JP5835156B2 - ハイブリッド回路 - Google Patents
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Description
ブランチライン型90度ハイブリッドは、電気長が所望周波数で90度となる第1から第4の伝送線路を備え、前記第1の伝送線路の一端に第1の入出力端子が接続され、前記第1の伝送線路の他端と前記第2の伝送線路の一端が接続され、前記第2の伝送線路の他端と前記第3の伝送線路の一端が接続され、前記第3の伝送線路の他端と前記第4の伝送線路の一端が接続され、前記第4の伝送線路の他端と前記第1の伝送線路の一端が接続され、前記第1の伝送線路の他端と前記第2の伝送線路の一端の接続点に第2の入出力端子が接続され、前記第2の伝送線路の他端と前記第3の伝送線路の一端の接続点に第3の入出力端子が接続され、前記第3の伝送線路の他端と前記第4の伝送線路の一端の接続点に第4の入出力端子が接続されている。
第1の入出力端子から入力された所望周波数の信号は、第4の伝送線路を介して第4の入出力端子に伝搬する波と、第1から第3の伝送線路を介して第4の入出力端子に伝搬する波とに分かれる。第4の伝送線路を介して第4の入出力端子に達した波と第1から第3の伝送線路を介して第4の入出力端子に達した波は180度の位相差があるため相殺し、第4の入出力端子には出力されなくなる。したがって、第4の入出力端子は仮想短絡点とみなせ、アイソレーション端子となる。このとき、第1の入出力端子からみた第4の伝送線路および第3の入出力端子からみた第3の伝送線路は開放とみなせるため、第2および第3の入出力端子に等分配される。また、第2と第3の入出力端子は第3の伝送線路のために90度の位相差が生じる。
第1から第6の入出力端子と、
電気長が所望周波数で90度となる第1から第10の伝送線路とを備え、
前記第1の伝送線路の一端に前記第1の入出力端子が接続され、
前記第1の伝送線路の他端と前記第2の伝送線路の一端が接続され、
前記第2の伝送線路の他端と前記第3の伝送線路の一端および前記第4の伝送線路の一端が接続され、
前記第3の伝送線路の他端と前記第5の伝送線路の一端および前記第6の伝送線路の一端が接続され、
前記第5の伝送線路の他端と前記第1の伝送線路の一端が接続され、
前記第4の伝送線路の他端と前記第7の伝送線路の一端および前記第8の伝送線路の一端が接続され、
前記第7の伝送線路の他端に前記第6の伝送線路の他端および前記第9の伝送線路の一端が接続され、
前記第8の伝送線路の他端と前記第10の伝送線路の一端が接続され、
前記第9の伝送線路の他端と前記第10の伝送線路の他端が接続され、
前記第1の伝送線路の他端と前記第2の伝送線路の一端の接続点に前記第2の入出力端子が接続され、
前記第2の伝送線路の他端と前記第3の伝送線路の一端および前記第4の伝送線路の一端の接続点に前記第3の入出力端子が接続され、
前記第4の伝送線路の他端と前記第7の伝送線路の一端および前記第8の伝送線路の一端の接続点に前記第4の入出力端子が接続され、
前記第8の伝送線路の他端と前記第10の伝送線路の一端の接続点に前記第5の入出力端子が接続され、
前記第9の伝送線路の他端と前記第10の伝送線路の他端の接続点に前記第6の入出力端子が接続され、
前記第1から第10の伝送線路の特性インピーダンスが互いに全て等しいことを特徴とするものである。
図1はこの発明の実施の形態1によるハイブリッド回路を示す構成図である。
図において、11は第1の入出力端子、12は第2の入出力端子、13は第3の入出力端子、14は第4の入出力端子、15は第5の入出力端子、16は第6の入出力端子、21は第1の伝送線路、22は第2の伝送線路、23は第3の伝送線路、24は第4の伝送線路、25は第5の伝送線路、26は第6の伝送線路、27は第7の伝送線路、28は第8の伝送線路、29は第9の伝送線路、30は第10の伝送線路である。
伝送線路21の他端と伝送線路22の一端の接続点に入出力端子12が接続され、伝送線路22の他端と伝送線路23の一端および伝送線路24の一端の接続点に入出力端子13が接続され、伝送線路24の他端と伝送線路27の一端および伝送線路28の一端の接続点に入出力端子14が接続され、伝送線路28の他端と伝送線路30の一端の接続点に入出力端子15が接続され、伝送線路29の他端と伝送線路30の他端の接続点に入出力端子16が接続されている。
入出力端子11から入力された所望周波数の電気信号は、それぞれの伝送線路21〜30を介して、入出力端子12〜16へ出力されることになる。このとき、入出力端子12と13は伝送線路22により90度の位相差が生じ、入出力端子13と14は伝送線路24により90度の位相差が生じ、入出力端子14と15は伝送線路28により90度の位相差が生じている。このため、入出力端子15、14、13、12のそれぞれの端子からは、相対的に0度、90度、180度、270度の位相差をもった電気信号の出力が得られる。一方、入出力端子16では、主な経路である伝送線路21、22、24、28、30からの一方の電波(電気信号)と、伝送線路25、26、29からの他方の電波とが、逆相で重なることから相殺され、電気信号が出力されない。
Z1=Z2=Z3=ZOのとき、式(1)および式(2)は次式となる。
S11S=0 (3)
S21S=−(1+j)/2 (4)
S11O=0 (7)
S21O=−(1−j)/2 (8)
S11=(S11S+S11O)/2=0 (9)
S21=(S21S+S21O)/2=−1/2 (10)
以上のように、図1において、入出力端子11から入力した電力は、入出力端子12、13、14、15それぞれに1/4ずつに4等分され出力される。
図4に図1に示す回路の回路シミュレータにおける回路図を示す。回路シミュレータによる解析結果のうち、図5に各入出力端子における反射振幅特性を、図6に入出力端子11から各入出力端子への通過振幅特性を、図7に入出力端子11から各入出力端子への通過位相特性を、それぞれ示す。
所望の周波数において、全入出力端子において反射がなく、入出力端子12、13、14、15から等しい電力が90度差をもって出力され、入出力端子16はアイソレーション端子となっていることが分かり、本回路の動作が回路シミュレータによっても確認できている。
図8はこの発明の実施の形態2によるハイブリッド回路を示す構成図である。
図8において、図1と同一符号は同一又は相当部分を示し、説明を省略する。
図8では、第6の入出力端子である入出力端子16がないことが、図1と異なっており、その他の点では図1と同様の構成となっている。
実施の形態1に示したように、図1の入出力端子16はアイソレーション端子となっており、入出力端子11から入力した電気信号が全く出力しない。
したがって、入出力端子16にどのような負荷を接続しても、他の回路の部分の動作に大きな影響を与えない。
したがって、図8に示す回路においても、実施の形態1と同様の効果が得られる。
さらに、回路がより簡易な構成になるという効果がある。
図9はこの発明の実施の形態3によるハイブリッド回路を示す構成図である。
図9において、図1、図8と同一符号は同一又は相当部分を示し、説明を省略する。
図9では、図8に対して、さらに第9の伝送線路である伝送線路29と第10の伝送線路である伝送線路30を削除した構成となっており、その他の点では図8と同様の構成となっている。
実施の形態1に示したように、図1の入出力端子16はアイソレーション端子となっており、入出力端子11から入力した電気信号が全く出力しない。
したがって、入出力端子16にどのような負荷を接続しても、他の回路の部分の動作に大きな影響を与えない。
このとき、ショート点に対して伝送線路での波長λに対して略λ/4離れた点は、等価的に開放となっていることに等しい。これは、図8の伝送線路29と伝送線路30を削除した構成であり、図9の構成である。
また、回路がより簡易な構成になり、さらに小型化が図れるという効果がある。
この発明の実施の形態4によるハイブリッド回路は、図1、図8、図9に示すものと同様のものであり、これらのどのような構成としてもよい。
図10と図11はこの発明の実施の形態4によるハイブリッド回路に用いる伝送線路の構成図である。
Claims (13)
- 第1から第6の入出力端子と、
電気長が所望周波数で90度となる第1から第10の伝送線路とを備え、
前記第1の伝送線路の一端に前記第1の入出力端子が接続され、
前記第1の伝送線路の他端と前記第2の伝送線路の一端が接続され、
前記第2の伝送線路の他端と前記第3の伝送線路の一端および前記第4の伝送線路の一端が接続され、
前記第3の伝送線路の他端と前記第5の伝送線路の一端および前記第6の伝送線路の一端が接続され、
前記第5の伝送線路の他端と前記第1の伝送線路の一端が接続され、
前記第4の伝送線路の他端と前記第7の伝送線路の一端および前記第8の伝送線路の一端が接続され、
前記第7の伝送線路の他端に前記第6の伝送線路の他端および前記第9の伝送線路の一端が接続され、
前記第8の伝送線路の他端と前記第10の伝送線路の一端が接続され、
前記第9の伝送線路の他端と前記第10の伝送線路の他端が接続され、
前記第1の伝送線路の他端と前記第2の伝送線路の一端の接続点に前記第2の入出力端子が接続され、
前記第2の伝送線路の他端と前記第3の伝送線路の一端および前記第4の伝送線路の一端の接続点に前記第3の入出力端子が接続され、
前記第4の伝送線路の他端と前記第7の伝送線路の一端および前記第8の伝送線路の一端の接続点に前記第4の入出力端子が接続され、
前記第8の伝送線路の他端と前記第10の伝送線路の一端の接続点に前記第5の入出力端子が接続され、
前記第9の伝送線路の他端と前記第10の伝送線路の他端の接続点に前記第6の入出力端子が接続され、
前記第1から第10の伝送線路の特性インピーダンスが互いに全て等しいことを特徴とするハイブリッド回路。 - 第1から第5の入出力端子と、
電気長が所望周波数で90度となる第1から第10の伝送線路とを備え、
前記第1の伝送線路の一端に前記第1の入出力端子が接続され、
前記第1の伝送線路の他端と前記第2の伝送線路の一端が接続され、
前記第2の伝送線路の他端と前記第3の伝送線路の一端および前記第4の伝送線路の一端が接続され、
前記第3の伝送線路の他端と前記第5の伝送線路の一端および前記第6の伝送線路の一端が接続され、
前記第5の伝送線路の他端と前記第1の伝送線路の一端が接続され、
前記第4の伝送線路の他端と前記第7の伝送線路の一端および前記第8の伝送線路の一端が接続され、
前記第7の伝送線路の他端に前記第6の伝送線路の他端および前記第9の伝送線路の一端が接続され、
前記第8の伝送線路の他端と前記第10の伝送線路の一端が接続され、
前記第9の伝送線路の他端と前記第10の伝送線路の他端が接続され、
前記第1の伝送線路の他端と前記第2の伝送線路の一端の接続点に前記第2の入出力端子が接続され、
前記第2の伝送線路の他端と前記第3の伝送線路の一端および前記第4の伝送線路の一端の接続点に前記第3の入出力端子が接続され、
前記第4の伝送線路の他端と前記第7の伝送線路の一端および前記第8の伝送線路の一端の接続点に前記第4の入出力端子が接続され、
前記第8の伝送線路の他端と前記第10の伝送線路の一端の接続点に前記第5の入出力端子が接続され、
前記第1から第10の伝送線路の特性インピーダンスが互いに全て等しいことを特徴とするハイブリッド回路。 - 第1から第5の入出力端子と、
電気長が所望周波数で90度となる第1から第8の伝送線路とを備え、
前記第1の伝送線路の一端に前記第1の入出力端子が接続され、
前記第1の伝送線路の他端と前記第2の伝送線路の一端が接続され、
前記第2の伝送線路の他端と前記第3の伝送線路の一端および前記第4の伝送線路の一端が接続され、
前記第3の伝送線路の他端と前記第5の伝送線路の一端および前記第6の伝送線路の一端が接続され、
前記第5の伝送線路の他端と前記第1の伝送線路の一端が接続され、
前記第4の伝送線路の他端と前記第7の伝送線路の一端および前記第8の伝送線路の一端が接続され、
前記第7の伝送線路の他端に前記第6の伝送線路の他端が接続され、
前記第1の伝送線路の他端と前記第2の伝送線路の一端の接続点に前記第2の入出力端子が接続され、
前記第2の伝送線路の他端と前記第3の伝送線路の一端および前記第4の伝送線路の一端の接続点に前記第3の入出力端子が接続され、
前記第4の伝送線路の他端と前記第7の伝送線路の一端および前記第8の伝送線路の一端の接続点に前記第4の入出力端子が接続され、
前記第8の伝送線路の他端に前記第5の入出力端子が接続されたことを特徴とするハイブリッド回路。 - 前記第1から第8の伝送線路の特性インピーダンスが互いに全て等しいことを特徴とする請求項3に記載のハイブリッド回路。
- 前記第1から第10の伝送線路の特性インピーダンスが前記第1の入出力端子に接続される負荷のインピーダンスと等しいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド回路。
- 前記第1から第8の伝送線路の特性インピーダンスが前記第1の入出力端子に接続される負荷のインピーダンスと等しいことを特徴とする請求項4に記載のハイブリッド回路。
- 前記第6の入出力端子に接続される負荷のインピーダンスが前記第1の入出力端子に接続される負荷のインピーダンスか、もしくは互いに全て等しい特性インピーダンスを有する前記第1から第10の伝送線路の特性インピーダンスの、少なくともどちらか一方と等しいことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド回路。
- 前記第1から第10の伝送線路の少なくとも一つが集中定数素子で構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド回路。
- 前記第1から第8の伝送線路の少なくとも一つが集中定数素子で構成されることを特徴とする請求項3に記載のハイブリッド回路。
- 前記第1から第10の伝送線路の少なくとも一つが可変容量素子を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド回路。
- 前記第1から第8の伝送線路の少なくとも一つが可変容量素子を備えることを特徴とする請求項3に記載のハイブリッド回路。
- 前記第2から第5の入出力端子に接続される負荷のインピーダンスが互いに全て等しいことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のハイブリッド回路。
- 前記第2から第5の入出力端子に接続される負荷のインピーダンスが前記第1の入出力端子に接続される負荷のインピーダンスと等しいことを特徴とする請求項12に記載のハイブリッド回路。
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