JP5825168B2 - 切削部材のクランプ機構及びこれを用いた刃部交換式切削工具 - Google Patents

切削部材のクランプ機構及びこれを用いた刃部交換式切削工具 Download PDF

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Description

本発明は、切削部材のクランプ機構及びこれを用いた刃部交換式切削工具に関するものである。
従来、丸駒インサートが、工具本体の先端軸部に着脱可能に装着されたロータリバイト(刃部交換式切削工具)が知られている。この種のロータリバイトでは、切削時に丸駒インサートに作用する切削抵抗により、工具本体に対して該丸駒インサートをその中心軸回りに従動回転させて切削を行う、従動型のものが知られている。
また、近年では、旋盤の工具保持部が回転可能とされてミーリング機能を備えた複合加工機が普及しつつあり、このような複合加工機によれば、工具本体に対して丸駒インサートを従動回転させることなく固定して、被削材に対する送りの向き等に関わらず所望の回転速度で回転駆動させながら、被削材の旋削加工を行うことが可能である。
このような駆動型のロータリバイトとして、例えば下記特許文献1の図20には、中心軸に沿う貫通孔が形成された円環状をなし、外周面の先端縁部に円周状の切れ刃を有する切削インサートと、前記切削インサートの中心軸方向の基端側を向く着座面に当接され、前記中心軸方向の先端側を向く先端面を有する工具本体の軸部と、筒状をなし前記工具本体の軸部に嵌合するスリーブと、前記切削インサートの貫通孔に挿通されて前記軸部の先端面に穿設されたネジ穴に螺合することにより、前記切削インサートを前記軸部に着脱可能に固定するネジ部材とを備えたものが開示されている。
この特許文献1のロータリバイトでは、切削インサートの外周面が基端側に向かうに従い漸次縮径されており、この外周面と、スリーブの内周面における先端部とが嵌合されるようになっている。スリーブの先端部は、径方向に向けて弾性変形可能とされている。そして、切削インサートの貫通孔に挿通されて、工具本体のネジ穴に螺合するネジ部材を最後まで締め込んでいくことで、切削インサートは工具本体の軸部に芯合せされつつ固定される。
また、上述したロータリバイト以外でも、円柱状をなし、少なくとも先端外周縁(外周面の先端縁部)に切れ刃を有する切削ヘッドと、前記切削ヘッドが着脱可能に装着され、軸回りに回転される工具本体とを備えたヘッド交換式エンドミル等の刃部交換式切削工具が知られている(例えば下記特許文献2を参照)。このような刃部交換式切削工具においても、工具本体に対して切削ヘッドを芯合せする構造を有している。
特表2011−506111号公報 特許第4288905号公報
しかしながら、前述した従来の刃部交換式切削工具では、下記の課題があった。
すなわち、例えば特許文献1のロータリバイトでは、ネジ部材を最後まで締め込んでいくことで、切削インサート(切削部材)が工具本体の軸部に芯合せされる構造となっているが、例えば切削インサートの外径に成形誤差や加工誤差が生じた場合(特に所定の外径より大きい場合)などに、スリーブの弾性変形の許容量を超えて、該スリーブが塑性変形するおそれがあった。
このようにスリーブが塑性変形した場合、切削インサートが該スリーブに強固に嵌合されて取り外しが困難となったり、工具本体の軸部に対する切削インサートの取り付け剛性が低下したりするおそれがある。そこで、切削インサートの外径精度を研磨加工等により厳密に確保することが考えられるが、この場合、製造が複雑となる。また、スリーブの塑性変形を防止する目的で単にネジ部材の締め込みを緩くすれば、切削インサートを安定して固定することができない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、切削部材の外径に厳密な精度を要することなく、工具本体の軸部に対して該切削部材を精度よく簡単に芯合せでき、かつ、安定して固定でき、高品位な切削加工を長期に亘り維持できる切削部材のクランプ機構及びこれを用いた刃部交換式切削工具を提供することを目的としている。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
すなわち、本発明の切削部材のクランプ機構は、中心軸に沿う貫通孔が形成された円環状又は円筒状をなし、少なくとも外周面に切れ刃を有する切削部材と、前記切削部材の中心軸方向の基端側を向く着座面に当接され、前記中心軸方向の先端側を向く先端面を有する工具本体の軸部と、筒状をなし、その内周面に前記工具本体の軸部に嵌合する嵌合部を有するとともに、該軸部に対して前記中心軸に沿う方向に移動可能とされた締結部材と、前記嵌合部の前記基端側に配設されて弾性変形可能とされ、前記工具本体の軸部に対して前記嵌合部を前記先端側に向けて付勢可能な付勢部と、前記切削部材の貫通孔に挿通されて、前記軸部の先端面に穿設されたネジ穴に螺合することにより、前記切削部材を前記軸部に着脱可能に固定するネジ部材と、を備え、前記切削部材の外周面には、前記基端側に向かうに従い漸次縮径する第1テーパ面が形成され、前記締結部材の内周面における前記嵌合部の前記先端側には、前記先端側に向かうに従い漸次拡径するとともに、前記第1テーパ面に嵌合される第2テーパ面が形成されていることを特徴とする。
また、本発明は、切削部材と、前記切削部材が着脱可能に装着される軸部を有し、軸回りに回転される工具本体と、を備えた刃部交換式切削工具であって、前述の切削部材のクランプ機構を用いたことを特徴とする。
本発明の切削部材のクランプ機構及びこれを用いた刃部交換式切削工具では、例えば円環状の丸駒インサート(切削インサート)や、円筒状をなすシェルエンドミル等の切削ヘッドを、切削部材として用いることができる。この切削部材には、少なくとも外周面に切れ刃が形成されている。
切削部材を工具本体の軸部に装着する手順としては、まず、締結部材を予め工具本体の軸部に装着しておく。また、締結部材の嵌合部の基端側には、付勢部を配設しておく。
工具本体の軸部に締結部材を装着する際、締結部材の内周面に形成された嵌合部が、工具本体の軸部に嵌合することで、締結部材と軸部とが同軸(同心)に位置決め(芯合せ)される。尚、締結部材は、工具本体の軸部に対して、上記芯合せされた状態のまま中心軸方向に移動可能である。
次いで、工具本体の軸部の先端面に切削部材の着座面を対向させた状態で、該切削部材の第1テーパ面を締結部材の第2テーパ面に挿入してこれらテーパ面同士を当接させるとともに、ネジ部材を切削部材の貫通孔に挿通して、軸部のネジ穴にねじ込む。
ネジ部材をネジ穴にねじ込んでいくと、切削部材の着座面が工具本体の軸部の先端面に接近していくとともに、切削部材の第1テーパ面と締結部材の第2テーパ面とが互いに摺接しつつ、嵌合させられていく。すなわち、締結部材は、その嵌合部及び該嵌合部の先端側に位置する第2テーパ面部分が、付勢部により先端側に向けて付勢されているために、該締結部材における第2テーパ面が、切削部材の第1テーパ面により基端側に向けて押されても、締結部材が工具本体の軸部に対して基端側に移動することが抑制されている。これにより、第2テーパ面と第1テーパ面とが摺接しつつ嵌合させられ、この嵌合にともなって、切削部材は締結部材に対して芯合せされる。
具体的に、締結部材に対して、切削部材はその外周面を基準として芯合せされることから、該外周面に形成された切れ刃の中心(中心軸方向から見た正面視で切れ刃は円周状をなしており、その中心)が、締結部材及び工具本体の軸部に対して芯合せされている。
そして、さらにネジ部材をネジ穴にねじ込んでいくと、第2テーパ面と第1テーパ面との嵌合量が所定以上となったときに、付勢部が弾性変形して、切削部材とともに締結部材が工具本体の軸部に対して基端側に向けて移動させられて、それ以上の上記テーパ面同士の嵌合量の増大が規制される。
次いで、切削部材の着座面が工具本体の軸部の先端面に当接して、ネジ部材がネジ穴に対して最後までねじ込まれた状態となるとともに、切削部材が軸部に固定される。
このように、切削部材、締結部材及び工具本体の軸部が全て互いに芯合せされ、この状態でネジ部材が最後まで締め込まれることで、切削部材が工具本体の軸部に対して固定されている。
本発明によれば、前述のように、切削部材の切れ刃中心が工具本体の軸部に同軸に芯合せされることから、切れ刃の中心軸回りの回転軌跡における真円度や円筒度が十分に高められ、この工具本体を中心軸回りに回転させつつ切削部材で切削することで、加工精度が安定して高品位に確保される。
また、ネジ部材をネジ穴にねじ込んで、第2テーパ面と第1テーパ面とを嵌合させる際においては、付勢部の弾性変形量(つまり付勢力)が適宜調整されることで、上記テーパ面同士の嵌合量が適宜調整されるようになっている。すなわち、本発明とは異なり、例えば特表2011−506111号公報の図20に示されるような、ネジ部材を最後まで締め付けない限り切削部材を工具本体の軸部に対して芯合せ及び固定できない従来の構成の場合、この締め付けにより図中に示される締結部材に相当する部材(スリーブ2025)を塑性変形させてしまうおそれがあった。一方、本発明によれば、工具本体の軸部に対して切削部材を芯合せできた時点で、付勢部が弾性変形することにより、切削部材と締結部材とがそれ以上強く嵌合されることが抑制されて、締結部材の塑性変形を防止できる。従って、精度の高い切削加工を、長期に亘り安定して維持することができる。
また、締結部材に対して、切削部材がその外周面を基準として芯合せされることから、この切削部材の製造時の寸法精度を比較的緩慢に設定できる。具体的に、切削部材として、例えば超硬合金等からなる焼結体を用いた場合には、この切削部材の外径に若干の成形誤差や加工誤差(所定の外径に対して実際の外径が僅かに大きい又は小さい)が生じやすいが、このような場合でも高精度な芯合せが可能であり、また、切削部材の貫通孔中心が中心軸に対して僅かにずれていたとしても、これに影響されるようなことなく高精度な芯合せが可能である。
さらに、切削部材の外周面における第1テーパ面の研磨に厳密な加工精度を要することなく、或いは第1テーパ面を研磨することなく焼結肌のままとして、該切削部材を使用することが可能である。従って、切削部材の製造が簡単である。
また特に、切削部材の外径に若干の成形誤差や加工誤差が生じた場合においても、前述のように、付勢部の弾性変形量によって第2テーパ面と第1テーパ面との嵌合量が適宜調整されつつ、簡単に芯合せ可能である。
このように、本発明によれば、簡単な構造を用いて、切削部材の外径に厳密な精度を要することなく、ひいては製造を複雑にすることなく、工具本体の軸部に対して該切削部材を精度よく簡単に芯合せでき、かつ、安定して固定でき、高品位な切削加工を長期に亘って維持できるのである。
また、本発明の切削部材のクランプ機構において、前記付勢部は、前記締結部材に一体に設けられていることとしてもよい。
この場合、部品点数を削減でき、製造が容易となる。また、切削部材を工具本体の軸部に装着する手順が簡単となり、かつ、この切削部材のクランプ機構の外観(見映え)がよい。
また、本発明の切削部材のクランプ機構において、前記付勢部は、前記工具本体の軸部を前記中心軸回りに囲むように環状又は筒状に形成され、前記付勢部には、前記中心軸に垂直な径方向に貫通して前記中心軸回りに延びる複数のスリットが、互いに前記中心軸回り、及び、前記中心軸方向に間隔をあけて配列されており、前記中心軸方向に隣り合う前記スリット同士は、互いに前記中心軸回りにずらされて配置されていることとしてもよい。
この場合、付勢部において中心軸方向に隣り合うスリット同士が、中心軸回りに互いにずらされて配置されているので、下記の効果を奏する。
すなわち、このような付勢部においては、そのスリット部分が中心軸方向に縮められて弾性変形しやすくされている一方、中心軸回りに隣り合うスリット同士の間に位置する連結部分は、剛性が確保されて弾性変形しにくくなっている。本発明によれば、中心軸方向に隣り合うスリット同士が中心軸回りにずらされて配置されていることにより、上記連結部分同士が中心軸方向に連なって配置されるようなことが防止されて、付勢部が中心軸方向に弾性変形しやすくなる。従って、前述した効果が確実に得られやすい。
また、本発明の切削部材のクランプ機構において、前記切削部材と前記工具本体の軸部との前記中心軸回りの相対回転を規制する回転規制部が設けられることとしてもよい。
この場合、例えば、切削部材の着座面と工具本体の軸部の先端面とに、互いに係合する凹部と凸部とを形成して回転規制部とすることにより、工具本体の軸部に切削部材を装着する際や、切削加工時などにおいて、工具本体の軸部に対して切削部材が意図せず中心軸回りに回転してしまうようなことが防止される。
従って、工具本体の軸部に切削部材を着脱する際の作業性が高められ、また切削加工が精度よく安定して行える。
本発明の切削部材のクランプ機構及びこれを用いた刃部交換式切削工具によれば、切削部材の外径に厳密な精度を要することなく、工具本体の軸部に対して該切削部材を精度よく簡単に芯合せでき、かつ、安定して固定でき、高品位な切削加工を長期に亘って維持できる。
本発明の一実施形態に係る切削部材のクランプ機構を用いた刃部交換式切削工具を示す斜視図である。 図1の刃部交換式切削工具の分解斜視図である。 図1の刃部交換式切削工具の側断面図(縦断面図)である。 図1の刃部交換式切削工具に用いられる締結部材の(a)斜視図、(b)側面図、(c)側断面図である。 図1の刃部交換式切削工具において、切削部材を工具本体の軸部に装着する手順を説明する図である。
以下、本発明の一実施形態に係る切削部材のクランプ機構1及びこれを用いた刃部交換式切削工具10について、図面を参照して説明する。
図1に示されるように、刃部交換式切削工具10は、丸駒の切削インサートである切削部材2と、切削部材2が着脱可能に装着される軸状の工具本体3とを備え、工具本体3の軸方向の基端部(図1における下端部)が、不図示の複合加工機である旋盤の工具保持部に回転可能に装着された状態で、その軸回りに回転させられることにより、切削部材2の切れ刃4で被削材を切削(旋削)加工する、刃部交換型の旋削工具である。具体的に、本実施形態の刃部交換式切削工具10は、駆動型ロータリバイトである。
本実施形態の刃部交換式切削工具10は、切削部材2を工具本体3に装着する部分の構造(切削部材のクランプ機構1)において、従来にない特有の構成を備えている。
図2、図3及び図5(b)に示されるように、本実施形態の切削部材のクランプ機構1は、中心軸Oに沿う貫通孔5が形成された円環状をなし、少なくとも外周面6に切れ刃4を有する切削部材2と、切削部材2の中心軸O方向の基端側を向く着座面8に当接され、中心軸O方向の先端側を向く先端面12を有する工具本体3の軸部11と、筒状をなし、その内周面21に工具本体3の軸部11に嵌合する嵌合部22を有するとともに、該軸部11に対して中心軸O方向に移動可能とされた締結部材20と、嵌合部22の前記基端側に配設されて弾性変形可能とされ、工具本体3の軸部11に対して嵌合部22を前記先端側に向けて付勢可能な付勢部40と、切削部材2の貫通孔5に挿通されて、軸部11の先端面12に穿設されたネジ穴13に螺合することにより、切削部材2を軸部11に着脱可能に固定するネジ部材30とを備えている。
ここで、切削部材2の中心軸Oと、工具本体3の軸とは互いに同軸とされており、本明細書においては、この中心軸(軸)O方向に沿う工具本体3の切削部材2側(図2における上側)を先端側といい、工具本体3の切削部材2とは反対側(すなわち切削部材2における工具本体3側、図2における下側)を基端側という。また、中心軸Oに垂直な方向(中心軸Oに直交する方向)を径方向といい、中心軸O回りに周回する方向を周方向という。
尚、本実施形態では、切削部材2、工具本体3、締結部材20及びネジ部材30が、中心軸Oを共通軸として同軸に配置されている。
切削部材2は、超硬合金等の硬質材料からなる焼結体で作製されている。
図2、図3及び図5(b)において、切削部材2の中心軸O方向を向く両面のうち、先端側を向く円環状(円形状)の面は、すくい面7となっている。また、切削部材2の中心軸O方向を向く両面のうち、基端側を向く円環状の面が、前記着座面8となっている。すくい面7及び着座面8は、中心軸Oに垂直な平坦面とされている。
すくい面7及び着座面8の中央には、貫通孔5が開口されている。貫通孔5は、中心軸O方向の全長に亘りその内径が略一定とされていて、すくい面7及び着座面8の開口部分には、それぞれ面取り加工が施されている。
切れ刃4は、すくい面7と外周面6との交差稜線をなして円周状に形成されており、該外周面6の先端縁部に配置されている。切れ刃4が形成される切削部材2の先端縁部は、この刃部交換式切削工具10において最も外径が大きくされている。
尚、図示の例では、すくい面7の外周縁部には、周方向に沿って延びる環状溝が形成されており、この環状溝がチップブレーカ7aとなっている。
切削部材2において径方向を向く外周面6は、その基端側部分が先端側部分より一段縮径された多段状に形成されており、前記先端側部分が逃げ面6aとされ、前記基端側部分が第1テーパ面6bとなっている。
逃げ面6aは、切れ刃4から基端側に向かうに従い漸次縮径するテーパ状に形成されており、第1テーパ面6bも、基端側に向かうに従い漸次縮径して形成されている。これら逃げ面6a及び第1テーパ面6bには、それぞれ研磨加工が施されているが、このような研磨加工が施されていない焼結肌であっても構わない。
図3及び図5(b)に示される例においては、逃げ面6aにおける中心軸O方向に沿う単位長さあたりの径方向へ向けた変位量が、第1テーパ面6bにおける前記変位量よりも大きくなっている。つまり、図3及び図5(b)に示される側断面視で、逃げ面6aの中心軸Oに対する傾斜角は、第1テーパ面6bの前記傾斜角より大きい。
また、切削部材2の外周面6における逃げ面6aと第1テーパ面6bとの間には、中心軸O方向の基端側を向く円環状の端面6cが形成されている。
工具本体3は、鋼材により形成されており、その先端部の軸部11が、該軸部11以外の部位のシャンク部14よりも一段小径に形成されている。また、工具本体3の外周面において、軸部11とシャンク部14との間には、中心軸O方向の先端側を向く円環状の端面17が形成されている。端面17は、中心軸Oに垂直な平坦面となっている。
図3及び図5(b)において、軸部11の先端面12は、中心軸Oに垂直な平坦面とされており、該先端面12の外径は、この先端面12に当接される切削部材2の着座面8の外径よりも小さくなっている。また、軸部11の先端面12から基端側に向けて穿設されたネジ穴13の内周面には、雌ネジ加工が施されている。
工具本体3の軸部11の外周面には、締結部材20の嵌合部22に嵌合される被嵌合部16が形成されている。
図5(b)において、軸部11の外周面のうち被嵌合部16は、中心軸Oに平行な円筒(円柱)外周面状に形成されている。尚、図示の例では、軸部11の外周面が中心軸O方向の全長に亘って一定の外径とされており、該外周面全体が被嵌合部16であるように記載されているが、被嵌合部16は、軸部11の外周面において少なくとも締結部材20の嵌合部22に対応する部位に形成されていればよく、例えば、後述する付勢部40に対応する部位には形成されていなくても構わない。
締結部材20は、鋼材により形成されている。
図3、図4(a)(b)(c)及び図5(b)において、本実施形態では、締結部材20の外周面は、その中心軸Oに垂直な断面が円形状とされており、該締結部材20の外観は円筒状となっている。尚、締結部材20は、例えばその外周面の前記断面が6角形などの多角形状とされているとともに、該締結部材20の外観が多角形筒状となっていてもよい。
また、締結部材20の内周面21のうち、先端部は、該先端部以外の部位よりも一段内径が大きくされており、この先端部は、先端側に向かうに従い漸次拡径する第2テーパ面24とされている。第2テーパ面24は、第1テーパ面6bに嵌合可能に形成されており、図3及び図5(b)に示される側断面視で、第2テーパ面24における中心軸O方向に沿う単位長さあたりの径方向へ向けた変位量は、切削部材2の上述した第1テーパ面6bにおける前記変位量に対応して設定されている。
また、締結部材20の内周面21の先端部が、上述のように形成されていることにより、該締結部材20の先端部は、先端側に向かうに従い漸次その肉厚が薄くなっている。
また、締結部材20の内周面21において、第2テーパ面24の基端側には、嵌合部22が配置されている。締結部材20の内周面21のうち嵌合部22は、中心軸Oに平行な円筒内周面状に形成されていて、軸部11の被嵌合部16に嵌合可能となっている。
また、締結部材20の内周面21における第2テーパ面24と嵌合部22との間には、中心軸O方向の先端側を向く円環状の端面25が形成されている。
図3及び図5(b)に示されるように、切削部材2の第1テーパ面6bが、締結部材20の第2テーパ面24に対して基端側に向けて摺接され、これらが嵌合された状態で、締結部材20の先端開口縁(先端面26)と、切削部材2の外周面6における端面6cとの間、及び、締結部材20の端面25と、切削部材2の着座面8との間には、それぞれ隙間が設けられている。
締結部材20における嵌合部22の基端側には、付勢部40が設けられており、本実施形態では、これら嵌合部22及び付勢部40が、締結部材20に一体に設けられている。
付勢部40(締結部材20における付勢部40部分)は、工具本体3の軸部11を中心軸O回りに囲むように環状に形成されている。本実施形態では、付勢部40の外周面は、その中心軸Oに垂直な断面が円形状とされており、該付勢部40の外観は円環状となっている。尚、付勢部40は、例えばその外周面の前記断面が6角形などの多角形状とされているとともに、該付勢部40の外観が多角形環状となっていてもよい。
また、図5(b)において、本実施形態では、付勢部40の内周面が、工具本体3の軸部11の外周面(被嵌合部16)に摺接可能に嵌合しているが、これら付勢部40の内周面と軸部11の外周面との間には、隙間が形成されていてもよい。
また、付勢部40において中心軸O方向の基端側を向く基端面27(締結部材20の基端面27でもある)は、円環状をなし、中心軸Oに垂直な平坦面となっており、工具本体3の端面17に当接可能とされている。
図4(a)(b)(c)に示されるように、付勢部40には、該付勢部40を径方向に貫通するとともに周方向に沿って延びる複数のスリット41が、互いに周方向及び中心軸O方向に間隔をあけて配列されている。また、中心軸O方向に隣り合うスリット41同士は、互いに周方向にずらされて配置されている。
図示の例では、スリット41は長丸孔状をなしており、中心軸O方向に隣り合うスリット41同士の間には、該スリット41の中心軸O方向に沿う開口幅よりも小さい幅とされた壁部42が形成されている。また、周方向に隣り合うスリット41同士の間には、中心軸O方向に延びるように連結部分43が形成されており、該連結部分43は、中心軸O方向に隣り合う壁部42同士を連結している。
図2、図3及び図5(b)において、ネジ部材30は、雄ネジ加工が施されたネジ部31と、該ネジ部31より大径の頭部32とを備えている。ネジ部材30は、ネジ部31における頭部32とは反対側の端部が基端側に向けられた状態で、切削部材2の貫通孔5に先端から基端側へ向けて挿入される。貫通孔5に挿入されたネジ部31は、工具本体3の軸部11のネジ穴13に螺合される。
また、ネジ部材30におけるネジ部31の外径は、切削部材2の貫通孔5の内径よりも若干小さくなっており、これにより、貫通孔5にネジ部31が挿通された状態で、切削部材2は径方向に移動可能である。
また、図中に符号33で示されるものは、円環板状の座金である。
ネジ部材30をネジ穴13にねじ込んだ状態で、該ネジ部材30の頭部32は、座金33を介して、切削部材2のすくい面7に基端側に向けて押し付けられる。
尚、図示の例では、ネジ部材30をネジ穴13にねじ込んだ際、該ネジ部材30の頭部32が切削部材2の先端側に突出された状態となっているが、これに限定されるものではない。すなわち、例えば、切削部材2の貫通孔5を多段円柱孔状に形成して、該貫通孔5の段部にネジ部材30の頭部32が基端側に向けて押し付けられるように構成するとともに、該頭部32が貫通孔5内に収容可能とされていてもよい。
次に、本実施形態の切削部材のクランプ機構1及びこれを用いた刃部交換式切削工具10において、切削部材2を工具本体3に取り付ける手順について説明する。
まず、図5(a)に示されるように、締結部材20が、その基端から先端側に向かって付勢部40、嵌合部22、第2テーパ面24の順に配置されるように、すなわち締結部材20の基端面27と工具本体3の端面17とが対向配置されるとともに、該締結部材20の先端面26が先端側を向く姿勢として、この締結部材20を予め工具本体3の軸部11に装着しておく。これにより、締結部材20の付勢部40は、該締結部材20の嵌合部22と工具本体3の端面17とに中心軸O方向から挟まれて配置される。
工具本体3の軸部11に締結部材20を装着する際、締結部材20の内周面21に形成された嵌合部22が、工具本体3の軸部11に嵌合することで、締結部材20と軸部11とが同軸(同心)に位置決め(芯合せ)される。尚、締結部材20は、工具本体3の軸部11に対して、上記芯合せされた状態のまま中心軸O方向に移動可能である。
次いで、工具本体3の軸部11の先端面12に切削部材2の着座面8を対向させた状態で、該切削部材2の第1テーパ面6bを締結部材20の第2テーパ面24に挿入してこれらテーパ面6b、24同士を当接させるとともに、ネジ部材30を切削部材2の貫通孔5に挿通して、軸部11のネジ穴13にねじ込む。
ネジ部材30をネジ穴13にねじ込んでいくと、切削部材2の着座面8が工具本体3の軸部11の先端面12に接近していくとともに、切削部材2の第1テーパ面6bと締結部材20の第2テーパ面24とが互いに摺接しつつ、嵌合させられていく。すなわち、締結部材20は、その嵌合部22及び該嵌合部22の先端側に位置する第2テーパ面24部分(具体的には、締結部材20のうち付勢部40以外の部位)が、付勢部40により先端側に向けて付勢されているために、該締結部材20における第2テーパ面24が、切削部材2の第1テーパ面6bにより基端側に向けて押されても、締結部材20が工具本体3の軸部11に対して基端側に移動することが抑制されている。これにより、第2テーパ面24と第1テーパ面6bとが摺接しつつ嵌合させられ、この嵌合にともなって、切削部材2は締結部材20に対して芯合せされる。
具体的に、締結部材20に対して、切削部材2はその外周面6の第1テーパ面6bを基準として芯合せされることから、該外周面6に形成された切れ刃4の中心(中心軸O方向の先端側から見た正面視において、切れ刃4は円周状をなしており、その中心)が、締結部材20及び工具本体3の軸部11に対して芯合せされている。
そして、さらにネジ部材30をネジ穴13にねじ込んでいくと、第2テーパ面24と第1テーパ面6bとの嵌合量が所定以上となったときに、付勢部40が弾性変形して、切削部材2とともに締結部材20における付勢部40以外の部位が工具本体3の軸部11に対して基端側に向けて移動させられて、それ以上の上記テーパ面6b、24同士の嵌合量の増大が規制される。
次いで、図5(b)に示されるように、切削部材2の着座面8が工具本体3の軸部11の先端面12に当接して、ネジ部材30がネジ穴13に対して最後までねじ込まれた状態となるとともに、切削部材2が軸部11に固定される。
このように、切削部材2、締結部材20及び工具本体3の軸部11が全て互いに芯合せされ、この状態でネジ部材30が最後まで締め込まれることで、切削部材2が工具本体3の軸部11に対して固定されている。
以上説明した本実施形態の切削部材のクランプ機構1及びこれを用いた刃部交換式切削工具10によれば、前述のように、切削部材2の切れ刃4中心が工具本体3の軸部11に同軸に芯合せされることから、切れ刃4の中心軸O回りの回転軌跡における真円度が十分に高められ、この工具本体3を中心軸O回りに回転させつつ切削部材2で切削することで、加工精度が安定して高品位に確保される。
また、ネジ部材30をネジ穴13にねじ込んで、第2テーパ面24と第1テーパ面6bとを嵌合させる際においては、付勢部40の弾性変形量(つまり付勢力)が適宜調整されることで、上記テーパ面6b、24同士の嵌合量が適宜調整されるようになっている。すなわち、本実施形態とは異なり、例えば特表2011−506111号公報の図20に示されるような、ネジ部材を最後まで締め付けない限り切削部材を工具本体の軸部に対して芯合せ及び固定できない従来の構成の場合、この締め付けにより図中に示される締結部材に相当する部材(スリーブ2025)を塑性変形させてしまうおそれがあった。一方、本実施形態によれば、工具本体3の軸部11に対して切削部材2を芯合せできた時点で、付勢部40が弾性変形することにより、切削部材2と締結部材20とがそれ以上強く嵌合されることが抑制されて、締結部材20の塑性変形を防止できる。従って、精度の高い切削加工を、長期に亘り安定して維持することができる。
また、締結部材20に対して、切削部材2がその外周面6を基準として芯合せされることから、この切削部材2の製造時の寸法精度を比較的緩慢に設定できる。具体的に、切削部材2として、本実施形態で説明したような超硬合金等からなる焼結体を用いた場合には、この切削部材2の外径に若干の成形誤差や加工誤差(所定の外径に対して実際の外径が僅かに大きい又は小さい)が生じやすいが、このような場合でも高精度な芯合せが可能であり、また、切削部材2の貫通孔5中心が中心軸Oに対して僅かにずれていたとしても、これに影響されるようなことなく高精度な芯合せが可能である。
さらに、切削部材2の外周面6における第1テーパ面6bの研磨に厳密な加工精度を要することなく、或いは第1テーパ面6bを研磨することなく焼結肌のままとして、該切削部材2を使用することが可能である。従って、切削部材2の製造が簡単である。
また特に、切削部材2の外径に若干の成形誤差や加工誤差が生じた場合においても、前述のように、付勢部40の弾性変形量によって第2テーパ面24と第1テーパ面6bとの嵌合量が適宜調整されつつ、簡単に芯合せ可能である。
このように、本実施形態によれば、簡単な構造を用いて、切削部材2の外径に厳密な精度を要することなく、ひいては製造を複雑にすることなく、工具本体3の軸部11に対して該切削部材2を精度よく簡単に芯合せでき、かつ、安定して固定でき、高品位な切削加工を長期に亘って維持できるのである。
また、本実施形態では、付勢部40が、締結部材20に一体に設けられているので、該付勢部40を締結部材20とは別体として設ける場合に比べて、部品点数を削減でき、製造が容易となる。また、切削部材2を工具本体3の軸部11に装着する手順が簡単となり、かつ、この切削部材のクランプ機構1の外観(見映え)がよい。
また、付勢部40において中心軸O方向に隣り合うスリット41同士が、周方向に互いにずらされて配置されているので、下記の効果を奏する。
すなわち、このような付勢部40においては、そのスリット41部分が中心軸O方向に縮められて弾性変形しやすくされている一方、周方向に隣り合うスリット41同士の間に位置する連結部分43は、剛性が確保されて弾性変形しにくくなっている。本実施形態によれば、中心軸O方向に隣り合うスリット41同士が周方向にずらされて配置されていることにより、上記連結部分43同士が中心軸O方向に連なって配置されるようなことが防止されて、付勢部40が中心軸O方向に弾性変形しやすくなる。従って、前述した効果が確実に得られやすい。
尚、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、切削部材2と工具本体3の軸部11との中心軸O回りの相対回転を規制する回転規制部が設けられていてもよい。具体的に、例えば図5(b)において、切削部材2の着座面8、及び、工具本体3の軸部11の先端面12は、それぞれ平坦面のみで形成されているが、これら着座面8及び先端面12に、前記回転規制部として、互いに係合可能な凹部と凸部とが形成されていてもよい。
この場合、工具本体3の軸部11に切削部材2を装着する際や、切削加工時などにおいて、工具本体3の軸部11に対して切削部材2が意図せず周方向に回転してしまうようなことが防止される。
従って、工具本体3の軸部11に切削部材2を着脱する際の作業性が高められ、また切削加工が精度よく安定して行える。
また、前述の実施形態で説明した刃部交換式切削工具10は、円環状(円板状)の丸駒インサートである切削部材2と、切削部材2が着脱可能に装着される軸状の工具本体3とを備え、工具本体3がその軸回りに回転されつつ、回転する被削材に切り込んで旋削加工する駆動型ロータリバイトであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
すなわち、例えば、刃部交換式切削工具10は、中心軸Oに沿う貫通孔5が形成された円筒状をなし、少なくとも外周面6に切れ刃4を有する切削ヘッドである切削部材2と、この切削部材2が装着される工具本体3とを備え、工具本体3がその軸回りに回転されつつ、固定された被削材に切り込んで転削加工するヘッド交換式エンドミル等であってもよい。
また、工具本体3は先端部として軸部11を有していればよく、その全体の形状は前述した軸状に限定されるものではない。
また、切削部材2の切れ刃4は、外周面6における先端縁部に形成されているとしたが、この切削部材2が例えばエンドミル用の切削ヘッドなどの場合には、切れ刃4は外周面6全体に形成されていてもよい。この場合、本発明の構成により、切れ刃4の回転軌跡は、真円度のみならず、円筒度も向上する。
尚、切削部材2は、少なくともその外周面6に切れ刃4を有していることで、前述した顕著な効果が得られるが、切れ刃4は、切削部材2の外周面6のみならず、該切削部材2の先端面にも形成されていてもよい。
また、前述の実施形態では、切削部材2の外周面6が、多段状に形成されているとしたが、これに限定されるものではなく、例えば逃げ面6aと第1テーパ面6bとの間に段部が設けられずに、これらが滑らかに連なって一体に形成されていてもよい。
また、前述の実施形態で説明した付勢部40は、その中心軸O方向に沿う長さが短くされた環状となっているが、該付勢部40は、中心軸O方向に長い筒状とされていてもよい。
尚、本実施形態で説明したような、スリット41が複数形成されて弾性変形可能とされた付勢部40を設ける代わりに、例えば、工具本体3の軸部11に緩挿された圧縮コイルバネ等からなる付勢部40を設けても構わない。また、付勢部40は、弾性変形可能とされて、締結部材20の嵌合部22及びその先端側に位置する第2テーパ面24を、先端側に向けて付勢可能なものであればよく、その形状は前述したものに限定されない。
また、付勢部40が、締結部材20とは別体として設けられていてもよい。
1 切削部材のクランプ機構
2 切削部材
3 工具本体
4 切れ刃
5 貫通孔
6 外周面
6b 第1テーパ面
8 着座面
10 刃部交換式切削工具
11 軸部
12 先端面
13 ネジ穴
20 締結部材
21 内周面
22 嵌合部
24 第2テーパ面
30 ネジ部材
40 付勢部
41 スリット
O 中心軸

Claims (5)

  1. 中心軸に沿う貫通孔が形成された円環状又は円筒状をなし、少なくとも外周面に切れ刃を有する切削部材と、
    前記切削部材の中心軸方向の基端側を向く着座面に当接され、前記中心軸方向の先端側を向く先端面を有する工具本体の軸部と、
    筒状をなし、その内周面に前記工具本体の軸部に嵌合する嵌合部を有するとともに、該軸部に対して前記中心軸に沿う方向に移動可能とされた締結部材と、
    前記嵌合部の前記基端側に配設されて弾性変形可能とされ、前記工具本体の軸部に対して前記嵌合部を前記先端側に向けて付勢可能な付勢部と、
    前記切削部材の貫通孔に挿通されて、前記軸部の先端面に穿設されたネジ穴に螺合することにより、前記切削部材を前記軸部に着脱可能に固定するネジ部材と、を備え、
    前記切削部材の外周面には、前記基端側に向かうに従い漸次縮径する第1テーパ面が形成され、
    前記締結部材の内周面における前記嵌合部の前記先端側には、前記先端側に向かうに従い漸次拡径するとともに、前記第1テーパ面に嵌合される第2テーパ面が形成されていることを特徴とする切削部材のクランプ機構。
  2. 請求項1に記載の切削部材のクランプ機構であって、
    前記付勢部は、前記締結部材に一体に設けられていることを特徴とする切削部材のクランプ機構。
  3. 請求項1又は2に記載の切削部材のクランプ機構であって、
    前記付勢部は、前記工具本体の軸部を前記中心軸回りに囲むように環状又は筒状に形成され、
    前記付勢部には、前記中心軸に垂直な径方向に貫通して前記中心軸回りに延びる複数のスリットが、互いに前記中心軸回り、及び、前記中心軸方向に間隔をあけて配列されており、
    前記中心軸方向に隣り合う前記スリット同士は、互いに前記中心軸回りにずらされて配置されていることを特徴とする切削部材のクランプ機構。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の切削部材のクランプ機構であって、
    前記切削部材と前記工具本体の軸部との前記中心軸回りの相対回転を規制する回転規制部が設けられることを特徴とする切削部材のクランプ機構。
  5. 切削部材と、
    前記切削部材が着脱可能に装着される軸部を有し、軸回りに回転される工具本体と、を備えた刃部交換式切削工具であって、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の切削部材のクランプ機構を用いたことを特徴とする刃部交換式切削工具。
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