JP5837808B2 - 溶液成分分析キット及びその製造方法、溶液成分分析システム、並びに被検体液の濃度測定方法 - Google Patents
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Description
μ‐TASはマイクロポンプ、ミキサ、バルブ、リアクタ、セパレータ、センサなどの各要素を基板(チップを含む)上に実装し、パッケージ化したものである。μ‐TASは、ポストゲノム研究およびプロテオーム研究の発展に欠かせないツールとして期待されている。
本発明の溶液成分分析キットは、被検体液を分析するための溶液成分センサと、前記被検体液との相互作用により帯電状態が変化する絶縁性の表面を有する個体粒子が分散媒に分散された流動体と、を備えた溶液成分分析キットであって、前記溶液成分センサは、基板と、前記基板の外面に所定距離だけ離間して対向配置された一組の電極を有する電極対と、前記一組の電極の各々に設けられた配線部と、を備え、前記電極対は、前記一組の電極の各々において外部に露出された部分を囲む絶縁性の流動体保持部を有し、前記一組の電極の各々は、前記外面の面方向に対して垂直な方向から見たときに対向する部分を含んだ少なくとも一部が外部に露出され、前記流動体保持部は、前記一組の電極の各々を繋ぐように前記流動体を保持するとともに、前記被検体液を保持可能であることを特徴とする溶液成分分析キットである。
また、前記分散媒は水系の分散媒であり、前記個体粒子は水に難溶であることが好ましい。
また、本発明の被検体液の濃度測定方法は、分析における測定再現性が高い。
まず、本実施形態の被検体液の分析方法について説明する。
本実施形態の被検体液の分析方法は、被検体液中のイオン、糖、脂質、タンパク質、及び抗体や抗原などの濃度を測定し、被検体液の構成成分を分析する方法である。図1は、本実施形態の被検体液の分析方法を示すフローチャートである。
個体粒子の材料としては、ガラス、水晶、窒化ケイ素、ダイアモンド、ゼオライト、陶器等のセラミックス、あるいはエポキシ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、テフロン(登録商標)等のフッ素樹脂、生分解性プラスチック、紙、木材、でんぷん等の有機材料ならばどれも使用可能である。また、個体粒子の形状は、たとえば板状、棒状、球状、楕円球状、立方体形状などであってよく、限定されない。なお、本実施形態の分析方法では、個体粒子間の導電率によって測定の安定度が変化する。ここで、個体粒子が球状であると、個体粒子間の距離が比較的均一になりやすく、より安定した測定結果が得られる。
また、被検体液中の特定物質を選択的に検出する機能を付与するために、表面を化学修飾した個体粒子を使用することも可能である。この場合上記個体粒子に、イオン交換性の官能基、イオノフォア類、酵素、タンパク、抗体、抗原等の認識物質を、化学吸着あるいは有機合成手法により共有結合で結合させて用いることができる。
また、個体粒子の表面は、分散媒に対する接触角が10°以下であるとより好ましく、6°以下であればさらに好ましい。
このように、ステップS1では、所定量の被検体液に、当該所定量に基づいて定められた数の個体粒子が混合される。
これでステップS1は終了し、ステップS2へ進む。
ステップS2では、互いに隙間を開けて対向配置された一組の電極の間に、当該一組の電極の双方に接するように上記混合液を配置する。
測定機は、個体粒子の表面電荷の変動に基づいた電圧の変化を検出する検出部と、検出部が検出した電圧の変化に基づいて被検体液中の所定成分の濃度を測定する測定部とを備える。
個体粒子と被検体液とが混合されている状態では、被検体液は個体粒子の表面に接している。このとき、個体粒子と被検体液との界面に電荷の分離が生じる。
ステップS2において、被検体液に個体粒子が混合された状態では、所定量の被検体液に、当該所定量に基づいて定められた数の個体粒子が混合されるので、混合液の形状によらず、個体粒子の表面は、被検体液中の所定成分の濃度に対応した帯電状態となる。
さらに、本分析方法によれば、上記特許文献2に示すセンサと比較して、誘電分極が生じる表面の面積を大幅に増やすことができる。これにより、検出電圧の変化量のレンジを大きくすることができ、検出精度を高めることができる。
例えば、測定機の別の構成としては、個体粒子の表面電荷の変動に基づいた電流の変化を検出する検出部と、検出部が検出した電流の変化に基づいて被検体液中の所定成分の濃度を測定する測定部とを備えるものであってもよい。
また、個体粒子を分散させる分散媒として、分析される被検体液を用いてもよい。
また、分散媒が揮発性の高い物質である場合には、混合液からの分散媒の蒸発量を補償するために分散媒の蒸発量に相当する量の新たな分散媒を混合液に添加してもよい。
本実施形態の溶液成分分析システム100は、溶液成分分析キット1と、測定系装置101とを備える。
まず、溶液成分分析キット1の構成について説明する。
図2は、本実施形態の溶液成分分析システム100及び溶液成分センサ2の平面図である。図3は、図2のA−A線における断面図である。
また、個体粒子21の材質や修飾状態に適合する複数種類の分散媒22が別途添付されていてもよい。さらに、複数種類の個体粒子21及び複数種類の分散媒22が1キットに含まれていてもよい。これらの場合、個体粒子21と分散媒22との組み合わせをユーザに適宜選択させることができるので、複数種類の分析が1キットで可能になる。
また、基板3はアルカリに対する耐性を有していることが好ましい。これにより、後述する電極対4及び配線部8の形成を好適に行うことができる。
また、電極対4は、基板3に対する密着性が高い材料であることが好ましい。
また、電極対4において正極となる電極の材料と負極となる電極の材料とが互いに異なっている構成とすることもできる。
具体例としては、例えば、図4に示すように、電極対4は、基板3側にクロムからなる下層5を有し、下層5上が金からなる上層6に被覆された二層構造を有する層状の導体であってもよい。これにより、クロムからなる下層5がガラスからなる基板3に密着し、基板3に対する電極対4の密着性が高められ、且つ電極対4の電気抵抗を下げることができる。
疎水性の材料によって形成されるウェル7の具体例としては、エポキシ樹脂系、ノボラック樹脂系を用いた厚膜フォトレジスト、シートレジストなどを用いたウェルが挙げられる。たとえば、SU−8、KMPR(登録商標、化薬マイクロケム社製)、KI1000TF、KI1000TF4(日立化成製)、TFRシリーズ(AZエレクトロニックマテリアルズ社製)などを使用して、ウェル7を基板3上にパターン形成することができる。厚膜フォトレジスト、シートレジストは、最適な形状のウェル構造をフォトリソグラフィ技術により容易に作製することができるため、好ましい。
なお、ウェル7の壁部7Aは、被検体液24と流動体23との混合液20に対するメニスカスを相殺して混合液20の液面高さを一定にするように内面が傾斜していてもよい。
例えば電極対4がクロムの単層構造である場合には、配線部8は、下地として当該クロムの単層構造を有し、下地の上に金等の良導体が積層された構造となっていてもよい。これにより、配線部8の電気抵抗を下げることができる。
また、配線部8は、電極対4とは異なる形成方法によって形成されてもよい。
例えば、上記実施形態の溶液成分センサ2は、予め流動体23が供給された状態でユーザに提供されてもよい。この場合、流動体23は、粘性を有しておりウェル7からの流出が防止されていることが好ましい。また、流動体23の粘性が低い場合には、ウェル7の容積は流動体23が完全に内部に収容される容積であることが好ましく、また流動体23が収容されたウェル7の開口を封止するフィルムが設けられていることが好ましい。当該フィルムは、例えばウェル7の開口に対して接着やヒートシール等によって剥離可能に固定されていることが好ましい。
溶液成分センサ2の製造方法としては、まず、互いに対向する一組の電極4A,4Bと、一組の電極4A,4Bの各々を検出回路に接続するための配線部8とを基板3上に形成する(図5に示すステップS11)。
一組の電極4A,4Bと配線部8とは、例えばスパッタリング等の成膜方法を用いて製造したり、エッチングによってパターン形成したりすることによって形成することができる。また、一組の電極4A,4Bは、金属粒子を含有するペーストの印刷によりパターン形成されその後焼成されることによって形成されてもよい。
以上が溶液成分センサ2の製造工程である。
図6に示すように、測定系装置101は、溶液成分センサ2の配線部8に電気的に接続される機器であり、測定系回路102と、コンピュータ108とを備える。
図7に示すように、電圧測定部103は、溶液成分センサ2の電極対4に対して所定の電圧Vccを印加し、溶液成分センサ2の電極対4上に供給された流動体23若しくは混合液20の抵抗値Rsに基づいた検出電圧Voutを出力する。なお、図7に示す各電圧、電流、抵抗の関係は、下記式1ないし式7に示す関係となる。
また、電圧測定部103には、センサ感度調節用可変抵抗105が設けられている。センサ感度調節用可変抵抗105の抵抗値R1の大きさは、溶液成分センサ2における抵抗値Rsが既知である校正用デバイスを用いて予め設定されることが好ましい。これにより、溶液成分センサ2における抵抗値Rsの変化のレンジに最適化された出力電圧Voutのレンジを設定することができる。
電流測定部106は、測定回路系102における電流の大きさを検出する。
コンピュータ108は、電源部107に対して、出力する電圧及び電流の大きさを制御し、また、電圧測定部103及び電流測定部106において測定された値の入力を受け付ける。コンピュータ108は、インターフェースを介して測定系回路102から取り込んだ値を用いて被検体液中の所望の成分の濃度を算出するプログラムを有している。
また、測定系装置101において、測定系回路102とコンピュータ103とは無線通信をするようになっていてもよい。
また、複数の電極対4を備えた溶液成分センサ2に対して、複数の測定系回路を備えていてもよいし、複数の電極対4に対して順次測定を行うスイッチング手段を備えていてもよい。
また、図8(B)、図8(D)、図8(F)に示すように、PBSを使用して測定をした場合、金の膜厚が200nm以上の範囲において、金の膜厚が薄い方がベースラインの電圧値が高いという傾向が見られた。なお、金の膜厚が100nmの場合には、金の膜厚が100nmの場合には、金の膜厚が200nm以上の範囲における上記傾向とは異なり、ベースラインの電圧値が低下した。
また、エラーバーの開きによれば、金の膜厚は検出精度に大きくは影響しないと考えられる。
ウェル材料A,Bは、絶縁性、撥水性、柔軟性、易成形性、及び分散媒22に対する耐性等に着目して選択される材料であり、本評価においては、少なくとも樹脂を含有している。
また、本評価では、電極対4及びウェル7の組を5つ備えた溶液成分センサを使用し、各条件について5回の独立した試行を行った。さらに、各試行による10分間のベースラインの電圧の平均値をそれぞれ算出し、5回の試行の平均及び標準偏差を求めた。また、ベースラインの測定の精度(%)を、標準偏差/平均値×100で算出した。
下記表1は、本評価の結果を示す表である。
まず、個体粒子21を含まない状態において、上記実施形態の溶液成分センサ2を用いた測定をする例について示す。図9は、本発明の実施例の溶液成分センサ2にリン酸生理緩衝液が供給されている状態を示す説明図である。
溶液成分センサ2として、基板3としてガラス基板3が採用され、電極対4が形成されている部分を除き基板3が樹脂層によって被覆された溶液成分センサ2を製造した。
図9に示すように、電極対4に形成されたウェル7に、リン酸生理緩衝液(以下、「PBS×1」と称する。)12μlを滴下し、測定系装置101を用いて電圧を測定した。測定は、同一基板3上に形成された異なる5つの電極対4に対して一度ずつ、同時に行なった。電圧の計測時間は10分間とし、溶液成分センサ2を10分間静置した状態で電圧を測定した。
測定系装置101によって測定された10分間の電圧値の平均値を算出し、下記式8に基づいてCV値を算出し、測定値のばらつきを評価した。
また、比較例として、図10に示すように電極対4上に絶縁膜9が被覆された点のみが異なる溶液成分センサ2を製造して同様の測定を行なった。絶縁膜9は、塩化ビニルをテトラヒドロフランで溶解させ、基板3上にスピンコーティングすることで基板3上に成膜した。
図11は、本実施例の溶液成分センサ2における測定時間と電圧との関係を示したグラフである。図12は、対照実験の結果を示すグラフである。
図11に示すように、本実施例では、基本構成に溶液成分センサ2を10分間静置した状態で測定した場合、5つの電極対4の検出電圧は一定でかつ安定であることが分かる。下記表2に示すように、本基本構成におけるCV値は0.7%であり、検出電圧のばらつきは1%以内に収まっている。
図12に示すように、電極対4上に絶縁膜9が被膜されている場合は、5電極対4の検出電圧は個々には安定であるものの、その値にばらつきが生じている。下記表2に示すように、CV値は3%であり、絶縁膜9がない場合のCV値よりも高い。
次に、上記実施例1の溶液成分センサ2(図9参照)を用いて、ウェル7内にPBS×1溶液12μlを滴下して、滴下してから30秒後の電圧を計測した。さらに、当該ウェル7内のPBS×1溶液を廃棄して電極対4上の液体をふき取り、その30秒後に別のウェル7内にPBS×1溶液12μlを滴下して、同じく30秒後の電圧を計測した。同様の操作を5つの電極対4の全てに対して行い。上記式1式を用いてCV値を算出した。
また、対照実験として、上記絶縁膜9を有する溶液成分センサ2(図10参照)に対して同様の測定を行なった。
図13は、本実施例の溶液成分センサ2における測定時間と電圧との関係を示したグラフである。図14は、対照実験の結果を示すグラフである。
図13に示すように、本実施例においては、5つの電極対4は、PBS×1溶液の滴下に対して鋭敏に応答し、30秒以内に検出電圧は安定することが分かる。上記表2に示すように、CV値は2.7%である。
図14に示すように、電極対4上に絶縁膜9が被膜されている場合は、5電極対4の検出電圧はPBS×1溶液の滴下後30秒では電圧が安定していないことがわかった。また、上記表2に示すように、CV値は6.6%であり、絶縁膜9がない場合のCV値よりも高い。
上記実施例1で示した溶液成分センサ2(図9参照)を使用し、5電極対4上にPBS×0.2溶液4μlを滴下し、2分間電圧測定を行った(1段階目)。引き続き前者の液滴にPBS×1.8溶液4μlを追加し、3分間電圧測定を行った(2段階目)。最後に前者の液滴にPBS×5溶液4μlを滴下し、3分間電圧測定を行った(3段階目)。5電極対4の各々について各測定段階における平均電圧を算出し、上記式1式を用いて3種類のPBS濃度測定におけるセンサ検出電圧のCV値を求めた。また測定したPBS濃度に対して、検出された5電極対4の検出電圧の平均値をプロットし検量線を得た。この検量線とその1次近似直線から相関係数(R2値)を求めた。この2つのパラメータから5電極対4の検出電圧のばらつきと、PBS濃度に対する検出電圧の相関性を評価した。
また、対照実験として、上記絶縁膜9を有する溶液成分センサ2(図10参照)に対して同様の測定を行なった。
図15(A)は、本実施例の溶液成分センサ2における測定時間と電圧との関係を示したグラフである。図15(B)は、本実施例の溶液成分センサ2におけるPBS濃度と平均電圧との関係を示したグラフである。図16(A)は、対照実験の溶液成分センサ2における測定時間と電圧との関係を示したグラフである。図16(B)は、対照実験の溶液成分センサ2におけるPBS濃度と平均電圧との関係を示したグラフである。
本実施例では、測定溶液の濃度が、1段階目がPBS×0.2溶液、2段階目がPBS×1.0溶液、3段階目がPBS×1.7溶液となっている点が上記実施例3と異なっている。
図17(A)は、本実施例の溶液成分センサ2における測定時間と電圧との関係を示したグラフである。図17(B)は、本実施例の溶液成分センサ2におけるPBS濃度と平均電圧との関係を示したグラフである。
図17(A)及び図17(B)に示すように、PBS濃度の違いによる検出電圧の差が明確であった。検出電圧は、PBS溶液の滴下後、3分間以内で安定することが分かった。PBS濃度に対する応答電圧の相関係数は約1.0(0.9996)であり、理論値と一致した。すなわち、本実施例では、濃度測定の精度が非常に高い結果が得られた。また下記表4に示すように、5電極対4に対する測定のCV値はどの濃度測定でも4%以下のばらつきに収まっている。さらに測定後に電極劣化は見られなかった。
本実施例では、上記実施例3に対して、1段階目の溶液と2段階目の溶液との両方の組成が異なっている。1段階目の溶液として、マウスIgG抗体を固相化したシリカ粒子(平均粒径10μm):PBS×1=1:100wt%となるよう調製された溶液を使用した。また、2段階目の溶液として、5電極対4のうちの2つ(ウェル7−1,2)には陽性抗体(マウスAnti−IgG/PBS×1;1mg/ml)を、5電極対4のうちの他の2つ(ウェル7−3,4)には陰性抗体(ヤギIgG/PBS×1;1mg/ml)を、5電極対4のうちのさらに他の1つ(ウェル7−5)にはブランク溶液(PBS×1)を用いた。なお、本実施例では、3段階目の溶液は使用していない。
本実施例におけるマウスIgG抗体を固相化したシリカ粒子は、本発明の個体粒子である。本実施例で採用したシリカ粒子の比表面積は、170m2/gである。
分散媒であるPBSに対する個体粒子であるシリカ粒子の混合量と、電極対4に対して滴下した液中におけるシリカ粒子の表面積の総和は、下記表5に示すとおりである。
本実施例では、このような測定及び算出を3回実施して、再現性を確認した。
図18(A)は、本実施例の溶液成分センサ2における測定時間と電圧との関係を示したグラフである。図18(B)は、本実施例の溶液成分センサ2における2段階目の溶液の種類ごとの応答値を示したグラフである。図18(B)においては、左から順に、陽性抗体、陰性抗体、リン酸生理緩衝液を用いた試験結果である。
図18(A)に示すように、1段階目の抗体固相化微粒子を含む溶液での検出電圧(0〜2分間の測定範囲)と、2段階目の陽性抗体、ならびに陰性抗体を含む溶液での検出電圧(2〜4分間の測定範囲)の差が明確である。図18(B)に示すように、応答値は、陽性抗体で約241mV、陰性抗体で約141mV、ブランク溶液で約102mVとなり、抗原抗体反応が検出電圧の違いとして検出されている。
下記表6に示すように、3回の実施において、どの場合も検出電圧の大きさは陽性抗体>陰性抗体>ブランク溶液の順となり、再現性があった。CV値は2%以内に収まっており、検出電圧のバラつきは少なく、電極劣化も観測されなかった。
また、本実施例では、シリカ粒子の表面積の総和は、ウェル7の底面積よりも著しく大きく、被検体液の添加により誘電分極を起こす表面の面積が、絶縁膜6において誘電分極を起こす表面の面積よりも大きくなっている。シリカ粒子(個体粒子)の表面積の総和が大きいことが、検出電圧のばらつきの少なさに寄与しているものと考えられる。
本実施例では、1段階目の溶液として、マウスIgG抗体を固相化したシリカ粒子(平均粒径10μm):PBS×1=1:100wt%となるよう調製した溶液を使用した。また、2段階目の溶液として、陽性抗体試験ではウェル7−1,2にはマウスAnti−IgG/PBS×1(1mg/ml及び100μg/ml)を、ウェル7−3にはブランク溶液(PBS×1)を各々滴下した。なお、本実施形態では3つのウェル7を使用し、他の2つのウェル7は使用していない。
本実施例におけるマウスIgG抗体を固相化したシリカ粒子は、本発明の個体粒子である。また、シリカ粒子の混合量及び表面積の総和は、上記実施例5と同様(上記表5参照)である。
上記測定の終了後、各電極対4について、各測定段階における平均電圧を算出した。さらに、上記式2を用いて、センサ応答値を求めた。
また、上記陽性抗体試験と同様な方法で陰性抗体試験を行った。この場合は2段階目の溶液の組成を、ウェル7−1,2にはマウスAnti−IgG/PBS×1(1mg/ml及び100μg/ml)を、ウェル7−3にはブランク溶液(PBS×1)を各々滴下した。
図19(A)は、陽性抗体試験における検出電圧の変化を時系列で示すグラフである。図19(B)は、陽性抗体試験の結果を示すグラフで、縦軸は応答値の大きさとなっている。図20(A)は、陰性抗体試験における検出電圧の変化を時系列で示すグラフである。図20(B)は、陰性抗体試験の結果を示すグラフで、縦軸は応答値の大きさとなっている。
また、下記表7は、陽性抗体試験及び陰性抗体試験における条件及び結果をまとめた表である。なお、表7において、電極劣化の所見の欄は、電極劣化が見られなかった場合に○(良好)と表記されている。
図19(B)及び図20(B)に示すように、及び下記表7に示すように、陽性抗体濃度が1mg/mlで検出電圧約240mV、100μg/mlで約123mV、ブランク溶液で約79mVを示し、応答電圧と陽性抗体濃度の間に相関が見られた。一方、図19(B)及び下記表7に示すように、陰性抗体濃度が1mg/mlで検出電圧94mV、100μg/mlで約88mV、ブランク溶液で87mVであり、電圧変化が少なく、ほとんど応答していないと言える。なお、陽性抗体試験と陰性抗体試験のどちらの測定でも、電極劣化は観測されなかった。
次に、個体粒子を分散媒に分散させた場合と、当該個体粒子を用いて絶縁膜を形成したい場合とにおけるベースラインのCV値の違いを示す。
本実施例では、個体粒子としてシリカ粒子を使用し、個体粒子10mgを200μlのPBS×1に分散させてベースラインの電圧を測定した。測定方法については上記実施例1と同様である。
下記表8は、本実施例とその対照実験とのそれぞれにおける実験条件とCV値とを示す表である。
これにより、個体粒子が絶縁膜内に保持されている場合よりも、個体粒子が分散媒に分散されているほうがベースラインが安定することが分かる。
例えば、上記実施例5,6において、マウスIgG抗体を固相化したシリカ粒子(個体粒子)とPBS(分散媒)との混合比は1:100wt%である具体例を示したが、個体粒子と分散媒との混合比はこれに限られない。例えば、個体粒子と分散媒との混合比は、0.2:100wt%から5:100wt%の間で適宜設定することができる。なお、混合液20中における個体粒子21の比率は、流動体23や混合液20の定量が可能な程度の流動性がある範囲内において高い方が好ましい。
2 溶液成分センサ
3 基板
4 電極対
4A,4B 一対の電極
5 下層
6 上層
7 ウェル(流動体保持部)
8 配線部
9 絶縁膜
10 流動体保持空間
20 混合液
21 個体粒子
22 分散媒
23 流動体
24 被検体液
100 溶液成分分析システム
101 測定系装置
102 測定系回路
103 電圧計測部
104 差動増幅回路
105 センサ感度調整用可変抵抗
106 電流測定部
107 電源部
108 コンピュータ
109 表示部
110 記録部
Claims (21)
- 被検体液を分析するための溶液成分センサと、
前記被検体液との相互作用により帯電状態が変化する絶縁性の表面を有する個体粒子が分散媒に分散された流動体と、
を備えた溶液成分分析キットであって、
前記溶液成分センサは、
基板と、
前記基板の外面に所定距離だけ離間して対向配置された一組の電極を有する電極対と、
前記一組の電極の各々に設けられた配線部と、
を備え、
前記電極対は、前記一組の電極の各々において外部に露出された部分を囲む絶縁性の流動体保持部を有し、
前記一組の電極の各々は、前記外面の面方向に対して垂直な方向から見たときに対向する部分を含んだ少なくとも一部が外部に露出され、
前記流動体保持部は、前記一組の電極の各々を繋ぐように前記流動体を保持するとともに、前記被検体液を保持可能である
ことを特徴とする溶液成分分析キット。 - 請求項1に記載の溶液成分分析キットであって、
前記流動体保持部は、前記面方向に対して交差する方向へ向かって前記電極対から立ち上げられ前記一組の電極の各々において外部に露出された部分を囲む壁部を有し、
前記壁部によって囲まれた空間内に前記流動体が供給され、前記壁部によって前記流動体が前記空間内に保持されることにより、前記一組の電極の各々に前記流動体が接した状態で前記流動体が保持される、
ことを特徴とする溶液成分分析キット。 - 請求項1に記載の溶液成分分析キットであって、
前記電極対は、親水性有し又は親水性の表面処理が施され、
前記流動体保持部は、前記基板及び前記電極対に積層される疎水性の層である
ことを特徴とする溶液成分分析キット。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の溶液成分分析キットであって、
前記流動体に含まれる前記個体粒子は、ガラス、水晶、窒化ケイ素、ダイアモンド、ゼオライト、セラミックス、エポキシ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、フッ素樹脂、生分解性プラスチック、紙、木材、及びでんぷんのうちの1つ以上を含むことを特徴とする溶液成分分析キット。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の溶液成分分析キットであって、
前記個体粒子の粒子径は平均粒子径が0.1mm以下であることを特徴とする溶液成分分析キット。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の溶液成分分析キットであって、
前記個体粒子の表面は、前記分散媒に対する接触角が20°以下となる濡れ性を有することを特徴とする溶液成分分析キット。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の溶液成分分析キットであって、
前記分散媒は水系の分散媒であり、
前記個体粒子は水に難溶である
ことを特徴とする溶液成分分析キット。 - 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の溶液成分分析キットであって、
前記分散媒は水系の分散媒であり、
前記個体粒子の外面は親水性を有していることを特徴とする溶液成分分析キット。 - 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の溶液成分分析キットであって、
前記分散媒は水系の分散媒であり、
前記個体粒子は疎水性の材料からなり、
前記個体粒子の外面は、親水性の表面処理が施されていることを特徴とする溶液成分分析キット。 - 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の溶液成分分析キットであって、
前記流動体において前記個体粒子を分散させる分散媒は、前記被検体液であることを特徴とする溶液成分分析キット。 - 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の溶液成分分析キットであって、
前記流動体は、前記電極対に付着して設けられ、
前記流動体に前記被検体液が添加される
ことを特徴とする溶液成分分析キット。 - 被検体液を分析するための溶液成分分析キットの製造方法であって、
互いに対向する一組の電極と、前記一組の電極の各々を検出回路に接続するための配線部とを基板上に形成し、
前記一組の電極において互いに対向する部分の少なくとも一部を含む領域を囲む絶縁性の流動体保持部を、前記一組の電極と前記基板との少なくともいずれかに形成し、
前記流動体保持部内に、前記被検体液との相互作用により帯電状態が変化する絶縁性の表面を有する個体粒子が分散され前記一組の電極の各々を繋ぐ流動体を供給する
ことを特徴とする溶液成分分析キットの製造方法。 - 被検体液の成分分析をする溶液成分分析システムであって、
前記被検体液との相互作用により帯電状態が変化する絶縁性の表面を有する個体粒子と前記被検体液との混合物を保持する流動体保持部と、
前記流動体保持部に設けられ前記混合物と接する一組の電極と、
前記一組の電極と電気的に接続され前記一組の電極の間の電気伝導度を計測するとともに前記電気伝導度に基づいて前記被検体液中の所定成分の濃度を算出する測定系装置と、
を備えることを特徴とする溶液成分分析システム。 - 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の溶液成分分析キットであって、
前記流動体を前記溶液成分センサとは別体に備えることを特徴とする溶液成分分析キット。 - 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の溶液成分分析キットであって、
前記個体粒子を前記溶液成分センサとは別体に備えることを特徴とする溶液成分分析キット。 - 被検体液の濃度測定方法であって、
前記被検体液と、前記被検体液との相互作用により帯電状態が変化する絶縁性の表面を有する個体粒子とを混合し、
前記個体粒子が混合された前記被検体液における前記個体粒子表面の電荷を検出する
ことを特徴とする被検体液の濃度測定方法。 - 請求項16に記載の被検体液の濃度測定方法であって、
前記個体粒子と前記被検体液との混合液の電気伝導度を計測することによって前記個体粒子表面の電荷の変化を検出することを特徴とする被検体液の濃度測定方法。 - 請求項16または請求項17に記載の被検体液の濃度測定方法であって、
前記個体粒子は、ガラス、水晶、窒化ケイ素、ダイアモンド、ゼオライト、セラミックス、エポキシ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、フッ素樹脂、生分解性プラスチック、紙、木材、及びでんぷんのうちの1つ以上を含むことを特徴とする被検体液の濃度測定方法。 - 請求項16から請求項18のいずれか一項に記載の被検体液の濃度測定方法であって、
前記個体粒子を、前記被検体液とは異なる分散媒に分散させ、
前記分散媒に前記個体粒子が分散されてなる流動体を、前記被検体液と混合する
ことを特徴とする被検体液の濃度測定方法。 - 請求項16から請求項19のいずれか一項に記載の被検体液の濃度測定方法であって、
前記流動体の検出電圧をベースラインとして、前記流動体に前記被検体液が混合されたことによる検出電圧の変化に基づいて前記被検体液の濃度を測定する
ことを特徴とする被検体液の濃度測定方法。 - 請求項19に記載の被検体液の濃度測定方法であって、
前記分散媒は水系の分散媒であり、
前記個体粒子は水に難溶である
ことを特徴とする被検体液の濃度測定方法。
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