JP5858221B2 - 排ガス浄化触媒 - Google Patents
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Description
その結果、ガス流路を備える担体と、該担体のガス流路側に形成された触媒層と、該担体と該触媒層との間に形成された下地層とを具備し、該担体の表面側内部及び該下地層の内部に、断熱部位として機能する空気溜まりを有する構成とすることにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
また、本発明の排ガス浄化触媒においては、上記担体の表面側内部及び上記下地層の内部の双方に、断熱部位として機能する空気溜まりを有する。
そのため、触媒の早期活性化を実現し、優れた排ガス浄化性能を発揮し得る排ガス浄化触媒を提供することができる。
λPC≦λCC…(1)
(式(1)中、λPCは下地層の熱伝導率、λCCは担体の構成成分の熱伝導率を示す。)
また、このような構成を実現する方法としては、例えば、下地層の構成材料として担体の構成成分より熱伝導率が小さいものを適用することや、空隙率を多くするように調製することが挙げられる。
担体2としては、例えば、自動車用排ガス浄化触媒であれば、図1に示すようにハニカム形状に成形したものが好適に用いられるがこれに限定されるものではない。すなわち、ガス流路を形成し得るものであれば、ペレット状、粉体、フォーム体、繊維状、中空繊維状などの形状のものを用いて適宜成形(集合)させたものを用いることもできる。なお、図1に示すハニカム形状に成形した担体の断面におけるガス流路形状は四角形であるが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、排ガス浄化触媒における担体の断面におけるガス流路形状については、三角形や六角形など従来公知の形状のものを適用することができる。
これらの開気孔を有する担体を適用すると、触媒が担体に直接担持されてしまう可能性が高まるが、詳しくは後述する構成とすることにより、これを回避することができる。また、後述する構成とすることにより、担体の表面側内部に断熱部位を形成することができるという利点がある。
なお、本発明においては、開気孔を有さない担体を用いることもできる。
下地層4としては、例えば、自動車用排ガス浄化触媒であれば、図1に示すように担体の表面に触媒層が形成し易いように基材を塗布して形成されたものが好適に用いられるがこれに限定されるものではない。
これらの開気孔を有する基材を適用すると、触媒成分が担体に直接担持されてしまう可能性が高まるが、詳しくは後述する構成とすることにより、これを回避することができる。また、後述する構成とすることにより、下地層の内部に断熱部位を形成することができるという利点がある。
なお、本発明においては、開気孔を有さない基材を用いることもできる。
触媒層6としては、触媒成分を含有する触媒を含むものであれば特に限定されるものではない。すなわち、触媒としては、例えば、触媒成分と、これを担持する高比表面積基材とを含むものを挙げることができる。
また、本発明において、「触媒成分を含む触媒」とは、触媒成分のみからなる粒子を含む意味に解釈しなければならない。
更に、触媒成分としては、例えば、主触媒成分や助触媒成分がある。
助触媒成分としては、目的に応じて種々の成分を用いることができる。例えば、自動車用NOx吸着浄化触媒では、周囲の酸素濃度や温度の変動に応じてNOを吸着、脱離するNOx吸着成分が好適に用いられる。このような作用を有するNOx吸着成分の具体例としては、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)等のアルカリ土類金属元素やナトリウム(Na)等のアルカリ金属元素などを挙げることができる。また、例えば、自動車用三元触媒では、周囲の酸素濃度の変動に応じて酸素を吸放出する酸素吸蔵能成分が好適に用いられる。このような作用を有する酸素吸蔵能成分の具体例としては、セリウム(Ce)、イットリウム(Y)、プラセオジム(Pr)、ランタン(La)、ネオジム(Nd)などの希土類元素の酸化物、これらの任意の組み合わせに係る酸化物(固溶体)などを挙げることができる。
なお、主触媒成分として、貴金属以外の金属元素等を用いることができることは言うまでもない。
従って、このような触媒や基材の平均粒径を、基材や担体それぞれの開気孔の細孔径より大きくすることで、触媒と担体とが直接接触しない構成とすることができ、触媒成分での触媒反応により生じる熱が担体全体へ熱拡散することをより確実に抑制(遅延化)することができる。そして、触媒成分の早期活性化をより確実に促進することが可能となり、より優れた排ガス浄化性能を発揮し得る排ガス浄化触媒となる。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る排ガス浄化触媒の構造を模式的に示す拡大断面図である。なお、図4中の矢印Xはガス流れ方向を示す。また、図4中の担体は、ガス流路に挟まれた担体(セル壁)の厚みの1/2の部分を示しており、担体の表面側内部は、ガス流路に対峙する表面側から深さ1/2までの範囲ということになる。
そして、本実施形態においては、担体2の表面側内部及び下地層の内部の双方に、空隙(v2、v4)を含む断熱部位(I2、I4)を有する。
このような構造を形成し得る触媒としては、例えば、下地層や基材が有する開気孔の細孔径より粒径を粗大とした触媒成分自体や、下地層や基材が有する開気孔の細孔径より粒径を粗大にした高比表面積基材に触媒成分を担持したものを挙げることができる。
このような構造を形成し得る基材としては、例えば、担体が有する開気孔に侵入しないようにアスペクト比が調整された基材を挙げることができる。
具体的には、板状、鱗片状などの形状をした基材であり、短辺の長さ(大きさ)を開気孔の最大細孔径より大きくしたものを挙げることができる。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る排ガス浄化触媒の構造を模式的に示す拡大断面図である。なお、上記実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
図6は、従来の形態に係る排ガス浄化触媒の構成を模式的に示す断面図である。なお、上記実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
このような構成であるため、触媒成分での触媒反応により生じる熱が担体全体へ熱拡散してしまい、触媒成分の早期活性化を実現することが困難となる。
まず、担体を作製した。コーディエライト原料として、タルク、カオリン、アルミナ、水酸化アルミニウムを使用し、Si源の5%をW、同じくSi源の5%をCoに置換して、コーディエライトの理論組成点付近となるように調製した。次いで、この原料に、バインダ、潤滑剤、保湿剤及び水分を適量添加し、混練して、セル壁100μm、セル密度400cpsi(1平方インチ当たりのセル個数)、直径50mmのハニカム形状に成形した。しかる後、得られたハニカム成形体を、大気雰囲気、1260℃で焼成して、ガス流路側に細孔径4μmの開気孔を有するコーディエライトハニカム構造体よりなるセラミックス担体を得た。
まず、担体を作製した。コーディエライト原料として、タルク、カオリン、アルミナ、水酸化アルミニウムを使用し、Si源の5%をW、同じくSi源の5%をCoに置換して、コーディエライトの理論組成点付近となるように調製した。次いで、この原料に、バインダ、潤滑剤、保湿剤及び水分を適量添加し、混練して、セル壁100μm、セル密度400cpsi(1平方インチ当たりのセル個数)、直径50mmのハニカム形状に成形した。しかる後、得られたハニカム成形体を、大気雰囲気、1260℃で焼成して、ガス流路側に細孔径4μmの開気孔を有するコーディエライトハニカム構造体よりなるセラミックス担体を得た。
なお、本例の下地層の開気孔の細孔径は2μmであった。
まず、担体を作製した。コーディエライト原料として、タルク、カオリン、アルミナ、水酸化アルミニウムを使用し、Si源の5%をW、同じくSi源の5%をCoに置換して、コーディエライトの理論組成点付近となるように調製した。次いで、この原料に、バインダ、潤滑剤、保湿剤及び水分を適量添加し、混練して、セル壁100μm、セル密度400cpsi(1平方インチ当たりのセル個数)、直径50mmのハニカム形状に成形した。しかる後、得られたハニカム成形体を、大気雰囲気、1260℃で焼成して、コーディエライトハニカム構造体よりなるセラミックス担体を得た。
なお、本例の下地層の開気孔の細孔径は2μmであった。
実施例1で得たセラミックス担体に、触媒層を形成した。触媒として白金及びロジウムを使用した。具体的には、上記実施例と同濃度となるように、塩化白金酸のエタノール溶液に浸漬し、余分な溶液を取り除いた後、乾燥させ、大気雰囲気、600℃で焼き付けて金属化させ、次いで、塩化白金酸及び塩化ロジウムのエタノ−ル溶液に浸漬し、余分な溶液を取り除いた後、乾燥させ、大気雰囲気、600℃で焼き付けて金属化させて、図6に示すような、本例の排ガス浄化触媒を得た。
上記各例の排ガス浄化触媒について、下記条件下、各触媒入口ガス温度におけるNOx転化率を測定した。得られた結果のうち実施例1及び比較例1の結果を図7に示す。また、実施例1及び比較例1の排ガス浄化触媒の断面の走査型電子顕微鏡写真(倍率:200倍)(a)及び走査型電子顕微鏡写真(倍率:2000倍)(b)を図8及び図9に示す。
・触媒容量:150g/L
・流速 :GHSV=70000hr−1
・触媒温度:300〜450℃
・ガス組成:ガソリン排ガス組成(=理論空燃比燃焼時排ガス組成)
これは、図8及び図9の走査型電子顕微鏡写真の観察結果からも明らかである。
また、下地層の熱伝導率を担体の構成成分の熱伝導率より小さくしたためとも考えられる(これは実施例2や参考例3についても同様です。)。
なお、図示しないが、実施例2及び参考例3は、実施例1よりは早期活性化が促進され難いが、比較例1よりは明らかに早期活性化が促進されていることが分かった。これは、実施例2が、断熱部位として機能する空隙(空気溜まり)を下地層や担体の表面側内部に有する一方、参考例3が、断熱部位として機能する空隙(空気溜まり)を担体の表面側内部に有さないためと考えられる。
2 担体
2a ガス流路
4 下地層
4a 基材
6 触媒層
6a 触媒
I2,I4 断熱部位
V2,V4 空隙
Claims (5)
- ガス流路を備える担体と、
上記担体のガス流路側に形成された、触媒成分を含有する触媒を含む触媒層と、
上記担体と上記触媒層との間に形成された、基材を含む下地層と
を具備し、
上記担体の表面側内部及び上記下地層の内部に、断熱部位として機能する空気溜まりを有する
ことを特徴とする排ガス浄化触媒。 - 上記下地層が、上記ガス流路側に開気孔を有しており、
上記下地層内部の断熱部位として機能する空気溜まりが、上記下地層と上記開気孔の少なくとも一部が残るように配置された上記触媒とで形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化触媒。 - 上記担体が、上記ガス流路側に開気孔を有しており、
上記担体の表面側内部の断熱部位として機能する空気溜まりが、上記担体と上記開気孔の少なくとも一部が残るように配置された上記基材とで形成されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の排ガス浄化触媒。 - 上記下地層の熱伝導率と上記担体の構成成分の熱伝導率との関係が、下記式(1)の関係を満足することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の排ガス浄化触媒。
λPC≦λCC…(1)
(式(1)中、λPCは下地層の熱伝導率、λCCは担体の構成成分の熱伝導率を示す。) - 上記担体の表面側内部の断熱部位として機能する空気溜まりが、上記担体と上記開気孔のほぼ全部が残るように配置された上記基材とで形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の排ガス浄化触媒。
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