JP5830370B2 - 潮流計算装置、潮流計算プログラムおよび潮流計算方法 - Google Patents

潮流計算装置、潮流計算プログラムおよび潮流計算方法 Download PDF

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Description

本発明は、潮流計算装置、潮流計算プログラム、および潮流計算方法に関する。
電力系統では、発電所で発電された電力が様々な負荷地点に流れている。この「電力の流れ」を「潮流」と呼び、電力系統の状態を示す系統情報(系統データ)に基づいて、各送電線や変圧器の潮流や各ノード(母線)の電圧および位相角を計算するのが潮流計算である。
潮流計算の際に入力される系統情報には、例えば系統構成、設備定数、および運用条件に関する情報が含まれる。系統構成情報としては、発電機、変圧器、および送電線負荷の接続状態や、系統図などが入力される。また、設備定数情報としては、各設備・機器のインピーダンスやアドミタンス、変圧器タップ情報などが入力される。また、運用条件情報としては、発電機や負荷の(有効)電力および無効電力や、基準電圧などが入力される。一方、潮流計算の結果として出力される解には、少なくとも各ノードにおける電圧および位相角が含まれ、また、それらと系統情報とから求まる各送電線や変圧器の(有効)電力および無効電力潮流が含まれ得る。
潮流計算は、電力方程式を解くことによって解が求まる。電力方程式は以下の式(1)で示される。
Figure 0005830370
ここで、Iはノードkへ流入する電流、Ykjはノードkからjに対するアドミタンス(Y:アドミタンス行列)、Vはノードjに対する電圧、Sはノードkの電力、*は共役複素数を示す。なお、潮流計算には、各ノードに対して事前に指定する条件によって、PQ指定とPV指定とがあり、PQ指定またはPV指定により系統の電圧や潮流が決定される。PQ指定の場合、式(1)において、各ノードkに対して、有効電力Pと無効電力Qとを事前に指定し、電圧値|V|と位相角δとを計算する。一方、PV指定の場合、各ノードkに対して、有効電力Pと電圧値|V|とを事前に指定し、無効電力Qと位相角δとを計算する。
ところで、潮流計算手法としては、いくつかの手法が知られている。例えば、特許文献1では、ニュートン・ラフソン(Newton-Raphson)法による潮流計算が開示されている。また、例えば、特許文献2では、直流法による潮流計算が開示されている。また、例えば、特許文献3では、フロー直流法(簡略直流計算法)による潮流計算が開示されている。また、例えば、特許文献4では、フロー交流法による潮流計算が開示されている。また、例えば、特許文献5では、ファースト・デカップルド(Fast Decoupled Load Flow)法による潮流計算が開示されている。
式(1)の電力方程式は非線形方程式であり、これを解くには、未知数に適当な初期値を設定し、電力方程式から近似解を求め、さらにこれを電力方程式に代入して、より精度の高い近似解を求めるような反復計算が主に用いられる。反復計算の手法としては、上記のニュートン・ラフソン法のほか、ガウス・ザイデル(Gauss-Seidel)法も知られているが、一般的にニュートン・ラフソン法の方が丸め誤差が小さく、収束回数が少ないとされ、潮流計算手法としては、ニュートン・ラフソン法が主流となっている。以下にニュートン・ラフソン法の概略を示す。
極座標形式で示された電力方程式の有効電力と無効電力は、電力方程式から、以下の式(2)で示される非線形代数方程式となる。
Figure 0005830370
ここで、kはノード番号、δは位相角、|V|は電圧値、Pは有効電力、Qは無効電力、fは非線形代数方程式である。
また、式(2)において、左辺をy〜yとし、変数をx〜xとおき、以下の式(3)のように簡易的に示す。
Figure 0005830370
また、式(3)の左辺に対して、初期値をx=x(0)として1次の項までのテイラー展開を行う。
Figure 0005830370
また、ベクトル表示を用いて、式(4)を以下の式(5)のように表す。
Figure 0005830370
ここで、Jで表された偏微分導関数の行列は、ヤコビアン行列と呼ばれる。
また、式(5)から、変数xに関する式に整理する。
Figure 0005830370
さらに、式(6)をx(0)から開始し、反復的にx(i)まで計算を行う。
Figure 0005830370
そして、上記計算を繰り返し行うことで、y=f(x)となる解を計算する。
式(7)を電力方程式に置き換えると、以下の式(8)となる。
Figure 0005830370
ここで、左辺は位相角および電圧値の変化量、右辺はヤコビアン行列の逆行列と電力ミスマッチ行列との積である。そして、式(8)を解くことで、解である各ノードの位相角および電圧値を計算することができる。
このようにして、ニュートン・ラフソン法を用いて潮流計算を行い、各ノードにおける電圧および位相角や、さらに、それらから求まる各送電線や変圧器の有効電力および無効電力潮流などを含む解を求めることができる。
特開昭56−159681号公報 特開平1−138926号公報 特開平3−7023号公報 特開昭55−144732号公報 特開昭61−199430号公報
潮流計算をニュートン・ラフソン法で行う場合、対象となる系統によっては解が収束しない場合や、「低め解」と呼ばれる運用上不安定となってしまう解を算出する場合がある。このような場合、従来では、初期値を試行錯誤で変化させて解を収束させたり、解探索時の更新値Δxに小さな係数(例えば0.1)を乗じて解を収束させたりしていた。
しかしながら、いずれの場合もノウハウや試行錯誤が必要であり、試行錯誤におけるパラメータ調整など、電力系統の運用者に負荷がかかることとなる。
前述した課題を解決する主たる本発明は、電力系統の状態を示す系統情報に基づいて、互いに異なる潮流計算手法を用いて潮流計算を行い、少なくとも各ノードにおける電圧および位相角を含む複数の解をそれぞれ求める複数の潮流計算部と、前記複数の解に対して、各ノードにおける電力ミスマッチをそれぞれ計算する複数の電力ミスマッチ計算部と、前記複数の解に対する前記電力ミスマッチに基づいて、前記複数の解から1つを最良の選択解として選択して出力する選択部と、を有し、前記複数の電力ミスマッチ計算部は、前記複数の解に対して、各ノードにおける電力ミスマッチのうちの最大値をそれぞれ抽出し、前記選択部は、前記複数の解のうち、前記複数の解に対する前記電力ミスマッチの最大値のうちの最小値に対応する解を前記選択解として選択して出力することを特徴とする潮流計算装置である。
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかとなる。
本発明によれば、解を収束させるために試行錯誤でのパラメータ調整などを行うことなく最良の解を出力することが可能となり、運用者の負荷を軽減することができる。
本発明の一実施形態における潮流計算装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態における潮流計算システム全体の構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態における潮流計算装置の各部の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムの動作を説明するフローチャートである。 潮流計算装置の他の構成例を示すブロック図である。 図4に示した潮流計算装置の各部の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムの動作を説明するフローチャートである。 潮流計算装置のさらに他の構成例を示すブロック図である。 図6に示した潮流計算装置の各部の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムの動作を説明するフローチャートである。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
===潮流計算装置および潮流計算システムの構成===
以下、図1および図2を参照して、本発明の一実施形態における潮流計算装置および潮流計算システムの構成について説明する。
図2は、本実施形態における潮流計算システム全体の構成を示している。図2に示されている潮流計算システムは、キーボード101などの入力装置と、ディスプレイ102などの表示装置と、系統情報データベース103および選択解データベース104を格納する記憶装置を備えた、PCなどのコンピュータ100で構成されている。
コンピュータ100は、電力系統の運用者によって操作され、キーボード101から入力信号INとして入力される運用者の指示に応じて、系統情報データベース103に格納されている系統情報に基づいて潮流計算を行う。そして、コンピュータ100は、選択解Ssel(k)を選択解データベース104に格納するとともに、解S1(k)ないしS5(k)と、それらに対する電力ミスマッチの最大値Mmax1ないしMmax5とを対応付けてディスプレイ102に表示させ、運用者に提示する。すなわち、コンピュータ100は、図1に示す潮流計算装置1aの機能を実現する。
図1に示されている潮流計算装置1aは、潮流計算部11ないし15、電力ミスマッチ計算部21ないし25、および選択部41を含んで構成されている。
潮流計算部11ないし15は、それぞれ、系統情報データベース103を参照して、解S1(k)ないしS5(k)を出力している。また、電力ミスマッチ計算部21ないし25には、それぞれ解S1(k)ないしS5(k)が入力され、電力ミスマッチ計算部21ないし25からは、電力ミスマッチの最大値Mmax1ないしMmax5が出力されている。そして、選択部41には、解S1(k)ないしS5(k)、および電力ミスマッチの最大値Mmax1ないしMmax5が入力され、選択部41は、それらとともに選択解Ssel(k)を出力している。
===潮流計算装置の動作===
以下、図3を適宜参照して、本実施形態における潮流計算装置の動作について説明する。
前述したように、潮流計算装置1aの機能は、コンピュータ100によって実現することができる。例えば、系統情報データベース103を格納する記憶装置を備えるコンピュータに潮流計算プログラムを実行させることによって、潮流計算部11ないし15、電力ミスマッチ計算部21ないし25、および選択部41に相当する機能を実現することができる。図3は、これら各部に相当する機能をコンピュータに実現させるためのプログラムの動作を示している。
まず、運用者の指示などに応じてプログラムの処理が開始され(S11)、記憶装置に格納された系統情報データベース103から、電力系統の状態を示す系統情報を取得する(S12)。
次に、系統情報に基づいて、複数の潮流計算手法を用いて潮流計算を行い、それぞれ、少なくとも各ノードkにおける電圧および位相角を含む解S1(k)ないしS5(k)を求める(S13)。本実施形態では、一例として、ニュートン・ラフソン法による解S1(k)、直流法によるによる解S2(k)、フロー直流法による解S3(k)、フロー交流法による解S4(k)、およびファースト・デカップルド法による解S5(k)を計算するものとする。
以上のように、系統情報に基づいて、互いに異なる潮流計算手法による解S1(k)ないしS5(k)をそれぞれ求めることができる。したがって、S12およびS13の処理は、潮流計算部11ないし15に相当する機能(潮流計算処理)を実現する。
次に、解S1(k)ないしS5(k)に対して、それぞれ、各ノードkにおける電力ミスマッチM1(k)ないしM5(k)を計算する(S14)。より具体的には、複数の潮流計算手法によって得られた解(電圧および位相角)において、式(1)を解くことによって各ノードkの有効電力P_cal(k)および無効電力Q_cal(k)を計算し、それぞれの解に対する電力ミスマッチを計算する。
PQ指定ノードでは、各ノードkに対して有効電力と無効電力とを事前に指定するため、電力ミスマッチは、以下の式(9)のように表される。
Figure 0005830370
ここで、P_set(k)は指定した有効電力、Q_set(k)は指定した無効電力である。
一方、PV指定ノードでは、電力ミスマッチを以下の式(10)のように計算する。
Figure 0005830370
次に、電力ミスマッチM1(k)ないしM5(k)から、それぞれの最大値Mmax1ないしMmax5を抽出する(S15)。
以上のように、解S1(k)ないしS5(k)に対して、各ノードkにおける電力ミスマッチのうちの最大値Mmax1ないしMmax5をそれぞれ抽出することができる。したがって、S14およびS15の処理は、電力ミスマッチ計算部21ないし25に相当する機能(電力ミスマッチ計算処理)を実現する。なお、電力ミスマッチは、各手法による潮流計算の精度の評価指標となり、その最大値は、各手法において最も精度が低いノードにおける潮流計算の精度を示すこととなる。
次に、電力ミスマッチの最大値Mmax1ないしMmax5のうちの最小値を選択し、解S1(k)ないしS5(k)のうち、当該最小値に対応する解を選択解Ssel(k)として選択する(S16)。例えば、Mmax1が最小である場合、解S1(k)が選択解Ssel(k)として選択される。そして、選択解Ssel(k)とともに、解S1(k)ないしS5(k)、および電力ミスマッチの最大値Mmax1ないしMmax5を出力し(S17)、処理を終了する(S18)。したがって、S16およびS17の処理は、選択部41に相当する機能(選択処理)を実現する。
このようにして、潮流計算装置1aは、解S1(k)ないしS5(k)に対して、各ノードkにおける電力ミスマッチのうちの最大値Mmax1ないしMmax5をそれぞれ抽出し、それらの最小値に対応する解を選択解Ssel(k)として選択して出力する。前述したように、電力ミスマッチの最大値は、各潮流計算手法において最も精度が低いノードにおける潮流計算の精度を示すため、何れかの手法で解が収束しない場合であっても、その最小値に対応する選択解Ssel(k)を最良の解として安定的に出力することができる。なお、潮流計算装置1aから出力された選択解Ssel(k)は、選択解データベース104に格納される。
また、潮流計算装置1aは、解S1(k)ないしS5(k)と、それらに対する電力ミスマッチの最大値Mmax1ないしMmax5とを対応付けてディスプレイ102に表示させ、運用者に提示する。したがって、何れかの潮流計算手法で低め解を算出した場合であっても、運用者が当該低め解などを除外して適切な解を選択することができる。
===潮流計算装置の他の構成例===
上記実施形態では、選択部41(選択処理)において、電力ミスマッチの最大値Mmax1ないしMmax5のうちの最小値に対応する選択解Ssel(k)を選択しているが、これに限定されるものではない。
例えば図4に示すように、選択部41を備えない潮流計算装置1bから、解S1(k)ないしS5(k)、および電力ミスマッチの最大値Mmax1ないしMmax5を出力し、それらを対応付けてディスプレイ102に表示させる構成としてもよい。この場合、図5に示すように、S26の処理によってディスプレイ102に表示された電力ミスマッチの最大値Mmax1ないしMmax5から、運用者が手作業で最小値を選択し、解S1(k)ないしS5(k)のうち、当該最小値に対応する解を選択解Ssel(k)として選択する(S27)。なお、図5において、S22ないしS25の処理は、図3におけるS12ないしS15の処理と同様である。
また、例えば図6に示すように、電力ミスマッチ計算部21ないし25に代えて、解S1(k)ないしS5(k)に対して、各ノードkにおける電力ミスマッチの平均値Mave1ないしMave5をそれぞれ算出する電力ミスマッチ計算部31ないし35を備える構成としてもよい。当該潮流計算装置1cでは、図7に示すように、S35の処理によって算出された電力ミスマッチの平均値Mave1ないしMave5から最小値を選択し、解S1(k)ないしS5(k)のうち、当該最小値に対応する解を選択解Ssel(k)として選択する(S36)。そして、選択解Ssel(k)とともに、解S1(k)ないしS5(k)、および電力ミスマッチの平均値Mave1ないしMave5を出力し(S37)、処理を終了する(S38)。なお、図7において、S32ないしS34の処理は、図3におけるS12ないしS14の処理と同様である。
前述したように、潮流計算装置1aにおいて、系統情報に基づいて、互いに異なる潮流計算手法による解S1(k)ないしS5(k)をそれぞれ求め、解S1(k)ないしS5(k)に対して、各ノードkにおける電力ミスマッチをそれぞれ計算し、それらに基づいて選択解Ssel(k)を選択することによって、解を収束させるために試行錯誤でのパラメータ調整などを行うことなく、各手法による潮流計算の精度に基づく最良の解を安定的に出力することが可能となり、運用者の負荷を軽減することができる。
また、解S1(k)ないしS5(k)に対して、各ノードkにおける電力ミスマッチのうちの最大値Mmax1ないしMmax5をそれぞれ抽出し、それらの最小値に対応する解を選択解Ssel(k)として選択することによって、何れかの手法で解が収束しない場合であっても、各潮流計算手法において最も精度が低いノードにおける潮流計算の精度に基づいて、選択解Ssel(k)を最良の解として安定的に出力することができる。さらに、解S1(k)ないしS5(k)と、それらに対する電力ミスマッチの最大値Mmax1ないしMmax5とを対応付けてディスプレイ102に表示させ、運用者に提示することによって、何れかの潮流計算手法で低め解を算出した場合であっても、運用者が当該低め解などを除外して適切な解を選択することができる。
また、潮流計算装置1cにおいて、解S1(k)ないしS5(k)に対して、各ノードkにおける電力ミスマッチの平均値Mave1ないしMave5をそれぞれ算出し、それらの最小値に対応する解を選択解Ssel(k)として選択することによって、何れかの手法で解が収束しない場合であっても、各潮流計算手法における平均的な潮流計算の精度に基づいて、選択解Ssel(k)を最良の解として安定的に出力することができる。さらに、解S1(k)ないしS5(k)と、それらに対する電力ミスマッチの平均値Mave1ないしMave5とを対応付けてディスプレイ102に表示させ、運用者に提示することによって、何れかの潮流計算手法で低め解を算出した場合であっても、運用者が当該低め解などを除外して適切な解を選択することができる。
また、前述したように、潮流計算装置1bにおいて、系統情報に基づいて、互いに異なる潮流計算手法による解S1(k)ないしS5(k)をそれぞれ求めて出力することによって、ニュートン・ラフソン法で解が収束しない場合や、低め解を算出した場合であっても、それ以外の手法を評価し、解を収束させるために試行錯誤でのパラメータ調整などを行うことなく、運用者が最良の解を選択することが可能となり、運用者の負荷を軽減することができる。
また、解S1(k)ないしS5(k)に対して、各ノードkにおける電力ミスマッチのうちの最大値Mmax1ないしMmax5をそれぞれ抽出し、それらを解S1(k)ないしS5(k)と対応付けてディスプレイ102に表示させ、運用者に提示することによって、何れかの手法で解が収束しない場合や、低め解を算出した場合であっても、運用者が低め解などを適切に除外しつつ、各潮流計算手法において最も精度が低いノードにおける潮流計算の精度に基づいて、選択解Ssel(k)を最良の解として選択することができる。
また、解S1(k)ないしS5(k)に対して、各ノードkにおける電力ミスマッチの平均値Mave1ないしMave5をそれぞれ算出し、それらを解S1(k)ないしS5(k)と対応付けてディスプレイ102に表示させ、運用者に提示することによって、何れかの手法で解が収束しない場合や、低め解を算出した場合であっても、運用者が低め解などを適切に除外しつつ、各潮流計算手法における平均的な潮流計算の精度に基づいて、選択解Ssel(k)を最良の解として選択することができる。
また、潮流計算装置1aの機能をコンピュータに実現させるためのプログラムにおいて、系統情報に基づいて、互いに異なる潮流計算手法による解S1(k)ないしS5(k)をそれぞれ求め、解S1(k)ないしS5(k)に対して、各ノードkにおける電力ミスマッチをそれぞれ計算し、それらに基づいて選択解Ssel(k)を選択することによって、解を収束させるために試行錯誤でのパラメータ調整などを行うことなく、各手法による潮流計算の精度に基づく最良の解を安定的に出力することが可能となり、運用者の負荷を軽減することができる。
また、潮流計算装置1bの機能をコンピュータに実現させるためのプログラムにおいて、系統情報に基づいて、互いに異なる潮流計算手法による解S1(k)ないしS5(k)をそれぞれ求めて出力することによって、ニュートン・ラフソン法で解が収束しない場合や、低め解を算出した場合であっても、それ以外の手法を評価し、解を収束させるために試行錯誤でのパラメータ調整などを行うことなく、運用者が最良の解を選択することが可能となり、運用者の負荷を軽減することができる。
また、系統情報に基づいて、互いに異なる潮流計算手法による解S1(k)ないしS5(k)をそれぞれ求め、解S1(k)ないしS5(k)に対して、各ノードkにおける電力ミスマッチをそれぞれ計算し、それらに基づいて選択解Ssel(k)を選択することによって、解を収束させるために試行錯誤でのパラメータ調整などを行うことなく、各手法による潮流計算の精度に基づく最良の解を安定的に出力することが可能となり、運用者の負荷を軽減することができる。
また、系統情報に基づいて、互いに異なる潮流計算手法による解S1(k)ないしS5(k)をそれぞれ求めて出力することによって、ニュートン・ラフソン法で解が収束しない場合や、低め解を算出した場合であっても、それ以外の手法を評価し、解を収束させるために試行錯誤でのパラメータ調整などを行うことなく、運用者が最良の解を選択することが可能となり、運用者の負荷を軽減することができる。
なお、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
1a〜1c 潮流計算装置
11〜15 潮流計算部
21〜25、31〜35 電力ミスマッチ計算部
41 選択部
100 コンピュータ
101 キーボード
102 ディスプレイ
103 系統情報データベース
104 選択解データベース

Claims (10)

  1. 電力系統の状態を示す系統情報に基づいて、互いに異なる潮流計算手法を用いて潮流計算を行い、少なくとも各ノードにおける電圧および位相角を含む複数の解をそれぞれ求める複数の潮流計算部と、
    前記複数の解に対して、各ノードにおける電力ミスマッチをそれぞれ計算する複数の電力ミスマッチ計算部と、
    前記複数の解に対する前記電力ミスマッチに基づいて、前記複数の解から1つを最良の選択解として選択して出力する選択部と、
    を有し、
    前記複数の電力ミスマッチ計算部は、前記複数の解に対して、各ノードにおける電力ミスマッチのうちの最大値をそれぞれ抽出し、
    前記選択部は、前記複数の解のうち、前記複数の解に対する前記電力ミスマッチの最大値のうちの最小値に対応する解を前記選択解として選択して出力する
    ことを特徴とする潮流計算装置。
  2. 前記複数の解と、前記複数の解に対する前記電力ミスマッチの最大値とを対応付けて表示装置に表示させ、電力系統運用者に提示することを特徴とする請求項に記載の潮流計算装置。
  3. 電力系統の状態を示す系統情報に基づいて、互いに異なる潮流計算手法を用いて潮流計算を行い、少なくとも各ノードにおける電圧および位相角を含む複数の解をそれぞれ求める複数の潮流計算部と、
    前記複数の解に対して、各ノードにおける電力ミスマッチをそれぞれ計算する複数の電力ミスマッチ計算部と、
    前記複数の解に対する前記電力ミスマッチに基づいて、前記複数の解から1つを最良の選択解として選択して出力する選択部と、
    を有し、
    前記複数の電力ミスマッチ計算部は、前記複数の解に対して、各ノードにおける電力ミスマッチの平均値をそれぞれ算出し、
    前記選択部は、前記複数の解のうち、前記複数の解に対する前記電力ミスマッチの平均値のうちの最小値に対応する解を前記選択解として選択して出力することを特徴とする潮流計算装置
  4. 前記複数の解と、前記複数の解に対する前記電力ミスマッチの平均値とを対応付けて表示装置に表示させ、電力系統運用者に提示することを特徴とする請求項に記載の潮流計算装置。
  5. 電力系統の状態を示す系統情報に基づいて、互いに異なる潮流計算手法を用いて潮流計算を行い、少なくとも各ノードにおける電圧および位相角を含む複数の解をそれぞれ求める複数の潮流計算部
    前記複数の解に対して、各ノードにおける電力ミスマッチを計算し、計算された各ノードにおける電力ミスマッチのうちの最大値をそれぞれ抽出する複数の電力ミスマッチ計算部と、
    を有し、
    前記複数の解と、前記複数の解に対する前記電力ミスマッチの最大値とを対応付けて表示装置に表示させ、電力系統運用者に提示することを特徴とする潮流計算装置。
  6. 電力系統の状態を示す系統情報に基づいて、互いに異なる潮流計算手法を用いて潮流計算を行い、少なくとも各ノードにおける電圧および位相角を含む複数の解をそれぞれ求める複数の潮流計算部と、
    前記複数の解に対して、各ノードにおける電力ミスマッチを計算し、計算された各ノードにおける電力ミスマッチの平均値をそれぞれ算出する複数の電力ミスマッチ計算部と、
    を有し
    前記複数の解と、前記複数の解に対する前記電力ミスマッチの平均値とを対応付けて表示装置に表示させ、電力系統運用者に提示することを特徴とする潮流計算装置
  7. 電力系統の状態を示す系統情報を格納する記憶装置を備えるコンピュータに、
    前記系統情報に基づいて、互いに異なる潮流計算手法を用いて潮流計算を行い、少なくとも各ノードにおける電圧および位相角を含む複数の解をそれぞれ求める潮流計算処理と、
    前記複数の解に対して、各ノードにおける電力ミスマッチをそれぞれ計算すると共に、計算された各ノードにおける前記電力ミスマッチのうちの最大値をそれぞれ抽出する電力ミスマッチ計算処理と、
    前記複数の解のうち、前記複数の解に対する前記電力ミスマッチの最大値のうちの最小値に対応する解を最良の選択解として選択して出力する選択処理と、
    を実行させることを特徴とする潮流計算プログラム。
  8. 電力系統の状態を示す系統情報を格納する記憶装置を備えるコンピュータに、
    前記系統情報に基づいて、互いに異なる潮流計算手法を用いて潮流計算を行い、少なくとも各ノードにおける電圧および位相角を含む複数の解をそれぞれ求める潮流計算処理と、
    前記複数の解に対して、各ノードにおける電力ミスマッチを計算し、計算された各ノードにおける電力ミスマッチのうちの最大値をそれぞれ抽出する複数の電力ミスマッチ計算処理と、
    前記複数の解と、前記複数の解に対する前記電力ミスマッチの最大値とを対応付けて表示装置に表示させ、電力系統運用者に提示する出力処理と、
    を実行させることを特徴とする潮流計算プログラム。
  9. 電力系統の状態を示す系統情報を格納する潮流計算装置による潮流計算方法であって、
    前記潮流計算装置が、前記系統情報に基づいて、互いに異なる潮流計算手法を用いて潮流計算を行い、少なくとも各ノードにおける電圧および位相角を含む複数の解をそれぞれ求め、
    前記潮流計算装置が、前記複数の解に対して、各ノードにおける電力ミスマッチをそれぞれ計算すると共に、計算された各ノードにおける前記電力ミスマッチのうちの最大値をそれぞれ抽出し、
    前記潮流計算装置が、前記複数の解のうち、前記複数の解に対する前記電力ミスマッチの最大値のうちの最小値に対応する解を最良の選択解として選択して出力する
    ことを特徴とする潮流計算方法。
  10. 電力系統の状態を示す系統情報を格納する潮流計算装置による潮流計算方法であって、
    前記潮流計算装置が、前記系統情報に基づいて、互いに異なる潮流計算手法を用いて潮流計算を行い、少なくとも各ノードにおける電圧および位相角を含む複数の解をそれぞれ求め、
    前記潮流計算装置が、前記複数の解に対して、各ノードにおける電力ミスマッチを計算し、計算された各ノードにおける電力ミスマッチのうちの最大値をそれぞれ抽出し、
    前記潮流計算装置が、前記複数の解と、前記複数の解に対する前記電力ミスマッチの最大値とを対応付けて表示装置に表示させ、電力系統運用者に提示する
    ことを特徴とする潮流計算方法。
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