JP5834047B2 - 小動物捕獲用の罠 - Google Patents

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Description

本願の発明は、小動物捕獲用の罠に関し、特に猿やムジナ等の小動物を餌によって誘引して、罠に入れた手をアームで掴んで抜けないようにすることにより、これら小動物を傷つけることなく、捕獲することができるようにした、小動物捕獲用の罠に関する。
小動物、その典型例として、猿の被害は、日本全国に及び、農家や自治体は、猿による農業被害や人的被害で困っているところが多い。これは、猿を捕獲する有効な方法が見つからないことに起因している。鉄で作った箱罠などは、重量があり、その搬入及び設置の作業は、一人では困難である。また、猿は、警戒心が強いので、箱罠の中になかなか入ってくれない。玉網などで捕獲しようとしても、屋根を伝って逃げてしまい、無理である。猟友会などによる銃による威嚇も、人家の周りでは、危険であり、猿を殺傷する訳には行かない。
従来、捕獣用罠としては、例えば、特開2010−268699号(特許文献1)に記載されているような、箱型の捕獲用ケージと、ケージの入口に設けられた、落下式扉とで構成されたものがある。しかしながら、この形式の罠は、大きくて重量があるので、罠の設置に多大の労力がいる。さらに、猿のような知能の高い動物は、捕獲用ケージに警戒感を抱き、なかなか近づいて来ないので、捕獲する確率が低い。
実用新案登録第3104071号公報(特許文献2)に記載のものは、構成部材として、動物の出入り口以外は金属製以外のワイヤーロープ等を用いて、軽量化を図っているが、箱型の捕獲用ケージとしてのその他の欠点は、依然として改善されない。
また、他の例として、例えば、実用新案登録第3140006号公報(特許文献3)に記載されているものでは、猿を餌によって誘引し、猿が餌を入れた罠に手を入れ、そこに仕掛けられた、Y字型のワイヤーに手を引っ掛けると、このワイヤーが引っ張られ、別の捕獲用ワイヤーを固定しているピンが解除され、この捕獲用ワイヤーがバネ等で引っ張られて、猿の手を括って、猿を捕えるようになっている。
しかしながら、この方法では、捕獲用ワイヤーを引っ張るバネ等の力が掛かった、前記固定用ピンを解除するための力が要るため、前記Y字型のワイヤーを強く引くか押さねばならない上、餌の中にY字型のワイヤーが見えるため、警戒心の強い猿は罠に気付き、捕獲する確率が低くなる。さらに、捕えた猿を逃がさないために、捕獲用ワイヤーは、強いバネで引っ張って、猿の手を締め付けるので、猿を傷つけてしまう。
特開2010−268699号公報 実用新案登録第3104071号公報 実用新案登録第3140006号公報
本願の発明は、従来の小動物捕獲用の罠が有する前記のような問題点を解決して、小動物を傷つけることなく、安全、確実、効果的に捕獲するとともに、小型軽量で、罠の設置が容易な、小動物捕獲用の罠を提供することを課題とする。
前記のような課題は、本願の特許請求の範囲の各請求項に記載された次のような発明により解決される。
すなわち、その請求項1に記載された発明は、小動物を、餌によって誘引して、捕獲する小動物捕獲用の罠において、その本体が、透明な素材で作られた中筒と、前記中筒の前部に嵌着される筒状の前キャップと、前記中筒の後部に嵌着される筒状の後キャップとの3つの部材からなり、前記前キャップには、その端壁の中央部に、小動物が手を入れることができる穴が設けられ、その端壁の内側面の前記穴の周りに、小動物の腕を掴むことができる適数個の開閉自在なアームが設けられ、前記本体の前部と後部とには、前記罠を吊り下げる第1の紐の両端がそれぞれ結び付けられ、前記本体の後部には、捕獲した小動物が罠ごと逃げないように、罠を木の幹などの固定物に結び付ける第2の紐が更に結び付けられている、ことを特徴とする小動物捕獲用の罠である。
請求項1に記載された発明は、前記のように構成されているので、小動物は、透明な中筒を通して餌を視認でき、前キャップに設けられた穴に、その周りに備えられた開閉自在の適数個のアームを押し開いてその手を入れる時に、手を括るワイヤーとか、罠を作動させるトリガーのような部品が無いため、過度の警戒心を抱かず手を入れてしまうので、小動物の捕獲率が高い。
さらに、その罠は、部品点数も少なく、軽量小型に製作することができ、しかも、罠の設置は、罠を、木の枝などに、罠の前後部に結び付けた第1の紐で引っ掛け、罠拘束用のワイヤー等の第2の紐を木の幹などの固定物に巻き付けて、罠を拘束するだけの簡単な作業なので、一人でいくつもの罠を持って行って設置することができる。
また、その請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の小動物捕獲用の罠において、前記アームは、ストレート状のアーム本体と、前記アーム本体の先端に固着される円弧状の枝アームとからなり、適数個の前記アーム本体の先端にそれぞれ固着される適数個の前記枝アームの全体が、略リングを形成するようにして配置されており、前記アーム本体は、アームホルダーに設けられたピンを中心に、回転自在に前記アームホルダーに取り付けられ、適数個の前記アームホルダーは、前記前キャップの端壁の内側面の、前記、小動物が手を入れることができる穴の周りに配置されて固定され、小動物が手を入れると、適数個の前記アームは、それぞれ前記ピンを中心に回転して開くようにされており、前記アームと前記アームホルダーとの間には、スプリング等の弾性体が介設され、前記アームを閉じる方向に引っ張るように付勢されている、ことを特徴としている。
請求項2に記載された発明は、前記のように構成されているので、小動物が、罠に手を入れようとすると、各アームは、手に押されて回転して開き、容易に手を罠の中に差し込むことができる。次に、小動物が、罠に入れた手を引き抜こうとすると、アームにはスプリング等の弾性体で、アームを閉じる方向の力が掛かっているので、引き抜かれて行く小動物の手に沿って、アームが閉じて行き、最後に、リング状の適数個の枝アームが小動物の手首を挟んで、手を抜けなくする。小動物が、逃れようと更に強く手を引くと、それらのアームは、小動物の手を締め付けるように小動物自身の力で回転し、小動物の手を更に強く締め付けるため、小動物の捕獲を確実にすることができる。
一方、小動物の手首を締め付けている枝アームは、捕獲ワイヤーのように、深く手首に食い込むことはないので、小動物を傷つけることなく、捕獲することができる。
また、その請求項3に記載された発明は、請求項1に記載の小動物捕獲用の罠において、前記第2の紐は、前記後キャップと前記中筒の後部とを貫通するボルトにその軸方向に離間して形成された2つの穴と、前記2つの穴に対応させて、前記後キャップの端壁に形成された2つの穴とにそれぞれ通されて、外部に引き出されていることを特徴としている。
請求項3に記載された発明は、前記のように構成されているので、第2の紐は、確実に、堅固に、罠本体の後部に結び付けられ、罠を、木の幹などの固定物に結び付け、拘束するので、捕獲した小動物が罠ごと逃げるのを確実に防ぐことができる。
さらに、その請求項4に記載された発明は、請求項1に記載の小動物捕獲用の罠において、前記中筒の前記前キャップと前記後キャップとに挟まれた筒体部分には、適数個の通気孔が設けられていることを特徴としている。
請求項4に記載された発明は、前記のように構成されているので、中筒に設けられた適数個の通気孔から、餌の匂いが流出し、遠くにいる小動物を引き寄せる誘引効果を増すことができる。さらに、この通気孔があるため、中の餌を傷みにくくすることができる。
また、その請求項5に記載された発明は、請求項1に記載の小動物捕獲用の罠において、前記後キャップの端壁には、開閉できる蓋が備えられていることを特徴としている。
請求項5に記載された発明は、前記のように構成されているので、小動物を誘引する餌の取付けや交換を容易に行うことができる。
また、その請求項6に記載された発明は、請求項1に記載の小動物捕獲用の罠において、前記前キャップ、前記中筒、前記後キャップの形状が、円筒形状とされていることを特徴としている。
請求項6に記載された発明は、前記のように構成されているので、前キャップ、中筒、後キャップの製作材料として、豊富に市販されている、水道や下水道などに用いられる、塩ビ(塩化ビニール)やアクリルやポリカーボネートからなる既製の配管材料を使用でき、入手が容易である。前キャップや後キャップの製作材料としては、他に、市販の金属製パイプを使用することもできる。そして、これらの材料を輪切りに切断して、ドリルで穴を開けるだけで、前後のキャップや中筒を製作できるので、罠本体を安価に製作することができる。
本願の発明によれば、前記のとおり、次のような効果を奏することができる。
小動物は、透明な中筒を通して餌を視認でき、前キャップに設けられた穴に、その周りに備えられた開閉自在の適数個のアームを押し開いてその手を入れる時に、手を括るワイヤーとか、罠を作動させるトリガーのような部品が無いため、過度の警戒心を抱かず手を入れてしまうので、小動物の捕獲率が高い。
さらに、その罠は、部品点数も少なく、軽量小型に製作することができ、しかも、罠の設置は、罠を、木の枝などに、罠の前後部に結び付けた第1の紐で引っ掛け、罠拘束用のワイヤー等の第2の紐を、木の幹などの固定物に巻き付けて、罠を拘束するだけの簡単な作業なので、一人でいくつもの罠を持って行って設置することができる。
また、小動物が、罠に手を入れようとすると、各アームは、手に押されて回転して開き、容易に手を罠の中に差し込むことができる。次に、小動物が、罠に入れた手を引き抜こうとすると、アームにはスプリング等の弾性体で、アームを閉じる方向の力が掛かっているので、引き抜かれて行く小動物の手に沿って、アームが閉じて行き、最後に、リング状の適数個の枝アームが小動物の手首を挟んで、手を抜けなくする。小動物が、逃れようと更に強く手を引くと、それらのアームは、小動物の手を締め付けるように小動物自身の力で回転し、小動物の手を更に強く締め付けるため、小動物の捕獲を確実にすることができる。
一方、小動物の手首を締め付けている枝アームは、捕獲ワイヤーのように、深く手首に食い込むことはないので、小動物を傷つけることなく、捕獲することができる。
また、第2の紐は、確実に、堅固に、罠本体の後部に結び付けられ、罠を、木の幹など固定物に結び付け、拘束するので、捕獲した小動物が罠ごと逃げるのを確実に防ぐことができる。
さらに、中筒に設けられた適数個の通気孔から、餌の匂いが流出し、遠くにいる小動物を引き寄せる誘引効果を増すことができる。加えて、この通気孔があるため、中の餌を傷みにくくすることができる。
また、後キャップには、開閉できる蓋が備えられているので、小動物を誘引する餌の取付けや交換を容易に行うことができる。
また、前キャップ、中筒、後キャップの製作材料として、豊富に市販されている、水道や下水道などに用いられる、塩ビ(塩化ビニール)やアクリルやポリカーボネートからなる既製の配管材料を使用でき、入手が容易である。前キャップ2や後キャップ3の製作材料としては、他に、市販の金属製パイプを使用することもできる。そして、これらの材料を輪切りに切断して、ドリルで穴を開けるだけで、前後のキャップや中筒を製作できるので、罠本体を安価に製作することができる。
本願の発明の一実施例の小動物捕獲用の罠の斜め前方から見た斜視図である。 同罠の正面図である。 同罠の斜め後方から見た斜視図である。 アームユニットの斜視図である。 前キャップを内側から見た斜視図である。 同罠の縦断斜視図である。 同罠の後方部分の縦断斜視図である。 同罠に各種紐類を取り付けた状態を示す、図3と同様の図である。 同罠の前方部分の縦断斜視図であって、アームにアーム解除紐を取り付けた状態を示す図である。 同罠に餌を取り付けた状態を示す、図7と同様の図である。 同罠を仕掛けた状態を示す図である。 同罠に猿の手が拘束されている状態を示す図である。
以下に、本願の発明の小動物捕獲用の罠の好適な一実施例を、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
本実施例の小動物捕獲用の罠は、好適には、猿捕獲用の罠として使用される。そこで、以下、小動物が猿である場合を例に取って説明する。
本実施例の猿捕獲用の罠は、猿を餌によって誘引して、罠に入れた猿の手を拘束して、猿を捕える方式の罠であって、その外観構造は、図1に示されるように、罠1の本体が、透明な素材で作られた中筒4と、中筒4の前部に外方から嵌着された筒状の前キャップ2と、中筒4の後部に外方から嵌着された筒状の後キャップ3との3つの部材からなっている。中筒4は、樹脂製であり、前キャップ2と後キャップ3とは、樹脂製又は金属製である。これらの部材は、いずれも円筒形状をなしている。
前キャップ2には、その端壁2aの中央部に、猿が手を入れることができる穴5が設けられている。また、その端壁2aの内側面の穴5の周りに、図1、図2及び図5に示されるように、猿の手を掴むことができる適数個(本実施例では4個)のアームユニット20が、固定されて設けられている。アームユニット20の詳細については、後で、図4及び図5を参照して、詳しく説明する。
また、前キャップ2と後キャップ3の各周壁2b、3bの適所には、図1に示されるように、罠1を木の枝などに吊るす第1の紐25(図8参照)の両端をそれぞれ結び付けるための吊り金具11がそれぞれ固着されて備えられている。罠1を吊るす場所としては、木の枝のほかに、猿の出没で困っている地域の家屋の軒先等が考えられる。
中筒4の、前キャップ2と後キャップ3とに挟まれた筒体部分には、図1に示されるように、適数個(本実施例では8個)の通気孔12が設けられており、この通気孔12から、猿を誘引する餌29(図10参照)の匂いが流出する。また、これら前キャップ2と中筒4及び後キャップ3と中筒4とは、適数個(本実施例では4個)の蝶形ボルト13により、それぞれ連結されて強固に一体化されている。
後キャップ3の端壁3aには、図3に示されるように、蓋14が設けられている。この蓋14は、蝶番15で開閉自在に端壁3aに取り付けられるとともに、留め金16により、端壁3aにロックされていて、勝手に蓋14が開かないようになっている。また、この蓋14には、図3及び図10に示されるように、餌29を括りつける第3の紐27を通すための穴18が設けられている。
後キャップ3の端壁3aには、また、図3、図8及び図10に示されるように、ワイヤー等からなる第2の紐26を通すための穴17が、端壁3aの中心に関して点対称に2個、設けられている。この第2の紐26は、捕獲した猿が罠1ごと逃げないように、罠1を木の幹などの固定物に結び付け、拘束するために、罠1の本体の後部に結び付けて取り付けられるものである。その取付けの詳細については、後述する。
中筒4の、前キャップ2と後キャップ3とに挟まれた筒体部分には、また、図3、図8及び図9に示されるように、後述するアームユニット20を構成するアーム40(図4参照)を引っ張って開く第4の紐28を通すための穴19が、アーム40の数(本実施例では4個)だけ設けられている。
次に、アームユニット20の構造を、図4及び図5を参照して、詳細に説明する。
アームユニット20は、図4に示されるように、あらまし、アーム40と、アームホルダー8と、スプリング等からなる弾性体10とにより構成されている。
アーム40は、ピン9を介して、アームホルダー8に回転自在に取り付けられており、ストレート状のアーム本体6と、円弧状の枝アーム7とからなっている。枝アーム7は、アーム本体6の先端に固着されて備えられていて、猿の手を直接に把捉する。
スプリング(弾性体)10は、アーム本体6の先端部とアームホルダー8の基底部との間に介設(張設)されており、アーム40を常に閉じる方向(アームホルダー8に近づける方向)に引っ張っている。スプリング10として、ここでは、コイルスプリングが使用されている。
アームユニット20は、図5により良く示されるように、前キャップ2の端壁2aの内側面の、穴5の周りにその適数個(本実施例では4個)が配置されて、ボルト32(図4参照)により、固定されて設けられている。
その結果、アームユニット20を構成するアーム40の先端部分の枝アーム7は、4個のアームユニット20に対応する4個の枝アーム7の全体が集合して、略リング状をなすようになっている。各アーム40は、猿が穴5に手を入れると、ピン9を中心として中筒4の奥方向に向かって同時に回転して開く。ボルト32は、アーム40のこの方向の回転と反対方向の回転のストッパーとしての機能も果たすことができる。
次に、罠1の後方部分の内部の構造を、図6、図7及び図10を参照して、詳細に説明する。
罠1の後方部分である、後キャップ3が嵌着された中筒4の後方部分の内側には、蓋14を止めるための蓋ストッパー21が、後キャップ3の端壁3aの内側面に取り付けられている。また、それよりやや前方には、ワイヤー取り付け棒22が、固定されて設けられている。
このワイヤー取り付け棒22は、第2の紐26(図8、図10参照)を罠1に結び付けるためのものであり、後キャップ3と中筒4とを貫通して中筒4の内部に差し込まれ、後キャップ3の外側で、ナット23により、その両端が後キャップ3に固定されている。そして、その軸方向に離間した2個所には、第2の紐26を通すための穴24が、それぞれ設けられている。これらの穴24は、前記した、後キャップ3の端壁3aに設けられている2個の穴17と、丁度、対応する位置にある。
図8は、前記した、第1〜第4の紐25〜28を取り付けた状態での、罠1の外観を示している。
罠1に備えられた、吊り金具11に結び付けられた第1の紐25により、罠1は、木の枝などに吊るされる。また、後キャップ3の穴17を通されて出てきた第2の紐26により、罠1は、捕えた猿が罠1ごと逃げないように、木の幹などに結び付けられて、拘束される。このようにして罠1が仕掛けられた状態が、図11に示されている。
第3の紐27は、後キャップ3に取り付けられた蓋14に開けられた穴18から外部に引き出される。そして、その先端には、紐27を引くリング30が取り付けられ、その基端には、図10に示されるように、餌29が括りつけられている。
餌29の給仕方法は、先ず、蓋14を開いて、第3の紐27の基端に餌29を括りつけ、次いで、餌29を罠1の中に入れてから、蓋14を閉じて、リング30を引っ張ることにより、第3の紐27を介して餌29の位置を調整するようにする。
第4の紐28は、捕えた猿を罠1から外すのに、アーム40を引っ張ってこれを開くために使用される。この第4の紐28は、前記した、中筒4に開けられた穴19を通して外部に引き出されており(図8、図9参照)、その先端には、紐28を引くリング30が取り付けられている。
次に、第4の紐28を用いて、アームユニット20のアーム40を開くための構造を、図9を参照して、説明する。
第4の紐28は、枝アーム7が固着されるアーム本体6の先端部に括りつけられていて、中筒4に開けられた穴19を通して外部に引き出されている。アーム本体6と枝アーム7とからなるアーム40は、この紐28の先端に取り付けられたリング30を引っ張ることにより、中筒4の奥方向に回転させられて開かれる。このようにして、前キャップ2の端壁2aの内側面に、穴5を囲むようにして取り付けられた、4個のアームユニット20が有する4個のアーム40の全てを引っ張って、これらを開かせることができる。そして、これにより、罠1に捕えられた猿を、傷つけることなく罠1から外すことができる。
次に、第2の紐26を罠1に結び付ける方法を、図10を参照して、詳細に説明する。
第2の紐26は、後キャップ3の端壁3aに設けられた2つの穴17の一方の穴に通され、次いで、ワイヤー取り付け棒22に設けられた2つの穴24の一方の穴に通され、さらに、他方の穴に通された後、後キャップ3の端壁3aに設けられた2つの穴17の他方の穴に通されて、外部に引き出される。
この紐26を、罠1の外側で、木の幹などに巻き付けてループ状にするか(図11参照)、または、ループ状にした紐26にさらに別の紐を通して、この紐を木の幹などに巻き付けるかして、捕えた猿が、罠1ごと逃げないようにする。
図12は、罠1に猿の手31が拘束されている状態を示している。
猿は、餌29を取ろうとして、前キャップ2に開けられた穴5から、アーム40を押し広げながら、罠1の中に手31を入れる。この時すでに、アームユニット20に備えられたスプリング10によって、アーム40は閉まる方向に回転し、枝アーム7が猿の手31を捕えており、猿は、手31を抜くことができなくなっている。猿が、罠1に入れた手31を引き抜こうとすると、スプリング10に引っ張られて、アーム40は、引き抜かれて行く猿の手31に沿って閉じて行き、最後に、枝アーム7が、猿の手首を挟んで抜けなくする。
猿が逃れようと更に強く手31を引くと、アーム40は、猿の手31を締め付けるように猿自身の力で閉じる方向に回転し、猿の手31を更に強く締め付ける。このようにして、猿は捕獲される。
本実施例の猿捕獲用の罠1は、前記のように構成されていて、前記のように作動するので、次のような効果を奏することができる。
猿は、透明な中筒4を通して餌29を視認でき、前キャップ2に設けられた穴5に、その周りに備えられた開閉自在のアーム40を押し開いてその手31を入れる時に、手31を括るワイヤーとか、罠を作動させるトリガーのような部品が無いため、過度の警戒心を抱かず手31を入れてしまうので、猿の捕獲率が高い。
さらに、その罠1は、部品点数も少なく、軽量小型に製作することができ、しかも、罠1の設置は、罠1を、木の枝などに、罠1の吊り金具11に結び付けた第1の紐25で引っ掛け、罠拘束用のワイヤー等の第2の紐26を木の幹などの固定物に巻き付けて、これを拘束するだけの簡単な作業なので、一人でいくつもの罠1を持って行って設置することができる。
また、猿が、罠1に手31を入れようとすると、アーム40は、手31に押されて回転して開き、容易に手31を罠1の中に差し込むことができる。次に、猿が、罠1に入れた手31を引き抜こうとすると、アーム40には、スプリング10により、アーム40を閉じる方向の力が掛かっているので、引き抜かれて行く猿31の手に沿って、アーム40が閉じて行き、最後に、リング状の適数個の枝アーム7が猿31の手首を挟んで、手を抜けなくする。さらに、猿が、逃れようと更に強く手31を引くと、アーム40は、猿の手31を締め付けるように猿自身の力で回転し、猿の手31を更に強く締め付けるため、猿を確実に捕獲することができる。
一方、猿の手首を締め付けている枝アーム7は、捕獲ワイヤーのように、深く手首に食い込むことはないので、猿を傷つけることなく、捕獲することができる。
また、第2の紐26は、確実に、堅固に、罠1の本体の後部に結び付けられ、罠1を、木の幹などの固定物に結び付けて、罠1を拘束するので、捕獲した猿が罠1ごと逃げるのを確実に防ぐことができる。
さらに、中筒4に設けられた適数個の通気孔12から、餌29の匂いが流出し、遠くにいる猿を引き寄せる誘引効果を増すことができる。さらに、この通気孔12があるため、中の餌29を傷みにくくすることができる。
また、猿を誘引する餌29の取付けや交換を、後キャップ3に備えられた蓋14を開閉することにより、容易に行うことができる。
また、前キャップ2、中筒4、後キャップ3の製作材料として、豊富に市販されている、水道や下水道などに用いられる、塩ビ(塩化ビニール)やアクリルやポリカーボネートからなる既製の配管材料を使用でき、入手が容易である。前キャップ2や後キャップ3の製作材料としては、他に、市販の金属製パイプを使用することも可能である。そして、これらの材料を輪切りに切断して、ドリルで穴を開けるだけで、前後のキャップや中筒を製作できるので、罠本体を安価に製造することができる。
なお、本願の発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々に変形されてよいことは言うまでもない。
例えば、罠1を構成する中筒4、前キャップ2、後キャップ3は、それらの外観構造が、いずれも円筒形状とされたが、これに限られず、四角筒形状もしくは多角筒形状とされてもよい。このようにすれば、これらの部材が、特に木板、樹脂板を用いて製作される場合に、罠1を製作し易い。
また、罠本体の前部と後部とに第1の紐25の両端を結び付けるのに、吊り金具11が用いられたが、これに限られず、前キャップ2と中筒4とを貫通する穴、後キャップ3と中筒4とを貫通する穴に、第1の紐25の各端をそれぞれ通した後、各端にこぶしを作って抜け出ないようにしたり、各端を棒材等に括りつけて抜け出ないようにしたり、してもよい。
また、罠本体の後部に第2の紐26を結び付けるのに、ワイヤー取り付け棒22が用いられたが、これに限られず、後キャップ3及び中筒4を十分に強度の高い素材により製作して、第2の紐26の両端を、後キャップ3の端壁3aに設けられた2つの穴17にそれぞれ通した後、各端にこぶしを作って抜け出ないようにしたり、各端を棒材等に括りつけて抜け出ないようにしたり、各端を結び合わせたり、してもよい。また、第2の紐26の一端のみを罠本体の後部に結び付けるようにしてもよい。
さらに、弾性体として、コイルスプリング10が用いられたが、これに限られず、板ばね等の各種ばね(スプリング)材、その他、ゴム材等が使用されてもよい。
また、前キャップ2と後キャップ3とは、中筒4の前部と後部とに、それぞれ外方から嵌着されたが、これに限られず、それぞれ内方から嵌着されるものとされてもよい。
1…猿捕獲用の罠、2…前キャップ、2a…端壁、2b…周壁、3…後キャップ、3a…端壁、3b…周壁、4…中筒、5…穴、6…アーム本体、7…枝アーム、8…アームホルダー、9…ピン、10…コイルスプリング(弾性体)、11…吊り金具、12…通気孔、13…蝶形ボルト、14…蓋、15…蝶番、16…留め金、17〜19…穴、20…アームユニット、21…蓋ストッパー、22…ワイヤー取り付け棒、23…ナット、24…穴、25…第1の紐、26…第2の紐、27…第3の紐、28…第4の紐、29…餌、30…リング、31…猿の手、32…ボルト、40…アーム。
















Claims (6)

  1. 小動物を、餌によって誘引して、捕獲する小動物捕獲用の罠において、
    その本体が、透明な素材で作られた中筒と、前記中筒の前部に嵌着される筒状の前キャップと、前記中筒の後部に嵌着される筒状の後キャップとの3つの部材からなり、
    前記前キャップには、その端壁の中央部に、小動物が手を入れることができる穴が設けられ、その端壁の内側面の前記穴の周りに、小動物の腕を掴むことができる適数個の開閉自在なアームが設けられ、
    前記本体の前部と後部とには、前記罠を吊り下げる第1の紐の両端がそれぞれ結び付けられ、
    前記本体の後部には、捕獲した小動物が罠ごと逃げないように、罠を木の幹などの固定物に結び付ける第2の紐が更に結び付けられている、
    ことを特徴とする小動物捕獲用の罠。
  2. 前記アームは、ストレート状のアーム本体と、前記アーム本体の先端に固着される円弧状の枝アームとからなり、適数個の前記アーム本体の先端にそれぞれ固着される適数個の前記枝アームの全体が、略リングを形成するようにして配置されており、
    前記アーム本体は、アームホルダーに設けられたピンを中心に、回転自在に前記アームホルダーに取り付けられ、
    適数個の前記アームホルダーは、前記前キャップの端壁の内側面の、前記、小動物が手を入れることができる穴の周りに配置されて固定され、小動物が手を入れると、適数個の前記アームは、それぞれ前記ピンを中心に回転して開くようにされており、
    前記アームと前記アームホルダーとの間には、スプリング等の弾性体が介設され、前記アームを閉じる方向に引っ張るように付勢されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の小動物捕獲用の罠。
  3. 前記第2の紐は、前記後キャップと前記中筒の後部とを貫通するボルトにその軸方向に離間して形成された2つの穴と、前記2つの穴に対応させて、前記後キャップの端壁に形成された2つの穴とにそれぞれ通されて、外部に引き出されていることを特徴とする請求項1に記載の小動物捕獲用の罠。
  4. 前記中筒の前記前キャップと前記後キャップとに挟まれた筒体部分には、適数個の通気孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の小動物捕獲用の罠。
  5. 前記後キャップの端壁には、開閉できる蓋が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の小動物捕獲用の罠。
  6. 前記前キャップ、前記中筒、前記後キャップの形状が、円筒形状とされていることを特徴とする請求項1に記載の小動物捕獲用の罠。


















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