JP5835494B2 - 液体クロマトグラフとそれに用いるカラムオーブン - Google Patents

液体クロマトグラフとそれに用いるカラムオーブン Download PDF

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Description

本発明は高速液体クロマトグラフを含む液体クロマトグラフと、それに用いるカラムオーブンに関するものである。
液体クロマトグラフでは分離カラムの温度を一定に保ちながら分離分析を行う。カラム温度を一定に保つために分離カラムはカラムオーブン内に収容される。カラムオーブンにはカラムオーブンの温度を一定にするために温調機構が設けられている。温調機構として、例えば熱源としてブロックヒータが設けられ、その熱をカラム内に循環させるために空気循環方式がとられている。
液体クロマトグラフの移動相としては、メタノール、アセトニトリル、イソプロピルアルコール(IPA)などの揮発性の溶媒が使用されることがある。そして、カラムオーブン内では分離カラムは分析流路にジョイントにより接続されており、その接続部分から移動相が漏れることがある。移動相に揮発性の溶媒が含まれている場合は漏れた移動相から気化ガスが発生する。その気化ガスが引火性のものである場合は、爆発限界が存在する。そのためカラムオーブン内の気化ガス濃度が爆発限界を超えることがないように、オーブン内にはガスセンサが設けられ、そのガスセンサによる指示が揮発限界を超えないように監視が行われている。
監視は、ガスセンサから出力される電圧値を読み取ってその電圧値からリークセンサ値を求め、リークセンサ値に対してリークしきい値を設定することにより行われている。通常、リークしきい値としては、余裕をもたせるために、例えば爆発限界の1/10や1/20が設定されている。そして、リークセンサ値がリークしきい値を超えた場合に警報を発したり、液体クロマトグラフの動作を停止させたりすることにより爆発を防いでいる。
一方、爆発限界の濃度は溶媒により異なる。例えばエタノールの場合は43000ppm程度であるが、アセトニトリルの場合は30000ppm程度である。そこで、溶媒の種類によってガスセンサのリークしきい値を異ならせることはすでに行われている(特許文献1参照)。その特許文献1の方法では、複数の種類の溶媒それぞれについて、しきい値となるべき濃度になるようにカラムオーブンに溶媒を注入し、それぞれの溶媒についてガスセンサによる検出値を個別に測定し、それぞれをしきい値として設定している。特許文献1ではガスセンサが経年変化により感度特性が変化することを前提とし、経年変化による感度変化を校正するために、各カラムオーブンについてその都度オーブンに溶媒を注入し、溶媒ごとにしきい値を直接測定するようにしている。
特開2002−267944号公報
FIGARO製品情報 ガスセンサ 可燃性ガス検知 [online]、[平成24年8月23日検索]、インターネット<URL:http://www.figaro.co.jp//product/index.php?mode=search&kbn=1&type=30&id=113010>
特許文献1の方法では、校正のたびに各溶媒をオーブンに注入して実際に測定を行わなければならないので、校正の操作が煩雑である。
そこで、本発明はガスセンサによるしきい値の設定操作を簡便にすることを目的とするものである。
本発明者らは、ガスセンサは種類が同じであっても個々のガスセンサ間での感度のばらつき(機差)が大きいこと、一方、同種のガスセンサであれば異なる溶媒の気化ガス間での感度の比率は一定しているという知見を得た。
本発明はその知見に基づいたものであり、そのため本発明では異なる溶媒間での感度の違いは校正係数Geを用いて装置定数として予め設定しておく。一方、ガスセンサの感度はガスセンサごとに測定するが、この測定はすべての溶媒について行うのではなく、特定の溶媒についてのみ行い、その結果得られるしきい値を基準しきい値として保持しておく。他の溶媒のしきい値は特定溶媒の基準しきい値と装置定数としての校正係数Geとから求める。
すなわち、本発明によるカラムオーブンは、移動相を構成する溶媒の気化ガスを検出するガスセンサと、爆発限界濃度より低濃度の特定溶媒の気化ガスについて前記ガスセンサで測定した検出値から求めたしきい値を基準しきい値Vthoとして保持する基準しきい値保持部と、ガスセンサに関して異なる溶媒間での感度の違いを表わす校正係数Geを装置定数として予め保持しておく校正係数保持部と、使用される溶媒の種類が入力されたときに基準しきい値保持部に保持されている基準しきい値Vthoと校正係数保持部に保持されている校正係数Geとから、しきい値Vth
th=Vtho×Ge (1)
として算出するしきい値校正部と、カラムオーブン使用時にガスセンサの検出値をしきい値校正部で算出されたしきい値と比較してカラムオーブン内の液漏れを検出する液漏れ検出部と、を備えている。
ガスセンサの感度は温度依存性をもっているので、しきい値をより正確に求めたい場合は温度依存性も考慮するのが好ましい。そのため、本発明の好ましい形態では、温度特性を保持している温度特性保持部をさらに備えている。温度特性も実装したガスセンサについて個別に測定するのではなく、装置定数として予め設定しておく。そして、しきい値校正部は温度特性保持部に保持されている温度特性にも基づいてしきい値Vthを算出する。
ガスセンサの感度は湿度依存性ももっているので、しきい値をより正確に求めたい場合は湿度依存性も考慮するのが好ましい。そのため、本発明の他の好ましい形態では、湿度特性を保持している湿度特性保持部をさらに備えている。湿度特性も実装したガスセンサについて個別に測定するのではなく、装置定数として予め設定しておく。そして、しきい値校正部は湿度特性保持部に保持されている湿度特性にも基づいたしきい値Vthを算出する。
好ましい形態において、温度特性保持部と湿度特性保持部はいずれか一方のみを備えてしきい値校正部は備えられている保持部の温度特性又は湿度特性にも基づいてしきい値Vthを算出するようにしてもよく、又は温度特性保持部と湿度特性保持部の両方を備えてしきい値校正部は温度特性と湿度特性の両方にも基づいてしきい値Vthを算出するようにしてもよい。
さらに好ましい形態では、発火点の低い溶媒の種類を保持している低発火点溶媒種保持部を備えている。そして、使用される溶媒の種類が入力されたときに低発火点溶媒種保持部に保持されている溶媒種と一致するときは使用者に注意を促す表示を表示部に行う。
さらに好ましい形態では、基準しきい値保持部は基準しきい値Vthoとして複数段階の基準しきい値を保持しており、どの段階の基準しきい値から導き出されたしきい値により検出された液漏れであるかによって警報その他の出力形態を異ならせる。ある溶媒についてのしきい値はその溶媒からの気化ガスの爆発限界濃度より低濃度で液漏れを検出するためのものである。複数段階の基準しきい値をもとにすると各溶媒について複数段階のしきい値が算出される。それらのしきい値により検出される気化ガスの濃度は、爆発限界濃度に近いものから遠いものまでの複数段階となる。そこで、それぞれの段階のしきい値により液漏れが検出されたときは、爆発限界濃度からもっとも遠い低濃度のガス濃度に相当する液漏れに対しては表示装置に警報を表示するだけとし、その後に爆発限界濃度に近い濃度のガス濃度に相当する液漏れに対しては液体クロマトグラフの動作を停止するような動作をする、というように、各段階のしきい値に対応して異なる動作を行うようにする。これにより、液体クロマトグラフの動作に妨げにならないようにしながら、カラムオーブンの安全性を確保できるようになる。
本発明は、また、高速液体グラフなどの液体クロマトグラフも対象にしている。液体クロマトグラフは分離カラムを備えた分析流路に移動相を供給する送液部、送液部と分離カラムの間の分析流路に試料を注入する試料注入部、分離カラムから溶出した試料成分を検出する検出部を備えている。そして、本発明では、分離カラムを温度調節するカラムオーブンとして本発明のカラムオーブンを使用している。
本発明では異なる溶媒間での感度の違いはカラムオーブンに実装したガスセンサを用いて逐一測定するのではなく、装置定数(校正係数Ge)として予め設定しておき、その実装したガスセンサで実際に測定するのは特定の溶媒についてだけとし、その測定から得られるしきい値を基準しきい値として保持しておくようにした。そして、他の溶媒のしきい値は特定溶媒の基準しきい値と装置定数としての校正係数Geとから求めるようにしたので、各溶媒についてのリークセンサ値のしきい値を求める校正操作が容易になる。
一実施例の液体クロマトグラフを示すブロック図である。 一実施例のカラムオーブンを示すブロック図である。 ガスセンサの一例を示す回路である。 ガスセンサの溶媒気化ガスごとの感度特性を示すグラフである。 ガスセンサの温度・湿度依存性を示すグラフである。 一実施例におけるガスセンサの校正時の動作を示すフローチャートである。 一実施例のカラムオーブンの動作を示すフローチャートである。 同実施例においてカラムオーブンへの条件入力のための表示画面を示す図である。
図1は一実施例の液体クロマトグラフを示したものである。分離カラム12を備えた分析流路10に移動相14を供給するために、最も上流側に送液部16が設けられている。送液部16の一例として、送液ポンプを備えて独立した機能をもつように構成された送液ユニットが使用されている。送液ユニット16はシステムコントローラ24に接続され、システムコントローラ24に設定された条件にしたがって移動相の送液動作が制御される。
移動相14が供給された分析流路10に試料を注入するために、送液ユニット16と分離カラム12の間の分析流路10に試料注入部18が設けられている。試料注入部18の一例としてオートサンブラ18が使用されている。オートサンブラ18もシステムコントローラ24に接続され、システムコントローラ24に設定された試料を設定された量だけ分析流路10に注入する。
分離カラム12の下流の分析流路10に分離カラム12から溶出した試料成分を検出する検出部20が設けられている。検出部20は分離カラム12からの溶出液が流れるフローセルを備え、そのフローセルに励起光を照射して発生した蛍光を検出する光検出器を備えている。検出部20の光検出器もシステムコントローラ24に接続され、光検出器での検出信号がシステムコントローラ24に取り込まれてデータ処理が行われる。
分離カラム12はカラムオーブン22内に収容されており、カラムオーブン22は分離カラム12の温度を一定に保つために温調機構30を備えている。温調機構30は熱源としてのブロックヒータと、カラムオーブン22内の空気を循環させる循環機構を備えた空気循環方式による温調機構である。温調機構は温度センサ31を備えており、カラムオーブン内の温度が一定になるようにブロックヒータへの通電を制御するフィードバック制御によりカラムオーブン22内を一定温度に保つ。温調機構30を制御するために制御部32が設けられている。
制御部32は、この実施例ではカラムオーブン22内での分析流路10からの液漏れを検出するための制御部も兼ねている。しかし、本発明はこれに限るものではなく、温調機構30の制御部と液漏れ検出のための制御部を別の制御部として実現することもできる。制御部32は、この実施例ではカラムオーブン22に設けられたマイクロプロセッサなどのコンピュータである。しかし、制御部32はシステムコントローラ24内に設けることもでき、その場合はシステムコントローラ24の機能として実現される。さらに、制御部32は外部に接続される汎用コンピュータとしてのパーソナルコンピュータ(PC)26により実現することもできる。
システムコントローラ24がパーソナルコンピュータ26に接続されている。パーソナルコンピュータ26にはシステムコントローラ24に接続される各ユニット、すなわち送液ユニット16、オートサンブラ18、カラムオーブン22及び検出部20を制御するためのソフトウエアがインストールされている。パーソナルコンピュータ26からシステムコントローラ24には、送液ユニット16で送液する移動相とその送液量、オートサンブラ18から注入する試料と注入量、カラムオープン22でのオープン温度、検出部での蛍光検出波長などが指示される。システムコントローラ24は各ユニットに必要な分析条件を送ってそれら各ユニットの動作を制御し、さらに検出部20の検出信号を取り込んでデータ処理を行う。システムコントローラ24からパーソナルコンピュータ26には検出部20が検出した溶出成分の蛍光信号に基づくデータ処理結果を送出する。
制御部32が液漏れを検出したときにそれを使用者に知らせるための表示、その他の表示をするために液晶表示装置などの表示部50を備えている。表示部50はカラムオーブン22に専用の表示部であってもよく、パーソナルコンピュータ26の表示装置であってもよい。
カラムオーブン22内には分析流路10から移動相が漏れ、移動相を構成する溶媒から気化ガスが発生したときに、その気化ガスを検出するガスセンサ34が設けられている。制御部32は温調機構30の動作を制御するとともに、ガスセンサ34の検出出力を取り込み、しきい値と比較することにより分析流路10から液漏れがあったかどうかを判断する制御部も兼ねている。その液漏れを判断するための制御部32の構成は図2に示されるものである。
液漏れを判断するために、制御部32は、特定溶媒の気化ガスについてガスセンサ34で測定した検出値から求めたしきい値を基準しきい値Vthoとして保持する基準しきい値保持部36と、ガスセンサ34に関して異なる溶媒間での感度の違いを表わす校正係数Geを装置定数として予め保持しておく校正係数保持部38と、使用される溶媒の種類が入力されたときに基準しきい値保持部36に保持されている基準しきい値Vthoと校正係数保持部38に保持されている校正係数Geとから、しきい値Vth
th=Vtho×Ge
として算出するしきい値校正部40と、カラムオーブン使用時にガスセンサ34の検出値をしきい値校正部40で算出されたしきい値と比較してカラムオーブン22内の液漏れを検出する液漏れ検出部42と、を備えている。
さらに好ましい実施例として、制御部32は、ガスセンサ34の感度の温度特性を保持している温度特性保持部44をさらに備えている。その場合、しきい値校正部40は温度特性保持部44に保持されている温度特性にも基づいたしきい値Vthを算出するように構成されている。
さらに好ましい実施例として、制御部32はガスセンサ34の感度の湿度特性を保持している湿度特性保持部46をさらに備えている。その場合、しきい値校正部40は湿度特性保持部46に保持されている湿度特性にも基づいたしきい値Vthを算出するように構成されている。
さらに好ましい実施例として、制御部32は発火点の低い溶媒の種類を保持している低発火点溶媒種保持部48を備えている。制御部32は、使用される溶媒の種類が入力されたときに低発火点溶媒種保持部48に保持されている溶媒種と一致するときは使用者に注意を促す表示を表示部50に行うように構成されている。
基準しきい値保持部36、校正係数保持部38、温度特性保持部44及び低発火点溶媒種保持部48は制御部32を構成するコンピュータのPROM、EPROM、EEPROMなどの不揮発性半導体メモリ装置、又はディスク装置などの記憶装置により実現される。しきい値構成部40及び液漏れ検出部42は制御部32を構成するコンピュータに搭載されたソフトウエアによりそのコンピュータの機能として実現されるものである。
制御部32について具体的に説明すると、基準しきい値保持部36には特定の溶媒、例えばメタノールについて、その気化ガスの爆発限界濃度の例えば1/20に相当する濃度のときのガスセンサ34による検出値がしきい値として設定されている。ガスセンサ34の検出値は溶媒ガスの濃度だけでなく、温度と湿度に対する依存性ももっているので、基準しきい値としては特定の温度と湿度、例えば温度20℃、相対湿度65%、のときの基準しきい値が設定されている。
校正係数保持部38には装置定数として設定された校正係数Geを保持している。ガスセンサの感度特性は予め文献などでわかっているので、校正係数Geは既知の文献値などから求めることができる。また実際に所定の溶媒濃度のもとで測定を行った実測値から求めることもできる。校正係数Geは個々のカラムオーブンのガスセンサごとに測定したものではなく、装置定数として予め設定したものである。
温度特性保持部44と湿度特性保持部46のデータも文献データとして入手することができる。また実際に測定したデータを用いて設定することもできる。
液漏れ検出部42が液漏れを検出したときは、その出力として、例えば表示部50に液漏れであることを表示したり、液体クロマトグラフの動作を停止するために移動相の送液を停止したり、又はカラムオーブンの動作を停止したりすることができる。
ガスセンサの一例を図3に示す。ガスセンサ34は特に限定されるものではないが、例えば、ガスが吸着する官能膜として電導度の低い酸化スズ(SnO2)半導体膜を使用したものである。ガスセンサ34は溶媒の気化ガスを吸着する官能膜上に対向した一対の電極50aと50bと、官能膜の温度を一定にするヒータ52を備えている。ヒータ52に一定電圧VHを印加することにより官能膜温度が一定に保たれている。一方の電極50aに回路電圧VCを印加し、他方の電極を負荷抵抗RLを介して接地しておくと、出力電圧VRLとしては回路電圧VCが電極50aと50b間の抵抗RSと負荷抵抗RLにより分圧された電圧として出力される。電極50aと50b間の官能膜に溶媒の気化ガスが吸着されることによりその電極間の抵抗RSが減少し、出力電圧VRLが上がる。
電極50aと50b間の抵抗値RSを示す感度特性は溶媒ガスの種類により異なる。図4はガスセンサの感度特性の代表的なものを示したものであり(非特許文献1参照。)、ガスセンサに吸着されるガスの種類により抵抗値RSが変化する様子を示したものである。横軸はガス濃度、縦軸は濃度1000ppmのときの基準ガス(この場合はメタン)の抵抗値をROとして、メタン及び他のガスの抵抗値RSを基準ガスの抵抗値ROとの比率で表わしたものである。ここでは液体クロマトグラフでよく使用されるアクリルニトリルなどは記載されていないが、濃度の上昇に伴って抵抗値が減少する同様の感度特性を示す。
ガスセンサの感度特定は、図5に示されるような、温度及び湿度に対しても依存性をもっている。図5は温度と湿度に対する依存性を示すガスセンサの感度特性の代表的なものを示したものであり(非特許文献1参照。)、横軸は温度、縦軸は濃度1000ppmのときの基準ガス(この場合はメタン)の温度20℃、相対湿度(室内湿度)65%RHでの抵抗値をROとして、メタン及び他のガスの抵抗値RSをROとの比率で表わしたものである。
ガスセンサの感度特性、温度依存性及び湿度依存性は、抵抗値RSとしてはガスセンサの個体間でばらつきがあるが、図4や図5に示されるような特定ガスの気化ガスに対する相対値(RS/RO)として表わした場合にはガスセンサの個体間でばらつきはない。図4や図5に示されるような相対値(RS/RO)として表わされた感度特性、温度依存性及び湿度依存性は、文献値として入手することができるし、またあるガスセンサについて測定をして求めておくと同じ種類の他のガスセンサについても適用することができる。
校正係数保持部38に保持されている校正係数Geは、そのような文献値又は測定により得た図4のような感度特性を基にして、特定溶媒のしきい値に対応した濃度、例えば1000ppm、での特定溶媒の(RS/RO)を1としたときの各溶媒の(RS/RO)値である。しきい値校正部40は溶媒の種類が入力されたとき、校正係数保持部38に保持されている校正係数Geからその溶媒に対応した校正係数を選択して取り出す。
温度特性保持部44、湿度特定保持部46には図5に示されるようなグラフのデータが保持される。そのようなデータも文献値として入手することができるし、またあるガスセンサについて測定をして求めたものである。温度と湿度を考慮してしきい値を補正するときは、校正係数保持部38には各溶媒の校正係数Geが基準となる温度と湿度とともに保持されているので、しきい値校正部40は温度と湿度が入力されたときに基準となる温度と湿度の(RS/RO)を1としたときの入力された温度と湿度に対応したに(RS/RO)により校正係数を補正する。温度と湿度の一方だけを考慮するときも同様である。
図6はカラムオーブンの工場出荷時に基準しきい値保持部36に特定溶媒についての基準しきい値を設定するときの動作を示したものである。
使用者は、ガスセンサ34の校正を行うことを、システムコントローラ24を介して、又はカラムオーブン22を直接操作して入力する。入力するのは校正を行う特定溶媒の種類とカラムオーブン22の校正基準温度である。例えば、特定溶媒の種類としてメタノールを指示し、カラムオーブン22の校正基準温度として50℃を指示したとする。
制御部32はシステムコントローラ24から指示を受け取り、又はカラムオーブン22への直接入力により指示されると校正モードへと移行する。校正モードになると、制御部32はカラムオーブン22内を校正基準温度になるように、温調機構30と温度センサ31により温度調節する。カラムオーブン22の温度が校正基準温度で安定すると、制御部32は表示部50により使用者にオーブン内ガス濃度を校正基準濃度になるよう試料注入を促す。
使用者が、カラムオーブン22内が校正基準濃度になるように所定量の特定溶媒を注入する。カラムオーブン22内の容積が分かっているので、カラムオーブン22内の校正基準濃度から溶媒注入量を決めることができる。校正基準濃度はしきい値となるべき濃度である。しかし、他の濃度となるように特定溶媒を注入しても、図4の濃度に対する感度特性の関係から、計算により校正基準濃度のガスセンサ検出値を求めることができる。
カラムオーブン22内が校正基準濃度になったことを確認し、そのときのガスセンサ34の検出値VRLを基準しきい値Vthoとして基準しきい値保持部36記憶する。校正基準濃度になったことは、ガスセンサ34の出力が安定したことにより判断することができる。基準しきい値保持部36には基準しきい値Vthoとともに、校正基準温度とそのときの湿度とともに記憶する。湿度は室内湿度を入力する。
図7はこのように基準しきい値Vthoが保持された状態で測定を行うときの動作を示したものである。
測定動作を開始するにあたり、使用者は使用する移動相を構成する溶媒の種類をシステムコントローラ24又はカラムオーブン22から入力する。入力は、例えば図8に示されるような表示部50の画面を見ながら行う。ここでは移動相の溶媒としてメタノールを入力した場合を示している。さらに、温度と湿度によってもしきい値を補正する場合は、カラムオーブンの設定温度と湿度も入力する。カラムオーブンの設定温度としては、このように入力する形態の他に、カラムオーブン22内の温度センサ31の検出温度を制御部32が自動的に取り込むようにしてもよい。湿度は室内の湿度を入力する。
移動相の溶媒としては、移動相が単一の溶媒からなる場合はその溶媒の種類を入力する。移動相が2以上の溶媒の混合液である場合は、しきい値が低く設定されるべき溶媒、すなわち爆発限界濃度の低い方の溶媒の種類を入力する。グラジエント分析で移動相の組成が時間的に変化する場合も同様である。混合液の溶媒の一方が水である場合は、水は溶媒としてはしきい値を設定する溶媒としては扱わない。
溶媒の種類が入力されると、制御部32のしきい値校正部40は基準しきい値保持部36から基準しきい値Vthoを呼び出し、校正係数保持部38からその入力された溶媒の校正係数Geを呼び出して、(1)式により入力された溶媒のしきい値Vthを算出する。温度と湿度の一方又は両方についても考慮する形態のときは、しきい値校正部40は温度特性保持部44、湿度特性保持部46に保持されたデータに基づいてしきい値Vthを補正する。
これでこのカラムオーブン22を使用できる環境が整ったことになる。このカラムオーブン22を備えた液体クロマトグラフの動作を開始すると、液漏れ検出部42はガスセンサ34の検出出力をしきい値校正部40のしきい値Vthと比較しながら液漏れを監視する。
監視中にガスセンサ34の検出出力がしきい値Vthを越えると表示部50に警報を表示したり、液体クロマトグラフの動作を停止したりするなどの動作を行う。
10 分析流路
12 分離カラム
14 移動相
16 送液ユニット
18 オートサンプラ
20 検出部
22 カラムオーブン
34 ガスセンサ
36 基準しきい値保持部
38 校正係数保持部
40 しきい値校正部
42 液漏れ検出部
44 温度特性保持部
46 湿度特性保持部
48 低発火点溶媒種保持部
50 表示部

Claims (6)

  1. 液体クロマトグラフの分離カラムを温度調節するカラムオーブンであって、
    移動相を構成する溶媒の気化ガスを検出するガスセンサと、
    爆発限界濃度より低濃度の特定溶媒の気化ガスについて、前記ガスセンサで測定した検出値から求めたしきい値を基準しきい値Vthoとして保持する基準しきい値保持部と、
    前記ガスセンサに関して異なる溶媒間での感度の違いを表わす校正係数Geを装置定数として予め保持しておく校正係数保持部と、
    使用される溶媒の種類が入力されたときに前記基準しきい値保持部に保持されている基準しきい値Vthoと前記校正係数保持部に保持されている校正係数Geとから、しきい値Vth
    th=Vtho×Ge
    として算出するしきい値校正部と、
    カラムオーブン使用時に前記ガスセンサの検出値を前記しきい値校正部で算出されたしきい値と比較することによってカラムオーブン内の液漏れを検出する液漏れ検出部と、
    を備えたカラムオーブン。
  2. 前記ガスセンサの感度の温度特性を保持している温度特性保持部をさらに備え、
    前記しきい値校正部は前記温度特性保持部に保持されている温度特性にも基づいたしきい値Vthを算出するものである請求項1に記載のカラムオーブン。
  3. 前記ガスセンサの感度の湿度特性を保持している湿度特性保持部をさらに備え、
    前記しきい値校正部は前記湿度特性保持部に保持されている湿度特性にも基づいたしきい値Vthを算出するものである請求項1又は2に記載のカラムオーブン。
  4. 発火点の低い溶媒の種類を保持している低発火点溶媒種保持部を備え、使用される溶媒の種類が入力されたときに前記低発火点溶媒種保持部に保持されている溶媒種と一致するときは使用者に注意を促す表示を表示部に行う請求項1から3のいずれかに記載のカラムオーブン。
  5. 前記基準しきい値保持部は基準しきい値Vthoとして複数段階の基準しきい値を保持しており、どの段階の基準しきい値から導き出されたしきい値により検出された液漏れであるかによって警報その他の出力形態を異ならせる請求項1から4のいずれかに記載のカラムオーブン。
  6. 分離カラムを備えた分析流路に移動相を供給する送液部、前記送液部と前記分離カラムの間の分析流路に試料を注入する試料注入部、前記分離カラムから溶出した試料成分を検出する検出部を備えた液体クロマトグラフにおいて、
    前記分離カラムを温度調節するカラムオーブンとして請求項1から5のいずれか一項に記載のカラムオーブンを使用した液体クロマトグラフ。
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