割り込み信号を複数の起動用センサ11−1〜11−p側から制御回路12へ出力する構成とする。
起動用センサ11−1〜11−pにより検出される環境の変化の量を基準とする。
このような環境の変化の量に応じて、使用する起動モードの種類を変える。なお、このような環境の変化の量としては、複数の起動用センサ11−1〜11−pについての平均値や、最大値や、最小値が用いられてもよい。
具体例として、起動用センサ11−1〜11−pにより検出される環境の変化の量と当該起動用センサ11−1〜11−pから制御回路12へ出力される割り込み信号の強度(レベル)とが比例関係などで対応している場合に、この割り込み信号の強度が第1の範囲内であるときには起動モードαを使用し、この割り込み信号の強度が第2の範囲内であるときには起動モードβを使用することなどができる。
所定の時間内に起動用センサ11−1〜11−pから信号(例えば、所定の起動条件を満たしたときの割り込み信号)が出力される回数を基準とする。また、このような信号に関して、例えば、1回目の信号と2回目の信号との時間間隔などのように、信号の出力のタイミングを基準とすることもできる。
このような回数やタイミングに応じて、使用する起動モードの種類を変える。
トグルを用いることとして、過去の起動モードを基準とする。
このような過去の起動モードの履歴に基づいて、使用する起動モードの種類を変える。
具体例として、起動モードα、停止、起動モードβ、停止、起動モードγ、停止、再び起動モードα、停止、起動モードβ、・・・というように、起動が停止される毎に、起動モードを順送りに変える。
このように、複数の計測用センサ13−1〜13−nの電力状態を順番に切り替えるトグルモードが実現される。
過去のデータに基づく推論を基準とする。
このような推論の結果に応じて、使用する起動モードの種類を変える。
具体例として、制御回路12が、前回に起動した際に取得したセンシングのデータ(計測用センサ13−1〜13−nによる計測結果のデータ)を分析し、それに基づいて、次回に起動するときの最適な起動モードを推定して、その起動モードを使用する。
ここでは、複数の計測用センサ13−1〜13−nが同じ物理量を計測するとし、起動させる計測用センサの数を増加させるほど、全体として大きい計測レンジが実現されるとする。
この場合に、「前回では、割り込み信号の強度が中レベルであったため、複数の計測用センサ13−1〜13−nのうちの半分だけを起動させる起動モードαを使用したところ、幾つかの計測用センサの出力が計測レンジを超えて振り切れてしまった」という履歴があったとする。このとき、今回では、割り込み信号の強度が中レベルであるときにおいても、全ての計測用センサ13−1〜13−nを起動すべきと判断して、全ての計測用センサ13−1〜13−nを起動させる起動モードβを使用する。
このように、過去の起動モードの動作が実行されたときにおける情報の履歴に基づいて、起動モードを切り替えることができる。
各計測用センサ13−1〜12−nの状態に関する情報を基準とする。
このような各計測用センサ13−1〜12−nの状態に関する情報に応じて、使用する起動モードの種類を変える。
具体例として、電池容量がセンサ端末装置1−1や計測用センサ13−1〜13−nによって異なり得る場合に、これに関する情報に応じて、省電力モードや高性能モードなどの定義を毎回更新して、それに合った起動モードを使用する。
他のネットワークや他のセンサなどからの信号を基準とする。例えば、センサ端末装置1−1における各種の情報とこのような他のネットワークや他のセンサなどからの信号との組み合わせを基準とすることもできる。
具体例として、センサ端末装置1−1が属するセンサネットワークが外部にある別のネットワークや別のセンサなどと接続されている場合に、これらから得た情報を利用して、制御回路12が使用する起動モードを決める。
例えば、このような環境の変化を検出する際に、とり得る複数の検出結果のうちの一つが得られ、その結果に対応して複数の起動モードのうちのいずれの状態へ遷移するかが決まる。この構成では、起動後の起動モードが複数種類から選択されるため、起動時の環境(検出される物理量の状況)に応じて最適なセンシングを開始することができる。
また、他の例として、起動時の環境以外の状況に基づいて、複数の起動モードのうちのいずれかを選択する構成を用いることもでき、このような状況に応じて最適なセンシングを行うことができる。
このように、複数の起動用センサ11−1〜11−pの起動状態の組み合わせに対応することで、例えば、対象となる系内における物理量が変化する複雑な状態のそれぞれに最適に対応した起動モードへ遷移することができ、最小消費電力で高効率なセンシングが可能となる。
また、本実施形態では、複数の起動用センサ11−1〜11−pを備えたセンサ端末装置1−1について説明したが、他の例として、矛盾しない範囲で、本実施形態と同様な構成や動作を、1個の起動用センサのみを備えるセンサ端末装置に適用することも可能である。
このような構成の一例に係るセンサ端末装置では、複数のセンサ(環境検出用センサの一例)と、前記複数のセンサと通信可能であって前記センサからその検出結果の情報(センサ情報)を受信するとともに受信したセンサ情報に基づいて装置の駆動を制御する制御回路と、を有し、そして、前記制御回路は、前記複数のセンサのそれぞれから受信したセンサ情報の組み合わせに応じて、計測用センサの起動モードを制御する。
図4は、本発明の第2の実施形態に係るセンサネットワークシステム(通信システムの一例)の構成を示す概略ブロック図である。
本実施形態に係るセンサネットワークシステムは、複数であるr個のセンサ端末装置101−1〜101−r(端末装置の一例)と、複数の中継局装置111〜117と、複数の基地局装置121〜123と、を備えている。
なお、センサ端末装置や中継局装置や基地局装置のそれぞれの数としては、任意の数が用いられてもよい。
各中継局装置111〜117は、それぞれが通信する領域に存在するセンサ端末装置101−1〜101−rから無線送信された情報を受信して、その情報を有線で送信する。
各基地局装置121〜123は、それぞれの配下に存在する中継局装置111〜117から有線で送信された情報を受信する。
また、それぞれの通信については、本実施形態に限られず、有線の通信が用いられてもよく、或いは、無線の通信が用いられてもよい。
次に、本実施形態に係るセンサネットワークシステムをクリーンルーム内のパーティクルセンサネットワークシステムに適用した場合の例を示す。なお、ここで示す構成は例示であるため、他の様々な構成が用いられてもよい。
図5は、本発明をクリーンルーム内のパーティクルセンサネットワークシステムに適用した場合における動作の例を示す図である。
この例では、起動用センサ11−1〜11−pの個数が2であり(p=2であり)、計測用センサ13−1〜13−nの個数が3である場合(n=3である場合)を示す。
第1の起動用センサ11−1としてはフローセンサを用いており、クリーンルーム内に設けられた第1の起動用センサ11−1により空気のフローを検知して発電し、それに応じた割り込み信号を制御回路12へ送信する。
第2の起動用センサ11−2としては温度センサ(温度計)を用いており、クリーンルーム内に設けられた第2の起動用センサ11−2により温度を検知して発電し、それに応じた割り込み信号を制御回路12へ送信する。
第2の計測用センサ13−2としては人感センサを用いており、クリーンルーム内に設けられた第2の計測用センサ13−2により人間の移動を検知する。
第3の計測用センサ13−3としては湿度センサ(湿度計)を用いており、クリーンルーム内に設けられた第3の計測用センサ13−3により湿度を計測する。
また、空気のフローとともに温度の変化も同時に検出された場合には、人の出入りがあったと推定され、この場合には、パーティクルを計測するとともに、人間の移動を検知することとし、また、湿度も変化することが予想されるため、湿度も計測する。
このように、本実施形態に係るパーティクルセンサネットワークシステムでは、クリーンルーム内の環境の変化に応じて、必要な計測用センサのみを起動させるため、システム全体の消費電力を低減することができる。
2・・・基地局装置
11−1〜11−p・・・起動用センサ
12・・・制御回路
13−1〜13−n・・・計測用センサ
14・・・通信回路
15・・・電源
16・・・記憶部
101−1〜101−r・・・センサ端末装置
111〜117・・・中継局装置
121〜123・・・基地局装置
Claims (15)
- 計測対象の物理量を計測する計測用センサと、
環境を検出する複数の環境検出用センサと、
前記環境検出用センサによる検出結果の信号に対応して前記計測用センサの起動モードを決定するモード決定情報を記憶する記憶部と、
前記起動モードに従い、前記計測用センサを非起動状態から起動状態へ切り替える制御部と、を備え、
前記モード決定情報は、2個以上の前記環境検出用センサからの前記信号に関する平均値又は最大値又は最小値に基づいて起動モードを決定する情報である、
ことを特徴とする端末装置。 - 前記環境検出用センサは、環境の変化に基づいて発電することにより駆動し、前記信号に基づいて、前記計測対象の物理量と相関を有する物理量が、前記制御部に対する所定の起動条件として満たされた場合に、前記制御部を起動させる起動用センサである、
ことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。 - 前記環境検出用センサが前記環境の変化に基づいて発電する発電量は、前記環境の所定値に対する変化に対応する、
ことを特徴とする請求項2に記載の端末装置。 - 前記モード決定情報は、前記信号に基づいて起動モードを決定する情報である、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の端末装置。 - 複数の前記環境検出用センサには、異なる物理量を検出するセンサが含まれており、
前記モード決定情報は、所定の起動条件を満たした前記環境検出用センサにより検出される前記物理量の種類又は2種類以上の前記物理量の種類の組み合わせに基づいて起動モードを決定する情報である、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の端末装置。 - 前記モード決定情報は、所定の起動条件を満たした前記環境検出用センサが設置されている領域に基づいて起動モードを決定する情報である、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の端末装置。 - 複数の前記環境検出用センサは、それぞれ異なる向きの環境の変化を検出する配置で設置されて同じ物理量を検出し、
前記モード決定情報は、所定の起動条件を満たした前記環境検出用センサの配置の状況に基づいて起動モードを決定する情報である、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の端末装置。 - 前記モード決定情報は、所定の起動条件を満たした前記環境検出用センサの数に基づいて起動モードを決定する情報である、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の端末装置。 - 前記起動モードは、同じ物理量を計測する複数の前記計測用センサについて、起動する前記計測用センサの個数を異ならせるために用いられるものである、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の端末装置。 - 前記起動モードは、異なる物理量を計測する複数の前記計測用センサについて、異なる物理量を計測する計測用センサを起動するために用いられるものである、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の端末装置。 - 前記起動モードは、起動する前記計測用センサのセンシング性能を異ならせるために用いられるものである、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の端末装置。 - 前記起動モードは、同じ物理量を計測し、センシング性能が異なる複数の前記計測用センサを起動するために用いられるものである、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の端末装置。 - 前記制御部は、起動した場合に、前記計測用センサへの電力が非供給である状態から供給される状態へ切り替えることにより、前記計測用センサを非起動状態から起動状態へ切り替える、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の端末装置。 - 端末装置と、基地局装置と、を有し、
前記端末装置は、計測対象の物理量を計測する計測用センサと、
環境を検出する複数の環境検出用センサと、
前記環境検出用センサによる検出結果の信号に対応して前記計測用センサの起動モードを決定するモード決定情報を記憶する記憶部と、
前記モード決定情報に基づき、前記計測用センサを非起動状態から起動状態へ切り替える制御部と、
前記計測用センサによる計測結果の情報を送信する通信部と、を備え、
前記モード決定情報は、2個以上の前記環境検出用センサからの前記信号に関する平均値又は最大値又は最小値に基づいて起動モードを決定する情報であり、
前記基地局装置は、前記端末装置から送信された情報を受信する、
ことを特徴とする通信システム。 - 複数の環境検出用センサが、環境を検出し、
制御部が、記憶部に記憶された前記環境検出用センサによる検出結果の信号に対応して計測用センサの起動モードを決定するモード決定情報に基づいて決定される起動モードで、前記計測用センサを非起動状態から起動状態へ切り替え、
起動された前記計測用センサが、計測対象の物理量を計測し、
通信部が、前記計測用センサによる計測結果の情報を送信し、
前記モード決定情報は、2個以上の前記環境検出用センサからの前記信号に関する平均値又は最大値又は最小値に基づいて起動モードを決定する情報である、
ことを特徴とする端末装置の起動方法。
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