以下、図面を参照して、本発明による遊技機の実施形態について説明する。なお、実施形態の説明における前後左右とは、遊技盤に向かって見た方向(遊技者から見た方向)を指すものとする。
図1を参照して、本発明の実施形態における遊技機1について説明する。
遊技機1は、島設備に固定される本体枠2にヒンジ3を介して右側部が開閉回動自在に取り付けられる開閉枠4を備える。開閉枠4は、前面枠5及びガラス枠6によって構成される。
前面枠5には、遊技盤30(図2参照)が配設されるとともに、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス6aを備えたガラス枠6が取り付けられる。前面枠5及びガラス枠6は、それぞれ個別に開放することが可能となっている。例えば、ガラス枠6のみを開放して遊技盤30の遊技領域31(図2参照)にアクセスすることができる。また、前面枠5をガラス枠6が開放されていない状態で開放することによって、遊技盤30の裏側に配置された遊技制御装置600(図3参照)等にアクセスすることができる。
ガラス枠6のカバーガラス6aの周囲には、装飾部材7が配設されている。装飾部材7の内部にはLED等によって構成された枠装飾装置21(図4参照)が収容されており、枠装飾装置21を制御することによって装飾部材7における発光状態を調整することができる。
ガラス枠6の上部には照明ユニット8が配設され、照明ユニット8の左右両側には可動式照明9が配設される。照明ユニット8は、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じて発光演出を行う。可動式照明9は、LED等の照明部材と、照明部材を駆動する照明駆動モータ等から構成される枠演出装置22(図4参照)とを備える。可動式照明9の枠演出装置22は、遊技状態に応じて照明部材を駆動、例えば回転駆動するように制御される。なお、照明ユニット8及び可動式照明9の内部に配設される照明部材も、枠装飾装置21(図4参照)の一部を構成している。
遊技機1は、効果音や警報音、報知音等を発する上スピーカ10a及び下スピーカ10bを備える。上スピーカ10aはガラス枠6の上両側部に配置され、下スピーカ10bは上皿ユニット11を構成する上皿11aの下方に配置される。
左側部に配設される可動式照明9の右上方には、遊技機1における異常を報知するための遊技状態報知LED12が設けられている。遊技機1において異常が発生した場合には、遊技状態報知LED12が点灯又は点滅するとともに、上スピーカ10a及び下スピーカ10bから異常を報知するための報知音が出力される。
遊技機1で発生する異常には、遊技機1の故障及び不正行為の実施等が含まれる。不正行為には、例えば、発射された遊技球の軌道を磁石によって不正に操作する行為や遊技機1を振動させる行為等が含まれる。これらの不正行為は、磁気センサスイッチ23(図3参照)によって磁気を検出したり、振動センサスイッチ24(図3参照)によって振動を検出したりすることで検知される。
また、不正に開閉枠4を開放する行為も不正行為に含まれる。前面枠5の開閉状態は前面枠開放検出スイッチ25(図3参照)によって検出され、ガラス枠6の開閉状態はガラス枠開放検出スイッチ26(図3参照)によって検出される。
ガラス枠6の下部には、上皿11aを含む上皿ユニット11が備えられる。上皿11aに貯留された遊技球は、前面枠5の下部に設けられる球発射装置(図示省略)に供給される。
ガラス枠6の下方位置において前面枠5に固定される固定パネル13には、下皿14と、球発射装置を駆動するための操作部15とが備えられる。遊技者が操作部15を回動操作することによって、球発射装置は上皿11aから供給された遊技球を遊技盤30の遊技領域31(図2参照)に発射する。下皿14には、当該下皿14に貯留された遊技球を外部へ排出するための球抜き機構16が設けられる。
上皿ユニット11には、遊技者からの操作入力を受け付けるための演出ボタン17が上皿11aの手前側に配設されている。遊技者が演出ボタン17を操作することによって、変動表示装置35(図2参照)での変動表示ゲームにおいて遊技者の操作を介入させた演出を行うことができ、また通常遊技状態においては演出パターン(演出態様)を変更することができる。変動表示ゲームには、特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲームが含まれ、本明細書では単に変動表示ゲームとした場合には特図変動表示ゲームを指すものとする。
なお、通常遊技状態とは、特定の遊技状態が発生していない遊技状態である。特定の遊技状態とは、例えば変動表示ゲームの結果が大当りになる確率が高い確変状態、変動表示ゲームの単位時間当たりの実行数を向上させることが可能な時短状態、大当り遊技状態(特別遊技状態)等である。
ガラス枠6の装飾部材7の下部には、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する球貸ボタン18と、カードユニット(図示省略)からプリペイドカード等を排出させるために操作される排出ボタン19とが配設される。また、球貸ボタン18及び排出ボタン19の間には、プリペイドカード等の残高を表示する残高表示部20が設けられる。
図2を参照して、遊技機1に配設される遊技盤30について説明する。図2は、遊技機1に備えられる遊技盤30の正面図である。
遊技盤30は、合板やプラスチック等からなる矩形状の遊技盤本体32の表面に、区画部材としてのガイドレール33を設けることで、略円形状の遊技領域31を区画形成している。
遊技領域31には、開口部34aを有するセンターケース34が配設される。遊技盤30にはセンターケース34の外周に沿った形状の開口30a(図5参照)が形成され、センターケース34はその開口30aに遊技盤30の前方から嵌装される。遊技領域31は、センターケース34によって左右の遊技領域に隔てられており、遊技球がセンターケース34の右側方を流下可能な右遊技領域と、遊技球がセンターケース34の左側方を流下可能な左遊技領域とから構成されている。
センターケース34には、左遊技領域を流下する遊技球をセンターケース34の内側に導くためのワープ通路80と、ワープ通路80を通過した遊技球が転動可能であって、転動した遊技球を再び遊技領域31へと誘導するステージ部90とが設けられる。
遊技盤30の裏面には、変動表示装置35を備える制御ベースユニット60(図5参照)が配設される。変動表示装置35は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な表示部35aを有する。制御ベースユニット60は、動作演出や発光演出を実行可能な演出装置70(図5参照)をさらに備える。演出装置70は、センターケース34の上部及び下部に対応する位置に設けられる可動演出装置71と、可動演出装置71の上側可動部200に設けられるロゴ演出装置400と、を備える。可動演出装置71及びロゴ演出装置400の詳細構成については後述する。
センターケース34の開口部34aは変動表示装置35の表示部35aに対応して設けられており、変動表示装置35の表示部35aはセンターケース34の開口部34aに臨むように配設される。変動表示装置35の表示部35aは任意の画像を表示可能な液晶表示器であり、表示画面上には複数の識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタ等、遊技の進行に基づく画像が表示される。変動表示装置35は、表示部35aに複数の変動表示領域(例えば、左側、中央、右側の3つの表示領域)を有しており、各表示領域の各々で独立した画像を表示可能に構成されている。
センターケース34の右側方の遊技領域31には、遊技球が通過した場合に普通図柄(普図)変動表示ゲームの始動条件を成立させる普図始動ゲート36が配設される。
センターケース34の下方の遊技領域31には、遊技球の入賞に基づき特別図柄(特図)変動表示ゲームの始動条件を付与可能な始動入賞口37が配設される。始動入賞口37は、遊技球が入賞した場合に第1特図変動表示ゲームの始動条件を成立させる第1始動入賞口37aと、遊技球が入賞した場合に第2特図変動表示ゲームの始動条件を成立させる第2始動入賞口37bとを備える。
第2始動入賞口37bは、第1始動入賞口37aの直下方に配設されており、左右一対の開閉部材(普通電動役物)37cを備えている。開閉部材37cは、通常状態においては、遊技球の直径程度の間隔を空けた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合(普図変動表示ゲームが当りとなった場合)には、駆動装置としての普電ソレノイド27(図3参照)によって、先端が開くように開閉部材37cが回動され、第2始動入賞口37bに遊技球が流入しやすい入賞容易状態(遊技者にとって有利な状態)となる。開閉部材37cは、遊技制御装置600(図3)によって制御される。遊技制御装置600は、入賞容易状態の発生頻度を高めたり、入賞容易状態の発生時間を長くしたりすることで、特定遊技状態としての時短状態(普電サポート状態)を発生させる。
始動入賞口37の左側方の遊技領域31には遊技球が入賞した場合に賞球を払い出す条件だけが成立する一般入賞口40が三つ配設され、始動入賞口37の右側方の遊技領域31には遊技球が入賞した場合に賞球を払い出す条件だけが成立する一般入賞口40が一つ配設される。
始動入賞口37の下方の遊技領域31には、変動入賞装置41が設けられる。変動入賞装置41は、大入賞口と、大入賞口ソレノイド28(図3参照)によって上端側が手前側に倒れる方向に回動して大入賞口を開放可能とするアタッカ形式の開閉扉41aと、を備える。変動入賞装置41は、特図変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲーム)の結果が大当りになると、大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に賞球を付与するように構成されている。
なお、遊技領域31には、上記した始動入賞口等のほかに、遊技球の流下方向を変える風車(図示省略)や障害釘(図示省略)等の流下方向変換部材や、入賞せずに流下した遊技球を回収するアウト口42が配設される。
遊技盤30(遊技盤本体32)の右下部には、特図変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲーム)における特図の変動表示、特図入賞記憶数(第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの始動記憶数)、普図変動表示ゲームにおける普図の変動表示、普図変動表示ゲームの始動記憶数としての普図入賞記憶数、及び大当たりの決定ラウンド数等を表示する状態表示器50が配設される。
遊技機1では、球発射装置(図示省略)によって打ち出された遊技球は、ガイドレール33の内周壁に沿って区画された発射球案内通路43を通って遊技領域31内に発射され、方向変換部材(図示省略)によって落下方向を変えながら遊技領域31を流下する。発射球案内通路43はガイドレール33と内レール44とによって形成されており、発射球案内通路43の出口に位置する内レール44の端部には弁体46が設けられる。弁体46の下端は内レール44に固定され、弁体46は発射球案内通路43の出口を塞ぐように配設される。弁体46は、金属板からなる板ばね部材であり、発射球案内通路43から遊技領域31に発射される遊技球の通過を許容する一方、遊技領域31側から発射球案内通路43への遊技球の逆流を禁止する。
遊技機1は、遊技状態に応じて遊技者が左打ち(遊技球の発射勢を調整し、発射された遊技球がセンターケース34の左側を通って流下するように打ちだすこと)又は右打ち(遊技球の発射勢を調整し、発射された遊技球がセンターケース34の右側を通って流下するように打ちだすこと)を行うように構成されており、遊技開始直後等の通常遊技状態では遊技者によって左打ちが行われ、大当り遊技状態や時短状態(普電サポート状態)では遊技者によって右打ちが行われる。
左打ちが行われる場合には、遊技球はセンターケース34の左遊技領域を流下して、第1始動入賞口37aや第1始動入賞口37aの左側方に配設された一般入賞口40に入賞するか、アウト口42から遊技機1の外部に排出される。ワープ通路80を通ってステージ部90に導かれた遊技球も第1始動入賞口37aに入賞したり、第1始動入賞口37aの左側方の一般入賞口40に入賞したりする。なお、一般入賞口40や第1始動入賞口37aに遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。
第1始動入賞口37aに遊技球が入賞すると、状態表示器50で第1特図変動表示ゲームが実行されるとともに、第1特図変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが変動表示装置35で実行される。変動表示装置35では、三つの数字等で構成される識別情報が順に変動表示する飾り特図変動表示ゲームが開始され、飾り特図変動表示ゲームに関する画像が表示部35aに表示される。第1始動入賞口37aへの遊技球の入賞が所定タイミングでなされた場合には、第1特図変動表示ゲームの結果が特別結果(大当り)となり、飾り特図変動表示ゲームでは三つの表示図柄が揃った状態で停止する。この場合には、変動入賞装置41の開閉扉41aが開いて、大当り遊技状態(特別遊技状態)となる。
大当り遊技状態中は、遊技球を変動入賞装置41の大入賞口へ入賞させるために、遊技者は右打ちを行うことになる。右打ちが行われる場合には、遊技球はセンターケース34の右遊技領域を流下する。変動入賞装置41の大入賞口は、所定時間経過するまで又は所定数の遊技球が大入賞口に入賞するまで、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)となる。大入賞口に遊技球が入賞することによって、遊技者には多くの遊技球を獲得可能な遊技価値が付与される。大入賞口に所定個数の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、第1特図変動表示ゲームが大当りとなった場合にはラウンド数は例えば2回に設定される。
大当り遊技状態後に遊技状態が時短状態(普電サポート状態)となる場合には、遊技機1では右打ちが行われる。時短状態(普電サポート状態)は、特図変動表示ゲーム(第1特図変動表示ゲーム又は第2特図変動表示ゲーム)が所定回数行われるまで継続される。
右遊技領域を流下した遊技球が普図始動ゲート36を通過すると、状態表示器50で普図変動表示ゲームが開始される。普図始動ゲート36への遊技球の通過が所定のタイミングでなされた場合には普図変動表示ゲームの結果が当りとなる。この場合には、普電ソレノイド27(図3参照)によって開閉部材37cが開かれ、第2始動入賞口37bへの遊技球の入賞可能性が高められる。
第2始動入賞口37bに遊技球が入賞すると、状態表示器50で第2特図変動表示ゲームが実行されるとともに、第2特図変動表示ゲームに対応する飾り特図変動表示ゲームが変動表示装置35で実行される。変動表示装置35では、三つの数字等で構成される識別情報が順に変動表示する飾り特図変動表示ゲームが開始され、飾り特図変動表示ゲームに関する画像が表示部35aに表示される。第2始動入賞口37bへの遊技球の入賞が所定タイミングでなされた場合には、第2特図変動表示ゲームの結果が特別結果(大当り)となり、飾り特図変動表示ゲームでは三つの表示図柄が揃った状態で停止する。この場合には、変動入賞装置41の開閉扉41aが開いて、大当り遊技状態(特別遊技状態)となる。変動入賞装置41の大入賞口は、所定時間経過するまで又は所定数の遊技球が大入賞口に入賞するまで、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)となる。第2特図変動表示ゲームが大当りとなった場合には、ラウンド数は例えば15回に設定される。
本実施形態の遊技機1では遊技者が左打ち又は右打ちを行いながら遊技が進行するので、センターケース34の右下方の遊技領域31には右打ちが推奨される遊技状態であることを遊技者に報知する報知装置100が設けられる。報知装置100の詳細については、図15〜図18を参照して後述する。
なお、遊技者が遊技状態に応じた打ち分けをしやすいように、変動表示装置35の表示部35aに左打ち又は右打ちの指示を表示してもよい。
次に、図3及び図4を参照して、遊技機1に備えられる遊技制御装置600及び演出制御装置700について説明する。
図3は、遊技機1の遊技制御装置600を中心とする制御系を示すブロック構成図である。図4は、遊技機1の演出制御装置700を中心とする制御系を示すブロック構成図である。
図3に示す遊技制御装置600は、遊技機1における遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)である。遊技制御装置600には、電源装置800、払出制御装置640、及び演出制御装置700が接続される。遊技制御装置600は、払出制御装置640や演出制御装置700に制御信号(コマンド)を送信し、各種処理の実行を指示する。さらに、遊技制御装置600には、各種スイッチや制御対象のソレノイド等が接続される。
遊技制御装置600は、各種演算処理を行うCPU部610と、各種信号の入力を受け付ける入力部620と、各種信号や制御信号を出力する出力部630とを備える。CPU部610、入力部620、及び出力部630は、互いにデータバス680によって接続される。
入力部620は、スイッチベース45(図5参照)等に設けられた各種スイッチから出力される信号や払出制御装置640から出力される信号を受け付ける。この入力部620は、近接インターフェース(I/F)621及び入力ポート622、623を備える。
入力ポート622、623は、近接I/F621を介して入力される信号を受け付けたり、外部から入力される信号を直接受け付けたりする。入力ポート622、623に入力した情報は、データバス680を介してCPU部610等に提供される。
近接I/F621は、各種スイッチから出力された信号を受け付け、それら入力信号を変換して入力ポート622に出力するインターフェースである。近接I/F621には、第1始動口スイッチ601、第2始動口スイッチ602、ゲートスイッチ603、入賞口スイッチ604a〜604n、及びカウントスイッチ605a、605bが接続される。
第1始動口スイッチ601は、遊技球が第1始動入賞口37aに入賞したことを検出するスイッチである。第2始動口スイッチ602は、遊技球が第2始動入賞口37bに入賞したことを検出するスイッチである。ゲートスイッチ603は、遊技球が普図始動ゲート36を通過したことを検出するスイッチである。入賞口スイッチ604a〜604nは、遊技球が一般入賞口40に入賞したことを検出するスイッチである。
第1始動口スイッチ601及び第2始動口スイッチ602の検出信号は、入力ポート622に出力されるとともに、CPU部610の反転回路612を介して遊技用マイコン611に出力される。これは、遊技用マイコン611の信号入力端子がロウレベルを有効レベルとして検知するように設計されているためである。
カウントスイッチ605a、605bは、遊技球が大入賞口に入賞したことを検出するスイッチである。カウントスイッチ605a、605bによって遊技球の入賞が検出されると、入賞した遊技球の数がカウントされ、カウントされた遊技球の数が遊技制御装置600に備えられたメモリに記憶される。カウントスイッチ605aは大入賞口の左端部に配設され、カウントスイッチ605bは大入賞口の右端部に配設される。カウントスイッチ605a、605bを大入賞口の両端部に設けることで、大入賞口に入賞した遊技球の検出漏れを防ぎ、大入賞口に所定個数以上の遊技球が入賞するのを防止する。
近接I/F621への入力信号の電圧は通常時には所定範囲内となっているため、近接I/F621によれば、各種スイッチからの信号の電圧値に基づいて各種スイッチにおけるリード線の断線、ショート、電圧値異常等を検出できる。このような異常を検出すると、近接I/F621は、異常検知出力端子から異常を示す信号を出力する。
また、入力ポート622には磁気センサスイッチ23及び振動センサスイッチ24からの信号が直接入力され、入力ポート623には前面枠開放検出(SW)25及びガラス枠開放検出スイッチ(SW)26からの信号が直接入力される。入力ポート623には、払出制御装置640からの各種信号も入力される。
磁気センサスイッチ23は、発射された遊技球の軌道を磁石によって操作する不正行為を検出するために磁力を検出する。振動センサスイッチ24は、遊技機1を振動させる不正行為を検出するために遊技機1の振動を検出する。
前面枠開放検出SW25は、前面枠5が開放されたことを検出する。前面枠開放検出SW25は、前面枠5が本体枠2から開放されるとオンに設定され、前面枠5が本体枠2に閉止されるとオフに設定される。
ガラス枠開放検出SW26は、ガラス枠6が開放されたことを検出する。ガラス枠開放検出SW26は、ガラス枠6が前面枠5から開放されるとオンに設定され、ガラス枠6が前面枠5に閉止されるとオフに設定される。
遊技制御装置600のCPU部610は、遊技用マイコン611と、反転回路612と、水晶発振器613とを備える。
遊技用マイコン611は、CPU611a、ROM611b、及びRAM611cを有しており、入力部620を介して入力された信号に基づいてROM611bに記憶されたプログラムを実行して大当り抽選等の各種処理を実行する。遊技用マイコン611は、出力部630を介して、遊技状態報知LED12や状態表示器50等から構成される一括表示装置、普電ソレノイド27、大入賞口ソレノイド28、演出制御装置700、及び払出制御装置640に制御信号を送信し、遊技機1を統括的に制御する。遊技用マイコン611は、チップセレクトで、信号を入力又は出力するポートを選択している。
ROM611bは、不揮発性の記憶媒体であり、遊技制御のためのプログラムやデータ等を記憶する。
RAM611cは、揮発性の記憶媒体であり、遊技制御に必要な情報(例えば、乱数値など)を一時的に記憶するワークエリアとして利用される。
反転回路612は、近接I/F621を介して入力された信号(第1始動口スイッチ601及び第2始動口スイッチ602からの信号)の論理値を反転させて遊技用マイコン611に出力する。
水晶発振器613は、タイマ割込み、システムクロック信号、大当り抽選等を行うためのハード乱数の動作クロック源として構成されている。
遊技制御装置600の出力部630は、ポート631a〜631eと、バッファ632a、632bと、ドライバ633a〜633dと、フォトカプラ634とを備える。
ポート631a〜631eは、データバス680を介して入力された信号を受け付ける。
バッファ632a、632bは、データバス680やポート631a、631bを介して入力された信号を一時的に保持する。
ドライバ633a〜633dは、ポート631c〜631eを介して入力される信号から各種駆動信号を生成して各装置に出力する。
フォトカプラ634は、外部の検査装置670に接続可能に構成されており、入出力される各種信号からノイズを除去して各種信号の波形を整形する。フォトカプラ634と検査装置670との間は、シリアル通信によって情報が送受信される。
払出制御装置640には、ポート631aを介してパラレル通信によってCPU部610から出力された情報が送信される。払出制御装置640に対しては片方向通信を担保する必要がないため、ポート631aから払出制御装置640の払出制御基板に制御信号が直接送信される。
払出制御装置640は、遊技制御装置600からの賞球指令信号に基づいて払出ユニット(図示省略)から賞球を排出させたり、カードユニット(図示省略)からの貸球要求信号に基づいて払出ユニットから貸球を排出させたりする。払出制御装置640は、球切れや故障等の障害が発生した場合に、払出異常ステータス信号やシュート球切れスイッチ信号、オーバーフロースイッチ信号を遊技制御装置600に出力する。
払出異常ステータス信号は、遊技球の払い出しが正常に行われていない場合に出力される信号である。シュート球切れスイッチ信号は、払い出し前において遊技球が不足している場合に出力される信号である。オーバーフロースイッチ信号は、下皿14(図1参照)に所定量以上の遊技球が貯留されている場合に出力される信号である。
演出制御装置700には、出力部630のポート631aからのデータストローブ信号(SSTB)及びポート631bからの8bitのデータ信号がバッファ632aを介して入力する。データストローブ信号(SSTB)は、データの有効又は無効を示す1bitの信号である。バッファ632aからの8+1bitの信号(サブコマンド)は、パラレル通信で出力される。バッファ632aは、演出制御装置700から遊技制御装置600に信号を送信できないようにして片方向通信を担保するために設けられている。演出制御装置700に送信されるサブコマンドには、変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等の演出制御指令信号が含まれる。
大入賞口ソレノイド28及び普電ソレノイド27には、ポート631c及びドライバ633aを介して、CPU部610から出力された信号が入力する。大入賞口ソレノイド28は変動入賞装置41の開閉扉41a(図2参照)を回動させ、普電ソレノイド27は第2始動入賞口37bの開閉部材37cを回動させる。
一括表示装置は、遊技状態報知LED12及び状態表示器50等から構成されている。一括表示装置のLEDのアノード端子はセグメント線を介してドライバ633cに接続し、このドライバ633cとポート631dとが接続している。一括表示装置のLEDのカソード端子はデジット線を介してドライバ633bと接続し、このドライバ633bとポート631cとが接続している。一括表示装置のLEDのアノード端子にはドライバ633cからのオン/オフ駆動信号が入力され、一括表示装置のLEDのカソード端子からはドライバ633bにオン/オフ駆動信号が出力される。
外部情報端子660は、特図変動表示ゲームの開始を示すスタート信号や大当り遊技状態の発生を示す特賞信号等の遊技データを情報収集端末装置に出力するための端子である。遊技データは、ポート631e及びドライバ633dを介して外部情報端子660に出力される。
遊技制御装置600は、中継基板650を介して、外部の試射試験装置に接続可能に構成されている。試射試験装置は、所定機関において遊技機1の型式試験を行うための装置である。試射試験装置には、第1始動口スイッチ601、第2始動口スイッチ602、ゲートスイッチ603、入賞口スイッチ604a〜604n、及びカウントスイッチ605a、605bからの信号や、大入賞口ソレノイド28及び普電ソレノイド27に出力される信号等、試射試験に必要な信号が入力する。
遊技制御装置600は、入力部620に設けられるシュミット回路624を介して、電源装置800に接続している。シュミット回路624は、電源の立ち上がり時や電源遮断時において遊技機1の動作が不安定になることを防ぐために、入力信号の揺らぎ(ノイズ)を除去する回路である。シュミット回路624には、電源装置800からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号が入力する。
電源装置800は、24Vの交流電源からDC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータや、DC32Vの電圧からDC12V、DC5V等のより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータを有する通常電源部810と、遊技用マイコン611の内部のRAM611cに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部820と、停電監視回路や初期化スイッチを有しており、遊技制御装置600に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号等の制御信号を出力する制御信号生成部830とを備える。
バックアップ電源部820は、遊技用マイコン611のRAM611cに記憶された遊技データをバックアップするための電源である。遊技制御装置600は、停電復旧後、RAM611cに保持された遊技データに基づいて、停電前の遊技状態に復旧させる。
制御信号生成部830は、DC12V及びDC5Vを生成するスイッチングレギュレータの入力電圧(保証DC32V)を監視する。検出電圧がDC17.2V〜DC20.0Vのときに停電と判定し、制御信号生成部830から停電監視信号が出力される。停電監視信号は、シュミット回路624を経由して、入力部620の入力ポート623に入力する。停電監視信号の出力後には、停電監視回路はリセット信号を出力する。リセット信号は、シュミット回路624を経由して、遊技用マイコン611及び出力部630の各ポート631a〜631eに入力する。遊技制御装置600は、停電監視信号を受け付けると所定の停電処理を行い、リセット信号を受け付けた後にCPU部610の動作を停止させる。
制御信号生成部830は初期化スイッチ(図示省略)を備えており、電源投入時に初期化スイッチがON状態となっている場合に、制御信号生成部830から初期化スイッチ信号が出力される。初期化スイッチ信号は、シュミット回路624を介して、入力部620の入力ポート623に入力する。初期化スイッチ信号は、遊技用マイコン611のRAM611c及び払出制御装置640のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する信号である。
図4に示す演出制御装置700は、遊技制御装置600の遊技用マイコン611と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)710と、主制御用マイコン710の制御下で映像制御等を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)720と、映像制御用マイコン720からのコマンドやデータに従って変動表示装置35(図2参照)への映像表示のための画像処理を行うVDP(Video Display Processor)730と、各種メロディや効果音等を上スピーカ10a及び下スピーカ10bから再生させる音源LSI705とを備える。
主制御用マイコン710と映像制御用マイコン720には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(Programmable Read Only Memory)702、703がそれぞれ接続される。
VDP730には、キャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM704が接続される。
音源LSI705には、音声データ等が記憶された音声ROM706が接続される。
主制御用マイコン710は、遊技制御装置600の遊技用マイコン611からのコマンドを解析し、映像制御用マイコン720へ出力映像の内容を指示したり音源LSI705への再生音の指示したりする。また、主制御用マイコン710は、遊技制御装置600からの制御コマンドに基づいて、LED等の点灯制御、各種モータの駆動制御、演出時間の管理等の処理も実行する。
主制御用マイコン710及び映像制御用マイコン720の作業領域を提供するRAM711、721は、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAM711、721はチップの外部に設けるようにしてもよい。
主制御用マイコン710と映像制御用マイコン720との間、主制御用マイコン710と音源LSI705との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。これに対して、主制御用マイコン710とVDP730との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアル方式の場合よりも短時間のうちにコマンドやデータを送信することができる。
VDP730には、画像ROM704から読み出されたキャラクタ等の画像データを展開したり加工したりするのに使用されるVRAM(ビデオRAM)731、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ732、及びLVDS(小振幅信号伝送)方式で変動表示装置35へ送信する映像信号を生成する信号変換回路733が設けられる。
VDP730から主制御用マイコン710へは、変動表示装置35の映像と、前面枠5や遊技盤30に設けられるLED等の点灯とを同期させるために垂直同期信号VSYNCが出力される。また、VDP730から映像制御用マイコン720へは、VRAM731への描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン720からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが出力される。
映像制御用マイコン720から主制御用マイコン710へは、映像制御用マイコン720が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが出力される。
主制御用マイコン710と音源LSI705との間においては、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け信号CTSと応答信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン720には、主制御用マイコン710よりも高速処理が可能なCPUが使用されている。主制御用マイコン710とは別に映像制御用マイコン720を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン710のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を変動表示装置35に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン720と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。
演出制御装置700は、遊技制御装置600から送信されるコマンドを受信するためのインタフェースチップ(コマンドI/F)701を備えている。演出制御装置700は、コマンドI/F701を介して、遊技制御装置600から送信された変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置600の遊技用マイコン611はDC5Vで動作し、演出制御装置700の主制御用マイコン710はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F701には信号のレベル変換の機能が設けられている。
演出制御装置700には、センターケース34や遊技盤30に設けられるLED等を含む盤装飾装置760を制御する盤装飾LED制御回路741、前面枠5等に設けられるLED等を含む枠装飾装置21を制御する枠装飾LED制御回路742、変動表示装置35における演出表示と協働して演出効果を高める電動役物や演出装置70等を含む盤演出装置770を駆動制御する盤演出モータ/SOL(ソレノイド)制御回路743、可動式照明9の照明駆動モータ等を含む枠演出装置22を駆動制御する枠演出モータ制御回路744が設けられている。これら制御回路741〜744は、アドレス/データバス740を介して主制御用マイコン710に接続されている。
また、演出制御装置700には、演出ボタン17(図1参照)が操作されたことを検知する演出ボタンSW(スイッチ)751や各種駆動モータが駆動されたことを検知する演出モータSW(スイッチ)752a〜752nのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン710へ検出信号を送信するスイッチ(SW)入力回路750、上スピーカ10a及び下スピーカ10bを駆動するオーディオパワーアンプ等からなるアンプ回路707、708が設けられている。
電源装置800の通常電源部810は、演出制御装置700及び当該演出制御装置700によって制御される電子部品に対して所定レベルの直流電圧を供給するために、複数種類の電圧を生成可能に構成されている。具体的には、駆動モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネル等からなる変動表示装置35を駆動するためのDC12V、コマンドI/F701の電源電圧となるDC5Vの他に、上スピーカ10a及び下スピーカ10bを駆動するためのDC18Vや、これらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させたりするのに使用するNDC24Vの電圧を生成することが可能となっている。
電源装置800の制御信号生成部830により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン710、映像制御用マイコン720、VDP730、音源LSI705、各種制御回路741〜744、707、708に供給され、これらをリセット状態にする。電源装置800は、映像制御用マイコン720の有する汎用ポートを利用して、VDP730に対するリセット信号を生成して供給する機能を有している。これにより、映像制御用マイコン720とVDP730の動作の連携性を向上させることができる。
図5を参照して、遊技機1のセンターケース34及び制御ベースユニット60について説明する。図5は、遊技盤30、センターケース34、及び制御ベースユニット60の斜視図である。
図5に示すように、センターケース34は遊技盤30の前面に配設され、制御ベースユニット60は遊技盤30の裏面に配設される。
制御ベースユニット60は、遊技盤30の裏面に取り付けられる枠状の制御ベース61と、制御ベース61の前面に設置される演出装置70と、制御ベース61の裏面に設置される変動表示装置35と、を備える。
制御ベース61には、演出装置70を収容可能な収容部61aと、変動表示装置35の表示部35aが臨む開口部61bとが形成される。変動表示装置35は制御ベース61の裏面に設置され、変動表示装置35の表示部35aは開口部61bを介して視認可能となっている。
演出装置70は可動演出装置71及びロゴ演出装置400から構成されており、可動演出装置71及びロゴ演出装置400は制御ベース61の収容部61a内に収容されている。
なお、制御ベースユニット60の下方における遊技盤30の裏面には、枠状のスイッチベース45が取り付けられる。スイッチベース45には、第1始動口スイッチ601や第2始動口スイッチ602、入賞口スイッチ604a〜604n、カウントスイッチ605a、605b等の各種スイッチが設置される。
センターケース34は、開口部34aを有する異形リング状部材であり、合成樹脂にて形成されている。センターケース34は、遊技盤30に形成された開口30aを介して遊技盤30の前面に取り付けられる。
<センターケース>
図5〜図14を参照して、センターケース34の詳細な構成について説明する。
図6は、センターケース34の下部に配設される部材を分解した分解斜視図である。図7は、センターケース34の右側部に配設される部材を分解した分解斜視図である。図8(A)及び図8(B)は、センターケース34の装飾部150を構成する上体部151の正面図及び裏面図である。図9は、センターケース34の裏面図である。図10(A)及び図10(B)は、ワープ通路80を構成する誘導部82の正面図及び分解斜視図である。図11(A)及び図11(B)は、誘導部82を構成する前側カバー部83の裏面図及び縦断面図である。図12(A)は誘導部82を構成する前側カバー部83の裏面図であり、図12(B)は誘導部82を構成する後側カバー部84の正面図である。図13(A)及び図13(B)は、ステージ部90の正面図及び縦断面図である。図14は、ステージ部90の後方に配設されるカバー部材96の斜視図である。
図5及び図6に示すように、センターケース34は、遊技盤30に形成された開口30aに嵌装される嵌装部34bと、嵌装部34bに対して鍔状に形成される鍔部34cとを有し、鍔部34cを介して遊技盤30に固定される。したがって、センターケース34は、鍔部34cよりも前方側が遊技領域31内に配設されることになる。
センターケース34の上部には、遊技球が転動可能なガイド部34dが設けられる。ガイド部34dは、鍔部34cから前方に立設するとともに開口部34aに沿うように形成される。
上記したセンターケース34は、鳥の形状を模した装飾部150と、遊技球が転動可能な転動面91を有するステージ部90と、遊技領域31を流下する遊技球をステージ部90に導くワープ通路80と、をさらに備える。
図6〜図9を参照して、センターケース34の右側部に配設される装飾部150について説明する。
図6及び図7に示すように、装飾部150は、鳥の形状を模した装飾用の部材であり、センターケース34の右下部から右上部に亘って設けられる。装飾部150は、鳥の頭部を含む上体部分の形状を模した上体部151と、鳥の翼の形状を模した翼部152と、鳥の尾の形状を模した三本の尾部153〜155と、を備える。
図8(A)、図8(B)、及び図9に示すように、装飾部150の上体部151は、遊技者から視認可能となるように、センターケース34の右下部の裏面に固定される。上体部151の表面はメッキ加工されているが、鳥の首部分に相当する位置では羽模様の外縁部を縁取るように筋状の透光部151a(図8(A)の太線部)が設けられている。また、上体部151において、鳥の眼に相当する位置には、前後方向に貫通する貫通孔151b(図8(A)参照)が形成されている。
上体部151の裏面には複数のLEDを有するLED基板158が設置されており、これらLEDは遊技状態に応じて発光制御される。LEDから発せられたLED光は、上体部151の透光部151a及び貫通孔151bを介して遊技者に視認される。このようにメッキ加工された上体部151がLED光を通過させる透光部151a及び貫通孔151bを備えることによって、装飾部150による装飾効果(演出効果)が高められる。
図6及び図7に示すように、装飾部150の翼部152は、上体部151の前側に位置するように、センターケース34の右下部の前面に固定される。翼部152の表面はメッキ加工されている。
図6及び図9に示すように、装飾部150の尾部153〜155は、透光性を有する部材によって形成されており、表面の一部がメッキ加工されている。これら尾部153〜155はそれぞれ長さが異なっており、尾部153から尾部155の順番で長くなるように形成されている。
尾部155の下端部に幅方向に突出する一対の取付部155a、155bが形成され、尾部155の上端部と下端部の間には幅方向に突出する取付部155cが形成される。尾部155の取付部155aには尾部153の下端部が固定され、尾部155の取付部155cには尾部153の上端部が固定される。
尾部155の取付部155bは、尾部154の下端部を介して、センターケース34の右側部の裏面に固定される。尾部155の上端部は、センターケース34の最上部の前面に固定される。
尾部154の下端部は、センターケース34の裏面と尾部155の取付部155bとによって挟まれた状態で固定される。尾部154の上端部は、センターケース34の右上部の前面に固定される。
尾部153〜155の各下端部は上体部151の上部と連接するように配設されており、上体部151と尾部153〜155とが一体の装飾部材として視認されるようになっている。また、尾部153〜155は、センターケース34に配設された状態で、下端部から上端部に向かって前方に傾斜するように構成されている。
次に、図6、図10〜図12を参照して、センターケース34の左下部に配設されるワープ通路80について説明する。
図6、図10(A)、及び図10(B)に示すように、ワープ通路80は、遊技領域31を流下してきた遊技球を受け入れ可能な受入部81と、受入部81を通過した遊技球をステージ部90の転動面91の一端部に誘導する誘導部82と、を備えている。
受入部81は、円筒状部材であって、遊技球が流下可能な通路として形成される。受入部81の入口部分は、センターケース34の左側方を流下してきた遊技球を受け入れやすいように左斜め上方に向かって開口している。受入部81の出口部分から排出された遊技球は、受入部81の下流端に接続される誘導部82内に流れ込む。
誘導部82は、前側カバー部83と後側カバー部84とによって隔てられた通路である。誘導部82の上流端における前側カバー部83の前面には、受入部81の出口部分から排出された遊技球が通過可能な流入口82aが形成される。誘導部82の下流端には、前側カバー部83と後側カバー部84とによって遊技球を排出可能な排出口82bが形成される。
前側カバー部83及び後側カバー部84は、透明樹脂材料によって形成された部材である。前側カバー部83は、表面が湾曲するように形成されたレンズ部83aを複数有している。これらレンズ部83aは、遊技球流下方向に沿って並設される。レンズ部83aの遊技球流下方向における幅(図10(A)参照)は、遊技球の直径よりも僅かに狭い幅に設定される。レンズ部83aを通過する遊技球は、レンズ部83aによって実際よりも大きな球として遊技者に認識される。このようにレンズ部83aは、遊技球を大きく見せる拡大機能を有している。
図11(A)、図11(B)、及び図12(A)に示すように、前側カバー部83の裏面には、遊技球を滑らかに流下させるためのリブ83bが突出形成される。リブ83bは、遊技球流下方向に沿って延設されており、レンズ部83aに対応する位置にも設けられる。リブ83bは、遊技球をスムーズに誘導するだけでなく、流下する遊技球がレンズ部83aに衝突することを防止する。これにより、遊技球の接触に起因するレンズ部83aの摩耗や損傷が抑制される。
図10(B)及び図12(B)に示すように、後側カバー部84の前面には、遊技球を滑らかに流下させるためのリブ84aが突出形成される。リブ84aは、遊技球流下方向に沿って延設される。後側カバー部84のリブ84a及び前側カバー部83のリブ83b(図12(A)参照)は遊技球流下方向に延設されるので、誘導部82に導かれた遊技球は、リブ84aとリブ83bとの間で滑らかに流下して、排出口82bを通ってステージ部90の転動面91上に導かれる。
次に、図6、図7、図13、図14を参照して、センターケース34の下部中央に配設されるステージ部90について説明する。
図6及び図7に示すように、ステージ部90は、遊技球が転動可能であってセンターケース34の下部中央において左右方向に延設される転動面91を備える。ステージ部90の上面が転動面として形成されている。
図7、図13(A)、及び図13(B)に示すように、ステージ部90には、転動面91上を転動する遊技球を遊技領域31に向けて流下させる溝部94が形成される。溝部94は、上下方向に延設される溝である。溝部94の入口部94aは転動面91の中央部に開口しており、溝部94の出口部94bはステージ部90の前面に開口している。
ステージ部90の転動面91は、左右両端部と中央部とが高くなるように設定された波状に形成されている。転動面91の中央部には溝部94の入口部94aに向かって前方に下り傾斜する第1案内部92が形成され、第1案内部92の左右側方には遊技領域31に向かって前方に下り傾斜する第2案内部93が形成される。
ワープ通路80を通ってステージ部90に導かれた遊技球は、転動面91上を転動した後、第1案内部92から溝部94を通って遊技領域31に排出されるか、又は第2案内部93から遊技領域31へと排出される。ステージ部90に設けられる溝部94の出口部94bは第1始動入賞口37aの直上方に形成されるのに対して第2案内部93は第1始動入賞口37aの左右側にずれて配設されるため(図2参照)、溝部94の出口部94bから排出される遊技球の方が第2案内部93から排出される遊技球よりも第1始動入賞口37aへ誘導される確率が高くなる。
なお、図13(A)及び図13(B)に示すように、溝部94に対応する位置におけるステージ部90の前面には、鳥居の形状を模した装飾部95が固定される。装飾部95の上端部は、転動面91よりも上方に突出するとともに後方に向かって下り傾斜するように形成される。装飾部95の上端部の幅は溝部94の幅よりも大きく設定される。また、装飾部95の下端部は、遊技球の排出を阻害しないように出口部94bを跨ぐように形成されている。上記のように構成される装飾部95をセンターケース34に配設することで、転動面91上を転動する遊技球が溝部94の入口部94aに誘導されやすくなり、遊技球の第1始動入賞口37aへの入賞確率が向上する。
図6及び図14に示すように、ステージ部90の後方にはカバー部材96が設けられる。カバー部材96の後方には可動演出装置71の下側可動部300(図2参照)が配設されるが、カバー部材96は透明部材によって形成されているため、下側可動部300はカバー部材96を介して視認可能となっている。
カバー部材96は、ステージ部90と誘導部82の前側カバー部83とに固定される。誘導部82が配設される側のカバー部材96の端部(右端部)には、誘導部82に対して位置決め可能な突起96c(図14参照)が形成されている。誘導部82の後側カバー部84には突起96cに対応した形状の凹部84b(図10(B)及び図12(B)参照)が形成されており、突起96cを凹部84bに挿入することで、カバー部材96の位置決めが行われる。このように位置決めされた状態で、カバー部材96は、ステージ部90の裏面及び前側カバー部83の裏面に固定される(図9参照)。
上記したカバー部材96は、転動面91の後縁部から上方に起立する起立壁部96aと、転動面91と対向するように起立壁部96aから前方に向かって折り返される折返壁部96bとから構成される。カバー部材96の起立壁部96aと折返壁部96bとによって、転動面91を転動する遊技球が変動表示装置35側(図2参照)に流入することを防止できる。また、折返壁部96bはその先端がステージ部90の前面よりも前方に突出するように形成されるので、ステージ部90の下方の遊技領域31(図2参照)において遊技球が障害釘等に衝突して上方に跳ね上がっても、折返壁部96bによって遊技領域31側に跳ね返される。これにより遊技領域31から跳ね上がった遊技球が変動表示装置35側に進入することを防止できる。
なお、図6に示すように、ステージ部90の下部とカバー部材96の下部との間には、発光演出可能なLEDを有するLED基板97が配設されている。
<報知装置>
次に、図5、図15〜図18を参照して、右打ちが推奨される遊技状態であることを遊技者に報知可能な報知装置100について説明する。なお、右打ちが推奨される遊技状態とは、前述のように大当り遊技状態や時短状態(普電サポート状態)等である。
図15(A)は報知装置100及びスイッチベース45の斜視図であり、図15(B)は報知装置100の分解斜視図である。図16(A)は報知装置100の裏面図であり、図16(B)は飾り部材113〜115及び動力伝達機構130の側面図である。図17(A)及び図17(B)は、報知装置100の裏面図及び斜視図である。図18は、報知装置100の壁部112の正面図である。
図5に示すように、報知装置100は、遊技盤30の右下部に形成された開口30bを介して遊技盤30の前面に配設される。報知装置100の後方には、遊技盤30の裏面に取り付けられたスイッチベース45が位置している。
図15(A)及び図15(B)に示すように、報知装置100は、遊技盤30(図5参照)に固定される固定ベース110と、固定ベース110の前面に演出領域111を画定する壁部112と、演出領域111内に配設される三つの飾り部材113〜115と、飾り部材113〜115を駆動する駆動源としてのソレノイド120と、ソレノイド120の駆動力を飾り部材(可動装飾部)113〜115に伝達する動力伝達機構130と、を備える。
固定ベース110は、各種部材が配設される枠状部材であり、遊技盤30の開口30b(図5参照)に対して嵌装可能に構成されている。固定ベース110には、始動入賞口37(図2参照)の右側方に位置する一般入賞口40が設けられる。この一般入賞口40は、入賞した遊技球をスイッチベース45側(後方)に誘導するように形成されている。図15(A)の矢印A1に示すように遊技球が一般入賞口40に入賞すると、遊技球は後方のスイッチベース45内に導かれ、スイッチベース45の前面に形成された流下通路45aを矢印A2、A3の順に蛇行しながら流下して矢印A4に示すように外部に排出される。
また、固定ベース110の前面には、演出領域111を形成するように壁部112が立設される。壁部112の上面112aは、センターケース34の右側方の遊技領域31を流下してきた遊技球が転動可能な転動面として形成されている。壁部112の上面112aは、変動入賞装置41(図2参照)の大入賞口に向かって下り傾斜している。
飾り部材113〜115は、鈴の形状を模した装飾用の部材である。飾り部材113〜115は、揺動軸113a〜115aを介して、上面112aの下方の演出領域111内に揺動自在に配設される。揺動軸113a〜115aは、固定ベース110を前後方向に貫通するように設けられ、固定ベース110に対して回転可能に軸支されている。飾り部材113〜115は揺動軸113a〜115aの前端部に固定されている。
ソレノイド120は、飾り部材113〜115を揺動させるための駆動力を発生させる駆動源である。ソレノイド120は、プランジャ121が上下方向に移動可能なようにスイッチベース45の前面に固定される。ソレノイド120のプランジャ121の先端には、後述する動力伝達機構130の一部と係合する係合部122が固定される。係合部122には、長孔122aが形成されている。
図16(A)、図16(B)、及び図17(A)に示すように、動力伝達機構130は、揺動アーム131と、揺動アーム131と係合する駆動ギア132と、駆動ギア132と噛合する第1従動ギア133及び第2従動ギア134と、第2従動ギア134と噛合する第3従動ギア135と、第3従動ギア135と噛合する第4従動ギア136と、を備える。
固定ベース110の裏面にはカバー部116(図17(A)参照)が取り付けられ、揺動アーム131はカバー部116の裏面に揺動可能に配設される。揺動アーム131の中央部は軸131aによって軸支されており、揺動アーム131は軸131aを中心に揺動可能となっている。揺動アーム131の一端部にはソレノイド120の係合部122の長孔122aに挿入される係合軸131bが設けられ、揺動アーム131の他端部には駆動ギア132の係合溝(図示省略)に挿入される係合軸131cが設けられる。
各ギア132〜136は、固定ベース110とカバー部116との間の収容空間内に回転自在に配設される。
駆動ギア132は、固定ベース110の裏面に固定された回転軸132aによって回転可能に軸支される。駆動ギア132は回転中心から径方向にずれた位置に係合溝(図示省略)を有しており、この係合溝に揺動アーム131の係合軸131cが係合する。揺動アーム131の係合軸131cは、カバー部116の開口部116a(図17(A)参照)を介して収容空間内に導かれる。駆動ギア132は、第1従動ギア133及び第2従動ギア134と噛合する。
第1従動ギア133は、飾り部材113が固定された揺動軸113aの後端部に固定される。したがって、第1従動ギア133が回転すると、第1従動ギア133の回転に応じて飾り部材113も回転する。
第2従動ギア134は、飾り部材114が固定された揺動軸114aの後端部に固定される。したがって、第2従動ギア134が回転すると、第2従動ギア134の回転に応じて飾り部材114も回転する。第2従動ギア134は、第3従動ギア135と噛合する。
第3従動ギア135は、固定ベース110の裏面に固定された回転軸135aによって回転可能に軸支される。第3従動ギア135は、第2従動ギア134及び第4従動ギア136と噛合する。
第4従動ギア136は、飾り部材115が固定された揺動軸115aの後端部に固定される。したがって、第4従動ギア136が回転すると、第4従動ギア136の回転に応じて飾り部材115も回転する。
図16(A)、図17(A)、及び図17(B)を参照して、報知装置100の飾り部材113〜115の揺動動作について説明する。
ソレノイド120が駆動されていない状態では、報知装置100の飾り部材113〜115は演出領域111内において傾斜状態で停止している(図15(B)参照)。
図17(A)に示すように、ソレノイド120への通電がオンになると、プランジャ121が下方に引っ張られ、駆動ギア132と係合する側の揺動アーム131の端部が押し上げられる。これにより、駆動ギア132が図16(A)において反時計回りに回転する。このように駆動ギア132が回転することで、第1従動ギア133、第2従動ギア134、及び第4従動ギア136が図16(A)において時計回りに回転し、飾り部材113〜115が図17(B)において反時計回りに回転する。
その後、ソレノイド120への通電がオフになると、プランジャ121が上方に押し上げられ、駆動ギア132と係合する側の揺動アーム131の端部が引き下げられる。これにより、駆動ギア132が図16(A)において時計回りに回転する。このように駆動ギア132が回転することで、第1従動ギア133、第2従動ギア134、及び第4従動ギア136が図16(A)において反時計回り方向に回転し、飾り部材113〜115が図17(B)において時計回りに回転する。
上記した報知装置100では、右打ちが推奨される遊技状態である場合に、ソレノイド120への通電のオン、オフが所定時間繰り返し行われる。これにより、三つの飾り部材113〜115が図17(B)の矢印で示すように揺動して遊技者の注意を引きつけるので、報知装置100は右打ちが推奨される遊技状態であることを遊技者に報知することが可能となる。
また、壁部112の上面112aは右打ちされた遊技球が転動する転動面として形成され、飾り部材113〜115は壁部112の上面112aの下方の演出領域111内に揺動自在に配設されるので、飾り部材113〜115の揺動によって遊技者は右打ちが推奨される遊技状態であることを容易に認識することができる。
なお、図18に示すように、報知装置100の壁部112の上面112aは、変動入賞装置41(図2参照)の大入賞口に向かって下り傾斜している。上面112aの上流領域は直線状に形成され、上面112aの下流領域は上に凸となる湾曲状に形成される。このように、上面112aの下流領域は、上面112a転動後の遊技球の速度が変動入賞装置41の大入賞口に到達し易い速度となるように、遊技球の流下速度を減速させる。また、上面112aの下流領域を上に凸となる湾曲状に形成することで、演出領域111を拡大することができ、飾り部材113〜115の揺動範囲を広げることが可能となる。
<演出装置>
図19を参照して、演出装置70について説明する。図19は、演出装置70の分解斜視図である。
図19に示すように、演出装置70は、制御ベース61の収容部61a内に収容される装置であって、遊技状態に応じて発光演出や動作演出を実行する。演出装置70は、制御ベース61の収容部61aに取り付けられる取付ベース(ベース部材)73と、取付ベース73の前面を装飾する装飾カバー74と、上側可動部200及び下側可動部300を有する可動演出装置71と、上側可動部200に設けられるロゴ演出装置400と、から構成される。
取付ベース73は、略矩形状の枠部材であり、制御ベース61の前面に固定される。取付ベース73には、変動表示装置35の表示部35a(図2参照)を視認可能な開口部73aが形成される。取付ベース73の前面には、装飾カバー74が配設される。
図20、及び図21(A)〜図21(D)を参照して、装飾カバー74について説明する。図20は、装飾カバー74の分解斜視図である。図21(A)及び図21(B)は装飾カバー74の正面図及び縦断面図であり、図21(C)及び図21(D)はセンターケース34を配設した状態の装飾カバー74の正面図及び縦断面図である。
図20、図21(A)、及び図21(B)に示すように、装飾カバー74は、取付ベース73(図19参照)の前面に固定される枠部材である。装飾カバー74は、透明な部材であって、取付ベース73の上部及び両側部を覆うように略コ字状に形成されている。装飾カバー74は、当該装飾カバー74の後方から発せられたLED光を散乱させる第1レンズ74a及び第2レンズ74bを備える。
装飾カバー74の右側部には、センターケース34に設けられる装飾部150の一部を構成する尾部156、157が設けられる。尾部156、157は、透光性を有する部材によって形成されており、表面の一部がメッキ加工されている。
図21(C)及び図21(D)に示すように、センターケース34には鳥の形状を模した装飾部150が設けられており、センターケース34に設置される装飾部150の尾部153〜155は下端部から上端部に向かって前方に傾斜している。装飾カバー74に設けられる尾部156、157は、尾部153〜155の傾斜と対応するように形成されており、下端部から上端部に向かって前方に傾斜している。したがって、装飾カバー74の前方にセンターケース34を設置すると、尾部156、157の各下端部は装飾部150の上体部151の上側部分と連接するように配置され、上体部151、翼部152、及び尾部153〜157が一体の装飾部材として視認される(図21(C)参照)。
<可動演出装置>
次に、図19、図22〜図26を参照して、可動演出装置71について説明する。
図22(A)及び図22(B)は、可動演出装置71の正面図及び分解斜視図である。図23(A)及び図23(B)は、可動演出装置71の動力伝達機構250の側面図及び分解図である。図24(A)は初期状態の可動演出装置71の正面図であり、図24(B)は下降動作後の可動演出装置71の正面図である。図25(A)及び図25(B)は、初期状態の動力伝達機構250の様子を説明する取付ベース73の正面図及び裏面図である。図26(A)及び図26(B)は、下降動作後の動力伝達機構250の様子を説明する取付ベース73の正面図及び裏面図である。
図19に示すように、可動演出装置71は、装飾カバー74の上部前面にスライド可能に配設される上側可動部(第1可動部)200と、取付ベース73の下部前面にスライド可動に配設される下側可動部(第2可動部)300と、上側可動部200及び下側可動部300を駆動させるための駆動力を発生させる左右一対の駆動モータ(主駆動源)240と、駆動モータ240の駆動力を上側可動部200及び下側可動部300に伝達する左右一対の動力伝達機構(主動力伝達機構)250と、を備える。
図22(A)及び図22(B)に示すように、上側可動部200は、神輿の屋根の形状を模した装飾部材である。上側可動部200は、変動表示装置35の表示部35aの上部前方において、第1初期位置(図24(A)参照)と第1下降位置(図24(B)参照)との間で昇降可能に構成されている。
上側可動部200の本体部210の中央には後述するロゴ演出装置400が配設され、本体部210の裏面には裏面カバー211が取り付けられる。裏面カバー211の中央には、後方に突出する軸212が設けられる。上側可動部200の軸212は、装飾カバー74の挿通孔74cを介して、取付ベース73のガイド孔73bに挿入される。挿通孔74c及びガイド孔73bは上側可動部200の昇降移動に対応して上下方向に延設された長孔として形成される。取付ベース73のガイド孔73bから後方に突出した軸212の端部には、抜け止め部材としてのE型止め輪(図示省略)が取り付けられる。
また、上側可動部200の本体部210の両端部には、動力伝達機構250の一部と係合する係合軸213が突出形成されている。
図22(A)及び図22(B)に示すように、下側可動部300は、長方形状の装飾部材である。下側可動部300は、変動表示装置35の表示部35aの下部前方において、第2初期位置(図24(A)参照)と第2下降位置(図24(B)参照)との間で昇降可能に構成されている。
下側可動部300の本体部310の前面には、提灯の形状を模した装飾部320が設置されている。
本体部310の下部中央には、後方に突出する軸311が設けられる。下側可動部300の軸311は、取付ベース73のガイド孔73cに挿入される。ガイド孔73cは、下側可動部300の昇降移動に対応して上下方向に延設された長孔として形成される。ガイド孔73cから後方に突出した軸311の端部には、抜け止め部材としてのE型止め輪(図示省略)が取り付けられる。
また、本体部310の両端部には、動力伝達機構250の一部と係合する係合軸312が突出形成されている。
図19に示すように、動力伝達機構250及び駆動モータ240は、取付ベース73の左右両側部に一つずつ配設される。右側に配設される動力伝達機構250及び駆動モータ240と、左側に配設される動力伝達機構250及び駆動モータ240とは同じ構成であるため、主に右側に配設される動力伝達機構250及び駆動モータ240の構成について説明する。なお、左側に配設される動力伝達機構250及び駆動モータ240については、右側と同じ部材に同一の符号を付して説明を省略する。
図22(B)、図23(A)、及び図23(B)に示すように、動力伝達機構250は、上側可動部200の端部に設けられた係合軸213と係合する上リンク260と、下側可動部300の端部に設けられた係合軸312と係合する下リンク270と、を備える。
上リンク260は、取付ベース73に対して上下方向にスライド可能に配設される部材である。上リンク260は、前面部261と、中間部262と、裏面部263と、を備える。
上リンク260の前面部261は、上下方向に延設された棒状部材である。前面部261の上端には、上側可動部200の係合軸213が係合する係合孔261aが設けられる。係合孔261aは、左右方向が長径となる長孔である。また、前面部261には、後方に突出する軸部261bが一対形成される。これら軸部261bは、上下方向に所定の間隔を空けて配置される。
上リンク260の中間部262は、上下方向に延設された板状部材である。中間部262は、前面部261の軸部261bを挿通可能な挿通部262aを有している。中間部262は、軸部261bが挿通部262aを挿通した状態で、前面部261の裏面に取り付けられる。中間部262の下端には、係合突起262bが後方に向かって突出形成されている。また、係合突起262bよりも上方の中間部262には、前方に向かって窪む凹部262cが設けられる。
上リンク260の裏面部263は、上下方向に延設された板状部材である。前面部261及び中間部262は取付ベース73の前側に配設され、裏面部263は取付ベース73の裏側に配設される。取付ベース73の側部には長孔状の上スライド孔73d、中スライド孔73e、及び下スライド孔73fが上下方向に並んで形成されており(図19参照)、前面部261の2つの軸部261bは上スライド孔73dと中スライド孔73eを挿通する。裏面部263は、上スライド孔73d及び中スライド孔73eから後方に突出した前面部261の軸部261bに固定される。このように、前面部261の軸部261bが上スライド孔73d及び中スライド孔73eに対して摺動可能に配設されることで、上リンク260は上下方向に移動可能となる。
裏面部263の外側縁部には、上下方向に沿ってラックギア263aが形成されている。ラックギア263aは、駆動モータ240の駆動軸241に固定される駆動ギア242と噛合する(図25(B)参照)。
図22(B)、図23(A)、及び図23(B)に示すように、下リンク270は、取付ベース73に対して上下方向にスライド可能に配設される部材である。下リンク270は、前面部271と、裏面部272と、を備える。
下リンク270の前面部271は、上下方向に延設された棒状部材である。前面部271の下端には、下側可動部300の係合軸312が係合する係合孔271aが設けられる。係合孔271aは、左右方向が長径となる長孔である。
前面部271には、後方に突出する軸部271bが一対形成される。これら軸部271bは、上下方向に所定の間隔を空けて配置される。
前面部271の上端には、係合突起271cが前方に向かって突出形成されている。係合突起271cよりも下方の前面部271には、後方に向かって窪む凹部271dが設けられる。
下リンク270の裏面部272は、上下方向に延設された板状部材である。前面部271は2つの軸部271bが取付ベース73の下スライド孔73f(図19参照)を挿通した状態で取付ベース73の前面に配設され、裏面部272は下スライド孔73fから後方に突出した前面部271の軸部271bに固定される。このように、前面部271の軸部271bが下スライド孔73fに対して摺動可能に配設されることで、下リンク270は上下方向に移動可能となる。
下リンク270の係合突起271cは上リンク260の凹部262cに挿入され、上リンク260の係合突起262bは下リンク270の凹部271dに挿入される。可動演出装置71が初期状態(図24(A)参照)である場合には、上リンク260の係合突起262bが下リンク270の係合突起271cに下側から当接しており、上リンク260の係合突起262bによって下リンク270が吊り上げられた状態となっている(図23(B)参照)。
次に、図24(A)〜図26(B)を参照して、可動演出装置71における演出について説明する。なお、図25(A)〜図26(B)では、上側可動部200及び下側可動部300の記載を省略している。
図24(A)、図25(A)、及び図25(B)に示すように、遊技の始動開始直後等においては可動演出装置71は初期状態にあり、二つの駆動モータ240は停止している。初期状態では、上リンク260は上限位置で停止しており、下リンク270は上リンク260の係合突起262bによって吊り上げられた状態で停止している(図23(B)参照)。これにより、上側可動部200は変動表示装置35の前側上部の第1初期位置(図24(A)参照)に位置し、下側可動部300は変動表示装置35の前側下部の第2初期位置(図24(A)参照)に位置している。この時、上側可動部200の軸212は取付ベース73のガイド孔73bの上端部にあり、下側可動部300の軸311は取付ベース73のガイド孔73cの上端部にある。
なお、取付ベース73の両側部には、動力伝達機構250毎に略コ字形状の光電センサ75が配設される。上リンク260の裏面部263(図25(B)参照)の下端には、上リンク260の位置に応じて光電センサ75の凹部に挿入され、光電センサ75の発射光を遮光可能な遮光部263bが形成されている。光電センサ75が通光状態であるか遮光状態であるかを検知することで、上側可動部200が第1初期位置にあること及び下側可動部300が第2初期位置にあることを検出することが可能となる。
図24(B)、図26(A)、及び図26(B)に示すように、所定の遊技状態(特図変動表示ゲームの結果が大当りになる確率が高い状態等)では、可動演出装置71において上側可動部200及び下側可動部300の下降動作が実行される。
この下降動作時には、左右二つの上リンク260が同期して下降するように、二つの駆動モータ240が同期制御される。これにより、二つの上リンク260と連結する上側可動部200は、水平状態を維持したまま第1初期位置(図24(A)参照)から第1下降位置(図24(B)参照)まで下降して停止する。上側可動部200の軸212は、取付ベース73のガイド孔73bに沿って、ガイド孔73bの上端部から略中央部まで下降する。
上側可動部200が第1初期位置にある場合には変動表示装置35の表示部35aの上部は視認可能となっているが、上側可動部200が第1下降位置まで下降すると、上側可動部200によって表示部35aの上部が遮蔽され視認不能となる。
上リンク260の係合突起262bを介して吊り上げられている下リンク270は、上リンク260の下降に伴って、下側可動部300の自重により下降する。左右二つの下リンク270が同期して下降するので、二つの下リンク270と連結する下側可動部300は、水平状態を維持したまま第2初期位置(図24(A)参照)から第2下降位置(図24(B)参照)まで下降する。第2下降位置において、下側可動部300は、当該下側可動部300の底部が取付ベース73の底部に当接した状態で停止する。下側可動部300の軸311は、取付ベース73のガイド孔73cに沿って、ガイド孔73cの上端部から下端部まで下降する。
下側可動部300が第2初期位置にある場合には下側可動部300によって変動表示装置35の表示部35aの下部が遮蔽され視認不能となっているが、下側可動部300が第2下降位置まで下降して表示部35aの下方に退避すると、表示部35aの下部が視認可能となる。
上側可動部200が第1下降位置まで下降すると上側可動部200によって表示部35aの上部が遮蔽され視認不能となるが、下側可動部300が第2下降位置まで下降して表示部35aの下部が視認可能となるので、上側可動部200及び下側可動部300の下降動作後に、上側可動部200と下側可動部300との間における表示部35aの演出表示領域が狭くなることがない。
下降動作終了後には、左右二つの上リンク260が同期して上限位置まで上昇するように、二つの駆動モータ240が同期制御され、上側可動部200が第1下降位置から第1初期位置まで戻り、下側可動部300が第2下降位置から第2初期位置まで戻る。
なお、上側可動部200、下側可動部300がそれぞれ第1下降位置、第2可動位置にある状態で、上リンク260がさらに下降するように駆動モータ240を駆動してもよい。この場合には、上リンク260の係合突起262bが下リンク270の凹部271d内を下方に移動するので(図23(B)参照)、上リンク260の下降によって上側可動部200が第1下降位置よりも下方の最下降位置まで下降する。この時、上側可動部200の軸212は、取付ベース73のガイド孔73bに沿って、ガイド孔73bの略中央部から下端部まで移動する。
また、本実施形態では、二つの駆動モータ240を同期制御し、上リンク260を同方向に移動させることで、上側可動部200及び下側可動部300を水平状態のまま昇降させているが、二つの駆動モータ240を個別に制御し、一方の上リンク260を上昇させるとともに他方の上リンク260を下降させ、その後一方の上リンク260を下降させるとともに他方の上リンク260を上昇させることで、上側可動部200及び下側可動部300を揺動させてもよい。
次に、図27〜図29を参照して、下側可動部300に設けられる装飾部320の構成について説明する。
図27は、下側可動部300及び取付ベース73の斜視図である。図28は、下側可動部300の分解斜視図である。図29は、装飾部320を構成する可動装飾部322の裏面に取り付けられるスライド部材330の斜視図である。
図27及び図28に示すように、下側可動部300の本体部310の前面には装飾部320が設置されており、本体部310の左右両端部には係合軸312(図22(B)参照)を有する飾り部材313が設置されている。
装飾部320は、一個の提灯の形状を模した固定装飾部321と、二個の提灯の形状を模した可動装飾部322と、を備える。
固定装飾部321は、本体部310の中央に固定される。可動装飾部322は、固定装飾部321の左右両側に一つずつ配設される。可動装飾部322は、当該可動装飾部322の裏面に取り付けられるスライド部材330を介して、本体部310に対してスライド可能に設けられる。
可動装飾部322が配設される位置における本体部310には、上下一対の傾斜溝314が前後方向に貫通形成される。傾斜溝314は本体部310の外側から内側に向かって下り傾斜するように形成されており、傾斜溝314の下端が本体部310の中央寄りに位置し、傾斜溝314の上端が本体部310の外側寄りに位置している。
スライド部材330の前面には、傾斜溝314に対して摺動可能な上下一対の摺動軸331が形成される。スライド部材330は摺動軸331が傾斜溝334内に挿入されるように本体部310の裏面に配設され、可動装飾部322は本体部310の前方からスライド部材330の摺動軸331の先端に固定される。スライド部材330が摺動軸331を介して傾斜溝314に沿ってスライド移動することで、可動装飾部322が本体部310の前面においてスライド移動する。
スライド部材330は、動力伝達機構(副動力伝達機構)350を介して伝達されるソレノイド(副駆動源)340の駆動力に基づいて駆動される。ソレノイド340及び動力伝達機構350は、左右二つの可動装飾部322毎にそれぞれ設けられる。右側の可動装飾部322に対応するソレノイド340及び動力伝達機構350と、左側の可動装飾部322に対応するソレノイド340及び動力伝達機構350とは同じ構成であるため、以下では主に右側の可動装飾部322に対応するソレノイド340及び動力伝達機構350の構成について説明する。なお、左側の可動装飾部322に対応するソレノイド340及び動力伝達機構350については、右側と同じ部材に同一の符号を付して説明を省略する。
図27に示すように、右側の可動装飾部322を駆動するソレノイド340は、取付ベース73の前面の右下部に固定される。ソレノイド340は、プランジャが取付ベース73の内側に向くように横置きされる。ソレノイド340のプランジャの先端には、動力伝達機構350の一部と係合する係合部341が固定される。係合部341には、上下方向に延設される長孔341aが形成されている。
図27〜図29に示すように、動力伝達機構350は、取付ベース73の前面下部に回動自在に配設される回動アーム351と、スライド部材330の裏面に設けられるガイド部352と、を備える。
回動アーム351は棒状部材であり、回動アーム351の下端は取付ベース73に軸支されている。回動アーム351の上端にはスライド部材330のガイド部352と係合可能な駆動軸351aが形成され、回動アーム351の下端寄りの位置にはソレノイド340の係合部341の長孔341aに係合する係合軸351bが形成される。
ガイド部352は、回動アーム351の駆動軸351aと当接可能な壁部材であり、スライド部材330の裏面に設けられる。ガイド部352は、本体部310の内側から外側に向かって下り傾斜するように形成される。
図30(A)〜図30(C)を参照して、可動装飾部322の演出動作について説明する。
図30(A)は第2初期位置にある時の下側可動部300の裏面図であり、図30(B)は第2下降位置寄りにある時の下側可動部300の裏面図である。図30(C)は、図30(B)における破線領域の拡大図である。
図30(A)に示すように、可動演出装置71が初期状態であって下側可動部300が第2初期位置にある場合には、回動アーム351の駆動軸351aとスライド部材330のガイド部352とが左右方向に並ぶように位置し、駆動軸351aがガイド部352に当接可能となっている。この場合に、ソレノイド340への通電がオンになると、プランジャがソレノイド340内に引き込まれ、回動アーム351が初期位置から回動して、回動アーム351の上端が矢印Aに示すように旋回する。回動アーム351の上端が旋回すると、回動アーム351の駆動軸351aがスライド部材330のガイド部352に当接する。回動アーム351の駆動軸351aがガイド部352の下面に沿って摺動することで、スライド部材330が傾斜溝314に沿って斜め上方に押し上げられる。スライド部材330のスライド移動に伴って、可動装飾部322は、矢印Bに示すように、本体部310の前面から変動表示装置35の表示部35a(図2参照)の表示領域と重なる位置までスライド移動する。
その後、ソレノイド340への通電がオフになると、可動装飾部322は、表示部35aの表示領域と重なる位置から初期位置まで戻る。
図30(B)に示すように、下側可動部300が第1初期位置(図24(A)参照)から下降して第2下降位置寄りの位置(第2下降位置も含む)にある場合には、回動アーム351の駆動軸351aがスライド部材330のガイド部352よりも上方に位置し、駆動軸351aがガイド部352に当接不能となる。この場合には、ソレノイド340によって回動アーム351を回動しても、回動アーム351の駆動軸351aはスライド部材330の上方を通過しガイド部352には当接しない。したがって、下側可動部300が第2下降位置寄りの位置にある時には、可動装飾部322のスライド移動を確実に規制することができる。
上記の通り、動力伝達機構350は、下側可動部300(本体部310)が第2初期位置寄りの位置(第2初期位置を含む)にある場合に、ソレノイド340の駆動力を可動装飾部322に伝達可能に構成されている。つまり、下側可動部300が第2初期位置寄りの位置にある場合に、回動アーム351の駆動軸351aがスライド部材330のガイド部352に当接可能となるように構成されている。
なお、図30(B)及び図30(C)に示すように、本体部310の上部には、初期位置にある回動アーム351の上端と対応する位置に、凹部323が形成されている。下側可動部300が第2下降位置(図24(B)参照)まで下降した場合には、回動アーム351の上端が凹部323内に位置するため、回動アーム351の上端と本体部310の上部とが衝突するのを回避することができる。
図31及び図32を参照して、可動演出装置71での動作演出とともに実行される変動表示装置35での表示演出の一例について説明する。
図31(A)及び図31(B)は、変動表示装置35で実施されるルーレット演出を示す図である。図32(A)及び図32(B)は、変動表示装置35で実施される予告演出を示す図である。
まず、図31(A)及び図31(B)を参照して、ルーレット演出について説明する。
図31(A)に示すように、所定の遊技状態において特図変動表示ゲームが開始されると、変動表示装置35の表示部35aにおいてルーレット演出が実施される。ルーレット演出が開始されると、下側可動部300の装飾部320の各提灯と対応する位置に、キャラクタCが順次表示される。キャラクタCの下部は、第2初期位置にある下側可動部300によって遮蔽され視認不能となっている。なお、第2初期位置にある下側可動部300は、透明なカバー部材96を介して視認することができる。
図31(B)に示すように、装飾部320の提灯毎にキャラクタC1〜C5が表示されると、可動演出装置71において下降動作が実行され、下側可動部300が第2初期位置(図24(A)参照)から第2下降位置(図24(B)参照)まで下降する。下側可動部300が第2下降位置まで下降することによって、変動表示装置35の表示部35aの下部が視認可能となり、下側可動部300によって隠蔽されていたキャラクタC1〜C5の全体が出現する。なお、第2下降位置まで下降した下側可動部300は、センターケース34のステージ部90の後方に位置している。
その後、キャラクタC1〜C5の上方に下向き矢印が表示され、この矢印が各キャラクタC1〜C5上を順番に移動し、所定時間経過後にキャラクタC1〜C5の一つを指し示すように停止する。本実施形態では、矢印が中央のキャラクタC3に停止した場合に、特図変動表示ゲームの結果が大当りになる確率が高いことを遊技者に報知する。なお、変動表示装置35の表示部35aの中央には、「中央のキャラが選択されれば激熱だ!」等のメッセージを表示してもよい。
次に、図32(A)及び図32(B)を参照して、予告演出について説明する。
図32(A)に示すように、特図変動表示ゲームの始動記憶数が4つある場合には、所定の確率で、始動記憶に基づいて今後実施される特図変動表示ゲームの結果を予告する予告演出が開始される。特図変動表示ゲームの始動記憶は4つを上限として第2初期位置にある下側可動部300の上方に表示されており、予告演出が開始されると、4つの始動記憶の中から予告結果を報知する始動記憶が選択され、選択された始動記憶の下方に下向き矢印が表示される。下向き矢印の下方には選択された始動記憶に基づく特図変動表示ゲームに対する予告結果が表示されるが、その予告結果は第2初期位置(図24(A)参照)にある下側可動部300によって隠蔽され視認不能となっている。
図32(B)に示すように、予告演出が開始してから所定時間経過すると、可動演出装置71において下降動作が実行され、下側可動部300が第2初期位置から第2下降位置(図24(B)参照)まで下降する。下側可動部300が第2下降位置まで下降することによって、変動表示装置35の表示部35aの下部が視認可能となり、下側可動部300によって隠蔽されていた予告結果が出現して遊技者に報知される。なお、特図変動表示ゲームの結果が大当りになる場合にのみ、「当」の文字が予告結果として表示される。その他にも、特図変動表示ゲームの結果が大当りになる確率が高い場合には、「熱」の文字等を表示するようにしてもよい。
上記した可動演出装置71によれば、以下の効果を得ることができる。
可動演出装置71では遊技状態に応じて演出動作が実行され、上側可動部200は第1初期位置(図24(A)参照)から第1下降位置(図24(B)参照)まで下降し、下側可動部300は第2初期位置(図24(A)参照)から第2下降位置(図24(B)参照)まで下降する。上側可動部200が第1下降位置まで下降すると、上側可動部200によって表示部35aの上部が遮蔽され視認不能となるが、下側可動部300が第2下降位置まで下降して表示部35aの下方に退避するので、表示部35aの下部が視認可能となる。したがって、上側可動部200及び下側可動部300の演出動作後に、上側可動部200と下側可動部300の間における表示部35aの演出表示領域が狭くなることがない。上側可動部200及び下側可動部300の動作演出前後において、変動表示装置35の表示部35aの演出表示領域を十分確保することができ、変動表示装置35による演出効果の低下を抑制できる。これにより、可動演出装置71による動作演出と変動表示装置35による表示演出とを両立させることが可能となる。
なお、可動演出装置71では、二つの可動部(上側可動部200及び下側可動部300)を上下方向に昇降するように構成したが、上下方向に限らず、左右方向や斜め方向に移動するように構成してもよい。二つの可動部を同方向に移動させることで、
演出動作前後において変動表示装置35の表示部35aの演出表示領域を確保することができる。
変動表示装置35は、下側可動部300が第2下降位置まで下降することによって視認可能となる表示領域を使用して特定の表示演出を実行するように構成されているので、意外性のある表示演出を実現でき、表示演出による演出性を高めることが可能となる。
下側可動部300は、可動装飾部322と、ソレノイド340と、ソレノイド340の駆動力を可動装飾部322に伝達可能な動力伝達機構350と、を備える。動力伝達機構350は、下側可動部300が第2初期位置寄りの位置(第2初期位置を含む)にある場合にのみ、回動アーム351の駆動軸351aがスライド部材330のガイド部352に当接可能となるように構成されている。したがって、下側可動部300が第2下降位置寄りの位置にある時には可動装飾部322のスライド移動を確実に規制でき、可動装飾部322の誤作動等を防止することができる。
また、可動装飾部322は動力伝達機構350を介して伝達されるソレノイド340の駆動力に基づいて本体部310の前面から変動表示装置35の表示部35aの表示領域と重なる位置までスライド移動するので、下側可動部300における演出性を高めることができる。
<ロゴ演出装置>
次に、図33〜図37を参照して、上側可動部200に配設されるロゴ演出装置400の構成について説明する。
図33は、ロゴ演出装置400の分解斜視図である。図34は、ロゴ演出装置400が配設される上側可動部200の分解斜視図である。図35(A)及び図35(B)は、上側可動部200の裏面図及び斜視図である。図36は、ロゴ演出装置400の側面図である。図37は、ロゴ演出装置400の動力伝達機構460の後方斜視図である。
図33及び図34に示すように、ロゴ演出装置400は、上側可動部200の本体部210に設けられる可動演出装置であって、遊技状態に応じて発光演出及び動作演出を実行する。
ロゴ演出装置400が配設される上側可動部200は、本体部210と、本体部210の上部及び前面に固定される第1装飾部201及び第2装飾部202と、本体部210の裏面に設置される裏面カバー211とから構成されている。なお、第1装飾部201の左右両端部には、鈴の形状を模した飾り部材201a(図33参照)が取り付けられる。
ロゴ演出装置400は、上側可動部200の本体部210に固定されるベース部材410と、ベース部材410の前面に固定されるLED基板420と、LED基板420の前面に回転可能に配設される装飾板430と、装飾板430の前面に揺動可能に配設されるロゴ部440と、装飾板430及びロゴ部440を駆動するための駆動力を発生させる駆動モータ450と、駆動モータ450の駆動力を装飾板430及びロゴ部440に伝達する動力伝達機構460と、を備える。
ベース部材410は、板状部材であって、上側可動部200の本体部210の前面中央に形成された円形領域に取り付けられる。ベース部材410の前面には、複数のLED(発光部)421を有するLED基板420が設置される。LED421は、遊技状態に応じて装飾板430及びロゴ部440にLED光を照射する。
装飾板430は、透光性を有する略円形の板状部材である。装飾板430の前面には、太鼓の形状を模した装飾が当該装飾板430の外縁に沿って複数設けられる。装飾板430の中央部には、前後方向に延設される筒状の回転軸431が設けられる。回転軸431には、挿通孔432が軸方向に沿って形成される。
回転軸431は、LED基板420の開口部422及びベース部材410の開口部411を挿通した状態で、本体部210の軸受孔210aに回転自在に支持される。装飾板430は、回転軸431を介して、LED基板420の前面に回転可能に配設される。
ロゴ部440は、「祭」の文字形状を模した透光性を有する装飾部材である。ロゴ部440の裏面には、後方に突出する揺動軸441が設けられる。ロゴ部440の揺動軸441は装飾板430の回転軸431の挿通孔432を挿通し、揺動軸441の先端は本体部210の裏面側に突出する。ロゴ部440は、揺動軸441を介して、装飾板430の前面に揺動可能に配設される。ロゴ部440は、装飾板430の内側に位置するように、装飾板430よりも小形に形成されている。
なお、ロゴ部440及び装飾板430は、ロゴ部440の揺動軸441の軸心と装飾板430の回転軸431の軸心とが一致するように配設されている。
図34及び図35(A)に示すように、駆動モータ450及び動力伝達機構460は、上側可動部200の本体部210と裏面カバー211との間の収容空間内に収容される。
本体部210の裏面には載置部210bが立設されており、駆動モータ450は出力軸(図示省略)が鉛直下向きとなるように載置部210b上に固定される。駆動モータ450の出力軸には、動力伝達機構460の一部を構成する駆動ギア461が固定される。
図35(A)、図35(B)、及び図36に示すように、動力伝達機構460は、駆動モータ450の出力軸に設けられる駆動ギア461と、装飾板430の回転軸431に設けられ第1ギア462a及び第2ギア462bを有するギア部462と、第2ギア462bと噛合する第3ギア(従動ギア)463と、第3ギア463とロゴ部440の揺動軸441とを連結する揺動アーム464と、を備える。
駆動ギア461は、かさ歯車(ベベルギア)であって、駆動モータ450の出力軸の下端に固定される。
ギア部462は、装飾板430の回転軸431の端部に結合される。ギア部462は、かさ歯車(ベベルギア)である第1ギア462aと、平歯車である第2ギア462bと、ロゴ部440の揺動軸441が挿通可能な挿通孔462cと、を備える。
第2ギア462bは、第2ギア462bの回転中心と第1ギア462aの回転中心とが一致するように、第1ギア462aの後端面に設けられる。第1ギア462aは駆動ギア461と噛合し、第2ギア462bは第3ギア463と噛合する。
挿通孔462cは、ギア部462(第1ギア462a及び第2ギア462b)の回転軸方向(前後方向)に貫通する貫通孔である。
第3ギア(従動ギア)463は、平歯車であり、本体部210の裏面に突出形成された軸465によって回転可能に軸支される。第3ギア463の後端面には、第3ギア463の軸465(回転中心)からオフセットされた位置に係合軸(軸部)463aが設けられる。
揺動アーム464は、第3ギア463の係合軸463aとロゴ部440の揺動軸441とを連結する。揺動アーム464の一端側には、第3ギア463の係合軸463aが摺動可能に係合する係合溝464aが形成される。係合溝464aは、揺動アーム464の軸方向(長手方向)に沿って延設される。また、揺動アーム464の他端は、ギア部462の挿通孔462cを介して後方に突出した揺動軸441の端部に固定される。
図37に示すように、駆動モータ450(図34参照)によって駆動ギア461が回転駆動されると、ギア部462の第1ギア462aが回転する。第1ギア462aの回転に伴って回転軸431が回転することで、装飾板430は矢印Aに示すようにLED基板420(図33参照)の前面において回転する。このようにギア部462の第1ギア462aは、装飾板430が回転軸431を中心に回転するように駆動モータ450の駆動力を回転軸431に伝達する回転機構として機能する。
上記のようにギア部462の第1ギア462aが回転すると、第1ギア462aの回転と同期して第2ギア462bが回転する。第2ギア462bの回転に伴って第3ギア463が回転し、第3ギア463に設けられた係合軸463aが軸465を中心に旋回する。第3ギア463の係合軸463aが揺動アーム464の係合溝464aを摺動しながら軸465を中心に旋回することによって、揺動アーム464の下端部はロゴ部440の揺動軸441を中心に揺動する。揺動アーム464とロゴ部440とは揺動軸441によって連結されているので、揺動アーム464の揺動に伴って、ロゴ部440は矢印Bに示すように装飾板430の前面において揺動する。このように、ギア部462の第2ギア462b、第3ギア463、係合軸463a、及び揺動アーム464は、ロゴ部440が揺動軸441を中心に揺動するように駆動モータ450の駆動力を揺動軸441に伝達する揺動機構として機能する。
なお、第2ギア462bと第3ギア463のギア比は、ロゴ部440の揺動周期と装飾板430の回転周期とが異なるように、例えば第2ギア462bが3回転する時に第3ギア463が1回転するように設定される。
図38(A)〜図41(B)を参照して、ロゴ演出装置400の演出動作について説明する。
図38(A)及び図38(B)は、初期状態におけるロゴ演出装置400の正面図及び裏面図である。図39(A)及び図39(B)は、左傾斜位置までロゴ部440が揺動した時のロゴ演出装置400の正面図及び裏面図である。図40(A)及び図40(B)は、初期位置までロゴ部440が揺動した時のロゴ演出装置400の正面図及び裏面図である。図41(A)及び図41(B)は、右傾斜位置までロゴ部440が揺動した時のロゴ演出装置400の正面図及び裏面図である。
図38(A)及び図38(B)に示すように、遊技の始動開始直後等においてはロゴ演出装置400は初期状態にあり、駆動モータ450(図34参照)は停止している。初期状態では、装飾板430は停止しており、ロゴ部440は「祭」の文字形状が傾斜しない状態(初期位置)で停止している。この時、第3ギア463の係合軸463aは揺動アーム464の係合溝464aの下端部に位置しており、揺動アーム464は鉛直状態で停止している。
なお、上側可動部200の本体部210の裏面下部には、ロゴ部440が初期位置にあることを検出するため、略コ字形状の光電センサ466が配設される。揺動アーム464の下端部には、ロゴ部440が初期位置にある時に光電センサ466の凹部466a(図35(B)参照)に挿入され、光電センサ466の発射光を遮光可能な遮光部464bが形成されている。光電センサ466が遮光状態であることを検知することによって、ロゴ部440が初期位置にあることを検出することができる。
遊技が進行して所定の遊技状態になると、図39(A)〜図41(B)に示すように、ロゴ演出装置400において装飾板430及びロゴ部440の動作演出が実行される。
動作演出が開始されると、ギア部462の第1ギア462aが図39(B)において反時計回りに所定回数回転するように駆動モータ450(図34参照)が駆動制御される。このように第1ギア462aが回転することで、装飾板430は第1ギア462aと連結する回転軸431(図33参照)を介して図39(A)において時計回りに回転する。
上記のように第1ギア462aが回転すると、第2ギア462b(図37参照)を介して第3ギア463が回転する。図39(B)に示すように、第3ギア463が図38(B)の位置から時計回りに約1/3回転すると、係合軸463aが係合溝464aの下端部から略中央部まで上昇する。これにより、揺動アーム464は、揺動軸441を中心として時計回りに回動し、傾斜状態となる。ロゴ部440は、揺動アーム464と連結する揺動軸441を介して、図38(A)の初期位置から図39(A)の左傾斜位置まで反時計回りに回動する。
図40(B)に示すように、第1ギア462aの回転に伴って第3ギア463がさらに回転して図38(B)の位置から時計回りに約1/2回転すると、係合軸463aが係合溝464aの上端部まで上昇する。これにより、揺動アーム464は、揺動軸441を中心として反時計回りに回動し、傾斜状態(図39(B)参照)から鉛直状態(図40(B)参照)となる。ロゴ部440は、揺動アーム464と連結する揺動軸441を介して、図39(A)の左傾斜位置から図40(A)の初期位置まで時計回りに回動する。
図41(B)に示すように、第3ギア463が図38(B)の位置から時計回りに約2/3回転すると、係合軸463aが係合溝464aの上端部から略中央部まで下降する。これにより、揺動アーム464は、揺動軸441を中心として反時計回りに回動し、傾斜状態となる。ロゴ部440は、揺動アーム464と連結する揺動軸441を介して、図40(A)の初期位置から図41(A)の右傾斜位置まで時計回りに回動する。
第3ギア463が図38(B)の位置から時計回りに1回転すると、係合軸463aは図41(B)の位置から係合溝464aの下端部まで下降する。これにより、揺動アーム464は、揺動軸441を中心として時計回りに回動し、傾斜状態(図41(B)参照)から鉛直状態(図38(B)参照)となる。ロゴ部440は、揺動アーム464と連結する揺動軸441を介して、図41(A)の右傾斜位置から図38(A)の初期位置まで反時計回りに回動する。
図38(A)〜図41(B)を参照して説明したように、ロゴ演出装置400では、装飾板430の回転動作演出と、ロゴ部440の揺動動作演出とが同時に実行される。ロゴ部440は、装飾板430が3回転する間に、初期位置から左傾斜位置まで回動し、左傾斜位置から右傾斜位置まで回動して、初期位置に戻るように構成されている。このように、装飾板430が3回転する毎に、ロゴ部440が1回揺動する。
なお、装飾板430及びロゴ部440による動作演出実行時には、LED基板420のLED421(図33参照)の発光状態が制御され、LED421による発光演出も行われる。
上記したロゴ演出装置400によれば、以下の効果を得ることができる。
ロゴ演出装置400は、揺動軸441を介して揺動可能に配設されるロゴ部440と、揺動軸441が挿通可能な挿通孔432を有する回転軸431を介して回転可能に配設され、ロゴ部440の後方に設けられる装飾板430とを備え、駆動モータ450の駆動力を動力伝達機構460を介してロゴ部440及び装飾板430に伝達することで、装飾板430の回転動作演出とロゴ部440の揺動動作演出とを実行する。揺動軸441を回転軸431の挿通孔432に挿通させてロゴ部440と装飾板430とを前後に並設し、一つの駆動モータ450で装飾板430の回転動作演出とロゴ部440の揺動動作演出とを実行するので、動作演出の演出性を高めつつ、ロゴ演出装置400の大形化を回避することが可能となる。したがって、ロゴ演出装置400の動作演出が単調になるのを抑制でき、さらに遊技機1における各種機器の配置スペースを確保することが容易となる。
装飾板430の回転軸431及びロゴ部440の揺動軸441は、回転軸431の軸心と揺動軸441の軸心とが一致するように配設されるので、装飾板430及びロゴ部440をまとまりよく配置することが可能となる。
また、ロゴ演出装置400の動力伝達機構460において、ギア部462の第2ギア462bと第3ギア463のギア比は、ロゴ部440の揺動周期と装飾板430の回転周期とが異なるように設定されるので、ロゴ演出装置400の動作演出の演出性をより向上させることが可能となる。
さらに、ロゴ演出装置400は、装飾板430の後方にLED421を有するLED基板420を備え、遊技状態に応じて装飾板430及びロゴ部440にLED光を照射して発光演出を実行する。動作周期の異なる装飾板430及びロゴ部440にLED光を照射するので、装飾板430及びロゴ部440を通過するLED光をランダムに拡散させることができ、発光演出の演出性を向上させることが可能となる。
本発明は、上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなし得ることは明白である。
例えば、遊技機1は、報知装置100の飾り部材113〜115と下側可動部300の可動装飾部322とを併用して、始動記憶に基づいて今後実施される特図変動表示ゲームの結果を予告する予告演出を実施するように構成してもよい。予告演出は、特図変動表示ゲームの始動記憶数が4つあり、4つ目(最後)の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果が大当りとなる確率が高い場合に、所定の確率で実施される。この予告演出では、各始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始時に、報知装置100の飾り部材113〜115を揺動させ、下側可動部300の可動装飾部322をスライド移動させる。飾り部材113〜115の揺動回数及び可動装飾部322の移動回数は始動記憶の順番に対応して設定されており、例えば4つ目の特図変動表示ゲーム開始時における飾り部材113〜115は4回揺動し、可動装飾部322の4回スライド移動するようになっている。