JP5847665B2 - 合成樹脂製可撓管 - Google Patents

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Description

本発明は、合成樹脂製の可撓管に関する。特に、合成樹脂製の条帯を螺旋状に捲回し、互いに隣接する条帯側縁部を嵌合させて管壁を構成した合成樹脂製可撓管に関する。
合成樹脂製の条帯を螺旋状に捲回し、互いに隣接する条帯側縁部を嵌合させて管壁を構成した合成樹脂製可撓管は、適度な可撓性を有すると共に、管路の曲げ形状を維持しやすい。このような合成樹脂製可撓管は、例えば、空調用のダクトや、ケーブル等の集中配管用の管路や、地中に埋設される通信ケーブル保護管などとして使用されうる。
このような合成樹脂製可撓管は、特許文献1や特許文献2により公知である。例えば、特許文献2には、特定の樹脂組成物によって、二股状で且つ開口端内縁に抜止部が対設された嵌合部を一側縁に有し、該嵌合部内に摺動可能に嵌入係止される係止部を他側縁に有する帯状の合成樹脂製プロファイルを異形押出成形し、このプロファイルを螺旋状に巻回するとともに、巻回状態において互いに隣合う前記嵌合部と係止部とを嵌合させて筒状に形成してなることを特徴とする螺旋管(特許請求の範囲)が開示されている。そして、該抜止部の対設面の一側に合成ゴムなどの弾性体からなる止水材が設けられることが開示されている。
特開平09−229245号公報 特開2001−145954号公報
これら公知の合成樹脂製可撓管においては、図7に示すように、管壁が伸長された状態では、管壁の一部は、1枚の樹脂板のみにより構成されることになる。図7は特許文献2に開示された形態の合成樹脂製可撓管の管壁の伸長状態を示す図であって、図中では樹脂条帯SS 2つ分の管壁断面を示しており、図中で上側が管の外側で、下側が管の内側である。図に示した伸長状態においては、図中にXで示した部分では、管壁は1枚の樹脂板のみによって構成されている。
工具等がこの部分Xに強くぶつかると、この部分Xは管壁が1枚の樹脂板のみとなっているため、工具等のとがった部分が1枚の樹脂板部分を貫通しやすく、管壁が破損するおそれがある。特に、地中に埋設される管の場合には、埋設された管に気付かずに、つるはしやスコップをXで示した部分に強くぶつけてしまいやすく、管壁を破損しやすくなる。
本発明の目的は、伸長状態でも、管壁が損傷しにくい合成樹脂製可撓管を提供することにある。
発明者は、鋭意検討の結果、伸長状態においても、管壁が1枚の樹脂板のみにならずに、管壁が2重化されているようにすれば、伸長状態でも、管壁が損傷しにくくできることを知見した。そして、特定の形態の樹脂条帯を螺旋状に捲回して合成樹脂製可撓管を構成すれば、伸長状態でも管の全長全ての箇所で管壁を2重化できることを知見し、本発明を完成させた。
本発明は、合成樹脂製の条帯により管壁を構成した合成樹脂製可撓管であって、条帯は螺旋状に捲回された状態で、互いに隣接する条帯の側縁部が嵌合しており、条帯は、条帯の一方の側縁部の側に配置され半径方向に対向するように対を成して形成された内側片部と外側片部、並びに、条帯の他方の側縁部の側に配置された中央片部とを有し、内側片部と外側片部と中央片部とはホース軸方向に沿って延在すると共に、内側片部と外側片部の間の空間に中央片部の一部が配置されるように、条帯の両側縁部が嵌合して管壁が構成されており、条帯の内側片部が中央片部から分岐する第1分岐位置と、条帯の外側片部が中央片部から分岐する第2分岐位置とは、管軸方向において互いに異なる位置とされており、合成樹脂製可撓管の管壁の伸長状態において、管軸方向のいずれの位置においても、内側片部と外側片部と中央片部のうち少なくとも2つが、管の半径方向に重なり合うようにされた合成樹脂製可撓管である(第1発明)。
本発明においては、内側片部の末端縁の第1末端位置と、外側片部の末端縁の第2末端位置とが、互いに異なる位置とされ、さらに、管軸方向において第1分岐位置と第2分岐位置が並ぶ向きと同じ向きに、第1末端位置と第2末端位置が並ぶようにされることが好ましい(第2発明)。さらに、本発明においては、合成樹脂製可撓管の管壁の最縮小状態において、外側片部が中央片部から分岐する部分と外側片部の末端縁とが互いに接するようにされることが好ましい(第3発明)。また、さらに、本発明においては、内側片部と外側片部の少なくとも一方と、中央片部とには、条帯側縁部の嵌合が解除されるのを阻止する係止部が対をなすように設けられて、合成樹脂製可撓管の管壁の最大伸長状態を規定することが好ましい(第4発明)。
本発明の合成樹脂製可撓管(第1発明)は、伸長状態でも、管壁が2重化されていて、管壁が損傷しにくい。
さらに、第2発明のようにした場合には、可撓管の管壁の厚み(反径方向の厚み)を厚くすることなく、管壁の2重化がしやすくなる。更に、第3発明によれば、管の収縮時の損傷防止性が一段と高められる。また、第4発明のような係止部を備えるようにすれば、可撓管の過度の伸長や曲げが抑えられて、管壁の損傷防止が確実になされる。
本発明第1実施形態の可撓管の一部断面図である。 本発明第1実施形態の可撓管の管壁部分の収縮時の断面図である。 本発明第1実施形態の可撓管の管壁部分の伸長時の断面図である。 本発明第1実施形態の可撓管を構成する樹脂条帯の断面図である。 本発明第2実施形態の可撓管の管壁部分の収縮時の断面図である。 本発明第2実施形態の可撓管の管壁部分の伸長時の断面図である。 従来の可撓管の管壁部分の伸長時の断面図である。
以下図面を参照しながら、地中に埋設されるケーブル保護管を例として、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下に示す個別の実施形態に限定されるものではなく、その形態を変更して実施することもできる。
図1は、本発明第1実施形態の可撓管の一部断面図である。図2、図3は、本発明第1実施形態の可撓管の管壁部分の断面図である。図2には最収縮時の管壁を、図3には最大伸長時の管壁を示す。可撓管1は、所定断面に押出成形された合成樹脂製の条帯Sが螺旋状に捲回されて、互いに隣接する条帯の側縁部が嵌合されて円筒状の管壁が構成された合成樹脂製可撓管である。
可撓管1は伸縮性と可撓性を有しており、例えば、地中の情報通信ケーブルの集中管から各家庭に配管される引き込み管として、地中に埋設配置されて使用に供される。可撓管1の中には、電気信号線や光ファイバケーブルなどが挿通されて、可撓管1はケーブル保護管として機能する。
図4(a)には、可撓管1を構成する合成樹脂製条帯Sの断面形状を示す。条帯Sは、合成樹脂が押出成形された条帯(樹脂プロファイル、ストリップ)であり、条帯Sの一方の側縁(図中左側の側縁)は二股状の第1嵌合側縁部S1とされて、条帯の他方の側縁(図中右側の側縁)は第2嵌合側縁部S2とされている。
第1嵌合側縁部S1は、可撓管の内側に位置する内側片部S11と、可撓管の外側に位置する外側片部S12とを有する。内側片部S11と外側片部S12は、可撓管1の中心軸とほぼ平行に延在し、互いに管の半径方向に対向するように対を成して形成されていて、両者の間には、所定の幅の空間が存在している。第2嵌合側縁部S2は、可撓管1の中心軸とほぼ平行に延在する中央片部S21を有する。
図2、図3に示すように、条帯Sが螺旋状に捲回されて可撓管1とされた状態では、これら第1嵌合側縁部S1と第2嵌合側縁部S2は、互いに隣り合う嵌合側縁部同士が嵌合する。即ち、内側片部S11と外側片部S12の間の空間に、隣接する条帯の中央片部S21が入り込むように挿入されて嵌合する。即ち、第2嵌合側縁部S2は、捲回状態で隣り合う第1嵌合側縁部S1の二股の間に挿入されている。そして、内側片部11と外側片部12の間の空間に中央片部21の一部が配置されて、条帯Sの両側縁部S1,S2が嵌合して管壁が構成されている。そして、第1嵌合側縁部S1と第2嵌合側縁部S2は、互いに固定されず、可撓管1の中心軸方向に沿って摺動可能に嵌合しており、管壁は管の軸方向に伸縮可能である。
外側片部S12の側端部(図中左側の端縁部)には、係止部S14が、管の内側に向かうように突出して設けられている。また、内側片部S11の側端部(図中左側の端縁部)にも、係止部S13が管の外側に向かうように突出して設けられている。
一方、中央片部S21の側端部(図中右側の先端部)と、中央片部S21の略中央部には、ホース外側と内側にそれぞれ突出するように、係止部S23、S24が設けられている。
条帯Sが可撓管1とされた状態では、係止部S23、S24は、内側片部S11と外側片部S12の間に挟まれるように位置している。また対向する向きに突出配置された係止部S13,14によって、中央片部S21が管の半径方向に挟持されている。そして、第2嵌合側縁部S2(中央片部S21)が第1嵌合側縁部S1の二股の間(内側片部S11と外側片部S12の間)から離脱しようとすると、内側片部や外側片部に設けられた係止部S13、S14と中央片部に設けられた係止部S24、S23が互いに係合して、条帯側縁部S1、S2の嵌合が解除されるのを阻止し、可撓管1の円筒状の管壁構造を維持する。即ち、これら係止部により、合成樹脂製可撓管1の管壁の最大伸長状態が規定されている。
係止部は、内側片部と外側片部の少なくとも一方と、中央片部とに、互いに対をなすように設けられていれば良い。例えば、係止部は、内側片部と中央片部のみに、互いに係合するように設けられていてもよい。また、他の手段(例えば、管体を覆うように設けられた軟質樹脂製のラッピング層など)によって、管の過大な伸長や嵌合部の離脱を防止する場合などもあり、条帯Sに係止部を設けることは必須ではない。
条帯Sの形態を更に説明する。条帯Sにおいて、内側片部S11と中央片部S21とは、管の半径方向にオフセットして設けられ、互いの端部で接続されている。換言すれば、内側片部S11は、中央片部S21の端部から分岐するように設けられている。内側片部S11が中央片部S21から分岐する位置を第1分岐位置P1とする。
外側片部S12と中央片部S21とは、管の半径方向にオフセットして設けられ、外側片部S12の端部が、中央片部S21のほぼ中央部に接続されている。換言すれば、外側片部S12は、中央片部S21の中央部から分岐するように設けられている。外側片部S12が中央片部S21から分岐する位置を第2分岐位置P2とする。
すなわち、可撓管1を構成する条帯Sにおいて、第1分岐位置P1と第2分岐位置P2とは、管の軸方向に所定の距離を隔て互いに異なる位置とされている。第1分岐位置P1と第2分岐位置P2とが管の軸方向に隔てる距離は、管壁に許容される伸縮量と同じ程度であることが好ましい。そして、本実施形態においては、第1分岐位置P1のほうが、第2分岐位置P2よりも、第1嵌合側縁部S1が設けられる側の条帯側縁(図中左側の側縁)に近くなるように設けられている。そして、外側片部S12の一部と、中央片部S21の一部とが、管の半径方向に互いに重なり合うように、条帯Sが構成されている。
条帯Sをこのように構成し、内側片部や外側片部、中央片部の長さを適切に定めることによって、本実施形態の合成樹脂可撓管1においては、合成樹脂製可撓管1の管壁の最大伸長状態(図3に示した状態)において、管軸方向のいずれの位置においても、内側片部S11と外側片部S12と中央片部S21のうち少なくとも2つの片部が、管の半径方向に重なり合うようになっている。例えば、本実施形態においてそうであるように、可撓管1の最大伸長時において、内側片部S11が第2分岐位置P2を越えて延在するように、あるいは第2分岐位置P2に達するようにすれば、そのようにできる。
また、本実施形態においては、条帯Sにおいて、内側片部S11の末端縁の位置(第1末端位置P3)と、外側片部S12の末端縁の位置(第2末端位置P4)とが、管軸方向に所定の距離を隔て互いに異なる位置とされている。そして、さらに、管軸方向において、第1分岐位置P1と第2分岐位置P2が並ぶ向きと同じ向きに第1末端位置P3と第2末端位置P4が並ぶようにされている。即ち、第1分岐位置P1が第2分岐位置P2よりも図中左側に設けられるのであれば、第1末端位置P3が第2末端位置P4よりも図中左側に設けられる。
そして、好ましくは、本実施形態のように、管軸方向の位置が異なる程度は、第1分岐位置P1と第2分岐位置P2の間の異なる程度(隔たる距離)と、第1末端位置P3と第2末端位置P4の間の異なる程度(隔たる距離)とが、ほぼ等しくなるようにされる。換言すれば、内側片部S11と外側片部S12とは、管軸方向の長さがほぼ同じとされている。
また、本実施形態においては、合成樹脂製可撓管1の管壁の最縮小状態(図2に示した状態)において、外側片部S12が中央片部S21から分岐した分岐部S121と外側片部S12の末端縁S122とが互いに接するようにされている。即ち、可撓管1の最収縮状態において、外側片部S12の両側縁部は、互いに近接し、隙間がほぼなくなっている。ている。分岐部S121と末端縁S122が接する程度は、両者が互いに密着する程度であることが好ましいが、必ずしも密着する必要はなく、最縮小状態において、外側片部S12の両側縁部の間の隙間がほぼなくなって、外側片部S12によって可撓管1の外周面がおおむね覆われて、中央片部S21の外周面への露出がおおむね防止される程度であれば良い。
条帯Sを構成する合成樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましく使用できる。合成樹脂は、押出成形により所定断面の条帯を形成できるのであれば、硬質ゴムなどの熱硬化性樹脂であっても良い。熱可塑性樹脂は、所定断面の条帯を押出成形するのに特に適している。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン樹脂や高密度ポリエチレン樹脂などのオレフィン系樹脂や、硬質塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂などが例示できる。本実施形態においては、硬質塩化ビニル樹脂によって条帯Sを構成している。
上記実施形態の可撓管は、例えば、以下の製造方法により製造できる。
まず、樹脂の押出機から半溶融状態の熱可塑性樹脂を所定の断面形状に押出し、条帯Sを形成する。
押出し成形された直後の条帯Sを、適宜冷却しながら断面形状を安定させて、公知のホース成形軸に供給し、螺旋状に捲回する。条帯Sはホース成形軸上で第1嵌合側縁部S1と第2嵌合側縁部S2とが嵌合するように、螺旋状に捲回され、可撓管1の円筒状の管壁が連続して形成される。
すなわち、先行して捲回された条帯の内側片部S11を覆うように、後続して捲回される条帯の中央片部S21が配置されて、その外側を、先行して捲回された条帯の外側片部S12で覆うように閉じながら、条帯Sは螺旋状に捲回される。この捲回を効率的に行うために、第2嵌合側縁部S2(中央片部S21)が配置されるまでの間、外側片部S12をガイドなどにより管の外側に向けて広げておくことが好ましい。
また、条帯Sを押出成形する際に、図4(b)に示した条帯S’のように、外側片部S15が管の外側に向けて開いた形状となるように条帯S’を形成することも好ましい製造形態である。条帯S’を利用する場合には、中央片部S21が配置された後に、第2分岐位置P2から外側片部S15を倒して中央片部S21を覆うようにして、同様の可撓管1を製造できる。この場合、外側片部S15が倒しやすいように、第2分岐位置P2の部分を他の部分よりも細く成形しておくことが好ましい。
第1嵌合側縁部S1と第2嵌合側縁部S2が所定位置に嵌合配置されて、外側片部S12が閉じられれば、可撓管1の管壁構造が完成するので、その後、適宜冷却して、可撓管1が完成する。
条帯Sの製造工程と、可撓管1への捲回工程とを分離して行うこともできる。その場合には、まず条帯Sを所定断面に押出し成形し、冷却して、リールなどに一旦巻き取っておく。その後、フォーマー(管成形機)に条帯Sを供給して可撓管1を得る。この場合のフォーマーは特開平01-283126号公報などに開示されているような公知のフォーマーであってもよい。
フォーマーに供給された条帯Sは、第1嵌合側縁部S1の二股状の内側片部S11と外側片部S12の間が広げられるようにされつつ、螺旋状に捲回される。そして、広げられた内側片部S11と外側片部S12の間に、螺旋状に捲回されて隣り合うようにされた第2嵌合側縁部S2の中央片部S21が挟まれるようにされ、その後、内側片部S11と外側片部S12が閉じられて、第1嵌合側縁部S1と第2嵌合側縁部S2が摺動可能に嵌合される。この工程がフォーマー内で連続的に行われて、可撓管1が連続的に得られる。
このような製造工程により可撓管1を製造する場合には、中央片部S21を内側片部S11と外側片部S12の間に挿入する工程を容易にするために、本実施形態のように、係止部S13、S14、S23、S24が挿入時に接触する部分を斜めに形成しておくことが好ましい。
なお、上記製造方法の説明では、一体に押出成形された条帯Sが可撓管に成形される例を示したが、条帯Sは必ずしも一体に押出成形されなければならないわけではない。例えば、内側片部S11と中央片部S21に相当する部分が一体に押出成形された第1条帯と、外側片部S12に相当する部分が押出成形された第2条帯とを、それぞれホース成形軸に供給し、第1条帯を螺旋状に捲回し、その外周に第2条帯を螺旋状に捲回し、第2条帯の外側片部S12に相当する部分を、第1条帯の中央片部S21に相当する部分の所定の箇所に、接着もしくは熱融着させるようにして、第1条帯と第2条帯を一体化し、可撓管1を得るようにしても良い。
この場合、第1条帯と第2条帯は、別々の押出機から押出してもよい。又、同じ押出機から、第1条帯と第2条帯が別々に押出されるように、押出ダイを構成しても良い。また、第1条帯と第2条帯を一体に押出しておいて、押出直後に両者を切り離して、第1条帯と第2条帯を得るようにしても良い。
本発明の作用及び効果を説明する。
本発明の合成樹脂製可撓管1においては、条帯の内側片部S11が中央片部S21から分岐する第1分岐位置P1と、条帯の外側片部S12が中央片部S21から分岐する第2分岐位置P2とが、管軸方向において互いに異なる位置とされて、第1分岐位置P1と第2分岐位置P2の間の区間で、外側片部S12と中央片部S21が管の半径方向に重なり合うようになっている。
そして、合成樹脂製可撓管の管壁の最大伸長状態において、管軸方向のいずれの位置においても、内側片部と外側片部と中央片部のうち少なくとも2つが、管の半径方向に重なり合うようになっている。即ち、最大伸長状態においても、管のいずれの位置でも管壁が2重化されていて、図7に示した従来の可撓管のように、管壁が1枚の樹脂板のみとなってしまう部分が生じない。従って、合成樹脂製可撓管1によれば、伸長状態でも、管壁が損傷しにくい合成樹脂製可撓管が提供できる。
また、さらに、上記実施形態の合成樹脂製可撓管1のように、内側片部S11の末端縁の第1末端位置P3と、外側片部S12の末端縁の第2末端位置P4とが、互いに異なる位置とされ、さらに、管軸方向において、第1分岐位置と第2分岐位置が並ぶ向きと同じ向きに第1末端位置と第2末端位置が並ぶようにされていると、内側片部S11、外側片部S12、中央片部S21によって管壁を2重化する構成が取りやすくなると共に、管壁を縮小した状態で、内側片部のさらに内側に内側片部が配置されたり、外側片部のさらに外側に外側片部が配置されたりして、管の外形や内径が変化してしまうことが抑制できる。こうすると、管を2重化しながら、管の厚みを薄くすることができる。この観点から、内側片部S11と外側片部S12とは、ほぼ同じ長さとされていることが特に好ましい。
また、さらに、合成樹脂製可撓管1の管壁の最縮小状態において、外側片部S12が中央片部S21から分岐する部分S121と外側片部S12の末端縁S122とが互いに接するようにしてやれば、管の収縮時には可撓管1の外周を外側片部S21によってほぼ覆うことができて、管の破損防止の観点から特に好ましい。
なお、本実施形態の合成樹脂製可撓管1は、管壁のシール性はさほど有していないので、気密性や液密性がさほど必要とされない箇所に使用できる。シール性が要求される場合には、後述する第2実施形態のように、合成樹脂製可撓管にシール材を備えさせることが好ましい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をして実施することができる。以下に本発明の他の実施形態について説明するが、以下の説明においては、上記実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様である部分についてはその詳細な説明を省略する。また、これら実施形態は、その一部を互いに組み合わせて、あるいは、その一部を置き換えて実施できる。
図5、図6には、第2実施形態の合成樹脂製可撓管2を示す。図5が収縮状態、図6が伸長状態に対応した図である。本実施形態において、可撓管2が条帯Tを螺旋状に捲回し両側縁部を嵌合させたものである点や、条帯Tが内側片部T11、外側片部T12、中央片部T21を備えるものである点などは、第1実施形態の可撓管1と同様である。
本実施形態においては、外側片部T12と中央片部T21の間に半径方向に挟持されるように、シール部材PKが螺旋状に設けられている。シール部材PKは、ゴムや吸水膨張性素材などにより構成することができ、シール部材PKにより、管壁の気密性や液密性を高めることができる。このように、本発明の可撓管には、シール部材を設けても良い。
また、本実施形態においては、内側片部T11が中央片部T21の略中央部から分岐し、外側片部T12が中央片部T21の端部から分岐している。本実施形態においても、第1実施形態と同様に、最大伸長状態においても、管の全ての位置において、管壁を2重化し、管の破損防止に効果的である。即ち、内側片部と外側片部が中央片部から分岐する位置は、互いに異なった位置であることが必要であるが、いずれの分岐位置が条帯の第1嵌合側縁部の側に近いかということは、特に規定されない。
また、本実施形態においては、条帯側縁部の嵌合の解除・離脱を防止するための係止部T13,T14,T23が、第1実施形態とは異なる位置に設けられているが、本実施形態のような位置に設けられていても、係止部によって、条帯側縁部の嵌合の離脱を防止し、管壁の最大伸長状態を規定することができる。すなわち、係止部の具体的配置箇所は特に限定されない。
また、本発明は、上記実施形態で説明した地中埋設式のケーブル保護管以外の他の技術分野にも応用でき、例えば、建物内で使用されるケーブル保護管(配管)などにも使用できる。また、本発明の合成樹脂製可撓管は、空調用のダクトとしても使用できる。
本発明の合成樹脂製可撓管は例えば地中埋設式ケーブル保護管に使用でき、可撓性を有すると共に損傷しにくく、産業上の利用価値が高い。
1 合成樹脂製可撓管
S 条帯
S1 第1嵌合側縁部
S11 内側片部
S12 外側片部
S13、S14 係止部
S2 第2嵌合側縁部
S21 中央片部
S23、S24 係止部
2 合成樹脂製可撓管
T 条帯
T11 内側片部
T12 外側片部
T21 中央片部
T13、T14、T23 係止部
PK シール部材

Claims (4)

  1. 合成樹脂製の条帯により管壁を構成した合成樹脂製可撓管であって、
    条帯は螺旋状に捲回された状態で、互いに隣接する条帯の側縁部が嵌合しており、
    条帯は、条帯の一方の側縁部の側に配置され半径方向に対向するように対を成して形成された内側片部と外側片部、並びに、条帯の他方の側縁部の側に配置された中央片部とを有し、
    内側片部と外側片部と中央片部とはホース軸方向に沿って延在すると共に、内側片部と外側片部の間の空間に中央片部の一部が配置されるように、条帯の両側縁部が嵌合して管壁が構成されており、
    条帯の内側片部が中央片部から分岐する第1分岐位置と、条帯の外側片部が中央片部から分岐する第2分岐位置とは、管軸方向において互いに異なる位置とされており、
    合成樹脂製可撓管の管壁の伸長状態において、管軸方向のいずれの位置においても、内側片部と外側片部と中央片部のうち少なくとも2つが、管の半径方向に重なり合うようにされた合成樹脂製可撓管。
  2. 内側片部の末端縁の第1末端位置と、外側片部の末端縁の第2末端位置とが、互いに異なる位置とされ、
    さらに、管軸方向において第1分岐位置と第2分岐位置が並ぶ向きと同じ向きに、第1末端位置と第2末端位置が並ぶようにされた請求項1に記載の合成樹脂製可撓管。
  3. 合成樹脂製可撓管の管壁の最縮小状態において、外側片部が中央片部から分岐する部分と外側片部の末端縁とが互いに接するようにされた請求項2に記載の合成樹脂製可撓管。
  4. 内側片部と外側片部の少なくとも一方と、中央片部とには、条帯側縁部の嵌合が解除されるのを阻止する係止部が対をなすように設けられて、合成樹脂製可撓管の管壁の最大伸長状態を規定する請求項2または請求項3に記載の合成樹脂製可撓管。
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