JP5824012B2 - 電気化学センサー - Google Patents

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本発明は、電気化学センサーに関し、例えば炭素を主成分とする作用電極を備える電気化学センサーに関する。
集積回路を形成したチップに作用電極を形成したLSI(Large Scale Integrated Circuit)集積化電気化学センサーが知られている(特許文献1)。LSI集積化電気化学センサーにおいては、例えば、LSIが複数の作用電極の信号を制御および演算する。これにより、電気化学的なリアルタイムイメージングや多点多項目解析が可能となる。このようなLSI集積化電気化学センサーは、生化学、疾病診断、細胞の生理的活動モニタリング等における解析プラットホームとして期待される。一方、電気化学センサーの作用電極にダイヤモンド等の炭素を主成分とする電極を用いることが知られている(特許文献2)。
特開2013−92437号公報 特開2011−137820号公報
しかしながら、炭素を主成分とする作用電極の形成は、高温度において成膜する、または、高エネルギーイオンを照射して成膜することになる。このため、集積回路が損傷を受けてしまう。特に高密度に集積化された集積回路は、高温度およびイオン照射に対する耐性が低い。このように、集積回路と炭素を主成分とする作用電極との集積化は容易でない。例えば、特許文献2においては、ダイヤモンド層上に半導体層を形成し、半導体層に電子回路の一部であるトランジスタを形成する。半導体層上にトランジスタを接続する貫通ビアおよび電気接続層等の配線層を形成する。トランジスタおよび配線層により電子回路が形成される。
このような方法では、ダイヤモンド層上の半導体層にトランジスタを形成し、半導体層上に配線層を形成するため、高集積で高速な電子回路を形成することができない。また、既存の集積回路製造プロセスを用いることができず高価となる。さらに、半導体層に対し、電子回路とダイヤモンド層とが反対側に形成されている。よって、ダイヤモンド層と電子回路との電気的接続が複雑になる。さらに、電子回路の製造プロセスを経ることによりダイヤモンド層が劣化することがある。このように、集積回路と炭素を主成分とする作用電極との集積化は容易でない。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、集積回路と炭素を主成分とする作用電極との集積化を可能とすることを目的とする。
本発明は、集積回路が形成された半導体基板と、前記集積回路上に形成された中間層と、前記半導体基板の前記集積回路が形成された面上に形成され、前記集積回路と電気的に接続され、前記中間層の上面に転写されたダイヤモンド、カーボンナノチューブ、およびカーボンナノコイルの少なくとも1つを主成分とする作用電極と、を具備することを特徴とする電気化学センサーである。
上記構成において、前記中間層は絶縁層であり、前記作用電極と前記集積回路とは、前記作用電極の上面の一部に接触し前記作用電極以外の領域で前記絶縁層を貫通する導電層を介し電気的に接続されている構成とすることができる。
上記構成において、前記中間層は第1導電層であり、前記作用電極と前記集積回路とは前記第1導電層を介し電気的に接続されている構成とすることができる。
本発明によれば、集積回路と炭素を主成分とする作用電極との集積化が可能となる。
図1(a)から図1(d)は、実施例1に係る電気化学センサーの製造方法を示す断面図(その1)である。 図2(a)から図2(c)は、実施例1に係る電気化学センサーの製造方法を示す断面図(その2)である。 図3(a)から図3(d)は、実施例1に係る電気化学センサーの製造方法を示す断面図(その3)である。 図4(a)および図4(b)は、実施例1に係る電気化学センサーの製造方法を示す平面図(その1)である。 図5は、実施例1に係る電気化学センサーの製造方法を示す平面図(その2)である。 図6は、実施例1に係る電気化学センサーのサイクリックボルタモグラムを示す図である。 図7(a)から図7(c)は、実施例1の変形例に係る電気化学センサーの製造方法を示す断面図である。 図8(a)から図8(d)は、実施例2に係る電気化学センサーの製造方法を示す断面図(その1)である。 図9(a)から図9(d)は、実施例2に係る電気化学センサーの製造方法を示す断面図(その2)である。 図10(a)および図10(b)は、実施例2に係る電気化学センサーの製造方法を示す断面図(その3)である。 図11(a)および図11(b)は、実施例2に係る電気化学センサーの製造方法を示す断面図(その4)である。 図12は、実施例1または実施例2に係る電気化学センサーの別の例である。
以下、図面を参照し、本発明の実施例について説明する。
実施例1は、中間層として絶縁層を用いる例である。図1(a)から図3(c)は、実施例1に係る電気化学センサーの製造方法を示す断面図である。図4(a)から図5は、実施例1に係る電気化学センサーの製造方法を示す平面図である。
図1(a)に示すように、集積回路11が形成された半導体基板10を準備する。半導体基板10は、ウエハ状態であり、複数の集積回路11がマトリックス状に形成されている。集積回路11は、能動領域12、絶縁膜14、配線層16、貫通ビア18、パッド20およびパッシベーション層22を備えている。半導体基板10は、例えば単結晶シリコン(Si)基板である。能動領域12は半導体基板10の上面に形成されている。能動領域12内には例えばMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタが形成されている。絶縁膜14は、例えば酸化シリコン膜であり、複数積層されている。配線層16は、絶縁膜14間に形成されており、例えばアルミニウム(Al)または銅(Cu)等を含む金属層である。貫通ビア18は、絶縁膜14の少なくとも一部を貫通しており、例えばタングステン(W)等の金属を含む。パッド20は、絶縁膜14の最上面に形成されており、例えばアルミニウムまたは銅等を含む金属層である。パッシベーション層22は、絶縁膜14上に形成されており、パッド20上に開口24を有する。パッシベーション層22は、例えば酸化シリコンおよび/または窒化シリコン等を含む絶縁膜である。例えば、パッシベーション層22は、絶縁膜14上に形成された膜厚が1.1μmの酸化シリコン膜と、酸化シリコン膜上に形成された膜厚が0.6μmの窒化シリコン膜とを有する。
図1(b)に示すように、パッシベーション層22およびパッド20上に金属層26を形成する。金属層26は、所定のパターンにパターニングされており、パッド20と接触することにより電気的に接続されている。金属層26は、例えば下からクロム(Cr)膜、白金(Pt)膜および金膜を有し、スパッタリング法およびリフトオフ法を用い形成する。金属層26は、金属以外の導電性材料を含む導電層でもよい。
図1(c)に示すように、集積回路11上に金属層26を覆うように絶縁層28を形成する。絶縁層28は、例えば膜厚が10μmのBCB(Benzocyclobutene)等の有機樹脂である。絶縁層28としては、無機絶縁層または有機絶縁層を用いることができる。絶縁層28は、後述するように作用電極32を転写する中間層として機能する。このため、絶縁層28は、作用電極32が転写されやすい材料が好ましく、柔軟性を有する材料が好ましい。例えば、樹脂が好ましい。
図1(d)に示すように、ウエハ状態の支持体(支持基板)30上に作用電極32を形成する。支持体30は、例えばシリコン基板である。支持体30としては、ガラス基板等の絶縁基板、または金属基板を用いることもできる。表面の平坦性の観点からシリコン基板であることが好ましい。支持体30には、アライメントマーク34が形成されている。作用電極32は、炭素を主成分とする電極であり、例えばダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン、アモルファスカーボン、カーボンナノチューブ、カーボンナノコイル、グラフェンおよびグラファイトの少なくとも1つを主成分とする。導電性を高めるため、これらの材料にボロン(B)または窒素(N)等のドーパントが含まれることが好ましい。作用電極32の膜厚は、例えば1μmから2μmである。
作用電極32は、熱CVD(Chemical Vapor Deposition)法、プラズマCVD法、またはイオンプレーティング法を用いて形成する。例えばダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン、アモルファスカーボン等を熱CVD法またはプラズマCVD法を用い形成する場合、支持体30を700℃から900℃程度に加熱する。また、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン、アモルファスカーボン等をイオンプレーティング法を用い形成する場合、イオンエネルギーを数keV以上とする。例えば、カーボンナノチューブまたはカーボンナノコイル等は、支持体30の温度を500℃から700℃とし、プラズマCVD法を用い形成する。例えば、グラフェンまたはグラファイト等は、支持体30の温度を500℃から700℃とし、熱CVD法を用い形成する。CVD法を用いる場合の原料ガスは、例えばメタン(CH)および水素(H)の混合ガスである。
図2(a)に示すように、作用電極32の一部を除去し所望のパターンを形成する。作用電極32の除去は、例えば酸素ガス、または酸素とSFとの混合ガスをエッチャントガスとしたドライエッチング法を用いる。
図4(a)は、支持体30を図2(a)の上方から見た平面図である。図4(a)に示すように、ウエハ状態の支持体30に複数の作用電極32がマトリックス状に形成される。
図2(b)に示すように、支持体30の上下を反転し、集積回路11が複数形成されたウエハ状の半導体基板10上にウエハ状の支持体30を対向させる。アライメントマーク34を用い、支持体30を集積回路11にアライメントする。
図2(c)に示すように、支持体30の下面を絶縁層28上に貼り付ける。例えば、支持体30と集積回路11とを300℃から400℃程度に加熱し、支持体30を集積回路11の方向に10MPaから50MPa程度の圧力で加圧する。このように、熱圧着法を用いることにより、作用電極32が絶縁層28の上面に転写される。作用電極32の転写方法として、他の方法を用いてもよい。
図3(a)に示すように、支持体30を除去する。支持体30の除去は、例えばSF等のフッ素系ガスを用いたドライエッチング、またはウェットエッチングを用いる。また、支持体30を機械的に剥離してもよい。
図3(b)に示すように、金属層26の一部が露出するように、絶縁層28に開口36を形成する。開口36の形成には、例えば、酸素とSFとの混合ガスをエッチャントガスとしたドライエッチング法を用いる。
図4(b)は、半導体基板10を上方から見た平面図であり、作用電極32、絶縁層28の開口36および金属層26を示している。図4(b)のA−A断面が図1(a)から図3(d)に相当する。図4(b)に示すように、開口36は金属層26に含まれ、開口36内には作用電極32は形成されていない。
図3(c)に示すように、絶縁層28および作用電極32上に金属層38を形成する。金属層38は、例えば下からクロム膜、白金膜および金膜を有し、スパッタリング法およびリフトオフ法を用い形成する。金属層38は、金属以外の導電性材料を含む導電層でもよい。金属層38は、開口36内において金属層26と接触する。また、金属層38は、作用電極32上に開口40を有しており、作用電極32が開口40から露出する。金属層38は、開口40以外の領域において、作用電極32と接触する。これにより、作用電極32と集積回路11のパッド20とは、金属層38および26を介し電気的に接続される。
図3(d)に示すように、絶縁層28および金属層38上に絶縁層42を形成する。絶縁層42は、例えばエポキシ樹脂である樹脂層である。エポキシ樹脂としては、例えばSU−8を用いる。絶縁層42としては、無機絶縁膜または有機絶縁膜を用いることができる。絶縁層42は、作用電極32を露出させる開口44を有している。開口44は作用電極32のみを露出し、金属層38および絶縁層28は開口44から露出していない。その後、ウエハ状態の半導体基板10をダイシング法等を用い切断することにより、電気化学センサー100が完成する。
図5は、電気化学センサーを上方からみた平面図であり、絶縁層42の開口44、金属層38、金属層38の開口40、開口40から露出した作用電極32、絶縁層28の開口36を示している。開口40は開口44を含むように形成されている。これにより、開口44から作用電極32のみが露出する。金属層38は開口36を含むように形成されている。これにより、金属層38と金属層26とが接触することができる。電気化学センサー100のチップサイズは、例えば250μm×250μmであり、開口44の直径は40μmである。作用電極32は集積回路11上に複数形成されていてもよい。
図6は、実施例1に係る電気化学センサーのサイクリックボルタモグラムを示す図である。作用電極32としてボロンドープダイヤモンド(BDD)を用いた。比較のため、作用電極として白金(Pt)または金(Au)を用いた場合の測定結果を示す。電圧は銀(Ag)/塩化銀(AgCl)に対する電圧であり、作用電極は0.5モルのHSO水溶液に曝した。電圧の走査速度は100mV/秒である。図6に示すように、作用電極として白金または金を用いた場合、電位窓は、約−0.2Vから1.5Vである。また、ヒステリシスが大きくバックグランド電流は大きい。白金および金において、電位窓が小さく、バックグランド電流が大きい理由は、作用電極の表面に付着した水分等の酸化還元反応のためと考えれる。
アンペロメトリックセンサーにおいて、電位窓が小さいと、電位窓の範囲外に酸化還元電位を有する物質の検出が難しくなる。また、バックグランド電流が大きいと、信号/雑音比が小さくなり検出感度が低下する。ポテンショメトリックセンサーにおいて、例えば神経細胞への刺激電位値は電位窓により制限される。例えば、電位窓より大きい電圧を電極に印加すると水の電気分解を引き起こし、電極材料が劣化してしまう。
一方、作用電極32としてダイヤモンドを用いた場合、電位窓は約−0.8Vから2.0Vと広い。またバックグランド電流が小さい。このように、炭素を主成分とする作用電極32を用いることにより、電位窓を大きく、バックグランド電流を小さくできる。炭素を主成分とする作用電極32は、生体適合性に優れており、高い安定性を有する。また、カーボンナノチューブおよびカーボンナノコイルを作用電極に用いると、大きい比表面積により、高い検出感度を実現できる。
実施例1によれば、図2(a)のように、支持体30上に炭素を主成分とする作用電極32を形成する。図1(c)のように、集積回路11が形成された半導体基板10の集積回路11が形成された面上に、絶縁層28(中間層)を形成する。図3(a)のように、絶縁層28上に支持体30から作用電極32を転写する。図3(c)のように、作用電極32を集積回路11と電気的に接続させる。このように、作用電極32を支持体30上に形成し、集積回路11上に転写する。これにより、集積回路11は、作用電極32を形成する際に、高温度および/またはイオン照射に曝されない。よって、集積回路11が損傷を受けることを抑制できる。また、集積回路11の製造プロセスを経ることによる作用電極32の劣化も抑制できる。このように、作用電極32が半導体基板10の集積回路11が形成された面上に形成された電気化学センサーを製造できる。
また、中間層を絶縁層28とした場合、図3(b)および図3(c)のように、絶縁層28を貫通する金属層38を介し作用電極32を集積回路11と電気的に接続させることができる。
図3(b)のように、絶縁層28に開口36(貫通孔)を形成する。図3(c)のように、作用電極32の上面の一部に接触し、開口36を介し集積回路11に電気的に接続する金属層38を形成する。これにより、作用電極32と集積回路11とを電気的に接続できる。
図7(a)から図7(c)は、実施例1の変形例に係る電気化学センサーの製造方法を示す断面図である。図7(a)に示すように、実施例1の図2(a)の後、支持体30上に転写用シート70を貼り付ける。転写用シート70は、例えば樹脂シートであり、支持体30に貼り付ける面に接着剤が塗布されている。
図7(b)に示すように、転写用シート70を支持体30から剥がすことにより、作用電極32は、転写用シート70に固着される。集積回路11が複数形成されたウエハ状の半導体基板10上に転写用シート70を対向させる。
図7(c)に示すように、転写用シート70を絶縁層28上に貼り付ける。実施例1と同様に、作用電極32を絶縁層28上に転写させる。転写用シート70を絶縁層28から剥がす。以降の工程は実施例1の図3(a)以降と同じであり説明を省略する。
実施例1の変形例のように、支持体30上に形成した作用電極32を転写用シート70のような第2の支持体に転写する。作用電極32を転写用シート70から半導体基板10上に転写してもよい。支持体30は、作用電極32を形成するため、耐熱性または耐イオン照射性に優れ、また平坦性がよいことが好ましい。このような支持体30は高価である。実施例1の変形例では、転写用シート70から半導体基板10に作用電極32を転写するため、支持体30を再利用することができる。以下に説明する実施例2においても転写用シート70を用いることができる。
実施例2は、中間層として金属層を用いる例である。図8(a)から図11(b)は、実施例2に係る電気化学センサーの製造方法を示す断面図である。図8(a)に示すように、集積回路11が形成された半導体基板10を準備する。半導体基板10および集積回路11の構成は実施例1と同じである。能動領域12の配置、絶縁膜14の層数、配線層16の層数および配置、貫通ビア18の個数および配置、パッド20の個数および配置等は、集積回路11の機能に応じ設計できる。
図8(b)に示すように、集積回路11上にシード層50を形成する。シード層50は金属を主に含み、例えば蒸着法またはスパッタリング法を用い形成する。図8(c)に示すように、シード層50上に開口54を有するフォトレジストマスク52を形成する。図8(d)に示すように、開口54内に金属層56を形成する。金属層56は、例えば膜厚が10μmであり、金を主成分とし、電解めっき法を用い形成する。金属層56は、金属以外の導電性材料を含む導電層でもよい。
図9(a)に示すように、フォトレジストマスクを除去する。図9(b)に示すように、金属層56をマスクにシード層50を除去する。
図9(c)に示すように、実施例1の図2(a)と同様に、支持体30上に炭素を主に含む作用電極32を形成する。図9(d)に示すように、作用電極32上に所定形状にパターニングされた金属層58を形成する。金属層58は、例えば膜厚が1μm以下であり、金を主成分とし、蒸着法を用い形成する。金属層58は、金属以外の導電性材料を含む導電層でもよい。
図10(a)に示すように、実施例1の図2(b)同様に、支持体30を集積回路11上に配置する。図10(b)に示すように、金属層56と58とを接合する。金属層56と58とがAuを主成分とする場合は、熱圧着法により、金属層56と58とを接合する。金属層56と58との接合方法としては、共晶接合法、半田接合法または液相を介在させた金属接合法を用いることができる。各接合方法に応じ金属層56および58の材料を適宜選択することができる。例えば金属層56と58として、Cu等の金属、InまたはSn等の半田を用いることもできる。
図11(a)に示すように、実施例1の図3(a)と同様に、支持体30を除去する。図11(b)に示すように、実施例1の図3(d)における絶縁層42と同様に、集積回路11上に金属層56、58および作用電極32を覆うように絶縁層60を形成する。絶縁層60には、作用電極32の一部を露出する開口62が形成されている。その後、ウエハ状態の半導体基板10をダイシング法等を用い切断することにより、電気化学センサー102が完成する。
中間層を金属層56および58とした場合、図10(b)のように、金属層56および58上に作用電極32を転写することにより、作用電極32と集積回路11を金属層56および58を介し電気的に接続させることができる。
作用電極32を直接金属層56上に密着させるのことはむずかしい。そこで、図9(d)のように、支持体30上に形成された作用電極32を覆うように金属層58を形成する。これにより、作用電極32と金属層58とが密着する。図10(b)のように、金属層56(第1導電層)と金属層58(第2導電層)とが固着することにより、作用電極32を金属層56上に転写する。金属層56と58との接合は容易である。よって、作用電極32を金属層56上に密着させることができる。金属層56と58とを熱圧着する場合、密着性向上のため金属層56と58は同じ材料で有ることが好ましい。
以上のように、実施例1および2によれば、炭素を主成分とする作用電極32を集積回路11上に集積化できる。これにより、特許文献2のように、特殊な製造プロセスを用いることなく、集積回路11を既存の集積回路製造プロセスを用い製造することができる。よって、高集積な集積回路11を安価に製造できる。また、半導体基板10に対し、集積回路11と作用電極32を半導体基板10に対し同じ側に形成できる。よって、作用電極32と集積回路11との電気的接続が簡単になる。このように、広い電位窓と低いバックグランド電流、および良好な安定性など優れた特性を有する電気化学センサーを安価かつ簡単に実現できる。
図12は、実施例1または実施例2に係る電気化学センサーの別の例である。図12に示すように、集積回路11の上面に複数の作用電極32がアレイ状に配列されている。作用電極32以外の面は絶縁層42により覆われている。このように、複数の作用電極32を集積回路11上に配置することもできる。
作用電極32と集積回路11を集積化した電気化学センサーは、DNAセンシング、ドラッグスクリーニング、環境測定、食品検査、細胞選別、または生体組織片のリアルタイム2次元電気化学イメージングなど、幅広く応用できる。
以上、発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 半導体基板
11 集積回路
20 パッド
26、38 金属層
28、42 絶縁層
30 支持体
32 作用電極
56、58 金属層
70 転写用シート

Claims (5)

  1. 集積回路が形成された半導体基板と、
    前記集積回路上に形成された中間層と、
    前記半導体基板の前記集積回路が形成された面上に形成され、前記集積回路と電気的に接続され、前記中間層の上面に転写されたダイヤモンド、カーボンナノチューブ、およびカーボンナノコイルの少なくとも1つを主成分とする作用電極と、
    を具備することを特徴とする電気化学センサー。
  2. 前記中間層は絶縁層であり、
    前記作用電極と前記集積回路とは、前記作用電極の上面の一部に接触し前記作用電極以外の領域で前記絶縁層を貫通する導電層を介し電気的に接続されていることを特徴とする請求項1記載の電気化学センサー。
  3. 前記中間層は第1導電層であり、
    前記作用電極と前記集積回路とは前記第1導電層を介し電気的に接続されていることを特徴とする請求項1記載の電気化学センサー。
  4. 前記第1導電層と前記作用電極との間に形成された第2導電層を具備し、
    前記第2導電層が前記作用電極とともに前記第1導電層の上面に転写されることにより、前記作用電極が前記中間層の上面に転写されていることを特徴とする請求項3記載の電気化学センサー。
  5. 前記中間層は、樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載の電気化学センサー。
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