以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
以下に示す各実施形態では、ユーザにサービスを提供する各事業者がそれぞれ別々の種別のユーザ情報(ユーザの属性情報)を保持し、本発明による条件マッチングシステムが、条件マッチングの連係によってユーザを特定し、そのユーザの端末に広告を配信する場合を例にして説明する。ここで、条件マッチングとは、ユーザ情報が定められた条件に合致しているユーザの識別情報を特定することである。また、条件マッチングの「連係」とは、ユーザ情報が種別毎に複数の装置に分散して記憶されている場合に、定められた全ての条件に合致するユーザを順次、絞り込んでいくことにより、全ての条件に合致するユーザを特定することを意味する。また、条件に合致しているか否かの判定は、ユーザ情報と条件との完全一致に限定しなくてもよい。例えば、大文字と小文字とを区別しない等の曖昧マッチングで、条件の合致を判定してもよい。さらに、条件に合致しないユーザを特定の割合(例えば、2割)だけ含むようにして、条件に合致するユーザの判定結果を導出してもよい。このように、条件に合致するユーザの中に、条件に合致しないユーザを特定の割合で含ませることによって、新たなユーザ層に対するマーケティング等を実施できる。
実施形態1.
図1は、本発明の第1の実施形態の条件マッチングシステムの例を示すブロック図である。第1の実施形態の条件マッチングシステムは、条件マッチング連係依頼装置1と、複数の条件マッチング装置2a〜2cと、条件マッチング連係装置3とを備える。図1では、3台の条件マッチング装置2a〜2cを図示しているが、条件マッチング装置は複数存在していればよく、3台に限定されない。
条件マッチング連係依頼装置1と、複数の条件マッチング装置2a〜2cと、条件マッチング連係装置3とは、インターネット5を介して接続される。以下、これらの装置1,2a,2b,2c,3を接続させる通信ネットワークがインターネット5である場合を例にして説明するが、通信ネットワークはインターネット5に限定されず、例えば、NGN(Next Generation Network )やISDN(Integrated Services Digital Network)等であってもよい。
また、条件マッチング連係装置3は、無線ネットワーク6を介してユーザ端末4に接続されている。以下、条件マッチング連係装置3とユーザ端末4とを接続させる通信ネットワークが無線ネットワーク6である場合を例にして説明するが、上記の場合と同様に、通信ネットワークは無線ネットワーク6に限定されず、NGNやISDN等であってもよい。
条件マッチング装置2a,2b,2cは、それぞれユーザ端末4の使用者であるユーザに対してサービスを提供する事業者によって管理される。条件マッチング装置2a,2b,2cを管理する事業者は、それぞれ異なっていてよい。また、条件マッチング装置2a,2b,2cが提供するサービスの内容も異なっていてよい。ここでは、条件マッチング装置2a,2b,2cが、提供するサービスの内容に応じて、サービス提供の際に用いるユーザ情報(すなわち、ユーザの属性を示す情報)を予めユーザから収集し、記憶している場合を例にして説明する。条件マッチング装置2a,2b,2cは、それぞれシングルサインオンの利用要求を行ったユーザにサービスを提供する。シングルサインオンの利用要求とは、ユーザがシングルサインオンにより条件マッチング装置のサービスを要求することである。
また、条件マッチング装置2a,2b,2cは、上記のユーザ情報と、条件マッチング連係依頼装置1に指定された条件とを比較して、その条件に合致するユーザを特定する。条件マッチング連係依頼装置1は、例えば、条件に合致するユーザに情報配信等を行う事業者によって管理される。以下、条件マッチング連係依頼装置1を管理する事業者を条件指定者と記し、条件マッチング装置2a,2b,2cを管理する事業者と区別する。
条件マッチング連係装置3は、条件マッチング装置に条件に合致するユーザを特定させ、その結果を別の条件マッチング装置に渡して、別の条件に合致するユーザを特定させる処理を繰り返す。条件マッチング連係装置3は、この繰り返しによって、条件マッチング連係依頼装置1が指定した全ての条件に合致するユーザを絞り込む。そして、条件マッチング連係装置3は、絞り込んだユーザの端末に対し情報配信等の処理を行う。絞り込んだユーザの端末に対して行う処理として、ここでは、情報配信を例示したが、他の処理を行ってもよい。ここでは、条件マッチング連係装置3が広告配信を行う場合を例にして説明する。
本発明の条件マッチングシステムは、上記のような動作を行うので、該当者特定システムと称することもできる。また、条件マッチング連係装置3は、該当者特定処理連係装置と称することもできる。また、コンピュータを条件マッチング連係装置3として動作させるための条件マッチング連係プログラムは、該当者特定処理連係プログラムと称することもできる。
次に、本発明の実施形態で用いるユーザID(ユーザ識別情報)の種類について説明する。
条件マッチング連係装置3がシングルサインオンの利用要求を受け付けるときにユーザを識別するためのユーザIDを、「シングルサインオンID」と記す。ユーザ端末4は、シングルサインオンの利用要求を送信する際に、ユーザ識別情報として、シングルサインオンIDを送信する。
また、条件マッチング装置2a,2b,2cが、それぞれシングルサインオンの利用要求を行ったユーザにサービスを提供するためにユーザを識別するユーザIDをアカウントIDと記す。
また、条件マッチング連係装置3が、条件マッチング装置に条件に合致するユーザを特定させ、その結果を別の条件マッチング装置に渡して、別の条件に合致するユーザを特定させる処理を繰り返す際に(すなわち、条件マッチングの連係を行う際に)、ユーザの指定に用いるユーザIDを仮ユーザIDと記す。例えば、条件マッチング連係装置3が条件マッチング装置2aに対してユーザを指定して、そのユーザの中から条件に合致するユーザと特定させる場合には、条件マッチング装置2aに仮ユーザIDを送信することによってユーザの指定を行う。また、条件マッチング装置2aが、条件マッチングの結果、特定したユーザを条件マッチング連係装置3に通知する場合にも、仮ユーザIDを送信することによって通知を行う。
以下の説明では、この3種類のユーザIDを用いる場合を例にして説明する。ただし、後述するように、本発明の条件マッチングシステムは、この3種類のユーザIDのうちの一部を用いる構成であってもよい。
条件マッチング連係装置3は、ユーザが条件マッチング装置を指定してシングルサインオンの利用要求を行ったときに、その条件マッチング装置との間でユーザ指定に用いるための仮ユーザIDを予め保持している。具体的には、条件マッチング連係装置3の仮ユーザID供給部33は、ユーザと条件マッチング装置との組み合わせ毎(例えば、シングルサインオンIDと条件マッチング装置のネットワークアドレスの組み合わせ毎)に、ユーザの仮ユーザIDを予め保持している。なお、個々の仮ユーザIDは、予め定めておけばよい。個々の仮ユーザIDを定める態様は特に限定されない。条件マッチング連係装置3は、ユーザが条件マッチング装置を指定してシングルサインオンの利用要求を行ったときに、そのユーザとその条件マッチング装置との組み合わせに対応する仮ユーザIDを、予め定められた仮ユーザID群から特定し、特定した仮ユーザIDをその条件マッチング装置に送信する。なお、この仮ユーザIDの送信のことを「払い出し」と称してもよい。また、この仮ユーザIDの送信のことを、シングルサインオンIDとアカウントIDとの「ID連携(ID Federation)」と称する場合がある。ユーザが未だシングルサインオンの利用要求時に指定していない条件マッチング装置に対しては、条件マッチング連係装置3は、そのユーザと条件マッチング装置との組み合わせによって特定される仮ユーザIDを送信しない。仮ユーザIDが対応する条件マッチング装置に未だ送信されていない状態のことを、未発行と称する。
なお、ユーザが同一であっても、条件マッチング装置2a,2b,2c毎に仮ユーザIDを異ならせることが、条件マッチング装置の運用事業者間でのユーザ情報の名寄せを防止できる点で(すなわち、ユーザのプライバシー保護の点で)好ましい。ただし、各条件マッチング装置2a,2b,2cに対して共通の仮ユーザIDを定めていてもよい。以下の説明では、一人のユーザに関して、条件マッチング装置2a,2b,2c毎に異なる仮ユーザIDを定めておく場合を例にして説明する。
条件マッチング装置2a,2b,2cは、それぞれユーザ情報記憶部21と、仮ユーザID記憶部22と、条件マッチング実行部23とを備える。ただし、図1では、条件マッチング装置2b,2cの構成要素となるユーザ情報記憶部21、仮ユーザID記憶部22、条件マッチング実行部23の図示を省略している。
ユーザ情報記憶部21は、アカウントIDと、ユーザ情報とを対応付けて記憶する。ユーザ情報記憶部21がユーザ情報として記憶するユーザの属性の種別は、条件マッチング装置がシングルサインオンの利用要求を行ったユーザに対して提供するサービスの種類に応じて、予め定められている。また、本実施形態では、各条件マッチング装置2a,2b,2cのユーザ情報記憶部21がそれぞれ一種類ずつユーザ情報を記憶する場合を例にして説明する。ここでは、条件マッチング装置2aのユーザ情報記憶部21がユーザ情報としてユーザの趣味の情報を記憶する場合を例にする。また、条件マッチング装置2bのユーザ情報記憶部21がユーザ情報としてユーザの年代の情報を記憶する場合を例にする。また、条件マッチング装置2cのユーザ情報記憶部21がユーザ情報としてユーザの性別の情報を記憶する場合を例にする。
図2は、条件マッチング装置2a,2b,2cのユーザ情報記憶部21が記憶する情報の例を示す説明図である。図2(a)は、条件マッチング装置2aのユーザ情報記憶部21が記憶する情報の例を示す。図2(a)に示すように、条件マッチング装置2aのユーザ情報記憶部21は、条件マッチング装置2aのサービスを受けるユーザのアカウントIDと、そのユーザの趣味の情報とを対応付けて記憶する。
図2(b)は、条件マッチング装置2bのユーザ情報記憶部21が記憶する情報の例を示す。図2(b)に示すように、条件マッチング装置2bのユーザ情報記憶部21は、条件マッチング装置2bのサービスを受けるユーザのアカウントIDと、そのユーザの年代の情報とを対応付けて記憶する。
図2(c)は、条件マッチング装置2cのユーザ情報記憶部21が記憶する情報の例を示す。図2(c)に示すように、条件マッチング装置2cのユーザ情報記憶部21は、条件マッチング装置2cのサービスを受けるユーザのアカウントIDと、そのユーザの性別の情報とを対応付けて記憶する。
なお、各条件マッチング装置2a,2b,2cにおいて、ユーザ情報記憶部21にアカウントIDおよびユーザ情報を対応付けて記憶させる動作の態様は、特に限定されない。ユーザ情報記憶部21は、予めアカウントIDおよびユーザ情報を記憶していればよい。
仮ユーザID記憶部22は、条件マッチング連係装置3から受信したアカウントIDおよび仮ユーザIDを対応付けて記憶する。
既に説明したように、条件マッチング連係装置3は、ユーザが条件マッチング装置を指定してシングルサインオンの利用要求を行ったときに、そのユーザとその条件マッチング装置との組み合わせから特定される仮ユーザIDを、その条件マッチング装置に送信する。このとき、条件マッチング連係装置3は、その条件マッチング装置で用いられるそのユーザのアカウントIDも、仮ユーザIDとともにその条件マッチング装置(すなわち、ユーザに指定された条件マッチング装置)に送信する。その条件マッチング装置の仮ユーザID記憶部22は、条件マッチング連係装置3からそのアカウントIDおよび仮ユーザIDを受信すると、そのアカウントIDおよび仮ユーザIDを対応付けて記憶する。
図3は、条件マッチング装置2a,2b,2cの仮ユーザID記憶部22が記憶する情報の例を示す説明図である。図3(a)は、条件マッチング装置2aの仮ユーザID記憶部22が記憶するアカウントIDおよび仮ユーザIDの例を示す。図3(b)は、条件マッチング装置2bの仮ユーザID記憶部22が記憶するアカウントIDおよび仮ユーザIDの例を示す。図3(c)は、条件マッチング装置2aの仮ユーザID記憶部22が記憶するアカウントIDおよび仮ユーザIDの例を示す。
仮ユーザID記憶部22は、例えば、SAMLが適用されるのであれば“SAML SP(Service Provider)”に相当する。
条件マッチング実行部23は、条件マッチング連係依頼装置1に指定された条件と、ユーザ情報とを比較して、条件に合致するユーザを特定する。具体的には、条件マッチング実行部23は、条件マッチング連係依頼装置1から、ユーザを特定するための条件と、その条件を指定するID(条件連係IDと記す。)とを予め受信し、記憶する。そして、条件マッチング実行部23は、条件マッチング連係装置3から条件連係IDおよび仮ユーザIDのリストを受信すると、仮ユーザIDが示す各ユーザのユーザ情報と、その条件連係IDが示す条件とを比較する。条件マッチング実行部23は、仮ユーザIDが示す各ユーザのうち、ユーザ情報が条件に合致しているユーザの仮ユーザIDを条件マッチング連係装置3に返す。
図4は、条件マッチング装置2a,2b,2cの条件マッチング実行部23が記憶する情報の例を示す説明図である。図4(a)は、条件マッチング装置2aの条件マッチング実行部23が条件マッチング連係依頼装置1から受信して記憶した情報の例を示す。この場合、条件マッチング装置2aの条件マッチング実行部23は、条件マッチング連係装置3から条件連係IDとして“123”を指定されると、指定されたユーザの中から「趣味がスポーツである」という条件に合致するユーザを特定する。
図4(b)は、条件マッチング装置2bの条件マッチング実行部23が条件マッチング連係依頼装置1から受信して記憶した情報の例を示す。この場合、条件マッチング装置2bの条件マッチング実行部23は、条件マッチング連係装置3から条件連係IDとして“123”を指定されると、指定されたユーザの中から「年代が30代である」という条件に合致するユーザを特定する。
図4(c)は、条件マッチング装置2cの条件マッチング実行部23が条件マッチング連係依頼装置1から受信して記憶した情報の例を示す。この場合、条件マッチング装置2cの条件マッチング実行部23は、条件マッチング連係装置3から条件連係IDとして“123”を指定されると、指定されたユーザの中から「性別が女性である」という条件に合致するユーザを特定する。
また、図1では図示を省略しているが、各条件マッチング装置2a,2b,2cは、シングルサインオンの利用要求を行ったユーザにサービスを提供するサービス提供部を備える。サービス提供部が、サービスとしてユーザ端末4に対して行う処理の種類は特に限定されない。
条件マッチング装置2a,2b,2cには、ユーザ端末4がシングルサインオンの利用要求時に条件マッチング装置を指定するためのネットワークアドレスと、条件マッチング連係依頼装置1や条件マッチング連係装置3が、条件に合致するユーザの特定を行わせる条件マッチング装置を指定するためのネットワークアドレスとが定められている。前者のネットワークアドレスは、サービス提供部(図示略)にアクセスするためのネットワークアドレスであり、後者のネットワークアドレスは条件マッチング実行部23にアクセスするためのネットワークアドレスである。
なお、本実施形態では、条件マッチング装置2aの条件マッチング実行部23にアクセスするためのネットワークアドレスは、“http://matching-a.com ”であるとする。また、条件マッチング装置2bの条件マッチング実行部23にアクセスするためのネットワークアドレスは、“http://matching-b.com ”であるとする。また、条件マッチング装置2cの条件マッチング実行部23にアクセスするためのネットワークアドレスは、“http://matching-c.com ”であるとする。
ユーザ情報記憶部21、仮ユーザID記憶部22、条件マッチング実行部23、およびサービス提供部(図示略)を備える条件マッチング装置は、例えば、プログラムに従って動作するコンピュータによって実現される。また、ユーザ情報記憶部21、仮ユーザID記憶部22、条件マッチング実行部23、およびサービス提供部(図示略)は、同一のハードウェアで実現されていてもよく、あるいは、別々のハードウェアや別々の装置で実現されていてもよい。
条件マッチング連係依頼装置1は、例えば、条件指定者の操作に従い、条件指定者の所望の条件に対応するユーザ情報を記憶している条件マッチング装置に対して、条件連係IDと、ユーザ情報が満たしているべき条件とを送信する。このとき、条件マッチング連係依頼装置1は、条件指定者の操作に従い、条件指定者がユーザ情報の種別毎に定めた複数の条件に対して、共通の条件連係IDを割り当てる。そして、条件マッチング連係依頼装置1は、条件連係IDおよびユーザ情報の種別に応じて定められた条件を、その種別のユーザ情報を記憶する条件マッチング記憶部に送信する。従って、各条件マッチング装置に対して送信する条件連係IDは共通であるが、各条件マッチング装置に対して送信する条件は、それぞれ異なる。この結果、各条件マッチング装置2a,2b,2cの条件マッチング実行部23は、図4に例示するように、各条件マッチング装置で共通の条件連係ID(“123”)と、条件マッチング装置毎に定められた条件とを対応付けて記憶する。本実施形態では、条件マッチング連係依頼装置1が条件マッチング装置2a,2b,2cそれぞれに対して条件連係IDおよび条件を送信する場合を例にして説明する。
なお、条件指定者は、各事業者の条件マッチング装置2a,2b,2cが記憶しているユーザ情報の種別を事前に知っているものとする。例えば、条件指定者は、WebサービスのディレクトリサービスであるUDDI(Universal Description, Discovery and Integration)等のサービスを用いて、所望の種別のユーザ情報を保持している事業者の条件マッチング装置を発見してもよい。
また、条件マッチング連係依頼装置1は、各条件マッチング装置2a,2b,2cに条件連係IDおよび条件を送信した後、条件マッチング連係装置3に、条件連係ID等を通知して、条件マッチングの連係を行わせる。そして、本実施形態では、条件マッチング連係依頼装置1は、条件マッチングの連係によって特定したユーザのユーザ端末に広告を配信する処理を、条件マッチング連係装置3に要求する。
条件マッチング連係装置3は、条件マッチング連係部31と、仮ユーザID選定部32と、仮ユーザID供給部33と、処理実行部34とを備える。条件マッチング連係装置3は、例えば、通信業者によって管理される。以下、条件マッチング連係装置3が通信業者によって管理される場合を例にして説明するが、条件マッチング連係装置3は、通信業者以外の者によって管理されてもよい。例えば、条件マッチング連係装置3は、インターネットサービスプロバイダや、Webページの検索サービス等を提供するサービス事業者によって管理されてもよい。
条件マッチング連係部31は、条件マッチングの連係を行う。すなわち、条件マッチング連係部31は、条件マッチング装置に条件に合致するユーザを特定させ、その結果を別の条件マッチング装置に渡して、別の条件に合致するユーザを特定させる処理を繰り返すことによって、条件マッチング連係依頼装置1が指定した全ての条件を満たすユーザを特定する。
仮ユーザID選定部32は、条件マッチング装置に絞り込みを行わせる対象となるユーザの仮ユーザIDを、仮ユーザID供給部33が保持する仮ユーザIDの払い出し状況に関する情報から抽出(選定)する。具体的には、条件マッチング装置に絞り込みを行わせる対象となるユーザの仮ユーザIDを仮ユーザID供給部33に対して要求し、仮ユーザID供給部33からその仮ユーザIDのリストを受け取る。仮ユーザID供給部33が保持する仮ユーザIDの払い出し状況に関する情報とは、図5に例示する情報である。
また、仮ユーザID選定部32は、ユーザ(仮ユーザID)の選定の際に、条件マッチング連係依頼装置1が指定した個々の条件に関するユーザ情報を記憶している全ての条件マッチング装置に対して仮ユーザIDが送信済みとなっているユーザを仮ユーザID供給部33に特定させる。第1の実施形態では、そのユーザのリストが、絞り込み対象のユーザリストの初期状態であり、そのユーザのリストから順次、ユーザが絞り込まれることになる。
仮ユーザID供給部33は、ユーザ端末4から条件マッチング装置を指定されるとともに、シングルサインオンの利用要求を受信すると、その条件マッチング装置との間で、そのユーザ端末4の所有者であるユーザを指定する際に用いる仮ユーザIDを特定する。すなわち、仮ユーザID供給部33は、そのユーザと指定された条件マッチング装置との組から定まる仮ユーザIDを特定する。また、ユーザ端末4は、シングルサインオンの利用要求時に、指定した条件マッチング装置でのアカウントIDも条件マッチング連係装置3に送信する。仮ユーザID供給部33は、そのアカウントIDと、特定した仮ユーザIDとを、指定された条件マッチング装置に送信する。このアカウントIDおよび仮ユーザIDは、図3に示すように、仮ユーザID記憶部22に記憶される。
また、仮ユーザID供給部33は、条件マッチング装置に送信した仮ユーザIDを、そのユーザのシングルサインオンIDおよびその仮ユーザIDに対応する条件マッチング装置のネットワークアドレス(条件マッチング実行部23にアクセスするためのネットワークアドレス)とともに記憶する。このようにして、仮ユーザID供給部33は、仮ユーザIDの払い出し状況に関する情報を記憶する。図5は、仮ユーザIDの払い出し状況に関する情報の例を示す説明図である。仮ユーザID供給部33は、図5に例示するように、シングルサインオンIDおよび条件マッチング装置のネットワークアドレスとの組み合わせに対応させて、払い出し済みの仮ユーザIDを格納するデータベースを保持する。初期状態では、仮ユーザIDの代わりに「未発行」という情報が格納されている。「未発行」とは、仮ユーザIDがまだ条件マッチング装置に送信されていないことを意味する。そして、ユーザ端末4がシングルサインオンID、条件マッチング装置を指定する情報、およびその条件マッチング装置におけるアカウントID等を送信することによってシングルサインオンの利用要求を行ったときに、仮ユーザID供給部33は、そのシングルサインオンIDおよびその条件マッチング装置のネットワークアドレスに対応する仮ユーザIDを特定し、仮ユーザIDとアカウントIDとの組を、その条件マッチング装置に送信する。また、図5に例示するデータベースに、その仮ユーザIDを格納する。
仮ユーザID供給部33は、シングルサインオンのシステムにおけるIDプロバイダに相当する。また、SAMLが適用されるのであれば、“SAML IDP(ID Provider )”に相当する。また、標準化団体であるThe OpenID Foundation で策定されたOpenIDが適用されるのであれば、“OpenID Provider ”に相当する。
処理実行部34は、指定された全ての条件に合致するユーザのユーザ端末4に対して、条件マッチング連係依頼装置1が定めた処理を実行する。本実施形態では、処理実行部34は、条件に合致するユーザのユーザ端末4に対して、広告を配信する処理を実行する。広告の配信態様は、特に限定されない。例えば、処理実行部34は、インターネットメールやショートメッセージサービスを利用して、広告を配信してもよい。
処理実行部34は、例えば、通信業者が管理する各ユーザ端末のメールアドレスとシングルサインオンIDとを対応付けて記憶する。そして、条件マッチング連係部31にシングルサインオンIDを指定されると、そのシングルサインオンIDに対応するユーザ端末のメールアドレスを宛先として広告を配信すればよい。
条件マッチング連係部31、仮ユーザID選定部32、仮ユーザID供給部33および処理実行部34は、例えば、条件マッチング連係プログラムに従って動作するコンピュータのCPUによって実現される。この場合、例えば、コンピュータのプログラム記憶装置(図示略)が条件マッチング連係プログラムを記憶し、CPUがそのプログラムを読み込み、そのプログラムに従って条件マッチング連係部31、仮ユーザID選定部32、仮ユーザID供給部33および処理実行部34として動作する。また、条件マッチング連係部31、仮ユーザID選定部32、仮ユーザID供給部33および処理実行部34がそれぞれ別のハードウェアや別々の装置で実現されていてもよい。
ユーザ端末4は、シングルサインオンを利用できるとともに、処理実行部34が送信する情報(本実施形態では広告)を受信することができる端末であればよい。広告の受信態様は、特に限定されず、インターネットメールやショートメッセージサービスによって広告を受信してもよい。
また、本発明の各実施形態におけるシングルサインオンの態様は、公知のシングルサインオンと同様でよい。
次に、動作について説明する。
図6は、ユーザ端末4がシングルサインオンの利用要求を行う場合の動作の例を示す説明図である。まず、ユーザ端末4は、ユーザの操作に従って、シングルサインオンの利用要求を条件マッチング連係装置3の仮ユーザID供給部33に対して行う(ステップS10)。具体的には、ユーザ端末4は、そのユーザのシングルサインオンIDと、そのユーザがサービスを要求する条件マッチング装置のネットワークアドレスと、その条件マッチング装置におけるユーザのアカウントIDとを、仮ユーザID供給部33に送信する。本例では、シングルサインオンIDとして“USER-001”を送信し、条件マッチング装置2aのネットワークアドレスとして“http://userid-store-a.com”を送信し、条件マッチング装置2aにおけるアカウントIDとして“hina”を送信するものとする。“http://userid-store-a.com”は、シングルサインオン利用要求時に条件マッチング装置2aを指定するためのネットワークアドレスとして、“http://matching-a.com ”とは別に定められているアドレスである。
なお、シングルサインオン利用要求時に条件マッチング装置を指定するためのネットワークアドレスと、条件マッチング実行部23にアクセスするためのネットワークアドレスとが同じであってもよい。その場合、ステップS10において、ユーザ端末4は、“http://matching-a.com ”を送信することで、条件マッチング装置2aを指定すればよい。
仮ユーザID供給部33は、ユーザ端末4からシングルサインオンID、条件マッチング装置のネットワークアドレス、および、その条件マッチング装置でのアカウントIDを受信すると、そのシングルサインオンIDおよびその条件マッチング装置の組み合わせに対応する仮ユーザIDを特定する。そして、仮ユーザID供給部33は、その仮ユーザIDと、ユーザ端末4から受信したアカウントIDとを、ユーザ端末4に指定された条件マッチング装置の仮ユーザID記憶部22に送信する(ステップS11)。仮ユーザIDおよびアカウントIDを受信した仮ユーザID記憶部22は、その仮ユーザIDおよびアカウントIDを記憶する。
本例では、仮ユーザID供給部33は、ユーザ端末4から受信したシングルサインオンID“USER-001”と、ユーザ端末4に指定された条件マッチング装置2aのネットワークアドレス(条件マッチング実行部23にアクセスするためのアドレス)である“http://matching-a.com ”に対応する仮ユーザIDとして、“USER-A-001”を特定する。そして、仮ユーザID供給部33は、その仮ユーザID“USER-A-001”と、ステップS10で受信したアカウントID“hina”とを、条件マッチング装置2aの仮ユーザID記憶部22に送信する。そして、条件マッチング装置2aの仮ユーザID記憶部22は、“USER-A-001”および“hina”を記憶する(図3(a)参照)。
また、仮ユーザID供給部33は、特定した仮ユーザID“USER-A-001”を、シングルサインオンID“USER-001”および条件マッチング装置2aのネットワークアドレス“http://matching-a.com ”に対応付けて、条件マッチング装置2aに対して送信済みの仮ユーザIDとして、図5に例示するデータベースに格納させる。
本例では、ユーザ端末4が条件マッチング装置2aを指定する場合を例にして説明したが、他の条件マッチング装置2b,2cを指定した場合にも、同様の動作を行う。この結果、各ユーザ端末4がシングルサインオンの利用要求を行う毎に、仮ユーザIDが特定され、図5に例示するデータベースに格納されていく。
また、シングルサインオン自体は、通常のシングルサインオンと同様であり、仮ユーザID供給部33がシングルサインオンIDの認証に成功すると、条件マッチング装置2aはユーザ端末4に対するサービスを実行する。サービスの内容は特に限定されない。
図7は、条件マッチング連係依頼装置1が条件マッチング装置2a,2b,2cに、ユーザ情報が満たすべき条件を送信する動作の例を示す説明図である。ここでは、条件指定者は、「趣味がスポーツである」という条件、「年代が30代である」という条件、および「性別が女性である」という条件を全て満たすユーザに対して広告を配信すると決めているものとする。条件マッチング連係依頼装置1は、条件指定者が定めたこの3つの各条件に対して、共通の条件連係IDを割り当てる。ここでは、「趣味がスポーツである」、「年代が30代である」、「性別が女性である」という3つの条件に対して、条件連係ID“123”を割り当てたとする。
そして、条件マッチング連係依頼装置1は、趣味に関するユーザ情報を記憶する条件マッチング装置2aに対して、条件指定者が定めた趣味に関する条件(「趣味がスポーツである」という条件)と、条件連係ID“123”とを送信する(ステップS12)。条件マッチング装置2aの条件マッチング実行部23は、この条件および条件連係ID“123”を受信すると、条件および条件連係IDを対応付けて記憶する(図4(a)参照)。
同様に、条件マッチング連係依頼装置1は、年代に関するユーザ情報を記憶する条件マッチング装置2bに対して、条件指定者が定めた年代に関する条件(「年代が30代である」という条件)と、条件連係ID“123”とを送信する(ステップS13)。条件マッチング装置2bの条件マッチング実行部23は、この条件および条件連係ID“123”を受信すると、条件および条件連係IDを対応付けて記憶する(図4(b)参照)。
同様に、条件マッチング連係依頼装置1は、性別に関するユーザ情報を記憶する条件マッチング装置2cに対して、条件指定者が定めた性別に関する条件(「性別が女性である」という条件)と、条件連係ID“123”とを送信する(ステップS14)。条件マッチング装置2cの条件マッチング実行部23は、この条件および条件連係ID“123”を受信すると、条件および条件連係IDを対応付けて記憶する(図4(c)参照)。
図8ないし図11は、条件マッチング連係装置が条件マッチングの連係を行う際の処理経過の例を示す説明図である。まず、条件マッチング連係依頼装置1は、広告の配信対象のユーザが満たすべき各条件に対して割り当てた条件連係IDと、それらの条件に応じたユーザの特定を行う条件マッチング装置(より具体的には条件マッチング実行部23)のネットワークアドレスのリストと、各条件を満たすユーザのユーザ端末4に対して配信する広告(広告情報)とを、条件マッチング連係装置3に送信する(ステップS15)。条件マッチング連係依頼装置1は、これらの情報を送信することによって、条件マッチング連係装置3に対して、条件マッチングの連係を要求する。
本例では、条件マッチング連係依頼装置1は、条件連係IDとして“123”を送信し、各条件に応じたユーザの特定を行う条件マッチング装置のネットワークアドレスのリストとして、“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”を送信する。このネットワークアドレスのリストは、ステップS12〜S14(図7参照)で、条件の送信先とした条件マッチング装置2a〜2cのネットワークアドレスのリストである。
条件マッチング連係装置3の条件マッチング連係部31は、ステップS15で条件マッチング連係依頼装置1から受信した各情報(広告情報、条件連係ID、ネットワークアドレスのリスト)を記憶する。
次に、条件マッチング連係装置3において、条件マッチング連係部31は、ステップS15で受信したネットワークアドレスのリストと、そのネットワークアドレスのうち最初に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置のネットワークアドレスとを通知することによって、仮ユーザID選定部32に対して仮ユーザIDの選定を要求する(ステップS16)。条件マッチング連係部31は、最初に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置のネットワークアドレスを、ネットワークアドレスのリストの中から任意に選択すればよい。本例では、条件マッチング連係部31は、ネットワークアドレスのリストとして、“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”を指定する。また、最初に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置のネットワークアドレスとして、条件マッチング装置2aの“http://matching-a.com ”を指定するものとして説明する。
仮ユーザIDの選定要求(ステップS16)を受けた仮ユーザID選定部32は、仮ユーザID供給部33に対して、ネットワークアドレスのリスト“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”が示す全ての条件マッチング装置2a,2b,2cに対して仮ユーザIDが送信済みとなっている各ユーザの仮ユーザIDであり、かつ、最初に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置2aのネットワークアドレス“http://matching-a.com ”に対応する仮ユーザIDのリストを要求する(ステップS17)。仮ユーザID選定部32は、例えば、そのような仮ユーザIDのリストを要求するSQLを仮ユーザID供給部33に発行すればよい。
仮ユーザID供給部33は、仮ユーザID供給部33が記憶しているデータベース(図5参照)から、“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”が示す全ての条件マッチング装置2a,2b,2cに対して仮ユーザIDが送信済みとなっている各ユーザの仮ユーザIDであり、かつ、指定された条件マッチング装置2aのネットワークアドレス“http://matching-a.com ”に対応する仮ユーザIDのリストを抽出し、仮ユーザID選定部32に返す(ステップS18)。なお、図5に例示するデータベースでは、シングルサインオンIDと条件マッチング装置のネットワークアドレスとの組に対応付けて仮ユーザIDが格納されていれば、その仮ユーザIDは、その条件マッチング装置に対して送信済み(払い出し済み)となっていることを表す。また、シングルサインオンIDと条件マッチング装置のネットワークアドレスとの組に対応付けて「未発行」が格納されていれば、まだ仮ユーザIDがその条件マッチング装置に送信されていないことを表す。
図5に示す例では、“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”が示す全ての条件マッチング装置2a,2b,2cに対して仮ユーザIDが送信済みとなっているユーザは、シングルサインオンIDが“USER-001”,“USER-003”,“USER-004”,“USER-006”,“USER-007”である各ユーザである。仮ユーザID供給部33は、例えば、これらのシングルサインオンIDを判定し、そのシングルサインオンIDで特定されるユーザの“http://matching-a.com ”に対応する仮ユーザID“USER-A-001”,“USER-A-003”,“USER-A-004”,“USER-A-006”,“USER-A-007”を抽出すればよい。そして、その仮ユーザIDのリストを仮ユーザID選定部32に返せばよい。
ステップS17,S18の処理によって得た仮ユーザIDのリストが、絞り込んでいくべき対象となるユーザのリストである。“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”のうち、一部のネットワークアドレスに対応する仮ユーザIDが未発行となっているユーザに関しては、条件マッチング実行部に対して条件マッチングの指示を行えない。よって、“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”が示す全ての条件マッチング装置2a,2b,2cに対して仮ユーザIDが送信済みとなっている各ユーザの仮ユーザIDのリストを抽出することにより、条件マッチング実行部に対して条件マッチングの指示を行えないユーザを除外して絞り込みを開始することができ、条件マッチング連係装置3や、各条件マッチング装置2a,2b,2cの処理負荷を軽減することができる。また、インターネット5(図1参照)におけるネットワーク負荷も軽減することができる。
また、上記の例では、仮ユーザID選定部32がSQLを発行して仮ユーザID供給部33から仮ユーザIDのリストを得ることによって、ユーザの選定を行う場合を示した。仮ユーザID選定部32が、仮ユーザID供給部33に保持されている情報(図5参照)にアクセスして、“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”が示す全ての条件マッチング装置2a,2b,2cに対して仮ユーザIDが送信済みとなっている各ユーザの仮ユーザIDであり、かつ、“http://matching-a.com ”に対応する仮ユーザIDのリストを抽出してもよい。
仮ユーザID選定部32は、ステップS17,S18の結果得た仮ユーザIDのリストを条件マッチング連係部31に送る(ステップS19)。本例では、“USER-A-001”,“USER-A-003”,“USER-A-004”,“USER-A-006”,“USER-A-007”を条件マッチング連係部31に送る。これらは、最初に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置2aにおける仮ユーザIDである。
次に、条件マッチング連係部31は、ステップS19で得た仮ユーザIDのリストと、ステップS15で条件マッチング連係依頼装置1から受信した条件連係IDとを、最初に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置2aの条件マッチング実行部23に送信する(ステップS20)。本例では、条件マッチング連係部31は、“USER-A-001”,“USER-A-003”,“USER-A-004”,“USER-A-006”,“USER-A-007”と、条件連係ID“123”とを条件マッチング装置2aの条件マッチング実行部23に送信する。条件マッチング連係部31は、このように仮ユーザIDのリストおよび条件連係IDを送信することで、条件マッチング実行部23に、仮ユーザIDのリストを、条件連係IDで特定される条件を満たすユーザのリストになるように絞り込むことを要求する(ステップS20)。
ステップS20で仮ユーザIDのリストおよび条件連係IDを受信した条件マッチング実行部23は、条件マッチング装置2aの仮ユーザID記憶部22に対して、仮ユーザIDのリストに対応するアカウントIDのリストを要求する(ステップS21)。
仮ユーザID記憶部22は、条件マッチング実行部23からの要求に応じて、仮ユーザIDに対応するアカウントIDを抽出し、そのアカウントIDのリストを条件マッチング実行部23に返す(ステップS22)。本例では、条件マッチング装置2aの仮ユーザID記憶部22は、図3(a)に例示する情報を記憶している。仮ユーザID記憶部22は、この情報に基づいて、“USER-A-001”,“USER-A-003”,“USER-A-004”,“USER-A-006”,“USER-A-007”に対応するアカウントIDとして、“hina”,“misaki”,“ayano”,“syou”,“sakura”を抽出し、条件マッチング実行部23に返す。
続いて、条件マッチング実行部23は、条件マッチング装置2aのユーザ情報記憶部21に対して、ステップS22で取得した各アカウントIDを送り、その各アカウントIDに対応するユーザ情報を要求する(ステップS23)。
ユーザ情報記憶部21は、条件マッチング実行部23からの要求に応じて、各アカウントIDに対応するユーザ情報を抽出し、アカウントIDとユーザ情報とを対応付けて、条件マッチング実行部23に返す(ステップS24)。本例では、条件マッチング装置2aのユーザ情報記憶部21は、図2(a)に例示にするアカウントIDとユーザ情報との対応関係を記憶している。ユーザ情報記憶部21は、この情報に基づいて、“hina”のユーザ情報として「スポーツ、映画」を条件マッチング実行部23に返す。ユーザ情報記憶部21は、同様に、“misaki” のユーザ情報として「旅行」を、“ayano”のユーザ情報として「旅行、スポーツ」を、“syou”のユーザ情報として「料理、スポーツ」を、“sakura”のユーザ情報として「料理、裁縫、スポーツ」を、それぞれ条件マッチング実行部23に返す。
条件マッチング実行部23は、ステップS20で受信した条件連係ID“123”に対応する条件を、ステップS12の後、記憶している。本例では、条件マッチング実行部23は、「趣味がスポーツである」という条件を記憶している(図4(a)参照)。条件マッチング実行部23は、ステップS24で取得したユーザ情報がその条件に合致しているアカウントIDを特定する。そして、条件マッチング実行部23は、そのアカウントIDに対応する仮ユーザIDのリストを条件マッチング連係装置3の条件マッチング連係部31に返す(ステップS25)。
本例では、ユーザ情報が「趣味がスポーツである」という条件に合致しているアカウントIDは、“hina”,“ayano”,“syou”,“sakura”である。条件マッチング実行部23は、これらのアカウントIDを特定する。そして、これらのアカウントIDに対応する仮ユーザIDのリストとして、“USER-A-001”,“USER-A-004”,“USER-A-006”,“USER-A-007”を条件マッチング連係部31に返す。
この結果、仮ユーザIDのリストは、条件マッチング装置2aによって、ステップS17,S18で得られた当初のリストから、「趣味がスポーツである」という条件に合致しているユーザの仮ユーザIDリスト“USER-A-001”,“USER-A-004”,“USER-A-006”,“USER-A-007”に絞り込まれたことになる。
次に、条件マッチング連係部31は、2番目に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置(ここでは、条件マッチング装置2bとする)に、更に仮ユーザIDリストの絞り込みを行わせる。このとき、条件マッチング連係部31は、ステップS25で条件マッチング装置2aから受信した仮ユーザIDのリスト“USER-A-001”,“USER-A-004”,“USER-A-006”,“USER-A-007”と、次に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置2bのネットワークアドレス“http://matching-b.com ”とを仮ユーザID供給部33に通知することによって、“USER-A-001”,“USER-A-004”,“USER-A-006”,“USER-A-007”にそれぞれ対応する、条件マッチング装置2b(http://matching-b.com )における仮ユーザIDを要求する(ステップS26)。ステップS26での要求は、例えば、SQLによって行ってもよい。
仮ユーザID供給部33は、条件マッチング連係部31からの要求に応じて、“USER-A-001”,“USER-A-004”,“USER-A-006”,“USER-A-007”にそれぞれ対応する、条件マッチング装置2bにおける仮ユーザID“USER-B-001”,“USER-B-004”,“USER-B-006”,“USER-B-007”をデータベース(図5参照)から抽出し、条件マッチング連係部31に返す(ステップS27)。すなわち、“USER-B-001”,“USER-B-004”,“USER-B-006”,“USER-B-007”という仮ユーザIDのリストを条件マッチング連係部31に返す。
ここでは、ステップS26,S27で、条件マッチング連係部31と仮ユーザID供給部33が仮ユーザIDのリストを授受する場合を示したが、一人分の仮ユーザID毎に、ステップS26,S27の処理を繰り返してもよい。
条件マッチング連係部31は、ステップS26,S27で得た、条件マッチング装置2bに対応する仮ユーザIDリスト“USER-B-001”,“USER-B-004”,“USER-B-006”,“USER-B-007”と、ステップS15で条件マッチング連係依頼装置1から受信した条件連係IDとを条件マッチング装置2bに送信することにより、条件マッチングの実行を要求する(ステップS28)。この動作は、条件マッチング装置2aに対して仮ユーザIDリストおよび条件連係IDを送信する動作(ステップS20)と同様である。
また、仮ユーザIDリストおよび条件連係IDを受信した条件マッチング装置2bの動作も、条件マッチング装置2aの動作(ステップS21〜S25)と同様である。すなわち、条件マッチング装置2bの条件マッチング実行部23は、条件マッチング装置2bの仮ユーザID記憶部22から、仮ユーザIDのリストに対応するアカウントIDのリストを取得する。本例では、条件マッチング装置2bの仮ユーザID記憶部22は、図3(b)に示す情報を記憶している。よって、条件マッチング実行部23は、アカウントIDのリストとして、“hina”,“ayano”,“syou”,“sakura”を得る。さらに、条件マッチング実行部23は、条件マッチング装置2bのユーザ情報記憶部21から、その各アカウントIDに対応するユーザ情報を取得する。
そして、条件マッチング実行部23は、条件連係ID“123”に対応する条件(「年代が30代である」という条件)に合致するアカウントIDを特定する。本例では、“hina”,“syou”,“sakura”の年代は30代であり、“ayano”の年代は40代である(図2(b)参照)。よって、条件マッチング実行部23は、条件に合致するアカウントIDとして“hina”,“syou”,“sakura”を特定し、それらに対応する仮ユーザIDのリスト“USER-B-001”,“USER-B-006”,“USER-B-007”を、条件マッチング連係装置3の条件マッチング連係部31に返す(ステップS29)。
この結果、仮ユーザIDのリストは更に絞り込まれたことになる。次に、条件マッチング連係部31は、3番目に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置(ここでは、条件マッチング装置2cとする)に、更に仮ユーザIDリストの絞り込みを行わせる。このとき、条件マッチング連係部31は、ステップS29で取得した仮ユーザIDのリストと、次に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置2cのネットワークアドレス“http://matching-c.com ”とを仮ユーザID供給部33に通知することによって、“USER-B-001”,“USER-B-006”,“USER-B-007”にそれぞれ対応する、条件マッチング装置2c(http://matching-c.com )における仮ユーザIDを要求する(ステップS30)。
仮ユーザID供給部33は、条件マッチング連係部31からの要求に応じて、“USER-B-001”,“USER-B-006”,“USER-B-007”にそれぞれ対応する、条件マッチング装置2cにおける仮ユーザID“USER-C-001”,“USER-C-006”,“USER-C-007”をデータベース(図5参照)から抽出し、条件マッチング連係部31に返す(ステップS31)。ステップS30,S31の動作は、ステップS26,S27と同様である。
条件マッチング連係部31は、ステップS30,S31で得た、条件マッチング装置2cに対応する仮ユーザIDリスト“USER-C-001”,“USER-C-006”,“USER-C-007”と、ステップS15で条件マッチング連係依頼装置1から受信した条件連係IDとを条件マッチング装置2cに送信することにより、条件マッチングの実行を要求する(ステップS32)。この動作は、条件マッチング装置2aや条件マッチング装置2bに対して仮ユーザIDリストおよび条件連係IDを送信する動作(ステップS20,S28)と同様である。
また、仮ユーザIDリストおよび条件連係IDを受信した条件マッチング装置2cの動作も、条件マッチング装置2a,2bの動作と同様である。すなわち、条件マッチング装置2cの条件マッチング実行部23は、条件マッチング装置2cの仮ユーザID記憶部22から、仮ユーザIDのリストに対応するアカウントIDのリストを取得する。本例では、“USER-C-001”,“USER-C-006”,“USER-C-007”に対応する“hina”,“syou”,“sakura”を取得する。さらに、条件マッチング実行部23は、条件マッチング装置2cのユーザ情報記憶部21から、その各アカウントIDに対応するユーザ情報を取得する。
そして、条件マッチング実行部23は、条件連係ID“123”に対応する条件(「性別が女性である」という条件)に合致するアカウントIDを特定する。本例では、“hina”,“syou”,“sakura”のうち、女性は、“hina”および“sakura”である(図2(c)参照)。よって、条件マッチング実行部23は、条件に合致するアカウントIDとして“hina”,“sakura”を特定し、それらに対応する仮ユーザIDのリスト“USER-C-001”,“USER-C-007”を、条件マッチング連係装置3の条件マッチング連係部31に返す(ステップS33)。
条件マッチング連係部31は、ステップS15で受信したネットワークアドレスのリストが示す各条件マッチング装置2a,2b,2cに対して、それぞれ条件マッチングを要求済みであるので、次に条件マッチングを要求すべき条件マッチング実行装置はないと判定する。
この結果、条件マッチング連係部31が取得した仮ユーザIDのリスト“USER-C-001”,“USER-C-007”が、条件指定者に指定された全ての条件に合致するユーザを表している。条件マッチング連係部31は、“USER-C-001”,“USER-C-007”によって特定されるユーザのユーザ端末に対する処理(本実施形態では広告配信処理)の実行を、処理実行部34に要求する(ステップS34)。ステップS34において、条件マッチング連係部31は、仮ユーザID“USER-C-001”,“USER-C-007”と、ステップS15で受信した広告情報とを処理実行部34に通知する。
処理実行部34は、ステップS34の広告配信要求に応じて、“USER-C-001”,“USER-C-007”によって特定されるユーザのユーザ端末4に広告情報を送信する(ステップS35)。
ステップS35において、処理実行部34は、例えば、ステップS34で受信した仮ユーザID“USER-C-001”,“USER-C-007”に対応するシングルサインオンIDを仮ユーザID供給部33に要求し、仮ユーザID供給部33から“USER-001”,“USER-007”を取得する。このとき、仮ユーザID供給部33は、要求されたシングルサインオンIDをデータベース(図5参照)から抽出し、処理実行部34に返せばよい。そして、処理実行部34は、そのシングルサインオンIDが示すユーザのユーザ端末4に広告情報を送信すればよい。例えば、処理実行部34は、シングルサインオンIDに対応付けて予め記憶しているメールアドレスを宛先として、広告情報を送信すればよい。
この結果、条件指定者が指定した全ての条件に合致するユーザのユーザ端末に広告を配信することができる。
上記の実施形態では条件マッチング装置が3台である場合を例示した。4台以上の条件マッチング装置を用いる場合には、条件マッチング連係装置3は、4台目以降の条件マッチング装置に関してもステップS26〜S29や、ステップS30〜S33と同様の処理を行ってから、ステップS34以降の処理を行えばよい。
本実施形態では、仮ユーザID選定部32は、“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”が示す全ての条件マッチング装置2a,2b,2cに対して仮ユーザIDが送信済みとなっている各ユーザの仮ユーザIDのリストを仮ユーザID供給部33に抽出させる。そして、条件マッチング連係部31は、その仮ユーザIDのリストを初期状態として、各条件マッチング装置2a,2b,2cに条件マッチングを順次行わせていくことで、指定された各条件に合致するユーザを特定する。一部の条件マッチング装置に関して仮ユーザIDが送信済みとなっていないユーザに関しては、その条件マッチング装置に条件マッチングを行わせることができない。しかし、本発明では、条件マッチング連係依頼装置1に指定されたネットワークアドレスリストに含まれる全てのネットワークアドレスが示す各条件マッチング装置に対してそれぞれ仮ユーザIDが送信済みとなっているユーザの仮ユーザIDのみを仮ユーザID選定部32が仮ユーザID供給部33に抽出させるので、条件マッチングを行えないユーザをリストから除外することができる。その結果、条件マッチング連係装置3や、各条件マッチング装置2a,2b,2cの処理負荷を軽減できる。また、仮ユーザIDのリストの情報量を抑えることができるので、インターネット5におけるネットワーク負荷も軽減できる。
また、条件マッチング装置2a,2b,2cが、条件マッチング連係部31から受信した仮ユーザIDによって特定されるユーザのユーザ情報が、指定された条件に合致するか否かを判定するので、条件マッチング装置2a,2b,2cが他の装置にユーザ情報を送信する必要がない。そのため、ユーザ情報の漏洩の危険性を抑えることができる。また、ユーザ情報を送信するためにユーザ情報を暗号化する必要がなく、条件マッチングシステムにおける処理負荷を軽減することができる。
また、条件マッチング連係依頼装置1は、各条件マッチング装置2a,2b,2cに条件連係IDと、ユーザ情報が満たすべき条件とを送信し、条件マッチング連係装置3に対しては、条件連係IDを送信する。そして、条件マッチング連係装置3は、条件連係IDを指定して、各条件マッチング装置2a,2b,2cに条件マッチングを行わせる。従って、条件指定者は、条件マッチング連係装置3を管理する通信業者に、ユーザ情報が満たすべき条件を知らせることなく、所望の条件に合致するユーザのユーザ端末に広告配信処理等を実行させることができる。
また、個々のユーザに関して仮ユーザIDを予め定めておく際、条件マッチング装置2a,2b,2c毎に仮ユーザIDを異ならせることが好ましい。そのようにすることによって、条件マッチング装置2a,2b,2cと条件マッチング連係装置3との間で送受信される仮ユーザIDのリストに基づいて、ユーザが誰であるのか第三者に知られる危険性を低くすることができる。
上記の説明では、条件マッチング連係部31が、仮ユーザID選定部32によって選定された仮ユーザIDを取得した後、一つ一つの条件マッチング装置に対して順次、ユーザを絞り込ませていく場合を示した。条件マッチング連係部31は、同一の仮ユーザID群を複数の条件マッチング装置に送信して、複数の条件マッチング装置にそれぞれユーザの絞り込みを行わせてもよい。例えば、4台の条件マッチング装置A〜Dがあるとする。このとき、条件マッチング連係部31は、条件マッチング装置Aによって絞り込まれたユーザの仮ユーザIDを、条件マッチング装置B,Cに送信して、条件マッチング装置B,Cにそれぞれ仮ユーザIDの絞り込みを行わせてもよい。この場合、条件マッチング連係部31は、例えば、条件マッチング装置Bによって絞り込まれた仮ユーザIDと、条件マッチング装置Cによって絞り込まれた仮ユーザIDとの積集合を求め、その積集合に属する仮ユーザIDを条件マッチング装置Dに送信すればよい。
上記の実施形態では、条件マッチングシステムが3種類のユーザID(アカウントID、シングルサインオンIDおよび仮ユーザID)を用いる場合を例にして説明した。条件マッチング連係装置3と各条件マッチング装置2a,2b,2cとの間でユーザを指定することができるユーザID(上記の仮ユーザIDと同様の役割を果たすユーザID)を用い、各条件マッチング装置2a,2b,2cが条件マッチング連係装置3から受信したユーザIDによって特定されるユーザのうち、ユーザ情報が条件に合致するユーザを特定できる構成であれば、アカウントID、シングルサインオンIDおよび仮ユーザIDの3種類を全て用いなくてもよい。以下、第1の実施形態の変形例として、そのような例を説明する。
例えば、各条件マッチング装置2a,2b,2cは、アカウントIDを用いなくてもよい。この場合、各条件マッチング装置2a,2b,2cは、仮ユーザID供給部33から受信する仮ユーザIDによって各ユーザを識別し、また、その仮ユーザIDとユーザ情報とを対応づけて記憶しておけばよい。この構成では、各条件マッチング装置2a,2b,2cのユーザ情報記憶部21は、ユーザ情報記憶部21および仮ユーザID記憶部22の代わりに、仮ユーザIDとユーザ情報とを対応付けて記憶する記憶部(ユーザ情報・仮ユーザID記憶部と記す。)を備えればよい。また、ユーザ端末4は、ステップS10でアカウントIDを送信する必要はなく、仮ユーザID供給部11は、ステップS11で仮ユーザIDを条件マッチング装置に送信すればよい。ユーザ情報・仮ユーザID記憶部は、その仮ユーザIDを記憶する。そして、ステップS11の後、その条件マッチング装置は、その仮ユーザIDに対応付けて、そのユーザのユーザ情報をユーザ情報・仮ユーザID記憶部に記憶させればよい。仮ユーザIDに対応付けてユーザ情報をユーザ情報・仮ユーザID記憶部に記憶させる態様は、特に限定されない。この構成では、ユーザ情報・仮ユーザID記憶部が仮ユーザIDとユーザ情報とを直接対応付けて記憶するので、条件マッチング実行部23は、条件マッチング連係装置3から受信した仮ユーザIDによって特定されるユーザのユーザ情報をユーザ情報・仮ユーザID記憶部から抽出することができる。条件マッチング実行部23は、そのユーザ情報と、指定された条件とを比較すればよい。
また、例えば、条件マッチング連係装置3と各条件マッチング装置2a,2b,2cとの間でユーザを指定する際に、上記の実施形態における仮ユーザIDの代わりにシングルサインオンIDを用いてもよい。この構成例において、仮ユーザID供給部33を、便宜的にユーザID供給部33と記す。また、仮ユーザID選定部32を、便宜的にユーザID選定部32と記す。また、仮ユーザID記憶部22を便宜的に、ユーザID記憶部22と記す。ユーザID供給部33は、ステップS11において、ユーザ端末4から受信したアカウントIDとシングルサインオンIDとを条件マッチング装置に送信すればよい。そして、条件マッチング装置のユーザID記憶部22は、そのアカウントIDとシングルサインオンIDとを対応付けて記憶すればよい。また、ユーザID供給部33は、図5に例示するデータベースにおいて、各条件マッチング装置のネットワークアドレス毎に、シングルサインオンIDを条件マッチング装置に送信したか否かを記憶させておけばよい。そして、ステップS17,S18において、ユーザID選定部32は、ネットワークアドレスのリストが示す全ての条件マッチング装置に対してシングルサインオンIDが送信済みとなっている各ユーザのシングルサインオンIDを、ユーザID供給部33に対して要求し、ユーザID供給部33は、その要求に応じて、要求されたシングルサインオンIDをユーザID選定部32に返せばよい。ステップS19以降の処理においても、条件マッチングシステムは、第1の実施形態における仮ユーザIDの代わりにシングルサインオンIDを用いればよい。その他の点に関しては、第1の実施形態と同様である。この例では、シングルサインオンIDが、第1の実施形態における仮ユーザIDと同様の役割を果たす。
実施形態2.
第2の実施形態は、条件マッチング装置に仮ユーザIDを送信する仮ユーザID供給部および広告配信等の処理を実行する処理実行部が、複数のユーザID供給者の管理する装置(後述の処理実行装置)に分散して配置される構成である。すなわち、第2の実施形態では、シングルサインオンの利用要求の受け付け時にユーザに指定された条件マッチング装置に仮ユーザIDを送信し、また、条件指定者が指定した全ての条件に合致するユーザのユーザ端末に対して広告送信を行う処理実行装置が複数設けられる。そして、各処理実行装置は、それぞれ別のユーザID供給者に管理される。
ユーザID供給者は、ユーザ端末の使用者であるユーザに対してユーザIDを付与する者である。本実施形態では、ユーザID供給者が、ユーザ端末の使用者であるユーザに対してユーザIDを付与するともに、ユーザにサービスを提供する者である場合を例にして説明する。ユーザID供給者の例として、通信業者、インターネットサービスプロバイダ、Webページの検索サービス等を提供するサービス事業者等が挙げられるが、ユーザID供給者は、これらに限定されない。後述の処理実行装置14a,14bは、ユーザID供給者に管理されればよい。以下の説明では、後述の処理実行装置14a,14bが、通信業者に管理される場合を例にして説明する。
図12は、本発明の第2の実施形態の条件マッチングシステムの例を示すブロック図である。第1の実施形態と同様の構成要素については、図1と同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。第2の実施形態の条件マッチングシステムは、条件マッチング連係依頼装置1と、複数の条件マッチング装置12a〜12cと、条件マッチング連係装置13と、複数の処理実行装置14a,14bとを備える。第1の実施形態と同様に、条件マッチング装置は複数存在していればよく、3台に限定されない。また、処理実行装置の台数も、2台に限定されず、さらに、他の処理実行装置が設けられていてもよい。
条件マッチング連係依頼装置1、条件マッチング装置12a〜12c、条件マッチング連係装置13、処理実行装置14a,14bは、例えば、インターネット5等の通信ネットワークを介して接続される。
条件マッチング連係依頼装置1は、第1の実施形態と同様である。
また、処理実行装置14a,14bは、それぞれ別の通信業者に管理される。処理実行装置14aには、処理実行装置14aを管理する通信業者(通信業者Xとする)から通信サービスを受けるユーザのユーザ端末4aが、無線ネットワーク6aを介して接続される。処理実行装置14bには、処理実行装置14bを管理する通信業者(通信業者Yとする)から通信サービスを受けるユーザのユーザ端末4bが、無線ネットワーク14bを介して接続される。図12では、無線ネットワーク6a,6bを例示しているが、それぞれの処理実行装置とユーザ端末とは、他の通信ネットワークを介して接続されていてもよい。この点は、第1の実施形態と同様である。
それぞれの処理実行装置は、処理実行部81と、仮ユーザID供給部82とを備える。以下、処理実行装置14aを例にして説明するが、処理実行装置14bに関しても同様である。
処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82は、ユーザ端末4aから条件マッチング装置やアカウントIDを指定されるとともに、シングルサインオンの利用要求を受信すると、その条件マッチング装置との間で、そのユーザ端末4の所有者であるユーザを指定する際に用いる仮ユーザIDを特定する。具体的には、仮ユーザID供給部82は予め、ユーザ端末4aのユーザと条件マッチング装置との組み合わせ毎(例えば、シングルサインオンIDと条件マッチング装置のネットワークアドレスの組み合わせ毎)に、ユーザの仮ユーザIDを予め保持している。そして、仮ユーザID供給部82は、シングルサインオンの利用要求を要求したユーザと、その要求時に指定された条件マッチング装置との組み合わせに対応する仮ユーザIDを特定すればよい。
なお、個々の仮ユーザIDは、予め定めておけばよい。個々の仮ユーザIDを定める態様は特に限定されない。ただし、第2の実施形態では、通信業者Xの処理実行装置14aで保持されている仮ユーザID(換言すれば、処理実行装置14aから払い出される仮ユーザID)であることを示す識別情報を、仮ユーザIDに含めておく。この識別情報を、仮ユーザIDドメインと称することとする。また、本例では、通信業者Xの処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82には、仮ユーザIDドメインとして“@IDP-X”を含む仮ユーザID群を保持させておくものとする。仮ユーザIDドメインは、ユーザID供給者識別情報ということもできる。本実施形態では、仮ユーザIDが仮ユーザIDドメイン(ユーザID供給者識別情報)を含むことによって、仮ユーザIDと仮ユーザIDドメインとが関連付けられる場合を例にして説明する。ただし、仮ユーザIDと仮ユーザIDドメインとが関連付けられていれば、仮ユーザIDと仮ユーザIDドメインとを個別に扱ってもよい。
仮ユーザID供給部82は、アカウントIDおよび特定した仮ユーザIDを、指定された条件マッチング装置に送信する。本実施形態では仮ユーザIDは仮ユーザIDドメインを含んでいるので、仮ユーザID供給部82は、仮ユーザIDドメインも条件マッチング装置に送信することになる。前述のように、仮ユーザIDと仮ユーザIDドメインとを個別に扱って、仮ユーザIDと仮ユーザIDドメインとを個別に条件マッチング装置に送信してもよい。
また、処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82は、条件マッチング装置に送信した仮ユーザIDを、ユーザのシングルサインオンIDおよびその仮ユーザIDに対応する条件マッチング装置のネットワークアドレスとともに記憶する。このようにして、仮ユーザID供給部82は、仮ユーザIDの払い出し状況に関する情報を記憶する。この点は、第1の実施形態と同様である。図13は、処理実行装置14aにおける仮ユーザIDの払い出し状況に関する情報の例を示す説明図である。図13に示す情報は、図5に例示するデータベースと同様であり、初期状態では仮ユーザIDの代わりに「未発行」という情報が格納されている。そして、ユーザ端末4aが条件マッチング装置を指定してシングルサインオンの利用要求を行ったときに、仮ユーザID供給部82は、予め定められた仮ユーザID群の中から仮ユーザIDを特定し、仮ユーザIDとアカウントIDとの組を条件マッチング装置に送信する。そして、図13に例示するデータベースに、その仮ユーザIDを格納する。処理実行装置14aでは、図13に示すように、各仮ユーザIDに仮ユーザIDドメイン“@IDP-X”が含まれる。
処理実行装置14bの仮ユーザID供給部82は、処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82と同様に動作する。ただし、処理実行装置14bの仮ユーザID供給部82は、通信業者Yの処理実行装置14bで保持されている仮ユーザID(換言すれば、処理実行装置14bから払い出される仮ユーザID)であることを示す仮ユーザIDドメインとして “@IDP-Y”を含む仮ユーザIDを、ユーザと条件マッチング装置との組み合わせ毎に予め保持する。
処理実行装置14bにおける仮ユーザIDの払い出し状況に関する情報の例を、図14に示す。仮ユーザIDドメインやシングルサインオンID等は異なるが、データベースの構造は図13に示す例と同様である。
なお、本実施形態では、仮ユーザIDドメインとして“@IDP-X”,“@IDP-Y”を用いるが、“@IDP-X”,“@IDP-Y”は例示であり、仮ユーザIDドメインとなる文字列は特に限定されない。
また、各処理実行装置14a,14bの処理実行部81は、条件マッチング連係装置13が条件マッチングの連係によって特定したユーザのユーザ端末に広告を配信する。ここでは、第1の実施形態と同様に、処理実行部81がユーザ端末に広告を配信する場合を例にして説明するが、ユーザ端末に対する処理の態様は、広告配信に限定されない。
処理実行部81および仮ユーザID供給部82は、例えば、処理実行装置用プログラムに従って動作するコンピュータによって実現される。また、処理実行部81および仮ユーザID供給部82は、同一のハードウェアで実現されていてもよく、あるいは、別々のハードウェアや別々の装置で実現されていてもよい。
各条件マッチング装置12a,12b,12cは、ユーザ情報記憶部21と、仮ユーザID記憶部62と、条件マッチング実行部63とを備える。
ユーザ情報記憶部21は、第1の実施形態と同様である。以下の説明では、条件マッチング装置12aのユーザ情報記憶部21は、図2(a)に例示する情報を記憶しているものとする。条件マッチング装置12bのユーザ情報記憶部21は、図2(b)に例示する情報を記憶しているものとする。条件マッチング装置12cのユーザ情報記憶部21は、図2(c)に例示する情報を記憶しているものとする。
仮ユーザID記憶部62は、第1の実施形態と同様に、アカウントIDおよび仮ユーザIDを対応付けて記憶する。ただし、仮ユーザID記憶部62は、このアカウントIDおよび仮ユーザIDを処理実行装置14a,14bの仮ユーザID供給部82から受信して、記憶する。図15は、条件マッチング装置12a〜12cの仮ユーザID記憶部62が記憶する情報の例を示す説明図である。図15(a)は、条件マッチング装置12aの仮ユーザID記憶部62が記憶するアカウントIDおよび仮ユーザIDの例を示す。図15(b)は、条件マッチング装置12bの仮ユーザID記憶部62が記憶するアカウントIDおよび仮ユーザIDの例を示す。図15(c)は、条件マッチング装置12cの仮ユーザID記憶部62が記憶するアカウントIDおよび仮ユーザIDの例を示す。
また、仮ユーザID記憶部62は、条件マッチング実行部63から、仮ユーザIDを指定された場合、その仮ユーザIDに対応するアカウントIDを条件マッチング実行部63に返す。さらに、仮ユーザID記憶部62は、条件マッチング実行部63から、仮ユーザIDドメインを指定された場合、その仮ユーザIDドメインを含む各仮ユーザIDに対応する各アカウントIDを条件マッチング実行部63に返す。
条件マッチング実行部63は、第1の実施形態における条件マッチング実行部23と同様に動作する。ただし、条件マッチング実行部63は、条件マッチング連係装置13から、条件連係IDおよび仮ユーザIDドメインを受信した場合、その仮ユーザIDドメインを含む仮ユーザIDに対応するアカウントIDを仮ユーザID記憶部62に要求する。そして、条件連係IDが示す条件を満足するユーザを特定し、そのユーザの仮ユーザIDのリストを条件マッチング連係装置13に返す。
また、図12では図示を省略しているが、各条件マッチング装置12a,12b,12cは、シングルサインオンの利用要求を行ったユーザにサービスを提供するサービス提供部を備える。サービス提供部が、ユーザへのサービスとして、ユーザ端末4a,4bに対して行う処理の種類は特に限定されない。
ユーザ情報記憶部21、仮ユーザID記憶部62、条件マッチング実行部63、およびサービス提供部(図示略)を備える条件マッチング装置は、例えば、プログラムに従って動作するコンピュータによって実現される。また、ユーザ情報記憶部21、仮ユーザID記憶部62、条件マッチング実行部63、およびサービス提供部(図示略)は、同一のハードウェアで実現されていてもよく、あるいは、別々のハードウェアや別々の装置で実現されていてもよい。
条件マッチング連係装置13は、条件マッチング連係部71と、仮ユーザID選定部72と、仮ユーザIDドメイン記憶部73とを備える。本実施形態では、条件マッチング連係装置13は、例えば、処理実行装置14a,14bを管理する通信業者とは別の、インターネットサービスプロバイダ等の事業者によって管理される。
仮ユーザIDドメイン記憶部73は、仮ユーザIDドメインを記憶する。図16は、仮ユーザIDドメイン記憶部73が記憶する仮ユーザIDドメインの例を示す説明図である。仮ユーザIDドメイン記憶部73に記憶される仮ユーザIDドメインは、条件マッチング連係依頼装置1が指定した条件に合致するユーザを特定する際に、どの処理実行装置に接続されているユーザ端末を所有するユーザを対象とするかを規定する。
例えば、図16に示す例では、“@IDP-X”,“@IDP-Y”が記憶されている。この場合、図12に示す処理実行装置14a,14b以外に処理実行装置が設けられていたとしても、条件マッチング連係装置13は、指定された条件に合致するユーザを特定する際に、その処理実行装置を介してシングルサインオンの利用要求を行うユーザ端末のユーザの仮ユーザIDを、処理の対象外とする。
また、例えば、仮ユーザIDドメイン記憶部73に“@IDP-X”のみが記憶されていたとする。この場合、条件マッチング連係装置13は、指定された条件に合致するユーザを特定する際に、処理実行装置14aから払い出された仮ユーザIDを利用してユーザを特定し、処理実行装置14bから払い出された仮ユーザIDを処理の対象外とする。
なお、条件マッチング連係装置13の管理者が、どの通信業者の処理実行装置を利用するユーザを条件マッチングの連係の対象とするかを予め定めておき、その処理実行装置に関する仮ユーザIDドメインを仮ユーザIDドメイン記憶部73に記憶させておけばよい。なお、条件マッチング連係装置13の管理者が、仮ユーザIDドメイン記憶部73に仮ユーザIDドメインを記憶させる方法は特に限定されない。
条件マッチング連係部71は、条件マッチングの連係を行う。すなわち、条件マッチング連係部71は、条件マッチング装置に条件に合致するユーザを特定させ、その結果を別の条件マッチング装置に渡して、別の条件に合致するユーザを特定させる処理を繰り返すことによって、条件マッチング連係依頼装置1が指定した全ての条件を満たすユーザを特定する。
ただし、第2の実施形態では、条件マッチング連係部71は、最初に条件マッチングを実行させる条件マッチング装置に、仮ユーザIDドメイン記憶部73に記憶された仮ユーザIDドメインおよび条件連係IDを通知して、その仮ユーザIDドメインを含む仮ユーザIDの中から、ユーザ情報が条件に合致している仮ユーザIDを特定させる。その後、条件マッチング連係部71は、仮ユーザID選定部72に、その仮ユーザIDのリストの中から仮ユーザIDの選定を行わせる。以降の動作は、第1の実施形態における条件マッチング連係部31と同様である。
仮ユーザID選定部72は、条件マッチング連係部71から仮ユーザIDのリストを通知されたときに、条件マッチング装置に絞り込みを行わせる対象となるユーザの仮ユーザIDを、処理実行装置14a,14bの仮ユーザID供給部82が保持する情報(すなわち、仮ユーザIDの払い出し状況に関する情報。図13、図14参照。)から選定する。このとき、仮ユーザID選定部72は、条件マッチング連係部71から通知された仮ユーザIDのリストのうち、条件マッチング連係依頼装置1が指定した個々の条件に関するユーザ情報を記憶している全ての条件マッチング装置に対して仮ユーザIDが送信済みとなっているユーザの仮ユーザIDであり、かつ、次に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置における仮ユーザIDのリストを、各仮ユーザID供給部82に要求し、各仮ユーザID供給部82からそのような仮ユーザIDのリストを取得する。
条件マッチング連係部71、仮ユーザID選定部72および仮ユーザIDドメイン記憶部73は、例えば、条件マッチング連係プログラムに従って動作するコンピュータのCPUによって実現される。この場合、例えば、コンピュータのプログラム記憶装置(図示略)が条件マッチング連係プログラムを記憶し、CPUがそのプログラムを読み込み、そのプログラムに従って、条件マッチング連係部71、仮ユーザID選定部72および仮ユーザIDドメイン記憶部73として動作する。また、条件マッチング連係部71、仮ユーザID選定部72および仮ユーザIDドメイン記憶部73がそれぞれ別のハードウェアや別々の装置で実現されていてもよい。
次に、動作について説明する。
本例では、条件マッチング装置12aの条件マッチング実行部63にアクセスするためのネットワークアドレスは、“http://matching-a.com ”であるとする。また、条件マッチング装置12bの条件マッチング実行部63にアクセスするためのネットワークアドレスは、“http://matching-b.com ”であるとする。また、条件マッチング装置12cの条件マッチング実行部63にアクセスするためのネットワークアドレスは、“http://matching-c.com ”であるとする。条件マッチング連係依頼装置1および条件マッチング連係部71が条件マッチング装置を指定する場合には、これらのネットワークアドレスを用いる。
ただし、ユーザ端末がシングルサインオンの利用要求時に条件マッチング装置12aを指定する場合に用いるネットワークアドレスは、“http://userid-store-a.com”であるものとする。
図17は、ユーザ端末4a,4bがシングルサインオンの利用要求を行う場合の動作の例を示す説明図である。第2の実施形態では、シングルサインオンの利用要求の送信先が処理実行装置14a,14bに設けられた仮ユーザID供給部82である点を除けば、シングルサインオンの利用要求時の動作は、第1の実施形態と同様である。以下の説明では、ユーザ端末がシングルサインオンの利用要求時に条件マッチング装置12aを指定するものとする。
すなわち、通信業者Xを利用するユーザのユーザ端末4aは、そのユーザのシングルサインオンID(“USER-001”とする。)、そのユーザがサービスを要求する条件マッチング装置12aのネットワークアドレス“http://userid-store-a.com”、および、そのユーザの条件マッチング装置12aにおけるアカウントID“hina”を、通信業者Xの処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82に送信する(ステップS50)。ユーザ端末4aは、これらの情報を送信することによって、シングルサインオンの利用要求を行う。
処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82は、ユーザ端末4aからシングルサインオンID、条件マッチング装置12aのネットワークアドレス、および、条件マッチング装置12aでのアカウントIDを受信すると、そのシングルサインオンIDおよび条件マッチング装置12aの組み合わせに対応する仮ユーザIDを、予め定められている仮ユーザIDの中から特定する。本例では、この仮ユーザIDが“USER-A-001@IDP-X”であるとする。仮ユーザID供給部82は、特定した仮ユーザID“USER-A-001@IDP-X”と、ユーザ端末4aから受信したアカウントID“hina”とを、ユーザ端末4aに指定された条件マッチング装置12aの仮ユーザID記憶部62に送信する(ステップS51)。仮ユーザIDおよびアカウントIDを受信した仮ユーザID記憶部62は、図15(a)に示すように、その仮ユーザID“USER-A-001@IDP-X”およびアカウントID“hina”を記憶する。
また、仮ユーザID供給部82は、条件マッチング装置12aに送信した仮ユーザID“USER-A-001@IDP-X”を、シングルサインオンID“USER-001”および条件マッチング装置12aのネットワークアドレス“http://matching-a.com ”に対応する仮ユーザIDとして、図13に例示するように、データベースに格納させる。
また、仮ユーザID供給部82がシングルサインオンIDの認証に成功すると、条件マッチング装置12aは“USER-001”のユーザ端末4aに対するサービスを実行する。サービスの内容は特に限定されない。
通信業者Yを利用するユーザのユーザ端末4bがシングルサインオンの利用要求を行うときの動作も同様である。すなわち、ユーザ端末4bは、そのユーザのシングルサインオンID(“USER-007”とする。)、条件マッチング装置12aのネットワークアドレス“http://userid-store-a.com”、および、そのユーザの条件マッチング装置12aにおけるアカウントID“sakura”を、通信業者Yの処理実行装置14bの仮ユーザID供給部82に送信する(ステップS52)。
処理実行装置14bの仮ユーザID供給部82は、ステップS52で送信された各情報を受信すると、そのシングルサインオンIDおよび条件マッチング装置12aの組み合わせに対応する仮ユーザIDを、予め定められている仮ユーザIDの中から特定する。本例では、この仮ユーザIDが“USER-A-007@IDP-Y”であるとする。仮ユーザID供給部82は、仮ユーザID“USER-A-007@IDP-Y”およびアカウントID“sakura”を条件マッチング装置12aの仮ユーザID記憶部62に送信する(ステップS53)。仮ユーザID記憶部62は、受信した“USER-A-007@IDP-Y”および“sakura”を、図15(a)に例示するように記憶する。
また、仮ユーザID供給部82は、条件マッチング装置12aに送信した仮ユーザID“USER-A-007@IDP-Y”を、シングルサインオンID“USER-007”および条件マッチング装置12aのネットワークアドレス“http://matching-a.com ”に対応する仮ユーザIDとして、図14に例示するように、データベースに格納させる。
なお、仮ユーザID供給部82がシングルサインオンIDの認証に成功すると、条件マッチング装置12aは“USER-007”のユーザ端末4bに対するサービスを実行する。
上記のステップS50,S51やステップS51,S52と同様の処理を繰り返すことによって、図13や図14に例示するデータベースに仮ユーザIDが格納されていく。
図18は、条件マッチング連係依頼装置1が条件マッチング装置12a,12b,12cにユーザ情報が満たすべき条件を送信する動作の例を示す説明図である。この動作は、第1の実施形態におけるステップS12〜S14と同様である。
例えば、条件マッチング連係依頼装置1は、趣味に関するユーザ情報を記憶する条件マッチング装置12aに対して、「趣味がスポーツである」という条件と、条件連係ID“123”とを送信する(ステップS54)。条件マッチング装置12aの条件マッチング実行部63は、この条件および条件連係ID“123”を受信すると、条件および条件連係IDを対応付けて記憶する(図4(a)参照)。
また、例えば、条件マッチング連係依頼装置1は、年代に関するユーザ情報を記憶する条件マッチング装置12bに対して、「年代が30代である」という条件と、条件連係ID“123”とを送信する(ステップS55)。そして、条件マッチング装置12bの条件マッチング実行部63は、この条件および条件連係IDを対応付けて記憶する(図4(b)参照)。
また、例えば、条件マッチング連係依頼装置1は、性別に関するユーザ情報を記憶する条件マッチング装置12cに対して、「性別が女性である」という条件と、条件連係ID“123”とを送信する(ステップS56)。そして、条件マッチング装置12cの条件マッチング実行部63は、この条件および条件連係IDを対応付けて記憶する(図4(c)参照)。
ステップS54〜S56で送信された各条件は、条件マッチング連係依頼装置1を管理する条件指定者が定めたものである。また、上記の“123”は、条件連係IDの例であり、条件連係IDとして他の値が割り当てられていてもよい。
図19ないし図22は、条件マッチング連係装置が条件マッチングの連係を行う際の処理経過の例を示す説明図である。まず、条件マッチング連係依頼装置1は、広告の配信対象のユーザが満たすべき各条件に対して割り当てた条件連係IDと、それらの条件に応じたユーザの特定を行う条件マッチング装置(より具体的には条件マッチング実行部63)のネットワークアドレスのリストと、各条件を満たすユーザのユーザ端末4a,4bに対して配信する広告とを、条件マッチング連係装置13に送信する(ステップS57)。ステップS57の動作は、第1の実施形態におけるステップS15と同様である。条件マッチング連係依頼装置1は、これらの情報を送信することによって、条件マッチング連係装置13に対して、条件マッチングの連係を要求する。
本例では、条件マッチング連係依頼装置1は、条件連係IDとして“123”を送信し、ネットワークアドレスのリストとして、“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”を送信する。
条件マッチング連係装置13の条件マッチング連係部71は、ステップS57で条件マッチング連係依頼装置1から受信した各情報(広告情報、条件連係ID、ネットワークアドレスのリスト)を記憶する。
次に、条件マッチング連係装置13において、条件マッチング連係部71は、仮ユーザIDドメイン記憶部73に対して仮ユーザIDドメインを要求する(ステップS58)。仮ユーザIDドメイン記憶部73は、この要求に応じて、記憶している仮ユーザIDドメインを返す(ステップS59)。本例では、仮ユーザIDドメイン記憶部73は、図16に示すように、“@IDP-X”,“@IDP-Y”を記憶しており、“@IDP-X”,“@IDP-Y”を返すものとして説明する。
条件マッチング連係部71は、仮ユーザIDドメインを取得すると、その各仮ユーザIDドメイン“@IDP-X”,“@IDP-Y”と、ステップS57で受信した条件連係ID“123”とを、最初に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置の条件マッチング実行部63に送信する(ステップS60)。最初に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置に対しては、仮ユーザIDドメインおよび条件連係IDを送信することによって、条件マッチングの実行を要求する。本例では、条件マッチング装置12aに最初に条件マッチングを行わせる場合を例に説明する。ただし、最初に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置は、条件マッチング装置12a以外であってもよい。
条件マッチング装置12aの条件マッチング実行部63は、仮ユーザIDドメイン“@IDP-X”,“@IDP-Y”および条件連係ID“123”を受信すると、その条件マッチング装置12aの仮ユーザID記憶部62に対して、その仮ユーザIDドメイン“@IDP-X”,“@IDP-Y”を送信し、その仮ユーザIDドメインを含む仮ユーザIDに対応するアカウントIDを要求する(ステップS61)。
仮ユーザID記憶部62は、ステップS61の要求に応じて、記憶している仮ユーザIDの中から“@IDP-X”または“@IDP-Y”を含む仮ユーザIDを全て特定し、さらにその仮ユーザIDに対応するアカウントIDを条件マッチング実行部63に返す(ステップS62)。本例では、仮ユーザID記憶部62は、図15(a)に例示する情報を記憶しているものとする。この場合、仮ユーザID記憶部62は、“@IDP-X”または“@IDP-Y”を含む各仮ユーザIDに対応するアカウントIDとして、“hina”,“miu ”,“misaki”,“ayano”,“syou”,“sakura”,“eita”を条件マッチング実行部63に返す。
仮ユーザID記憶部62は、“@IDP-X”または“@IDP-Y”を含まない仮ユーザID(すなわち、処理実行装置14a,14b以外の処理装置によって決定された仮ユーザID)を記憶している場合、その仮ユーザIDは、条件マッチング実行部63に返されない。
次に、条件マッチング実行部63は、条件マッチング装置12aのユーザ情報記憶部21に対して、ステップS62で取得した各アカウントIDを送り、その各アカウントIDに対応するユーザ情報を要求する(ステップS63)。
ユーザ情報記憶部21は、条件マッチング実行部63からの要求に応じて、各アカウントIDに対応するユーザ情報を抽出し、アカウントIDとユーザ情報とを対応付けて、条件マッチング実行部63に返す(ステップS64)。本例では、条件マッチング装置12aのユーザ情報記憶部21は、図2(a)に例示にする情報を記憶している。ユーザ情報記憶部21は、この情報に基づいて、“hina”のユーザ情報として「スポーツ、映画」を条件マッチング実行部63に返す。ユーザ情報記憶部21は、同様に、“miu ”のユーザ情報として「スポーツ、ゲーム」を、“misaki” のユーザ情報として「旅行」を、“ayano”のユーザ情報として「旅行、スポーツ」を、“syou”のユーザ情報として「料理、スポーツ」を、“sakura”のユーザ情報として「料理、裁縫、スポーツ」を、“eita”のユーザ情報として「釣り」を、それぞれ条件マッチング実行部63に返す。
条件マッチング実行部63は、ステップS57で受信した条件連係ID“123”に対応する条件を、ステップS54の後に記憶している。本例では、条件マッチング実行部63は、「趣味がスポーツである」という条件を記憶している(図4(a)参照)。条件マッチング実行部63は、ステップS64で取得したユーザ情報がその情報に合致しているアカウントIDを特定する。本例では、“hina”,“miu ”,“ayano”,“syou”,“sakura”が該当する。さらに、条件マッチング実行部63は、仮ユーザID記憶部62に対して、これらのアカウントIDに対応する仮ユーザIDを要求し、仮ユーザID“USER-A-001@IDP-X”,“USER-A-002@IDP-X”,“USER-A-004@IDP-X”,“USER-A-006@IDP-Y”,“USER-A-007@IDP-Y”を仮ユーザID記憶部62から取得する。そして、条件マッチング実行部63は、それらの仮ユーザIDのリストを条件マッチング連係装置13の条件マッチング連係部71に返す(ステップS65)。この結果、条件マッチング連係部71は、ステップ60における条件マッチング実行要求に対する応答として、これらの仮ユーザIDのリストを得る。
次に、条件マッチング連係部71は、ステップS57で受信したネットワークアドレスのリストと、ステップS65で受信した仮ユーザIDのリストと、次に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置のネットワークアドレスとを通知することによって、仮ユーザID選定部72に対して仮ユーザIDの選定を要求する(ステップS66)。本例では、条件マッチング連係部71は、ネットワークアドレスのリストとして、“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”を通知する。また、仮ユーザIDのリストとして、“USER-A-001@IDP-X”,“USER-A-002@IDP-X”,“USER-A-004@IDP-X”,“USER-A-006@IDP-Y”,“USER-A-007@IDP-Y”を通知する。また、次に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置は、条件マッチング装置12bであるものとする。よって、次に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置のネットワークアドレスとして、“http://matching-b.com ”を通知する。
仮ユーザIDの選定要求(ステップS66)を受けた仮ユーザID選定部72は、通知された仮ユーザIDのリストを、仮ユーザIDドメインで分類する。そして、仮ユーザID選定部72は、“@IDP-X”を含む仮ユーザID“USER-A-001@IDP-X”,“USER-A-002@IDP-X”,“USER-A-004@IDP-X”を、ネットワークアドレスのリスト“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”、および、次に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置12bのネットワークアドレス“http://matching-b.com ”とともに、“@IDP-X”に対応する処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82に送信する(ステップS67)。ステップS67で、これらの情報を送信することにより、仮ユーザID選定部72は、処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82に対して、“USER-A-001@IDP-X”,“USER-A-002@IDP-X”,“USER-A-004@IDP-X”の中から、ネットワークアドレスのリスト“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”が示す全ての条件マッチング装置12a,12b,12cに対して仮ユーザIDが送信済みとなっているユーザの仮ユーザIDを特定させる。さらに、仮ユーザID選定部72は、処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82に対して、その仮ユーザIDと同一のユーザを表す仮ユーザIDであって、次に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置12bのネットワークアドレス“http://matching-b.com ”に対応する仮ユーザIDのリストを要求する。仮ユーザID選定部72は、例えば、そのような仮ユーザIDのリストを要求するSQLを、処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82に送信すればよい。
処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82は、仮ユーザID供給部82自身が記憶しているデータベース(図13参照)に基づいて、指定された仮ユーザID“USER-A-001@IDP-X”,“USER-A-002@IDP-X”,“USER-A-004@IDP-X”の中から、指定されたネットワークアドレスのリスト“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”が示す全ての条件マッチング装置12a,12b,12cに対して仮ユーザIDが送信済みとなっているユーザの仮ユーザIDを特定する。本例では、“USER-A-002@IDP-X”に関しては、条件マッチング装置12b(“http://matching-b.com ”)に対して仮ユーザIDが未発行となっているので(図13参照)、“USER-A-002@IDP-X”を除外し、“USER-A-001@IDP-X”,“USER-A-004@IDP-X”を特定する。仮ユーザID供給部82は、その“USER-A-001@IDP-X”,“USER-A-004@IDP-X”と同じユーザを示す、“http://matching-b.com ”に対応する仮ユーザID“USER-B-001@IDP-X”,“USER-B-004@IDP-X”を特定し、仮ユーザID選定部72に送信する(ステップS68)。仮ユーザID選定部72は、ステップS67の要求に対する応答として、この仮ユーザIDのリスト“USER-B-001@IDP-X”,“USER-B-004@IDP-X”を受信する。
また、仮ユーザID選定部72は、仮ユーザID毎に、ネットワークアドレスのリスト、および、次に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置12bのネットワークアドレス“http://matching-b.com ”とともに、仮ユーザIDを、処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82に送信し、その仮ユーザIDが示すユーザについて、“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”が示す全ての条件マッチング装置12a,12b,12cに対して仮ユーザIDが送信済みとなっているか否かを仮ユーザID供給部82に判定させ、各条件マッチング装置12a,12b,12cに対してそれぞれ仮ユーザIDが送信されていることを条件に、その仮ユーザIDと同じユーザを表す、“http://matching-b.com ”に対応する仮ユーザIDを要求してもよい。
処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82は、この要求に応じて、指定された仮ユーザIDが示すユーザに関して、“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”が示す全ての条件マッチング装置12a,12b,12cに対して仮ユーザIDが送信済みとなっているか否かを判定する。そして、各条件マッチング装置12a,12b,12cに対してそれぞれ仮ユーザIDが送信済みとなっている場合には、その仮ユーザIDと同じユーザを表す仮ユーザIDであって、“http://matching-b.com ”に対応する仮ユーザIDを仮ユーザID選定部72に送信する。各ネットワークアドレスに対応する仮ユーザIDのうち、未発行のものがあれば、その旨を仮ユーザID選定部72に送信する。
この場合、仮ユーザID選定部72および処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82は、“USER-A-001@IDP-X”,“USER-A-002@IDP-X”,“USER-A-004@IDP-X”毎に、要求と応答を繰り返す。
仮ユーザID選定部72は、“@IDP-Y”を含む仮ユーザIDに関しては、ステップS67と同様の要求を、処理実行装置14bの仮ユーザID供給部82に対して行う。すなわち、仮ユーザID選定部72は、“@IDP-Y”を含む仮ユーザID“USER-A-006@IDP-Y”,“USER-A-007@IDP-Y”を、ネットワークアドレスのリスト“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”、および、次に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置12bのネットワークアドレス“http://matching-b.com ”とともに、“@IDP-Y”に対応する処理実行装置14bの仮ユーザID供給部82に送信する(ステップS69)。ステップS69で、これらの情報を送信することにより、仮ユーザID選定部72は、処理実行装置14bの仮ユーザID供給部82に対して、“USER-A-006@IDP-Y”,“USER-A-007@IDP-Y”の中から、ネットワークアドレスのリスト“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”が示す全ての条件マッチング装置12a,12b,12cに対して仮ユーザIDが送信済みとなっているユーザの仮ユーザIDを特定させる。さらに、仮ユーザID選定部72は、処理実行装置14bの仮ユーザID供給部82に対して、その仮ユーザIDと同一のユーザを表す仮ユーザIDであって、次に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置12bのネットワークアドレス“http://matching-b.com ”に対応する仮ユーザIDのリストを要求する。ステップS67と同様に、仮ユーザID選定部72は、例えば、そのような仮ユーザIDのリストを要求するSQLを、処理実行装置14bの仮ユーザID供給部82に送信すればよい。
処理実行装置14bの仮ユーザID供給部82は、仮ユーザID供給部82自身が記憶しているデータベース(図14参照)に基づいて、指定された仮ユーザID“USER-A-006@IDP-Y”,“USER-A-007@IDP-Y”の中から、指定されたネットワークアドレスのリスト“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ” が示す全ての条件マッチング装置12a,12b,12cに対して仮ユーザIDが送信済みとなっているユーザの仮ユーザIDを特定する。本例では、図14に示すように、“USER-A-006@IDP-Y”,“USER-A-007@IDP-Y”のどちらに関しても、各条件マッチング装置12a,12b,12cに対してそれぞれ仮ユーザIDが送信済みとなっているので、“USER-A-006@IDP-Y”,“USER-A-007@IDP-Y”の両方を特定する。仮ユーザID供給部82は、その“USER-A-006@IDP-Y”,“USER-A-007@IDP-Y”と同じユーザを示す、“http://matching-b.com ”に対応する仮ユーザID“USER-B-006@IDP-Y”,“USER-B-007@IDP-Y”を特定し、仮ユーザID選定部72に送信する(ステップS70)。仮ユーザID選定部72は、ステップS69の要求に対する応答として、この仮ユーザIDのリスト“USER-B-006@IDP-Y”,“USER-B-007@IDP-Y”を受信する。
なお、ステップS67,S68の処理の他の例として説明した場合と同様に、仮ユーザID選定部72および処理実行装置14bの仮ユーザID供給部82が、“USER-A-006@IDP-Y”,“USER-A-007@IDP-Y”毎に、要求と応答を繰り返してもよい。
また、本実施形態では、仮ユーザID選定部72が、処理実行装置14a,14bの仮ユーザID供給部82のネットワークアドレスを予め記憶しているものとする。そして、ステップS67,S69では、仮ユーザID選定部72が、そのネットワークアドレスを宛先として、各情報を送信してもよい。
また、仮ユーザIDドメイン記憶部73が、“@IDP-X”に対応付けて処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82のネットワークアドレスを記憶し、“@IDP-Y”に対応付けて処理実行装置14bの仮ユーザID供給部82を記憶していてもよい。そして、仮ユーザID選定部72は、ステップS67の前に、仮ユーザIDドメイン記憶部73から処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82のネットワークアドレスを取得し、そのアドレスを宛先としてステップS67の処理を行ってもよい。同様に、仮ユーザID選定部72は、ステップS69の前に、仮ユーザIDドメイン記憶部73から処理実行装置14bの仮ユーザID供給部82のネットワークアドレスを取得し、そのアドレスを宛先としてステップS69の処理を行ってもよい。
仮ユーザID選定部72は、ステップS67,S68およびステップS69,S70で得た、条件マッチング装置12bに対応する仮ユーザIDのリスト“USER-B-001@IDP-X”,“USER-B-004@IDP-X”,“USER-B-006@IDP-Y”,“USER-B-007@IDP-Y”を、条件マッチング連係部71に送る(ステップS71)。条件マッチング連係部71は、仮ユーザIDの選定要求(ステップS66)に対する応答として、この仮ユーザIDのリスト“USER-B-001@IDP-X”,“USER-B-004@IDP-X”,“USER-B-006@IDP-Y”,“USER-B-007@IDP-Y”を、仮ユーザID選定部72から取得する。
条件マッチング連係部71は、仮ユーザID選定部72から取得した仮ユーザIDリスト“USER-B-001@IDP-X”,“USER-B-004@IDP-X”,“USER-B-006@IDP-Y”,“USER-B-007@IDP-Y”と、ステップS57で条件マッチング連係依頼装置1から受信した条件連係ID“123”とを条件マッチング装置12bの条件マッチング実行部63に送信する。条件マッチング連係部71は、このように仮ユーザIDのリストおよび条件連係IDを送信することで、条件マッチング実行部63に、仮ユーザIDのリストを、条件連係IDで特定される条件を満たすユーザのリストになるように絞り込むことを要求する(ステップS72)。
本実施形態において、仮ユーザIDリストおよび条件連係IDを受信したときの条件マッチング装置の動作は、第1の実施形態において仮ユーザIDリストおよび条件連係IDを受信したときの条件マッチング装置2a,2b,2cの動作(例えば、図9に示すステップS21〜S25)と同様である。
すなわち、条件マッチング装置12bの条件マッチング実行部63は、条件マッチング装置12bの仮ユーザID記憶部62から、受信した仮ユーザIDのリストに対応するアカウントIDのリストを取得する。本例では、条件マッチング装置12bの仮ユーザID記憶部62は、図15(b)に示す情報を記憶している。よって、条件マッチング実行部63は、仮ユーザID記憶部62から、アカウントIDのリストとして“hina”,“ayano”,“syou”,“sakura”を得る。
さらに、条件マッチング実行部63は、条件マッチング装置12bのユーザ情報記憶部21から、その各アカウントIDに対応するユーザ情報を取得する。本例では、条件マッチング装置12bのユーザ情報記憶部21は、図2(b)に示す情報を記憶している。よって、条件マッチング実行部63は、ユーザ情報記憶部21から、“hina”の年代として「30」を取得し、“ayano”の年代として「40」を取得し、“syou”の年代として「30」を取得し、“sakura”の年代として「30」を取得する。
そして、条件マッチング装置12bの条件マッチング実行部63は、条件連係ID“123”に対応する条件(「年代が30代である」という条件)に合致するアカウントIDを特定する。この条件は、ステップS55で受信した後、記憶した条件である。本例では、“hina”,“syou”,“sakura”の年代は30代であり、“ayano”の年代は40代である。よって、条件マッチング実行部63は、条件に合致するアカウントIDとして、“hina”,“syou”,“sakura”を特定し、それらに対応する仮ユーザIDのリスト“USER-B-001@IDP-X”,“USER-B-006@IDP-Y”,“USER-B-007@IDP-Y”を、条件マッチング連係装置13の条件マッチング連係部71に送信する(ステップS73)。この結果、条件マッチング連係部71は、ステップS72の要求に対する応答として、仮ユーザIDのリスト“USER-B-001@IDP-X”,“USER-B-006@IDP-Y”,“USER-B-007@IDP-Y”を取得する。
次に、条件マッチング連係部71は、ステップS73で取得した仮ユーザIDのリストを分類する。そして、条件マッチング連係部71は、“@IDP-X”を含む仮ユーザID“USER-B-001@IDP-X”と、次に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置12cのネットワークアドレス“http://matching-c.com ”とを、“@IDP-X”に対応する処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82に送信することによって、“USER-B-001@IDP-X”に対応する、条件マッチング装置12c(http://matching-c.com )における仮ユーザIDを要求する(ステップS74)。
処理実行装置14aの仮ユーザID供給部82は、条件マッチング連係部71からの要求に応じて、“USER-B-001@IDP-X” に対応する、条件マッチング装置12cにおける仮ユーザID“USER-C-001@IDP-X”をデータベース(図13参照)から抽出し、条件マッチング連係装置13の条件マッチング連係部71に送信する(ステップS75)。条件マッチング連係部71は、この仮ユーザID“USER-C-001@IDP-X”を受信する。
また、条件マッチング連係部71は、“@IDP-Y”を含む仮ユーザIDに関しては、ステップS74と同様の要求を、処理実行装置14bの仮ユーザID供給部82に対して行う。すなわち、条件マッチング連係部71は、“@IDP-Y”を含む仮ユーザID“USER-B-006@IDP-Y”,“USER-B-007@IDP-Y”と、次に条件マッチングを行わせる条件マッチング装置12cのネットワークアドレス“http://matching-c.com ”とを、“@IDP-Y” に対応する処理実行装置14bの仮ユーザID供給部82に送信することによって、“USER-B-006@IDP-Y”,“USER-B-007@IDP-Y”に対応する、条件マッチング装置12c(http://matching-c.com )における仮ユーザIDを要求する(ステップS76)。
処理実行装置14bの仮ユーザID供給部82は、条件マッチング連係部71からの要求に応じて、“USER-B-006@IDP-Y”,“USER-B-007@IDP-Y”に対応する、条件マッチング装置12cにおける仮ユーザID“USER-C-006@IDP-Y”,“USER-C-007@IDP-Y”をデータベース(図14参照)から抽出し、条件マッチング連係装置13の条件マッチング連係部71に送信する(ステップS77)。条件マッチング連係部71は、この仮ユーザID“USER-C-006@IDP-Y”,“USER-C-007@IDP-Y”を受信する。
条件マッチング連係部71は、ステップS75,S77で受信した仮ユーザIDのリスト“USER-C-001@IDP-X”,“USER-C-006@IDP-Y”,“USER-C-007@IDP-Y”と、ステップS57で条件マッチング連係依頼装置1から受信した条件連係ID“123”とを条件マッチング装置12cの条件マッチング実行部63に送信する。条件マッチング連係部71は、このように仮ユーザIDのリストおよび条件連係IDを送信することで、条件マッチング実行部63に、仮ユーザIDのリストを、条件連係IDで特定される条件を満たすユーザのリストになるように絞り込むことを要求する(ステップS78)。
ステップS78の要求を受けた条件マッチング装置12cの動作は、ステップS72の要求を受けた条件マッチング装置12bの動作と同様である。すなわち、条件マッチング装置12cの条件マッチング実行部63は、条件マッチング装置12cの仮ユーザID記憶部62から、受信した仮ユーザIDのリストに対応するアカウントIDのリストを取得する。本例では、条件マッチング装置12cの仮ユーザID記憶部62は、図15(c)に示す情報を記憶している。よって、条件マッチング実行部63は、仮ユーザID記憶部62から、アカウントIDのリストとして、“hina”,“syou”,“sakura”を得る。
さらに、条件マッチング実行部63は、条件マッチング装置12cのユーザ情報記憶部21から、その各アカウントIDに対応するユーザ情報を取得する。本例では、条件マッチング装置12cのユーザ情報記憶部21は、図2(c)に示す情報を記憶している。よって、条件マッチング実行部63は、“hina”の性別として「女性」を取得し、“syou”の性別として「男性」を取得し、“sakura”の性別として「女性」を取得する。
そして、条件マッチング装置12cの条件マッチング実行部63は、条件連係ID“123”に対応する条件(「性別が女性である」という条件)に合致するアカウントIDを特定する。この条件は、ステップS56で受信した後、記憶した条件である。本例では、“hina”,“sakura”の性別は女性であり、“syou”の性別は男性である。よって、条件マッチング実行部63は、条件に合致するアカウントIDとして、“hina”,“sakura”を特定し、それらに対応する仮ユーザIDのリスト“USER-C-001@IDP-X”,“USER-C-007@IDP-Y”を、条件マッチング連係装置13の条件マッチング連係部71に送信する(ステップS79)。この結果、条件マッチング連係部71は、ステップS78の要求に対する応答として、仮ユーザIDのリスト“USER-C-001@IDP-X”,“USER-C-007@IDP-Y”を取得する。
条件マッチング連係部71は、ステップS57で受信したネットワークアドレスのリストが示す各条件マッチング装置12a,12b,12cに対して、それぞれ条件マッチングを要求済みであるので、次に条件マッチングを要求すべき条件マッチング実行装置はないと判定する。
次に、条件マッチング連係部71は、ステップS79で取得した仮ユーザIDのリストを分類する。そして、条件マッチング連係部71は、“@IDP-X”を含む仮ユーザID“USER-C-001@IDP-X”と広告情報とを、“@IDP-X”に対応する処理実行装置14aの処理実行部81に送信し、その仮ユーザIDによって特定されるユーザのユーザ端末に広告を配信することを要求する(ステップS80)。この広告情報は、ステップS57で、条件マッチング連係依頼装置1から受信した情報である。
処理実行装置14aの処理実行部81は、ステップS80の広告配信要求に応じて、“USER-B-001@IDP-X”によって特定されるユーザのユーザ端末4aに広告情報を配信する(ステップS82)。
ステップS82において、処理実行部81は、例えば、ステップS80で受信した仮ユーザID“USER-C-001@IDP-X”に対応するシングルサインオンIDを仮ユーザID供給部82に要求し、仮ユーザID供給部82から“USER-001”を取得する。このとき、仮ユーザID供給部82は、要求されたシングルサインオンIDをデータベース(図13参照)から抽出し、処理実行部81に返せばよい。そして、処理実行部81は、そのシングルサインオンID“USER-001”が示すユーザのユーザ端末4aに広告情報を送信する。
また、条件マッチング連係部71は、“@IDP-Y”を含む仮ユーザIDに関しては、ステップS80と同様の要求を、“@IDP-Y”に対応する処理実行装置14bに対して行う。すなわち、条件マッチング連係部71は、ステップS79で受信した仮ユーザIDのうち“@IDP-Y”を含む仮ユーザID“USER-C-007@IDP-Y”と広告情報とを、“@IDP-Y”に対応する処理実行装置14bの処理実行部81に送信し、その仮ユーザIDによって特定されるユーザのユーザ端末に広告を配信することを要求する(ステップS81)。
処理実行装置14bの処理実行部81は、ステップS81の広告配信要求に応じて、“USER-C-007@IDP-Y”によって特定されるユーザのユーザ端末4bに広告情報を配信する(ステップS83)。ステップS83における処理実行装置14bの動作は、ステップS82における処理実行装置14aの動作と同様である。
例えば、処理実行装置14bの処理実行部81は、ステップS81で受信した仮ユーザID“USER-C-007@IDP-Y”に対応するシングルサインオンIDを仮ユーザID供給部82に要求し、仮ユーザID供給部82から“USER-007”を取得する。このとき、仮ユーザID供給部82は、要求されたシングルサインオンIDをデータベース(図14参照)から抽出し、処理実行部81に返せばよい。そして、処理実行部81は、そのシングルサインオンID“USER-007”が示すユーザのユーザ端末4bに広告情報を送信する。
なお、それぞれの処理実行装置14a,14bの処理実行部81は、例えば、各シングルサインオンIDと、シングルサインオンIDが示すユーザのユーザ端末のメールアドレスとを予め記憶しておき、シングルサインオンIDに対応するメールアドレスを宛先として、広告情報をメールで送信すればよい。あるいは、他の態様で、広告情報を送信してもよい。
また、本実施形態では、条件マッチング連係部71が、処理実行装置14a,14bの処理実行部81のネットワークアドレスを予め記憶しているものとする。そして、ステップS80,S81では、条件マッチング連係部71が、そのネットワークアドレスを宛先として処理実行要求を行えばよい。
また、仮ユーザIDドメイン記憶部73が、“@IDP-X”に対応付けて処理実行装置14aの処理実行部81のネットワークアドレスを記憶し、“@IDP-Y”に対応付けて処理実行装置14bの処理実行部81のネットワークアドレスを記憶していてもよい。そして、条件マッチング連係部71は、ステップS80の前に、仮ユーザIDドメイン記憶部73から処理実行装置14aの処理実行部81のネットワークアドレスを取得し、そのアドレスを宛先としてステップS80の処理を行ってもよい。同様に、条件マッチング連係部71は、ステップS81の前に、仮ユーザIDドメイン記憶部73から処理実行装置14bの処理実行部81のネットワークアドレスを取得し、そのアドレスを宛先としてステップS81の処理を行ってもよい。
上記の実施形態では条件マッチング装置が3台である場合を例示した。4台以上の条件マッチング装置を用いる場合には、条件マッチング連係装置13は、4台目以降の条件マッチング装置に関してもステップS74〜S79と同様の処理を完了させて、その後、ステップS80以降の処理を行えばよい。
第2の実施形態では、条件マッチング連係部71は、仮ユーザIDドメイン記憶部73に記憶された仮ユーザIDドメインを、最初に条件マッチングを実行させる条件マッチング装置に送信する(ステップS58,S59,S60、図19参照)。そして、その条件マッチング装置は、受信した仮ユーザIDドメインを含む仮ユーザIDを対象として、ユーザ情報が条件に合致している仮ユーザIDを絞り込む。従って、種々の通信業者が処理実行装置を管理していても、その全ての通信業者を利用するユーザの仮ユーザIDを処理対象とする必要はなく、条件マッチング連係装置13の管理者が仮ユーザIDドメイン記憶部73に記憶させておいた仮ユーザIDドメインに対応する通信業者を利用するユーザの仮ユーザIDを処理対象として、条件マッチングの連係を行う。この結果、順次絞り込んでいく対象とするユーザの仮ユーザIDの数を少なく抑えることができるので、条件マッチング連係装置13や各条件マッチング装置12a〜12cの処理負荷を軽減できる。また、仮ユーザIDのリストの情報量を抑えることができるので、インターネット5におけるネットワーク負荷も軽減できる。
また、1番目の条件マッチング装置で仮ユーザIDの絞り込みを行った後、仮ユーザID選定部72は、“http://matching-a.com ”,“http://matching-b.com ”,“http://matching-c.com ”が示す全ての条件マッチング装置12a,12b,12cに対して仮ユーザIDが送信済みとなっているユーザの仮ユーザIDを選定する(ステップS67,S68、およびステップS69,S70)。従って、第1の実施形態と同様に、条件マッチング連係装置13や各条件マッチング装置12a〜12cの処理負荷や、インターネット5におけるネットワーク負荷も軽減できる。
また、第1の実施形態と同様に、条件マッチング装置12a〜12cは、他の装置にユーザ情報を送信する必要がない。よって、ユーザ情報の漏洩の危険性を抑えることができる。また、ユーザ情報を送信するためにユーザ情報を暗号化する必要がなく、条件マッチングシステムにおける処理負荷を軽減することができる。
また、条件指定者は、条件マッチング連係装置13の管理者や処理実行装置14a,14bを管理する通信業者に、ユーザ情報が満たすべき条件を知らせることなく、所望の条件に合致するユーザのユーザ端末に広告配信処理等を実行させることができる。
また、個々のユーザに関して仮ユーザIDを予め定めておく際、条件マッチング装置12a,12b,12c毎に仮ユーザIDを異ならせることが好ましい。そのようにすることによって、条件マッチング装置12a,12b,12cと条件マッチング連係装置13との間で送受信される仮ユーザIDのリストに基づいて、ユーザが誰であるのか第三者に知られる危険性を低くすることができる。ただし、個々のユーザに関して、それぞれの条件マッチング装置12a,12b,12cで共通の仮ユーザIDを定めておいてもよい。
上記の説明では、条件マッチング連係部71が、仮ユーザID選定部72によって選定された仮ユーザIDを取得した後、一つ一つの条件マッチング装置に対して順次、ユーザを絞り込ませていく場合を示した。条件マッチング連係部71は、同一の仮ユーザID群を複数の条件マッチング装置に送信して、複数の条件マッチング装置にそれぞれユーザの絞り込みを行わせてもよい。この場合の例示に関しては、第1の実施形態で説明した例示と同様であり、説明を省略する。
第2の実施形態においても、条件マッチング連係装置13と各条件マッチング装置12a,12b,12cとの間でユーザを指定することができるユーザID(上記の仮ユーザIDと同様の役割を果たすユーザID)を用い、各条件マッチング装置12a,12b,12cがそのユーザIDによって特定されるユーザのうち、ユーザ情報が条件に合致するユーザを特定できる構成であれば、アカウントID、シングルサインオンIDおよび仮ユーザIDの3種類を全て用いなくてもよい。以下、第2の実施形態の変形例として、そのような例を説明する。
例えば、各条件マッチング装置12a,12b,12cは、アカウントIDを用いなくてもよい。この場合、各条件マッチング装置12a,12b,12cは、仮ユーザID供給部82から受信する仮ユーザIDによって各ユーザを識別し、また、その仮ユーザIDとユーザ情報とを対応づけて記憶しておけばよい。この構成では、各条件マッチング装置12a,12b,12cは、ユーザ情報記憶部21および仮ユーザID記憶部62の代わりに、仮ユーザIDとユーザ情報とを対応付けて記憶する記憶部(ユーザ情報・仮ユーザID記憶部)を備えればよい。また、ユーザ端末4a,4bは、ステップS50,S52でアカウントIDを送信する必要はなく、仮ユーザID供給部82は、ステップS51,S53で仮ユーザIDを条件マッチング装置に送信すればよい。そして、条件マッチング装置は、処理実行装置14a,14bから仮ユーザIDを受信した後に、その仮ユーザIDに対応付けて、そのユーザのユーザ情報をユーザ情報・仮ユーザID記憶部に記憶させればよい。仮ユーザIDに対応付けてユーザ情報をユーザ情報・仮ユーザID記憶部に記憶させる態様は、特に限定されない。この構成では、ユーザ情報・仮ユーザID記憶部が仮ユーザIDとユーザ情報とを直接対応付けて記憶するので、条件マッチング実行部63は、仮ユーザIDによって特定されるユーザのユーザ情報をユーザ情報・仮ユーザID記憶部から抽出することができる。条件マッチング実行部63は、そのユーザ情報と、指定された条件とを比較すればよい。
以下、本発明の最小構成について説明する。図23は、本発明の条件マッチングシステムの最小構成の例を示すブロック図である。本発明の条件マッチングシステムは、複数の条件マッチング装置90と、ユーザID供給手段91と、条件指定手段92と、条件マッチング連係手段93と、ユーザID選定手段94とを備える。
それぞれの条件マッチング装置90(例えば、実施形態における条件マッチング装置2a〜2cや条件マッチング装置12a〜12c)は、指定された条件にユーザ情報が合致するユーザを特定する。
ユーザID供給手段91(例えば、仮ユーザID供給部33,73)は、条件マッチング装置を識別する条件マッチング装置識別情報(例えば、条件マッチング装置のネットワークアドレス)をユーザ端末から受信したときに、ユーザ端末を使用するユーザのユーザID(例えば、仮ユーザID)を、条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信するとともに、どの条件マッチング装置に対してどのユーザのユーザIDを送信したかを示すユーザID送信状況情報(例えば、図5または図13、図14に例示する情報)を記憶する。
条件指定手段92(例えば、条件マッチング連係依頼装置1)は、ユーザ情報が満たすべき条件であって、ユーザ情報の種別毎に定められた複数の条件を、それぞれ条件に対応する種別のユーザ情報を記憶する条件マッチング装置に送信する。
条件マッチング連係手段93(例えば、条件マッチング連係部31,71)は、条件指定手段92から条件を受信した条件マッチング装置90に対して、ユーザ情報が条件に合致しているユーザのユーザIDを特定させることを繰り返すことによって、条件が定められた各種別のユーザ情報がそれぞれ条件を満たしているユーザのユーザIDを特定する。
ユーザID選定手段94(例えば、仮ユーザID選定部32,72)は、ユーザID供給手段91が記憶したユーザID送信状況情報に基づいて、条件指定手段92から条件を受信した各条件マッチング装置90に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定する。
そして、条件マッチング連係手段93は、ユーザID選定手段94にユーザIDを選定させ、選定されたユーザIDのリストを条件マッチング装置に送信して、その条件マッチング装置に、ユーザIDのリストの中から、その条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、以降、順次、特定されたユーザIDのリストを、別の条件マッチング装置に送信して、その条件マッチング装置に、ユーザIDのリストの中から、その条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させる。
このような構成により、処理負荷やネットワーク負荷を抑えて、定められた複数の条件に合致するユーザを特定することができる。
また、図24は、本発明の条件マッチング連係装置の最小構成の例を示すブロック図である。条件マッチング連係装置95には、上述の複数のマッチング装置90や、条件指定手段92が接続されているが、図24では図示を省略している。また、条件マッチング連係装置95は、上記と同様の、ユーザID供給手段91と、条件マッチング連係手段93と、ユーザID選定手段とを備える。
また、図25は、本発明の条件マッチング連係装置の最小構成の別の例を示すブロック図である。条件マッチング連係装置96には、上述の複数のマッチング装置90や、条件指定手段92が接続されているが、図25では図示を省略している。また、条件マッチング連係装置96には、ユーザID供給手段(図25において図示略)も接続されている。このユーザID供給手段は、条件マッチング装置識別情報をユーザ端末から受信したときに、ユーザIDと、ユーザ端末が利用するユーザID供給者を識別するユーザID供給者識別情報(例えば、仮ユーザIDドメイン)とを、条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信する。
そして、条件マッチング連係装置96は、ユーザID供給者識別情報記憶手段97と、条件マッチング連係手段93と、ユーザID選定手段94とを備える。
ユーザID供給者識別情報記憶手段97(仮ユーザIDドメイン記憶部73)は、予め定められたユーザID供給者識別情報を記憶する。
そして、条件マッチング連係手段93(例えば、条件マッチング連係部71)は、条件指定手段から条件を受信した条件マッチング装置のうちの一つの条件マッチング装置に対して、ユーザID供給者識別情報記憶手段97に記憶されたユーザID供給者識別情報を送信し、その条件マッチング装置に、そのユーザID供給者識別情報に関連付けられているユーザIDの中から、ユーザ情報がその条件マッチング装置に対して送信された条件に合致するユーザのユーザIDを特定させる。さらに、条件マッチング連係手段93は、ユーザID選定手段94に、そのユーザIDの中から、条件指定手段から条件を受信した各条件マッチング装置に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定させ、選定されたユーザIDのリストを別の条件マッチング装置に送信して、その条件マッチング装置に、ユーザIDのリストの中から、その条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させる。以降、条件マッチング連係手段93は、順次、特定されたユーザIDのリストを、別の条件マッチング装置に送信して、その条件マッチング装置に、ユーザIDのリストの中から、その条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させる。
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)指定された条件にユーザ情報が合致するユーザを特定する条件マッチング装置を複数備え、条件マッチング装置を識別する条件マッチング装置識別情報をユーザ端末から受信したときに、前記ユーザ端末を使用するユーザのユーザIDを、前記条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信するとともに、どの条件マッチング装置に対してどのユーザのユーザIDを送信したかを示すユーザID送信状況情報を記憶するユーザID供給手段と、ユーザ情報が満たすべき条件であって、ユーザ情報の種別毎に定められた複数の条件を、それぞれ条件に対応する種別のユーザ情報を記憶する条件マッチング装置に送信する条件指定手段と、条件指定手段から条件を受信した条件マッチング装置に対して、ユーザ情報が条件に合致しているユーザのユーザIDを特定させることを繰り返すことによって、条件が定められた各種別のユーザ情報がそれぞれ条件を満たしているユーザのユーザIDを特定する条件マッチング連係手段と、ユーザID供給手段が記憶したユーザID送信状況情報に基づいて、条件指定手段から条件を受信した各条件マッチング装置に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定するユーザID選定手段とを備え、前記条件マッチング連係手段は、前記ユーザID選定手段にユーザIDを選定させ、選定されたユーザIDのリストを条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、以降、順次、特定されたユーザIDのリストを、別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させることを特徴とする条件マッチングシステム。
(付記2)ユーザID供給手段は、条件マッチング装置識別情報をユーザ端末から受信したときに、ユーザIDと、前記ユーザ端末が利用するユーザID供給者を識別するユーザID供給者識別情報とを、前記条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信し、予め定められたユーザID供給者識別情報を記憶するユーザID供給者識別情報記憶手段を備え、条件マッチング連係手段は、条件指定手段から条件を受信した条件マッチング装置のうちの一つの条件マッチング装置に対して、前記ユーザID供給者識別情報記憶手段に記憶されたユーザID供給者識別情報を送信し、前記条件マッチング装置に、当該ユーザID供給者識別情報に関連付けられているユーザIDの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、ユーザID選定手段に、前記ユーザIDの中から、条件指定手段から条件を受信した各条件マッチング装置に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定させ、選定されたユーザIDのリストを別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、以降、順次、特定されたユーザIDのリストを、別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させる付記1に記載の条件マッチングシステム。
(付記3)ユーザID供給者毎にユーザID供給手段を備え、個々のユーザID供給手段は、条件マッチング装置識別情報をユーザ端末から受信したときに、ユーザIDと、ユーザID供給手段自身に対応するユーザID供給者を識別するユーザID供給者識別情報とを、前記条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信し、予め定められたユーザID供給者識別情報を記憶するユーザID供給者識別情報記憶手段を備え、条件マッチング連係手段は、条件指定手段から条件を受信した条件マッチング装置のうちの一つの条件マッチング装置に対して、前記ユーザID供給者識別情報記憶手段に記憶されたユーザID供給者識別情報を送信し、前記条件マッチング装置に、当該ユーザID供給者識別情報に関連付けられているユーザIDの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、ユーザID選定手段に、前記ユーザIDの中から、条件指定手段から条件を受信した各条件マッチング装置に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定させ、選定されたユーザIDのリストを別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、以降、順次、特定されたユーザIDのリストを、別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させる付記1または付記2に記載の条件マッチングシステム。
(付記4)ユーザID供給手段は、条件マッチング装置識別情報をユーザ端末から受信したときに、前記ユーザ端末を使用するユーザのユーザIDであって、前記条件マッチング装置識別情報に対応するユーザIDとして定められたユーザIDを、前記条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信する付記1から付記3のうちのいずれかに記載の条件マッチングシステム。
(付記5)条件指定手段は、ユーザ情報の種別毎に定められた複数の条件に対して共通の条件IDを割り当て、前記複数の条件を、それぞれ条件に対応する種別のユーザ情報を記憶する条件マッチング装置に送信する際に、前記条件IDとともに送信し、条件マッチング連係手段に前記条件IDを送信し、前記条件マッチング連係手段は、条件マッチング装置に対してユーザIDを特定させる際に、前記条件IDを送信することによって条件を指定する付記1から付記4のうちのいずれかに記載の条件マッチングシステム。
(付記6)条件指定手段は、当該条件指定手段が条件を送信した条件マッチング装置のリストを条件マッチング連係手段に送信する付記1から付記5のうちのいずれかに記載の条件マッチングシステム。
(付記7) 指定された条件にユーザ情報が合致するユーザを特定する複数の条件マッチング装置と、ユーザ情報が満たすべき条件であって、ユーザ情報の種別毎に定められた複数の条件を、それぞれ条件に対応する種別のユーザ情報を記憶する条件マッチング装置に送信する条件指定手段とに、通信ネットワークを介して接続され、条件マッチング装置を識別する条件マッチング装置識別情報をユーザ端末から受信したときに、前記ユーザ端末を使用するユーザのユーザIDを、前記条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信するとともに、どの条件マッチング装置に対してどのユーザのユーザIDを送信したかを示すユーザID送信状況情報を記憶するユーザID供給手段と、条件指定手段から条件を受信した条件マッチング装置に対して、ユーザ情報が条件に合致しているユーザのユーザIDを特定させることを繰り返すことによって、条件が定められた各種別のユーザ情報がそれぞれ条件を満たしているユーザのユーザIDを特定する条件マッチング連係手段と、ユーザID供給手段が記憶したユーザID送信状況情報に基づいて、条件指定手段から条件を受信した各条件マッチング装置に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定するユーザID選定手段とを備え、前記条件マッチング連係手段は、前記ユーザID選定手段にユーザIDを選定させ、選定されたユーザIDのリストを条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、以降、順次、特定されたユーザIDのリストを、別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させることを特徴とする条件マッチング連係装置。
(付記8)指定された条件にユーザ情報が合致するユーザを特定する複数の条件マッチング装置と、ユーザ情報が満たすべき条件であって、ユーザ情報の種別毎に定められた複数の条件を、それぞれ条件に対応する種別のユーザ情報を記憶する条件マッチング装置に送信する条件指定手段と、条件マッチング装置を識別する条件マッチング装置識別情報をユーザ端末から受信したときに、前記ユーザ端末を使用するユーザのユーザIDと前記ユーザ端末が利用するユーザID供給者を識別するユーザID供給者識別情報とを、前記条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信するとともに、どの条件マッチング装置に対してどのユーザのユーザIDを送信したかを示すユーザID送信状況情報を記憶するユーザID供給手段とに、通信ネットワークを介して接続され、
予め定められたユーザID供給者識別情報を記憶するユーザID供給者識別情報記憶手段と、条件指定手段から条件を受信した条件マッチング装置に対して、ユーザ情報が条件に合致しているユーザのユーザIDを特定させることを繰り返すことによって、条件が定められた各種別のユーザ情報がそれぞれ条件を満たしているユーザのユーザIDを特定する条件マッチング連係手段と、ユーザID供給手段が記憶したユーザID送信状況情報に基づいて、条件指定手段から条件を受信した各条件マッチング装置に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定するユーザID選定手段とを備え、条件マッチング連係手段は、条件指定手段から条件を受信した条件マッチング装置のうちの一つの条件マッチング装置に対して、前記ユーザID供給者識別情報記憶手段に記憶されたユーザID供給者識別情報を送信し、前記条件マッチング装置に、当該ユーザID供給者識別情報に関連付けられているユーザIDの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、ユーザID選定手段に、前記ユーザIDの中から、条件指定手段から条件を受信した各条件マッチング装置に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定させ、選定されたユーザIDのリストを別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、以降、順次、特定されたユーザIDのリストを、別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させることを特徴とする条件マッチング連係装置。
(付記9)ユーザID供給手段が、条件マッチング装置を識別する条件マッチング装置識別情報をユーザ端末から受信したときに、前記ユーザ端末を使用するユーザのユーザIDを、前記条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信するとともに、どの条件マッチング装置に対してどのユーザのユーザIDを送信したかを示すユーザID送信状況情報を記憶し、条件指定手段が、ユーザ情報が満たすべき条件であって、ユーザ情報の種別毎に定められた複数の条件を、それぞれ条件に対応する種別のユーザ情報を記憶する条件マッチング装置に送信し、条件マッチング連係手段が、条件指定手段から条件を受信した各条件マッチング装置に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定することを、ユーザID選定手段に要求し、前記ユーザID選定手段が、条件マッチング連係手段からの要求に応じてユーザIDを選定し、前記条件マッチング連係手段が、前記ユーザID選定手段に選定されたユーザIDのリストを条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、以降、順次、特定されたユーザIDのリストを、別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させることを特徴とする条件マッチング方法。
(付記10)ユーザID供給者識別情報記憶手段が、ユーザID供給者を識別するユーザID供給者識別情報のうち予め定められたユーザID供給者識別情報を記憶し、ユーザID供給手段が、条件マッチング装置を識別する条件マッチング装置識別情報をユーザ端末から受信したときに、前記ユーザ端末を使用するユーザのユーザIDと前記ユーザ端末が利用するユーザID供給者を識別するユーザID供給者識別情報とを、前記条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信し、条件マッチング連係手段が、条件指定手段から条件を受信した条件マッチング装置のうちの一つの条件マッチング装置に対して、前記ユーザID供給者識別情報記憶手段に記憶されたユーザID供給者識別情報を送信し、前記条件マッチング装置に、当該ユーザID供給者識別情報に関連付けられているユーザIDの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、ユーザID選定手段に、前記ユーザIDの中から、条件指定手段から条件を受信した各条件マッチング装置に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定することを要求し、前記ユーザID選定手段が、条件マッチング連係手段からの要求に応じてユーザIDを選定し、前記条件マッチング連係手段が、前記ユーザID選定手段に選定されたユーザIDのリストを別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、以降、順次、特定されたユーザIDのリストを、別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させる付記9に記載の条件マッチング方法。
(付記11)指定された条件にユーザ情報が合致するユーザを特定する複数の条件マッチング装置と、ユーザ情報が満たすべき条件であって、ユーザ情報の種別毎に定められた複数の条件を、それぞれ条件に対応する種別のユーザ情報を記憶する条件マッチング装置に送信する条件指定手段とに、通信ネットワークを介して接続されたコンピュータに搭載される条件マッチング連係プログラムであって、前記コンピュータに、条件マッチング装置を識別する条件マッチング装置識別情報をユーザ端末から受信したときに、前記ユーザ端末を使用するユーザのユーザIDを、前記条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信するとともに、どの条件マッチング装置に対してどのユーザのユーザIDを送信したかを示すユーザID送信状況情報を記憶するユーザID供給処理、条件指定手段から条件を受信した条件マッチング装置に対して、ユーザ情報が条件に合致しているユーザのユーザIDを特定させることを繰り返すことによって、条件が定められた各種別のユーザ情報がそれぞれ条件を満たしているユーザのユーザIDを特定する条件マッチング連係処理、および、ユーザID供給処理で記憶したユーザID送信状況情報に基づいて、条件指定手段から条件を受信した各条件マッチング装置に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定するユーザID選定処理を実行させ、前記条件マッチング連係処理で、前記ユーザID選定処理を実行させ、前記ユーザID選定処理で選定されたユーザIDのリストを条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させる処理を実行させ、以降、順次、特定されたユーザIDのリストを、別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させる処理を実行させるための条件マッチング連係プログラム。
(付記12)指定された条件にユーザ情報が合致するユーザを特定する複数の条件マッチング装置と、ユーザ情報が満たすべき条件であって、ユーザ情報の種別毎に定められた複数の条件を、それぞれ条件に対応する種別のユーザ情報を記憶する条件マッチング装置に送信する条件指定手段と、条件マッチング装置を識別する条件マッチング装置識別情報をユーザ端末から受信したときに、前記ユーザ端末を使用するユーザのユーザIDと前記ユーザ端末が利用するユーザID供給者を識別するユーザID供給者識別情報とを、前記条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信するとともに、どの条件マッチング装置に対してどのユーザのユーザIDを送信したかを示すユーザID送信状況情報を記憶するユーザID供給手段とに、通信ネットワークを介して接続され、予め定められたユーザID供給者識別情報を記憶するユーザID供給者識別情報記憶手段を備えるコンピュータに搭載される条件マッチング連係プログラムであって、前記コンピュータに、条件指定手段から条件を受信した条件マッチング装置に対して、ユーザ情報が条件に合致しているユーザのユーザIDを特定させることを繰り返すことによって、条件が定められた各種別のユーザ情報がそれぞれ条件を満たしているユーザのユーザIDを特定する条件マッチング連係処理、および、ユーザID供給手段が記憶したユーザID送信状況情報に基づいて、条件指定手段から条件を受信した各条件マッチング装置に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定するユーザID選定処理を実行させ、条件マッチング連係処理で、条件指定手段から条件を受信した条件マッチング装置のうちの一つの条件マッチング装置に対して、前記ユーザID供給者識別情報記憶手段に記憶されたユーザID供給者識別情報を送信し、前記条件マッチング装置に、当該ユーザID供給者識別情報に関連付けられているユーザIDの中から、ユーザ情報が前記条件マッチング装置に対して送信された条件に合致するユーザのユーザIDを特定させる処理を実行させ、前記ユーザID選定処理を実行させ、前記ユーザID選定処理で選定されたユーザIDのリストを別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させる処理を実行させ、以降、順次、特定されたユーザIDのリストを、別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させる処理を実行させるための条件マッチング連係プログラム。
(付記13)指定された条件にユーザ情報が合致するユーザを特定する条件マッチング装置を複数備え、条件マッチング装置を識別する条件マッチング装置識別情報をユーザ端末から受信したときに、前記ユーザ端末を使用するユーザのユーザIDを、前記条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信するとともに、どの条件マッチング装置に対してどのユーザのユーザIDを送信したかを示すユーザID送信状況情報を記憶するユーザID供給部と、ユーザ情報が満たすべき条件であって、ユーザ情報の種別毎に定められた複数の条件を、それぞれ条件に対応する種別のユーザ情報を記憶する条件マッチング装置に送信する条件指定部と、条件指定部から条件を受信した条件マッチング装置に対して、ユーザ情報が条件に合致しているユーザのユーザIDを特定させることを繰り返すことによって、条件が定められた各種別のユーザ情報がそれぞれ条件を満たしているユーザのユーザIDを特定する条件マッチング連係部と、ユーザID供給部が記憶したユーザID送信状況情報に基づいて、条件指定部から条件を受信した各条件マッチング装置に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定するユーザID選定部とを備え、前記条件マッチング連係部は、前記ユーザID選定部にユーザIDを選定させ、選定されたユーザIDのリストを条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、以降、順次、特定されたユーザIDのリストを、別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させることを特徴とする条件マッチングシステム。
(付記14)ユーザID供給部は、条件マッチング装置識別情報をユーザ端末から受信したときに、ユーザIDと、前記ユーザ端末が利用するユーザID供給者を識別するユーザID供給者識別情報とを、前記条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信し、予め定められたユーザID供給者識別情報を記憶するユーザID供給者識別情報記憶部を備え、条件マッチング連係部は、条件指定部から条件を受信した条件マッチング装置のうちの一つの条件マッチング装置に対して、前記ユーザID供給者識別情報記憶部に記憶されたユーザID供給者識別情報を送信し、前記条件マッチング装置に、当該ユーザID供給者識別情報に関連付けられているユーザIDの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、ユーザID選定部に、前記ユーザIDの中から、条件指定部から条件を受信した各条件マッチング装置に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定させ、選定されたユーザIDのリストを別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、以降、順次、特定されたユーザIDのリストを、別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させる付記13に記載の条件マッチングシステム。
(付記15)ユーザID供給者毎にユーザID供給部を備え、個々のユーザID供給部は、条件マッチング装置識別情報をユーザ端末から受信したときに、ユーザIDと、ユーザID供給部自身に対応するユーザID供給者を識別するユーザID供給者識別情報とを、前記条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信し、予め定められたユーザID供給者識別情報を記憶するユーザID供給者識別情報記憶部を備え、条件マッチング連係部は、条件指定部から条件を受信した条件マッチング装置のうちの一つの条件マッチング装置に対して、前記ユーザID供給者識別情報記憶部に記憶されたユーザID供給者識別情報を送信し、前記条件マッチング装置に、当該ユーザID供給者識別情報に関連付けられているユーザIDの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、ユーザID選定部に、前記ユーザIDの中から、条件指定部から条件を受信した各条件マッチング装置に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定させ、選定されたユーザIDのリストを別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、以降、順次、特定されたユーザIDのリストを、別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させる付記13または付記14に記載の条件マッチングシステム。
(付記16)ユーザID供給部は、条件マッチング装置識別情報をユーザ端末から受信したときに、前記ユーザ端末を使用するユーザのユーザIDであって、前記条件マッチング装置識別情報に対応するユーザIDとして定められたユーザIDを、前記条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信する付記13から付記15のうちのいずれかに記載の条件マッチングシステム。
(付記17)指定された条件にユーザ情報が合致するユーザを特定する複数の条件マッチング装置と、ユーザ情報が満たすべき条件であって、ユーザ情報の種別毎に定められた複数の条件を、それぞれ条件に対応する種別のユーザ情報を記憶する条件マッチング装置に送信する条件指定部とに、通信ネットワークを介して接続され、条件マッチング装置を識別する条件マッチング装置識別情報をユーザ端末から受信したときに、前記ユーザ端末を使用するユーザのユーザIDを、前記条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信するとともに、どの条件マッチング装置に対してどのユーザのユーザIDを送信したかを示すユーザID送信状況情報を記憶するユーザID供給部と、条件指定部から条件を受信した条件マッチング装置に対して、ユーザ情報が条件に合致しているユーザのユーザIDを特定させることを繰り返すことによって、条件が定められた各種別のユーザ情報がそれぞれ条件を満たしているユーザのユーザIDを特定する条件マッチング連係部と、ユーザID供給部が記憶したユーザID送信状況情報に基づいて、条件指定部から条件を受信した各条件マッチング装置に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定するユーザID選定部とを備え、前記条件マッチング連係部は、前記ユーザID選定部にユーザIDを選定させ、選定されたユーザIDのリストを条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、以降、順次、特定されたユーザIDのリストを、別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させることを特徴とする条件マッチング連係装置。
(付記18)指定された条件にユーザ情報が合致するユーザを特定する複数の条件マッチング装置と、ユーザ情報が満たすべき条件であって、ユーザ情報の種別毎に定められた複数の条件を、それぞれ条件に対応する種別のユーザ情報を記憶する条件マッチング装置に送信する条件指定部と、条件マッチング装置を識別する条件マッチング装置識別情報をユーザ端末から受信したときに、前記ユーザ端末を使用するユーザのユーザIDと前記ユーザ端末が利用するユーザID供給者を識別するユーザID供給者識別情報とを、前記条件マッチング装置識別情報によって識別される条件マッチング装置に送信するとともに、どの条件マッチング装置に対してどのユーザのユーザIDを送信したかを示すユーザID送信状況情報を記憶するユーザID供給部とに、通信ネットワークを介して接続され、予め定められたユーザID供給者識別情報を記憶するユーザID供給者識別情報記憶部と、条件指定部から条件を受信した条件マッチング装置に対して、ユーザ情報が条件に合致しているユーザのユーザIDを特定させることを繰り返すことによって、条件が定められた各種別のユーザ情報がそれぞれ条件を満たしているユーザのユーザIDを特定する条件マッチング連係部と、ユーザID供給部が記憶したユーザID送信状況情報に基づいて、条件指定部から条件を受信した各条件マッチング装置に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定するユーザID選定部とを備え、条件マッチング連係部は、条件指定部から条件を受信した条件マッチング装置のうちの一つの条件マッチング装置に対して、前記ユーザID供給者識別情報記憶部に記憶されたユーザID供給者識別情報を送信し、前記条件マッチング装置に、当該ユーザID供給者識別情報に関連付けられているユーザIDの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、ユーザID選定部に、前記ユーザIDの中から、条件指定部から条件を受信した各条件マッチング装置に対してそれぞれユーザIDが送信済みとなっているユーザのユーザIDを選定させ、選定されたユーザIDのリストを別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させ、以降、順次、特定されたユーザIDのリストを、別の条件マッチング装置に送信して、前記条件マッチング装置に、前記ユーザIDのリストの中から、前記条件マッチング装置に対して送信された条件にユーザ情報が合致するユーザのユーザIDを特定させることを特徴とする条件マッチング連係装置。
この出願は、2010年8月25日に出願された日本特許出願2010−188543を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記の実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
産業上の利用の可能性
本発明は、定められた条件に合致するユーザを特定する条件マッチングシステムに好適に適用される。