JP5818601B2 - ヒートポンプ式熱源機 - Google Patents

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本発明の実施の形態は、ヒートポンプ式冷凍サイクルを用いて水等の熱媒体を加熱するヒートポンプ式熱源機に関する。
床暖房、ファンコイルユニット等の負荷(利用側機器)に対して温水を供給して暖房等を行なう加温システムにおいて、水を加熱する手段として外気等の空気を熱源としたヒートポンプ式熱源機が用いられている。また、工場の部品洗浄工程に設けられた洗浄槽の洗浄剤の水温を一定に保つためにも、このようなヒートポンプ式熱源機が用いられ始めている。
このようなヒートポンプ式熱源機では、循環する水や洗浄剤等の熱媒体がヒートポンプ冷凍サイクル中の凝縮冷媒と熱交換する熱媒体−冷媒熱交換器を設け、この熱交換器を通過する媒体を所定の温度まで加熱して利用側機器へと供給する。供給された媒体は、利用側機器側で放熱して、低温となって再びヒートポンプ式熱源機へと戻る。 このように、熱媒体は、利用側機器とヒートポンプ式熱源機との間に形成された循環経路を流れる。
利用側機器としては、上述のように床暖房、ファンコイルユニット、洗浄槽等の様々な機器が接続される。また、利用側が同じ種類の機器であっても、その利用側機器の仕様や利用形態に応じて、ヒートポンプ式熱源機の仕様には様々な要求がある。 ヒートポンプ式熱源機の冷凍サイクルの運転停止については、ヒートポンプ式熱源機の冷媒―媒体熱交換器の入口側の媒体温度を用いる場合(以下、入口温度制御という。)と加熱後の出口側の媒体温度を用いる場合(以下、出口温度制御という。)がある。(特許文献1、2参照)このいずれの制御を用いるかは、利用側機器の利用形態、媒体温度の変動の許容範囲等の要求仕様によって決定される。
特開平3−144256号公報 特開昭62−61852号公報
しかしながら、入口温度制御と出口温度制御に対して対応するヒートポンプ式熱源機をそれぞれ準備した場合、機種数が増加してしまい、製造や流通が非効率的になるとともに管理も複雑になる。
また、一旦、いずれか一方の制御を採用したヒートポンプ式熱源機を設置後、実際の運用において制御の変更が必要になった場合には機器を入れ替えなければならないという問題が生じる。
本発明の実施形態によれば、ヒートポンプ式熱源機は、熱媒体−冷媒熱交換器の入口側の媒体温度を検出する入口温度センサと、熱媒体−冷媒熱交換器の出口側の媒体温度を検出する出口温度センサと、入口側停止温度出口側停止温度との温度差を設定する停止温度設定手段とを備える。 そして、入口媒体温度が入口側停止温度を超えた場合または出口媒体温度が出口側停止温度を超えた場合の少なくともいずれか一方が生じた時に冷凍サイクルの運転を停止する運転停止制御手段を備える。
本発明の実施形態に係る加温システムの構成図。 同加温システムに使用されるヒートポンプ式熱源機の冷凍サイクルと制御ブロック図。 同ヒートポンプ式熱源機の制御フローチャート。
本発明の実施形態について、図1乃至図3を用いて説明する。 本発明の実施形態に係るヒートポンプ式熱源機2を用いた加温システム1の構成を図1に示す。
加温システム1では、床暖房、ファンコイルユニット、洗浄槽等の利用側機器4に媒体配管5から供給される熱媒体が流通する。ここで、一般的に、熱媒体としては水が利用されることが多いため、以下の説明においては熱媒体に水を用いた例で説明する。 利用側機器4では、温水の熱が放熱され所定の暖房や加温が行われる。 水(媒体)配管5は途中にポンプ3が設けられ、このポンプ3が動作することで水配管5内の水が流通するようになっている。 水配管5途中にヒートポンプ式熱源機2が直列に設けられている。水配管5は利用側機器4とポンプ3、ヒートポンプ式熱源機2の水(媒体)―冷媒熱交換器(図2中の26)を直列に接続した閉回路を形成している。ポンプ3を運転することで、水配管5内の水が利用側機器4とヒートポンプ式熱源機2間を循環する。 なお、利用側機器4を洗浄槽とした場合、洗浄液をそのままとヒートポンプ式熱源機2に循環させてもよい。
また、図1ではヒートポンプ式熱源機2と利用側機器4との間に水配管5の閉回路中に水を流通させるポンプ3を配置しているが、ポンプ3の設置位置は水配管5途中のどこに設けても良く、ヒートポンプ式熱源機2に内蔵しても良い。
ポンプ3の運転によって、利用側機器4から流出した低温水は、ヒートポンプ式熱源機2を直列に流れる。ここで、ヒートポンプ式熱源機2が運転されれば、水配管5内の水が水配管5を循環している間に所望の温度になるまでヒートポンプ式熱源機2で加熱され、この加熱された水(湯)が、利用側機器4に送られる。この結果、利用側機器4には温水が供給され、その熱を放熱して、暖房または加温が実行される。
図2に示すヒートポンプ式熱源機2は、ヒートポンプ式冷凍サイクルとその冷凍サイクルを制御する制御装置とから構成される。ヒートポンプ式冷凍サイクルは、インバータ装置23で可変速駆動される圧縮機24、冷媒の流通方向を変更する四方弁25、水(媒体)―冷媒熱交換器26、膨張弁27、熱源側熱交換器28、再び四方弁2を通過して圧縮機24へと戻るように順次冷媒配管を接続することで構成された一般的な冷凍サイクルとなっている。
熱源側熱交換器28は、例えば、フィンドチューブタイプの空気熱交換器であり、この熱交換器に通風するためのプロペラファン29が設けられている。 四方弁25は熱源側熱交換器28の表面に空気中の水分が凝縮してできる着霜を溶かす除霜運転のために設けられているが、着霜しない高温の雰囲気条件下で熱源側熱交換器28が使用されるのであれば、四方弁25は不要となる。
冷凍サイクルが運転されると圧縮機24で冷媒が圧縮され、吐出された高温高圧冷媒が四方弁25を経由して水―冷媒熱交換器26に流れる。水―冷媒熱交換器26では水配管5を流れる水と冷凍サイクル中の高温高圧冷媒が熱交換し、水が加熱される。
ヒートポンプ式熱源機2の冷凍サイクルの冷媒として、本実施形態ではHFC冷媒であるR410Aを用いているが、適切な他の冷媒を用いてもよい。
次に、図2に従ってヒートポンプ式熱源機2の制御装置について説明する。 圧縮機24を駆動するインバータ装置23とプロペラファン29を駆動するファンモータ30は、制御手段である制御器21によって制御される。 制御器21は、マイクロコンピュータおよびその周辺回路から構成される。制御器21には、その入力側に水―冷媒熱交換器26の入口側の水配管5の温度(以下、入口水温(入口媒体温度)Tinという。)を検出する入口温度センサ32と水―冷媒熱交換器26の出口側の水配管5の温度(以下、出口水温(出口媒体温度)Toutという。)を検出する出口温度センサ31が入力される。さらに、制御器21には、使用者が設定操作可能な操作手段である操作器22が接続されている。 制御器21には、これらのセンサ31、32の検出温度および操作器22の設定内容が入力され、制御器21は、入力されたデータに基づき圧縮機24やファンモータ30の回転数を決定し、制御する。
さらに、熱源側熱交換器28の加熱運転時の冷媒出口配管近傍には熱交温度センサ33が設けられ、冷媒温度(Te)を検出する。また熱源側熱交換器28の熱交換用空気流入側には熱交換用の空気温度(To)を検出する温度センサ34が設けられている。
これらのセンサ33,34も制御器21に接続され、制御器21は、検出した各温度Te、Toを読み取る。 これらのセンサ33,34の検出温度は、熱源側熱交換器28の着霜状態の検出に用いられる。制御器21は、各温度Te、Toの差(To−Te)及びその差の時間変化に基づき着霜状態を検出し、その着霜量が除霜に必要な量に到達したか否かを判断し、除霜が必要と判断した場合、除霜運転を行なう。なお、上述したように除霜運転が必要なければ、これらのセンサ33,34は不要となる。
操作手段として機能する操作器22は、図2にその外観を示すように、表面に2種類のアップ/ダウン操作ボタン22a、22b及びヒートポンプ式熱源機2の運転/停止を指示する運転/停止ボタン22cが設けられている。第1アップ/ダウン操作ボタン22aは、ヒートポンプ式熱源機2によって加熱した水配管中の温水の目標温度Tsを設定するためのもので、使用者もしくは設置者によって操作されることで出水温度の目標値が設定される。図2の例においては、Tsが、45℃に設定されている。
一方、第2アップダウン操作ボタン22bは、入口側の水温に基づき冷凍サイクル、すなわち圧縮機の停止を行うための入口側停止温度Tsi(℃)を設定するための操作ボタンとなっている。 この第2アップダウン操作ボタン22bは、温度差Tx(℃)を使用者もしくは設置者が設定するもので、この温度差Txは、詳細を後述するが、上述の第1アップ/ダウン操作ボタン22aによって設定される目標温度Tsとが組み合わされた所定の演算によって入口側停止温度Tsiを算出するものである。図2の例においては、この温度差Txが、3℃に設定されている。
第1アップ/ダウン操作ボタン22aの上部には表示手段である第1液晶表示部22dが設けられており、第1アップ/ダウン操作ボタン22aによって設定された目標温度Tsがデジタル値で表示される。
一方、第2アップ/ダウン操作ボタン22bの上部にも表示手段である第2液晶表示部22eが設けられており、第2アップ/ダウン操作ボタン22bによって設定された温度差Txがデジタル値で表示される。
制御器21は、操作器22により設定された温水の目標温度Ts及び温度差Txを読み込むとともに入口温度センサ32の検出する入口水温Tinと出口温度センサ31が検出する出口水温Tout、冷媒温度Te、空気(外気)温度Toを読み込む。 制御器21は、これらのデータ等を用いてヒートポンプ式熱源機2を制御するための以下の手段を有している。
(1) 設定された温水の目標温度Tsから冷凍サイクル(圧縮機)を停止する出口側停止温度Tosを設定するとともに、目標温度Ts及び温度差Txから冷凍サイクル(圧縮機)を停止する入口側停止温度Tisを設定する停止温度設定手段
(2) 入口水温Tinと入口側停止温度Tisを比較するとともに出口水温Toutと出口側停止温度Tosを比較し、入口水温Tinが入口側停止温度Tisを超えた場合または出口水温Toutが出口側停止温度Tosを超えた場合の少なくともいずれか一方を検出した時にヒートポンプ式熱源機2の冷凍サイクル(圧縮機)を停止する停止制御手段。
(3) ヒートポンプ式熱源機2の運転中、目標温度Tsと出口水温Toutとの差ΔT及びその時間変化に応じてインバータ装置23の出力周波数fを変化させ、圧縮機24の回転数を制御してヒートポンプ式熱源機2の加熱量を制御する加熱量制御手段。
(4) 熱源側熱交換器28の冷媒温度Teと熱交換用の空気温度Toの差(To−Te)及びその時間変化に基づき着霜状態を検出し、その着霜量が除霜に必要な量に到達したか否かを判断し、除霜が必要と判断した場合、除霜運転を行う除霜運転手段。
ここで、本実施形態における停止温度設定手段における各種の温度設定値の算出方法について説明する。
まず、出口側停止温度Tosは、設定された温水の目標温度Tsから所定の値A(℃)を加えた値とする。すなわち、Tos=Ts+Aとなる。次に、入口側停止温度Tisは、算出された出口側停止温度Tosから第2アップ/ダウン操作ボタン22bによって設定された温度差Txを差し引いた値とする。すなわち、Tis=Tos−Txとなる。なお、この値は、目標温度Tsと所定の値A(℃)を用いてTis=Ts+A−Txで算出することもできる。
ここで、所定値Aは、ヒートポンプ式熱源機2から利用側機器4に至るまでの水配管5での放熱を考慮して設定される補正値である。この所定値Aは、予め制御器1内のメモリーに記憶されている。 なお、ヒートポンプ式熱源機2から利用側機器4に至るまでの水配管5が短い場合や断熱性が高い場合には、所定値Aを0に設定しても良い。
上述のとおり、出口側停止温度Tosと入口側停止温度Tisとの差は温度差Txとなっている。ここで、ヒートポンプ式熱源機2に流れる水量(L/分)を一定にした場合、ヒートポンプ式熱源機2の定格加熱能力による水温の温度上昇値、すなわち、入口水温Tinと出口水温Toutとの差は、厳密には入水温度に若干影響されるが、ほぼ一定値となる。この定格加熱能力における水温の温度上昇値をB(℃)で表すと、入口水温Tinと出口水温Toutとの関係はTout=Tin+Bとなる。なお、一般的なヒートポンプ式熱源機2では、温度上昇値Bは5℃程度である。言い換えると、一般的な加温システムでは、この温度差Bで媒体が加熱することでシステムが成り立つように、ポンプ3の流量とヒートポンプ式熱源機2の定格能力が選定される。
制御器21の冷凍サイクル(圧縮機)を停止する停止制御手段による圧縮機停止のタイミングについて、説明する。第2アップ/ダウン操作ボタン22bによって設定された温度差TxがBよりも大きい場合、Tis=Tos−Txであること及び正常な安定状態での条件Tout=Tin+Bから、正常時においては、出口水温Toutが出口側停止温度Tosに到達するよりも先に入口水温Tinが入口側停止温度Tisに到達することになる。したがって、このような温度差設定では、制御器21の停止制御手段によってヒートポンプ式熱源機2の冷凍サイクルの停止は、入口水温Tinによって制御される。
一方、第2アップ/ダウン操作ボタン22bによって設定された温度差TxがBよりも小さい場合には、逆に、入口水温Tinが入口側停止温度Tisに達するよりも先に出口水温Toutが出口側停止温度Tosに到達する。したがって、このような温度差設定では、制御器21の停止制御手段は、ヒートポンプ式熱源機2の冷凍サイクルの停止は、出口温度Toutによって制御される。
ここで、本実施の形態のヒートポンプ式熱源機2における、温度上昇値Bが5℃であるとすると、図2に示すように第2アップダウン操作ボタン22bによって設定された温度差Txが3℃(<B=5℃)となっている場合には、Ts=45℃、Tos=45℃+A、Tis=45℃−3℃+A=42℃+Aとなり、ヒートポンプ式熱源機2の加熱運転に伴い、入口水温Tinが入口側停止温度Tis(=42℃+A)に達するよりも先に出口水温Toutが出口側停止温度Tos(=45℃+A)に到達し、ヒートポンプ式熱源機2の冷凍サイクル(圧縮機)が停止される。すなわち、入口水温Tinが入口側停止温度Tis(=42℃+A)に到達する時の出口水温Toutは、Tout=Tis+B=42℃+A+5℃=47℃+A>45℃+Aとなることから、入口水温Tinが入口側停止温度Tisに達する以前に出口水温Toutが出口側停止温度Tosに到達する。
また、例えば、温度差Txが7℃(>B=5℃)に設定された場合には、Ts=45℃、Tos=45℃+A、Tis=45℃−7℃+A=38℃+Aとなり、ヒートポンプ式熱源機2の加熱運転に伴い、出口水温Toutが出口側停止温度Tos(=45℃+A)に到達するよりも先に入口水温Tinが入口側停止温度Tis(38℃+A)に達し、ヒートポンプ式熱源機2の冷凍サイクル(圧縮機)が停止される。したがって、温度差TxをBより大きく設定すると入口温度制御となり、温度差TxをBより小さく設定すると出口温度制御とすることができる。このため、1つのヒートポンプ熱源機2において、使用者による温度差Txの設定値によって、入口温度制御と出口温度制御の切替が可能となる。
さらに、制御器21の停止制御手段は、入口水温Tinが入口側停止温度Tisを超えた場合または出口水温Toutが出口側停止温度Tosを超えた場合の少なくともいずれか一方を検出した時にヒートポンプ式熱源機2の冷凍サイクル(圧縮機)を停止する。このため、万が一、入口温度センサ32及び出口温度センサ31が、取り付け位置から脱落するなどの不具合が発生しても、最終的には、正常な側のセンサで、ヒートポンプ式熱源機2の冷凍サイクルを停止させることが出来るため、水温が異常に上昇したり、水温が目標値に到達しているにもかかわらず、永遠に停止しないで運転を継続するという不具合を防止できる。
ここで、温度差Txを、0℃等の小さな値に設定してしまうと、万が一、出口温度センサ31に不具合が発生した場合、入口温度センサ32の検出温度上昇に基づき冷凍サイクルを停止するに至るまでに出口水温が極端に上昇してしまうという問題が生じるため、あまり低い値にすることは望ましくない。
一方、温度差Txを、10℃等の大きな値に設定してしまうと、常に出口水温Toutが出口側停止温度Tosに近づくよりも大幅に早めに入口水温Tinが入口側停止温度Tisに到達して冷凍サイクルを停止することになる。ここで、ヒートポンプ式熱源機2の圧縮機24は、インバータ装置24により出口水温Toutに基づいて可変速制御されていることから、出口水温Toutが低い状態で冷凍サイクルを停止すると、インバータ装置23の可変速制御による効率的な運転が十分に発揮できなくなる。したがって、温度差Txを、極端に大きな値に設定することも望ましくない。
このことから、温度差Txは、温度上昇値B±3℃程度の範囲、すなわち、ヒートポンプ式熱源機2による温度上昇値Bが5℃の場合、2℃〜8℃の間の値に設定することが望ましい。
以下、操作器22での設定内容に基づく制御器21によるヒートポンプ式熱源機2の運転動作を、図3の制御器21の制御フローチャートに基づき説明する。
制御器21は、運転/停止ボタン22cにおいて運転が設定されている間は、ヒートポンプ式熱源機2を運転するために操作器22に設定された目標温度Ts、温度差Txを読み込むと共に各種温度センサの検出値である入口水温Tin、出口水温Tout、冷媒温度Teと熱交換用の空気温度Toを読み込む。なお、運転/停止ボタン22cにおいて停止が設定されていれば、ヒートポンプ式熱源機2の運転を停止する。
続いて、目標温度Ts及び温度差Txから入口側停止温度Tis及び出口側停止温度Tosを前述の計算式にて算出する(ステップST1)。
ステップST1に続き、入口水温Tinと入口側停止温度Tisを比較し(ステップST2)、Tin>Tisとなった場合(ステップST2のYes)は、利用側機器4での放熱が少なく、水循環経路中の水を加熱する必要がないと判断され、ヒートポンプ式熱源機2の冷凍サイクルの運転を停止、すなわち、圧縮機24、ファンモータ30を停止させる(ステップST3)。ステップST3で冷凍サイクルを停止させた後は、冷凍サイクルの圧力バランスをとるため、及び頻繁な運転停止の発生を防止するために、所定時間(例えば3分間)停止状態を維持する待機状態とする(ステップST4)。 ステップST4で所定時間が経過すると、再び最初のステップST0に戻る。
一方、ステップST2において、入口水温Tinが入口側停止温度Tisよりも低い場合(ステップST2のNo)には、出口水温Toutと出口側停止温度Tosを比較し(ステップST5)、Tout>Tosとなった場合(ステップST5のYes)には、出口水温が上がりすぎているため、水循環経路中の水を加熱する必要がないと判断され、ステップST3に移行し、ヒートポンプ式熱源機2の冷凍サイクルの運転を停止、すなわち、圧縮機24、ファンモータ30を停止させる(ステップST3)。以下、ステップST2のYesの場合と同様にステップST4を経由して最初のステップST0に戻る。
したがって、入口水温Tinが入口側停止温度Tisを超えた場合または出口水温Toutが出口側停止温度Tosを超えた場合の少なくともいずれか一方を検出した時にヒートポンプ式熱源機2の冷凍サイクル(圧縮機)が停止される。
入口水温Tinが入口側停止温度Tisを超えず、かつ出口水温Toutが出口側停止温度Tosを超ていない場合、すなわち、ステップST5のNoの場合には、利用側機器4に供給する水の温度が低下しているため、加熱が必要と判断され、ヒートポンプ式熱源機2の冷凍サイクルを運転する。 すなわち、圧縮機24、ファンモータ30を運転させる(ステップST6〜8)。
具体的には、圧縮機24を運転するインバータ装置23の出力周波数fをステップST6、7で決定して、決定された周波数出力fをインバータ装置23から圧縮機24に対して出力させるとともにファンモータ30が所定の回転数となるように運転する。 まず、ステップST6では、温度差ΔTを操作器22により設定された目標温度Tsから出口水温Toutを減算することで算出する。 続いてステップST7にてこの温度差ΔTとその時間変化割合に基づきインバータ装置23の出力周波数fを算出する。この出力周波数fの算出は、例えばPI制御等により、温度差ΔTに比例積分して出力周波数fを決定する。 そして、算出された出力周波数fとなるように次のステップST8でインバータ装置23を制御する。
この結果、目標温度Tsと出口水温Toutとの差ΔTが大きければ出力周波数fが大きくなって圧縮機24の回転数が増加し、ヒートポンプ式熱源機2の加熱能力を増大させ、差ΔTが小さければ出力周波数fが小さくなって圧縮機24の回転数が低下し、ヒートポンプ式熱源機2の加熱能力を減少させる。このため、利用側機器4の熱負荷に応じた加熱運転が実施できる。
ステップST8に続き、除霜運転の要否の判定が行われる。まず、冷媒温度Teと空気温度Toとの差(To−Te)及びその時間変化が算出される(ステップST9)。算出されたデータが、予め定められた除霜必要条件に合致するか否かが判定される(ステップST10)。ここで、除霜が必要と判断されると冷凍サイクルの除霜運転が実行される(ステップST11)。除霜運転中は除霜運転が完了したか否かが判断され(ステップST12)、完了するまで(ステップST12のNO)除霜運転が継続され、完了すれば(ステップST12のYES)、再びステップST0に戻り、加熱運転に復帰する。なお、除霜完了の判断は、例えば、除霜運転の時間(7分間)や冷媒温度Teの温度上昇等が用いられる。
一方、ステップST10において除霜が不要と判断された場合(ステップST10のNo)は、ステップST0に戻り、再び各ステップを繰り返す。
ここで、図2に戻り、冷凍サイクルの動作を説明する。ここで、水配管5中の水を流通させるためのポンプ3は、常に運転している。
加熱運転中は、図2に示す冷凍サイクルの配管の横に記載された実線矢印の方向に冷媒が流れる。 まず圧縮機24が運転されると、圧縮され高温・高圧となった冷媒は、四方弁25を通過して水―冷媒熱交換器26へと流入する。水―冷媒熱交換器26は、凝縮器として機能し、冷媒の熱を水配管5中を流れる水に供給し、水を加熱し、冷媒自身は凝縮して液冷媒となる。この液冷媒は、膨張弁27を通過する際に膨張して低圧・低温となり、蒸発器として機能する熱源側熱交換器28へと流入する。熱源側熱交換器28内で、冷媒は、プロペラファン29によって送風される空気と熱交換し、空気中の熱を奪い、ガス冷媒へと蒸発し、四方弁25を通って圧縮機24へと戻り、これを繰り返す。
一方、図1に示されるように水配管5中を流れる水は、利用側機器4で低温となり、水配管5を通り水―冷媒熱交換器26へと流入する。水―冷媒熱交換器26は、凝縮器として機能するため、水配管5から水―冷媒熱交換器26へと流入した水は水―冷媒熱交換器26内で高温の冷媒と熱交換し、加熱されて高温となる。その後、水―冷媒熱交換器26の出口から流出し、水配管5を通じてポンプ3を経由して利用側機器4に流れる。利用側機器4では、高温となった水を用いて、暖房または加温を行う。その後、利用側機器4で放熱し、温度が低下した水は再びヒートポンプ式熱源機2の水―冷媒熱交換器26へと流入する。
本実施の形態では、使用者または設置(業)者が、ヒートポンプ式熱源機2の操作器22を操作して温度差Txを設定することで、この温度差Txの設定温度によって、主に入口水温上昇によってヒートポンプ式熱源機2の加熱運転を停止するか、出口水温上昇によってヒートポンプ式熱源機2の加熱運転を停止するかを選択することができる。このため、同じヒートポンプ式熱源機2でありながら温度差Tx設定によって、主として入口水温による加熱運転の停止と、出口水温による加熱運転の停止を選択することができ、ヒートポンプ式熱源機2の汎用性を高めることができる。
さらに、入口温度センサ32または出口温度センサ31のいずれかに不具合が生じ、正確な温度検出ができなくなった場合でも、最終的に正常な側のセンサの検出温度によって、ヒートポンプ式熱源機2の運転を停止させることができ、機器の信頼性や安全性を高めることができる。
なお、本実施の形態においては、インバータ装置23の出力周波数を決定するための設定温度として操作器22の第1アップ/ダウン操作ボタン22aによって設定された設定温度Tsをそのまま用いるようにしている。 しかしながら、操作器22における設定温度Tsを利用側機器4における水温の目標値とした場合、利用側機器4では、温水が放熱され、温度が低下するため、利用側機器4における水温の平均値を目標値としなければならなくなることもある。このような状況に対処するため、第1アップ/ダウン操作ボタン22aによって設定された設定温度Tsをそのまま水―冷媒熱交換器26の出口水温Toutの目標値に設定するのではなく、出口水温の制御目標値としては、設定温度Tsに若干の補正値α(>0)を加え、Ts=Ts+αとすれば良い。 なお、この場合には、出口側停止温度Tos及び入口側停止温度Tisの算出において用いられる設定温度Tsにも、この新たな設定温度Ts=Ts+αが使用される。
また、すでに説明したとおり、操作者や設置者によって設定される温度差Txに、極端に大きい値や小さい値を設定することはヒートポンプ式熱源機2の運転制御上、好ましくない。 このため、操作器22の第2アップ/ダウン操作ボタン22bの操作によって設定可能な温度差Txを、予め、ヒートポンプ式熱源機2による温度上昇値Bに所定値だけ加算及び減産した値の範囲内に制限しても良い。
本発明は、上記実施形態に限定されない。さらに、本発明の実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成できる。例えば、本発明の実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…加温システム、2…ヒートポンプ式熱源機、3…ポンプ、4…利用側機器(負荷)、5…水配管、22…操作器、21…制御器、23…インバータ装置、24…圧縮機、26…水―冷媒熱交換器、28…熱源側熱交換器、29…プロペラファン、30…ファンモータ、31…出口温度センサ、32…入口温度センサ

Claims (1)

  1. 熱媒体配管によって利用側機器と冷凍サイクル中の媒体−冷媒熱交換器が接続されたヒートポンプ式熱源機において、
    前記媒体−冷媒熱交換器の入口側の媒体温度を検出する入口温度センサと、
    前記媒体−冷媒熱交換器の出口側の媒体温度を検出する出口温度センサと、
    入口側停止温度出口側停止温度との温度差を設定する停止温度設定手段と、
    前記入口媒体温度が前記入口側停止温度を超えた場合または前記出口媒体温度が前記出口側停止温度を超えた場合の少なくともいずれか一方が生じた時に前記冷凍サイクルの運転を停止する運転停止制御手段を備えたことを特徴とするヒートポンプ式熱源機。
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