JP5843526B2 - 満水試験器及び満水試験方法 - Google Patents

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Description

本発明は、マンション等の建物の排水系配管における漏水の有無を検査する満水試験において使用される満水試験器及び満水試験方法に関する。
マンション等の建物の排水系配管における漏水の有無を検査するために、満水試験と呼ばれる検査方法が従来から行われている(例えば、特許文献1(第8−9頁)参照)。以下、満水試験の典型的な試験方法について図1を参照して説明する。
図1はマンションにおける配管の概略図であり、鉛直方向に延びている配管3は各フロア間を接続し、水平方向に延びている配管3は各フロアにおけるトイレ、洗面所、洗濯パン等の間を接続する。各フロア間には満水継手2が備えられ、満水継手2は、満水試験のときに配管を遮断し、水がそれよりも下流側に流れるのを妨げる役割を果たす。
試験フロア1について満水試験を行う場合について説明する。まず、試験フロア1の配管3よりも下流側に位置する配管部分を満水継手2又は膨張式止水栓(テストボール)等を用いて遮断する。次に、試験フロア1において、水平方向に延びている配管3の任意の位置で、仮設用継手及び管から成る試験治具を用いて枝管4を鉛直方向に立ち上げる。その後、枝管4の最上部から注水を行い、枝管4よりも下流側の配管3及び枝管4内を水で満たす。水平方向に延びている配管3から鉛直上向きに延びている、トイレ等における排水口を枝管4として使用してもよい。
試験は、枝管4内の水位の変化を測定することによって行われる。具体的には、試験開始時と、予め定められた時間(例えば60分)後とに枝管4内の水位の測定を行い、水位の低下が観測されたときには配管3又は枝管4内において漏水があったものと判定される。
従来、水位の測定は、目視によって行われてきた。例えば、視覚的な判断を容易にするためにピンポン玉を枝管4内の水面に浮かべた状態で、物差しを用いて水位を測定するとともに写真撮影によって測定データを記録していた。
特開2008−285920号公報
しかしながら、従来の満水試験は主に三つの問題を有する。
第一に、水位の測定が人間の手によって行われるため、水位の測定回数を増やすことが困難であり、水位の経時的な変化を測定することができないという問題がある。従来の試験では、通常、水位の測定回数は二回である。この場合、水位変化が観測されて漏水があったものと判定されたとしても、この漏水が、試験を通して一定の量で生じていたのか、又は試験開始後に生じた突発的なものであったかを判別することができないため、配管内における漏水箇所を特定することがより困難なものとなる。また、一回目の測定から二回目の測定までの測定間隔の計測も人間の手によって行われ、その正否を確認する手段もないため、従来の試験では、データの信頼性が非常に低いものであった。
第二に、水位の測定が人間の手によって行われるため、満水試験に必要な時間及び費用が増大するという問題がある。従来の試験では、試験開始時のみならず二回目の測定時にも、測定者は測定場所に拘束される。したがって、測定者は他の作業を中断して測定を行わなければならず、又、複数のフロアで同時期に試験を行おうとする場合には複数の測定者が必要となる。さらに、一回の試験における水位の測定回数を二回よりも増やした場合、この問題点はより顕著になる。
第三に、写真撮影した測定データを用いて試験記録を人間の手によって作成する必要があるため、データ整理のために膨大な時間を要するという問題がある。このことは、試験箇所が多い大規模なマンション等における満水試験において特に顕著である。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、従来の満水試験に準じた方法において、枝管内の水位測定及び測定データの出力を自動化することによって、測定データの信頼性の向上、試験工数の削減、及び試験記録作成の迅速化を可能とする満水試験器及び満水試験方法を提供し、満水試験に必要な時間及び費用を削減することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1態様では、建物の排水系配管に接続された枝管内の水位の変化を測定することによって建物の排水系配管における漏水の有無を検査するための満水試験器であって、枝管内に挿入されるフロートガイドと、フロートガイド内に配置され、枝管内の水位の変化に応じて上下に摺動するフロートと、フロートよりも上方に配置され、フロートの上下方向の位置を測定する赤外線センサと、複数の円状突起部を備え、管の外径が異なる二種類以上の枝管に対してフロートガイドを位置決めする位置決め手段とを備える、満水試験器が提供される。
本明細書において、枝管とは、フロアにおいて水平方向に延びている配管から鉛直上向きに延びている管のことをいい、試験治具として鉛直方向に立ち上げた管、及び鉛直上向きに延びている、トイレ等における排水口を含む概念である。
前記満水試験器は、従来と全く同じ試験環境下において使用されることができ、赤外線センサによってフロートを介して枝管内の水位を測定することができるため、満水試験における水位測定が自動化される。したがって、水位の経時的な変化を測定することができ、且つ、測定者によって測定データがばらつくことがないため、測定データの信頼性を向上させることができる。さらに、水位測定の自動化によって試験工数も削減される。
また、位置決め手段によってフロートガイドの中心軸線が枝管に対してほぼ平行になり且つ枝管の略中心を通る。したがって、枝管に対するフロートガイドの傾きが抑制されるので、フロートの摺動性を悪化させることがなく、測定データの信頼性を向上させることができる。また、位置決め手段によって満水試験器全体が枝管に対して固定されるので、枝管に対する満水試験器のがたつきが抑制される。したがって、他の工事現場からの振動又は作業者との接触等による試験開始後の満水試験器の大きな位置ずれ及び落下を防ぎ、ひいては試験の失敗及び満水試験器の故障を防ぐことができるので、満水試験に必要な時間及び費用を増大させることがない。
前記満水試験器は、フロートの重心がフロートの浮心よりも低く、且つ、赤外線を反射するフロートの反射面が常に枝管内の水面よりも上方に位置することが好ましい。
このことによって、フロートが枝管内の水位の変化に応じて上下に摺動するときに傾くことと、フロートの赤外線反射面に水滴が付着することとによる水位の誤測定を防ぐことができる。
フロートはフロートの内部に空気室及び金属片を有し、金属片が空気室の中心よりも下方に位置することが好ましい。
このことによって、フロートの反射面を枝管内において冠水させることなく、フロートの重心を低くし、フロートの浮心とフロートの重心との間の距離を大きくすることができる。したがって、フロートは、枝管内の水位の変化に応じて上下に摺動するとき、より傾きにくくなる。
満水試験器は、得られた測定データをコンピュータに赤外線、電波、有線等を用いて送信するための送信手段を更に備えることが好ましい。
この満水試験器によって測定データがコンピュータに自動送信され、その後、コンピュータは、データ管理のためのソフトウェアによって、予め定められた手順で測定データを処理して試験結果として出力することが可能になる。すなわち、満水試験における測定データのデータ出力が自動化される。自動化によって、試験記録作成が迅速になるだけでなく、人間の手を介した処理がなくなるため、測定データの改竄といった不正行為が行われる危険性も低減される。
本発明の第2態様では、建物の排水系配管に接続された枝管内に挿入されるフロートガイドと、フロートガイド内に配置され、枝管内の水位の変化に応じて上下に摺動するフロートと、フロートよりも上方に配置され、フロートの上下方向の位置を測定する赤外線センサとを備える満水試験器を使用して枝管内の水位の変化を測定することによって建物の排水系配管における漏水の有無を検査する満水試験において、満水試験器を枝管に設置して第1の水位を測定し、満水試験器を持ち上げて第2の水位を測定し、満水試験器を再び枝管に設置して第3の水位を測定し、第2の水位が第1の水位よりも低く、且つ、第3の水位と第1の水位との差が、予め定められた範囲内にあるときにのみ満水試験を開始する満水試験方法が提供される。
この方法を用いることによって、フロートガイド内におけるフロートの固着等による満水試験器の不具合又は枝管内の水位不足を試験開始前に検出することができるので、試験の失敗を回避することができる。したがって、試験の失敗による再試験を防ぐことができるので、試験工数を増大させることがない。
したがって、本発明によれば、従来の満水試験に準じた方法において、枝管内の水位測定及び測定データの出力を自動化することによって、測定データの信頼性の向上、試験工数の削減、及び試験記録作成の迅速化が可能となり、ひいては満水試験に必要な時間及び費用が削減される。
図1は、マンションにおける配管の概略図を示す。 図2は、枝管に設置された、本発明の第1実施形態に係る満水試験器の正面断面図である。 図3は、フロートの正面断面図である。 図4は、本発明の別の実施態様に係るフロートの斜視図である。 図5は、本発明の別の実施形態に係るフロート及びフロートガイドの平面図である。 図6は、下側から見たときの満水試験器の斜視図である。 図7は、本発明の第2実施形態に係る満水試験器の正面断面図である。 図8は、満水試験器の動作確認のフローチャートである。
以下、図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る満水試験器について説明する。
図2は、枝管4に設置された、本発明の第1実施形態に係る満水試験器5の正面断面図である。満水試験器5は、マンション等の建物の排水系配管における漏水の有無を検査する満水試験において使用され、枝管4に注水が行われた後に枝管4の上部に設置される。
満水試験器5は、フロートガイド6と、フロート7と、赤外線センサ8と、位置決め手段10と、筐体11とを備える。フロートガイド6は、枝管4と同様に円筒形状であり、満水試験器5が枝管4に設置されるときに枝管4内に水面下まで挿入される。フロート7は、底部が半球状の円柱形状であり、満水試験器5が枝管4に設置される前にフロートガイド6内に配置され、設置後は枝管4内の水位の変化に応じてフロートガイド6に沿って上下に摺動する。フロートガイド6はピン形状のストッパー9を備え、ストッパー9によって、フロート7がフロートガイド6から脱落することが防がれる。赤外線センサ8は、フロート7よりも上方に配置され、試験中に赤外線をフロート7の反射面に反射させることによってフロート7の上下方向の位置を測定する。このとき、赤外線センサ8がフロートガイド6の中心軸線上に配置されることが好ましい。赤外線センサ8は、公知であり、典型的には赤外LED及びPSDを使用した三角測量方式によって、赤外線センサ8からフロート7までの距離に応じた電圧を出力し、フロート7を介して枝管4内の水位を測定することができる。位置決め手段10は、フロートガイド6と一体成形された部品であり、フロートガイド6の中心軸線が枝管4に対して平行になり且つ枝管4の略中心を通るように、フロートガイド6を枝管4に対して位置決めする。また、位置決め手段10によって、満水試験器5全体が枝管4に対して固定される。
筐体11は、ほぼ直方体形状であり、位置決め手段10の上方に位置し、赤外線センサ8と、透明板12と、基板(図示せず)と、電池(図示せず)と、液晶パネル(図示せず)と、操作部(図示せず)とを収容する。透明板12は、円板状又は方形板状であり、赤外線センサ8が水に濡れて故障することを防ぐべく、フロート7と赤外線センサ8との間でネジによって筐体11に固定される。また、透明板12は、水不透過性且つ赤外線透過性であり、例えばアクリル板又はガラス板である。筐体11は、フロート7及び透明板12の清掃並びに赤外線センサ8の修理又は交換を容易にすべく位置決め手段10に対してネジによって取外し可能に固定される。基板には、測定データを保存するためのメモリ、後述する送信素子、液晶パネルの駆動素子等が含まれる。電池は、満水試験器を駆動するのに必要な電力を供給する。電池を使用する代わりに、筐体11に設けられたコネクタを介して外部電源から電力を供給してもよい。液晶パネルは、筐体11の上面に配置され、液晶パネルには、枝管4内の水位の測定値、試験開始からの経過時間、電池の残量等が表示される。操作部は、押しボタン式とされ、筐体11の上面に配置される。別の実施形態では、操作部は、液晶パネルに含まれ、タッチパネル式とされてもよい。
満水試験器5では、フロート7が枝管4内の水位の変化に応じて上下に摺動するときに傾くと、フロート7の反射面の高さがずれ、又は赤外線の反射角度がずれることによって測定誤差が生じる。したがって、所要の測定精度を得るために、フロートガイド6内において、フロート7の摺動性を確保しつつフロート7の傾きを抑制することが必要となる。
フロート7の傾きの最大値はフロート7とフロートガイド6との間の隙間の大きさによって主に決定される。しかし、フロート7の摺動性を確保するために、フロート7とフロートガイド6との間には所定の大きさの隙間が必要とされる。このため、満水試験器5は、フロート7の傾きを抑制する他の手段を備える。
すなわち、フロート7は、フロート7の重心がフロート7の浮心よりも低くなるように設計される。このことによって、枝管4内の水面上でフロート7が傾いたときに、傾きを抑制する方向に作用する、フロート7の重力による力のモーメントが大きくなるため、フロート7の傾きが抑制される。このとき、フロート7の重心とフロート7の浮心との間の距離が大きければ大きいほど、フロート7は傾きにくくなる。
一方、フロート7の反射面に水滴が付着することも、赤外線の反射に悪影響を及ぼし、測定誤差を生じさせる。したがって、フロート7は、赤外線を反射するフロート7の反射面が常に枝管4内の水面よりも上方に位置するように設計される。
図3を参照して、上記二つの条件を満たすフロート7の構造の一つの例について説明する。図3は、フロートの正面断面図であり、フロートの内部構造を示す。フロート7は、樹脂(塩化ビニル、ABS、ポリエチレン、ポリプロピレン等)から製造され、その内部に空気室71及び金属片72を有する。金属片72は空気室71の中心よりも下方に位置する。錘として作用する金属片72によって、フロート7の重心がフロート7の浮心よりも低くなる。また、空気室71及び金属片72の位置及び体積を調整することによって、フロート7の重心をフロート7の浮心よりも低くしつつ、枝管4内でのフロート7の喫水線の高さ位置をフロートの最頂部から約5mmの位置にすることができる。
また、フロートの頂部73に水滴が付着したとしても、その水滴が頂部73からすぐに滑り落ちるように、頂部73は、赤外線の反射に悪影響を及ぼさない程度に僅かに湾曲している。具体的には、頂部73の曲率半径Rが約106mmであることが好ましい。さらに、前述したように、フロートの底部74は半球状である。このことによって、満水試験器5を枝管4に設置したときに発生する気泡がフロートの底部74に付着しにくくなり、フロート7が傾くことが低減される。一方、フロートガイド6が枝管4に対して傾いて設置されたときには、フロートガイド6と接触するフロート7の底部側の接触部が丸みを帯びているおかげでフロートガイド6とフロート7との間の接触抵抗が小さくなり、摺動性の悪化が低減される。フロートの底部74を逆円錐状にしても、同様の効果を得ることができる。
図4において示されるように、別の実施態様では、摺動性を改善するために、フロート7は、上下に摺動するときにフロートガイド6と接触する少なくとも三つのリブ75をその側部に備える。図5において示されるように、フロート7の代わりに、フロートガイド6が、その内面に少なくとも三つの突起部61を備えても同様の効果が得られる。また、フロート7の側部又はフロートガイド6の内面に、耐水性に優れた公知の潤滑剤を塗布することによっても摺動性を改善することができる。
フロートガイド6は、測定ノイズとなりうる外部からの光がフロート7と赤外線センサ8との間の空間に侵入するのを防ぐ役割も果たす。また、フロートガイド6は、赤外線を乱反射して測定ノイズを生じさせることがないように、黒色アルマイト処理されたアルミニウム又は暗色の樹脂から製造される。
さらに、フロートガイド6は、フロート7が透明板と接触し又は赤外線センサ8によって測定可能な範囲から外れることを防止すべく、図示されないが、その下部だけでなく上部にもピン状のストッパーを備えることができる。上部のストッパーは、赤外線を遮らないように配置される。
図6を参照して、位置決め手段の詳細について説明する。図6は、下側から見たときの満水試験器5の斜視図である。位置決め手段10は、前述されたようにフロートガイド6と一体成形され、組立による公差を考慮する必要がないため、位置決め手段10の下面に対するフロートガイド6の中心軸線の垂直度、ひいては枝管4に対するフロートガイド6の中心軸線の平行度が高くなる。別の実施形態では、位置決め手段10はフロートガイド6と別体であってもよい。この場合、位置決め手段10は、赤外線の乱反射を考慮する必要がないため、フロートガイド6とは異なるより安価な材料から製造されることができる。位置決め手段10は、管の外径が異なる複数の枝管4に対応する。図6において示されるように、位置決め手段10がその下部に複数の円状突起部101を備えることによって、フロートガイド6は、管の外径が異なる複数の枝管4に対して位置決めされる。具体的には、図2において示されるように枝管4が円状突起部101の内側に嵌装されるので、位置決め手段10は、その円状突起部101の内径と対応した外径を有する枝管4に対してフロートガイド6を位置決めすることができる。当然のことながら、位置決め手段10の外側の別の円状突起部101を用いることで、位置決め手段10は、より外径の大きな枝管に対してもフロートガイド6を位置決めすることができる。さらに、枝管4を円状突起部の内側だけではなく外側にも嵌装することができるので、位置決め手段10は、円状突起部101の外径と対応した内径を有する枝管に対してもフロートガイド6を位置決めすることができる。したがって、一つの円状突起部101を用いて、位置決め手段10は二種類の枝管に対してフロートガイド6を位置決めすることができる。さらに、フロートガイド6も用いることによって、フロートガイド6の外径と対応した内径を有する枝管に対してもフロートガイド6を位置決めすることができる。すなわち、図5の位置決め手段10は最大五種類の枝管に対応することができる。当然のことながら、円状突起部101の数を増やすことによって、対応可能な枝管の数を更に増やすことができる。
図2において示されるように、位置決め手段10は、フロートガイド6内が真空状態になることによって、フロート7の摺動性が悪化すること、及びフロートガイド6内とフロートガイド6外の枝管4内との間で水位差が発生することを防ぐために、フロートガイド6内から空気を外部に逃がすための空気孔102も備える。
満水試験器5は、得られた測定データをコンピュータ13に送信するための送信手段(図示せず)を更に備える。前述されたように、送信素子が筐体内の基板に備えられる。送信方式としては、赤外線送信、無線LAN、有線等が考えられる。有線の場合には、満水試験器5は、ケーブルを接続するためのコネクタを更に備える。
以下、試験データが測定された後のデータ処理について述べる。まず、赤外線センサ8によって測定されたデータが、送信手段を用いてコンピュータに自動送信される。その後、コンピュータは、データ管理のためのソフトウェアによって、予め定められた手順で測定データを処理して試験結果として自動的に出力する。すなわち、満水試験における測定データのデータ出力が自動化される。マンション等のように試験箇所が複数である場合、最初に一つのデータ収集器に複数の満水試験器からの測定データを送信し、その後、データ収集器からコンピュータに測定データを転送してもよい。
図7は、本発明の第2実施形態に係る満水試験器の正面断面図である。この実施形態では、筐体11及びフロートガイド6は、位置決め手段10とは別体であり、位置決め手段10に対して一体的に上下動することができる。筐体11及びフロートガイド6は一体成形されてもネジ等によって互いに固定されてもよい。筐体11及びフロートガイド6は、位置決め手段10内の孔に通された固定ネジ13によってフロートガイド6を位置決め手段10に対して押し付けることによって、位置決め手段10に対して固定される。また、赤外線センサ8及び透明板12はフロートガイド6内においてフロート7よりも上方に配置される。
満水試験に所要の測定精度を得るために、赤外線センサ8とフロート7の反射面との間の距離を所定の範囲内にする必要がある。当然のことながら、試験時におけるフロート7の高さは枝管4内の水位によって定められる。したがって、測定者は試験前に注水によって枝管4内の水位を所定の範囲内に設定しなければならない。第2実施形態に係る満水試験器5では、試験開始時の枝管4内の水位は、第1実施形態の場合よりも低くてもよい。なぜならば、第2実施形態では、満水試験器5が、筐体11が位置決め手段10に当接した状態で枝管4に設置されると、赤外線センサ8がフロートガイド6内に配置されているので、赤外線センサ8と枝管4内の水面との間の距離、ひいては赤外線センサ8とフロート7の反射面との間の距離が、第1実施形態の場合よりも小さくなるからである。また、枝管4内の水位が高い場合には、筐体11及びフロートガイド6を位置決め手段10に対して上方に移動させることによって、赤外線センサ8とフロート7の反射面との間の距離を所定の範囲内にすることができる。すなわち、第2実施形態に係る満水試験器5は、枝管4内の広範な水位に対応することができる。このことによって、測定者が水位不足のせいで枝管4内へ再注水することが少なくなるので、満水試験に必要な時間を増大させることがない。
図8は、試験開始前における満水試験器の動作確認のフローチャートである。第1ステップでは、満水試験器を枝管に設置して枝管内の第1の水位を測定する。第2ステップでは、満水試験器を枝管から持ち上げた状態で枝管内の第2の水位を測定する。この状態ではフロートガイド内の水位が低下するはずなので、枝管内の水不足又はフロートガイド内におけるフロートの固着等による不具合がなければ、第2の水位は第1の水位よりも低くなるはずである。したがって、第3ステップにおいて、第2の水位が第1の水位よりも低い値であれば第4ステップに進み、さもなければ、枝管内に水を足し又はフロートガイド内のフロートの状態を確認した後に第1ステップに戻る。第4ステップでは、満水試験器を再び枝管に設置して第3の水位を測定する。枝管内の水不足又はフロートガイド内におけるフロートの固着等による不具合がなければ、第3の水位と第1の水位との差は測定誤差程度となるはずである。したがって、ステップ5において、第3の水位と第1の水位との差が、予め定められた範囲内であれば、その後、満水試験を開始し、さもなければ、枝管内に水を足し又はフロートガイド内のフロートの状態を確認した後に第1ステップに戻る。
第3ステップ及び第5ステップにおける判定は、満水試験器の液晶パネルを用いて目視によって行われても、満水試験器によって自動的に行われてもよい。
1 試験フロア
2 満水継手
3 配管
4 枝管
5 満水試験器
6 フロートガイド
7 フロート
8 赤外線センサ
9 ストッパー
10 位置決め手段
11 筐体
12 透明板
13 固定ネジ
61 突起部
71 空気室
72 金属片
73 頂部
74 底部
75 リブ
101 円状突起部
102 空気孔

Claims (5)

  1. 建物の排水系配管に接続された枝管内の水位の変化を測定することによって前記建物の排水系配管における漏水の有無を検査するための満水試験器であって、
    前記枝管内に挿入されるフロートガイドと、
    該フロートガイド内に配置され、前記枝管内の水位の変化に応じて上下に摺動するフロートと、
    該フロートよりも上方に配置され、該フロートの上下方向の位置を測定する赤外線センサと
    複数の円状突起部を備え、管の外径が異なる二種類以上の前記枝管に対して前記フロートガイドを位置決めする位置決め手段と
    を備える、満水試験器。
  2. 前記フロートの重心が該フロートの浮心よりも低く、且つ、赤外線を反射する前記フロートの反射面が常に前記枝管内の水面よりも上方に位置する、請求項1に記載の満水試験器。
  3. 前記フロートが該フロートの内部に空気室及び金属片を有し、該金属片が該空気室の中心よりも下方に位置する、請求項2に記載の満水試験器。
  4. 得られた測定データをコンピュータに送信するための送信手段を更に備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の満水試験器。
  5. 建物の排水系配管に接続された枝管内に挿入されるフロートガイドと、
    該フロートガイド内に配置され、前記枝管内の水位の変化に応じて上下に摺動するフロートと、
    該フロートよりも上方に配置され、該フロートの上下方向の位置を測定する赤外線センサとを備える満水試験器を使用して、前記枝管内の水位の変化を測定することによって前記建物の排水系配管における漏水の有無を検査する満水試験において、
    前記満水試験器を前記枝管に設置して第1の水位を測定し、
    前記満水試験器を持ち上げて第2の水位を測定し、
    前記満水試験器を再び前記枝管に設置して第3の水位を測定し、
    前記第2の水位が前記第1の水位よりも低く、且つ、前記第3の水位と前記第1の水位との差が、予め定められた範囲内にあるときにのみ前記満水試験を開始する満水試験方法。
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