JP5821095B2 - 磁気粘性流体緩衝器 - Google Patents

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Description

本発明は、磁界の作用によって見かけの粘性が変化する磁気粘性流体を利用した磁気粘性流体緩衝器に関するものである。
自動車等の車両に搭載される緩衝器として、磁気粘性流体が通過する流路に磁界を作用させ、磁気粘性流体の見かけの粘性を変化させることによって、減衰力を変化させるものがある。
特許文献1には、磁気粘性流体が封入されたシリンダにおける軸方向の両端部に永久磁石が取り付けられた磁気粘性流体ダンパが開示されている。この磁気粘性流体ダンパは、シリンダの外周にヨーク材が設けられ、ピストンとピストンロッドの一部とが強磁性体で形成されるものである。ピストンが中立領域に位置しているときには、永久磁石の磁力は磁気粘性流体に作用しないが、ピストンが中立領域を越えてストロークしたときには、永久磁石から、ピストンロッドとピストンとヨーク材とを介して磁気回路が形成される。これにより、永久磁石の磁力がピストンとシリンダとの間の磁気粘性流体に作用し、磁気粘性流体の粘度が高くなって減衰係数が大きくなる。
特開2007−239982号公報
特許文献1に記載の磁気粘性流体ダンパは、ピストンが中立領域を越えてストロークしたときに、永久磁石の磁力が磁気粘性流体に作用して減衰係数が大きく変化するものである。この磁気粘性流体ダンパは、ピストンが中立領域に位置するときと、ピストンが中立位置を越えたときとで、磁気粘性流体の粘度、すなわち、減衰係数が段階的に変化する。また、磁場発生装置の周囲を磁気粘性流体が覆う構造であるため、磁場発生装置が発生する磁界が発散してしまい、効率よく磁気粘性流体に作用させることができなかった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、シリンダに磁石が取り付けられる磁気粘性流体緩衝器において、磁気を効率よく作用させて、ピストンのストローク量に対して減衰係数を連続的に変化させることを目的とする。
本発明は、非磁性体によって円筒形に形成され、磁界の作用によって粘性が変化する磁気粘性流体が封入されるシリンダと、非磁性体によって形成され、シリンダの内周との間に磁気粘性流体が通過可能な間隔をもってシリンダ内に摺動自在に配置されるピストンと、ピストンが連結されるピストンロッドと、シリンダに取り付けられてシリンダ内に磁界を作用させる磁石部と、を備える磁気粘性流体緩衝器であって、磁石部は、シリンダの外周に沿う内周形状を有する永久磁石と、磁性体によって形成され、永久磁石の外周側に嵌装される円環状のリング部材と、を備えることを特徴とする。
本発明では、シリンダとピストンとは非磁性体によって形成され、磁気粘性流体に磁界を作用させるシリンダの外周に沿う形状の永久磁石が取り付けられ、その外周に磁性体のリングを取付けたので、シリンダの周囲に磁界を発生させ、磁界を効率よく磁気粘性流体に作用させることができる。さらに、磁界の作用はピストンがストロークして永久磁石に近付くに従って徐々に大きくなり、ピストンのストローク量に対して減衰係数を連続的に変化させることができる。
本発明の実施形態に係る磁気粘性流体緩衝器の断面図である。 本発明の第1の実施形態のシリンダ及び磁石のA−A断面を示す説明図である。図2(a)は図1におけるA−A断面図である。図2(b)は、永久磁石の説明図である。 本発明の第1の実施形態の磁気粘性流体緩衝器の作用を説明するグラフ図である。 本発明の第2の実施形態のシリンダ及び磁石のA−A断面を示す説明図である。図4(a)は、図1におけるA−A断面図である。図4(b)は、永久磁石の説明図である。 本発明の第2の実施形態の変形例のシリンダ及び磁石のA−A断面を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の磁気粘性流体緩衝器100の断面図である。
磁気粘性流体緩衝器100は、磁界の作用によって粘性が変化する磁気粘性流体を用いることによって、軸方向に加わる力に対する減衰係数が変化可能なダンパである。磁気粘性流体緩衝器100は、その減衰係数が、ピストン21のストローク量に応じて比例的に変化するように形成される。
磁気粘性流体緩衝器100は、磁気粘性流体が封入されるシリンダ10と、シリンダ10内に、シリンダ10の軸方向に摺動自在に配置されるピストン21と、ピストン21が連結されるピストンロッド22と、シリンダ10の外周に固定されてシリンダ10内に磁界を作用させる磁石部30と、を備える。
シリンダ10内に封入される磁気粘性流体は、磁界の作用によって見かけの粘性が変化するものであり、油等の液体中に強磁性を有する微粒子を分散させた液体である。磁気粘性流体の粘度は、作用する磁界の強さに応じて変化し、磁界の影響がない場合に最低となる。
シリンダ10は、その両端に開口部を有する円筒状に形成される円筒部11と、円筒部11における両端の開口部に取り付けられるヘッド部材12とボトム部材13とを備える。
円筒部11は、一方の開口部における内周に形成される螺合部11aと、他方の開口部における内周に形成される螺合部11bとを有する。
ヘッド部材12の外周には、螺合部11aと螺合する螺合部12bが形成される。円筒部11の内周とヘッド部材12の外周との間には、シール部材14aが設けられ、シリンダ10内の磁気粘性流体がシールされる。ヘッド部材12には、ピストンロッド22が挿通する孔12aが形成される。
同様に、ボトム部材13の外周には、螺合部11bと螺合する螺合部13bが形成される。円筒部11の内周とボトム部材13の外周との間には、シール部材14bが設けられ、シリンダ10内の磁気粘性流体がシールされる。ボトム部材13には、ピストンロッド22が挿通する孔13aが形成される。
シリンダ10は、非磁性体によって形成される。これにより、シリンダ10が磁路になることが防止され、シリンダ10内に封入された磁気粘性流体に磁石部30から効率的に磁場が作用するようにできる。
シリンダ10は、円筒部11の外周にシリンダ10の他の部分と比較して薄肉に形成される環状の凹部15を有する。凹部15の周囲に磁石部30が嵌装される。
ピストン21は、その外径がシリンダ10における円筒部11の内径よりも小径の円柱状に形成される。つまり、ピストン21は、シリンダ10における円筒部11の内周との間に磁気粘性流体が通過可能な環状の間隔をもって形成される。
ピストン21がシリンダ10内を軸方向に摺動すると、ピストン21とシリンダ10との間の間隔を磁気粘性流体が通過する。磁気粘性流体緩衝器100は、ピストン21とシリンダ10との間の環状の間隔が絞りの役割をすることによって、減衰力を発生するものである。
ピストン21は、非磁性体によって形成される。これにより、ピストン21に磁石部30の磁界が直接作用することはなく、また、ピストン21が片側に寄せられてフリクションが増加することを防止できる。
ピストンロッド22は、ピストン21と同軸になるように形成され、ピストン21の中心を挿通する。ピストンロッド22は、ピストン21と一体に形成される。ピストンロッド22をピストン21と別体に形成して、ねじ等によって接合してもよい。
ピストンロッド22の一方の端部22aは、ヘッド部材12の孔12aを挿通し、ヘッド部材12に摺動自在に支持されるとともに、シリンダ10の外部へと延在する。ピストンロッド22の他方の端部22bは、ボトム部材13の孔13aを挿通し、ボトム部材13に摺動自在に支持される。
このように、ピストンロッド22は、ヘッド部材12及びボトム部材13に摺動自在に支持されることによって、ピストン21の外周とシリンダ10の内周との間に環状の間隔があいていても、シリンダ10内にて径方向にずれることなく軸方向に摺動可能である。
次に、磁石部30について説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態の磁石部30の説明図である。図2(a)は、図1におけるA−A断面図であり、図2(b)は、磁石部30の永久磁石31の説明図である。
磁石部30は、図2(a)に示すように、その断面が円環状に形成されており、シリンダ10の凹部15の周囲に嵌装されている。凹部15は、シリンダ10の他の部分と比較して薄肉に形成されるため、磁石部30の磁界がシリンダ10内に封入される磁気粘性流体に作用することを妨げない。
磁石部30は、一対の永久磁石31(31−1、31−2)と、永久磁石31を支持する支持部材33と、永久磁石31及び支持部材33の周囲に嵌装される円環状の磁性リング部材32とから構成される。
永久磁石31は、シリンダ10の軸の中心と同一の軸を中心とする第1の円周の一部の弧からなる内周面31aと、第1の円周と同一の中心を有し第1の円周よりも径が大きな第2の円周の一部の弧からなる外周面31bと、内周面31a及び外周面31bとを結ぶ側面31cとによって囲まれた円弧状の形状を有するセグメント形状(C型)の永久磁石である。永久磁石31−1と31−2とは同一の形状であり、シリンダ10の中心軸に対して対称に配置される。
永久磁石31は、図2(b)に示すように、径方向に一組の磁極が着磁されている。図2(b)に示す例では、永久磁石31は、それぞれ、内周面31a側にN極が配向され、外周面31b側にS極が配向されている。磁石部30において、永久磁石31−1と31−2とは、それぞれの磁極がシリンダ10の中心軸に対して向かい合わせに配置される。すなわち、永久磁石31−1と31−2とは、同方向に着磁され、シリンダ10の中心軸を通過する線分に対して線対称に配向される。
支持部材33は、その内周側は環状に形成された凹部15の周囲に沿うような円筒形状に形成され、その外周側は円周上の外径に永久磁石31が固定されるための溝部33a、33bが形成される。溝部33a、33bに永久磁石31がそれぞれ固定された状態で、支持部材33の外周が、前述の第2の円周と同一の円となる。
支持部材33は、シリンダ10と同様に非磁性体によって形成される。これにより、支持部材33が磁路になることが防止され、磁気粘性流体に磁石部30から効率的に磁界が作用する。
支持部材33の外周には、磁性体により構成される円環状の磁性リング部材32が嵌装される。磁性リング部材32は、溝部33a、33bに永久磁石31がそれぞれ固定された支持部材33の外周に密着して嵌装される。
磁性リング部材32は、永久磁石31が発生する磁界の磁路となるように構成される。より具体的には、透磁率が大きく、残留磁場の保磁力が小さい軟磁性体の材質によって構成される。
永久磁石31−1と31−2とは、支持部材33によって分離して固定される。すなわち、永久磁石31は、内周面31a及び外周面31bの中心角が180°未満に設定される。また、永久磁石31の外周面31bは、磁性リング部材32の内周面に密接している。
このような構成により、磁石部30は、図2(a)に示す白抜き矢印のような方向に磁界が発生する。すなわち、一対の永久磁石31が磁極を向かい合わせに配向することによって、シリンダ10の中心軸から放射方向の磁力が発生する。この磁力は、ピストン21とシリンダ10との間の間隔に存在する磁気粘性流体に満遍なく作用し、磁気粘性流体の粘度を上昇させることができる。
また、永久磁石31の外側には磁性体の磁性リング部材32が配置されているので、外周面31b側に向かう磁界は、発散することなく磁性リング部材32の内部を通過する。これにより、磁界をより効率的に磁気粘性流体に作用させることができる。
磁石部30は、ピストンロッド22がシリンダ10内に最も進入したときのピストン21の位置に対応して配設される。そのため、シリンダ10内の磁気粘性流体の粘度は、軸方向の位置によって相違する。具体的には、シリンダ10内の磁気粘性流体は、磁石部30に近付くほど磁界の影響が大きくなり強磁性を有する微粒子が集まることによって粘度が高くなる。一方、シリンダ10内の磁気粘性流体は、磁石部30から離れるほど磁界の影響が小さくなって粘度が低くなる。
そのため、ピストンロッド22がシリンダ10内に進入する方向にストロークすると、ピストン21とシリンダ10との間の間隔を通過する磁気粘性流体への磁石部30による磁界の影響が徐々に大きくなる。よって、シリンダ10内に進入する方向へのピストンロッド22のストロークに応じて、磁気粘性流体の見かけの粘度が高くなる。したがって、磁気粘性流体緩衝器100の減衰係数は、ピストンロッド22がシリンダ10内に進入するほど大きくなることとなり、ピストン21のストローク量に対して減衰係数Cを連続的に変化させることができる。
次に、磁気粘性流体緩衝器100の作用について説明する。
図3において、横軸は、シリンダ10に対するピストンロッド22の進入量であるストローク量S[m]であり、縦軸は、磁気粘性流体緩衝器100の減衰係数C[N・s/m]である。図3において、直線Xは、磁気粘性流体緩衝器100の減衰係数Cを示すものであり、直線Yは、磁気粘性流体緩衝器100に磁石部30を設けずに、シリンダ10内の磁気粘性流体に磁界が作用しない場合の減衰係数Cを示すものである。
磁石部30が設けられない場合には、シリンダ10に対してピストンロッド22が進入していっても、絞りの役割をするピストン21とシリンダ10との間の環状の間隔は、常に一定である。また、磁石部30が設けられないため、シリンダ10内の磁気粘性流体に磁界が影響せず、シリンダ10内における磁気粘性流体の粘度はピストンロッド22のストローク量にかかわらず一定である。よって、この場合の減衰係数Cは、直線Yに示すように、ストローク量Sの変化に対して常に一定の値である。
これに対して、磁気粘性流体緩衝器100では、直線Xに示すように、シリンダ10からピストンロッド22が最も退出したストローク量がSminの状態では、減衰係数Cは最小である。ただし、このストローク量がSminの状態においても、シリンダ10内の磁気粘性流体には磁石部30による磁界が影響して強磁性を有する微粒子が整列しているため、磁石部30が設けられない場合と比較すると減衰係数Cは大きくなっている。
ストローク量がSminの状態からピストンロッド22がシリンダ10内に進入してゆくと、減衰係数Cは比例的に大きくなり、ストローク量がSmaxのときに減衰係数Cが最大となる。これは、ピストン21とシリンダ10との間の環状の間隔における磁気粘性流体の粘度が徐々に大きくなるためである。また、ピストン21が、磁界の影響が大きい磁石部30の内周側に進入し、ピストン21とシリンダ10との間の環状の間隔のうち、磁界の影響を直接的に受ける長さが徐々に大きくなるためである。
このように、ピストンロッド22がシリンダ10内に最も進入したときのピストン21の位置に相当する位置に磁石部30を配設することによって、ピストンロッド22がシリンダ10内に進入する方向のストローク量に対して、磁気粘性流体緩衝器100の減衰係数Cを比例的に大きくすることができる。
以上のように、本発明の第1の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
シリンダ10とピストン21とは非磁性体によって形成され、シリンダ10にはシリンダ10内の磁気粘性流体に磁界を作用させる磁石部30が取り付けられる。よって、シリンダ10やピストン21が磁路を形成することはなく、シリンダ10とピストン21との間の間隔を通過する磁気粘性流体への磁界の影響は、ピストン21がストロークして磁石部30に近付くにつれて徐々に大きくなることとなる。したがって、ピストン21のストローク量に対して減衰係数Cを連続的に変化させることができる。
また、磁気粘性流体が封入される円筒形のシリンダ10の外周形状に沿う内周形状を有するセグメント形状の一対の永久磁石31を備えた。これにより、磁界がピストン21とシリンダ10との間の間隔に存在する磁気粘性流体に作用し、磁気粘性流体の粘度を上昇させる。
また、永久磁石31の外側には磁性体の磁性リング部材32が配置されているので、外周面31b側に向かう磁界は、発散することなく磁性リング部材32を通過する。これにより、磁界を効率的に磁気粘性流体に作用させることができる。
次に本発明の第2の実施形態を説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態の磁石部30の説明図である。図4(a)は、図1におけるA−A断面図であり、図4(b)は、磁石部30の永久磁石31の説明図である。なお、第2の実施形態は、前述の第1の実施形態の図1に示す基本構成は同一であり、磁石部3の構成のみが異なる。
磁石部30は、第1の実施形態における図2と同様に、一対の永久磁石31(31−1、31−2)と、永久磁石31を支持する支持部材33と、永久磁石31及び支持部材33の周囲に嵌装される円環状の磁性リング部材32とから構成される。
永久磁石31は、セグメント形状(C型)の永久磁石であり、永久磁石31−1と31−2とはシリンダ10の軸に対称に配置される。
第2の実施形態においては、永久磁石31は、図4(b)に示すように径方向に一組の磁極が着磁されている。図4(b)に示す例では、永久磁石31−1は、内周面31a側にN極が配向され、外周面31b側にS極が配向されている。一方、永久磁石31−2は、内周面31a側にS極が配向され、外周面31b側にN極が配向されている。磁石部30において、永久磁石31−1と31−2とは、それぞれの磁極がシリンダ10の中心軸に対して相反して配置される。すなわち、永久磁石31−1と31−2との磁極は、互いに異なる。
このような構成により、磁石部30は、図4(a)に示す白抜き矢印のような方向に磁界を発生する。すなわち、一対の永久磁石31が磁極を相反して配向することによって、一方の永久磁石31(ここでは永久磁石31−1)から他方の永久磁石31−2に向かう磁界が発生する。この磁界は、ピストン21とシリンダ10との間の間隔に存在する磁気粘性流体に作用し、磁気粘性流体の粘度を上昇させる。
特に、一対の永久磁石31−1と31−2との間で磁界を発生させ、シリンダ10において、特に永久磁石31−1と31−2との境目付近では、シリンダ10の周面に沿ってシリンダ10の周面に沿う方向の磁界が発生するので、磁界を磁気粘性流体に有効に作用させることができる。
また、永久磁石31の外側には磁性体の磁性リング部材32が配置されているので、永久磁石31−1から永久磁石31−2に向かった磁界は、発散することなく磁性リング部材32を通過する。これにより、磁界をより効率的に磁気粘性流体に作用させることができる。
図5は、本発明の第2の実施形態の変形例の磁石部30の説明図である。図5(a)は、図1におけるA−A断面図であり、図5(b)は、磁石部30の永久磁石31の説明図である。
図4において前述したように、磁石部30において、永久磁石31は、それぞれの磁極がシリンダ10の中心軸に対して相反して配向される。すなわち、永久磁石31の内周側に異なる極が対峙する。磁極をこのように配向する場合、永久磁石31をリング状に形成し、その内周側に異なる極が対峙するように着磁させてもよい。
そこで、図5(b)に示すように、リング状に形成した永久磁石31において、永久磁石31の一方の半周部分をN極に、他の半周部分をS極に着磁させる。なお、支持部材33は溝部を有せず、リング状の永久磁石31の内周に沿う外周形状を有する。
永久磁石31をこのように構成することによって、図5(a)で示すように白抜き矢印のような方向に磁界を発生する。すなわち、リング状の永久磁石31において、N極からS極に向かう磁界が発生する。この磁界は、磁気粘性流体の粘度を上昇させる。
従って、図4と同様に、一対の永久磁石31−1と31−2との間で磁界を発生させ、シリンダ10において、特に永久磁石31−1と31−2との境目付近では、シリンダ10の周面に沿ってシリンダ10の周面と略平行に磁界が発生するので、磁界を磁気粘性流体に有効に作用させることができる。
以上のように、本発明の第2の実施形態では、前述の第1の実施形態と同様に、ピストン21のストローク量に対して減衰係数Cを連続的に変化させることができる。
また、第2の実施形態では、磁気粘性流体が封入される円筒形のシリンダ10の外周形状に沿う内周形状を有するセグメント形状の一対の永久磁石31を備え、これらの磁極を互いに相反するように配向したので、シリンダ10の周面に沿う方向の磁界が発生するので、磁界を磁気粘性流体に有効に作用させることができる。また、永久磁石31の外側には磁性体の磁性リング部材32が配置されているので、永久磁石31−1から永久磁石31−2に向かった磁界は、発散することなく磁性リング部材32の内部を通過するので、磁界をより効率的に磁気粘性流体に作用させることができる。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
100 磁気粘性流体緩衝器
10 シリンダ
11 円筒部
12 ヘッド部材
13 ボトム部材
15 凹部
21 ピストン
22 ピストンロッド
30 磁石部
31 永久磁石
32 磁性リング部材
33 保持部材

Claims (6)

  1. 非磁性体によって円筒形に形成され、磁界の作用によって粘性が変化する磁気粘性流体が封入されるシリンダと、
    非磁性体によって形成され、前記シリンダの内周との間に磁気粘性流体が通過可能な間隔をもって前記シリンダ内に摺動自在に配置されるピストンと、
    前記ピストンが連結されるピストンロッドと、
    前記シリンダに取り付けられて前記シリンダ内に磁界を作用させる磁石部と、を備える磁気粘性流体緩衝器であって、
    前記磁石部は、前記シリンダの外周に沿う内周形状を有する永久磁石と、磁性体によって形成され、前記永久磁石の外周側に嵌装される円環状のリング部材と、を備えることを特徴とする磁気粘性流体緩衝器。
  2. 前記磁石部は、前記ピストンロッドが前記シリンダ内に最も進入したときの前記ピストンの位置に対応して前記永久磁石が配設されることを特徴とする請求項1に記載の磁気粘性流体緩衝器。
  3. 前記磁石部は、前記シリンダの外周に沿う内周形状を有する円弧状のセグメント形状を有する一対の永久磁石が、前記シリンダの中心軸を挟んで対向して配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気粘性流体緩衝器。
  4. 一対の前記永久磁石は、径方向に着磁されており、それぞれの磁極が、前記シリンダの中心軸に対して互いに対称となるように配置されていることを特徴とする請求項3に記載の磁気粘性流体緩衝器。
  5. 一対の前記永久磁石は、径方向に着磁されており、それぞれの磁極が、前記シリンダの中心軸に対して互いに相反して配置されていることを特徴とする請求項3に記載の磁気粘性流体緩衝器。
  6. 前記磁石部は、前記シリンダの外周に沿う内周形状を有するリング状の永久磁石が配置され、前記永久磁石の磁極が、前記シリンダの中心軸に対して互いに相反して配向されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気粘性流体緩衝器。
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