JP5825154B2 - Tilt-type steering device - Google Patents
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Description
この発明は、運転者の体格や運転姿勢に応じてステアリングホイールの高さ位置を調節する為の、チルト式ステアリング装置の改良に関する。具体的には、チルト軸を中心とする部分円弧状の長孔に沿った係合凸部の変位を円滑にすると共に、チルトレバーのがたつきを抑えて、操作感の良好なチルト式ステアリングの実現を図るものである。尚、本発明の対象となるチルト式ステアリング装置には、ステアリングホイールの高さ位置のみを調節可能とした構造が含まれる事は勿論、高さ位置に加えて前後位置の調節も可能とした、所謂チルト・テレスコピック式ステアリング装置も含む。 The present invention relates to an improvement of a tilt type steering device for adjusting the height position of a steering wheel in accordance with a driver's physique and driving posture. Specifically, the tilt-type steering has a good feeling of operation by smoothing the displacement of the engaging convex part along a partially arc-shaped long hole centered on the tilt axis and suppressing the rattling of the tilt lever. Is to be realized. In addition, the tilt type steering device that is the subject of the present invention includes a structure that can adjust only the height position of the steering wheel, and of course, the front and rear positions can be adjusted in addition to the height position. A so-called tilt and telescopic steering device is also included.
自動車用ステアリング装置は、図11に示す様に構成して、ステアリングホイール1の回転をステアリングギヤユニット2の入力軸3に伝達し、この入力軸3の回転に伴って左右1対のタイロッド4、4を押し引きして、前車輪に舵角を付与する様にしている。前記ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト5の後端部に支持固定されており、このステアリングシャフト5は、円筒状のステアリングコラム6を軸方向に挿通した状態で、このステアリングコラム6に回転自在に支持されている。又、前記ステアリングシャフト5の前端部は、自在継手7を介して中間シャフト8の後端部に接続し、この中間シャフト8の前端部を、別の自在継手9を介して、前記入力軸3に接続している。尚、図示の例では、電動式パワーステアリング装置を組み込んでいる。この為に、前記ステアリングコラム6の前端部に、補助力付与の為の動力源となる電動モータ10を、このステアリングコラム6の前端部に固定したハウジング11に支持する事により設けている。そして、この電動モータ10の出力トルク(補助力)を、前記ハウジング11内に設けたギヤユニット等を介して、前記ステアリングシャフト5に付与する様にしている。
The automobile steering device is configured as shown in FIG. 11, and transmits the rotation of the steering wheel 1 to the input shaft 3 of the steering gear unit 2, and a pair of left and
上述の様なステアリング装置には一般的に、運転者の体格や運転姿勢に応じて前記ステアリングホイール1の高さ位置を調節する為の、チルト機構を組み込んでいる。この様なチルト機構を組み込んだステアリング装置として従来から、例えば特許文献1〜3に記載された如き構造のものが広く知られている。上述の図11に記載した従来構造は、このうちの特許文献2〜3に記載された構造であるが、この従来構造の場合には、前記ハウジング11の上部前端部を車体12に対し、幅方向(本明細書及び特許請求の範囲で「幅方向」とは、ステアリング装置を設置する車体の幅方向)に配置したチルト軸13により、揺動変位可能に支持している。又、前記ステアリングコラム6の軸方向中間部(本明細書及び特許請求の範囲で「軸方向中間部」とは、両端を除く範囲で、端部に近い部分を含む)後端寄り部分に支持ブラケット14を設置し、この支持ブラケット14を車体12に対し支持している。この支持ブラケット14は、幅方向に離隔した左右1対の支持板部15を備え、これら両支持板部15により前記ステアリングコラム6の軸方向中間部後端寄り部分を幅方向両側から挟む状態で、前記車体12に対し支持されている。又、前記ステアリングコラム6の軸方向中間部下面で前記両支持板部15に挟持された部分に変位ブラケット16を設けている。
In general, a steering mechanism as described above incorporates a tilt mechanism for adjusting the height position of the steering wheel 1 in accordance with the physique and driving posture of the driver. 2. Description of the Related Art Conventionally, steering apparatuses incorporating such a tilt mechanism are widely known, for example, as described in Patent Documents 1 to 3. The above-described conventional structure shown in FIG. 11 is the structure described in Patent Documents 2 to 3, and in the case of this conventional structure, the upper front end of the housing 11 is wide with respect to the
そして、これら両支持板部15に、前記チルト軸13を中心とする円弧状で上下方向に長い長孔17を、前記変位ブラケット16の一部でこれら両長孔17の一部に整合する部分に通孔18を、それぞれ形成している。尚、図11に示した構造は、前記ステアリングホイール1の上下位置に加えて前後位置も調節できるチルト・テレスコピック機構を組み込んでいる為、前記通孔18を、前記ステアリングシャフト5及び前記ステアリングコラム6の軸方向に長い長孔としている。これに合わせて、これらステアリングシャフト5及びステアリングコラム6を伸縮可能な構造としている。この様なテレスコピック機構を組み込んだチルト式ステアリング装置の、より具体的な構造に就いて、特願2011−214698に記載された、図12〜13を参照しつつ説明する。
Further, a
ステアリングコラム6は、後側に配置したアウタコラム22の前部と前側に配置したインナコラム23の後部とを摺動可能に嵌合させて、全長を伸縮可能にしている。このうち、例えば軽合金をダイキャスト成形する事により造ったアウタコラム22の前部にスリット24を設けて、この前部の内径を弾性的に拡縮可能としている。又、このスリット24を左右両側から挟む部分に左右1対の被挟持板部25、25を設け、これら両被挟持板部25、25により変位ブラケット16を構成している。これら両被挟持板部25、25に、前後方向に長い通孔18、18を形成している。又、支持ブラケット14に設けて、前記変位ブラケット16を左右両側から挟持する部分に配置した、左右1対の支持板部15、15に、チルト軸13(図11参照)を中心とする部分円弧状で上下方向に長い長孔17、17を形成している。そして、これら両長孔17、17、及び、前記両通孔18、18に、チルトボルト、押し引き用ロッド等のチルト用杆状部材19を、幅方向に挿通している。
The
更に、このチルト用杆状部材19の軸方向一端部に、特許請求の範囲に記載したチルトレバーに相当する調節レバー20を、軸方向他端部にアンカ部21を、軸方向中間部一端寄り部分にカム装置26を、それぞれ設け、この調節レバー20の揺動に基づいて前記両支持板部15、15の内側面同士の間隔を拡縮するチルトロック機構を構成している。前記アンカ部21は、前記チルト用杆状部材19の他端部に設けられた、ボルトの頭部の如きもので、全体が円板状であり、内側面に形成した第一の係合凸部27を、一方(図13の右方)の長孔17に、この長孔17に沿った変位のみを可能に係合させている。従って、前記チルト用杆状部材19は、これら両長孔17、17に沿って昇降はできるが、自身の軸を中心として回転する事はない。
Further, an
又、前記カム装置26は、駆動カム28と、特許請求の範囲に記載した押圧部材に相当する被駆動カム29とを組み合わせて成る。これら両カム28、29は、それぞれこのチルト用杆状部材19を挿通する為の中心孔を有し、全体を円輪状としている。又、前記両カム28、29の互いに対向する面には、それぞれが周方向に関する凹凸である、駆動側カム面と被駆動側カム面とを形成している。又、前記被駆動カム29は、内側面に形成した第二の係合凸部30を、他方(図13の左方)の長孔17に、この長孔17に沿った変位のみを可能に係合させている。従って、前記被駆動カム29も、これら両長孔17、17に沿って昇降はできるが、自身の軸を中心として回転する事はない。更に、前記駆動カム28は、前記調節レバー20の基端部に結合固定して、この調節レバー20の往復揺動に伴って、前記チルト用杆状部材19の周囲で往復回転する様にしている。尚、このチルト用杆状部材19の他端部に螺着したナット31と前記調節レバー20の基端部外側面との間にスラストベアリング32を設けて、前記駆動カム28に作用するスラスト荷重を支承しつつ、この駆動カム28の往復揺動を可能にしている。尚、前記ナット31は、かしめ等により緩み止めを図っている。
The
前記ステアリングホイール1の位置調節を行う際には、前記調節レバー20を所定方向(一般的には下方)に揺動させる事により、前記カム装置26の軸方向寸法を縮め、前記アンカ部21との間隔を拡げる。この結果、前記両支持板部15、15の内側面と前記両被挟持板部25、25の外側面との当接部の面圧が低下乃至は喪失すると同時に、前記アウタコラム22の前端部の内径が弾性的に拡がり、このアウタコラム22の前端部内周面と前記インナコラム23の後端部外周面との当接部の面圧が低下する。この状態で、前記チルト用杆状部材19が前記両長孔17、17及び前記通孔18、18内で動ける範囲内で、前記ステアリングホイール1の上下位置及び前後位置を調節できる。このステアリングホイール1を所望の位置に移動させた後、前記調節レバー20を逆方向(一般的には上方)に揺動させて、前記カム装置26の軸方向寸法を拡げ、前記両支持板部15、15の内側面同士の間隔を縮めれば、前記両支持板部15、15の内側面と前記両被挟持板部25、25の外側面との当接部の面圧が上昇すると同時に、前記アウタコラム22の前端部の内径が弾性的に縮まり、このアウタコラム22の前端部内周面と前記インナコラム23の後端部外周面との当接部の面圧が上昇して、前記ステアリングホイール1を、調節後の位置に保持できる。
When adjusting the position of the steering wheel 1, the adjusting
尚、支持ブラケットを構成する左右1対の支持板部の外側面を押圧する力を調節して、ステアリングホイールの位置を調節可能にしたり、このステアリングホイールを調節後の位置に保持する機構は、図12〜13に示した構造の他にも、各種知られている。例えば、チルト用杆状部材を自身の中心軸回りの回転を可能に支持する構造も知られている。図12〜13に示した構造に即してこの様な構造を採用する場合には、アンカ部21と一方の支持板部15の外側面との間にスラストベアリングを設けると共に、チルト用杆状部材19の他端部に調節レバー20の基端部を結合固定する。更には、図12〜13に示した構造と同様に、アンカ部21の内側面に設けた第一の係合凸部27を一方の長孔17に、この長孔17に沿った変位のみを可能に係合させると共に、チルト用杆状部材19の他端部に螺着した、特許請求の範囲に記載した押圧部材に相当するナット31に調節レバー20の基端部を結合固定した構造も知られている。この様な構造の場合には、この調節レバー20により前記ナット31を回転させ、このナット31と前記アンカ部21との間隔を拡縮する。何れの構造の場合も、少なくとも1箇所部分で、係合凸部を長孔に、当該長孔に沿った変位を可能に、且つ、チルト用杆状部材を中心とする回転を阻止した状態で係合させる事が必要である。
The mechanism for adjusting the force of pressing the outer surfaces of the pair of left and right support plates constituting the support bracket so that the position of the steering wheel can be adjusted, and the mechanism for holding the steering wheel at the adjusted position, In addition to the structures shown in FIGS. For example, a structure that supports a tilting saddle member so as to be able to rotate about its own central axis is also known. When such a structure is adopted in conformity with the structure shown in FIGS. 12 to 13, a thrust bearing is provided between the
何れの構造の場合でも、ステアリングホイールの位置調節を円滑に行わせる為には、係合凸部33(第一の係合凸部27と第二の係合凸部30との一方又は双方)が長孔17の内側で円滑に変位(昇降)できる様にする必要があり、この為には、前記係合凸部33の前後方向幅を、前記長孔17の前後方向幅よりも、僅かでも小さくする必要がある。そして、これら両前後方向幅の関係をこの様に規制すると、前記係合凸部33の前後両外側縁34、35と、前記長孔17の前後両内側縁36、37との間に、隙間が介在する状態となる。一方、従来構造の場合には、図14〜15及び図6〜8の(B)に示す様に、前記係合凸部33の前外側縁34及び後外側縁35を直線状に形成していた。そして、これら前後両外側縁34、35を、それぞれが部分円弧状である長孔17の前内側縁36及び後内側縁37と、この長孔17に沿った変位(昇降)を可能に係合させていた。この結果、前記隙間に基づいて、次の様な問題が生じる可能性がある。
In any structure, in order to smoothly adjust the position of the steering wheel, the engagement protrusion 33 (one or both of the
前記係合凸部33の前外側縁34と前記長孔17の前内側縁36とは、部分凸円弧と直線との係合になり、これら両側縁34、36同士が、図6の(B)−(b)に矢印イで示す様に、上下方向中間部の1点のみで当接する傾向になる。これに対して、前記係合凸部33の後外側縁35と前記長孔17の後内側縁37とは、部分凹円弧と直線との係合になり、これら両側縁35、37同士が、図6の(B)−(b)に矢印ロ、ハで示す様に、上下方向端部で当接する傾向になる。但し、前記隙間の存在に基いて、これら各矢印イ〜ハで示した3点が同時に当接する事はない。調節レバー20に、チルト用杆状部材19を中心とする回転方向の力が加わった場合には、前記矢印イで示した、前記係合凸部33の前外側縁34と前記長孔17の前内側縁36との当接部、及び、前記矢印ロ、ハで示した、前記係合凸部33の後外側縁35と前記長孔17の後内側縁37との上下両端部のうちの何れか一方の端部のみが当接する。そして、これら2点の当接に基き、前記係合凸部33を設けた部材が前記チルト用杆状部材19を中心として回転する事を阻止する。
The front
例えば、前記ステアリングホイール1(図11参照)の位置調節を行うべく、図15の(a)の右上部分に示す様に、前記調節レバー20を下方に回動させる際には、同じく左下部分に示す様に、前記各側縁34〜37が、矢印イ、ロの2点部分で当接し、前記係合凸部33を設けた部材(図示の例では被駆動カム29)が前記チルト用杆状部材19を中心として回転する事を阻止する。この際に於ける、この回転阻止の為に作用する(回転モーメントを支える)スパンの長さはL1となる。又、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持すべく、図15の(b)の右上部分に示す様に、前記調節レバー20を上方に回動させる際には、同じく左下部分に示す様に、前記各側縁34〜37が、矢印イ、ハの2点部分で当接する。この際に於ける、回転阻止の為に作用するスパンの長さはL2となる。何れの場合でも、スパンの長さL1、L2は、前記係合凸部33の上下方向に関する高さ寸法Hの1/2強程度に留まる。
For example, in order to adjust the position of the steering wheel 1 (refer to FIG. 11), as shown in the upper right part of FIG. As shown, the side edges 34 to 37 are in contact with each other at two points indicated by arrows A and B, and the member (the driven
一方、前記隙間の存在により、前記調節レバー20の揺動方向を変える際には、この調節レバー20の揺動がアンカ部と押圧部材との距離変化に結び付かない不感帯(遊び)が生じる事が避けられない。そして、前記隙間の大きさが同じであるとした場合、この遊びの量(この距離変化に結び付かない、前記調節レバー20の揺動角度)は、前記スパンの長さL1、L2が小さい程大きくなる。上述した従来構造の場合には、このスパンの長さL1、L2が前記高さ寸法Hに比べて大幅に小さい(L1、L2≪H)為、前記遊びが大きくなり、前記調節レバー20を操作する運転者に与える違和感が大きくなる。
On the other hand, when the swinging direction of the adjusting
更に、前記遊びに結び付く、前記長孔17の内側での前記係合凸部33の、前記チルト用杆状部材19を中心とする揺動可能量が大きくなると、ステアリングホイール1の高さ位置調節の円滑性も阻害される可能性がある。この点に就いて、図8の(B)を参照しつつ説明する。この図8の(B)は、前述の図15の(a)で説明した様に、前記ステアリングホイール1の位置調節を行うべく、前記調節レバー20を下方に回動させた後、この調節レバー20から手を離した(この調節レバー20の重量を支えない)状態を示している。この状態でこの調節レバー20は、自重により下方に回動する傾向となり、前記係合凸部33を設けた被駆動カム29が、前記調節レバー20の基端部に固定した駆動カム28(図13参照)との係合により、この調節レバー20と同方向{図8の(B)の時計方向}に回動する傾向になる。
Further, when the swingable amount of the engaging
そして、この回動に伴って、前記図15の(a)の場合と同様に、前記各側縁34〜37が矢印イ、ロの2点部分で当接する。この状態では、前記スパンの長さL1が短い分、図8の(B)に示す様に、前記係合凸部33の後外側縁35の、前記長孔17の後内側縁37に対する角度(接触角)θLが比較的大きくなる。この大きな接触角θLのまま、前記係合凸部33を前記長孔17の内側で上昇させようとすると、前記両側縁35、37同士の摺接部に作用する摩擦力により前記係合凸部33に、図6の(B)の時計方向に、比較的大きなモーメントが作用し、前記摺接部の面圧が上昇して、この摺接部に作用する摩擦力がより大きくなる。この結果、前記長孔17の内側で前記係合凸部33を上昇させる為に要する力が大きくなり、前記ステアリングホイール1の高さ位置を上方に調節する作業の円滑性が損なわれる可能性がある。
With this rotation, the side edges 34 to 37 abut at the two points indicated by arrows A and B as in the case of FIG. In this state, the short partial length L 1 of the span, as shown in FIG. 8 (B), the angle of the
特許文献1には、係合凸部の前後両外側縁部の上下両端部に、それぞれ先が尖った突起を形成した構造が記載されている。これら各突起は、運転者の身体がステアリングホイールに衝突する二次衝突時に、長孔の内側縁に食い込んで、前記係合凸部がこの長孔の上方に変位する事を阻止する。そして、ステアリングホイールの位置が不用意に上昇する事を防止して、運転者の保護を図り易くする。この様な従来構造は、前記各突起を前記長孔の内側縁に食い込み易くすべく、それぞれの先端を尖らせている為、前記係合凸部を前記長孔に沿って円滑に変位させる面からは不利である。 Patent Document 1 describes a structure in which protrusions having sharp points are formed on both upper and lower ends of both front and rear outer edges of an engaging convex portion. Each of these protrusions bites into the inner edge of the long hole at the time of a secondary collision in which the driver's body collides with the steering wheel, and prevents the engagement convex portion from being displaced above the long hole. And it prevents that the position of a steering wheel raises carelessly and makes it easy to aim at protection of a driver. In such a conventional structure, the front end of each protrusion is sharpened so that the protrusions can easily bite into the inner edge of the elongated hole, so that the engaging convex portion can be smoothly displaced along the elongated hole. Is disadvantageous.
尚、チルト・テレスコピック式ステアリング装置の場合には、必ずしも係合凸部を係合させる為の長孔を、チルト軸を中心とする部分円弧状に形成しなくても、ステアリングホイールの上下位置を調節できる。即ち、前記長孔の前後両内側縁を直線状にすると共に、前記係合凸部の前後両外側縁を直線状にし、この長孔に沿ってこの係合凸部を直線状に変位させつつ、ステアリングコラムを前後方向に変位させる事により、前記上下位置の調節を行える。但し、この様な構成を採用した場合には、この上下位置調節時にステアリングコラムを前後移動させる必要があり、上下位置調節に要する力が増大するだけでなく、本来意図しない前後位置の変化を伴う為、後からこの前後位置を調節する必要が生じる等の面倒が発生する。従って、前記各側縁を直線状にする構造を採用する事は好ましくない。 In the case of a tilt / telescopic steering device, the vertical position of the steering wheel is not necessarily formed even if the elongated hole for engaging the engaging convex portion is not formed in a partial arc shape centering on the tilt axis. Can be adjusted. That is, both the front and rear inner edges of the elongated hole are made linear, the front and rear outer edges of the engaging convex part are made linear, and the engaging convex part is displaced linearly along the elongated hole. The vertical position can be adjusted by displacing the steering column in the front-rear direction. However, when such a configuration is adopted, it is necessary to move the steering column back and forth during the vertical position adjustment, which not only increases the force required for the vertical position adjustment, but also involves an unintended change in the front / back position. Therefore, troubles such as the necessity to adjust the front and rear positions later occur. Therefore, it is not preferable to adopt a structure in which each side edge is linear.
本発明は、上述の様な事情に鑑み、チルトレバーの遊びを小さくしてこのチルトレバーを操作する運転者に与える違和感を少なくできると共に、ステアリングホイールの位置を上方に変位させる作業を円滑に行わせる事ができるチルト式ステアリング装置を実現すべく発明したものである。 In view of the circumstances as described above, the present invention can reduce the feeling of discomfort given to the driver who operates the tilt lever by reducing the play of the tilt lever, and smoothly performs the work of shifting the position of the steering wheel upward. The present invention has been invented to realize a tilt type steering device that can be operated.
本発明のチルト式ステアリング装置は、ステアリングコラムと、変位ブラケットと、ステアリングシャフトと、支持ブラケットと、長孔と、通孔と、チルト用杆状部材と、アンカ部と、チルトレバーと、押圧部材とを備える。
このうちのステアリングコラムは、前部に幅方向に設けられたチルト軸を中心として揺動変位する。
又、前記変位ブラケットは、前記ステアリングコラムの軸方向中間部に固設されている。
又、前記ステアリングシャフトは、このステアリングコラムの内径側に回転自在に支持されており、このステアリングコラムの後端開口から突出した後端部分にステアリングホイールを固定する。
又、前記支持ブラケットは、上部に設けられた取付板部及びこの取付板部から下方に垂れ下がった1対の支持板部を有し、これら両支持板部により前記変位ブラケットを幅方向両側から挟む状態で、前記取付板部により車体に対し支持される。
又、前記長孔は、前記両支持板部の互いに整合する部分に設けられたもので、前記チルト軸を中心とする部分円弧状で上下方向に長い。
又、前記通孔は、前記変位ブラケットの一部で前記両長孔に整合する部分に、幅方向に貫通する状態で形成されている。
又、前記チルト用杆状部材は、前記両長孔及び通孔を幅方向に挿通している。
又、前記アンカ部は、このチルト用杆状部材の基端部に設けられている。
又、前記チルトレバーは、このチルト用杆状部材の先端部に設けられている。
更に、前記押圧部材は、前記チルトレバーの揺動に基づいて前記アンカ部との間隔を拡縮する。
そして、前記アンカ部と前記押圧部材とのうちの少なくとも一方の内側面に形成した係合凸部を前記両長孔のうちの少なくとも一方の長孔に、当該長孔に沿った変位を可能に、且つ、前記チルト用杆状部材を中心とする回転を阻止した状態で係合させている。
A tilt type steering apparatus according to the present invention includes a steering column, a displacement bracket, a steering shaft, a support bracket, a long hole, a through hole, a tilt hook member, an anchor portion, a tilt lever, and a pressing member. With.
Among these, the steering column is oscillated and displaced about a tilt shaft provided in the front in the width direction.
Further, the displacement bracket is fixed to an intermediate portion in the axial direction of the steering column.
The steering shaft is rotatably supported on the inner diameter side of the steering column, and a steering wheel is fixed to a rear end portion protruding from the rear end opening of the steering column.
The support bracket has a mounting plate portion provided on the upper portion and a pair of support plate portions hanging downward from the mounting plate portion. The support bracket portions sandwich the displacement bracket from both sides in the width direction. In this state, the mounting plate portion supports the vehicle body.
Further, the long hole is provided in a portion where the two support plate portions are aligned with each other, and is a partial arc shape centering on the tilt axis and is long in the vertical direction.
In addition, the through hole is formed in a portion penetrating in the width direction in a portion of the displacement bracket that is aligned with both the long holes.
Further, the tilting saddle member is inserted through the long holes and the through holes in the width direction.
The anchor portion is provided at the base end portion of the tilt flange member.
The tilt lever is provided at the tip of the tilt hook member.
Further, the pressing member expands and contracts the distance from the anchor portion based on the swing of the tilt lever.
And the engagement convex part formed in the inner surface of at least one of the anchor part and the pressing member can be displaced along the long hole into at least one of the long holes. In addition, the engagement is performed in a state where the rotation around the tilting saddle member is prevented.
特に、本発明のチルト式ステアリング装置に於いては、前記係合凸部の前外側縁を、上下両端部が上下方向中間部よりも前方に向けて突出すると共に、尖った角部を持たない形状としている。そして、前記係合凸部を設けた部分に対し前記チルト用杆状部材を中心とするモーメントが作用した状態で、この係合凸部の前後方向両外側縁のうちの一方の外側縁を前記長孔の前後方向両内側縁のうちの一方の内側縁に対し、この一方の外側縁の下端部又は上端部で、他方の外側縁を他方の内側縁に、この他方の外側縁の上端部又は下端部でそれぞれ当接させると共に、この長孔の前後方向両内側縁に沿った変位を円滑に行わせる様にしている。
又、本発明の場合には、追加的に、前記係合凸部を、前記内側面の上下2箇所位置のそれぞれ前後2箇所位置の、合計4箇所位置に形成された、それぞれが円形の凸部素子から成るものとしている。
In particular, in the tilt type steering apparatus of the present invention, the front and outer edges of the engaging convex portion protrude from the upper and lower end portions forward from the middle portion in the vertical direction and do not have sharp corners. It has a shape. Then, in a state where a moment centering on the tilting saddle member is applied to the portion where the engagement convex portion is provided, one outer edge of both front and rear outer edges of the engagement convex portion is to one of the inner edges of the front and rear direction both inner edges of the slot, at the lower portion or the upper portion of the outer edge of the one and the other outer edge to the other of the inner edge, the upper end portion of the outer edge of the other or together to respectively abut at the lower end portion, and a displacement along the longitudinal direction both inner side edges of the long holes in such smoothly performed.
Further, in the case of the present invention, in addition, the engaging convex portions are formed at a total of four positions including two front and rear positions of the upper and lower two positions on the inner side surface, each having a circular convex shape. It consists of partial elements.
又、本発明の範囲からは外れるが、例えば、前記係合凸部の前外側縁の形状を、前記チルト軸を中心とする部分円弧状とする。そして、この前外側縁と前記係合凸部の上下両端縁とを滑らかに連続させる事もできる。
この様な場合に、例えば、前記係合凸部の後外側縁の形状を、同じく前外側縁と同じ曲率半径を有し、上下方向中間部が同じく上下両端部に比べて凹んだ部分円弧状として、前記係合凸部の形状を前後対称形とする事もできる。
更に、前記係合凸部の後外側縁の形状を、前記チルト軸を中心とする部分円弧状とする。そして、この後外側縁と前記係合凸部の上下両端縁とを滑らかに連続させる事もできる。
Although outside the scope of the present invention, For example, the shape of the front outer edge of the engagement projection, the partial arc shape centered the tilt axis. The front outer edge and the upper and lower end edges of the engaging projection can be smoothly continued.
In such cases, if for example, the shape of the outer trailing edge of the engagement projection, but also have the same radius of curvature as Maegai side edges, recessed compared to the vertically intermediate portion is also upper and lower end portions As the circular arc shape, the shape of the engaging convex portion can be a symmetrical shape.
Furthermore , the shape of the rear outer edge of the engagement convex portion is a partial arc shape centered on the tilt axis. Then, the rear outer edge and the upper and lower end edges of the engaging convex portion can be smoothly continued.
或いは、本発明の範囲からは外れるが、例えば、前記係合凸部の前外側縁の上下両端部に部分円弧状の突部を設ける事もできる。
この様な場合に、より具体的には、前記係合凸部の後外側縁の上下両端部に部分円弧状の突部を設けて、前記係合凸部の形状を前後対称形とする事ができる。
Alternatively, outside the scope of the present invention, For example, it is also possible to provide a partial arc-shaped protrusions on the upper and lower end portions of the front outer edge of the engaging protrusion.
In such case, more specifically, before providing the partial arc-shaped protrusions on the upper and lower end portions of the outer rear edge of Kigakarigototsu section, the shape of the engagement projection and the front and rear symmetrical I can do it .
或いは、本発明の範囲からは外れるが、例えば、前記係合凸部を、前記内側面の上下2箇所位置に形成された、それぞれが前後方向に長い長円形である、1対の凸部素子から成るものとする事ができる。 Alternatively, outside the scope of the present invention, For example, the engagement of the convex portions, formed on the upper and lower two positions of the inner surface, respectively are long oval in the longitudinal direction, a pair of protrusions It can consist of elements .
又、前記長孔を、プレスによる打ち抜き加工により形成したものとする事ができる。そして、前記取付板部に対する前記支持板部の曲げ方向を適切に規制する事により、前記係合凸部を係合させた前記長孔の前後両内側縁のうち、前記支持板部の外側面側に剪断面を、同じく内側面側に破断面を、それぞれ存在させて、前記係合凸部の前後両外側縁をこのうちの剪断面と係合させる事ができる。 Further, the pre-Symbol slots, can be the one formed by punching by a press. Then, by appropriately regulating the bending direction of the support plate portion with respect to the mounting plate portion, the outer side surface of the support plate portion among the front and rear inner edges of the elongated hole engaged with the engagement convex portion A shearing surface is present on the side and a fracture surface is also present on the inner side, and the front and rear outer edges of the engaging projection can be engaged with the shearing surface.
上述の様に構成する本発明のチルト式ステアリング装置によれば、先ず、チルトレバーの遊びを小さくして、このチルトレバーを操作する運転者に与える違和感を少なくできる。即ち、本発明のチルト式ステアリング装置の場合には、係合凸部の前後方向両外側縁を長孔の前後方向両側縁に対し、それぞれ上端部と下端部とに振り分けて当接させる為、前記係合凸部を設けた部材に加わった回転モーメントを支えるスパンの長さを長くできる。このスパンを長くできる分、調節レバーの揺動方向を変える際に生じる遊びの量を小さくできる。 According to the tilt type steering apparatus of the present invention configured as described above, first, the play of the tilt lever is reduced, and the uncomfortable feeling given to the driver who operates the tilt lever can be reduced. In other words, in the case of the tilt type steering device of the present invention, the front and rear outer edges of the engagement convex portion are distributed and brought into contact with the upper and lower ends of the long holes, respectively, The length of the span that supports the rotational moment applied to the member provided with the engaging projection can be increased. As much as this span can be lengthened, the amount of play that occurs when the swinging direction of the adjusting lever is changed can be reduced.
又、ステアリングホイールの位置を上方に変位させる作業を円滑に行わせる事ができる。即ち、ステアリングホイールの位置調節を行うべく、前記調節レバーを下方に回動させた後、この調節レバーが自重により下方に回動する傾向となった状態でも、前記スパンの長さが長い分、前記係合凸部の外側縁と前記長孔の内側縁との接触角を小さく抑えられる。この為、前記係合凸部を前記長孔の内側で上昇させようとした場合に、前記両側縁同士の摺接部に作用する摩擦力によって前記係合凸部に作用するモーメントを小さく抑えられ、この摺接部の面圧の更なる上昇を抑えて、この摺接部に作用する摩擦力の増大を抑えられる。この結果、前記長孔の内側で前記係合凸部を上昇させる為に要する力を小さく抑えられて、前記ステアリングホイールの高さ位置を上方に調節する作業の円滑性を確保できる。 Moreover, the operation | work which displaces the position of a steering wheel upward can be performed smoothly. That is, after the adjustment lever is rotated downward to adjust the position of the steering wheel, even if the adjustment lever tends to rotate downward due to its own weight, the length of the span is long. The contact angle between the outer edge of the engaging convex portion and the inner edge of the elongated hole can be kept small. For this reason, when it is going to raise the engagement convex part inside the long hole, the moment which acts on the engagement convex part by the frictional force which acts on the sliding contact part of the both side edges can be suppressed small. Further, a further increase in the surface pressure of the sliding contact portion is suppressed, and an increase in frictional force acting on the sliding contact portion can be suppressed. As a result, the force required to raise the engagement convex portion inside the elongated hole can be kept small, and the smoothness of the operation of adjusting the height position of the steering wheel upward can be ensured.
[参考例の第1例]
図1〜5は、本発明に関する参考例の第1例を示している。尚、本参考例を含めて本発明の特徴は、係合凸部の形状を工夫する事により、チルトレバーである調節レバー20の遊びを小さくしてこの調節レバー20を操作する運転者に与える違和感を少なくすると共に、ステアリングホイールの位置を上方に変位させる作業を円滑に行える様にする点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図11に示した従来構造、或いは、前述の図12〜13に示した先発明の構造と同様であるから、同等部分に関する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本参考例の特徴部分を中心に説明する。
[First example of reference example ]
1-5 has shown the 1st example of the reference example regarding this invention. The features of the present invention including this reference example are given to the driver who operates the adjusting
本参考例の構造も、先に示した従来構造の場合と同様、図1及び図2に示す様に、被駆動カム29aの中心部に、チルト用杆状部材19(図12〜13参照)を挿通する為の円孔38を形成している。そして、この被駆動カム29aの内側面に、この円孔38の内端部開口を囲む状態で、係合凸部33aを形成している。特に、本参考例の構造の場合には、この係合凸部33aの形状を、上下方向中間部が括れた略鼓形(略ベンチュリ管形)としている。即ち、この係合凸部33aの前後両外側縁(前後両面)34a、35aを部分円弧状の凹曲縁とし、これら両外側縁34a、35aと、前記係合凸部33aの上縁(上面)39及び下縁(下面)40とを、部分円弧状の凸縁(凸曲面)により滑らかに連続させている。
As in the case of the conventional structure shown above, the structure of this reference example also has a tilting hook-like member 19 (see FIGS. 12 to 13) at the center of the driven
前記両外側縁34a、35aの曲率半径は、前記係合凸部33aが係合している、図4〜5に示す様な、支持ブラケット14aを構成する支持板部15aに形成した、上下方向の長孔17aの前内側縁36の曲率半径と一致させている。言い換えれば、前記両外側縁34a、35aのうち、チルト式ステアリング装置を組み立てた状態で前側に位置する前外側縁34aは、チルト軸13(図11参照)を中心とする部分円弧状である。そして、後外側縁35aの形状は、前記係合凸部33aの中心線に関して、前記前外側縁34aと対称である。そして、前後両外側縁34a、35aの上下両端と、前記上下両縁39、40の前後両端とを、部分円弧状の凸曲縁(部分円筒面状の凸曲面)により滑らかに(連続部が互いの接線方向に位置する様に)連続させている。
The radii of curvature of the
上述の様な形状を有する前記係合凸部33aを設けた前記被駆動カム29aは、図4〜5に示す様に、この係合凸部33aを前記長孔17aに係合させると共に、前記被駆動カム29aの本体部分41の内側面を前記支持板部15aの外側面に当接させた状態に組み付ける。本参考例の場合には、前記長孔17aを、プレスによる打ち抜き加工により形成している。この長孔17aの打ち抜きは、前記支持板部15aの外側面側から内側面側に向けて行う。従って、この長孔17aの内側縁には、外側面側に比較的平滑な剪断面42が、内側面側に粗い破断面43が、それぞれ存在する状態となる。前記係合凸部33aを前記長孔17aに係合させた状態で、この係合凸部33aの前後両外側縁34a、35aは、図5に示す様に、前記長孔17aの前後両内側縁36、37に存在する剪断面42と係合し、破断面43と係合する(擦れ合う)事はない。従って、前記長孔17aに沿う、前記被駆動側カム29aの変位(昇降)は円滑に行われるし、この変位に伴って前記前後両外側縁34a、35aの摩耗が進む事も抑えられる。
The driven
上述の様に、前記係合凸部33aと前記長孔17aとを係合させて成る、本参考例のチルト式ステアリング装置は、前記調節レバー20の遊びを小さくできる。この点に就いて、図2〜3を参照しつつ説明する。前記係合凸部33aを前記長孔17aに係合させた状態では、前記係合凸部33aの前後両外側縁34a、35aが前記長孔17aの前後両内側縁36、37と、図2の(A)−(b)に矢印ニ、ホ、へで示す様に、前外側縁34aのほぼ全長と、後外側縁35aの上下両端部とで、当接、若しくは微小隙間を介して近接対向する。この状態から前記係合凸部33aは、前記円孔38を挿通したチルト用杆状部材19を中心として、僅かしか回動できない。
As described above, the tilt type steering device of this reference example, which is formed by engaging the engaging
即ち、回転阻止の為に作用するスパンの長さL3は、図3の(a)に示す様に、前述の図15の(a)(b)に示した、従来構造の場合のL1、L2よりも十分に大きく(L1、L2≪L3)なる。前記前後両外側縁34a、35aと前記前後両内側縁36、37との間の隙間の大きさが同じであるとした場合、前記遊びの量は、前記スパンの長さL3が大きい程小さくなる。本参考例の構造の場合には、このスパンの長さL3が前記係合凸部33aの高さ寸法Hに近く、大きな値である(L3≒H)為、前記遊びを小さく抑えられて、前記調節レバー20を操作する運転者に与える違和感を小さくできる。要するに、図3の(a)に示す様にこの調節レバー20を下方に揺動させる状態から、同図(b)に示す様に上方に揺動させる方向に切り換える際(或いは逆に切り換える際)に、前記被駆動カム29aの被駆動側カム面と駆動側カム28の駆動カム面との係合に基づくカム装置26(図13参照)の拡縮が行われない(遊びの)状態を短く(当該状態での調節レバー20の揺動角度を小さく)できる。
That is, the length L 3 of the span acting for preventing rotation is L 1 in the case of the conventional structure shown in FIGS. 15A and 15B as shown in FIG. , L 2 is sufficiently larger than L 2 (L 1 , L 2 << L 3 ). If the size of the gap between the front and rear
又、本参考例の構造の場合には、ステアリングホイール1(図11参照)の位置を上方に変位させる作業を円滑に行わせる事ができる。この点に就いて、図3の(c)を参照しつつ説明する。ステアリングホイールの位置調節を行うべく、前記調節レバー20を下方に回動させた後、この調節レバー20が自重により下方に回動する傾向となった状態でも、前記スパンの長さL3が長い分、前記図3の(c)に示す様に、前記係合凸部33aの後外側縁35aの上端部と前記長孔17aの後内側縁37との接触角θSを、前述の図8の(B)により説明した従来構造の場合の接触角θLよりも十分に小さく(θS<θL)抑えられる。この為、前記係合凸部33aを前記長孔17aの内側で上昇させようとした場合に、前記後外側縁35aの上端部と前記長孔17aの後内側縁37との摺接部に作用する摩擦力によって前記係合凸部33aに作用する、図3の(c)の時計方向のモーメントを小さく抑えられる。この結果、このモーメントに基づいて、前記摺接部の面圧が上昇し、この摺接部に作用する摩擦力の増大を抑えられ、前記長孔17aの内側で前記係合凸部33aを上昇させる為に要する力を小さく抑える事ができ、前記ステアリングホイール1の高さ位置を上方に調節する作業の円滑性を確保できる。
更に、本参考例の構造の場合には、前記係合凸部33aの形状が前後対称である為、前記支持板部15aに対して前記被駆動カム29aを組み付ける際に、前後方向に関する方向性を考慮する必要がなく、チルト式ステアリング装置の組立作業性を良好にできる。
Further, in the case of the structure of the present reference example, the operation of displacing the position of the steering wheel 1 (see FIG. 11) upward can be performed smoothly. This point will be described with reference to FIG. To perform the position adjustment of the steering wheel, after rotating the
Further, in the case of the structure of the present reference example, the shape of the engaging
[参考例の第2例]
図6〜8の(A)は、本発明に関する参考例の第2例を示している。本参考例の場合には、係合凸部33bの後外側縁35bの形状を、チルト軸13(図11参照)を中心とする部分円弧状としている。そして、この後外側縁35bと、前記係合凸部33bの上下両端縁39、40とを滑らかに連続させている。この係合凸部33bの前外側縁34aの形状に関しては、上述した参考例の第1例の場合と同様である。従って、本参考例の係合凸部33bの前後両外側縁34a、35bは、それぞれが前記チルト軸13を中心とする、互いに同心の部分円弧状である。
[Second example of reference example ]
(A) of FIGS. 6-8 has shown the 2nd example of the reference example regarding this invention. In the case of the present reference example, the shape of the rear
上述の様な係合凸部33bを長孔17aに係合させた状態では、この係合凸部33bの前後両外側縁34a、35bがこの長孔17aの前後両内側縁36、37と、図6の(A)−(b)に矢印ニ、トで示す様に、前後両外側縁34a、35bのほぼ全長で、当接、若しくは微小隙間を介して近接対向する。従って、図7の(A)に示す様に、回転阻止の為に作用するスパンの長さL3は、前述した参考例の第1例の場合と同様、図7の(B)に示した従来構造に比べて長くなる。又、調節レバー20が自重により下方に回動する傾向となった状態での、前記後外側縁35bの上端部と前記長孔17aの後内側縁37との接触角θSを、図8の(A)に示す様に、同図の(B)に示した従来構造の場合の接触角θLよりも十分に小さく抑えられる。
In a state where the engaging
上述の通りであるから、本参考例の構造の場合も、前記係合凸部33bは、前記円孔38を挿通したチルト用杆状部材19を中心として、僅かしか回動できない。従って、図6の(B)に示した従来構造の場合に比べ、調節レバー20(例えば図3参照)の遊びを小さく抑えられるし、前記係合凸部33bを前記長孔17aの内側で上昇させる際の抵抗を低く抑えられる。
又、本参考例の構造の場合は、前述した参考例の第1例の場合に比べて、前記後外側縁35bと前記後内側縁37とが当接する部分の長さ寸法が大きい分、これら両側縁35b、37同士の当接部の面圧を低く抑えて、このうちの後外側縁35bに、圧痕や摩耗等の損傷が発生する事を抑えられる。
Since it is as above-mentioned, also in the case of the structure of this reference example, the said engagement
Further, in the case of the structure of the present reference example, the length of the portion where the rear
尚、本参考例の構造を実施する場合に、前記係合凸部33bの前後両外側縁34a、35bと前記長孔17aの前後両内側縁36、37との間の隙間との関係で、上下方向に関する高さ寸法Hを、十分に大きくする事が好ましい。この高さ寸法Hが前記隙間との関係で不十分であると、前記長孔17aに対して前記係合凸部33bを逆方向に組み付けられる可能性がある。そして、逆に組み付けた場合には、前記各側縁34a、37(35b、36)同士の当接圧が過度に高くなり、前記係合凸部33bを前記長孔17aに沿って円滑に変位させられなくなる。
When the structure of this reference example is implemented, the relationship between the front and rear
[実施の形態の1例及び参考例の第3〜5例]
図9は、本発明の実施の形態の1例及び参考例の第3〜5例を示している。
先ず、図9の(A)に示した構造は、参考例の第3例を示しており、前述の参考例の第1例の構造に対して、係合凸部の前後両外側縁の上下方向中間部の曲率半径を小さくしている。
又、図9の(B)に示した構造は、参考例の第4例を示しており、係合凸部の前後両外側縁の上下方向中間部に、底面が互いに平行な凹部を形成している。
又、図9の(C)に示した構造は、参考例の第5例を示しており、被駆動カムの内側面の上下2箇所位置に互いに平行に形成した、それぞれが前後方向に長い長円形である1対の凸部素子により、係合凸部を構成している。
更に、図9の(D)に示した構造は、請求項1に対応する実施の形態の1例を示したもので、被駆動カムの内側面の上下2箇所位置のそれぞれ前後2箇所位置の、合計4箇所位置に形成した、それぞれが円形の凸部素子により、係合凸部を構成している。
[ One Example of Embodiment and Third to Fifth Examples of Reference Example ]
FIG. 9 shows one example of the embodiment of the present invention and third to fifth examples of the reference example .
First, the structure shown in FIG. 9A shows a third example of the reference example . The structure of the first example of the reference example described above is the upper and lower sides of the front and rear outer edges of the engaging convex portion. The radius of curvature at the middle of the direction is reduced.
Further, the structure shown in FIG. 9 (B) shows a fourth example of the reference example, in the vertically intermediate portion of the front and rear outer edge of the engaging portion, the bottom surface to form a parallel recesses each other ing.
Further, the structure shown in FIG. 9C shows a fifth example of the reference example, which is formed in parallel with each other at two upper and lower positions on the inner side surface of the driven cam, and each has a long length in the front-rear direction. The engaging convex portion is constituted by a pair of circular convex elements.
Furthermore, the structure shown in FIG. 9D shows an example of an embodiment corresponding to claim 1, and the positions of the two front and rear positions of the upper and lower two positions on the inner surface of the driven cam are shown. The engaging convex portions are formed by circular convex portion elements formed at a total of four positions.
本発明は、特殊形状の係合凸部と、チルト軸を中心とする部分円弧状の長孔との係合状態を適切にする事により、チルトレバーの遊びを小さくすると共に、前記係合凸部が前記長孔の内側で上方に、円滑に変位できる様にする点にある。この係合凸部は、実施の形態及び参考例の各例の様に、被駆動カムの内側面に形成した係合凸部(第二の係合凸部)に限らず、アンカ部の内側面に形成した係合凸部(第一の係合凸部)であっても良い。
又、本発明の技術的範囲からは外れるが、例えば図10に示す参考例の第6例の構造の様に、参考例の第2例を構成する係合凸部33bを除く、他の形状の係合凸部と、直線状の長孔17bとを組み合わせる事もできる。
The present invention reduces the play of the tilt lever by making the engagement state between the engagement protrusion of the special shape and the elongated hole having a partial arc shape centering on the tilt axis small, and further reduces the play of the engagement protrusion. The point is that the portion can be smoothly displaced upward inside the elongated hole. This engaging convex portion is not limited to the engaging convex portion (second engaging convex portion) formed on the inner surface of the driven cam, as in each example of the embodiment and the reference example . The engaging convex part (1st engaging convex part) formed in the side surface may be sufficient.
Further, although not within the technical scope of the present invention, other shapes except for the engaging
1 ステアリングホイール
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5 ステアリングシャフト
6 ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10 電動モータ
11 ハウジング
12 車体
13 チルト軸
14、14a 支持ブラケット
15、15a 支持板部
16 変位ブラケット
17、17a、17b 長孔
18 通孔
19 チルト用杆状部材
20 調節レバー
21 アンカ部
22 アウタコラム
23 インナコラム
24 スリット
25 被挟持板部
26 カム装置
27 第一の係合凸部
28 駆動カム
29、29a 被駆動カム
30 第二の係合凸部
31 ナット
32 スラストベアリング
33、33a、33b 係合凸部
34、34a 前外側縁
35、35a、35b 後外側縁
36 前内側縁
37 後内側縁
38 円孔
39 上縁
40 下縁
41 本体部分
42 剪断面
43 破断面
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