JP5846884B2 - 吸収性物品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生理用ナプキン、失禁パッド等の吸収性物品の製造方法に関する。
従来、生理用ナプキン等の吸収性物品として、図1に示すように、本体部と、該本体部の縁部から外方に延出したウイング部(延出部)とを具備し、該本体部及び/又は該ウイング部をホットメルト型接着剤によりショーツ等の着衣に固定して使用するものが知られている。この種の物品におけるホットメルト型接着剤は、通常、吸収性物品を使用するまで剥離紙等の剥離シートによって被覆されており、吸収性物品を使用する際に、該剥離シートを剥離して、ホットメルト型接着剤を露出させるのが一般的である。本体やウイング部に、このようなホットメルト型接着剤を設ける方法として、剥離シートの剥離処理された面にホットメルト型接着剤を予め塗工しておき、その剥離シートを本体やウイング部に取り付ける方法がある。
このような剥離シートを用いた吸収性物品の製造方法に関し、例えば特許文献1には、外周面が加熱された加熱ロールの該外周面に、ホットメルト型接着剤が設けられた剥離シートを保持させつつ該加熱ロールを回転させ、該加熱ロールとこれに対向配置された受けロールとの間を搬送中の製造中間体のウイング部に該剥離シートを合流させ、両ロール間でこれらを加圧して該剥離シートを該ウイング部に圧着させる方法が記載されている。斯かる方法においては、剥離シートと合流される前の製造中間体のウイング部は、該製造中間体の本体部側に折り返された状態となっている。
また特許文献2には、一対のウイング部を本体部の幅方向外方に延出させた状態下に(即ち、ウイング部を本体部側に折り返さずに延出させたままの状態下に)、一対のロールを用いて、一対の該ウイング部の非肌対向面それぞれにホットメルト型接着剤を介して剥離シートを接合した後、該剥離シートが接合された一対の該ウイング部それぞれを、該本体部の肌当接面側に折り返し、各該ウイング部に接合された該剥離シートどうしの重なる部分を互いに接合する方法が記載されている。斯かる方法は、一対のウイング部それぞれに個別に剥離シートを接合させるために、一枚の剥離シートを切断して2枚にする必要があり、更に、2枚の剥離シートを互いに接合する工程が必要となるため、製造効率の点で改善の余地がある。
特開2009−34256号公報 特開2008−284059号公報
近年においては、本体やウイング部のホットメルト型接着剤を設ける面(非肌対向面)を、不織布で構成する場合があり、そのような場合には、ホットメルト型接着剤の不織布に対する結合力が不足し、剥離シートを剥離する際に、ホットメルト型接着剤の一部が剥離シートと共に剥がれたり、ホットメルト型接着剤を介してショーツ等の着衣に固定して使用した吸収性物品を、使用後に該着衣から引き剥がすときに該着衣にホットメルト型接着剤が残ってしまう等の不都合が生じる場合があった。特許文献1に記載の方法は、ホットメルト型接着剤を剥離シートと共に加熱ロールにより加熱して軟化させ、ホットメルト型接着剤の不織布等に対する結合力を高めた状態でこれを製造中間体のウイング部に圧着させているため、斯かる不都合は生じ難いが、加熱ロールによって製造中間体の本体部が加熱押圧されるため、該本体部が熱によるダメージを受けて硬化したり風合いが悪くなったりする等、品質の低下を招くおそれがあった。
従って、本発明は、本体部と該本体部の縁部から外方に延出した延出部とを具備し、該延出部にホットメルト型の接着剤が適性な結合力で結合された高品質の吸収性物品を提供し得る吸収性物品の製造方法に関する。
本発明は、肌対向面を形成する表面シート、非肌対向面を形成する裏面シート、及びこれら両シート間に配された吸収体を含む本体部と、該本体部の縁部から外方に延出した延出部とを具備し、該延出部の非肌対向面に、該本体部を着衣に固定するホットメルト型の接着剤が設けられている吸収性物品の製造方法であって、前記本体部及び該本体部の縁部から外方に延出した状態の前記延出部を具備し且つ該延出部の非肌対向面に前記接着剤が設けられていない製造中間体を搬送し、搬送中の該製造中間体における該本体部の肌対向面を、該製造中間体の搬送方向に延びるように配置された本体保護部材に近接且つ対向させた状態で、該延出部を該本体部の肌対向面側に折り返し、折り返された該延出部と該本体部との間に該本体保護部材を位置させる延出部折り返し工程と、折り返された前記延出部と前記本体部との間に前記本体保護部材が位置している状態で、一面に前記接着剤が設けられた剥離シートを、該接着剤を介して該延出部の非肌対向面に接合する接着剤配設工程と、前記接着剤を前記剥離シートと共に、折り返された前記延出部と前記本体部との間に前記本体保護部材が位置している状態で、加熱する加熱工程とを有する、吸収性物品の製造方法を提供するものである。
本発明の製造方法によれば、本体部と該本体部の縁部から外方に延出した延出部とを具備し、該延出部にホットメルト型の接着剤が適性な結合力で結合された高品質の吸収性物品を効率良く連続的に製造することができる。
図1は、本発明の吸収性物品の製造方法の実施によって製造される吸収性物品の一例である生理用ナプキンの肌対向面側を模式的に示す平面図である。 図2は、図1のI−I線断面を模式的に示す断面図である。 図3は、本発明の吸収性物品の製造方法の一実施態様の概略斜視図である。 図4は、図3の符号P1で示す位置における模式的な側面図である。 図5は、図3の符号P2で示す位置における模式的な側面図である。 図6は、図3の符号P3で示す位置における模式的な側面図である。 図7は、図3の符号P4で示す位置における模式的な側面図である。 図8は、図3に示す工程で用いる本体保護部材及び加熱ロールの配置等を説明する模式的な側面図である。 図9は、本発明の吸収性物品の製造方法の他の実施態様の要部の模式的な側面図である。 図10は、図9に示す本体保護部材のロールの模式的な斜視図である。
以下、本発明の吸収性物品の製造方法をその好ましい実施態様に基づき、図面を参照しながら説明する。図1及び図2には、本実施態様の製造方法によって製造される吸収性物品の一例である生理用ナプキン1が示されている。先ず、ナプキン1について説明する。
ナプキン1は、肌対向面5aを形成する表面シート2を含む本体部5と、本体部5の縁部(本体部5の長手方向Xに沿う両側縁部51,51)から外方に延出した延出部としての一対のウイング部6,6とを具備し、各ウイング部6の非肌対向面6bに、本体部5をショーツ等の着衣(図示せず)に固定するホットメルト型の接着剤7が設けられている。接着剤7は常温で粘着性を有している。
更に説明すると、ナプキン1は、図1中X方向に長い形状を有し、その長手方向Xに、左右両側方に一対のウイング部6,6を有する中央部Aと、ナプキン1の着用時に中央部Aよりも着用者の腹側に配される前方部Bと、ナプキン1の着用時に中央部Aよりも着用者の背中側に配される後方部Cとに区分される。ウイングは、一対のウイング部6,6及び本体部5における一対のウイング部6,6に挟まれた部位からなるウイング部形成領域であり、ナプキン1の着用時には、本体部5における一対のウイング部6,6に挟まれた部位が、着用者の液排出部(膣口等)に対向配置される。本体部5は、ナプキン1の長手方向Xに長い形状を有する。本体部5の非肌対向面5bには、本体部5をショーツ(下着)等の着衣のクロッチ部の肌対向面(着用者の肌側に向けられる面)に固定する本体粘着部(図示せず)が形成されている。この本体粘着部は、接着剤7と同様のホットメルト型接着剤からなる。
本明細書において、肌対向面は、吸収性物品(ナプキン1)又はその構成部材(本体部5、ウイング部6等)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌対向面は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側(着衣側)に向けられる面である。また、長手方向(図中のX方向)は、吸収性物品又はその構成部材の長辺に沿う方向であり、幅方向(図中のY方向)は、該長手方向と直交する方向である。但し、長手方向に関する前記記載(定義)は便宜上のものである。
本体部5は、図1及び図2に示すように、肌対向面5aを形成する液透過性の表面シート2、非肌対向面5bを形成する液不透過性又は撥水性の裏面シート3、及びこれら両シート2,3間に配された液保持性の吸収体4を具備する。表面シート2、裏面シート3及び吸収体4は、何れも、長手方向Xに長い縦長の形状を有している。表面シート2及び裏面シート3は、それぞれ、図1に示すように、本体部5の前方部B及び後方部Cにおいては、本体部5の輪郭と一致する輪郭を有している。
ナプキン1における一対のウイング部6,6は、図1及び図2に示すように、表面シート2及び裏面シート3とは別体の一対のウイング部形成材60の本体部5側に位置する一側縁61側を、これら両シート2,3間に固定して形成されている。即ち、各ウイング部6は、ウイング部形成材60を、本体部5側に位置する一側縁61側が、表面シート2と裏面シート3との間に固定され、他側縁62側が、表面シート2の長手方向Xに沿う側縁21及び裏面シート3の長手方向Xに沿う側縁31のそれぞれより幅方向Yの外方に延出するように固定して形成されている。ウイング部形成材60は、図1に示すように、幅方向Yの中央側に配される内側縁61が、長手方向Xに沿って延びる直線状をなしており、幅方向Yの外方側に配される外側縁62が、ナプキン1の輪郭に一致する形状を有しており、その長さ方向(長手方向X)の中央部が外方に突出した形状を有している。
ウイング部形成材60は、ヒートシールや超音波シール等の融着加工や接着剤等の公知の接合手段によって表面シート2及び裏面シート3に接合されている。図示の形態では、ウイング部形成材60は、表面シート2及び裏面シート3それぞれと接着剤で接合されていると共に、ナプキン1の周縁部全体に亘って融着加工が施されて形成されたシール部9によって、両シート2,3と一体化されている。
次に、前述したナプキン1を連続的に製造する方法、即ち、本発明の吸収性物品の製造方法の一実施態様について、図3を参照しながら説明する。本実施態様の製造方法では、ナプキン1の製造中間体10を用い、製造中間体10の一対のウイング部6,6それぞれの非肌対向面6bに、接着剤7を介して剥離シート11を接合する。製造中間体10は、本体部5及び該本体部5の縁部(両側縁部51,51)から外方に延出した状態の一対のウイング部6,6(延出部)を具備し且つ各ウイング部6の非肌対向面6bに接着剤7が設けられていないものであり、図1及び図2に示すナプキン1から接着剤7を取り除いたものに相当する。製造中間体10は、公知の生理用ナプキンの製造方法により常法に従って製造できる。
図3には、本実施態様の製造方法の実施に使用する製造装置が示されている。この製造装置は、後述する本体保護部材20及び加熱ロール50に加えて、カッターロール30と転写ロール40とを備えている。カッターロール30は、回転中心線として機能する回転軸(図示せず)を有し、また、転写ロール40は回転中心線として機能する回転軸(図示せず)を有し、両ロール30,40は、それらの回転軸どうしが互いに平行で且つロール30の外周面とロール40の外周面とが対向するように配置されている。カッターロール30の外周面には、該ロール30の回転軸方向に延びるカッター刃31が設けられている。転写ロール40の外周面には、その回転軸方向の中央部に吸引口41が複数形成されている。転写ロール40には、吸引口41に吸引力を発生させる吸引手段(図示せず)が接続されており、該吸引手段を作動させることにより、吸引口41内を負圧に維持可能であり、このとき吸引口41に吸引力が発生する。
本実施態様の製造方法の主たる特長の1つとして、製造中間体10を、これとは別体の本体保護部材20に対向させつつ搬送させる点が挙げられる。本体保護部材20は、製造中間体の10の搬送方向に延びるように配置されており、後述する加熱ロール50による接着剤7の加熱処理によって、本体部5、特に、本体部5の肌当接面5aを形成する表面シート2に、意図しない加熱処理が施されることを防止するためのものである。
本体保護部材20は、図3中符号MD1で示す製造中間体10の搬送方向(製造中間体10の長手方向Xと同方向)に延びる帯状の板状部材からなる。本体保護部材20は、図3に示すように、転写ロール40(カッターロール30)よりも搬送方向MD1の上流側から該ロール40及び後述する加熱ロール50それぞれの下方を通過して下流側に向かって延びている。本体保護部材20は、両ロール40,50とは接しておらず、本体保護部材20と両ロール40,50それぞれとの間には隙間が形成されている。本体保護部材20の両ロール40,50との対向面及びその反対側の面は、何れも平滑である。本体保護部材20の搬送方向MD1と直交する方向の長さ(幅)をL1、製造中間体20における本体部5の搬送方向MD1と直交する方向の長さ(幅)をL2とした場合、本体保護部材20の長さL1と本体部5の長さL2との比(L1/L2)は、ウイング部6の折り返し起点の調整を容易にし、また、折り返しに起因するウイング部6の表面(肌対向面6a)のダメージを低減する観点から、0.5〜1.1、特に0.8〜1.0とすることが好ましい。尚、本体部5の長さL2は、該長さL2が本体部5の長手方向(搬送方向MD1)の全長に亘って一定でない場合は、そのうちの最大長とする。本体保護部材20の長さL1は、好ましくは50〜100mm、更に好ましくは70〜90mmである。本体保護部材20の長さL1は、通常、その長手方向の全長に亘って一定である。
本体保護部材20の搬送方向MD1の上流側の一端には、該一端を起点として搬送方向MD1とは逆方向で且つ搬送中の製造中間体10から遠ざかる方向に延びる、支持部材21が連接されており、支持部材21は、固定部材22を介して前記製造装置本体(図示せず)に固定されている。前記製造装置は、製造中間体10を載せてこれを搬送する搬送ベルト(図示せず)を具備する搬送コンベア(図示せず)を備えており、本体保護部材20は、両部材21,22によって、該搬送ベルトから所定距離離間した位置に該搬送ベルトと相対向するように固定されており、それ自体は移動することの無い不動部位である。前記搬送コンベアは吸引手段を有し、製造中間体10を該吸引手段により前記搬送ベルトに吸着させて吸引搬送可能となされている。
加熱ロール50は、接着剤7を加熱する加熱手段であり、本実施態様においては、転写ロール40(カッターロール30)よりも搬送方向MD1の下流側に配されている。加熱ロール50は、アルミニウム合金やステンレス鋼等の金属製の剛体や、ゴム系のコーティングやライニングされたものを含んで構成されているもので、円筒形状を有し、円筒形状の中心線と一致する棒状の回転軸(図示せず)を介して、駆動源(図示せず)と接続されており、該駆動源を作動させることにより該回転軸周りに回転する。加熱ロール50は、その外周面を加熱可能なヒーター(図示せず)を内蔵しており、該ヒーターを作動させることにより、該外周面を所望の温度に加熱し、その加熱状態を所定時間維持することができる。該ヒーターの作動は、図示しない制御手段により制御される。
以上のような構成の前記製造装置を用いて、製造中間体10からナプキン1を製造するには、先ず、前記搬送コンベア(図示せず)を用いて、図3に示すように、別途製造した複数個の製造中間体10を、それらの長手方向Xを搬送方向MD1に一致させて、転写ロール40(カッターロール30)に向けて所定間隔を置いて順次搬送する。その際、製造中間体10は、図4に示すように、一対のウイング部6,6が本体部5の縁部(両側縁部51,51)から外方に延出した状態とされ、且つ本体部5の肌対向面5a(表面シート2)が本体保護部材20に近接且つ対向した状態とされて搬送される。
そして、搬送中の製造中間体10における本体部5の肌対向面5a(表面シート2)を、本体保護部材20に近接且つ対向させた状態で、公知のウイング部折り返し手段(図示せず)を用いて、本体部5の縁部(本体保護部材20の搬送方向MDに沿う両側縁部)から外方に延出している一対のウイング部6,6それぞれを肌対向面5a側(表面シート2側)に曲げることで折り返し、図5に示すように、折り返されたウイング部6,6と本体部5との間に本体保護部材20を位置させる〔ウイング部(延出部)折り返し工程〕。このウイング部6の折り返しにより、ウイング部6の肌対向面6aは、本体保護部材20と対向してこれと接し、ウイング部6の非肌対向面6bは、本体保護部材20上にて露出した状態となる。こうしてウイング部6,6が折り返された製造中間体10は、該ウイング部6,6と本体部5との間に本体保護部材20が位置している状態を維持したまま、転写ロール40の下方に搬送される。
前記ウイング部折り返し手段としては、例えば、折り返し誘導用のガイド板を具備し、ウイング部を該ガイド板に沿わせて搬送する装置の他、圧縮エアーをウイング部に吹き付けて該ウイング部を折り返す装置、あるいは、ひねりコンベアを具備し、ウイング部を該ひねりコンベアに沿わせて搬送する装置等が挙げられる。また、ウイング部折り返し工程後、次工程の接着剤配設工程までウイング6の折り返し状態をより確実に維持するためには、ウイング部折り返し工程の終了位置から接着剤配設工程までの製造中間体10の搬送距離を、ウイング部6の搬送方向の長さよりも短くするか、又は該長さと同等の長さに調整する方法が有効であり、斯かる方法により、一旦は折り返さられたウイング部6が次工程の接着剤配設工程の実施前に開いてしまって折り返す前の状態に戻る不都合を効果的に回避できる。
また、図3に示すように、別途製造した連続帯状の剥離シート11を、図3中符号MD2で示す方向(搬送方向MD1とは逆方向)に搬送し、カッターロール30と転写ロール40との間に導入する。この連続帯状の剥離シート11の一面には、搬送方向MD2と直交する方向に所定間隔を置いて配された一対の接着剤7,7が、搬送方向MD2に所定間隔を置いて複数対配されている。両ロール30,40間に導入された連続帯状の剥離シート11は、両ロール30,40間で挟圧されてカッター刃31により所定長さに切断され、その切断により生じた枚葉の剥離シート11は、ロール40の外周面の吸引口41によって該外周面に吸引保持されたまま、該ロール40の回転によって、該ロール40の最下点(搬送中の製造中間体10に最も近い部位)へ搬送される。
そして、図6に示すように、折り返されたウイング部6,6と本体部5との間に本体保護部材20が位置している状態で、一面に接着剤7が設けられた剥離シート11を、剥離シート11の該一面がウイング部6の非肌対向面6bと対向するように、転写ロール40の下方を搬送中の製造中間体10に合流させ、接着剤7を介して該非肌対向面6bに接合する(接着剤配設工程)。こうして、剥離シート11及び接着剤7は、転写ロール40から製造中間体10へ転写される。
前記接着剤配設工程を経た製造中間体10は、続く加熱工程で加熱ロール50によって接着剤7が加熱される。本実施態様における加熱工程は、前記接着剤配設工程後に、図7に示すように、折り返され且つ剥離シート11が接合されたウイング部6,6と本体部5との間に本体保護部材20が位置している状態で、外周面が加熱された加熱ロール50の該外周面に剥離シートの他面(接着剤7が設けられていない面)を接触させることにより実施される。加熱ロール50の外周面の加熱温度は、接着剤7が流動性を有するような温度に予め設定されており、剥離シート11を介して加熱ロール50の外周面に隣接する接着剤7は、該外周面によって剥離シート11越しに加熱されて、加熱前よりも軟化した状態でウイング部6の非肌対向面6b側に押圧にされ、該非肌対向面6bに結合する。尚、接着剤7が設けられている剥離シート11の一面は、このような加熱処理によっては殆ど影響を受けない剥離処理が施されているため、接着剤7はこのような加熱処理が施されても該一面に対しては実質的に結合しない。加熱ロール50の外周面の加熱温度は、接着剤7の種類に応じて適宜調整されるものであり、特に制限されないが、接着剤7がウイング部6の非肌対向面6bに適性な結合力で結合するようにする観点から、好ましくは80〜200℃、更に好ましくは 100〜150℃である。
このように、加熱ロール50を用いた接着剤7の加熱処理は、ウイング部6に接着剤7を適正な結合力で結合させる上で有効であるが、その反面、本体部5の意図しない加熱を伴うため、本体部5、中でも、相対的に加熱ロール50に近い位置に存する表面シート2に、熱によるダメージを与えるおそれがある。しかし、本実施態様では、斯かる接着剤7の加熱処理を、加熱対象の接着剤7が設けられているウイング部6と本体部5(表面シート2)との間に本体保護部材20が位置している状態で実施するため、加熱ロール50による熱は本体保護部材20によって遮断され、本体部5(表面シート2)には殆ど影響しない。従って、本実施態様によれば、表面シート2に熱によるダメージを与えることなく、ウイング部6に接着剤7を適正な結合力で結合させることが可能であり、高品質のナプキン1を連続的に安定して製造することが可能である。
製造中間体10は、前記加熱工程を経ることによってナプキン1となる。こうして得られたナプキン1は、図3に示すように、一対のウイング部6,6が、本体部5の縁部(両側縁部51,51)に沿って肌対向面5a側(表面シート2側)に折り返され、それらの非肌対向面6bに接着剤7を介して枚葉の剥離シート11が接合された状態となっている。
ナプキン1は、この後、非肌対向面5bへの本体粘着部(図示せず)の形成及び包装材(図示せず)による個装を行う工程へと搬送される。個装の際には、ナプキン1は包装材と共に3つ折りや4つ折り状態とされる。剥離シート11及び接着剤7によって、一対のウイング部6,6が肌対向面5a側に折り返された状態に維持されることにより、本体粘着部の形成や個装等の工程でナプキン1の取り扱いが容易になり、高速搬送や折り加工を安定して効率的に行うことができる。また、一対のウイング部6,6を肌対向面5a側に折り返した状態とすることにより、肌対向面5aをウイング部6,6で衛生的に保護したり、ナプキン1のショーツ(下着)等への装着を容易にすることができる。
本体保護部材20の厚みは、断熱効果とウイング部6の折り返し容易性とのバランスの観点から、好ましくは 0.5〜5mm、更に好ましくは1〜3mmである。本体保護部材20は、通常、金属、樹脂等から構成されるが、前述した本体保護部材20による断熱効果をより確実に奏させるようにする観点から、断熱材を含んで構成されていることが好ましい。その場合、本体保護部材20は断熱材のみから構成されていても良く、断熱材と他の構成材とを含んで構成されていても良い。後者の場合、断熱材と他の構成材とが積層された多層構造の本体保護部材20とすることができ、そのような多層構造の本体保護部材20は、断熱材のみから構成される単層構造の本体保護部材20に比して、強度や耐久性の点で有利である。断熱材と併用される他の構成材としては、例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属板が挙げられる。本体保護部材20に好ましく用いられる断熱材の一例として、熱伝導率0.6w/(m・k)以下、曲げ強さ20Mpa以上、耐熱温度200℃以上のものが挙げられる。熱伝導率、曲げ強さ、耐熱温度は、それぞれ、JIS A1412、JIS K7171、JIS K7212に記載の方法に従って測定される。断熱材の素材としては、ベークライト、グラスウール等を用いることができる。
また、図8に示すように、ウイング部6(延出部)、接着剤7及び剥離シート11それぞれの厚みの合計値(各部材6,7,11の積層体の厚み)T1、加熱ロール50と本体保護部材20との間の隙間T2は、ウイング部6(製造中間体10)が加熱ロール50を通過する前において、T1>T2の関係にあることが好ましい。隙間T2が各部材6,7,11の厚みの合計値T1よりも小さいと、これらの部材が加熱ロール50と本体保護部材20との間の隙間T2に導入されたときに、本体保護部材20がこれらの部材によって本体部5側に押圧されて弾性変形し、その弾性変形の際の応力によってこれらの部材が加圧されることになるため、接着剤7がウイング部6により強固に結合するようになる。ウイング部6(製造中間体10)が加熱ロール50を通過する前において、厚みの合計値T1と隙間T2との差(T1−T2)は、好ましくは 0.1〜1mm、更に好ましくは 0.2〜0.5mmであり、隙間T2は、好ましくは0.1〜2mm、更に好ましくは0.5〜1mmである。
また、図8に示すように、前記厚みの合計値T1、前記隙間T2、本体保護部材20と本体部5との間の隙間T3は、ウイング部6(製造中間体10)が加熱ロール50を通過する前において、T3>T1−T2の関係にあることが好ましい。厚みの合計値T1と隙間T2との差(T1−T2)が隙間T3よりも小さいと、前述したように本体保護部材20が各部材6,7,11によって本体部5側に押圧されて弾性変形したときに、該本体保護部材20が本体部5(表面シート2)と接触することが防止され、本体保護部材20との摩擦により本体部5(表面シート2)がダメージを受けることを効果的に防止できる。ウイング部6(製造中間体10)が加熱ロール50を通過する前において、隙間T3と差(T1−T2)との差〔T3−(T1−T2)〕は、好ましくは0.1〜2mm、更に好ましくは0.1〜1mmであり、隙間T3は、好ましくは0.1〜5mm、更に好ましくは0.1〜2mmである。
図9及び図10に示すように、本体保護部材20には、加熱ロール50と対向する部位(加熱ロール50の下方)に、製造中間体10の搬送方向MD1と直交する方向に平行な回転軸周りに回転するロール23が設けられていても良い。ロール23は、駆動源無しで回転軸周りに回転する、いわゆるフリーロールであり、金属、樹脂等からなり、円筒形状を有している。図示の形態においては、本体保護部材20の所定箇所における搬送方向MD1と直交する方向(幅方向)の中央部に、該幅方向に長く且つ本体保護部材20を厚み方向に貫通するスリットが形成されており、該スリットにロール23が収容されている。前記スリットの前記幅方向の両外方(本体保護部材20の幅方向の左右両側部)は、それぞれ、ロール23を回転可能に支持する軸受け24となっており、この軸受け24にロール23の回転軸(図示せず)が挿通されている。軸受け24は、本体保護部材20の一部である。前記スリットは、例えば、搬送方向MD1に所定間隔を置いて直列に配置固定された2枚の本体保護部材20,20の該間隔から形成することができ、その場合、軸受け24は、両部材20,20とは別部材から構成され、両部材20,20はこの別部材の軸受け24を介して互いに接合される。ロール23の直径及び軸受け24の厚みは、それぞれ、本体保護部材20の厚みと略同じに設定されている。ロール23の直径及び軸受け24の厚みは、それぞれ、好ましくは1〜3mmである。
ロール23と加熱ロール50との間には、折り返されたウイング部6並びにこれに接合する接着剤7及び剥離シート11が両ロール23,50間を通過可能な所定の隙間が設けられている。製造中間体10が図9中符号MD1で示す方向に搬送され、各部材6,7,11の積層体がロール23と加熱ロール50との間の隙間に導入された場合、該積層体のウイング部6は、加熱ロール50によって押圧されてその肌対向面6a(本体保護部材20との対向面)がロール23の外周面に当接しつつ搬送方向MD1へ搬送されるところ、肌対向面6aと当接したロール23は、その外周面と該肌対向面6aとの摩擦によって回転するため、ロール23が配されておらず加熱ロール50の下方を本体保護部材20が通過している場合(図8参照)に比して、本体保護部材20との摩擦によりウイング部6(肌対向面6a)が受けるダメージを低減することができる。
ナプキン1における各部の形成材料について説明すると、表面シート2、裏面シート3、吸収体4としては、生理用ナプキン等の吸収性物品において従来用いられている各種の材料を特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート2としては、単層又は多層構造の不織布や、開孔フィルム等を用いることができる。裏面シート3としては、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルムや樹脂フィルムと不織布の積層体等を用いることができる。吸収体4としては、パルプ繊維等の繊維の集合体(不織布であっても良い)又はこれに吸水性ポリマーの粒子を保持させてなる吸収性コアを、透水性の薄紙や不織布からなるコアラップシートで被覆したものや、各種公知のポリマーシート等を用いることができる。
ウイング部6の形成材料であるウイング部形成材60としては、単層又は多層の不織布や、該不織布と樹脂フィルムとの積層体等を用いることができる。単層の不織布としては、例えば、スパンボンド不織布、エアスルー不織布等が挙げられ、多層の不織布としては、スパンボンド−メルトブロー複合不織布(SM不織布)や、エアスルー不織布とスパンボンド不織布/SM不織布との貼り合せ等が挙げられる。不織布と樹脂フィルムとの積層体における不織布と樹脂フィルムとの間は、溶融樹脂をフィルムに塗工した後固化させて一体化されていても良いし、ホットメルト型接着剤等の接着剤を介して接合されていても良い。
ウイング部6(延出部)が不織布を含んで構成されていると、接着剤7が設けられるウイング部6の非肌対向面6bが不織布から形成される場合があり、その場合、不織布からなる非肌対向面6bの凹凸形状等により、接着剤7の非肌対向面6b(不織布)に対する結合力が不足し、接着剤7を介してショーツ等の着衣に固定されているナプキン1を該着衣から引き剥がしたときに、該着衣に接着剤7が残ってしまう等の不都合が生じることが懸念される。これに対し、本実施態様の製造方法によれば、前述した加熱ロール50を用いた接着剤7の加熱工程により、非肌対向面6bが不織布から形成されていても、接着剤7が不織布からなる非肌対向面6bに適性な結合力で結合するため、前記不都合が起こり難い。
また仮に、加熱ロール50を用いた接着剤7の加熱工程を、前述した本体保護部材20を用いずに実施する場合、本体部5、特に、本体部5の肌当接面5aを形成する表面シート2に意図しない加熱処理が施されることになるため、表面シート2の形成材料として加熱の影響を受けるおそれのあるものを選択できず、表面シートの選択の幅が狭まることになる。これに対し、本実施態様によれば、本体保護部材20を使用することにより、加熱ロール50によって接着剤7に加熱処理を施しても、表面シート2にその熱は及ばないため、表面シート2の形成材料として加熱の影響を受けるおそれのあるものを選択することができる。具体的には、表面シート2として、加熱によってその長さが変化する熱伸長性又は熱収縮性繊維を含む表面シート(以下、特定表面シートともいう)を用いることができる。以下、この特定表面シートについて説明する。
前記特定表面シートに含有される熱伸長性繊維は、熱融着性繊維であることが好ましい。熱伸長性繊維としての熱融着性繊維は、熱融着成分と該熱融着成分よりも融点の高い高融点成分とからなる複合繊維であることが好ましく、より好ましくは、熱融着成分を鞘、高融点成分を芯とする芯鞘型複合繊維が用いられる。熱融着成分及び高融点成分は、熱可塑性樹脂であることが好ましい。熱融着成分としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリペンテン−1、又はこれらのランダム若しくはブロック共重合体等が挙げられる。高融点成分としては、例えば、ポリエチレンテレフテレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン−6やナイロン−66などのポリアミド等が挙げられる。
熱融着成分と高融点成分との好ましい組み合わせとしては、ポリエチレンとポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンとポリプロピレン、低融点のポリエチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンとポリブチレンテレフタレート等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。芯鞘型複合繊維は、同芯タイプの他、偏芯タイプのもの、更には繊維の全周の一部に芯成分が露出しているもの等であっても良い。
熱融着性繊維は、凹凸形状の形成性の点から、熱伸長性複合繊維であることが好ましい。熱伸長性複合繊維は、加熱によってその長さが伸びる複合繊維であり、温度が90℃以上、好ましくは、110℃〜130℃で伸張する繊維である。熱伸長性複合繊維は、前記特定表面シートの製造時に加熱によって伸長させることにより、該特定表面シートに起伏の大きい凹凸を形成し得る。従って、前記特定表面シートとして完成した後においては、その多くが伸長した状態となっており、その状態から更に伸長される繊維という意味ではない。伸長後の熱伸長性複合繊維も熱伸長性複合繊維に含める。
熱伸長性複合繊維としては、例えば加熱により樹脂の結晶状態が変化して伸びたり、あるいは捲縮加工が施された繊維であって捲縮が解除されて見かけの長さが伸びる繊維が挙げられる。熱伸長性複合繊維としては、熱融着成分の軟化点より10℃高く、更に融点よりも10℃低い温度での伸張率が5〜40、特に10〜30%であることが、前記特定表面シートに凹凸形状を顕著に形成させる点から好ましい。熱伸長性複合繊維の好ましい例は、特開2005−350836号公報の段落〔0024〕〜〔0040〕に記載されている。
熱融着成分と高融点成分とからなる複合繊維、特に熱伸長性複合繊維の割合は、前記特定表面シートの構成繊維中、30〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは40〜100質量%、更に好ましくは40〜70質量%である。これらの複合繊維以外に前記特定表面シートに配合する繊維としては、熱可塑性樹脂からなる繊維(非複合繊維)等が挙げられる。
熱伸長性繊維を含む前記前記特定表面シートは例えば次のようにして製造することができる。先ず、公知のウエブ形成手段を用いて、前記特定表面シートの原反となるウエブを作製する。このウエブは、熱伸長性繊維(熱伸長性複合繊維)を含むものである。ウエブ形成手段としては、例えば(a)カード機を用いて短繊維を開繊するカード法、(b)溶融紡糸された連続フィラメントを直接エアサッカーで牽引してネット上に堆積させる方法(スパンボンド法)、(c)短繊維を空気流に搬送させてネット上に堆積させる方法(エアレイ法)等の公知の方法を用いることができる。次いで、前記ウエブに公知のヒートエンボス加工を施し、該ウエブの一面に所定形状の凹部(エンボス部)を形成する。該凹部の平面視形状は特に制限されず、例えば格子状とすることができる。そして、ヒートエンボス加工によって得られた、一面に凹部が形成されたウエブ(不織布)に、熱風を吹きつけるエアスルー加工等により加熱処理を施す。この加熱処理によって、ウエブに含まれる熱伸長性繊維が、前記凹部以外の部分において伸長し、目的とする前記特定表面シートが得られる。
また、前記凹部(エンボス部)の平面視形状が格子状の場合、前記ウエブ(不織布)にエアスルー加工等の加熱処理が施されると、該ウエブにおける、格子状の該凹部で囲まれた領域に存する熱伸長性繊維(熱伸長性複合繊維)は、熱による伸長時における伸び分の該ウエブの平面方向への行き場が無いため、該ウエブの厚み方向へ移動し、それによって、格子状の該凹部で囲まれた領域の中央部に凸部が形成される。また、エアスルー加工等の加熱処理によって前記凹部間(格子状の凹部で囲まれた領域)に存する熱伸長性繊維どうしの交点が熱融着によって接合され、前記凸部には、繊維接合点が3次元的に分散した状態に形成される。こうして、熱伸長性繊維を含有し、格子状の凹部(エンボス部)を有する凹凸構造の前記特定表面シートが得られる。
また、前記特定表面シートに含有される熱収縮性繊維としては、エラストマー的挙動を示すものが好ましく用いられる。そのような繊維の例としては、潜在捲縮性繊維が挙げられる。潜在捲縮性繊維は、加熱される前は、従来の不織布用の繊維と同様に取り扱うことができ、且つ所定温度での加熱によって螺旋状の捲縮が発現して収縮する性質を有する繊維である。潜在捲縮性繊維を用いることで、熱収縮性とエラストマー的挙動の両者を同時に発現させることができる。潜在捲縮性繊維は、例えば収縮率の異なる2種類の熱可塑性ポリマー材料を成分とする偏心芯鞘型複合繊維又はサイド・バイ・サイド型複合繊維からなる。その例としては、特開平9−296325号公報や特許2759331号明細書に記載のものが挙げられる。
好ましく用いられるホットメルト型の接着剤7の一例としては、ベースポリマー、常温で固体の粘着付与成分、軟化剤成分及び酸化防止剤を構成成分として含むものが挙げられる。ベースポリマーとしては、スチレンブタジエンゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体等が挙げられる。ベースポリマーは、粘着付与成分及び軟化剤成分の合計量を100質量部とした時、30〜130質量部、特に40〜120質量部の範囲で用いられることが好ましい。前記粘着付与成分としては、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂、ロジン系石油樹脂、ポリテルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂等が挙げられ、該粘着付与成分及び前記軟化剤成分の合計量100質量部中、60〜99質量部、特に70〜95質量部の範囲で用いられることが好ましい。前記軟化剤成分としては、軟化点が10℃以下で平均分子量が200〜700のプロセスオイル、鉱油、各種可塑剤、ポリブテン、及び液状粘着付与樹脂等が挙げられ、前記粘着付与成分及び該軟化剤成分の合計量100質量部中、1〜40質量部、特に5〜30質量部の範囲で用いられることが好ましい。前記酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、ベンズイミダゾール系酸化防止剤等が用いられ、前記ベースポリマー、前記粘着付与成分及び前記軟化剤成分の合計量を100質量部とした時、0.5〜3質量部の範囲で用いられることが好ましい。
以上、本発明について説明したが、本発明は、前述した実施態様に制限されず適宜変更可能である。例えば、前記実施態様では、加熱工程を、接着剤配設工程後に実施したが、接着剤配設工程と加熱工程とを同時に実施しても良い。その場合、前記製造装置における転写ロール40に、その外周面を加熱可能なヒーター(図示せず)を内蔵させる等して、該転写ロール40に加熱ロール50と同様の加熱機能を付与し、この外周面を加熱可能な転写ロール40(加熱ロール)を用いて前記実施態様と同様に接着剤配設工程を実施する。その際、転写ロール40(加熱ロール)の加熱された外周面上に剥離シート11を吸引保持させ、該転写ロール40の回転により剥離シート11を、製造中間体10の折り返されたウイング部6(延出部)の非肌対向面6bに合流させることにより、接着剤配設工程及び加熱工程が同時に実施される。尚、このように転写ロール40を加熱ロールとして用いる場合、前述した、加熱ロール50と本体保護部材20との間の隙間T2(図8参照)に関する説明は、転写ロール40と本体保護部材20との間の隙間に適用され、また、本体保護部材20にロール23を具備させる場合、そのロール23は、本体保護部材20における転写ロール40と対向する部位(転写ロール40の下方)に設けられる。
また、加熱工程で用いる加熱手段として、前述した加熱ロールに代えて他の加熱手段、例えば、熱風吹き付け装置や遠赤外線照射装置等を用い、接着剤が設けられた剥離シートに対し、熱風の吹き付けや遠赤外線の照射を行って加熱工程を実施しても良い。
また、ナプキン1においては、ウイング部形成材60は、図2に示すように、表面シート2と裏面シート3との間に固定されていたが、表面シート2又は裏面シート3の外面上に接着剤等の公知の接合手段により固定されていても良い。
本発明の製造方法が適用される吸収性物品は、生理用ナプキンに制限されず、人体から排出される液の吸収に用いられる物品を広く包含し、生理用ナプキンの他、失禁パッド、パンティライナー等も包含される。吸収性物品における、接着剤が設けられている延出部(本体部の縁部から外方に部位)は、ウイング部に制限されず、例えば、前述したナプキン1において、本体部5の後方部C(図1参照)における左右両側に連接された後方フラップ部であっても良い。
1 吸収性物品(生理用ナプキン)
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 本体部
5a 本体部の肌対向面
5b 本体部の非肌対向面
6 ウイング部(延出部)
6a ウイング部の肌対向面
6b ウイング部の非肌対向面
7 ホットメルト型の接着剤
10 製造中間体
20 本体保護部材
21 支持部材
22 固定部材
23 本体保護部材のロール
30 カッターロール
40 転写ロール
50 加熱ロール

Claims (7)

  1. 肌対向面を形成する表面シート、非肌対向面を形成する裏面シート、及びこれら両シート間に配された吸収体を含む本体部と、該本体部の縁部から外方に延出した延出部とを具備し、該延出部の非肌対向面に、該本体部を着衣に固定するホットメルト型の接着剤が設けられている吸収性物品の製造方法であって、
    前記本体部及び該本体部の縁部から外方に延出した状態の前記延出部を具備し且つ該延出部の非肌対向面に前記接着剤が設けられていない製造中間体を搬送し、搬送中の該製造中間体における該本体部の肌対向面を、該製造中間体の搬送方向に延びるように配置された本体保護部材に近接且つ対向させた状態で、該延出部を該本体部の肌対向面側に折り返し、折り返された該延出部と該本体部との間に該本体保護部材を位置させる延出部折り返し工程と、
    折り返された前記延出部と前記本体部との間に前記本体保護部材が位置している状態で、一面に前記接着剤が設けられた剥離シートを、該接着剤を介して該延出部の非肌対向面に接合する接着剤配設工程と、
    前記接着剤を前記剥離シートと共に、折り返された前記延出部と前記本体部との間に前記本体保護部材が位置している状態で、加熱する加熱工程とを有
    前記加熱工程は、前記接着剤配設工程後に、折り返され且つ前記剥離シートが接合された前記延出部と前記本体部との間に前記本体保護部材が位置している状態で、外周面が加熱された加熱ロールの該外周面に該剥離シートの他面を接触させることにより実施される吸収性物品の製造方法。
  2. 前記延出部、前記接着剤及び前記剥離シートそれぞれの厚みの合計値T1、前記加熱ロールと前記本体保護部材との間の隙間T2は、該延出部が前記加熱ロールを通過する前において、T1>T2の関係にある請求項記載の吸収性物品の製造方法。
  3. 前記延出部、前記接着剤及び前記剥離シートそれぞれの厚みの合計値T1、前記加熱ロールと前記本体保護部材との間の隙間T2、該本体保護部材と前記本体部との間の隙間T3は、該延出部が前記加熱ロールを通過する前において、T3>T1−T2の関係にある請求項1又は2記載の吸収性物品の製造方法。
  4. 前記本体保護部材における前記加熱ロールと対向する部位に、前記製造中間体の搬送方向と直交する方向に平行な回転軸周りに回転するロールが設けられている請求項の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
  5. 前記本体保護部材は断熱材を含んで構成されている請求項1〜の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
  6. 前記延出部の非肌対向面は不織布から形成されている請求項1〜の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
  7. 前記表面シートは、加熱によってその長さが変化する熱伸長性又は熱収縮性繊維を含む請求項1〜の何れか一項に記載の吸収性物品の製造方法。
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