JP5829923B2 - 非接触電力伝送システムの構成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両搭載用受電器および車両用送電器に関し、特に、電磁波によって電力の供給を受ける機器、および電磁波によって電力を供給する機器の改良に関する。
エンジンおよびモータジェネレータを用いて走行するハイブリッド自動車、モータジェネレータを用いて走行する電気自動車等の電動車両が広く用いられている。電動車両には、繰り返し充放電が可能な二次電池が搭載される。モータジェネレータは、二次電池から供給される電力に基づいて車両を駆動する。また、モータジェネレータは回生制動を行い、二次電池は回生制動に基づく発電電力によって充電される。さらに、ハイブリッド自動車はジェネレータを備え、ジェネレータをエンジンで駆動することによって発電が行われ、二次電池が充電される。
しかし、回生制動に基づく発電電力やエンジンおよびジェネレータによる発電電力では、二次電池を充電するための電力量が十分でないことがある。そこで、外部充電装置が搭載された電動車両が普及しつつある。外部充電装置には、商用電源コンセントから電力を取得するものの他、一般家庭、公共施設、娯楽施設等における駐車場やサービスステーションに設けられた電力供給装置によって非接触充電を行うものが提案されている。
非接触充電用の電力供給装置には、電力伝送用の電磁波を発生する送電コイルが設けられている。他方、電動車両には、電力伝送用の電磁波を受波する受電コイルが設けられている。電力供給装置から電動車両には、送電コイル側の回路と受電コイル側の回路との結合共振(共鳴)によって電力が伝送される。なお、特許文献1および2には、非接触充電を行うシステムが記載されている。
これらの特許文献に記載されている非接触充電システムは、図11に示されるように、電力発生回路1、給電側コイル2、送電コイル3、受電コイル4、負荷側コイル5、および、負荷回路6を備える。給電側コイル2は、電磁誘導によって電力発生回路1から送電コイル3に電力を供給する。送電コイル3は、給電側コイル2から供給された電力に基づいて電磁波を送波する。受電コイル4は、送電コイル3から送波された電磁波を受波する。この際、受電コイル4と送電コイル3は結合共振し、共振伝送によって送電コイル3から受電コイル4に電力が伝送される。受電コイル4は、受波した電磁波に基づく電力を電磁誘導によって負荷側コイル5に供給する。負荷側コイル5は、受電コイル4から供給された電力を負荷回路6に出力する。
国際公開第2010/074106号パンフレット 特開2010−114964号公報
特許文献1および2に示されている非接触充電システムでは、多数のコイルが用いられており、システムが大型となるという問題があった。システムを小型化するためには、送電コイル3を電力発生回路1に直接接続し、受電コイル4を負荷回路6に直接接続する構成も考えられる。しかし、このような構成では、電力供給回路と送電コイル3とのインピーダンス整合、および、受電コイル4と負荷回路6とのインピーダンス整合が困難となるという問題があった。
本発明は、このような課題に対してなされたものである。すなわち、車両搭載用の二次電池を電磁波を用いて充電する機器を小型化すると共に、そのような機器のインピーダンス整合状態を良好にすることを目的とする。
本発明に基づいて構成される、車両搭載用二次電池を充電するための電磁波を受波する車両搭載用受電器望ましくは、導線で形成された非共振ループと、前記車両搭載用二次電池に対する充電回路と前記非共振ループとの間に接続され、前記非共振ループと共に共振回路を形成するインピーダンス整合回路と、を備え、前記インピーダンス整合回路は、前記非共振ループにおける2つの接続端の間に接続されたキャパシタを少なくとも含む。
また、本発明に基づいて構成される、受波された電磁波によって充電を行う電動車両に向けて、電力伝送用の電磁波を送波する車両用送電器望ましくは、導線で形成された非共振ループと、電力を発生する電力発生回路と、前記非共振ループとの間に接続され、前記非共振ループと共に共振回路を形成するインピーダンス整合回路と、を備え、前記インピーダンス整合回路は、前記非共振ループにおける2つの接続端の間に接続されたキャパシタを少なくとも含む。
また、本発明は、導線で形成された2つの非共振ループと、各非共振ループに接続されるインピーダンス整合回路と、を備える非接触電力伝送システムの構成方法において、導線で形成された2つの共振ループによって形成される結合共振回路の等価回路を原型等価回路として決定するステップと、2つの前記非共振ループ、および、前記インピーダンス整合回路によって形成される結合共振回路の等価回路が、前記原型等価回路に一致するよう、前記インピーダンス整合回路の回路定数を決定するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、車両搭載用の二次電池を電磁波を用いて充電する機器を小型化すると共に、そのような機器のインピーダンス整合状態を良好にすることができる。
本発明の実施形態に係る非接触充電システムの構成を示す図である。 送電側整合部および送電コイル、ならびに、受電コイルおよび受電側整合部の回路図である。 送電側整合部の実体回路図である。 送電側整合部の実体回路図である。 電磁気的に結合する2つの共振ループを示す図である。 電磁気的に結合する2つの共振ループの等価回路を示す図である。 原型等価回路を示す図である。 影像インピーダンスの周波数特性の例を示す図である。 磁界主結合方式の原型等価回路を示す図である。 非共振ループ型回路の等価回路を示す図である。 従来の非接触充電システムの構成を示す図である。
(1)非接触充電システムの構成
図1には、本発明の実施形態に係る非接触充電システムの構成が模式的に示されている。このシステムは、駐車場、サービスステーション等、電動車両20を停車させる場所に非接触充電用の電力供給装置10を設けたものである。電力供給装置10は、充電エリア32下方に配置された送電コイル18を備えている。電動車両20は、受電コイル22を備えており、充電のときには送電コイル18の上方に受電コイル22が位置するよう停車する。電力供給装置10は、送電コイル18から電力伝送用の電磁波を送波する。電動車両20は、受電コイル22において受波された電磁波に基づく電力によって、電動車両20に搭載された二次電池30を充電する。
非接触充電システムの具体的な構成について説明する。電力供給装置10は、電力発生回路12、同軸ケーブル14、送電側整合部16、および送電コイル18を備える。電力発生回路12は、充電エリア32またはその近傍、あるいは充電エリア32の近傍の建造物内に設置されている。電力発生回路12には、同軸ケーブル14および送電側整合部16を介して送電コイル18が接続されている。
送電側整合部16および送電コイル18は、電力伝送用の電磁波を送波する送電器としての機能を有する。送電コイル18には、送波する電磁波の波長よりも短い導線を周回させた非共振ループが用いられる。この非共振ループの1次共振周波数は、送波する電磁波の周波数よりも高い。非共振ループの巻数は、薄型化の観点から1回としてもよいが、複数回であってもよい。送電コイル18は、充電エリア32における電動車両20が停車する面と、導線が周回する面とがほぼ平行となるよう配置されている。
送電側整合部16は、送電コイル18と共に共振回路を形成し、さらに、同軸ケーブル14の接続端から送電側整合部16を臨んだインピーダンスと、電力発生回路12側を臨んだインピーダンスとを整合させる。
電動車両20は、受電コイル22、受電側整合部24、同軸ケーブル26、充電回路28、および、二次電池30を備える。受電コイル22は、受電側整合部24および同軸ケーブル26を介して充電回路28に接続され、充電回路28には二次電池30が接続されている。受電コイル22および受電側整合部24は、電力伝送用の電磁波を受波する受電器としての機能を有する。
受電コイル22には、送電コイル18と同様、受波する電磁波の波長よりも短い導線を周回させた非共振ループが用いられる。この非共振ループの1次共振周波数は、受波する電磁波の周波数よりも高い。非共振ループの巻数は、薄型化の観点から1回としてもよいが、複数回であってもよい。受電コイル22は、充電エリア32における電動車両20が停車する面と、導線が周回する面とがほぼ平行となるよう電動車両20内に配置されている。
受電側整合部24は、受電コイル22と共に共振回路を形成し、さらに、同軸ケーブル26の接続端から受電側整合部24を臨んだインピーダンスと、充電回路28側を臨んだインピーダンスとを整合させる。
(2)送電側整合部および受電側整合部の構成
図2(a)には、送電側整合部16および送電コイル18の回路図が示されている。送電側整合部16は、共振整合用インダクタ34−1、共振整合用インダクタ34−2および共振整合用キャパシタ36を備える。共振整合用インダクタ34−1は、送電側端子T1と送電コイル18の一端との間に接続されている。共振整合用インダクタ34−2は、送電側端子T2と送電コイル18の他端との間に接続されている。共振整合用キャパシタ36は、送電コイル18の両端に接続されている。
図2(b)には、受電側整合部24および受電コイル22の回路図が示されている。受電側整合部24は、共振整合用インダクタ38−1、共振整合用インダクタ38−2および共振整合用キャパシタ40を備える。共振整合用インダクタ38−1は、受電側端子S1と受電コイル22の一端との間に接続されている。共振整合用インダクタ38−2は、受電側端子S2と受電コイル22の他端との間に接続されている。共振整合用キャパシタ40は、受電コイル22の両端に接続されている。
ここでは、送電側整合部16および受電側整合部24において、共振整合用インダクタを用いた構成について説明した。設計条件によっては、共振整合用インダクタの箇所を短絡し、共振整合用キャパシタのみを用いる構成が可能である。
後述するように、送電側整合部16および受電側整合部24の各回路定数は、結合共振する2つの共振ループに特性を近似させる等価回路近似法に基づき決定する。この等価回路近似法においては、初めに、結合共振する2つの共振ループを原型回路として定める。そして、その2つの共振ループの等価回路を原型等価回路として決定する。一方、送電側整合部16、送電コイル18、受電コイル22、および、受電側整合部24についても等価回路を導き出し、その等価回路が上記の原型等価回路に一致するよう各設計定数を決定する。
原型等価回路に対応する共振ループは、共振ループを形成する導線が1波長程度の長さを有するため、非接触充電システムが大型になるという欠点を有する。本実施形態に係る等価回路近似法によれば、送電コイル18および受電コイル22に非共振ループを用いることで、非接触充電システムを小型化することができる。
図3には、送電側整合部16の実体回路図が示されている。送電側整合部16は、同軸コネクタ44、バラン46、共振整合用インダクタ34−1、34−2、共振整合用キャパシタ36が実装される回路基板42を備える。図2に示される構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付する。
同軸ケーブル14の外導体および内導体は、それぞれ、同軸コネクタ44の外導体および内導体に接続されている。同軸コネクタ44の外導体および内導体は、それぞれ、バラン46の接地端子および不平衡端子に接続されている。共振整合用インダクタ34−1の一端は、基板パターン48によって、バラン46の2つの平衡端子の一方に接続され、共振整合用インダクタ34−1の他端は、基板パターン48によって、送電コイル18の一端に接続されている。共振整合用インダクタ34−2の一端は、基板パターン48によって、バラン46の2つの平衡端子の他方に接続され、共振整合用インダクタ34−2の他端は、基板パターン48によって、送電コイル18の他端に接続されている。共振整合用キャパシタ36は、基板パターン48によって送電コイル18の両端に接続されている。
同軸ケーブル14が不平衡モードの伝送を行うのに対し、送電コイル18は平衡モードの入力端子を有する。そこで、バラン46は、不平衡モードによる伝送形態を平衡モードの伝送形態に変換し、同軸ケーブル14と送電コイル18との間で伝送モード変換を行う。
なお、同軸ケーブル14と送電コイル18との間の伝送モード不整合が問題とならない場合には、図4に示されるように、バランを用いない構成としてもよい。この場合、送電コイル18の一端と同軸コネクタ44の内導体との間には、図2および図3の共振整合用インダクタ34−2および34−2に対し2倍のインダクタンスを有する共振整合用インダクタ34−3が接続される。また、送電コイル18の他端は同軸コネクタ44の外導体に接続される。
ここでは、図3および図4を参照し、電力供給装置10における送電側整合部16について具体的な構成例を説明した。電動車両20における受電コイル22と同軸ケーブル26とを接続する受電側整合部24についても、送電側整合部16と同様の構成を採用することができる。
(3)非接触充電システムの動作
非接触充電システムの動作について図1に戻って説明する。電力発生回路12は、電力伝送用に割り当てられた周波数fpの電力を同軸ケーブル14を介して送電側整合部16および送電コイル18に供給する。送電コイル18は、電力発生回路12から供給された電力に基づいて周波数fpの電磁波を送波する。
受電コイル22は、送電コイル18から送波された周波数fpの電磁波を受波する。受電コイル22および受電側整合部24は、受波した電磁波に基づく電力を同軸ケーブル26を介して充電回路28に出力する。充電回路28は、受電コイル22および受電側整合部24から与えられた電力を直流電力に変換し、二次電池30に供給する。これによって二次電池30の充電が行われる。
送電コイル18から受電コイル22への電力伝送は、送電側整合部16、送電コイル18、受電コイル22および受電側整合部24による結合共振によって行われる。すなわち、電動車両20が、送電コイル18の上方に受電コイル22が位置するよう停車することで、送電コイル18と受電コイル22とが電磁気的に結合可能となる。送電コイル18は、送電側整合部16と共に送電側の共振回路を形成し、受電コイル22は、受電側回路24と共に受電側の共振回路を形成する。そして、これらの共振回路が結合共振し、送電コイル18から受電コイル22への電力伝送が行われる。これによって、送電コイル18と受電コイル22とを機械的に接触させることなく、電力供給装置10から電動車両20に電力を供給することができる。
本実施形態に係る非接触充電システムにおいては、送電コイル18および受電コイル22には、伝送される電磁波の波長よりも短い導線を周回させた非共振ループが用いられる。さらに、送電側整合部16および受電側整合部24は、それぞれ、電力発生回路12と送電コイル18とのインピーダンス整合、および、受電コイル22と充電回路28とのインピーダンス整合を行う。これによって、送電コイル18および受電コイル22を小型化してシステムを小型化すると共に、インピーダンス整合状態を良好にすることができる。
(4)等価回路近似法
(A)概要
等価回路近似法は、結合共振する2つの共振ループに特性が近似されるよう、送電側整合部16、送電コイル18、受電コイル22、および、受電側整合部24(以下、非共振ループ型回路とする。)の設計定数を決定するものである。この方法においては、初めに、結合共振する2つの共振ループを原型回路として定め、その等価回路を原型等価回路として決定する。一方、非共振ループ型回路についても等価回路を導き出し、その等価回路が原型等価回路に一致するよう、非共振ループ型回路の設計定数を決定する。
(B)原型等価回路の決定
(B−1)原型回路および原型等価回路
図5には、電磁気的に結合する2つの共振ループ50および52が原型回路として示されている。各共振ループの1周の長さはおよそ1波長であり、配置位置に応じて2つの共振ループが結合共振する。図5に示される例では、各共振ループにおいて導線が周回する平面は平行であるものとし、共振ループ間の距離をdとしている。また、aは各ループの半径を示し、rは導線断面の半径を示す。
図6には2つの共振ループの等価回路が示されている。送電側端子T1およびT2は、共振ループ50の接続端に対応し、受電側端子S1およびS2は、共振ループ52の接続端に対応する。この2共振ループ等価回路は左右対称の構成を有する。左半分は、インダクタL0、インダクタL1およびキャパシタC1による並列接続回路L11、ならびに、インダクタL2およびキャパシタC2による並列接続回路L22を備える。インダクタL0の一端は送電側端子T1に接続されている。インダクタL0の他端と送電側端子T2との間には、並列接続回路L11が接続されている。さらに、インダクタL0の他端には、並列接続回路L22の一端が接続されている。
同様に、右半分においては、インダクタL0の一端は受電側端子S1に接続されている。インダクタL0の他端と受電側端子S2との間には、並列接続回路L11が接続されている。さらに、インダクタL0の他端には、並列接続回路L22の一端が接続されている。また、送電側端子T2および受電側端子S2は、共通帰線Gによって接続され、左側の並列接続回路L22と右側の並列接続回路L22とは直列接続されている。
2共振ループ等価回路は、図7に示される原型等価回路に変形することができる。この原型等価回路は、誘導性T型回路54と容量性Π型回路56とを並列接続し、左右にインダクタL0を直列接続したものである。誘導性T型回路54は、左右のシリーズインダクタLaおよびシャントインダクタLbからなる。
左側のインダクタL0の一端は送電側端子T1に接続され、左側のインダクタL0の他端は左側のシリーズインダクタLaの一端に接続されている。右側のインダクタL0の一端は受電側端子S1に接続され、右側のインダクタL0の他端は右側のシリーズインダクタLaの一端に接続されている。左右のシリーズインダクタLaは直列に接続され、これらの接続節点と共通帰線Gとの間には、シャントインダクタLbが接続されている。誘導性T型回路54の左右のシリーズインダクタLaはLs−Lmのインダクタンスを有し、誘導性T型回路54のシャントインダクタLbは、Lmのインダクタンスを有する。
容量性Π型回路56は、左右のシャントキャパシタCaおよびシリーズキャパシタCbからなる。左側のシャントキャパシタCaは、左側のインダクタL0および左側のシリーズインダクタLaの接続節点と、送電側端子T2との間に接続されている。右側のシャントキャパシタCaは、右側のインダクタL0および右側のシリーズインダクタLaの接続節点と、受電側端子S2との間に接続されている。シリーズキャパシタCbは、左右のシャントキャパシタCaの上側の各一端の間に接続されている。容量性Π型回路56の左右のシャントキャパシタCaは、Cs−Cmのキャパシタンスを有し、容量性Π型回路56のシリーズキャパシタCbは、Cmのキャパシタンスを有する。
ここで、後述のL1、L2、C1、およびC2を用いて、インダクタンスLsおよびLmは、(数1)によって表され、キャパシタンスCsおよびCmは、(数2)によって表される。
Figure 0005829923
Figure 0005829923
このようにして、図6の2共振ループ等価回路から図7の原型等価回路を導くことができる。原型等価回路の具体的な各回路定数は、その影像インピーダンスの周波数特性が所望の特性となるよう決定する。
(B−2)原型等価回路の影像インピーダンス
ここでは、影像インピーダンス理論の観点から、原型等価回路のインピーダンス特性について説明する。影像インピーダンスは、送電側端子T1およびT2にインピーダンスZ1を接続し、受電側端子S1およびS2にインピーダンスZ2を接続した場合において、送電側端子T1およびT2から原型等価回路側を臨んだインピーダンスがZ1となり、受電側端子S1およびS2から、原型等価回路側を臨んだインピーダンスがZ2となるようなインピーダンスZ1およびZ2として定義される。本明細書において検討している原型等価回路は左右対称であるため、影像インピーダンスZ1およびZ2は等しくなり、以下の説明においてはZI(=Z1=Z2)と表すものとする。
ここで、図6の原型等価回路を対称節点H1およびH2で折半し、対称節点H1およびH2を開放した場合において、送電側端子T1およびT2から原型等価回路側を臨んだインピーダンスを偶励振インピーダンスZopenとする。また、対称節点H1およびH2を短絡した場合において、送電側端子T1およびT2から原型等価回路側を臨んだインピーダンスを奇励振インピーダンスZshortとする。この場合、影像インピーダンスZI、偶励振インピーダンスZopen、および奇励振インピーダンスZshortの間には、次の(数3)に示すような関係がある。
Figure 0005829923
偶励振インピーダンスZopenには、共振周波数fseおよび反共振周波数fpeがあり、奇励振インピーダンスZshortには、共振周波数fsoおよび反共振周波数fpoがある。(数3)は、共振周波数fseおよびfso、ならびに、反共振周波数fpeおよびfpoを用いて、一般的に(数4)のように表される。
Figure 0005829923
図8には、fseおよびfpoが、fpeより大きくfsoより小さい場合について、(数4)で与えられる影像インピーダンスの周波数特性の例が示されている。これは、後述する磁界主結合方式についての周波数特性である。実線は、影像インピーダンスZIが実数となる周波数範囲における特性を示し、破線は影像インピーダンスZIが虚数となる周波数範囲における特性を示す。
影像インピーダンス理論の分野において広く知られているように、影像インピーダンスが実数である周波数範囲においては、信号源インピーダンスおよび負荷インピーダンスが影像インピーダンスに一致するときに整合条件が成立する。したがって、使用周波数において影像インピーダンスが実数となり、その影像インピーダンスが取り得る範囲が広い程、広い範囲に亘ってインピーダンス整合条件を成立させることができる。
これを図8の周波数特性の例で検討すると、fse<fpoが成立する場合には、fpe<f<fseが成立する周波数範囲、およびfpo<f<fsoが成立する周波数範囲において影像インピーダンスが実数となり、インピーダンス整合条件を成立させることが可能であることが図8(a)から明らかである。また、fpo<fseが成立する場合には、fpe<f<fpoが成立する周波数範囲、およびfse<f<fsoが成立する周波数範囲でインピーダンス整合条件を成立させることが可能であることが図8(b)から明らかである。
(B−3)原型等価回路と共振周波数および反共振周波数との関係
原型等価回路の各回路定数は、具体的には、次の(数5)〜(数11)のように共振周波数および反共振周波数を用いて表される。これらの関係は、リアクタンス関数である偶励振インピーダンスZopenを連分数展開した式、ならびに、リアクタンス関数である奇励振インピーダンスZshortを連分数展開した式から導くことができる。
したがって、影像インピーダンスZIについて所望の周波数特性を決定することにより、その共振周波数および反共振周波数を定め、さらに、偶励振の低周波インダクタンスLlfeを定めると、(数1)、(数2)、(数5)〜(数11)に基づいて、図7の原型等価回路の回路定数を決定することができる。
Figure 0005829923
Figure 0005829923
Figure 0005829923
Figure 0005829923
Figure 0005829923
ここで、L1oおよびC1oは、次の(数10)および(数11)によって与えられる。
Figure 0005829923
Figure 0005829923
(B−4)磁界主結合方式の原型等価回路
2つの共振ループの結合係数kについて、次の(数12)の関係が成立する方式は、磁界主結合方式と称される。本実施形態に係る非接触充電システムは磁界主結合方式を採用する。なお、(数12)おいて不等号を逆にした関係が成立するものは電界主結合方式と称される。
Figure 0005829923
非共振ループ型回路においては、Cm≒0として近似できる。この場合、原型等価回路は、図7の原型等価回路についてキャパシタCb=Cmの箇所を開放した図9の等価回路となる。本実施形態においては、図9に示される磁界主結合方式の原型等価回路に非共振ループ型回路の等価回路を一致させることとなる。
(C)非共振ループ型回路
(C−1)非共振ループ型回路の等価回路
図10には、非共振ループ型回路の等価回路が示されている。図9に示される原型等価回路の回路素子と区別するため、図10においては符号の右上に「D」の符号を付する。送電側整合部16は、共振整合用インダクタL0 Dおよび共振整合用キャパシタCa Dを備える。共振整合用インダクタL0 Dの一端は、送電側端子T1 Dに接続されている。共振整合用キャパシタCa Dは、共振整合用インダクタL0 Dの他端と送電側端子T2 Dとの間に接続されている。
同様に、受電側整合部24は、共振整合用インダクタL0 Dおよび共振整合用キャパシタCa Dを備える。共振整合用インダクタL0 Dの一端は、受電側端子S1 Dに接続されている。共振整合用キャパシタCa Dは、共振整合用インダクタL0 Dの他端と送電側端子S2 Dとの間に接続されている。
送電コイル18および受電コイル22は、左右のシリーズインダクタLa DおよびシャントインダクタLb Dからなる誘導性T型回路58によって表されている。左側のシリーズインダクタLa Dの一端は、送電側整合部16の共振整合用キャパシタCa Dの上側の一端に接続され、右側のシリーズインダクタLa Dの一端は、受電側整合部24の共振整合用キャパシタCa Dの上側の一端に接続されている。左右のシリーズインダクタLa Dの接続節点と共通帰線Gとの間には、シャントインダクタLb Dが接続されている。左右のシリーズインダクタLa DはLs D−Lm Dのインダクタンスを有し、シャントインダクタLb Dは、Lm Dのインダクタンスを有する。
(C−2)非共振ループ型回路の回路定数の決定
図10に示された非共振ループ型回路の等価回路は、図9に示された磁界主結合方式の原型等価回路と同一の構成を有する。そこで、図10に示された各回路素子の定数を、図9に示された各回路素子の定数に一致させることで、非共振ループ型回路の伝送特性を、2つの共振ループによる伝送特性に近似させることができる。
具体的には、送電コイル18を構成する非共振ループ、および受電コイル22を構成する非共振ループについて定まるインダクタンスLs DおよびLm Dが、それぞれ、図9に示された誘導性T型回路54のインダクタンスLsおよびLmに一致するよう、送電コイル18および受電コイル22の形状および位置を決定する。
また、送電側整合部16および受電側整合部24の共振整合用インダクタL0 Dのインダクタンスは、図9に示される原型等価回路のインダクタL0のインダクタンスに一致させる。さらに、送電側整合部16および受電側整合部24の共振整合用キャパシタCa Dのキャパシタンスは、図9に示される原型等価回路のキャパシタCaのキャパシタンスに一致させる。
このようにして決定された共振整合用インダクタL0 Dのインダクタンスの半分の値を、図2および図3に記載の共振整合用インダクタ34−1、34−2、38−1および38−2のインダクタンスとする。また、このようにして決定された共振整合用キャパシタCs Dのキャパシタンスを、図2および図3に記載の共振整合用のキャパシタ36および40のキャパシタンスとする。
(D)共振整合用インダクタを用いない構成例
上記では、送電側整合部16および受電側整合部24に、共振整合用インダクタが用いられた構成について説明した。送電コイル18および受電コイル22の構成によっては、共振整合用インダクタの箇所を短絡し、共振整合用キャパシタのみを用いる構成とすることも可能である。その場合、原型等価回路の影像インピーダンスは、(数13)のように表され、(数13)におけるCsは(数14)のように表される。
Figure 0005829923
Figure 0005829923
また、周波数fp=(fse1/2における影像インピーダンスZI=R0は、(数15)のように表される。
Figure 0005829923
(表1)には2つの共振ループ間の距離dを変化させたときの原型等価回路におけるインダクタンスLs、Lm、結合係数k、キャパシタンスCs、および、周波数fpにおける影像インピーダンスR0の計算結果が示されている。ただし、2つの非共振ループのそれぞれの半径をa=25cm、導線断面の半径をr=3.5mmとし、周波数fpを100kHzとした。この表より、例えば、整合インピーダンスを50Ωとするには、非共振ループ型回路の各回路定数を、d=0.6mの場合における各回路定数に一致させればよいことが明らかである。
Figure 0005829923
なお、上記では、電動車両について説明したが、本発明に係る非接触充電システムは、その他の電気機器における非接触電力伝送に用いることが可能である。
1,12 電力発生回路、2 給電側コイル、3,18 送電コイル、4,22 受電コイル、5 負荷側コイル、6 負荷回路、10 電力供給装置、14,26 同軸ケーブル、16 送電側整合部、20 電動車両、24 受電側整合部、28 充電回路、30 二次電池、32 充電エリア、34−1,34−2,38−1,38−2,34−3 共振整合用インダクタ、36,40 共振整合用キャパシタ、42 回路基板、44 同軸コネクタ、46 バラン、48 基板パターン、50,52 共振ループ、54,58 誘導性T型回路、56 容量性Π型回路。

Claims (1)

  1. 導線で形成された2つの非共振ループと、
    各非共振ループに接続されるインピーダンス整合回路と、
    を備える非接触電力伝送システムの構成方法において、
    導線で形成された2つの共振ループによって形成される結合共振回路の等価回路を原型等価回路として決定するステップと、
    2つの前記非共振ループ、および、前記インピーダンス整合回路によって形成される結合共振回路の等価回路が、前記原型等価回路に一致するよう、前記インピーダンス整合回路の回路定数を決定するステップと、
    を含むことを特徴とする非接触電力伝送システムの構成方法。
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