JP5836762B2 - 軌道パッド - Google Patents

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本発明は、鉄道等の軌道に用いる軌道パッドに関する。
従来、レールをマクラギ又はタイプレート等の上に敷設して鉄道等の軌道を構成する際、このマクラギ又はタイプレート等に対してレールが食い込むのを防ぐため、及び車両が走行する際に生じる振動や騒音を軽減するために、マクラギ又はタイプレート等と、レールとの間に、弾性を有する軌道パッドを設けることが行われている。
特許文献1には、剛性を有する板材に弾性体からなる板状のパッド材を接合してなり、軌道レールと、軌道レールが取付けられるタイプレート及び枕木等の支承体との間に介設される低ばね定数軌道パッドが開示されている。この低ばね定数軌道パッドは、パッド材の材質を柔らかくしてばね定数を低くし、パッド材が、圧縮力により容易に変形するのを可能とするとともに、一方の面に、剛性を有する板材が接合され、圧縮力によりパッド材が均一に変形するようにしてばね定数を安定させようとしている。これにより、レール上を列車が走行するときの振動を効果的に吸収し、列車の乗心地を高めようとするものである。
特許文献2には、厚みを有する方形のゴム板の上面に鋼板を接着せしめ、鋼板の上にレールの底面を載置する様にした軌道パッドにおいて、鋼板のレール長手方向側両端を下方に直角に折り曲げて折り曲げ片とし、折り曲げ片をタイプレート又はマクラギの前後側側面にかぶせて装着するようにした鋼板付き軌道パッドが開示されている。この鋼板付き軌道パッドは、弾性の高いゴムの軌道パッドのレールの底面と接触する上面に鋼板を設けて、鋼板とレールとの間をすべりやすくし、レールの振動や熱による伸縮に伴って鋼板付き軌道パッドがずれるのを防ごうとしている。さらに、鋼板に折り曲げ片を設けることで、鋼板付き軌道パッドがずれてタイプレート又はマクラギから脱落することを防ごうとするものである。
特許第3345210号公報 特開平10−237802号公報
上述したごとき特許文献1の軌道パッドによると、剛性を有する板材の構成材料としてステンレスが開示されているが、このステンレスと軌道レールとの間ではスベリが不十分であった。特に、ステンレスの表面に錆びが生じると、摩擦がさらに生じやすくなり、さらに軌道パッドと軌道レールのスベリが起こりにくくなる。そのため、軌道レールが気温などの要因で伸縮すると軌道パッドが軌道レールの伸縮と共に移動することがあった。また、軌道レールの振動が原因で、軌道パッドが軌道レールと共に振動し、それが原因となって設置された位置から移動することがあった。これらの結果、軌道パッドがマクラギ又はタイプレート等の支承体から脱落するという問題が生じていた。また、弾性体の構成素材としてゴム、ウレタン等の樹脂が開示されているが、樹脂とステンレスは伸縮性や弾性が大きく異なることから、衝撃や熱が加わった際にこれらの伸縮性や弾性の差により軌道パッドに反り返りが生じる。この反り返りや、これらを繰り返された後の経時によって弾性体と剛性を有する板材とが剥がれやすく、軌道パッドの機能が早期に失われやすいという問題が生じていた。
特許文献2の鋼板付き軌道パッドは、鋼板に設けた折り曲げ片をマクラギ又はタイプレート等の前後側側面にかぶせることで脱落を防止しているが、レールを敷設する箇所の構造上、折り曲げ片を設けることができない場合があり、その場合は鋼板付き軌道パッドの脱落を防ぐことができなかった。また、樹脂とステンレスの伸縮性の差による反り返り、剥がれは防ぐことができなかった。
従って本発明の目的は、軌道パッドがマクラギ又はタイプレートから脱落することがない軌道パッドを提供することにある。
本発明の他の目的は、軌道パッドを構成する部材が相互に剥がれにくい軌道パッドを提供することにある。
本発明によれば、レールとマクラギ又はタイプレートとの間に介設される軌道パッドは、板状の弾性部材と、弾性部材のレールに接する側の上面上に固着された複数の低摩擦部材とを備えている。複数の低摩擦部材の各々は、樹脂材料から構成されると共に相互に間隔を有して底面が弾性部材上に固着されている。
低摩擦部材を構成する樹脂は、金属よりも摩擦係数が低く、レールとの間にスベリが確保されるので、軌道パッドの脱落が起こることがない。錆びなどが生じて摩擦が増加することもないので、長期間スベリが確保される。また、複数の低摩擦部材は相互に間隔を有しているので、弾性部材と低摩擦部材の構成素材の違いによる、温度変化等で生じる伸縮の差がこの間隔に分散され、軌道パッド全体の反り返りを防ぐ。このため、軌道パッドがマクラギ又はタイプレートから脱落することがなく、軌道パッドを構成する部材が相互に剥がれにくいことで、軌道パッドの本来持つ性能である軌道振動の緩和や鉄道の乗り心地の良さを長期間存続させつつ、レールの点検保守作業を軽減する軌道パッドとなる。
複数の低摩擦部材がマトリクス状に配列されていることが好ましい。このような配列は、製造及び配置が容易であり、低摩擦部材と間隔との面積を最大限に確保でき、レールとの間のスベリ効果と反り返り防止効果とがそれぞれ最大となる。
複数の低摩擦部材の各々が矩形の上面を有する板状部材であることも好ましい。低摩擦部材の形状により製造及び配置が容易であり、スベリ効果を維持しつつレールを支持する作用を最大にすることができる。
複数の低摩擦部材の各々が円形の上面を有する板状部材であることも好ましい。低摩擦部材のこのような形状は、製造及び配置が容易であり、レールと支持部材の接触面積を小さくできるので、スベリ効果を大きくすることができる。
複数の低摩擦部材の各々が上面の面積が底面の面積より小さい形状を有することも好ましい。摩擦部材の底面の面積が大きいので、レールを支持することができ、摩擦部材が弾性部材に強固に固着される。摩擦部材の上面の面積が小さいので、レールと低摩擦部材との接触面積をさらに小さくすることができ、スベリ効果を大きくすることができる。
複数の低摩擦部材の各々が凸曲面形状の上面を有することも好ましい。レールと低摩擦部材との接触面積を小さくすることができるのでスベリ効果を大きくすることができ、弾性部材にレールから力がかかることにより凹凸や反りが生じてもレールを支持することができる。
複数の低摩擦部材の各々が台形台形状を有することも好ましい。容易な製造及び配置によって上面の面積が大きく、底面の面積を小さくすることができる。
複数の低摩擦部材の各々が超高分子量ポリエチレンから構成されていることが好ましい。摩擦係数が非常に低くレールとの間のスベリが有効に得られ、成形が容易で安価であるため施工しやすい。
弾性部材がゴム又はウレタンから構成されていることが好ましい。充分な弾性を備えるため軌道振動の緩和を行うことができ、低摩擦部材を固着させることにも支障がない。
弾性部材と複数の低摩擦部材とが加硫接着により固着されていることが好ましい。それぞれの部材の構成材料であるゴム等と樹脂を有効に接着することができ、弾性部材と低摩擦部材とが剥離し難いので、作業工程が簡易となる。
本発明の軌道パッドによれば、低摩擦部材を構成する樹脂は、金属よりも摩擦係数が低く、レールとの間にスベリが確保されるので、軌道パッドの脱落が起こることがない。錆びなどが生じて摩擦が増加することもないので、長期間スベリが確保される。また、複数の低摩擦部材は相互に間隔を有しているので、弾性部材と低摩擦部材の構成素材の違いによる、温度変化等で生じる伸縮の差がこの間隔に分散され、軌道パッド全体の反り返りを防ぐ。このため、軌道パッドがマクラギ又はタイプレートから脱落することがなく、軌道パッドを構成する部材が相互に剥がれにくいことで、軌道パッドの本来持つ性能である軌道振動の緩和や鉄道の乗り心地の良さを長期間存続させつつ、レールの点検保守作業を軽減する軌道パッドとなる。
本発明の第1の実施形態における軌道の概略的な構成の一部を示す斜視図である。 図1の第1の実施形態における軌道パッドの構成を概略的に示す平面図である。 図1の第1の実施形態における軌道パッドの構成を概略的に示す側面図である。 本発明の第2の実施形態における軌道パッドの構成を概略的に示す平面図である。 図4の第2の実施形態の変更態様における軌道パッドの構成を概略的に示す底面図及び側面図である。 本発明の第3の実施形態における軌道パッドの構成を概略的に示す平面図及び側面図である。 本発明の第4の実施形態における軌道パッドの構成を概略的に示す平面図及び側面図である。 本発明の第5の実施形態における軌道パッドの構成を概略的に示す平面図及び側面図である。
(第1の実施形態)
図1に示すように、本発明の第1の実施形態における軌道は、鉄道等の軌道であり、図示しない道床上に配列されたマクラギ1(又はタイプレート)と、マクラギ1上に配置された軌道パッド2と、軌道パッド2を間に挟んでマクラギ1に固定されたレール3とを備えている。レール3は、マクラギ1上に敷設されており、鉄道用の鉄製レールなど種々のものが適用される。マクラギ1(又はタイプレート)は、その上にレール3が敷設されるものを広く指している。マクラギ1としては、木、コンクリート、金属、ガラス繊維若しくは樹脂等、又はこれら材料を合成したものを広く適用できる。本実施形態では示されていないが、タイプレートは、マクラギ1とレール3との間、又は軌道スラブとレール3の間等に敷設される。
図1〜図3に示すように、軌道パッド2は、平板状の弾性部材2aと、弾性部材2a上に配置された複数の低摩擦部材2bとを備えている。
弾性部材2aは、弾性を備える平板状の部材であり、レール3とマクラギ1との間のマクラギ1上に設けられ、軌道上を鉄道車両等が走行する際に生じる衝撃や振動を吸収するためのものである。
弾性部材2aは、弾性を確保できる構成材料によって形成されている。このような構成材料としては、ゴム若しくはウレタン等の混合材料等であって、レールからの衝撃に対して交換なしに継続使用できるある程度の耐久性と、弾性とを有するものが適宜選択される。弾性部材2aとして、SBRゴム、特にSBR系のカーボンブラック補強ゴムを用いることが望ましい。
弾性部材2aのサイズは、使用目的に合わせて適宜選択でき、本実施形態では、定寸のひとつである140×180mmのサイズのものを使用している。図1及び図2に示す弾性部材2aの厚みT2aは、弾性部材2aの構成材料による弾性を充分に確保できるように、さらに、低摩擦部材2bの厚みT2bとの兼ね合いから選択される。弾性部材2aの厚みT2aは、目安として9〜12mmであり、本実施形態ではこの厚みT2aを10mmとしている。
複数の低摩擦部材2bは、少なくとも、弾性部材2aがレール3とマクラギ1との間に介設される際の、この弾性部材2aのレール3側の平面(図1及び図3における上側の面)上に固着されている。
各低摩擦部材2bは、樹脂を構成素材として構成されている。樹脂の弾性率や熱伸縮率等の物理的特性と弾性部材2aを構成する材料の物理的特性との差は、樹脂の物理的特性と金属の物理的特性との差より小さい。しかも、樹脂の摩擦係数は、金属の摩擦係数より低い。種々の樹脂や、摩擦係数を低くするために各種のフッ素加工を施した樹脂はこのような物理的特性を有している。特に、高分子量のポリエチレンは摩擦係数が低く、比較的安価であり、加硫接着等によってゴム等と高い接着力で接着することができるため、望ましい。本実施形態では、低摩擦部材2bは、分子量がおよそ350万の超高分子量ポリエチレンを構成素材としている。
各低摩擦部材2bの平面形状として、本実施形態では、後述するように、マトリックス状に配置しやすいように矩形の上面を有するものとし、特に長方形の板状としている。しかしながら、本発明の低摩擦部材2bの平面形状はいかなる形状であっても良い。低摩擦部材2bの一方の面は弾性部材2に接着され、他方の面はレールに接しており、レールとの間でスベリを良くする必要がある。従って、低摩擦部材2bは、両面とも略平坦であることが望ましい。
複数の低摩擦部材2bは、相互に間隔を保って弾性部材2a上に固着されている。相互に間隔を有する配置については、低摩擦部材2bの形状に応じて適宜選択できる。本実施形態では、長方形の低摩擦部材2bを3列×2列のマトリクス状に配列している。低摩擦部材2bが間隔を保って弾性部材2a上に固着されていることで、弾性部材2aのゴムと低摩擦部材2bの樹脂とは、部分的に接着されることになるので、製造時に弾性部材2a又は低摩擦部材2bに反りが生じた場合も、反りを一部のみに抑え、軌道パッド2全体の反りを抑えることで、全体としての接着が可能となる。
複数の低摩擦部材2bをマトリクス状に配列した場合、その配列の長尺方向の間隔SL及び短尺方向の間隔SSは、小さすぎると弾性部材2aの反りを吸収できなくなり低摩擦部材2bが弾性部材2aから剥離し、逆に、大きすぎると低摩擦部材2bの面積が小さく充分なスベリを確保できなくなる。目安として、定寸の軌道パッド2の場合、間隔SL及び間隔SSは1.5〜10mmが望ましい。本実施形態では、間隔SL及び間隔SSは、共に2.0mmとしている。
各低摩擦部材2bの厚みT2bは、弾性部材2aの厚みT2aとの比の兼ね合いにより調節される。弾性部材2aの厚みT2aに対して低摩擦部材2bの厚みT2bが大きすぎると、弾性部材2aの衝撃吸収性が不足するほか、低摩擦部材2bと弾性部材2aとの伸縮性の差から反りが起こりやすくなり、薄すぎると低摩擦部材2bの耐久性が不足して割れが生じたり、磨耗等で破損してスベリの効果が得られなくなることがある。厚みT2a=9〜12mmの場合、厚みT2b=1.5〜4.5mmが望ましい。本実施形態では、厚みT2a=10mmの弾性部材2aに対して、厚みT2b=1.5mmの低摩擦部材2bを設けている。
複数の低摩擦部材2bを弾性部材2a上に固着する方法として、接着や溶着などの各種の固着方法が利用できる。特に、加硫接着は接着剤等を用いるよりも高い接着力が得られるので望ましい。本実施形態では、弾性部材2a上に、複数の低摩擦部材2bをマトリクス状に配列し、これら複数の低摩擦部材2bの底面を加硫接着している。なお、図に示すよりも大きな寸法の板状の樹脂部材を弾性部材2a上に加硫接着してから、その部材に対して機械加工により格子状の溝切りを行い、その格子状の溝部分に弾性部材2aを露出させることで、複数の低摩擦部材2bを間隔SL及びSSで配列するという製造方法を用いてもよい。弾性部材2aのゴムと低摩擦部材2bの樹脂とを部分的に加硫接着することで、樹脂部の反りを一部のみに抑え、軌道パッド2全体の反りを抑えることで実用に供することが可能となる。部分的に接着することにより、弾性部材2aのゴム面全体に低摩擦部材2bの樹脂を接着した場合に比べて摩擦抵抗力を軽減でき、更にレールのスベリが確保される。
この軌道パッド2は、レール3とマクラギ1との間に介設されているとき、レールに接しているのが複数の低摩擦部材2bであり、各低摩擦部材2bの構成素材の摩擦係数が低いことによってレールとのスベリが確保され、軌道パッド2自体のマクラギ又はタイプレートからの脱落が防止されている。また、低摩擦部材2b間に間隔SL及びSSが存在することによっても、間隔が存在しない場合に比べて軌道パッド2全体の弾性が高まるという効果もある。
(第2の実施形態)
図4は本発明の第2の実施形態における軌道パッドの構成を概略的に示している。本実施形態における、軌道のその他の構成は図1の第1の実施形態の構成と同様である。図4に示すように、本実施形態の軌道パッド12は、平板状の弾性部材12aと、弾性部材12a上に配置された複数の低摩擦部材12bとを備えている。低摩擦部材12bは3×3以上のマトリックス状の配置となっている。
本実施形態の軌道パッド12のその他の構成、作用及び効果については、第1の実施形態の軌道パッド2の場合と同様である。
本実施形態における低摩擦部材12bの数及び/又は配置は、弾性部材12aや低摩擦部材12bの大きさにしたがって増減することができる。
図5は第2の実施形態の変更態様における軌道パッド12′の構成を概略的に示している。同図に示すように、弾性部材12a′は、複数の低摩擦部材12b′が固着されている面とは反対側の面、即ち、弾性部材12a′の底面に、その長手方向に沿って複数の溝12c′が設けられている。このように、底面に溝12c′を設けることで、この弾性部材12a′の弾性が高められている。なお、弾性部材12a′の底面には、溝12c′に代えて、矩形、丸孔、又は半球等の各種形状の開孔を設けてもよい。
(第3の実施形態)
図6は本発明の第3の実施形態における軌道パッドの構成を概略的に示している。図6(a)に示すように、本実施形態の軌道パッド22は、平板状の弾性部材22aと、弾性部材22a上に配置された円形状の複数の低摩擦部材22bとを備えている。図6(b)に示すように、各低摩擦部材22bの上面は、例えば、球面の一部をなす緩やかな凸曲面形状となっている。
この低摩擦部材22bは、上面が円形状であるため、レールとの接触面積が小さい。また、上面が凸曲面形状であるため、レールが上面の一部のみと接触するので接触面積がより小さくなっている。これらの作用により、レールのスベリ効果を大きくすることができる。さらに、低摩擦部材22bの隙間が大きいことで、弾性部材22aの折れ曲がりなどによって低摩擦部材22bがはがれるおそれが少なくなる。さらにまた、低摩擦部材22bが円形状であることで引っかかりが少なく、レールとのスベリ効果がより高くなる。
本実施形態の軌道パッド22のその他の構成、作用及び効果については、第1の実施形態の軌道パッド2の場合と同様である。
本実施形態の変更態様として、低摩擦部材22bの上面の形状を円形状以外の例えば楕円形状等の角の少ない形状としても良い。
(第4の実施形態)
図7は本発明の第4の実施形態における軌道パッドの構成を概略的に示している。図7(a)に示すように、本実施形態の軌道パッド32は、平板状の弾性部材32aと、弾性部材32a上に配置された台形台形状の複数の低摩擦部材32bとを備えている。各低摩擦部材32bは、台形台形状を有することにより、上面の面積が底面の面積より小さくなっている。即ち、図7(a)及び(b)に示すように、低摩擦部材32bは略正方形の底面とそれよりも面積の小さい略正方形の上面を有している。
このように、本実施形態の軌道パッド32では、簡単な製造方法及び配置によって、上面の面積を大きく、底面の面積を小さくすることができる。
本実施形態の軌道パッド32のその他の構成、作用及び効果については、第1の実施形態の軌道パッド2の場合と同様である。
本実施形態の変更態様として、低摩擦部材32bの形状を角錐台形状や円錐台形状としても良い。
(第5の実施形態)
図8は本発明の第5の実施形態における軌道パッドの構成を概略的に示している。図8(a)に示すように、本実施形態の軌道パッド42は、平板状の弾性部材42aと、弾性部材42a上に配置された台形台形状の複数の低摩擦部材42bとを備えている。低摩擦部材42bは、複数の接触部42cを備えている。図に示した例では、接触部42cは円形状で、その上面は球面の一部をなす緩やかな凸曲面形状となっている。
この実施形態では、接触部42cを有することにより、上面の面積が底面の面積より小さくなっている。即ち、図8(a)及び(b)に示すように、低摩擦部材42bは低摩擦部材42bの長方形の底面と接触部42cの上面を有している。このため、低摩擦部材42bは底面では広い面積で弾性部材42aに接着しているので剥がれにくく、上面では小さい面積でレールと接触するのでスベリ効果が高い。
以上説明した実施形態の変更態様として、低摩擦部材の形状は、上述した形状以外の形状であってもよい。例えば、各低摩擦部材全体が球体の一部の形状であってもよい。この場合、円形の上面を有する場合や上面が凸曲面形状である場合と同様にスベリ効果を高めることができる。各低摩擦部材の形状が直方体や板状である場合、辺や角が面取りされていてもよい。この場合、レールへの引っかかりが少なくスベリ効果を高めることができる。
以上述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
この軌道パッドは鉄道をはじめ各種の交通手段の軌道のレールに応用でき、これらの交通手段の安全性と保守性を高めることで幅広く社会に役立つものである。
1 マクラギ
2、12、22、32 軌道パッド
2a、12a、12a′、22a、32a、42a 弾性部材
2b、12b、12b′、22b、32b、42b 低摩擦部材
3 レール
12c′ 溝
42c 接触部
SL、SS 間隔
T2a 弾性部材の厚み
T2b 低摩擦部材の厚み

Claims (9)

  1. レールとマクラギ又はタイプレートとの間に介設される軌道パッドであって、
    弾性を有するゴム又はウレタン材料によって形成された板状の弾性部材と、該弾性部材の前記レールに接する側の上面上に固着された複数の低摩擦部材とを備え、
    前記複数の低摩擦部材の各々は、金属よりも摩擦係数が低いポリエチレン樹脂材料から構成されると共に相互に間隔を有して底面が前記弾性部材上に固着されていることを特徴とする軌道パッド。
  2. 前記複数の低摩擦部材がマトリクス状に配列されていることを特徴とする請求項1に記載の軌道パッド。
  3. 前記複数の低摩擦部材の各々が、矩形の上面を有する板状部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の軌道パッド。
  4. 前記複数の低摩擦部材の各々が、円形の上面を有する板状部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の軌道パッド。
  5. 前記複数の低摩擦部材の各々が、上面の面積が底面の面積より小さい形状を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の軌道パッド。
  6. 前記複数の低摩擦部材の各々が、凸曲面形状の上面を有することを特徴とする請求項5に記載の軌道パッド。
  7. 前記複数の低摩擦部材の各々が、台形台形状を有することを特徴とする請求項5に記載の軌道パッド。
  8. 前記複数の低摩擦部材の各々が、超高分子量ポリエチレンから構成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項目に記載の軌道パッド。
  9. 前記弾性部材と前記複数の低摩擦部材とが加硫接着により固着されていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の軌道パッド。
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