JP5846384B2 - カワハギ由来の細胞株 - Google Patents
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Description
(1)実質的に制限なく継代培養が可能である
(2)線維芽細胞様の形態を呈する
(3)多層構造を形成した培養が可能である
(4)最大値は66本であり、最小値は32本であり、およびモードは33本である度数分布に従った染色体数を有する
(5)初期細胞数を約1.0×106cells/mlとして、75cm2の底面積を有する培養容器内で10% FBSを含むLeibovitz’s L−15培地を用いて、CO2非存在下で25℃にて培養した際の倍加時間は、約14〜28時間である
1.本発明の第1の細胞株
本発明の第1の細胞株またはその継代株は、カワハギ科(Monacanthidae)魚類の生体部位に由来するものである。
倍加時間=(t−t0)log2/(logN−logN0)
t:時間[h]、N:t時の細胞数
t0:初期時間[h]、N0:t0時の細胞数
(1)実質的に制限なく継代培養が可能である
(2)線維芽細胞様の形態を呈する
(3)多層構造を形成した培養が可能である
(4)最大値は66本であり、最小値は32本であり、およびモードは33本である度数分布に従った染色体数を有する、ただし、該度数分布はモードである33本の染色体の度数が全度数の約90%であることが好ましい
(5)初期細胞数を約1.0×106cells/mlとして、75cm2の底面積を有する培養容器内で10% FBSを含むLeibovitz’s L−15培地を用いて、CO2非存在下で25℃にて培養した際の倍加時間は、約14〜28時間である
本発明の細胞株の別の態様として、本発明の第2の細胞株は、TRA−1−60、OCT4およびSSEA−3からなる群から選ばれる少なくとも1種の細胞マーカーが陽性である、カワハギ科魚類の生体部位に由来する細胞株またはその継代株である。本発明の第2の細胞株は、本発明の第1の細胞株と同様の方法によって、カワハギ科魚類の生体部位から製造することができる。本発明の第2の細胞株は、線維芽細胞様の形態を呈することが好ましい。
本発明の細胞株の製造方法は、本発明の第1の細胞株および本発明の第2の細胞株を製造する方法であり、たとえば、カワハギ科魚類の生体部位から単離した細胞を30回以上、好ましくは50回以上、より好ましくは70回以上の継代培養に供する工程(以下、継代培養工程ともよぶ。)を含む方法が挙げられる。継代培養工程は、最終的に本発明の細胞株が得られる工程であれば特に限定されるものではなく、たとえば、上記した「1.本発明の第1の細胞株」および「2.本発明の第2の細胞株」に記載の事項に基づいて、使用する材料、方法、条件、製造物の判定などを決定して実施することができる。また、本発明の細胞株の製造方法は、本発明の細胞株を製造するという目的を達成し得る限り、継代培養工程を実施している途中で細胞を保存および復帰するなど、継代培養工程の前、途中および後に適当な工程を設けることができる。
本発明の形質転換体は、本発明の細胞株に外来遺伝子を導入してなるものである。また、本発明の形質転換体の製造方法は、本発明の細胞株に外来遺伝子を導入して形質転換体を得る工程を含む方法である。本発明の外来遺伝子産物の製造方法は、本発明の形質転換体から外来遺伝子の発現産物を得る工程を含む方法である。
本発明の細胞株の用途は特に限定されず、たとえば、上記した用途以外にも、魚類の細胞生理、魚類遺伝子とその発現系、魚病ウイルス、水環境汚染評価の実験系など合目的な研究に加え、生理活性物質の評価、魚類ウイルスとの組合せによる抗ウイルス剤のスクリーニングなどにも利用することができる。たとえば、本発明の細胞株は、本発明の細胞株の培養系に被験物質を導入し、次いで被験物質の生細胞に対する影響を評価する工程を含む、被験物質評価方法;本発明の細胞株の培養系にウイルスを接種し、当該ウイルスの増殖に適した栄養培地でウイルスを増殖させる工程を含む、ウイルス増殖方法;ウイルス増殖方法においてウイルスの増殖している培地中に被験物質を導入し、次いで被験物質のウイルスに対する作用を評価する工程を含む、ウイルス治療剤をスクリーニングする方法などに利用できる。さらにこれらの方法を応用して、ウイルス感染症を診断する方法、ウイルス感染症に対して有効なワクチンを製造する方法、細胞毒性を評価する方法などに本発明の細胞株を利用できる。たとえば、本発明の細胞株の生存数と、被験物質を接触させた後の細胞株の生存数とを比較することにより、被験物質の細胞毒性を評価することが期待できる。また、被験物質と本発明の細胞株とを接触させる工程および筋細胞、皮膚細胞、神経細胞または脂肪細胞を検出することにより、被験物質を分化誘導物質と判定する工程によれば、分化誘導物質をスクリーニングすることが期待できる。
カワハギ(Stephanolepis cirrhifer)の各鰭部を、皮を剥ぐことなく5mm角に切り取ったものを1.5mlの滅菌したチューブに入れて、氷冷下で水道水、PBS(WAKO社)の順で洗浄した。洗浄した鰭片を、10% ペニシリン/ストレプトマイシン(MP BIOMEDICALS社)含有PBSを用いて氷冷下で3度置換し、30分静置した。なお、「置換」とは、PBSが適量入ったチューブを用意し、そのPBS含チューブに鰭片を入れて攪拌した後、鰭片を別のPBS含チューブに入れる操作をいう。
カルチャーフラスコ中の培地を除去し、フラスコ底面に付着している細胞をPBSで3回洗浄した。TrypLE Express(GIBCO社)を用いて38℃で10分間処理して、細胞を剥離および回収した。回収した細胞に、10% FBSを含むLeibovitz’s L−15培地を加え、25℃で培養した。
図1に示す組織周縁に集まった初代培養細胞は、通常、50〜80回の分裂後に細胞の分裂限界に達する(Hayflick limit;Hayflick L,Moorhead PS,1961,Exp Cell Res.25:585−621を参照)。しかし、中には、上記分裂回数を過ぎても、倍加時間(Doubling time)を低下させず、分裂を繰り返す細胞がある。そのような細胞が、不死化細胞(株化細胞、細胞株など)と定義されている。
セルバンカー2を用いて凍結保存したKSC細胞について、解凍後の細胞生存率を評価した。図2は、継代回数に係わらず、解凍後のKSC細胞は75%以上の生存率であったことを示す。
株化したKSC細胞は、線維芽細胞様の形態を示した(図3Aを参照)。また、KSC細胞をフラスコ底面で培養すると、コンフルエントになった後、2層構造を形成した(図3Bを参照)。さらに、この状態で培養を続けると多層構造を形成した(図3Cを参照)。
(1)方法
哺乳類細胞で使われている各種遺伝子導入法(トランスフェクション法)がKSC細胞で適用可能であることを、Lipofectamine法を含むリポフェクション法、エレクトロポレーション法、マイクロインジェクション法およびバキュロウィルスを用いた手法により検証した。各手法の詳細は、下記に示す各製造業者の指示に準じた:http://tools.invitrogen.com/content/sfs/manuals/lipofectamine2000_man.pdf;http://www.invitrogen.jp/transfection/pdf/Neon_quickguide_JPN.pdf;http://www.eppendorf.de/int/img/na/lit/pdf/8301−C109F−07.pdf#search=%27FemtoJetMicroinjector%27;http://probes.invitrogen.com/media/pis/mp10582.pdf#search=%27celllight%20pdf%27。
外来遺伝子を導入する際に使用した組換え用遺伝子として、Flexi HaloTag Vector(Promega社)、Flexi HaloTag Clone(Promega社)およびpcDNA3.1 Vector(Life Technologies社)を用いた。
哺乳動物の細胞系で通常に使用されている上記方法を用いることにより、KSC細胞へ外来遺伝子の導入が可能であることが確認された。
KSC細胞へ導入した外来遺伝子の遺伝子産物であるFlexi HaloTag Human−APの発現をHaloTag Oregon Green Ligandにより蛍光検出した(図4を参照)。生産されたHuman−APの活性は、Ziva Ultra SEAP Plus Detection Kit(フナコシ社)を用いて測定した(図5を参照)。図4および図5が示すとおり、KSC細胞へ導入された外来遺伝子の発現が確認され、さらに発現産物は活性があるものであった。
KSC細胞へ導入した外来遺伝子の遺伝子産物であるFlexi HaloTag PONの発現をTMR−Ligandにより蛍光検出した(図6を参照)。図6が示すとおり、KSC細胞へ導入された外来遺伝子の発現が確認された。
KSC細胞へ導入した外来遺伝子の遺伝子産物である蛍光タンパク質のCyan Fluorescent Protein−Yellow Fluorescent Proteinおよびカルモジュリン;Red Fluorescent ProteinおよびVesicular Stomatitis VirusのG糖タンパク質;ならびにGreen Fluorescent Proteinを発現させた細胞を蛍光顕微鏡により観察した(図7A〜Cを参照)。図7A〜Cが示すとおり、KSC細胞へ導入された外来遺伝子の発現が確認された。
上記Lipofectamine法による遺伝子導入における細胞毒性(耐性)をKSC細胞、ラット間葉系幹細胞(MSC)、ヒト急性T細胞性白血病細胞株(Jurkat)およびマウス胚性腫瘍細胞(P19)を用いて比較検証した。その結果、KSC細胞は、外来遺伝子導入前(Control)との比較から、遺伝子導入後の生存率は90%以上であり、他の細胞に比べて優れた細胞安定性を示すことがわかった(図8)。
KSC細胞の浮遊培養の可能性を検証した。その結果、スピナーフラスコを用いて、10% FBSを含むLeibovitz’s L−15培地で、CO2非存在下、100rpm、25℃で培養したところ、細胞の増殖が確認された。本条件の浮遊培養では、TC10 Automated Cell Counter(BIO−RAD社)を用いて細胞数を計測することにより、KSC細胞は約26時間に1回の割合で細胞分裂することが確認された。
KSC細胞の無血清培養における倍加時間を検証した。25cm2 CollagenIカルチャーフラスコを用いて、Leibovitz’s L−15培地のみの培養(無血清培養)およびLeibovitz’s L−15培地および血清代替添加物(KSR;ライフテクノロジーズ社)の培養(血清代替物培養)について、KSC細胞の倍加時間を検証した。無血清培養では、FBS血清を添加する通常培養と比べて、倍加時間が大きくなるものの、KSC細胞の増殖は確認できた。また、KSC細胞は、血清代替添加物を使用することによって、通常培養と変わらない増殖速度での培養が可能であった。
(1)試薬
コルセミド溶液として、KaryoMAX−COLCEMID−PBS溶液(10μg/ml)(ライフテクノロジーズ社)を用いた。低張液として、0.075M KClを用いた。固定液として、メタノール:酢酸=3:1溶液を用時調製して用いた。
コルセミドは細胞周期をM期で止めることから、コルセミド処理によりM期の細胞数が増える。しかし、処理時間を長くすると、染色体が短縮して、解析ができなくなる可能性がある。そこで、80〜90%程度のコンフルエンスに達した細胞の中から、対数増殖期の細胞に対して0.02μg/mlになるようにコルセミド溶液を添加した後、約5時間培養を継続してコルセミド処理を実施した。
(1)方法
以下の手順に従い、KSC細胞を免疫化学染色した。なお、ブロッキング・バッファーには、10% FBSおよび0.1% Triton X−100を含むPBS溶液を用いた。また、抗体希釈バッファーには、3% ヤギ血清および0.1% Triton X−100を含むPBS溶液を用いた。
観察結果を図9A〜Dに示す。KSC細胞の大部分は、TRA−1−60、OCT4およびSSEA−3を発現しており陽性であった。発現強度は、TRA−1−60、OCT4およびSSEA−3の順であった。それに対して、KSC細胞はNANOG陰性または発現していたとしても非常に微かな量であった。
KSC細胞が多能性を有する細胞株であると推測されたことから、培地や培養条件を変えることにより、種々の細胞への分化を試みた。細胞の形態は、光学顕微鏡により460倍の倍率で観察した。
KSC細胞をコラーゲンコートフラスコにて10%(v/v) FBSを含むLeibovitz’s L−15培地を用いて培養した。培養後の細胞の観察結果を図10Aに示す。図10Aに示す線維芽細胞様の形態は、KSC細胞が他の細胞へ分化する前の形態であるものと推測される。
KSC細胞を、25cm2または75cm2 のコラーゲンコートフラスコにて、10%(v/v) FBSを含むAIM V培地(ライフテクノロジーズ社;No.087−0112DK)を用いて、CO2非存在下で、初期細胞数を1〜4×105cells/mlとして、25℃にて90%以上のコンフルエント状態に達するまで培養した。培養後の細胞は、筋細胞様の形態を呈するものであった(図10Bを参照)。また、培養後の細胞は、増殖能を有するものであった。
KSC細胞を、25cm2または75cm2 の非コーティングフラスコにて、10%(v/v) FBSを含むLeibovitz’s L−15培地を用いて、CO2非存在下で、初期細胞数を1〜4×105cells/mlとして、25℃にて90%以上のコンフルエント状態に達するまで培養した。培養後の細胞は、上皮細胞様の形態を呈するものであった(図10Cを参照)。また、培養後の細胞は、増殖可能なものであった。
KSC細胞を、25cm2または75cm2 の非コーティングフラスコにて、無血清のLeibovitz’s L−15培地を用いて、CO2非存在下で、初期細胞数を1〜4×105cells/mlとして、25℃にて90%以上のコンフルエント状態に達するまで培養した。培養後の細胞は、神経様軸策および融合した細胞体を形成するものであった(図10Dを参照)。また、培養後の細胞は、増殖性がなく、かつ、伸長性を有するものであった。さらに、培養後の細胞は、神経細胞に特有の細胞マーカー陽性の細胞であった。
10% FBS含有Leibovitz’s L−15培地を用いて、コラーゲンIコートフラスコにKSC細胞(1×105cells/ml)を播いた。3日に1度程度の培地交換を繰り返して、1〜3カ月間培養を続けたところ、薄膜状の培養細胞シートが形成された(図12を参照)。また、培地に増殖因子・培地添加剤として分化誘導剤Noggin(HumanZyme社)またはG−CSF(HumanZyme社)を終濃度500pg/mlとなるように添加したところ、シート形成効率を高めることができ、培養細胞シートの形成速度が促進された。形成された培養細胞シートは、細胞同士が結合してシート状または薄膜状の形態であり、キメが細かく目視では細胞の形を認識できないという特徴を有するものであった。
Claims (20)
- 下記(1)および(5)の性質を有する、カワハギ科(Monacanthidae)魚類の背部、胸部、腹部、尻部または尾部にある鰭に由来する細胞株またはその継代株。
(1)実質的に制限なく継代培養が可能である
(5)初期細胞数を約1.0×106cells/mlとして、75cm2の底面積を有する培養容器内で10% FBSを含むLeibovitz’s L−15培地を用いて、CO2非存在下で25℃にて培養した際の倍加時間は、16〜24時間である - さらに下記(2)〜(4)の性質からなる群から選ばれる少なくとも1つの性質を有する、請求項1に記載の細胞株またはその継代株。
(2)線維芽細胞様の形態を呈する
(3)多層構造を形成した培養が可能である
(4)最大値は66本であり、最小値は32本であり、およびモードは33本である度数分布に従った染色体数を有する - 前記(4)の性質において、モードである33本の染色体の度数が度数分布における全度数の約90%である、請求項2に記載の細胞株またはその継代株。
- TRA−1−60、OCT4およびSSEA−3からなる群から選ばれる少なくとも1種の細胞マーカーが陽性である、カワハギ科魚類の背部、胸部、腹部、尻部または尾部にある鰭に由来する細胞株またはその継代株。
- 前記細胞株またはその継代株は、線維芽細胞様の形態を呈する細胞株またはその継代株である、請求項4に記載の細胞株またはその継代株。
- 前記細胞株またはその継代株は、筋細胞および筋細胞様細胞、上皮細胞および上皮細胞様細胞、神経細胞および神経細胞様細胞、脂肪細胞および脂肪細胞様細胞、免疫細胞および免疫細胞様細胞ならびに肝臓細胞および肝臓細胞様細胞からなる群から選ばれる少なくとも1種の細胞に分化する能力を有する、請求項4または5に記載の細胞株またはその継代株。
- 前記カワハギ科魚類が、カワハギ属(Stephanolepis)魚類、ウマヅラハギ属(Thamnaconus)魚類、メガネウマヅラハギ属(Cantherhines)魚類、ウスバハギ属(Aluterus)魚類およびアミメハギ属(Rudarius)魚類からなる群から選ばれる魚類である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の細胞株またはその継代株。
- 前記カワハギ科魚類が、カワハギ(Stephanolepis cirrhifer)である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の細胞株またはその継代株。
- 受託番号がNITE BP−1369である、カワハギの背鰭に由来する細胞株またはその継代株。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の細胞株またはその継代株に外来遺伝子を導入して形質転換体を得る工程を含む、形質転換体を製造する方法。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の細胞株またはその継代株に外来遺伝子を導入してなる形質転換体から該外来遺伝子の発現産物を得る工程を含む、外来遺伝子の発現産物を製造する方法。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の細胞株またはその継代株と、
ベクターと、
トランスフェクションのための器材と
を含む、形質転換体を製造するためのキット。 - 請求項4〜9のいずれか1項に記載の細胞株またはその継代株と、
培地と、
培養容器と
を含む、分化細胞を製造するためのキット。 - さらに血清を含む、請求項13に記載のキット。
- 前記血清が、哺乳類血清、魚類血清および血清代替物からなる群から選ばれる少なくとも1種の血清である、請求項14に記載のキット。
- 前記培地は、哺乳動物細胞用培地、昆虫細胞用培地および魚類細胞用培地からなる群から選ばれる少なくとも1種の培地である、請求項13〜15のいずれか1項に記載のキット。
- 前記培養容器が、底面が細胞接着分子でコーティングされた培養容器および底面が細胞接着分子でコーティングされていない培養容器からなる群から選ばれる少なくとも1種の培養容器である、請求項13〜16のいずれか1項に記載のキット。
- 請求項4〜9のいずれか1項に記載の細胞株またはその継代株を、底面が細胞接着分子でコーティングされた培養容器または底面が細胞接着分子でコーティングされていない培養容器の中で、血清を含有していない、または哺乳類血清、魚類血清もしくは血清代替物を含有した哺乳動物細胞用培地、昆虫細胞用培地または魚類細胞用培地を用いて培養する工程を含む、
分化細胞を製造する方法。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載の細胞株またはその継代株からなる培養細胞シート。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の細胞株またはその継代株から、アルカリフォスファターゼ活性の染色で識別され、かつ、NANOG、OCT4、TRA−1−60およびSSEA−3陽性である細胞または該細胞によって形成される巨大繭状コロニーを製造する工程を含む、
巨大繭状コロニーを製造する方法。
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