JP5840728B2 - インク組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

この開示は、多面体オリゴマーシルセスキオキサン(polyhedral oligomeric silsesquioxane)を含むナノ構造粒子に関する。そのような粒子は、例えば、インクなどの組成物、例えば相変化インク組成物のためのナノスケールフィラーとして有用である。
固体インクのロバスト性(robustness)をいかに改善するかについてはいくつかのアプローチがある。しかしながら、正しい解決法は、インク用に研究されたものではないが、他の複合材料および用途において使用するときに望みを示す新規の特殊な材料成分を使用するものとすることができる。そのような可能性を与える材料の例はPOSS高分子であり、これは自己組織化ナノ構造を形成することが知られている。POSSは、Si812ケージ様コアを含み、下記構造の基(同じか、または異なるものとすることができる)により表される構造中で変化させることができる、8つの有機官能基により取り囲まれた、立方構造を有する、多面体オリゴマーシルセスキオキサン(olypolyhedral ligomeric ilesquioxane)、分子的に正確な有機ケイ素化合物ファミリーとして知られている:
Figure 0005840728
POSS分子はそれ自体、8つのR基が約6未満の炭素の長さの有機基である場合(例えば、基がシクロペンチルなどの脂環式基、またはイソプロピルなどの6未満の炭素を有する直鎖アルキル基である場合)、約1〜3nmの近似直径を有し、これにより、立方体シルセスキオキサンユニットは、ほとんど「球状」であるとみなすことができる。
POSS化合物は報告によれば、エポキシ樹脂などのポリマーバインダ材料を強化するように機能するポリマーナノ複合材料を合成するために使用されており、ポリマー−粘土ナノ複合物などと同様の様式で、材料に増強された強化特性を提供することが知られている(J.D.リッチテンハン(Lichtenhan)、上記を参照されたい)。しかしながら、強化フィラーとしてナノクレイ材料を使用する場合の欠点は、個々の剥離した粘土層または小板をポリマーバインダ内に分散させるために必要とされるエネルギー集約型トップダウン処理に伴う課題である。また、分子レベルで分散させることができるPOSSなどのナノスケール材料成分を使用することにより、バインダ材料のための強化フィラー成分として機能する可能性のあるナノ構造層を構築するために自己組織化プロセスを利用することができ、増強した機械特性を有するナノ複合材料を作製する可能性がある。様々な有機R−基および官能基を有する多くの置換POSS化合物が、ハイブリッドプラスチック社(Hybrid Plastics Inc.)から市販されており、それらのいくつかが様々な用途に対し研究されている。
米国特許第6,860,930号公報 米国特許第6,472,523号公報 米国特許第6,713,614号公報
蝋に基づく固体インクまたは他のインク中に、インクの機械ロバスト性を改善することができる強化フィラーとして調合することができる、特定成分および/または複合材料が依然として必要である。
本発明の開示は、相変化インクなどの組成物のためのナノスケール強化フィラーとして、多面体オリゴマーシルセスキオキサンを含むナノ構造粒子を提供することにより、これらのおよび他の必要性に対処する。
ポリブタジエン−POSSナノ構造の形成を示す図である。 疎水的に官能化させた多面体オリゴマーシルセスキオキサンを、実質的に層状のナノ構造に自己組織化することを示した図である。
本開示の実施形態は、疎水的に官能化させた多面体オリゴマーシルセスキオキサンを含むナノ構造粒子を提供する。疎水的に官能化させた多面体オリゴマーシルセスキオキサン類は一般に下記式により表され:
Figure 0005840728
式において、R1〜R8基の各々は、同じかまたは異なるものとすることができ、独立して、有機アルキルまたはシクロアルキル基、例えば、1〜約50の炭素原子、または約2〜約30の炭素原子、または約4〜約18の炭素原子を有する、例えば、置換または非置換脂肪族もしくは芳香族炭化水素基を示す。炭化水素基は環状、分枝または直鎖とすることができる。炭化水素基は飽和とすることができ、または不飽和を含んでもよい。炭化水素基は非置換とすることができ、またはハロゲン、メチル、エチル、イソブチル、イソオクチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ビニル、スチリル、トリメチルシロキシル、トリクロロシリルエチル、トリクロロシリルプロピル、ジクロロシリルエチル、クロロシリルエチル、フェニル、クロロベンジル、シアノエチル、シアノプロピル、ノルボルネニル、フルオロ、シラノール、ジメチルシラン、アルコキシ、メタクリレート、シラン、アニリン、アミン、フェノール、およびアルコールからなる群より選択される1つもしくは複数の基により置換することができる。ある実施形態では、炭化水素基は部分的にフッ素化され、または過フッ化される。
しかしながら、疎水的に官能化させた多面体オリゴマーシルセスキオキサンを提供するために、R1〜R8基の少なくとも1つは蝋状(ワックス状)脂肪族基である。「蝋(ワックス)状脂肪族基」という用語は、例えば、少なくとも10または少なくとも12または少なくとも16の炭素原子を有する、例えば、約10〜約100または約12〜約50または約16〜約40の炭素原子を有する疎水性長鎖を示す。蝋状脂肪族基は、飽和アルカン炭化水素、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのようなポリ(アルキレン)ワックスとすることができ、またはポリブタジエン、ポリイソプレンなどのような不飽和炭化水素とすることができ、または短い飽和アルカン基、直鎖、分枝または含有環状基のいずれか、例えばヘキサデシル、オクタデシル、エイコサニル、ドコサニル、テトラコサニル、ヘキサコサニル、オクタコサニル、トリアコンタニル、ヘキサトリアコンタニル、またはより長いものとすることができ、ならびにそれらの混合物を含む。蝋状脂肪族基はまた、POSS基に付着するために複数の反応性官能基を含むことができる。POSSに付着するための複数の反応性官能基を有する化合物の例はC−36二量体ジオール、C−36二量体二塩基酸、またはC−36二量体ジアミンであり、これらは、それぞれ、2つのアルコール、カルボン酸、またはアミノ官能基のいずれかを含むユニケマ(UNIQEMA、登録商標)から入手可能な市販の蝋状脂肪族化合物であり、オレイン酸誘導体の二量化により製造される。蝋状脂肪族炭化水素は1〜約10の反応性官能基、例えば、1〜約6の反応性官能基、または1〜約4の反応性官能基を有することができる。POSS分子上の反応性官能基Rは、公知の化学変換による共有グラフティング(covalent grafting)のため、または重合のためのPOSS高分子として使用することができ、R基中の反応部分としては下記が挙げられる:ハロゲン類、1級または2級ヒドロキシル、チオール類、トリアルコキシシリル、アルキルジアルコキシシリル、ジアルキルアルコキシシリル、クロロジアルキルシリル、クロロジアルコキシシリル、ジクロロアルキルシリル、トリクロロシリル、トリビニルシリル、ジアルキルビニルシリル、ジアルキルシラニル、トリアルキルシラノール、1級または2級アルコキシル、カルボン酸または無水物、アルコキシカルボニルエステル、アルコキシチオカルボニルエステル、チオールエステル、1級または2級アミド類、イソシナト、イソチオシアナト、ニトリル、エポキシまたはオキシラン基類、例えばグリシジルエーテル類、アルケニル基類およびエチレン不飽和基類、例えばメタクリレート、アクリレート、ビニルエーテル、末端オレフィン、例えばアリル、ノルボルネニル、シクロヘキセニルまたはスチリル、アルデヒドまたはケトン、置換アミン、置換イミン、グアニジノ、置換アンモニウムおよび/またはホスホニウムカチオン、カルバメートまたはウレタン、尿素類、ヒドラジン、およびセミカルバジド。
蝋(ワックス)状脂肪族基は望ましくは、多面体オリゴマーシルセスキオキサン(POSS)基または部分に対し、疎水性である。このように、例えば、蝋状脂肪族基はPOSS部分よりも疎水性であるため、疎水的に官能化させたPOSS化合物は、疎水性「尾」基として機能する蝋状脂肪族基を有し、POSS部分は極性「頭」基として機能する。この双極性の官能性により、複数の疎水的に官能化されたPOSS分子が、所望のように、自己組織化することができる。
POSS部分の蝋状脂肪族基に対する比率は、所望のように調節することができる。このように、R1〜R8基の少なくとも1つは蝋状脂肪族基であり、比率は多面体オリゴマーシルセスキオキサン化合物のいくつかの蝋状脂肪族基置換を提供するように調節することができる。実施形態では、POSS部分の蝋状脂肪族基に対する比率を、例えば、約1:1(基の1つのみが蝋状脂肪族基である化合物が提供される)から約1:8(R1〜R8基の全てまたはほとんど全てが蝋状脂肪族基である化合物が提供される)に調節することができる。このように、実施形態では、POSS部分の蝋状脂肪族基に対する比率は約1:1から約1:4または約1:8、例えば約1:1、1:2とすることができる。さらに別の実施形態では、例えば、POSS部分に共有結合するための2つまたはそれ以上の反応性官能基を有する蝋状脂肪族基を使用することにより、疎水的に官能化させた二量体または多量体多面体オリゴマーシルセスキオキサン化合物を形成することができる。POSS部分の蝋状脂肪族基に対する比率は、いずれか1つの蝋状脂肪族基に付着される2つまたはそれ以上のPOSS部分が存在するように調節することができ、例えば、蝋状脂肪族基が二官能性である場合約2:1の比率が得られ、または蝋状脂肪族基が三官能性である場合約3:1の比率が得られる、などとすることができる。
本開示の疎水的に官能化させた多面体オリゴマーシルセスキオキサン類は市販の材料から従来の化学合成を使用して容易に調製することができる。例えば、合成は、市販の多面体オリゴマーシルセスキオキサン類化合物、例えば、公知の化学変換により1つまたは複数の蝋状脂肪族鎖に容易に変換させることができる少なくとも1つの反応性官能基を含むハイブリッドプラスチックス(Hybrid Plastics)(ハッティズバーグ、ミシシッピ州)から入手可能なものから開始することができる。例えば、多面体オリゴマーシルセスキオキサン類化合物原材料上の少なくとも1つの反応性官能基はエステル、アルコール、アミン、イソシアネート、または実施形態で記述されているものとすることができる。その後、反応性官能基は、適した試薬、例えば飽和もしくは不飽和炭化水素モノカルボン酸あるいはジカルボン酸、飽和もしくは不飽和炭化水素エステルあるいはジエステル、飽和もしくは不飽和炭化水素イソシアネートあるいはジイソシアネート、飽和もしくは不飽和炭化水素アミンあるいはジアミン、飽和もしくは不飽和炭化水素アルコールあるいはジオール、または飽和もしくは不飽和炭化水素に付着させた他の反応性官能基と反応させることにより、容易に蝋状脂肪族基に変換および拡張することができる。
使用することができる試薬の特定の適した例としては、単官能性蝋類、例えば、(a)炭素原子数(n)が約12〜約100の範囲である飽和炭化水素モノカルボン酸類、例えば、ヘキサデカン酸またはパルミチン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸またはステアリン酸、エイコサン酸またはアラキン(アラキドン)酸、ドコサン酸またはベヘン酸、テトラコサン酸またはリグノセリン酸、ヘキサコサン酸またはセロチン酸、ヘプタコサン酸、オクタコサン酸またはモンタン酸、トリアコンタン酸、ドトリアコンタン酸、トリトリアコンタン酸、テトラトリアコンタン酸、ペンタトリアコンタン酸、または長鎖飽和カルボン酸の混合物、例えば、30を超える炭素原子を有するベイカーペトロライト(Baker−Petrolite)からのユニシド(Unicid、登録商標)ワックス類;(b)不飽和モノカルボン酸ワックス類、例えば、オレイン酸、リノール酸、エルカ酸など;(c)分枝飽和または不飽和モノカルボン酸ワックス類、例えば、2−デシルテトラデカン酸などのグエルベット(Guerbet)酸、イソステアリン酸、およびサソールノースアメリカ(Sasol North America)(ヒューストン、テキサス州)からのISOCARB(登録商標)32として公知の化合物;(d)炭素原子数(n)が約12〜約100の範囲である飽和炭化水素アルコール類、例えば、ドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、オクタデカノール(また、ステアリルアルコール)、イソステアリルアルコール、エイコサノール、ドコサノール、テトラコサノール、およびベイカーペトロライト(シュガーランド、テキサス州)から市販されているn=24〜50の炭素を有する直鎖第一級アルコール類のユニリン(UNILIN、登録商標)混合物またはサソールノースアメリカ(ヒューストン、テキサス州)から市販されているn>20の飽和第一級アルコール類のアルフォール(ALFOL、登録商標)ブレンド;(e)直鎖不飽和第一級アルコール類、例えば、ヘキサデセニルアルコール、オクタデセニルアルコール(オレイルアルコール)、リノレイルアルコールなど;(f)分枝飽和第一級アルコール類、例えばイソ−ステアリルアルコールまたはグエルベット型アルコール類、例えば2−ヘキシルデカノール、またはイソ−アラキジルアルコール、または2−テトラデシルオクタデカノール(ジャルケムインダストリーズ(Jarchem Industries)、ニュージャージー州ニューアークから入手可能)、またはサソールノースアメリカ(テキサス州ヒューストン)から入手可能な分枝第一級アルコール類のイソフォール(登録商標)シリーズ;または、ユニケマ(Uniqema)(デラウエア州ニューキャッスル)から入手可能なプリポール(Pripol)2003またはプリポール2033などの市販材料などの10,11−ジオクチルエイコサンジオールを主成分として有するC36−二量体ジオール混合物;(g)炭素原子数(n)が約12〜約100の範囲である飽和炭化水素アミン類、例えば、ドデシルアミン、オクタデシルアミン(ステアリルアミン)および同様の脂肪族アミン類、または脂肪アルコール類およびプロピルアミンユニットから調製した第一級エーテルアミン類、例えば、PA−1816(トマープロダクツ(Tomah Products)、ウィスコンシン州ミルトン)として市販されているテトラデシル−ドデシルオキシプロピルアミン;(h)分枝飽和第一級アミン類、例えばイソ−ステアリルアミンまたは分枝飽和エーテルアミン類、例えばトマープロダクツ(ウィスコンシン州ミルトン)からの3−アミノプロピルエーテル−官能化分子アルコール類;ならびに(i)上記(a)〜(h)で列挙したのと同じ炭化水素構造を有し、官能基がエステル、アミド、無水物、ウレタンまたはカルバメート、尿素またはイソシアネートなどのカルボン酸誘導体である他の単官能性炭化水素ワックスが挙げられる。
使用することが可能な適した試薬の他の例としては、二官能性炭化水素ワックス類、例えば(a)炭素原子数(n)が約12〜約100の範囲である直鎖または分枝ジカルボン酸類、例えば、1,12−ドデカン二酸、1,15−ペンタデカン二酸、1,18−オクタデカン二酸および8−オキソ−ペンタデカン二酸(フルクラムサイエンティフィック(Fulcrum Scientific)、英国ハダーズフィールドから入手可能)、1,18−オクタデカン二酸(TCIアメリカオーガニックケミカルズ(TCI America Organic Chemicals)、オレゴン州ポートランドから入手可能)、ドコサン二酸(アルドリッチ(Aldrich)、ウィスコンシン州ミルウォーキーから入手可能)および市販材料プリポール1006またはプリポール1009(ウニケマ、デラウエア州ニューキャッスルから入手可能)などの10,11−ジオクチルエイコサン二酸を主成分として有するC36−二量体二塩基酸混合物;ならびに(b)炭素原子数(n)が約12〜約100の範囲である直鎖または分枝第一級ジオール類、例えば、1,18−オクタデカンジオールまたは1,18−オクタデク−9−エン−ジオール(それぞれ、ジャルケムインダストリーズ、ニュージャージー州ニューアークからD18およびD18Uとして市販されている)、またはウニケマ(デラウエア州ニューキャッスル)から入手可能なプリポール2003またはプリポール2033などの市販材料などの10,11−ジオクチルエイコサンジオールを主成分として有し、n=36であるC36−二量体ジオール混合物;ならびに(c)炭素原子数(n)が約12〜約100の範囲である直鎖または分枝第一級ジアミン類、例えば、ヘンケル(Henkel)(現在はコグニス(Cognis))からのバーサミン(Versamine)552(飽和)またはバーサミン551(不飽和)などのC36−二量体ジアミン類、またはポリエチレングリコールバックボーンに基づくポリエーテルジアミン類のジェファミン(JEFFAMINE)シリーズ(ハンツマン(Huntsman)、テキサス州ウッドランズから入手可能);ならびに上記(a)〜(c)で列挙した試薬の任意の混合物が挙げられる。
明らかなように、多面体オリゴマーシルセスキオキサン類化合物原材料上の適した化学官能基の範囲は広いが、実施形態における化学官能基は少なくとも12の炭素、例えば約12〜約100の炭素原子を含み、必要に応じて、1つまたは複数のヘテロ原子、例えば、O、N、SもしくはPまたはハロゲン原子を含んでもよい。
所望であれば、または必要であれば、反応は、触媒の存在下で実施することができる。触媒を使用する場合、任意の適した触媒を公知の量で使用することができる。一般に、触媒が酸性触媒である場合、POSS化合物は高レベルの強酸触媒により加水分解する可能性があるので、開始POSS材料に基づき10モル%またはそれ以下の量で使用することが望ましい。しかしながら、より高い量の触媒を使用する場合、触媒は50モル%触媒未満、例えば25モル%触媒未満の量で存在することができる。しかしながら、使用する触媒量はまた、これらの範囲外とすることができる。
別の実施形態では、POSS化合物に付着された(attached)官能基は親水性基である。適した親水性基としては、例えば、カルボン酸および誘導体基、スルホン酸および誘導体基、リン酸および誘導体基ならびにホルミル基などの酸極性基;アミノ基などの塩基性極性基;ならびにアミド基、エステル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、ハロ基、およびニトリル基などの中性極性基が挙げられる。もちろん、他の親水性基、ならびにそれらの組み合わせを使用することができる。親水性基を任意の適した様式で、一般に公知の化学変換を用いて、POSS構造に組み入れることができる。
POSSは、ほとんど球状と仮定され、長い脂肪族/疎水性炭素鎖により官能化されると、非イオン性界面活性剤に類似する構造を有する、かご状化学構造を有する有機シリケート化合物である。ワックス−官能化POSSのこれらの構造特徴により、分子は、自己組織化し、層状ナノ構造となることができ、高秩序ナノ材料のクラスの良い例となる。
本開示の疎水的に官能化させた多面体オリゴマーシルセスキオキサン類の利点は、容易に自己組織化して、約1〜約500nm、例えば約1〜約300nmまたは約1〜約100もしくは〜約200nmの範囲の寸法を有する、ナノ構造、例えば、実質的に層状のナノ構造となることができることである。
疎水的に官能化させた多面体オリゴマーシルセスキオキサン類が自己組織化して実質的に層状のナノ構造となることを図2に示す。図2は提案したナノ構造化されたワックス−官能化POSS材料を示した図である。図2はまた、この層状ナノ構造が、どのように、固体インクなどの組成物中のワックス成分と相互作用するかを示した図であり、ここで、固体インクビヒクルのワックス(蝋)成分は、疎水性アルキル鎖が存在するナノ構造の間隙空間(interstitial space)を占めることができる。
上記引用したツェング(Zheng)らにより測定された小角X線散乱(SAXS)データに基づき、PBD−官能化POSSから構築したナノ構造では、本開示の疎水的に官能化させた多面体オリゴマーシルセスキオキサン類から形成させた層状シート間の距離は、10〜20nmの範囲にあると予測される。このように、実施形態では、層状シート間の距離は約1〜約100nm、例えば約2〜約80nmまたは約10〜約50nmとすることができる。
ナノ構造の横寸法、ならびに1つのアレイ内の層状シートの可能な積み重ねは、ワックス系インクビヒクルなどの所望の組成物内のワックス修飾POSS粒子の重量%負荷により制御することができる。実施形態では、所望の組成物中のワックス修飾POSS粒子の負荷は約1wt%またはそれ以下〜約50wt%またはそれ以上とすることができる。いくつかの適用、例えば固体インクビヒクルでは、ワックス修飾POSS粒子は約1〜約50wt%、例えばインク中約25wt%以下、またはインク中約15wt%以下の負荷範囲で存在することができる。
形成させた層状ナノ構造は、例えば、様々な組成物、例えば液体インクビヒクル中で強化剤として使用することができる。例えば、疎水的に官能化させたPOSSナノ粒子を調合して、「低エネルギー」固体インクまたは約60℃〜約130℃の範囲の融点を有する相変化インク、溶媒系液体インクまたはアルキルオキシル化モノマー類から構成される放射線硬化液体インク、および水性インクさえも含む、様々なインクビヒクルにすることができる。圧電インクジェット印刷における最終用途では、信頼できるインクジェット印刷を確保し、顔料粒子凝集によるジェットの阻害を防止するためにナノサイズ顔料粒子が好都合である。
この開示によるインクジェットインク組成物は一般に、キャリアと、着色剤と、1つまたは複数の添加剤と、を含む。そのような添加剤としては、例えば、溶媒類、蝋(ワックス)類、機能性樹脂類、粒子分散剤類、抗酸化剤類、粘着付与剤類、滑り補助剤(slip aid)類、硬化性モノマー類および/またはポリマー類などの硬化性成分類、ゲル化剤類、開始剤類、増感剤類、保湿剤類、殺生物剤類、保存剤類、などが挙げられる。形成させた層状ナノ構造は、例えば、そのようなインクにおいて強化剤として使用することができる。POSSナノ構造の強化作用は、有機ゲル化剤またはゲル化剤成分の使用によりさらに増強される可能性があり、これらは、POSSナノ構造粒子の整合または共結晶化を支援する可能性のあるインクキャリア内の結晶化2−次元ネットワークを形成するように作用する。
インク組成物はまた、キャリア材料、または2つもしくはそれ以上のキャリア材料の混合物を含む。キャリア材料は、例えば、特定の型のインク組成物によって、変動することがある。固体(または相変化)インクジェットインク組成物の場合、キャリアは1つまたは複数の有機化合物を含むことができる。そのような固体インク組成物のためのキャリアは典型的には室温(約20℃〜約25℃)で固体であるが、プリント表面上に噴射させるのに必要とされるプリンタ動作温度では相変化を受け液体となり、この動作温度は約60℃〜約140℃とすることができるが、その範囲外とすることもできる。本明細書で開示したインクキャリアは、低融点ワックスを含むことができ、この低融点ワックスは、ポリアルキレンワックス、例えばポリエチレンワックスもしくはポリプロピレンワックス類またはそれらの混合物を含むことができる。ポリアルキレンワックス(類)はインクキャリア中に任意の所望量または有効量で存在することができ、1つの実施形態では、インクキャリアの少なくとも25重量%、別の実施形態では、インクキャリアの少なくとも30重量%、さらに別の実施形態では、インクキャリアの少なくとも約35重量%、および1つの実施形態ではインクキャリアの約65重量%以下、別の実施形態ではインクキャリアの約55重量%以下、さらに別の実施形態ではインクキャリアの約50重量%以下の量で存在することができる。
追加の適した固体インクキャリア材料としては、パラフィン類、微結晶ワックス(蝋)類、エステルワックス(蝋)類、アミドワックス(蝋)類、脂肪酸類、脂肪アルコール類、脂肪アミド類および他のワックス(蝋)状材料類、スルホンアミド材料類、異なる天然源から製造された樹脂状材料(例えば、トール油ロジン類およびロジンエステル類など)、および多くの合成樹脂類、オリゴマー類、ポリマー類およびコポリマー類、例えばエチレン/酢酸ビニルコポリマー類、エチレン/アクリル酸コポリマー類、エチレン/酢酸ビニル/アクリル酸コポリマー類、アクリル酸とポリアミド類などとのコポリマー類、アイオノマー類など、ならびにそれらの混合物が挙げられる。これらの材料の1つまたは複数はまた、脂肪アミド材料および/またはイソシアネート−誘導材料との混合物中で使用することができる。さらに、これらのワックス(蝋)類は、所望であれば、形成させた層状ナノ構造に加えて使用することができる。
固体インク組成物のための適したキャリア材料はまた、このように、例えば、アミド類を含むことができ、アミド類としては、ジアミド類、トリアミド類、テトラアミド類、などが挙げられる。アミドをキャリア材料として使用する実施形態では、トリアミドが特に有用である。トリアミド類は、ジアミド類およびテトラアミド類などの他のアミド類に比べより三次元である構造を有すると考えられているからである。例えば、インクキャリアは分枝テトラアミドを含んでもよく、ここでnは39以上、かつ99未満の整数であり、ここで、R1およびR2はそれぞれ、少なくとも1つの炭素ユニットを含む。
Figure 0005840728
インクキャリアはまた、分枝トリアミドを含んでもよく、ここで、nは約34以上40以下の平均値を有し、ここで、x、y、およびzはそれぞれ0または整数とすることができ、ここで、x、y、およびzの和は約5以上6以下である。
Figure 0005840728
インクキャリアはまた、ゲル化剤を含んでもよく、これは結晶または半結晶材料とすることができる。相変化インク組成物のインクキャリア中で使用するためのゲル化剤の適した例としては、エステル末端アミドゲル化剤など、ならびにエステル−アミドゲル化剤が挙げられるが、それらに限定されない。これらのエステル−アミドゲル化剤はインクキャリア中に、インクキャリアの約0.5重量%〜約30重量%の範囲である、任意の所望量または有効量で存在することができる。
相変化インク組成物中で使用するのに適した他のゲル化剤としては尿素またはウレタン型ゲル化剤、例えばN,N−ジアルキル尿素化合物またはN,O−ジアルキルカルバメート化合物、または尿素−ウレタン化合物、ならびに、トランス−1,2−シクロヘキサンビス[尿素−ウレタン]化合物を含む二量体尿素−ウレタン化合物、またはそれらの化合物が挙げられる。
Figure 0005840728
式において、R1およびR1'はそれぞれ、もう一方とは独立して、アルキレン基、アリーレン基、アリールアルキレン基、またはアルキルアリーレン基であり、R2およびR2'はそれぞれ、もう一方とは独立して、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、またはアルキルアリール基であり、R3およびR3'はそれぞれ、もう一方とは独立して、水素原子またはアルキル基であり、R4およびR4'はそれぞれ、もう一方とは独立して、水素原子、フッ素原子、アルキル基、またはフェニル基であり、nは0、1、2、3、または4の整数であり、R5はアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アルキルアリール基、またはアルキル、アリール、アリールアルキル、またはアルキルアリール基以外の置換基である。
Figure 0005840728
式において、R1およびR1'はそれぞれ、もう一方とは独立して、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、またはアルキルアリーレン基であり、R2およびR2'はそれぞれ、もう一方とは独立して、アルキレン基、アリーレン基、アリールアルキレン基、またはアルキルアリーレン基であり、R3はアルキレン基、アリーレン基、アリールアルキレン基、またはアルキルアリーレン基であり、R4およびR5はそれぞれ、もう一方とは独立して、水素原子またはアルキル基である。
Figure 0005840728
式において、R1およびR2はそれぞれ、もう一方とは独立して、(i)直鎖、分枝、飽和、不飽和、環状、置換、および非置換アルキル基を含むアルキル基であり、ここで、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素などのヘテロ原子がアルキル基中に存在してもよく、または存在しなくてもよく、少なくとも4つの炭素原子、かつ約60以下の炭素原子を有する。
ゲル化剤は、少なくとも約60℃、かつ約160℃以下の融点を有することができる。ゲル化剤はインクキャリア中に、少なくとも約0.5重量%以上約30重量%以下の範囲の、任意の所望量または有効量で存在する。
固体インク組成物中のインクキャリアはインク中に任意の所望量または有効量で存在することができる。例えば、キャリアはインクの約0.1〜約99重量%、例えば約50〜約98重量%、または約90〜約95重量%の量で存在することができる。
インク組成物はまた、必要に応じて、粘度調整剤を含むことができる。存在する場合、必要に応じて使用する粘度調整剤は、インク中に任意の所望量または有効量、例えば、インクの約0.1〜約99重量%、例えば約1〜約30重量%、または約10〜約15重量%の量で存在することができる。
一般に、インク組成物は1つまたは複数の着色剤を含む。任意の所望の、または有効な着色剤をインク組成物中で使用することができ、顔料、染料、顔料と染料の混合物、顔料混合物、染料混合物、などが挙げられる。
着色剤は、インク組成物中に、任意の所望量または有効量で存在することができ、所望の色または色相が得られる。例えば、着色剤は典型的には、インクの少なくとも約0.1重量%、例えば少なくとも約0.2重量%または少なくとも約0.5重量%、かつ典型的には約50重量%以下、例えば、約20重量%以下または約10重量%以下の量で存在することができる。
インク組成物はまた、必要に応じて、抗酸化剤を含むことができる。インク組成物の必要に応じて用いる抗酸化剤は、画像が酸化しないように保護し、また、インク成分が、インク調製プロセスの加熱部分中に酸化されないように保護する。存在する場合、必要に応じて用いる抗酸化剤はインク中に、任意の所望量または有効量、例えば、インクの少なくとも約0.01〜約20重量%、例えば約0.1〜約5重量%、または約1〜約3重量%の量で存在することができる。
インクへの他の必要に応じて用いる添加剤としては、清澄剤、粘着付与剤、接着剤などが挙げられる。そのような添加剤は、それらの通常の目的のために従来の量で含ませることができる。
ワックス−官能化POSSナノ構造、または顔料粒子(存在すれば)またはインクビヒクル中に存在する他のナノ粒子を分散および安定させる目的で、粒子分散剤をインク中に任意の所望量または有効量で存在させることができる。分散剤はインクキャリアの少なくとも1×10-3重量%、かつインクキャリアの約30重量%以下の範囲の任意の所望量または有効量で存在する。
ロジンエステル樹脂、その混合物、などもまた、インクキャリア中に含ませることができる。ロジンエステル樹脂はインクキャリア中に任意の所望量または有効量、1つの実施形態では、インクキャリアの少なくとも約0.5重量%、別の実施形態では、少なくとも約2重量%、および更に別の実施形態では少なくとも約3重量%、かつ1つの実施形態では約20重量%以下、別の実施形態では約15重量%以下、およびさらに別の実施形態では約10重量%の量で存在する。
固体または相変化インク組成物は典型的には、約50℃以上、例えば、約50℃〜約160℃またはそれ以上の融点を有する。実施形態では、インク組成物は約70℃〜約140℃、例えば約80℃〜約100℃の融点を有する。インク組成物はまた一般に、噴射温度(例えば典型的には約75℃〜約180℃、または約100℃〜約150℃または約120℃〜約130℃)で、典型的には約2〜約30センチポアズ、例えば約5〜約20センチポアズまたは約7〜約15センチポアズの溶融粘度を有する。画像硬度(image hardness)は粘度の低下に伴い降下する傾向があるので、実施形態では、粘度を可能な限り低くし、所望の程度の画像硬度を依然として保持することが望ましい。
本開示のインク組成物はまた必要に応じて他の材料を含むことができ、これは、インクが使用されるプリンタの型に依存する可能性がある。例えば、キャリア組成物は典型的には、直接印刷モードまたは間接もしくはオフセット印刷転写システムのいずれかにおいて使用するように設計される。
非水インクを含む別の実施形態ではワックス−官能化POSSナノ粒子を、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、およびそれらの混合物を含むことができる石油系インクなどの溶媒系インク、環境に優しい大豆および植物油系インク、亜麻仁油系インクならびに天然源由来のビヒクルに基づく他のインクにおいて使用することができる。ワックス−官能化POSSナノ粒子のためのインクビヒクルの別の例としては、イソフタル酸アルキド類、より高級なアルコール類などが挙げられる。さらに別の実施形態では、ワックス−官能化POSSナノ粒子の本発明は、凸版、グラビア、ステンシル、およびリソグラフィー印刷において使用されるインクに対し適用することができる。
本開示のインク組成物は、任意の所望のまたは適した方法により調製することができる。例えば、固体または相変化インクの場合、インク成分を共に混合し、続いて、典型的には約100〜約140℃の温度まで加熱し、均質インク組成物が得られるまで撹拌し、続いてインクを周囲温度(典型的には約20〜約25℃)まで冷却させることができる。液体インク組成物の場合、インク成分を単純に撹拌しながら混合し、均質な組成物を提供することができるが、組成物を形成するのを助けるために所望または必要であれば、加熱することもできる。
ナノ粒子は、本明細書の実施形態では、溶媒、例えば、低沸点溶媒中に分散させることができ、その後、溶媒相からインクビヒクルに移動させることができ、そこで、インクキャリアおよび低エネルギー相変化インク中に均一に広がる。溶媒は1つの実施形態では有機溶媒とすることができ、別の実施形態では低沸点有機溶媒とすることができる。1つの実施形態におけるこれらの溶媒は140℃以下の沸点を有し、別の実施形態では約130℃以下の沸点を有し、さらに別の実施形態では約120℃以下の沸点を有する。1つの実施形態では溶媒中へのワックス−官能化POSSナノ粒子の負荷は少なくとも約10%であり、別の実施形態では少なくとも20%であり、さらに別の実施形態では少なくとも約30%であり、1つの実施形態では約60%以下、別の実施形態では約50%以下、さらに別の実施形態では約45%以下であり、これらは全て重量%である。
本明細書で開示したインクは、ワックス−官能化POSSナノ粒子分散物をインク成分中に、均一分散を最大化し凝集に抵抗するような様式で分散させることにより得ることができる。例えば、低エネルギー相変化インク組成物を製造するための方法は、溶媒中のワックス−官能化POSSナノ粒子のコロイド状分散物と、低融点ワックスと、必要に応じて用いるゲル化剤と、を含むインクキャリアを一緒に混合する工程を含むことができる。インクキャリアは、その中に離散的に分配されたナノ粒子の実質的に均一な分布を示し、その中に分配されたナノ粒子の凝集に対し実質的に増加した抵抗を示す。方法は、低融点ワックスとインクキャリアの他の成分、例えばゲル化剤、粒子分散剤、樹脂などを、溶媒中のワックス−官能化POSSナノ粒子と混合しながら、前記溶媒を蒸発させ、実質的に均質な前記インクキャリア溶液を形成させる工程を含むことができる。その後、着色剤を実質的に均質なインクキャリア溶液に添加し、低エネルギー相変化インク組成物を形成させる。
実施例1.
トルエン50mLに、[エチルウンデカノエート]−イソブチル−POSS(ハイブリッドプラスチックから、2.0mmol、2.06g)と、ステアリルアルコール(4.0mmol、1.08g)と、触媒としてのパラ−トルエンスルホン酸(0.20mmol、0.04g)との混合物を添加し、約5時間、加熱、還流させた。混合物をその後、室温まで冷却し、酢酸エチル100mL中に抽出し、希重炭酸ナトリウム溶液(10% NaHCO3)で洗浄した。酢酸エチル抽出物を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮すると透明なワックス状半固体が定量的収率で得られた。1H−NMR分光法により生成物の形成を確認した。反応スキームを以下に示す。
Figure 0005840728
実施例2.
[エチルウンデカノエート]−イソブチル−POSS(ハイブリッドプラスチックから、4.12g、4.0mmol)と、ユニケマから購入したプリポール2003として公知の36−炭素二量体ジオール(2.0mmol、1.0g)と、触媒としてのパラ−トルエンスルホン酸(0.2mmol、0.04g)との混合物をトルエン30mLに添加し、約5時間、加熱、還流させた。琥珀褐色溶液混合物をその後、冷却し、酢酸エチル150mL中に抽出し、脱イオン水で数回洗浄し、酸触媒を除去し、その後、pHが中性となるまで塩類溶液で洗浄した。酢酸エチル抽出物を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、暗黄色半固体ペーストが定量的収率で得られた。1H−NMR分光分析により、未反応開始材料を有さないモノエステルおよびジエステル生成物の混合物として、粗生成物の構造を決定した。反応スキームを以下に示す。
Figure 0005840728
実施例3.
トルエン30mLに、[エチルウンデカノエート]−イソブチル−POSS(ハイブリッドプラスチックから、4.0mmol、4.12g)と、1,12−ドデカンジオール(2.0mmol、0.40g)と、触媒としてのパラ−トルエンスルホン酸(0.10mmol、0.02g)との混合物を添加し、約8時間、加熱、還流させた。混合物をその後、室温まで冷却し、酢酸エチル30mLで希釈し、脱イオン水で洗浄し、酸触媒を除去し、その後、塩類溶液で洗浄した。酢酸エチル抽出物を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、透明な固体が定量的収率で得られた。1H−NMR分光法により、生成物の形成を確認した。反応スキームを以下に示す。
Figure 0005840728
実施例4.
トルエン50mLに、[1,2−プロパンジオール]−イソブチル−POSS(ハイブリッドプラスチックから、1.9g、2.0mmol)と、ステアリン酸(4.5mmol、1.28g)と、触媒としてのパラ−トルエンスルホン酸(0.20mmol、0.04g)との混合物を添加し、約5時間、加熱、還流させる。混合物を冷却し、酢酸エチル100mL中に抽出し、脱イオン水、その後希重炭酸ナトリウム溶液(10%NaHCO3)、最後に塩類溶液で洗浄する。酢酸エチル抽出物を、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮すると、ワックス状半固体が定量的収率で得られる。反応スキームを以下に示す。
Figure 0005840728
実施例5.
無水トルエン30mLに溶解した[3−アミノプロピル]−イソブチル−POSS(ハイブリッドプラスチックから、2.0mmol、1.75g)を含む溶液を不活性雰囲気下で撹拌する。無水トルエン15mlに溶解したステアリルイソシアネート(2.1mmol、0.62g)を含む第2の溶液を徐々に、室温のPOSS溶液に滴下し、その後、得られた混合物を室温でさらに2時間撹拌させる。粗反応混合物から溶媒を、真空蒸留により除去すると、ワックス状半固体が定量的収率で得られる。反応スキームを以下に示す。
Figure 0005840728
実施例6.
2wt%〜約20wt%の範囲の負荷のワックス修飾POSSナノ粒子を含む、いくつかの相変化/固体インク組成物を開示する。低エネルギー/低溶融固体インクビヒクルのみ、すなわち着色剤および他のインク成分を含まない3つの例を提供する。1つの例では、約2wt%のオクタイソデシルPOSSナノ粒子、別の例では、約5wt%のオクタイソデシルPOSSナノ粒子、さらに別の粒子では約10wt%の実施例1からのワックス修飾ナノ粒子を含む。2つのシアン着色固体インクの例について記述するが、1つの例では、約10wt%の実施例1からのPOSS粒子を含み、別の例では約5wt%の実施例1からのPOSS粒子を含む。約10wt%のオクタイソブチルPOSSを含む黄色着色固体インクの一例について説明する。
インクビヒクル例1.
2wt%のポリエチレンワックス(PE500、ベイカーペトロライト(Baker Petrolite)、オクラホマ州タルサから入手可能、36炭化水素の平均鎖長を有するポリエチレンワックス)4.66g(46.57wt%)と30炭化水素の平均鎖長を有するユニリン(登録商標)425(ベイカーペトロライト、オクラホマ州タルサから入手可能)5.14g(51.43wt%)と、をビーカーに添加することにより、2wt%のオクタイソブチルPOSS粒子を含む相変化固体インクビヒクルを調製した。材料を一緒に約110℃の温度で、加熱反応ブロックにおいて溶融させ、0.5時間、500rpmで撹拌した。この混合物にその後、オクタイソブチル−POSS(アルドリッチファインケミカルズから入手可能)0.2g(2wt%)を添加し、温度を120℃まで上昇させた。混合物をさらに1時間撹拌し、その後、室温まで冷却した。
インクビヒクル例2.
5wt%のオクタイソブチル−POSSを含む相変化固体インクビヒクルを、POSSを添加した後、温度を140℃まで上昇させることを除き、インクビヒクル例1のように調製した。このように調製したビヒクルは、RFS3レオメトリクス(Rheometrics)平行板粘度計により110℃で測定すると、8.3センチポアズの粘度を示した。
インクビヒクル例3.
10wt%の、実施例1からの蝋修飾POSSを含む相変化固体インクビヒクルをインクビヒクル例2のために記述したように調製する。
Figure 0005840728
インクビヒクル中にPOSS粒子を添加しても、粘度は大きく増加しなかった(5wt%のPOSS粒子の添加後、1.15cpsのみ増加)。これは、インクが、インクロバスト性を改良するためのPOSSナノ粒子のより高い負荷に耐えることができることを良く示している。
インク例1.
シアンインク組成物を下記のように調製する:(1)ビーカーに、40〜70℃の範囲の温度で混合しながら、実施例2からのワックス修飾POSS粒子の分散物(40%トルエン分散物)16.25gに、成分(a)〜(e)を添加する:(a)ユニリン(登録商標)425(ベイカーペトロライト、オクラホマ州タルサからの、平均鎖長が30炭化水素である直鎖第一級長鎖アルコール)55.38g、(b)水素化ロジン酸のグリセロールエステル(KE−100、荒川化学工業(株)、日本の大阪から)7.09g、(c)下記式のアルキルベンジルフタレート(サンチサイザー(SANTICIZER)(登録商標)278、フェロコーポレーション、ニュージャージー州ブリッジポートから)5.08g:
Figure 0005840728
(d)ナウガード(NAUGUARD)(登録商標)445抗酸化剤(ユニロイヤルケミカル社(Uniroyal Chemical Co.)、コネチカット州ミドルベリー)0.17g、(e)米国特許第6,860,930号(この開示内容は参照により本明細書に全体として含まれる)で記述されているトリアミド樹脂2.18g;(2)(1)で得られた分散物をさらに2時間撹拌する;(3)温度を約100℃まで上昇させ、トルエン溶媒を、粘性溶液が得られるまで、徐々に蒸発させる;(4)粘性溶液の温度を約135℃までさらに上昇させ、インク成分の溶解/溶融を容易にする;(5)透明で均質な溶液が得られ、トルエン全てがインクから除去されるまで、温度を135℃で維持する;(6)ポリエチレンワックス(PE500、ベイカーペトロライト、オクラホマ州タルサから)50.13gを熱分散物に徐々に添加し、分散物をさらに2時間約500rpmで撹拌した;(7)米国特許第6,472,523号の実施例VIIIで開示したシアン着色剤3.47gを添加し、インクをさらに約2時間135℃で撹拌し、その後、室温まで冷却させる。
インク例2.
シアン相変化固体インクを、10wt%の、実施例1からの蝋修飾POSSを使用することを除き、インク例1で記述したように調製する。
インク例3.
イエロー相変化固体インクを、10wt%の、オクタイソブチルPOSSおよび米国特許第6,713,614号で記述したイエロー着色剤を使用することを除き、インク例1で記述したように調製する。
Figure 0005840728
[付記]
(1)多面体オリゴマーシルセスキオキサン原料化合物の試薬に対する当量比は約1:1〜約1:3である。
(2)キャリアは約50〜約99.9重量%の量で存在し、前記着色剤はインクの約0.1〜約50重量%の量で存在し、前記強化剤はインクの約1〜約50重量%の量で存在するインク組成物。
(3)界面活性剤、光安定剤、UV吸収剤、蛍光増白剤、チキソトロープ剤、ディウエッティング(dewetting)剤、スリップ剤、発泡剤、消泡剤、流動化剤、油、可塑剤、バインダ、導電剤、防かび剤、殺菌剤、有機および無機フィラー粒子、レベリング剤、乳白剤、帯電防止剤、分散剤、およびそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1つの添加剤をさらに含むインク組成物。

Claims (3)

  1. エチルウンデカノエート]−イソブチル−多面体オリゴマーシルセスキオキサンを4mmol、C 36 74 2 の化学式を有するC 36 −二量体ジオールを2mmol、触媒としてのパラ−トルエンスルホン酸を0.2mmolの割合の混合物を溶媒に添加し、加熱、還流させて下記式の反応によりワックス修飾多面体オリゴマーシルセスキオキサンを得る手順と、
    Figure 0005840728
    (左辺の第1項の物質は[エチルウンデカノエート]−イソブチル−多面体オリゴマーシルセスキオキサンを示し、左辺の第2項の物質はC 36 −二量体ジオールを示し、右辺の物質はワックス修飾多面体オリゴマーシルセスキオキサンを示す)
    溶媒に分散させたワックス修飾多面体オリゴマーシルセスキオキサンの5wt%に、
    (a)炭素原子数が30の直鎖第一級アルコールとしてのユニリン425(ベイカーペトロライト社の商品名、UNIRINは登録商標)の42.60wt%と、
    (b)水素化ロジン酸のグリセロールエステルとしてのKE−100(荒川化学工業の商品名)の5.45wt%と、
    (c)下記式のアルキルベンジルフタレートとして、サンチサイザー278(フェロコーポレーションの商品名、SANTICIZERは登録商標)の3.91wt%と、
    Figure 0005840728
    (d)抗酸化剤としてのナウガード445(ユニロイヤルケミカル社の商品名)の0.13wt%と、
    (e)トリアミド樹脂の1.68wt%と、
    を添加して得られる分散物を撹拌する手順と、
    その後、加熱して、溶媒を除去して熱分散物を得る手順と、
    熱分散物に、ポリエチレンワックスとしてのPE500(ベイカーペトロライト社の商品名)の38.56wt%を徐々に添加し、撹拌する手順と、
    シアン染料を2.67wt%添加し、撹拌して室温まで冷却する手順と、
    を含むことを特徴とするインク組成物の製造方法
  2. エチルウンデカノエート]−イソブチル−多面体オリゴマーシルセスキオキサンを2mmol、ステアリルアルコールを4mmol、触媒としてのパラ−トルエンスルホン酸を0.2mmolの割合の混合物を溶媒に添加し、加熱、還流させて下記式の反応によりワックス修飾多面体オリゴマーシルセスキオキサンを得る手順と、
    Figure 0005840728
    (左辺の第1項の物質は[エチルウンデカノエート]−イソブチル−多面体オリゴマーシルセスキオキサンを示し、左辺の第2項の物質はステアリルアルコールを示し、右辺の物質はワックス修飾多面体オリゴマーシルセスキオキサンを示す)
    溶媒に分散させたワックス修飾多面体オリゴマーシルセスキオキサンの10wt%に、
    (a)炭素原子数が30の直鎖第一級アルコールとしてのユニリン425(ベイカーペトロライト社の商品名、UNIRINは登録商標)の40.36wt%と、
    (b)水素化ロジン酸のグリセロールエステルとしてのKE−100(荒川化学工業の商品名)の5.16wt%と、
    (c)下記式のアルキルベンジルフタレートとして、サンチサイザー278(フェロコーポレーションの商品名、SANTICIZERは登録商標)の3.71wt%と、
    Figure 0005840728
    (d)抗酸化剤としてのナウガード445(ユニロイヤルケミカル社の商品名)の0.12wt%と、
    (e)トリアミド樹脂の1.59wt%と、
    を添加して得られる分散物を撹拌する手順と、
    その後、加熱して、溶媒を除去して熱分散物を得る手順と、
    熱分散物に、ポリエチレンワックスとしてのPE500(ベイカーペトロライト社の商品名)の36.53wt%を徐々に添加し、撹拌する手順と、
    シアン染料を2.53wt%添加し、撹拌して室温まで冷却する手順と、
    を含むことを特徴とするインク組成物の製造方法
  3. オクタイソブチル−多面体オリゴマーシルセスキオキサンの10wt%と、
    炭素原子数が30の直鎖第一級アルコールとしてのユニリン425(ベイカーペトロライト社の商品名、UNIRINは登録商標)の40.36wt%と、
    水素化ロジン酸のグリセロールエステルとしてのKE−100(荒川化学工業の商品名)の5.16wt%と、
    下記式のアルキルベンジルフタレートとして、サンチサイザー278(フェロコーポレーションの商品名、SANTICIZERは登録商標)の3.71wt%と、
    Figure 0005840728
    抗酸化剤としてのナウガード445(ユニロイヤルケミカル社の商品名)の0.12wt%と、
    トリアミド樹脂の1.59wt%と、
    を添加して得られる分散物を撹拌する手順と、
    その後、加熱して、溶媒を除去して熱分散物を得る手順と、
    熱分散物に、ポリエチレンワックスとしてのPE500(ベイカーペトロライト社の商品名)の36.53wt%を徐々に添加し、撹拌する手順と、
    イエロー染料を2.53wt%添加し、撹拌して室温まで冷却する手順と、
    を含むことを特徴とするインク組成物の製造方法
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