JP5835201B2 - 樹脂加熱溶融装置 - Google Patents

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Description

本発明は、固形の樹脂材料を加熱溶融する樹脂加熱溶融装置に関する。
従来、マイクロ波により樹脂等の誘電体を誘電加熱する加熱装置が知られている。例えば特許文献1に開示された樹脂の予熱装置は、円柱状に成形した樹脂のタブレットの位置を、導波管のマイクロ波による電界分布の中心と合わせてタブレットを予熱する。予熱されたタブレットは、シャッターを開くことにより金型のポット内に落下する。
特公昭63−55861号公報
特許文献1の予熱装置において、予熱温度よりも高い溶融温度まで加熱温度を上げ、タブレットを溶融させる場合を仮定する。この場合、タブレットは円柱形状を維持できなくなり、不定量の溶融樹脂が空気中を落下する。そして、一部の溶融樹脂は金型ポット内に流れ込み、一部の溶融樹脂は周辺に漏出して固化すると考えられる。すなわち、この装置では、外気と遮断された流路を通して溶融樹脂を逐次排出することにはならない。したがって、溶融樹脂を直接金型に充填させる装置として適用することは困難である。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、マイクロ波により樹脂を誘電加熱し、溶融した樹脂を逐次排出可能な樹脂加熱溶融装置を提供することにある。
本発明は、固形の樹脂材料を加熱溶融する樹脂加熱溶融装置であって、マイクロ波を発生する高周波発振器と、高周波発振器が発生したマイクロ波を導き、波長に応じた位置に電界集中部を生成する導波管と、加熱シリンダと、プランジャと、プランジャ駆動手段と、ノズルとを備える。
加熱シリンダは、導波管内に設けられ、上方から供給された樹脂材料がマイクロ波により加熱される。
プランジャは、加熱シリンダに摺動可能に収容され、加熱シリンダ内の樹脂材料を加圧可能である。プランジャ駆動手段は、プランジャを往復移動させるよう駆動する。
ノズルは、「加熱シリンダの内径よりも小径であって加熱シリンダ底部の絞り部に連通し、加熱シリンダ内で加熱溶融された溶融樹脂が逐次外部に排出される排出孔」を形成する。ここで、絞り部は、電界集中部に重なる位置に形成されていることを特徴とする。
これにより、電界集中部と重なる加熱シリンダ底部の絞り部で溶融した樹脂は、プランジャによって加圧され、排出孔から逐次外部に排出される。これにより、加熱溶融した樹脂材料が電界集中部に長時間滞留しないため、過加熱が防止される。また、樹脂加熱溶融装置を射出成形機に適用する場合、ノズル先端部を金型のノズルタッチ部に当接させ、溶融樹脂を金型キャビティに好適に充填させることができる。
また、供給された樹脂材料が粒状ペレットの場合にはペレット間には空間があり溶融時に空気の巻き込みが発生したり、樹脂材料を溶融するとき、分解ガスが発生する。溶融樹脂で成形品を成形する場合、成形品内部に残留した空気やガスはボイドとなり、成形品の強度低下等の不具合を招く。
そこで、加熱シリンダの内壁とプランジャの外壁との間に、樹脂材料の溶融時に発生し加熱シリンダ内の未溶融樹脂材料の隙間を上昇したガスが外部に排出されるガス抜き経路が形成されることが好ましい。
樹脂を加熱溶融するとき、絞り部の樹脂材料のみをピンポイントで加熱溶融させ、絞り部よりも上部の樹脂材料を未溶融の固形状態に維持することにより、溶融樹脂から発生したガスは、未溶融材料の粒間を経由し、ガス抜き経路を通って外部に排出される。したがって、溶融樹脂に巻き込まれノズル側に排出されるガス量を低減することができる。よって、成形品のボイド不良を防止し、品質を向上させることができる。
本発明の一実施形態による樹脂加熱溶融装置の模式断面図である。 図1のII方向矢視図である。 本発明の一実施形態による樹脂加熱溶融装置を適用した射出成形機の全体模式図である。 本発明の一実施形態による樹脂加熱溶融装置の電界イメージ図である。 導波管の位置と電界強度及び温度の関係を示す特性図である、 本発明の一実施形態による樹脂加熱溶融装置の初期状態の模式図である。 本発明の一実施形態による樹脂加熱溶融装置の溶融樹脂排出時の模式図である。 本発明の一実施形態による樹脂加熱溶融装置の樹脂材料供給時の模式図である。
以下、本発明の実施形態による樹脂加熱溶融装置を図面に基づいて説明する。
(一実施形態)
本発明の樹脂加熱溶融装置を、射出成形機に適用した実施形態について、図1〜図8を参照して説明する。
最初に、射出成形機50の全体構成について、図3を参照して説明する。縦型の射出成形機50は、樹脂加熱溶融装置10の他、天板52、支柱53、ホッパー54、固定プラテン55、可動プラテン56、タイバー57、及び型締装置58等を備えている。
天板52は、固定プラテン55から支柱53によって、樹脂加熱溶融装置10の上方に配置され、プランジャ駆動手段45が取り付けられる。
「材料供給手段」としてのホッパー54は、加熱シリンダ26へ供給する固形の樹脂材料を収容する。本実施形態では樹脂材料として市販のペレット材を想定している。樹脂材料の種類は、例えば熱可塑性エンプラであるPPS、POM、PBT、PA66等、多様な種類の樹脂材料が加熱対象となり得る。
固定プラテン55は金型60の固定型61が取り付けられ、可動プラテン56は可動型65が取り付けられる。タイバー57は、固定プラテン55及び可動プラテン56を連結する。型締装置58は、射出時、所定の型締力により可動型65を固定型61に押付け、射出圧による型開きを防止する。また、射出後、可動型65を後退させ、成形品を取り出すための空間を確保する。型締装置58は、電動式でも油圧式でもよい。
これらの構成は一般の射出成形機と同様であるので、詳細な説明を省略する。さらに、一般の射出成形機に付随する制御盤、型温調装置、取出機等の周辺機器についても図示及び説明を省略する。
金型60の固定型61には、樹脂加熱溶融装置10のノズル30から排出された溶融樹脂が流れるスプルーランナ62が形成されている。固定型61と可動型65との間には、溶融樹脂が充填されるキャビティ63が形成されている。キャビティ63に充填された溶融樹脂は冷却固化して成形品となり、型開き時、突き出しピン66により突き出される。
金型60の構成についても一般の射出成形金型と同様であるので、詳細な図示及び説明を省略する。
一方、樹脂材料を加熱溶融し金型に排出する樹脂加熱溶融装置10の構成については、本実施形態の射出成形機50は一般の射出成形機と異なる。すなわち、一般の射出成形機は、バレルの周囲に取り付けたバンドヒータからの伝熱で内部の樹脂を加熱するものが主流であるのに対し、本実施形態の樹脂加熱溶融装置10は、誘電体である樹脂材料をマイクロ波により内部から加熱する誘電加熱方式を採用している。また、一般の射出成形機は、軸を中心に回転しつつ樹脂を混練するスクリュー式が主流であるのに対し、本実施形態の樹脂加熱溶融装置10は、単純に前進後退するプランジャ40を採用している。
次に、樹脂加熱溶融装置10の構成について、図1、図2、図4を参照して説明する。
図1、図2に示すように、樹脂加熱溶融装置10は、高周波発振器11、導波管15、ポット25に形成された加熱シリンダ26、ノズル30、プランジャ40、プランジャ駆動手段45等を備えている。
高周波発振器11は、いわゆる「マグネトロン」であり、マイクロ波を発生する。高周波発振器11の周波数としては、例えば電子レンジ等に用いられる2.45GHz帯を用いることが好ましい。
導波管15は、導電体である金属材料で形成され、高周波発振器11が発生したマイクロ波を導く。本実施形態では、導波管15は、上板16、下板17、2枚の側板18によって枠状に形成されている。上板16は高周波発振器11を搭載し、上板16の穴161には高周波発振器11の電極12が挿通している。
ポット25は、セラミック等の低誘電率かつ低誘電損失体(図中、破線のハッチングで示す)で形成され、導波管15の上板16と下板17との間に設けられる。ポット25には、上方に開口する加熱シリンダ26が形成されている。導波管15の上板16には、加熱シリンダ26に対応する位置に穴162が形成されている。
加熱シリンダ26の底部には、加熱シリンダ26の内径よりも小径の排出孔28がノズル30側から連通している。加熱シリンダ26の底部は、大径部分から小径の排出孔28に縮径する略テーパ状の「絞り部27」となっている。
ここで、ポット25の排出孔28は、導波管15の下板17に形成された排出孔172を経由してノズル30の排出孔34に連通する。そして、一直線上に連なって配置された3つの排出孔28、172、34は、一体の排出孔として機能するため、以下、3つの部材の排出孔28、172、34を含めて「排出孔34」という。
ノズル30は、導波管15の下板16に当接するフランジ部31、筒状の胴体部32、半球状の先端部33を有している。胴体部32には、ノズル30の温度を所定温度に維持するためのノズルヒータ36が取り付けられている。ノズルヒータ36は、バンドヒータでもシースヒータでもよい。なお、フィードバック制御のための温度センサの図示を省略する。先端部33は、固定型61のノズルタッチ部に当接可能である。
また、ノズル30の中心軸に沿って、小径の排出孔34が形成されている。排出孔34は、加熱シリンダ26の絞り部27から先端部33の開口35までを連通する。
プランジャ40は、金属部41、逃がし部42、摺動部43から構成されており、導波管15の上板16の穴162を挿通して加熱シリンダ26に摺動可能に収容されており、プランジャ駆動手段45によって図1の上下方向に前進後退する。
金属部41は、プランジャ管20等と共に、導波管15の上板16に電気的に接続する導電体の経路の一部を構成する。逃がし部42及び摺動部43は、ポット25と同様、セラミック等の低誘電率かつ低誘電損失体で形成されている。摺動部43の外径は、加熱シリンダ26の内径よりもわずかに小さく設定されている。逃がし部42の外径は、摺動部43の外径よりも小さく設定されている。また、樹脂材料に対向する摺動部43の先端面44は、中央部から周縁に向かって上方に傾斜するテーパ状に形成されている。
図1の位置からプランジャ40が前進し、摺動部43の外壁が加熱シリンダ26の内壁と対向するとき、加熱シリンダ26の内壁とプランジャ摺動部43の外壁との間にガス抜き経路29(図7参照)が形成される。後述するように、このガス抜き経路29は、樹脂材料の溶融時に発生するガスを排出するための経路として機能する。
プランジャ40の周囲には、プランジャ40の往復移動を案内するプランジャ管20、及びシャッター管22、フランジ24が設けられる。これらは、金属で形成されている。
プランジャ管20の一方の壁には材料供給口21が形成されている。シャッター管22は、材料供給口21を覆うようにプランジャ管20の周囲に回転可能に設けられている。図2に両矢印Shで示すようにシャッター管22を回転させることにより、シャッター管22の窓23と材料供給口21の位置とが一致する「開位置」と、シャッター管22の窓23と材料供給口21の位置とがずれる「閉位置」とを切り替えることができる。
プランジャ駆動手段45は、本実施形態では射出成形機50の天板52に取り付けられており、プランジャ40を往復移動させる。具体的には、プランジャ駆動手段45は、サーボモータとボールねじとの組合せ、又はリニアアクチュエータ等によって実現することができる。
次に図4に示すように、高周波発振器11をONすると、導波管15内にマイクロ波の波長に応じた電界分布Edが形成される。電界分布Edの一単位長さをLとすると、本実施形態では、高周波発振器11に対し加熱シリンダ26側に2L、加熱シリンダ26の反対側にL分の長さが確保されるように、導波管15の長手方向の長さが設定されている。
こうして導波管15内のマイクロ波によって、誘電体である樹脂材料は内部から加熱される。一方、低誘電率かつ低誘電損失体であるセラミックで形成されたポット25、並びにプランジャ40の逃がし部42及び摺動部43は誘電加熱されない。したがって、ポット25とプランジャ40は、ほとんど熱膨張しないため、加熱シリンダ26の内径や摺動部43の外径について熱膨張による隙間の変化を考慮しなくてもよい。
また、導電体である金属部分は、導波管15の一部を構成する役割を担い、それ自体は誘電加熱されない。
ここで、電界分布Edの中心に電界集中部Ecが生成される。本実施形態の樹脂加熱溶融装置10は、加熱シリンダ26の絞り部27が電界集中部Ecに重なる位置に設けられていることを特徴とする。詳しくは、絞り部27は、高周波発振器11から加熱シリンダ26側に二番目の電界集中部Ecに重なるように配置される。つまり、高周波発振器11に最も近い電界集中部Ecについては、その直上の位置に高周波発振器11自体が干渉するため、高周波発振器11との干渉を避けつつ高周波発振器11に可及的に近い位置として、二番目の電界集中部Ecに重なるように絞り部27が配置されている。
高周波発振器11の電極12からの距離と、電界強度E、及び電界強度Eによって所定量の樹脂材料を所定時間加熱したときの上昇温度ΔT(解析値)との関係を図5に示す。
ここで、誘電加熱における上昇温度ΔTに影響する、誘電体が吸収するマイクロ波電力P1の一般式は、式1のようである。
P1=2πf×ε0×εr×tanδ×E2 [W/m3] ・・・(1)
式1中の記号の意味は下記のとおりである。
f:マイクロ波の周波数
ε0:真空の誘電率
εr:材料の誘電率
tanδ:材料の誘電正接
式1から、同一の装置を用いて同一物性の樹脂材料を加熱する場合の上昇温度ΔTは、電界強度Eの2乗に比例することがわかる。したがって、図5に示すように、電界強度Eの大きい位置と上昇温度ΔTの大きい位置とが一致する。
よって、絞り部27を電界集中部Ecに重なる位置に設けることで、マイクロ波のエネルギーを効率的に樹脂材料に吸収させることができる。
次に、本実施形態の樹脂加熱溶融装置10を用いて樹脂材料を溶融加熱する方法について、図6〜図8を参照して説明する。ここでは、溶融した樹脂を逐次ノズル30の排出孔34から排出すること、及び、溶融時に樹脂材料から発生したガスを外部に排出することの2点を考慮した好ましい方法について説明する。
図6に示す初期状態では、加熱シリンダ26内にペレット状で初期温度の樹脂材料71が収容されている。この初期温度とは、常温で保管される樹脂材料については常温を意味し、吸湿性材料等の予備乾燥を要するものについては予備乾燥炉から出したときの温度を意味する。
このとき、高周波発振器11はOFFであり、プランジャ40は停止している。
その後、プランジャ40を下方に加圧するとともに、高周波発振器11をONすると、電界集中部Ecに重なる絞り部27付近に置かれた樹脂材料71の内部で誘電加熱により温度が上昇し、図7に示すように樹脂材料が溶融した状態となる。図7にて、符号72は液体状の溶融樹脂を示す。
このとき、絞り部27よりも上部の樹脂材料71は、溶融温度に達することなく固形ペレット状を維持している。すなわち、高周波発振器11は、絞り部27の樹脂材料のみをピンポイントで加熱し、過剰な熱エネルギーによって上部の樹脂まで溶融させないよう、加熱時間等の条件が適切に設定されている。
絞り部27の樹脂材料が溶融するタイミングに合わせ、プランジャ40が下方に前進し加熱シリンダ26内の樹脂材料71を加圧する。すると、絞り部27の溶融樹脂72は、排出孔34を通ってノズル先端部33の開口35から逐次排出される。本実施形態では、排出された樹脂73は、金型60のスプルーランナ62を通ってキャビティ63に充填される。このように溶融樹脂72が逐次排出されることで、加熱溶融した樹脂材料が電界集中部Ecに長時間滞留しないため、過加熱が防止される。
一方、溶融時に発生したガスGは、ペレット状の未溶融材料71の隙間を上昇し、加熱シリンダ26の内壁とプランジャ摺動部43の外壁との間に形成されたガス抜き経路29を経由して外部に排出される。このとき、プランジャ40の先端面44は、中央部から周縁に向かって上方に傾斜するテーパ状に形成されているため、径方向の中心付近のガスGは、テーパ状の先端面44に沿って、周縁のガス抜き経路29に好適に誘導される。
加熱シリンダ26中の樹脂材料71が所定量まで減少したら、高周波発信器11をOFFし、図8に示すように、プランジャ40を上方に後退させると共に、シャッター管22を開位置に回転させ、窓23の位置をプランジャ管20の材料供給口21の位置に合わせる。すると、ホッパー54(図3参照)から新しい樹脂材料71が材料供給口21を通って加熱シリンダ26内に供給される。こうして、図7の状態と図8の状態とを繰り返すことにより、樹脂加熱溶融装置10から金型60への溶融樹脂72の排出を継続することができる。
(効果)
本実施形態の樹脂加熱溶融装置10は、以下の作用効果を奏する。
(1)加熱シリンダ26内の樹脂材料71は、マイクロ波を用いた誘電加熱により、誘電体である樹脂の内部から直接加熱されるため、熱伝導、熱伝達、熱輻射等の間接加熱に比べて、周辺部分を不要に加熱する熱エネルギーロスを低減することができ、加熱効率が向上する。したがって、同一量の樹脂材料を加熱溶融するための装置の体格を小型化することができる。
(2)加熱シリンダ26の絞り部27は電界集中部Ecに重なる位置に形成されているため、ピンポイントで加熱される。また、絞り部27で加熱溶融された溶融樹脂72は、プランジャ40によって加圧され、排出孔34から逐次外部に排出される。これにより、加熱溶融した樹脂材料が電界集中部Ecに長時間滞留しないため、過加熱が防止される。また、樹脂加熱溶融装置10を射出成形機50に適用する場合、ノズル先端部33を金型のノズルタッチ部に当接させ、溶融樹脂72を金型キャビティ63に好適に充填させることができる。
(3)加熱シリンダ26の内壁とプランジャ摺動部43の外壁との間にガス抜き経路29が形成されるため、樹脂材料の溶融時に発生し未溶融材料71の隙間を上昇したガスGは、このガス抜き経路29を経由して外部に排出される。これにより、金型60へ充填される樹脂73に巻き込むガス量を低減することができるため、成形品のボイド不良を防止し、品質を向上させることができる。
(4)プランジャ40の先端面44は、中央部から周縁に向かって上方に傾斜するテーパ状に形成されているため、径方向の中心付近のガスGは、テーパ状の先端面44に沿って、周縁のガス抜き経路29に好適に誘導される。これにより、ガス抜き効果をさらに高めることができる。
(5)この樹脂加熱溶融装置10を適用した射出成形機50はスクリューレス成形機であるため、スクリュー式成形機に比べて構造が簡単であり、設備費用を低減することができる。また、ガラス繊維入りの樹脂材料を用いる場合、スクリューの混練による繊維の折損を防止することができ、成形品の強度を向上させることができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、射出成形機に適用され、ノズル30の排出孔34から金型に直接樹脂を充填する樹脂加熱溶融装置10について説明した。
その他、例えばプリプラ式射出成形機の樹脂加熱溶融側に本発明の樹脂加熱溶融装置を適用し、射出側に、溶融樹脂を金型内へ充填する射出プランジャを別途設ける構成としてもよい。この構成では、射出プランジャを用いることで射出圧等の制御性が向上する。
或いは、本発明の樹脂加熱溶融装置は金型内へ樹脂を充填する装置に限らず、加熱溶融させた接着剤を滴下塗布する接着剤塗布装置等に適用することもできる。
以上、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施することができる。
10 ・・・樹脂加熱溶融装置、
11 ・・・高周波発振器、
15 ・・・導波管、
26 ・・・加熱シリンダ、 27 ・・・絞り部、
30 ・・・ノズル、 34 ・・・排出孔、
40 ・・・プランジャ、
45 ・・・プランジャ駆動手段、
71 ・・・(固形の、未溶融)樹脂材料、 72 ・・・溶融樹脂、
Ec ・・・電界集中部。

Claims (4)

  1. 固形の樹脂材料(71)を加熱溶融する樹脂加熱溶融装置(10)であって、
    マイクロ波を発生する高周波発振器(11)と、
    前記高周波発振器が発生したマイクロ波を導き、波長に応じた位置に電界集中部(Ec)を生成する導波管(15)と、
    前記導波管内に設けられ、上方から供給された樹脂材料がマイクロ波により加熱される加熱シリンダ(26)と、
    前記加熱シリンダに摺動可能に収容され、前記加熱シリンダ内の樹脂材料を加圧可能なプランジャ(40)と、
    前記プランジャを往復移動させるよう駆動するプランジャ駆動手段(51)と、
    前記加熱シリンダの内径よりも小径であって前記加熱シリンダ底部の絞り部(27)に連通し、前記加熱シリンダ内で加熱溶融された溶融樹脂(72)が逐次外部に排出される排出孔(34)を形成するノズル(30)と、
    を備え、
    前記絞り部は、前記電界集中部に重なる位置に形成されていることを特徴とする樹脂加熱溶融装置。
  2. 前記加熱シリンダの内壁と前記プランジャの外壁との間に、樹脂材料の溶融時に発生し前記加熱シリンダ内の未溶融樹脂材料の隙間を上昇したガスが外部に排出されるガス抜き経路(29)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂加熱溶融装置。
  3. 前記プランジャは、樹脂材料に対向する先端面(44)が、中央部から周縁に向かって上方に傾斜するテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂加熱溶融装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂加熱溶融装置と、
    前記樹脂加熱溶融装置に樹脂材料を供給する材料供給手段(54)と、
    前記樹脂加熱溶融装置の前記排出孔から排出された溶融樹脂が充填される金型(60)が取り付けられるプラテン(55、56)と、
    前記金型を型締めする型締装置(58)と、
    を備えることを特徴とする射出成形機(50)。
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