JP5826891B1 - 予測装置、予測方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】予測精度を向上させることができる予測装置、予測方法、及びコンピュータプログラムを提供する。【解決手段】演算手段は、予測対象の事象に係る値の変化に対し、前記複数の要因の変化が反映されるまでの時間差を特定する時間差特定手段と、前記複数の項目毎の項目値に、前記時間差特定手段が特定した時間差に対応する期間後の前記事象に係る値を対応付け、各項目について、該項目の項目値の前記事象に係る値の変化に対する前記要因効果値を導出する導出手段と、該導出手段が導出した要因効果値に基づき選択される複数の項目の項目値から前記時間差特定手段が特定した時間差に対応する期間後の前記事象に係る予測値を予測する予測手段とを備える。【選択図】図12
Description
本発明は、時系列的に変化する事象を分析して将来の事象を予測する方法に関し、人間の主観の影響を低減させて予測精度を高めることができる予測装置、予測方法、及びコンピュータを予測装置として機能させるコンピュータプログラムに関する。
経時的に変化する事象について、該事象に係る任意の時点までの時系列データを用いて以後の変化を予測することは様々な分野で有用である。例えば為替、株価の過去の推移の観測に基づいて一日後、一週間後、半年後の為替又は株価の予測を行なったり、製品の販売実績に基づいて次期の需要予測を推定したりすることは、人間の経験及び判断力に基づいて行なわれている。上述の為替、株価、製品需要などの予測は非常に困難であるが、それらの予測が人間の主観を除去した上で高精度に実現することが可能であるとすれば、生産、販売及び在庫管理、並びに物流、製品開発等の計画に非常に有用となる。
発明者はこれまでに、時系列的に変化する種々の事象に関する予測方法を提案してきた(特許文献1等)。提案されている予測方法では、時間差モデルを生成するという処理が実行される。時間差モデルとは、例えば月次の信号値と該信号値に対応する複数の項目毎の項目値とを例えば12か月等の所定時間ずらして対応付けたものである。提案されている予測方法では、作成された時間差モデルにおいて対応する信号値と項目毎の項目値との相関の強さを示す要因効果値を算出し、要因効果値が高い項目を選択して予測値が算出される。
特許文献1に開示されている予測方法における時間差モデルでは、対応付けられる信号値と項目値との間の時間差は所定時間として予め定められるものである。例えば月次データの推移を予測する場合には、記録期間全体に対し異なる時間差でずらした複数の時間差モデルに対して演算を行なって、最も要因効果値が高くなる時間差を用いるようにしていた。しかしながら、定められた一定の時間差を適用した時間差モデルに基づく予測が最も精度がよいとは限らない。また、要因効果値を求めるには回帰的な演算を必要とするから、該演算を複数回実行することは煩雑である。
本発明は斯かる事情に基づいてなされたものであり、更に予測精度を向上させることができる予測装置、予測方法、及びコンピュータを予測装置として機能させるコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る予測装置は、複数の要因が関連する事象に係る値、及び、該値に関連する前記複数の要因を複数の項目毎の項目値として前記値に対応付けて時系列に記録する記録手段と、該記録手段から前記値及び該値に対応する前記複数の項目毎の項目値を読み出して演算を行なう演算手段とを備え、該演算手段が、前記複数の項目の前記値の変化に対する相関の強さを示す要因効果値に基づき、前記複数の項目から複数の項目を選択し、選択した項目の項目値に基づき、予測対象期間における前記事象に係る値を予測する予測装置において、前記演算手段は、予測対象の事象に係る値の変化に対し、前記複数の要因の変化が反映されるまでの時間差を特定する時間差特定手段と、前記複数の項目毎の項目値に、前記時間差特定手段が特定した時間差に対応する期間後の前記事象に係る値を対応付け、各項目について、該項目の項目値の前記事象に係る値の変化に対する前記要因効果値を導出する導出手段と、該導出手段が導出した要因効果値に基づき選択される複数の項目の項目値から前記時間差特定手段が特定した時間差に対応する期間後の前記事象に係る予測値を予測する予測手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る予測装置は、前記時間差特定手段は、前記複数の要因に対応する前記複数の項目毎の項目値の類似性のトレンドを算出する項目値トレンド算出手段と、該項目値トレンド算出手段が算出したトレンドの勾配を算出する勾配算出手段と、算出されたトレンドの勾配に基づき、前記複数の要因の変化点を特定する手段とを備え、特定した変化点から前記予測対象期間の開始時点までの期間の長さを時間差として特定するようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る予測装置は、前記項目値トレンド算出手段は、前記事象に係る値は該値を発現させる状態が前記値に与える影響を表現する関数と白色雑音との和で記述される状態空間モデルに、各時点における前記事象に係る値がトレンドと白色雑音との和で記述されるトレンドモデル、及び前後する時点におけるトレンドは略等しいとするモデルを適用して状態空間モデルの解法に基づきトレンドを算出することを特徴とする。
本発明に係る予測方法は、複数の要因が関連する事象に係る値、及び、該値に関連する前記複数の要因を複数の項目毎の項目値として前記値に対応付けて時系列に記録する記録手段と、該記録手段から前記値及び該値に対応する前記複数の項目毎の項目値を読み出して演算を行なう演算手段とを備える装置にて、該演算手段が、前記複数の項目の前記値の変化に対する相関の強さを示す要因効果値に基づき、前記複数の項目から複数の項目を選択し、選択した項目の項目値に基づき、予測対象期間における前記事象に係る値を予測する予測方法において、前記演算手段は、予測対象の事象に係る値の変化に対し、前記複数の要因の変化が反映されるまでの時間差を特定し、前記複数の項目毎の項目値に、前記時間差に対応する期間後の前記事象に係る値を対応付け、各項目について、該項目の項目値の前記事象に係る値の変化に対する前記要因効果値を導出し、導出した要因効果値に基づき選択される複数の項目の項目値から、前記時間差に対応する時間後の前記事象に係る予測値を予測することを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、記録手段を備えるコンピュータに、前記記録手段に時系列に記録してある複数の要因が関連する事象に係る値、及び、該値に関連する前記複数の要因を複数の項目毎の項目値を読み出させ、前記複数の項目の前記値の変化に対する相関の強さを示す要因効果値に基づき、前記複数の項目から複数の項目を選択させ、選択された項目の項目値に基づいて予測対象期間における前記事象に係る値を予測させるコンピュータプログラムにおいて、前記コンピュータに、予測対象の事象に係る値の変化に対し、前記複数の要因の変化が反映されるまでの時間差を特定するステップ、前記複数の項目毎の項目値に、前記時間差に対応する期間後の前記事象に係る値を対応付け、各項目について、該項目の項目値の前記事象に係る値の変化に対する前記要因効果値を導出するステップ、及び、導出した要因効果値に基づき選択される複数の項目の項目値から、前記時間差に対応する時間後の前記事象に係る予測値を予測するステップを実行させることを特徴とする。
本発明では、予測対象の事象に係る値の変化に対し、前記複数の要因の変化が反映されるまでの時間差が特定され、特定された時間差で、予測対象の事象に係る値と、前記複数の要因に対応する複数の項目毎の項目値とが対応付けられ、該時間差で対応する値と項目値との間の相関の強さを示す要因効果値が算出され、要因効果値が高い項目が選択され、選択された項目の項目値から、特定された長さに対応する期間後の予測値が算出される。これにより、予測対象期間の開始時点から、変化が有効に反映される時間差だけ遡った時点における項目値に基づいて予測値が算出される。
本発明では、要因変化が予測対象の値に反映されるまでの時間差が、複数の要因に対応する複数の項目毎の項目値の類似性の推移に対応するトレンドの変化点に基づき特定される。
本発明では、複数の項目毎の項目値の類似性のトレンドの算出が、事象に係る値を観測系列とする状態空間モデルに、各観測系列は各時点のトレンドと白色雑音との和で記述されるというトレンドモデル、及び前後する時点のトレンドは略等しいというモデルを適用して、状態空間モデルの解法に基づいて推定算出される。トレンドの勾配はトレンド変化に敏感に反応する値として算出されるから、トレンド勾配に基づいてトレンドが変化していない期間を特定することが可能となる。
本発明による場合、予測対象の事象に係る値の変化に複数の要因の変化が反映されるまでの時間差が特定されてから予測に用いられるから、所定の時間差とする場合よりも精度よく予測値を求めることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、本実施の形態における予測装置1の構成を示すブロック図である。予測装置1は例えばパーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ等のコンピュータを用いる。予測装置1は、制御部10、記録部11、一時記憶部12、入力部13及び出力部14を備える。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit )を用いる。制御部10は、以下に説明する予測プログラム1Pに基づき、パーソナルコンピュータを制御し、本実施の形態における予測装置1としての機能を発揮させる。
記録部11は、ROM(Read Only Memory)、ハードディスクドライブ等の不揮発性メモリを用いる。なお、記録部11は、外付けのハードディスクドライブ、光学ディスクドライブ、通信網を介して接続される他の記録装置であってもよい。すなわち、記録部11とは、制御部10からアクセス可能な1又は複数の情報記録媒体の総称である。
記録部11には、本実施の形態の予測方法を実現するための各種手順を含む予測プログラム1Pが記録されている。また、記録部11の記録領域の一部は、信号値及び信号値に対応する複数の項目データ(各項目の項目値)を記録するデータベース(DB)110として用いられる。制御部10は、データベース110に対し、信号値及び各項目値の読み書きが可能である。データベース110は、信号値及び各項目の項目値を時系列に記録している。
一時記憶部12は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)等の不揮発性メモリである。一時記憶部12は、制御部10の処理によって発生した情報を一時的に記憶する。
入力部13は、キーボード、マウス等を用い、ユーザの操作に基づき情報を入力する。
出力部14は、液晶モニタなどの表示部、又はプリンタ等の印刷部を用い、制御部10による情報の処理結果を出力する。
図2は、記録部11に記録される信号値及び項目毎の項目値の内容例を示す説明図である。図2において、メンバーとは、単位期間毎のデータであることを示すインデックスであり、1,2,…,l として示している。信号値自体は、信号値M1 ,M2 ,…,Ml として記録される。「項目1」,「項目2」,…,「項目k」は、信号値M1 ,M2 ,…,Ml に関連する項目であり、X11,X12,…,X1kは、メンバー1の信号値M1 に関連する各項目の項目値を示している。なお、信号値M及び各項目の項目値Xは、実際の値を用いてもよいが、入力後又は入力前に規準化しておいてから用いることが好ましい。規準化の方法は例えば、制御部10が信号値及び項目毎の項目値を入力した後に、各項目の項目値X(例えば月平均)から、当該項目の項目値の平均(用いる全メンバーの月平均の平均値)を減算しておくなどの方法がある。
このように構成される予測装置1の制御部10により実行される予測処理について説明する。なお、以下に説明する予測手順にはT法に基づく手順が含まれるが、T法に基づく手順については、特許第5068382号公報、特許第5068383号公報、特許第5416809〜5416811号公報、特願2013−125933〜2013−125936等の先行文献に記載されているため、詳細な説明を一部省略する。
図3及び図4は、本実施の形態における予測装置1の制御部10による処理手順の一例を示すフローチャートである。
制御部10は、入力部13から、時系列の信号値及びこれに関連する各項目の時系列の項目値を入力し、入力した信号値及び項目毎の項目値を対応付けて記録部11のデータベース110に記録する(ステップS101)。
制御部10は、記録部11のデータベース110に記録した信号値及び項目毎の項目値を、同時期の値どうしで対応付けた時間差なしモデルを作成する(ステップS102)。
図5は、時間差なしモデルの概念を示す説明図である。図5では、図の左から右へ向かって時間の経過を示している。図5の下部の各矩形は、1年毎の各項目の項目値を示し、上部の各矩形は、各項目と同時期の1年毎の信号を示している。時間差なしモデルでは、同時期の信号と各項目の項目値とを対応付ける。つまり図2に示したような信号値Mi に対し、同一メンバーである各項目の項目値Xi1,Xi2,…,Xikを対応付ける。
次に制御部10は、変数変換を行なう(ステップS103)。ステップS103において制御部10は、信号値について対数変換を行うと共に、対数変換した信号値に対して項目値を2次変数変換する。なお、信号値については、制御部10はジャックベラ検定統計量を算出し、算出結果が6より大きい場合に対数変換を行なうようにすることが好ましい。
制御部10は、記録期間全体における項目値(変数変換後)のマハラノビスの汎距離(以下、MD:Maharanobis’s Distance と言う)と、MDのトレンドを算出する(ステップS104)。
なお、ステップS104におけるMDトレンドの算出には、状態空間モデルによる1次のトレンド成分を適用する。具体的には制御部10は、MDトレンドMDTn について、式(1)にて表現されるようにMDトレンドが時間軸において局所的に略一定の値をとり、前のタイミングにおけるトレンドMDTn-1 に対してMDTn ≒MDTn-1 であるというモデル(ランダムウォークモデル、参考:トレンド成分モデル−構造の確率的変化のモデル−、北川源四郎、1993、「FORTRAN77時系列解析プログラミング」、pp.252-263)を、ステップS104で作成された時系列のMDを観測値とする状態空間モデルに当てはめ、カルマンフィルタ及び平滑化処理等の処理を実行することによってMDトレンドを算出する。
制御部10は、MDトレンドの勾配を算出する(ステップS105)。制御部10は、各時点について算出されたトレンドに対し、一の時点の次の時点(風上)におけるトレンドへの変化率を算出することによってトレンドの勾配を算出する。図6は、トレンド勾配の算出概念を示すグラフである。横軸は時間軸を示し、縦軸は算出されたトレンドを示す。ステップS105にて算出されるトレンド勾配は、図6中のGに対応する。
制御部10は、算出した勾配に基づき、項目値の変化が信号値の変化に反映するまでの時間差を特定する(ステップS106)。ステップS106において制御部10は、MDトレンドの勾配を各時点で算出し、算出した勾配の変化点(極値)を探索し、極値に対応する時点から直近の時点までの時間を時間差として特定する。
制御部10は、決定した時間差に基づき時間差モデルを生成する(ステップS107)。具体的には制御部10は、時系列に記録された信号値と、項目毎の項目値とを決定した時間差分ずらして対応付ける。図7は、時間差モデルの概念を示す説明図であり、図5と比較される。図7の下部の各矩形は、1年毎の各項目の項目値を示し、上部の各矩形は、各項目と同時期の1年毎の信号を示している。時間差モデルでは、同時期の信号と各項目の項目値とを対応付けるのではなく、図2で示した信号値Mi に対し、決定した時間差に対応する期間前のメンバー(i-t )の各項目の項目値Xi-t 1 ,Xi-t 2 ,…,Xi-t k を対応付ける。図7の例では、決定された時間差は1年であり、2000年1月の信号値Mに対し、1年前の1999年1月の項目値X1 ,X2 ,…,Xk を対応付け、2007年12月の信号値Mに対しては1年前の2006年12月の項目値X1 ,X2 ,…,Xk を対応付けた時間差モデルを生成する。
制御部10は、生成した時間差モデルにおいて対応する信号値と項目毎の項目値との関係に基づき、信号値及び項目毎の項目値を変数変換する(ステップS108)。ステップS108における変数変換は、信号値について対数変換を行なうと共に、対数変換した信号値に対して項目値を2次変数変換する。
制御部10は、変数変換後の信号値及び項目毎の項目値を用いて、予測に用いる信号期間を選択する処理を行なうべく、対数変換後の信号値を用いて信号トレンドを算出する(ステップS109)。信号トレンドについては、状態空間モデルによる2次のトレンド成分を用いた計算手法を採用して算出する。
制御部10は、算出した信号トレンドに基づき、予測対象期間の直近の信号トレンドと同じ信号区間を選択する(ステップS110)。ここで制御部10は、予測対象期間の直近の信号トレンドを参照し、予測対象期間の直近の信号トレンドが増加傾向(+)である場合、記録期間中において増加傾向(+)の区間を選択し、直近の信号トレンドが減少傾向(−)である場合、記録期間において減少傾向(−)の区間を選択する。
制御部10は、ステップS110で選択した信号区間を連続区間として用い、この期間における項目のMD及びMDトレンドを算出する(ステップS111)。ステップS111においては、予測対象期間における信号値(未知信号)に対応付けるべき項目値をも含めて項目のMD(以下、項目MDと言う)を算出する。
制御部10は、ステップS111で算出した項目MDの正規確率及び該正規確率のトレンドを算出する(ステップS112)。制御部10は、算出した正規確率及び該正規確率のトレンドに基づき、予測対象区間の直近の項目MDを含む1循環分の信号区間を選択する(ステップS113)。
ステップS113において制御部10は、以下のように信号区間を選択する。ステップS111で算出した項目MDの正規確率は0〜1の間の数値であるから、制御部10は、閾値を0.5に設定して正規確率が0.5以上となる第1トレンド区間と、0.5未満の第2トレンド区間とを判別する。制御部10は、予測対象期間の最新の区間が第1トレンド区間であるか、第2トレンド区間であるかを判断し、第1トレンド区間である場合には直近の第1トレンド区間と1つ前の第2トレンド区間とを1循環分の信号区間として選択する。制御部10は、予測対象区間の最新の区間が第2トレンド区間である場合には、直近の第2トレンド区間と1つ前の第1トレンド区間とを1循環分の信号区間として選択する。
次に制御部10は、ステップS113で選択した信号区間での未知項目(予測対象期間に信号値に対応する項目値)を含む項目MD及び該項目MDのトレンドを再計算する(ステップS114)。制御部10は、未知項目MDと同一符号の区間を選択する(ステップS115)。ステップS115において制御部10は、予測対象期間の直近においてステップS114で再計算したトレンド曲線が示すMDと閾値(例えば1.0)とを比較し、直近のトレンド曲線が示すMDが閾値以上である場合、閾値以上の区間を選択し、直近のトレンド曲線が示すMDが閾値未満である場合、閾値未満の区間を選択する。ここで比較した閾値には全MDの平均である1.0の値が用いられる。
制御部10は、ステップS115で選択した区間における信号値と、ステップS106で特定した時間差の時間差モデルにて対応する各項目の項目値との関係を特定する特定式をT法に基づいて算出する(ステップS116)。ステップS116において具体的には、制御部10は信号値に対し、ステップS106で特定した時間差分だけ遡った時点に対応する項目毎の項目値による要因効果の強さを示す比例定数β及びSN比η(2乗比)を下記の式(2)及び式(3)を適用して算出する。
制御部10は、ステップS116にて算出した項目毎の比例定数βを用い、ステップS111で選択した信号期間における各信号値について、以下に示す式(4)により出力の推定値を算出する(ステップS117)。
次に制御部10は、推定値についての推定精度であるSN比ηを重みづけ係数として用いた総合推定値を以下に示す式(5)に基づいて算出する(ステップS118)。
制御部10は、信号値及び総合推定値に基づいて、各項目の総合推定値のSN比(db)を以下に示す式(6)により算出する(ステップS119)。
制御部10は、各項目について要因効果値を算出する(ステップS120)。要因効果値は、各項目について当該項目を除いた各項目の項目値の総合推定値のSN比と、当該項目を含む各項目の項目値の総合推定値のSN比の差分を求めることによって算出される。より具体的には、制御部10は、各項目について当該項目を含む各項目の項目値の総合推定値のSN比から、当該項目を含まない各項目の項目値の総合推定値のSN比を減じた値を算出する。
制御部10は、算出した要因効果値が大きい順に項目を複数選択し、選択した複数の項目の項目値に対する総合推定値のSN比を、項目数毎に算出する(ステップS121)。制御部10は、項目数毎の総合推定値のSN比に基づき、当該SN比を最大にする項目数を決定する(ステップS122)。
制御部10は、ステップS122にて決定した項目数分、要因効果値が大きいものから項目を選択する(ステップS123)。制御部10は、時間差モデルにおいて予測対象期間に対応する項目の内、ステップS123で選択した項目の項目毎の項目値を式(5)に当てはめて予測値を算出する(ステップS124)。ここで制御部10は、式(5)における比例定数β及びSN比ηとして、ステップS116で算出したものを用いる。ステップS124において制御部10は、信号値が規準化されている場合には逆変換してもよい。
このようにして、予測対象の信号値に対する項目値のMDトレンドを基にして時間差を特定し、特定した時間差による時間差モデルを生成してから予測を行なうことにより、予め定められた期間だけずらした時間差モデルに基づく予測よりも、精度を高めることが可能となる。
なお、図3及び図4のフローチャートに示した処理手順における予測値算出処理(S108〜S124)の手順は一例であって、本発明に係る発明者が提案する時間差モデルに基づく他の予測方法(先行技術文献特許第5068382号公報、特許第5068383号公報、特許第5416809〜5416811号公報、特願2013−125933〜2013−125936等)のいずれか及び他の公知の方法を含む方法を用いるようにしてもよい。
次に、本実施の形態の予測装置1による予測方法を、為替レートに適用した具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1では、ポンド対ドルレート(USD/GBP)の月次データ(月次平均)を信号値とし、例えば15の各国通貨の対ドル為替レートの月次データを関連する項目としUSD/GBPレートの月次データを予測する。信号値及び項目毎の項目値の記録期間は、2000年1月〜2007年12月までとし、予測装置1は、2008年1月以降のUSD/GBPレートの月次データを予測する。
実施例1では、ポンド対ドルレート(USD/GBP)の月次データ(月次平均)を信号値とし、例えば15の各国通貨の対ドル為替レートの月次データを関連する項目としUSD/GBPレートの月次データを予測する。信号値及び項目毎の項目値の記録期間は、2000年1月〜2007年12月までとし、予測装置1は、2008年1月以降のUSD/GBPレートの月次データを予測する。
予測装置1の制御部10は、入力した信号値及び各項目の項目値について、図5に示すような時間差なしモデルを作成し(S102)、変数変換を行なった後(S103)、項目MD及びMDトレンドを算出し(S104)、MDトレンドの勾配を算出し(S105)、時間差モデルの時間差を特定する(S106)。
図8は、実施例1で求められる時間差なしモデルにおける項目MD及びMDトレンドを示すグラフである。図8の横軸は年月を時系列に示し、縦軸は項目MD及びMDトレンドに対応する数値を示している。図8中では、月毎に算出される項目MDを黒丸で示し、MDトレンドを白丸で示している。制御部10は、MDトレンドの勾配を算出し、2007年1月の時点で勾配の極値(変化点)を検出し、2007年12月から遡って2007年1月までの12か月を時間差として特定する。なお、次の極値は、2006年5月に検出される。
予測装置1の制御部10は、ステップS106で特定した時間差で時間差モデルを生成し(S107)、時間差モデルに基づいてT法を用いた処理を実行し(S108〜S124)、予測値を得る。
図9は、実施例1で求められた予測値を示すグラフである。図9の横軸は年月を時系列に示し、縦軸は信号値即ちUSD/GBPのレートを示している。図9では、黒丸で記録期間(〜2007年12月)における実績値を示し、二重線により予測値の推移を示している。図9では更に、白丸で予測対象期間を含む以後(2008年1月以降)の実績値を示している。実施例1においては、予測値と実績値との間の誤差(MAPE:Mean Absolute Percent Error 、平均絶対パーセント誤差)は、5.6%である。
このように、予測装置1により精度良く予測値を求めることが可能である。
比較として、従来の方法による予測結果を示す。従来の方法では、時間差モデルに適用する時間差を特定する方法は特になかったため、時間差モデルにおける時間差を変更し、総合推定値のSN比を最大とする時間差を採用するようにしていた。図10は、実施例1において異なる時間差毎の総合推定値のSN比を示すグラフである。図10の横軸は適用される時間差を示し、縦軸は総合推定値のSN比をdb単位で示している。図10に示すように、実施例1のUSD/GBPレートの月次データに基づく総合推定値のSN比を最大とする時間差は12か月である。
他の比較例として、異なる時間差を適用した時間差モデルを用いた場合の予測精度を示す。具体的には、上述の図3及び図4のフローチャートにおけるステップS107において時間差モデルを生成するに際し、時間差を10か月〜14か月の異なるパターンで予め設定してステップS108以降の処理を行なって予測値を求めた。
図11は、異なる時間差毎に算出した予測値を示すグラフである。図11では、10か月〜14か月の異なるパターンの内、時間差を11か月、12か月、13か月とした場合の予測値を示している。時間差を11か月とした場合を破線で、時間差を12か月とした場合を白抜きの実線で、時間差を13か月とした場合を実線にて示している。図11の横軸は年月を時系列に示し、縦軸は信号値即ちUSD/GBPのレートを示している。図11では、黒丸で記録期間(〜2007年12月)における実績値を示し、白丸で予測対象期間を含む以後(2008年1月以降)の実績値を示している。図11を参照した場合、時間差が11か月である場合と、13か月である場合は、12か月とした場合よりも、実績値に対して予測値が大きくずれていると観測できる。
図12は、異なる時間差毎に算出した予測値と実績値との誤差を示すグラフである。図12の横軸は、夫々適用された時間差を示し、縦軸は誤差をMAPEにて示している。図12が示すように、2007年12月までの信号値及び項目値からの予測は、12か月ずらした時間差モデルに基づく予測誤差が、10〜14か月の時間差の内では最も精度がよい。
このようにして、本実施の形態の予測装置1の処理により、精度を最も良好にする時間差を特定できていることがわかる。時間差をトレンドに基づいて特定することによって予測精度を向上させることができる。
(実施例2)
実施例2では、実施例1で示したUSD/GBPの推移について、本実施の形態における予測方法を連続して実行する。具体的には、予測装置1の制御部10は、2000年1月〜2006年12月までのUSD/GBP、及び、各国通貨の対ドル為替レートの月次データを、信号値及び項目毎の項目値として入力し、2007年1月以降のUSD/GBPレートの月次データを半年毎に算出した。なお各予測時点で、直近までの実績値を用いて予測を行なっている。
実施例2では、実施例1で示したUSD/GBPの推移について、本実施の形態における予測方法を連続して実行する。具体的には、予測装置1の制御部10は、2000年1月〜2006年12月までのUSD/GBP、及び、各国通貨の対ドル為替レートの月次データを、信号値及び項目毎の項目値として入力し、2007年1月以降のUSD/GBPレートの月次データを半年毎に算出した。なお各予測時点で、直近までの実績値を用いて予測を行なっている。
図13は、実施例2で求められる予測値を示すグラフである。図13の横軸は年月を時系列に示し、縦軸はUSD/GBPのレートを示している。図13では、丸印で実績値を示している。なお、2006年12月までの記録期間における実績値を黒丸で示し、2007年1月以降の予測対象期間における実績値を白丸で示している。大きな丸印にて予測対象期間の開始時点を示し、実線によって予測値の推移を示している。なお、半年毎の予測値を区別するために、黒実線と白抜きの実線とで交互に示している。
図14は、半年毎に特定された時間差を示すグラフである。図14の横軸は年月を示し、縦軸は特定される時間差の長さを月数で示している。図14に示すように、各時点で適用すべき時間差は異なる。例えば2007年12月の時点では時間差は12か月と特定されているが、半年後の2008年6月の時点では時間差は4か月と短い時間が特定されている。このように、記録期間で総合推定値のSN比を最大とする時間差12か月という時間差が、予測対象期間の開始時点によっては適切とは限らないことが分かる。
実施例2では、半年という一定期間毎に予測を行なったが、月毎にそれまでの実績値に基づいて時間差モデルに適用すべき時間差を特定し、特定した時間差を用いて予測値を算出するようにしてもよいことは勿論である。
このようにして、各時点でそれまでの信号値及び項目毎の項目値のトレンドの変化から、予測に用いられるべき時間差モデル又は信号期間等が時々刻々と変化していくところ、本実施の形態のように予測対象期間の直近時点までのトレンドに基づき、時間差モデルの時間差をも決定することにより、予測の精度を向上させることができる。
(実施例3)
実施例3では、韓国ウォンの対ドルレート(KRW/USD)の月次データ(月次平均)を信号値とし、例えば15の他の国の通貨の対ドル為替レートの月次データを関連する項目とし、KRW/USDレートの月次データを予測する。信号値及び項目毎の項目値の記録期間は、2000年1月〜2007年12月までとし、予測装置1は、2008年1月以降のKRW/USDレートの月次データを予測する。
実施例3では、韓国ウォンの対ドルレート(KRW/USD)の月次データ(月次平均)を信号値とし、例えば15の他の国の通貨の対ドル為替レートの月次データを関連する項目とし、KRW/USDレートの月次データを予測する。信号値及び項目毎の項目値の記録期間は、2000年1月〜2007年12月までとし、予測装置1は、2008年1月以降のKRW/USDレートの月次データを予測する。
図15は、実施例3で求められる時間差なしモデルにおける項目MD及びMDトレンドを示すグラフである。図15の横軸は年月を時系列に示し、縦軸は項目MD及びMDトレンドに対応する数値を示している。図15中では図8同様に、月毎に算出される項目MDを黒丸で示し、MDトレンドを白丸で示している。制御部10は、MDトレンドの勾配を算出し、2007年2月の時点で勾配の極値(変化点)を検出し、2007年12月から遡って2007年2月までの11か月を時間差として特定する。
図16は、実施例3で求められた予測値を示すグラフである。図16の横軸は年月を時系列に示し、縦軸は信号値即ちKRW/USDのレートを示している。図16では、図9同様に、黒丸で記録期間(〜2007年12月)における実績値を示し、太い実線により予測値の推移を示し、白丸で予測対象期間を含む以後(2008年1月以降)の実績値を示している。実施例3においては、予測値と実績値との間の誤差は4.9%である。
実施例3においても、時間差モデルにおける時間差を他の方法で定めた例を比較として示す。図17は、実施例3における異なる時間差毎の総合推定値のSN比を示すグラフである。図17の横軸は図10同様に、適用される時間差を示し、縦軸は総合推定値のSN比をdb単位で示している。図17に示すように、実施例3のKRW/USDレートの月次データに基づく総合推定値のSN比を最大とする時間差は、実施例1のUSD/GBPレートと同様に12か月である。
異なる時間差を適用した時間差モデルを用いた場合の予測精度を示す。具体的には、上述の図3及び図4のフローチャートにおけるステップS107において時間差モデルを生成するに際し、時間差を10か月〜14か月の異なるパターンで予め設定してステップS108以降の処理を行なって予測値を求めた。
図18は、異なる時間差毎に算出した予測値を示すグラフである。図18では、10か月〜14か月の異なるパターンの内、時間差を11か月、12か月、13か月とした場合の予測値を示している。時間差を11か月とした場合を実線で、時間差を12か月とした場合を白抜きの実線で、時間差を13か月とした場合を破線にて示している。図18の横軸は年月を時系列に示し、縦軸は信号値即ちKRW/USDのレートを示している。図18でも図11同様に、黒丸で記録期間(〜2007年12月)における実績値を示し、白丸で予測対象期間を含む以後(2008年1月以降)の実績値を示している。図18を参照した場合、時間差が11か月とした場合が最も精度がよいように観測される。
図19は、異なる時間差毎に算出した予測値と実績値との誤差を示すグラフである。図19の横軸は図9同様に、夫々適用された時間差を示し、縦軸は誤差をMAPEにて示している。図19が示すように、2007年12月までの信号値及び項目値からの予測では、11か月ずらした時間差モデルに基づく予測の誤差が、10〜14か月の時間差の内では最も精度が良好であり、総合推定値のSN比に基づいて定められる時間差12か月よりも精度が良好である。このように、本実施の形態の予測装置1の処理により、精度を良好にする時間差を特定できていることがわかる。
(実施例4)
実施例4では、実施例1に対し、USD/GBPレートの週次データ(週次平均)を信号値とし、他の15の各国通貨の対ドル為替レートの週次データを関連する項目値としてUSD/GBPレートの週次データを予測する。信号値及び項目毎の項目値の記録期間は、2008年1月7日から始まる週〜2008年9月29日から始まる週とし、予測装置1は、2008年10月6から始まる週以降のUSD/GBPレートの週次データを予測する。
実施例4では、実施例1に対し、USD/GBPレートの週次データ(週次平均)を信号値とし、他の15の各国通貨の対ドル為替レートの週次データを関連する項目値としてUSD/GBPレートの週次データを予測する。信号値及び項目毎の項目値の記録期間は、2008年1月7日から始まる週〜2008年9月29日から始まる週とし、予測装置1は、2008年10月6から始まる週以降のUSD/GBPレートの週次データを予測する。
図20は、実施例4で求められる時間差なしモデルにおける項目MD及びMDトレンドを示すグラフである。図20の横軸は各週の開始年月日を時系列に示し、縦軸は項目MD及び項目トレンドに対応する数値を示している。図20中では図8同様に、週毎に算出される項目MDを黒丸で示し、MDトレンドを白丸で示している。制御部10は、MDトレンドの勾配を算出し、2008年8月4日から始まる週において勾配の極値(変化点)を検出し、2008年9月29日から始まる週から遡って2008年8月4日から始まる週までの9週間を時間差として特定する。
図21は、実施例4で求められた予測値を示すグラフである。図21の横軸は各週の開始年月日を時系列に示し、縦軸はUSD/GBPのレートを示している。図21では、黒丸で記録期間(〜2008年9月29日から始まる週)における実績値を示し、実線にて予測値の推移を示し、白丸で予測対象期間を含む以後(2008年10月6日から始まる週以降)の実績値を示している。実施例4においては、予測値と実績値との間の誤差は3.6%である。
実施例4においても、時間差モデルにおける時間差を他の方法で定めた例を比較として示す。図22は、実施例4における異なる時間差毎の総合推定値のSN比を示すグラフである。図22の横軸は図10同様に、適用される時間差を示し、縦軸は総合推定値のSN比をdb単位で示している。図22に示すように、実施例4のUSD/GBPレートの週次データに基づく総合推定値のSN比を最大とする時間差は、8週である。
異なる時間差を適用した時間差モデルを用いた場合の予測精度を示す。具体的には、上述の図3及び図4のフローチャートにおけるステップS107において時間差モデルを生成するに際し、総合推定値のSN比を最大とする時間差の8週を基準として時間差を7週〜11週の異なるパターンで予め設定してステップS108以降の処理を行なって予測値を求めた。
図23は、異なる時間差毎に算出した予測値を示すグラフである。図23では、時間差を7週〜11週とした場合の予測値を異なる線種で示している。図23の横軸は年月日を時系列に示し、縦軸は信号値即ちUSD/GBPのレートを示している。図23では、黒丸で記録期間(〜2008年9月29日で始まる週)における実績値を示し、白丸で予測対象期間を含む以後(2009年10月6日で始まる週以降)の実績値を示している。図23を参照した場合、時間差を9週、10週とした場合を除いて、総合推定値のSN比を最大とする時間差としたときも、実績値に対して予測値が大きくずれていると観測できる。
図24は、異なる時間差毎に算出した予測値と実績値との誤差を示すグラフである。図24の横軸は図9同様に、夫々適用された時間差を示し、縦軸は誤差をMAPEにて示している。図24が示すように、2008年9月29日から始まる週までの週次データからの予測では、9週ずらした時間差モデルに基づく予測の誤差が、7〜11週の時間差の内では最も精度が良好であり、総合推定値のSN比に基づいて定められる時間差8週よりも精度が良好である。このように、本実施の形態の予測装置1の処理により、精度を最も良好にする時間差を特定できていることがわかる。
なお、上述のように開示された本実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 予測装置
10 制御部
11 記録部
13 入力部
1P 予測プログラム
10 制御部
11 記録部
13 入力部
1P 予測プログラム
Claims (5)
- 複数の要因が関連する事象に係る値、及び、該値に関連する前記複数の要因を複数の項目毎の項目値として前記値に対応付けて時系列に記録する記録手段と、該記録手段から前記値及び該値に対応する前記複数の項目毎の項目値を読み出して演算を行なう演算手段とを備え、該演算手段が、前記複数の項目の前記値の変化に対する相関の強さを示す要因効果値に基づき、前記複数の項目から複数の項目を選択し、選択した項目の項目値に基づき、予測対象期間における前記事象に係る値を予測する予測装置において、
前記演算手段は、
予測対象の事象に係る値の変化に対し、前記複数の要因の変化が反映されるまでの時間差を特定する時間差特定手段と、
前記複数の項目毎の項目値に、前記時間差特定手段が特定した時間差に対応する期間後の前記事象に係る値を対応付け、各項目について、該項目の項目値の前記事象に係る値の変化に対する前記要因効果値を導出する導出手段と、
該導出手段が導出した要因効果値に基づき選択される複数の項目の項目値から前記時間差特定手段が特定した時間差に対応する期間後の前記事象に係る予測値を予測する予測手段と
を備えることを特徴とする予測装置。 - 前記時間差特定手段は、
前記複数の要因に対応する前記複数の項目毎の項目値の類似性のトレンドを算出する項目値トレンド算出手段と、
該項目値トレンド算出手段が算出したトレンドの勾配を算出する勾配算出手段と、
算出されたトレンドの勾配に基づき、前記複数の要因の変化点を特定する手段と
を備え、
特定した変化点から前記予測対象期間の開始時点までの期間の長さを時間差として特定するようにしてあること
を特徴とする請求項1に記載の予測装置。 - 前記項目値トレンド算出手段は、
前記事象に係る値は該値を発現させる状態が前記値に与える影響を表現する関数と白色雑音との和で記述される状態空間モデルに、各時点における前記事象に係る値がトレンドと白色雑音との和で記述されるトレンドモデル、及び前後する時点におけるトレンドは略等しいとするモデルを適用して状態空間モデルの解法に基づきトレンドを算出する
ことを特徴とする請求項2に記載の予測装置。 - 複数の要因が関連する事象に係る値、及び、該値に関連する前記複数の要因を複数の項目毎の項目値として前記値に対応付けて時系列に記録する記録手段と、該記録手段から前記値及び該値に対応する前記複数の項目毎の項目値を読み出して演算を行なう演算手段とを備える装置にて、該演算手段が、前記複数の項目の前記値の変化に対する相関の強さを示す要因効果値に基づき、前記複数の項目から複数の項目を選択し、選択した項目の項目値に基づき、予測対象期間における前記事象に係る値を予測する予測方法において、
前記演算手段は、
予測対象の事象に係る値の変化に対し、前記複数の要因の変化が反映されるまでの時間差を特定し、
前記複数の項目毎の項目値に、前記時間差に対応する期間後の前記事象に係る値を対応付け、各項目について、該項目の項目値の前記事象に係る値の変化に対する前記要因効果値を導出し、
導出した要因効果値に基づき選択される複数の項目の項目値から、前記時間差に対応する時間後の前記事象に係る予測値を予測する
ことを特徴とする予測方法。 - 記録手段を備えるコンピュータに、前記記録手段に時系列に記録してある複数の要因が関連する事象に係る値、及び、該値に関連する前記複数の要因を複数の項目毎の項目値を読み出させ、前記複数の項目の前記値の変化に対する相関の強さを示す要因効果値に基づき、前記複数の項目から複数の項目を選択させ、選択された項目の項目値に基づいて予測対象期間における前記事象に係る値を予測させるコンピュータプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
予測対象の事象に係る値の変化に対し、前記複数の要因の変化が反映されるまでの時間差を特定するステップ、
前記複数の項目毎の項目値に、前記時間差に対応する期間後の前記事象に係る値を対応付け、各項目について、該項目の項目値の前記事象に係る値の変化に対する前記要因効果値を導出するステップ、及び、
導出した要因効果値に基づき選択される複数の項目の項目値から、前記時間差に対応する時間後の前記事象に係る予測値を予測するステップ
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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