JP5858461B2 - 病理診断情報生成方法及び病理診断情報生成システム - Google Patents
病理診断情報生成方法及び病理診断情報生成システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP5858461B2 JP5858461B2 JP2011229314A JP2011229314A JP5858461B2 JP 5858461 B2 JP5858461 B2 JP 5858461B2 JP 2011229314 A JP2011229314 A JP 2011229314A JP 2011229314 A JP2011229314 A JP 2011229314A JP 5858461 B2 JP5858461 B2 JP 5858461B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- image
- information
- tissue
- fluorescence
- fluorescent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Description
また、画像のデジタル化技術の発達に伴い、病理診断の分野においても、顕微鏡及びデジタルカメラ等を用いて観察対象のデジタル画像(病理画像)を取得し、この病理画像から、病理医が病理診断を行う際に必要となる情報を抽出・計測して表示する自動化された病理診断支援装置が普及してきている。
また、色素に代わる標識試薬として定量性能が高い蛍光色素が組織染色の研究に用いられているが(非特許文献1参照)、その発光輝度は組織の発する自家蛍光と比較して暗く、極微量のバイオマーカーを発光レベルによって自動判別することはできない。
まず、いわゆるHE染色を施された組織切片標本を載せたスライドと、HE染色された組織切片に隣接する組織切片を免疫組織化学染色法により染色することにより得られた組織切片標本を載せたスライドと、を用意し、病理医がHE染色を施された組織切片標本を顕微鏡観察することにより腫瘍判断を行う。
続いて、免疫組織化学染色法により染色することで得られた組織切片標本に、HE染色された標本で判定された腫瘍部分をてらし合わせ、腫瘍部分を判別する。そして、免疫組織化学染色した組織切片標本の腫瘍部分を顕微鏡観察する。
この観察は、非常な手間と熟練を有し、属人性が高く、病理診断における診断ばらつきの要因ともなり、標準化の妨げとなっている。また、顕微鏡を覗くこと自体が病理医の疲労を誘発し、作業効率や診断精度を低下させている。そこで、デジタルカメラ等のデジタル画像生成装置で顕微鏡観察される対象のデジタル画像を生成しビュワーに表示させることで、疲労低減を図る手法(例えば、特許文献7参照)、2枚の切片より得られた画像を重畳(合成)して1枚の画像とすることで診断効率の向上を図る手法(例えば、特許文献8参照)も知られている。
組織切片に、特定抗原を認識する抗体と、当該抗体に結合した、複数の蛍光物質を内包するナノ粒子とを構成要素に含む蛍光標識材料による染色、及びHE(ヘマトキシリン−エオジン)染色を施す工程と、
前記染色を施された組織切片に所定波長の励起光を照射して前記組織切片に蛍光を発光させ、当該蛍光に基づき、前記組織切片における組織又は細胞の形態情報、及び前記特定抗原の分子の情報を同時に生成する工程と、
を含む。
前記所定波長の励起光は、560〜630nmの範囲であり、前記蛍光物質は、前記励起光により580〜690nmの範囲にピークを有する蛍光を発するものである。
前記組織又は細胞の形態情報、及び前記特定抗原の分子の情報が同一視野で得られる。
前記組織又は細胞の形態情報、及び前記特定抗原の分子の情報は、前記蛍光の像を顕微鏡により結像することにより生成される。
前記特定抗原の分子の情報は、ドット状の蛍光で表される。
特定抗原を認識する抗体と、当該抗体に結合した、複数の蛍光物質を内包するナノ粒子とを構成要素に含む蛍光標識材料による染色と、HE(ヘマトキシリン−エオジン)染色と、が施された組織切片が載置された一のスライドに、所定波長の励起光を照射する照射手段と、
前記照射手段による励起光の照射により前記組織切片から発光された蛍光の像を結像することにより前記組織切片における組織又は細胞の形態情報及び前記特定抗原の分子の情報を同時に生成する結像手段と、
を備える。
前記照射手段は、560〜630nmの範囲の波長の励起光を照射するものであり、
前記蛍光物質は、前記励起光により580〜690nmの範囲にピークを有する蛍光を発するものである。
前記結像手段により結像された像を撮像してデジタル画像データを生成する撮像手段と、
前記撮像手段により生成された画像データに基づき表示用の画像を生成する画像処理手段と、
前記画像処理手段により生成された画像を表示する表示手段と、
を備える。
前記表示手段に表示する画像の切替を指示するための操作手段を有し、
前記画像処理手段は、前記撮像手段により生成された画像データから前記組織切片の特定抗原の分子の情報のみを抽出して抗原分子画像を生成する手段と、前記撮像手段により生成された画像データから前記組織切片の組織又は細胞の形態情報のみを抽出して細胞形態画像を生成する手段を有し、
前記表示手段は、前記操作手段からの切替指示に応じて前記抗原分子画像と前記細胞形態画像を切替表示する。
更に、本発明によれば、1枚のスライドの少なくとも1回の撮影で、組織切片の自家蛍光及びエオジンの自家蛍光の画像である細胞形態情報と、蛍光標識材料からの蛍光の画像である抗原分子情報を含む画像データを生成可能となるので、従来に比べて検査工数を削減することができる。
更に、本発明によれば、1回の撮影で細胞形態情報と抗原分子情報を含む画像データが得られるので、細胞形態情報と抗原分子情報を個別に撮影して重畳(合成)した画像データとは異なり、細胞形態情報と抗原分子情報の位置合わせ(病理医の記憶による位置合わせ、画像処理による位置合わせ)自体が不要である。そのため、位置合わせ精度に左右されずに正確な診断を行うことができる。また、顕微鏡鏡胴観察方式の他に、デジタル撮像系を用いて生成された画像データをビュワー等の表示手段に表示する構成とすることで、一人で、或いは複数人のカンファレンスで、標準化された画像で正確な診断を行うことができ、診断精度を向上させることができる。
更に、組織切片の細胞形態情報のみを抽出した画像、組織切片の抗原分子情報のみを抽出した画像や双方を含む画像を操作手段の指示に応じて切り替えて表示手段に表示する構成とすることで、病理医が何れかの情報(細胞形態情報又は抗原分子情報)の画像において任意の領域に注目した状態で、視線を動かさずに他方の情報を確認すること等ができ、また、個々の病理医の診断スタイルに応じたフローとすることができ、診断の利便性が向上する。
また、本発明を乳がんに適用した場合、本発明で得られる画像データは、従来より乳房画像診断用に普及しているモノクロのモニタを使用して出力表示することができるので、新たにカラー用モニタ等の設備投資が不要となる。
また、抗原分子情報は、細胞形態情報を表す組織の自家蛍光やエオジン蛍光に比べて高輝度なドット状の蛍光として表されるので、観察者が抗原分子情報を細胞形態情報と区別して容易に視認することができ、診断性能を向上させることができる。このような本発明の方法は、モノクロカメラを用いた場合にも、抗原分子に結合した蛍光物質内包ナノ粒子が発する高輝度の蛍光を、細胞等が発する自家蛍光から区別して認識することができる。また、光学フィルターを用いて励起光によるノイズをカットすることも妨げられないので、高感度の測定を維持することができる。
本発明の免疫組織化学法では、蛍光標識材料として、生体物質認識部位およびこれに結合した蛍光物質内包ナノ粒子とを構成要素として含むものを用いる。
蛍光物質内包ナノ粒子に内包される蛍光物質は、具体的には、蛍光有機色素または量子ドットである。200〜700nmの範囲内の波長の紫外〜近赤外光により励起されたときに、400〜900nmの範囲内の波長の可視〜近赤外光の発光を示す蛍光物質を用いることが好ましい。なお、蛍光物質の励起波長および発光波長は、蛍光物質内包ナノ粒子に内包させた場合もそうでない場合も、ほぼ同じである。蛍光物質内包ナノ粒子には、いずれか1種の蛍光物質のみを内包させてもよいし、2種以上の蛍光物質の混合物を内包させてもよい。
上記量子ドットをコアとし、その上にシェルを設けた量子ドットを用いることもできる。以下本明細書中シェルを有する量子ドットの表記法として、コアがCdSe、シェルがZnSの場合、CdSe/ZnSと表記する。例えば、CdSe/ZnS、CdS/ZnS、InP/ZnS、InGaP/ZnS、Si/SiO2、Si/ZnS、Ge/GeO2、Ge/ZnSなどが挙げられる。
蛍光物質内包ナノ粒子は、上述したような蛍光物質がナノ粒子内部に分散したものであり、蛍光物質はそれを被覆するナノ粒子と化学的に結合していても、していなくてもよい。
蛍光物質内包ナノ粒子は、公知の方法により作製することができる。例えば、蛍光有機色素を内包したシリカナノ粒子は、ラングミュア8巻2921ページ(1992)に記載されているFITC内包シリカ粒子の合成を参考に合成することができる。FITCの代わりに所望の蛍光有機色素を用いることで種々の蛍光有機色素内包シリカナノ粒子が合成できる。
蛍光標識材料における生体物質認識部位は、目的とする生体物質と特異的に結合する物質により構成される部位である。目的とする生体物質は、それと特異的に結合する物質が存在するものであれば特に限定されるものではないが、代表的にはタンパク質(ペプチド)および核酸(オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド)が挙げられる。したがって、そのような目的とする生体物質に結合する物質としては、前記タンパク質を抗原として認識する抗体やそれに特異的に結合する他のタンパク質等、および前記核酸にハイブリダイズする塩基配列を有する核酸等が挙げられる。具体的には、細胞表面に存在するタンパク質であるヒト上皮細胞成長因子受容体2(HER2)に特異的に結合する抗HER2抗体、細胞核に存在するエストロゲン受容体(ER)に特異的に結合する抗ER抗体、細胞骨格を形成するアクチンに特異的に結合する抗アクチン抗体などが挙げられる。中でも抗HER2抗体および抗ER抗体は、免疫組織化学法を乳がんの投薬選定のために利用する際の好ましい生体物質認識部位である。
本発明の免疫組織化学法は、前述したような蛍光標識材料を用いて組織切片を染色する工程および必要に応じてHE染色を行う工程(「染色工程」と称する。)と、励起光を照射して所定の情報を得る工程(「観察工程」と称する。)とを含む。
本発明の免疫組織化学法における染色工程は上述したような特定の蛍光標識材料を用いて組織切片の染色を行う。染色する対象は病理切片組織に限定されず、細胞染色にも適用可能である。本発明の染色方法が適用できる切片の作製法は特に限定されるものではなく、公知の方法により作製された切片を用いることができる。たとえば、病理切片として汎用されているパラフィン包埋切片を用いる場合は、次のような手順で染色すればよい。
キシレンを入れた容器に病理切片を浸漬させ、パラフィンを除去する。温度は特に限定されるものではないが、室温で行うことができる。浸漬時間は3分以上30分以下であることが好ましい。必要により浸漬途中でキシレンを交換してもよい。
公知の方法にならい、目的とする生体物質の賦活化処理を行う。賦活化条件に特に定めはないが、賦活液としては、0.01Mクエン酸緩衝液(pH6.0)、1mMEDTA溶液(pH8.0)、5%尿素、0.1Mトリス塩酸緩衝液などを用いることができる。加熱機器はオートクレーブ、マイクロウェーブ、圧力鍋、ウォーターバスなどを用いることができる。温度は50〜130℃、時間は5〜30分で行うことができる。
生体物質認識部位および蛍光物質ナノ粒子を備えた蛍光標識材料のPBS分散液を調製し、病理切片に載せて、目的とする生体物質と反応させる。複数の生体物質を目的として染色する場合は、各生体物質に対応した生体物質認識部位および互いに異なる蛍光物質内包ナノ粒子を備えた蛍光標識材料のPBS分散液をそれぞれ調製し、それらを病理切片に載せて、それぞれ目的とする生体物質と反応させればよい。病理切片に載せる際には、それぞれの蛍光標識材料のPBS分散液をあらかじめ混合してもよいし、別々に順次載せてもよい。
染色処理後、カバーガラスを切片に載せて封入する。必要に応じて市販の封入剤を使用してもよい。
観察工程は、上記工程により染色された組織切片に励起光を照射することにより、組織の自家蛍光及びエオジンの自家蛍光に基づく細胞または組織の形態情報(細胞形態情報)を取得し、かつ前記蛍光標識材料による蛍光に基づく細胞または組織内の前記特定抗原分子の情報(抗原分子情報)を取得する工程である。
エオジンは蛍光物質であり、この蛍光は細胞形態情報の視認性向上に寄与するものである。しかし、エオジンの励起光吸収や蛍光の蛍光(発光)強度が大きくなるにつれて、抗原分子情報である蛍光標識材料からの蛍光の視認性が落ちてしまう。そこで、励起光波長としては、エオジン自体の過度の発光を抑制し、蛍光標識材料の視認性を上げる(両者の光量差を確保して両者を区別して認識可能とする)ために、エオジン自体が励起光を吸収しない又は励起光吸収し難い(従って、励起光によるエオジンの蛍光発光量が少ない)波長を選定することが好ましい。ここで、図1に示すように、励起光波長が560nm以上でエオジンの励起光の吸収はゼロとなり、一方、エオジンの蛍光がみられる限界(上限)は630nm付近である。従って、観察工程における励起光波長は560〜630nmの範囲のものを選択するのが好ましい。より好ましくは、エオジンの蛍光発光量がピークの1/3程度となる575nm付近である。また、前記蛍光物質としては当該励起光により580〜690nmの範囲、より好ましくは600〜630nmの範囲にピークを有する蛍光を発するものを用いる(したがってこの領域の発光波長を有する蛍光を測定するようにする)ことが好ましい。この範囲にピークを有する蛍光物質であれば、上記範囲の励起光を選択したときに、エオジンの蛍光と区別可能な程度の光量差を確保できるからである。
下記工程(1)〜(4)の方法により、蛍光有機色素としてCy5を内包するシリカナノ粒子(以下「ナノ粒子A」と称する。)を作製した。
工程(1):Cy5のN−ヒドロキシスクシンイミドエステル誘導体(GEヘルスケア社製)1mg(0.00126mmol)とテトラエトキシシラン400μL(1.796mmol)を混合した。
工程(2):エタノール40mLと14%アンモニア水10mLを混合した。
工程(3):工程(2)で調製した混合液を室温下撹拌しているところに、工程(1)で調製した混合液を添加した。添加開始から12時間撹拌を行った。
工程(4):反応混合物を10000gで60分遠心分離を行い、上澄みを除去した。エタノールを加え、沈降物を分散させ、再度遠心分離を行った。同様の手順でエタノールと純水による洗浄を一回ずつ行った。
得られたナノ粒子Aの1000個について走査型電子顕微鏡(SEM;日立社製S−800型)観察を行ったところ、平均粒径は110nm、変動係数は12%であった。
下記工程(1)〜(4)の方法により、量子ドットとしてCdSe/ZnSを内包するシリカナノ粒子(以下「ナノ粒子B」と称する。)を作製した。なお、CdSe/ZnSの発光波長のピークは655nmである。
工程(1):CdSe/ZnSデカン分散液(インビトロジェン社Qdot655)10μLとテトラエトキシシラン40μLを混合した。
工程(2):エタノール4mLと14%アンモニア水1mLを混合した。
工程(3):工程(2)で調製した混合液を室温下で撹拌しているところに、工程(1)で調製した混合液を添加した。添加開始から12時間撹拌を行った。
工程(4):反応混合物を10000gで60分遠心分離を行い、上澄みを除去した。エタノールを加え、沈降物を分散させ、再度遠心分離を行った。同様の手順でエタノールと純水による洗浄を1回ずつ行った。
得られたナノ粒子Bの1000個についてSEM観察を行ったところ、平均粒径は130nm、変動係数は13%であった。
工程(1)の原料としてCy5のN−ヒドロキシスクシンイミドエステル誘導体(GEヘルスケア社製)の代わりにテキサスレッドスルホニルクロライドを用いたこと以外は合成例1と同様にして、蛍光有機色素としてテキサスレッドを内包するシリカナノ粒子(以下「ナノ粒子C」と称する。)を作製した。
得られたナノ粒子Cの1000個について走査型電子顕微鏡(SEM;日立社製S−800型)観察を行ったところ、平均粒径は108nm、変動係数は11%であった。
上記合成例1で作製したナノ粒子Aに、以下の手順により抗HER2抗体を結合させ、標識材料(「標識材料A」と称する。)を作製した。
工程(1):ナノ粒子A1mgを純水5mLに分散させた。アミノプロピルトリエトキシシラン水分散液100μLを添加し、室温で12時間撹拌した。
工程(2):反応混合物を10000gで60分遠心分離を行い、上澄みを除去した。
工程(3):エタノールを加え、沈降物を分散させ、再度遠心分離を行った。同様の手順でエタノールと純水による洗浄を1回ずつ行った。生成物のFT−IR測定を行ったところ、アミノ基に由来する吸収が観測でき、ナノ粒子Aをアミノ基修飾できたことを確認できた。
工程(4):工程(3)で得られたアミノ基修飾したナノ粒子Aを、EDTA(エチレン
ジアミン四酢酸)を2mM含有したPBS(リン酸緩衝液生理的食塩水)を用いて3nM
に調整した。
工程(5):工程(4)で調製した溶液に、最終濃度10mMとなるようSM(PEG)12(サーモサイエンティフィック社製、succinimidyl-[(N-maleomidopropionamid)-dodecaethyleneglycol]ester)を混合し、1時間反応させた。
工程(6):反応混合液を10000gで60分遠心分離を行い、上澄みを除去した
工程(7):EDTAを2mM含有したPBSを加え、沈降物を分散させ、再度遠心分離を行った。同様の手順による洗浄を3回行った。最後に500μLPBSを用い再分散させた。
工程(8):抗HER2抗体を100μgを100μLのPBSに溶解させたところに、1Mジチオスレイトール(DTT)を添加し、30分反応させた。
工程(9):反応混合物についてゲルろ過カラムにより過剰のDTTを除去し、還元化抗HER2抗体溶液を得た。
工程(10):ナノ粒子Aを出発原料にして工程(7)で得られた粒子分散液と工程(9)で得られた還元化抗HER2抗体溶液とをPBS中で混合し、1時間反応させた。
工程(11):10mMメルカプトエタノール4μLを添加し、反応を停止させた。
工程(12):反応混合物を10000gで60分遠心分離を行い、上澄みを除去した後EDTAを2mM含有したPBSを加え、沈降物を分散させ、再度遠心分離を行った。同様の手順による洗浄を3回行った。最後に500μLPBSを用い再分散させた抗HER2抗体が結合したナノ粒子A(標識材料A)を得た。
ナノ粒子Aの代わりにナノ粒子Bを用いたこと以外は作製例1と同様の手順により、ナノ粒子Bに抗HER2抗体を結合させた標識材料(「標識材料B」と称する。)を作製した。
ナノ粒子Aの代わりにナノ粒子Cを用いたこと以外は作製例1と同様の手順により、ナノ粒子Cに抗HER2抗体を結合させた標識材料(「標識材料C」と称する。)を作製した。
Cy5に抗HER2抗体を結合させた標識材料(「標識材料D」と称する。)を以下の手順により作製した。
工程(1):抗HER2抗体100μgを100μLのPBSに溶解させたところに、1Mジチオスレイトール(DTT)を添加し、30分反応させた。
工程(2):反応混合物についてゲルろ過カラムにより過剰のDTTを除去し、還元化抗HER2抗体溶液を得た。
工程(3):Cy5のN−ヒドロキシスクシンイミドエステル誘導体(GEヘルスケア社製)1mg(0.00126mmol)を、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)を2mM含有したPBS(リン酸緩衝液生理的食塩水)を用いて3nMに調整した。
工程(4):工程(3)で調製した溶液に、最終濃度10mMとなるようSM(PEG)12(サーモサイエンティフィック社製、succinimidyl-[(N-maleomidopropionamid)-dodecaethyleneglycol]ester)を混合し、1時間反応させた。
工程(5):工程(4)で得られた反応混合物に工程(2)で得られた還元化抗HER2抗体溶液をPBS中で混合し、1時間反応させた。
工程(6):10mMメルカプトエタノール4μLを添加し、反応を停止させた。
工程(7):ゲルろ過カラムにより過剰のメルカプトエタノールを除去し、Cy5で標識化した還元化抗HER2抗体(標識材料D)溶液を得た。
ライフテクノロジー社製Qdot Antibody Conjugation Kitのプロトコールに従って、量子ドット(CdSe/ZnS)に抗HER2抗体を結合させた標識材料(「標識材料E」と称する。)を作製した。具体的な手順は以下の通りである。抗HER2抗体を20mMジチオスレイトール(DTT)で還元処理を行い、ゲルろ過カラムにより過剰のDTTを除去することにより、還元化抗体溶液を得た。一方量子ドットはSMCCと反応後ゲルろ過カラムにより過剰のSMCCを除去することにより還元化抗体と反応可能なマレイミド化量子ドットを得た。得られた還元化抗体とマレイミド化量子ドットを混合1時間反応後100μMになるようメルカプトエタノールを加え反応を停止した。反応、反応停止後の溶液をゲル濾過する事で量子ドットを結合した抗HER2抗体を得た。
上記作製例で作製した標識材料A〜Eを用い、下記の手順に従って、ヒト乳房組織の隣接切片の免疫染色を行った。この隣接切片は、コスモバイオ社製の組織アレイスライド(CB-A712)から選ばれた、あらかじめ測定したFISHスコアが1〜9までの24切片である。
1)キシレンを入れた容器に病理切片を30分浸漬させた。途中3回キシレンを交換した。
2)エタノールを入れた容器に病理切片を30分浸漬させた。途中3回エタノールを交換した。
3)水を入れた容器に、病理切片を30分浸漬させた。途中3回水を交換した。
4)10mMクエン酸緩衝液(pH6.0)に病理切片を30分浸漬させた。
5)121度10分オートクレーブ処理を行った。
6)PBSを入れた容器に、オートクレーブ処理後の切片を30分浸漬させた。
7)1%BSA含有PBSを組織に載せて、1時間放置した。
8)1%BSA含有PBSで0.05nMに希釈した抗HER2抗体結合した標識材料A〜Eを、各組織切片に載せて3時間放置した。
9)PBSを入れた容器に、染色後の切片をそれぞれ30分浸漬させた。
10)4%中性パラホルムアルデヒド溶液で10分間固定処理した後、HE染色を行った。
11)Merck Chemicals社製Aquatexを滴下後、カバーガラスを載せ封入した。
なお、上記カメラは画素サイズ6.4μm×6.4μm、縦画素数1040個、横画素数1388個(撮像領域8.9mm×6.7mm)を有している。
励起波長および観察した蛍光の発光波長は、蛍光物質として(単体か、蛍光物質内包
ナノ粒子に内包されているかを問わない)Cy5を用いた場合はそれぞれ630nmおよび680nmであり、CdSe/ZnSを用いた場合はそれぞれ385nmおよび620nmであり、テキサスレッドを用いた場合はそれぞれ590nmおよび620nmである。蛍光標識からの蛍光の識別具合についての結果を表1に示す。
図2は、標識材料Dを用いた場合に顕微鏡設置カメラから取得した画像である。
る。エオジン由来の微弱発光(自家蛍光)による細胞形態情報は観察できるが、抗原分子情報は細胞形態情報に埋もれて識別できない状態になっている。なお、顕微鏡鏡筒から観察した場合も同様の観察像となっている。
図3は、標識材料Eを用いた場合に顕微鏡設置カメラから取得した画像である。エオジン由来の微弱発光(自家蛍光)による細胞形態情報は観察できるが、抗原分子情報は細胞形態情報に埋もれて識別できない状態になっている。なお、顕微鏡鏡筒から観察した場合も同様の観察像となっている。
図4は、標識材料Aを用いた場合に顕微鏡設置カメラから取得した画像である。輝点状に見える抗原分子情報とゆるやかにつながるエオジン由来の微弱発光(自家蛍光)による細胞形態情報が識別可能な状態となっている。なお、顕微鏡鏡筒からは抗原分子情報と細胞形態情報は識別することができなかった。
図5は、標識材料Bを用いた場合に顕微鏡設置カメラから取得した画像である。輝点状に見える抗原分子情報とゆるやかにつながるエオジン由来の微弱発光(自家蛍光)による細胞形態情報が識別可能な状態となっている。なお、顕微鏡鏡筒から観察した場合も同様の観察像となっている。
図6は、標識材料Cを用いた場合に顕微鏡設置カメラから取得した画像である。輝点状に見える抗原分子情報とゆるやかにつながるエオジン由来の微弱発光(自家蛍光)による細胞形態情報が識別可能な状態となっている。なお、顕微鏡鏡筒から観察した場合も同様の観察像となっている。
しかも、細胞形態情報(組織の自家蛍光+エオジンの自家蛍光)と抗原分子情報(蛍光標識材料からの蛍光)とは、同一スライド上で観察されるので、本来の相対位置関係を保持した状態であり、病理医が従来のように複数のスライド上の像を自身の頭脳の中で重畳する必要がなく、また、例えば、特許文献8に記載のような、誤診を招かないように顕微鏡設置カメラから取得した画像から精度良い重畳画像を合成するコンピュータ処理も不要である。そのため、観察者やコンピュータによる位置合わせ精度に左右されずに診断を行うことができる。
尚、本実施例においては、HE染色を行いエオジン発光と組織の自家蛍光の両方を細胞形態情報としているが、HE染色を行わずに組織の自家蛍光のみを細胞形態情報とすることも可能である。
これに対し、ビュワー表示方式では、観察者はピント調整の間のみ顕微鏡を覗き込めばよく、診断時には覗きこむ必要がないので、疲労度合いが低減される。
なお、放射線撮影技師と読影医との関係のように、役割分担を行うと診断効率を高めることができる。例えば、ピント調整自体(及びピント調整後の撮影画像取得)を診断医ではなく他の作業者が行い、診断医は複数人分の画像データを一人で、或いは複数人のカンファレンス形式で、ビュワーを見ながらまとめて行うように役割分担すれば、施設全体としての診断効率を高めることができる。
以下、本発明を適用した乳房診断システム100について説明する。
図7に、乳房診断システム100の全体構成例を示す。図7に示すように、乳房診断システム100は、乳房撮影装置1、画像処理装置2、表示装置3、顕微鏡4、顕微鏡設置カメラ5、画像処理装置6、サーバー装置7、HIS(Hospital Information System)/RIS(Radiology Information System)8を備えて構成されている。乳房撮影装置1、画像処理装置2、表示装置3、画像処理装置6、サーバー装置7、HIS/RIS8は、LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNを介してデータ送受信可能に接続されている。また、画像処理装置6は、顕微鏡設置カメラ5からの画像データを取得可能に接続されている。
ここで、画像処理装置2、画像処理装置6、表示装置3、サーバー装置7、HIS/RIS8は、CPU,RAM等により構成される制御部、キーボード、マウス等により構成される操作部、プログラムやデータ等を記憶する記憶部、モニタ等により構成される表示部、通信ネットワークNに接続されている装置とデータ送受信を行うための通信部等を備えるコンピュータ装置である。
撮影に際しては、特開2005−305137号公報に記載のようにCR(Computed Radiography)カセッテをしようする方式、或いは、特開2004−321783号公報に記載のようにFPD(Flat Panel Detector)を使用する方式の2種の方法に大別されるが、複数枚の撮影(上記のように4枚の撮影)が行われるので、両方式に共通しているのは、左右乳房の画像の取り違えが生じないように、乳房撮影装置1と画像処理装置2とが連携し、個々の撮影画像(乳房画像)と撮影オーダ情報、特に左右の部位情報との対応付けを正しく行うことである。MLO画像は画像自体から左右の判別は可能であるが、CC画像に対しては画像単体を見ても左右の判別がつかないからである。
この際には、例えば、特開2002−158862号公報に記載のように、個々の乳房画像に対応付けられた部位情報や撮影方向(撮影条件)に基づき画像の回転処理方向を予め定め、MLO、CCのそれぞれの方向の胸壁合わせの画像が自動的に生成される。マニュアル処理ではCC画像で左右を取り違える可能性があるので、マニュアルの操作は禁止される。同様に、左右の区別を示す付帯情報の安易な修正も禁止される。誤った生体検査が行われてしまうことを防止するためである。
更に、特開平09−238933号公報に記載のように、左右の乳房画像における乳房領域の上下方向の位置合わせを行い、読影医の左右乳房の比較読影を行い易いように、視線移動を水平方向のみに限定することが望ましい。
更に、特開2009−077780号公報に記載のように、X線撮影による乳房画像と乳房の超音波画像の両画像に基づき、より精度の高い診断を行うことも知られている。
サーバー装置7においては、上述の付帯情報、乳房画像、CADによる検出結果情報が対応付けて記憶される。
バイオプシーにおいて生体組織を採取するに際しては、生検針位置を被写体の関心領域に対して正しき位置合わせすることが重要であり、乳房の場合には、X線を使用したスカウト撮影、ステレオ撮影、3次元撮影等や超音波撮影等を行い、生検針の位置合わせを行う。例えば、乳房撮影装置1において、特開2010−115405号公報や特開2011−104117号公報等の手法を用いることができる。
また、CADにおいて、左乳房に異常陰影候補の検出結果が無く、右乳房に異常陰影候補が検出された場合には、右乳房の組織取得を行う筈である。従って、例えば、特開2008−000508号公報に記載のように、乳房撮影装置1の被写体台に左右の何れの乳房が載置されたかをレーザセンサ等により検知し、CADの検出結果と比べ、異なる場合には警告を出力することで、左右の取り違えと患者の苦痛を未然に防止することができる。また、バイオプシーの生検針の位置決め撮影時には、ガイド及び/又は検針の陰影が画像中に明確に現れるので、これを検知して左右の乳房の取り違えがあった場合には、警告を出力することで、誤診を防止することができる。
顕微鏡設置カメラ5は、顕微鏡4の結像手段により結像面に結像される像を撮像してデジタル画像データを生成する撮像手段である。なお、顕微鏡設置カメラによる顕微鏡からの画像データ取得は周知であり、例えば、特許文献1に開示される手法を用いることができる。
顕微鏡4の一度に見ることのできる視野範囲が比較的狭い場合、病理切片上の診断対象領域を数回に分けて観察することとなるが、複数の視野のうち所定の視野に注目して、当該視野が顕微鏡4の観察範囲となるように顕微鏡4のスライド固定ステージを調整し、光源波長を切り替えても、上記と同様の効果が得られる。
なお、撮影された画像からの輝点ドットの計測は、画像処理装置6に搭載された画像解析ソフトウエア(例えば、株式会社ジーオングストローム社製の全輝点自動計測ソフトG−Count等)により行うことができる。各画像データの輝点ドットが計測されると、輝点ドットの計測結果及び各画像が対応付けて予め定められた順に画像処理装置6の表示部に表示される。その中から、観察者(技師や病理医)は、診断に使用する画像データを画像処理装置6の操作部により選択することができる。或いは、輝点ドットの計測結果が最大となる画像データを診断用画像として画像処理装置6において自動的に決定することとしてもよい。診断用画像の画像データは、画像処理装置6において先に入力された患者情報及びスライドIDと対応付けてサーバー装置7に送信され保存される。更に、ビュワー表示方式の場合は、画像処理装置6において、診断用画像の画像データに基づいて以下に示す表示を行うための表示用の画像データが生成され、スライドID及び患者情報とともに表示装置3に送信される。そして、表示装置3のモニタ上に当該表示用画像が表示されることで病理医の診断に供される。なお、以下に示すいずれの表示を行うかは、予め設定しておくことができる。
表示装置3はモノクロであってもよい。本発明で得られる画像データは、従来より乳房画像診断用に普及しているモノクロのモニタを使用して出力表示することができるので、新たにカラー用モニタ等の設備投資が不要となる。
本発明における抗原分子情報のための蛍光標識材料は組織の自家蛍光やエオジンの自家蛍光に比べて大きな蛍光を発するようになされている。従って、細胞形態の確認時に抗原分子情報を表す輝点ドットはノイズとなる可能性がある。また、励起光の波長と蛍光標識材料の選定やビュワー(表示装置3)側のダイナミックレンジ及び画像処理条件等によっては、抗原分子情報を表す輝点ドット(蛍光)が観察者を幻惑し、細胞形態情報の視認に影響を及ぼすことも懸念される。
このような事態を防止するため、細胞形態情報を抽出した画像(細胞形態画像)と抗原分子情報を抽出した画像(抗原分子画像)とを表示装置3の操作部による切替指示に応じて切り替えて表示することが好ましい。具体的には、表示装置3のモニタ画面の同じ領域(画像表示領域)内に、操作部からの切替指示に応じて細胞形態画像と抗原分子画像がパラパラめくりのように切替表示する。本発明においては、顕微鏡4に装填した1枚のスライドの1回の撮影による画像データを使用するので、細胞形態情報と抗体分子情報とが相互の位置関係(本来の固有の位置関係)を保っている。従って、細胞形態情報と抗原分子情報の何れかを示す画像において任意の領域に着目し、当該領域に着目した状態で他の情報の画像に切り替えると、視線移動をすることなく診断に必要な情報を直ちに得ることができる。
このように、輝点ドットのみを抽出した画像を生成することにより、輝点ドットの視認性が大幅に向上し、瞬時に全貌を把握することが可能となる。
また、細胞形態画像、抗原分子画像に加えて、本来の両情報の位置関係を有した全体画像を加えた3種の画像を操作部からの切替指示に応じて切り替え表示することとしてもよい。この場合においても、表示順は診断スタイルに応じて、適宜設定することが可能である。
この場合の表示態様としては、HE染色画像を先に表示するパターン1と、同時染色画像を先に表示するパターン2が考えられる。パターン1では、病理医が従来から診断に使用しているHE染色画像から表示するので、従来の観察方法との親和性が高く、特に経験の豊富な病理医にとって観察がし易い。パターン2では、抗原分子情報を容易に観察できる同時染色画像から表示するので、病理医の経験等に関係なく注目すべき範囲が容易に特定でき、診断の効率化を図ることができる。
両パターンとも、表示装置3の表示画面の同じ領域(画像表示領域)内において、操作部からの切替指示に応じてHE染色画像と同時染色画像がパラパラめくりのように切替表示される。ここで、上述のように、切替表示されるHE染色画像と同時染色画像とは同一スライドの顕微鏡4における同一視野範囲を撮影することにより得られた画像である。従って、病理医は視線を動かさずに、両画像の相対的位置関係を容易に把握して観察を行うことができる。
なお、表示用の画像データの生成(細胞形態情報の抽出、抗原分子情報の抽出、細胞核(H染色部)の検出を含む)は、画像処理装置6において行うこととして説明したが、表示装置3において行うこととしてもよい。また、画像処理装置2、表示装置3、画像処理装置6は一体としてもよい。
1 乳房撮影装置
2 画像処理装置
3 表示装置
4 顕微鏡
5 顕微鏡設置カメラ
6 画像処理装置
7 サーバー装置
8 HIS/RIS
Claims (9)
- 組織切片に、特定抗原を認識する抗体と、当該抗体に結合した、複数の蛍光物質を内包するナノ粒子とを構成要素に含む蛍光標識材料による染色、及びHE(ヘマトキシリン−エオジン)染色を施す工程と、
前記染色を施された組織切片に所定波長の励起光を照射して前記組織切片に蛍光を発光させ、当該蛍光に基づき、前記組織切片における組織又は細胞の形態情報、及び前記特定抗原の分子の情報を同時に生成する工程と、
を含む病理診断情報生成方法。 - 前記所定波長の励起光は、560〜630nmの範囲であり、前記蛍光物質は、前記励起光により580〜690nmの範囲にピークを有する蛍光を発するものである請求項1に記載の病理診断情報生成方法。
- 前記組織又は細胞の形態情報、及び前記特定抗原の分子の情報が同一視野で得られる請求項1又は2に記載の病理診断情報生成方法。
- 前記組織又は細胞の形態情報、及び前記特定抗原の分子の情報は、前記蛍光の像を顕微鏡により結像することにより生成される請求項1〜3の何れか一項に記載の病理診断情報生成方法。
- 前記特定抗原の分子の情報は、ドット状の蛍光で表される請求項1〜4の何れか一項に記載の病理診断情報生成方法。
- 特定抗原を認識する抗体と、当該抗体に結合した、複数の蛍光物質を内包するナノ粒子とを構成要素に含む蛍光標識材料による染色と、HE(ヘマトキシリン−エオジン)染色と、が施された組織切片が載置された一のスライドに、所定波長の励起光を照射する照射手段と、
前記照射手段による励起光の照射により前記組織切片から発光された蛍光の像を結像することにより前記組織切片における組織又は細胞の形態情報及び前記特定抗原の分子の情報を同時に生成する結像手段と、
を備える病理診断情報生成システム。 - 前記照射手段は、560〜630nmの範囲の波長の励起光を照射するものであり、
前記蛍光物質は、前記励起光により580〜690nmの範囲にピークを有する蛍光を発するものである請求項6に記載の病理診断情報生成システム。 - 前記結像手段により結像された像を撮像してデジタル画像データを生成する撮像手段と、
前記撮像手段により生成された画像データに基づき表示用の画像を生成する画像処理手段と、
前記画像処理手段により生成された画像を表示する表示手段と、
を備える請求項6又は7に記載の病理診断情報生成システム。 - 前記表示手段に表示する画像の切替を指示するための操作手段を有し、
前記画像処理手段は、前記撮像手段により生成された画像データから前記組織切片の特定抗原の分子の情報のみを抽出して抗原分子画像を生成する手段と、前記撮像手段により生成された画像データから前記組織切片の組織又は細胞の形態情報のみを抽出して細胞形態画像を生成する手段を有し、
前記表示手段は、前記操作手段からの切替指示に応じて前記抗原分子画像と前記細胞形態画像を切替表示する請求項8に記載の病理診断情報生成システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011229314A JP5858461B2 (ja) | 2011-03-17 | 2011-10-19 | 病理診断情報生成方法及び病理診断情報生成システム |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011059172 | 2011-03-17 | ||
JP2011059172 | 2011-03-17 | ||
JP2011229314A JP5858461B2 (ja) | 2011-03-17 | 2011-10-19 | 病理診断情報生成方法及び病理診断情報生成システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012208106A JP2012208106A (ja) | 2012-10-25 |
JP5858461B2 true JP5858461B2 (ja) | 2016-02-10 |
Family
ID=47187962
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011229314A Active JP5858461B2 (ja) | 2011-03-17 | 2011-10-19 | 病理診断情報生成方法及び病理診断情報生成システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5858461B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013035688A1 (ja) * | 2011-09-09 | 2013-03-14 | コニカミノルタエムジー株式会社 | 組織染色方法 |
US20160011179A1 (en) | 2013-03-08 | 2016-01-14 | Konica Minolta, Inc. | Resin particles for fluorescent labels |
WO2015093518A1 (ja) * | 2013-12-18 | 2015-06-25 | コニカミノルタ株式会社 | 画像処理装置、病理診断支援システム、画像処理プログラム及び画像処理方法 |
US10094767B2 (en) | 2014-09-19 | 2018-10-09 | Konica Minolta, Inc. | Image processor, image processing method, and program |
EP3249401B1 (en) * | 2015-01-22 | 2019-12-25 | Konica Minolta, Inc. | Biological substance quantitation method, pathological diagnosis support system, and program |
EP3396375B1 (en) * | 2015-12-24 | 2021-08-04 | Konica Minolta, Inc. | Image processing device and program |
JP6915349B2 (ja) | 2017-04-04 | 2021-08-04 | コニカミノルタ株式会社 | 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2003010542A1 (ja) * | 2001-07-25 | 2004-11-18 | 三菱ウェルファーマ株式会社 | 癌診断薬 |
US8131476B2 (en) * | 2006-08-07 | 2012-03-06 | General Electric Company | System and method for co-registering multi-channel images of a tissue micro array |
JP5040597B2 (ja) * | 2007-11-06 | 2012-10-03 | 日本電気株式会社 | 評価システム、評価方法および評価プログラム |
WO2009154026A1 (ja) * | 2008-06-20 | 2009-12-23 | 国立大学法人岡山大学 | 石灰化小球に対する抗体及びその用途 |
US20110020241A1 (en) * | 2008-08-06 | 2011-01-27 | Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. | Fluorescent labeling agent containing quantum dots |
-
2011
- 2011-10-19 JP JP2011229314A patent/JP5858461B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012208106A (ja) | 2012-10-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5858461B2 (ja) | 病理診断情報生成方法及び病理診断情報生成システム | |
JP5892238B2 (ja) | 医用画像処理装置及びプログラム | |
JP6350527B2 (ja) | 画像処理装置、病理診断支援システム、画像処理プログラム及び病理診断支援方法 | |
JP5804194B2 (ja) | 医用画像処理装置及びプログラム | |
US9964489B2 (en) | System and method for controlling depth of imaging in tissues using fluorescence microscopy under ultraviolet excitation following staining with fluorescing agents | |
JP5924396B2 (ja) | 組織染色用蛍光標識体 | |
JP2021513065A (ja) | デジタル病理画像の変換 | |
Voskuil et al. | Intraoperative imaging in pathology-assisted surgery | |
US20130203082A1 (en) | Method for determining cancer onset or cancer onset risk | |
JP2019530847A (ja) | 明視野像シミュレーションのためのシステム | |
TWI753448B (zh) | 分析組織標本的方法 | |
JP6960224B2 (ja) | 生体物質定量方法、病理診断支援システム及びプログラム | |
US20210318241A1 (en) | Information processing apparatus, information processing method, information processing system, program, and microscope system | |
WO2016136441A1 (ja) | 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム | |
JP6763407B2 (ja) | 画像処理装置及びプログラム | |
JP6687018B2 (ja) | 目的生体物質の検出方法および検出システム | |
JP5887823B2 (ja) | 組織評価方法 | |
JP5863057B2 (ja) | 組織評価方法 | |
JP6375925B2 (ja) | 画像処理装置、画像処理システム、画像処理プログラム及び画像処理方法 | |
JP6337629B2 (ja) | 診断支援情報生成方法、画像処理装置、診断支援情報生成システム及び画像処理プログラム | |
WO2018123677A1 (ja) | 画像処理方法及び画像処理システム | |
Gao et al. | Comprehensive surface histology of fresh resection margins with rapid Open-Top Light-Sheet (OTLS) microscopy | |
Huang et al. | Optimizing Immunofluorescence with High-Dynamic-Range Imaging to Enhance PD-L1 Expression Evaluation for 3D Pathology Assessment from NSCLC Tumor Tissue |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20130521 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140522 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20141226 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150310 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20151110 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20151124 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20151126 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20151210 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Ref document number: 5858461 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |