JP5850479B1 - 管継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】シール機構のみを備えている既設管路に、その管路を解体することなく、抜止め機構を付加することのできる管継手を提供する。【解決手段】継手本体10の端部フランジ11と付けフランジ12とによりリング状パッキン20を圧縮させて接続管P2の外面に密着させるシール機構100と、接続管P2の抜け出しを抑制するための抜止め機構200とを備える。抜止め機構200が、抜止めリング51と、作用面を有する押し輪60と、押し輪締付け手段70と、スペーサ80とを備えている。抜止めリング51が周方向の1箇所又は複数箇所で分割されている。押し輪60及びスペーサ80も、それらの周方向複数箇所で分割されている。押し輪60を、内輪62と外輪63とに分割し、それらの重なり面を、作用面61よりも勾配の小さな傾斜面64,65によって形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、管路外部への水漏れを防ぐシール機能と接続管の抜け出しを阻止する抜止め機能とを併せ持った管継手に関し、特に、シール機能のみを備えた既設管路に、その管路を解体することなく、新たに抜止め機能を付加することのできる管継手に関する。
図16は先行文献(たとえば、特許文献1)に記載されている管継手Aの半載縦断側面図である。同図のように、この特許文献1によって提案されている管継手Aは、筒状の継手本体10の両側に対称に設けられたシール機構100、100によって発揮されるシール機能のみを備えている。そして、上流側の接続管P1に片側のシール機構100を介して継手本体10が接続され、下流側の接続管P2に他側のシール機構100を介して継手本体が接続されている。
この管継手Aにおいて、たとえば、下流側の接続管P2に対応しているシール機構100では、継手本体10に挿入された下流側の接続管P2に外嵌されているリング状のパッキン20が、継手本体10の端部フランジ11とその端部フランジ11に結合手段30によって締め付けられた相手方部材としての締付けフランジ12とにより挟圧されることによって、圧縮状態で接続管P2の外面に密着している。また、上記の結合手段30は、端部フランジ11及び締付けフランジ12のそれぞれのボルト挿入孔13,14に挿通された頭付きボルト31と、締付けフランジ12のボルト挿入孔14から突出している頭付きボルト31にねじ込まれたナット32と、によって構成されている。上流側の接続管P1に対応しているシール機構100についても同様の構成になっているので、相応する要素に同一符号を付して詳細な説明を省略する。
この管継手Aのシール機構100では、圧縮されたパッキン20が発揮する挟圧力によって上流側の接続管P1が継手本体10に保持され、かつ、同様の挟圧力によって下流側の接続管P2が継手本体10に保持されているに過ぎない。そのため、水流Fによって生じる流れ方向の圧力が一定限度を超えると、上流側の接続管P1から管継手Aが抜け出したり、管継手Aから下流側の接続管P2が抜け出したりする、という事態が起こり得る。
図17は他の先行文献(たとえば、特許文献2)に記載されている管継手の半載縦断側面図である。同図のように、この特許文献2によって提案されている管継手Aは、シール機構100によって発揮されるシール機能と抜止め機構200によって発揮される抜止め機能を併せ持っている。
このシール機構100にあっては、図16を参照して説明したところと同様に、接続管(下流側の接続管)P2に外嵌されているパッキン20が、頭付きボルトとナットとでなる上記同様構成の結合手段30によって互いに締め付けられた端部フランジ11と締付けフランジとにより挟圧されて接続管P2の外面に密着している。したがって、圧縮されたパッキン20の挟圧力によって接続管P2が継手本体10に保持されているに過ぎない、という点で、特許文献1に記載されているものと共通している。
これに対し、抜止め機構200は、接続管P2に外嵌されている抜止めリング51を、締付けフランジ12の内周面に備わっているテーパー状の作用面15によって押圧させると共に、その押圧に伴う抜止めリング51の軸方向後退移動(矢印Z方向の移動)を、継手本体側10側の端部フランジ11によりバックアップさせた押出し軸55によって阻止させ得るようになっている。また、抜止めリング51は、接続管P2に外嵌された可撓性を備えるリング状のホルダ52と、このホルダ52の間隔を隔てた複数箇所に開設されている孔部に保持された抜止め玉54と、を有している。この抜止め機構200では、締付けフランジ12の作用面15によって抜止めリング51が押圧されると、その抜止め玉54が接続管P2と作用面15との間に挟まって接続管P2の外面を強圧し、それによって接続管100の抜け出しを抑制する、という作用が発揮される。なお、図17には管継手Aとその下流側の接続管P2との接続構造だけを示しているけれども、上流側の接続管と管継手Aとの接続構造も同様になっている。
特開平10−317448号公報 特開2005−308182号公報
上記したところから明らかなように、図17に示した管継手Aは、シール機構100によって管路外部への水漏れが防止され、抜止め機構200によって、上流側の接続管からの管継手Aの抜け出しが抑制され、管継手Aからの下流側の接続管P2の抜け出しが抑制される。
しかしながら、図17に示した管継手Aにおいて、締付けフランジ12は円環状に形成されていて、接続管P2にその締付けフランジ12を外嵌するときには、接続管P2の端部を円環状の締付けフランジ12に挿通させて外嵌するという作業を行うことが不可欠になる。また、抜止めリング51もそのホルダ52が円環状に形成されているため、接続管P2に抜止めリング51を外嵌するときには、その接続管P2の端部を円環状のホルダ52に挿通させて外嵌するという作業が必要になる。
ところで、図16に示した管継手Aを用いた管路を、雨水排水用の縦樋に適用した事例が既存配管として存在している。その一方で、近年では、気候環境の変化により、広範囲又は局所的な地域が豪雨に晒される機会が多くなってきた、という事実がある。そのため、図16に示したシール機構100のみを備え、図16に示したような抜止め機構200を備えていない管路が雨水排水用の縦樋に適用されている箇所では、豪雨時に、管路の水流F(図16参照)によって生じる流れ方向の圧力が一定限度を超えてしまい、上流側の接続管P1から管継手Aが抜け出したり、管継手Aから下流側の接続管P2が抜け出したりする、という事態が起こっている。
このような事態を改善するためには、シール機構100のみを備えている図16のような既設管路を、シール機構100と抜止め機構200とを併せ持つ図17のような管路に置き換えることが有効である。しかしながら、そのような管路の置き換えを実行しようとすると、既設管路をいったん解体し、その後に、シール機構100と抜止め機構200とを併せ持つ図17のような管路を新たに施工して新設することを余儀なくされるので、長い作業期間が必要になるだけでなく、費用も高くつくという問題が生じる。
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものであり、シール機構100のみを備えている図16のような既設管路に、その管路を解体することなく、図17のような抜止め機構に準じる抜止め機構200を付加することのできる管継手を提供することを目的としている。
本発明に係る管継手は、筒状の継手本体の端部フランジに対してその相手方部材である締付けフランジを結合手段によって締め付けることにより、上記継手本体に挿入された接続管に外嵌されているリング状パッキンを圧縮させて上記接続管の外面に密着させることが可能なシール機構と、上記継手本体からの上記接続管の抜け出しを抑制するための抜止め機構と、を備えている。そして、上記抜止め機構が、上記接続管に外嵌される抜止めリングと、この抜止めリングに外嵌される押し輪と、上記結合手段を介して上記シール機構に連結された状態で上記押し輪をシール機構の上記締付けフランジ側に向けて後退移動させることが可能な押し輪締付け手段と、上記押し輪の内周面に具備されて当該押し輪の後退移動により上記抜止めリングを縮径方向に押圧するテーパー状の作用面と、上記シール機構によりバックアップされて上記押し輪の後退移動に伴う上記抜止めリングの追従移動を阻止するスペーサと、を備えている。また、上記抜止めリングが、その周方向の1箇所又は複数箇所で分割されていることによって上記接続管に径方向外側から嵌め込み可能に構成されていると共に、上記押し輪及び上記スペーサのそれぞれも、それらの周方向複数箇所で分割されていることによって上記接続管に径方向外側から嵌め込み可能に構成されている。
この構成を備えた管継手によると、シール機構のパッキンが接続管と継手本体の端部フランジとの隙間をシールすることによって管路外部への水漏れが防止される。また、抜止め機構では、シール機構に連結されている押し輪締付け手段によって押し輪を後退移動させると、押し輪の作用面が接続管に外嵌されている抜止めリングを縮径方向に押圧する。また、押し輪締付け手段によって押し輪を後退移動させると、押し輪の作用面が、接続管に外嵌されている抜止めリングを追従移動させようとするけれども、この抜止めリングの追従移動がシール機構によりバックアップされているスペーサによって阻止されるため、押し輪の作用面が抜止めリングを径内方向に押圧し、その結果、抜止めリングが接続管を強く押圧する。これにより、接続管と押し輪との軸方向相対移動が阻止され、かつ押し輪締付け手段がシール機構に連結されていることが相まって、接続管と押し輪とが相対的に抜け止めされる。
特に、この発明では、抜止めリングが、その周方向の1箇所又は複数箇所で分割されている。また、押し輪及びスペーサのそれぞれも、それらの周方向複数箇所で分割されている。この構成により、抜止めリング、押し輪及びスペーサを、接続管にその径方向外側から嵌め込むことが可能である。そのため、管路に備わっている上記のシール機構に、上記の抜止め機構を組み付けることが可能になる。このことを言い換えると、シール機構のみを備えた既設管路に、その管路を解体することなく、新たに抜止め機能を容易にかつ安価に付加することが可能になる。
本発明では、上記結合手段が、上記端部フランジ及び上記締付けフランジのボルト挿入孔に挿通される頭付きボルトと、上記締付けフランジのボルト挿入孔から突出している上記頭付きボルトにねじ込まれる第1ナットとによって構成され、上記押し輪締付け手段が、上記スペーサに具備されたフランジの第1ボルト挿入孔を挿通してその第1ボルト挿入孔から突出している上記頭付きボルトにねじ込まれる連結ナットと、この連結ナットから延び出て上記押し輪に具備されたフランジの第2ボルト挿入孔に挿通される連結軸と、上記第2ボルト挿入孔から突出している上記連結軸のねじ部にねじ込まれる第2ナットとによって構成されていることが望ましい。この構成によれば、既設管路に備わっているシール機構の結合手段をそのまま利用して押し輪締付け手段をシール機構に連結することができるので、既設管路に抜止め手段を追加する際に、押し輪締付け手段を容易に構成することが可能になる。
本発明では、上記第1ナットから突出して上記フランジの上記第1ボルト挿入孔を挿通している上記頭付きボルトにねじ込まれた上記連結ナットによって、上記フランジが上記第1ナットに締め付けられるように構成されていることが望ましい。この構成であれば、既設管路に備わっているシール機構の結合手段としての頭付きボルトや第1ナットを取り外さずに抜止め機構を追加することが可能になる。
本発明では、上記押し輪が、上記作用面を備える内輪と、第2ボルト挿入孔を有する上記フランジを備えて上記内輪の外側に配備される外輪と、に分割されていて、それらの内輪の外周面と外輪の内周面とに、上記作用面よりも勾配が小さくて、かつ、互いに重なり合う傾斜面が具備されていることが望ましい。この構成を採用すると、押し輪締付け手段による締付力が押し輪の作用面に伝わりやすくなり、それだけ抜止めリングを縮径方向に
無理なく強圧させることが可能になる。
本発明では、上記抜止めリングが、上記接続管に外嵌される可撓性を備えるリング状のホルダと、このホルダの間隔を隔てた複数箇所に開設されている孔部に保持された抜止め玉と、を有する、という構成を採用することが可能である。
本発明の実施形態に係る管継手の使用状態を示した縦断側面図である。 図1の管継手のシール機構を拡大して示した縦断側面図である。 図1の管継手の抜止め機構を拡大して示した縦断側面図である。 端部フランジの正面図である。 パッキンの正面図である。 締付けフランジの正面図である。 スペーサの分解正面図である。 使用状態でのスペーサの形状を示した正面図である。 自然状態の抜止めリングを示した正面図である。 使用状態での抜止めリングの形状を示した正面図である。 内輪の分解正面図である。 使用状態での内輪の形状を示した正面図である。 外輪の分解正面図である。 使用状態での外輪の形状を示した正面図である。 抜止め機構の要部を示した拡大縦断側面図である。 特許文献1に記載されている管継手の半載縦断側面図である。 特許文献2に記載されている管継手の半載縦断側面図である。
以下、本発明に係る管継手の実施形態を説明する。図1は管継手Aの使用状態を示した縦断側面図、図2は図1の管継手Aのシール機構100を拡大して示した縦断側面図、図3は図1の管継手Aの抜止め機構200を拡大して示した縦断側面図である。
図1のように、この管継手Aはシール機構100と抜止め機構200との両方を備えていて、それらのシール機構100及び抜止め機構200を介して、上流側の接続管P1に筒状の継手本体10の一端側が接続されていると共に、その継手本体10の他端側に下流側の接続管P2が接続されている。また、継手本体10の一端側及び他端側のそれぞれに設けられているシール機構100及び抜止め機構200は、継手本体10の軸方向中央部を介して互いに対称な構成を備えている。したがって、説明を簡略にすることを意図して、以下では、継手本体10と下流側の接続管P2との接続箇所に設けられているシール機構100及び抜止め機構200を説明する。
図2のように、シール機構100は、継手本体10に挿入された下流側の接続管P2に外嵌されているリング状のパッキン20を有し、そのパッキン20が、継手本体10の端部フランジ11とその端部フランジ11に結合手段30によって締め付けられた相手方部材としての締付けフランジ12とにより挟圧されることによって、圧縮状態で接続管P2の外面に密着している。
図4は端部フランジ11の正面図、図5はパッキン20の正面図、図6は締付けフランジ12の正面図である。図4〜図6に示したように、端部フランジ11、パッキン20及び締付けフランジ12はいずれも環状に形成されていて、それらは接続管P2の端部からその接続管P2に外嵌されている。また、端部フランジ11や締付けフランジ12には、それらの等角度おきの周方向3箇所にボルト挿通孔13…,14…が設けられている。上記の結合手段30は、端部フランジ11及び締付けフランジ12のそれぞれのボルト挿入孔13,14に挿通された頭付きボルト31と、締付けフランジ12のボルト挿入孔14から突出している頭付きボルト31にねじ込まれた第1ナット32と、によって構成されている。以上説明したシール機構100によると、パッキン20が接続管P2と端部フランジ11との隙間をシールすることによって管路外部への水漏れが防止される。
図3のように、抜止め機構200は、下流側の接続管P2に外嵌されている抜止めリング51と、この抜止めリング51に外嵌されている押し輪60と、押し輪60を上記したシール機構100の締付けフランジ12(図1及び図2参照)側に向けて後退移動させることが可能な押し輪締付け手段70と、押し輪60の内周面に具備されて上記抜止めリング51の外周面に重なり合っているテーパー状の作用面61と、上記シール機構100と抜止めリング51との間に介在されている円筒状のスペーサ80と、を備えている。
図7はスペーサ80の分解正面図、図8は使用状態でのスペーサ80の形状を示した正面図である。また、図9は自然状態の抜止めリング51を示した正面図、図10は使用状態での抜止めリング51の形状を示した正面図である。
図7に示したように、スペーサ80は、等長の3つの正面視円弧状のセグメント81…に分割されている。このことを利用して、それぞれのセグメント81…が接続管P2に径方向外方から嵌め込まれて円筒状のスペーサ80に組み立てられる。また、円筒状のスペーサ80には、周方向等角度おきの3箇所に、各セグメント81の端部から突出された突片状のフランジ82…が設けられていて、それぞれのフランジ82…に第1ボルト挿入孔83が備わっている。
図9のように、抜止めリング51は、その周方向の1箇所で分割されている。この抜止めリング51は、その分割箇所イを開くことによって形成される開き口を接続管P2に押し込むことによって、その接続管P2に径方向外方から嵌め込まれる。そして、接続管P2に外嵌された抜止めリング51が図10に示したように円環状になる。この抜止めリング51は、接続管P2に外嵌される可撓性を備えるリング状のホルダ52と、このホルダ52の間隔を隔てた複数箇所に開設されている孔部53に保持された抜止め玉54と、を有していて、抜止め玉54が孔部53内で回転可能になっている。
図3に示した押し輪60は、内輪62とその内輪62の外側に配備された外輪63とに分割されている。そして、内輪62の内周面に形成されたテーパー状の作用面61が、抜止めリング51のホルダ52の外周面に形成されたテーパー状の受け面56に重なり合っていて、互いに重なり合っている作用面61と受け面56とは、押し輪60による抜止めリング51の押込み方向、言い換えるとシール機構100に近づく方向に向かって漸次径大になっている。また、内輪62の外周面と外輪63の内周面とに、互いに重なり合った傾斜面64,65が形成されている。
図15は抜止め機構200の要部を示した拡大縦断側面図である。同図において、符号θ1は、軸線に対する内輪62の作用面61の傾斜角を示し、符号θ2は、軸線に対する内輪62及び外輪63の各傾斜面64,65の傾斜角を示している。同図に示したように、作用面61の傾斜角θ1は各傾斜面64,65の傾斜角θ2よりも大きく定められている(θ1>θ2)。
図11は内輪62の分解正面図、図12は使用状態での内輪62の形状を示した正面図である。図11に示したように、内輪62は等長の2つの正面視半円弧状のセグメント66,66に分割されている。このことを利用して、2つのセグメント66,66が接続管P2に径方向外方から嵌め込まれて円筒状の内輪62に組み立てられる。
図13は外輪63の分解正面図、図14は使用状態での外輪63の形状を示した正面図である。外輪63は、等長の3つの正面視円弧状のセグメント67…を有していて、それぞれのセグメント67の両端部に第2ボルト挿入孔68を有する突片状のフランジ69が連設されている。そして、外輪63は3つのセグメント67…を円環状に連結することによって組み立てられる。3つのセグメント67…を円環状に組み立てた状態では、隣接するセグメント67,67の相対応するフランジ69,69同士が重ね合わされることによってそれらの第2ボルト挿入孔68,68同士が重なり合うようになっている。このことを利用して、それぞれの円弧状のセグメント67…が接続管P2に径方向外方から嵌め込まれて円環状の外輪63に組み立てられる。
図3に示した押し輪締付け手段70は、連結ナット71からその軸方向背方に延び出た連結軸72と、この連結軸72のねじ部73にねじ込み可能な第2ナット74とによって構成されている。
次に、シール機能を発揮するシール機構100のみを備えた既設管路に、そのシール機構100をそのまま利用して、図2に示した抜止め機能を発揮する抜止め機構200を付加する際の施工行程の一例を説明する。
この施工行程の最初の段階では、図1及び図2に示したシール機構100が適用されている下流側の接続管P2にスペーサ80を配備する。すなわち、図7に示した3つのセグメント81…を接続管P2に径方向外方から嵌め込むことによって円筒状のスペーサ80を組み立て、そのことと併せて、シール機構100の結合手段30を構成している第1ナット32から突出されている頭付きボルト31を、スペーサ80に具備されたフランジ82の第1ボルト挿入孔83に挿通させる。これにより、頭付きボルト31が、スペーサ80のフランジ82から突出する。
次の段階では、押し輪締付け手段70の連結ナット71を、スペーサ80のフランジ82から突出している頭付きボルト31にねじ込んで締め付ける。この作業は、スペーサ80の周方向3箇所に位置している頭付きボルト31に対して行う。これによって、3箇所のフランジ82…のそれぞれを、連結ナット71…によって第1ナット32に締め付ける。
次の段階では、図9に示した抜止めリング51の分割箇所イを開くことによって形成される開き口を接続管P2に押し込み、そうすることによって接続管P2に径方向外方から抜止めリング51を嵌め込んでその形状を円環状に復帰させる。これにより、抜止めリング51が接続管P2に外嵌される。
次の段階では、押し輪60を抜止めリング51に外嵌する。この段階では、内輪62を抜止めリング51の外側に配備する内輪装着行程と、内輪62の外側に外輪63を配備する外輪装着行程とを行う。内輪装着行程では、2つの半円弧状のセグメント66,66を接続管P2に径方向外方から嵌め込むことによって円筒状の内輪62を組み立てると共に、その組立てによって内輪62に具備される作用面61を抜止めリング51のホルダ52に具備されている受け面56に重ね合わせる。次に行う外輪装着行程では、3つの円弧状のセグメント67…を内輪62の外側に配備して円環状に組み立てると共に、それらの3つのセグメント67…の相対応するフランジ69…同士の重なり箇所に位置している第2ボルト挿入孔68に、周方向3箇所に位置している上記連結ナット71から延び出ている連結軸72を挿通させる。そして、内輪62及び外輪63の傾斜面64,65同士を重ね合わせる。
最終の段階では、外輪63の第2ボルト挿入孔68から突出している周方向3箇所の連結軸72のねじ部73のそれぞれに、図3のように第2ナット74をねじ込んで締め付ける。
以上説明した施工行程を行うと、図1のようにスペーサ80のフランジ82がシール機構100側の第1ナット32と抜止め機構200側の連結ナット71とにより挟圧されてシール機構100に固定される。同時に、スペーサ80が、シール機構100によりバックアップされた状態で、シール機構100と抜止め機構200側の抜止めリング51との間に介在されて、抜止めリング51の端面(ホルダ52の端面)に当接する。
また、第2ナット74の締付け作用によって押し輪60がシール機構100の締付けフランジ12側に押圧されるので、押し輪60を構成している内輪62の作用面61が抜止めリング51を縮径方向に押圧する。このため、抜止めリング51の抜止め玉54が上記作用面61と接続管P2との間に挟まって接続管P2の外面を強圧し、押し輪60及び接続管P2の軸方向及び周方向での相対移動が阻止される。したがって、押し輪締付け手段70によって抜止め機構200が管継手Aのシール機構100に連結されていること相まって、管継手Aからの接続管P2の抜け出しが阻止又は抑制される。
特にこの実施形態では、図15を参照して説明したように、抜止めリング51に重なり合っている内輪62の作用面61の傾斜角θ1よりも、互いに重なり合っている内輪62及び外輪63の各傾斜面64,65の傾斜角θ2が小さくなっている(θ1>θ2)。このように、押し輪60を内輪62と外輪63とに分割した上で、内輪62及び外輪63の各傾斜面64,65の傾斜角θ2を作用面61の傾斜角よりも小さくしておくと、押し輪締付け手段70による締付力の影響が、傾斜面64,65を介して外輪63から内輪62に無理なく及び、さらに、内輪62から作用面61を介して抜止めリング51に無理なく及ぶようになるので、抜止めリング51を縮径させてその抜止め玉54で接続管P2の外面を強圧させるという作用が効率よく発揮されることになる。このことにより、抜止め機構200による管継手Aからの接続管P2の抜け出しを阻止又は抑制するという作用が向上する。
また、抜止めリング51の抜止め玉54は、ホルダ52の孔部53に保持されたまま回転可能になっているので、接続管P2が水圧の影響を受けて抜け出し方向に位置ずれするという事態が起こったときには、抜止め玉54が接続管P2の外面上を転動しながら接続管P2の外面に対する押圧力を増大させるので、抜止めリング51によって抜止め作用が確実にかつ無理なく発揮されることになる。また、接続管P2の外面に抜止め玉54による擦傷痕が残りにくくなるという利点もある。
以上説明した実施形態では、抜止めリング51を周方向の1箇所だけで分割した事例を説明したけれども、その分割箇所は複数箇所であってもよい。抜止めリング51を複数箇所で分割すると、その抜止めリング51が2つ又は2つより多い複数の円弧状セグメントによって構成されることになる。スペーサ80についても、上記の実施形態では3つの円弧状セグメント81…に分割しているけれども、このスペーサ80を2つ又は4つより多い複数の円弧状セグメントに分割することも可能である。
また、上記の実施形態では、押し輪60を内輪62と外輪63とに分割してあるけれども、押し輪60は必ずしも分割されている必要はなく、1つの円環状部材によって構成することも可能である。さらに、内輪62や外輪63の周方向での分割数は実施形態で説明したものに限らず、内輪62を3つより多い複数のセグメントに分割しても、外輪63を2つ又は4つより多い複数のセグメントに分割しておいてもよい。
本発明において、継手本体10の端部フランジ11とその相手方部材である締付けフランジ12との結合手段30には、実施形態で説明した頭付きボルト31と第1ナット32
とを用いる以外に、押し輪締付け手段70を連結することのできる構成を備えたものであれば採用することが可能である。
A 管継手
P2 接続管
10 継手本体
11 端部フランジ
12 締付けフランジ
13 端部フランジのボルト挿入孔
14 締付けフランジのボルト挿入孔
20 リング状パッキン
30 結合手段
31 頭付きボルト
51 抜止めリング
52 ホルダ
54 抜止め玉
60 押し輪
61 作用面
62 内輪
63 外輪
64,65 傾斜面
68 第2ボルト挿入孔
69 押し輪(外輪)のフランジ
70 押し輪締付け手段
71 連結ナット
72 連結軸
73 連結軸のねじ部
74 第2ナット
80 スペーサ
32 第1ナット
82 スペーサのフランジ
83 第1ボルト挿入孔
100 シール機構
200 抜止め機構

Claims (5)

  1. 筒状の継手本体の端部フランジに対してその相手方部材である締付けフランジを結合手段によって締め付けることにより、上記継手本体に挿入された接続管に外嵌されているリング状パッキンを圧縮させて上記接続管の外面に密着させることが可能なシール機構と、上記継手本体からの上記接続管の抜け出しを抑制するための抜止め機構と、を備える管継手であって、
    上記抜止め機構が、上記接続管に外嵌される抜止めリングと、この抜止めリングに外嵌される押し輪と、上記結合手段を介して上記シール機構に連結された状態で上記押し輪をシール機構の上記締付けフランジ側に向けて後退移動させることが可能な押し輪締付け手段と、上記押し輪の内周面に具備されて当該押し輪の後退移動により上記抜止めリングを縮径方向に押圧するテーパ状の作用面と、上記シール機構によりバックアップされて上記押し輪の後退移動に伴う上記抜止めリングの追従移動を阻止するスペーサと、を備え、
    上記抜止めリングが、その周方向の1箇所又は複数箇所で分割されていることによって上記接続管に径方向外側から嵌め込み可能に構成されていると共に、上記押し輪及び上記スペーサのそれぞれも、それらの周方向複数箇所で分割されていることによって上記接続管に径方向外側から嵌め込み可能に構成されていることを特徴とする管継手。
  2. 上記結合手段が、上記端部フランジ及び上記締付けフランジのボルト挿入孔に挿通される頭付きボルトと、上記締付けフランジのボルト挿入孔から突出している上記頭付きボルトにねじ込まれる第1ナットとによって構成され、上記押し輪締付け手段が、上記スペーサに具備されたフランジの第1ボルト挿入孔を挿通してその第1ボルト挿入孔から突出している上記頭付きボルトにねじ込まれる連結ナットと、この連結ナットから延び出て上記押し輪に具備されたフランジの第2ボルト挿入孔に挿通される連結軸と、上記第2ボルト挿入孔から突出している上記連結軸のねじ部にねじ込まれる第2ナットとによって構成されている請求項1に記載した管継手。
  3. 上記第1ナットから突出して上記フランジの上記第1ボルト挿入孔を挿通している上記頭付きボルトにねじ込まれた上記連結ナットによって、上記フランジが上記第1ナットに締め付けられるように構成されている請求項2に記載した管継手。
  4. 上記押し輪が、上記作用面を備える内輪と、第2ボルト挿入孔を有する上記フランジを備えて上記内輪の外側に配備される外輪と、に分割されていて、それらの内輪の外周面と外輪の内周面とに、上記作用面よりも勾配が小さくて、かつ、互いに重なり合う傾斜面が具備されている請求項2又は請求項3に記載した管継手。
  5. 上記抜止めリングが、上記接続管に外嵌される可撓性を備えるリング状のホルダと、このホルダの間隔を隔てた複数箇所に開設されている孔部に保持された抜止め玉と、を有する請求項1ないし請求項4に記載した管継手。
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