JP5856187B2 - 音波通信システム及び受信装置 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本国際出願は、2012年1月31日に日本国特許庁に出願された日本国特許出願2012−018543号、2012年7月6日に日本国特許庁に出願された日本国特許出願2012−152524号、2012年8月10日に日本国特許庁に出願された日本国特許出願2012−178430号に基づく優先権を主張するものであり、これらの出願の全内容を本国際出願に援用する。
本発明は、マイクロフォンにて受信可能な周波数帯の信号を送信データに基づき変調することにより、データを送受信する音波通信システム、及び、この音波通信システムで利用するのに好適な受信装置に関する。
スピーカとマイクロフォンとを利用してデータ通信を行う音波通信では、送信装置側のスピーカから出力された音波が周囲の物体で反射し、その反射波が遅延波として受信装置側のマイクロフォンに入力されることがある。
そして、遅延波がマイクロフォンに入力されると、受信装置側では、受信信号から送信装置から送信された音波(つまり送信データ)を正常に復元できなくなる。
このため、音波通信を行う場合、反射波が受信装置側のマイクロフォンに入力されることのないよう、送信装置側のスピーカと受信装置側のマイクロフォンとを近接させていた。
しかしながら、音波通信を行うに当たって、送信装置と受信装置とを近接配置するのは面倒であり、また、物理的に近接配置することができない場合もある。
このため、音波通信では、送信装置と受信装置との間の通信可能距離を長くすることが望まれていた。
一方、通信距離を長くしても所望の通信品質が得られるようにするため、受信装置側で、受信信号から反射波等の不要信号成分を除去することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この提案の技術によれば、送信装置側で送信データを音波に変換して送信するに当たって、その送信データに疑似雑音符号を付与し、受信装置側では、疑似雑音符号に対応した適応フィルタを用いて、受信信号をデータ領域と疑似雑音領域とに分離する。
そして、受信装置側では、受信信号から分離した疑似雑音領域の信号(疑似雑音符号)の多重通路遅延特性値を求め、この多重通路遅延特性値に基づき、データ領域の信号から不要信号成分を除去する。
特開平9−224005号公報
上記提案の技術によれば、受信データから、遅延波(所謂エコー)やその伝送経路の変化によって生じる不要信号成分を除去することができるので、音波通信による通信可能距離を長くすることができる。
しかし、上記提案の技術では、送信装置側で、送信データに疑似雑音符号を付加する必要があり、受信装置側で、受信信号を疑似雑音領域とデータ領域とに分離して、疑似雑音領域の信号から、遅延波が発生する多重通路の遅延特性値を求める必要がある。従って、装置構成が複雑になるという問題がある。
また、音波通信の際に、本来送受信する必要のない疑似雑音符号を送受信し、しかも、受信装置側では、その信号から多重通路の遅延特性値を求める必要があるため、通信及び受信処理に要する時間が長くなるという問題もある。
特に、音波通信では、電波通信に比べて、通信に用いる音波の周波数が極めて低いことから、単位時間当たりに送信可能なデータ量が少なくなるが、受信信号から遅延波等の不要信号成分を除去するために疑似雑音符号を利用すると、単位時間当たりに送信可能なデータ量が更に少なくなり、所望の通信速度を実現できなくなることが考えられる。
本発明の1つの局面においては、音波通信システムにおいて、疑似雑音符号を送受信することなく、受信装置側で受信信号から不要信号成分を除去できることが好ましい。
本発明の第1局面における音波通信システムによれば、送信装置側では、周波数変調部が、マイクロフォンにて受信可能な周波数帯の信号を送信データに基づき周波数変調することで、送信信号を生成し、音波発生部が、その生成された送信信号を受けて音波を発生する。
一方、受信装置側では、送信装置の音波発生部から出力された音波がマイクロフォンにて受信される。
そして、不要信号除去部が、マイクロフォンからの受信信号を信号処理することで、受信信号から不要信号成分を除去し、FM検波部が、不要信号除去部にて不要信号成分が除去された受信信号をFM検波することで、送信データを復元する。
また、不要信号除去部においては、まず、第1フィルタ部が、マイクロフォンから入力される受信信号の中から、周波数変調部にて生成される送信信号に対応した信号成分を抽出する。
すると、周波数変換部が、第1フィルタ部を通過した受信信号を所定の中間周波数帯に周波数変換し、第2フィルタ部が、周波数変換部にて周波数変換された信号の中から、周波数変調部にて生成される送信信号に対応した信号成分を抽出する。
また、不要信号除去部において、第1フィルタ部を通過した受信信号は、包絡線検波部にも入力され、包絡線検波される。
そして、第3フィルタ部が、その包絡線検波された信号の中から、第2フィルタ部を通過した受信信号よりも周波数が低い不要信号成分を抽出し、除去部が、第2フィルタ部を通過した受信信号から第3フィルタ部を通過した不要信号を除去する。
つまり、第1局面における音波通信システムでは、送信装置から受信装置には、送信データに応じて周波数変調された音波が送信される。
周波数変調された音波の振幅特性は一定であることから、受信装置側で得られる受信信号は、遅延波等の不要信号成分が含まれなければ安定した振幅特性となる。
しかし、送信装置からの送信信号(音波)に、周囲の物体で反射した遅延波(伝送経路の異なる音波)が重畳されると、受信装置側で得られる受信信号の振幅が、その遅延波に応じて変動する。
そこで、第1局面における音波通信システムでは、第1フィルタ部を通過した受信信号を包絡線検波することで、受信信号の振幅の変動成分を、遅延波やその伝送経路の変化によって生じる不要信号成分として抽出し、この不要信号成分を、中間周波帯に周波数変換した受信信号から除去することで、送信装置から送信された送信信号(換言すれば遅延波の影響を受ける前の信号)を生成するのである。
この結果、第1局面における音波通信システムによれば、受信装置にて、送信装置からの送信データを正確に復元できることになる。
また、このように、受信装置側では、受信信号から不要信号成分を除去することができるので、送信装置と受信装置との間の通信距離が長くなっても、音波通信によるデータ通信を良好に行うことができる。
また、第1局面における音波通信システムによれば、通信可能距離を長くするために、送信装置から疑似雑音符号を送信し、受信装置側で、その疑似雑音符号を用いて多重通路の遅延特性値を求める必要がない。
このため、通信可能距離を長くすることによって、単位時間当たりに送信可能なデータ量(換言すれば通信速度)が低下するようなことはなく、所望の通信速度で音波通信を実行できる。
次に、本発明の第2局面における受信装置は、音波通信用の受信装置であり、第1局面における音波通信システムの受信装置と同様、マイクロフォンと、不要信号除去部と、FM検波部とを備える。また、不要信号除去部が、第1フィルタ部と、周波数変換部と、第2フィルタ部と、包絡線検波部と、第3フィルタ部と、除去部とを備える。
このため、第2局面における受信装置によれば、第1局面における音波通信システムを構築して、上記と同様の効果を得ることができる。
なお、受信装置において、不要信号除去部を構成する第1フィルタ部、周波数変換部、第2フィルタ部、包絡線検波部、第3フィルタ部及び除去部としての機能や、FM検波部としての機能は、アナログ回路にて実現できる。また、デジタル回路若しくはコンピュータによる演算処理にて実現することもできる。
従って、本発明の第1局面における音波通信システムを構築するに当たって、受信装置は、マイクロフォンを内蔵した各種装置に組み込むことが可能である。
例えば、マイクロフォンを備えた携帯型情報処理端末等、コンピュータを内蔵した情報処理装置に、受信装置を組み込むようにすれば、コンピュータによるソフトウェア処理にて、不要信号除去部、FM検波部としての機能を実現することができる。
また、コンピュータを備えた情報処理装置には、コンピュータの動作クロックを発生する発振器が設けられており、スピーカ等の音波発生部から発生させる音波は、発振器から出力される動作クロックを分周することで生成することができる。
このため、送信装置についても、情報処理装置を含む各種装置に組み込むことができる。
なお、送信装置を、スピーカ等の音波発生部を備えた情報処理装置に組み込む場合、変調部は、コンピュータの動作クロックを生成する発振器からの出力を分周する分周回路にて構成し、送信データを音波送信する際には、コンピュータの演算処理により、送信データに応じて分周回路の分周比を切り換えるようにするとよい。
つまり、このようにすれば、音波通信用の送信装置を極めて簡単に構成することができる。
なお、受信装置において、包絡線検波部は、第1フィルタ部を通過した受信信号を包絡線検波することによって不要信号成分を生成することから、第1フィルタ部を通過する受信信号は、不要信号成分を充分含む信号であってもよい。
一方、第2フィルタ部は、周波数変換後の受信信号の中から、FM検波部によって送信データを復元するための受信信号を抽出するものであるため、FM検波に不要な信号成分はできるだけ除去する必要がある。
このため、受信装置は、第1フィルタ部及び第2フィルタ部は、所定の通過周波数帯域を有するバンドパスフィルタにて構成し、第1フィルタ部の選択度を、第2フィルタ部の選択度よりも低くするとよい。
(本発明を適用するのに好適な装置例)
次に、こうした音波通信を活用するのに好適な携帯装置、及び、音波通信を利用して携帯端末装置にネットワーク機器へのアクセス情報を提供するのに好適なアクセス情報提供システム、情報提供装置、及び携帯端末装置について説明する。
(1)携帯装置
上述した特許文献1に記載の音波通信技術や本発明による音波通信では、通常の音(例えば、音声、音楽、報知音等)を出力するためのスピーカを、無線通信用の送信機として機能させ、通常の音を入力するためのマイクロフォンを、無線通信用の受信機として機能させることができる。
つまり、音波通信は、通常の音を出力する構成と、通常の音を入力する構成と、を利用してデータを送受信することができるという利点がある。
そこで、携帯装置を以下のように構成することにより、こうした音波通信の利点を生かし、音波通信を活用することができる。
[携帯装置A1]
放送情報を受信して再生する受信装置により再生される音に含まれる音波信号を入力可能な音入力ユニットと、
前記音入力ユニットにより入力された前記音波信号の表す情報に基づいて、前記受信装置による再生内容に関連する再生関連処理を実行する制御ユニットと、
を備えることを特徴とする携帯装置。
このように構成された携帯装置A1によれば、受信装置により再生される音に含まれる音波信号を入力することで、受信装置による再生内容に関連する処理を実行することができる。
[携帯装置A2]
携帯装置A1において、
ユーザによる操作を受け付ける操作ユニットを更に備え、
前記制御ユニットは、前記再生関連処理として、前記再生内容に関連する処理であって前記操作ユニットにより受け付けられた操作に基づく処理を実行する
ことを特徴とする携帯装置。
このように構成された携帯装置A2によれば、再生内容に関連する処理であって、ユーザによる操作に基づく処理を実行することができる。
[携帯装置A3]
携帯装置A1又はA2において、
ユーザに情報を提示する提示ユニットを更に備え、
前記制御ユニットは、前記再生関連処理として、前記再生内容に関連する情報を前記提示ユニットに提示させることを特徴とする携帯装置。
このように構成された携帯装置A3によれば、携帯装置のユーザは、再生内容に関連する情報を、携帯装置から把握することができる。
(2)アクセス情報提供システム
このアクセス情報提供システムは、無線通信網を介してネットワーク機器との間で通信を行う携帯端末装置と、携帯端末装置に対しネットワーク機器にアクセスするのに必要なアクセス情報を提供する情報提供装置とにより構成される。
つまり、携帯電話、スマートホン、タブレット端末等の携帯端末装置には、無線電話回線や無線LAN等の無線通信網を介して、広域ネットワーク(WAN)若しくはローカルネットワーク(LAN)上のネットワーク機器にアクセスできるように構成されたものが知られている。
この種の携帯端末装置に対し、ネットワーク上の所望のネットワーク機器にアクセスさせるには、ネットワーク上でのネットワーク機器のIPアドレスやネットワーク機器が提供するWebサーバのURL等、所定のアクセス情報を入力する必要がある。
そして、こうしたアクセス情報の入力を、使用者が手動操作によって行うようにすると、携帯端末装置の操作に不慣れな使用者にとっては、その入力操作が極めて面倒であり、場合によっては、アクセス情報を正確に入力できないことがある。
一方、こうしたアクセス情報の入力を簡単に行うことのできる携帯端末装置としては、下記a)、b)のものが知られている。
a)撮像用のカメラを利用して、接続対象となるネットワーク機器に対するアクセス情報を表す2次元コードを読み取り、その読み取った2次元コードからアクセス情報を復号することで、ネットワーク上の所望のネットワーク機器にアクセスできるように構成されたもの(例えば、特開2003−67275号公報参照)。
b)ブルートゥースや赤外線による近距離無線通信機能を利用して、他の端末装置から接続対象となるネットワーク機器へのアクセス情報を取得し、その取得したアクセス情報を用いて、ネットワーク上の所望のネットワーク機器にアクセスできるように構成されたもの(例えば、特開2004−139525号公報参照)。
しかしながら、上記a)、b)に記載の携帯端末装置は、携帯端末装置に設けられた2次元コード撮像用のカメラや、電波若しくは赤外光を利用した近距離通信装置を利用して、接続対象となるネットワーク機器へのアクセス情報を取得するものである。
このため、カメラによる撮像画像から2次元コードを抽出して復号化する機能を備えていない携帯端末装置、若しくは、電波又は赤外光による近距離通信機能を備えていない携帯端末装置では、上記a)、b)に記載の技術を提供することはできない。つまり、この種の装置では、アクセス情報を使用者自身が手動で入力しなければならない。
これに対し、上述した特許文献1に記載の音波通信技術や本発明による音波通信を利用すれば、2次元コードを撮像・復号化する機能や、無線若しくは赤外線による近距離通信機能を利用することなく、携帯端末装置に対しネットワーク機器へのアクセス情報を提供することのできる下記のアクセス情報提供システムを実現できる。
[アクセス情報提供システムB1]
無線通信網を介して、ネットワーク上のネットワーク機器との間で通信を行うための無線通信部を備えた携帯端末装置と、
前記携帯端末装置に対し、前記ネットワーク機器にアクセスするのに必要なアクセス情報を提供する情報提供装置と、
を備えたアクセス情報提供システムであって、
前記情報提供装置は、
音波送信用のスピーカと、
前記アクセス情報を、前記スピーカから送信可能な音声信号に変換して、前記スピーカに出力することにより、前記アクセス情報を前記スピーカから音波送信させる送信部と、
を備え、
前記携帯端末装置は、
前記スピーカから送信された音波を受信可能なマイクロフォンと、
前記マイクロフォンを介して、前記スピーカから送信された音波を受信し、該受信信号から前記アクセス情報を復元する復元部と、
前記復元部にて復元されたアクセス情報に基づき、前記無線通信部を介して前記ネットワーク機器にアクセスし、該ネットワーク機器との間で通信を行う通信制御部と、
を備えたことを特徴とするアクセス情報提供システム。
このようにアクセス情報提供システムB1は、無線通信網を介して、ネットワーク上のネットワーク機器との間で通信を行うための無線通信部を備えた携帯端末装置と、携帯端末装置に対し、ネットワーク機器にアクセスするのに必要なアクセス情報を提供する情報提供装置と、を備える。
そして、情報提供装置には、音波送信用のスピーカと送信部とが備えられており、送信部が、ネットワーク機器へのアクセス情報をスピーカから送信可能な音声信号に変換してスピーカに出力することにより、アクセス情報をスピーカから音波送信させる。
一方、携帯端末装置には、情報提供装置のスピーカから送信された音波を受信可能なマイクロフォンが備えられている。
そして、このマイクロフォンを介して、スピーカから送信された音波が受信されると、復元部が、その受信信号から、ネットワーク機器へのアクセス情報を復元し、通信制御部が、復元部にて復元されたアクセス情報に基づき、無線通信部を介してネットワーク機器にアクセスし、このネットワーク機器との間で通信を行う。
つまり、アクセス情報提供システムB1においては、携帯電話、スマートホン、タブレット端末等の携帯端末装置に、通話用若しくは音声入力用として通常設けられているマイクロフォンを利用して、情報提供装置から携帯端末装置にアクセス情報を音波送信するようにされている。
このため、アクセス情報提供システムB1によれば、2次元コードを撮像・復号化する機能、或いは、無線若しくは赤外線による近距離通信機能、を備えていない携帯端末装置に対し、ネットワーク機器へのアクセス情報を提供することができる。
また、携帯端末装置には、通常、通話用若しくは音声入力用のマイクロフォンや、そのマイクロフォンから入力された音声信号を処理して音声データに変換する信号処理回路が設けられている。
このため、携帯端末装置側では、これら各部を利用してアクセス情報を復元できるようになり、情報提供装置から音波送信されたアクセス情報を認識するために、携帯端末装置にアクセス情報認識用のマイクロフォンや信号処理回路を別途設ける必要がなく、携帯端末装置のコストアップを招くのを抑制できる。
なお、情報提供装置から携帯端末装置にアクセス情報を送信するのに用いられる音波は、可聴周波数帯の音波であっても、それよりも周波数が高い周波数帯の音波(つまり超音波)であってもよい。
[アクセス情報提供システムB2]
アクセス情報提供システムB1において、
前記情報提供装置は、
外部から入力される受信信号の中から所定放送チャンネルの放送信号を選局・復調する受信装置に内蔵され、
前記放送信号を選局・復調することにより得られる放送データの中から、前記ネットワーク機器の前記ネットワーク上のアドレスを取得し、該アドレスを前記アクセス情報として前記送信部に出力するアクセス情報取得部、
を備えたことを特徴とするアクセス情報提供システム。
すなわち、情報提供装置は、例えば、店舗等の施設内で、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されるネットワーク機器に組み込み、このネットワーク機器近傍に移動してきた携帯端末装置に対し、予め設定されたネットワーク機器へのアクセス情報を音波送信するように構成してもよい。
しかし、外部から入力される受信信号の中から所定放送チャンネルの放送信号を選局・復調する受信装置に組み込むようにしてもよい。
そこで、アクセス情報提供システムB2においては、アクセス情報取得部が、受信装置にて放送信号を選局・復調することにより得られる放送データの中から、放送内容に関連した情報を提供するネットワーク機器のアドレスを取得し、そのアドレスをアクセス情報として送信部に出力する。
この結果、アクセス情報提供システムB2によれば、受信装置近傍の携帯端末装置に対し、放送内容に関連した情報を提供するネットワーク機器へのアクセス情報を自動で配信することができるようになり、携帯端末装置の使用者は、携帯端末装置を、そのネットワーク機器へ極めて簡単に接続することが可能となる。
[アクセス情報提供システムB3]
アクセス情報提供システムB1又はB2において、
前記情報提供装置は、
自身の識別情報と認証用の鍵情報とを含む暗号化情報を生成する暗号化情報生成部と、
前記暗号化情報生成部にて生成された暗号化情報を前記送信部に出力することで、該暗号化情報を含むアクセス情報を、前記送信部から前記スピーカを介して音波送信させる暗号化情報出力部と、
前記ネットワーク機器からの送信要求に従い、前記鍵情報を暗号化して前記ネットワーク機器に送信する鍵情報送信部と、
を備え、
前記携帯端末装置において、
前記復元部は、前記受信信号から前記暗号化情報及び前記アクセス情報を復元し、
前記通信制御部は、前記復元部にて復元されたアクセス情報に基づき、前記無線通信部を介して前記ネットワーク機器にアクセスする際、前記復元部にて復元された前記暗号化情報を前記ネットワーク機器に送信し、
前記ネットワーク機器は、
前記携帯端末装置から前記暗号化情報を取得すると、該暗号化情報から前記識別情報及び前記鍵情報を復元し、該復元した識別情報に基づき、前記ネットワークを介して前記情報提供装置に前記鍵情報の送信要求を行う鍵情報送信要求部と、
該鍵情報送信要求部による送信要求に従い前記情報提供装置から暗号化して送信されてくる鍵情報を取得し、復号化すると共に、該復号化した鍵情報が、前記携帯端末装置から取得し復元した鍵情報と一致しているか否かを判定する鍵情報判定部と、
を備え、該鍵情報判定部にて鍵情報が一致していると判断されると、前記携帯端末装置及び前記情報提供装置が正常であると判断して、前記携帯端末装置と前記情報提供装置とによる通信を許可することを特徴とするアクセス情報提供システム。
このように、アクセス情報提供システムB3においては、情報提供装置が、暗号化情報生成部と、暗号化情報出力部と、鍵情報送信部とを備える。
ここで、暗号化情報生成部は、情報提供装置自身の識別情報と認証用の鍵情報とを含む暗号化情報を生成する。
そして、暗号化情報出力部は、暗号化情報生成部にて生成された暗号化情報を送信部に出力することで、暗号化情報を含むアクセス情報を、送信部からスピーカを介して音波送信させる。
また、鍵情報送信部は、ネットワーク機器からの送信要求に従い鍵情報を暗号化してネットワーク機器に送信する。
また、携帯端末装置においては、復元部が、スピーカからの受信信号から暗号化情報及びアクセス情報を復元し、通信制御部が、復元部にて復元されたアクセス情報に基づき、無線通信部を介してネットワーク機器にアクセスする際には、復元部にて復元された暗号化情報を前記ネットワーク機器に送信する。
一方、ネットワーク機器においては、携帯端末装置から暗号化情報を取得すると、鍵情報送信要求部が、その暗号化情報から識別情報及び鍵情報を復元し、その復元した識別情報に基づき、ネットワークを介して情報提供装置に鍵情報の送信要求を行う。
すると、情報提供装置からは、この鍵情報送信要求部による送信要求に従い、鍵情報が暗号化して送信されてくるので、ネットワーク機器側では、鍵情報判定部が、その鍵情報を取得して、復号化し、その復号化した鍵情報が、携帯端末装置から取得し復元した鍵情報と一致しているか否かを判定する。
そして、鍵情報判定部にて、携帯端末装置から取得し復元した鍵情報と、情報提供装置から取得し復号化した鍵情報とが一致していると判断されると、ネットワーク機器は、携帯端末装置及び情報提供装置が正常であると判断して、これら装置間の通信を許可する。
従って、アクセス情報提供システムB3においては、ネットワーク機器が、情報提供装置と携帯端末装置とが正常であることを認証する認証サーバとして機能し、各装置間の通信の信頼性を高めることができる。
よって、アクセス情報提供システムB3によれば、通信の信頼性を向上するために、携帯端末装置に対し、ネットワーク機器へのアクセス情報や、携帯端末装置認証用の鍵情報を手動で入力する必要がないので、携帯端末装置の使い勝手を向上できる。
[情報提供装置C1]
無線通信網を介して、ネットワーク上のネットワーク機器との間で通信を行うための無線通信部を備えた携帯端末装置に対し、前記ネットワーク機器にアクセスするのに必要なアクセス情報を提供する情報提供装置であって、
音波送信用のスピーカと、
前記アクセス情報を、前記スピーカから送信可能な音声信号に変換して、前記スピーカに出力することにより、前記アクセス情報を前記スピーカから音波送信させる送信部と、
を備えたことを特徴とする情報提供装置。
このように、情報提供装置C1には、音波送信用のスピーカと、送信部とが備えられており、送信部が、アクセス情報をスピーカから送信可能な音声信号に変換してスピーカに出力することにより、アクセス情報をスピーカから音波送信させる。
従って、情報提供装置C1を利用すれば、上述したアクセス情報提供システムB1を構築できる。
[情報提供装置C2]
情報提供装置C1において、
当該情報提供装置は、外部から入力される受信信号の中から所定放送チャンネルの放送信号を選局・復調する受信装置に内蔵されており、
前記放送信号を選局・復調することにより得られる放送データの中から、前記ネットワーク機器の前記ネットワーク上のアドレスを取得し、該アドレスを前記アクセス情報として前記送信部に出力するアクセス情報取得部、
を備えたことを特徴とする情報提供装置。
この情報提供装置C2は、外部から入力される受信信号の中から所定放送チャンネルの放送信号を選局・復調する受信装置に内蔵される。
そして、情報提供装置C2には、放送信号を選局・復調することにより得られる放送データの中から、ネットワーク機器のネットワーク上のアドレスを取得し、そのアドレスをアクセス情報として送信部に出力するアクセス情報取得部が設けられている。
従って、情報提供装置C2を利用すれば、上述したアクセス情報提供システムA2を構築できる。
[情報提供装置C3]
情報提供装置C1又はC2において、
当該情報提供装置の識別情報と認証用の鍵情報とを含む暗号化情報を生成する暗号化情報生成部と、
前記暗号化情報生成部にて生成された暗号化情報を前記送信部に出力することで、該暗号化情報を含むアクセス情報を、前記送信部から前記スピーカを介して音波送信させる暗号化情報出力部と、
前記ネットワーク機器からの送信要求に従い、前記鍵情報を暗号化して前記ネットワーク機器に送信する鍵情報送信部と、
を備えたことを特徴とする情報提供装置。
このように、情報提供装置C3には、情報提供装置自身の識別情報と認証用の鍵情報とを含む暗号化情報を生成する暗号化情報生成部と、この暗号化情報生成部にて生成された暗号化情報を送信部に出力することで、暗号化情報を含むアクセス情報を、送信部からスピーカを介して音波送信させる暗号化情報出力部と、ネットワーク機器からの送信要求に従い、鍵情報を暗号化してネットワーク機器に送信する鍵情報送信部とが備えられている。
従って、情報提供装置C3を利用すれば、上述したアクセス情報提供システムB3を構築できる。
[携帯端末装置D1]
無線通信網を介して、ネットワーク上のネットワーク機器との間で通信を行うための無線通信部と、
情報提供装置のスピーカから送信された音波を受信可能なマイクロフォンと、
前記マイクロフォンを介して、前記スピーカから送信された音波を受信し、該受信信号から、前記情報提供装置から提供されたアクセス情報を復元する復元部と、
前記復元部にて復元されたアクセス情報に基づき、前記無線通信部を介して前記ネットワーク機器にアクセスし、該ネットワーク機器との間で通信を行う通信制御部と、
を備えたことを特徴とする携帯端末装置。
この携帯端末装置D1には、無線通信網を介して、ネットワーク上のネットワーク機器との間で通信を行うための無線通信部と、情報提供装置のスピーカから送信された音波を受信可能なマイクロフォンと、が備えられている。
そして、携帯端末装置D1においては、復元部が、マイクロフォンを介してスピーカから送信された音波を受信し、その受信信号から情報提供装置から提供されたアクセス情報を復元し、通信制御部が、その復元されたアクセス情報に基づき、無線通信部を介してネットワーク機器にアクセスし、そのネットワーク機器との間で通信を行う。
従って、この携帯端末装置D1を利用すれば、上述したアクセス情報提供システムB1又はB2を構築できる。
[携帯端末装置D2]
携帯端末装置D1において、
前記復元部は、前記受信信号から、前記情報提供装置から提供された暗号化情報及びアクセス情報を復元し、
前記通信制御部は、前記復元部にて復元されたアクセス情報に基づき、前記無線通信部を介して前記ネットワーク機器にアクセスする際、前記復元部にて復元された前記暗号化情報を前記ネットワーク機器に送信することを特徴とする携帯端末装置。
この携帯端末装置D2においては、復元部が、マイクロフォンを介して得られる音波の受信信号から、情報提供装置から提供された暗号化情報及びアクセス情報を復元し、通信制御部が、その復元部にて復元されたアクセス情報に基づき無線通信部を介してネットワーク機器にアクセスする際には、復元部にて復元された暗号化情報をネットワーク機器に送信する。
従って、この携帯端末装置D2を利用すれば、上述したアクセス情報提供システム(B3)を構築できる。
第1実施形態の音波通信システムを構成する送信装置及び受信装置の構成を表すブロック図である。 受信装置に設けられる不要信号除去部の構成を表すブロック図である。 送信装置からの送信信号を表す説明図である。 音波通信用の送信装置及び受信装置としての機能が組み込まれた携帯型情報処理端末の概略構成を表すブロック図である。 送信装置を単体で構成した簡易送信機の構成を表すブロック図である。 第2実施形態の放送システムの概念的な構成を示すブロック図である。 第2実施形態・第1構成例の放送装置の構成を示すブロック図である。 第2実施形態・第1構成例の受信装置の構成を示すブロック図である。 第2実施形態・第1構成例の携帯装置の構成を示すブロック図である。 第2実施形態のテレビジョン連携処理のフローチャートである。 第2実施形態・第1構成例の放送システムの概念図である。 第2実施形態・第2構成例の放送装置の構成を示すブロック図である。 第2実施形態・第2構成例の受信装置の構成を示すブロック図である。 第2実施形態のラジオ連携処理のフローチャートである。 第2実施形態の商品通知処理のフローチャートである。 第2実施形態・第2構成例の放送システムの概念図である。 第2実施形態・第3構成例の放送システムの概念図である。 第2実施形態・第4構成例の受信装置の構成を示すブロック図である。 第2実施形態の音再生処理のフローチャートである。 第2実施形態・第4構成例の放送システムの概念図である。 第2実施形態・第5構成例の受信装置の構成を示すブロック図である。 第2実施形態の視聴者判別処理のフローチャートである。 第2実施形態の指向性を有するスピーカを用いた放送システムの概念図である。 第2実施形態の報知システムの構成を示すブロック図である。 第3実施形態・第1構成例の通信システム全体の構成を表すブロック図である。 第3実施形態・第1構成例のデータ処理装置の構成を表すブロック図である。 第3実施形態・第1構成例の携帯端末の構成を表すブロック図である。 携帯端末装置の制御部内に設けられる音声データ入力部の構成を表すブロック図である。 データ処理装置及び携帯端末にて実行される制御処理を表すフローチャートである。 第3実施形態・第2構成例の通信システム全体の構成を表すブロック図である。 第3実施形態・第2構成例の決済端末、携帯端末、及び認証サーバにて実行される制御処理を表すフローチャートである。 第3実施形態・第3構成例の通信システム全体の構成を表すブロック図である。 第3実施形態・第3構成例のテレビ受信装置及び携帯端末にて実行される制御処理を表すフローチャートである。 音波送信部の変形例を表すブロック図である。 図34の音波送信部からの音波の受信信号に基づき通信状態を判定するのに用いられる受信状態判定部の構成例を表すブロック図である。 携帯端末へのマイクロフォンの配置例を表す説明図である。 図36に示す携帯端末における各マイクロフォンからの音声信号の入力系の構成を表す説明図である。
1…放送装置、1A…生成ユニット、1B…送信ユニット、2…受信装置、2A…受信ユニット、2B…再生ユニット、2C…検出ユニット、3…携帯装置、3A…音入力ユニット、3B…制御ユニット、3C…表示ユニット、3D…操作ユニット、3E…通信ユニット、3F…音出力ユニット、10…送信装置、12…加算値設定部、14…数値制御発振部、16…D/A変換器、18…LPF、20…増幅回路、22…スピーカ、30…受信装置、32…マイクロフォン、34…増幅回路、36…LPF、38…A/D変換器、40…不要信号除去部、42…BPF、44…発振部、46…乗算部、48…BPF、50…振幅検波部、52…LPF、56…除算部、60…FM検波部、62…遅延部、64…乗算部、66…LPF、68…波形整形部、70…携帯型情報処理端末、72…入力部、74…表示部、76…アンテナ、78…無線通信部、80…制御部(CPU)、82…マイクロフォン、83…増幅回路、84…スピーカ、85…A/D変換器、86…発振器、87…D/A変換器、88…増幅回路、90…簡易送信機、92…制御部(マイクロコンピュータ)、94…発振器、96…分周回路、98…スピーカ、703…ルータ、704…終端装置、706…プリンタ、708…アクセスポイント、710…データ処理装置、712…MPU、713…ROM、714…RAM、715…入力部、716…表示部、717…HDD、718…有線LAN通信部、719…発振器、720,720a…音波送信部、730…携帯端末、732…携帯電話回線通信部、734…無線LAN通信部、735,735a〜735e…マイクロフォン、736…スピーカ、737…入力部、738…表示部、739…カメラ、740…制御部、741…音声データ入力部、742…増幅回路、743…LPF、744…A/D変換器、746…通話用データ処理部、750,790a〜790e…音波通信用受信部、766…インターネット、767…決済端末、768…認証サーバ、769…携帯電話回線網、770…テレビ受信装置、772…放送局、774…Webサーバ、777,778…分周回路、779…混合回路、780…受信状態判定部。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態の音波通信システムは、スピーカ22を内蔵した送信装置10と、マイクロフォン32を内蔵した受信装置30とから構成される。
送信装置10は、数値制御発振部14と、加算値設定部12とを備える。
数値制御発振部14は、スピーカ22とマイクロフォン32とを介して音波通信可能な周波数帯の搬送波(正弦波)を発生する。
加算値設定部12は、数値制御発振部14における加算値を送信データに応じて設定することで、数値制御発振部14からの出力を周波数変調(FM)させる。
ここで、加算値設定部12及び数値制御発振部14は、コンピュータによるソフトウェア処理にて実現されるものである。
つまり、数値制御発振部14は、加算値設定部12で設定される加算値を一定周期で繰り返し加算し、その加算結果を用いて正弦波テーブルから正弦波の振幅値を読み出すことで、加算値設定部12で設定される加算値に対応した周期(換言すれば周波数)の正弦波を生成する周知のものである。
そして、本実施形態では、この数値制御発振部14の加算値を、加算値設定部12で送信データの各ビット値(「0」又は「1」)に応じて設定することで、送信データに応じて周波数が変化する送信信号(周波数変調信号)を生成するのである。
なお、本実施形態では、加算値設定部12及び数値制御発振部14の処理動作によって、送信データが値「0」であるとき、送信信号の周波数が17.9kHzとなり、送信データが値「1」であるとき、送信信号の周波数が18.1kHzとなるように、送信信号が生成される。
次に、数値制御発振部14にて生成された送信信号(データ)は、D/A変換器16にてアナログ信号に変換された後、ローパスフィルタ(以下、LPFと記載する)18を介して、増幅回路20に出力される。
増幅回路20は、LPFを介して入力されるアナログ信号を所定レベルまで増幅し、スピーカ22から音波として出力させる。
なお、LPF18は、D/A変換器16から出力される送信信号から不要な高周波成分を除去するもの(アンチエイリアLPF)であり、本実施形態では、カットオフ周波数が例えば20kHzに設定されている。
一方、受信装置30では、送信装置10のスピーカ22から出力された音波をマイクロフォン32にて受信する。
そして、その受信された受信信号は、増幅回路34にて所定レベルまで増幅され、LPF18と同様に構成されたLPF36にて、不要な高周波成分が除去された後、A/D変換器38に入力される。
なお、A/D変換器38のサンプリングレートは、例えば、「44100/秒」に設定される。
次に、A/D変換器38にてA/D変換された受信信号は、不要信号除去部40にて不要信号が除去された後、FM検波部60にてFM検波される。
そして、FM検波部60にてFM検波された信号は、波形整形部68にて二値信号に波形整形され、受信データとして出力される。
ここで、不要信号除去部40、FM検波部60、及び波形整形部68は、コンピュータによるソフトウェア処理にて実現されるものである。
この内、FM検波部60は、図1に示すように、遅延部62と、乗算部64と、LPF66とにより、直交検波方式のデジタル信号処理部として構成されている。
なお、遅延部62は、受信信号の位相をπ/2(90°)遅延させ、乗算部64は、遅延部62にて遅延された受信信号と不要信号除去部40からの受信信号とを乗算し、LPF66は、乗算部64による乗算結果から不要な高周波成分を除去する。
このFM検波部60によれば、マイクロコンピュータによるデジタル信号処理にて受信信号を直交検波することで、受信信号の周波数変調波成分をベースバンドに周波数変換することができ、延いては、送信データを復元できる。
次に、不要信号除去部40は、図2に示すように、デジタルフィルタであるバンドパスフィルタ(以下、BPFと記載する)42、発振部44、乗算部46、デジタルフィルタであるBPF48、振幅検波部50、デジタルフィルタであるLPF52、及び、除算部56を備える。
BPF42は、A/D変換器38から入力される受信信号の内、FM検波部60にて送信データを復元するのに要する所定帯域幅(本実施形態では、18kHz±2kHz)の信号のみを選択的に通過させる(換言すれば抽出する)ためのものである。
そして、BPF42を通過した受信信号は、乗算部46及び振幅検波部50に入力される。
乗算部46は、BPF42を介して入力される受信信号と、発振部44にて生成される一定周波数(本実施形態では、13.1kHz)の局発信号とを乗算することで、受信信号(周波数:16kHz〜20kHz)を、所定の中間周波数(2.9kHz〜6.9kHz)に周波数変換するものである。
なお、発振部44は、マイクロコンピュータの動作クロックを分周することで一定周波数の局発信号を生成する。
次に、BPF48は、乗算部46からの出力の内、中間周波数(2.9kHz〜6.9kHz)に周波数変換された受信信号を選択的に通過させるものであり、通過帯域幅が、2.9kHz〜6.9kHzに設定されている。
そして、BPF48を通過した受信信号は、除算部56に入力される。
一方、振幅検波部50は、BPF42から入力される受信信号を包絡線検波することで、受信信号に重畳された不要信号成分を抽出するものである。
つまり、本実施形態では、送信装置10において、数値制御発振部14の発振周波数を送信データの値(「0」又は「1」)に応じて変化させることで、周波数変調された正弦波状の送信信号を生成することから、送信装置10のスピーカ22から出力される送信波(音波)は、図3の中段に示すものとなる。
この送信波の振幅は一定であるが、音波通信時、受信装置30のマイクロフォン32には、送信装置10からの送信波だけでなく、その送信波が周囲の物体にて反射した反射波が遅延波として入力される。
従って、マイクロフォン32を介して入力される受信信号は、送信装置10からの送信波と遅延波とを合成した信号となり、その信号の振幅は、遅延波やその伝送経路の変化により変動する。
そこで、本実施形態では、この変動成分を、受信信号の振幅特性に基づき、不要信号成分として抽出するために、振幅検波部50にて、受信信号を包絡線検波するのである。
そして、振幅検波部50により包絡線検波された検波信号は、不要信号成分を選択的に通過させるLPF52に入力され、LPF52を通過した不要信号成分は、除算部56に入力される。
なお、LPF52のカットオフ周波数は、例えば、1kHz〜1.1kHzに設定される。これは、送信装置10から受信装置30へのデータの送信速度を、2.2kbpsにすることを考慮して設定したものであり、LPF52のカットオフ周波数は、通信速度に応じて適宜設定すればよい。
また、除算部56では、BPF48を介して入力される受信信号を、LPF52を介して入力される不要信号成分にて除算することで、受信信号から不要信号成分を除去し、不要信号成分除去後の受信信号をFM検波部60に出力する。
なお、乗算部46及びBPF48による受信信号の処理時間と、振幅検波部50及びLPF52による受信信号の処理時間は、同じ時間になるよう設定されている。これは、除算部56に入力される受信信号と不要信号成分とを同期させるためである。
また、BPF42とBPF48の通過周波数帯域幅は同じであるが、BPF42のタップ数をBPF48よりも少なくすることで、BPF42の選択度はBPF48の選択度よりも低く設定されている。
これは、振幅検波部50に、遅延波(所謂エコー)やその伝送経路の変化をより多く取り入れ、受信信号から除去すべき不要信号成分をより良好に生成できるようにするためである。
以上説明したように、本実施形態の音波通信システムによれば、送信装置10において、マイクロフォンにて受信可能な音声周波数帯の搬送波を、送信データにて周波数変調することにより、送信信号を生成し、その送信信号をスピーカ22に出力することで、周波数変調された音波を送信させる。
一方、受信装置30側では、マイクロフォン32を用いて、送信装置10からの音波を受信し、その受信信号を包絡線検波することで不要信号成分を抽出し、その抽出した不要信号成分を受信信号から除去する。
そして、不要信号成分除去後の受信信号を、FM検波することで、送信装置10からの送信データを受信データとして復元する。
このため、本実施形態の音波通信システムによれば、送信装置10から疑似雑音符号を送信することなく、受信装置30側で、送信装置10からの送信データを正確に復元できることになる。
また、受信装置側で不要信号成分を生成できるようにするために、送信装置から疑似雑音符号を送信したり、受信装置側で疑似雑音符号に基づき多重通路遅延特性値を求めたりする必要がないので、高精度な音波通信を高速に実行することができる。
また、受信装置30側で受信信号から不要信号成分を除去することができるので、送信装置10と受信装置30との間の間隔(通信距離)が長くなっても、音波通信によるデータ通信を良好に行うことができる。
例えば、受信装置側にて、疑似雑音符号等を用いて受信信号から不要信号成分を除去しない音波通信システムでは、通信品質を確保するために、所謂音響カプラのように、送信装置側のスピーカと受信装置側のマイクロフォンとを近接させる必要がある。
これに対し、本実施形態の音波通信システムによれば、送信装置10と受信装置30とを密着させて、スピーカ22から出力された音波がマイクロフォン32に直接入力するようにした場合は勿論のこと、送信装置10と受信装置30とを70cm程度間隔を空けて配置しても、問題なくデータ通信を実施できた。
また、10cm程度の距離で、50cm/秒の速度で、揺らしても、データ通信を継続できた。
ここで、本実施形態においては、送信装置10に設けられた加算値設定部12及び数値制御発振部14が、本発明の周波数変調部の一例に相当し、同じく送信装置10に設けられた増幅回路20及びスピーカ22が、本発明の音波発生部の一例に相当する。なお、音波発生部としては、例えば、圧電ブザー等、音波の発生源となるブザーを利用するようにしてもよい。
また、受信装置30に設けられた不要信号除去部40は、本発明の不要信号除去部の一例に相当し、同じく受信装置30に設けられたFM検波部60は、本発明のFM検波部の一例に相当する。
また、不要信号除去部40において、BPF42は、本発明の第1フィルタ部の一例に相当し、発振部44及び乗算部46は、本発明の周波数変換部の一例に相当し、BPF48は、本発明の第2フィルタ部の一例に相当し、振幅検波部50は、本発明の包絡線検波部の一例に相当し、LPF52は、本発明の第3フィルタ部の一例に相当し、除算部56は、本発明の除去部の一例に相当する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて、種々の態様をとることができる。
例えば、上記実施形態では、送信装置10の加算値設定部12及び数値制御発振部14、受信装置30の不要信号除去部40、FM検波部60、及び波形整形部68は、コンピュータによるソフトウェア処理にて実現されるものとして説明したが、これら各部は、デジタル信号処理を行うデジタル回路、或いは、アナログ信号処理を行うアナログ回路にて実現してもよい。
また、上記実施形態のように、これら各部を、コンピュータによるソフトウェア処理にて実現するようにした場合には、図4に示すように、マイクロフォンやスピーカを備えたコンピュータシステムの一機能として、音波通信用の送信装置若しくは受信装置を実現することができる。
また、携帯電話やスマートフォン、或いは、タブレット型コンピュータのような携帯型情報処理装置には、通常、マイクロフォンやスピーカが備えられているため、携帯型情報処理装置に、本発明の音波通信システムを構成する送信装置及び受信装置としての機能を組み込むことができる。
つまり、図4に示すように、携帯型情報処理端末70は、通常、タッチパネルや各種キースイッチを含む入力部72と、液晶表示パネル等を含む表示部74と、アンテナ76を介して無線通信を行う無線通信部78と、コンピュータ(CPU)を含む制御部80とを備えている。
また、携帯型情報処理端末70には、使用者が通話等のために音声を入出力するためのマイクロフォン82やスピーカ84も設けられており、更に、制御部80の動作クロックを生成する発振器86も設けられている。
そして、マイクロフォン82は、マイクロフォン82から入力された音声信号を増幅する増幅回路83及びA/D変換器85を介して、制御部80に接続されている。
また、スピーカ84は、制御部80からの出力(音声信号)をD/A変換するD/A変換器87及びD/A変換器87にてD/A変換された音声信号を増幅する増幅回路88を介して、制御部80に接続されている。
このため、この種の携帯型情報処理端末70を、上述した送信装置10として機能させる際には、制御部80内の記憶媒体(データ書き換え可能な不揮発性メモリ等)に、上述した加算値設定部12及び数値制御発振部14としての送信信号生成処理を実行させるプログラムを書き込み、必要に応じて、制御部80(詳しくはCPU)にそのプログラムを実行させるようにすればよい。
また、携帯型情報処理端末70を、上述した受信装置30として機能させる際には、制御部80内の記憶媒体に、上述した不要信号除去部40、FM検波部60及び波形整形部68としての受信信号処理を実行させるプログラムを書き込み、必要に応じて、CPUにそのプログラムを実行させるようにすればよい。
そして、このように携帯型情報処理端末70に、送信装置10及び受信装置30としての機能を組み込んだ場合、携帯型情報処理端末70間で、音波通信により所望のデータを送受信できるようになり、携帯型情報処理端末70の使い勝手を向上できる。
また、例えば、店舗等で、商品の陳列棚近傍に、送信装置10を設けて、商品の詳細説明がなされたホームページのURLを定期送信するようにしてもよい。
このようにすれば、客が、受信装置30としての機能を有する携帯型情報処理端末70を利用して、送信装置10からURLを取得し、ホームページを閲覧できるようになり、本発明の電波通信システムの用途を拡大することができる。
なお、この場合、送信装置10は、図5に示す簡易送信機90にて構成することができる。
つまり、この簡易送信機90は、ワンチップのマイクロコンピュータを含む制御部92と、制御部92の動作クロックを生成する発振器94と、発振器94から制御部92に出力される動作クロックを取り込み、分周することで、所望周波数の発振信号を生成する分周回路96と、分周回路96からの出力を受けて音波を発生するスピーカ98とから構成されている。
そして、制御部92は、内蔵メモリ(ROM)に格納された制御プログラムに従い、分周回路96の分周比を送信データに応じて切り換えることで、分周回路96から、送信データのデータ値に応じて周波数が切り換えられる周波数変調信号を出力させる。
この結果、スピーカ98からは、送信データに応じて周波数変調された音波が出力されることになる。
そして、この簡易送信機90は、極めて少ない構成部品にて構成でき、小型化及び低コスト化を図ることができることから、各種情報送信に利用することができる。
なお、簡易送信機90において、分周回路96にて生成される信号は、矩形波になるため、図3の下段に記載のように、スピーカ98からの送信波も矩形波になるが、こうした矩形波による音波が送信されても、受信側では、送信データを正常に復元できる。
また、例えば、電子式の体温計やバーコードリーダ等、マイクロコンピュータを内蔵した各種センサに、上記簡易送信機90と同等の送信機能(つまり、分周回路を用いた送信機能)を組み込み、体温やバーコード等の検出データを音波にて送信するようにすれば、受信装置30としての機能を有する携帯型情報処理端末70を利用して、各種検出データを管理することができる。
また、図4に示すような無線通信部78を備えた携帯型情報処理端末70に、送信装置10及び受信装置30としての機能を組み込んだ場合、無線通信部78を利用する無線LANの通信設定を、音波通信にて行うことができるようになる。但し、この場合、無線LANルータ等にも、音波通信の機能を組み込む必要はある。
(第2実施形態)
次に、音波通信を活用するのに好適な携帯装置及びその周辺システムについて、第2実施形態として説明する。
[1.全体構成]
図6は、実施形態の放送システムの概念的な構成を示すブロック図である。この放送システムは、放送装置1と、受信装置2と、携帯装置3と、を備える。
放送装置1とは、放送情報を生成し、送信(放送)する装置である。1つの例では、放送情報とは、テレビジョン放送の映像や音を表す情報である。他の例では、放送情報とは、ラジオ放送の音を表す情報である。放送装置1は、例えば、テレビジョン放送やラジオ放送などの放送局で使用される。
具体的には、放送装置1は、生成ユニット1Aと、送信ユニット1Bと、を備える。生成ユニット1Aは、放送情報を生成する。送信ユニット1Bは、生成ユニット1Aにより生成された放送情報を送信(放送)する。送信された放送情報は、1つ以上(通常は多数)の受信装置2で受信可能である。
受信装置2とは、放送情報を受信し、再生する装置である。1つの例では、受信装置2とは、テレビジョン放送受信装置であり、他の例では、ラジオ放送受信装置である。受信装置2は、少なくとも、放送情報の表す音を再生する機能を有する。
具体的には、受信装置2は、受信ユニット2Aと、再生ユニット2Bと、を備える。受信ユニット2Aは、放送装置1により送信(放送)された放送情報を、放送網やインターネットなどを介して受信する。再生ユニット2Bは、受信ユニット2Aにより受信された放送情報の表す音等を再生する。再生された音は、音を入力する機能を有する1つ以上の装置で入力可能である。
携帯装置3とは、ユーザが携帯可能な装置である。1つの例では、携帯装置3とは、電話回線網又はインターネットを介した通信が可能な通信装置(例えば携帯電話機やタブレット型端末)である。携帯装置3は、少なくとも、音を入力する機能を有する。
具体的には、携帯装置3は、音入力ユニット3Aと、制御ユニット3Bと、表示ユニット3Cと、操作ユニット3Dと、通信ユニット3Eと、音出力ユニット3Fと、を備える。
音入力ユニット3Aは、受信装置2により再生された音に含まれる特定周波数帯の音波信号を入力する。1つの例では、音入力ユニット3Aは、音入力用のマイクロフォンを流用して、音波信号を入力する。
制御ユニット3Bは、プログラムを記憶するメモリや、プログラムを実行するプロセッサ等を備え、音入力ユニット3Aにより入力された音波信号の表す情報に基づく処理を実行する。
表示ユニット3Cは、表示画面にデジタル画像(広義の画像であり、文字も含まれる。)を表示する。操作ユニット3Dは、ユーザによる操作を受け付ける。通信ユニット3Eは、電話回線網やインターネットを介した通信などを行う。音出力ユニット3Fは、音を出力する。
[2.音波信号]
次に、音波信号について説明する。
音波信号は、スピーカから出力可能であって、マイクロフォンで入力可能な周波数帯の音波によって搬送される信号である。
このような信号を用いた通信(音波通信)によれば、スピーカとマイクロフォンとを用いてデータの送受信を行うことができる。
この音波通信は、図1〜図5にて説明した第1実施形態の音波通信システムを利用できる。但し、図6の放送システムは、第1実施形態で説明した音波通信システムの構成の少なくとも一部を利用して構成することが可能であるが、特許文献1に記載のような他の公知の構成を利用することもできる。
[3.構成例]
次に、具体的な構成例について説明する。
[3−1.第1構成例]
まず、第1構成例として、テレショッピングに本発明を適用した場合の構成例について説明する。ここでいうテレショッピングとは、商品販売者が、テレビジョン放送の受信装置を用いて番組を視聴する視聴者としてのユーザに対して商品を紹介し、ユーザから購入の意思を受けることで、商品の売買を行うサービスのことである。
テレショッピングにおいて、ユーザは、テレビジョン放送の受信装置以外の手段(例えば電話やインターネット等)を利用して、購入の意思を商品販売者に対して伝える必要がある。
このため、ユーザは、電話を利用する場合には、電話機に商品販売者の電話番号を入力する操作を行わなければならない。
また、インターネットを利用する場合には、インターネット可能な電子機器(例えばPCや携帯電話機等)で商品販売者のウェブページを閲覧するための操作(例えば検索操作やURLの入力操作等)を行わなければならない。
このような操作は、ユーザにとって煩雑なものであり、商品の購入を躊躇する要因となり得る。
このような問題を解消するために、第1構成例では、商品販売者がユーザに対して商品を紹介するための受信装置から、ユーザが携帯する携帯装置へ、必要な情報が音波通信の技術を利用して送信される。
第1構成例の放送システムの全体構成は図6に示すとおりである。
第1構成例において、放送装置1は、テレビジョン放送の放送局において、テレビジョン放送の映像や音を表す情報を放送情報として生成し、送信(放送)する装置である。
具体的には、図7に示すように、生成ユニット1Aは、映像情報出力ユニット111と、表示用情報出力ユニット112と、音情報出力ユニット113と、送信用情報出力ユニット114と、映像情報合成ユニット115と、音情報合成ユニット116と、放送情報生成ユニット117と、を備える。
映像情報出力ユニット111は、オリジナルの映像情報を出力する。オリジナルの映像情報とは、後述する表示用情報の表す映像を重畳する前のオリジナルの映像を表す情報であり、例えば、カメラで撮影された映像や、撮影後に編集された映像などである。
表示用情報出力ユニット112は、オリジナルの映像に重畳して表示する表示用情報を出力する。テレショッピングの場合、表示用情報とは、商品番号(商品の識別情報)410、商品名420、商品の値段(商品自体の価格や送料等)430、商品販売者の電話番号440、商品販売者のインターネットアドレス(例えばウェブページのURLやサイト名等)450、等の映像(画像)を表す情報である。
音情報出力ユニット113は、オリジナルの音情報を出力する。オリジナルの音情報とは、後述する送信用情報を付加する前のオリジナルの音を表す情報であり、例えば、マイクロフォンで録音された音(音声や音楽等)や、録音後に編集された音などである。
送信用情報出力ユニット114は、オリジナルの音とともに再生する送信用情報を出力する。送信用情報は、音波信号を表す情報である。
映像情報合成ユニット115は、映像情報出力ユニット111から出力されたオリジナルの映像情報と、表示用情報出力ユニット112から出力された表示用情報と、を入力する。
そして、映像情報合成ユニット115は、オリジナルの映像情報の表すオリジナルの映像に、表示用情報の表す映像を重畳した映像情報を生成し(つまり、オリジナルの映像情報と表示用情報とを合成し)、放送情報生成ユニット117へ出力する。
音情報合成ユニット116は、音情報出力ユニット113から出力されたオリジナルの音情報と、送信用情報出力ユニット114から出力された送信用情報と、を入力する。
そして、音情報合成ユニット116は、オリジナルの音情報の表すオリジナルの音に、送信用情報の表す音を付加した音情報を生成し(つまり、オリジナルの音情報と送信用情報とを合成し)、放送情報生成ユニット117へ出力する。
放送情報生成ユニット117は、映像情報合成ユニット115から出力された映像情報と、音情報合成ユニット116から出力された音情報と、を入力し、これらを含む放送情報を生成して、送信ユニット1Bへ出力する。
なお、前述したように、送信ユニット1Bは、生成ユニット1Aにより生成された放送情報を送信(放送)する。
また、第1構成例において、受信装置2は、放送装置1により送信(放送)されたテレビジョン放送の放送情報を、放送網やインターネットなどを介して受信し、放送情報の表す映像及び音を再生する装置(テレビジョン放送受信装置)である。
具体的には、図8に示すように、再生ユニット2Bは、選局ユニット211と、放送情報分離ユニット212と、映像再生ユニット213と、音再生ユニット214と、を備える。
なお、前述したように、受信ユニット2Aは、放送装置1により送信(放送)された放送情報を、放送網やインターネットなどを介して受信し、再生ユニット2Bへ出力する。また、受信ユニット2Aは、複数チャネルの放送情報を受信する。
選局ユニット(チューナ)211は、受信ユニット2Aから出力された放送情報に含まれる複数チャネルの放送情報の中から、現在選択されているチャネルの放送情報を選局し、選局した放送情報を放送情報分離ユニット212へ出力する。
放送情報分離ユニット212は、選局ユニット211から出力された放送情報を入力し、放送情報に含まれる映像情報と音情報とを分離し、映像情報を映像再生ユニット213へ出力し、音情報を音再生ユニット214へ出力する。
映像再生ユニット213は、映像を表示するための表示画面215を備える。そして、映像再生ユニット213は、放送情報分離ユニット212から出力された映像情報を入力し、映像情報の表す映像を表示画面215に表示する。
音再生ユニット214は、音を出力するためのスピーカ216を備える。そして、音再生ユニット214は、放送情報分離ユニット212から出力された音情報を入力し、音情報の表す音をスピーカ216から出力する。
また、第1構成例において、携帯装置3は、ユーザが携帯可能であって、電話回線網又はインターネットを介した通信が可能な携帯電話機(いわゆるスマートフォンを含む)である。
具体的には、図9に示すように、音入力ユニット3Aは、音を入力するためのマイクロフォン311を備える。マイクロフォン311は、受信装置2により再生された音声や音楽等の音だけでなく、受信装置2により再生された音に含まれる特定周波数帯の音波信号を入力可能である。音入力ユニット3Aは、入力した音波信号を制御ユニット3Bへ出力する。
制御ユニット3Bは、プログラムを記憶するメモリ312と、プログラムを実行するプロセッサ313と、を備える。制御ユニット3Bは、音入力ユニット3Aにより入力された音波信号の表す情報に基づく処理を実行する。
表示ユニット3Cは、ユーザに視認させるための各種情報(例えば文字や画像等)を表示する表示画面314を備える。そして、表示ユニット3Cは、制御ユニット3Bからの指令に従い、音波信号の表す情報を表示画面314に表示する。
操作ユニット3Dは、ユーザによる操作を受け付けるタッチパネル315を備える。タッチパネル315は、透明なパネル状のものであり、表示画面314に重ねて設けられている。そして、操作ユニット3Dは、表示画面314に表示された音波信号の表す情報に対するユーザの操作を受け付け、操作内容を表す情報を制御ユニット3Bへ出力する。
通信ユニット3Eは、電話回線網を介した通信を行うための電話通信部316と、インターネットを介した通信を行うためのインターネット通信部317と、近距離無線通信を行うための近距離通信部318と、を備える。
そして、通信ユニット3Eは、制御ユニット3Bからの指令に従い、指定の電話番号へ電話をかける処理や、所定のインターネットアドレスへ情報を送信したり情報を受信したりする処理などを行う。
なお、近距離無線通信には、例えば、Bluetooth(登録商標)規格に従った近距離無線通信や、Wi−Fi(登録商標)規格に従った近距離無線通信などを利用してもよい。
音出力ユニット3Fは、音を出力するためのスピーカ319と、ヘッドフォン等を接続するためのジャック320と、を備え、制御ユニット3Bからの指令に従い、音(例えば音声や音楽等)をスピーカ319又はジャック320から出力する。
次に、携帯装置3の制御ユニット3Bにおいて、メモリ312に記憶されたプログラムに従いプロセッサ313が実行するテレビジョン連携処理について、図10のフローチャートを用いて説明する。
なお、テレビジョン連携処理は、例えば、携帯装置3において特定のアプリケーションが起動している状態で常時実行されるようにしてもよい。
また、テレビジョン連携処理は、例えば、特定の操作がされた場合に開始され、その後に所定の終了条件が成立した時点で(例えば一定時間経過後に)終了されるようにしてもよい。
また、テレビジョン連携処理は、例えば、携帯装置3の電源が入っている状態で常時実行されるようにしてもよい。
S11で、プロセッサ313は、音入力ユニット3Aにより音波信号が入力されたか否かを判定する。プロセッサ313は、音波信号が入力されたと判定した場合には、処理をS12へ移行させ、音波信号の表す情報を表示ユニット3C(表示画面314)に表示させた後、処理をS13へ移行させる。
一方、プロセッサ313は、S11で音波信号が入力されていないと判定した場合には、S12をスキップして処理をS13へ移行させる。
S13で、プロセッサ313は、音波信号の表す情報が表示画面314に表示されており、かつ、その情報に基づく通信要求操作が行われたか否かを判定する。
プロセッサ313は、通信要求操作が行われたと判定した場合には、処理をS14へ移行させ、通信ユニット3Eに要求された通信を実行させた後、処理をS11へ移行させる。
一方、プロセッサ313は、通信要求操作が行われていないと判定した場合には、S14をスキップして処理をS11へ移行させる。
図11は、第1構成例の放送システムの概念図である。
受信装置2は、テレビジョン放送の放送局(放送装置1)が放送するテレショッピングの放送情報を受信し、受信した放送情報の表す映像を表示画面215に表示するとともに、受信した放送情報の表す音をスピーカ216から出力する。
表示画面215に表示される映像には、紹介中の商品に関する情報として、商品番号(商品の識別情報)410、商品名420、商品の値段(商品自体の価格や送料等)430、商品販売者の電話番号440、商品販売者のインターネットアドレス(例えばURLやサイト名等)450、等の商品情報が、表示用情報としてオリジナルの映像に重畳されている。
また、スピーカ216から出力される音には、表示画面215に表示されている商品情報を表す音波信号が含まれている。
携帯装置3は、スピーカ216から出力された音をマイクロフォン311から入力し、その音に含まれる音波信号の表す情報(表示画面215に表示されている商品情報)を、表示画面314に表示する。
そして、携帯装置3は、電話番号440を選択する操作がタッチパネル315で行われると、その電話番号へ電話をかける処理を行う。
また、携帯装置3は、インターネットアドレス450を選択する操作がタッチパネル315で行われると、そのインターネットアドレスにアクセスする処理を行う。
なお、携帯装置3は、インターネットアドレスにアクセスする処理として、例えば、ウェブページデータを取得する処理を行ってもよい。
[3−2.第2構成例]
次に、第2構成例として、ラジオショッピングに本発明を適用した場合の構成例について説明する。
ここでいうラジオショッピングとは、商品販売者が、ラジオ放送の受信装置を用いて番組を聴取する聴取者(リスナー)としてのユーザに対して商品を紹介し、ユーザから購入の意思を受けることで、商品の売買を行うサービスのことである。
ラジオショッピングにおいて、聴取者としてのユーザは、前述したテレショッピングの視聴者としてのユーザと同様、ラジオ放送の受信装置以外の手段(例えば電話やインターネット等)を利用して、購入の意思を商品販売者に対して伝える必要がある。
そこで、第2構成例では、商品販売者がユーザに対して商品を紹介するための受信装置から、ユーザが携帯する携帯装置へ、必要な情報が音波通信の技術を利用して送信される。
第2構成例の放送システムの全体構成は図7に示すとおりである。第2構成例において、放送装置1は、ラジオ放送の放送局において、ラジオ放送の音を表す情報を放送情報として生成し、送信(放送)する装置である。なお、ラジオ放送としては、例えばデジタル放送が挙げられる。
具体的には、図12に示すように、生成ユニット1Aは、音情報出力ユニット121と、送信用情報出力ユニット122と、放送情報生成ユニット123と、を備える。
音情報出力ユニット121は、オリジナルの音情報を出力する。オリジナルの音情報とは、送信用情報を付加する前のオリジナルの音を表す情報であり、例えば、マイクロフォンで録音された音(音声や音楽等)や、録音後に編集された音などである。
送信用情報出力ユニット122は、オリジナルの音とともに再生する送信用情報を出力する。送信用情報は、音波信号を表す情報である。
放送情報生成ユニット123は、音情報出力ユニット121から出力されたオリジナルの音情報と、送信用情報出力ユニット122から出力された送信用情報と、を入力する。
そして、放送情報生成ユニット123は、オリジナルの音情報の表すオリジナルの音に、送信用情報の表す音を付加した音情報を生成し(つまり、オリジナルの音情報と送信用情報とを合成し)、生成した音情報を含む放送情報を生成して、送信ユニット1Bへ出力する。
なお、前述したように、送信ユニット1Bは、生成ユニット1Aにより生成された放送情報を送信(放送)する。
また、第2構成例において、受信装置2は、放送装置1により送信(放送)されたラジオ放送の放送情報を、放送網やインターネットなどを介して受信し、放送情報の表す音を再生する装置(ラジオ放送受信装置)であり、例えば自動車に搭載されている。
具体的には、図13に示すように、再生ユニット2Bは、選局ユニット221と、音再生ユニット222と、を備える。なお、前述したように、受信ユニット2Aは、放送装置1により送信(放送)された放送情報を、放送網やインターネットなどを介して受信し、再生ユニット2Bへ出力する。
選局ユニット(チューナ)221は、受信ユニット2Aから出力された放送情報に含まれる複数チャネルの放送情報の中から、現在選択されているチャネルの放送情報を選局し、選局した放送情報を音再生ユニット222へ出力する。
音再生ユニット222は、音を出力するためのスピーカ223を備える。そして、音再生ユニット222は、選局ユニット221から出力された放送情報を入力し、放送情報の表す音をスピーカ223から出力する。
また、第2構成例において、携帯装置3は、ユーザが携帯可能であって、電話回線網又はインターネットを介した通信が可能な携帯電話機(いわゆるスマートフォンを含む)である。携帯装置3のハードウェア構成は、前述した第1構成例(図9)と同じであるため、説明を省略する。
次に、携帯装置3の制御ユニット3Bにおいて、メモリ312に記憶されたプログラムに従いプロセッサ313が実行するラジオ連携処理について、図14のフローチャートを用いて説明する。
なお、ラジオ連携処理は、例えば、携帯装置3において特定のアプリケーションが起動している状態で常時実行されるようにしてもよい。また、ラジオ連携処理は、例えば、特定の操作がされた場合に開始され、その後に所定の終了条件が成立した時点で(例えば一定時間経過後に)終了されるようにしてもよい。また、ラジオ連携処理は、例えば、携帯装置3の電源が入っている状態で常時実行されるようにしてもよい。
S21で、プロセッサ313は、音入力ユニット3Aにより音波信号が入力されたか否かを判定する。プロセッサ313は、音波信号が入力されたと判定した場合には、処理をS22へ移行させ、音波信号の表す情報を表示ユニット3C(表示画面314)に表示させる。
また、プロセッサ313は、S23で、音波信号の表す情報に対応する動画を表す動画データを、インターネット上のサーバから取得するための処理を、通信ユニット3Eに実行させる。
さらに、プロセッサ313は、S24で、取得した動画データの表す動画を、ラジオ放送に同期させて再生させる同期再生処理を実行する。その後、プロセッサ313は、処理をS25へ移行させる。
ここで、S24の同期再生処理について説明する。動画再生処理は、例えば次のように実現可能である。
(1)動画データ自体がラジオ放送に同期して再生されるデータである場合
動画データ自体がラジオ放送に同期して再生されるデータである場合には、携帯装置3で特別な処理を行う必要がない。例えば、動画データが、ラジオ放送に合わせてストリーミング再生されるような場合である。
つまり、この場合には、ラジオショッピングの途中で(例えば開始から2分後に)動画データの再生を開始した場合、その動画データの表す動画も途中から(この例では開始から2分後の時点から)再生される。
(2)動画データがラジオ放送とは独立したデータである場合
動画データがラジオ放送とは独立したデータである場合、携帯装置3でラジオ放送と同期させる必要がある。この場合には、ラジオ放送から得られる情報に基づき、現時点の放送内容が、動画におけるどの時点に対応するかを判断し、その時点から動画を再生すればよい。
例えば、受信装置2が、ユーザが聞こえる音声又は音波信号により、携帯装置3でタイミングを特定可能な情報を出力し、携帯装置3が、そのタイミングに基づき、動画における対応する時点を特定して再生してもよい。
具体的には、例えば、受信装置2が、動画の開始点に対応するタイミングで開始情報を携帯装置3へ出力し、携帯装置3でその開始情報からの時間を計測することで、動画における時間との同期を取るようにしてもよい。
一方、プロセッサ313は、S21で音波信号が入力されていないと判定した場合には、S22〜S24をスキップして処理をS25へ移行させる。
S25で、プロセッサ313は、音波信号の表す情報が表示画面314に表示されており、かつ、その情報に基づく通信要求操作が行われたか否かを判定する。
プロセッサ313は、通信要求操作が行われたと判定した場合には、処理をS26へ移行させ、通信ユニット3Eに要求された通信を実行させた後、処理をS27へ移行させる。
一方、プロセッサ313は、通信要求操作が行われていないと判定した場合には、S26をスキップして処理をS27へ移行させる。
S27で、プロセッサ313は、音波信号の表す情報が表示画面314に表示されており、かつ、その情報に基づく商品記憶操作が行われたか否かを判定する。
商品記憶操作とは、ユーザが、ラジオショッピングで現在紹介されている商品を携帯装置3に記憶させるための操作である。
プロセッサ313は、商品記憶操作が行われたと判定した場合には、処理をS28へ移行させ、商品を記憶する処理を行った後、処理をS21へ移行させる。
一方、プロセッサ313は、通信要求操作が行われていないと判定した場合には、S28をスキップして処理をS21へ移行させる。
次に、前述したS28で商品が記憶された状態においてプロセッサ313が実行する商品通知処理について、図15のフローチャートを用いて説明する。
なお、商品通知処理は、例えば、携帯装置3において特定のアプリケーションが起動している状態で常時実行されるようにしてもよい。また、商品通知処理は、例えば、特定の操作がされた場合に開始され、その後に所定の終了条件が成立した時点で(例えば一定時間経過後に)終了されるようにしてもよい。また、商品通知処理は、例えば、携帯装置3の電源が入っている状態で常時実行されるようにしてもよい。
S31で、プロセッサ313は、テレビジョン放送の受信装置から、記憶している商品に関する音波信号を入力したか否かを判定し、入力したと判定した場合に、S32の報知処理を実行する。
ここで、記憶している商品に関する音波信号は、例えば、その商品のCMに含まれている。また、報知処理は、テレビジョン放送の受信装置で現在放送されているCMが、過去にラジオショッピングで紹介された商品であることをユーザに把握させるための報知を行う処理であり、例えば、表示画面314に情報を表示してもよく、スピーカ319から音を出力してもよく、バイブ機能で知らせてもよい。
図16は、第2構成例の放送システムの概念図である。受信装置2は、ラジオ放送の放送局(放送装置1)が放送するラジオショッピングの放送情報を受信し、受信した放送情報の表す音をスピーカ223から出力する。スピーカ223から出力される音には、ラジオショッピングで紹介されている商品に関する商品情報を表す音波信号が含まれている。
携帯装置3は、スピーカ223から出力された音をマイクロフォン311から入力し、その音に含まれる音波信号の表す情報(ラジオショッピングで紹介されている商品に関する商品情報)410〜450を、表示画面314に表示する。図16に例示した商品情報410〜450は、前述した第1構成例(図11)の商品情報410〜450と同様である。
さらに、携帯装置3は、その商品に関する動画(具体的には、そのラジオ放送に合わせて視聴するための動画)を表す動画データをインターネット上のサーバから取得し、ラジオ放送に同期させてその動画データの表す動画460を再生させる同期再生処理を実行する。このため、ユーザは、ラジオ放送による音に加え、動画(映像)460を視聴することができる。
そして、携帯装置3は、電話番号440を選択する操作がタッチパネル315で行われると、その電話番号へ電話をかける処理を行う。また、携帯装置3は、インターネットアドレス450を選択する操作がタッチパネル315で行われると、そのインターネットアドレスにアクセスする処理を行う。
また、携帯装置3は、商品番号410又は商品名420を選択する操作がタッチパネル315で行われると、その商品の情報を記憶する処理を行う。その後、携帯装置3は、テレビジョン放送の受信装置でその商品のCM等が放送されることにより、その商品に関する音波信号を入力すると、報知処理を行うことでユーザに通知する。
[3−3.第3構成例]
次に、第3構成例として、テレビジョン放送による競馬中継に本発明を適用した場合の構成例について説明する。
競馬中継では、視聴者としてのユーザは、テレビジョン放送の受信装置以外の手段(例えば、窓口、電話投票、インターネット投票等)で馬券を購入する必要がある。
そこで、第3構成例では、競馬中継を視聴するための受信装置から、ユーザが携帯する携帯装置へ、必要な情報が音波通信の技術を利用して送信される。
なお、第3構成例の放送システムのハードウェア構成は、前述した第1構成例(図7〜図9)と同様であるため、説明を省略する。また、携帯装置3が実行する処理の基本的な流れは、前述したテレビジョン連携処理(図10)と同様であるため、説明を省略する。
図17は、第3構成例の放送システムの概念図である。受信装置2は、テレビジョン放送の放送局(放送装置1)が放送する競馬中継の放送情報を受信し、受信した放送情報の表す映像を表示画面215に表示するとともに、受信した放送情報の表す音をスピーカ216から出力する。
表示画面215に表示される映像には、中継中のレースに関する情報として、レースの識別情報(この例では競馬場名及びレース番号)510、被写体となっている競走馬の番号(馬番)520、競走馬名530、馬体重及び前回出場レースからの増減540、騎手名550、斤量560、等のレース情報が、表示用情報としてオリジナルの映像に重畳されている。
また、スピーカ216から出力される音には、表示画面215に表示されているレース情報と、被写体となっている競走馬に関連する馬券情報と、を表す音波信号が含まれている。
携帯装置3は、スピーカ216から出力された音をマイクロフォン311から入力し、その音に含まれる音波信号の表す情報(表示画面215に表示されているレース情報510〜560、及び、被写体となっている競走馬に関連する馬券情報570〜580)を、表示画面314に表示する。
そして、携帯装置3は、レースの識別情報510を選択する操作がタッチパネル315で行われると、そのレースに関する情報(例えば出走表やオッズ等)を、インターネット上のサーバから取得する。
また、携帯装置3は、馬番520を選択する操作がタッチパネル315で行われると、その馬番が絡む馬券情報を、インターネット上のサーバから取得する。
また、携帯装置3は、競走馬名530を選択する操作がタッチパネル315で行われると、その競走馬に関する情報(例えば血統や過去の成績等)を、インターネット上のサーバから取得する。
また、携帯装置3は、馬体重に関する情報540を選択する操作がタッチパネル315で行われると、馬体重に関する情報(例えば過去の馬体重や他の競走馬の馬体重等)を、インターネット上のサーバから取得する。
また、携帯装置3は、騎手名550を選択する操作がタッチパネル315で行われると、その騎手に関する情報(例えば過去の成績等)を、インターネット上のサーバから取得する。
また、携帯装置3は、斤量560を選択する操作がタッチパネル315で行われると、斤量に関する情報(例えば過去の斤量や他の競走馬の斤量等)を、インターネット上のサーバから取得する。
また、携帯装置3は、馬券情報570〜580を選択する操作がタッチパネル315で行われると、タッチされた馬券情報の表す馬券を購入するための処理を、インターネットを介して行う。
なお、ここでは、馬券購入のための一例を説明したが、これに限定されず、種々の購入が可能である。
例えば、解説者等が発言した馬や組合せをワンタッチで選択できるようにしてもよい。また、ここでは競馬を例に挙げたが、ユーザが投票可能な他のイベント(例えば、競輪、競艇、サッカー等のスポーツ等)に適用してもよい。
[3−4.第4構成例]
次に、第4構成例として、異なる複数(以下の例では2つ)の番組を同時に表示する機能を備えるテレビジョン放送の受信装置2に本発明を適用した場合の構成例について説明する。
このような受信装置2では、異なる2つの番組の映像を同時に表示することで、所望の番組の映像を見ることができる。
しかしながら、異なる2つの番組の音を同時に出力すると、内容が聞き取りにくくなってしまう。
そこで、第4構成例では、少なくとも1つの番組の音を、音波信号を利用して送信する。
第4構成例の放送システムのハードウェア構成は、基本的には前述した第1構成例(図7〜図9)と同様であるが、受信装置2の構成が若干異なるため、この点について説明する。
第4構成例において、受信装置2は、放送装置1により送信(放送)されたテレビジョン放送の放送情報を、放送網やインターネットなどを介して受信し、放送情報の表す映像及び音を再生する装置(テレビジョン放送受信装置)である。
特に、第4構成例の受信装置2は、異なる2つの番組の映像を同時に表示する機能を備える。
具体的には、図18に示すように、再生ユニット2Bは、第1の選局ユニット241と、第2の選局ユニット242と、第1の放送情報分離ユニット243と、第2の放送情報分離ユニット244と、映像再生ユニット245と、音再生ユニット246と、を備える。なお、前述したように、受信ユニット2Aは、放送装置1により送信(放送)された放送情報を、放送網やインターネットなどを介して受信し、再生ユニット2Bへ出力する。
第1の選局ユニット241及び第2の選局ユニット242は、第1の構成例の選局ユニット211と同様のものである。
第1の選局ユニット241は、選局した放送情報を、第1の放送情報分離ユニット243へ出力する。また、第2の選局ユニット242は、選局した放送情報を、第2の放送情報分離ユニット244へ出力する。
第1の放送情報分離ユニット243及び第2の放送情報分離ユニット244は、第1の構成例の放送情報分離ユニット212と同様のものであり、それぞれ、映像情報を映像再生ユニット245へ出力し、音情報を音再生ユニット246へ出力する。
映像再生ユニット245は、映像を表示するための表示画面247を備える。そして、映像再生ユニット245は、第1の放送情報分離ユニット243及び第2の放送情報分離ユニット244から出力された映像情報を入力し、映像情報の表す映像を表示画面247に表示する。
具体的には、1画面表示に設定されている状態では、第1の放送情報分離ユニット243からの映像情報の表す映像を、表示画面247に表示する。つまり、第2の放送情報分離ユニット244からの映像情報の表す映像は表示しない。
一方、2画面表示に設定されている状態では、第1の放送情報分離ユニット243からの映像情報の表す映像と、第2の放送情報分離ユニット244からの映像情報の表す映像と、を同時に表示画面247に表示する。例えば、2つの映像を横並びに配置してもよく、また、一方の映像を他方の映像の内側に表示してもよい。
音再生ユニット246は、音を出力するためのスピーカ248を備える。
そして、音再生ユニット246は、第1の放送情報分離ユニット243及び第2の放送情報分離ユニット244から出力された音情報を入力し、音情報の表す音をスピーカ248から出力する。
具体的には、1画面表示に設定されている状態では、第1の放送情報分離ユニット243からの音情報の表す音をスピーカ248から出力する。つまり、第2の放送情報分離ユニット244からの音情報の表す音は出力しない。
一方、音再生ユニット246は、2画面表示に設定されている状態では、スピーカ248から出力するように設定されている方の音(音波信号を除く)と、他方の音に含まれる音波信号と、をスピーカ248から出力する。
すなわち、第4構成例では、音波信号は、その番組のオリジナルの音を表す情報である。そして、音再生ユニット246は、番組Aの音(オリジナルの音A1+音波信号A2)と、番組Bの音(オリジナルの音B1+音波信号B2)と、のうち、番組Aのオリジナルの音A1と番組Bの音波信号B2とを出力する。または、番組Bのオリジナルの音B1と番組Aの音波信号A2とを出力する。
次に、携帯装置3の制御ユニット3Bにおいて、メモリ312に記憶されたプログラムに従いプロセッサ313が実行する音再生処理について、図19のフローチャートを用いて説明する。
なお、音再生処理は、例えば、携帯装置3において特定のアプリケーションが起動している状態で常時実行されるようにしてもよい。また、音再生処理は、例えば、特定の操作がされた場合に開始され、その後に所定の終了条件が成立した時点で(例えば一定時間経過後に)終了されるようにしてもよい。また、音再生処理は、例えば、携帯装置3の電源が入っている状態で常時実行されるようにしてもよい。
S41で、プロセッサ313は、音入力ユニット3Aにより音波信号が入力されたか否かを判定する。プロセッサ313は、音波信号が入力されたと判定した場合には、処理をS42へ移行させ、音波信号の表す音をスピーカ319から出力する。
ただし、ジャック320にヘッドフォン等が接続されている場合には、スピーカ319からは出力せずにジャック320から出力する。
このため、一方の番組の音は受信装置2のスピーカ248ら出力され、他方の番組の音は携帯装置3のスピーカ319又はジャック320(ヘッドフォン)から出力される。
なお、この例では、1つの番組の音波信号だけを出力しているが、表示画面247に表示されている複数の(この例では2つの)番組の音を表す音波信号をスピーカ248から出力し、携帯装置3側で選択できるようにしてもよい。
具体的には、図20に示すように、携帯装置3に選択画面を表示し、音を聞きたい方をユーザに選択させるようにしてもよい。また、複数の番組の音に限らず、例えば主音声と副音声とを選択するように構成してもよい。
[3−5.第5構成例]
次に、第5構成例として、ユーザに関する情報を検出する機能を備えるテレビジョン放送の受信装置2に本発明を適用した場合の構成例について説明する。
第5構成例の放送システムのハードウェア構成は、基本的には前述した第4構成例(図18、図8)と同様であるが、受信装置2の構成が若干異なるため、この点について説明する。図21に示すように、第5構成例の受信装置2は、前述した構成(図18)に加え、検出ユニット2Cを備える。
具体的には、検出ユニット2Cは、カメラ251と、近距離通信部252と、制御部253と、を備える。
カメラ251は、視聴者としてのユーザを撮影し、その人数、位置、性別、年齢等の情報を把握するためのものであり、受信装置2の正面(表示画面247が設けられている側であり、例えば表示画面247の上方)に設けられている。
近距離通信部252は、ユーザが携帯する携帯装置3と近距離無線通信を行い、ユーザの情報を携帯装置3から取得するためのものである。なお、近距離無線通信には、例えば、Bluetooth(登録商標)規格に従った近距離無線通信や、Wi−Fi(登録商標)規格に従った近距離無線通信などを利用してもよい。
制御部253は、プログラムを記憶するメモリ254と、プログラムを実行するプロセッサ255と、を備える。制御部253は、カメラ251や近距離通信部252によるユーザの情報に応じて、音再生ユニット246から出力される音波信号を変更等する処理を実行する。
次に、受信装置2の検出ユニット2Cの制御部253において、メモリ254に記憶されたプログラムに従いプロセッサ255が実行する視聴者判別処理について、図22のフローチャートを用いて説明する。なお、視聴者判別処理は、例えば、受信装置2の電源が入っている状態で常時実行されるようにしてもよい。
S51で、プロセッサ255は、カメラ251及び近距離通信部252を用いて、視聴者としてのユーザに関する情報を検出する。例えば、カメラ251により、ユーザの人数、位置、性別、年齢等の情報を検出する。また、近距離通信部252により、ユーザを識別可能な情報や、居住地の情報、誕生日等の情報、ユーザが有している特典の情報などを、携帯装置3から取得する。
続いて、プロセッサ255は、S52で、放送情報に含まれる複数種類の音波信号の中から、ユーザの情報に応じた音波信号を選択して、音再生ユニット246に再生させる。すなわち、第5構成例では、受信装置2で選択されることを想定して複数種類の音波信号が放送装置1から送信される。
このため、例えば、次のように音波信号を選択して提供することができる。
・複数のユーザに対して、ユーザの位置に応じて異なる情報を提供する。この場合、スピーカ248は、指向性を有するものが用いられる。例えば、図23に示すように、スピーカ248による音の出力方向を複数方向に区分する。この例では、受信装置2に対して左寄りに位置するユーザAと、受信装置2に対して正面に位置するユーザBと、受信装置2に対して右寄りに位置するユーザCと、に対して異なる音を出力することができる。
・誕生日のユーザや、特典を有しているユーザなど、特定のユーザに対して特別な情報(例えばクーポン等)を提供する。
・ユーザの年齢、性別、サイズ、居住地などに応じた情報(例えば、年齢や性別に応じた内容の情報、年齢、性別、サイズに応じた衣服の情報、居住地に応じた情報等)を提供する。
・ユーザの位置に応じて、異なる見え方の映像(例えば3D映像等)を提供する。
このように音波信号を選択して提供することで、ユーザに応じた情報を提供することができる。
なお、ここでは、テレビジョン放送を例に挙げて説明したが、ラジオ放送について同様に構成してもよい。
[4.効果]
携帯装置3は、放送情報を受信して再生する受信装置2により再生される音に含まれる音波信号を入力可能な音入力ユニット3Aと、音入力ユニット3Aにより入力された音波信号の表す情報に基づいて、受信装置2による再生内容に関連する処理(再生関連処理)を実行する制御ユニット3Bと、を備える。
このため、携帯装置3は、受信装置2により再生される音に含まれる音波信号を入力することで、受信装置2による再生内容(放送されている内容)に関連する処理を実行することができる。
携帯装置3は、ユーザによる操作を受け付ける操作ユニット3Dを備え、制御ユニット3Bは、再生関連処理として、再生内容に関連する処理であって操作ユニット3Dにより受け付けられた操作に基づく処理を実行する。
このため、携帯装置3は、再生内容に関連する処理であって、ユーザによる操作に基づく処理を実行することができる。
例えば、携帯装置3は、受信装置2において商品を紹介して購入者を募る内容の情報(例えばテレショッピングやラジオショッピング等の情報)が放送されている状態において、商品を購入するために指定の連絡先へ通信を行う場合に、極めて簡易的な操作(例えば、ワンタッチ操作や、音声による単純な発声操作等)により通信を行うことができる。
また例えば、携帯装置3は、例えば受信装置2においてユーザが投票可能な内容の情報(例えば競馬中継の情報等)が放送されている状態において、極めて簡単な操作により、関連情報(例えば出走表やオッズ等)を確認したり、投票(例えば馬券の購入等)を行ったりすることができる。
また例えば、携帯装置3は、受信装置2においてCMが放送されている状態において、そのCMに関する情報を極めて簡単な操作により調べる(検索する)ことができる。
携帯装置3は、ユーザに情報を提示するユニット(提示ユニット)を備え、制御ユニット3Bは、再生関連処理として、再生内容に関連する情報を提示ユニットに提示させる。
このため、携帯装置3のユーザは、再生内容に関連する情報を、携帯装置3から把握することができる。
携帯装置3は、提示ユニットとして、ユーザが視認可能に画像を表示する表示ユニット3Cを備える。
このため、携帯装置3のユーザは、再生内容に関連する情報を、携帯装置3により表示された画像を視認することで把握することができる。
例えば、携帯装置3は、受信装置2において商品を紹介して購入者を募る内容の情報が放送されている状態において、商品の情報や連絡先(例えば電話番号やインターネットアドレス等)を表示することができる。
また例えば、携帯装置3は、例えば受信装置2においてユーザが投票可能な内容の情報が放送されている状態において、関連情報(例えば出走表やオッズ等)を表示することができる。
また例えば、携帯装置3は、受信装置2においてCMが放送されている状態において、そのCMに関する情報を調べる(検索する)ための情報(例えば検索ページや商品のウェブサイト等)を表示することができる。
また例えば、携帯装置3は、受信装置2において放送されている番組に関する字幕や歌詞などを表示することができる。
また例えば、携帯装置3は、静止画に限らず、動画を表示することができる。このため、ラジオ放送受信装置のように、動画を再生できない受信装置2であっても、放送内容に関連する動画を携帯装置3で確認することができる。
また例えば、携帯装置3は、受信装置2で通知されるべき緊急情報やCM等を表示することができる。
受信装置2で表示されるべき情報を携帯装置3で表示させるようにすれば、本来の映像が関係のない情報で損なわれないようにすることができる。
例えば、受信装置2ではCMを行わないようにすれば、例えば映画やスポーツ等の番組の価値を向上させることができる。
携帯装置3は、提示ユニットとして、ユーザが聴取可能に音を出力する音出力ユニット3Fを備える。
このため、携帯装置3のユーザは、再生内容に関連する情報を、携帯装置3により出力された音を聴取することで把握することができる。
例えば、携帯装置3は、受信装置2において2つの番組が同時に表示されている状態において、受信装置2から出力されていない番組の音を再生することができる。
また例えば、携帯装置3は、受信装置2において主音声及び副音声を有する番組が表示されている状態において、受信装置2から出力されていない音を再生することができる。
また例えば、携帯装置3は、受信装置2で通知されるべき緊急情報等を音で通知することができる。
携帯装置3は、通信ユニット3Eを備え、制御ユニット3Bは、再生関連処理として、再生内容に関連する通信処理を通信ユニット3Eに実行させる。
このため、携帯装置3は、音波信号だけでは得られない情報を取得したり、外部装置(サーバを含む)へ情報を通知したりすることができる。
例えば、携帯装置3は、受信装置2において商品を紹介して購入者を募る内容の情報が放送されている状態において、商品の情報(例えばスペックや画像等)を外部装置から取得したり、商品を購入するための通信処理を行ったりすることができる。
また例えば、携帯装置3は、例えば受信装置2においてユーザが投票可能な内容の情報が放送されている状態において、関連情報(例えば出走表やオッズ等)を取得したり、投票する情報(例えば購入する馬券の情報)を送信したりすることができる。
また例えば、携帯装置3は、受信装置2においてCMが放送されている状態において、そのCMに関する情報を取得したり、CMが閲覧されていることの情報を送信したりすることができる。
また例えば、携帯装置3は、受信装置2において放送されている番組やCMなどに登場する人物や物品の情報を取得することができる。
携帯装置3は、音波信号から取得した情報(例えば商品の識別情報等)を記憶し、その後に、記憶されている情報に関連する情報を表す音波信号を受信装置2から受信した場合に、ユーザに報知する処理を行う。
このため、ユーザが意識していなければ見過ごしてしまう情報を、ユーザに気づかせることができる。
例えば、携帯装置3は、ラジオショッピングで紹介されていた商品が、その後にテレビジョン放送受信装置で放送された場合に、ユーザに通知することができる。
また例えば、携帯装置3は、商品を紹介して購入者を募る内容の番組等で紹介されていた商品を、テレビジョン放送の録画データから検索するように録画装置に指示することができる。
携帯装置3は、通信機能を要しないシステムにおいては、通信装置以外の装置であってもよい。
例えば、受信装置2から送信された音波信号の表す情報(例えばCM用の情報等)を単に画像として表示したり音で出力したりするシステムであれば、通信装置以外の装置(例えば受信装置2を遠隔操作可能なリモートコントローラ等)を携帯装置3としてもよい。
放送装置1は、音波信号を含む音を表す放送情報を送信する。
このため、放送装置1は、受信装置2からユーザが五感で(聴覚や視覚で)把握できる情報に加え、携帯装置3を用いて利用される情報を提供することができる。
放送装置1は、放送情報として、商品を紹介して購入者を募る内容の情報(例えばテレショッピングやラジオショッピング等の情報)を送信し、音波信号として、携帯装置3を用いて商品を購入する手順を簡易化するための情報を表す信号を送信する。
このため、携帯装置3のユーザは、簡易化された手順で商品を購入することができる。
放送装置1は、音波信号として、商品を購入するための通信の通信先情報を表す信号を送信する。
このため、携帯装置3のユーザは、商品を購入するための通信の通信先情報をメモ等することなく、通信を行うことができる。
放送装置1は、放送情報として、投票を募る内容の情報(例えば競馬中継の情報等)を送信し、音波信号として、携帯装置3を用いて投票する手順を簡易化するための情報を表す信号を送信する。
このため、携帯装置3のユーザは、簡易化された手順で投票を行うことができる。
放送装置1は、音波信号として、投票可能な選択肢の中から、放送内容に応じて絞り込まれた選択肢を表す信号を送信する。
このため、携帯装置3のユーザは、放送内容に応じて絞り込まれた選択肢に基づき、投票を行うことができる。したがって、放送内容に関係なくすべての選択肢に基づいて投票を行う場合と比較して、操作の煩雑さを低減することができ、しかも、直感的な操作が可能となる。
放送装置1は、音波信号として、商品の識別情報を表す信号を送信する。
このため、携帯装置3のユーザは、放送内容をメモ等することなく、商品を特定することができる。したがって、他の情報源から当該商品の情報を取得したり、当該商品を購入したりする場合に、商品を特定することができないということを生じにくくすることができる。
放送装置1は、音波信号として、放送中の音を表す信号を送信する。このような構成によれば、例えば、複数のユーザが、共通の受信装置2から、異なる種類の音(例えば、異なる番組の音や、同一番組の主音声と副音声等)を別々に聴取することができる。
放送装置1は、音波信号として、放送中の商品に関する情報を携帯装置3を用いて検索する手順を簡易化するための情報を表す信号を送信してもよい。例えば、CM中に、そのCMの商品のURLを携帯装置3へ送信し、簡単な操作(例えば1回のタッチ操作等)で商品のウェブサイトへアクセスできるようにしてもよい。
放送装置1は、音波信号として、緊急情報を表す信号を送信してもよい。緊急情報とは、例えば、災害情報(例えば地震速報や各種警報等)、臨時ニュースなどの情報である。
このような情報は、本来の映像に重畳して提供されたり、本来の放送を中断して提供されたりするなど、本来の放送の価値を低下させ得る。これに対し、音波信号で送信すれば、本来の映像が損なわれないように(又は損なわれにくく)することができる。
放送装置1は、音波信号として、放送内容に関する補足的な情報(補足情報)を表す信号を送信してもよい。補足情報とは、例えば、映画やオペラなどの字幕、歌の歌詞、人物の詳細情報(例えばスポーツ選手の実績等)、物品の詳細情報(例えば衣服のサイズやメーカー等)などである。
このような情報を音波信号として送信することで、本来の放送を煩雑になりにくくすることができる。
放送装置1は、音波信号として、放送内容に関し書き留めておくべき情報を表す信号を送信してもよい。例えば、番組で紹介された店、物品、メールアドレスの情報など、メモをとる必要が生じ得る情報である。このような情報を音波信号として送信することで、情報を急いでメモする必要を生じにくくすることができる。
放送装置1は、音波信号として、ユーザに提供すべき情報を表す信号を送信してもよい。例えば、印刷して使用可能な申込用紙などの情報である。このようにすれば、例えば申込用紙などの情報を受信して印刷するといったことが可能となる。
受信装置2は、ユーザに関する情報を検出する検出ユニット2Cと、検出ユニット2Cにより検出されたユーザに関する情報に基づいて、放送情報に含まれる複数種類の音波信号の中から、出力すべき音波信号を選択して出力する音再生ユニット246と、を備える。このため、聴取者や視聴者等としてのユーザに応じてた音波信号を出力することができる。
受信装置2は、検出ユニット2Cとして、ユーザを撮影するカメラを備える。このため、例えば、ユーザの人数、聴取(視聴)位置、性別、年齢等の情報を把握することが可能となり、こうして把握した情報に応じた音波信号を出力することができる。
受信装置2は、検出ユニット2Cとして、ユーザが携帯する携帯装置3と通信を行うための通信部を備える。このため、例えば、ユーザを識別可能な情報や、居住地の情報、誕生日等の情報、ユーザが有している特典の情報などを把握することが可能となり、こうして把握した情報に応じた音波信号を出力することができる。
検出ユニット2Cは、ユーザに関する情報として、ユーザの位置を検出し、音再生ユニット246は、ユーザの位置に応じて異なる音波信号を選択して出力する。例えば、位置に応じて異なる音声を表す音波信号を出力する。
また例えば、位置に応じて異なる3D映像を表す音波信号を出力する。このように、共通の受信装置2の放送を聴取(視聴)するユーザに対して、異なる情報を提供することができるため、共通の情報を提供する場合と比較して、提供する情報を個々のユーザに適したものにすることができる。
検出ユニット2Cは、カメラ251を複数(例えば、水平方向に間隔を空けて2つ)備え、ユーザの位置をより正確に検出するようにしてもよい。このようにすれば、1つのカメラ251でユーザの位置を検出する場合と比較して、ユーザの位置(存在する方向及び距離)をより正確に検出することができる。
検出ユニット2Cは、カメラ以外の手段(例えば超音波やレーザ等)によりユーザの位置を検出するようにしてもよい。このようにすれば、既存の位置検出装置を利用してユーザの位置を比較的正確に検出することができる。
検出ユニット2Cは、ユーザに関する情報として、特定のユーザの有無を検出し、音再生ユニット246は、特定のユーザに対して特別な情報を表す音波信号を出力する。このため、複数のユーザに画一的な情報を提供する場合と比較して、種々のサービス(例えば誕生日特典の提供や、会員限定特典の提供等)を提供することができる。
また、音波通信システムによれば、送信機8から疑似雑音符号を送信することなく、受信機9側で、送信機8からの送信データを正確に復元することができる。
また、受信装置側で不要信号成分を生成できるようにするために、送信装置から疑似雑音符号を送信したり、受信装置側で疑似雑音符号に基づき多重通路遅延特性値を求めたりする必要がないので、高精度な音波通信を高速に実行することができる。
また、受信機9側で受信信号から不要信号成分を除去することができるので、送信機8と受信機9との間の間隔(通信距離)が長くなっても、音波通信によるデータ通信を良好に行うことができる。
[5.他の構成例]
以上、第2実施形態の各種構成例について説明したが、第2実施形態は、更に種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
上記構成例では、放送情報を受信して再生する受信装置2により再生される音に音波信号を含めて出力する構成を例示したが、これに限定されるものではない。
例えば、装置から出力される報知音に音波信号を含めて出力するようにしてもよい。すなわち、電気的に作動する装置(例えば、冷蔵庫、炊飯器、電子レンジ、エアコンディショナー等、商用電源で作動する電化製品や、卓上時計等、電池で作動する電子機器など)の多くは、圧電ブザーなどの報知手段を備えている。
そして、この種の装置(電気装置)は、作動状況やエラーの発生などをユーザに知らせるため、報知音を出力する。この報知音に音波信号を含めて出力することで、作動状況やエラーの発生を、携帯装置3に通知することができる。
図24は、このような装置(電気装置)を有する一例としての報知システムの構成を示すブロック図である。この報知システムは、電気装置6と、携帯装置3と、を備える。電気装置6は、操作ユニット6Aと、制御ユニット6Bと、表示ユニット6Cと、音出力ユニット6Dと、を備える。
操作ユニット6Aは、ユーザによる操作を受け付ける操作ボタン610と、ユーザが遠隔操作に利用するためのリモコンからの操作信号を受信する操作信号受信部620と、を備える。
制御ユニット6Bは、プログラムを記憶するメモリ630と、プログラムを実行するプロセッサ640と、を備える。表示ユニット6Cは、ユーザに視認させるための各種情報(例えば文字や画像等)を表示する表示画面650を備える。
なお、表示画面650は、簡易的なもの(例えば文字のみを表示する、あらかじめ決められた画像のみを表示する、ランプの点滅や点灯のみを行う)ものでもよい。また、電気装置6が、表示ユニット6C自体を備えていなくてもよい。音出力ユニット6Dは、音(例えば報知音や音声メッセージ等)を出力するためのスピーカ660を備える。なお、音出力ユニット6Dとしては、圧電ブザーを用いてもよい。
携帯装置3は、上記実施形態と同様、ユーザが携帯可能であって、電話回線網又はインターネットを介した通信が可能な携帯電話機である。携帯装置3のハードウェア構成は、前述した第1構成例(図9)と同じであるため、説明を省略する。
制御ユニット6Bは、当該電気装置6に異常が発生したことを検出すると、発生した異常に対応するエラーコードを表示ユニット6Cに表示させるとともに、エラーを示す報知音(例えばブザー音)を音出力ユニット6Dに出力させる。音出力ユニット6Dから出力される報知音には、音波信号が含まれている。
この音波信号は、発生した異常に関する詳細情報(原因や対処方法)を示す情報や、修理業者(例えばメーカのサポート部門)への連絡先を示す情報を表す。ユーザは、このような状態の電気装置6に携帯装置3を近づけることにより、音波信号を受信することができる。
携帯装置3は、音波信号を受信すると、音波信号の表す情報を表示画面314に表示し、ユーザの選択操作に応じて、関連情報を示すウェブサイトにアクセスしたり、修理業者へ電話をかけたりする。
また、携帯装置3は、音波信号を受信した段階で、自動的に修理業者へ電子メールを送信するなどにより、異常の発生を通知してもよい。
(第3実施形態)
次に、音波通信を利用して携帯端末装置にネットワーク機器へのアクセス情報を提供するのに好適なアクセス情報提供システムについて、第3実施形態として説明する。
[第1構成例]
図25に示すように、本実施形態の通信システムは、ルータ703及び終端装置704を介してインターネットに接続されたローカルエリアネットワーク(LAN)705を中心に構成されている。
LAN705には、プリンタ706、無線LAN用のアクセスポイント708、及び、データ処理装置710を含む各種ネットワーク機器が接続されている。
データ処理装置710は、LAN705に接続されたネットワーク機器やアクセスポイント708を介して接続される携帯端末装置(以下、単に携帯端末という)730から送信されてきたデータを処理し、所定の記憶媒体(ハードディスク、シリコンディスク、メモリカード等)へ保存したり、プリンタ706を利用して印刷したりするためのものである。
図26に示すように、このデータ処理装置710は、MPU712、ROM713、RAM714を中心とするコンピュータにて構成されている。
そして、データ処理装置710には、キーボードやマウス等を含む入力部715、LCD等を含む表示部716、各種データを記憶するための記憶媒体(図では、HDD(ハードディスク))717、LAN705を介して他のネットワーク機器と通信を行うための有線LAN通信部718、及び、音波送信部720、等が備えられている。
また、音波送信部720は、携帯端末730に設けられた通話用若しくは音声入力用のマイクロフォンにて受信可能な音波(若しくは超音波)を使って、所定のデータを音波送信するためのものであり、図1に示した第1実施形態の送信装置10と同様に構成されている。
次に、携帯端末730は、例えば、携帯電話回線(図示せず)を介して通話及びデータ通信が可能な電話端末(携帯電話若しくはスマートホン)であり、図27に示すように構成されている。
すなわち、携帯端末730は、携帯電話回線を介して通信を行うためのアンテナ731及び携帯電話回線通信部732と、無線LANを介して通信を行うためのアンテナ733及び無線LAN通信部734と、通話用のマイクロフォン735及びスピーカ736と、を備える。
そして、携帯電話回線通信部732、無線LAN通信部734、マイクロフォン735及びスピーカ736は、マイクロコンピュータを含む制御部740に接続されている。
また、携帯端末730には、各種タッチキーを含む入力部737、LCD等を含む表示部738、及び、撮像用のカメラ739が設けられており、これら各部も制御部740に接続されている。
制御部740は、入力部737を介して入力される使用者からの指令に従い、携帯端末730の動作モードを、通常の待機モードから、通話モード、或いは、上記各通信部732、734を利用した通信モードへと切り換え、これらの動作モード毎に、待機用、通話用、通信用の各種制御処理を実行するものである。
そして、本構成例では、マイクロフォン735を、通話時の音声入力に使用するだけでなく、上述したデータ処理装置710等から送信される通信用の音波(若しくは超音波)を受信するのにも使用できるようにするため、制御部740には、図28に示す音声データ入力部741が設けられている。
この音声データ入力部741は、携帯端末730の動作モードに応じて、マイクロフォン735からの音声信号を、通話用の音声データ若しくは音波通信の受信データに変換して、制御部740内に取り込むためのものである。
このため、音声データ入力部741には、マイクロフォン735からの音声信号を増幅する増幅回路742、増幅回路742にて増幅された音声信号から不要な高調波成分を除去するLPF743、及び、LPF743を通過した音声信号を音声データに変換するA/D変換器744が備えられている。
また、音声データ入力部741には、A/D変換器744から入力された音声データを通話用(詳しくは送話用)の音声データに変換する通話用データ処理部746、及び、A/D変換器744から入力された音声データから音波通信の受信データを復元する音波通信用受信部750も備えられている。
なお、通話用データ処理部746は、携帯端末730の動作モードが通話モードであるときに動作し、音波通信用受信部750は、入力部737を介して使用者から音波の受信指令が入力されたときに動作する。
そして、音波通信用受信部750は、図1に示した第1実施形態の受信装置30と同様、不要信号除去部と、FM検波部と、波形整形部と、を備える。
このため、音波通信用受信部750では、受信信号(音声データ)に含まれる不要信号成分が不要信号除去部で除去され、FM検波部にて、音波送信部720からの送信データが復元されることになる。
このように、本構成例の通信システムでは、LAN705に接続されたデータ処理装置710が、スピーカ728からの音波送信によって任意のデータを送信できるように構成されており、携帯端末730には、データ処理装置710から送信された音波を受信し、データを復調可能な音波通信用受信部750が設けられている。
このため、本構成例の通信システムによれば、データ処理装置710から携帯端末730に所望のデータを音波にて送信し、携帯端末730側では、その音波を受信することで、データ処理装置から音波送信されたデータを取得することができる。
そして、本構成例では、データ処理装置710側で、MPU712がROM713若しくはHDD717に記憶されたプログラムを実行することにより、TCP/IPサーバを起動して、そのTCP/IPサーバのIPアドレスを音波送信する。
従って、そのIPアドレスを取得した携帯端末730は、無線LANを利用して、TCP/IPサーバにログインできるようになる。
以下、このためにデータ処理装置710のMPU712及び携帯端末730の制御部740にてそれぞれ実行される、データ取得処理及びデータ出力処理について、図29に示すフローチャートに沿って説明する。
図29に示すデータ取得処理は、データ処理装置710において、データ処理装置710の管理者若しくは携帯端末730の使用者から、入力部737を介して、データの入力指令が入力された際に、MPU712にて実行される処理である。
このデータ取得処理が開始されると、まずS110(Sはステップを表す)にて、TCP/IPサーバのIPアドレスを表すデータを音波送信部720に出力することで、音波送信部720からIPアドレスを音波送信させる。
次に、続くS120では、S110で音波送信したIPアドレスにてTCP/IPサーバを起動し、続くS130にて、LAN705経由でTCP/IPサーバへの接続要求が送信されてきたか否かを判断することにより、接続要求が送信されてくるのを待機する。
次に、S130にて、LAN705経由で上記IPアドレス宛に送信されてきた接続要求が受信されたと判断されると、S140に移行して、その接続要求を送信してきた携帯端末730に対し、LAN705経由で応答信号(接続応答)を送信する。
そして、続くS150では、その携帯端末730との間で、LAN705経由でデータ通信を行い、そのデータ通信が完了すると、続くS160にて、そのデータ通信により携帯端末730から取得した受信データを処理し、当該データ取得処理を終了する。
なお、S160では、受信データが保存すべきものであれば、受信データをHDD717若しくは外部記憶媒体に保存し、受信データがプリントアウトすべきものであれば、受信データをプリンタ706に転送することで、受信データに対応した画像を印刷させる。
一方、図29に示すデータ出力処理は、携帯端末730において、入力部737を介して音波の受信指令が入力され、音波通信用受信部750が動作しているときに、制御部740(詳しくは制御部740を構成するマイクロコンピュータのCPU)にて実行される処理である。
このデータ出力処理が開始されると、まずS210にて、音声データ入力部741の音波通信用受信部750から受信データを取り込む受信処理を実行する。
また続くS220では、S210の受信処理にて、データ処理装置710から音波送信されたIPアドレスが受信(換言すれば復元)されたか否かを判断し、IPアドレスが受信されていなければ、再度S210に移行することにより、IPアドレスが受信されるのを待つ。
そして、S220にてIPアドレスが受信されたと判断されると、S230に移行し、アクセスポイント708との間の無線LAN通信により、音波通信にて受信したIPアドレスのTCP/IPサーバに、接続要求を送信する。
次に、接続要求の送信後は、S240にて、TCP/IPサーバから接続応答があったか否かを判断することにより、TCP/IPサーバからの接続応答を待ち、S240にて接続応答があったと判断されると、S250に移行する。
そして、S250では、TCP/IPサーバとの間でデータ通信を行うことで、使用者から指定された保存用若しくは印刷用のデータをTCP/IPサーバに送信し、TCP/IPサーバとの間のデータ通信が完了すると、当該データ出力処理を終了する。
以上説明したように、本構成例の通信システムによれば、LAN705に接続されたデータ処理装置710が、携帯端末730から保存用若しくは印刷用のデータを受け付けるためのTCP/IPサーバを起動し、携帯端末730に対し、そのTCP/IPサーバのIPアドレスを音波通信にて通知する。
このため、本構成例の通信システムにおいては、データ処理装置710が上述した情報提供装置として機能し、データ処理装置710と携帯端末730とにより、上述したアクセス情報提供システムが構築されることになる。
そして、本構成例の通信システムによれば、携帯端末730がデータ処理装置710から通知されるIPアドレスを取得する際、携帯端末装置に通常設けられているマイクロフォンを利用することができ、2次元コードや、無線若しくは赤外線による近距離通信を利用する必要がない。
このため、本構成例の通信システムによれば、2次元コードの読み取り機能やこれらの近距離通信機能を備えていない携帯端末装置に対し、ネットワーク機器へのアクセス情報(本構成例ではTCP/IPサーバのIPアドレス)を提供することができる。
また、携帯端末装置には、通常、通話用若しくは音声入力用のマイクロフォンや、そのマイクロフォンから入力された音声信号を処理して音声データに変換する信号処理回路が設けられていることから、携帯端末730では、これらを利用して、音波送信されてきたIPアドレスを復元できる。
つまり、情報提供装置としてのデータ処理装置710から音波送信されたアクセス情報(本構成例ではIPアドレス)を認識するために、携帯端末730には、マイクロフォン735にて受信し、A/D変換器744にてA/D変換した音声データから、受信データを復元するための音波通信用受信部750を設ければよい。
そして、この音波通信用受信部750は、デジタル処理回路若しくはマイクロコンピュータによるソフトウェア処理にて、簡単に実現できることから、携帯端末730のコストアップを招くのを抑制できる。
また、本構成例では、携帯端末730からデータ処理装置710へのデータ送信は、音波通信ではなく、無線LANを利用したデータ通信により行われるので、例えば、カメラ739により撮像された画像データ等、容量の大きなデータを短時間で、しかも、品質を低下させることなく送信できる。
なお、本構成例においては、情報提供装置としてのデータ処理装置710に設けられた音波送信部が、上述した送信部の一例に相当し、携帯端末730に設けられた音波通信用受信部750が、上述した復元部の一例に相当し、制御部740(特に制御部740を構成するマイクロコンピュータ)が、上述した通信制御部の一例に相当する。
[第2構成例]
図30に示すように、本構成例の通信システムは、インターネット766に接続された認証サーバ768と、商取引を行う店舗や事業所等に設置され、インターネットサービスプロバイダ(ISP)765を介してインターネット766に接続された決済端末767とを備える。
そして、本構成例では、決済端末767が、携帯端末730に対し、認証サーバ768に認証させるための認証データを音波にて送信し、携帯端末730が、決済端末767から取得した認証データを、携帯電話回線網769及びインターネット766を介して認証サーバ768に送信することで、認証サーバ768に、携帯端末730及び決済端末767を認証させて、決済端末767との間で所定の決済処理を実行するようにされている。
このため、決済端末767は、上記第1構成例のデータ処理装置710と同様、任意のデータを音波通信(送信)にて送信可能なコンピュータにて構成されており、携帯端末730も、上記第1構成例と同様に構成されている。
そして、決済端末767、携帯端末730、及び、認証サーバ768では、携帯端末730と決済端末767との間の決済処理を、インターネット766を介して実施できるようにするため、これら各部を構成するコンピュータが、それぞれ、図31に示す手順で処理を実行する。
まず、決済端末767を構成するコンピュータは、図31に示す認証データ生成処理及び認証キー送信処理を実行する。
認証データ生成処理は、決済端末767において、繰り返し実行される処理である。
この認証データ生成処理では、まず、S310にて、認証サーバ768に決済の認証を受けるのに必要な認証キーを生成する。
そして、続くS320では、その生成した認証キーと、決済端末767自身の識別情報である端末IDとを合成して、暗号化し、S330にて、その暗号化したデータを認証データとして、決済端末767に内蔵された音波送信部(図1の送信装置10と同様に構成されたもの)から音波送信させる。
なお、この音波送信時には、認証データに加えて、携帯端末730がインターネット766上の認証サーバ768にアクセスするのに必要なアクセス情報(グローバルIPアドレス等)も送信する。
また、S330では、認証データ及びアクセス情報の送信を一定期間行った後、所定の待機時間が経過するのを待ち、所定の待機時間が経過すると、再度S310に移行することで、認証データ及びアクセス情報の送信を定期的に実行する。
次に、認証キー送信処理は、認証データ生成処理と同様、決済端末767において、繰り返し実行される処理である。
そして、この認証キー送信処理では、S340にて、認証サーバ768から認証キーの問い合わせがあったか否かを判断することにより、認証キーの問い合わせを待ち、認証サーバ768から認証キーの問い合わせがあると、S350に移行する。
S350では、S310にて生成された認証キーを読み込み、暗号化し、その暗号化した認証キーを、インターネット766を介して、認証サーバ768に送信する。
そして、その後は、S360に移行して、認証サーバ768からの指令に従い、認証サーバ768にて認証された携帯端末730との間で、インターネット766経由で、決済用のデータを送受信することで、所定の決済処理を実行し、決済処理が完了すると、S340に移行する。
なお、S360において、認証サーバ768から認証の失敗が通知された際には、そのままS340に移行する。
一方、携帯端末730を構成するコンピュータ(上述した制御部740を構成するマイクロコンピュータ)は、入力部737から決済指令が入力されることにより、図31に示す認証データ転送処理を実行する。
この認証データ転送処理では、まずS410にて、音波通信用受信部750から受信データを取り込む受信処理を実行し、S420にて、S410の受信処理にて、決済端末767から音波送信された認証データ及びアクセス情報が受信(換言すれば復元)されたか否かを判断する。
そして、S420にて認証データ及びアクセス情報が受信されたと判断されると、S430に移行し、携帯電話回線網769を介して、インターネット766上の認証サーバ768に、認証データを送信する。なお、この認証データの送信は、決済端末767から取得したアクセス情報を利用して行われる。
このように認証サーバ768に認証データを送信すると、S440に移行し、認証サーバ768からの指令に従い、決済端末767との間で、インターネット766経由で、決済用のデータを送受信することで、所定の決済処理を実行し、決済処理が完了すると、S410に移行する。
なお、S440において、認証サーバ768から認証の失敗が通知された際には、そのままS410に移行する。
次に、認証サーバ768を構成するコンピュータは、図31に示す認証処理を繰り返し実行する。
この認証処理では、まず、S510にて、携帯端末730から送信された認証データをインターネット766経由で受信したか否かを判断することにより、認証データを受信するのを待ち、認証データを受信すると、S520に移行して、受信した認証データを復号化することにより、認証キーと、決済端末767の端末IDとを復元する。
そして、続くS530では、S520で復元した端末IDに基づき、認証サーバ768自身のデータベースから、認証データを生成した決済端末767へのアクセス情報を検索し、そのアクセス情報に基づき、決済端末767に対し、認証キーを問い合わせる。
すると、決済端末767側では、上述したS350の処理により、認証キーを暗号化して認証サーバ768に送信してくるので、続くS540では、決済端末767から送信された認証キーが受信されたか否かを判断することで、認証キーが受信されるのを待つ。
そして、認証キーが受信されると、S550にて、その認証キーを復号化し、S560にて、その復号化した認証キーと、S520にて復号化した携帯端末730からの認証キーとが一致しているか否かを判断する。
S560にて、認証キーが一致していると判断されると、認証キーを送信してきた決済端末767及び携帯端末730は、共に正常であると判断して、S580に移行し、認証できた旨を表す認証結果を決済端末767及び携帯端末730に送信することで、決済端末767及び携帯端末730に対し所定の決済処理を実行させ、再度S510に移行する。
また、S560にて、認証キーが一致していないと判断されると、決済端末767及び携帯端末730を認証できないと判断して、認証失敗を表す認証結果を決済端末767及び携帯端末730に送信することで、決済処理の実行を中断させ、再度S510に移行する。
以上説明したように、本構成例の通信システムにおいては、決済端末767が、音波通信により、認証サーバ768での認証に必要な認証データと、認証サーバ768へアクセスするのに必要なアクセス情報とを送信する。
そして、決済端末767を利用した商品の支払い等の決済を希望する利用者は、利用者自身の携帯端末730を決済端末767付近に配置して、認証データとアクセス情報とを受信させ、入力部737を介して決済指令を入力すれば、認証サーバ768による認証、及び、決済端末767と携帯端末730とによる決済処理が自動でなされることになる。
従って、本構成例の通信システムによれば、携帯端末730に対し、認証サーバ768や決済端末767へのアクセス情報を記憶させることなく、決済端末767との間で正常な決済処理を実施させることができるようになり、携帯端末730を利用して商品の支払い等を行う際の決済処理を、簡単且つ安全に実行できるようになる。
なお、本構成例において、決済端末767と携帯端末730との間で決済処理を行うに当たって、決済端末767から携帯端末730に、商品や価格を記述したレシート情報を音波通信にて送信し、携帯端末730側でそのレシート情報を表示することで、携帯端末730の使用者が決済内容を確認し、メモリ等に保存できるようにするとよい。
また、このとき、携帯端末730から決済端末767には、クレジットカードの情報等、認証サーバ768での認証に必要な決済情報を音波通信にて送信することで、決済端末767の管理者が、決済情報を確認し、メモリ等に保存できるようにしてもよい。
ここで、本構成例においては、決済端末767が、上述した情報提供装置の一例に相当し、認証サーバ768が、上述したネットワーク機器の一例に相当し、認証キーが、上述した鍵情報の一例に相当する。
そして、決済端末767にて実行される処理の内、認証データ生成処理が、上述した暗号化情報生成部及び暗号化情報出力部として機能し、認証キー送信処理が、上述した鍵情報送信部として機能する。
また、認証サーバ768にて実行される認証処理において、S510〜S530の処理は、上述した鍵情報送信要求部として機能し、S540〜S560の処理は、上述した鍵情報判定部として機能する。
[第3構成例]
図32に示すように、本構成例の通信システムは、放送局772の送信塔773からの送信電波を受信する受信アンテナ771を有するテレビ受信装置770と、無線LAN709若しくは携帯電話回線網769を介してインターネット766に接続可能な携帯端末730とを備える。
そして、本構成例では、テレビ受信装置770が、携帯端末730に対し、上記各構成例と同様の音波通信にて、受信中のテレビ放送に関連したインターネット766上のWebサーバ774のURLをアクセス情報として通知する。
つまり、本構成例では、携帯端末730の使用者が、テレビ受信装置770にてテレビ放送を視聴しつつ、その放送内容に対応した所望の情報を、携帯端末730を介して、インターネット766上のWebサーバ774から簡単に取得できるようにされている。
このため、テレビ受信装置770は、テレビチューナを内蔵した一般的な表示装置に、テレビチューナにて選局・復調された放送データに含まれるURL情報を取得し、そのURL情報を音波送信するための音声データを生成する音波送信用の信号処理部を設けることにより構成されている。
そして、テレビ受信装置770に設けられた音波送信用の信号処理部は、テレビ受信装置770に設けられたマイクロコンピュータに、図33に示すURL情報送信処理を実行させることにより実現される。
このURL情報送信処理では、まず、S610にて、テレビチューナで受信・復調された放送データの中から、現在選局中の放送信号に含まれるURL情報を抽出し、続くS620にて、視聴者が、テレビ用リモコン装置を操作することにより、現在受信中の放送内容に対応した情報を要求したか否かを判断する。
そして、視聴者が情報を要求していなければ、S610に移行し、視聴者が情報を要求していれば、S630に移行して、S610で抽出したURL情報に対応した音声データを生成する。
なお、この音声データは、テレビ放送の音声データと周波数帯が重複することのないよう、可聴周波数帯よりも高い超音波帯に設定される。
そして、続くS640では、S630で生成された音声データを、テレビ放送の音声データと混合することで、テレビ受信装置770に設けられたスピーカから音波送信させる。
また、このS640での音波送信は、続くS650にて、所定の音波送信期間が経過したと判断されるまで繰り返し実行され、音波送信期間が経過すると、再度S610に移行する。
一方、携帯端末730は、上記第1構成例と同様に構成されるが、音波通信用受信部750は、テレビ受信装置770から送信されるURL情報の送信周波数に対応する超音波の送信データを復調できるように、受信・復調する音波の周波数帯が設定される。
そして、携帯端末730では、制御部740を構成するマイクロコンピュータが、図33に示すWebサーバアクセス処理を実行することにより、テレビ受信装置770から音波送信されたURL情報に基づき、そのURL情報に対応したインターネット766上のWebサーバ774に自動で接続する。
すなわち、このWebサーバアクセス処理では、まずS710にて、音波通信用受信部750からURL情報を取り込む受信処理を実行し、S720にて、S710の受信処理にて、URL情報が受信されたか否かを判断する。
そして、S720にてURL情報が受信されたと判断されると、S730に移行し、無線LAN709若しくは携帯電話回線網769を介して、URL情報に対応したインターネット766上のWebサーバ774に接続要求を送信することで、そのWebサーバ774にアクセスし、S740にて、Webサーバ774との間で通信処理を行う。
なお、S740による通信処理は、携帯端末730の使用者から入力部737を介して入力される指令に従い実行される。
以上説明したように、本構成例の通信システムにおいては、テレビ受信装置770が、テレビ放送信号に含まれるURL情報を音波送信し、そのURL情報を取得した携帯端末730が、そのURL情報に従い、インターネット766上のWebサーバ774に自動でアクセスするようにされている。
このため、テレビ放送の視聴者は、視聴中の放送内容に対応した詳細情報を知りたいときには、携帯端末730を、音波を受信可能な動作モードに設定して、テレビ受信装置770からURL情報を音波送信させるようにすれば、携帯端末730を利用して、所望の情報を簡単に取得できるようになる。
なお、このようにするには、放送局772からの放送信号にURL情報が含まれている必要があるが、放送局772側では、任意のURL情報を放送信号に含めることで、そのURL情報に対応した特定のWebサーバへのアクセスを促すことができる。
このため、放送局772においては、放送信号にURL情報を含めることで、視聴者に対するサービスを向上できるだけでなく、放送の提供者であるスポンサーに対するサービスも向上できることになる。
なお、本構成例では、放送局772から送信塔773を介して送信されたテレビ放送信号を受信するテレビ受信装置770と携帯端末730とにより構成されるアクセス情報提供システムについて説明した。
しかし、URL情報の音波送信を行う受信装置としては、ラジオ放送や衛星放送を受信する受信装置であってもよく、また、CATV等でケーブルを介して行われる放送を受信する受信装置であってもよい。
そして、本構成例では、テレビ受信装置770において実行されるURL情報送信処理が、上述したアクセス情報取得部として機能する。
[変形例1]
第3実施形態において、上記各構成例では、音波送信部720は、数値制御発振部722を用いて、送信データに対応して周波数が変化する音波信号を生成するものとして説明したが、図34に示す音波送信部720aのように、分周回路777を用いて音波信号を生成するようにしてもよい。
つまり、図34に示す音波送信部720aは、図5に示したものと同様、音波送信部720aが設けられるコンピュータシステムにおいて、MPU712の動作クロックを生成する発振器719から動作クロックを取り込み、その動作クロックを分周回路777で分周し、その分周回路777の分周比を、MPU712から出力される送信データの値(0又は1)に応じて2段階に切り換えるように構成されている。
このため、分周回路777からの出力信号の周波数は、送信データに対応して、f0又はf1と2段階に変化することになり、上記構成例と同様の音波信号を生成できることになる。
また、図34に示す音波送信部720aにおいては、変調信号の周波数f0、f1とは異なる周波数fxの基準信号を分周回路778にて生成し、この基準信号f1と変調信号とを混合回路779で混合してスピーカ736に出力する。
このため、スピーカ736からの音波信号を受信する携帯端末730側で、変調信号と基準信号とのレベル差が許容範囲内にあるか否かによって、変調信号が反射波や周囲のノイズの影響を受けているか否か(換言すれば、変調信号に異常があるか否か)を判断することができる。
つまり、分周回路777、778にて、発振器719からの動作クロックを分周することにより、周波数がf0又はf1に設定される変調信号と、周波数がfxの基準信号とを生成するようにした場合、変調信号と基準信号とのレベル差は略一定となる。
従って、この変調信号と基準信号とを含む音波を受信する携帯端末730側で、各信号の受信レベルを比較し、そのレベル差が略一定であれば、受信信号は正常であり、そうでなければ、受信信号に異常があると判断できるようになる。
[変形例2]
一方、アクセス情報を音波送信する装置側に図34に示す音波送信部720aを設けた場合、携帯端末730には、図35に示す受信状態判定部780を設けて、音波の受信信号が正常であるか否かを判断し、受信信号に異常があるときには、音波通信用受信部750でのアクセス情報の復元動作を禁止するようにするとよい。
図35に示す受信状態判定部780においては、まず、マイクロフォン735から入力される音波の受信信号を増幅回路781にて増幅し、その増幅した受信信号を、周波数がf0、f1の変調信号を選択的に通過させるBPF782と、周波数がfxの基準信号を選択的に通過させるBPF783とにそれぞれ入力することで、変調信号と基準信号とをそれぞれ抽出する。
次に、その抽出した変調信号と基準信号とを、それぞれ、差動増幅部784に入力することで、差動増幅部784にて、これら各信号のレベル差に対応した信号を生成し、その生成したレベル差信号を、比較部785においてしきい値と比較することで、変調信号と基準信号とのレベル差が許容範囲内にあるか否かを判断する。
そして、比較部785からは、変調信号と基準信号とのレベル差が許容範囲内にあれば、音波通信用受信部750の動作を許可し、変調信号と基準信号とのレベル差が許容範囲内になければ、音波通信用受信部750の動作を禁止する、受信制御信号を出力する。
従って、携帯端末730に、図35に示す受信状態判定部780を設けるようにすれば、携帯端末730側でアクセス情報を復元する際の復元精度を高めることができる。
[変形例3]
また、上記構成例では、アクセス情報の送信に、周波数の異なる2つの音波を使って2値データを送信する周波数変調方式(FSK)を採用しているが、送信に用いる音波の周波数を超音波帯にすれば、送信に利用可能な周波数帯域を広げ、波数を増加することができる。
そして、この場合、例えば、送信データの値毎に、音波の周波数を異なるパターンで変化させるようにすれば、携帯端末730側での受信精度をより向上することができる。
[変形例4]
一方、携帯電話やスマートホンにおいて、音波の受信に利用可能なマイクロフォン735は、通常、1個設けられているが、1個のマイクロフォン735では、携帯端末730(延いてはマイクロフォン735)の向きによって、音波送信用のスピーカ728からの音波をマイクロフォン735にて良好に受信できないことが考えられる。
このため、携帯端末730には、図36に示すように、異なる方向から入射する音波をそれぞれ受信できるように、複数のマイクロフォン(図では735a〜735eの5個)を分散して配置するようにしてもよい。
そして、この場合、音波送信用のスピーカ728とは異なる向きに配置されるマイクロフォン735からは、不要な音声信号が入力されることになるので、図37に示すように、マイクロフォン735a〜735e毎に、音波通信用受信部790a〜790eを設け、制御部740において、各音波通信用受信部790a〜790eから得られる受信データの内、CRCチェック等で最も誤りのない受信データを選択するようにするとよい。
なお、図37に示す音波通信用受信部790a〜790eは、増幅回路791と、A/D変換器792と、音声データを処理して受信データを復元するDSP(デジタルシグナルプロセッサ)793とから構成されている。
以上、本発明の実施形態として、第1〜第3実施形態について説明したが、上記実施形態は、本発明が適用された実施形態の一例に過ぎない。
本発明は、システム、装置、方法、プログラム、プログラムを記録した記録媒体(CD−ROMやDVD等の光ディスク、磁気ディスク、半導体製メモリ等)、などの種々の形態で実現することができる。上記実施形態の各構成要素は、ハードウェアで実現されていてもよく、ソフトウェアで実現されていてもよく、これらの組み合わせて実現されていてもよい。また、図示した各構成要素は概念的なものであり、具体的形態は上記の構成に限定されない。例えば、1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部は、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。

Claims (3)

  1. マイクロフォンにて受信可能な周波数帯の信号を送信データに基づき周波数変調することにより、一定周期で前記送信データの各ビット値に対応した周波数に設定される送信信号を生成する周波数変調部、及び、該周波数変調部にて生成された送信信号を受けて音波を発生する音波発生部、を備えた送信装置と、
    前記送信装置の音波発生部から出力された音波を受信するマイクロフォン、該マイクロフォンからの受信信号を信号処理することで不要信号成分を除去する不要信号除去部、及び、該不要信号除去部にて不要信号成分が除去された受信信号をFM検波することで前記送信データを復元するFM検波部、を備えた受信装置と、
    を備え、
    前記受信装置に設けられる前記不要信号除去部は、
    前記マイクロフォンから入力される受信信号の中から、前記周波数変調部にて生成される送信信号に対応した信号成分を抽出する第1フィルタ部と、
    前記第1フィルタ部を通過した受信信号を、所定の中間周波数帯に周波数変換する周波数変換部と、
    前記周波数変換部にて周波数変換された信号の中から、前記周波数変調部にて生成される送信信号に対応した信号成分を抽出する第2フィルタ部と、
    前記第1フィルタ部を通過した受信信号を包絡線検波することで、前記受信信号の振幅の変動を検出する包絡線検波部と、
    該包絡線検波部にて包絡線検波された信号の中から、前記第2フィルタ部を通過した受信信号よりも周波数が低い、前記受信信号の振幅の変動成分を、不要信号成分として抽出する第3フィルタ部と、
    前記第2フィルタ部を通過した受信信号から前記第3フィルタ部を通過した不要信号成分を除去する除去部と、
    を備える、音波通信システム。
  2. マイクロフォンであって、送信装置側で当該マイクロフォンにて受信可能な周波数帯の信号を送信データに基づき周波数変換することにより生成され、一定周期で前記送信データの各ビット値に対応した周波数に設定される送信信号を受信するマイクロフォンと、
    該マイクロフォンからの受信信号を信号処理することで不要信号成分を除去する不要信号除去部と、
    該不要信号除去部にて不要信号成分が除去された受信信号をFM検波することで前記送信データを復元するFM検波部と、
    を備え、
    前記不要信号除去部は、
    前記マイクロフォンから入力される受信信号の中から、前記送信装置側で生成される前記送信信号に対応した信号成分を抽出する第1フィルタ部と、
    前記第1フィルタ部を通過した受信信号を、所定の中間周波数帯に周波数変換する周波数変換部と、
    前記周波数変換部にて周波数変換された信号の中から、前記送信装置側で生成される前記送信信号に対応した信号成分を抽出する第2フィルタ部と、
    前記第1フィルタ部を通過した受信信号を包絡線検波することで、前記受信信号の振幅の変動を検出する包絡線検波部と、
    該包絡線検波部にて包絡線検波された信号の中から、前記第2フィルタ部を通過した受信信号よりも周波数が低い、前記受信信号の振幅の変動成分を、不要信号成分として抽出する第3フィルタ部と、
    前記第2フィルタ部を通過した受信信号から前記第3フィルタ部を通過した不要信号成分を除去する除去部と、
    を備える、受信装置。
  3. 前記第1フィルタ部及び前記第2フィルタ部は、所定の通過周波数帯域を有するバンドパスフィルタにて構成されており、
    前記第1フィルタ部の選択度は、前記第2フィルタ部の選択度よりも低い、請求項2に記載の受信装置。
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