<第1の実施の形態>
図1及び図2は、本発明の第1の実施の形態における電子機器1000の構成を示している。図3は、本発明の第1の実施の形態における電子機器1000を筐体面側から見た正面図である。なお、図3は、カバー部140を筐体面に取り付けていない状態を示す。図4(a)は、本発明の第1の実施の形態における電子機器1000のカバー部140を筐体面に取り付けた状態を示す斜視図である。図4(b)は、図4(a)の電子機器1000の筐体面に取り付けられたカバー部140側を拡大して示した図である。
図2に示されるように、電子機器1000は、筐体100と、カード挿入口110と、プラグ受け穴120と、プラグ用コネクタ130と、カバー部140と、固定部材受け穴150と、ロック部材受け穴160と、ICカード用コネクタ170とを有して構成されている。また、図1に示されるように、ICカード200は、電子機器1000の筐体100内に収容される。また、図2に示されるように、電子機器1000の筐体面には、プラグ300、固定部材400及びロック部材500が取り付けられる。なお、筐体面とは、電子機器1000の筐体100の一側面のことであり、筐体100の一側面であればどこでもよい。
まず、図2及び図4を用いて、ICカード200、プラグ300、固定部材400及びロック部材500について説明する。その後、電子機器1000の各構成について、詳細に説明する。
図2に示されるように、ICカード200は、電子機器1000の筐体面に形成されたカード挿入口110に挿入され、筐体100内に挿抜可能に収容される。また、ICカード200は、カード挿入口110に挿入されたとき、電子機器1000の筐体100内にあるICカード用コネクタ170に収容され電気的に接続される。具体的には、ICカード200は端子(不図示)を有しており、ICカード200の端子がICカード用コネクタ170の端子(不図示)に接触して互いに電気的に接続する。また、後述するように、ICカード用コネクタ170は、電子機器1000の筐体100内にある電子基板等(不図示)と電気的に接続されている。従って、ICカード200がカード挿入口110に挿入されると、ICカード200の端子と電子基板等とがICカード用コネクタ170を介して電気的に接続される。これによって、ICカード200は、電子基板上の各種電子部品(不図示)によって、ICカード200内のデータの読み込みや書き込みが行われる。ICカード200は、例えば、SDカード、SIM(Subscriber Identity Module)カード、B−CAS(Bs-Conditional Access System)カードなどの集積回路(IC)等が組み込まれたカードである。
次に、図2を用いて、プラグ300について説明する。
図2に示されるように、プラグ300は、プラグ本体310と端子311を有する。プラグ300は、プラグ300及びプラグ受部131の間に後述のカバー部140を介在させて、プラグ受部131に挿入される。具体的には、プラグ300の端子311は、カバー部140のプラグ開口部141、プラグ受け穴120を介して、プラグ用コネクタ130のプラグ受部131に挿入され、プラグ用コネクタ130と電気的に接続する。プラグ300は、携帯電話やパーソナルコンピュータやモバイルルータなどに用いられる少なくとも電源を供給するための電源プラグである。また、後述するように、プラグ用コネクタ130は、筐体100内の電子基板等に電気的に接続されている。従って、プラグ300の端子311がプラグ受部131に挿入されると、プラグ300の端子311と電子基板等とが、プラグ用コネクタ130を介して電気的に接続される。また、プラグ300の端子311側でない端部(不図示)は、家庭用コンセント(不図示)やバッテリ(不図示)などの電源供給源に接続されている。これによって、プラグ300は、筐体100内の電子基板上の各種電子部品に電源を供給する。ここでは、プラグ300は、端子が1つある1端子(Pin)型の電源プラグを示しているが、1端子型に限らず2端子型でもよい。また、ここでは、プラグ300は、L字型の電源プラグを示しているが、L字型に限るものではない。また、プラグ300は、例えば、USB(Universal Serial Bus)プラグ等であってもよい。
図2に示されるように、プラグ本体310は、プラグ300の一端に設けられ、端子311を保持している。また、プラグ本体310の外周は、端子311の外周よりも大きい。
図2に示されるように、端子311は、プラグ本体310から突出するように設けられている。端子311は、プラグ300がプラグ受部131に挿入されたとき、プラグ受部131を介してプラグ用コネクタ130に電気的に接続される。
次に、図2及び図4を用いて、固定部材400について説明する。
図4に示されるように、固定部材400は、カバー部140の固定部材開口部142を介して筐体面の固定部材受け穴150に固定される。これにより、カバー部140は筐体面に着脱可能に固定して取り付けられる。また、固定部材400は、例えば、ネジ等である。しかしながら、固定部材400は、ネジに限定されるものではなく、カバー部140を筐体面に着脱可能に固定して取り付けるものであればよい。
次に、図1、2を用いて、ロック部材500について説明する。
図1、2に示されるように、ロック部材500は、カバー部140のロック部材開口部143を介して筐体面のロック部材受け穴160に固定される。また、ロック部材500は、例えば、ケンジントンロック(登録商標)等の電子機器の盗難防止のために一般的に使用されるセキュリティロックである。このロック部材500は、筐体面に取り付けられたカバー部140が第三者によって容易に取り外されることを防止するために用いられるものであり、必ずしも本発明に必要でない。
次に、図1〜4に基づいて、電子機器1000の構成の詳細について説明する。
図1〜4に示されるように、電子機器1000は、前述の通り、筐体100と、カード挿入口110と、プラグ受け穴120と、プラグ用コネクタ130と、カバー部140と、固定部材受け穴150と、ロック部材受け穴160と、ICカード用コネクタ170とを有して構成されている。電子機器1000は、例えば、携帯電話やパーソナルコンピュータやモバイルルータやデジタルテレビなどの電子機器であり、ICカードを筐体100内に収容するものである。
図1〜4に示されるように、筐体100は、電子機器1000の筐体本体であり、プラグ用コネクタ130やICカード用コネクタ170や電子基板等を収容している。筐体100の材料には、例えば、ポリスチレンやポリカーボネートやABS樹脂等の電子機器に一般的に用いられる合成樹脂を用いることができる。
図2及び図3に示されるように、カード挿入口110は、ICカード200を筐体100内に挿抜可能に収容するために筐体面に形成されている。また、カード挿入口110は、ICカード200の形状に対応した形状に形成されている。また、ここでは、カード挿入口110は、プラグ受部131と同一面上に設けられている例を示している。しかしながら、カード挿入口110は、必ずしもプラグ受部131と同一面上に設けられている必要はない。また、カード挿入口110は、ICカード用コネクタ170の位置に対応して筐体100に開口するように設けられる。
図2〜図4に示されるように、プラグ受け穴120は、プラグ300が挿入されるプラグ受部131の位置に対応して筐体100に開口するように設けられている。また、プラグ受け穴120の形状は、プラグ受部131の形状に対応して形成される。
図2〜図4に示されるように、プラグ用コネクタ130は、少なくとも電源を供給するためのプラグ300が挿抜可能に挿入されるプラグ受部131を有し、プラグ受部131を筐体面に露出するように筐体100内に設けられる。なお、プラグ用コネクタ130は、本発明のコネクタに相当する。プラグ用コネクタ130は、筐体100内の電子基板等に電気的に接続されている。
図2〜図4に示すように、プラグ受部131は、筐体面に露出されている。また、プラグ300がプラグ受部131に挿抜可能に挿入される。プラグ受部131は、プラグ300の端子311の形状に対応した形状に形成されている。また、ここでは、プラグ受部131は、カード挿入口110と筐体100の同一面上に露出されるように設けられている例を示している。しかしながら、プラグ受部131は、必ずしもカード挿入口110と同一面上に設けられている必要はない。
図1、2及び4に示されるように、カバー部140は、筐体面に着脱可能に取り付けられ、ICカード200を挿抜できないようにカード挿入口110の少なくとも一部を覆う。図2に示されるように、カバー部140は、プラグ開口部141と固定部材開口部142とロック部材開口部143とを有する。図1に示されるように、カバー部140は、固定部材400やロック部材500によって、筐体面に取り付けられる。このように、筐体面に取り付けられたカバー部140がカード挿入口110の少なくとも一部を覆うことで、ICカード挿入口110に挿入されたICカード200をカード挿入口110から抜きとることができなくなる。これにより、筐体100内に収容されたICカード200が、第三者によって抜き取られ、盗難されることを防止することができる。また、図4(a)、(b)に示されるように、ここでは、カバー部140は、カード挿入口110の全てを覆う例を示している。そのため、カード挿入口110に挿入されたICカード200を筐体面外側から確認することができないので、第三者によって、ICカード200が盗難されることをより一層防止することができる。また、プラグ300が、当該プラグ300及びプラグ受部131の間にカバー部140を介在させて、プラグ受部131に挿入されたとき、カバー部140は、プラグ300及びプラグ受部131の間で保持される。これにより、カバー部140は、プラグ受部131にプラグ300が挿入されている間は筐体面から取り外すことができないので、通電中にカード挿入口110に挿入されたICカード200を抜き取ることができなくなる。その結果、ICカード200内のIC等に記録されているデータの損傷を防止することができる。また、カバー部140には、カード挿入口110に挿入されたICカード200が抜けないように、カード挿入口110を少なくとも一部覆うことができる剛性をもつ材料が用いられる。例えば、カバー部140の材料には、ステンレス鋼や真鍮や銅等の一般的に用いられる金属材料や、ポリスチレンやポリカーボネートやABS樹脂等の電子機器に一般的に用いられる合成樹脂を用いることができる。また、図2及び図3に示されるように、ここでは、カード挿入口110及びプラグ受部131が筐体100の同一面上に設けられている場合に、カバー部140の形状は、一例として平板状である例を示している。一方、カード挿入口110及びプラグ受部131が筐体100の同一面上には設けられていない場合、カバー部140の形状は、プラグ300及びプラグ受部131の間で保持され且つカード挿入口110に挿入されたICカード200が抜けないようにカード挿入口110を少なくとも一部を覆うことができる形状に形成される。
図1、2及び4に示されるように、プラグ開口部141は、プラグ300及びプラグ受部131の形状に応じて、カバー部140に形成されている。なお、プラグ開口部141は、本発明の開口部に相当する。プラグ開口部141は、カバー部140が筐体面に取り付けられたとき、プラグ受け穴120及びプラグ受部131の位置に対応する位置に設けられる。図1及び図2に示されるように、ここでは、プラグ開口部141の外周部の大きさは、プラグ本体310の端子311の外周より大きく、且つプラグ本体310における端子311の根元部側の最大外周よりも小さくなるように形成されている。これにより、カバー部140が筐体面に取り付けられた状態で、プラグ300がプラグ受部131に挿入されたとき、カバー部140が、プラグ開口部141の外周部で、プラグ300のプラグ本体310とプラグ受部131との間に保持される。
図1、2及び図4に示されるように、固定部材開口部142は、固定部材400の形状に応じて、カバー部140に形成されている。固定部材開口部142は、カバー部140が筐体面に取り付けられたとき、固定部材受け穴150の位置に対応する位置に設けられる。
図1、2及び図4に示されるように、ロック部材開口部143は、ロック部材500の形状に応じて、カバー部140に形成されている。ロック部材開口部143は、カバー部140が筐体面に取り付けられたとき、ロック部材受け穴160の位置に対応する位置に設けられる。
図1〜4に示されるように、ICカード用コネクタ170は、電子機器1000の筐体100内に設けられ、カード挿入口110から挿入されるICカード200を収容する。ICカード用コネクタ170の形状は、ICカード200の形状に対応している。また、ICカード用コネクタ170は、ICカード200の端子に対応する端子を有しており、ICカード200の端子と互いに接触して電気的に接続する。また、ICカード用コネクタ170の端子は、電子機器1000の筐体100内にある電子基板等と電気的に接続されている。
次に、図1、2及び4を用いて、カバー部140を電子機器1000の筐体面に取り付ける方法について説明する。
図2に示されるように、まず、ICカード200をカード挿入口110に挿入し、筐体100内のICカード用コネクタ170に収容する。そして、図4(a)に示されるように、カバー部140を、固定部材400によって筐体面に取り付ける。このとき、固定部材400を、固定部材開口部142を介して固定部材受け穴150に、ネジ止めにより取り付ける。次に、図1、2に示されるように、プラグ300の端子311を、カバー部140のプラグ開口部141、プラグ受け穴120を介して、プラグ用コネクタ130のプラグ受部131に挿入する。これにより、プラグ300は、プラグ用コネクタ130と電気的に接続される。次に、図1、2に示されるように、ロック部材500を、ロック部材開口部143を介してロック部材受け穴160に嵌合して固定する。
次に、図1を用いて、ICカード200を筐体内に収容し、カバー部140及びプラグ300を筐体面に取り付けた際の電子機器1000の電気的な接続状態について説明する。
前述の通り、ICカード200がカード挿入口110に挿入されたとき、ICカード200の端子と筐体100内の電子基板等とがICカード用コネクタ170を介して電気的に接続される。これによって、ICカード200内のデータの読み込みや書き込みが、電子基板上の各種電子部品によって行われる。また、前述の通り、プラグ300の端子311がプラグ受部131に挿入されたとき、プラグ300の端子311と筐体100内の電子基板等とが電気的に接続される。これにより、プラグ300に接続された電源供給部から、筐体100内の電子基板上の各種電子部品に電源が供給される。
以上に説明したように、本発明の第1の実施の形態における電子機器1000は、カード挿入口110と、プラグ用コネクタ130と、カバー部140とを備えている。カード挿入口110は、ICカード200を筐体100内に挿抜可能に収容するために筐体面に形成される。プラグ用コネクタ130は、少なくとも電源を供給するためのプラグ300が挿抜可能に挿入されるプラグ受部131を有し、プラグ受部131を筐体面に露出するように筐体100内に設けられる。カバー部140は、筐体面に着脱可能に取り付けられ、カード挿入口110に挿入されたICカード200が抜けないようにカード挿入口110の少なくとも一部を覆う。
このように、筐体面に取り付けられたカバー部140がカード挿入口110の少なくとも一部を覆うので、ICカード挿入口110に挿入されたICカード200をカード挿入口110から抜きとることができなくなる。これにより、本発明にかかる電子機器1000によれば、筐体100内に収容されたICカード200が、第三者によって抜き取られ、盗難されることを防止することができる。
また、プラグ300が、プラグ300及びプラグ受部131の間にカバー部140を介在させて、プラグ受部131に挿入されたとき、カバー部140は、プラグ300及びプラグ受部131の間で保持される。プラグ開口部141は、プラグ300及びプラグ受部131の形状に応じて、カバー部140に形成される。
このように、プラグ受部131にプラグ300が挿入されているとき、カバー部140は、プラグ300及びプラグ受部131の間で保持されるので、筐体面から取り外すことができない。そのため、筐体100内に収容されたICカード200は、無通電時にのみ抜き取ることが可能となる。その結果、通電中のICカード200の筐体100への挿抜を防止でき、ICカード200内のIC等に記録されているデータの損傷を防止することができる。
したがって、本発明の第1の実施の形態における電子機器1000によれば、ICカード200の盗難及びICカード200内のIC等に記録されているデータの損傷を防止することができる。
また、本発明の第1の実施の形態における電子機器1000において、カード挿入口110及びプラグ受部131は、筐体100の同一面上に設けられる。これにより、カード挿入口110とプラグ受部131をより簡単に形成することができる。また、カード挿入口110とプラグ受部131とを近接して形成することができ、カバー部140をより小さくすることができる。
また、本発明の第1の実施の形態における電子機器1000において、カバー部140は、カード挿入口110の一部ではなく全てを覆ように形成されてもよい。その場合、カード挿入口110に挿入されたICカード200を筐体面外側から確認することができないので、第三者によって、ICカード200が盗難されることをより一層防止することができる。
また、本発明の第1の実施の形態における電子機器1000において、ロック部材500は、カバー部140のロック部材開口部143を介して筐体面のロック部材受け穴160に固定される。これにより、筐体面に取り付けられたカバー部140が第三者によって容易に取り外されることを防止することができ、筐体100内に収容されたICカード200が、第三者によって盗難されることをより一層防止することができる。
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態における電子機器1000Aについて、図5に基づいて説明する。図5(a)は、本発明の第2の実施の形態におけるカバー部140Aを示す斜視図である。図5(b)は、カバー部140Aを筐体面に取り付ける前の状態を示す図である。図5(c)は、カバー部140Aを筐体面に取り付けた後の状態を示す図である。図5(d)は、図5(c)のA−A切断線を含み筐体面に対して略垂直な面で切断した断面図である。なお、図5では、図1〜4で示した各構成要素と同等の構成要素には、図1〜4に示した符号と同等の符号を付している。
図5(b)、(c)に示されるように、電子機器1000Aは、筐体100Aと、カード挿入口110と、プラグ受け穴120と、プラグ用コネクタ130と、カバー部140Aと、固定部材受け穴150と、ロック部材受け穴160と、ICカード用コネクタ170と、第2の係止部180とを備えている。また、カバー部140Aは、プラグ開口部141と、固定部材開口部142と、ロック部材開口部143と、第1の係止部144とを備えている。なお、図5(b)、(c)において、プラグ用コネクタ130とICカード用コネクタ170は、図示していない。しかしながら、プラグ用コネクタ130とICカード用コネクタ170は、図1〜4で示した電子機器1000と同様に、電子機器1000Aの筐体100A内に設けられている。また、図示しないが、図1〜4で示した電子機器1000と同様に、電子機器1000Aは、ICカード200を筐体100A内に収容し、プラグ300が取り付けられる。
図2と図5(a)及び図5(d)とを対比する。図5(a)及び図5(d)では、電子機器1000Aは、カバー部140Aに形成された第1の係止部144と、筐体面に形成され、第1の係止部144と互いに係止し合う第2の係止部180とを備えた点で、図2に示される電子機器1000と互いに相違する。以下の説明では、図1〜4で示した構成と同等の構成については、説明を省略する。
図5(a)で示されるように、第1の係止部144は、カバー部140Aの外周面から突出するように形成されている。また、図5(c)、(d)に示されるように、第1の係止部144が、後述の第2の係止部180に圧入されることにより、カバー部140Aは、電子機器1000Aの筐体面に取り付けられ保持される。また、ここでは、第1の係止部144を第2の係止部180に圧入して互いに係止し合う場合を示したが、第1の係止部144と第2の係止部180は、スナップフィット結合構造によって互いに係止し合う構成にしてもよい。また、ここでは、第1の係止部144は、カバー部140Aの外周面に1つ形成されている例を示している。しかしながら、第1の係止部144は、カバー部140Aの外周面に1つ以上形成されていてもよい。
図5(d)で示されるように、第2の係止部180は、筐体面のうちでカバー部140Aが取り付けられる面の外周部に、第1の係止部144が圧入するように凹状に形成されている。
以上の通り、本発明の第2の実施の形態における電子機器1000Aは、第1の係止部144及び第2の係止部180を備えている。また、第1の係止部144及び第2の係止部180は、第1の係止部144を第2の係止部180に圧入されることによって、互いに係止し合う。これにより、カバー部140Aは、筐体面に固定して保持され、容易に筐体面から取り外すことができなくなる。その結果、固定部材400やロック部材500を用いない場合であっても、カバー部140Aを筐体面に取り付けることができ、電子機器1000Aに取り付ける部品点数を減らすことができる。
<第3の実施の形態>
本発明の第3の実施の形態における電子機器1000Bについて、図6に基づいて説明する。
図6は、電子機器1000Bのカバー部140Bを筐体面に取り付ける取り付け構造を説明するための図である。図6(a)、(b)は、筐体面に取り付けられたカバー部140Bを電子機器1000Bの筐体100B内部から見た図である。図6(c)は、図6(b)を電子機器1000Bの筐体面側から見た図である。なお、図6では、図1〜5で示した各構成要素と同等の構成要素には、図1〜5に示した符号と同等の符号を付している。
電子機器1000Bは、筐体100Bと、カード挿入口110と、プラグ受け穴120と、プラグ用コネクタ130と、カバー部140Bと、固定部材受け穴150と、ロック部材受け穴160と、ICカード用コネクタ170と、第2の係止部180Aとを備えている。また、カバー部140Bは、プラグ開口部141と、固定部材開口部142と、ロック部材開口部143と、第1の係止部144Aとを備えている。なお、図6において、カード挿入口110と、プラグ受け穴120と、プラグ用コネクタ130と、固定部材受け穴150と、ロック部材受け穴160と、ICカード用コネクタ170は、図示していない。しかしながら、これらは、図1〜4で示した電子機器1000と同様の構成である。また、図示しないが、図1〜4で示した電子機器1000と同様に、電子機器1000Bは、ICカード200を筐体100B内に収容し、プラグ300が取り付けられる。
ここで、図5(a)及び(d)と図6(a)及び(b)とを対比する。図5(a)、(d)では、第1の係止部144は、カバー部140Aの外周面から突出するように形成され、第2の係止部180は、筐体面のうちでカバー部140Aが取り付けられる面の外周部に凹状に形成されている構成を採用していた。また、図5(d)では、第1の係止部144Aが、凹状に形成された第2の係止部180に圧入する構成を採用していた。これに対して、図6(a)、(b)に示されるように、第1の係止部144Aは、筐体面と略平行に移動することにより、第2の係止部180Aと互いに係止し合う構成としている。この点で両者は互いに相違する。以下の説明では、図1〜4で示した構成と同等の構成については、説明を省略する。
図6(a)、(b)に示されるように、第1の係止部144Aは、筐体面と略平行に移動することにより、第2の係止部180Aと互いに係止し合う。具体的には、図6(a)に示されるように、カバー部140Bを、筐体面に押し当てる。その後、図6(b)、(c)に示されるように、カバー部140Bを筐体面に対して略平行(図6(b)の矢印X方向)に移動させ、第1の係止部144Aと第2の係止部180Aとを互いに係止させ合う。第1の係止部144Aは、カバー部140Bのうち筐体面と向かい合う面に設けられていることが望ましい。しかしながら、第1の係止部144Aは、カバー部140Bの外周面に設けられてもよい。また、ここでは、第1の係止部144Aは、L字型に形成されているが、L字型に限るものではない。また、ここでは、第1の係止部144Aは、カバー部140Bに2つ形成されている例を示している。しかしながら、第1の係止部144Aは、カバー部140Bに少なくとも一つ形成されていればよい。
図6(a)、(b)に示されるように、第2の係止部180Aは、カバー部140Bが取り付けられる筐体100Bのうちで第1の係止部144Aに対応する位置に設けられている。また、第2の係止部180Aは、第1の係止部144Aの数に対応して筐体100Bに少なくとも1つ設けられる。また、ここでは、第2の係止部180Aは、L字型に形成されているが、L字型に限るものではない。
以上の通り、本発明の第3の実施の形態における電子機器1000Bは、第1の係止部144Aと第2の係止部180Aとを備え、第1の係止部144Aは、筐体面と略平行に移動することにより、第2の係止部180Aと互いに係止し合う。これにより、カバー部140Bは、筐体面に固定して保持され、容易に筐体面から取り外すことができなくなる。その結果、固定部材400やロック部材500を用いない場合であっても、カバー部140Bを筐体面に取り付けることができ、電子機器1000Bに取り付ける部品点数を減らすことができる。また、第1の係止部144Aは、カバー部140Bのうち筐体面と向かい合う面に設けられ、且つ第2の係止部180Aは、第1の係止部144Aと向かい合う位置に形成されてもよい。これにより、筐体面外側から第1の係止部144Aと第2の係止部180Aとが係止し合う状態を確認することができない。その結果、第三者は、カバー部140Bを容易に取り外すことができないので、筐体100B内に収容されたICカード200が盗難されることをより一層防止することができる。
<第4の実施の形態>
本発明の第4の実施の形態における電子機器1000Cについて、図7に基づいて説明する。
図7は、電子機器1000Cのカバー部140Cを筐体面に取り付ける取り付け構造を説明するための図である。図7(a)は、カバー部140Cを筐体面に取り付ける前の状態を示す図である。図7(b)は、第1の係止部144Bと第2の係止部180Bが嵌合した状態を示す図である。図7(c)は、図7(b)における第1の係止部144Bと第2の係止部180Bとが嵌合した状態を示す断面図である。図7(d)は、カバー部140Cを、電子機器1000Cの筐体面に取り付けた後の状態を示す図である。図7(e)は、図7(d)のB−B切断線を含み筐体面に対して略垂直な面で切断した断面図である。なお、図7では、図1〜6で示した各構成要素と同等の構成要素には、図1〜6に示した符号と同等の符号を付している。
電子機器1000Cは、筐体100Cと、カード挿入口110と、プラグ受け穴120と、プラグ用コネクタ130と、カバー部140Cと、固定部材受け穴150と、ロック部材受け穴160と、ICカード用コネクタ170と、第2の係止部180Bとを備えている。また、カバー部140Cは、プラグ開口部141と、固定部材開口部142と、ロック部材開口部143と、第1の係止部144Bとを備えている。なお、図7において、プラグ用コネクタ130と、ICカード用コネクタ170は、図示していない。しかしながら、これらは、図1〜4で示した電子機器1000と同様の構成である。また、図示しないが、図1〜4で示した電子機器1000と同様に、電子機器1000Cは、ICカード200を筐体100C内に収容し、プラグ300が取り付けられる。
ここで、図5(a)及び(d)と図7(a)〜(c)とを対比する。図5(a)及び(d)では、第1の係止部144は、カバー部140Aの外周面から突出するように形成され、第2の係止部180は、筐体面のうちでカバー部140Aが取り付けられる面の外周部に凹状に形成されている構成を採用していた。また、図5では、第1の係止部144は、凹状に形成された第2の係止部180に圧入する構成を採用していた。これに対して、図7(a)〜(c)に示されるように、第1の係止部144Bは、カバー部140Cのうち筐体面と向かい合う面に突出するように形成され、第2の係止部180Bは、筐体面のうち第1の係止部144Bと向かい合う位置に形成され、第1の係止部144Bと嵌合する構成としている。この点で両者は互いに相違する。以下の説明では、図1〜6で示した構成と同等の構成については、説明を省略する。
図7(a)、(b)に示されるように、第1の係止部144Bは、カバー部140Cのうち筐体面と向かい合う面に突出するように形成されている。また、ここでは、第1の係止部144Bは、カバー部140Cに2つ形成されている例を示している。しかしながら、第1の係止部144Bは、カバー部140Cのうち筐体面と向かい合う面に少なくとも1つ形成されていればよい。
図7(a)、(b)、(d)に示されるように、第2の係止部180Bは、筐体面のうち第1の係止部144Bと向かい合う位置に形成されている。また、第2の係止部180Bは、第1の係止部144Bと嵌合する嵌合穴である。また、第2の係止部180Bは、第1の係止部144Bの数に対応して筐体面に少なくとも1つ設けられる。
次に、カバー部140Cを筐体面に取り付ける方法について説明する。
図7(a)〜(c)に示されるように、カバー部140Cの一方の端部側に設けられた第1の係止部144Bを、対応する位置に設けられた第2の係止部180Bに嵌合させる。次に、図7(d)、(e)に示されるように、他方の第1の係止部144Bを、対応する位置に設けられた第2の係止部180Bに嵌合させる。これらにより、カバー部140Cは、電子機器1000Cの筐体面に取り付けられる。
以上の通り、本発明の第4の実施の形態における電子機器1000Cは、第1の係止部144B及び第2の係止部180Bを備えている。また、第1の係止部144B及び第2の係止部180Bは、第1の係止部144Bを第2の係止部180Bに嵌合させることによって互いに係止し合う。また、第1の係止部144Bは、カバー部140Cのうち筐体面と向かい合う面に突出するように形成され、第2の係止部180Bは、筐体面のうち第1の係止部144Bと向かい合う位置に形成される。これにより、筐体面外側から第1の係止部144Bと第2の係止部180Bとが係止し合う状態を確認することができない。その結果、第三者は、カバー部140Cを容易に取り外すことができないので、筐体100C内に収容されたICカード200が盗難されることをより一層防止することができる。
<第5の実施の形態>
本発明の第5の実施の形態における電子機器1000Dについて、図8に基づいて説明する。
図8は、電子機器1000Dのカバー部140Dを筐体面に取り付ける取り付け構造を説明するための図である。図8(a)は、カバー部140Dを筐体面に取り付ける前の状態を示す図である。図8(b)は、カバー部140Dを筐体面に取り付けた後の状態を示す図である。図8(c)は、図8(b)のD−D切断線を含み筐体面に対して略垂直な面で切断した断面図である。なお、図8では、図1〜4で示した各構成要素と同等の構成要素には、図1〜4に示した符号と同等の符号を付している。
電子機器1000Dは、筐体100Dと、カード挿入口110と、プラグ受け穴120と、プラグ用コネクタ130と、カバー部140Dと、固定部材受け穴150と、ロック部材受け穴160と、ICカード用コネクタ170と、一対の切り欠き190A及び190Bと、を備えている。また、カバー部140Dは、プラグ開口部141と、固定部材開口部142と、ロック部材開口部143とを備えている。なお、図8において、プラグ用コネクタ130と、ICカード用コネクタ170は、図示していない。しかしながら、これらは、図1〜4で示した電子機器1000と同様の構成である。また、図示しないが、図1〜4で示した電子機器1000と同様に、電子機器1000Dは、ICカード200を筐体100D内に収容し、プラグ300が取り付けられる。
ここで、図2と図8(a)とを対比する。図8(a)では、筐体100Dの筐体面のうちでカバー部140Dが取り付けられる面の外周部に一対の切り欠き190A及び190Bを構成した点で、図2に示した筐体100と相違する。以下の説明では、図1〜4で示した構成と同等の構成については、説明を省略する。
図8(a)〜(c)に示されるように、一対の切り欠き190A及び190Bは、筐体面のうちでカバー部140Dが取り付けられる面の外周部の一部に、筐体100Dの厚み方向に形成されている。なお、一対の切り欠き190A及び190Bは、本発明の第2の係止部に相当する。また、図8(a)〜(c)に示されるように、切り欠き190A及び190B間の長さC−Cは、カバー部140Dの長手方向の長さに対応している。また、図8(c)に示されるように、一対の切り欠き190A及び190Bの筐体100Dの厚み方向の幅は、カバー部140Dの厚みに対応している。図8(b)、(c)に示されるように、カバー部140Dの両端部が、一対の切り欠き190A及び190Bに差し込まれる。これにより、カバー部140Dが筐体面に取り付けられる。なお、カバー部140Dの両端部は、本発明の第1の係止部に相当する。
以上の通り、本発明の第5の実施の形態における電子機器1000Dは、筐体100Dの筐体面のうちでカバー部140Dが取り付けられる面の外周部に一対の切り欠き190A及び190Bを備えている。これにより、カバー部140Dの両端部が一対の切り欠き190A及び190Bに差し込まれたとき、カバー部140Dは、筐体面に固定して保持されるので、筐体面から容易に取り外すことができなくなる。その結果、固定部材400やロック部材500を用いない場合であっても、カバー部140Dを筐体面に取り付けることができ、電子機器1000Dに取り付ける部品点数を減らすことができる。
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。実施の形態は例示であり、本発明の主旨から逸脱しない限り、上述の実施の形態に対して、さまざまな変更、増減、組合せを加えてもよい。