JP5821227B2 - 電子音楽装置及び信号処理特性制御プログラム - Google Patents

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Description

この発明は、オーディオ信号のパラメータを2次元平面に展開し、2次元平面に対するユーザ操作に従って、オーディオ信号に所定の信号処理を施すと共に信号処理の特性を制御する信号処理特性制御システムに関する。
従来より、ミュージックシンセサイザなどの電子音楽装置では、オーディオ楽音信号の特性を制御するための信号処理が施されている。例えば、非特許文献1には、ヤマハ株式会社のミュージックシンセサイザ「MOTIF XF」について、このような信号処理として、例えば、所定の周波数成分のみを通過させるバンドパスフィルタ(BPF)、逆に所定の周波数領域のみを減衰させるバンドエリミネートフィルタ(BEF)等が示されており、これらの信号処理の特性は、一般には、数値によりパラメータを指定することで制御している。
また、オーディオ装置などの電子音楽装置において、供給されたステレオのオーディオ信号における周波数帯域ごとの定位位置(この明細書では「パンポット」という。)を分析し、これを2次元平面上に表示する技術も知られており、例えば、特許文献1の特性表示装置では、入力されたステレオ信号から周波数帯域(バンド)ごとの定位位置及びパワーレベルを算出し、定位位置−周波数の2次元平面の表示部において、算出した周波数帯域ごとの定位位置に、算出したパワーレベルに対応する大きさの図形が表示される。
しかしながら、特許文献1に示されるような2次元のパラメータ表示面上で、非特許文献1のミュージックシンセサイザに見られるようなバンドパスフィルタやバンドエリミネートフィルタ等の信号処理特性の設定(レゾナンス設定など)を簡単かつ直感的に行うことができるようになると好ましいが、このような提案はこれまでなされていない。
特許3912386号公報
「MOTIF XF リファレンスマニュアル」、ヤマハ株式会社、2010年、第74〜76頁(http://www2.yamaha.co.jp/manual/pdf/emi/japan/synth/motifxf_ja_rm_a0.pdf)
この発明は、このような事情に鑑み、オーディオ信号のパラメータが展開された2次元の表示面に対するユーザ操作に従って、簡単かつ直感的に、オーディオ信号に対して所定の信号処理特性を設定し、設定された信号処理特性を変更する制御を行うことができる信号処理特性制御システムを提供することを目的とする。
この発明の一つの特徴に従うと、供給されたオーディオ信号(sL,sR)を分析して少なくとも2つのパラメータを求める信号分析手段(BL,BR;Fa)と、求められた2つのパラメータを2次元平面〔Pn(図3)〕上に展開し表示するパラメータ表示手段(Ga;12)と、2次元平面(Pn)上におけるユーザ操作を検出する操作検出手段(Ga;S1;6)と、検出されたユーザ操作点(pa,pb)に対応して2次元平面(Pn)上に所定形状の領域(Ar)を設定し表示する領域設定手段(Ga;S2=YES→S3)と、上記領域(Ar)が設定されたことに応じて、上記領域(Ar)に該当するパラメータ範囲に対して所定の処理特性に設定された信号処理を施す信号処理手段(Ga,CL,CR;S3)と、上記領域(Ar)の外縁(Ed)の回動操作(Ac1)が検出されたことに応じて、信号処理の処理特性を制御する処理特性制御手段(Ga,CL,CR;S4=YES→S5)とを具備する電子音楽装置(コンピュータ)〔請求項1〕、並びに、供給されたオーディオ信号(sL,sR)を分析して少なくとも2つのパラメータを求める信号分析ステップ(BL,BR;Fa)と、求められた2つのパラメータを2次元平面〔Pn(図3)〕上に展開し表示するパラメータ表示ステップ(Ga)と、2次元平面(Pn)上におけるユーザ操作を検出する操作検出ステップ(Ga;S1)と、検出されたユーザ操作点(pa,pb)に対応して2次元平面(Pn)上に所定形状の領域(Ar)を設定し表示する領域設定ステップ(Ga;S2=YES→S3)と、上記領域(Ar)が設定されたことに応じて、上記領域(Ar)に該当するパラメータ範囲に対して所定の処理特性に設定された信号処理を施す信号処理ステップ(Ga,CL,CR;S3)と、上記領域(Ar)の外縁(Ed)の回動操作(Ac1)が検出されたことに応じて、信号処理の処理特性を制御する処理特性制御ステップ(Ga,CL,CR;S4=YES→S5)とから成る手順をコンピュータ(電子音楽装置)に実行させる信号処理特性制御プログラム〔請求項3〕が提供される。なお、括弧書きは、理解の便のために付記した実施例の参照記号や用語、箇所等を表わし、以下においても同様である。
この発明の別の特徴に従うと、供給されたオーディオ信号(sL,sR)を分析して少なくとも2つのパラメータを求める信号分析手段(BL,BR;Fa)と、求められた2つのパラメータを2次元平面〔Pn(図3)〕上に展開し表示するパラメータ表示手段(Ga;12)と、2次元平面(Pn)上におけるユーザ操作を検出する操作検出手段(Ga;S1;6)と、検出されたユーザ操作点(pa,pb)に対応して2次元平面(Pn)上に所定形状の領域(Ar)を設定し表示する領域設定手段(Ga;S2=YES→S3)と、上記領域(Ar)が設定されたことに応じて、上記領域(Ar)に該当するパラメータ範囲に対して所定の処理特性に設定された信号処理を施す信号処理手段(Ga,CL,CR;S3)と、上記領域(Ar)内における1乃至複数点(pc,pd,…)の移動操作(Ac2,Ac3,…)が検出されたことに応じて、信号処理の処理特性を制御する処理特性制御手段(Ga,CL,CR;S6=YES→S7)とを具備する電子音楽装置(コンピュータ)〔請求項2〕、並びに、供給されたオーディオ信号(sL,sR)を分析して少なくとも2つのパラメータを求める信号分析ステップ(BL,BR;Fa)と、求められた2つのパラメータを2次元平面〔Pn(図3)〕上に展開し表示するパラメータ表示ステップ(Ga)と、2次元平面(Pn)上におけるユーザ操作を検出する操作検出ステップ(Ga;S1)と、検出されたユーザ操作点(pa,pb)に対応して2次元平面(Pn)上に所定形状の領域(Ar)を設定し表示する領域設定ステップ(Ga;S2=YES→S3)と、上記領域(Ar)が設定されたことに応じて、設定された領域(Ar)に該当するパラメータ範囲に対して所定の処理特性に設定された信号処理を施す信号処理ステップ(Ga,CL,CR;S3)と、上記領域(Ar)内における1乃至複数点(pc,pd,…)の移動操作(Ac2,Ac3,…)が検出されたことに応じて、信号処理の処理特性を制御する処理特性制御ステップ(Ga,CL,CR;S6=YES→S7)とから成る手順をコンピュータ(電子音楽装置)に実行させる信号処理特性制御プログラム〔請求項4〕が提供される。
この発明の一つの特徴による信号処理特性制御システムでは〔請求項1,3〕、供給されたオーディオ信号(sL,sR)を分析することにより少なくとも2つのパラメータが求められ(BL,BR;Fa)、求められた2つのパラメータは、タッチパネル(12)の2次元平面〔Pn(図3)〕上に展開されて表示される(Ga)。ここで、2次元平面(Pn)上においてユーザが操作を行うと、ユーザ操作が検出され(Ga;S1;6)、検出されたユーザ操作点(pa,pb)に対応して2次元平面(Pn)上に所定形状の領域(Ar)が設定・表示され(Ga;S2=YES→S3)、設定された領域(Ar)に該当するパラメータ範囲(例えば、フィルタ範囲)に対して所定の信号処理(例えば、フィルタ処理)が施される(Ga,CL,CR;S3)。さらに、ユーザが、この領域(Ar)の外縁(Ed)を回動させる操作(Ac1)を行うと、この回動操作(Ac1)が検出され、これに応じて信号処理の特性(例えば、レゾナンスの大きさ)が制御される(Ga,CL,CR;S4=YES→S5)。
この発明では、このように、オーディオ信号(sL,sR)を分析して少なくとも2つのパラメータを求め(BL,BR;Fa)、求めたパラメータを2次元平面〔Pn(図3)〕に展開してタッチパネル(12)に表示し、ユーザ操作点(pa,pb)に対応して2次元平面上(Pn)に所定形状のパラメータ領域(Ar)を設定・表示し(Ga;S2=YES→S3)、設定した領域(Ar)に該当するパラメータ範囲に対して所定の信号処理を施し(Ga,CL,CR;S3)、更にユーザにより設定領域(Ar)の外縁(Ed)が回動されると(Ac1)、信号処理の特性を変更する(Ga,CL,CR;S4=YES→S5)ように構成される。従って、この発明によれば、最初のユーザ操作でパラメータ領域を設定し、設定したパラメータ領域の外縁を更に回動するという簡単かつ直感的な操作によって、2次元平面にパラメータが展開されたオーディオ信号に対し、所定の信号処理特性を設定すると共に、設定した信号処理特性を変更することができる。
この発明の別の特徴に従う信号処理特性制御システムでは〔請求項2,4〕、供給されたオーディオ信号(sL,sR)を分析することにより少なくとも2つのパラメータが求められ(BL,BR;Fa)、求められた2つのパラメータは、タッチパネル(12)の2次元平面〔Pn(図3)〕上に展開されて表示される(Ga)。ここで、2次元平面(Pn)上においてユーザが操作を行うと、ユーザ操作が検出され(Ga;S1;6)、検出されたユーザ操作点(pa,pb)に対応して2次元平面(Pn)上に所定形状の領域(Ar)が設定・表示され(Ga;S2=YES→S3)、設定された領域(Ar)に該当するパラメータ範囲(例えば、フィルタ範囲)に対して所定の信号処理(例えば、フィルタ処理)が施される(Ga,CL,CR;S3)。さらに、この領域(Ar)内においてユーザが1乃至複数点(pc,pd,…)を移動させる操作(Ac2〜Ac5)を行うと、この移動操作(Ac2〜Ac5)が検出され、これに応じて信号処理の特性(例えば、レゾナンスの大きさ)が制御される(Ga,CL,CR;S6=YES→S7)。
この発明では、このように、オーディオ信号(sL,sR)を分析して少なくとも2つのパラメータを求め(BL,BR;Fa)、求めたパラメータを2次元平面〔Pn(図3)〕に展開してタッチパネル(12)に表示し、ユーザ操作点(pa,pb)に対応して2次元平面上(Pn)に所定形状のパラメータ領域(Ar)を設定・表示し(Ga;S2=YES→S3)、設定した領域(Ar)に該当するパラメータ範囲に対して所定の信号処理を施し(Ga,CL,CR;S3)、更に設定領域(Ar)内においてユーザにより1乃至複数点(pc,pd,…)が移動されると(Ac2〜Ac5)、信号処理の特性を変更する(Ga,CL,CR;S6=YES→S7)ように構成される。従って、この発明によれば、最初のユーザ操作でパラメータ領域を設定し、設定したパラメータ領域内において更に1乃至複数点を移動するという簡単かつ直感的なユーザ操作によって、2次元平面にパラメータが展開されたオーディオ信号に対し、所定の信号処理特性を設定すると共に、設定した信号処理特性を変更することができる。
この発明の一実施例による電子音楽装置のハードウエア構成図である。 この発明の一実施例によるLRチャンネルタッチ制御(LRチャンネル信号処理特性制御)の機能ブロック図である。 この発明の一実施例におけるタッチパネルへのパラメータ2次元表示例及び操作例を示す。 この発明の一実施例による複数チャンネルタッチ制御(LRチャンネル信号処理特性制御)の機能ブロック図である。 この発明の一実施例における複数チャンネルのパラメータ表示例及び操作例を示す。 この発明の一実施例によるタッチパネル処理を示すフローチャートである。
〔システム構成の概要〕
図1は、この発明の一実施例による信号処理特性制御システムを構成する電子音楽装置のハードウエア構成例を示すブロック図である。この発明の一実施例による電子音楽装置は、電子的な音楽情報処理機能を有する一種のコンピュータであり、典型的にはミュージックシンセサイザや電子楽器のような音楽専用機器が用いられる。この電子音楽装置は、図1に示すように、中央処理装置(CPU)1、ランダムアクセスメモリ(RAM)2、読出専用メモリ(ROM)3、記憶装置4、演奏及び設定操作検出回路5、タッチパネル検出回路6、表示回路7、音源・効果回路8、通信インターフェース(I/F)9などを備え、これらの要素1〜9はバス10を介して互いに接続される。
CPU1は、RAM2及びROM3と共にデータ処理部を構成し、信号処理特性制御処理プログラムを含む所定の制御プログラムに従い、信号処理特性制御処理を含む種々の情報処理を実行する。RAM2は、これらの処理に際して必要な各種データを一時記憶するためのワーク領域として用いられ、また、ROM3には、これらの処理を実行するために、信号処理特性制御処理プログラムを含む各種制御プログラムや各種制御データなどが予め記憶される。
記憶装置4は、HD(ハードディスク)、FD(フレキシブルディスク)、CD(コンパクトディスク)、DVD(デジタル多目的ディスク)、フラッシュメモリ等の半導体メモリなどの記憶媒体と、その駆動装置を含む。任意の制御プログラムや自動演奏データ(MIDI)、オーディオデータ等の各種音楽データを任意の記憶媒体に記憶することができる。また、記憶媒体は、着脱可能であってもよいし、この電子音楽装置に内蔵されていてもよい。なお、着脱可能な記録媒体にはUSBメモリが含まれるものとする。
演奏及び設定操作検出回路5は、鍵盤などの演奏操作子及びスイッチ等の設定操作子(パネル操作子)を含む操作子部11と共に操作入力部を構成し、演奏操作子或いは設定操作子の操作を検出し、検出内容に対応する演奏操作情報或いは設定操作情報をデータ処理部(1〜3)に導入する。なお、設定操作子には、信号処理特性制御の際に「LRチャンネルタッチ制御モード」或いは「複数チャンネルタッチ制御モード」を選択するためのモード選択スイッチが設けられる。データ処理部は、演奏操作情報に基づき実演奏情報を生成して音源・効果回路8に送り、或いは、設定操作情報に基づき種々の設定を行う。
タッチパネル検出回路6及びタッチパネル表示回路7に接続されるタッチパネルディスプレイ12は、液晶(LC)、有機EL、電子ペーパーなどの表示素子と、静電容量方式、抵抗膜方式などのタッチセンサを備える。これらの表示素子やタッチセンサの方式はこれらに限らない。また、2点以上の多点を同時に検出することができるものが好ましい。そして、タッチパネル表示回路7は、ディスプレイ12の表示内容をCPU1からの指令に従って制御し、タッチパネル検出回路6は、タッチセンサの出力信号を判別することにより、タッチパネルディスプレイ12の画面に対するタッチ操作を検出し、検出内容に対応するタッチ操作情報をデータ処理部に導入する。
例えば、信号処理特性制御処理の際には、音源・効果回路8で信号処理されるオーディオ楽音信号の分析で求めたパラメータを表示回路7を介してディスプレイ12の画面に2次元的に表示したり、多チャンネルにわたって表示することができ、パラメータ表示された画面に対するタッチ操作に基づく信号処理特性の変更指示情報を検出回路6からデータ処理部に送り、音源・効果回路8における信号処理特性の変更を指示することができる。また、演奏や信号処理などの楽音生成に必要な種々の条件を設定するための各種設定画面をディスプレイ12に表示し各種設定に関する表示援助を行うことができる。
音源・効果回路8は、音源部、オーディオ入力部及び効果回路部から成り、音源部は、演奏操作情報に基づく実演奏情報や記憶装置4或いは通信I/F9からの自動演奏データに基づくオーディオ楽音信号を生成して効果回路部に供給し、オーディオ入力部は、記憶装置4或いは通信I/F9などの外部ディジタルオーディオ信号源から入力されるオーディオデータに基づくオーディオ楽音信号を効果回路部に供給する。効果回路部は、DSPを有し、音源部或いはオーディオ入力部から供給されるオーディオ楽音信号について所定のディジタル信号処理を行い、所定の効果を付与したオーディオ楽音信号をサウンドシステム13に出力する。サウンドシステム13は、D/A変換部やアンプ、スピーカ等を備え、音源・効果回路8から出力されるオーディオ楽音信号に基づく楽音を発生する。
通信I/F9は、MIDI等の音楽専用有線I/F、USBやIEEE1394等の汎用近距離有線I/F、Ethernet(登録商標)等の汎用ネットワークI/F、無線LanやBluetooth(登録商標)等の汎用近距離無線I/Fなどの1又は複数を含み、他の音楽機器との間でMIDI演奏データやオーディオデータ等の音楽データを授受したり、サーバコンピュータ等の外部機器から制御プログラムや音楽データを受信し、必要なデータを記憶装置4に保存することができる。なお、汎用近距離有線I/Fに含まれるUSBI/Fを通じて外部USB機器と種々の情報授受を行うことができ、USBI/Fの接続スロットにはUSBメモリの装着(接続)が可能であるが、USBメモリについては、着脱可能な記憶媒体として扱い、記憶装置4に含まれるものとする。
〔LRチャンネルタッチ制御(LRチャンネルの信号処理特性制御)〕
この発明の一実施例による電子音楽装置は、信号処理特性制御処理プログラムに従って信号処理特性制御処理を実行することにより信号処理特性制御システムとして動作し、その際には、モード選択スイッチにより、LRチャンネルタッチ制御モード或いは複数チャンネルタッチ制御モードで動作する。LRチャンネルタッチ制御モードでは、音源・効果回路8で信号処理されるLRチャンネルのオーディオ信号を分析して少なくとも2つのパラメータを求め、求めたパラメータをタッチパネルの2次元平面上に展開して表示し、ユーザによる所定のタッチ操作に従って、2次元平面上で所定形状の領域を設定し、該領域に該当するパラメータ範囲に対して所定の信号処理を施すLRチャンネル信号処理特性制御を行うことができ、この制御は「LRチャンネルタッチ制御」と呼ばれる。図2は、この発明の一実施例によるLRチャンネルタッチ制御の機能ブロック図である。
図2において、音源・効果回路8の音源部或いはオーディオ入力部から供給されるステレオのディジタルオーディオ楽音信号即ちL(左)及びR(右)チャンネル信号sL,sRは、それぞれ、L及びRチャンネル入力部AL,ARを介してFFT(fast Fourier transform:高速フーリエ変換)部BL,BRに供給され、FFT部BL,BRで高速フーリエ変換(FFT)されたL及びRチャンネル信号は、信号処理特性制御部CL,CRで、フィルタ処理、エフェクト処理などのディジタル信号処理が、予め設定された条件に従って施される。信号処理が施されたL及びRチャンネル信号は、それぞれ、iFFT(inverse fast Fourier transform:逆高速フーリエ変換又は高速フーリエ逆変換)部DL,DRで逆高速フーリエ変換(高速フーリエ逆変換。逆FFTともいう。)された後、L及びRチャンネル出力部EL,ERを介してサウンドシステム13に出力される。(なお、単一の参照記号「s」、「A」、「B」、「C」、「D」、「E」は、それぞれ、入力オーディオ信号、チャンネル入力部、FFT部、信号処理特性制御部、iFFT部、チャンネル出力部を代表的に示すのに用いられる。)
LRチャンネルタッチ制御では、LRの各チャンネル出力部AL,ARから入力されたオーディオ信号sL,sRをそれぞれFFT部BL,BRでFFTし、周波数ごとの成分を得ると、これらの成分を周波数−パンポット分析部Faに供給する。周波数−パンポット分析部Faは、各周波数成分のL(左)・R(右)の音量や位相を分析して周波数とパンポット(定位位置の意味。ステレオパンニングともいう。)との関係を求め、求めた周波数・パンポット関係を表わす周波数−パンポット情報を2次元表示及び特性指定部Gaに供給する。2次元表示及び特性指定部Gaは、周波数−パンポット情報が示す周波数−パンポット特性をタッチパネル12の画面上に2次元表示し、この画面に対するユーザ操作に応じて、信号処理特性制御部CL,CRにおける信号処理の特性を指定する。そして、信号処理特性制御部CL,CRは、指定された特性に合うように、各チャンネルの周波数成分の特性を制御し、信号処理特性が制御された周波数成分はiFFT部DL,DRで逆FFTされてオーディオ信号に戻され、LRの各チャンネル出力部EL,ERから出力される。(なお、単一の参照記号「F」、「G」は、それぞれ、周波数−パンポット分析部、2次元表示及び特性指定部を代表的に示すのに用いられる。)
図3は、この発明の一実施例におけるタッチパネルへのパラメータ2次元表示例及び操作例を示す。上述のように、FFT部BL,BR及び周波数−パンポット分析部Faは、供給されたオーディオ信号sL,sRを、周波数とパンポットという2つのパラメータに関して分析し、2次元表示及び特性指定部Gaは、図3(A)に示されるパラメータの2次元表示例のように、分析結果をタッチパネルディスプレイ12の画面Pnに2次元表示する。つまり、供給されたステレオオーディオ信号に関し、第1パラメータとしてパンポット、第2パラメータとして周波数を分析し、2次元表示面Pnにおいて、分析したパンポットを左右方向の第1軸(横軸)に、周波数を上下方向の第2軸(縦軸)に表示する。
2つのパラメータが2次元表示されたタッチパネルの表示画面Pn上には、この画面Pnにユーザの指が最初にタッチする操作(タッチオン操作)によって、所定形状の指定パラメータ領域(「パラメータ領域」、或いは、単に「領域」ともいう。)Arが設定され、設定された領域Ar内のパラメータ値に対応する信号処理の特性を指定することができる。また、設定された指定パラメータ領域Arは、図示のように外縁(単に「縁」ともいう。)Edを表示したり、領域Ar内の色彩、濃度を変更する等により、ユーザが視認することができるように表示される。この例では、タッチパネル上でユーザのタッチオン操作により指定された2点pa,pb(小さい円はタッチオンされた位置を示す。)を直径とする円の内部を領域Arとしている。ここで、指定パラメータ領域Arの形状は、図示のような円形に限らず、4角形(矩形、平行四辺形、台形など。例えば、対向する2頂点を指定する。)、楕円形、星型など、任意の形状としてよいし、タッチパネル上でタッチする操作点も2点に限らず、3点以上でもよい。例えば、タッチされた3点以上を頂点とする多角形を指定パラメータ領域Arとしてよい。そして、信号処理特性制御部CL,CRは、設定された指定パラメータ領域Arに存在する第1パラメータ(例えば、パンポット)及び第2パラメータ(例えば、周波数)を有する楽音要素についてフィルタやエフェクタなど所定の信号処理を施すことで、特殊な楽音効果を付与する。
さらに、タッチパネル上でのユーザ操作として、
(1)領域Arを指定した複数の操作点pa,pb(外縁Ed上の任意の点でもよい。)を所定方向に回動させる回動操作(外縁Edに沿って移動したり、領域Arの中心に対して回すような操作)を行う、
(2)領域Ar内で更に1乃至複数点をタッチし、タッチした点を上下動、左右動或いは回動したり、タッチした2点の間隔を変更(伸縮)するなどの移動操作を行う
ことにより、フィルタやエフェクタなどの特性を制御する。
図3(B)はタッチパネルに対する操作例を示し、図3(B)(1)は、パラメータ領域Arを指定するのにタッチされた複数のユーザ操作点、例えば、2点pa,pbが、指で押さえられ、更に領域Arの外周に沿うように所定方向に回動されるというような回動操作Ac1がなされた場合を示している。この場合、例えば、時計回りに操作されると、所定の信号処理特性の値を大きくし、反時計回りに操作されると、この値を小さくするように制御する(これとは逆の関係でもよい)。ここで、制御対象となる所定の信号処理特性については、信号処理がバンドパスフィルタ(BPF)、バンドエリミネートフィルタ(BEF)等のフィルタ処理が指定されていれば、第1信号処理特性として急峻さを制御し、第2信号処理特性としてレゾナンスを制御する等が該当し、信号処理がエフェクタ処理であれば、エフェクタの種類によって制御対象は異なるが、例えば、リバーブであれば、リバーブタイム(残響時間)等を制御する。
図3(B)(2)は、指定パラメータ領域Ar内で更にタッチした1乃至複数点pc,pd,…を移動するように操作された場合を示しており、このような移動操作には、上下動、左右動、回動、間隔変更などがある。例えば、(2a)のように、パラメータ領域Arを指定した操作点pa,pbを指で押さえ、さらに、この領域Ar内で1点pcにタッチしてこの点pcを上下に移動する上下動操作Ac2により、第1信号処理特性を大きくしたり小さくしたりする。また、この操作点pcを左右に移動する左右動操作Ac3により、第2信号処理特性を大きくしたり小さくしたりする。つまり、指定パラメータ領域Ar内の更なる1操作点pcについて異なる種類の移動操作Ac2,Ac3を行うことによって、複数の信号処理特性を制御することができる。
また、(2b)のように、指定パラメータ領域Ar内で更にタッチした2点pd,peの回動操作(2点pd,peの中点を中心に回すような操作)Ac4により,第1信号処理特性)を大きくしたり小さくしたりし、2点pd,pfの間隔変更(拡縮)操作Ac5で第2信号処理特性を大きくしたり小さくしたりする。つまり、指定パラメータ領域Ar内の更なる複数操作点についてそれぞれ移動操作を行うことによって、複数の信号処理特性を制御することができる。
なお、LRチャンネルタッチ制御モードでは、既に設定された指定パラメータ領域Arについて、後述する複数チャンネルタッチ制御モードで説明する領域の移動操作乃至タッチ&ペースト操作(図5参照)を行い、これにより、パラメータ領域Arを2次元平面Pn内の任意の箇所に移動乃至コピー(複写)し、移動後乃至コピー(複写)後のパラメータ領域に対応した信号処理特性の制御を行うことができる。
以上説明したように、この発明の一実施例による信号処理特性制御システムのLRチャンネルタッチ制御モードでは、オーディオ信号sL,sRを分析して少なくとも2つのパラメータを求め(BL、BR;F)、求めたパラメータを2次元平面(画面)Pn上に展開してタッチパネル12に表示する(Ga)。ここで、2次元平面Pn上の点pa,pbを指定するタッチ操作がなされると、操作点pa,pbに対応して平面Pn上に所定形状の指定パラメータ領域Arを設定し、設定した領域Arに該当するパラメータ範囲(例えば、フィルタ範囲)に対して所定の信号処理(例えば、フィルタ処理)を施す(Ga→CL,CR)。次いで、指定パラメータ領域Arの外縁Edが回動されると(Ac1)、この回動操作Ac1に応じて、所定の信号処理特性(例えば、レゾナンスの大きさ)を変更制御する(Ga→CL,CR)。また、指定パラメータ領域Ar内においてユーザにより1乃至複数の操作点pc,pd,…が移動されると(Ac2〜Ac5)、この移動操作Ac2〜Ac5に応じて、所定の信号処理特性(例えば、レゾナンスの大きさ)を変更制御する(Ga→CL,CR)。
〔複数チャンネルタッチ制御(複数チャンネルの信号処理特性制御)〕
この発明の一実施例による電子音楽装置は、前述したように、信号処理特性制御システムとして動作し、その際、モード選択スイッチの操作により複数チャンネルタッチ制御モードで動作することができる。複数チャンネルタッチ制御モードでは、楽音的に独立した複数チャンネル〔LR(ステレオ)チャンネルは1チャンネルとする。〕のオーディオ信号について音源・効果回路で信号処理を行う際に、各チャンネルのオーディオ信号を分析してパラメータを求め、求めたパラメータをタッチパネルの画面上に展開して表示し、ユーザによる所定のタッチ操作に従って、任意の複数チャンネルに所定の信号処理を施す複数チャンネル信号処理特性制御を行うことができ、この制御は「複数チャンネルタッチ制御」と呼ばれる。図4は、この発明の一実施例による複数チャンネルタッチ制御の機能ブロック図である。
図4において、音源・効果回路8の音源部或いはオーディオ入力部から供給される複数チャンネル即ち第1〜第4チャンネルch1〜ch4のディジタルオーディオ楽音信号s1;s2;s3L,s3R;s4L,s4Rは、それぞれ、チャンネル入力部A1;A2;A3L,A3R;A4L,A4Rを介してFFT部B1;B2;B3L,B3R;B4L,B4Rに供給されFFTされた後、信号処理特性制御部C1;C2;C3L,C3R;C4L,C4Rで、フィルタ処理、エフェクト処理などのディジタル信号処理が、予め設定された条件に従って施される。信号処理が施されたL及びRチャンネル信号は、それぞれ、iFFT部D1;D2;D3L,D3R;D4L,D4Rで逆FFTされた後、第1〜第4チャンネル出力部E1;E2;E3L,E3R;E4L,E4Rを介してサウンドシステム13に出力される。(なお、参照記号「ch」は、チャンネルを代表的に示すのに用いられる。)
図示のチャンネル構成例では、第1及び第2チャンネルch1;ch2については、モノラルのオーディオ信号s1;s2が入力されており、それぞれ、FFT部B1;B2でFFTされて周波数ごとの成分を示す周波数情報が得られ、得られた周波数情報はオーディオ信号s1;s2の分析結果として2次元表示及び特性指定部Gbに供給される。これに対し、第3及び第4チャンネルch3;ch4については、LRステレオのオーディオ信号s3L,s3R;s4L,s4Rが入力されており、それぞれ、FFT部B3L,B3R;B4L,B4RでFFTされ、FFTで得られた周波数成分情報は更に周波数−パンポット分析部F3;F4に供給される。そして、周波数−パンポット分析部F3;F4において、各周波数成分のLRの音量や位相が分析されて周波数とパンポットとの関係が求められ、求められた周波数−パンポットの関係を表わす周波数−パンポット情報が、オーディオ信号s3L,s3R;s4L,s4Rの分析結果として2次元表示及び特性指定部Gbに供給される。
2次元表示及び特性指定部Gbは、第1及び第2チャンネルch1;ch2については、FFT部B1;B2からの周波数情報が示す周波数特性をオブジェクトとしてタッチパネル12の画面上に1次元的に表示し、第3及び第4チャンネルch3;ch4については、周波数−パンポット分析部F3;F4からの周波数−パンポット情報が示す周波数特性、パンポット特性或いは周波数−パンポット特性をオブジェクトとしてこの画面上に1次元的或いは2次元的に表示する。さらに、タッチパネル12の画面に対するタッチオン操作に応じて指定パラメータ領域(Ar)を設定することにより、制御対象となるチャンネルchを選択すると共にそのパラメータ範囲を指定し、当該チャンネルchの信号処理特性制御部Cで行われる信号処理の特性を指定する。そして、信号処理特性制御部Cは、指定した特性に合うように、選択したチャンネルchの周波数成分の特性を制御し、信号処理特性が制御された周波数成分は、当該チャンネルchのiFFT部Dで逆FFTされてオーディオ信号に戻され、各チャンネル出力部Eから出力される。
図5は、この発明の一実施例におけるタッチパネルへのパラメータ表示例及び操作例を示す。複数チャンネルタッチ制御では、2次元表示及び特性指定部Gbにより、複数のオーディオチャンネル(例えば、ch1〜ch4)に関する表示オブジェクトが1つの2次元平面Pn内に配置され、その際、或るチャンネル(例えば、ch4)は、2つのパラメータを2次元に表現したオブジェクト、他のチャンネル(例えば、ch1〜ch3)は、2つの内の何れか1つのパラメータを1次元に表現したオブジェクトとされる。
図5のパラメータ表示例では、4つのチャンネルの内、第4チャンネルch4のみが2次元オブジェクトとされ、残りのチャンネルch1〜ch3が1次元オブジェクトとされる。ただし、第1及び第2チャンネルch1,ch2と第3チャンネルch3とは、異なるパラメータ(第1及び第2チャンネルch1,ch2は周波数、第3チャンネルch3はパンポット)を1次元に表現したオブジェクトである。ここで、第1及び第2チャンネルch1,ch2に関しては周波数の分析乃至特性制御のみが行われ、第3チャンネルch3に関しては、周波数とパンポットの分析(F3)が行われるが、特性制御はパンポット方向のみ(即ち、周波数軸は全域にわたって同じ特性制御)が行われる。
複数チャンネルタッチ制御では、このような複数チャンネルch1〜ch4に対する信号処理特性の制御を行うために、2次元平面Pn内に、LRチャンネルタッチ制御で説明した領域指定操作と同様のタッチオン操作により、1乃至複数の所定形状の指定パラメータ領域Arを設定することができる。
ここで、複数チャンネルタッチ制御の特徴として、1つのパラメータ領域Arを複数チャンネルのオブジェクトにまたがって設定可能である。図示の例では、第1及び第2チャンネルch1,ch2にまたがって指定パラメータ領域Arが設定され、指定パラメータ領域Arは、その外縁Edを2次元平面Pnに表示することによって、ユーザにより視認することができる。
また、複数チャンネルタッチ制御の他の特徴として、或るチャンネルのオブジェクト上で設定したパラメータ領域Arを、他のチャンネルのオブジェクトの上に移動させたり(Ar→Ar’)、コピー&ペーストすることで(Ar→Ar”)、或るチャンネルで設定したフィルタやエフェクトの特性を簡単に他のチャンネルにも反映させることができる。
例えば、領域の移動については、図示のように、既に第1及び第2チャンネルch1,ch2のオブジェクト上にまたがって設定していたパラメータ領域Arは、ユーザが、外縁Edにタッチし、タッチした点をタッチ状態を維持しつつ移動する領域移動操作Ac6を行うことによって、他のチャンネルch2,ch4のオブジェクトの上に移動させることができる。この場合、元のパラメータ領域Arは消滅し、新たに、第2及び第4チャンネルch2,ch4にまたがるパラメータ領域Ar’が設定される。
一方、領域のコピー&ペーストについては、例えば、画面Pnの端部にコピー(複写)を指示するためのメニュー表示域を設けておき、パラメータ領域Arの外縁Edにユーザの一方の手の指をタッチした状態で他方の手の指でメニュー表示域にタッチしてコピー(複写)を指示し、その後、タッチしている外縁Ed上の点を所望位置に移動してタッチオフするというように、パラメータ領域Arのコピー&ペースト操作〔単に「コピー(複写)操作」ともいう。〕Ac7を行うことにより、他のチャンネルch3,ch4のオブジェクトの上にコピー(複写)することができる。この場合、既に設定したパラメータ領域Arに加えて、さらに、第3及び第4チャンネルch3,ch4上にも、新たなパラメータ領域Ar”が設定される。
また、複数チャンネルタッチ制御モードでは、パラメータ領域Ar,Ar’,Ar”について、LRチャンネルタッチ制御モードで説明した領域内におけるタッチ点の移動操作〔図3(B)〕を行い、これにより、各領域Ar,Ar’,Ar”に対応する信号処理の特性を変更制御することができる。
以上説明したように、この発明の一実施例による信号処理特性制御システムの複数チャンネルタッチ制御モードでは、複数チャンネルch1〜ch4のオーディオ信号s1;s2;s3L,s3R;s4L,s4Rを分析して少なくとも1つ以上のパラメータを求め(B1;B2;B3L,B3R,F3;B4L,B4R,F4)、求めた各チャンネルch1〜ch4のパラメータを2次元平面(画面)Pn上に展開してタッチパネル12に表示し(Gb)、2次元平面Pnにタッチオン操作がなされると、タッチオン操作点に対応して平面Pn上に所定形状の指定パラメータ領域Arを設定し、設定した領域Arに該当するチャンネルchのパラメータ範囲に対して所定の信号処理を施し当該チャンネルの信号処理特性を制御する(Gb→C)。この場合、指定パラメータ領域Arは、複数チャンネル(例えば、ch1,ch2)にまたがって設定することができる。また、指定パラメータ領域Arに対する領域移動操作Ac6或いはコピー(複写)操作Ac7を検出したことに応じて、指定パラメータ領域Arを、或るチャンネル(例えば、ch1,ch2)のパラメータ表示域から他のチャンネル(例えば、ch2,ch4、或いは、ch3,ch4)のパラメータ表示域へと、移動し或いはコピー(複写)することができ、移動した場合は、移動元の指定パラメータ領域Arに替えて移動先の指定パラメータ領域Ar’を設定し直し、或いは、コピーした場合には、コピー元の指定パラメータ領域Arに加えてコピー先の指定パラメータ領域Ar”を追加的に設定する。
〔処理フロー例〕
図6は、この発明の一実施例による電子音楽装置の信号処理特性制御処理で実行されるタッチパネル処理の例を表わすフローチャートである。このタッチパネル処理は、LRチャンネルタッチ制御モード或いは複数チャンネルタッチ制御モードにおいて、タッチパネルディスプレイ12の画面に、LRチャンネルの2つのパラメータが2次元表示されているとき〔図3(A)参照〕、或いは、複数チャンネルのパラメータが表示されているときに(図5参照)、所定時間ごと、例えば、1μsec毎のタイマ割込みで、タッチパネル12をチェックすることによって、スタートする。
図6において、タッチパネル処理がスタートすると、CPU1は、ステップP1で、タッチパネル12の画面Pnに対するタッチオン、タッチオフ、移動などのユーザの操作指によるタッチ操作を検出し、次のステップS2では、画面Pn上の複数点へのタッチオン操作により、新たなパラメータ領域Arを設定したか否かを判定し、指定パラメータ領域Arを設定したときは(S2=YES)、ステップS3に進む。ステップS3では、タッチパネル12の画面Pn上に所定形状の指定パラメータ領域Arを表示し〔複数チャンネルタッチ制御モード:図3(A)、LRチャンネルタッチ制御モード:図5〕、領域Arに該当するパラメータ範囲に対応するよう、信号処理特性制御部Cにおけるフィルタ処理/エフェクタ処理などの信号処理のパラメータを設定し、信号処理の特性をデフォルト値に設定する。
ステップS2でタッチオン操作による指定パラメータ領域Arの設定はないと判定したとき(S2=NO)、或いは、ステップS3の処理の後は、ステップS4に進んで、領域Arの縁Edを、ユーザの操作指がタッチした状態で、縁Edに沿って回動させる「回動」操作Ac1がなされたか否かを判定し、このような操作がなされたときは(S4=YES)、ステップS5に進む。ステップS5では、回動方向に応じて信号処理特性の値を増大或いは減少するように変更する〔図3(B)(1)参照〕。
ステップS4で指定パラメータ領域外縁Edの回動操作はなされないと判定したとき(S4=NO)、或いは、ステップS5の処理の後は、ステップS6に進み、指定パラメータ領域Arの内側において、単一の操作点を上下或いは左右に移動させる「上下左右動」操作Ac2,Ac3、或いは、複数の操作点を回動するか又は複数の操作点の間隔を変更する「複数点の回動、間隔変更」操作Ac4,Ac5がなされたか否かを判定し、このような操作Ac2〜Ac6がなされたときは(S6=YES)、ステップS7に進む。ステップS7では、上下左右動の方向、複数点の回動方向或いは間隔に応じて、信号処理特性の値を増大或いは減少するように変更する〔図3(B)(2)参照〕。
ステップS6で、上下左右動、複数点の回動、間隔変更操作はなされていないと判定したとき(S6=NO)、或いは、ステップS7の処理の後は、ステップS8に進み、指定パラメータ領域Arの縁Edを、ユーザの操作指がタッチした状態で、画面Pn上の他の点に移動させる「領域移動」操作Ac6がなされたか否かを判定し、このような領域移動操作Ac6がなされたときは(S8=YES)、ステップS9に進む。ステップS9では、領域外縁Ed上のタッチ点が他の点に一致するように領域Arの表示箇所を移動させ(図5参照)、移動後の領域Ar’に該当するパラメータ範囲に対応するよう、信号処理特性制御部Cにおけるフィルタ処理/エフェクタ処理などの信号処理のパラメータを設定し直し、信号処理の特性をデフォルト値に設定する。
ステップS8で指定パラメータ領域外縁Edを移動する領域移動操作はなされていないと判定したとき(S8=NO)、或いは、ステップS9の処理の後は、ステップS10に進み、タッチパネル画面Pn上でその他のタッチ操作がなされたか否かを判定し、その他のタッチ操作がなされたときは(S10=YES)、ステップS11に進み、その他のタッチ操作に応じた処理を行う。
例えば、図5に示されるように、指定パラメータ領域Arの縁Edを、ユーザの操作指がタッチした状態とし且つコピー(複写)を指示した上で、画面Pn上の他の点に移動させるコピー&ペースト操作Ac7がなされたときは、領域外縁Ed上のタッチ点が他の点に一致する箇所に領域Arをコピー(複写)して、当該領域Arと同じ大きさの新たな指定パラメータ領域Ar”を設定し(図5参照)、新たに設定した領域Ar”についても、これに該当するパラメータ範囲に対応するよう、信号処理特性制御部Cにおけるフィルタ処理/エフェクタ処理などの信号処理のパラメータを設定し、信号処理の特性をコピー元の領域Arと同じ値に設定する(S10=YES→S11)。
そして、ステップS10でその他のタッチ操作はなされないと判定したとき(S10=NO)、或いは、ステップS11のその他のタッチ操作に応じた処理の後は、今回のタッチパネル処理を終了し、次のタイマ割込みを待つ。
〔種々の実施態様〕
以上、図面を参照しつつこの発明の好適な実施の一形態について説明したが、これは単なる一例であって、この発明は、発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、電子音楽装置については、実施例では、電子楽器などの音楽専用機器が用いられているが、音楽情報処理機能を有するパーソナルコンピュータ(PC)や、スレート型PC、スマートフォンなどの汎用機器を用いてもよい。
また、実施例では、オーディオ信号を分析して求めるパラメータとして、周波数とパンポットの例を示したが、これに限らず、他のパラメータを分析して求めてもよいし、周波数とパンポットに加えて他のパラメータも求めてもよい。
実施例のように2つのパラメータのみを2次元平面Pnに表示することに限らず、第3のパラメータを加えて表示してもよい。この場合、第3のパラメータを、第1軸及び第2軸に直行する第3軸に沿って俯瞰的に表示する3次元表示をしてもよいし、第3のパラメータを2次元平面Pn上に、何らかの形で、例えば、表示の色や濃淡で表現する等で、表示してもよい。
指定パラメータ領域(Ar)の移動及びコピー(複写)については、実施例では、LRチャンネルタッチ制御モード及び複数チャンネルタッチ制御モードの何れでも行うようにしているが、複数チャンネルタッチ制御モードのみで行うようにしてもよい。
s:sL,sR;s1;s2;s3L,s3R;s4L,s4R 入力オーディオ信号、
A:AL,AR;A1;A2;A3L,A3R;A4L,A4R チャンネル入力部、
B:BL,BR;B1;B2;B3L,B3R;B4L,B4R FFT部、
C:CL,CR;C1;C2;C3L,C3R;C4L,C4R 信号処理特性制御部、
D:DL,DR;D1;D2;D3L,D3R;D4L,D4R iFFT部、
E:EL,ER;E1;E2;E3L,E3R;E4L,E4R チャンネル出力部、
F:Fa;F3,F4 周波数−パンポット分析部、
G:Ga;Gb 2次元表示及び特性指定部、
Pn 2次元平面(パラメータ表示画面)、
pa,pb;pc;pd,pe ユーザ操作点、
Ar,Ar’,Ar” 外縁Ed,Ed’,Ed”が表示される指定パラメータ領域、
Ac1〜Ac7 各種ユーザ操作、
ch:ch1〜ch4 チャンネル或いはそのパラメータ表示域(表示オブジェクト)。

Claims (4)

  1. 供給されたオーディオ信号を分析して少なくとも2つのパラメータを求める信号分析手段と、
    求められた2つのパラメータを2次元平面上に展開し表示するパラメータ表示手段と、
    上記2次元平面上におけるユーザ操作を検出する操作検出手段と、
    検出されたユーザ操作点に対応して上記2次元平面上に所定形状の領域を設定し表示する領域設定手段と、
    上記領域が設定されたことに応じて、上記領域に該当するパラメータ範囲に対して所定の処理特性に設定された信号処理を施す信号処理手段と、
    上記領域の外縁の回動操作が検出されたことに応じて、上記信号処理の処理特性を制御する処理特性制御手段と
    を具備することを特徴とする電子音楽装置。
  2. 供給されたオーディオ信号を分析して少なくとも2つのパラメータを求める信号分析手段と、
    求められた2つのパラメータを2次元平面上に展開し表示するパラメータ表示手段と、
    上記2次元平面上におけるユーザ操作を検出する操作検出手段と、
    検出されたユーザ操作点に対応して上記2次元平面上に所定形状の領域を設定し表示する領域設定手段と、
    上記領域が設定されたことに応じて、上記領域に該当するパラメータ範囲に対して所定の処理特性に設定された信号処理を施す信号処理手段と、
    上記領域内における1乃至複数点の移動操作が検出されたことに応じて、上記信号処理の処理特性を制御する処理特性制御手段と
    を具備することを特徴とする電子音楽装置。
  3. 供給されたオーディオ信号を分析して少なくとも2つのパラメータを求める信号分析ステップと、
    求められた2つのパラメータを2次元平面上に展開し表示するパラメータ表示ステップと、
    上記2次元平面上におけるユーザ操作を検出する操作検出ステップと、
    検出されたユーザ操作点に対応して上記2次元平面上に所定形状の領域を設定し表示する領域設定ステップと、
    上記領域が設定されたことに応じて、上記領域に該当するパラメータ範囲に対して所定の処理特性に設定された信号処理を施す信号処理ステップと、
    上記領域の外縁の回動操作が検出されたことに応じて、上記信号処理の処理特性を制御する処理特性制御ステップと
    から成る手順をコンピュータに実行させる信号処理特性制御プログラム。
  4. 供給されたオーディオ信号を分析して少なくとも2つのパラメータを求める信号分析ステップと、
    求められた2つのパラメータを2次元平面上に展開し表示するパラメータ表示ステップと、
    上記2次元平面上におけるユーザ操作を検出する操作検出ステップと、
    検出されたユーザ操作点に対応して上記2次元平面上に所定形状の領域を設定し表示する領域設定ステップと、
    上記領域が設定されたことに応じて、上記領域に該当するパラメータ範囲に対して所定の処理特性に設定された信号処理を施す信号処理ステップと、
    上記領域内における1乃至複数点の移動操作が検出されたことに応じて、上記信号処理の処理特性を制御する処理特性制御ステップと
    から成る手順をコンピュータに実行させる信号処理特性制御プログラム。
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