JP5829103B2 - ロボットハンド - Google Patents

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Description

本発明は、物体を把持するためのロボットハンドに関する。
基部から延設された複数の指機構を備え、当該複数の指機構から物体に対して作用する力が、当該物体を安定に把持する観点から適当に制御されるように構成されているロボットハンドが提案されている(例えば特許文献1〜3参照)。
特開2005−329512号公報 特開2005−349491号公報 特開2008−119770号公報
しかし、複数の指機構から作用する力とは別の外力が作用している状態では、ロボットハンドによるこの物体の把持状態が不安定になる可能性がある。
そこで、本発明は、物体の把持状態の安定性のさらなる向上を図ることができるロボットハンドを提供することを解決課題とする。
前記課題を解決するための本発明のロボットハンドは、複数の接触要素と、前記複数の接触要素の相対的な位置及び姿勢のうち少なくとも一方が変化するように、前記複数の接触要素のうち少なくとも一部を駆動するように構成されている駆動機構と、前記各接触要素から物体に対する目標作用力を設定し、前記各接触要素から物体に対する作用力が前記目標作用力に一致するように前記駆動機構の動作を制御するように構成されている制御装置と、を備え、前記制御装置が、記物体に作用する外力と、前記物体と前記各接触要素との接触点における前記物体に対する前記各接触要素の作用力とに応じた前記物体の運動方程式から、前記各接触要素の前記物体に対する相対速度が0であるという仮定下で導出される、当該作用力についての連立漸化式を構成するそれぞれの漸化式の解を前記各接触要素と前記物体とが相対的に滑らないという摩擦拘束条件下で逐次探索する解探索処理を実行し、今回解と前回解との偏差が許容範囲に収まった場合、当該今回解を前記目標作用力として設定するように構成され、さらに、前記連立漸化式を構成するそれぞれの漸化式の今回解が前記摩擦拘束条件を満たしているか否かを判定し、当該判定結果が否定的である場合には前記摩擦拘束条件を満たすように当該今回解を補正した上で、当該今回解を用いて今回の前記解探索処理において未探索の他の漸化式の解の探索、及び次回の前記解探索処理を実行するように構成され、前記連立漸化式の各回の解探索処理において、前記連立漸化式を構成する複数の漸化式の解探索順位を変更した上で、当該変更後の順位にしたがって前記複数の漸化式の解を探索するように構成されていることを特徴とする。
本発明のロボットハンドによれば、各接触要素の物体に対する作用力についての連立漸化式の解探索処理が摩擦拘束条件下で実行されることによって目標作用力が設定される。この連立漸化式は、各接触点における各接触要素の物体に対する作用力及び相対速度と、物体に作用する外力との関係式から導出される。
連立漸化式の導出に際して、各接触要素の物体に対する相対速度が0であると仮定されるため、外力の影響等によって各接触要素が物体に対して動いている(滑っている又は離間している)不安定な状態で、物体が把持されるような解が目標作用力として設定されることが回避されうる。さらに「摩擦拘束条件」とは、各接触要素と物体とが相対的に滑らないという条件、すなわち各接触要素と物体との摩擦力が、各接触要素に対して物体を動かさない観点から適当な強さであるという条件である。
したがって、各接触要素から物体に対して作用する作用力が当該目標作用力に一致するようにロボットハンドの駆動機構の動作が制御されることにより、外力の影響によって各接触要素が物体に対して滑るような事態が回避され、当該物体の把持状態の安定化が図られる。
本発明のロボットハンドによれば、連立漸化式を構成する各漸化式の今回解について摩擦拘束条件の充足性が判定され、当該条件が充足されていない場合、当該条件を満足するように補正される。そして、漸化式の適宜補正された今回解が、今回の解探索処理において未探索の他の漸化式の解の探索、及び次回の解探索処理の実行に際して用いられる。
これにより、外力の影響等によって物体と各接触要素とが滑らないように、ロボットハンドが当該物体を把持する観点から適当な値に、連立漸化式の解を迅速に収束させることができる。このため、最終的な解が得られるまでに要する解探索処理の繰り返し回数の減少及び演算処理時間の短縮が図られる。よって、物体に作用する外力の変化などの状況変化に応じて、当該状況変化後においてロボットハンドが物体を安定に把持する観点から適当な解が迅速に探索されうる。
本発明のロボットハンドによれば、外力の影響等によって物体と各接触要素とが滑らないように、ロボットハンドが当該物体を把持する観点から適当な値に、連立漸化式の解を収束させる速度の向上が図られる。
本発明のロボットハンドは、前記制御装置が、前記連立漸化式の今回解を指定値に対して近づけるためのフィードバック項の追加によって補正した上で、当該今回解を用いて今回の前記解探索処理において未探索の他の漸化式の解の探索、及び次回の前記解探索処理を実行するように構成されていることを特徴とする。
本発明のロボットハンドによれば、ロボットハンドが当該物体を把持する観点から適当であり、かつ、指定値に一致する又は近い値に、連立漸化式の解を収束させる速度の向上が図られる。
本発明のロボットハンドは、前記制御装置が、最後の指定回数分の前記解探索処理を除く任意回数の前記解探索処理において、前記摩擦拘束条件の少なくとも一部を緩和した上で、当該緩和された摩擦拘束条件下で前記解探索処理を実行するように構成されていることを特徴とする。
本発明のロボットハンドによれば、解探索処理が繰り返される過程で最終段階を除く任意段階で一時的に摩擦拘束条件の少なくとも一部が緩和されることによって連立漸化式の解探索領域の拡張が図られる。このため、その後、本来の摩擦拘束条件下で解探索が実行されることによって、連立漸化式の解を適当値に収束させる速度の向上が図られる。
本発明のロボットハンドは、前記制御装置が、前記緩和後の摩擦拘束条件下での前記解探索処理の回数が増加するにつれて、前記摩擦拘束条件の緩和度合を低下させるように構成されていることを特徴とする。
本発明のロボットハンドは、前記制御装置が、前記任意回数の解探索処理において、前記複数の漸化式のうち解探索の順位が下がるにつれて、前記摩擦拘束条件の緩和度合を低下させるように構成されていることを特徴とする。
本発明のロボットハンドによれば、前記のように摩擦拘束条件の一時的緩和によって、連立漸化式の解が適当値から過剰に乖離してしまい、解の適当値への収束速度が低下する事態が回避される。
本発明の別のロボットハンドは、複数の接触要素と、前記複数の接触要素の相対的な位置及び姿勢のうち少なくとも一方が変化するように、前記複数の接触要素のうち少なくとも一部を駆動するように構成されている駆動機構と、前記各接触要素から物体に対する目標作用力を設定し、前記各接触要素から物体に対する作用力が前記目標作用力に一致するように前記駆動機構の動作を制御するように構成されている制御装置と、を備え、前記制御装置が、前記物体に作用する外力と、前記物体と前記各接触要素との接触点における前記物体に対する前記各接触要素の作用力とに応じた前記物体の運動方程式から、前記各接触要素の前記物体に対する相対速度が0であるという仮定下で導出される、当該作用力についての連立漸化式を構成するそれぞれの漸化式の解を前記各接触要素と前記物体とが相対的に滑らないという摩擦拘束条件下で逐次探索する解探索処理を実行し、今回解と前回解との偏差が許容範囲に収まった場合、当該今回解を前記目標作用力として設定するように構成され、さらに、最後の指定回数分の前記解探索処理を除く任意回数の前記解探索処理において、前記摩擦拘束条件の少なくとも一部を緩和した上で、当該緩和された摩擦拘束条件下で前記解探索処理を実行するように構成されていることを特徴とする。
本発明の一実施形態としてのロボットハンドの構成説明図。 図1のロボットハンドの詳細な構成説明図。 ロボットハンドの制御処理内容に関する説明図。 接触点座標系に関する説明図。 指先力及び指先速度に関する説明図。 ロボットハンドによる目標把持態様の計算実施例に関する説明図。
(ロボットハンドの構成)
図1に示されている本発明の一実施形態としてのロボットハンド1は、手の平部(基部)H、手の平部Hから延設されたN本の指機構F1〜FN、各指機構Fi(i=1〜N)を駆動する駆動機構を構成するモータ(図示略)並びに制御装置2を備えている。各指機構Fiは別個独立に屈伸可能とされ、また、ほぼ同様の構成とされている。
ロボットハンド1は、特開2010−264543号公報、特開2010−264544号公報及び特開2010−264545号公報等に記載されているように、ヒューマノイド型ロボットのハンドを構成してもよく、工場などにおいて用いられる作業用ロボットのハンドを構成してもよい。
例えば図2に示されているように、第i指機構Fiは、第1リンク部材Li1、第2リンク部材Li2及び第3リンク部材Li3を備えている。各指機構Fiは図示しない弾性カバーにより覆われていてもよい。第1リンク部材Li1、第2リンク部材Li2及び第3リンク部材Li3のそれぞれは、人間の手の人差指、中指等の基節、中節及び末節のそれぞれに相当する。
第1リンク部材Li1は、手の平部Hに対して第1軸axi1のまわりに回動可能な状態で、第1関節Ji1を介して手の平部Hに連結されている。第2リンク部材Li2は、第1リンク部材Li1に対して、第1軸axi1に対して垂直な第2軸axi2のまわりに回動可能な状態で、第2関節Ji2を介して第1リンク部材Li1に連結されている。第3リンク部材Li3は、第2リンク部材Li2に対して、第2軸axi2に対して平行な第3軸axi3のまわりに回動可能な状態で、第3関節Ji3を介して第2リンク部材Li2に連結されている。
第1関節Ji1、第2関節Ji2及び第3関節Ji3のそれぞれは、人間の手の人差指、中指の中手指節関節、近位指節間関節及び遠位指節間関節のそれぞれに相当する。
第i指機構Fiは第1関節Ji1に設けられたモータの動力により当該第1関節Ji1において手の平部Hに対して回動することができる。また、第1指機構Fiは第2関節Ji2及び第3関節Ji3のそれぞれに設けられたモータの動力により当該第2関節Ji2及び第3関節Ji3のそれぞれにおいて曲がることができる。各モータの動作は制御装置2により制御される。
第i指機構Fiの動作は、モータから動力伝達機構を介して第1リンク部材Li1、第2リンク部材Li2及び第3リンク部材Li3のそれぞれに伝えられる動力によって制御される。動力伝達機構は、ワイヤ及びプーリ等によって構成されてもよく、各指機構Fiを屈伸運動させるようにモータ等の動力を伝達するあらゆる構成が採用されうる。特開2010−264543号公報、特開2010−264544号公報及び特開2010−264545号公報に記載されているように、油圧式の駆動機構によって各指機構Fiが駆動されてもよい。
指機構Fiの本数Nは複数であれば任意に変更されうる。各指機構Fiの構成は前記のものに限定されない。例えば、各指機構Fiが有する関節の一部又は全部の自由度が「2」以上であってもよい。
N本の指機構F1〜FNのうち一部の指機構の構成が他の指機構の構成と異なっていてもよい。例えば、一部の指機構が3つのリンク部材と3つの関節とを備え(図1参照)、その他の指機構が人間の親指のように2つのリンク部材と2つの関節とを備えていてもよい。また、一の指機構のある関節の自由度が「1」であり(図1参照)、他の指機構の対応する関節の自由度が「2」以上であってもよい。
制御装置2はコンピュータ(プログラマブルコンピュータ)により構成されている。制御装置2はモータの動作制御処理のほか、解探索処理などの演算処理を実行するように構成されている。ここで、演算処理を実行するように構成されているとは、制御装置2を構成するCPU(中央演算処理)が、必要なソフトウェア及びデータをメモリ(記憶装置)から読み取り、当該ソフトウェアにしたがって当該演算処理を実行するようにプログラムされていることを意味する。
制御装置2は、各指機構Fiの指先部分に設けられた6軸力センサ(図示略)又は指腹部分に設けられた接触センサの出力に基づき、接触要素としての各指機構Fiのそれぞれから物体に作用する力(ベクトル)を検知する。そして、制御装置2は各指機構Fiから物体に作用する力が目標作用力に一致するように、各指機構Fiの駆動機構を構成するモータの動作を制御する。
なお、各指機構Fiのほか、手の平部Hも物体に対する接触要素を構成してもよい。この場合、手の平部Hにも、物体に対する作用力(ベクトル)を検知するための6軸力センサ又は接触センサが設けられる。
また、特許第4643429号公報に記載されているように、手の平部Hの一部が駆動機構により駆動される可動部材として構成され、手の平部Hの当該可動部材が接触要素を構成してもよい。この場合、可動部材に対して固定されている座標系が定義される。可動部材の位置及び姿勢を表わす制御信号又はセンサ信号に基づき、当該座標系の手の平座標系に対する相対位置及び姿勢が検知され、この可動部材の物体に対する接触点の位置が計算される。
(ロボットハンドの制御処理に用いられる定義)
制御装置2により実行されるロボットハンド1の制御処理に際して用いられる定義について説明する。
図4に示されているように、物体における第i指機構Fiとの接触点である第i接触点を原点とする第i接触点座標系が定義される。第i接触点座標系においては、第i接触点における物体表面の法線方向がz方向として定義され、第i接触点における物体表面の2つの直交する接線方向がx方向及びy方向として定義される。
第i接触点座標系における物体に対する第i指機構Fiの相対速度(第i指先速度)wiのz成分(第i指先法線速度)wizは、図5(a)右側に示されているように第i指機構Fiと物体とが離間しており、相対的に接近している状態では正値であると定義される。第i指先法線速度wizは、図5(a)左側に示されているように第i指機構Fiと物体とが当接している状態では0であると定義されている。
第i接触点座標系において、第i指機構Fiから物体に作用する力(第i指先力)λiのz成分(第i指先法線力)λizは、図5(a)右側に示されているように当該第i指機構と物体とが離間している状態では0であると定義される。第i指先法線力λizは、図5(a)左側に示されているように当該第i指機構と物体とが当接している状態では正値であると定義される。物体座標系又は世界座標系などの基準座標系における第i指機構Fiと物体との接触点がri=(xi,yi,zi)で表わされている。
第i指先速度wiのx成分(第i指先接線速度)wix及びy成分(同)wiyは、図5(b)右側に示されているように第i指機構Fiと物体とが相対的に滑っている(摩擦限界を超えている)状態ではその方向に応じて正値又は負値であると定義される。第i指先接線速度wix及びwiyは、図5(b)左側に示されているように第i指機構Fiと物体とが相対的に滑っていない(摩擦限界を超えていない)状態では0であると定義されている。
第i指先力λiのx成分(第i指先接線力)λix及びy成分(同)λiyは、図5(b)右側に示されているように第i指機構Fiと物体とが相対的に滑っている状態ではその方向に応じて正の許容摩擦力λixmax,λiymax又は負の許容摩擦力λixmin、λiyminであると定義される。第i指先接線力λix及びλiyは、図5(b)左側に示されているように第i指機構Fiと物体とが相対的に滑っていない状態では力の作用方向に応じて(λixmax,λixmin),(λiymin,λiymax)の範囲の正値又は負値であると定義されている。
(ロボットハンドの制御処理(第1実施形態))
本発明の第1実施形態としてのロボットハンド1の制御装置2により実行される制御処理の内容について説明する。「前回」とは前回演算処理周期における計算結果であることを表わしている。「今回」とは今回演算処理周期における計算結果であることを表わしている。今回が初回である場合、前回値としては所定の初期値が用いられる。
(連立漸化式の定義)
まず、基準座標系における各指機構の物体に対する接触点ri、物体の質量M、及び物体に対して作用する外力(指先力以外の重力又は慣性力などの外力)ηexが認識され、当該認識結果に基づき、指先力Λを求めるための連立漸化式(14)が定義される。外力ηexは例えば慣性力であり、物体の質量行列M、加速度α(重力加速度gを含む。)及び基準座標系における加速度方向によって計算又は定義される。
Λ(k)=CΛ(k-1)+d ..(14)。
漸化式(14)が展開されることにより、第i指先接線力λix及びλiy、並びに第i指先法線力λiz(i=1〜N)について3N個の漸化式により構成される連立漸化式が得られる。
連立漸化式(14)の導出に際して、ロボットハンド1の把持対象である物体に対する指先力Λを求めるための連立方程式(10)が定義される。
AΛ+b=0 ..(10)。
ここで「A」はその成分aimが関係式(11)により定義されるN次正方行列である。成分aimは3次の正方行列である。「t」は転置を表わしている。「Ji」は、基準座標系から第i接触点座標系への座標変換を表わすヤコビアンを表わしている。
aim=JiM-1 tJm,
Ji=t[Jix, Jiy, Jiz], Jix=(xi,ri×xi), Jiy=(yi,ri×yi), Jiz=(zi,ri×zi) ..(11)。
すなわち、行列Aは関係式(110)により表現される。

Figure 0005829103
制御装置2によりその構成要素である記憶装置から基準座標系における第i接触点座標系の位置及び姿勢のそれぞれを表わすベクトルが読み取られた上で、当該ヤコビアンが定義されてもよい。制御装置2により基準座標系における第i接触点座標系の位置及び姿勢を表わすベクトルが計算された上で、当該ヤコビアンが定義されてもよい。この計算に際して、撮像装置及び距離画像センサなどのセンサにより物体の形状及びサイズのほか、基準座標系における当該物体の位置及び姿勢の測定結果が用いられる。
「b」はその各成分biが関係式(12)により定義されるベクトルである。
bi=JiM-1..(12)。
すなわち、ベクトルbは関係式(120)により表現される。

Figure 0005829103
基準座標系における外力ηex及び合計指先力Σiηiに応じた物体の運動方程式(02)と、第i接触点座標系における第i指先速度wiを表わす関係式(04)とから関係式(06)が導出される。{u(t)−u(t-1)}/Δtは物体の加速度を表わしている。
u(t)=u(t-1)+M-1exiηi)Δt (Σiηi:合計指先力)..(02)。
wi=Jiu(t) ..(04)。
W=Ju(t)=J{u(t-1)+M-1ex+tJΛ)Δt},
W=t(w1,..wi,..wN), J=t(J1,..Ji,..JN), Λ=t1,.. λi,.. λN) ..(06)。
N本の指機構F1〜FNにより物体が安定に把持されるためには、各接触点riにおいて指機構及び物体が相対的に滑らないために、物体の前回速度u(t-1)が0であるという条件が満たされている必要がある。そこで、関係式(06)においてu(t-1)=0と仮定されることにより関係式(08)が導出される。
(1/Δt)W=AΛ+b ..(08)。
そして、関係式(08)においてWが0に置換されることにより連立方程式(10)が得られる。
連立方程式(10)がGauss-Seidel法にしたがって解かれる。具体的には、連立方程式(10)が関係式(12)により表わされるように変形される。「diag」は対角行列を表わしている。「-1」は逆行列を表わしている。関係式(12)が連立漸化式(14)として解釈される。
Λ=CΛ+d,
C≡diag(a11,.. aii, ..aNN)-1(A-diag(a11,.. aii, ..aNN))
d≡diag(a11,.. aii, ..aNN)-1b ..(12)。
(解探索処理)
制御装置2により実行される連立漸化式(14)の解探索処理について説明する。具体的には、まず、解探索処理の繰り返し回数を示す指数kが「1」に初期設定される(図3/STEP02)。また、第k回の解探索処理において3N個の漸化式の解探索順位を表わす指数n(k)が「1」に初期設定される(図3/STEP04)。
また、3N個の漸化式のうちn(k)番目の漸化式の解λn(k)が求められる(図3/STEP06)。今回解λn(k)(k)を求めるためのn(k)番目の漸化式に含まれているλm(k)ついて、今回解λm(k)(k)が求められている場合(n(k)>m(k)の場合)にはその今回解λm(k)(k)が当該漸化式に代入されることにより今回解λn(k)(k)が求められる。そうでない場合(n(k)<m(k)の場合)には前回解λm(k)(k-1)が当該漸化式に代入されることにより今回解λn(k)(k)が求められる。
漸化式(14)が展開されて得られた3N個の漸化式の一例として、次のような形の漸化式(140)ついて考える。「s」「s+1」及び「s+2」のそれぞれは、例えば第i接触点座標系における第i指先力のx成分、y成分及びz成分のそれぞれである。
λs(k)=αs+1λs+1(k-1)+αs+2λs+2(k-1)+αs..(140)。
λs+1及びλs+2の今回解が求められている場合(今回解探索処理におけるsの指数ns(k)が、s+1の指数ns+1(k)及びs+2の指数ns+2(k)よりも小さい場合)、当該今回解λs+1(k)及びλs+2(k)が漸化式(140)に代入されることにより、λsの今回解λs(k)は「αs+1λs+1(k)+αs+2λs+2(k)+αs」と求められる。
λs+1の今回解が求められている一方で、λs+2の今回解が求められていない場合(今回解探索処理におけるsの指数ns(k)が、s+1の指数ns+1(k)よりも小さい一方でs+2の指数ns+2(k)よりも大きい場合)、当該今回解λs+1(k)に加えてλs+2の前回解λs+2(k-1)が漸化式(140)に代入されることにより、λsの今回解λs(k)は「αs+1λs+1(k)+αs+2λs+2(k-1)+αs」と求められる。
λs+1及びλs+2の今回解が求められていない場合(今回解探索処理におけるsの指数ns(k)が、s+1の指数ns+1(k)及びs+2の指数ns+2(k)よりも大きい場合)、λs+1及びλs+2の前回解λs+1(k-1)及びλs+2(k-1)が漸化式(140)に代入されることにより、λsの今回解λs(k)は「αs+1λs+1(k-1)+αs+2λs+2(k-1)+αs」と求められる。
さらに、当該解λn(k)が「摩擦拘束条件」を満たしているか否かが判定される(図3/STEP08)。
例えば、今回解λn(k)として第i指先接線力λix(k)が得られた場合、λix(k)が接線拘束条件(摩擦拘束条件に該当する。)を表わす関係式(161)が成立しているか否かが判定される。
-μλiz(k-1)≦λix(k)≦μλiz(k-1). (161)。
また、今回解λn(k)として第i指先接線力λiy(k)が得られた場合、λiy(k)が接線拘束条件を表わす関係式(162)が成立しているか否かが判定される。
-μλiz(k-1)≦λiy(k)≦μλiz(k-1). (162)。
さらに、今回解λn(k)として第i指先法線力λiz(k)が得られた場合、λiz(k)が法線拘束条件(接線拘束条件とは別の摩擦拘束条件に該当する。)を表わす関係式(163)が成立しているか否かが判定される。
0<λiz(k)≦ηimax. (163)。
なお、出力限界範囲の上限値ηimaxは、第i指機構を駆動するアクチュエータの出力限界などの性能のほか、把持対象となる物体の壊れやすさなどの性質に応じて、適宜設定されうる。
当該判定結果が肯定的である場合(図3/STEP08‥YES)、指数n(k)が3N未満であるか否かが判定される(図3/STEP12)。指数n(k)が3N未満であると判定された場合(図3/STEP12‥YES)、指数n(k)が「1」だけ増加される(図3/STEP14)。
一方、当該判定結果が否定的である場合(図3/STEP08‥NO)、今回解λn(k)が摩擦拘束条件を満たすように補正される(図3/STEP10)。
例えば、補正対象である今回解λn(k)としての第i指先接線力λix(k)が摩擦限界範囲の下限値−μλiz(k-1)を下回っている場合、今回の第i指先接線力λix(k)が当該下限値−μλiz(k-1)に補正される。また、第i指先接線力λix(k)が摩擦限界範囲の上限値μλiz(k-1)を超えている場合、第i指先接線力λix(k)が当該上限値μλiz(k-1)に補正される。λiy(k)も同様に補正される。
さらに、補正対象である今回解λn(k)としての第i指先法線力λiz(k)が出力限界範囲の下限値0を下回っている場合、今回の第i指先法線力λiz(k)が当該下限値0に補正される。また、第i指先法線力λiz(k)が出力限界範囲の上限値ηimaxを超えている場合、第i指先法線力λiz(k)が当該上限値ηimaxに補正される。
その上で、指数i(k)が3N以上であるか否かが判定される(図3/STEP12)。指数i(k)が3N未満であると判定された場合(図3/STEP12‥YES)、指数i(k)が「1」だけ増加される(図3/STEP14)。その上で、 今回解λn(k)の探索(図3/STEP06)以降の処理が実行される。
指数i(k)が3N以上であると判定された場合(図3/STEP12‥NO)、関係式(18)により表わされる収束条件がすべての指数n(k)について満たされているか否かが判定される(図3/STEP16)。「abs」は絶対値を意味している。
abs(λn(k)n(k-1))≦ε, 0<ε ..(18)。
当該判定結果が否定的である場合(図3/STEP16‥YES)、指数kが「1」だけ増やされ(図3/STEP18)、その上で指数n(k)のリセット(図3/STEP04)以降の処理が実行される。その一方、当該判定結果が肯定的である場合(図3/STEP16‥NO)、その時点での指先力λi(k)が最終解として決定される。これにより、一連の解探索処理が終了する。
なお、指数i(k)が3N以上であると判定された後(図3/STEP12‥NO)、すべての今回解λn(k)が摩擦拘束条件を満たしているか否かが判定され、適宜補正されてもよい(図3/STEP08及び10参照)。
そして、各指機構Fiの指先力λiが当該最終解に一致するように、当該各指機構Fiの動作が制御される。基準座標系における各指機構(接触要素)Fiの指先位置(接触点の位置)riは、手の平部Hに対して固定されている手の平座標系の基準座標系における位置及び姿勢を表わすヤコビアン、及び各指機構Fiの各関節角度に基づいて定まる指先座標系の手の平座標系における位置及び姿勢を表わすヤコビアンを用いて定常的に計算される。第i接触点座標系における各指機構Fiの指先力λiは、指先座標系の基準座標系における位置及び姿勢を表わすヤコビアン及び第i指先座標系の基準座標系における位置及び姿勢を表わすヤコビアンのほか、指先に設けられている6軸力センサの出力結果に基づいて計算される。
ロボットハンド1が複数の指機構Fiのみを用いて物体を把持する(つまむ)場合のほか、指機構Fiのうち少なくとも一部に加えて手の平部Hを接触要素として物体を把持する(にぎる)場合、手の平部Hの物体に対する接触位置及び作用力も同様に計算される。
(連立漸化式の解探索に関する第1の付加処理)
連立漸化式(10)の今回探索結果は、3N個の漸化式を解く順番i(k)に応じて変化しうる。このため、当該順番によっては、解探索のための前記手順が多数回繰り返されても最終解を得るのが困難となる場合がある。
そこで、各回における3N個の方程式の順番i(k)が調節される。順番の調節形態としては、恒等、並進及び反転のほか、並進及び反転の組み合わせが挙げられる。(1)「恒等調節」によれば、前回解探索における第j位(j=1〜3N)の方程式が、今回解探索において第j位の方程式となるように方程式の順番が調節される。すなわち、この場合、方程式の順番に変更はない。(2)「並進調節」によれば、前回解探索における第1位の方程式が、今回解探索において第3N位の方程式とされ、前回解探索における第j+1位の方程式が、今回解探索において第j位の方程式とされるように方程式の順番が調節される。(3)「反転調節」によれば、前回解探索における第j位の方程式が、今回解探索において第3N−j+1位の方程式となるように方程式の順番が調節される。
(連立漸化式の解探索に関する第2の付加処理)
連立漸化式(10)の今回解探索結果は、3N個の方程式を解く順番及び解の初期値のほか、前回解探索結果に応じて変化しうる。このため、前回解探索結果によっては、前記のように3N個の方程式が解くかれる順番が不適当である場合と同様の問題が生じる場合がある。
そこで、今回解探索において用いられる前回の指先力Λ(k-1)(漸化式(14)参照)として、関係式(141)〜(143)により表わされているようにフィードバック項が追加された結果Λ’(k-1)が用いられる。
Λx’(k-1)=Λx(k-1)-Kxax(k-1)-Λx_avg}-Kxtx(k-1)-0},
where Λx_avg=sign(Λx)(1/N)Σi=1~Nabs(λix(k-1)) ..(141)。
Λy’(k-1)=Λy(k-1)-Kyay(k-1)-Λy_avg}-Kyty(k-1)-0},
where Λy_avg=sign(Λy)(1/N)Σi=1~Nabs(λiy(k-1)) ..(142)。
Λz’(k-1)=Λz(k-1)-Kzaz(k-1)-Λz_avg}-Kzbz(k-1)-ηz_cmd),
where Λy_avg=sign(Λz)(1/N)Σi=1~Nabs(λiz(k-1)) ..(143)。
「sign(x)」はxの符号に応じてその値が変化する関数であって、xが正値である場合は「+1」となり、xが0である場合は「0」となり、xが負値である場合は「−1」となる関数である。「abs」は絶対値を意味している。
関係式(141)の右辺第2項は指先接線力Λxを全指機構の平均指先接線力Λx_avgに近づけるためのフィードバック項であり、「Kxa」はフィードバック係数である。関係式(141)の右辺第3項は指先接線力Λxを0に近づけるためのフィードバック項であり、「Kxt」はフィードバック係数である。
関係式(142)の右辺第2項は指先接線力Λyを全指機構の平均指先接線力Λy_avgに近づけるためのフィードバック項であり、「Kya」はフィードバック係数である。関係式(142)の右辺第3項は指先接線力Λyを0に近づけるためのフィードバック項であり、「Kyt」はフィードバック係数である。
関係式(143)の右辺第2項は指先法線力Λzを全指機構の平均指先法線力Λz_avgに近づけるためのフィードバック項であり、「Kza」はフィードバック係数である。関係式(143)の右辺第3項は指先法線力Λzを全指機構の指先法線力の合計目標値ηz_cmdに近づけるためのフィードバック項であり、「Kzb」はフィードバック係数である。
(実施例1)
3本(N=3)の指機構により物体が把持される場合について考える。この場合、第1指先力λ1の各成分λ1x、λ1y及びλ1z、第2指先力λ2の各成分λ2x、λ2y及びλ2z、並びに第3指先力λ3の各成分λ3x、λ3y及びλ3zについて9個の連立漸化式が得られる(漸化式(14)参照)。
(第1の付加処理について)
表1には、前回の解探索順位が、第1位〜第9位である各方程式が、順位調節態様の違いに応じた今回の解探索順位の調節結果がまとめて示されている。
Figure 0005829103
表1から、例えば、方程式g1x(λ1x)=0、g1y(λ1y)=0、g1z(λ1z)=0、g2x(λ2x)=0、g2y(λ2y)=0、g2z(λ2z)=0、g3x(λ3x)=0、g3y(λ3y)=0及びg3z(λ3z)=0のそれぞれの前回解探索順位が第1位〜第9位のそれぞれである場合、並進調節によって各方程式の今回探索順位は、第2位、第3位、第4位、第5位、第6位、第7位、第8位、第9位及び第1位のそれぞれになることがわかる。すなわち、前回は最初に方程式g1x(λ1x)=0の解が探索されたが、今回は最初に方程式g3y(λ3y)=0の解が探索され、その次に方程式g1x(λ1x)=0の解が探索される。
また、前回探索順位が前記と同じ場合、反転調節によって各方程式の今回探索順位は、第9位、第8位、第7位、第6位、第5位、第4位、第3位、第2位及び第1位のそれぞれになることがわかる。すなわち、前回は最初に方程式g1x(λ1x)=0の解が探索され、その次に方程式g1y(λ1y)=0の解が探索されたが、今回は最初に方程式g3y(λ3y)=0の解が探索され、その次に方程式g3y(λ3y)=0の解が探索される。
(第2の付加処理について)
関係式(141)〜(143)のそれぞれにおけるフィードバック係数の値が、Kxa=Kya=「0.8」、Kza=Kzb=「0.1」、かつ、Kxt=Kyt=「0」に設定された。
(実施例1)
図6(a)に示されているように矩形状の断面を有する物体が、当該断面において物体との接触点を有する3本の指機構F1〜F3により把持される場合について考察する(図1参照)。第1指機構F1の物体に対する接触点と、第2指機構F2及び第3指機構F3のそれぞれの物体に対する接触点とは当該矩形の一対の対辺上にあり、当該3つの接触点が正三角形の頂点を構成するように配置されている。
当該正三角形の重心が物体座標系(xw,yw,zw)の原点として定義されている。当該断面の法線方向、当該一対の対辺に対して平行な方向及び当該2つの方向に対して垂直な方向のそれぞれが、物体座標系のx方向、y方向及びz方向のそれぞれとして定義されている。物体座標系において力(ベクトル)が定義される。
物体に対して外力ηex=(−1.96,0,0)が作用している場合、物体に対して外力ηex=(+1.96,0,0)が作用している場合、及び物体に対して外力ηex=(0,0,−1.96)が作用している場合のそれぞれについて、各指機構Fiの指先力ηiが計算された。各接触点座標系における指先力λiが、基準座標系である物体座標系における指先力ηiに変換されているが、この変換に際して接触点座標系から基準座標系への座標変換を表わすヤコビアンが用いられた。摩擦係数μは「1.0」に設定された。
表2には、方程式の順番の調節形態として恒等調節が採用された場合と、反転調節及び並進調節の組み合わせが採用された場合とのそれぞれの計算結果が示されている。
Figure 0005829103
表2から、各方程式の解探索順位の調節態様の相違に応じて、最終的な解探索結果が異なることがわかる。
(実施例2)
図6(a)に示されているように3本の指機構F1〜F3により矩形断面を有する物体が把持される場合について、指先力ηiの初期値が異なる状況における当該指先力が計算された。その他の条件は実施例1と同様とされた。
具体的には、物体に対して外力ηex=(+1.96,0,0)が作用し、かつ、初期状態で第i指機構Fiから物体に対してz方向に強さ「1」の指先力ηiが作用している場合及び初期状態で第i指機構Fiから物体に対してz方向に強さ「2.5」の指先力ηiが作用している場合のそれぞれについて、各指機構Fiの指先力ηiが計算された。
表3には、方程式の順番の調節形態として恒等調節が採用された場合と、反転調節及び並進調節の組み合わせが採用された場合とのそれぞれの計算結果が示されている。
Figure 0005829103
表3から各方程式の解探索順位の調節態様の相違に加えて、初期条件の相違に応じて、最終的な解探索結果が異なることがわかる。
(実施例3)
図6(b)に示されているように円形状の断面を有する物体が、当該断面において物体との接触点を有する3本の指機構F1〜F3により把持される場合について考察する。当該3本の指機構F1〜F3の物体に対する接触点が正三角形の頂点を構成するように配置されている。
当該円の中心が物体座標系(xw,yw,zw)の原点として定義されている。当該断面の法線方向及び当該法線方向に対して垂直かつ相互に垂直な2つの方向のそれぞれが、物体座標系のx方向、y方向及びz方向のそれぞれとして定義されている。その他の条件は実施例1と同様とされた。
物体に対して外力ηex=(−1.96,0,0)が作用している場合、物体に対して外力ηex=(0,−1.96,0)が作用している場合、物体に対して外力ηex=(0,0,−1.96)が作用している場合、物体に対して外力ηex=(+1.96,0,0)が作用している場合、物体に対して外力ηex=(0,+1.96,0)が作用している場合及び物体に対して外力ηex=(0,0,+1.96)が作用している場合のそれぞれについて、各指機構Fiの指先力ηiが計算された。
表4には、方程式の順番の調節形態として反転調節及び並進調節の組み合わせが採用された場合の計算結果が示されている。
Figure 0005829103
表4から実施例1〜3のように接触点が存在する断面形状が「矩形」ではなく「円形」である物体についても、接線拘束条件及び法線拘束条件が満たされるように各指機構の指先力が決定されることがわかる。
(実施例4)
図6(c)に示されているように円形状の断面を有する物体が、当該断面において物体との接触点を有する5本の指機構F1〜F5により把持される場合について考察する。当該5本の指機構F1〜F5の物体に対する接触点が正五角形の頂点を構成するように配置されている。当該断面の法線方向及び当該法線方向に対して垂直かつ相互に垂直な2つの方向のそれぞれが、物体座標系のx方向、y方向及びz方向のそれぞれとして定義されている。
物体に対して外力ηex=(−1.96,0,0)が作用している場合、物体に対して外力ηex=(0,−1.96,0)が作用している場合、物体に対して外力ηex=(0,0,−1.96)が作用している場合、物体に対して外力ηex=(+1.96,0,0)が作用している場合、物体に対して外力ηex=(0,+1.96,0)が作用している場合及び物体に対して外力ηex=(0,0,+1.96)が作用している場合のそれぞれについて、各指機構Fiの指先力ηiが計算された。
表5には、方程式の順番の調節形態として反転調節及び並進調節の組み合わせが採用された場合の計算結果が示されている。
Figure 0005829103
表5から、指機構の本数Nが実施例4のように「3」ではなく「5」であっても、接線拘束条件及び法線拘束条件が満たされるように各指機構の指先力が決定されることがわかる。
(ロボットハンドの機能(第2実施形態))
第2実施形態における制御処理によれば、接線拘束条件及び法線拘束条件のうち少なくとも一部が緩和される。この点を除き、第1実施形態における制御処理内容と同様なので、その部分については説明を省略する。
具体的には、連立漸化式(10)の解探索の最終段階(最後の第2指定回数)を除く任意の段階において、関係式(161)〜(163)のそれぞれにより表わされる拘束条件のうち少なくとも一部が、関係式(261)〜(263)により表わされる緩和拘束条件のうち少なくとも一部に置換される。
-μλiz(k-1)-δix-≦λix(k)≦μλiz(k-1)+δix+.(0<δix-, 0<δix+),
-μλiz(k-1)-δix-≦λix(k)≦μλiz(k-1), or
-μλiz(k-1)≦λix(k)≦μλiz(k-1)+δix+..(261)。
-μλiz(k-1)-δiy-≦λiy(k)≦μλiz(k-1)+δiy+.(0<δiy-, 0<δiy+),
-μλiz(k-1)-δiy-≦λiy(k)≦μλiz(k-1), or
-μλiz(k-1)≦λiy(k)≦μλiz(k-1)+δiy+..(262)。
iz-≦λiz(k)≦ηimaxiz+.(0<δiz-, 0<δiz+),
iz-≦λiz(k)≦ηimax, or
0≦λiz(k)≦ηimaxiz+..(263)。
関係式(261)は、第i指先接線力λix(k)が、本来の摩擦限界範囲[-μλiz(k-1),μλiz(k-1)]が拡張された結果としての緩和摩擦限界範囲[-μλiz(k-1)-δix-,μλiz(k-1)+δix+]、[-μλiz(k-1)-δix-,μλiz(k-1)]又は[-μλiz(k-1),μλiz(k-1)+δix+]に収まっているという接線緩和拘束条件を表わしている。関係式(262)は、第i指先接線力λiy(k)が、本来の摩擦限界範囲[-μλiz(k-1),μλiz(k-1)]が拡張された結果としての緩和摩擦限界範囲[-μλiz(k-1)-δiy-,μλiz(k-1)+δiy+]、[-μλiz(k-1)-δiy-,μλiz(k-1)]又は[-μλiz(k-1),μλiz(k-1)+δiy+]に収まっているという接線緩和拘束条件を表わしている。関係式(263)は、第i指先法線力λiz(k)が、本来の出力限界範囲[0,ηimax]が拡張された結果としての緩和摩擦限界範囲[-δiz-,ηimaxiz+]、[-δiz-,ηimax]又は[0,ηimaxiz+]に収まっているという法線緩和拘束条件を表わしている。
例えば、関係式(261)〜(263)により表わされる緩和拘束条件が満たされるように連立漸化式(10)の解を探索する処理が最初の第1指定回数にわたって実行された後、関係式(161)〜(163)により表わされる緩和拘束条件が満たされるように連立漸化式(10)の解を探索する処理が第2指定回数にわたって実行されてもよい。
緩和拘束条件下での解探索の回数の相違に応じて、拘束条件に対する緩和拘束条件の緩和度合が変更されてもよい。例えば、緩和拘束条件下での解探索の回数が増加するほど当該緩和度合が低下するように徐々に調節されてもよい。すなわち、不等式(2611)〜(2616)のうち少なくとも1つにより表わされる条件が満たされるように緩和拘束条件下での解探索が繰り返し実行されてもよい。これにより、緩和拘束条件下での第q回(q=2,3,‥)の解探索における該当緩和限界範囲の幅が、緩和拘束条件下での第q−1回の解探索における該当緩和限界範囲の幅よりも狭小化される。不等式(2611)〜(2616)のいずれかにおいてδip(q)(p=x−,x+,y−,y+,z−,z+)のうち少なくとも一部が「0」であってもよい。
δix-(q)<δix-(q-1) ..(2611)。
δix+(q)<δix+(q-1) ..(2612)。
δiy-(q)<δiy-(q-1) ..(2613)。
δiy+(q)<δiy+(q-1) ..(2614)。
δiz-(q)<δiz-(q-1) ..(2615)。
δiz+(q)<δiz+(q-1) ..(2616)。
第k回の解探索において、解探索対象となる方程式の順番の相違に応じて拘束条件の緩和度合が相違していてもよい。例えば、実施例1において、方程式g1x(λ1x)=0、g1y(λ1y)=0、g1z(λ1z)=0、g2x(λ2x)=0、g2y(λ2y)=0、g2z(λ2z)=0、g3x(λ3x)=0、g3y(λ3y)=0及びg3z(λ3z)=0のそれぞれの解探索順位が第1位〜第9位のそれぞれである場合、不等式(2621)〜(2628)のうちいずれか1つにより表わされる条件が満たされるように緩和拘束条件が調節されてもよい。不等式(2621)〜(2628)のいずれかにおいてδip(q)のうち少なくとも一部が「0」であってもよい。
δ1x-(q)>δ1y-(q), and/or δ1x+(q)>δ1y+(q)..(2621)。
δ1y-(q)>δ1z-(q) or δ1y-(q)/μλ1z(q-1)>δ1z-(q)/η1max, and/or
δ1y+(q)>δ1z+(q) or δ1y+(q)/μλ1z(q-1)>δ1z+(q)/η1max..(2622)。
δ1z-(q)>δ2x-(q) or δ1z-(q)/μλ1z(q-1)>δ2z-(q)/η2max, and/or
δ1z+(q)>δ2x+(q) or δ1z+(q)/μλ1z(q-1)>δ2z+(q)/η2max..(2623)。
δ2x-(q)>δ2y-(q), and/or δ2x+(q)>δ2y+(q)..(2624)。
δ2y-(q)>δ2z-(q) or δ2y-(q)/μλ2z(q-1)>δ2z-(q)/η2max, and/or
δ2y+(q)>δ2z+(q) or δ2y+(q)/μλ2z(q-1)>δ2z+(q)/η2max..(2625)。
δ2z-(q)>δ3x-(q) or δ2z-(q)/μλ2z(q-1)>δ3z-(q)/η3max, and/or
δ2z+(q)>δ3x+(q) or δ2z+(q)/μλ2z(q-1)>δ3z+(q)/η3max..(2626)。
δ3x-(q)>δ3y-(q), and/or δ3x+(q)>δ3y+(q)..(2627)。
δ3y-(q)>δ3z-(q) or δ3y-(q)/μλ3z(q-1)>δ3z-(q)/η3max, and/or
δ3y+(q)>δ3z+(q) or δ3y+(q)/μλ3z(q-1)>δ3z+(q)/η3max..(2628)。
(本発明のロボットハンドの作用効果)
本発明のロボットハンド1によれば、第i指機構Fi(接触要素)の物体に対する作用力λi(第i指先力)についての連立漸化式(14)の解探索処理が摩擦拘束条件下で実行されることによって目標作用力が設定される(図3参照)。この連立漸化式(14)は、第i接触点における第i指先力ηi及び第i指先速度wiと、物体に作用する外力ηexとの関係式(06)から導出される。
連立漸化式(14)の導出に際して、各指先速度wi(さらにはu)が0であると仮定されるため、外力ηexの影響等によって各指機構Fiが物体に対して動いている(滑っている又は離間している)不安定な状態で、物体が把持されるような解が目標作用力として設定されることが回避されうる。さらに「摩擦拘束条件」とは、各接触要素と物体とが相対的に滑らないという条件、すなわち各接触要素と物体との摩擦力が、各指機構Fi(各接触要素)に対して物体を動かさない観点から適当な強さであるという条件である(関係式(161)〜(163)参照)。
したがって、各指先力ηiが当該目標作用力に一致するようにロボットハンド1の駆動機構の動作が制御されることにより、外力ηexの影響によって各指機構Fi(握りの場合には手の平部Hも含まれる。)が物体に対して滑るような事態が回避され、当該物体の把持状態の安定化が図られる。
さらに、連立漸化式(14)を構成する各漸化式の今回解について摩擦拘束条件の充足性が判定され、当該条件が充足されていない場合、当該条件を満足するように補正される(図3/STEP08,10参照)。そして、漸化式の適宜補正された今回解が、今回の解探索処理において未探索の他の漸化式の解の探索、及び次回の解探索処理の実行に際して用いられる。
これにより、外力ηexの影響等によって物体と各指機構とが滑らないように、ロボットハンド1が当該物体を把持する観点から適当な値に、連立漸化式の解を迅速に収束させることができる。このため、最終的な解が得られるまでに要する解探索処理の繰り返し回数kの減少及び演算処理時間の短縮が図られる。よって、物体に作用する外力ηexの変化などの状況変化に応じて、ロボットハンド1が物体を安定に把持する観点から適当な解が迅速に探索されうる。
第1の付加処理及び第2の付加処理によっても外力の影響等によって物体と各接触要素とが滑らないように、ロボットハンド1が当該物体を把持する観点から適当な値に、連立漸化式の解を収束させる速度の向上が図られる。
本発明の第2実施形態としてのロボットハンドによれば、解探索処理が繰り返される過程で最終段階を除く任意段階で一時的に摩擦拘束条件の少なくとも一部が緩和されることによって連立漸化式の解探索領域の拡張が図られる(関係式(261)〜(263)参照)。このため、その後、本来の摩擦拘束条件下で解探索が実行されることによって、連立漸化式(14)の解を適当値に収束させる速度の向上が図られる。
また、緩和後の摩擦拘束条件下での解探索処理の回数が増加するにつれて、摩擦拘束条件の緩和度合が下げられる(不等式(2611)〜(2616)参照)。任意回数kの解探索処理において、複数の漸化式のうち解探索の順位が下がるにつれて、摩擦拘束条件の緩和度合が下げられる(不等式(2621)〜(2628)参照)。これにより、前記のように摩擦拘束条件の一時的緩和によって、連立漸化式の解が適当値から過剰に乖離してしまい、解の適当値への収束速度が低下する事態が回避される。
1‥ロボットハンド、H‥手の平部(基部)、Fi‥指機構、2‥制御装置。

Claims (8)

  1. 複数の接触要素と、
    前記複数の接触要素の相対的な位置及び姿勢のうち少なくとも一方が変化するように、前記複数の接触要素のうち少なくとも一部を駆動するように構成されている駆動機構と、
    前記各接触要素から物体に対する目標作用力を設定し、前記各接触要素から物体に対する作用力が前記目標作用力に一致するように前記駆動機構の動作を制御するように構成されている制御装置と、を備え、
    前記制御装置が、
    記物体に作用する外力と、前記物体と前記各接触要素との接触点における前記物体に対する前記各接触要素の作用力とに応じた前記物体の運動方程式から、前記各接触要素の前記物体に対する相対速度が0であるという仮定下で導出される、当該作用力についての連立漸化式を構成するそれぞれの漸化式の解を前記各接触要素と前記物体とが相対的に滑らないという摩擦拘束条件下で逐次探索する解探索処理を実行し、今回解と前回解との偏差が許容範囲に収まった場合、当該今回解を前記目標作用力として設定するように構成され
    さらに、前記連立漸化式を構成するそれぞれの漸化式の今回解が前記摩擦拘束条件を満たしているか否かを判定し、当該判定結果が否定的である場合には前記摩擦拘束条件を満たすように当該今回解を補正した上で、当該今回解を用いて今回の前記解探索処理において未探索の他の漸化式の解の探索、及び次回の前記解探索処理を実行するように構成され、
    前記連立漸化式の各回の解探索処理において、前記連立漸化式を構成する複数の漸化式の解探索順位を変更した上で、当該変更後の順位にしたがって前記複数の漸化式の解を探索するように構成されていることを特徴とするロボットハンド。
  2. 請求項記載のロボットハンドにおいて、
    前記制御装置が、前記連立漸化式の今回解を指定値に対して近づけるためのフィードバック項の追加によって補正した上で、当該今回解を用いて今回の前記解探索処理において未探索の他の漸化式の解の探索、及び次回の前記解探索処理を実行するように構成されていることを特徴とするロボットハンド。
  3. 請求項1又は2記載のロボットハンドにおいて、
    前記制御装置が、最後の指定回数分の前記解探索処理を除く任意回数の前記解探索処理において、前記摩擦拘束条件の少なくとも一部を緩和した上で、当該緩和された摩擦拘束条件下で前記解探索処理を実行するように構成されていることを特徴とするロボットハンド。
  4. 請求項記載のロボットハンドにおいて、
    前記制御装置が、前記緩和後の摩擦拘束条件下での前記解探索処理の回数が増加するにつれて、前記摩擦拘束条件の緩和度合を低下させるように構成されていることを特徴とするロボットハンド。
  5. 請求項3又は4記載のロボットハンドにおいて、
    前記制御装置が、前記任意回数の解探索処理において、前記複数の漸化式のうち解探索の順位が下がるにつれて、前記摩擦拘束条件の緩和度合を低下させるように構成されていることを特徴とするロボットハンド。
  6. 複数の接触要素と、
    前記複数の接触要素の相対的な位置及び姿勢のうち少なくとも一方が変化するように、前記複数の接触要素のうち少なくとも一部を駆動するように構成されている駆動機構と、
    前記各接触要素から物体に対する目標作用力を設定し、前記各接触要素から物体に対する作用力が前記目標作用力に一致するように前記駆動機構の動作を制御するように構成されている制御装置と、を備え、
    前記制御装置が、
    記物体に作用する外力と、前記物体と前記各接触要素との接触点における前記物体に対する前記各接触要素の作用力とに応じた前記物体の運動方程式から、前記各接触要素の前記物体に対する相対速度が0であるという仮定下で導出される、当該作用力についての連立漸化式を構成するそれぞれの漸化式の解を前記各接触要素と前記物体とが相対的に滑らないという摩擦拘束条件下で逐次探索する解探索処理を実行し、今回解と前回解との偏差が許容範囲に収まった場合、当該今回解を前記目標作用力として設定するように構成され
    さらに、最後の指定回数分の前記解探索処理を除く任意回数の前記解探索処理において、前記摩擦拘束条件の少なくとも一部を緩和した上で、当該緩和された摩擦拘束条件下で前記解探索処理を実行するように構成されていることを特徴とするロボットハンド。
  7. 請求項記載のロボットハンドにおいて、
    前記制御装置が、前記緩和後の摩擦拘束条件下での前記解探索処理の回数が増加するにつれて、前記摩擦拘束条件の緩和度合を低下させるように構成されていることを特徴とするロボットハンド。
  8. 請求項6又は7記載のロボットハンドにおいて、
    前記制御装置が、前記任意回数の解探索処理において、前記複数の漸化式のうち解探索の順位が下がるにつれて、前記摩擦拘束条件の緩和度合を低下させるように構成されていることを特徴とするロボットハンド。
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