JP5824579B2 - コンタクトレンズの製造方法 - Google Patents

コンタクトレンズの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5824579B2
JP5824579B2 JP2014516545A JP2014516545A JP5824579B2 JP 5824579 B2 JP5824579 B2 JP 5824579B2 JP 2014516545 A JP2014516545 A JP 2014516545A JP 2014516545 A JP2014516545 A JP 2014516545A JP 5824579 B2 JP5824579 B2 JP 5824579B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
layer
contact lens
manufacturing
cavity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014516545A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013175561A1 (ja
Inventor
一晴 丹羽
一晴 丹羽
良 松下
良 松下
弘子 野村
弘子 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Menicon Co Ltd
Original Assignee
Menicon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Menicon Co Ltd filed Critical Menicon Co Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP5824579B2 publication Critical patent/JP5824579B2/ja
Publication of JPWO2013175561A1 publication Critical patent/JPWO2013175561A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C39/00Shaping by casting, i.e. introducing the moulding material into a mould or between confining surfaces without significant moulding pressure; Apparatus therefor
    • B29C39/02Shaping by casting, i.e. introducing the moulding material into a mould or between confining surfaces without significant moulding pressure; Apparatus therefor for making articles of definite length, i.e. discrete articles
    • B29C39/12Making multilayered or multicoloured articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C39/00Shaping by casting, i.e. introducing the moulding material into a mould or between confining surfaces without significant moulding pressure; Apparatus therefor
    • B29C39/22Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C39/26Moulds or cores
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D11/00Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
    • B29D11/00009Production of simple or compound lenses
    • B29D11/00038Production of contact lenses
    • B29D11/00048Production of contact lenses composed of parts with dissimilar composition
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2011/00Optical elements, e.g. lenses, prisms
    • B29L2011/0016Lenses
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02CSPECTACLES; SUNGLASSES OR GOGGLES INSOFAR AS THEY HAVE THE SAME FEATURES AS SPECTACLES; CONTACT LENSES
    • G02C7/00Optical parts
    • G02C7/02Lenses; Lens systems ; Methods of designing lenses
    • G02C7/04Contact lenses for the eyes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Eyeglasses (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、複数の機能的な領域を有するコンタクトレンズの製造方法に関する。
コンタクトレンズに付加価値を与えるために、異種材料を多段階で重合させ、複数の重合層を積層させるコンタクトレンズの製造方法が知られている。例えば、カラーコンタクトレンズにおいて、まず染料等を含む着色層を重合し、次にこの着色層を挟むように透明層の重合を行う2段階重合によって複層構造のコンタクトレンズを製造する方法等が知られている。このような従来の2段階重合による製造方法によると、1段階目の重合層がコンタクトレンズの全域に行き渡り、2段階目の重合層がその裏面又は表面側の全域に行き渡る構造となる。そのため、この方法によると、コンタクトレンズの一部の領域を片方の重合層のみからなるように調製することは困難であるため、製造できるコンタクトレンズの種類は限られる。つまり、上記複数の重合層のうちの1つを不透明な重合層とすると、コンタクトレンズの全域が不透明層に覆われてしまうため、光学部の透明性が確保出来ないという不都合が生じる。
また、部分的に不透明な領域を有するコンタクトレンズを製造する方法としては、型に予め印刷を施しておき、この印刷を透明レンズに転写して不透明領域を作成する方法や、透明層を重合し、この透明層上の一部に不透明となるよう印刷を行い、この上にさらに透明層を重合する方法等が知られている(特表2003−515787号公報参照)。しかし、このような印刷による方法は、奥行きのないベタ塗りの外観となるので、不自然な印象を与えるおそれがある。そのため、着色等の方法によるのではなく、一部の領域が不透明層等の所望の樹脂層からなるようなコンタクトレンズを製造できる方法、さらには、不透明層、光学層に代表されるような複数の機能的な領域を備えるコンタクトレンズの製造方法が求められている。
特表2003−515787号公報
本発明はこのような事情に基づいてなされたものであり、複数の機能的な領域を備えるコンタクトレンズを容易且つ確実に製造することができるコンタクトレンズの製造方法の提供を目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、
モールド成形法を用いてコンタクトレンズを製造する方法であって、
第1型及び第2型間の椀状の第1キャビティ内で第1層を形成する工程(以下、「第1層形成工程」ともいう)と、
上記第1キャビティより大きい第1型及び第3型間の椀状の第2キャビティ内で上記第1層に第2層を積層する工程(以下、「積層工程」ともいう)と、
上記第1層又は第2層のコンタクトレンズ中央部に対応する領域(以下、「中央部対応領域」ともいう)を削除する工程(以下、「削除工程」ともいう)と
を有することを特徴とするコンタクトレンズの製造方法である。
本発明の製造方法によると、第1層及び第2層からなる積層体のいずれかの層の中央部対応領域を削除することにより、視力矯正等の機能を有する光学部領域と、その他の異なる機能を有する周辺部領域とを備えるコンタクトレンズを容易かつ確実に製造することができる。また、第1型、第2型及び第3型として、それぞれ目的のコンタクトレンズに合った成形面形状を備える型を適宜選択し、第1キャビティ及び第2キャビティの形状、大きさ等を調節することによって、各層の厚みを領域毎に調節することも可能となる。そのため、当該製造方法によると、各領域の機能が精密に制御された多機能のコンタクトレンズを容易かつ確実に製造することができる。
当該製造方法においては、上記積層工程を第1層が第1型に付着した状態で行うことが好ましい。上記第1型に第1層が付着した状態で第2層を積層させることにより、第1層の片面側にのみ第2層が積層した構造の積層体を形成することができるため、その後の削除工程における作業が容易となる。
当該製造方法としては、上記第1型が雄型、上記第2型及び第3型が雌型であり、かつ上記削除工程において第2層を削除する方法(以下、「第一製造方法」ともいう)を採用することが好ましい。
上記第一製造方法において、雄型の第1型は第1層が付着した状態で雌型の第3型と嵌合し、この第1型及び第3型間の第2キャビティ内で、第1層の前面側に第2層が積層された積層体が形成される。この積層体の第2層の中央部対応領域を削除して第1層を表出させることで、中央部対応領域を第1層のみの領域とすることができる。このように、当該製造方法によると、少なくとも2つの異なる機能的な領域を含むコンタクトレンズをより容易且つ確実に製造することができる。
当該製造方法としては、上記第1型が雌型、上記第2型及び第3型が雄型であり、かつ上記削除工程において第1層を削除する方法(以下、「第二製造方法」ともいう)を採用することもできる。
上記第二製造方法において、雌型の第1型は第1層が付着した状態で雄型の第3型と嵌合し、この第1型及び第3型間の第2キャビティ内で、第1層の後面側に第2層が積層された積層体が形成される。この積層体の第1層の中央部対応領域を削除して第2層を表出させることで、中央部対応領域を第2層のみの領域とすることができる。このように、当該製造方法によると、少なくとも2つの異なる機能的な領域を含むコンタクトレンズをより容易且つ確実に製造することができる。
上記第一製造方法においては、第1型がアンダー形状を有することが好ましい。上記第一製造方法においては、第1型に第1層が付着した状態で上記積層工程、削除工程を行う。そのため、第1型がアンダー形状を有することで、第2型及び第3型の離型、並びに中央部対応領域の削除の際に、第1型から第1層又は積層体が剥離するのを防ぐことができる。
上記第二製造方法においては、第3型がアンダー形状を有することが好ましい。上記第二製造方法においては、第3型に積層体が付着した状態で上記削除工程を行う。そのため、第3型がアンダー形状を有することで、第1型の離型、及び中央部対応領域の削除の際に、第3型から積層体が剥離するのを防ぐことができる。
上記第1層及び第2層の界面のコンタクトレンズ周辺部に対応する領域は、円錐テーパ状になるよう第1型及び第2型が形成されていることが好ましい。上記界面の周辺部対応領域が円錐テーパ状となっていることで、積層体の前面側の層の中央部対応領域の削除により、自然なフロントカーブを備えた状態で周辺部に外側面を残し易い。
上記第1層及び第2層のうち後面側に位置する方が透明層であり、前面側に位置する方が不透明層であることが好ましい。上記第1層及び第2層がこのような構成であることにより、上記削除工程においては、前面側に位置する上記不透明層の中央部対応領域を削除することで後面側に位置する透明層を簡便に表出させ、透明性に優れる光学部を容易に形成することができる。また、このとき後面側の層を削除する必要がないため作業効率に優れる。上記削除工程後、削除されないで残る周辺部の不透明層は、装用者に対して美容効果等を付与する等の機能を有する。
上記不透明層は略白色層であることが好ましい。これにより、白目に対して自然な美白効果を与えるコンタクトレンズを簡便に製造することができる。
なお、上記第1層又は第2層の「コンタクトレンズ中央部に対応する領域(中央部対応領域)」とは、削除工程等の後に最終製品であるコンタクトレンズのレンズ中央部となる領域のことをいう。この「コンタクトレンズ中央部」とは、コンタクトレンズ中心付近の領域であって、装用者の黒目を覆い、視力矯正等の機能を備える光学部領域のことをいう。一方、上記第1層又は第2層の「コンタクトレンズ周辺部に対応する領域(周辺部対応領域)」とは、削除工程等の後に最終製品であるコンタクトレンズのレンズ周辺部となる領域のことをいう。この「レンズ周辺部」とは、コンタクトレンズのレンズ中央部の周辺であって、装用者の白目を覆う領域をいう。また、「黒目」とは、虹彩の色の種類に関わらず、虹彩の色が角膜を通じて見える部分を意味する。一方、「白目」とは、黒目の外側の強膜で覆われた部分をいう。さらに、「雄型」及び「雌型」は、成形する際に対となって用いられる成形型であり、「雄型」は凸部成形面を備える成形型であり、「雌型」は凹部成形面を備える成形型である。また、「キャビティ」とは、上記雄型及び雌型の間に形成される空間部であり、成形材料が充填されて成形品が形成される領域である。「アンダー形状」とは、付着する層にアンダーカット部を形成する形状を意味する。また、「前面側」とは、最終製品のコンタクトレンズの表面側をいい、コンタクトレンズを装着した際に直接目に接触しない側をいう。また、「後面側」とは、完成品のコンタクトレンズの裏面側をいい、コンタクトレンズを装着した際に直接目に接触する側をいう。
本発明のコンタクトレンズ製造方法によれば、複数の機能的な領域を備えるコンタクトレンズを容易且つ確実に製造することができる。
本発明の第一の実施形態のコンタクトレンズの製造方法の各工程を説明するための説明図であって、各工程の模式的断面図を示す。 本発明の第一の実施形態のコンタクトレンズの製造方法におけるキャビティを説明するための模式的断面図を示す。 本発明の第二の実施形態のコンタクトレンズの製造方法の各工程を説明するための模式的断面図を示す。 本発明の第一及び第二の実施形態の製造方法により製造されるコンタクトレンズの模式図を示す。 本発明の第三の実施形態のコンタクトレンズの製造方法の各工程を説明するための説明図であって、各工程の模式的断面図を示す。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明するが、本発明はこれらの実施形態に限られない。
<コンタクトレンズの製造方法>
本発明のコンタクトレンズの製造方法は、
モールド成形法を用いてコンタクトレンズを製造する方法であって、
第1型及び第2型間の椀状の第1キャビティ内で第1層を形成する工程と、
上記第1キャビティより大きい第1型及び第3型間の椀状の第2キャビティ内で上記第1層に第2層を積層する工程と、
上記第1層又は第2層のコンタクトレンズ中央部に対応する領域を削除する工程と
を有することを特徴とする。以下、図を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
(第一の実施形態)
第一の実施形態の製造方法においては、第1型として雄型、上記第2型及び第3型として雌型の成形型を用いている。この第一の実施形態の製造方法は、上記第1層形成工程と、第1層が第1型に付着した状態で第2型を離型する工程(以下、「第2型離型工程」ともいう)と、上記積層工程と、上記第1層及び第2層が第1型に付着した状態で第3型を離型する工程(以下、「第3型離型工程」ともいう)と、第2層の中央部対応領域を削除する削除工程と、この削除工程後に成形品を第1型から離型する工程(以下、「第1型離型工程」ともいう)とが行われる。以下、各工程について説明する。
[第1層形成工程]
第1層形成工程は、図1(a)及び(b)に示すように、雄型である第1型1と雌型である第2型2とを嵌合し、第1型1及び第2型2間の第1キャビティ内で第1成形材料3を用い、第1層4を形成する工程である。
この第1層形成工程に用いられる第1型1及び第2型2は、対となって成形材料を成形するために用いられる成形型である。この第1型1は、パーティング面P1よりも突出する凸部を有し、また第2型2は、パーティング面P1よりも凹んだ凹部を有し、嵌合時に上記凹部に凸部が嵌入される。そして、この凸部の表面(以下、「凸部成形面」ともいう)と、凹部の表面(以下、「凹部成形面」ともいう)とによって、第1型1及び第2型2間の椀状の第1キャビティが形成される。
上記凸部成形面は、コンタクトレンズのベースカーブに対応した球面の一部を構成する三次元曲面である。また、上記凹部成形面は、周辺部対応領域が円錐テーパ状であり、中央部対応領域が球面の一部を構成する三次元曲面である。また、図1(b)に示すように、上記凸部成形面と凹部成形面とによって形成される上記第1キャビティは、その深さが、中央部対応領域において大きく、周辺部対応領域において小さくなるよう設けられている。このような形状の第1キャビティ内に形成される第1層4は、コンタクトレンズにおいて黒目を覆い光学部となる中央部の領域が肉厚となり、白目にかかり周辺部となる領域が肉薄となる。ここで、キャビティの深さとは、コンタクトレンズの前後方向に対応する方向における凸部成形面と凹部成形面との距離を意味する。また、各領域におけるキャビティの深さは、それぞれの領域におけるキャビティの深さの平均値を意味する。
上記第1型1及び第2型2は、コンタクトレンズの成形操作に耐え得る剛性及び強度を有する材料から形成されたものであることが好ましい。このような材料としては、例えば各種の合成樹脂、金属、ガラス、セラミック等が挙げられる。これらのうち、強度を確保する観点から、雌型及び雄型の少なくとも一方は、合成樹脂又は軟質金属で形成されることが好ましい。
上記合成樹脂としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアセタール、フッ素樹脂等の熱可塑性又は熱硬化性合成樹脂等が挙げられる。上記軟質金属としては、例えばアルミニウム合金、金、銀、銅等が挙げられる。
上記凸部成形面及び凹部成形面は、成形物の離型性を調節する離型処理が施されていることが好ましい。特に、上記凹部成形面は、後述の第2型離型工程において第1層が第1型側に付着するよう、凸部成形面に比べて離型性に優れるよう設けられていることが好ましい。上記離型処理としては、高周波グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線照射処理、大気圧プラズマ処理、接着剤による処理等、離型性を調節する公知の各種処理を採用することができる。
第1成形材料3としては、コンタクトレンズ材料として従来公知の材料を用いることができ、例えば
ハードレンズに好適に用いられる酸素透過性(RGP:Rigid gas permeable)材料、PMMA(ポリメチルメタアクリレート)等;
ソフトレンズに好適に用いられるPHEMA(ポリヒドロキシエチルメタクリレート)等の含水性材料、アクリル系エラストマー等の非含水性材料、シリコーンハイドロゲル等の高酸素透過性材料等が挙げられる。
第1成形材料3は、必要に応じて重合開始剤をさらに含有することができる。上記重合開始剤としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル等のラジカル重合開始剤、光重合開始剤等が挙げられる。
第1成形材料3は、必要に応じて架橋剤、分子内に2個以上の重合性基を有するマクロモノマー、増感剤等を含有することができる。また、製造するコンタクトレンズの種類に応じて、これらの材料に各種染料、顔料、酸化チタン等の着色剤を添加して着色した材料としてもよい。
本実施形態において、上記第1成形材料3としては、第1層4として透明層を形成できる材料であることが好ましく、コンタクトレンズ中央部である光学部に適した材料であることがより好ましい。
上記第1成形材料3は、第1キャビティ内で、例えば、従来公知の熱重合法、光重合法等の重合方法に従って重合させて成形してもよいし、溶融成形法等により成形してもよいが、製造コストの削減等の観点から重合させて成形する方法が好ましい。
上記重合は、例えば以下のように行うことができる。図1(a)に示すように、第2型2の凹部成形面によって形成された受け皿状の領域に、上述の第1成形材料3を、注入管等を通じて注入する。次に、図1(b)に示すように、第1型1と第2型2とを嵌合する。これにより、第1キャビティ内に、第1成形材料3が充填される。第1キャビティに第1成形材料3が充填された第1型1と第2型2との嵌合状態を維持し、ホットプレート、恒温乾燥機等を用いて加熱等することにより、重合反応を進行させ、第1層4を形成することができる。上記加熱の温度、時間等の条件は、用いる第1成形材料3、目的とするコンタクトレンズの種類等を考慮して決めることができるが、通常80℃以上100℃以下の加熱温度で20分以上40分以下の加熱時間である。
なお、第1成形材料3の重合に上記光重合法を採用する場合は、UV光等の光を第1成形材料3に照射する必要があるため、成形型を構成する第1型1及び第2型2の少なくとも一方は、光の透過性に優れる材質であることが好ましい。
[第2型離型工程]
第2型離型工程は、図1(c)に示すように、上記第1層4が第1型1に付着した状態で第1型1と第2型2とを型開し、第2型2を離型する工程である。このときの型開方向は、コンタクトレンズの前後方向に対応する方向(図1の上下方向)と平行な方向としている。
[積層工程]
積層工程は、図1(d)及び(e)に示すように、上記第1層4が付着した第1型1と第3型5とを嵌合し、第1型1及び第3型5間の第2キャビティ内で第2成形材料6を用いて、上記第1層4に積層する、第2成形材料6からなる第2層7を形成する工程である。本工程は、図1(d)に示すように、型開状態の第3型5に第2成形材料6を配置し、図1(e)に示すように、この第3型5と、上記第1層4が付着している状態の第1型1とを嵌合して第2成形材料6を成形することによって、第1層4の前面に第2層7が積層された二層構造の積層体8を得ることができる。なお、ここで、積層体は中間成形品であり、完成品のコンタクトレンズとするために、さらに1以上の工程を要する。例えば、本実施形態においては、積層体8に対して、さらに上記削除工程等における切削加工等を施すことにより目的とする完成品のコンタクトレンズを製造することができる。
この積層工程に用いられる第3型5は、上記第1型1と対となって成形材料を成形するために用いられる成形型である。この第3型5は、パーティング面P2よりも凹んだ凹部を有しており、この第3型5の凹部形状は球面の一部を構成し、コンタクトレンズのフロントカーブに対応した三次元曲面である。この第3型5の凹部には、嵌合時に第1層4が付着した第1型1が嵌入される。この第1型1の凸部成形面と、第3型5の凹部成形面とによって、第1型1及び第3型5間の第2キャビティが形成される。
上記第3型5は、第1型1及び第2型2と同様の材料から形成されたものであることが好ましい。また、第3型5の凹部成形面は、第1型1及び第2型2と同様に離型処理が施されていることが好ましい。特に、上記凹部成形面は、後述の第3型離型工程において積層体8が第1型側に残存するよう、第1型1の凸部成形面に比べて離型性に優れるよう設けられていることが好ましい。
図1(e)に示すように、本工程で形成される第2層7は、第1層4の表面とそれに対向する第3型5の凹部成形面との間に生じる隙間部分と同じ形状を備える。この隙間部分の形状は、第2型2の凹部成形面と第3型5の凹部成形面とを仮想的に重ね合わせた時に生じる隙間部分の形状に相当するため、第2型2及び第3型5を適宜選択し組み合わせて用いることで、第2層7を所望の形状とすることができる。
具体的には、本実施形態において、図1(f)に示すように、中央部対応領域Cは、第1キャビティの平均深さ(DC1)が、第2キャビティの平均深さ(DC2)の半分よりも大きくなるように設けられている。ここで、DC1は、図2に示すように中央部対応領域Cにおける第1キャビティの深さ(L1(図2参照))の平均値である。また、DC2は、中央部対応領域Cにおける第2キャビティの深さ(L2)の平均値である。DC1及びDC2が上記条件を満たすようにそれぞれの成形型を選択することで、第2層7の中央部対応領域を肉薄とすることができる。
また、本実施形態において、図1(f)に示すように、周辺部対応領域Pは、第1キャビティの平均深さ(DP1)が、第二キャビティの平均深さ(DP2)の半分未満となるように設けられている。ここで、DP1は、図2に示すように周辺部対応領域Pにおける第一キャビティの深さ(L3)の平均値である。また、DP2は、周辺部対応領域Pにおける第二キャビティの深さ(L4)の平均値である。DP1及びDP2が上記条件を満たすようにそれぞれの成形型を選択することで、第2層7のコンタクトレンズ周辺部に対応する領域を肉厚とすることができる。
なお、上記DC1は、DC2の60%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることがさらに好ましい。また、上記DP1は、DP2の40%未満であることが好ましく、30%未満であることがより好ましく、20%未満であることがさらに好ましい。
第1キャビティ及び第2キャビティの各領域の深さを上記範囲とすることで、コンタクトレンズにおいて黒目を覆い光学部となる中央部対応領域Cは主に第1層4から形成され、前面側に薄く第2層7が積層される構造となる。また、白目を覆い周辺部分となる周辺部対応領域Pは主に第2層7から形成され、後面側に薄く第1層4が積層される構造となる。そのため、後述する削除工程において、第2層7の中央部対応領域を切削し第1層4を表出させることが容易となる。また、コンタクトレンズ周辺部は、十分な厚さの第2層7を備える構造とすることができる。これらの結果、第1層4による機能及び第2層7による機能を少なくとも備えるコンタクトレンズを簡便に製造することができる。
上記第2成形材料6としては、上記第1成形材料3として例示した材料と同様の材料を用いることができる。なお、本実施形態において、第2成形材料6としては、第2層7として不透明層を形成できる材料であることが好ましく、略白色の不透明層を形成できる材料であることがより好ましい。上記第2成形材料6をこのような略白色の不透明層を形成できる材料とすることで、コンタクトレンズにおいて白目を覆う周辺部を略白色の不透明層とすることができ、白目に対して自然な美白効果等を与えることができる。
上記略白色の不透明層を形成できる材料としては、上記公知の材料に白色添加剤を添加したモノマー材料等を用いることができる。上記白色添加剤としては、超微粒子酸化チタンが好ましく、アルミナ及びポリオルガノシロキサンにより表面修飾を受けた超微粒子ルチル型酸化チタンがより好ましい。このような超微粒子酸化チタンの粒子径としては、20nm〜100nmであることが好ましく、30nm〜90nmであることがより好ましい。
本工程における第2成形材料6は、上記第1成形材料3と同様の重合等の方法により成形することができる。なお、この成形の際の加熱温度等の条件は、用いる第2成形材料6、目的とするコンタクトレンズの種類等を考慮して決めることができるが、第1層形成工程により形成される第1層4の融点(若しくはガラス転移温度)より低い温度で加熱することが好ましく、70℃以上120℃以下が好ましく、80℃以上100℃以下がより好ましい。
[第3型離型工程]
第3型離型工程は、図1(f)に示すように、上記第1層4及び第2層7が積層する積層体8が第1型1に付着する状態で第1型1と第3型5とを型開し、第3型5を離型する工程である。このときの型開方向は、コンタクトレンズの前後方向に対応する方向(図1の上下方向)と平行な方向としている。
[削除工程]
本工程は、上記積層体8の第1層4又は第2層7の中央部対応領域を削除する工程である。本実施形態においては、第2層7の中央部対応領域を削除して第1層4のみからなる領域を形成する(図1(g))。
図1(g)に示すように、積層体8の中央部対応領域において、肉厚の第1層4上に薄く積層された第2層7を切削加工等により削除し第1層4を表出させ、第1層4のみからなる光学部を形成することができる。なお、切削する第2層7の範囲は、装用者の黒目のサイズ、コンタクトレンズの種類等に合わせて適宜調節することができる。
上記削除工程は、従来公知の切削装置を用いた方法等により行うことができる。この削除工程により、積層体8から所望の部分を取り除くと共に、コンタクトレンズ前面及び後面を目的のコンタクトレンズに適したフロントカーブ面及びベースカーブ面とすることができる。具体的には、例えば切削加工により適切な前面曲率及び後面曲率を与え、図1(g)に示すような目的のコンタクトレンズ9を得ることができる。なお、上記切削装置としては、例えば特開平08−252755号公報等に記載されているような数値制御型切削装置等を利用することができる。
[第1型離型工程]
本工程は、上記削除工程後の成形品を第1型から離型する工程である。上記離型は、従来公知の方法により行うことができる。この第1型離型工程により、図4に示すような2つの異なる機能的な領域を含むコンタクトレンズを完成させることができる。
本実施形態のコンタクトレンズの製造方法によると、第1層4と第2層7とが積層された積層体8の第1層4又は第2層7の中央部対応領域を切削等により削除することにより、少なくとも2つの異なる機能的な領域を含むコンタクトレンズを容易且つ確実に製造することができる。具体的には、図4に示すように、黒目を覆う中央部19には、第1層のみからなり視力を矯正するための光学部を、周辺部20には第2層からなり白目に対する自然な美白効果を与える略白色の不透明な円環状領域を備える美容コンタクトレンズを簡便に製造することができる。また、第1成形材料及び第2成形材料の種類、それぞれから形成される重合層の厚み、削除工程により削除する部位、削除する部分のサイズ等を適宜調節することにより、様々な種類のハイブリッドコンタクトレンズ等、複数の機能的な領域を備えるコンタクトレンズを簡便に製造することも可能である。特に、本実施形態の製造方法は、第1型1として雄型を用い、第1層4及び第2層7の重合の後、雌型である第2型2及び第3型5をそれぞれ離型させる方法であるため、第2型2及び第3型5のみの離型処理でも十分であり簡便である。また、第1層4及び第2層7からなる積層体8が第1型1に付着した状態で切削加工を行うことができ作業が容易となる。
(第二の実施形態)
第二の実施形態の製造方法について図3を参照しつつ説明するが、第一の実施形態と共通する部分については、適宜説明を省略することがある。
第二の実施形態の製造方法においては、第1型として雌型、上記第2型及び第3型として雄型の成形型を用いている。この第二の実施形態の製造方法は、上記第1層形成工程と、第1層が第1型に付着した状態で第2型を離型する工程(以下、「第2型離型工程」ともいう)と、上記積層工程と、上記第1層及び第2層が第3型に付着した状態で第1型を離型する工程(以下、「第1型離型工程」ともいう)と、この第1型離型工程後に行われる上記削除工程と、この削除工程後の成形品を第3型から離型する工程(以下、「第3型離型工程」ともいう)とが行われる。以下、各工程について説明する。
[第1層形成工程]
第1層形成工程は、図3(a)及び(b)に示すように、雌型である第1型10と雄型である第2型11とを嵌合し、第1型10及び第2型11間の第1キャビティ内で第1成形材料12を用いて第1層13を形成する工程である。
この第1層形成工程に用いられる第1型10及び第2型11は、対となって成形材料を成形するために用いられる成形型である。この第1型10は、パーティング面P1よりも凹んだ凹部を有し、また第2型11は、パーティング面P1よりも突出した凸部を有し、型閉時に上記凹部に凸部が嵌入される。そして、この凸部成形面と、凹部成形面とによって、第1型10及び第2型11間の第1キャビティが形成される。
上記凸部成形面は、周辺部対応領域が円錐テーパ状であり、中央部対応領域が球面の一部を構成する三次元曲面である。また、上記凹部成形面はコンタクトレンズのフロントカーブに対応した三次元曲面である。また、図3(b)に示すように、上記凸部成形面と凹部成形面とによって形成される上記第1キャビティは、深さが、中央部対応領域において小さく、周辺部対応領域にかけて大きくなるよう設けられている。このような形状の第1キャビティ内に形成される第1層13は、コンタクトレンズにおいて黒目を覆い光学部となる中央部の領域が肉薄となり、白目を覆い周辺部となる領域が肉厚となる。
上記第1型10及び第2型11は、上記第一の実施形態における第1型1及び第2型2と同様の材料から形成されたものであることが好ましい。また、第1型10及び第2型11は、上記第1型1及び第2型2と同様に離型処理が施されていることが好ましい。特に第1型10の凹部成形面は、第2型離型工程において第1層13が第1型10側に残存するよう、第2型11の凸部成形面に比べて離型性に劣るよう設けられていることが好ましい。
上記第1成形材料12としては、上記第一の実施形態の第1成形材料3として例示した材料と同様の材料等を用いることができる。なお、本実施形態において、上記第1成形材料12としては、第1層13として不透明層を形成できる材料であることが好ましく、略白色の不透明層を形成できる材料であることがより好ましい。このような材料を用いることで、コンタクトレンズにおいて白目にかかる周辺部分となる領域に略白色の不透明層を形成することができ、白目に対する自然な美白効果を与えるコンタクトレンズを簡便に形成することができる。
なお、本工程における第1成形材料12は、上記第一の実施形態における第1成形材料3と同様に重合等の方法により成形することができる。
[第2型離型工程]
第2型離型工程は、図3(c)に示すように、上記第1層13が第1型10に付着した状態で第1型10と第2型11とを型開し、第2型11を離型する工程である。このときの型開方向は、コンタクトレンズの前後方向に対応する方向(図3の上下方向)と平行な方向としている。
[積層工程]
積層工程は、図3(d)及び(e)に示すように、上記第1層13が付着した第1型10と第3型14とを型閉し、第1型10及び第3型14間の第2キャビティ内で、上記第1層13に積層する、第2成形材料15からなる第2層16を形成する工程である。本工程は、図3(d)に示すように、型開状態の第1型10に第2成形材料15を配置し、図3(e)に示すように、第3型14と、上記第1層13が付着した状態の第1型10とを型閉して、第2成形材料15を成形することによって、第1層13の後面に第2層16が積層された二層構造の積層体17を得ることができる。
この積層工程に用いられる第3型14は、上記第1型10と対となって成形材料を成形するために用いられる成形型である。この第3型14は、パーティング面P2から突出した凸部を有しており、この第3型14の凸部の凸部成形面はコンタクトレンズのベースカーブに対応した三次元曲面である。そして、この第3型14の凸部は、嵌合時に第1型10の凹部及び第1層13に嵌入される。この第3型14の凸部成形面と、第1型10の凹部成形面とによって、型閉状態の第1型10及び第3型14間に第2キャビティが形成される。
上記第3型14は、第1型10及び第2型11と同様の材料から形成されたものであることが好ましい。また、第3型14の凸部成形面は、最終的にコンタクトレンズを離型できるように、第1型10及び第2型11同様に離型処理が施されていることが好ましいが、後述の第1型離型工程において積層体17が第3型14側に付着するよう、第1型10の凹部成形面に比べて離型性に劣るよう設けられていることが好ましい。
図3(e)に示すように、本工程で形成される第2層16は、第1層13の後面側の表面とそれに対向する第3型14の凸部成形面との間に生じる隙間部分と同じ形状を備える。この隙間部分の形状は、第2型11の凸部成形面と第3型14の凸部成形面とを仮想的に重ね合わせた時に生じる隙間部分の形状に相当するため、第2型11及び第3型14を適宜選択し組み合わせて用いることで、第2層16を所望の形状とすることができる。
具体的には、本実施形態において、図3(f)に示すように、中央部対応領域の第1キャビティの平均深さ(DC1)は、第2キャビティの平均深さ(DC2)の半分未満となるように設けられている。DC1及びDC2が上記条件を満たすようにそれぞれの成形型を選択することで、中央部対応領域Cにおいて第1層13を肉薄とし、第2層16を肉厚とすることができる。
また、本実施形態において、図3(f)に示すように、周辺部対応領域Pの第1キャビティの平均深さ(DP1)が、第2キャビティの平均深さ(DP2)の半分より大きくなるように設けられている。DP1及びDP2が上記条件を満たすようにそれぞれの成形型を選択することで、周辺部対応領域Pにおいて第1層13を肉厚とし、第2層16を肉薄とすることができる。
なお、上記DC1は、DC2の40%未満であることが好ましく、30%未満であることがより好ましく、20%未満であることがさらに好ましい。また、上記DP1は、DP2の60%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、80%以上であることがさらに好ましい。
第1キャビティ及び第2キャビティの各領域における深さを上記範囲とすることにより、コンタクトレンズにおいて黒目を覆い光学部となる中央部領域Cは主に第2層16から形成され、前面側に薄く第1層13が積層される構造となる。また、白目を覆い周辺部となる領域Pは主に第1層13から形成され、後面側に薄く第2層16が積層される構造となる。そのため、後述する削除工程において、コンタクトレンズ中央部においては第1層13を容易に削除し、第2層16を表出させることができる。また、コンタクトレンズ周辺部は、十分な厚さの第1層13を備える構造となる。これにより、第1層13による機能及び第2層16による機能を備えるコンタクトレンズを簡便に製造することができる。
上記第2成形材料15としては、上記第一の実施形態の第1成形材料3として例示した材料と同様の材料を用いることができる。なお、本実施形態において、第2成形材料15としては、第2層16として透明層を形成できる材料であることが好ましく、目的とするコンタクトレンズの中央部である光学部を形成できる材料であることがより好ましい。
本工程における第2成形材料15は、上記第一の実施形態における第1成形材料3と同様に重合等の方法により成形することができる。なお、この成形の際の加熱温度等の条件は、用いる第2成形材料15、目的とするコンタクトレンズの種類等を考慮して決めることができるが、第1層形成工程により形成される第1層13の融点(若しくはガラス転移温度)より低い温度で加熱することが好ましく、70℃以上120℃以下が好ましく、80℃以上100℃以下がより好ましい。
[第1型離型工程]
第1型離型工程は、図3(f)に示すように、上記第1層13及び第2層16が第3型14に付着する状態で第1型10と第3型14とを型開し、第1型10を離型する工程である。このときの型開方向は、コンタクトレンズの前後方向に対応する方向(図3の上下方向)と平行な方向としている。
[削除工程]
本工程は、上記積層体17の第1層13又は第2層16の一部を切削する工程である。本実施形態においては、第1層13の一部を切削加工等により削除して第2層16のみからなる領域を形成する(図3(g))。
上記積層体17の中央部対応領域Cにおいて、肉厚の第2層16上に薄く積層された第1層13を削除し第2層16を表出させ、第2層16のみからなる光学部を容易に形成することができる。なお、削除する第1層13の範囲は、装用者の黒目のサイズ、コンタクトレンズの種類等に合わせて適宜調節することができる。
[第3型離型工程]
本工程は、上記削除工程後の完成品から第3型14を離型する工程である。上記離型は、従来公知の方法により行うことができる。この第3型離型工程により、2つの異なる機能的な領域を含むコンタクトレンズを完成させることができる。
本実施形態のコンタクトレンズの製造方法によると、第一の実施形態と同様に、少なくとも2つの異なる機能的な領域を含むコンタクトレンズを容易且つ確実に製造することができる。特に、本実施形態の製造方法によると、コンタクトレンズの光学部である中央部となる層を第2層16として形成することができ、この光学部が複数回の加熱工程に曝されることがないため、より光学特性に優れるコンタクトレンズを製造することができる。
(その他の実施形態)
本発明のコンタクトレンズの製造方法は、上記第一の実施形態及び第二の実施形態に限定されず、例えば図5に示すような第三の実施形態でもよい。この第三の実施形態の製造方法においては、雌型の第2型22の内径が雄型の第1型21の内径よりも小さく設けられていることで、第1型21及び第2型22間のキャビティ内に、第1型21の凸部成形面の中央付近の一部を覆うように第1層24が形成される。この第1層24が第1型21に残存した状態で、第1型21及び第3型25間のキャビティ内で、第2成形材料26を用いて第2層27を、第1層24に積層するように形成して、積層体28を得ることができる。このとき、図5(b)及び図5(e)に示すように、パーティング面P2がパーティング面P1より上になるような第3型25を用いているため、図5(e)及び図5(f)に示すように、第1層24が中央部対応領域にのみ形成されて外周付近には形成されず、第2層27は周辺部対応領域に厚く形成されるため、中央部対応領域において第1層24に薄く積層する第2層27を切削により削除することで、2つの機能的な領域を備えるコンタクトレンズをさらに容易且つ確実に製造することかできる。
また、本発明のコンタクトレンズの製造方法においては、離型されない側の型がアンダー形状を有するとよい。特に、削除工程前の離型工程において離型されない側の型がアンダー形状を有することが好ましい。上記型がアンダー形状を有することで、第1層又は積層体を付着し易くなり、また上記削除工程における切削加工等の作業をし易くなる。
さらに、上記積層体形成後、第1成形材料及び第2成形材料とは異なる第3成形材料を用いたさらなる重合を行ってもよい。これにより、例えば3以上の異なるレンズ強度の領域を有するハイブリッドコンタクトレンズ、周辺部に色調の異なる複数の円環状領域を有する美容コンタクトレンズ等を形成することも可能となる。
本発明のコンタクトレンズの製造方法によると、複数の機能的な領域を備えるコンタクトレンズを容易且つ確実に製造することかできる。そのため、当該製造方法によると、被装用者の白目に対して自然な美白効果を付与することができる美容コンタクトレンズ、複数の異なるレンズ強度の領域を備えるハイブリッドコンタクトレンズ等を簡便に製造することができる。
1.第1型
2.第2型
3.第1成形材料
4.第1層
5.第3型
6.第2成形材料
7.第2層
8.積層体
9.コンタクトレンズ
10.第1型
11.第2型
12.第1成形材料
13.第1層
14.第3型
15.第2成形材料
16.第2層
17.積層体
18.コンタクトレンズ
19.中央部
20.周辺部
21.第1型
22.第2型
23.第1成形材料
24.第1層
25.第3型
26.第2成形材料
27.第2層
28.積層体
29.コンタクトレンズ

Claims (9)

  1. モールド成形法を用いてコンタクトレンズを製造する方法であって、
    第1型及び第2型間の椀状の第1キャビティ内で第1層を形成する工程と、
    上記第1キャビティより大きい第1型及び第3型間の椀状の第2キャビティ内で上記第1層に第2層を積層する工程と、
    上記第1層又は第2層のコンタクトレンズ中央部に対応する領域を削除する工程と
    を有することを特徴とするコンタクトレンズの製造方法。
  2. 上記積層工程を第1層が第1型に付着した状態で行う請求項1に記載のコンタクトレンズの製造方法。
  3. 上記第1型が雄型、上記第2型及び第3型が雌型であり、かつ上記削除工程において第2層を削除する請求項2に記載のコンタクトレンズの製造方法。
  4. 上記第1型が雌型、上記第2型及び第3型が雄型であり、かつ上記削除工程において第1層を削除する請求項2に記載のコンタクトレンズの製造方法。
  5. 上記第1型がアンダー形状を有する請求項3に記載のコンタクトレンズの製造方法。
  6. 上記第3型がアンダー形状を有する請求項4に記載のコンタクトレンズの製造方法。
  7. 上記第1層及び第2層の界面のコンタクトレンズ周辺部に対応する領域が、円錐テーパ状になるよう第1型及び第2型が形成されている請求項2から請求項6のいずれか1項に記載のコンタクトレンズの製造方法。
  8. 上記第1層及び第2層のうち後面側に位置する方が透明層であり、前面側に位置する方が不透明層である請求項2から請求項7のいずれか1項に記載のコンタクトレンズの製造方法。
  9. 上記不透明層が略白色である請求項8に記載のコンタクトレンズの製造方法。
JP2014516545A 2012-05-21 2012-05-21 コンタクトレンズの製造方法 Active JP5824579B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2012/062972 WO2013175561A1 (ja) 2012-05-21 2012-05-21 コンタクトレンズの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5824579B2 true JP5824579B2 (ja) 2015-11-25
JPWO2013175561A1 JPWO2013175561A1 (ja) 2016-01-12

Family

ID=49623294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014516545A Active JP5824579B2 (ja) 2012-05-21 2012-05-21 コンタクトレンズの製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5824579B2 (ja)
WO (1) WO2013175561A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4240578A1 (en) * 2020-11-04 2023-09-13 Alcon Inc. Method for making photochromic contact lenses
EP4304842A1 (en) * 2021-03-08 2024-01-17 Alcon Inc. Method for making photofunctional contact lenses
WO2022208448A1 (en) * 2021-04-01 2022-10-06 Alcon Inc. Method for making embedded hydrogel contact lenses
WO2023228106A1 (en) * 2022-05-25 2023-11-30 Alcon Inc. Method for making embedded hydrogel contact lenses

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51142344A (en) * 1975-04-21 1976-12-07 Bausch & Lomb Contact lens and method of making same
JPS6250126A (ja) * 1985-06-05 1987-03-04 ボ−シユ アンド ロ−ム インコ−ポレイテイド 異るポリマ−組成物の物品を製造するための方法
US5288436A (en) * 1990-11-06 1994-02-22 Colloptics, Inc. Methods of fabricating a collagen lenticule precursor for modifying the cornea
JPH10513125A (ja) * 1995-02-02 1998-12-15 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト 部分的に着色されているか、又は異なる色の領域を有する成形品の製造方法
JP2003515787A (ja) * 1999-11-01 2003-05-07 ドーシ,プレイフール 薄く色付けられたレンズとその製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51142344A (en) * 1975-04-21 1976-12-07 Bausch & Lomb Contact lens and method of making same
JPS6250126A (ja) * 1985-06-05 1987-03-04 ボ−シユ アンド ロ−ム インコ−ポレイテイド 異るポリマ−組成物の物品を製造するための方法
US5288436A (en) * 1990-11-06 1994-02-22 Colloptics, Inc. Methods of fabricating a collagen lenticule precursor for modifying the cornea
JPH10513125A (ja) * 1995-02-02 1998-12-15 ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト 部分的に着色されているか、又は異なる色の領域を有する成形品の製造方法
JP2003515787A (ja) * 1999-11-01 2003-05-07 ドーシ,プレイフール 薄く色付けられたレンズとその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2013175561A1 (ja) 2016-01-12
WO2013175561A1 (ja) 2013-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5824579B2 (ja) コンタクトレンズの製造方法
KR101938900B1 (ko) 컬러 콘택트 렌즈 및 그의 제조 방법
JP5621117B2 (ja) 多層コンタクトレンズおよびその製造方法
JP5369273B1 (ja) 着色コンタクトレンズ
US6786599B2 (en) Polarized lens of plastic lamination and the production method of the same
JPH0315020A (ja) 着色コンタクトレンズ
JP2009008848A (ja) コンタクトレンズとその製造方法
TW201818121A (zh) 彩色隱形眼鏡及其製法
US20040229056A1 (en) Metallic vapor deposition lens provided with a protection coat and a method of producing the same
TWI248530B (en) Color contact lens having hologram and manufacturing method thereof
JPH11348047A (ja) 眼用レンズの成形型
JP2013250350A (ja) コンタクトレンズ及びコンタクトレンズの製造方法
WO2014073568A1 (ja) 内面側層が薄い着色コンタクトレンズ及びその製造方法
JP6155457B2 (ja) 多層コンタクトレンズおよびその製造方法
TWI639042B (zh) 脈衝光雷射處理之隱形眼鏡轉印模組
CN114839797A (zh) 具有可变结构色的隐形眼镜及其制备方法
JP5621118B2 (ja) 着色コンタクトレンズおよびその製造方法
CN102958683B (zh) 用于提供光学显示器的眼镜片的制造方法
US11794427B2 (en) Apparatuses and methods for multistage molding of lenses
JP3795701B2 (ja) 着色コンタクトレンズの製造方法
US20220332067A1 (en) Apparatuses and methods for multistage molding of lenses
TW202346077A (zh) 隱形眼鏡、及其製造方法
US10175509B2 (en) Spectacle lens
CN109070503B (zh) 彩色隐形眼镜及其制法
KR20050011373A (ko) 채색 콘택트렌즈 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150915

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151009

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5824579

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250