以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
<充電システムの構成>
図1は、本発明の実施の形態1における充電システム100の構成を示す図である。
充電システム100は、外部電源101及び車輌102を有する。
外部電源101は、充電用プラグ111を有し、車輌102に搭載されている蓄電池154を充電するための電源である。外部電源101は、例えば町中の充電スタンドに設置される。
車輌102は、充電用ソケット151、リレー制御部152、高電圧用開閉装置153及び蓄電池154を有し、蓄電池154を動力源として走行する。車輌102は、例えば電気自動車である。
充電用プラグ111は、充電する際に、充電用ソケット151と接続する。これにより、外部電源101からの電力を蓄電池154に供給することができる。
充電用ソケット151は、外部電源101との接続部であり、充電する際に、充電用プラグ111と接続する。
リレー制御部152は、高電圧用開閉装置153の開閉を制御する。
高電圧用開閉装置153は、充電ソケット151と蓄電池154のプラス側とを接続する信号線に直列に挿入されるスイッチ153aと、充電ソケット151と蓄電池154のマイナス側とを接続する信号線に直列に挿入されるスイッチ153bとを有する。高電圧用開閉装置153は、リレー制御部152の制御に従ってスイッチ153a及びスイッチ153bを開閉することにより、高電圧電流を遮断し、または通過させる。なお、高電圧用開閉装置153の構成の詳細については後述する。
蓄電池154は、外部電源101から高電圧用開閉装置153を介して供給される電力を蓄積する。
<高電圧用開閉装置の構成>
図2は、高電圧電流遮断時において振動を受けていない場合の高電圧用開閉装置153を示す図である。図3は、高電圧電流通過時の高電圧用開閉装置153を示す図である。図4は、高電圧電流遮断時において振動を受けている場合の高電圧用開閉装置153を示す図である。なお、図2〜図4において、同一構成である部分には同一符号を付している。
高電圧用開閉装置153は、筐体201と、第1の固定接点202と、第2の固定接点203と、第1の接続部204と、第2の接続部205と、第1の可動接点206と、第2の可動接点207と、連結部208と、ガイド部209と、第1の弾性部材210a、210bと、第2の弾性部材211a、211bと、電磁石212とを有する。第1の可動接点206と、第2の可動接点207と、連結部208とは可動接片250を構成する。第1の固定接点202と第1の可動接点206とは、スイッチ153a(図1参照)を構成する。第2の固定接点203と第2の可動接点207とは、スイッチ153b(図1参照)を構成する。
筐体201は、絶縁性を有する材料により形成されている。筐体201は、第1の固定接点202と、第2の固定接点203とを、側面201aにおいて固定する。筐体201は、接続部204と、接続部205とを、側面201aに対向する側面201bにおいて固定する。筐体201は、第1の弾性部材210a、210bと、第2の弾性部材211a、211bと、電磁石212と、可動接片250とを収納する。筐体201には、ガイド部209が一体に形成されている。
第1の固定接点202は、導電性を有する材料により形成されているとともに板状であり、第1の可動接点206と第2の固定接点203との間において、第1の可動接点206及び第2の固定接点203に対向して配置されている。第1の固定接点202は、長手方向において第1の可動接点206に対向している端部と反対側の端部が充電用ソケット151(図2において省略)と電気的に接続している。
第2の固定接点203は、導電性を有する材料により形成されているとともに板状であり、第1の固定接点202と第2の可動接点207との間において、第1の固定接点202及び第2の可動接点207に対向して配置されている。第2の固定接点203は、長手方向において第2の可動接点207に対向している端部と反対側の端部が充電用ソケット151(図2において省略)と電気的に接続している。
第1の接続部204は、第1の可動接点206と電気的に接続している。第1の接続部204は、長手方向において第1の可動接点206に対向している端部と反対側の端部が蓄電池154(図2において省略)と電気的に接続している。
第2の接続部205は、第2の可動接点207と電気的に接続している。第2の接続部205は、長手方向において第2の可動接点207に対向している端部と反対側の端部が蓄電池154(図2において省略)と電気的に接続している。
第1の可動接点206は、導電性を有する材料により形成されているとともに、板状であり、第1の固定接点202に対向して配置されている。第1の可動接点206は、電磁石212からの磁力により第2の弾性部材211aの弾性力に抗して第1の固定接点202と接し、電磁石212からの磁力が無い場合には第1の固定接点202から離れる。第1の可動接点206は、長手方向において第1の固定接点202と接する端部と反対側の端部が連結部208と接続する。第1の可動接点206は、一方の平板面の長手方向の中央部分が第1の弾性部材210aと当接しているとともに、第1の弾性部材210aが当接している平板面と反対側の平板面の長手方向の中央部分が第2の弾性部材211aと当接している。第1の可動接点206は、第1の接続部204と電気的に接続する。
第2の可動接点207は、導電性を有する材料により形成されているとともに、板状であり、第2の固定接点203に対向して配置されている。第2の可動接点207は、電磁石212からの磁力により第2の弾性部材211bの弾性力に抗して第2の固定接点203と接し、電磁石212からの磁力が無い場合には第2の固定接点203から離れる。第2の可動接点207は、長手方向において第2の固定接点203と接する端部と反対側の端部が連結部208と接続する。第2の可動接点207は、一方の平板面の長手方向の中央部分が第1の弾性部材210bと当接しているとともに、第1の弾性部材210bが当接している平板面と反対側の平板面の長手方向の中央部分が第2の弾性部材211bと当接している。第2の可動接点207は、第2の接続部205と電気的に接続する。第2の可動接点207が第2の固定接点203と接する際の第2の可動接点207の可動方向は、第1の可動接点206が第1の固定接点202と接する際の第1の可動接点206の可動方向に対して反対方向である。即ち、第2の可動接点207が第2の固定接点203と接する際の第2の可動接点207の可動方向は、第1の可動接点206が第1の固定接点202と接する際の第1の可動接点206の可動方向を180度反転させた方向である。
連結部208は、絶縁性を有する材料により形成されており、第1の可動接点206と第2の可動接点207とを互いに平行になるように連結する。連結部208は、ガイド部209にスライド自在に保持されており、可動接片250が筐体201内を移動する際にガイド部209内をスライドする。
ガイド部209は、筐体201と一体に設けられており、連結部208と係合して連結部208をスライド自在に保持する。
第1の弾性部材210aは、コイルバネであり、筐体201と第1の可動接点206との間に設けられている。第1の弾性部材210aは、第1の弾性部材210bと協働して、可動接片250、第2の弾性部材211a及び第2の弾性部材211bを筐体201内の所定位置に保持する。そして、第1の弾性部材210aは、自身が弾性変形することにより、可動接片250、第2の弾性部材211a及び第2の弾性部材211bを一体に移動可能にする。第1の弾性部材210aは、第2の弾性部材211a、211bの弾性力よりも小さい弾性力を有する。
第1の弾性部材210bは、コイルバネであり、筐体201と第2の可動接点207との間に設けられている。第1の弾性部材210bは、第1の弾性部材210aと協働して可動接片250、第2の弾性部材211a及び第2の弾性部材211bを筐体201内の所定位置に保持する。そして、第1の弾性部材210bは、自身が弾性変形することにより、可動接片250、第2の弾性部材211a及び第2の弾性部材211bを一体に移動可能にする。第1の弾性部材210bは、第2の弾性部材211a、211bの弾性力よりも小さい弾性力を有する。
第2の弾性部材211aは、コイルバネであり、第1の可動接点206と電磁石212との間に配置されている。第2の弾性部材211aは、図3に示すように、電磁石212からの磁力により第1の可動接点206と第1の固定接点202とが接する際に弾性変形する。この際、第2の弾性部材211aは、第1の可動接点206と第1の固定接点202とが接した状態から、第1の可動接点206と第1の固定接点202とが離れた状態になるように第1の可動接点206を付勢する付勢力を、第1の可動接点206に付与する。
第2の弾性部材211bは、コイルバネであり、第2の可動接点207と電磁石212との間に配置されている。第2の弾性部材211bは、図3に示すように、電磁石212からの磁力により第2の可動接点207と第2の固定接点203とが接する際に弾性変形する。この際、第2の弾性部材211bは、第2の可動接点207と第2の固定接点203とが接した状態から、第2の可動接点207と第2の固定接点203とが離れた状態になるように第2の可動接点207を付勢する付勢力を、第2の可動接点207に付与する。
電磁石212は、磁力を発生し、第2の弾性部材211aの弾性力または第2の弾性部材211bの弾性力に抗して、第1の可動接点206を第1の固定接点202と接する方向に可動させ、第2の可動接点207を第2の固定接点203と接する方向に可動させる。
<高電圧用開閉装置の動作>
高電圧用開閉装置153では、充電停止中の高電圧電流の遮断時において、図2に示すように、第1の固定接点202と第1の可動接点206とが離れているとともに、第2の固定接点203と第2の可動接点207とが離れている。これにより、高電圧用開閉装置153は、高電圧電流を遮断することができる。
また、高電圧用開閉装置153では、充電時の高電圧電流の通過時において、図3に示すように、電磁石212からの磁力により、第1の固定接点202と第1の可動接点206とが接するとともに、第2の固定接点203と第2の可動接点207とが接する。これにより、高電圧用開閉装置153は、外部電源101からのプラス電位の電流を、第1の固定接点202、第1の可動接点206及び第1の接続部204を経由して蓄電池154に流すことができる。また、高電圧用開閉装置153は、蓄電池154からのマイナス電位の電流を、第2の接続部205、第2の可動接点207及び第2の固定接点203を経由して外部電源101に流すことができる。
また、高電圧用開閉装置153では、高電圧電流の遮断時に例えば図4のD1方向に振動を受けた場合において、図4に示すように、第1の弾性部材210a及び第1の弾性部材210bが弾性変形することにより、可動接片250、第2の弾性部材211a及び第2の弾性部材211bがD1方向に一体に移動する。これにより、第2の固定接点203と第2の可動接点207とが一時的に接する。一方、第1の可動接点206は、第1の固定接点202から離れる方向に移動するため、第1の固定接点202とは接しない。
また、高電圧用開閉装置153では、高電圧電流の遮断時に例えば図4のD2方向に振動を受けた場合において、第1の弾性部材210a及び第1の弾性部材210bが弾性変形することにより、可動接片250、第2の弾性部材211a及び第2の弾性部材211bがD2方向に一体に移動する。これにより、第2の固定接点203と第2の可動接点207とが一時的に接する。一方、第1の可動接点206は、第1の固定接点202から離れる方向に移動するため、第1の固定接点202とは接しない。従って、高電圧用開閉装置153では、高電圧電流の遮断時において、何れの方向に振動を受けた場合であっても高電圧電流を確実に遮断することができる。
<本実施の形態の効果>
本実施の形態によれば、第1の固定接点と接する際の第1の可動接点の可動方向と、第2の固定接点と接する際の第2の可動接点の可動方向とを互いに反対方向にすることにより、高電圧電流の遮断時に、外部から加わる振動により固定接点と可動接点とが接続して高電圧電流が流れてしまうことを確実に防ぐことができる。
また、本実施の形態では、第1の弾性部材は第2の弾性部材の弾性力よりも小さい弾性力を有することにより、外部から振動が加わった際に、第2の弾性部材における弾性変形よりも先に第1の弾性部材が弾性変形するので、第1の可動接点及び第2の可動接点が可動する前に、振動を受けた方向に可動接片全体が移動する。これにより、本実施の形態によれば、第1の可動接点及び第2の可動接点を復帰させるために弾性部材を用いる場合であっても、外部から加わる振動により固定接点と可動接点とが接続して高電圧電流が流れてしまうことを確実に防ぐことができる。
また、本実施の形態によれば、第1の可動接点と第2の可動接点とを電気的に絶縁することにより、異なる経路に挿入される2つのスイッチを1つの高電圧用開閉装置に設けることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、第1の可動接点と第2の可動接点とを連結する連結部と、筐体との間に第1の弾性部材を1つ設けることを特徴とする。
なお、本実施の形態における充電システムは、高電圧用開閉装置153の代わりに高電圧用開閉装置500を設ける以外は図1と同一構成であるので、その説明を省略する。
<高電圧用開閉装置の構成>
図5は、高電圧電流遮断時において振動を受けていない場合の高電圧用開閉装置500を示す図である。図6は、高電圧電流通過時の高電圧用開閉装置500を示す図である。図7は、高電圧電流遮断時において振動を受けている場合の高電圧用開閉装置500を示す図である。
図5〜図7に示す高電圧用開閉装置500は、図2〜図4に示す実施の形態1に係る高電圧用開閉装置153に対して、第1の弾性部材210a、210bを除き、第1の弾性部材501を追加し、ガイド部209の代わりにガイド部502を有する。なお、図5〜図7において、図2〜図4と同一構成である部分には同一の符号を付してその説明を省略する。また、図5〜図7において、同一構成である部分には同一符号を付している。
高電圧用開閉装置500は、筐体201と、第1の固定接点202と、第2の固定接点203と、第1の接続部204と、第2の接続部205と、第1の可動接点206と、第2の可動接点207と、連結部208と、第2の弾性部材211a、211bと、電磁石212と、第1の弾性部材501と、ガイド部502とを有する。
筐体201は、第2の弾性部材211a、211bと、第1の弾性部材501と、電磁石212と、可動接片250とを収納する。筐体201は、ガイド部502が一体に形成されている。なお、筐体201のその他の構成は上記の実施の形態1と同一であるので、その説明を省略する。
第1の可動接点206は、導電性を有する材料により形成されているとともに、板状であり、第1の固定接点202に対向して配置されている。第1の可動接点206は、電磁石212からの磁力により第2の弾性部材211aの弾性力に抗して第1の固定接点202と接し、電磁石212からの磁力が無い場合には第1の固定接点202から離れる。第1の可動接点206は、長手方向において第1の固定接点202と接する端部と反対側の端部が連結部208と接続する。第1の可動接点206は、一方の平板面の長手方向の中央部分が第2の弾性部材211aと当接している。第1の可動接点206は、第1の接続部204と電気的に接続する。
第2の可動接点207は、導電性を有する材料により形成されているとともに、板状であり、第2の固定接点203に対向して配置されている。第2の可動接点207は、電磁石212からの磁力により第2の弾性部材211bの弾性力に抗して第2の固定接点203と接し、電磁石212からの磁力が無い場合には第2の固定接点203から離れる。第2の可動接点207は、長手方向において第2の固定接点203と接する端部と反対側の端部が連結部208と接続する。第2の可動接点207は、一方の平板面の長手方向の中央部分が第2の弾性部材211bと当接している。第2の可動接点207は、接続部205と電気的に接続する。第2の可動接点207が第2の固定接点203と接する際の可動方向は、第1の可動接点206が第1の固定接点202と接する際の可動方向に対して反対方向である。
連結部208は、絶縁性を有する材料により形成されており、第1の可動接点206と第2の可動接点207とを互いに平行になるように連結する。連結部208は、ガイド部502にスライド自在に保持されており、可動接片250が筐体201内を移動する際にガイド部502内をスライドする。連結部208は、筐体201と対向する側が第1の弾性部材501と当接する。
第1の弾性部材501は、コイルバネであり、筐体201と連結部208との間に設けられている。第1の弾性部材501は、可動接片250、第2の弾性部材211a及び第2の弾性部材211bを筐体201内の所定位置に保持する。そして、第1の弾性部材501は、自身が弾性変形することにより、可動接片250、第2の弾性部材211a及び第2の弾性部材211bを一体に移動可能にする。第1の弾性部材501は、第2の弾性部材211a、211bの弾性力よりも小さい弾性力を有する。
ガイド部502は、筐体201と一体に設けられており、連結部208と係合して連結部208をスライド自在に保持する。
<高電圧用開閉装置の動作>
高電圧用開閉装置500では、充電停止時の高電圧電流の遮断時において、図5に示すように、第1の固定接点202と第1の可動接点206とが離れているとともに、第2の固定接点203と第2の可動接点207とが離れている。これにより、高電圧用開閉装置500は、高電圧電流を遮断することができる。
また、高電圧用開閉装置500では、充電中の高電圧電流の通過時において、図6に示すように、電磁石212からの磁力により、第1の固定接点202と第1の可動接点206とが接するとともに、第2の固定接点203と第2の可動接点207とが接する。これにより、高電圧用開閉装置500は、外部電源101からのプラス電位の電流を、第1の固定接点202、第1の可動接点206及び第1の接続部204を経由して蓄電池154に流すことができる。また、高電圧用開閉装置500は、蓄電池154からのマイナス電位の電流を、第2の接続部205、第2の可動接点207及び第2の固定接点203を経由して外部電源101に流すことができる。
また、高電圧用開閉装置500では、高電圧電流の遮断時において図7のD1方向に振動を受けた場合において、図7に示すように、第1の弾性部材501が弾性変形することにより、可動接片250、第2の弾性部材211a及び第2の弾性部材211bがD1方向に一体に移動する。これにより、第2の固定接点203と第2の可動接点207とが接する。一方、第1の可動接点206は、第1の固定接点202から離れる方向に移動するため、第1の固定接点202とは接しない。
また、高電圧用開閉装置500では、高電圧電流の遮断時に例えば図4のD2方向に振動を受けた場合において、第1の弾性部材501が弾性変形することにより、可動接片250、第2の弾性部材211a及び第2の弾性部材211bがD2方向に一体に移動する。これにより、第2の固定接点203と第2の可動接点207とが接する。一方、第1の可動接点206は、第1の固定接点202から離れる方向に移動するため、第1の固定接点202とは接しない。従って、高電圧用開閉装置500では、高電圧電流の遮断時において、何れの方向に振動を受けた場合であっても高電圧電流を確実に遮断することができる。
<本実施の形態の効果>
本実施の形態によれば、上記の実施の形態1の効果に加えて、筐体と連結部との間に第2の弾性部材を1つだけ設けることにより、実施の形態1に比べて、部品点数を少なくすることができるので、製造コストを低減することができるとともに、組み立て作業を容易にすることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、充電ソケットと蓄電池のプラス側とを接続する経路、及び蓄電池のマイナス側と充電ソケットとを接続する経路の双方に高電圧用開閉装置を各々設けたことを特徴とする。
<充電システムの構成>
図8は、本発明の実施の形態3における充電システム800の構成を示すブロック図である。
図8に示す充電システム800は、図1に示す実施の形態1に係る充電システム100に対して、高電圧用開閉装置153の代わりに高電圧用開閉装置801、802を有する。なお、図8において、図1と同一構成である部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
充電システム800は、外部電源101及び車輌102を有する。
車輌102は、充電用ソケット151、リレー制御部152、蓄電池154及び高電圧用開閉装置801、802を有し、蓄電池154を動力源として走行する。
リレー制御部152は、外部電源101から蓄電池154を充電する際に、高電圧用開閉装置801、802を制御する。
高電圧用開閉装置801は、充電用ソケット151と蓄電池154のプラス側とを接続する経路に直列に挿入されるスイッチ801aを有する。高電圧用開閉装置801は、リレー制御部152の制御に従ってスイッチ801aを開閉することにより、高電圧電流を遮断し、または通過させる。なお、高電圧用開閉装置801の構成の詳細については後述する。
高電圧用開閉装置802は、充電用ソケット151と蓄電池154のマイナス側とを接続する経路に直列に挿入されるスイッチ802aを有する。高電圧用開閉装置802は、リレー制御部152の制御に従ってスイッチ802aを開閉することにより、高電圧電流を遮断し、または通過させる。なお、高電圧用開閉装置802の構成の詳細については後述する。
<高電圧用開閉装置の構成>
図9は、高電圧電流遮断時において振動を受けていない場合の高電圧用開閉装置801を示す図である。図10は、高電圧電流通過時の高電圧用開閉装置801を示す図である。図11は、高電圧電流遮断時において振動を受けている場合の高電圧用開閉装置801を示す図である。
図9〜図11に示す高電圧用開閉装置801は、図2〜図4に示す実施の形態1に係る高電圧用開閉装置153に対して、第1の接続部204及び第2の接続部205を除き、連結部208の代わりに連結部901を有する。なお、図9〜図11において、図2〜図4と同一構成である部分には同一の符号を付してその説明を省略する。また、図9〜図11において、同一構成である部分には同一符号を付している。また、高電圧用開閉装置802は、高電圧用開閉装置801と同一構成であるので、その説明を省略する。
高電圧用開閉装置801は、筐体201と、第1の固定接点202と、第2の固定接点203と、第1の可動接点206と、第2の可動接点207と、連結部901と、ガイド部209と、第1の弾性部材210a、210bと、第2の弾性部材211a、211bと、電磁石212とを有する。第1の可動接点206と、第2の可動接点207と、連結部901とは可動接片950を構成する。第1の固定接点202、第1の可動接点206、第2の可動接点207及び第2の固定接点203は、スイッチ801a(図8参照)またはスイッチオ802a(図8参照)を構成する。
筐体201は、絶縁性を有する材料により形成されている。筐体201は、第1の固定接点202と、第2の固定接点203とを、側面201aにおいて固定する。筐体201は、第1の弾性部材210a、210bと、第2の弾性部材211a、211bと、電磁石212と、可動接片950とを収納する。筐体201には、ガイド部209が一体に形成されている。
第1の可動接点206は、導電性を有する材料により形成されているとともに、板状であり、第1の固定接点202に対向して配置されている。第1の可動接点206は、電磁石212からの磁力により第2の弾性部材211aの弾性力に抗して第1の固定接点202と接し、電磁石212からの磁力が無い場合には第1の固定接点202から離れる。第1の可動接点206は、長手方向において第1の固定接点202と接する端部と反対側の端部が連結部901と電気的に接続する。第1の可動接点206は、一方の平板面の長手方向の中央部分が第1の弾性部材210aと当接しているとともに、第1の弾性部材210aが当接している平板面と反対側の平板面の長手方向の中央部分が第2の弾性部材211aと当接している。
第2の可動接点207は、導電性を有する材料により形成されているとともに、板状であり、第2の固定接点203に対向して配置されている。第2の可動接点207は、電磁石212からの磁力により第2の弾性部材211bの弾性力に抗して第2の固定接点203と接し、電磁石212からの磁力が無い場合には第2の固定接点203から離れる。第2の可動接点207は、長手方向において第2の固定接点203と接する端部と反対側の端部が連結部901と電気的に接続する。第2の可動接点207は、一方の平板面の長手方向の中央部分が第1の弾性部材210bと当接しているとともに、第1の弾性部材210bが当接している平板面と反対側の平板面の長手方向の中央部分が第2の弾性部材211bと当接している。第2の可動接点207が第2の固定接点203と接する際の可動方向は、第1の可動接点206が第1の固定接点202と接する際の可動方向に対して反対方向である。
連結部901は、導電性を有する材料により形成されており、第1の可動接点206と第2の可動接点207とを互いに平行に連結する。これにより、第1の可動接点206と第2の可動接点207とは連結部901を介して電気的に接続する。連結部901は、ガイド部209にスライド自在に保持されており、可動接片950が筐体201内を移動する際にガイド部209内をスライドする。
ガイド部209は、筐体201と一体に設けられており、連結部901と係合して連結部901をスライド自在に保持する。
第1の弾性部材210aは、第1の弾性部材210bと協働して筐体201の所定位置に可動接片950、第2の弾性部材211a及び第2の弾性部材211bを一体に移動自在に保持する。なお、第1の弾性部材210aのその他の構成は上記の実施の形態1と同一であるので、その説明を省略する。
第1の弾性部材210bは、第1の弾性部材210aと協働して筐体201の所定位置に可動接片950、第2の弾性部材211a及び第2の弾性部材211bを一体に移動自在に保持する。なお、第1の弾性部材210bのその他の構成は上記の実施の形態1と同一であるので、その説明を省略する。
<高電圧用開閉装置の動作>
高電圧用開閉装置801は、充電停止時の高電圧電流の遮断時において、図9に示すように、第1の固定接点202と第1の可動接点206とが離れているとともに、第2の固定接点203と第2の可動接点207とが離れている。これにより、高電圧用開閉装置801は、高電圧電流を遮断することができる。なお、高電圧用開閉装置802は、上記の高電圧用開閉装置801と同様に動作することにより、高電圧電流を遮断することができる。
また、高電圧用開閉装置801では、充電中の高電圧電流の通過時において、図10に示すように、電磁石212からの磁力により、第1の固定接点202と第1の可動接点206とが接するとともに、第2の固定接点203と第2の可動接点207とが接する。これにより、高電圧用開閉装置801は、外部電源101からのプラス電位の電流を、第1の固定接点202、第1の可動接点206、連結部901、第2の可動接点207及び第2の固定接点203を経由して蓄電池154に流すことができる。また、高電圧用開閉装置802は、蓄電池154からのマイナス電位の電流を、第1の固定接点202、第1の可動接点206、連結部901、第2の可動接点207及び第2の固定接点203を経由して外部電源101に流すことができる。
また、高電圧用開閉装置801では、高電圧電流の遮断時に例えば図11のD1方向に振動を受けた場合において、図11に示すように、第1の弾性部材210a及び第1の弾性部材210bが弾性変形することにより、可動接片950、第2の弾性部材211a及び第2の弾性部材211bがD1方向に一体に移動する。これにより、第2の固定接点203と第2の可動接点207とが一時的に接する。一方、第1の可動接点206は、第1の固定接点202から離れる方向に移動するため、第1の固定接点202とは接しない。
また、高電圧用開閉装置801では、高電圧電流の遮断時に例えば図11のD2方向に振動を受けた場合において、第1の弾性部材210a及び第1の弾性部材210bが弾性変形することにより、可動接片950、第2の弾性部材211a及び第2の弾性部材211bがD2方向に一体に移動する。これにより、第2の固定接点203と第2の可動接点207とが一時的に接する。一方、第1の可動接点206は、第1の固定接点202から離れる方向に移動するため、第1の固定接点202とは接しない。従って、高電圧用開閉装置801では、高電圧電流の遮断時において、何れの方向に振動を受けた場合であっても高電圧電流を確実に遮断することができる。
<本実施の形態の効果>
本実施の形態によれば、第1の固定接点と接する際の第1の可動接点の可動方向と、第2の固定接点と接する際の第2の可動接点の可動方向とを互いに反対方向にすることにより、高電圧電流の遮断時に、外部から加わる振動により固定接点と可動接点とが接続して高電圧電流が流れてしまうことを確実に防ぐことができる。
また、本実施の形態では、第1の弾性部材は第2の弾性部材の弾性力よりも小さい弾性力を有することにより、外部から振動が加わった際に、第2の弾性部材における弾性変形よりも先に第1の弾性部材が弾性変形するので、第1の可動接点及び第2の可動接点が可動する前に、振動を受けた方向に可動接片全体が移動する。これにより、本実施の形態によれば、第1の可動接点及び第2の可動接点を復帰させるために弾性部材を用いる場合であっても、外部から加わる振動により固定接点と可動接点とが接続して高電圧電流が流れてしまうことを確実に防ぐことができる。
また、本実施の形態では、第1の可動接点と第2の可動接点とを連結する連結部を、導電性を有する部材で形成して第1の可動接点と第2の可動接点とを電気的に接続する。これにより、本実施の形態によれば、上記の実施の形態1に比べて、第1の接続部及び第2の接続部を無くすることができるので、高電圧用開閉装置を簡易な構成にすることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、第1の固定接点及び第1の可動接点と、第2の固定接点及び第2の可動接点とを、連結部に対して互いに反対側に配置したことを特徴とする。
なお、本実施の形態における充電システムは、高電圧用開閉装置801、802の代わりに高電圧用開閉装置1201、1202を設ける以外は図8と同一構成であるので、その説明を省略する。
<高電圧用開閉装置の構成>
図12は、高電圧電流遮断時において振動を受けていない場合の高電圧用開閉装置1201を示す図である。図13は、高電圧電流通過時の高電圧用開閉装置1201を示す図である。図14は、高電圧電流遮断時において振動を受けている場合の高電圧用開閉装置1201を示す図である。
なお、図12〜図14において、同一構成である部分には同一符号を付している。また、高電圧用開閉装置1202は、高電圧用開閉装置1201と同一構成であるので、その説明を省略する。
高電圧用開閉装置1201は、筐体1203と、第1の固定接点1204と、第2の固定接点1205と、第1の可動接点1206と、第2の可動接点1207と、連結部1208と、ガイド部1209と、第1の弾性部材1210a、1210bと、第2の弾性部材1211a、1211bと、電磁石1212、1213とを有する。第1の可動接点1206と、第2の可動接点1207と、連結部1208とは可動接片1250を構成する。第1の固定接点1204、第1の可動接点1206、第2の可動接点1207及び第2の固定接点1205は、スイッチ801a(図8参照)またはスイッチ802a(図8参照)を構成する。
筐体1203は、絶縁性を有する材料により形成されている。筐体1203は、第1の固定接点1204を側面1203aにおいて固定するとともに、第2の固定接点1205を、側面1203aに対向する側面1203bにおいて固定する。筐体1203は、第1の弾性部材1210a、1210bと、第2の弾性部材1211a、1211bと、電磁石1212、1213と、可動接片1250とを収納する。筐体1203には、ガイド部1209が一体に形成されている。
第1の固定接点1204は、導電性を有する材料により形成されているとともに板状であり、第1の可動接点1206に対向して配置されている。第1の固定接点1204は、長手方向において第1の可動接点1206に対向している端部と反対側の端部が充電ソケット151(図12において省略)と電気的に接続している。
第2の固定接点1205は、導電性を有する材料により形成されているとともに板状であり、第2の可動接点1207に対向して配置されている。第2の固定接点1205は、長手方向において第2の可動接点1207に対向している端部と反対側の端部が蓄電池154(図12において省略)と電気的に接続している。
第1の可動接点1206は、導電性を有する材料により形成されているとともに、板状であり、第1の固定接点1204に対向して配置されている。第1の可動接点1206は、電磁石1212からの磁力により第2の弾性部材1211aの弾性力に抗して第1の固定接点1204と接し、電磁石1212からの磁力が無い場合には第1の固定接点1204から離れる。第1の可動接点1206は、長手方向において第1の固定接点1204と接する端部と反対側の端部が連結部1208と電気的に接続する。第1の可動接点1206は、一方の平板面の長手方向の中央部分が第1の弾性部材1210aと当接しているとともに、第1の弾性部材1210aが当接している平板面と反対側の平板面の長手方向の中央部分が第2の弾性部材1211aと当接している。
第2の可動接点1207は、導電性を有する材料により形成されているとともに、板状であり、第2の固定接点1205に対向して配置されている。第2の可動接点1207は、電磁石1213からの磁力により第2の弾性部材1211bの弾性力に抗して第2の固定接点1205と接し、電磁石1213からの磁力が無い場合には第2の固定接点1205から離れる。第2の可動接点1207は、長手方向において第2の固定接点1205と接する端部と反対側の端部が連結部1208と電気的に接続する。第2の可動接点1207は、一方の平板面の長手方向の中央部分が第1の弾性部材1210bと当接しているとともに、第1の弾性部材1210bが当接している平板面と反対側の平板面の長手方向の中央部分が第2の弾性部材1211bと当接している。第2の可動接点1207が第2の固定接点1205と接する際の第2の可動接点1207の可動方向は、第1の可動接点1206が第1の固定接点1204と接する際の第1の可動接点1206の可動方向に対して反対方向である。即ち、第2の可動接点1207が第2の固定接点1205と接する際の第2の可動接点1207の可動方向は、第1の可動接点1206が第1の固定接点1204と接する際の第1の可動接点1206の可動方向を180度反転させた方向である。
連結部1208は、導電性を有する材料により形成されており、第1の可動接点1206と第2の可動接点1207とを互いに平行になるように連結する。これにより、第1の可動接点1206と第2の可動接点1207とは連結部1208を介して電気的に接続する。連結部1208は、ガイド部1209にスライド自在に保持されており、可動接片1250が筐体1203内を移動する際にガイド部1209内をスライドする。
ガイド部1209は、筐体1203と一体に設けられており、連結部1208と係合して連結部1208をスライド自在に保持する。
第1の弾性部材1210aは、コイルバネであり、筐体1203と第1の可動接点1206との間に設けられている。第1の弾性部材1210aは、第1の弾性部材1210bと協働して、可動接片1250、第2の弾性部材1211a及び第2の弾性部材1211bを筐体1203内の所定位置に保持する。そして、第1の弾性部材1210aは、自身が弾性変形することにより、可動接片1250、第2の弾性部材1211a及び第2の弾性部材1211bを一体に移動可能にする。第1の弾性部材1210aは、第2の弾性部材1211a、1211bの弾性力よりも小さい弾性力を有する。
第1の弾性部材1210bは、コイルバネであり、筐体1203と第2の可動接点1207との間に設けられている。第1の弾性部材1210bは、第1の弾性部材1210aと協働して可動接片1250、第2の弾性部材1211a及び第2の弾性部材1211bを筐体1203内の所定位置に保持する。そして、第1の弾性部材1210bは、自身が弾性変形することにより、可動接片1250、第2の弾性部材1211a及び第2の弾性部材1211bを一体に移動可能にする。第1の弾性部材1210bは、第2の弾性部材1211a、1211bの弾性力よりも小さい弾性力を有する。
第2の弾性部材1211aは、コイルバネであり、第1の可動接点1206と電磁石1212との間に配置されている。第2の弾性部材1211aは、図13に示すように、電磁石1212からの磁力により第1の可動接点1206と第1の固定接点1204とが接する際に弾性変形する。この際、第2の弾性部材1211aは、第1の可動接点1206と第1の固定接点1204とが接した状態から、第1の可動接点1206と第1の固定接点1204とが離れた状態になるように第1の可動接点1206を付勢する付勢力を、第1の可動接点1206に付与する。
第2の弾性部材1211bは、コイルバネであり、第2の可動接点1207と電磁石1213との間に配置されている。第2の弾性部材1211bは、図13に示すように、電磁石1213からの磁力により第2の可動接点1207と第2の固定接点1205とが接する際に弾性変形する。この際、第2の弾性部材1211bは、第2の可動接点1207と第2の固定接点1205とが接した状態から、第2の可動接点1207と第2の固定接点1205とが離れた状態になるように第2の可動接点1207を付勢する付勢力を、第2の可動接点1207に付与する。
電磁石1212は、磁力を発生し、第2の弾性部材1211aの弾性力に抗して、第1の可動接点1206を第1の固定接点1204と接する方向に可動させる。
電磁石1213は、磁力を発生し、第2の弾性部材1211bの弾性力に抗して、第2の可動接点1207を第2の固定接点1205と接する方向に可動させる。
<高電圧用開閉装置の動作>
高電圧用開閉装置1201は、充電停止時の高電圧電流の遮断時において、図12に示すように、第1の固定接点1204と第1の可動接点1206とが離れているとともに、第2の固定接点1205と第2の可動接点1207とが離れている。これにより、高電圧用開閉装置1201は、高電圧電流を遮断することができる。なお、高電圧用開閉装置1202は、上記の高電圧用開閉装置1201と同様に動作することにより、高電圧電流を遮断することができる。
また、高電圧用開閉装置1201では、充電中の高電圧電流の通過時において、図13に示すように、電磁石1212からの磁力により、第1の固定接点1204と第1の可動接点1206とが接するとともに、電磁石1213からの磁力により、第2の固定接点1205と第2の可動接点1207とが接する。これにより、高電圧用開閉装置1201は、外部電源101からのプラス電位の電流を、第1の固定接点1204、第1の可動接点1206、連結部1208、第2の可動接点1207及び第2の固定接点1205を経由して蓄電池154に流すことができる。また、高電圧用開閉装置1202は、蓄電池154からのマイナス電位の電流を、第1の固定接点1204、第1の可動接点1206、連結部1208、第2の可動接点1207及び第2の固定接点1205を経由して外部電源101に流すことができる。
また、高電圧用開閉装置1201では、高電圧電流の遮断時に例えば図14のD1方向に振動を受けた場合において、図14に示すように、第1の弾性部材1210a及び第1の弾性部材1210bが弾性変形することにより、可動接片1250、第2の弾性部材1211a及び第2の弾性部材1211bがD1方向に一体に移動する。これにより、第1の固定接点1204と第1の可動接点1206とが一時的に接する。一方、第2の可動接点1207は、第2の固定接点1207から離れる方向に移動するため、第2の固定接点1207とは接しない。
また、高電圧用開閉装置1201では、高電圧電流の遮断時に例えば図14のD2方向に振動を受けた場合において、第1の弾性部材1210a及び第1の弾性部材1210bが弾性変形することにより、可動接片1250、第2の弾性部材1211a及び第2の弾性部材1211bがD2方向に一体に移動する。これにより、第1の固定接点1204と第1の可動接点1206とが一時的に接する。一方、第2の可動接点1207は、第2の固定接点1207から離れる方向に移動するため、第2の固定接点1207とは接しない。従って、高電圧用開閉装置1201では、高電圧電流の遮断時において、何れの方向に振動を受けた場合であっても高電圧電流を確実に遮断することができる。
<本実施の形態の効果>
本実施の形態によれば、第1の固定接点と接する際の第1の可動接点の可動方向と、第2の固定接点と接する際の第2の可動接点の可動方向とを互いに反対方向にすることにより、高電圧電流の遮断時に、外部から加わる振動により固定接点と可動接点とが接続して高電圧電流が流れてしまうことを確実に防ぐことができる。
また、本実施の形態では、第1の弾性部材は第2の弾性部材の弾性力よりも小さい弾性力を有することにより、外部から振動が加わった際に、第2の弾性部材における弾性変形よりも先に第1の弾性部材が弾性変形するので、第1の可動接点及び第2の可動接点が可動する前に、振動を受けた方向に可動接片全体が移動する。これにより、本実施の形態によれば、第1の可動接点及び第2の可動接点を復帰させるために弾性部材を用いる場合であっても、外部から加わる振動により固定接点と可動接点とが接続して高電圧電流が流れてしまうことを確実に防ぐことができる。
また、本実施の形態では、第1の可動接点と第2の可動接点とを連結する連結部を、導電性を有する部材で形成して第1の可動接点と第2の可動接点とを電気的に接続する。これにより、本実施の形態によれば、上記の実施の形態1に比べて、第1の接続部及び第2の接続部を無くすることができるので、高電圧用開閉装置を簡易な構成にすることができる。
また、本実施の形態によれば、第1の固定接点と第2の固定接点とを筐体の異なる側面から外部に突出させるので、第1の固定接点及び第2の固定接点に対する外部からの配線作業を容易にすることができる。
<全ての実施の形態に共通の変形例>
上記の実施の形態1〜実施の形態4において、第1の弾性部材及び第2の弾性部材をコイルバネにしたが、本発明はこれに限らず、第1の弾性部材が第2の弾性部材の弾性力よりも小さい弾性力を有するようにすれば、コイルバネ以外のスポンジまたは金属板バネ等の任意の弾性力を有する部材を用いることができる。
また、上記の実施の形態1〜実施の形態4において、第1の可動接点及び第2の可動接点を復帰させるために第2の弾性部材を用いたが、本発明はこれに限らず、弾性部材以外の任意の部材を用いることができ、または、電磁石からの磁力により復帰させる等の任意の方法を用いることができる。