JP5864125B2 - ヒートポンプ給湯システム、ヒートポンプ給湯システム制御装置、及びヒートポンプ給湯システム制御プログラム - Google Patents

ヒートポンプ給湯システム、ヒートポンプ給湯システム制御装置、及びヒートポンプ給湯システム制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、空気から吸収した熱により水を加熱することで温水を生成するヒートポンプ給湯システム、並びにかかるシステムの運転を制御するための装置及びプログラムに関する。
ヒートポンプ給湯システムとして、タイマによって運転制御が行われるものが、従来知られている(例えば、特開平9−4865号公報、特開2005−315478号公報、特開2006−336973号公報、等参照。)。
ここで、ヒートポンプ給湯システム(制御部を除く動作部分:冷媒循環系や熱交換器等)が、いわゆる24時間運転ではなく、以下のように運転されるものと仮定する:或る稼働日(営業日)の所定の運転終了時刻に、運転が停止される。その後、翌稼働日において、所定の給湯開始時刻に先立って運転開始され、当該給湯開始時刻に所定の給湯温度の温水を供給する。この場合、運転開始時刻を常に一定とすると、熱効率が低下してしまう。
具体的には、休業日明けや、気温の低い冬季においては、稼働日における運転開始前の温水タンク内の水は、かなり低温になっている。これに対し、稼働日の翌日や、気温の高い夏季においては、稼働日における運転開始前の温水タンク内の水は、比較的高温が維持されていることがある。また、ヒートポンプ給湯システムの運転雰囲気(設置環境)における温度が低い冬季よりも、同温度が高い夏季の方が、ヒートポンプの能力が高い。
このため、例えば、休業日明けや冬季を基準として運転開始時刻を設定すると、前日も稼働日である日や春〜秋季においては、給湯開始時刻よりもかなり前に温水タンク内の水温が給湯温度に達してしまい、給湯開始時刻までの温水タンク内の温水の保温のための余分なエネルギー消費が生じてしまう。これに対し、前日も稼働日である日や春や春・秋季を基準として運転開始時刻を設定すると、休業日明けや冬季にて給湯開始時刻に所定の給湯温度の温水を供給することができなくなるおそれがある。また、春季や秋季であっても、日によって気温やその変化はまちまちであり、冬季と同様に寒冷で夜間の温度低下が大きい日もあれば夏季と同様に酷暑で夜間の気温も高い日もあるので、一概に月日によって運転開始時刻を設定することもできない。
さらに、冬季等において、運転雰囲気の湿球温度が略5℃WBを下回ると、冷媒と空気との熱交換を行う熱交換器にフロストが発生する(霜が付着する)ため、デフロストを行う必要がある。ここで、デフロストの実施を考慮して、単に冬季において運転開始時刻を一律に早めに設定すると、フロストが発生しなかった場合には、タンク内の水温が給湯温度に達する時刻(沸き上がり時刻)が、必要な給湯開始時刻に対して過度に早すぎることとなり、エネルギーロスが生じてしまう。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものである。すなわち、本発明の目的は、より省エネルギー効率の高いヒートポンプ給湯システムを提供することにある。
本発明のヒートポンプ給湯システムは、空気から吸収した熱により水を加熱することで温水を生成するように構成されている。典型的には、本発明のヒートポンプ給湯システムは、事業所の建物内に設置されていて、当該建物の室内空気から吸収した熱により水を加熱することで、前記温水を生成するように構成されている。なお、ここにいう「事業所」には、例えば、工場、倉庫、店舗等の商工業設備や、牛舎等の農業設備が含まれる。
具体的には、このヒートポンプ給湯システムは、膨張弁と、冷媒−空気熱交換器と、送風機と、圧縮機と、温水生成部と、温水タンクと、を備えている。また、本発明のヒートポンプ給湯システムには、制御部が設けられている。この制御部は、当該システムの運転(各部の動作)を制御するように構成されている。
前記膨張弁は、冷媒を膨張させるように構成されている。前記冷媒−空気熱交換器は、空気と前記膨張弁によって膨張された前記冷媒との熱交換によって、熱を当該空気から汲み上げて前記冷媒に吸収させるように構成されている。前記送風機は、前記冷媒−空気熱交換器における熱交換を促進するように設けられている。前記圧縮機は、前記冷媒−空気熱交換器を経た前記冷媒を圧縮するように構成されている。前記温水生成部は、前記圧縮機によって圧縮された前記冷媒との熱交換に基づいて、前記温水を生成するように構成されている。前記温水タンクは、前記温水生成部にて生成された前記温水を貯留するように構成されている。
また、前記ヒートポンプ給湯システムは、運転中に、運転雰囲気温度(前記ヒートポンプ給湯システムの運転雰囲気における気温:特に前記冷媒−空気熱交換器の周囲の湿球温度)に応じて前記冷媒−空気熱交換器における熱交換を停止させつつ前記送風機を動作させることによって、当該冷媒−空気熱交換器におけるデフロストを行うように構成されている。
本発明のヒートポンプ給湯システム制御装置(前記制御部)は、前記膨張弁、前記冷媒−空気熱交換器、前記送風機、前記圧縮機、前記温水生成部、及び前記温水タンクを備えたヒートポンプ給湯システムの運転を制御するように構成されている。さらに、本発明のヒートポンプ給湯システム制御プログラムは、コンピュータに読み取られ(インストールされ)当該コンピュータにて実行されることで、当該コンピュータ(プロセッサ及びメモリ等を含む)を前記ヒートポンプ給湯システム制御装置として動作させるための指示を含んでいる。すなわち、本発明のヒートポンプ給湯システム制御プログラムは、前記ヒートポンプ給湯システム制御装置における各手段を前記コンピュータにて実現させるための指示を含んでいる。
前記制御部あるいは前記ヒートポンプ給湯システム制御装置は、水量取得手段と、運転雰囲気温度取得手段と、必要運転時間算出手段と、運転開始時刻決定手段と、を備えている。なお、前記制御部あるいは前記ヒートポンプ給湯システム制御装置は、水温取得手段をさらに備えていてもよい。
前記水量取得手段は、タンク内水量(前記温水タンク内の水の貯留量)を取得するようになっている。前記水温取得手段は、タンク内水温(前記温水タンク内の水温)を取得するようになっている。前記運転雰囲気温度取得手段は、前記運転雰囲気温度を取得するようになっている。
前記必要運転時間算出手段は、
・前記ヒートポンプ給湯システムの運転停止中(前記膨張弁、前記圧縮機、及び前記温水生成部の動作停止中)の所定の運転開始時刻決定タイミングにおける前記タンク内水量と、
・前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記タンク内水温及び/又は前記運転雰囲気温度(典型的には乾球温度)と、
・給湯温度(所定の給湯開始時刻にて前記タンク内水温が到達すべき温度)と、
・前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記運転雰囲気温度(典型的には湿球温度)に応じた、前記給湯開始時刻以前に前記デフロストが行われるか否かの判定結果と、
に基づいて、必要運転時間(前記温水タンク内に貯留されている前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記タンク内水量の水を、前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記タンク内水温から、前記給湯温度まで上昇させるために、必要な前記ヒートポンプ給湯システムの運転時間。)を算出するようになっている。
前記運転開始時刻決定手段は、前記給湯開始時刻と、前記必要運転時間算出手段によって算出された前記必要運転時間と、に基づいて、前記ヒートポンプ給湯システムの運転開始時刻(前記膨張弁、前記冷媒−空気熱交換器、前記圧縮機、及び前記温水生成部の動作開始時刻)を決定するようになっている。
ここで、「運転停止中」とは、或る稼働日における給湯終了時刻(具体例としては工場の終業時刻)後、翌稼働日の給湯開始時刻(具体例としては工場の始業時刻)前に、前記ヒートポンプ給湯システムの運転が連続的に停止されている状態をいうものとする。よって、この「運転停止中」には、前記ヒートポンプ給湯システムの運転が一旦開始された後に前記温水タンク内の水(温水)の温度が所定の給湯温度に到達して前記ヒートポンプ給湯システムにおける温水生成動作が一時的に休止された状態は含まれないものとする。
前記制御部あるいは前記ヒートポンプ給湯システム制御装置は、運転開始時刻決定タイミング設定手段をさらに備えていてもよい。この運転開始時刻決定タイミング設定手段は、前記ヒートポンプ給湯システムの運転停止中に、前記運転開始時刻決定タイミングを、繰り返し設定するようになっている。
前記ヒートポンプ給湯システムの運転停止中には、放熱により前記タンク内水温が低下する。この温度低下は、前記温水タンクの周囲の気温等に応じて異なる(特に、休業日明けか否か、並びに、季節による外気温及びその変化、に応じて、かなり異なる。)。このため、前記運転開始時刻は、前記タンク内水温の低下の度合いに応じて異なるべきである。また、前記ヒートポンプ給湯システムの能力は、前記運転雰囲気温度(より具体的には前記冷媒−空気熱交換器の周囲温度すなわち動作温度:典型的には乾球温度)によって異なる。このため、前記運転開始時刻は、前記運転雰囲気温度に応じて異なるべきである。
そこで、本発明においては、運転停止中の所定の前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記タンク内水量と、当該運転開始時刻決定タイミングにおける前記タンク内水温及び/又は前記運転雰囲気温度と、前記給湯温度と、に基づいて、前記必要運転時間が算出される(前記タンク内水温と前記運転雰囲気温度(乾球温度)とは、一方が他方によって推定され得るので、少なくとも一方が取得されれば充分前記必要運転時間が算出され得ることから、「及び/又は」となっている。)。そして、算出された前記必要運転時間と、前記給湯開始時刻と、に基づいて、前記ヒートポンプ給湯システムの前記運転開始時刻が決定される。
このようにして算出された前記必要運転時間や決定された前記運転開始時刻は、運転停止中における放熱による前記タンク内水温の低下や、前記ヒートポンプ給湯システムの能力に応じたものとなっている。よって、かかる運転開始時刻を用いることで、前記タンク内水温が前記給湯温度に達する時刻が前記給湯開始時刻に対して早すぎることによる放熱ロスの発生や、前記タンク内水温が前記給湯温度に達する前に前記給湯開始時刻が到来してしまうという不具合の発生が、可及的に抑制される。したがって、本発明によれば、より省エネルギー効率の高いヒートポンプ給湯システムを提供することが可能になる。
また、前記運転雰囲気温度(湿球温度)に応じて、前記冷媒−空気熱交換器における熱交換を停止させしつつ前記送風機を動作させることによって、当該冷媒−空気熱交換器におけるデフロストを行うように、前記ヒートポンプ給湯システムが構成されているため、デフロストを行うための装置構成が簡略化される。このとき、前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記運転雰囲気温度(典型的には湿球温度)に応じた、前記給湯開始時刻以前に前記デフロストが行われるか否かの判定結果に基づいて、前記必要運転時間を算出することで、より適切な前記運転開始時刻の設定が実現される。
なお、運転停止中に前記運転開始時刻決定タイミングを繰り返し設定することで、前記運転開始時刻が、前記タンク内水温及び/又は前記運転雰囲気温度の変化(低下)に応じて適宜更新される。これにより、よりいっそう適切な前記運転開始時刻の設定が実現される。
本発明の一実施形態である工場用ヒートポンプ給湯システム及びこれが配置された工場を示す概略構成図である。 図1に示されている中央制御ユニットに備えられたCPUによって実行される、運転開始時刻決定処理の一具体例を示すフローチャートである。 図1に示されている中央制御ユニットに備えられたCPUによって実行される、運転開始制御の一具体例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態に関する記載は、法令で要求されている明細書の記載要件(実施可能要件等)を満たすために、本発明の具体化の単なる一例を、可能な範囲で具体的に記述しているものにすぎない。
よって、後述するように、本発明が、以下に説明する実施形態の具体的構成に何ら限定されるものではないことは、全く当然である。なお、本実施形態に対して施され得る各種の変更(変形例:modification)は、当該実施形態の説明中に挿入されると、一貫した実施形態の説明の理解が妨げられるので、末尾にまとめて記載されている。
<構成>
図1は、本発明の一実施形態である工場用ヒートポンプ給湯システム1(以下、単に「システム1」と称する。)及びこれが配置された工場Fを示す概略構成図である。以下図1を参照すると、本実施形態においては、システム1は、工場Fの建物B内(建物Bの内部空間内)に設置されている。このシステム1は、建物Bの室内空気を熱源として、当該熱源から汲み上げた熱を利用して水を加熱することで温水を生成するように構成されている。本実施形態においては、システム1は、ヒートポンプ本体2と、温水タンク3と、温水循環部4と、制御部5と、を備えている。
ヒートポンプ本体2は、その筐体20の内部に冷媒配管21を有している。また、ヒートポンプ本体2の筐体20には、圧縮機22、冷媒−水熱交換器23、膨張弁24、冷媒−空気熱交換器25及び送風ファン26が設けられている。冷媒配管21には、圧縮機22、冷媒−水熱交換器23、膨張弁24、及び冷媒−空気熱交換器25が、冷媒の通流方向に沿ってこの順に配列されるように介装されている。すなわち、冷媒配管21は、「圧縮機22→冷媒−水熱交換器23→膨張弁24→冷媒−空気熱交換器25→圧縮機22」という冷媒回路における冷媒の通路を構成するように、圧縮機22、冷媒−水熱交換器23、膨張弁24、及び冷媒−空気熱交換器25と接続されている。
圧縮機22は、冷媒を圧縮するように構成されている。冷媒−水熱交換器23は、圧縮機22によって圧縮された冷媒と水との熱交換を行うことで、水を加熱して一次温水を生成するように構成されている。膨張弁24は、冷媒−水熱交換器23を経た冷媒を膨張させるように構成されている。冷媒−空気熱交換器25は、建物Bの室内空気と膨張弁24によって膨張された冷媒との熱交換によって、室内空気の熱を冷媒に吸収させるように構成されている。送風ファン26は、冷媒−空気熱交換器25における熱交換を促進するように設けられている。
なお、ヒートポンプ本体2(冷媒配管21、圧縮機22、冷媒−水熱交換器23、膨張弁24、冷媒−空気熱交換器25及び送風ファン26)の構成は周知であるので、本願明細書においては、これ以上の詳細な構造の説明については省略する。
冷媒−水熱交換器23とともに本発明の「温水生成部」を構成する温水循環部4は、水−水熱交換器41と、一次温水配管42と、一次温水循環ポンプ43と、二次温水配管44と、二次温水循環ポンプ45と、を備えている。水−水熱交換器41は、一次温水配管42を介して冷媒−水熱交換器23と接続されている。一次温水の循環経路である一次温水配管42には、一次温水循環ポンプ43が介装されている。また、水−水熱交換器41は、作業用水(二次温水)の循環経路である二次温水配管44を介して温水タンク3と接続されている。二次温水配管44には、二次温水循環ポンプ45が介装されている。
水−水熱交換器41は、冷媒−水熱交換器23を経て生成された一次温水と、二次温水循環ポンプ45によって温水タンク3の底部から送出されてきた作業用水と、の間で熱交換させることで、当該作業用水を加熱するように構成されている。温水タンク3は、水−水熱交換器41を経て加熱された後に二次温水配管44を介して還流してきた作業用水(二次温水:給湯すべき温水)を貯留するようになっている。なお、水−水熱交換器41、一次温水配管42、一次温水循環ポンプ43、温水タンク3、二次温水配管44、及び二次温水循環ポンプ45の詳細な構造についても周知であるので、本願明細書においては、その説明を省略する。
本発明の「ヒートポンプ給湯システム制御装置」に相当する制御部5は、システム1の運転状態を制御する、すなわち、システム1における各部(圧縮機22、膨張弁24、一次温水循環ポンプ43、二次温水循環ポンプ45、等)の動作を制御するように構成されている。本実施形態においては、制御部5は、中央制御ユニット51と、タンク内水位センサ52と、タンク内水温センサ53と、温湿度計54と、操作パネル55と、を備えている。
中央制御ユニット51は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM及びインターフェースを含むマイクロコンピュータであって、当該インターフェースを介して、圧縮機22や一次温水循環ポンプ43等の動作部、タンク内水位センサ52等の各種センサ、及び操作パネル55と電気的に接続されている。この中央制御ユニット51は、ヒートポンプ本体2の筐体20内に設けられていて、建物Bに設けられた電源Eによって常時給電され得るようになっている。
中央制御ユニット51に備えられたCPUは、システム1の運転を制御するためのルーチン(プログラム)及びこのルーチンを実行するためのテーブル(ルックアップテーブル、マップ)やパラメータ(データ)をROM、RAM、及びバックアップRAMから読み出すとともに、タンク内水位センサ52等の各種センサや操作パネル55からの入力信号を受け取り、読み出したパラメータ及び受け取った入力信号に基づいて当該ルーチンを実行するようになっている。
ROMには、CPUが実行するルーチン、かかるルーチン実行の際に参照されるテーブルや定数(パラメータの初期値等)、等が、予め格納されている。RAMは、CPUがルーチンを実行する際に、必要に応じてデータを一時的に格納し得るようになっている。バックアップRAMは、電源が投入された状態でCPUがルーチンを実行する際にデータを格納するとともに、この格納したデータを電源遮断後も保持し得るようになっている。
タンク内水位センサ52及びタンク内水温センサ53は、温水タンク3に設けられている。タンク内水位センサ52は、温水タンク3内の水位すなわち水(温水)の貯留量に対応した出力を生じるように構成及び配置されている。タンク内水温センサ53は、温水タンク3内の水(温水)の温度に対応した出力を生じるように構成及び配置されている。
温湿度計54及び操作パネル55は、ヒートポンプ本体2の筐体20に設けられている。温湿度計54は、建物B内における筐体20の周囲の空気の温湿度に対応した出力を生じるようになっている。すなわち、温湿度計54は、建物B内における筐体20の周囲の空気における、乾球温度に対応した出力と、湿球温度に対応した出力と、湿度に対応した出力と、を生じるようになっている。制御部5における操作部を構成する操作パネル55は、操作者によるシステム1の運転日程、給湯温度、給湯開始時刻、給湯終了時刻等の各種データの入力を受け付けるようになっている。
本実施形態においては、中央制御ユニット51は、操作パネル55を介して受け付けた各種入力データ(システム運転日程カレンダー、給湯温度、給湯開始時刻、等)をバックアップRAMに格納し、かかる格納データと各種センサからの入力データとに基づいてシステム1の運転開始時刻(起動時刻)をシステム1の運転停止中に決定し、決定された運転開始時刻にシステム1の運転を開始する(システム1を起動する)ようになっている。
また、本実施形態のシステム1は、(冷媒の循環を停止させて)冷媒−空気熱交換器25における熱交換を停止させしつつ送風ファン26を動作させることによって、当該冷媒−空気熱交換器25におけるデフロストを行うように構成されている。このため、中央制御ユニット51は、運転開始時刻の決定に必要な必要運転時間の算出にあたり、給湯開始時刻までにデフロストが行われるか否かの運転雰囲気温度(典型的には湿球温度)に応じた判定結果を考慮するようになっている。具体的には、中央制御ユニット51は、運転開始から給湯開始時刻までにデフロストが行われると推定されるときは、補正したヒートポンプ能力を用いて必要運転時間を算出するようになっている。
<システムの動作の概要>
かかる構成を備えた本実施形態のシステム1においては、圧縮機22によって圧縮された冷媒が冷媒−水熱交換器23に達すると、当該冷媒−水熱交換器23にて、冷媒と水との熱交換が行われる。冷媒−水熱交換器23における冷媒との熱交換によって生成した一次温水は、一次温水循環ポンプ43の作用で、水−水熱交換器41に供給される。
水−水熱交換器41に一次温水が供給されると、当該一次温水と作業用水との熱交換によって、作業用水が加熱される。これにより、水−水熱交換器41にて、加熱された作業用水である作業用温水(二次温水)が生成される。生成された作業用温水は、温水タンク3内に貯留される。温水タンク3内に貯留された作業用温水は、建物B内の作業者の作業の便に供される。
冷媒−水熱交換器23を経た冷媒は、膨張弁24にて膨張される。この膨張弁24を経た冷媒が冷媒−空気熱交換器25に達すると、当該冷媒−空気熱交換器25にて、冷媒と室内空気との熱交換が行われる。これにより、室内空気の熱が冷媒に吸収される。すなわち、室内空気の有する熱が汲み上げられる。このとき、送風ファン26によって、冷媒と室内空気との熱交換が良好に促進される。
冷媒−空気熱交換器25を経て室内空気から汲み上げられた熱を保持した冷媒は、圧縮機22に達すると、再度、圧縮されて冷媒−水熱交換器23に供される。このように、本実施形態のシステム1においては、室内空気を熱源として、作業用温水が生成される。よって、外気温が低温となる冬季であっても、良好な熱効率を達成することができる。
ところで、特に冬季等において工場Fの建物B内の湿球温度が略5℃WBを下回ると、冷媒−空気熱交換器25にフロストが発生する(霜が付着する)ため、冷媒−空気熱交換器25にてデフロストを行う必要がある。他方、建物B内においては、乾球温度は5℃DB以上となることが期待できる。
このため、本実施形態のシステム1においては、運転中に、運転雰囲気温度(湿球温度)に応じて冷媒−空気熱交換器25における熱交換を停止させしつつ送風ファン26を動作させることによって、当該冷媒−空気熱交換器25におけるデフロストが行われる。これにより、デフロストが簡略な装置構成によって実施可能となる。具体的には、冷媒流路を逆転させるための三方弁や四方弁を冷媒配管21に介装しなくても、ヒートポンプ本体2における各部の動作を適宜制御するだけで、デフロストが良好に実施可能となる。
<運転開始動作の詳細>
図2は、図1に示されている中央制御ユニット51に備えられたCPUによって実行される、運転開始時刻決定処理の一具体例を示すフローチャートである。図3は、図1に示されている中央制御ユニット51に備えられたCPUによって実行される、運転開始制御の一具体例を示すフローチャートである。なお、本実施形態においては、図2及び図3に示されている処理(ルーチン)を実現するための、ROMに格納されたプログラムが、本発明の「ヒートポンプ給湯システム制御プログラム」に相当する。
以下、本実施形態のシステム1の動作の詳細について、図2〜図3に示されているフローチャートを用いて説明する。なお、図2及び図3において、「S」は「ステップ」の省略表記である。
<<運転開始時刻決定>>
CPUは、図2に示されている運転開始時刻決定ルーチン200を、所定時間(例えば1秒)毎に繰り返し実行する。このルーチンの処理が開始されると、まず、ステップ210にて、現在システム1が運転停止中であるか否かが判定される。
ここで、「運転停止中」とは、或る稼働日における給湯終了時刻(具体例としては工場Fの終業時刻)後、翌稼働日の給湯開始時刻(具体例としては工場Fの始業時刻)前に、システム1(制御部5を除く)の運転が連続的に停止されている状態をいうものとする。よって、この「運転停止中」には、或る稼働日にてシステム1の運転が一旦開始された後に同日中に温水タンク3内の水(温水)の温度が所定の給湯温度に到達してシステム1における温水生成動作が一時的に休止された状態は含まれないものとする。
現在システム1が運転中である場合(ステップ210=No)、ステップ220以降の処理がスキップされ、本ルーチンが一旦終了する。よって、以下、現在システム1が運転停止中であるものとして(ステップ210=Yes)、動作説明を続行する。
次に、処理がステップ220に進行し、前回の運転開始時刻決定時から所定時間(例えば1分)経過したか否かが判定される。前回の運転開始時刻決定時からまだ所定時間経過していない場合(ステップ220=No)、ステップ230以降の処理がスキップされ、本ルーチンが一旦終了する。すなわち、この場合、運転開始時刻の決定及び更新は行われない。一方、前回の運転開始時刻決定時から所定時間経過した場合(ステップ220=Yes)、処理がステップ230以降に進行し、運転開始時刻の決定及び更新が行われる。
ステップ230においては、温湿度計54の出力に基づいて、工場F内における筐体20の周囲の空気の温湿度、すなわち、ヒートポンプ本体2の運転雰囲気における温湿度が取得(検出)される。換言すれば、ステップ230は、ヒートポンプ本体2の運転雰囲気温度(乾球温度及び湿球温度)を取得するステップである。ステップ240においては、タンク内水位センサ52及びタンク内水温センサ53の出力に基づいて、温水タンク3内の水(温水)の貯留量及び温度が取得(検出)される。換言すれば、ステップ240は、タンク内水量及びタンク内水温を取得するステップである。
ステップ250においては、温水タンク3内に貯留された水(温水)の単位時間あたりの放熱量が取得される。この放熱量は、温水タンク3の材質や寸法等の設計パラメータの他、温水タンク3の周囲の温度、タンク内水量及びタンク内水温に応じて変化し得る。そこで、本具体例においては、ステップ230及び240によって取得された運転雰囲気温度(乾球温度:Ta)、タンク内水量(Mw)及びタンク内水温(Tw)と、予めROMに格納されたマップ(テーブル)とに基づいて、タンク放熱量(放熱負荷)が取得される。なお、このマップは、実験や計算機シミュレーションによって予め作成することができる。また、本具体例においては、タンク放熱量として、単位時間あたりの温度低下Qd[℃/h]が用いられているものとする。
Qd=MapQw(Ta,Mw,Tw)
ステップ260においては、現在温水タンク3内に貯留されたタンク内水量の水(温水)の温度をタンク内水温(Tw)から所定の給湯温度(Th)まで上昇させるために必要な加熱量である、必要加熱量が算出される。この必要加熱量Qhは、以下の式によって算出される。
Qh=(Th−Tw+Qd×t0)×Mw
(上記式中、t0は現在の時刻から給湯開始時刻までの時間)
ステップ270においては、システム1における一次温水の加熱能力であるヒートポンプ能力が取得される。このヒートポンプ能力(Qp)は、運転雰囲気温度(湿球温度)に応じてほぼ線形に変化する。よって、ヒートポンプ能力(Qp)は、ステップ230によって取得された運転雰囲気温度(湿球温度:Ta_wb)と、予めROMに格納されたマップとに基づいて取得される。
Qp=MapQp(Ta_wb)
ステップ270にて一旦ヒートポンプ能力が取得された後、処理がステップ273に進行する。ステップ273においては、現在の運転雰囲気温度(湿球温度:Ta_wb)に基づいて、現在バックアップRAMに格納されている運転開始時刻から給湯開始時刻までにデフロストが行われるか否かが判定される。
デフロスト実施判定がなされた場合(ステップ273=Yes)、処理がステップ276に進行して、ヒートポンプ能力が現在の運転雰囲気温度(湿球温度:Ta_wb)に応じて補正された後、処理がステップ280に進行する。なお、本実施形態においては、補正値Aは、運転雰囲気温度(湿球温度:Ta_wb)をパラメータとするマップによって取得されるものとする。
A←MapA(Ta_wb)
Qp←Qp×A
一方、デフロストが行われないと判定された場合(ステップ273=No)、ステップ276の処理はスキップされ、処理がステップ280に進行する。
ステップ280においては、ステップ260にて算出された必要加熱量(Qh)と、ステップ270〜276にて取得されたヒートポンプ能力(Qp)とに基づいて、必要運転時間(tq)が算出される。
tq=Qh÷Qp
最後に、処理がステップ290に進行し、ステップ280にて算出された必要運転時間と、バックアップRAMに格納された給湯開始時刻とに基づいて、運転開始時刻が決定される。具体的には、バックアップRAMに格納された給湯開始時刻から、ステップ280にて算出された必要運転時間分だけ遡った時刻に対して、さらに、システム1の立ち上がり等のための多少のマージン時間(例えば5〜10分程度)だけさらに遡った時刻が、運転開始時刻として決定される。こうして今回決定された運転開始時刻は、バックアップRAMに上書き格納されることで更新される。そして、ステップ290の処理が終了すると、本ルーチンが一旦終了する。
<<運転開始制御>>
CPUは、図3に示されている運転開始制御ルーチン300を、所定時間(例えば1秒)毎に繰り返し実行する。このルーチンの処理が開始されると、まず、ステップ310にて、現在システム1が運転停止中であるか否かが判定される。現在システム1が運転中である場合(ステップ310=No)、ステップ320以降の処理がスキップされ、本ルーチンが一旦終了する。よって、以下、現在システム1が運転停止中であるものとして(ステップ310=Yes)、動作説明を続行する。
次に、処理がステップ320に進行し、運転開始時刻が到来したか否か、すなわち、現在時刻がバックアップRAMに現在格納されている運転開始時刻に達したか否かが判定される。運転開始時刻が到来するまでは(ステップ320=No)、ステップ330の処理がスキップされ、本ルーチンが一旦終了する。この場合、システム1は停止したままとなる。一方、運転開始時刻が到来すると(ステップ320=Yes)、処理がステップ330に進行し、システム1が起動され、本ルーチンが一旦終了する。
<作用・効果>
本実施形態においては、運転停止中の所定の運転開始時刻決定タイミング(ルーチン200におけるステップ220の判定がYesとなる毎)におけるタンク内水量と、当該運転開始時刻決定タイミングにおけるタンク内水温及び運転雰囲気温度と、所定の給湯温度と、に基づいて、必要運転時間が算出される。そして、算出された必要運転時間と、給湯開始時刻と、に基づいて、運転開始時刻が決定される。ここで、算出された必要運転時間や決定された運転開始時刻は、運転停止中における放熱によるタンク内水温の低下や、ヒートポンプ能力に応じたものとなっている。
よって、本実施形態によれば、タンク内水温が給湯温度に達する時刻(沸き上がり時刻)が給湯開始時刻に対して早すぎることによる放熱ロスの発生や、タンク内水温が給湯温度に達する前に給湯開始時刻が到来してしまうという不具合の発生が、可及的に抑制される。したがって、本実施形態によれば、より省エネルギー効率の高い工場用ヒートポンプ給湯システム1を提供することが可能になる。
また、本実施形態においては、湿球温度に応じて給湯開始時刻以前に実施されるデフロストの実施状況を考慮して、必要運転時間が算出される。これにより、冬季等において給湯開始時刻以前に冷媒−空気熱交換器25にてデフロストを行うことが予想される場合であっても、適切な運転開始時刻の設定が可能となる。
さらに、本実施形態においては、所定時間経過毎に運転開始時刻が繰り返し算出され、算出の都度、運転開始時刻が更新される。具体的には、給湯終了時刻が到来して或る稼働日におけるシステム1の運転が終了した直後は、タンク内水温が高温であって給湯温度に近いため、このとき決定された翌稼働日における運転開始時刻は、ほぼ給湯開始時刻相当(より詳細には給湯開始時刻から上述のマージン時間分だけ遡った時刻相当)となる。もっとも、タンク内水温や運転雰囲気温度が低下していくに従って、算出された運転開始時刻が、給湯開始時刻から次第に遡っていく。したがって、本実施形態によれば、より精度の高い運転開始時刻決定が行われる。
<変形例の例示列挙>
なお、上述の実施形態は、上述した通り、出願人が取り敢えず本願の出願時点において最良であると考えた本発明の代表的な実施形態を単に例示したものにすぎない。よって、本発明はもとより上述の実施形態に何ら限定されるものではない。したがって、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、上述の実施形態に対して種々の変形が施され得ることは、当然である。
以下、代表的な変形例について、幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の実施形態にて説明されているものと同様の構成及び機能を有する部材に対しては、上述の実施形態と同様の符号が用いられ得るものとする。そして、かかる部材の説明については、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の実施形態における説明が援用され得るものとする。もっとも、言うまでもなく、変形例とて、以下に列挙されたものに限定されるものではない。また、複数の変形例が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
本発明(特に、本発明の課題を解決するための手段を構成する各構成要素における、作用的・機能的に表現されているもの)は、上述の実施形態や、下記変形例の記載に基づいて限定解釈されてはならない。このような限定解釈は、(先願主義の下で出願を急ぐ)出願人の利益を不当に害する反面、模倣者を不当に利するものであって、許されない。
本発明は、上述の実施形態にて具体的に記載された装置構成に限定されない。例えば、温湿度計54は、工場Fの建物B内であってヒートポンプ本体2の近傍(特に冷媒−空気熱交換器25の近傍)に設けられていれば、筐体20に設けられていなくてもよい。また、温湿度計54に代えて、運転雰囲気の湿球温度を測定するためだけの湿球温度計が用いられてもよい。この場合、乾球温度は、タンク内水温センサ53の出力等に基づいて推定され得る。
冷媒−水熱交換器23、水−水熱交換器41、一次温水配管42、及び一次温水循環ポンプ43を含む一次温水の循環構成に代えて、油等の他の媒体の循環構成が用いられていてもよい。あるいは、冷媒−水熱交換器23は、作業用水を直接的に加熱するようになっていてもよい。すなわち、水−水熱交換器41、一次温水配管42、及び一次温水循環ポンプ43が省略されることで、冷媒−水熱交換器23が作業用温水を直接生成するように、システム1が構成されていてもよい。もちろん、冷媒の種類にも何ら限定はない。
上述のルーチンを実現するためのプログラムは、バックアップRAMにて更新可能に格納されていてもよいし、中央制御ユニット51によって読み取り可能な(電磁気的)記録媒体に記録されていてもよい。また、中央制御ユニット51あるいはその一部(上述のプログラムを格納した部分)は、ヒートポンプ本体2の筐体20に対して交換(着脱)可能になっていてもよい。同様に、上述のプログラムを格納した部分は、中央制御ユニット51に対して交換(着脱)可能になっていてもよい。さらに、中央制御ユニット51及び操作パネル55は、ヒートポンプ本体2の筐体20とは別体の(パーソナル)コンピュータであってもよい。
本発明は、上述の実施形態にて具体的に記載された処理態様に限定されない。例えば、給湯開始時刻や給湯終了時刻は、日(曜日)毎に異なる時刻に設定可能になっていてもよい(これらは操作パネル55を用いて適宜設定可能である)。また、運転雰囲気温度としては、湿球温度又は乾球温度のいずれかが適宜用いられ得る。さらに、図2のフローチャートと図3のフローチャートとは、1つのフローチャートにまとめられ得る。
タンク内水温と運転雰囲気温度とのうちの一方は、他方(の変化)及び他のパラメータ(例えば経過時間やタンク内水量等)を用いて推定され得る。よって、タンク内水温センサ53又は温湿度計54は、省略され得る。また、運転雰囲気温度等の取得に際して、日本気象協会等が発表する気温予報値が用いられてもよい。この場合、かかる予報値は、操作パネル55による入力の他、インターネット等の通信回線を通じたダウンロード、等によって、容易に取得され得る。
運転開始時刻決定ルーチン200や運転開始制御ルーチン300の実行頻度は、上述の具体例から適宜変更され得る。ステップ220における「所定時間」も同様である。また、ステップ220は、「所定時刻(例えば毎正時)が到来したか」を判断するものであってもよい。さらに、ステップ220の処理に先立って、給湯開始時刻が最後に到来してから日付が変わったか否かの判定が行われてもよい。この場合、日付が変わるまでは、ステップ220以降の処理がスキップされる。
ステップ250におけるタンク放熱量の単位として、単位時間当たりの熱量が用いられてもよい。また、ステップ260における必要加熱量の算出に際して、t0として、現在の時刻から現在バックアップRAMに格納されている(前回更新された)運転開始時刻までの時間が用いられてもよい。さらに、ステップ290における上述のマージン時間は、上述の具体例から適宜変更され得る。あるいは、このマージン時間は、省略され得る。
マップによって求められた各種のパラメータは、計算によって算出されてもよいし、必要に応じて定数が用いられてもよい(例えばタンク放熱量等:この場合、かかる定数は、操作パネル55によって入力された値、あるいは、バックアップRAMやROMに予め格納された値が用いられる。)。
センサ出力に基づいて入力されたデータに代えて、操作パネル55による入力データ等が用いられてもよい。具体的には、例えば、温水タンク3内の水位が常時一定に保持されるようになっている場合、タンク内水位センサ52が省略される。この場合、タンク内水量(タンク内水位)は、操作パネル55によって入力された(あるいはバックアップRAMやROMに予め格納された)値が用いられる。
上述の実施形態においては、上記補正値Aは、湿球温度をパラメータとするマップ(具体的には、湿球温度が低い程デフロスト時間が長くなることを考慮して、湿球温度が低いほど大きくなるマップ)によって取得されたものであったが、本発明はこれに限定されない。具体的には、例えば、上記補正値Aは、湿球温度Ta_wbを含む計算式によって算出されてもよい。また、上記補正値Aは、湿球温度及び他のパラメータ(乾球温度等)に基づいて取得されてもよい。あるいは、上記補正値Aは、一定値であってもよい。
その他、特段に言及されていない変形例についても、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、本発明の範囲内に含まれることは当然である。また、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されている要素は、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構造の他、当該作用・機能を実現可能ないかなる構造をも含む。さらに、本明細書にて引用した各公報の内容(明細書及び図面を含む)は、本明細書の一部を構成するものとして援用され得る。
F …工場 B …建物
E …電源
1 …工場用ヒートポンプ給湯システム
2 …ヒートポンプ本体 20…筐体
21…冷媒配管 22…圧縮機
23…冷媒−水熱交換器 24…膨張弁
25…冷媒−空気熱交換器 26…送風ファン
3 …温水タンク
4 …温水循環部 41…水−水熱交換器
42…一次温水配管 43…一次温水循環ポンプ
44…二次温水配管 45…二次温水循環ポンプ
5 …制御部 51…中央制御ユニット
52…タンク内水位センサ 53…タンク内水温センサ
54…温湿度計 55…操作パネル
特開平9−4865号公報 特開2005−315478号公報 特開2006−336973号公報

Claims (6)

  1. 事業所の建物内に設置されていて、当該建物の室内空気から吸収した熱により水を加熱することで温水を生成する、ヒートポンプ給湯システムにおいて、
    冷媒を膨張させる、膨張弁と、
    空気と前記膨張弁によって膨張された前記冷媒との熱交換によって、熱を当該空気から汲み上げて前記冷媒に吸収させる、冷媒−空気熱交換器と、
    前記冷媒−空気熱交換器における熱交換を促進するように設けられた、送風機と、
    前記冷媒−空気熱交換器を経た前記冷媒を圧縮する、圧縮機と、
    前記圧縮機によって圧縮された前記冷媒との熱交換に基づいて、前記温水を生成する、温水生成部と、
    前記温水生成部にて生成された前記温水を貯留する、温水タンクと、
    当該システムの運転を制御するように、
    前記温水タンク内の水の貯留量であるタンク内水量を取得する、水量取得手段と、
    当該システムの運転雰囲気における気温である運転雰囲気温度を取得する運転雰囲気温度取得手段と、
    当該システムの運転停止中の所定の運転開始時刻決定タイミングにおける前記タンク内水量と、前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記運転雰囲気温度と、所定の給湯開始時刻にて前記温水タンク内の水温であるタンク内水温が到達すべき温度である給湯温度と、に基づいて、前記温水タンク内に貯留されている前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記タンク内水量の水を前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記タンク内水温から前記給湯温度まで上昇させるために必要な当該システムの運転時間である必要運転時間を算出する、必要運転時間算出手段と、
    前記給湯開始時刻と、前記必要運転時間算出手段によって算出された前記必要運転時間と、に基づいて、当該システムの運転開始時刻を決定する、運転開始時刻決定手段と、
    を備えた、
    制御部と、
    を備えていて、運転中に前記運転雰囲気温度に応じて前記冷媒−空気熱交換器における熱交換を停止させつつ前記送風機を動作させることによって当該冷媒−空気熱交換器におけるデフロストを行うように構成され、
    前記必要運転時間算出手段は、
    前記運転開始時刻決定タイミングにおける、前記タンク内水量及び前記運転雰囲気温度と、
    前記給湯温度と、
    前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記運転雰囲気温度に応じた、前記給湯開始時刻以前に前記デフロストが行われるか否かの判定結果と、
    に基づいて、前記必要運転時間を算出する
    ことを特徴とする、ヒートポンプ給湯システム。
  2. 請求項1に記載の、ヒートポンプ給湯システムであって、
    前記制御部は、
    当該システムの運転停止から前記運転開始時刻まで、前記運転開始時刻決定タイミングを、所定時間毎に繰り返し設定する、運転開始時刻決定タイミング設定手段
    をさらに備えたことを特徴とする、ヒートポンプ給湯システム。
  3. 冷媒を膨張させる、膨張弁と、
    空気と前記膨張弁によって膨張された前記冷媒との熱交換によって、熱を当該空気から汲み上げて前記冷媒に吸収させる、冷媒−空気熱交換器と、
    前記冷媒−空気熱交換器における熱交換を促進するように設けられた、送風機と、
    前記冷媒−空気熱交換器を経た前記冷媒を圧縮する、圧縮機と、
    前記圧縮機によって圧縮された前記冷媒との熱交換に基づいて、温水を生成する、温水生成部と、
    前記温水生成部にて生成された前記温水を貯留する、温水タンクと、
    を事業所の建物内に備えていて、当該建物の室内空気から吸収した熱により水を加熱することで温水を生成するとともに、運転中に前記冷媒−空気熱交換器における熱交換を停止させつつ前記送風機を動作させることによって当該冷媒−空気熱交換器におけるデフロストを行うように構成されたヒートポンプ給湯システムの、運転を制御する、ヒートポンプ給湯システム制御装置であって、
    前記温水タンク内の水の貯留量であるタンク内水量を取得する、水量取得手段と、
    前記ヒートポンプ給湯システムの運転雰囲気における気温である運転雰囲気温度を取得する運転雰囲気温度取得手段と、
    前記ヒートポンプ給湯システムの運転停止中の所定の運転開始時刻決定タイミングにおける前記タンク内水量と、前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記運転雰囲気温度と、所定の給湯開始時刻にて前記温水タンク内の水温であるタンク内水温が到達すべき温度である給湯温度と、に基づいて、前記温水タンク内に貯留されている前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記タンク内水量の水を前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記タンク内水温から前記給湯温度まで上昇させるために必要な前記ヒートポンプ給湯システムの運転時間である必要運転時間を算出する、必要運転時間算出手段と、
    前記給湯開始時刻と、前記必要運転時間算出手段によって算出された前記必要運転時間と、に基づいて、前記ヒートポンプ給湯システムの運転開始時刻を決定する、運転開始時刻決定手段と、
    を備え、
    前記必要運転時間算出手段は、
    前記運転開始時刻決定タイミングにおける、前記タンク内水量及び前記運転雰囲気温度と、
    前記給湯温度と、
    前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記運転雰囲気温度に応じた、前記給湯開始時刻以前に前記デフロストが行われるか否かの判定結果と、
    に基づいて、前記必要運転時間を算出する
    ことを特徴とする、ヒートポンプ給湯システム制御装置。
  4. 請求項3に記載の、ヒートポンプ給湯システム制御装置において、
    前記ヒートポンプ給湯システムの運転停止から前記運転開始時刻まで、前記運転開始時刻決定タイミングを、所定時間毎に繰り返し設定する、運転開始時刻決定タイミング設定手段
    をさらに備えたことを特徴とする、ヒートポンプ給湯システム制御装置。
  5. 冷媒を膨張させる、膨張弁と、
    空気と前記膨張弁によって膨張された前記冷媒との熱交換によって、熱を当該空気から汲み上げて前記冷媒に吸収させる、冷媒−空気熱交換器と、
    前記冷媒−空気熱交換器を経た前記冷媒を圧縮する、圧縮機と、
    前記冷媒−空気熱交換器における熱交換を促進するように設けられた、送風機と、
    前記圧縮機によって圧縮された前記冷媒との熱交換に基づいて、温水を生成する、温水生成部と、
    前記温水生成部にて生成された前記温水を貯留する、温水タンクと、
    を事業所の建物内に備えていて、当該建物の室内空気から吸収した熱により水を加熱することで温水を生成するとともに、運転中に前記冷媒−空気熱交換器における熱交換を停止させつつ前記送風機を動作させることによって当該冷媒−空気熱交換器におけるデフロストを行うように構成されたヒートポンプ給湯システムの運転を制御するための、コンピュータ読み取り可能なヒートポンプ給湯システム制御プログラムであって、
    前記温水タンク内の水の貯留量であるタンク内水量を取得する、水量取得ステップと、
    前記温水タンク内の水温であるタンク内水温を取得する水温取得ステップ、及び/又は、前記ヒートポンプ給湯システムの運転雰囲気における気温である運転雰囲気温度を取得する運転雰囲気温度取得ステップと、
    前記ヒートポンプ給湯システムの運転停止中の所定の運転開始時刻決定タイミングにおける前記タンク内水量と、前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記タンク内水温及び/又は前記運転雰囲気温度と、所定の給湯開始時刻にて前記タンク内水温が到達すべき温度である給湯温度と、に基づいて、前記温水タンク内に貯留されている前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記タンク内水量の水を前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記タンク内水温から前記給湯温度まで上昇させるために必要な前記ヒートポンプ給湯システムの運転時間である必要運転時間を算出する、必要運転時間算出ステップと、
    前記給湯開始時刻と、前記必要運転時間算出ステップによって算出された前記必要運転時間と、に基づいて、前記ヒートポンプ給湯システムの運転開始時刻を決定する、運転開始時刻決定ステップと、
    を実現させるための指示を含み、
    前記必要運転時間算出ステップは、
    前記運転開始時刻決定タイミングにおける、前記タンク内水量及び前記運転雰囲気温度と、
    前記給湯温度と、
    前記運転開始時刻決定タイミングにおける前記運転雰囲気温度に応じた、前記給湯開始時刻以前に前記デフロストが行われるか否かの判定結果と、
    に基づいて、前記必要運転時間を算出する
    ことを特徴とする、ヒートポンプ給湯システム制御プログラム。
  6. 請求項5に記載の、ヒートポンプ給湯システム制御プログラムにおいて、
    前記ヒートポンプ給湯システムの運転停止から前記運転開始時刻まで、前記運転開始時刻決定タイミングを、所定時間毎に繰り返し設定する、運転開始時刻決定タイミング設定ステップ
    を実現させるための指示をさらに含むことを特徴とする、ヒートポンプ給湯システム制御プログラム。
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