JP5842078B1 - 始動空気システムを備えた自己着火式大型低速ターボ過給式2ストローク内燃エンジン - Google Patents

始動空気システムを備えた自己着火式大型低速ターボ過給式2ストローク内燃エンジン Download PDF

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Abstract

クロスヘッド(41)を備えるユニフロー型大型低速ターボ過給式2ストローク内燃エンジンである。該エンジンは、複数のシリンダ(1a〜1n)と圧縮空気供給源(8)を備える。各シリンダ(1a〜1n)は、シリンダ(1a〜1n)の下端部にまたはその付近に設けられた掃気ポート(17)と、シリンダ(1a〜1n)の上部に設けられ、空気バネ(30)によってその閉位置に弾圧付勢されるカム制御式排気弁(4a〜4n)と、一以上の燃料噴射弁(6a〜6n)と、圧縮空気供給源に接続された始動空気弁(13a〜13n)とを備える。上記エンジンは、始動空気弁(13a〜13n)を空圧によって独立して作動させるように構成された始動空気分配機(11)と、始動空気分配機(11)による始動空気弁(13a〜13n)の独立作動を無効化する手段をさらに備える。前記無効化する手段は、シリンダ(1a〜1n)に対応する排気弁(4)が開いている場合に、始動空気弁(13a〜13n)の独立作動を無効化するように構成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、始動空気システム、クロスヘッドおよびカムシャフトを備える自己着火式大型低速ターボ過給式2ストローク内燃エンジンに関する。
クロスヘッドを備えた大型低速2ストローク内燃エンジンは、一般的に、大型船舶の推進システムまたは発電所の原動機に用いられる。このようなエンジンは、ピストンとクランクシャフトの間に配設されたクロスヘッドを有する。
排出ガス規制は、特に、窒素酸化物(NOx)の排出量について、厳しいものとなっており、今後もさらに厳しさを増すものと思われる。NOxの発生は、主に燃焼温度と燃焼室内の酸素量に依存する。排出ガス規制を満たすために、圧縮容量が削減されてきたが、これは、燃焼に使用可能な酸素量を減らすことでNOxの排出量を削減するためである。
排気弁の開閉を制御するカムシャフトを備えたユニフロー型大型低速ターボ過給式2ストローク内燃エンジンの場合、上記圧縮容量の変更は、カムシャフトのカム輪郭の変更によってなされる。
圧縮容量の削減により圧縮圧力は増加する。しかしながら、エンジンの機械的構成上圧縮圧力を大幅に増加させることは不可能であり、よって、圧縮容量を削減した場合には、排気弁を閉じるタイミングを大幅に遅らせる必要があった。
大型低速ターボ過給式2ストローク内燃エンジンは、いわゆる始動空気システムを用いて始動される。始動空気システムは、エンジンのシリンダに適切な順序で圧縮始動空気を注入することでエンジンを始動するように構成されている。始動空気は、動力工程においてシリンダでピストンが下降する際にシリンダに流入する。
公知の自己着火式大型2ストローク内燃エンジンにおいて、始動空気レシーバ内の始動空気は、発電設備または船舶用大型ディーゼルエンジンによって駆動される発電機の発電電力を用いた電動始動空気圧縮機から供給される。
始動空気分配機によって、各シリンダへ始動空気が分配される。該分配機は、クランクシャフトの位置に応じて正しい順序で各シリンダに対応する始動空気弁を開閉する。クランクシャフト位置に関わらず確実にエンジンを始動するためには、一の始動空気弁が開くクランクシャフト位置間隔が360°/Ncylより大きくなければならない。これが確保されなければ、始動空気弁がひとつも開かず、何も起きなくなるクランクシャフト位置が出来てしまう。
排気弁の閉タイミングを遅らせると、始動空気弁と排気弁が同時に開く顕著なオーバーラップの原因となる(図6、7参照)。その結果、始動空気は、ピストンにエネルギーを一切伝達することなく、単に始動空気弁から排気ガスレシーバに流れてしまうので、クランクシャフトのトルクに寄与しないまま始動空気が大量に消費される。
排気弁の閉タイミングを遅らせることは、始動空気弁と排気弁の両方が開き、よって、始動空気がエンジン排気システムに送出されるオーバーラップ期間があるため、特に、シリンダ数の少ないエンジンの場合、エンジンの始動に不都合である。固定ピッチプロペラに連結された船舶用エンジンに要求される後進(リバース)始動の場合、該オーバーラップは特に顕著なものとなる。
公知のエンジンでは、排気弁の開弁期間を短縮することで始動空気の損失を削減することが試みられてきた。しかしながら、このアプローチは排気弁の閉タイミングを大幅に早めることになり、エンジン始動時の圧縮労力を著しく増加させることとなり、その結果、エンジンの始動性能が低下してしまう。
上記背景において、本願の目的は、上記の問題を解消するか、または少なくとも低減する始動空気システムを備えた大型低速ターボ過給式2ストローク内燃エンジンを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、クロスヘッドを備えるユニフロー型大型低速ターボ過給式2ストローク内燃エンジンを提供する。このエンジンは、複数のシリンダと、圧縮空気供給源とを備え、各シリンダは、前記シリンダの下端部にまたはその付近に設けられた掃気ポートと前記シリンダの上部に設けられ、空気バネによってその閉位置に弾圧付勢されるカム制御式排気弁と、一以上の燃料噴射弁と、前記圧縮空気供給源に接続された始動空気弁とを備える。前記エンジンはさらに、始動空気弁を空圧によって独立して作動させるように構成された始動空気分配機と、前記始動空気分配機による前記始動空気弁の独立作動を無効化する手段とを備え、前記無効化する手段は、前記複数のシリンダのうちの一つのシリンダの前記排気弁が開いている場合、該シリンダの前記始動空気弁の独立作動を無効化するように構成される。
あるシリンダの排気弁が開いている場合には、そのシリンダの始動空気弁の開弁を阻止する無効化手段を備えることで、始動空気がエンジン始動に寄与することなく排気システムへ送出されることが防がれる。これにより,エンジン始動時の圧縮労力を増加させることなく始動空気の損失が防がれる。排気弁の作動に使用される油圧式プッシュロッドの圧力損失により全排気弁が常に閉位置に戻るので、エンジン始動の最初期においては、無効化手段を使用する必要はなく、始動空気による完全に効果的な初期始動ストロークが得られ、これにより、該エンジンの始動性能が大幅に改善され、始動空気消費量が削減される。
本発明の第1の態様の第1の実装形態によれば、前記始動空気弁の独立作動を無効化する手段が、空圧信号導管に無効化弁を備え、前記無効化弁が前記始動空気分配機を前記始動空気弁に接続する第1の位置と前記始動空気分配機を周囲空気に連通させる第2の位置を有する。
本発明の第1の態様の第2の実装形態によれば、前記無効化弁の位置が、シリンダの排気弁の位置によって制御される。
本発明の第1の態様の第3の実装形態によれば、前記無効化弁が前記第1の位置に弾圧付勢されるとともに空圧制御圧力によって第2の位置に移動可能であり、前記空圧制御圧力は、シリンダの排気弁の前記空気バネの圧力である。
本発明の第1の態様の第4の実装形態によれば、前記始動空気分配機が、所定の作動順序に従って、それぞれの前記始動空気弁を独立作動させるように構成されている。
本明細書に開示されるエンジンの、さらなる目的、特徴、効果および特性は、その詳細な記述によって明らかにされるであろう。
以下の詳細説明において、本発明を、図に示される例示実施形態を参照して、より詳細に説明する。
本発明の一例示実施形態に係る大型2ストロークディーゼルエンジンの正面図である。 本発明の図1の大型2ストロークエンジンの側面図である。 本発明の図1の大型2ストロークエンジンの断面図である。 本発明の始動空気システムを備えた図1〜3の大型内燃エンジンを示す図である。 本発明の一例示実施形態に係る無効化手段を備えた図4のエンジンの一のシリンダを示す図である。 本発明の他の例示実施形態に係る無効化手段を備えた図4のエンジンの一のシリンダを示す図である。 本発明の後進動作におけるシリンダの排気弁および始動空気弁の開弁期間を示す円形図である。 本発明の前進動作におけるシリンダの排気弁および始動空気弁の開弁期間を示す円形図である。
詳細説明
以下の詳細説明において、大型低速2ストローク内燃エンジンを例示実施形態を用いて説明する。図1〜3に、クランクシャフト42およびクロスヘッド43を備えた大型低速ターボ過給式2ストロークディーゼルエンジンを示す。図3は、大型低速ターボ過給式2ストロークディーゼルエンジンの吸気・排気システムの断面図である。本例示実施形態のエンジンは、例示目的のみのため、4個のシリンダ1を有するものとする。本発明の態様を逸脱しない範囲で、シリンダ1の他の任意の数が利用し得ることは明らかである。大型ターボ過給式2ストロークディーゼルエンジンは、典型的には、エンジンフレーム45に支持される、4〜16個のシリンダを一列に有する。上記エンジンは、例えば、大洋航行船舶の主エンジンとして用いられる。エンジンの総出力は、例えば、5000〜110000kWの範囲であってもよい。
上記エンジンは、ユニフロー型自己着火式2ストローク(ディーゼル)エンジンであって、シリンダ1の下部に掃気ポート17を備え、シリンダ1の上部に排気弁4を備える。上記エンジンは、例えば、船舶用ディーゼル燃料、重質油、またはガス(LPG、LNG、メタノールおよび/またはエタノール)などの、各種燃料によって動作可能である。掃気は、掃気レシーバ2から各シリンダ1の掃気ポート17へと通過する。シリンダ1内のピストン41は掃気を圧縮し、燃料が注入されると燃焼が起き、排気ガスが発生する。排気弁4が開かれると、排気ガスは関係するシリンダ1と関連付けられた排気管7を介して排気ガスレシーバ3へと流入し、さらに、前方へ進んで、第1の排気導管を介して1次(一定圧力)ターボチャージャ5のタービンへ流れ、排気ガスはそこから第2の排気導管を介して流出する。空気流入口からの供給を受け、ターボチャージャ5のタービンはシャフトを介して圧縮機を駆動する。圧縮機は、圧縮された掃気を掃気レシーバ2に至る掃気導管に送達する。一の実施形態(図示略)においては、上記エンジンが一以上の1次ターボチャージャを備えていてもよい。
掃気レシーバ2は、例えば、金属プレートから構築された長尺空洞円筒体を有し、空洞円筒体を形成する実質的に円形断面の輪郭を有する。各シリンダ1の掃気ポート17が開かれ掃気が取り入れられることに起因する圧力変動を防止するために、つまり、掃気レシーバ2を略一定圧力に維持するために、掃気レシーバ2は充分な断面径と大きな全体積を有する。
排気ガスレシーバ3は、例えば、金属プレートから構築された長尺空洞円筒体を有し、実質的に円形断面の輪郭を有する。シリンダ1からの排気ガスは、排気ガスレシーバ3内へと延在する各排気管7を介して、排気ガスレシーバ3に流入する。各シリンダ1の排気弁4が開かれ排気ガスが排気ガスレシーバ3へと高速送出されることに起因する圧力変動を防止するために、つまり、排気ガスレシーバ3を略一定圧力に維持するために、排気ガスレシーバ3は充分な断面径と大きな全体積を有する。
始動空気システムを図4および図5を参照して説明する。上記エンジンは複数個(「n個」)のシリンダ1a〜1nを有し、各シリンダ1a〜1nは往復運動するピストン41a〜41nを収容する。
ピストン41a〜41nは、上部に燃焼室44を備えたシリンダ1a〜1n内に摺動可能に収容され、排気通路への排気ガスの流れは排気弁4a〜4nおよび油圧式排気弁アクチュエータ33によって制御される。油圧式排気ガス弁用リニアアクチュエータ33は、従来通りに、油圧式プッシュロッド (図示略)を介してカムシャフト(図示略)に接続されている。
掃気導管26は、ピストン制御式掃気ポート17に掃気を送達する。シリンダ1a〜1nの上面カバーは、燃料をシリンダ1a〜1nの燃焼室に注入するための燃料弁6a〜6nを一以上備える。
各シリンダ1a〜1nの上面カバーには始動空気弁13a〜13nも設けられており、これらの始動空気弁13a〜13nは始動空気システムに作動可能に接続されている。
始動空気システムは、始動空気レシーバ9を一以上備え、一実施形態においては、始動空気レシーバ9内の圧縮空気は、約30barの圧力になるように、インタークーラーを備えた一以上の2段または3段電動始動空気圧縮機8によって導管を介して補充される。
始動空気レシーバ9の総容量は、始動空気レシーバ9を再充填することなく、前進と後進のエンジン始動を交互に複数回、例えば、12回、行うのに充分なものである。
始動空気レシーバ9は、圧力上昇を設計圧力の10%増に制限するためのリリーフ弁(図示略)を備えている。一実施形態においては、始動空気レシーバ9内の圧力を検出するための圧力センサ(図示略)を備えることができる。一実施形態における始動空気レシーバ内の初期圧力は、約30barであり、エンジンを少なくとも数回始動するのに十分な圧力とされる。
通常、始動空気圧縮機8は2台設けられており、一の始動空気レシーバ9または複数のレシーバ9を空の状態からおよそ一時間で完全充填することができる。
各始動空気圧縮機8は、電動駆動モータによって駆動される。該駆動モータの電力は大型低速2ストローク内燃エンジンの発電設備によって供給される。
始動空気導管12は、始動空気レシーバ9と各始動空気弁13a〜13nをマニホールドを介して流体接続する。
始動空気分配機11は、各始動空気弁13a〜13nの作動タイミングを正しく確保する。一実施形態においては、上記始動空気分配機11は、各シリンダに一つずつカム回りの半径方向に配設された、一連のパイロット弁を備える。該分配機は、エンジン(クランクシャフト位置)に合わせたタイミングでカムシャフトにより駆動され、始動空気弁13a〜13nを正しい順序で開閉する。
他の実施形態においては、始動空気分配機11はロータリーディスクを備え、該ロータリーディスクにはディスクが収容されるハウジングの通気孔に対応する穴が設けられている。該ロータリーディスクは、エンジン(クランクシャフト位置)に合わせたタイミングでカムシャフトにより駆動され、始動空気弁13a〜13nを正しい順序で開閉する。
始動空気分配機11は、各空圧信号導管15a〜15nを介して各始動空気弁13a〜13nの制御口に接続されている。各空圧信号導管15a〜15nには無効化弁16a〜16nが設けられている。始動空気弁13a〜13nには開位置と閉位置があり、始動空気弁13a〜13nは、その閉位置に弾圧付勢されている。始動空気弁13a〜13nは、その制御口が加圧されるとその開位置へと付勢される。
エンジン始動が必要とされる場合は、主弁10が開かれ、始動空気弁13a〜13nの流入口が加圧される。各始動空気弁13a〜13nは、空圧信号導管15a〜15nを介して伝達される始動空気分配機11からの空圧信号によって正しい順番で作動され、よって、シリンダ1a〜1nには、始動空気分配機11の制御下で、始動空気レシーバ9から導管12を介して始動空気が供給される。
始動空気弁13a〜13nは、エンジンを始動するために、一以上のシリンダ1a〜1nが始動空気レシーバ9から圧縮空気の供給を受けられるように、互いに独立して制御することができる。
図5にはシリンダ1aひとつのみが示され、参照されていることに注目すべきである。しかしながら、これに加え、本説明は他のシリンダ1b〜1nのいずれにも適用される。
一実施形態における無効化手段は、無効化弁16a〜16nを備える。図5に示されるように、無効化弁16aは2つの位置を有する。図示された第1の位置においては、無効化弁16aは始動空気分配機11を始動空気弁13aの制御口に接続する。第2の位置においては、無効化弁16aは始動空気分配機11を周囲空気に連通させ、始動空気分配機11からの空圧信号が始動空気弁13aへ到達することを阻止する。無効化弁16aは第1の位置に弾圧付勢されている。無効化弁16aは制御口を備え、該制御口に空気圧を加えることで第2の位置に付勢可能である。本例示実施形態の制御口は、空圧信号導管19aを介して空気バネ30のバネチャンバ34に接続されている。
空気バネ30は、バネピストン31が摺動可能に収容されるシリンダを備えている。バネピストン31は排気弁4の弁竿に固定されている。
油圧式リニアアクチュエータ33は、排気弁4を図示された開位置に移動させるため、バネチャンバ34内の圧力に抗って弁竿およびバネピストン31を下方に付勢する。油圧式リニアアクチュエータ33は、従来通りに、カムシャフトのカム(図示略)によって作動されるピストンポンプ(図示略)に接続された油圧式プッシュロッドを介して、油圧を受ける。
油圧式リニアアクチュエータ33によって排気弁4が開位置に移動されると、バネチャンバ34内の圧力が上昇し、空圧信号導管19aがこの圧力上昇を無効化弁16aの制御口に伝達することで、排気弁4が開いている時には始動空気弁13aが作動できないように、無効化弁16aをその第2の位置へ移動させるとともに空圧信号導管15aを周囲空気(例えば、機関室)に連通させる。
排気弁4が閉じられると、バネチャンバ34内の圧力が低下し、無効化弁16aがその第1の位置に戻り、空圧信号導管15aにおいて始動空気分配機11からの空圧信号が無効化されなくなり、よって、始動空気弁13aが作動可能となり、エンジン始動に使用可能となる。
図5に図示された実施形態と同様の他の実施形態においても、無効化手段は二方無効化弁16a〜16nを備える。しかしながら、本実施形態の二方無効化弁は、始動空気分配機11からの空圧信号を信号導管15a〜15nを介して対応する始動空気弁13a〜13nに伝達可能とする位置に弾圧付勢されている。無効化弁16a〜16nの第2の位置においては、始動空気分配機11からの空圧信号の対応する始動空気弁13a〜13nへの伝達は遮断される。無効化弁16a〜16nの制御口に空気圧を加えることで、無効化弁16a〜16nを付勢し第2の位置に移動させることができる。無効化弁16a〜16nの制御口は、信号導管19a〜19nを介して空気バネ30のシリンダに設けられた通気孔に接続されている。通気孔は、排気弁4が閉じている時には、バネピストン31下方のバネチャンバ34と連通するように配置され、排気弁4が開位置にある時には、バネピストン31上方の空気チャンバ35と連通するように配置される。バネチャンバ34内の圧力は、空気チャンバ35内の圧力よりも大幅に高い。よって、排気弁4が閉じている場合、無効化弁16a〜16nの制御口において高圧となり、無効化弁16a〜16nは、始動空気分配機11からの空圧信号が対応する始動空気弁13a〜13nに到達可能となる第1の位置に配置され、排気弁4が開いている場合、無効化弁16a〜16nの制御口において低圧となり、無効化弁16a〜16nは、始動空気分配機11からの空圧信号が対応する始動空気弁13a〜13nへ到達することを阻止する第2の位置に配置され、始動空気分配機11からの信号が無効化される。
図示されない実施形態において、無効化弁として、圧力センサまたは排気弁の位置を示す位置センサからの電気信号を受信する電子制御弁を用いることができる。本実施形態の圧力センサは油圧式プッシュロッドに接続可能である。さらに、一実施形態においては、始動空気弁として、圧力センサまたは排気弁の位置を検出する位置センサからの信号に基づいて無効化信号を受信する電子制御弁を用いることができる。
エンジン停止時には、油圧式プッシュロッドが徐々に圧力を失うので、空気バネ30の効果により全ての排気弁4が閉位置に戻される。このため、クランクシャフトの位置に関わらず、エンジン始動の初期段階において始動空気弁13a〜13nはどれひとつとして無効化されることがなく、エンジン始動の初期段階において、無効化または排気ガスレシーバへの圧力損失を伴わない始動空気が最大充填された状態での起動が達成され、エンジン始動性能が大幅に改善される。
図7に、エンジンを「後進」始動するための排気弁の開弁期間52および始動空気弁の開弁期間51を示す。「後進」始動するには、上記2つの期間のオーバーラップは極めて顕著なものとなる。
図8に、「前進」始動するための排気弁の開弁期間52および始動空気弁の開弁期間51を示す。「前進」始動するには、上記2つの期間のオーバーラップは非常に顕著なものとなる。
特許請求の範囲において用いられる「備える」(「含む」;"comprising")という用語は、他の要素又は工程を除外しないものとする。特許請求の範囲において用いられる"a"又は"an"という用語は複数を除外しないものとする。
特許請求の範囲において用いられる符号は、範囲を限定するものとして解釈されてはならない。
本発明を例示を目的として詳述してきたが、上記詳細は、単にその例示を目的としたものであり、本発明の要旨を逸脱しない範囲において当業者によって変更が為され得る。

Claims (5)

  1. クロスヘッド(41)を備えるユニフロー型大型低速ターボ過給式2ストローク内燃エンジンであって、
    複数のシリンダ(1a〜1n)と、
    圧縮空気供給源(8)と、
    を備え、
    前記複数のシリンダ(1a〜1n)の各々は、
    ・ 前記シリンダ(1a〜1n)の下端部にまたはその付近に設けられた掃気ポート(17)と、
    ・ 前記シリンダ(1a〜1n)の上部に設けられ、空気バネ(30)によってその閉位置に弾圧付勢されるカム制御式排気弁(4a〜4n)と、
    ・ 一以上の燃料噴射弁(6a〜6n)と、
    ・ 前記圧縮空気供給源に接続された始動空気弁(13a〜13n)と、
    を備え、
    前記エンジンはさらに、
    始動空気弁(13a〜13n)を空圧によって独立して作動させるように構成された始動空気分配機(11)と、
    前記始動空気分配機(11)による前記始動空気弁(13a〜13n)の独立作動を無効化する手段と、
    を備え、前記無効化する手段は、前記複数のシリンダのうちの一つのシリンダの前記排気弁が開いている場合、該シリンダの前記始動空気弁の独立作動を無効化するように構成される、エンジン。
  2. 前記始動空気弁(13a〜13n)の独立作動を無効化する手段が、空圧信号導管(15a〜15n)に無効化弁(16a〜16n)を備え、
    前記無効化弁(16a〜16n)が、前記始動空気分配機(11)を前記始動空気弁(13a〜13n)に接続する第1の位置と、前記始動空気分配機(11)を周囲空気に連通させる第2の位置とを有する、
    請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記無効化弁(16a〜16n)の位置が、シリンダ(1a〜1n)の排気弁(4)の位置によって制御される請求項1に記載のエンジン。
  4. 前記無効化弁(16a〜16n)が前記第1の位置に弾圧付勢されるとともに空圧制御圧力によって第2の位置に移動可能であり、前記空圧制御圧力は、シリンダ(1a〜1n)の排気弁(4)の前記空気バネ(30)の圧力である請求項3に記載のエンジン。
  5. 前記始動空気分配機(11)が、所定の作動順序に従って、それぞれの前記始動空気弁(13a〜13n)を独立作動させるように構成されている請求項1に記載のエンジン。
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