JP5855102B2 - 都市廃水の処理方法及びバイオポリマー生成能力を有するバイオマスの生成方法 - Google Patents

都市廃水の処理方法及びバイオポリマー生成能力を有するバイオマスの生成方法 Download PDF

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Description

本発明は、生物学的廃水処理システム及びプロセス、より詳しくは、ポリ水酸化アルカノエート(PHA)を蓄積することが可能なバイオマスを生成する生物学的廃水処理システム及びプロセスに関する。
生活廃水は、主に住宅地及び商業地域から出ている。公共施設及び娯楽施設も、この廃水をもたらす発生源である。生活廃水の有機含有量は、一次沈殿の後には、多くの場合、100から900の範囲、及び確実に1000mg−COD/L未満である。より高い濃度の都市廃水が発生している場合、都市処理施設は、生活廃水に加えて地域の産業活動からのさらなる有機負荷を受けている可能性がある。
一次処理された廃水の有機含有量のかなりの部分は溶解しておらず、そのために自然では粒子状であるとみなされている。一次流出水の溶解部分は、通常、易生物分解性化学的酸素要求量(RBCOD)を含有する。生物学的に活性な環境で十分な時間が与えられると、粒子状部分の一部もRBCODに加水分解される。
都市廃水中の化学的酸素要求量(COD)の生物学的除去はバイオマスを生成し、無駄なバイオマスは、世界中で固形廃棄物処分の問題になっている。廃棄処分を必要とするバイオマスの量を軽減する最新技術の方法は、エネルギー源へ変換することができるバイオガスを生成する、バイオマスの嫌気消化によるものである。
科学者及び研究者は、廃水を生物学的に処理する過程で生成されるバイオマスの有益で価値ある使用を特定しようと試みるために、多くの時間及び労力を費やしている。廃水処理で生成されるバイオマスは、PHAを蓄積する能力を有することが知られている。PHAは、バイオマスから回収し、多くの興味深く実際的な用途で使用することができる、商品価値のある生分解性プラスチックに変換することができるバイオポリマーである。
通常の生物学的廃水処理法はバイオマスを生成し、生成されたバイオマスは、最小限のレベルのPHAを蓄積する多少の能力を通常含む。しかし、これらのPHAの潜在レベルは、バイオマスを収穫してそこからPHAを抽出することを経済的に可能にするのに不十分である。
したがって、廃水から汚染物を除去するだけでなく、PHAを蓄積する強化された能力を有するバイオマスを生成することも目指した生物学的廃水処理のシステム及びプロセスの必要性がある。
本発明は、生物学的に廃水を処理して、廃水から汚染物を除去する方法に関する。廃水を処理する過程で、バイオマスが生成される。廃水から汚染物を除去することに加えて、本発明のプロセス又は方法は、バイオマスのPHA蓄積能力(PAP)を強化することを伴う。
PAPを強化するために生物学的廃水処理システムで採用することができるいくつかのプロセスが、本明細書で議論される。例えば、強化されたPHA蓄積能力は、バイオマスを飽食及び飢餓条件に曝露させ、バイオマスを飢餓条件に曝露させた後に、0.5mg−COD/g−VSS/MINを超える平均の量当たりピークRBCOD供給速度と組み合わせて5mg−COD/L/MINを超える平均のピーク刺激性RBCOD供給速度を加えることによって、選択された期間の間バイオマスを飽食条件に曝露させることによってバイオマスを飽食期に入るように刺激することによって、実現することができる。別の例では、バイオマスのPHA蓄積能力は、バイオマスの現存最大呼吸量の40%を超えるピーク呼吸量にバイオマスを到達させる飽食条件にバイオマスをさらすことによって強化される。バイオマスのPHA蓄積能力の強化に寄与することができる他のプロセス又は工程が、本明細書で議論される。例えば、バイオマスにさらされるRBCODの容積有機負荷速度を制御又は操作することで、PHAを蓄積するバイオマスの能力に影響を与えることができる。さらに、生物学的廃水処理プロセスでは、濃厚になったバイオマス混合液は一般的に再循環され、新鮮な流入廃水と混合される。バイオマス混合液の容積再循環速度も、バイオマスのPHA蓄積能力の強化においてかなりの役割を演ずることができる。バイオマスのPHA蓄積能力の強化に寄与することができるプロセスパラメーターの別の例は、比較的短い固形物滞留時間を維持することである。バイオマスのPHA蓄積能力を強化するために使用することができるこれら及び他の発見は、本明細書でさらに詳細に議論される。
生成されるバイオマスのPHA蓄積能力を強化するように設計されている生物学的廃水処理システムの概略図である。 同じバイオマスの2つの高倍率の画像を示す図であるが、右の画像はナイルブルー染色を受け、これはバイオマス中の細菌の大部分がPHAを貯蔵する収容能力を有することを示す。 図1に示す廃水処理システムの2つの異なる場所である期間にわたって採取されたバイオマス中のPHA含有量を示すグラフである。 PHAとしてのバイオマスの割合対蓄積時間をプロットするグラフであり、オンデマンド栄養供給制御に基づくパイロットスケールの呼吸を伴う流加バッチ式反応器で発酵畜産流出水を用いるPHAのその蓄積を一般に表す。 バイオマスPHA含有量の割合対蓄積時間を示すグラフであり、実験室規模のバイオリアクターに接種するために用いた一般的に低いPAPを有するバイオマスの結果を示す。 低レベルのPAPから、中レベルのPAP、及び中高レベルのPAPまでのPAP範囲を代表する活性汚泥混合液の3つの供給源のRBCOD−アセテート濃度の関数としての、誘導された、量当たりの酸素摂取速度(SOURi)を示すグラフである。 それぞれの都市廃水に順化(acclimate)させた活性汚泥の流入廃水と混合液との混合比の関数としての、誘導された、量当たりの酸素摂取速度(SOURi)を示すグラフである。 RBCODを処理する活性汚泥プロセスの模式図であり、これはプロセスで生成されるバイオマスのPHA蓄積能力を強化するための基本原理を採用する。 RBCODを処理するためのバイオフィルムプロセスを採用する生物学的廃水処理プロセスの模式図であり、このプロセスは、生成されるバイオマスのPHA蓄積能力を強化するための原理を採用する。 廃水中のRBCODを処理するための半連続流入水流浮遊バイオマス増殖プロセスの場合のための、バイオマスのPHA蓄積能力を強化することに関する、本発明の原理を適用する生物学的廃水処理プロセスの概略図である。 都市廃水を用い、高度一次処理を含む、PAPを有するバイオマスの生成のための全体的なプロセススキームの模式図である。 都市廃水を用い、高速RBCOD除去の間にコロイド性有機物質を除去するために接触安定化技術を適用する、PAPを有するバイオマスの生成のための全体的なプロセススキームの模式図である。
生物学的処理に向けられる都市廃水は、浮遊有機物及び溶解有機物を一般的に含む。有機物の溶解部分は通常、生物学的に分解可能であり、多くの場合500mg−COD/L以下の濃度である。このCOD(化学的酸素要求量)の大部分は、易生物分解性(RBCOD)とみなすことができる。本発明のプロセスは、都市廃水のRBCODの処理からのバイオマスの生成に関し、ここで、生成されるバイオマスは、PHAの蓄積のために強化された能力を示す。前述のように、PHAは、バイオマスから回収し、多くの興味深く実際的な応用領域のために商品価値のある生分解性プラスチックに変換することができるバイオポリマーである。PHAの蓄積のための強化された能力とは、別のプロセスで、及び制御された方法で利用できる他のRBCOD供給源にバイオマスを与えたときに、PHAとしての最終的な有機重量の35%を超えて、好ましくは50%を超えてPHAを貯蔵するバイオマスの収容能力を指す。懸濁増殖システムの混合液中のバイオマス濃度は、多くの場合、確立された方法によって、全懸濁固形物(TSS)として、及び揮発性懸濁固形物(VSS)としてのバイオマスの有機構成成分として、評価される。したがって、活性汚泥中のPHAレベルは、g−PHA/g−TSSとして、より好ましくはg−PHA/g−VSSとして表すことができる。例えば、活性汚泥バイオマスの灰分が10%であるならば、本発明の方法を適用することによって、およそ32%g−PHA/g−TSSを超える、好ましくは45%g−PHA/g−TSSを超えるPHA蓄積能力(PAP)が達成される。
バイオマスでPAPを刺激する一方法は、別個の周期の飽食及び飢餓条件にバイオマスを曝露させることによる。基本的に、飽食及び飢餓条件にバイオマスを曝露させることは、動的な有機炭素基質供給条件にバイオマスを曝露させることを伴う。これらの条件下では、有機炭素基質は、実質的な基質利用可能性(飽食条件)の期間及び基質欠乏(飢餓条件)の期間が交互に起こることを促進するような方法で供給される。飽食条件下では、バイオマスはRBCODを取り込んで、飢餓条件下での増殖及び維持のための以降の利用のためにPHAの形でそれらのかなりの部分を貯蔵する。PHAのこの貯蔵及び利用は、バイオマスが繰り返しさらされる飽食及び飢餓の周期の結果としてのPHAの代謝回転である。PAPでのバイオマスの強化にもかかわらず、廃水処理の間のバイオマス中の計測可能なPHAレベルは、現存のバイオマスの最大のPHA蓄積能力のほんの一部である可能性がある。
廃水中のRBCODは、飽食条件の下ではバイオマスによって消費される。飽食条件の下でバイオマスがRBCODを消費する結果、廃水のRBCOD濃度が低減するとともに廃水は効果的に処理される。バイオマスのための飽食条件を達成するために、ある時点で十分に高いRBCOD濃度にバイオマスを曝露させるような方法で、流入RBCODは混合液中の懸濁バイオマスと、又はバイオフィルムとしてのバイオマスと合わされる。飢餓の後にピーク刺激性飽食RBCOD条件が繰り返し加えられ、平均して達成されるならば、バイオマスのPAPを強化するような選択圧がかけられる。平均ピーク飽食刺激性濃度は、全体の廃水汚染物濃度をバイオマスに抑制性であると判定されたレベル未満のレベルに維持しつつ、10mg−RBCOD/Lを超えるべきであるが、好ましくは100mg−RBCOD/Lを超えるべきである。用語「ピーク濃度」は、選択された時間中に飽食ゾーンにある最大RBCOD濃度を意味する。特定のいくつかの時間でピーク濃度を平均することによって、平均ピーク濃度が判定される。一次処理又は高度一次処理が流入廃水に適用されるならば、一次固形物は側流で発酵させることができ、そのためにこの発酵工程によって放出されるRBCODは、飽食応答を補充するために用いることができる。
バイオマスのための飢餓条件は、主廃水流への側流により達成することができ、それによって、バイオマスが無視可能なRBCODしか利用できない環境に置かれる間に、飽食の間にRBCOD消費によりバイオマスに貯蔵されたPHAはそれ自体少なくとも一部消費される。強化されたPAPで生成されるバイオマスは、廃水処理プロセスから集められ、廃棄汚泥処理プロセスに誘導される。業界では、このバイオマス収集は「廃棄」と呼ばれ、活性汚泥プロセスにおいては、廃棄活性汚泥と叫ばれる。当面の目的のために、及び本発明の目的のための我々の廃棄汚泥管理業務の一部として、この廃棄バイオマスに、好ましくはその能力の範囲までPHAを蓄積させ、この蓄積されたPHAは、付加価値製品としてその後回収される。PHA蓄積及び回収による汚泥処理は、廃棄処分を必要とする廃棄汚泥残留物の最終質量をかなり低減する代替機会を提示する。
本発明は、都市廃水の処理の結果としてのPHA産生バイオマスの強化及び生成の方法又はプロセスに関する。廃水中の有機汚染物の濃度は、多くの場合、化学的酸素要求量(COD)で評価される。より高いCODは、廃水のより高いレベルの有機汚染を反映する。本発明の目的は、廃水処理の間のバイオマスでのPHA代謝回転を刺激するために、そのような廃水中の低濃度の可溶性易生物分解性化学的酸素要求量(RBCOD)を利用することである。そうすることにおいて、PHA生産能力でバイオマスを強化することに加えて、PHA蓄積動態を、今日都市廃水処理からの有機炭素除去から生成されるバイオマスで通常予想されるものより有意に高いレベルまで向上させることが可能である。それにより、特定の種類のPHAを生成するためにより特別に必要とされるかもしれない他の有機供給原料の利用可能性を考慮して、都市廃水処理プロセスから収集されるバイオマスをバイオポリマーを生成するために利用することができる。
一実施形態では、本方法は、商業的により興味深くなる量及び速度でのPHAバイオポリマーの蓄積のために、収集された廃水処理バイオマスを活用する。PHAの蓄積及び回収の経済的実行可能性は、以下によって向上する:
1.PHA蓄積能力のための強化された収容能力を示すバイオマスの増殖を助長すること。収集されたバイオマスで到達することができるPHA含有量がより大きいほど、PHA精製プロセスはより生産的及び効率的になる。単位抽出容量につきより多くのPHAが回収される。バイオマスに蓄積されたPHAの程度に比例して抽出効率が上昇することを、経験が示している。
2.PHA蓄積のための最大収容能力を比較的短い期間で達成することができるように、バイオマスのPHA蓄積速度を操作すること。PHA蓄積の動態がより大きいほど、蓄積ユニットのプロセスはより生産的及び効率的になる。所与時間について単位容量につき、より多くのPHAを生成することができる。
本発明は、これらの因子の両方について、廃水改善のサービスに直接に結びつくバイオポリマーの生成プロセスのためのますますより実用的で経済的に実行可能な基盤を達成する包括的な手段に向けて対処する(実施例11及び12を参照)。都市廃水を処理するバイオマスからのバイオポリマー生成を成功させる実際的な解決法は、廃棄処分を必要とする廃棄汚泥の低減のための方法に並行してつなげることができるので望ましい。地方自治体の処理場から出る汚泥の廃棄処分と関連する問題点は、世界中の水道事業の政府組織及び専門家によって全世界で認知されている。
PAPを有するバイオマス生成を目標に、又は以降のPHAの蓄積及び回収を目標に供給される有機炭素源は、1つ1つ独立して考慮する必要がある。PHA生成について強化されるバイオマスの混合培養に焦点を当てた学術的研究では、バイオマス生成プロセス及びPHA蓄積プロセスの両方のための主要な有機炭素源として、揮発性脂肪酸(VFA)を用いることが一般的になっている。VFAはRBCODの1つの例であり、活性汚泥などの混合培養システムでの強化バイオマス生成及びPHA蓄積のための基本的な開発に関する科学的な調査のために最もしばしば適用されるRBCODである。しかし、実際の適用では、CODをVFAに変換するプロセスは、プロセスの資本及び運営費用を増加させる発酵ユニットプロセスを必要とする可能性がある。VFAは酸であり、したがって発酵ユニットプロセスは、発酵廃水のpHを制御するために高価な化学物質添加を必要とする可能性がある。都市廃水処理場は、大容量の低濃度廃水を毎日処理する。したがって、VFAへの廃水CODの変換のために必要な滞留時間を達成するために反応器の追加の大容量が必要である場合には、主流に対する発酵プロセスは経済的に魅力的でないかもしれない。したがって、VFAが重要であり、しばしば実際のPHA蓄積工程で用いられる主要なRBCOD供給源であるとみなすことができるが、それよりもVFAとしてRBCODに依存せずに以降のPHA蓄積のために必要とされるバイオマスを生成することができるならば、実用上及び経済的に有利になることができる。理想的には、介在する前処理工程があるとしてもわずかな負荷で、PAPを有するバイオマスの生成のために流入可溶性有機物を活用したいであろう。
提示される方法又はプロセスの明示的適用は、都市廃水を処理するために用いられるバイオマスからのPHA生成の経済的実行可能性をかなり向上させる。その延長で、本発明の実行は、都市廃水処理基盤をさらに開発し、そうすることで全体の汚泥生成をより少なくするという長期目標に向けたさらなる前進を達成するために用いることができる。
本発明のプロセスは、都市廃水からの有機炭素除去からのバイオマスのより選択的な生成に関する。バイオマスは、PHA蓄積能力の機能的特質で強化される。1つの目的は、付加価値製品としてのPHAの生成及び回収を可能にする、商業的に実行可能なプロセスでのこの蓄積能力の利用のためにPAPを得ることに向けられる。PHAの生成及び回収のプロセス工程は、エネルギー生成の役目及び廃棄バイオマスの廃棄処分を軽減する役目をさらにすることができる。
問題点は、この目的への既知の実用上の限界に対処することである;都市廃水の処理時に得られた開放式混合培養中のPAPのレベルが一般に不十分であるとこれまでみなされ、蓄積動態は遅いことが見出されている。これらの限界を克服する戦略が開発されており、以下のものが含まれる:
・RBCOD供給に関する動的な条件にバイオマスを曝露させること。
・プロセスでの量、濃度、速度、時間及び/又は場所に関してバイオマスのためのRBCOD有機負荷の条件を規定すること。
・揮発性脂肪酸(VFA)及びアルコールであると限定されていないRBCOD供給源を用いてPAPについてバイオマスを強化すること。
・低い汚泥滞留時間を適用することによってバイオマスの収量を増加させること。
・連続的又は逐次的バッチ反応器構成で作動する既存の処理基盤にプロセスを適合させるために融通性を確立すること。
・懸濁液(すなわち活性汚泥)又はバイオフィルム(すなわち接触回転板処理装置又は移動床バイオリアクター)で生成されるバイオマスで作動する既存の処理基盤にプロセスを適合させるために融通性を確立すること。
活性汚泥は、生物学的廃水処理のための広く使われているプロセスである。活性汚泥のバイオマスに存在する細菌種はPHAを生成することができることが知られている。これらの細菌によるPHA生成は、廃水有機物の取り込み、変換及びPHAとしての貯蔵を伴う。この代謝過程は活性汚泥で周知であり、最先端プロセスモデルに含まれる。それでも、現在まで、報告されているPHA蓄積能力は、低有機濃度都市廃水を処理するために一般に用いられる活性汚泥では低い。この低い蓄積能力は、VFAをかなりの部分含むRBCODを有するより高い濃度の産業廃水を用いてPAPについて強化されている活性汚泥の能力とは、相対的である。都市廃水を処理する活性汚泥については、30%g−PHA/g−TSSの最大含有量が、日本の4つの異なる都市廃水処理場からの18個の活性汚泥試料によるバッチPHA蓄積試験で報告されている(Takabatake H、Satoh H、Mino T、Matsuo T、2002年、PHA(polyhydroxyalkanoate)production potential of activated sludge treating wastewater.Water Science and Technology 45(12):119〜126頁。)。同様に、PHA生産菌の増殖を有利にすることが知られている嫌気−好気交互の条件下で稼働させた実験室規模の反応器で都市廃水を処理したとき、およそ20%g−PHA/g−TSSの含有量が得られた(Chua ASM、Takabatake H、Satoh H、Mino T、2003年、Production of polyhydroxyalkanoates(PHA)by activated sludge treating municipal wastewater:effect of pH、sludge retention time(SRT)、and acetate concentration in influent.Water Research 37(15):3602〜3611頁。)。
乾燥バイオマスのPHA含有量は、下流処理でのポリマー回収の効率に、及び消費されるRBCODに関する全ポリマー収量に影響を及ぼすので、PHAの商業生産で重要な技術的及び経済的因子である。さらに、より速いPHA蓄積は、プロセスの容積生産性にポジフィブな影響を及ぼす。したがって、バイオマスの優れた蓄積速度及び向上したPHA蓄積能力の両方を促進する活性汚泥のPAP強化を刺激する方向で条件を選択することが好ましい。廃水処理要件と直接に組み合わせてこれらの強化目標を達成することが有利である。
RBCOD負荷、汚泥滞留時間及び飽食−飢餓刺激に十分注意を払うことにより、地方自治体の生物学的処理プロセスは、24時間のバッチ蓄積実験で37(33)から51(46)%g−PHA/g−VSS(TSS)の範囲のPHAを蓄積する活性汚泥バイオマスを生成するように運転することができることが発見された(実施例1〜実施例3)。さらに、驚くべきことに、VFA及びアルコール含有量が無視できるRBCODを含有する低濃度都市廃水の生物学的処理が、PAPを有するバイオマスの強化を促進することができることが見出された。
上記のように、飽食及び飢餓条件は、プロセスでの時間又は場所の関数としてバイオマスに課すことができるだけでなく、毎日の有機負荷速度の経時的流入変動であってもよく、両方の場合に活性汚泥又はバイオフィルムバイオマスが、平均して、より少ないRBCOD供給の期間と交互に繰り返し起こる、より高いRBCOD供給の期間を経験する。研究及び特許文献で以前に明確にされていないことは、RBCODの特徴を日常的に明らかにするのが困難及び高価である場合があり、RBCODが信頼できないレベルのVFA及びアルコール含有量としばしば一緒に存在する都市廃水を伴う場合に飽食条件に適用すべき操作基準である。
VFAは、PHA生成のために好都合の基質である。この種のRBCODは、活性汚泥などの微生物の混合培養によってPHAに変換される有機化合物の主要なグループとみなされている。さらに、好適に順応させた混合培養はアルコールをPHAに変換することができることを、科学文献は明らかにしている(Beccari M、Bertin L、Dionisi D、Fava F、Lampis S、Majone M、Valentino F、Vallini G、Villano M、2009年、Exploiting olive oil mill effluents as a renewable resource for production of biodegradable polymers through a combined anaerobic−aerobic process.Journal of Chemical Technology and Biotechnology 84(6):901〜908頁。)。都市廃水のRBCOD中のVFA及びアルコール部分は、中程度から非常に低い(<10〜30mg−COD/L)濃度までしばしば変動することがあり、これらの低い濃度は、都市廃水生物学的処理施設から廃棄される活性汚泥からのPHA生産能力を高めることに対する技術的な障害と見られている(Chuaら、2003年)。
さらに、都市廃水処理施設に向けられるRBCODの化学的組成は特異的に制御されないので、流入水に到達するRBCODの種類に敏感ではない、PAPを有するバイオマスの生成のためのプロセスを設計することができることは、実際的な利点である。この目的のために、RBCOD一般、より具体的には無視できる量のVFA及びアルコールを含有するRBCODを、バイオマスのPHA貯蔵応答に寄与させることができることが発見された。この知見は、バイオマスのPAPでの強化が、廃水生物学的処理事業の副産物として達成することができることを意味する(実施例1)。有機負荷及び飽食シミュレーション条件のためのプロセス設計に注意を払うことによって、都市廃水RBCODの生物学的処理は、強化されたPAP及び蓄積動態の両方を有するバイオマスを生成するように活用することができる(実施例5)。このように都市廃水処理場は、汚染制御のために、ならびにPHA生成を並行して促進する機能的バイオマスの供給源として、及び残留汚泥管理のための魅力的な代替戦略として稼働させることができる。
低い汚泥滞留時間(SRT)と組み合わせた都市廃水RBCODの有機負荷速度は、有意なレベルのVFA又はアルコールを含有しないRBCODに対して、活性汚泥におけるPAPの強化を刺激する。さらに、バイオマスでの現存のPHA蓄積動態を向上させていくことに向けて、RBCODによる飽食の適用が重要であることを知見は示唆する(実施例5)。この目的のために、RBCODを含有する流入廃水と飢餓条件から解かれたバイオマスの混合において、より高い現存バイオマス飽食呼吸量を誘導することが好ましい。飽食のためのバイオマス負荷の目的は、PHAの代謝回転を刺激することである。バイオマスが十分に高い濃度のRBCODによって誘導されるならば、PHA蓄積のための飽食応答は刺激される。そのような刺激のためのより低い閾値は、バイオマス酸素摂取速度を計測するための単純な標準方法で容易に決定される(実施例6及び実施例7)。そのような確立された方法に従って(Archibald F、Methot M、Young F及びPaice M、2001年、A simple system to rapidly monitor activated sludge health and performance、Wat.Res.35(19):2543〜2553頁。)、参照RBCODにより、有意な飽食刺激がおよそ10mg−COD/Lによって達成されることが観察された。バイオマスの呼吸量は、RBCOD濃度の増加に比例して最大限界まで増加する。バイオマスの呼吸応答のためのこの最大限界は変化することがあるが、一般に、およそ100mg−COD/L以上のRBCOD濃度で最大呼吸能力に到達することが観察された。PAPの増加に比例して、バイオマスの最大呼吸速度が一般的に高くなることも観察された。
少なくとも10mg−COD/Lの誘導性飽食RBCOD濃度を確保するために監視することは、日常のプロセス操作では簡単でないかもしれない。RBCODは速やかに生分解されるので、飽食環境でのRBCODの定量化のための信頼できる試料採取、保存及び分析は難題である。しかし、平均流入廃水RBCOD濃度の特徴が明らかにされる場合には、飢餓条件から飽食条件のゾーンに導かれるバイオマスへの最小限の量当たり供給速度を確保することによって、飽食刺激性条件をプロセス設計において確立することができる。飽食刺激性供給速度は、プロセス飽食ゾーンの容量で割った流入水RBCOD質量流量(mg−COD/min)によって推定される(mg−COD/L/min)。刺激性の量当たり供給速度は、プロセス飽食ゾーンのバイオマスの質量で割った流入水RBCOD質量流量によって推定される(mg−COD/g−VSS/min)。用語「平均ピーク供給速度」又は「平均ピーク飽食刺激性RBCOD供給速度」が本明細書で用いられる。「ピーク供給速度」は、1つの曝露時間の間にバイオマスが飽食条件にさらされる最大供給速度を意味する。バイオマスは飽食条件と飢餓条件に交互にさらされるので、バイオマスは多数の別々の期間の飽食条件に曝露させられることになる。平均ピーク供給速度は、バイオマスが飽食条件にさらされる場合、又はそのときの、様々な期間のピーク供給速度の平均である。
0.5mg−COD/g−VSS/minの量当たりRBCOD供給速度をもたらす8mg−COD/L/minの平均刺激性飽食RBCOD供給速度が、PAPの強化に十分であったことが分かった(実施例5)。
RBCOD濃度又は量当たり供給速度は、バイオマスで少なくとも平均して十分な飽食応答を確保するために設計条件及び操作条件を確立するための基準を提供する。しかし、現場では、流入廃水によって飽食に追い込まれるときには、バイオマスで誘導される呼吸量を評価することがより好ましい場合がある。呼吸量評価は、刺激されているバイオマス呼吸の現存能力に基づいてプロセス制御を確立するために用いられる(実施例6及び実施例7)。プロセスでのバイオマスは、飢餓条件にさらされた後に飽食呼吸に追い込まれる。例えば、処理流出水から分離及び濃縮されたバイオマスは、十分な飢餓曝露が与えられると、飽食ゾーンへ再循環される。流入廃水とバイオマスを含有する再循環された混合液との最初の混合は、流入水のRBCOD濃度を希釈する。再循環混合液容積流量で割った廃水流入水容積流量は、バイオマスが最初に曝露させられる飽食RBCOD濃度を推定することができる混合比を定義する。あるいは、所与の混合比について達成されるバイオマスの一部の呼吸能力を、直接測定から確立することができる(実施例7)。
一部の廃水は、バイオマスに抑制的な物質を含有することがある。したがって、これらの物質がより高い濃度で存在することが許されるならば、RBCOD刺激性濃度は、バイオマスの健康に負に影響する可能性のある他の廃水中汚染物の考慮なしに決めることはできない(実施例7)。再循環バイオマスに対する流入廃水のより高い容積混合比が、必ずしもより良いとは限らない。したがって、例えば異常流入事象によるショック負荷及びプロセス混乱条件からプロセスを先見的に保護することは興味深い。RBCODの流入水質は、日ごとに、又は季節的に変化する可能性がある。したがって、飽食刺激のために最適な状況をもたらすバイオマスに及ぼす流入混合希釈液の影響は、グラブサンプル調査から、又はより好ましくはオンライン監視によって日常的に評価することが好ましい。流入廃水の水質及び濃度のオンライン監視は、例えば、走査分光法を使用する市販機器によって達成することができる。好気的飽食条件については、バイオマスによって誘導された飽食呼吸の後に、最初の廃水バイオマス混合ゾーンへ運ばれる懸濁固形物濃度の評価とともに、オンラインの溶存酸素測定の監視を続けることができる(実施例8)。
実際的な適用では、飽食刺激のための再循環されるバイオマス及び廃水流入水に最適な容積混合比に関して、プロセスを設計及び制御するために、RBCOD濃度、量当たり供給速度及び/又はバイオマス呼吸を用いることができる。飽食呼吸応答を達成するための実際的な手法は、希釈度、及び流入廃水RBCODと飢餓から導かれるバイオマスとを一緒にするために適用される方法への注意を必要とする。希釈比の適する範囲についての実際的な制約は、廃水の名目RBCOD濃度、及び流入廃水流に向けられかつ混合される前にバイオマス流が濃縮される程度によって影響される。
一般に、飽食条件は、好気的であるか、無酸素性であるか、嫌気的である環境で確立することができる。好気的飽食が適用されるならば、溶存酸素レベルは、バイオマスが示す収容能力を有する好気的飽食代謝活性の能力を限定しないことが好ましい。RBCODの生分解性のために、流入廃水と再循環バイオマス流とを混合することによって達成されるピークの刺激性RBCOD濃度と近い関係にバイオマス飽食代謝反応を追い込むことが好ましい。流入廃水とバイオマスとの制御された混合によって飽食条件を確立するならば、溶存酸素レベルは、混合場所の間際に十分な量で存在する必要がある。流入廃水及び再循環活性汚泥中の溶存酸素レベルはしばしば激減するので、混合する前のこれらの流水の片方又は両方の再曝気は、合成流と混合されるバイオマスで可能な限り直接的に代謝反応を可能にする(実施例8)。
明確に定義された「飽食」呼吸と組み合わせた低汚泥滞留時間(SRT)は、PHA生成の目的及び都市廃水RBCODの生物学的処理の目的の両方に関する理由のために、全体の実際的及び経済的なプロセス実行可能性に有益性をもたらす:
・低下したSRTは、RBCODでのバイオマス収量を増加させる。増加したバイオマス収量は、引き続いて起こるPHA生成のために必要とされるRBCODの利用可能な供給が与えられると、都市廃水処理施設からのより多くのPAPを有するバイオマスがより多くの質量のPHAを供給するので、最終的により多くのPHAの生成を可能にする。バイオマスのより高い収量は、RBCOD処理の間に窒素及びリンなどのより多くの栄養素が廃水から除去されることも意味する。
・低下したSRTによるバイオマス生成は、低下したレベルの不活性有機懸濁固形物を有するバイオマスを生成する。バイオマス中の低下したレベルの不活性固形物は、廃水処理プロセスから収集されるバイオマス1キロあたりのより活性なPHA生産バイオマスで以降の蓄積プロセスを強化する。
全体のプロセス質量均衡に影響を及ぼす1つの技術は、一次処理の間の高度粒子分離による。流入廃水有機物のかなりの部分は、粒子状及びコロイド状の物質として存在する。廃水処理プロセスの前端でそのような粒子状物質を除去する有効な戦略は、バイオマスへのこの粒子状物質の寄与を軽減する。この軽減は、飽食後のよりストリンジェントな飢餓環境の形成に寄与することができる。RBCODのみによるバイオマスの増殖は、バイオマス中の無関係な有機固形物の減少のために、及びPHA生産菌を促進するための環境的選択圧を増加させることに関して、より高いレベルの強化を促進することができる。除去された加水分解性粒子状固形物は、側流でVFAへと発酵され、かつ飽食反応器に制御されて添加されるならば、強化のための有機物の供給源として用いることができる。流入水基質へのそのようなVFA補充は、増加したレベルのPAP強化を促進することができる。それにもかかわらず、そのVFA含有量に配慮せずに流入廃水中のRBCODを基にしてバイオマスを生成し、次に、収集された(「廃棄された」)バイオマスでのPHA蓄積のために一次固形物(又はVFAの他の任意の供給源)の発酵に由来する任意のVFAだけを用いることが最も好ましい。
したがって本発明の原理は、その後に以降のPHA生成のために用いることができるバイオマスを生成するために都市廃水のRBCODを処理するために適用することができ、以下のことを含む:
・低濃度の可溶性RBCODを含有する廃水を処理すること、及び
・高度に負荷された飽食環境でのこの可溶性RBCODの選択的消費によってバイオマスを増殖させること。
さらに以下のことが含まれる。
・廃水処理プロセスの任意の時点におけるバイオマス中のPHAの絶対レベルが、収集されるバイオマスのPAPと比較して相対的に低い(TSSの10%未満)ことがあるとしても、バイオマス中のPHAのかなりの代謝回転を促進する負荷条件を設計すること、
・プロセス内の時間又はバイオマスの場所の関数として飽食の後にバイオマスを飢餓環境にさらすこと、及び
・飽食反応器をVFAで増強するために、又は好ましい実施形態では、蓄積プロセスにこれらのVFAを供給するために、コロイド状有機化合物を分離及び発酵させること。
したがって、提案されたプロセス又は方法を適用することによって、廃水を処理するために用いられるバイオマスのPHA蓄積能力は、都市廃水から有機汚染を除去する一方で生成されるバイオマスについて現在の一般業務で予想されているものの範囲を拡張する。別個の蓄積後プロセスにおいて表されるバイオマスの最大PHA貯蔵能力は、少なくとも35%、好ましくは50%g−PHA/g−VSS、を上回るべきである。
RBCODでPAPを強化する実物大の都市廃水処理
RBCODによるPAPの強化のためのプロセス設計及び制御基準を確立することに向けて、実物大の都市廃水処理場を検査した。処理施設は、200,000人相当の人口に対応する廃水を受けた。大径粒子、砂、油及び油脂の除去後の流入廃水を受け、以下のユニットプロセスを含んでいた全体処理場の一部に焦点が当てられた(図1):高速活性汚泥処理(HRAST)、沈殿及び流出水分離、ならびにHRASTへのバイオマスの再循環。RBCODの高速除去の後、廃水はアンモニア及び残留有機物除去のためのさらなる処理に向けられる。より詳しくは、図1は、RBCODを含有する流入廃水流を生物学的に処理し、同時に廃水の生物学的処理の過程で生成されるバイオマスのPHA蓄積能力を強化するように設計されている、生物学的廃水処理プロセスを概略的に図示する。図1を参照すると、RBCODを含有する都市廃水は混合点2に向けられ、そこで、ライン8を流れる戻り活性汚泥は流入廃水と混合される。流入廃水を戻り活性汚泥と合わせて、混合液を形成する。混合液は、この場合2つのプラグフロータンク又は反応器3及び4で構成される高速活性汚泥処理システムに入る。この例では、タンク又は反応器3の一部は、飽食ゾーンとして機能する。すなわち、タンク又は反応器3の上流部分は、比較的高いRBCOD濃度を含む混合液を受け取る。これは、混合液中のバイオマスが飽食条件に曝露させられることを可能にする。この例では、両方のタンク又は反応器3及び4は曝気され、したがってバイオマスは混合液からRBCODを除去する働きをする。混合液がタンク3及び4を通って下流に進行するに従い、混合液のRBCOD濃度は低下すると理解される。この例では、システム及びプロセスは、混合液がタンク又は反応器4の下流部分に到達するときに、混合液のRBCOD濃度がタンク又は反応器3の最初の部分で混合液のRBCOD濃度と比較して相対的に低くなるように設計される。したがって、タンク又は反応器4の下流末端部分に飢餓条件が存在する。戻り活性汚泥ライン8のために、バイオマスが飽食及び飢餓ゾーンを通って連続的に循環し、したがってバイオマスは飽食及び飢餓条件に連続的にさらされると理解される。タンク又は反応器4から出る混合液は、固形物分離器5に向けられる。ここでは、清澄化又は分離された流出水はライン6に向けられ、濃縮された汚泥又は混合液は収集チャンバー7に導かれる。生成されたバイオマスの一部は、ライン10を通して廃棄活性汚泥として除去される。活性汚泥バイオマスの残りは、戻り活性汚泥ライン8を通って混合点2に戻され、そこで、戻り活性汚泥バイオマスは流入する新鮮な廃水流入水と混合される。
HRASTは、プラグフロー反応器混合を提供する直列の2つの18×6mの長方形タンクで作られた1950mの実用容量を有していた。流入廃水の日平均流量は、1300から1800m/時間であった。流出水分離の後のバイオマス再循環流量は、名目上1400m/時間であった。流入廃水の一般的な濃度は、以下の通りであった:700〜1200mg/Lの全COD、200〜350mg/Lの可溶性COD、10〜35mg/LのVFA、0〜10mg/Lのエタノール、<2mg/Lのメタノール、70〜150mg/Lの全窒素及び6〜20mg/Lの全リン。HRASTの溶存酸素(DO)濃度は、1mg/Lを上回るように維持された。HRAST中の水理学的滞留時間は0.5から1時間であると推定され、可溶性CODに基づく容積有機負荷速度は、3から8kgCOD/m/日であった。
図1に例示するものなどの生物学的廃水処理プロセスでは、廃水処理中に生成されるバイオマスのPHA蓄積能力を強化する工程及びプロセスを実施することができる。上記のように、交互の飽食及び飢餓条件にバイオマスをさらすことが望ましい。これは、上で記載されている。バイオマスのPHA蓄積能力を強化する1つの手法は、バイオマスの現存最大呼吸量の少なくとも40%であるピーク呼吸量にバイオマスを到達させる飽食条件にバイオマスをさらすことによって、RBCODを飽食するようにバイオマスを刺激することである。このピーク呼吸量を起こさせるいくつかの手段又はプロセスを実施することができる。1つの例は、0.5mg−COD/G−VSS/MINを超える平均の量当たりピーク飽食RBCOD供給速度と組み合わせて5mg−COD/L/MINを超える平均ピーク飽食刺激性RBCOD供給速度を適用することによって、選択された期間の間バイオマスを飽食条件に曝露させることによってバイオマスを飽食期に誘導することを含む。バイオマスのPHA蓄積能力を強化するために、図1の廃水処理システムに実装させることができる他のプロセス又は制御手段がある。PHA蓄積能力に寄与する別のサブプロセスは、飽食条件の間にバイオマスが利用できるRBCODの平均ピーク濃度を10mg−COD/L〜2000mg−COD/Lに維持するプロセスを実行することによる。同時に、PHA蓄積能力の強化に寄与する別のサブプロセスは、2kg−RBCOD/M/日以上の容積有機負荷速度を提供することである。さらに、バイオマスを含む戻り活性汚泥の再循環率を制御することも、バイオマスのPHA蓄積能力の強化に寄与する。実施された研究及び試験に基づくと、およそ0.2からおよそ5の範囲の経験的に決定された最適な容積流入廃水と戻り活性汚泥との混合比が、バイオマスのPHA蓄積能力の強化に寄与すると考えられる。さらに、飽食ゾーン、又は飽食条件が開始されて存在する反応器の領域での溶存酸素濃度を制御することも、バイオマスのPHA蓄積能力の強化に寄与する。ここでは、この方法又はプロセスは、飽食ゾーンでの溶存酸素濃度を一般的に0.5mg/O/Lを超えるように維持することを含む。バイオマスのPHA蓄積能力を強化するために、本明細書で議論される他の工程又はサブプロセスを、図1に示すような生物学的廃水処理システムで実施することもできる。上記のように、興味深い発見の1つは、都市廃水を生物学的に処理する間に生成されるバイオマスは、バイオマスのPHA蓄積能力が改善又は強化されるように調整又は処理することができるということである。同じ観点で、RBCODの75%より多くが揮発性の脂肪酸及びアルコール以外の化合物で構成された廃水流でさえ、バイオマスのPHA蓄積能力を強化することができたことに気づき、分かったことは意外であった。
HRASTバイオマスは、PHAを蓄積する微生物で強化された。PHA小粒を選択的に染色することが知られているバイオマス試料のナイルブルーA染色を、エピ蛍光顕微鏡検査法によって検査した(図2)。明るい赤色の蛍光視野をもたらした染色は、バイオマス中の細菌の大部分がPHAを貯蔵する収容能力を有することを示した。
HRASTバイオリアクター及び除濁装置でのグラブサンプル(図1の位置L及びL)からのバイオマスでのPHAの測定は、PHAの相当の代謝回転が起こっていることを明らかにした。2日にわたってとられた4つの試料(A〜D)では、PHA含有量は、流出水分離の後よりHRAST内で一貫して高かった(図3)。Lからとられた混合液グラブサンプルは、流入廃水及び再循環バイオマス流の合流位置から出発してHRAST水理学的滞留時間の50%を過ぎたバイオマスの状態を表した。
までのHRASTでのPHAの推定生産量は、平均して毎時73kg−炭素(kg−C/h)に相当した。Lと、Lから出る濃縮バイオマス流との間で、同程度の量の炭素が消費された。しかし、VFA及びアルコールの消費は、PHAに変換された炭素の一部を占めた(すなわち、平均して26kgのC/h)だけで、PHA合成がVFA及びアルコールとしてのRBCOD以外のRBCOD供給源から起こっていることを示唆した。
HRASTバイオマスのPHA蓄積能力は、51%g−PHA/g−VSSにまで高いと推定された(実施例2及び実施例3)。これらの観察は、VFA及びアルコールの含有量が低いないし無視できる都市廃水中のRBCODが、強化されたPHA蓄積能力を有するバイオマスを生成するために活用することができることを示唆した。都市廃水を処理する実験室規模のバイオリアクターによるものであるが、連続した調査(実施例5)は、バイオマス飽食刺激性環境への特定の考慮をバイオマス中のPHA蓄積の動態に向けて適用することができることを明らかにした。
この実物大の生物学的廃水処理場は、一次沈殿を含まなかった。したがって、バイオマス含有量は、一般にバイオマスが吸着して保持することができる流入粒子状有機物によって影響されるとみなされた。さらに、砂及び石質の除去は有効でなかった。バイオマスは、一般より高い割合の無機含有量を含有することが観察された。廃水処理場は、今日PHA生成のために用いられていないが、現実的な実物大の場面での本発明の原理の可能性の証明を確立するために、この試験で調査された。
都市廃水RBCODでPAPを強化したバイオマスでのオンデマンド供給制御によるPHA蓄積−方法I
PHAは、実施例1に記載される実物大のHRASTプロセスから収集された活性汚泥(WAS)により流加バッチで蓄積された。PHA蓄積は155Lのステンレス鋼反応器で実施し、蓄積RBCODのためにVFAに富む発酵乳処理流出水を用いた(33.6g/Lの可溶性COD、30.9g−COD/L VFA及び100mg/L未満の可溶性全窒素)。空気を反応器にスパージし、混合のために曝気を供給し、ならびに流加バッチプロセスで必要な溶存酸素(DO)も供給した。VFAに富む発酵槽流出水の一定分量(330mL)を、制御されたパルス投入で反応器に添加し、添加間隔はバイオマス呼吸量の変化に基づいて調節した。蓄積プロセスの開始前に測定されたバイオマスの固有呼吸量と比較してバイオマス呼吸量が減少したときにVFAに富むRBCODを注入することにより、オンデマンド供給制御を確立した。DO濃度は2mg/Lより上に保持した。反応器内の温度は15℃に制御し、蓄積プロセスは24時間後に終了した。
このように供給されたとき、HRASTバイオマスは、24時間後に推定で36(32)%g−PHA/g−VSS(g−TSS)のPHA蓄積能力(PAP)を示した(図4)。PHAは95重量%のポリヒドロキシブチレート及び5重量%のポリヒドロキシバレレートのコポリマーであった。図4での傾向は、バイオマスが24時間までにPHA蓄積の最大収容能力に到達しなかったことを示唆した。傾向から推定されたバイオマスの収容能力は、38%g−PHA/g−VSSであった。
都市廃水RBCODでPAPを強化したバイオマスでのオンデマンド供給制御によるPHA蓄積−方法II
PHAは、実施例1に記載される実物大のHRASTプロセスから収集された活性汚泥(WAS)により流加バッチで蓄積された。実験室規模の反応器(Biostat(登録商標)B plus、Startorius Stedim Biotech)を用いた。蓄積は、70%(容積比)の酢酸及び30%(容積比)のプロピオン酸のVFA混合物により、25℃で24時間実行した。オンデマンド供給制御は、VFAの消費によるpHの上昇に基づいて確立した。供給量制御のためのpH設定点は、VFAに富むフィードの最初の投入の前に、蓄積プロセスの最初における初期pHで規定した。
このように供給されたとき、反復された蓄積実験において、HRASTバイオマスは、推定で51(46)%及び43(39)%g−PHA/g−VSS(g−TSS)の24時間PHA蓄積能力を示した。PHAは、名目で67重量%のポリヒドロキシブチレート及び33重量%のポリヒドロキシバレレートのコポリマーであった。
参照評価方法を用いるバイオマスのPHA蓄積能力(PAP)
異なる供給源から来る、又は同じバイオリアクターから経時的に来るバイオマス試料を比較するために適用された基本的な参照評価方法に従って、PHA蓄積能力(PAP)を評価した。バイオマスのグラブサンプルを飢餓に相当する条件から得、0.5g−VSS/Lまで水道水で希釈した。良く混合されて曝気された流加バッチ反応器を使用した。位置、利用できる設備及び/又はポリマーを特徴付ける他の並列的な目的によって、流加バッチ反応器は少なくとも1L、及び多くとも500Lの実用容量を有していた。溶存酸素は、1mg/Lを上回るように維持された。温度及び初期pHは、バイオマス供給源の環境と同等に維持された。これらの参照蓄積能力実験では、RBCODの2つの濃縮された一定分量を反応器に加えた。酢酸ナトリウムの濃縮保存溶液をRBCODとして用いた。第1のRBCOD投入を、実験の開始と定めた。第2のRBCOD添加は、6時間後又は基質消費のために溶存酸素が増加した後のいずれか先にきたときに実行した。各RBCOD投入は、1g−COD/Lの階段的増加を与えた。第2のパルス供給が消費される(溶存酸素が増加する)までか24時間経過のいずれか先に来るまで、蓄積傾向を監視した。事実上、これらの基準となる蓄積は参照RBCOD供給源に関して行われ、そのことによって蓄積は多くとも24時間、基質の消耗なしに維持された。
図5に典型的な結果を示すが、そこでは、PHA蓄積の傾向は回帰分析によって下記式:
PAP=A+A(1−exp(−kt))
の実験関数に当てはめられ、上式で、
PAP=t時間の蓄積を参照するPHA蓄積能力
=初期PHA含有量又はPAPを推定する実験定数
=外挿したPHA蓄積収容能力の実験定数
k=PHA蓄積の動態を推定する速度定数(h−1
である。バイオマスのPHA含有量は、GCMS(Werker A、Lind P、Bengtsson S、Nordstrom F、2008年、Chlorinated−solvent−free gas chromatographic analysis of biomass containing polyhdroxyalkanoates.Water Research 42:2517〜2526頁。)及び/又は較正FTIR(Arcos−Hernandez M、Gurieff N、Pratt S、Magnusson P、Werker A、Vargas A、Lant P、2010年、Rapid quantification of intracellular PHA using infrared spectroscopy:An application in mixed cultures.Journal of Biotechnology 150:372〜379頁。)によって確立された方法に従って実施された。
最良適合線から、推定された6時間(PAP)及び24時間(PAP24)の蓄積能力を、g−PHA/g−VSSの割合又は百分率として比較した。飽食のために置かれたバイオマスと流入廃水とを混合する戦略が蓄積速度にどのように影響したかを実証するために、速度定数も考慮した。
例示すると(実施例5、実験E2を参照)、実物大の都市廃水処理場から来る活性汚泥についてPAPの強化を測定するために、参照PAP評価を実施した。1,400,000人相当の人口を対象にした欧州の大きな処理場から、バイオマスのグラブサンプルを得た。本発明の方法に従って、活性汚泥のグラブサンプルは、都市廃水を同様に処理する2つの実験室規模のバイオリアクターに播種するための接種源になった。実物大の処理場からの活性汚泥接種源のそれぞれの現存する6時間及び24時間のPAPは、7%及び17%g−PHA/g−VSSであることが観察された。1つのSBR(SBRRF)は、混合液に対する流入廃水の混合比が3となるように、飽食のために稼働させた。他のSBR(SBRSF)では、推定で0.5mg−COD/g−VSS/minの平均の量当たり最大飽食RBCOD供給速度を適用した。本発明の方法を適用してから21日後に、両方のSBRのPAPは有意に強化され、PAP(PAP24)は、SBRRFについては31(53)%g−PHA/g−VSS、及びSBRSFについては22(43)%g−PHA/g−VSSであった(図5)。
異なる供給体系で稼働させ、異なる活性汚泥の供給源で開始させた、2つの並行した実験室規模のバッチ連続式反応器での都市廃水の処理。
都市廃水を生物学的に処理するために、2つの実験室規模(4L)のバッチ連続式反応器(SBR)を並行して稼働させた。実験室規模のSBRに向ける前に、懸濁固形物を除去するために流入廃水を篩にかけた。欧州の150個のコミュニティを対象にした下水道から、合計で1,700,000m/日の廃水流量の廃水を直接に得た。接種源としての2つの異なる活性汚泥供給源で開始し、2つの実験室SBRから収集された活性汚泥が示したPAPを、経時的に調査した。実験の第1のラウンド(E1)では、実施例1に記載されるHRASTからの活性汚泥を、出発培養として用いた。実験の第2のラウンド(E2)では、実施例4に記載される従来の地域の活性汚泥廃水処理場から採取された活性汚泥グラブを用いた。E1は、強化されたPAPを既に示しているバイオマスから開始し、経時的な、及びより制御された実験状況での本発明の方法によるPAPの維持の範囲を調査することを目指した。E2は、低いPAPを有するバイオマスから出発し、本発明の方法を適用することによってPAPを強化する能力を調査することに向けられた。
両方の反応器は、名目固形物滞留時間(SRT)を1日、水理学的滞留時間(HRT)を0.9時間として同じように運転した。可溶性CODに基づく有機負荷速度6g−COD/L/日を各々に適用した。2つのSBRは、以下の段階を含む反復周期で運転した:
1.流入水供給及び反応 40分
2.廃棄活性汚泥(WAS)排出 30秒
3.活性汚泥沈殿 80分
4.処理廃水のデカント 3分
E1については、流入水供給及び反応は、好気的に維持された。SBR操作で唯一の際立った特徴は、流入水供給の形態であった。SBRの高速供給(SBRRF)は、1L/minの流量で流入廃水を速やかに供給された。SBRの低速供給(SBRSF)は、0.075L/minのずっと遅い一定流量で供給された。流入水ポンプ輸送の前の混合液容積は、1Lであった。1周期につき3リットルの廃水を加えた。WAS排出容積は、1周期につき57mLに等しかった。溶存酸素(OD)濃度は自動オン/オフ調節によって1〜3mg/Lに維持され、曝気オフ時のDO消費傾向を用いて酸素摂取速度(OUR)を推定した。反応器の温度は20℃に制御し、pHは監視したが制御しなかった。
篩にかけた流入廃水の平均濃度は、以下の通りであった:420mg−TSS/L、350mg−VSS/L、640mg−COD/Lの全COD、224mg−COD/Lの可溶性COD、97mg−N/Lの全窒素、及び12mg−P/Lの全リン。廃水流入水中の揮発性脂肪酸の濃度は、グラブサンプルで検出不可能なものから58mg/Lの全VFAまで変動した。アルコール(エタノール及びメタノール)は検出されないことが観察され、予想された機器検出限界に基づきそれぞれ5mg/L未満であると想定された。
流入廃水のRBCOD濃度は、Ekama,G.A.、Dold,P.L.、Marais,G.V.(1986年)Procedures for determining influent COD fractions and the maximum specific growth−rate of heterotrophs in activated−sludge systems.Water Science and Technology、18(6)、91〜114頁、によって記載される好気的バッチ試験法に従って判定した。廃水を篩にかけ(GF/C、孔径1.2μm)、選択された容量を上述の4LのSBRの1つからの混合液の選択された容量と一緒に、曝気及び撹拌されたバッチ反応器(3L)に加えた。混合液は、溶存酸素プローブを備えている呼吸計(0.3L)へ再循環させた(0.45L/min)。規定の間隔で、再循環を中断し、溶存酸素枯渇曲線から酸素摂取速度(OUR)を推定した。E1の間に数度、RBCODをこの方法によって評価した。推定されたRBCODは変動した(43〜144mg−COD/L)が、可溶性COD(SCOD)に対するRBCODの割合は一貫し、平均で0.48±0.04g−COD/g−CODであることが判明した。したがって、およそ3g−COD/L/日のRBCODに基づく容積有機負荷速度でSBRを稼働させた。
これらのRBCOD評価に基づいて、SBRRF及びSBRSFのバイオマスへのRBCODの推定された平均ピーク供給速度は、それぞれ112及び8mg−COD/L/minであった。
E1については、SBRを77日間稼働させ、SBRRF及びSBRSFはそれぞれ4リットルに4.5及び4.15mg−VSS/Lの平均VSS濃度で安定していた。その結果、1リットルでの各周期の開始時の反応器バイオマスへのRBCODの平均の量当たりピーク供給速度は、SBRRF及びSBRSFについて6.2及び0.5mg−COD/g−VSS/minであった。
廃水生物学的処理性能は両方のSBRで類似し、全CODで70%、可溶性CODで65%、全窒素で30%及び全リンで40%の平均汚染物減少であった。
E1については、SBRRF及びSBRSFからのWASのPAPを5回(22、36、43、66及び77日目)、及び両方のSBRで同じ日に評価した。参照PAP評価方法(実施例4)は、並行する4L反応器で実施した。図5(実施例4)に傾向の典型的な結果を示すが、そこでは、蓄積の傾向は前記のように回帰分析によって当てはめられた。
最良適合線から、推定された6時間(PAP)及び24時間(PAP24)の蓄積能力を比較した(g−PHA/g−VSS百分率)。さらに、推定された速度定数(実施例4ではk)は、PHA蓄積の動態における任意の系統的シフトの表示を可能にした。SBRRF及びSBRSFの両方は、同等の結果を与えた。PAP及びPAP24は、SBRRFについてはそれぞれ22±5及び38±5%g−PHA/g−VSSと推定され、SBRSFについてはそれぞれ20±7及び42±9%g−PHA/g−VSSであった。蓄積の速度定数は、変動することが観察された。しかし、それにもかかわらず、蓄積速度定数はSBRSFについてより変動的で、平均してより低く(0.08±0.06h−1)、速度定数は経時的に、及び運転の36日後に統計学的に有意に低下した。SRBRFについての平均推定PAP速度定数は、0.12±0.04h−1であった。
これらの結果は、SBRRF及びSBRSFの両方が蓄積能力を維持することを示唆した。しかし、類似した蓄積動態を維持することにおいて、SBRSFはSBRRFと比較して超過時間が容認された。それにもかかわらず、E1からの結果は、VFA及びアルコールの含有量とは無関係にRBCODに基づいて都市廃水を処理する活性汚泥でPAPを持続させる能力を確認した。バイオマスのより大きな刺激は、バイオマスへの流入廃水負荷が他の場合に抑制的でないレベルで加えられる限り、向上した蓄積動態を維持する傾向があった。抑制は、確立された方法で評価することができる(実施例7)。飽食条件は、バイオマスへの量当たり最大負荷を達成する観点から評価することもできる。0.5mg−COD/g−VSS/minの平均の量当たり推定ピークRBCOD負荷が、バイオマスで蓄積能力を維持するのに十分であった。しかし、結果は、より高い量当たりRBCOD負荷速度がより高いPHA蓄積動態を可能にする傾向があることを示した。
この量当たりピーク供給速度が活性汚泥バイオマスでPAPを強化するのに十分であるかどうかの問題に答えるために、並行したSBRを空にし、洗浄して再開した(E2)が、今度は、7(及び17)%g−PHA/g−VSSの既知の低PAP(及びPAP24)の活性汚泥接種源で再開した(実施例4)。E1からの運転条件へのわずかな変更により、混合及び曝気なしで1L/minで3Lの流入廃水をSBRRFに入れることによって、SBRRFに「一気に投入」した。流入水が完全に導入されたところで、曝気及び混合を開始した。したがって、E2のSBRRFは、流入水混合比を3として運転された(実施例7)。
運転の21日後、PAP(及びPAP24)は、SBRRF及びSBRSFについて31(53)及び22(43)%g−PHA/g−VSS(TSS)であることが観察された(図5、実施例4)。第2の参照PAP評価は、運転の35日後に実施した。結果は再現された。SBRRFのPAP(PAP24)は、16(41)%g−PHA/g−VSSであった。SBRSFのPAP(PAP24)は、15(39)%g−PHA/g−VSSであった。
要約すると、これらの知見は、実際の都市下水RBCODの処理での強化されたPAPを実証することによって本発明を裏づける。
異なる供給源からの活性汚泥の、及び参照RBCOD供給源を用いた刺激による、誘導されたバイオマス呼吸の測定。
参照RBCOD(酢酸塩)濃度の関数としてバイオマス呼吸を評価した。活性汚泥(AS)混合液の試料は、パイロットスケール(PSAS)、実験室規模(LSAS)及び実物大(FSAS)廃水処理プロセスから得た。LSASは、実施例5の実験E2で収集されたバイオマスであった。同様に、FSASは、実施例5の実験E2で実験室規模の反応器に接種をするために用いられた、実物大の処理場からのバイオマスであった。
PSASは、スウェーデンで技術研究及び開発のために運転され、高濃度の畜産廃水の処理から強化されたPAPを有するバイオマスを生成するパイロットプラント規模の施設に由来した。パイロットプラントは、バッチ連続式反応器(SBR)からなった。SBRは、12時間周期で運転され、400Lの実用容量を有した。SBRでのバイオマス保持は、重力沈降によった。名目廃水水理学的滞留時間(HRT)は1日であり、プロセスは1日と8日の間の様々な汚泥年齢(固形物滞留時間又はSRT)で作動された。1〜2g−RBCOD/L/dの有機負荷速度を適用し、廃水処理プロセスで微生物増殖を制限しないように、必要に応じて栄養素を供給した。この活性汚泥バイオマスは、実施例2に記載される方法に従って、6時間で55%を超えるg−PHA/g−VSSというかなりのPHA蓄積能力を日常的に示した。
したがって、それぞれおよそ55、40及び17%g−PHA/g−VSSの予想されたPAP範囲を与えるPSAS、LSAS及びFSASがシステムから選択された。
混合液グラブサンプルは、飢餓環境条件に最も良く似ていたバイオリアクターのゾーン又は期間からとられた。バイオマスペレットは、遠心分離(4000×gで10分間)によって、少なくとも3反復で、かつ混合液の少なくとも30mLの容量から収集した。ペレットを105℃で乾燥させ、混合液の全懸濁固形物を推定するために計量した。その後、標準方法に従ってVSSを推定した。バイオマス濃度をおよそ1g−VSS/Lにするために、それぞれの混合液サブサンプルを水道水で同様に希釈した(5回)。希釈したASの一定量(120mL)を250mLのショットフラスコに入れ、それをその後密封し、密閉されたボトルは、予備曝気のため、及び飽和近くの初期溶存酸素(DO)濃度を確立するために、1分間激しく振盪させた。濃縮された保存溶液(10mg−COD/mL)から少量を加えることによって、大量の酢酸塩を、新たに曝気した混合液に加え、内容物を速やかに混ぜて120mLの標準BODボトルへ移した。一部の液体を押しのけながらDO電極をボトルに浸し、溶存酸素交換の外部供給源から容器内容物を封鎖した。容器内容物は、磁気撹拌機によって良好な混合を維持した。良好に混合したBODボトル中の溶存酸素の消耗を経時的に記録し(LDO101プローブを備えたHach HQ40d)、引き続いて起こる消耗曲線の線状勾配から酸素摂取速度(OUR)を推定した。SOURは、導かれた希釈活性汚泥濃度によってOURを標準化することによって推定した。以下のように誘導呼吸量(SOURi)を計算するための参照として、固有呼吸量を適用した:
SOUR(S)=SOUR(S)−SOUR(S=0)
上式で、
SOUR=固有呼吸を参照する誘導呼吸
SOUR=基質濃度の関数としての観察されたSOUR
S=RBCOD−酢酸塩(基質)濃度
である。
我々が実施した以前の実験と一致して、バイオマス呼吸量の刺激が経験的モデルによく適合することが観察された:
上式で、
SOUR=誘導された、量当たり酸素摂取速度
m=有機基質刺激へのバイオマス応答係数
S=刺激を提供する初期のRBCOD濃度(mg−COD/L)
=計測可能なバイオマス応答に対するRBCOD濃度
=最大呼吸を達成するRBCOD濃度
SOURmax=最大の現存する、量当たり酸素摂取速度
である。
広範囲のPAPを代表する混合液の3つの供給源から、全ての例において、最大呼吸が100mg−COD/LのRBCOD−酢酸塩濃度によって達成されることを観察した(図6)。さらに、SOURmaxは、これらの選択されたバイオマス供給源からのPAPの程度と一緒に増加した。これらのデータは、既知のかなりのPAPを有するバイオマス(PSAS)について、10mg−COD/LのRBCOD−酢酸塩濃度によってSOURがかなりのものになることを示唆した。酢酸塩はバイオマス応答を表す参考を提供するが、RBCODの他の形態が順化歴に依存して異なる程度にバイオマス呼吸を刺激することができることが予期された。
異なる供給源からの活性汚泥のための、及び一次流出都市廃水を用いる刺激による、誘導されたバイオマス呼吸の測定。
流入廃水ブレンドの関数としての混合液のバイオマス呼吸を評価した。活性汚泥(AS)混合液の試料は、実験室規模(LSAS)及び実物大(FSAS)都市廃水処理プロセスから得た(実施例6を参照)。2つの異なる都市廃水を評価し、それぞれのAS混合液グラブサンプルを、適用した廃水に十分に順応させた。LSASは、都市廃水で生成された(実施例5)。FSASは、大規模な欧州の都市処理場で生成された(実施例4)。この試験のために用いられた廃水試料は、砂、石質及び油脂の除去を含む一次処理を経ていた。
活性汚泥は、飢餓環境条件に最も良く似ていたバイオリアクターのゾーン又は期間からとられた。活性汚泥グラブサンプルのVSS濃度は、少なくとも3反復で評価した。混合液の容量(少なくとも30mL)からのバイオマスペレットは、遠心分離(4000×gで10分間)によって収集した。ペレットを105℃で乾燥させ、全懸濁固形物濃度を推定するために計量した。その後、標準方法に従ってVSSを推定した。混合液サブサンプルを水道水で同様に希釈して(5回)、VSS濃度をおよそ1g/Lにした。それらの組合せで120mLの混合物が生成されるように、希釈された混合液及び廃水の一定分量を選択した。これらのバイオマス及び基質の容量を別々の250mLのショットフラスコに入れ、それを密封し、密閉された両方のボトルは、予備曝気のため、及び飽和近くの初期溶存酸素濃度を両方で確立するために、並行して1分間激しく振盪させた。バイオマス及び廃水量を合わせ、速やかに混合して120mLのBODボトルに移した。一部の液体を押しのけながらDO電極をボトルに浸し、溶存酸素交換の外部供給源から容器内容物を封鎖した。容器内容物は、磁気撹拌機によって良く混合した。良好に混合したBODボトル中の溶存酸素の消耗を経時的に監視し(LDO101プローブを備えたHach HQ40d)、引き続いて起こる消耗曲線の線状勾配から酸素摂取速度(OUR)を推定した。混合比(D)の関数としてのバイオマスの誘導された量当たり呼吸(SOUR)は、計測された固有呼吸速度に対して参照され、一方でさらに、廃水自体に由来する観察されたOURに応じて補正された:
上式で、
SOUR=誘導された、量当たり酸素摂取速度
OUR=混合比の関数としての観察されたOUR
OUR=流入廃水についての観察されたOUR
D=適用された容積混合比(混合液に対する廃水)
=加えた流入廃水容量
=加えた活性汚泥(混合液)容量
=容量V中のVSS濃度
=合わせた容量中の活性汚泥部分
=合わせた容量中の流入廃水部分
である。
予想されたように、既知の高いPAPを有するLSAS(実施例4)は、流入廃水と合わせたときに、より高いレベルの呼吸を示した(図7)。しかし、いずれの場合にも、最大レベルに関して有意に高い呼吸が、0.2の混合比によって既に起こっていた。順化されたLSASに加えた流入廃水グラブサンプルは、抑制物質の存在を示した。1を超える混合比は、この特定の流入廃水グラブサンプルからのLSAS活性を妨げ始めるのが観察された。
懸濁バイオマスの増殖及び連続供給による実施例。
プロセス構成(図8)は、流入廃水と再循環バイオマスとの規定の混合比(実施例7)を達成することによって飽食を刺激することを意図する。バイオマスの貯蔵所は、再循環必要流量の融通性を可能にするように維持される。オンラインの監視点は冗長性をもって示され、及び例示のために示される。RBCODを含有する流入廃水(1)は、qの容積流量でプロセスに放出される。1つ又は複数のブロワー(2)によってシステムに供給及びスパージされる空気によって、選択された場所で好気的条件が制御及び維持される。流入廃水の水質は、走査分光法などの技術によって懸濁及び溶解している汚染物含有量についてオンラインで監視される(WQ)。流入水流qを曝気し、生じた溶存酸素レベルをオンラインで監視する(DO)。飢餓環境から放出される流入前曝気廃水及び再循環活性汚泥(11)は、再循環流量q11の調整によって選択された混合比で合わされる(3)。再循環懸濁固形物(SS11)及び溶存酸素(DO11)の濃度は、オンラインで監視される。容積流動(q)を有する合流混合液(4)及び飽食刺激バイオマス濃度(X)は、容量Vを有する短いHRTの良く混合された「接触」反応器Aへ放出される。反応器Aは曝気されてよい。溶存酸素レベル(DO)は、プロセス制御のためのバイオマス呼吸量の評価のために、反応器Aの直前で、又はその中で監視される。反応器Aの後に、混合液は、好ましくは容量Vのプラグフロー設計である反応器B(5)に入り、廃水からの少なくともRBCODの生物学的除去に向けて適用される。処理された廃水はバイオマス分離へ放出され(6)、処理された廃水流出水が排水される(7)。濃縮されたバイオマスは、流出水分離の後にさらなる濃縮/貯蔵反応器Cに向けられ(8)、それに対しては、バイオマスを持続させるだけのために十分な曝気を供給することができる。貯蔵下の最終的なバイオマス濃縮からの上清をデカントし(9)、プロセス流入水(1)に向ける。再循環させたバイオマスは反応器Dの良く混合された完全に好気的な飢餓環境に入り(10)、廃棄活性汚泥はSRT制御のために規定の流量(q12)で収集される(12)。収集されたバイオマスは汚泥処理に導かれ、その間、PHAが蓄積し、付加価値製品として回収される。
実施例7に関して、飽食を誘導するための混合比は、以下によって与えられる:
反応器Aでの推定される再循環バイオマス濃度は、以下の通りである:
接触反応器Aでの水理学的滞留時間(θ)は、以下の通りである:
混合及びパイプ容量(3及び4)を無視すると、Sの流入水RBCOD濃度のための適用された飽食供給速度(Q)及び量当たり飽食供給速度(q)は、以下によって推定することができる:
パイプ容量を無視すると、バイオマス飽食刺激傾向の測定値は、以下によって与えられる:
反応器Cのごくわずかに維持されたバイオマス活性を無視することができるならば、活性好気的プロセス容量に基づく汚泥滞留時間SRT(θ)は以下によって推定される:
バイオフィルムバイオマスの増殖及び連続供給による実施例。
プロセス構成(図9)は、流入廃水と再循環バイオマスとの規定の混合比(実施例7)を達成することによって飽食を刺激することを意図する。実施例8に示すものに類似した方法でオンライン監視を適用することができるので、オンライン監視はここには含まれない。プロセスは、飽食刺激及び少なくとも廃水RBCODの生物学的処理の役目をする、良く混合された接触反応器(A)及び主反応器(B)を含む。バイオマスは、反応器A及びBの中で曝気され(10)、良く混合された媒体上のバイオフィルムとして増殖させる。これらの種類のバイオフィルム反応器は、移動床バイオリアクター(MBBR)と一般に呼ばれる。脱落の自然過程によって、又はバイオフィルムへ追加のずり応力を意図的に加えることによって起こるバイオフィルムバイオマスの脱離は、分離ユニットプロセスへ放出され(7)、そこから処理された流出水(8)が排水され、廃棄バイオマスが収集される(9)。収集されたバイオマスは汚泥処理に導かれ、その間、PHAが蓄積し、付加価値製品として回収される。流入廃水(1)は前曝気されて、MBBR−A(2)に導かれる。流入水流の一部分を主反応器(3)へ直接に迂回させるという選択肢が存在する。バイオフィルム媒体は、例えばエアーリフト(4)システムを用いてMBBR−Aへ再循環される。MBBR媒体送出速度は、エアーリフト運転条件によって、及び媒体又は液体の向きを変えてMBBR−B(5)に戻すことによって、制御することができる。したがって、迂回路(5)は、このバイオマス(媒体)再循環で、MBBR−BからMBBR−Aへより多くの媒体及びより少ない液量を送るために使用することができる。したがって、流入廃水と再循環流との混合比は、迂回路流を含む流量の組合せによって制御される。MBBR−A接触反応器での飽食刺激の後、廃水は、少なくともRBCOD処理のために主MBBR−B反応器に導かれる(6)。バイオフィルム媒体も飽食刺激の後にMBBR−Bに導かれる(6)が、MBBR−Aでの媒体の水理学的滞留時間は、バイオフィルム媒体の選択的な保持によって液体の水理学的滞留時間と分離されてもよい。したがって、媒体バイオフィルムを含むバイオマスは、MBBR−Aへの水圧流によって強いられるものより長い期間、飽食へ曝露させることができる。
懸濁バイオマスの増殖及び半連続的供給による実施例。
プロセス構成(図10A)は、流入廃水と再循環バイオマスとの規定の混合比(実施例7)を達成することによって飽食を刺激することを意図する。実施例8に示すものに類似した方法でオンライン監視を適用することができるので、オンライン監視はここには含まれない。バッチ連続式反応器は、流入水の供給(A)、廃水処理(B)、バイオマスの分離及び流出水排水(C)、バイオマスの再懸濁及び廃棄(D)の段階(図10B)を循環させられる。流入廃水(1)は前曝気され、良く混合された飽食刺激接触反応器(E)に導かれる。流入水供給の間、流入水供給と再循環バイオマスとの設定された混合比を達成するために、混合液を再循環させる(2)。合流再循環流(3)は、主反応器Fに入る。流入水が導入され、少なくとも廃水のRBCODが処理された(B)ところで、再循環を維持することができる。重力(C)による流出水とバイオマスとの分離を可能にするために、混合及び曝気を停止する。別の実施形態では、バイオマスの分離は、溶存空気浮上法を用いて達成することもできる。処理された流出水(4)を排水し(C)、再曝気及び混合(D)の後、廃棄活性汚泥を収集することができる(5)。収集されたバイオマスは汚泥処理に放出され、その間、PHAが蓄積し、付加価値製品として回収される。
低い残留汚泥生成を並行して目的にした都市廃水処理によってPHA生産能力を有するバイオマスを生成するための例示的な包括的プロセス模式図。
この実施例は、PHA生成及び最終的に低い残留汚泥生成のために都市廃水処理から活性汚泥を生成するための概念上のプロセス模式図を提供する(図11)。
篩分け及び石質除去の後の流入都市廃水(1)を、高度一次処理ユニットプロセス(2)に導く。高度一次処理は、沈殿が容易な及び容易でない粒子状有機物の除去を達成する。ユニットプロセス(2)は、塩化第二鉄及びカチオンポリマーなどの化学物質投入(3)を必要とすることがある。塩化第二鉄は、廃水中の溶存リンレベルも低減する。強化された一次処理からの排水は、一次固形物濃厚液(6)、ならびに粒子状有機物がかなり低減されているが可溶性RBCODが残留している流出水である。(2)からのRBCOD流出水は、(4)において、(8)からの戻り(飢餓)活性汚泥と、任意選択で分離器(12)からのVFAに富む側流と一体化される。(4)での流水混合は、PHA貯蔵代謝を推進する、バイオマスに対する異なる飽食応答を刺激するように設計されている。バイオマス飽食応答は、高負荷バイオリアクター(5)で飢餓に向かって促進される。
「飽食」バイオリアクター(5)は、廃水からRBCODを除去するのに役立つ。したがって、(5)からの流出廃水は、流入水(1)有機含有量に関して処理されたとみなすことができる。反応器(5)は、設計上、好気的、無酸素的、又は嫌気的であってよい。この実施例は「活性汚泥」としての懸濁微生物増殖のためであるが、これらの原理はバイオフィルム技術を用いるPHA産生バイオマスの増殖に容易に応用される。同じプロセスの別の実施形態では、バイオリアクター(5)は、例えば好適に設計されたプラグフロー反応器構成で達成することができるように、飽食及び飢餓の両方の代謝を可能にすることができる。
(5)からのバイオマス及び廃水を分離し(7)、バイオマスは保持貯蔵所(8)へ放出される。保持貯蔵所は「飢餓」条件をさらに提供することができ、好気的、微好気的、無酸素的又は事実上嫌気的に維持することができる。(4)及び(5)で飽食活性の結果として貯蔵されるPHAは、(5)、(7)及び/又は(8)でのその存在中に進行する微生物代謝の結果として消費されるはずである。(7)からの清澄化流出水は、脱窒及びより困難な有機炭素除去(9)のために設計されたユニットプロセスでのさらなる処理を必要とすることがある。移動床バイオリアクター技術は、これらの目的に好適である。PHA蓄積のためのプロセス及びバイオマス生成技術の実際問題として、廃水処理のポリシング(9)は必須でないが、ケースバイケースの特定の放流水水質基準を満たすためにフロースキームに組み込む必要がある場合があることに注意されたい。処理された都市廃水は、排水される(10)。
一次固形物濃厚液(6)を発酵させて(11)、RBCODに富む液体流を与える。示していないが、それらに限定されないが例えば油脂及び脂肪などの、流入原水から収集された他の有機残留物も、発酵槽負荷に寄与することができる。発酵した流出水を分離し(12)、RBCODに富む流出水は、戻りバイオマス(4)で「飽食」応答を増加させるために利用することができる。(12)からの保持された有機固形物は嫌気消化(21)へ放出され、固形物の破壊及び有機残留物の減少(24)と流出水(23)が生じる。流出水(23)は放流の前にさらなる処理を必要とすることがあり、流出水(23)をポリシングユニットプロセス(9)に流すことによってこの目的を達成することが可能である場合がある。バイオガス(25)は、嫌気消化(21)から生成される。
(5)によって生成される過剰なバイオマスは(8)から廃棄することができ、そうすることで、活性汚泥固形物滞留時間を制御することができる。過剰なバイオマスは蓄積プロセス(13)でRBCODの供給源(14)と合わされ、それによって、RBCODはバイオマスのPHA蓄積能力を実現するために用いられる。(13)からのバイオマスはPHAに富み、分離(15)の後にPHA回収システム(17)へ誘導される。流出水(16)は、(14)のRBCOD含有量に関して処理される。
PHA回収プロセス(17)は化学的投入(18)を必要とし、PHAに富むバイオマスの乾燥、PHA抽出及び残留する非PHA有機熱分解又は焼却の活動を伴う。(17)からの排出物は、PHA及び無機のPに富む灰である。したがって、(8)からのバイオマスは、(17)においてエネルギー再生利用の寄与のために最終的に消費される。
低い残留汚泥生成を並行して目的にした都市廃水処理によってPHA生産能力を有するバイオマスを生成するための例示的なプロセス模式図。
この実施例(図12)では、プロセススキームは実施例11に示すものと同じである。しかし、この場合、一次処理(2)は「高度」ではなく、そのことは、流入水(1)からは、容易に沈殿可能な有機固形物だけが反応器(5)の前で除去されることを意味する。活性バイオマスで飽食応答を刺激する負荷条件の下で、バイオリアクター(5)は可溶性RBCODを除去する。同時に、バイオマスは、物理的吸着(いわゆる接触安定化)による流入水CODのコロイド状部分の除去のために用いられる。吸着された粒子状物質を有するこのバイオマスは反応器(8)に導かれ、そこで、吸着された粒子状物質の加水分解及び生物分解を達成するための滞留時間が提供される。さらに、(8)での滞留時間は、最終的な飢餓条件がバイオマスで達成されるようなものである。したがって、(8)から(5)に戻って再循環されたバイオマスは、飢餓代謝活動からくるものであり、新しい飽食周期に入るように刺激される。したがって、反応器(5)は、バイオマスの飽食刺激、可溶性RBCODの生物学的除去、及び沈殿が容易でない流入粒子状CODの物理的除去を達成する。

Claims (10)

  1. a.易生物分解性の化学的酸素要求量(RBCOD)を含有する都市廃水であって、平均して前記RBCODの50%超が、揮発性の脂肪酸及びアルコール、とは異なる化合物を含むような都市廃水を処理ゾーンに誘導する工程と、
    b.前記廃水から汚染物を除去することによって前記処理ゾーンで前記廃水を生物学的に処理し、バイオマスを生成する工程と、
    c.前記バイオマスのポリヒドロキシアルカノエート(PHA)蓄積能力を、
    i.前記バイオマスを交互に繰り返される飽食条件及び飢餓条件に曝露することと、
    ii.前記バイオマスを飢餓条件に曝露した後に、前記バイオマスを前記都市廃水中の前記RBCODに曝露することにより、0.5mg−COD/g−VSS/minを超える平均の量当たりピーク飽食RBCOD供給速度と組み合わせて5mg−COD/L/minを超える平均のピーク飽食刺激性RBCOD供給速度を加えることによって、選択された期間の間前記バイオマスを飽食条件に曝露することにより前記バイオマスを飽食期に入るように刺激することと、
    によって強化する工程と、
    を含むことを特徴とする都市廃水の処理方法。
  2. 前記バイオマスを飽食期に入るように刺激することが、飽食条件の間に前記バイオマスが利用できるRBCODのピーク濃度が平均して10mg−COD/L〜2000mg−COD/Lとなることを達成することを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記バイオマスを刺激することが、前記バイオマスの現存最大呼吸量の少なくとも40%であるピーク呼吸量に前記バイオマスを到達させる飽食条件へと前記バイオマスを刺激することをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 前記処理ゾーンに流入都市廃水流を導く工程と、
    前記バイオマスの少なくとも一部を再循環させ、前記再循環されたバイオマスと前記流入廃水を混合する工程と、
    バイオマスの再循環速度を、(1)オンライン監視により判定された前記流入廃水の水質、又は(2)誘導されたバイオマス呼吸量に基づかせる工程と、
    を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. 前記バイオマスの前記PHA蓄積能力を強化する工程が、
    a.飽食条件の間に前記バイオマスが利用できるRBCODの平均ピーク濃度を10mg−COD/L〜2000mg−COD/Lに維持することと、
    b.2kg−RBCOD/M/日以上の容積有機負荷速度を含む廃水を提供することと、
    c.バイオマスを前記廃水から分離し、該分離されたバイオマスを再循環させ、再循環されたバイオマスに対する廃水の容積混合比が約0.1から約5.0となるように前記バイオマスを流入廃水と混合することと、
    d.前記バイオマスの固形物滞留時間を4日間未満に維持することと、
    のうちの2つ以上をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  6. 揮発性の脂肪酸及びアルコールが50%以下であるRBCODを含む流入廃水を廃水処理システムへと誘導する工程と、
    前記廃水を生物学的に処理し、前記廃水から汚染物を除去し、及びバイオマスを生成する工程と、
    前記処理後に、前記バイオマスを前記廃水から分離し、及び前記バイオマスを再循環させる工程と、
    前記再循環されたバイオマスに対する前記流入廃水の容積混合比が0.1から5.0となるように、前記再循環されたバイオマスを前記流入廃水と混合する工程と、
    前記処理、前記再循環、及び前記混合中に、
    (1)少なくとも1回、前記バイオマスが飽食条件にさらされる前に飢餓条件にさらされるように、前記廃水処理システム内で前記バイオマスを交互に繰り返される飽食条件及び飢餓条件にさらすことと、
    (2)前記バイオマスの現存最大呼吸量の少なくとも40%であるピーク呼吸量に前記バイオマスを到達させる飽食条件へと前記バイオマスを刺激することと、
    によって前記バイオマスのPHA蓄積能力を強化する工程と、
    を含むことを特徴とする流入廃水の処理方法。
  7. 前記廃水を生物学的に処理する工程はバイオマスを生成し、前記バイオマスにおけるPHA蓄積能力が、汚泥滞留時間及びRBCOD負荷を制御することによってさらに強化されることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  8. 前記バイオマスを混合液のピークRBCOD濃度が少なくとも10mg−COD/Lである飽食条件にさらすことによって、前記バイオマスのPHA蓄積能力を強化する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項に記載の方法。
  9. RBCODに基づく容積有機負荷速度が2kg−COD/m/日以上であることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  10. 前記バイオマスの前記PHA蓄積能力を強化する工程が、
    a.飽食条件の間に前記バイオマスが利用できるRBCODの平均ピーク濃度を10mg−COD/L〜2000mg−COD/Lに維持することと、
    b.2kg−RBCOD/M/日以上の容積有機負荷速度を含む廃水を提供することと、
    c.バイオマスを前記廃水から分離し、該分離されたバイオマスを再循環させ、再循環されたバイオマスに対する廃水の容積混合比が約0.1から約5.0となるように前記バイオマスを流入廃水と混合することと、
    d.前記バイオマスの固形物滞留時間を4日間未満に維持することと、
    のうちの2つ以上をさらに含むことを特徴とする、請求項に記載の方法。
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