JP5854250B2 - 人工知能装置 - Google Patents
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Description
エキスパートシステムはルール群から構成されるプログラムであり、固定である推論エンジンと可変である知識データベールから構成されている。推論エンジンは規則群を用いた推論を行っており、推論の論理としては命題論理、述語論理、認識論理、様相論理、時相論理、ファジー論理等が規則群として使用されている。知識データベースは一般的に専門家の知識を入力することにより構成するが、定式化してみると規則間で矛盾している等の問題が文献等において指摘されている。
ニューラルネットワークでは、一般的に入力層、中間層、出力層の人工ニューロンをシリアルに接続し、人工ニューロン間の接続はシナプス学習させることにより実施する。シナプス学習としては誤差逆伝搬法(バックプロパゲーション)が一般的に用いられているが、バックプロパゲーションは下記に示すような欠点が文献等にて指摘されている。
・バックプロパゲーションでは、人工ニューロンで使われる伝達関数が可微分でなければ ならない。
・バックプロパゲーションによる学習での収斂は非常に遅い。
・バックプロパゲーションによる学習は、必ず収斂するとは限らない。
・広域的な最適解ではなく局所的な誤差最少点に収斂することが多い。 等
入力された情報から問題解決の手法を学習し、自律的に問題解決する人工知能は従来無い。また入力した情報に関して情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、文の種類、数式、化学式、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、および記録している関連情報との関係を分析し情報を検索し易い構造に整理して記録するとともに有用と判断した情報を自律的に記録し、情報と情報の間に関係性を有した知識体系として構築する人工知能、ロボットおよびソフトウェアは従来無い。また入力した情報を内部に構築した知識体系と照合して評価すること、一連の入力情報から常識および一般的な考え方を自律的に構築していくこと、一連の問題と解決方法に関する入力情報から類似の問題の解決方法を自然言語から自律的に生成することができる人工知能、ロボットおよびソフトウェアは従来無い。
本発明では人間の指示および学習により情報および情報の構造を分析・記録する処理を実施し、情報間の関係をパターン間の接続関係およびパターン間の処理により知識体系として構築していく。入力した情報に関して情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、文の種類、数式、化学式、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、および記録している関連情報との関係を分析し情報を検索し易い構造に整理して記録し、有用と判断した情報を自律的に記録し知識体系として構築するとともに入力した情報を内部に構築した知識体系と照合して評価し、評価結果に応じた処理(情報の記録、知識体系の更新・改良、指示内容の実行、質問に対する回答)を自律的に実施する。情報に含まれている単語の一部を一般化し、逐次入力される情報と情報の有意な関係を情報に対応するパターンの集合とパターンの集合との関係を強化することにより抽出し、一連の入力情報から常識および一般的な考え方を自律的に構築していく。また一連の問題と解決方法に関する自然言語による入力情報から類似の問題の解決方法を自律的に生成する人工知能、ロボットおよびソフトウェアを実現する。さらに人工知能の中で構築される知識体系が現実に整合して処理できるかという「記号接地問題」を解決し、「暴走しない人工知能」を実現する。
パターンは文および文章のように概念を表現することも可能である。また、パターンは逐次、関連するパターンを励起し、励起したパターンに数々の処理を実行させることが可能である。さらに、画像情報、情報の処理および動作を行うために駆動装置を駆動するための信号を生成することも可能である等、扱うことができる範囲が非常に広い概念である。
単語、数、数式、記号に対応するパターンを生成すると、様々な概念はこれらのパターンの組合せで表現することができる。単語、数、数式、記号からパターンへの変換は識別できるものであれば特に形式に制約は無い。本発明の実施例では各単語に識別番号を割り当てることにより実施した。(例えば「私」という単語の単語識別番号は「0」、助詞の「は」の単語識別番号は「1」等々)新規の単語が発生した場合には識別番号を逐次追加することにより対応することができる。
人間の思考または情報をパターンとして表現し、パターンからパターンへの自律的な遷移を実現するために本発明に特有の記録ユニットを使用している。図54に記録ユニットの機能概要を示す。記録ユニットは情報に関する各種の特性を記録している。記録する特性の例としては、情報の内容であるパターン、他の記録ユニットとの接続情報(接続数、接続先、接続先との関係性)、記録ユニットが励起するための条件(照合条件、合致条件)、パターンの分析結果(情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、文の種類)等がある。文の種類としては、平常文、疑問文、命令文、条件文、真実、事実、規則、常識、定義、論理、説明、仮説、予測、意見、感想、噂、数式、化学式等を識別し分析結果として記録する。また、情報の内容であるパターンは主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、文の種類、数式、化学式、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、および記録している関連情報との関係を分析し、情報を検索し易い構造に整理して記録する。情報が入力されると情報の分野、テーマ、文の種類、構文(主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、文の種類、数式、化学式、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか)を分析し、記録している情報との照合を行い情報の価値(信頼性、新規性、妥当性、整合性、既知の情報との関係)を評価する。評価した結果、価値のある情報は分野、テーマ、既知の情報との関係を整理して記録器に記録する。
既知の情報との関係としては原因と結果、事象と理由、説明と結論、概略と詳細、類似の意味、反対の意見等、様々なものがある。これらの関係性の設定は人間の指示または情報と情報の関係を学習することによる自律設定により実施する。
このように情報は関連情報と関係性を有した知識体系として記録されるので、ある情報が入力され、該当する記録ユニットが励起すると、励起した記録ユニットから関連する記録ユニットの情報(接続先、接続先との関係性)を呼び出し、適切な記録ユニットを逐次、励起し必要な情報を検索していくことが可能となる。従来の人工知能では情報に含まれる単語を検索キーとして関連文書を検索し、欲しい情報との相関が大きいものを選択するという手法が主として取られている。従って、関連文書の情報に誤りがあっても、相関が大きいものは回答として出力されるという欠点がある。本発明では入力情報を既に評価済みの知識体系と妥当性、整合性を評価した後に知識体系に組み入れていくので、人間が教育を受けながら正しく知能を向上させていくのと同様に誤った情報を排除しつつ知識体系を構築していくことができる。
また従来の人工知能技術(データ検索、ニューラルネットワーク)では人工知能が出力した結果の妥当性評価を詳細に行うのが困難である。なぜならば、データ検索では複雑な検索アルゴリズムを介して相関計算等が実施されるため、人間が理解する形式および論理で途中状況をトレースするのが難しいからである。またニューラルネットワークも多数の人工ニューロン間の結合を機械学習で強化していくことにより出力結果を生成するが、学習の過程を人間が理解できる形式、論理または言語でトレースするのが困難である。一方、本発明では各記録ユニットの情報(照合および合致(励起)の条件、パターン、パターン間の接続関係、接続関係のあるパターンとの関係性およびパターンの分析結果)は全て人間が理解できる言語、記号で表現することができる。また各記録ユニットと接続関係のある記録ユニットおよび接続の関係性についても明確であるので論理展開についても把握できる。本発明による人工知能装置は全ての処理過程が人間に可視的であり、理解可能な透明性のあるシステムである。
内部に構築する知識体系は真実、事実、規則、常識、定義、論理に基づいて構築し、これらと整合しない情報は知識体系に取り込まない。全処理は人間が理解できる言語または記号で表示することができるので透明性のあるシステムとなっている。
また人工知能の中で構築される知識体系が現実に整合して処理できるかという「記号接地問題」に関しては、本人工知能装置の知識の源泉は人間が教示する現実に対応する「言語、文、文章、記号、数式、物理式、化学式」をパターンに変換し、パターン間の接続関係として実装したものであり、構築される知識体系は元々、現実と整合した構造となっていることから本質的に解決されたものとなっている。人工知能研究者の一部では「認知科学では、神経科学、認知心理学、情報科学、さらには文化人類学などの手法も交えて人間の知性についての研究を進めているが人間の知性の仕組み全体は分かっていない。従って人間の知性に相当する人工知能の実現は困難である。」との意見があるが、人間の知性の仕組み全体は分からなくとも、人間の知性に相当する人工知能の実現は可能と考える。本人工知能装置は人間が築いてきた知性、知識を言語、文、文章等の情報として逐次入力し評価していき、価値があると判断した情報を既に記録している知識との関係を分析して知識体系に自律的に組み込んでいく。入力情報の価値を評価し、価値があると判断した情報に分析結果を付加し、整理した形として構築した知識体系は人間の知性に相当するデータベースとなっている。本人工知能装置は構築した知識体系を活用し、ある問題に関する関連データを検索する。検索された関連データと関係を有する情報に関しても、接続先、関係性を識別することができる。処理の過程(考え方のプロセス)において適切な関係性のものを逐次、選択していくことにより、複数の関連情報から適切なものに絞り込み、思考プロセスを適切な目標に向けて自律的に進めていくことが可能である。本人工知能装置は真実、事実、規則、常識、定義、論理に相当する情報を逐次入力していくことで、情報と情報の接続関係を自律的に生成していく。情報を入力すると情報に対応する数々のパターンが励起し、パターンの集合(概念)とパターンの集合(概念)との間の接続関係を強化していく。文、文章は単独で存在するのではなく、文脈(コンテキスト)の中で位置づけされる。本人工知能装置は入力した文に応じて対応するパターンが励起し、励起したパターンの接続関係記録部には、当パターンが励起する前に励起したパターンの履歴が転写され、関連するパターンとの接続関係が逐次強化する。つまり、文に対応するパターンは全て関連する文との関係、つまり文脈(コンテキスト)を踏まえて励起するように学習が自律的に進んでいく。このような情報間の接続関係を真実、事実、規則、常識、定義、論理に相当する情報について実施していくと、真実、事実、規則、常識、定義、論理に相当する知識体系を自律的に生成することができる。学習が進むと本人工知能は入力された情報が既に記録している情報と整合しているが、整合していないかの識別が可能となる。つまり、真実、事実、規則、常識、定義、論理に相当する知識、知性を獲得したことになる。
以下では従来の人工知能技術であるエキスパートシステム、ニューラルネットワーク、有限オートマトンおよび人工知能用プログラミング言語との相違について説明する。
エキスパートシステムはルール群から構成されるプログラムであり、固定である推論エンジンと可変である知識データベールから構成されている。推論エンジンは規則群を用いた推論を行っており、推論の論理としては命題論理、述語論理、認識論理、様相論理、時相論理、ファジー論理等が規則群として使用されている。知識データベースは一般的に専門家の知識を入力することにより構成するが、定式化してみると規則間で矛盾している等の問題が文献等において指摘されている。
一方、本発明における処理はプログラムのように固定ではなく、処理をパターンからパターンへの変化で表現している。処理はパターン間の接続を変更することにより変更可能である。エキスパートシステムでは規則群を用いた推論による論理展開(命題論理、述語論理、認識論理、様相論理、時相論理、ファジー論理等)のみが処理の対象であるが、本発明では論理展開以外の処理(関連性定義、新規性検出、評価等)も可能であり、エキスパートシステムより柔軟性が高いシステムとなっている。また、エキスパートシステムが推論エンジン(固定)、知識データベース(可変)という半データ駆動のシステムであるのに対し、本発明では関数、処理もデータ的に扱うことが可能であり、完全データ駆動のシステムとなっている。エキスパートシステムはルール群から構成されるプログラムであるため、プログラム言語の制約も受ける。本発明では、処理に関してもデータ的に扱える完全データ駆動のシステムであるため、処理の実行中に処理の変更、追加等を容易に実施することが可能である。これは処理を表現するパターンとパターンとの接続を変更することにより実施する。通常、プログラム言語によるプログラミング処理の場合、処理の変更を実施する場合は再プログラミングおよび再コンパイルが必要であるが、本発明では処理の変更、追加等は該当するパターンとパターンの接続関係をローカルに変更することにより実施できるので、再コンパイルのようにシステム全体を再構築する必要は無い。
次に有限オートマトンとの相違について説明する。有限オートマトンは、ある時点では1つの状態しかとらないという制約があり、この制約のため、本発明では実現可能である複数の状態を同時にとるという動作を実施することが困難である。人間の思考の内、意識に相当するものは1つの状態をとるという動作で表現することは妥当と考えるが(励起した思考が他の思考を抑制する動作を表現)、人間の無意識に相当する動作の表現としては、1つの状態しかとれないという制約は妥当でないと考える。(無意識の思考では思考間の抑制が弱く、複数の思考が並行して動作することが可能であるため)本発明においてはパターンの励起を1つに制約する必要はないので、有限オートマトンのような制約は無い。(意識および無意識に相当する思考をパターンとして表現できる。)無意識に相当する思考とは、意識に相当する思考のように明示的になる前段階の思考に対応するものを想定している。また複数のパターン励起による並行処理が可能である。(並行処理におけるパターン間の干渉の問題は処理ラインを分離することにより解決できる。)
以下ではニューラルネットワークとの相違について説明する。本発明では記録ユニット間の接続について非常に柔軟に対応することが可能である。パターンとパターンの接続は個々に指定して実施することが可能である。多対多の結合、多段の結合、フィードフォワード結合、フィードバック結合等、あらゆる結合を指定、設定することができる。一方、ニューラルネットワークでは、一般的に入力層、中間層、出力層の人工ニューロンをシリアルに接続し、人工ニューロン間の接続はシナプス学習させることにより実施する。シナプス学習としては誤差逆伝搬法(バックプロパゲーション)が一般的に用いられているが、バックプロパゲーションは下記に示すような欠点が文献等にて指摘されている。
・バックプロパゲーションでは、人工ニューロンで使われる伝達関数が可微分でなければ ならない。
・バックプロパゲーションによる学習での収斂は非常に遅い。
・バックプロパゲーションによる学習は、必ず収斂するとは限らない。
・広域的な最適解ではなく局所的な誤差最少点に収斂することが多い。 等
一方、本発明では記録ユニット間の接続にバックプロパゲーションのような、繰り返し型の最適値探索の手法は用いていないので、上記のような欠点を有さない。
最後に人工知能用のプログラミング言語との比較について示す。本発明では基本的な処理(パターンの検索、照合、比較、差異抽出、記録、出力、パターン間の演算処理等)についてはプログラミング言語での実装を想定しているが、個々の思考に対応する処理の内容についてはパターンを分析し分析結果に応じて制御を行うデータ駆動型のシステムとなっているため個々にプログラミングすることは不要である。入力した情報(言語)を評価し、評価結果に応じて処理を進めていくシステムである。従って、処理の実行中に処理の変更、追加等を容易に実施することが可能である。通常、プログラム言語によるプログラミング処理の場合、処理の変更を実施する場合は再プログラミングおよび再コンパイルが必要であるが、本発明では処理の変更、追加等は該当するパターンとパターンの接続関係をローカルに変更することにより実施できるので、再コンパイルのようにシステム全体を再構築する必要は無い。また、プログラミング言語では、プログラムで使用する変数、定数、関数等の名称は厳密に指定しないと動作しない。これに対して本発明では個々の情報を自然言語に対応するパターンとして表現し、処理はパターン間の接続により実施するので、類似のパターンでの処理を可能にする等、多少の曖昧さがあっても動作するシステムを構築することも可能である。つまり、多少の曖昧さがあっても処理が可能であるという、より人間の思考処理に近いシステムの構築が可能である。(情報の検索は自然言語を使い、同じ意味の文の検出、新規性の検出、記録している情報との整合性確認、相違点抽出等が可能である。)
本発明の実現方法は従来の人工知能、ロボット等で採用しているエキスパートシステム、有限オートマトン、ニューラルネットワークおよび人工知能用のプログラミング言語の機能をカバーするのみならず、それらが有していない機能および柔軟性(完全データ駆動システム、機能拡張の柔軟性(局所的な変更で機能追加可能)、曖昧さを許容するシステムへの対応等、無意識(複数の状態)の模擬機能、並行処理への対応、接続の多様性(フィードフォワード、フィードバック、多対多結合等)、可微分性の制約が無いこと、バックプロパゲーションにおける収斂の問題が無い等)を有したシステムとなっている。
人間の思考は大きく2つに分類することができる。一つは思考の内容であり、もう一つは思考の仕方(手順、プロセス、考え方)である。本発明の実施例では思考の内容に関しては自然言語を変換したパターンとして扱い、思考の仕方をプログラムで処理手順を設定することにより機能を実現している。思考の内容は多種多様であるが、思考の仕方は共通的、一般的である。例えば、入力情報の処理としては文の種類(平常文、疑問文、命令文、条件文)に応じて対応する処理を設定することができる。平常文であれば入力情報の信頼性、妥当性を評価し、価値が有ると評価すれば知識体系に組み入れていく。疑問文であれば記録している知識体系から関連情報を検索し、適切な情報があれば回答として出力する。命令文であれば、過去に同様の命令を実施した経験の有無、実施手順、実施した場合の影響を評価し対応を決定する。条件文であれば、条件に相当する内容の成立性を知識体系または外部情報から分析し、分析結果に応じた処理を行う。以上に述べた思考の仕方に相当する部分をプログラムで処理内容を実装することにより、多種多様な思考の内容は自然言語のままで処理することができる。従って、非常に柔軟性、拡張性のある人工知能が非常に小さな開発コストで実現することが可能である。(従来の人工知能では思考の内容に相当する部分もプログラムで実装する必要があり各機能の実現のためには大きな開発コストを要する。)図54に示した記録ユニットは本人工知能を動作させる上で、情報(思考、概念)から情報(思考、概念)への遷移を情報間の関係性を利用することで実現できることを示している。人間は思考する際に、思考内容をどのように変化させるかを関係性(原因と結果、事象と理由、説明と結論、概略と詳細、類似内容、反対の意見等)を使用して実施しており、本人工知能も情報(パターン)から情報(パターン)への遷移をパターン間の関係性を使用して遷移させることが可能である。ある情報が入力された場合、関連情報は多岐にわたるが、関連情報の内、各思考段階において適切な関係性(原因と結果、事象と理由、説明と結論、概略と詳細、類似内容、反対の意見等)を選択することにより思考のステップを思考の仕方に沿って次のステップに移行させることができる。
記録ユニットの励起方法としては大きく分けて3通りある。一つ目はパターン制御器から検索用のパターンを各記録ユニットに照射し、相関のある記録ユニットを励起する方法である。二つ目はパターン照射器から各記録ユニットの接続情報記録部に対し設定した期間における励起履歴を照射し、励起条件を満足した記録ユニットを励起する方法である。三つ目は記録ユニットに記録されている関連する記録ユニットとの接続情報(接続数、接続先、接続先との関係性)を使い、適切な関係性を有する記録ユニットを励起する方法である。本人工知能ではこれらの励起方法を各処理において適宜活用することにより、思考パターンを遷移させる上で最も適切な記録ユニットを励起するようにしている。
本人工知能は自律学習の機能も有している。外部から入力した情報により該当する記録ユニットは逐次励起されていくが、この励起の履歴はパターン照射器という箇所に記録される。各記録ユニットが励起する毎に、励起した記録ユニットの接続情報記録部に励起履歴の一部(励起した時点から過去にさかのぼった一定期間の励起履歴)を転写することにより、励起した記録ユニットと励起に関係が強いと考えられる記録ユニットとの接続関係が逐次、強化される。入力情報が学習データである場合、学習データを逐次入力していくことにより、学習データ間の関係(論理関係、因果関係、時系列関係等)が強化される。学習完了後は情報を入力すると、その情報に関連する学習データが逐次励起し、学習した内容が自動的に想起される。なお、各ステップにおいて複数の記録ユニットが同時に励起することが可能である。
本発明では入力情報の処理を個々にプログラムするのではなく、機械に情報と情報の関係を分析する方法、知識体系の構築の方法および問題解決の方法、入力した情報を一般化する方法等、入力情報の処理の方法を実装することにより実現する。言語、数、数式、記号で表現された情報を解釈し、解釈した結果に応じて適切な処理を自律的に行う。従来では処理の内容はプログラムで表現されていたが、本発明では自然言語で表現された関連情報を検索、条件との照合、条件に応じた処理および分岐を実施することにより次ステップの処理を自律的に行うので、個々の処理の内容をプログラムする必要はなく、自然言語で処理の内容を指示することで済む。つまり各処理を逐次プログラムしていく必要は無く、既に自然言語で表されている知識を源泉として活用することができる。
また入力した情報に関して情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、文の種類、数式、化学式、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、および記録している関連情報との関係を分析し情報を検索し易い構造に整理して記録するとともに、真理、真実、事実、専門知識、規則および常識を情報と情報の間に関係性を有した知識体系として構築する。
初期では人間が処理の方法を教示し、機械は人間から教示された方法を記録、学習していく。ある程度、学習が進むと機械は自律的に処理を実行するようになる。機械の処理結果を人間が確認し、処理が誤っていれば機械に通知し、処理の修正を適宜行う。学習はパターンとパターンとの関係を指定することにより実施する。自然言語で表現した概念と概念の関係を指定することにより機械は自動的にパターンとパターンとの関係として接続関係を生成していく。人間の思考プロセスは一般的に思考の内容と思考の仕方に区別することができる。思考の内容は多種多様であるが、思考の仕方は一般的、普遍的、共通的な特徴を有している。本発明では思考の内容に対応するパターンを思考の仕方に対応するパターンまたはプログラムで制御することにより思考のプロセスを適切かつ有意な方向に遷移させていく。情報と情報の関係も一対一の関係ではなく、多対多の関係である。ただし、その関係は一般化して対応づけることができる。例えば関係性は原因と結果、事象と理由、説明と結論、概略と詳細等のように識別することができる。思考パターンの遷移においては、思考段階に応じて各種の思考の仕方および情報と情報の関係の内、適切なものを選択していくことにより、効率的に目標に到達させることができる。このように従来では多種多様の処理を個別にプログラムする必要があったが、多種多様な処理に対応する部分は自然言語で設定し、思考の仕方および情報間の関係を選択する機能に関する部分をプログラムで実装することにより、大幅に開発に要する労力を削減することができる。なお、思考の仕方および情報間の関係の選択する機能に関してもパターン間の処理で実現することも可能である。
言語をパターンに変換し、文を構成する単語に対応するパターンの集合として表現し、単語間の意味的な関係をパターンとパターンとの接続関係で表現すると、文のもつ意味をパターンとパターンの接続関係で表現することができる。入力した情報は語列から単語の識別、単語の属性(品詞、意味)、文要素の分析、文の構造分析(主語、述語、主語の修飾、述語の修飾、修飾の関係)、文要素と文要素の関係分析(同じ意味、定義、反対の意味等)が実施され、文要素と文要素の関係をパターンとパターンの接続関係として対応付けることにより、情報と情報の意味の関係をパターンとパターンの接続関係に変換していく。パターンとパターンの関係は文要素と文要素だけでなく、文と文、文章と文章の関係についても設定することができる。これは、パターンをグループ化したものを新たなパターンとして定義することにより実施できる。パターンとパターンの関係(原因と結果、事象と理由、説明と結論、概略と詳細等)を示す特徴的な単語を検出すると、該当するパターン間に対応する関係を自律的に記録する。この記録されたパターン間の関係はパターン間の遷移を制御する際に活用することができる。
パターンとパターンの接続関係は論理関係、定義、帰属の関係、類似の関係、作用と結果の関係、推論の展開等、様々な関係を表現することが可能であり、また属性の継承、共通的特徴の継承と個々の特徴の識別ということも柔軟に表現することができる。
このように情報と情報の関係をパターンとパターンとの接続関係として設定していくことにより、情報は単独の状態で記録するのではなく、他の情報との関係をもった知識体系として記録することが可能となる。
情報と情報の関係は多岐の関係を有することになるが、情報間の関係(同じ意味、定義、反対の意味、類似、論理、原因、結果、詳細、概略、要約、関連情報等)をパターンの各処理フェーズ(思考プロセスの段階に対応)において適切なものを選択することにより、パターンからパターンの遷移を適切に制御することができる。
新規に入力した情報は既に記録している知識体系と照合し、整合性および新規性について評価することができる。真理、真実、事実、定義、規則および常識として識別し記録している情報と整合しない場合は、その情報は誤っている可能性が高い。一方、整合しているか整合していないかの判断ができない場合は、その情報を判断できるだけの知識が未だ蓄えられていないと考えられるため、人間に通知し判断を求めることにする。人間がその情報は正しいと判断できる場合は、その結果を機械に通知することとする。機械はその情報を説明または仮説という位置づけで記録し、将来別の情報を得ることにより、真理、真実、事実、定義、規則および常識の組合せで論理展開し、整合性および妥当性を確認できた時に、評価を実施した信頼性の高い情報として識別し記録することとする。
このように、情報をパターンに変換し、情報の種類、特徴を識別、分類して記録し、情報と情報の関係(論理的な関係、類似関係、相反関係、類推等、様々な関係)をパターンとパターンの接続関係として表現することにより、情報を知識体系として構築することができる。
問題の分析および問題点の明確化に関しても目標とする状態と現状の差異を検出、識別する方法を学習することにより実施する。また、各問題に対応する解決策も対応する処理を学習することにより実施する。学習はパターンの遷移の履歴を記録することにより行う。人間が教示した内容はパターンからパターンへの遷移として記録される。
学習が進むと、教示したプロセスはパターンからパターンへの遷移として自律的に実行され、教示した内容が実行されることになる。
人間の思考パターンの遷移は条件により遷移先が変わるという観点から、一般的に条件付き処理として表現することができる。本発明では言語の意味を解釈し、必要に応じて自律的に条件付処理に変換する。条件つき処理の条件がどのようなものであるかは、該当する言語から検索用のパターンを生成し、自律的に検索する。検索した情報が条件を満足するか否かの判断を実施し、満足する場合は該当する処理の実行を行う。人間が知識として使用している問題解決策を、そのまま言語として入力しても、その意味を逐次、解釈し条件付処理を自律的に進めていき問題を解決していく。処理の途中で新規の情報が必要な場合は、その情報要求を通知し、該当する適切な情報が獲得されると、その内容に応じた処理を実施する。
学習フェーズにおいては、パターンが励起すると、そのパターンが励起する以前の設定した期間において励起したパターンの履歴が参照され、励起したパターンとの接続関係が強化される。実用フェーズにおいては、記録した励起履歴の一部のデータを使用して各記録ユニットに記録した励起の条件と合致するかを確認し、励起の条件と合致した場合に該当パターンを励起する。パターンが励起すると、励起パターンの履歴が更新され、新しい状態において上記の動作を繰り返し、励起の条件と合致したパターンを逐次、励起していく。
本機械への教示はプログラミングすることなく、自然言語を逐次、入力していくことにより実施できる。入力した言語情報は構文、意味、既に記録されている情報との関係が分析され、分析結果に応じて、対応するパターンが励起し、処理が実行される。入力情報の価値評価と記録、指示された命令の実行、問題・課題に対する解決策の生成等、数々の処理の実施が可能である。
本機械の全体動作はパターン制御器にて管理する。各パターンの遷移サイクルで、情報入力、情報分析(文の種類、構文、意味等)、情報評価(新規性、信頼性、妥当性、有用性等)、情報処理(問題・課題の解決策の生成、記録、情報出力等)を実施する。
入力した文に含まれる単語の一部の特徴抽出および一般化を実施する。例えば、文中に出現する固有名詞は人物A、人物B、物C、物Dというように一般化する。逐次、文をパターンに変換し、変換したパターンを励起していく。この時、一般化したパターンも逐次、励起していくことになる。情報を数多く入力していくことにより、文を構成する特定のパターンとパターンの間の接続関係が強化されていく。入力した文は近傍の文と関係を有している。この関係は文を構成する単語と単語の関係で表現されるので、同じ関係は同一の単語間または類似の単語間の組合せで表現される場合が多い。文のパターンが励起する毎に、文に含まれる単語が励起するが、固有名詞等を一般化することにより、一般化した人物と人物または物との関係が強化されることになり、同様の文が出現する頻度が、固有名詞で表現した場合より多くなる。この効果により固有名詞に依存しない対象間の関係が抽出されることになる。また単語の特徴抽出により個々の単語間の関係では無く単語の特徴間の関係が抽出されるので特徴面からの一般化が可能となる。この関係は特定のパターンとパターンとの接続関係が強化するため検出することができる。特に多くの文例から強化された関係は、一般性を有することになり、常識または一般的な考え方に対応するものが抽出されていく。この常識または一般的な考え方は入力する文章群に依存する。つまり、ある文化に対応する文章群を入力すると、その文化に応じた常識または一般的な考え方が抽出されることになる。同一文化での文章群を入力した場合は考え方が同等と考えられるため、同一文化での多数により強化された考え方が抽出されることになる。
同様に数々の問題とその解決策について一部の単語の特徴抽出および一般化を実施して動作させることにより、問題とその解決策について一般化した関係を抽出することができる。情報入力による学習が進行すると本機械は類似の問題に対して解決方法を自律的に生成することができるようになる。
このように文を条件部と処理部に分け、条件付処理のパターン間接続を有した構造に変換する。また、条件部のパターンが励起すると、自律的に条件部が成立しているか否かを確認する処理を励起するようにする。このように文を条件付き処理の構造を有したパターンに変換すると、条件付処理で表現できる文が逐次、条件の成立性を確認しながら処理を進めていくという能動的な思考動作を実現することができる。一般的に人間の問題解決、行動決定は条件付処理で表現することができる。人間の問題解決策および行動決定策を自然言語で入力することにより本機械は自律的に条件付処理に変換した上で、条件の成立性を確認しながら処理を進めていくという能動的な思考動作が可能となる。人間の問題解決および行動決定に相当する動作をプログラミングすることなく自然言語で表現された知識(問題解決および行動決定に関する手順および思考方法)を入力することにより、人間が思考により問題解決または行動決定するように問題解決または行動決定を自律的に実施することが可能となる。
図1において1のパターン変換器は情報をパターンに変換する。変換されたパターンは3のパターン分析器において分析され分析結果に応じた処理が実施される。2のパターン記録器は照合および合致の条件、パターン、パターン間の接続関係および接続関係のあるパターンとの関係性を記録する。入力したパターンをパターン記録器の記録ユニットと照合し、関連するパターンが記録されているか否かの確認を行う。入力したパターンと同じ、または同等のパターンが記録されていれば該当のパターンを励起し、記録されていなければ新規パターンとして登録し励起する。励起(合致)したパターンの履歴は6のパターン照射器に記録される。ある記録ユニットが励起すると、それ以前に励起したパターンの履歴のデータから当該パターンとの接続関係のデータを生成して当該パターンの記録ユニットの接続関係記録部に記録する。また記録した励起履歴の一部のデータを使用して各記録ユニットに記録した励起の条件と合致するか確認し、励起の条件と合致した記録ユニットを励起する。初期段階においてはパターンとパターンの接続生成は人間からの教示により実施する。
パターンは文および文章のように概念を表現することも可能である。また、パターンは逐次、関連するパターンを励起し、励起したパターンに数々の処理を実行させることが可能である。さらに、画像情報、情報の処理および動作を行うために駆動装置を駆動するための信号を生成することも可能である等、扱うことができる範囲が非常に広い概念である。
本発明では入力情報の処理を個々にプログラムするのではなく、機械に情報と情報の関係を分析する方法、知識体系の構築の方法および問題解決の方法、入力した情報を一般化する方法等、入力情報の処理の方法を実装することにより実現する。言語、数、数式、記号で表現された情報を解釈し、解釈した結果に応じて適切な処理を自律的に行う。従来では処理の内容はプログラムで表現されていたが、本発明では自然言語で表現された関連情報を検索、条件との照合、条件に応じた処理および分岐を実施することにより次ステップの処理を自律的に行うので、個々の処理の内容をプログラムする必要はなく、自然言語で処理の内容を指示することで済む。
また入力した情報に関して情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、文の種類、数式、化学式、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、および記録している関連情報との関係を分析し情報を検索し易い構造に整理して記録するとともに、真理、真実、事実、専門知識、規則および常識を知識体系として構築する。
初期では人間が処理の方法を教示し、機械は人間から教示された方法を記録、学習していく。ある程度、学習が進むと機械は自律的に処理を実行するようになる。機械の処理結果を人間が確認し、処理が誤っていれば機械に通知し、処理の修正を適宜行う。学習はパターンとパターンとの関係を指定することにより実施する。自然言語で表現した概念と概念の関係を指定することにより機械は自動的にパターンとパターンとの関係として接続関係を生成していく。人間の思考プロセスは一般的に思考の内容と思考の仕方に区別することができる。思考の内容は多種多様であるが、思考の仕方は一般的、普遍的、共通的な特徴を有している。本発明では思考の内容に対応するパターンを思考の仕方に対応するパターンまたはプログラムで制御することにより思考のプロセスを適切かつ有意な方向に遷移させていく。情報と情報の関係も一対一の関係ではなく、多対多の関係である。ただし、その関係は一般化して対応づけることができる。例えば関係性は原因と結果、事象と理由、説明と結論、概略と詳細等のように識別することができる。思考パターンの遷移においては、思考段階に応じて各種の思考の仕方および情報と情報の関係の内、適切なものを選択していくことにより、効率的に目標に到達させることができる。このように従来では多種多様の処理を個別にプログラムする必要があったが、多種多様な処理に対応する部分は自然言語で設定し、思考の仕方および情報間の関係を選択する機能に関する部分をプログラムで実装することにより、大幅に開発に要する労力を削減することができる。なお、思考の仕方および情報間の関係を選択する機能に関してもパターン間の処理で実現することも可能である。
図3は語列から単語、品詞・意味、文要素、文要素間関係および修飾関係が逐次、識別されていく動作について示したものである。語が入力されると、語検出領域において、入力された語に対応(合致)する記録ユニットが励起する。語に対応する記録ユニットが逐次、励起していくと、語列に対応する単語が検出され、単語に対応する記録ユニットが励起する。各単語に対応する記録ユニットの接続関係記録部には、各単語に対応する語列との接続関係が生成されているので、パターン照射器において語列の履歴が照射されると、相関が大きいことが検出され、当該記録ユニットが励起する。単語パターンが励起すると、単語に対応する単語の品詞・意味のパターンが励起する。次に単語の品詞の出現パターンに応じて文要素および文要素間の修飾関係が検出される。修飾する単語が複数あり、修飾される単語と離れて位置し、どの単語がどの単語を修飾しているか品詞の順番だけで識別することが困難な場合は、単語の意味も使用した識別を実施する。(修飾する単語と修飾される単語の組合せの成立性を検出することにより識別することができる。)文要素間の関係(主語、述語、修飾関係)が識別されると、文要素間の関係が記録される。この関係から入力された文は、主部(主語と主語の修飾)および述部(述語と述語の修飾)に整理され、述語の修飾は、さらに、何を、いつ、どこで、なぜ、どのように実施したのかに整理され、文内パターンとして記録ユニット内に構造化した状態で格納される。
図4は時事文の例を示している。本文例を図3の処理により分析していく手順について示している。単語を検出すると、同時に単語の品詞および意味が分析される。品詞として名詞、動詞、形容詞、形容動詞、副詞、助詞等が識別される。名詞と助詞のタイプから主語の識別、修飾語の識別が実施される。修飾する単語が複数あり、修飾される単語と離れて位置し、どの単語がどの単語を修飾しているか品詞の順番だけで識別することが困難な場合は、単語の意味も使用した識別を実施する。修飾する単語と修飾される単語の組合せの成立性を検出することにより識別することができる。修飾関係を逐次、トレースすることにより、主語の修飾、述語の修飾部を識別することができる。述語の修飾部として、何を(O)、いつ(H1)、どこで(H2)、なぜ(H3)、どのように(H4)実施したのかを識別する。これは各文要素の助詞を識別することにより、修飾関係の途中か、それとも各修飾の文要素の区切りかを識別することにより実施できる。以上に述べた分析により、主語の修飾、主語、述語の修飾部(何を、いつ、どこで、なぜ、どのように)、述語を識別することができる。この分析結果は文内パターンの接続関係として定義され、図2における文内(単語)パターン接続情報として記録される。このような分析を実施することにより文が複文(文の中に文が存在し、単語の修飾等を実施する文)を厳密に解釈することができる。通常、文の中には複数の主語、述語、修飾語が存在する場合が多いが、どの主語と述語がメインであり、その他のものが何を修飾しているのかを厳密に識別することができる。入力文に対しこの分析を実施することにより、文と文の関係を厳密に識別することができる。文の主語、述語、修飾語対応で比較することにより、多様な比較(形式的比較、意味的な比較、比較箇所の指定等)ができる。また、過去に記録している文から情報を検索する時に、どの情報(どのような、誰が、何を、いつ、どこで、なぜ、どのように、何をしたのか)を検索したいのかを指定することができるので、欲しい情報をダイレクトに検索することができる。
質問文を上記で説明したように主語、主語の修飾、述語、述語の修飾(何を、いつ、どこで、なぜ、どのように)の形に変換する。この時、質問に対応する箇所については情報が
する検索パターンを生成することができる。また質問の回答として期待する文要素が何なのか(主語、主語の修飾部、述語、述語の修飾部)について検索パターンに設定する。こ
から生成した検索パターンをパターン記録器に照射し、相関があるパターンを検索する。
が、あれば回答の候補となる。複文の場合は質問に対応する述語の階層が重要である。つまり、検索パターンを照射し、関連パターンを検索した時に、質問に対応する述語が励起した階層から回答を抽出することが重要である。複文で述語が複数、存在する場合に、どの述語に対応する回答を期待しているのかを識別する必要がある。
パターンとパターンの接続関係は論理関係、定義、帰属の関係、類似の関係、作用と結果の関係、推論の展開等、様々な関係を表現することが可能であり、また属性の継承、共通的特徴の継承と個々の特徴の識別ということも柔軟に表現することができる。
このように情報と情報の関係をパターンとパターンとの接続関係として設定していくことにより、情報は単独の状態で記録するのではなく、他の情報との関係をもった知識体系として記録することが可能となる。
情報が入力されると情報に含まれている単語から意味を分析し、情報と等価な意味を示すパターンを生成する。このパターンは文の主語、述語、主語の修飾、述語の修飾、修飾関係を維持した状態で生成する。この生成したパターンを使って記録されているパターンと照合を行い、関連するパターンが存在するか否かの分析を行う。このように意味レベルで情報の検索を行うことができるので、文言が一致しなくても内容的の関連のある情報を検索することが可能となる。
新規に入力した情報は既に記録している知識体系と照合し、整合性および新規性について評価することができる。真理、真実、事実、定義、規則および常識として識別し、記録している情報と整合しない場合は、その情報は誤っている可能性が高い。一方、整合しているか整合していないかの判断ができない場合は、その情報を判断できるだけの知識が未だ蓄えられていないと考えられるため、人間の判断を求めることにする。人間がその情報は正しいと判断できる場合は、その結果を機械に通知することとする。機械はその情報を説明または仮説という位置づけで記録し、将来的に別の情報を得ることにより、真理、真実、事実、定義、規則および常識の組合せで論理展開できた時に、評価を実施した信頼性の高い情報として識別し、記録することとする。
このように、情報をパターンに変換し、情報の種類、特徴を識別、分類して記録し、情報と情報の関係(論理的な関係、類似関係、相反関係、類推等、様々な関係)をパターンとパターンの接続関係として表現することにより、情報を知識体系として構築することができる。
第2段階では情報の分野/テーマ分析を実施する。これは情報に含まれている単語から分野/テーマについて検出することが可能である。
第3段階では情報の種類識別を実施する。入力情報の種類の内、真理、真実、事実、定義、規則、常識については人間からの指定に従うこととする。説明、仮説、予測、意見、感想等については情報に含まれる単語(だろう、思う、考える・・等)から識別することが可能である。平常文、疑問文、命令文、条件文、感嘆文の識別についても含まれる単語から実施することが可能である。
第4段階では関心度評価を実施する。関心ある情報の分野/テーマを事前に設定しておき、情報の分野/テーマ分析結果と照合し合致するか否かを確認することにより評価することが可能である。
第5段階では新規性評価を実施する。これは入力情報および入力情報と意味的に等価なパターンを記録領域に照射し、関連するパターンの有無を確認する。関連するパターンが検出された場合はパターン間の相違点について比較し、新規パターンが有るか否かを評価することにより実施可能である。
第6段階では妥当性評価を実施する。これは入力情報と関連情報のパターンを単語間関係について定義した記録領域に照射し、文要素毎に整合、不整合を評価する。不整合が検出された場合は、入力情報と関連情報の信頼性(真理、真実、事実、定義、規則、常識、情報源の信頼度)を評価し、信頼性の高いものを優先的に採用し記録することとする。
図6は情報の信頼性、分野、テーマ、関心度について分析する動作例を示している。
図7において入力情報のパターンが[PA]であるとすると、[PA]のパターンが単語の意味等を格納した記録領域に照射され、該当する単語の意味が検索される。この検索を文構造(主語、述語、主語の修飾、述語の修飾)に対応づけて実施することにより、入力情報と意味的に等価なパターンを生成することができる。この意味的に等価なパターンを[PA#]と表現することにする。入力情報から関連情報を検索する場合、数々の検索方法を使用することができる。入力情報と厳密に一致する情報、意味的に等価な情報、一部が一致する情報等、検索の目的により選択することが可能である。
図8は意味的に等価なパターン[PA#]を照射し、関連する情報として[PB]が検出されたことを示している。[PB]に関しても同様に意味分析をすることにより、意味的に等価なパターン[PB#]を生成することができる。
図9は入力情報と既に記録している関連情報との関係について分析について示している。[PA#]と[PB#]の差異から一致するパターン、異なるパターンを抽出することができる。また[PA#]と[PB#]を単語間の関係定義(等価、類似、反対等)している記録領域に照射することにより、意味的な相違点について検出することができる。
単語間の関係定義された記録領域では各単語間の関係が接続関係により識別されている。このため、入力情報が励起した単語と、関連情報が励起した単語が意味的に同じであれば、同じ意味を示すパターンが励起し、意味が同じであるとの識別ができる。逆に入力情報が励起した単語と、関連情報が励起した単語が意味的に反対であれば、反対の意味を示すパターンが励起し、意味が反対であるとの識別ができる。図10は入力情報の有用性を評価し、有用であると評価された場合は情報の種類、分野、テーマ、関心度等の識別結果を付帯情報として追加し、所定の記録領域に記録する動作を示している。
問題の分析および問題点の明確化に関しても目標とする状態と現状の差異を検出、識別する方法を学習することにより実施する。また、各問題に対応する解決策案も対応する処理を学習することにより実施する。学習はパターンの遷移の履歴を記録することにより行う。人間が教示した内容はパターンからパターンへの遷移として記録される。
学習が進むと、教示したプロセスはパターンからパターンへの遷移として自律的に実行され、教示した内容が実行されることになる。
学習フェーズにおいては、パターンが励起すると、そのパターンが励起する以前の設定した期間において励起したパターンの履歴が参照され、励起したパターンとの接続関係が強化される。実用フェーズにおいては、記録した励起履歴の一部のデータを使用して各記録ユニットに記録した励起の条件と合致するか確認し、励起の条件と合致した記録ユニットを励起する。パターンが励起すると、励起パターンの履歴が更新され、新しい状態において上記の処理を実施し、各記録ユニットに記録した励起の条件と合致するか確認し、励起の条件と合致した記録ユニットを逐次、励起し処理に関する情報を自律的に検索していく。
本機械への教示はプログラミングすることなく、自然言語を逐次、入力していくことにより実施できる。入力した言語情報は構文、意味、既に記録されている情報との関係が分析され、分析結果に応じて、対応するパターンが励起し、処理が実行される。入力情報の価値評価と記録、指示された命令の実行、問題・課題に対する解決策の生成等、数々の処理の実施が可能である。
本機械の全体動作はパターン制御器にて管理する。各パターンの遷移サイクルで、情報入力、情報分析(文の種類、構文、意味等)、情報評価(新規性、信頼性、妥当性、有用性等)および情報処理(問題・課題の解決策の生成、記録、情報出力等)を実施する。
る情報を記録しておく。仮にパターン記録器内に条件に関する情報が記録されていない場合は、その旨を通知し、情報の追加入力を要求する。
条件に対応する情報が検索されると、この情報と入力文で記載されている条件との照合を実施する。照合結果が合致するか、否かに応じて処理を決定する。照合が合致した場合は、入力文に記載されている処理に対応するパターンを励起し、処理を実行する。
図14は励起のパターンが繰り返し出現すると、該当するパターンとパターンとの接続関係が強化される動作について示している。
次に入力情報の一般化について説明する。
入力した文に含まれる単語の一部の特徴抽出および一般化を実施する。例えば、文中に出現する固有名詞は人物A、人物B、物C、物Dというように一般化する。逐次、文をパターンに変換し、変換したパターンを励起していく。この時、一般化したパターンも逐次、励起していくことになる。情報を数多く入力していくことにより、文を構成する特定のパターンとパターンの間の接続関係が強化されていく。入力した文は近傍の文と関係を有している。この関係は文を構成する単語と単語の関係で表現されるので、同じ関係は同一の単語間または類似の単語間の組合せで表現される場合が多い。文のパターンが励起する毎に、文に含まれる単語が励起するが、固有名詞等を一般化することにより、一般化した人物と人物または物との関係が強調されることになり、同様の単語、文が出現する頻度が、固有名詞で表現した場合より多くなる。
この効果により固有名詞に依存しない対象間の関係が抽出されることになる。また単語の特徴抽出により個々の単語間の関係では無く単語の特徴間の関係が抽出されるので特徴面からの一般化が可能となる。この関係は特定のパターンとパターンとの接続関係が強化するため検出することができる。特に多くの文例から強化された関係は、一般性を有しており、常識または一般的な考え方に対応するものが抽出される。この常識または一般的な考え方は入力する文章群に依存する。つまり、ある文化に対応する文章群を入力すると、その文化に応じた常識または一般的な考え方が抽出されることになる。同一文化での文章群を入力した場合は考え方が同等と考えられるため、同一文化での多数により強化された考え方が抽出されることになる。
図15は入力文の一部の単語を一般化または特徴抽出したパターンを生成し、一般化したパターンを逐次入力していき一般化した単語に対応するパターン間の接続関係を強化することにより常識および一般的な考え方を構築する動作例について示したものである。
同様に数々の問題とその解決策について一部の単語の特徴抽出および一般化を実施して動作させることにより、問題とその解決策について一般化した関係を抽出することができる。情報入力による学習が進行すると本機械は類似の問題に対して解決方法を自律的に生成することができるようになる。
図16は問題および解決策のパターンを一般化して入力しパターン間の接続関係を強化することにより問題および解決策を一般化する動作例について示している。
図17は入力文を文の種類を検出する記録領域に照射し、文の種類(平常文、疑問文、命令文、条件文)を識別し、文の種類に応じた処理シーケンスを呼び出す動作例について示している。図18は条件付処理に対応する入力文(言語)が入力すると、条件の成立性について確認するパターンを励起することにより、条件に対応する情報を自律的に検索し、検索した情報を入力文に記載されている条件と照合した際に、合致すれば対応する処理を実行する動作について示している。
図19は言語で記録されている知識を活用し問題を自律的に解決していく動作例について示している。対象の状態を示すパターンを呼び出し、目標の状態との差異を検出する。差異を示すパターンから原因・課題を分析するパターンおよび対応する対応策のパターンを励起する。対応策に対応するパターンを実行し状態が変化すると、変化した状態について目標の状態に到達するまで上記の処理を繰り返す。
図20は情報を条件部と処理部に識別し文構造として整理した状態でパターン記録器に記録する動作例について示したものである。情報の単語を分析することにより情報の条件部と処理部を識別することができる。例えば、「A」「が」「B」「の時」「C」「を実施せよ」という文では[「A」「が」「B」「の時」]が条件部であり、[「C」「を実施せよ」]は処理部である。また、「A」「が」「B」「なら」「C」「は」「D」「である」という文では[「A」「が」「B」「なら」]が条件部であり、[「C」「は」「D」「である」]は処理部である。
このように文を条件部と処理部に分け、条件付処理のパターン間接続を有した構造に変換する。また、条件部のパターンが励起すると、自律的に条件部が成立しているか否かを確認する処理を励起するようにする。このように文を条件付き処理の構造を有したパターンに変換すると、条件付処理で表現できる文が逐次、条件の成立性を確認しながら処理を進めていくという能動的な思考動作を実現することができる。一般的に人間の問題解決、行動決定は条件付処理で表現することができる。人間の問題解決策および行動決定策を言語(文)で入力することにより本機械は自律的に条件付処理に変換した上で、条件の成立性を確認しながら処理を進めていくという動作が可能となる。人間の問題解決および行動決定に相当する動作をプログラミングすることなく言語(文)で表現された知識(問題解決および行動決定に関する手順および思考方法)を入力することにより、人間が思考により問題解決または行動決定するように問題解決または行動決定を実施することが可能となる。
図21において”a“,”i“,”u“,”e“,”o“,”ka”,”ki”,”ku”,・・・”po”は語に対応する記録モジュールを表現している。入力する文の例として「わたしはせんせいです。」を考える。この文の場合、登録した記録ユニットで表現すると、”wa”,”ta”,”si”,”ha”,”se”,”n“,”se”,“i“,”de”,”su”,”.“となる。単語に対応する記録ユニットとしては「わたし」(代名詞、私)、「は」(助詞、は)、「せんせい」(先生、名詞)、「です」(助動詞、です)、「。」(記号、文の最後)を登録しておく。登録は語列のパターンが単語の構成パターンと一致した時に該当する単語の記録ユニットが励起するように設定ことで実施する。図21、図22に各単語を励起する語列のパターンを示している。
図23は入力文として”wa”,”ta”,”si”,”ha”,”se”,”n“,”se”,“i“,”de”,”su”,”.“という語列を入力した時の語に対応する記録ユニットが励起している動作について示したものである。語に対応する記録ユニット「わ」「た」「し」「は」「せ」「ん」「せ」「い」「で」「す」「。」が逐次、励起している様子が分かる。
図24は語に対応する記録ユニットの励起を励起パターンの履歴として表現したものである。
図25〜図40は例文を入力し、語列から単語、単語の意味、品詞が識別され、さらに文要素(主語、述語、修飾語)が識別される動作について示している。
入力した例文を以下に示す。(「ひらがな」の語列を本機械に入力)
図25 例文1:わたしはせんせいです。=(私は先生です。)
図26 例文2:わたしはほうかごぶかつでてにすをおしえます。
=(私は放課後部活でテニスを教えます。)
図27 例文3:わたしはつよくするためてにすをきびしくおしえます。
=(私は強くするためテニスを厳しく教えます。)
図28 例文4:わたしはせんせいですか。=(私は先生ですか。)
図29 例文5:わたしはなにですか。=(私は何ですか。)
図30 例文6:わたしはなにをおしえますか。=(私は何を教えますか。)
図31 例文7:わたしはどのようにおしえますか。=(私はどのように教えますか。)
図32 例文8:わたしはなぜおしえますか。=(私は何故教えますか。)
図33 例文9:わたしはいつおしえますか。=(私は何時教えますか。)
図34 例文10:わたしはどこでおしえますか。=(私は何処で教えますか。)
図35 例文11:わたしがせいとならてにすをやさしくおしえます。
=(私が生徒ならテニスを優しく教えます。)
図36 例文12:わたしがせんせいならてにすをきびしくおしえます。
=(私が先生ならテニスを厳しく教えます。)
図37 例文13:わたしはせいとですか。=(私は生徒ですか。)
図38 例文14:わたしはきょうしですか。=(私は教師ですか。)
図39 例文15:わたしはてにすをやさしくおしえますか。
=(私はテニスを優しく教えますか。)
図40 例文16:わたしはてにすをきびしくおしえますか。
=(私はテニスを厳しく教えますか。)
図41 入力した情報(例文1〜例文3)、質問文(例文4〜例文8)と対応する回答お よび英語への変換例を表示
図42 質問文(例文9,10、例文13〜例文16)と対応する回答、条件文
(例文11、12)および英語への変換例を表示
本例では知識として例文1〜例文3を本人工知能装置に入力した。その後、例文3から例文10および例文13から例文16に示す質問文を入力すると、図41および図42に示すように事前に入力された知識から質問に対する回答を自律的に生成し、出力している。また、図35および図36では条件文を入力すると、入力文が条件文であることを検出し自律的に文を条件部と処理部に識別し、条件部で記載された内容を知識と照合し、合致するか否かの確認を実施している。知識としては事前に「私は先生です」という情報が格納されている。図35および図36の例ではケース1「私が生徒ならテニスを優しく教えます」という条件文とケース2「私が先生ならテニスを厳しく教えます」という条件文を入力しているが、ケース1の場合は条件部である「私が生徒」「なら」という条件は知識である「私は先生です」という情報と合致していないので、処理部が励起されていない。ケース2の場合は「私が先生」「なら」という条件は知識である「私は先生です」とい情報と合致しているので(条件部成立)、処理部が励起し処理部に対応する文(「テニスを厳しく教えます」)が出力されている。
図42の質問8では「私は生徒ですか」という内容になっている。事前に設定した知識としては生徒とは反対の先生であることが記録されているので本人工知能装置は相違していることを検出している。単語と単語の関係性(同じ意味、反対の意味)を定義しているので、質問として同じ意味あるいは反対の意味を検出すると回答に反映するようにしている。
質問9では「私は教師ですか」という内容になっている。事前に設定した知識としては「先生」であり、「教師」という知識を明示的に与えていないが同じ意味を表す「教師」に対しては「はい」と正しく回答している。
このように入力文を分析し分析結果に応じ適切な処理(質問に対する回答、条件部の成立性の確認と確認結果に応じた次ステップの処理の起動)が適切に実施されている。
本例では疑問文および条件文が検出された場合の動作について示したが、同様に平常文、命令文が検出された場合にも適切な処理を実施することができる。
図43は文間の接続関係を利用した関連情報のアクセス例について示したものである。
基準の文としては「私は先生です」という文が知識として記録されている。引き続き「私はテニスを放課後部活で教えます」という文と「私はテニスを強くするため厳しく教えます」という文を入力すると、第2の文および第3の文は既に記録されている知識と比較することにより新規性の評価を実施し、新規情報が含まれている場合は新規情報として記録領域に格納される。この時、第2および第3の文は第1の文の詳細情報となっているので、第1の文に対する関係性としては[詳細]と識別し記録される。このように入力情報は既に記録している知識と比較評価し、新規情報が含まれている等の価値を評価して記録することになるので、冗長または不要な情報を排除することが可能である。また、このように情報の関係性が整理されて記録されているので、ある情報に注目した場合、その情報との関連性(概要、詳細、原因、結果、結論、理由、参考情報、関連情報、具体例等)を利用して思考パターンを目標とする方向(問題解決、論理の展開、話題の展開等)へ制御していくことが可能である。
図44〜図53は入力情報の新規性を分析し、新規性のある情報を記録領域に格納する動作について示したものである。本例では各情報を下記の順で入力している。
1回目:「私は先生です。」(図44)
2回目:「私は放課後部活でテニスを教えます。」(図45)
3回目:「私は強くするためテニスを厳しく教えます。」(図46)
4回目:「私は先生です。」(図47)
5回目:「私は放課後部活でテニスを教えます。」(図48)
6回目:「私は強くするためテニスを厳しく教えます。」(図49)
7回目:「私はどのように教えますか。」(図50)
8回目:「私は何故教えますか。」(図51)
9回目:「私は何時教えますか。」(図52)
10回目:「私は何処で教えますか。」(図53)
各図において、入力文の文要素と記録文の文要素との照合結果、新規情報か既知情報かの分析結果、記録した文要素の構成(単語番号で各文要素の記録情報を表示)を示している。
各図における記号の意味を下記に示す。
cmpsts1の行:主語に対応する文要素どうしの照合結果
cmpsto1の行:目的語(何を)に対応する文要素どうしの照合結果
cmpsth1の行:修飾語(何時)に対応する文要素どうしの照合結果
cmpsth2の行:修飾語(何処で)に対応する文要素どうしの照合結果
cmpsth3の行:修飾語(何故)に対応する文要素どうしの照合結果
cmpsth4の行:修飾語(どのように)に対応する文要素どうしの照合結果
cmpstvtの行:述語(どうした)に対応する文要素どうしの照合結果
cmpstvvの行:述語(どうである)に対応する文要素どうしの照合結果
cmpstvqの行:述語(どうしたか)に対応する文要素どうしの照合結果
totalの行:検索する文に含まれる文要素の内、検索条件として指定した文要素どう しの照合結果の積(AND条件)
recnomax:文の記録領域に割り当てた識別番号
m1の行:主語を修飾する単語の単語番号(1)
m2の行:主語を修飾する単語の単語番号(2)
s1の行:主語の単語番号(1)
s2の行:主語の単語番号(2)
o1の行:目的語(何を)の単語番号(1)
o2の行:目的語(何を)の単語番号(2)
h11の行:修飾語(何時)の単語番号(1)
h12の行:修飾語(何時)の単語番号(2)
h21の行:修飾語(何処で)の単語番号(1)
h22の行:修飾語(何処で)の単語番号(2)
h31の行:修飾語(何故)の単語番号(1)
h32の行:修飾語(何故)の単語番号(2)
h41の行:修飾語(どのように)の単語番号(1)
h42の行:修飾語(どのように)の単語番号(2)
v1の行:述語の単語番号(1)
v2の行:述語の単語番号(2)
図44〜図46において入力文はいずれも新規であるため、入力文と記録文の文要素との照合結果(total)は0(ゼロ)であり、新規情報であることが識別されている。また、新規情報であることが識別されたので入力文の文要素はそれぞれ文番号1〜3に逐次記録されていく様子が分かる。
図47〜図49は既に記録されている情報と同じものを入力した場合の動作について示している。(4回目の入力は1回目と同一、5回目の入力は2回目と同一、6回目の入力は3回目と同一)この時、4回目の情報は1回目の情報と合致しているため、文要素の照合結果(total)は文番号1の箇所が1となり合致していることが識別されている。同様に5回目の情報は文番号2と合致し、6回目の情報は文番号3と合致している。4回目〜6回目の入力情報は既知情報でると識別されたので、記録領域の文番号4以降は‐1の状態を維持しており、冗長な情報は記録されていないことが分かる。7回目〜10回目の文は再度、新規の文となるため、新規であることが識別され、記録領域に逐次記録されていく様子が分かる。
以上より入力した情報に関して情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、および記録している関連情報との関係を分析し文構造に整理して記録し、有用と判断した情報を自律的に記録し知識体系として構築するとともに入力した情報を内部に構築した知識体系と照合して評価し、評価結果に応じた処理(情報の記録、知識体系の更新・改良、指示内容の実行、質問に対する回答)を自律的に実施することができる。
図25から図40において入力した文の構文分析を実施し単語および文要素の識別を実施している。単語ユニットを登録する際に対応する英単語も同時に登録している。従って日本語の文要素に対応する英語の文要素も同時に生成することができる。構文分析により、主部、述部、主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾の関係が明確となっているので、英単語に変換した文要素を英語の英文法に従って適切な配列に変換することで基本的な翻訳を実施することができる。日本語では一般的に述語が最後の方に位置し、修飾は前から逐次、次の文要素にかけて施す場合が多い。英語においては主語の後に述語が位置し、その後に述語を修飾する修飾語、さらにその修飾語の説明という順になり、修飾の方向は日本語と逆の順序になっている。機械翻訳にあたっては、どの語がどの語を修飾するのかを識別するのが難しいが、本発明ではこれらの文要素間の修飾関係は処理の中で識別されるので、英語の語順への変換は容易である。図56では本変換はA2のパターンを作用することにより、E1のパターンから最終形であるE2へのパターン変換を実施している。図55はこれらのパターン間の遷移について構成図を使って表現したものである。
構文分析および英単語変換により入力した文を英語に変換した翻訳例を図41および図42に示す。
図57 加算、減算
図58 乗算、除算
図59 sin関数、cos関数
図60 tan関数、ベキ乗
図61 演算の組合せ(処理の優先順位を識別し処理ステップを進める動作例)
従来は機械に入力情報の処理等を行わせる場合、計算機にあらかじめプログラムを設定する必要があった。入力した情報から状況を判断するプログラム、個々の条件に応じ機械に動作させるプログラムを作成し、機械に搭載した計算機に実装し実行する必要があった。プログラムは専用のプログラム言語により作成する必要があり、開発に多大な時間を要する等のデメリットがあった。条件の検出および対応する動作が適切でなければ、計算機に実装したプログラムを人間が修正する必要があり、修正に多大な時間を要する等のデメリットがあった。
本発明によれば情報の処理の仕方を学習することにより処理を実施するので、逐次プログラミングする必要は無い。処理の方法に関する情報を自然言語で入力することにより、機械が処理の方法を記録、学習していくので大幅に労力を削減することができる。
また、処理の変更もプログラムの変更によらず、パターンの変更とパターン間の接続を変更することにより対応することが可能であるので非常に柔軟性、対応力の高いシステムとなっている。
また、人間が思考(言語)により解決可能な問題に関しては、その問題を解決する手法または手順を自然言語で示すことにより、本発明の人工知能装置は、入力された問題解決の手法または手順に従って、自律的に問題を解決することができる。
問題解決の手法または手順にあいまいな点、不確定な点があれば、その都度、通知し解決策の手法及び手順の明確化を図りながら問題を解決していくことができる。さらに、人間の問題解決策および行動決定策を自然言語(文)で入力することにより本発明は自律的に条件付処理に変換した上で、条件の成立性を確認しながら処理を進めていくという動作が可能である。人間の問題解決および行動決定に相当する動作をプログラミングすることなく自然言語(文)で表現された知識(問題解決および行動決定に関する手順および思考方法)を入力することにより、人間が思考により問題解決または行動決定するように問題解決または行動決定を実施することが可能となる。
本発明の知識体系は真実、事実、規則、常識、定義、論理に基づいて構築されている。これらと整合しない情報は知識体系に取り込まない。また全ての処理過程は人間が理解できる言語または記号で表示することが可能な透明性のあるシステムとなっている。人間が蓄積してきた正しい知識を源泉として知識体系を構築し、全ての処理過程における処理状況も人間が理解できる形で表示することが可能なシステムとなっているので「記号接地問題」を解決した「暴走しない人工知能」の実現が可能である。
2 パターン記録器
3 パターン分析器
4 パターン制御器
5 パターン逆変換器
6 パターン照射器
Claims (8)
- 情報をパターンに変換するパターン変換器と、照合および合致(励起)の条件、パターン、パターン間の接続関係、接続関係のあるパターンとの関係性およびパターンの分析結果を記録する記録ユニットから構成されたパターン記録器と、照合および合致(励起)の条件、パターン、パターン間の接続関係および接続関係のあるパターンとの関係性を人間の指示または自律的に登録、変更し、パターンの状態および分析結果に応じて制御を実施するパターン制御器と、パターンの励起の履歴を記録し、記録した励起履歴の情報を使用して各記録ユニットに記録した合致(励起)の条件を満足するか確認し、合致(励起)の条件を満足した記録ユニットから記録された情報を次ステップの処理を行う上で有効な関連情報として抽出するパターン照射器と、パターンを情報に変換するパターン逆変換器と、入力した情報および人間の思考に関して情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、文の種類(平常文、疑問文、命令文、条件文、真実、事実、規則、常識、定義、論理、説明、仮説、予測、意見、感想、噂)、数式、化学式および記録している関連情報との関係性を分析し情報を検索し易い構造に整理してパターン記録器に記録するパターン分析器を備え、人間の指示および自律学習により問題解決方法を学習し、類似の問題に対し自律的に回答を生成する人工知能装置。
- 情報をパターンに変換するパターン変換器と、照合および合致(励起)の条件、パターン、パターン間の接続関係、接続関係のあるパターンとの関係性およびパターンの分析結果を記録する記録ユニットから構成されたパターン記録器と、照合および合致(励起)の条件、パターン、パターン間の接続関係および接続関係のあるパターンとの関係性を人間の指示または自律的に登録、変更し、パターンの状態および分析結果に応じて制御を実施するパターン制御器と、パターンの励起の履歴を記録し、記録した励起履歴の情報を使用して各記録ユニットに記録した合致(励起)の条件を満足するか確認し、合致(励起)の条件を満足した記録ユニットから記録された情報を次ステップの処理を行う上で有効な関連情報として抽出するパターン照射器と、パターンを情報に変換するパターン逆変換器と、入力した情報および人間の思考に関して情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、文の種類(平常文、疑問文、命令文、条件文、真実、事実、規則、常識、定義、論理、説明、仮説、予測、意見、感想、噂)、数式、化学式および記録している関連情報との関係性を分析し情報を検索し易い構造に整理してパターン記録器に記録するパターン分析器を備え、人間の指示および自律学習により数学および物理の数式処理および化学式処理を学習し、数学、物理および化学の問題に対し自律的に回答を生成する人工知能装置。
- 情報をパターンに変換するパターン変換器と、照合および合致(励起)の条件、パターン、パターン間の接続関係、接続関係のあるパターンとの関係性およびパターンの分析結果を記録する記録ユニットから構成されたパターン記録器と、照合および合致(励起)の条件、パターン、パターン間の接続関係および接続関係のあるパターンとの関係性を人間の指示または自律的に登録、変更し、パターンの状態および分析結果に応じて制御を実施するパターン制御器と、パターンの励起の履歴を記録し、記録した励起履歴の情報を使用して各記録ユニットに記録した合致(励起)の条件を満足するか確認し、合致(励起)の条件を満足した記録ユニットから記録された情報を次ステップの処理を行う上で有効な関連情報として抽出するパターン照射器と、パターンを情報に変換するパターン逆変換器と、入力した情報および人間の思考に関して情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、文の種類(平常文、疑問文、命令文、条件文、真実、事実、規則、常識、定義、論理、説明、仮説、予測、意見、感想、噂)、数式、化学式および記録している関連情報との関係性を分析し情報を検索し易い構造に整理してパターン記録器に記録するパターン分析器を備え、人間の指示および自律学習により他言語への翻訳方法を学習し、他言語への翻訳を自律的に生成する人工知能装置。
- 情報をパターンに変換するパターン変換器と、照合および合致(励起)の条件、パターン、パターン間の接続関係、接続関係のあるパターンとの関係性およびパターンの分析結果を記録する記録ユニットから構成されたパターン記録器と、照合および合致(励起)の条件、パターン、パターン間の接続関係および接続関係のあるパターンとの関係性を人間の指示または自律的に登録、変更し、パターンの状態および分析結果に応じて制御を実施するパターン制御器と、パターンの励起の履歴を記録し、記録した励起履歴の情報を使用して各記録ユニットに記録した合致(励起)の条件を満足するか確認し、合致(励起)の条件を満足した記録ユニットから記録された情報を次ステップの処理を行う上で有効な関連情報として抽出するパターン照射器と、パターンを情報に変換するパターン逆変換器と、入力した情報および人間の思考に関して情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、文の種類(平常文、疑問文、命令文、条件文、真実、事実、規則、常識、定義、論理、説明、仮説、予測、意見、感想、噂)、数式、化学式および記録している関連情報との関係性を分析し情報を検索し易い構造に整理してパターン記録器に記録するパターン分析器を備え、人間の指示および自律学習により問題解決方法を学習し、状況の分析、問題点の抽出、問題点の解決策案の生成、解決策案の評価および解決策の選択を実施し、類似の問題に対し自律的に解決策を生成する人工知能装置。
- 情報をパターンに変換するパターン変換器と、照合および合致(励起)の条件、パターン、パターン間の接続関係、接続関係のあるパターンとの関係性およびパターンの分析結果を記録する記録ユニットから構成されたパターン記録器と、照合および合致(励起)の条件、パターン、パターン間の接続関係および接続関係のあるパターンとの関係性を人間の指示または自律的に登録、変更し、パターンの状態および分析結果に応じて制御を実施するパターン制御器と、パターンの励起の履歴を記録し、記録した励起履歴の情報を使用して各記録ユニットに記録した合致(励起)の条件を満足するか確認し、合致(励起)の条件を満足した記録ユニットから記録された情報を次ステップの処理を行う上で有効な関連情報として抽出するパターン照射器と、パターンを情報に変換するパターン逆変換器と、入力した情報および人間の思考に関して情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、文の種類(平常文、疑問文、命令文、条件文、真実、事実、規則、常識、定義、論理、説明、仮説、予測、意見、感想、噂)、数式、化学式および記録している関連情報との関係性を分析し情報を検索し易い構造に整理してパターン記録器に記録するパターン分析器を備え、人間の指示および自律学習により問題解決方法を学習し、類似の問題に対し自律的に回答を生成する人工知能装置として機能させるためのソフトウェア。
- 情報をパターンに変換するパターン変換器と、照合および合致(励起)の条件、パターン、パターン間の接続関係、接続関係のあるパターンとの関係性およびパターンの分析結果を記録する記録ユニットから構成されたパターン記録器と、照合および合致(励起)の条件、パターン、パターン間の接続関係および接続関係のあるパターンとの関係性を人間の指示または自律的に登録、変更し、パターンの状態および分析結果に応じて制御を実施するパターン制御器と、パターンの励起の履歴を記録し、記録した励起履歴の情報を使用して各記録ユニットに記録した合致(励起)の条件を満足するか確認し、合致(励起)の条件を満足した記録ユニットから記録された情報を次ステップの処理を行う上で有効な関連情報として抽出するパターン照射器と、パターンを情報に変換するパターン逆変換器と、入力した情報および人間の思考に関して情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、文の種類(平常文、疑問文、命令文、条件文、真実、事実、規則、常識、定義、論理、説明、仮説、予測、意見、感想、噂)、数式、化学式および記録している関連情報との関係性を分析し情報を検索し易い構造に整理してパターン記録器に記録するパターン分析器を備え、人間の指示および自律学習により数学および物理の数式処理および化学式処理を学習し、数学、物理および化学の問題に対し自律的に回答を生成する人工知能装置として機能させるためのソフトウェア。
- 情報をパターンに変換するパターン変換器と、照合および合致(励起)の条件、パターン、パターン間の接続関係、接続関係のあるパターンとの関係性およびパターンの分析結果を記録する記録ユニットから構成されたパターン記録器と、照合および合致(励起)の条件、パターン、パターン間の接続関係および接続関係のあるパターンとの関係性を人間の指示または自律的に登録、変更し、パターンの状態および分析結果に応じて制御を実施するパターン制御器と、パターンの励起の履歴を記録し、記録した励起履歴の情報を使用して各記録ユニットに記録した合致(励起)の条件を満足するか確認し、合致(励起)の条件を満足した記録ユニットから記録された情報を次ステップの処理を行う上で有効な関連情報として抽出するパターン照射器と、パターンを情報に変換するパターン逆変換器と、入力した情報および人間の思考に関して情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、文の種類(平常文、疑問文、命令文、条件文、真実、事実、規則、常識、定義、論理、説明、仮説、予測、意見、感想、噂)、数式、化学式および記録している関連情報との関係性を分析し情報を検索し易い構造に整理してパターン記録器に記録するパターン分析器を備え、人間の指示および自律学習により他言語への翻訳方法を学習し、他言語への翻訳を自律的に生成する人工知能装置として機能させるためのソフトウェア。
- 情報をパターンに変換するパターン変換器と、照合および合致(励起)の条件、パターン、パターン間の接続関係、接続関係のあるパターンとの関係性およびパターンの分析結果を記録する記録ユニットから構成されたパターン記録器と、照合および合致(励起)の条件、パターン、パターン間の接続関係および接続関係のあるパターンとの関係性を人間の指示または自律的に登録、変更し、パターンの状態および分析結果に応じて制御を実施するパターン制御器と、パターンの励起の履歴を記録し、記録した励起履歴の情報を使用して各記録ユニットに記録した合致(励起)の条件を満足するか確認し、合致(励起)の条件を満足した記録ユニットから記録された情報を次ステップの処理を行う上で有効な関連情報として抽出するパターン照射器と、パターンを情報に変換するパターン逆変換器と、入力した情報および人間の思考に関して情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、文の種類(平常文、疑問文、命令文、条件文、真実、事実、規則、常識、定義、論理、説明、仮説、予測、意見、感想、噂)、数式、化学式および記録している関連情報との関係性を分析し情報を検索し易い構造に整理してパターン記録器に記録するパターン分析器を備え、人間の指示および自律学習により問題解決方法を学習し、状況の分析、問題点の抽出、問題点の解決策案の生成、解決策案の評価および解決策の選択を実施し、類似の問題に対し自律的に解決策を生成する人工知能装置として機能させるためのソフトウェア。
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