JP5817620B2 - 合成非晶質シリカ粉末の製造方法 - Google Patents

合成非晶質シリカ粉末の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体産業等において高温及び減圧の環境下で使用される治具やルツボ等の合成シリカガラス製品を製造する原料として好適な高純度の合成非晶質シリカ粉末及びその製造方法に関する。
従来、半導体用途の単結晶製造に用いるルツボや治具類は、天然石英やケイ砂を粉砕し、精製することにより得られた石英粉を原料として製造されていた。しかし、天然石英やケイ砂は種々の金属不純物を含んでおり、上記精製処理を行っても金属不純物を完全には取除くことができないため、純度において十分に満足できるものではなかった。また、半導体の高集積化が進むに従って、材料となる単結晶に対する品質要求が高まり、その単結晶の製造に使用されるルツボや治具類も高純度品が要望されるようになった。そのため、天然石英やケイ砂の代わりに、高純度の合成非晶質シリカ粉末を原料とした合成シリカガラス製品が注目されている。
この高純度の合成非晶質シリカ粉末を製造する方法としては、高純度の四塩化珪素を水で加水分解させ、生成したシリカゲルを乾燥、整粒、焼成して合成非晶質シリカ粉末を得る方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、珪酸エステル等のアルコキシシランを酸とアルカリの存在下で加水分解してゲル化させ、得られたゲルを乾燥、粉砕後、焼成することにより合成非晶質シリカ粉末を得る方法が開示されている(例えば、特許文献2,3参照。)。上記特許文献1〜3に記載された方法で製造した合成非晶質シリカ粉末は、天然石英やケイ砂に比べて高純度であり、これらを原料として製造されたルツボや治具類等の合成シリカガラス製品からの不純物混入低減や高性能化が可能となった。
特公平4−75848号公報(特許請求の範囲第1項) 特開昭62−176929号公報(特許請求の範囲第1項) 特開平3−275527号公報(第2頁左下欄第7行〜第3頁左上欄第6行)
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載された方法で製造した合成非晶質シリカ粉末を原料として製造された合成シリカガラス製品は、合成シリカガラス製品の使用される環境が高温及び減圧の環境下である場合、気泡が発生又は膨張し、その合成シリカガラス製品の性能を大幅に低減させるという欠点を有していた。
例えば、シリコン単結晶引上げ用ルツボは、1500℃付近及び7000Pa付近の高温及び減圧の環境下で使用されており、前述の気泡の発生又は膨張によるルツボの大幅な性能の低減が、引上げる単結晶の品質を左右する問題となっていた。また、シリコン単結晶の大口径化により、シリコン単結晶引上げ用ルツボは、更なる高温にて使用されている。
このような上記高温及び減圧の環境下での使用において生じる問題に対しては、四塩化珪素の加水分解によって得られる合成非晶質シリカ粉末に熱処理を施して、合成非晶質シリカ粉末中の水酸基と塩素の濃度をそれぞれ減少させる、またアルコキシシランのゾルゲル法によって得られる合成非晶質シリカ粉末に熱処理を施して、合成非晶質シリカ粉末中の水酸基と炭素の濃度をそれぞれ減少させることにより、合成非晶質シリカ粉末中のガス成分になり得る不純物濃度の低減を行う対応が考えられる。
しかし、上記対応でも、高温及び減圧の環境下で使用される合成シリカガラス製品中の気泡の発生又は膨張を十分に抑制することができていない。
本発明者は、高温及び減圧環境下で使用される合成シリカガラス製品において、気泡の発生又は膨張を十分に抑制することを目的として、当該ガラス製品の製造に用いられる原料粉末の表面に吸着しているガス成分等を低減させることに着目した。そして、原料粉末に所定の条件で球状化処理を施すことにより、上記ガス成分を低減させた合成非晶質シリカ粉末に係る発明を見出した。具体的には、造粒されたシリカ粉末に球状化処理を施した後、洗浄し乾燥して得られた平均粒径D50が10〜2000μmの合成非晶質シリカ粉末であって、BET比表面積を平均粒径から算出した理論比表面積で割った値が1.35を超え1.75以下、真密度が2.10〜2.20g/cm3、粒子内空間率が0〜0.05、円形度が0.75以上1.00以下及び未溶解率が0.00より大きく0.25以下であることを特徴とする。
この合成非晶質シリカ粉末は、粉末表面に吸着するガス成分や粉末内部に存在するガス成分が非常に少ないため、気泡の発生又は膨張を抑制する効果が非常に高いものの、これらを更に安定的に抑制するという点では、必ずしも十分であったとは言えず、更なる改良の余地が残されていた。
このため、本発明の目的は、このような上記従来の課題を克服し、高温及び減圧の環境下での使用において、更に安定的に気泡の発生又は膨張を抑制できる合成シリカガラス製品のための原料に適する、合成非晶質シリカ粉末及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、高温及び減圧の環境下で使用される合成シリカガラス製品において、気泡の発生又は膨張を更に安定的に抑制するには、原料粉末の粉末表面に吸着するガス成分や粉末内部に存在するガス成分を低減させること以外に、粉末間に存在するガス量を更に低減させることが重要であるという知見を得た。そして、粉末間に存在するガス量を低減させるには、粉末の固めかさ密度を所望の高い密度に制御すること、即ち粉末間の空隙の体積を、安定的に、なるべく小さくする必要がある。そのためには、球状化処理後の粉末の粒径やその分布、更には粉末形状等を適正な範囲に、かつ精密に制御することが重要となる。
本発明の第の観点は、四塩化珪素を加水分解させてシリカ質のゲルを生成させ、このシリカ質のゲルを乾燥して乾燥粉とし、この乾燥粉を粉砕した後、分級することにより体積基準の粒度分布の最頻値DVMが60〜300μmの第1シリカ粉末及び個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜20μmの第2シリカ粉末を得る造粒工程と、上記第1シリカ粉末と第2シリカ粉末とを、質量比(第1シリカ粉末:第2シリカ粉末)で1:0.005〜0.05の割合で均一に混合して第3シリカ粉末を得る粉末混合工程と、アルゴンを所定の流量で導入して所定の高周波出力でプラズマを発生させたプラズマトーチ内に、所定の供給速度で上記第3シリカ粉末を投入し、2000℃から二酸化珪素の沸点までの温度で加熱し、溶融させる熱プラズマによる球状化工程と、上記球状化工程後の球状化シリカ粉末表面に付着している微粉を取り除く洗浄工程と、上記洗浄工程後のシリカ粉末を乾燥する乾燥工程とをこの順に含み、上記球状化工程における高周波出力(W)をA、シリカ粉末の供給速度(kg/hr)をBとするとき、A/B(W・hr/kg)の値が1.0×104以上になるように調整して行われ、体積基準の粒度分布の最頻値DVMが50〜200μmでその頻度は2〜5%、個数基準の算術平均粒径DNAVが0.4×DVM±10μm、かつ個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜10μmでその頻度が3〜10%であり、固めかさ密度が1.38g/cm3以上1.50g/cm3以下、円形度が0.85以上1.00以下であり、BET比表面積を理論比表面積で割った値が1.00〜1.35、真密度が2.10〜2.20g/cm3、粒子内空間率が0.00〜0.05である合成非晶質シリカ粉末の製造方法である。
本発明の第の観点は、有機系シリコン化合物を加水分解させてシリカ質のゲルを生成させ、このシリカ質のゲルを乾燥して乾燥粉とし、この乾燥粉を粉砕した後、分級することにより体積基準の粒度分布の最頻値DVMが60〜300μmの第1シリカ粉末及び個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜20μmの第2シリカ粉末を得る造粒工程と、上記第1シリカ粉末と第2シリカ粉末とを、質量比(第1シリカ粉末:第2シリカ粉末)で1:0.005〜0.05の割合で均一に混合して第3シリカ粉末を得る粉末混合工程と、アルゴンを所定の流量で導入して所定の高周波出力でプラズマを発生させたプラズマトーチ内に、所定の供給速度で上記第3シリカ粉末を投入し、2000℃から二酸化珪素の沸点までの温度で加熱し、溶融させる熱プラズマによる球状化工程と、上記球状化工程後の球状化シリカ粉末表面に付着している微粉を取り除く洗浄工程と、上記洗浄工程後のシリカ粉末を乾燥する乾燥工程とをこの順に含み、上記球状化工程における高周波出力(W)をA、シリカ粉末の供給速度(kg/hr)をBとするとき、A/B(W・hr/kg)の値が1.0×104以上になるように調整して行われ、体積基準の粒度分布の最頻値DVMが50〜200μmでその頻度は2〜5%、個数基準の算術平均粒径DNAVが0.4×DVM±10μm、かつ個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜10μmでその頻度が3〜10%であり、固めかさ密度が1.38g/cm3以上1.50g/cm3以下、円形度が0.85以上1.00以下であり、BET比表面積を理論比表面積で割った値が1.00〜1.35、真密度が2.10〜2.20g/cm3、粒子内空間率が0.00〜0.05である合成非晶質シリカ粉末の製造方法である。
本発明の第の観点は、ヒュームドシリカを加水分解させてシリカ質のゲルを生成させ、このシリカ質のゲルを乾燥して乾燥粉とし、この乾燥粉を粉砕した後、分級することにより体積基準の粒度分布の最頻値DVMが60〜300μmの第1シリカ粉末及び個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜20μmの第2シリカ粉末を得る造粒工程と、上記第1シリカ粉末と第2シリカ粉末とを、質量比(第1シリカ粉末:第2シリカ粉末)で1:0.005〜0.05の割合で均一に混合して第3シリカ粉末を得る粉末混合工程と、アルゴンを所定の流量で導入して所定の高周波出力でプラズマを発生させたプラズマトーチ内に、所定の供給速度で上記第3シリカ粉末を投入し、2000℃から二酸化珪素の沸点までの温度で加熱し、溶融させる熱プラズマによる球状化工程と、上記球状化工程後の球状化シリカ粉末表面に付着している微粉を取り除く洗浄工程と、上記洗浄工程後のシリカ粉末を乾燥する乾燥工程とをこの順に含み、上記球状化工程における高周波出力(W)をA、シリカ粉末の供給速度(kg/hr)をBとするとき、A/B(W・hr/kg)の値が1.0×104以上になるように調整して行われ、体積基準の粒度分布の最頻値DVMが50〜200μmでその頻度は2〜5%、個数基準の算術平均粒径DNAVが0.4×DVM±10μm、かつ個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜10μmでその頻度が3〜10%であり、固めかさ密度が1.38g/cm3以上1.50g/cm3以下、円形度が0.85以上1.00以下であり、BET比表面積を理論比表面積で割った値が1.00〜1.35、真密度が2.10〜2.20g/cm3、粒子内空間率が0.00〜0.05である合成非晶質シリカ粉末の製造方法である。
本発明の第の観点は、第ないし第の観点に基づく発明であって、更に上記造粒工程において、上記第1シリカ粉末は上記乾燥粉を粉砕した後、この粉砕した乾燥粉をふるいを用いて分級することにより得られ、上記第2シリカ粉末は、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に分級することにより得られることを特徴とする。
本発明の第〜第の観点の合成非晶質シリカ粉末の製造方法は、例えば四塩化珪素を加水分解させてシリカ質のゲルを生成させるか、テトラメトキシシラン等の有機系シリコン化合物を加水分解させてシリカ質のゲルを生成させるか、或いはヒュームドシリカを用いてシリカ質のゲルを生成させる。そして、このシリカ質のゲルを乾燥して乾燥粉とし、この乾燥粉を粉砕した後、分級することにより体積基準の粒度分布の最頻値DVMが60〜300μmの第1シリカ粉末及び個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜20μmの第2シリカ粉末を得る造粒工程と、上記第1シリカ粉末と第2シリカ粉末とを、質量比(第1シリカ粉末:第2シリカ粉末)で1:0.005〜0.05の割合で均一に混合して第3シリカ粉末を得る粉末混合工程と、アルゴンを所定の流量で導入して所定の高周波出力でプラズマを発生させたプラズマトーチ内に、所定の供給速度で上記第3シリカ粉末を投入し、2000℃から二酸化珪素の沸点までの温度で加熱し、溶融させる熱プラズマによる球状化工程と、上記球状化工程後の球状化シリカ粉末表面に付着している微粉を取り除く洗浄工程と、上記洗浄工程後のシリカ粉末を乾燥する乾燥工程とをこの順に含み、上記球状化工程における高周波出力(W)をA、シリカ粉末の供給速度(kg/hr)をBとするとき、A/B(W・hr/kg)の値が1.0×104以上になるように調整して行われ、体積基準の粒度分布の最頻値DVMが50〜200μmでその頻度は2〜5%、個数基準の算術平均粒径DNAVが0.4×DVM±10μm、かつ個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜10μmでその頻度が3〜10%であり、固めかさ密度が1.38g/cm3以上1.50g/cm3以下、円形度が0.85以上1.00以下である合成非晶質シリカ粉末を得ることを特徴とする。上記工程を経ることで、不可避のガス吸着量を低減し、また粉末内部のガス成分を低減することができる。更に、粒径やその分布、更には粉末形状等を適正な範囲に、かつ精密に制御することで、所望の固めかさ密度を有する粉末とすることができる。これにより、粉末間に存在するガス量も極めて少なくなり、合成シリカガラス製品の原料として好適に用いることが可能な合成非晶質シリカ粉末を簡便に製造することができる。
本発明の第の観点の合成非晶質シリカ粉末の製造方法では、上記造粒工程において、上記第1シリカ粉末は上記乾燥粉を粉砕した後、この粉砕した乾燥粉をふるいを用いて分級することにより得られ、上記第2シリカ粉末は、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に分級することにより得られる。そのため、例えば上記粉砕した乾燥粉を2つに分け、一方の粉砕した乾燥粉から直接分級して得る方法等に比べ、粒径がサブミクロン未満の微粉が少なくなることにより、シリカ粉末の比表面積が小さくなるため、気泡の発生又は膨張を更に安定的に抑制することができる。
本発明の合成非晶質シリカ粉末の代表的な粉末粒子を示す写真図である。 本発明の合成非晶質シリカ粉末の製造工程を示すプロセスフロー図である。 熱プラズマによる球状化装置の概略断面図である。 球状化処理を施していない代表的なシリカ粉末粒子を示す写真図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
本発明の合成非晶質シリカ粉末は、造粒されたシリカ粉末に球状化処理を施した後、洗浄し乾燥することによって得られたものであり、体積基準の粒度分布の最頻値DVMが50〜200μmでその頻度が2〜5%、個数基準の算術平均粒径DNAVが0.4×DVM±10μm、かつ個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜10μmでその頻度が3〜10%であり、固めかさ密度が1.38g/cm3以上1.50g/cm3以下、円形度が0.85以上1.00以下であることを特徴とする。
体積基準の粒度分布の最頻値DVMが50μm未満では、シリカ粉末の粒径が小さくなるため、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。一方、200μmを越えると、シリカ粉末間の空間が大きくなるため、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。また、最頻値DVMが50〜200μmであっても、その頻度が2%未満では、粒径が小さいシリカ粉末が増加するため、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。一方、5%を越えると、粒径が大きいシリカ粉末が増加し、シリカ粉末間の空間が大きくなるため、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。このうち、体積基準の粒度分布の最頻値DVMは75〜150μmの範囲であることが好ましく、その頻度は、3〜4%の範囲であることが好ましい。
また、個数基準の算術平均粒径DNAVが上限値(0.4×DVM+10μm)を越えると、
粒径が大きめの粉末同士の隙間に、粒径が小さい粉末が入り難くなるため、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。一方、個数基準の算術平均粒径DNAVが下限値(0.4×DVM−10μm)未満では、粒径が大きめの粉末同士の隙間に、粒径が小さい粉末が入っても隙間が残るため、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。更に、個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5μm未満では、粒径が小さいシリカ粉末が増加するため、比表面積が大きくなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。一方、10μmを越えると、粒径が大きめの粉末同士の隙間に、粒径が小さい粉末が入った後にできる隙間に、更に粒径が小さい粉末が入ることができなくなるため、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。また、最頻値DNMが5〜10μmの範囲にあっても、その頻度が3%未満では、粒径が小さいシリカ粉末が増加し過ぎるため、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。一方、10%を越えると、粒径が大きめの粉末同士の隙間に入り込める粒径が小さい粉末が少なくなるため、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。このうち、個数基準の算術平均粒径DNAVは、0.4×DVM±5μmの範囲であることが好ましい。また、個数基準の粒度分布の最頻値DNMは5〜7.5μmの範囲であることが好ましく、その頻度は、5〜8%の範囲であることが好ましい。
また、円形度は、次の式(1)から算出した値であり、円形度は、1.00に近づく程、粉末粒子が真球に近くなることを意味する。
粒子1個についての円形度=π×面積相当径/周囲長 (1)
円形度が0.85未満では、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。一方、どのような条件で球状化処理を施しても、円形度が1.00を越えることはない。このうち、円形度は、0.90〜1.00の範囲であることが好ましい。
このように、本発明の合成非晶質シリカ粉末は、球状化処理を施したシリカ粉末であって、粒径及びその分布、更には粉末形状が適正な範囲に、かつ精密に制御されることにより、粒子間の空隙の体積が非常に小さく、上記所望の固めかさ密度を有する。そのため、粉末間に存在するガス量が極めて少ない。粒径等が上記適正な範囲に制御されず、固めかさ密度が1.38g/cm3未満になると、粉末間の隙間が大きくなり、粉末間に存在するガス量が多くなるため、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。一方、1.50g/cm3を越えると、ガラス製品の製造において、粉末を溶融する際に、粉末間に存在するガス成分や粉末表面に吸着するガス成分、或いは粉末内部に存在するガス成分等が、溶融中の粉末又は融液中から逃げることができなくなるため、気泡がガラス製品中に残留するという不具合が生じる。このうち、固めかさ密度は1.40〜1.47g/cm3の範囲であることが好ましい。
また、合成シリカガラス製品における気泡の発生又は膨張の原因として、製品の製造に用いた原料粉末の表面に吸着しているガス等が考えられる。即ち、合成シリカガラス製品を製造するに際し、その一工程である溶融の際に、原料粉末の表面に吸着していたガス成分が離脱する。そして、このガス成分が合成シリカガラス製品中に残留し、これが気泡の発生又は膨張の原因となる。
合成シリカガラス製品の原料となるシリカ粉末は、通常、粉砕工程を経るため、図4に示すように不定形(粉砕粉形状)の粒子を多く含む。そのため、比表面積が大きくなり、不可避のガス吸着量が大きくなると考えられる。
そのため、本発明の合成非晶質シリカ粉末は、粉末に球状化処理を施すことにより、BET比表面積を理論比表面積で割った値が1.00〜1.35、真密度が2.10〜2.20g/cm3、粒子内空間率が0.00〜0.05であることを特徴とする。ここで、理論比表面積とは、平均粒径DL50から算出した値であり、平均粒径DL50とは、レーザー回折散乱式粒子分布測定装置(HORIBA社製 型式名:LA-950)を用いて測定される体積基準の粒度分布の中央値を3回測定し、これらを平均した値をいう。また、BET比表面積とは、BET3点法により測定した値をいう。また、粒子の理論比表面積は、粒子が真球体であり、表面が平滑であると仮定した場合、次の式(2)から算出される。なお、式(2)中、Dは粒子の直径、ρは真密度を示す。
理論比表面積=6/(D×ρ) (2)
本明細書中、粉末の理論比表面積とは、上記式(2)において、Dを粉末の平均粒径DL50、ρを真密度2.20g/cm3と仮定した理論真密度から算出した値である。即ち、粉末の理論比表面積は、次の式(3)から算出される。
粉末の理論比表面積=2.73/DL50 (3)
BET比表面積を平均粒径DL50から算出した理論比表面積で割った値が大きくなると、比表面積が大きくなり、不可避のガス吸着量が大きくなる。粉末の理論比表面積は、粒子が真球であり、表面が平滑な場合は、1.00となる。平均粒径DL50が小さい側に、粒度分布の偏りや粒度分布のピークが存在するために、平均粒径DL50の測定が小さくなる場合、BET比表面積を平均粒径DL50から算出した理論比表面積で割った値が1.00未満になる場合がある。その場合は、BET比表面積を平均粒径DL50から算出した理論比表面積で割った値を1.00とする。1.35を超えると、粉末表面に吸着するガス成分に起因する気泡の発生又は膨張の低減効果が小さい。このうち、BET比表面積を平均粒径DL50から算出した理論比表面積で割った値は、1.00〜1.10の範囲であることが特に好ましい。
また、合成非晶質シリカ粉末の1個の粒子について着目すると、粒子内に空孔や閉塞したクラック等の内部空間が存在しないことが好ましい。即ち、合成非晶質シリカ粉末の内部に、空間が存在すると、合成シリカガラス製品中の気泡の発生又は膨張の原因となるからである。このため、真密度は2.10g/cm3以上であることが好ましく、2.15〜2.20g/cm3であることが特に好ましい。真密度とはJIS R7212 カーボンブロックの測定方法(d)真比重測定に準じて、真密度測定を3回行い、この平均値をいう。また、粒子内空間率は0.05以下であることが好ましく、0.01以下であることが特に好ましい。粒子内空間率とは、50個の粉末粒子について、断面をSEM(走査型電子顕微鏡)により観察した際の粒子の断面積と、粒子内に空間があればその空間の面積を測定し、次の式(4)から算出した値の平均値である。
粒子内空間率=粒子内空間総面積/粒子断総面積 (4)
また、粉末の溶融性を均一にさせるために、CuKα線を用いて粉末X線回折法で測定した場合に回折ピークがブロードな、結晶質シリカ粉末が認められない粉末であることが好ましい。非晶質と結晶質のシリカでは、溶融における挙動が異なっており、結晶質のシリカの溶融が遅れて始まる傾向にある。このため、非晶質と結晶質のシリカが混在している合成非晶質シリカ粉末を使用して、合成シリカガラス製品等の製造を行うと、合成シリカガラス製品中に、気泡が残りやすいためである。
また、合成シリカガラス製品の不純物混入の低減や高性能化のため、合成非晶質シリカ粉末の不純物濃度は、水素原子を除く1A族、2A〜8族、1B〜3B族、炭素及び珪素を除く4B族、5B族、酸素を除く6B族、塩素を除く7B族の濃度が1ppm未満であることが好ましい。このうち、これらの不純物濃度は0.05ppm未満であることが特に好ましい。また、高温及び減圧下における合成シリカガラス製品中の気泡の発生又は膨張を抑制するため、ガス成分となり得る水酸基が60ppm以下、塩素濃度が5ppm以下、炭素濃度が5ppm以下であることが好ましい。
本発明の合成非晶質シリカ粉末は、球状化処理を施した後、洗浄し乾燥することによって、図1に示すような溶融して球状化された粒子が複数凝集した粒子を多く含むものである。このように、本発明の合成非晶質シリカ粉末は凝集した粒子を多く含むため、溶融により粉末表面が平滑になることにより、不可避のガス吸着量は低減される。なお、溶融して球状化された粒子が複数凝集した粒子について、本明細書では、凝集した粒子1つが1粒子を構成する。
続いて、本発明の合成非晶質シリカ粉末の製造方法について説明する。本発明の合成非晶質シリカ粉末は、図2に示すように、原料となるシリカ粉末に、球状化処理を施した後、洗浄し乾燥することにより得られる。各工程について、以下、詳細に説明する。
本発明の合成非晶質シリカ粉末の原料となるシリカ粉末は、例えば、次のような方法によって得られる。第1の方法としては、先ず四塩化珪素1molに対して、45〜80molに相当する量の超純水を準備する。準備した超純水を容器内に入れ、窒素、アルゴン等の雰囲気にて、温度を20〜45℃に保持して攪拌しながら、四塩化珪素を添加して加水分解させる。四塩化珪素を添加してから0.5〜6時間攪拌を継続し、シリカ質のゲルを生成させる。このとき、攪拌速度は100〜300rpmの範囲にするのが好ましい。次に、上記シリカ質のゲルを乾燥用容器に移しこれを乾燥機に入れ、乾燥機内に好ましくは10〜20L/minの流量で窒素、アルゴン等を流しながら、200℃〜300℃の温度で12〜48時間乾燥させて乾燥粉を得る。次に、この乾燥粉を乾燥機から取り出し、ロールクラッシャー等の粉砕機を用いて、粉砕する。ロールクラッシャーを用いる場合は、ロール隙間0.2〜2.0mm、ロール回転数3〜200rpmに適宜調整して行う。最後に、粉砕した乾燥粉をふるい等を用いて分級することにより、体積基準の粒度分布の最頻値DVMが60〜300μmの第1シリカ粉末、及び個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜20μmの第2シリカ粉末が得られる。分級に用いられるふるいとしては、振動フルイの他、例えばジャイロ式や気流分級式のふるい等が挙げられる。なお、第2シリカ粉末は、例えば上記粉砕した乾燥粉を2つに分け、一方の粉砕した乾燥粉から直接分級して得る方法でも良いが、第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を更に分級して得る方法が、サブミクロン未満の微粉が少なり、シリカ粉末の比表面積が小さくなるため、気泡の発生又は膨張を更に安定的に抑制することができることから、好ましい。
第2の方法としては、有機系シリコン化合物としてテトラメトキシシラン1molに対して、超純水0.5〜3mol、エタノール0.5〜3molを準備する。準備した超純水、エタノールを容器内に入れ、窒素、アルゴン等の雰囲気にて、温度を60℃に保持して攪拌しながら、テトラメトキシシランを添加して加水分解させる。テトラメトキシシランを添加してから5〜120分間、撹拌した後、テトラメトキシラン1molに対して1〜50molの超純水を更に添加し、1〜12時間攪拌を継続し、シリカ質のゲルを生成させる。このとき、攪拌速度は100〜300rpmの範囲にするのが好ましい。次に、上記シリカ質のゲルを乾燥用容器に移しこれを乾燥機に入れ、乾燥機内に好ましくは10〜20L/minの流量で窒素、アルゴン等を流しながら、200℃〜300℃の温度で6〜48時間乾燥させて乾燥粉を得る。次に、この乾燥粉を乾燥機から取り出し、ロールクラッシャー等の粉砕機を用いて、粉砕する。ロールクラッシャーを用いる場合は、ロール隙間0.2〜2.0mm、ロール回転数3〜200rpmに適宜調整して行う。最後に、粉砕した乾燥粉を、上述の第1の方法と同様に、振動フルイ等を用いて分級することにより、体積基準の粒度分布の最頻値DVMが60〜300μmの第1シリカ粉末、及び個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜20μmの第2シリカ粉末が得られる。
第3の方法としては、先ず、比表面積が50〜380m2/gのヒュームドシリカ1molに対して、超純水3.0〜35.0molを準備する。準備した超純水を容器内に入れ、窒素、アルゴン等の雰囲気にて、温度を10〜30℃に保持して攪拌しながら、ヒュームドシリカを添加する。なお、ここで言う比表面積とは、BET3点法により測定したBET比表面積をいう。次に、ヒュームドシリカを添加してから0.5〜6時間攪拌を継続し、シリカ質のゲルを生成させる。このとき、攪拌速度は10〜50rpmの範囲にするのが好ましい。次に、上記シリカ質のゲルを乾燥用容器に移しこれを乾燥機に入れ、乾燥機内に好ましくは1〜20L/minの流量で窒素、アルゴン等を流しながら、200℃〜300℃の温度で12〜48時間乾燥させて乾燥粉を得る。次に、この乾燥粉を乾燥機から取り出し、ロールクラッシャー等の粉砕機を用いて、粉砕する。ロールクラッシャーを用いる場合は、ロール隙間0.2〜2.0mm、ロール回転数3〜200rpmに適宜調整して行う。最後に、粉砕した乾燥粉を、上述の第1の方法と同様に、振動フルイ等を用いて分級することにより、体積基準の粒度分布の最頻値DVMが60〜300μmの第1シリカ粉末、及び個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜20μmの第2シリカ粉末が得られる。
ここで、第1シリカ粉末の最頻値DVMが60μm未満では、粒径が小さいシリカ粉末が増加するため、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。一方、第1シリカ粉末の最頻値DVMが300μmより大きいと、粉末同士の隙間が大きくなることで、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。また、第2シリカ粉末の最頻値DNMが5μm未満の場合、粒径が小さいシリカ粉末が増加するために、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することが出来ない。一方、第2シリカ粉末の最頻値DNMが20μmより大きいと、第1シリカ粉末間の隙間に、第2シリカ粉末が入り込むことができないため、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。
上記第1〜第3の方法によって得られた第1シリカ粉末及び第2シリカ粉末を、質量比(第1シリカ粉末:第2シリカ粉末)で1:0.005〜0.05の割合で均一に混合し、第3シリカ粉末を得る。混合比を上記範囲に限定したのは、第2シリカ粉末が0.005未満では、第1シリカ粉末間の隙間に入り込む第2シリカ粉末が少なくなるため、所望の固めかさ密度が得られず、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。一方、0.05を越えると、粒径が小さい第2シリカ粉末が増加し過ぎることで、固めかさ密度が低くなり、気泡の発生又は膨張を安定的に抑制することができない。第1シリカ粉末及び第2シリカ粉末の混合は、特に限定されないが、プラスチックドラムにシリカ粉末を入れて、プラスチックドラムを傾斜させて回転、揺動させることにより行うことができる。また、この粉末混合工程を、後述の球状化処理前に行う理由は、第1シリカ粉末及び第2シリカ粉末をそれぞれ後述の球状化処理した後に混合する方法では、球状化処理中に、粒径が10μm未満の小さいシリカ粉末が、大量に蒸発してしまう不具合が生じるためである。
上記造粒工程及び粉末混合工程を経て得られた第3シリカ粉末の球状化は、熱プラズマによる球状化処理で行う。熱プラズマによる球状化処理では、例えば、図3に示す装置を用いることができる。この装置30は、プラズマを発生させるプラズマトーチ31と、このプラズマトーチ31の下部に設けられた反応筒であるチャンバ32と、このチャンバ32の下部に設けられた処理後の粉末を回収する回収部33とを備える。プラズマトーチ31は、チャンバ32に連通する頂部が封止された石英管34と、この石英管34を巻回する高周波誘導コイル36を有する。石英管34の上部には原料供給管37が貫通して設けられ、かつガス導入管38が接続される。チャンバ32の側方にはガス排気口39が設けられる。プラズマトーチ31では、高周波誘導コイル36に通電するとプラズマ40を発生し、ガス導入管38から石英管34にアルゴン、酸素等のガスが供給される。原料粉末、即ち上記第3シリカ粉末は原料供給管37を介してプラズマ40中に供給される。また、チャンバ32内のガスは、チャンバ32側方に設けられたガス排気口39から排気される。先ず、装置30のガス導入管38から作動ガスのアルゴンを、50L/min以上、好ましくは65〜110L/minの流量で導入して、周波数4〜5MHz、出力90〜180kWの高周波をプラズマトーチ31に印加させ、プラズマを発生させる。プラズマが安定した後に、酸素を35〜130L/minの流量で徐々に導入して、アルゴン−酸素プラズマを発生させる。次に上記の第1〜第3の方法で得られたシリカ粉末を、原料供給管37から供給速度4.0〜18.0kg/hrで、アルゴン−酸素プラズマ中に投入して、シリカ粉末を溶融させ、融体となった粒子を落下させて、落下した粒子を回収部33で回収することにより、球状化されたシリカ粉末41を得ることができる。合成非晶質シリカ粉末における粒度分布、固めかさ密度、円形度等の調整は、アルゴンの流量や高周波出力、シリカ粉末の供給速度等の調整により行うことができる。例えば、アルゴンの流量を50L/min以上に調整し、かつ上記範囲のうち、高周波出力(W)をA、シリカ粉末の供給速度(kg/hr)をBとするとき、高周波出力A及びシリカ粉末の供給速度Bを、A/B(W・hr/kg)の値が1.0×104以上の範囲になるように調整することで所望の粒径及びその分布、更には所望の固めかさ密度及び円形度を有する粉末が得られる。
球状化処理後のシリカ粉末は、その表面に、アルゴン−酸素プラズマ中に蒸発したシリカ粉末の微粉が付着しているため、洗浄容器に球状工程後の球状化シリカ粉末と超純水を入れて、超音波洗浄を行う。超音波洗浄後、このシリカ粉末の微粉は、超純水中に移動するために、目の粗いフィルターにてろ過を行う。シリカ粉末の微粉が、なくなるまでこの作業を繰り返し行う。
洗浄工程後のシリカ粉末の乾燥は、先ず、粉末を乾燥用容器に入れて、この乾燥用容器を乾燥機に入れる。そして、乾燥機内に窒素、アルゴン等を1〜20L/minの流量で流しながら、100℃〜400℃の温度で3〜48時間保持することにより行うのが好ましい。
以上の工程により、本発明の合成非晶質シリカ粉末が得られる。この合成非晶質シリカ粉末は、上記所定の条件で球状化処理を施すことで、粉末表面に吸着するガス成分及び粉末内部に存在するガス成分が少ない。また、球状化処理後の粒径やその分布、更には粉末形状等が適正な範囲に、かつ精密に制御されることで、所望の固めかさ密度を達成する。これにより、粉末間に存在するガス量も非常に少なく、気泡の発生又は膨張の抑制効果が極めて高いため、合成シリカガラス製品の原料として好適に用いることができる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
先ず、比表面積が50m2/gのヒュームドシリカ1molに対して、超純水13molを準備した。準備した超純水を容器内に入れ、窒素雰囲気にて、温度を25℃に保持して攪拌しながら、ヒュームドシリカを添加した。ヒュームドシリカを添加してから3時間攪拌を継続し、シリカ質のゲルを生成させた。このとき、攪拌速度は30rpmとした。次に、上記シリカ質のゲルを乾燥用容器に移しこれを乾燥機に入れ、乾燥機内に10L/minの流量で窒素を流しながら、300℃の温度で12時間乾燥させて乾燥粉を得た。この乾燥粉を乾燥機から取り出し、ロールクラッシャーを用いて粉砕した。このときロール隙間を0.2mm、ロール回転数を30rpmに調整して行った。粉砕した乾燥粉を目開き45μm及び85μmの振動フルイを用いて分級することにより、第1シリカ粉末を得た。また、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を第2シリカ粉末とした。得られた第1シリカ粉末の体積基準の粒度分布の最頻値DVM、及び第2シリカ粉末の個数基準の粒度分布の最頻値DNMを、以下の表1に示す。なお、原料であるヒュームドシリカの比表面積とは、BET3点法により測定されたBET比表面積である。
次に、上記得られた第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表1に示す質量比になるようにプラスチックドラムに投入し、このプラスチックドラムを傾けて回転させることにより均一に混合し、第3シリカ粉末を得た。
続いて、図3に示す装置30を用い、次の表1に示す条件にて、上記得られた第3シリカ粉末に球状化処理を施した。具体的には、先ず、装置30のガス導入管38から作動ガスのアルゴンを導入して、高周波をプラズマトーチ31に印加させ、プラズマを発生させた。プラズマが安定した後に、酸素を徐々に導入して、アルゴン−酸素プラズマを発生させた。上記得られたシリカ粉末を、原料供給管37からアルゴン−酸素プラズマ中に投入して、シリカ粉末を溶融させ、融体となった粒子を落下させて、落下した粒子を回収部33で回収することにより、球状化されたシリカ粉末41を得た。
球状化処理後、洗浄容器に上記粉末と超純水を入れて、超音波洗浄を行った。超音波洗浄を行った後、目開き35μmのフィルターでろ過した。シリカ粉末の粒子表面に付着する微粉末がなくなるまで、この操作を繰り返し行った。
最後に、洗浄後の粉末を乾燥用容器に入れ、乾燥機内に窒素を20L/minの流量で流しながら、200℃の温度で36時間保持することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<実施例2>
先ず、比表面積が90m2/gのヒュームドシリカ1molに対して、超純水30molを準備した。準備した超純水を容器内に入れ、窒素雰囲気にて、温度を30℃に保持して攪拌しながら、ヒュームドシリカを添加した。ヒュームドシリカを添加してから6時間攪拌を継続し、シリカ質のゲルを生成させた。このとき、攪拌速度は45rpmとした。次に、上記シリカ質のゲルを乾燥用容器に移しこれを乾燥機に入れ、乾燥機内に15L/minの流量で窒素を流しながら、300℃の温度で12時間乾燥させて乾燥粉を得た。この乾燥粉を乾燥機から取り出し、ロールクラッシャーを用いて粉砕した。このときロール隙間を0.2mm、ロール回転数を200rpmに調整して行った。粉砕した乾燥粉を目開き90μm及び180μmの振動フルイを用いて分級することにより、第1シリカ粉末を得た。また、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を第2シリカ粉末とした。
次に、上記得られた第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表1に示す質量比になるようにプラスチックドラムに投入し、このプラスチックドラムを傾けて回転させることにより均一に混合し、第3シリカ粉末を得た。
続いて、図3に示す装置30を用い、次の表1に示す条件にて、実施例1と同様の工程を経ることにより上記得られた第3シリカ粉末に球状化処理を施し、球状化されたシリカ粉末41を得た。
球状化処理後、洗浄容器に上記粉末と超純水を入れて、超音波洗浄を行った。超音波洗浄を行った後、目開き45μmのフィルターでろ過した。シリカ粉末の粒子表面に付着する微粉末がなくなるまで、この操作を繰り返し行った。
最後に、洗浄後の粉末を乾燥用容器に入れ、乾燥機内にアルゴンを10L/minの流量で流しながら、400℃の温度で12時間保持することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<実施例3>
先ず、比表面積が130m2/gのヒュームドシリカ1molに対して、超純水20molを準備した。準備した超純水を容器内に入れ、アルゴン雰囲気にて、温度を10℃に保持して攪拌しながら、ヒュームドシリカを添加した。ヒュームドシリカを添加してから4時間攪拌を継続し、シリカ質のゲルを生成させた。このとき、攪拌速度は25rpmとした。次に、上記シリカ質のゲルを乾燥用容器に移しこれを乾燥機に入れ、乾燥機内に20L/minの流量でアルゴンを流しながら、300℃の温度で24時間乾燥させて乾燥粉を得た。この乾燥粉を乾燥機から取り出し、ロールクラッシャーを用いて粉砕した。このときロール隙間を0.4mm、ロール回転数を30rpmに調整して行った。粉砕した乾燥粉を目開き200μm及び400μmの振動フルイを用いて分級することにより、第1シリカ粉末を得た。また、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き40μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末とした。
次に、上記得られた第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表1に示す質量比になるようにプラスチックドラムに投入し、このプラスチックドラムを傾けて回転させることにより均一に混合し、第3シリカ粉末を得た。
続いて、図3に示す装置30を用い、次の表1に示す条件にて、実施例1と同様の工程を経ることにより上記得られた第3シリカ粉末に球状化処理を施し、球状化されたシリカ粉末41を得た。
球状化処理後、洗浄容器に上記粉末と超純水を入れて、超音波洗浄を行った。超音波洗浄を行った後、目開き125μmのフィルターでろ過した。シリカ粉末の粒子表面に付着する微粉末がなくなるまで、この操作を繰り返し行った。
最後に、洗浄後の粉末を乾燥用容器に入れ、乾燥機内に窒素を10L/minの流量で流しながら、300℃の温度で24時間保持することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<実施例4>
先ず、比表面積が300m2/gのヒュームドシリカ1molに対して、超純水25molを準備した。準備した超純水を容器内に入れ、窒素雰囲気にて、温度を15℃に保持して攪拌しながら、ヒュームドシリカを添加した。ヒュームドシリカを添加してから3時間攪拌を継続し、シリカ質のゲルを生成させた。このとき、攪拌速度は25rpmとした。次に、上記シリカ質のゲルを乾燥用容器に移しこれを乾燥機に入れ、乾燥機内に10L/minの流量で窒素を流しながら、200℃の温度で28時間乾燥させて乾燥粉を得た。この乾燥粉を乾燥機から取り出し、ロールクラッシャーを用いて粉砕した。このときロール隙間を0.2mm、ロール回転数を200rpmに調整して行った。粉砕した乾燥粉を目開き45μm及び85μmの振動フルイを用いて分級することにより、第1シリカ粉末を得た。また、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、第2シリカ粉末とした。
次に、上記得られた第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表1に示す質量比になるようにプラスチックドラムに投入し、このプラスチックドラムを傾けて回転させることにより均一に混合し、第3シリカ粉末を得た。
続いて、図3に示す装置30を用い、次の表1に示す条件にて、実施例1と同様の工程を経ることにより上記得られた第3シリカ粉末に球状化処理を施し、球状化されたシリカ粉末41を得た。
球状化処理後、洗浄容器に上記粉末と超純水を入れて、超音波洗浄を行った。超音波洗浄を行った後、目開き35μmのフィルターでろ過した。シリカ粉末の粒子表面に付着する微粉末がなくなるまで、この操作を繰り返し行った。
最後に、洗浄後の粉末を乾燥用容器に入れ、乾燥機内に窒素を10L/minの流量で流しながら、200℃の温度で36時間保持することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<実施例5>
先ず、比表面積が90m2/gのヒュームドシリカ1molに対して、超純水25molを準備した。準備した超純水を容器内に入れ、窒素雰囲気にて、温度を15℃に保持して攪拌しながら、ヒュームドシリカを添加した。ヒュームドシリカを添加してから6時間攪拌を継続し、シリカ質のゲルを生成させた。このとき、攪拌速度は25rpmとした。次に、上記シリカ質のゲルを乾燥用容器に移しこれを乾燥機に入れ、乾燥機内に5L/minの流量で窒素を流しながら、250℃の温度で36時間乾燥させて乾燥粉を得た。この乾燥粉を乾燥機から取り出し、ロールクラッシャーを用いて粉砕した。このときロール隙間を0.4mm、ロール回転数を30rpmに調整して行った。粉砕した乾燥粉を目開き200μm及び400μmの振動フルイを用いて分級することにより、第1シリカ粉末を得た。また、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き25μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末とした。
次に、上記得られた第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表1に示す質量比になるようにプラスチックドラムに投入し、このプラスチックドラムを傾けて回転させることにより均一に混合し、第3シリカ粉末を得た。
続いて、図3に示す装置30を用い、次の表1に示す条件にて、実施例1と同様の工程を経ることにより上記得られた第3シリカ粉末に球状化処理を施し、球状化されたシリカ粉末41を得た。
球状化処理後、洗浄容器に上記粉末と超純水を入れて、超音波洗浄を行った。超音波洗浄を行った後、目開き125μmのフィルターでろ過した。シリカ粉末の粒子表面に付着する微粉末がなくなるまで、この操作を繰り返し行った。
最後に、洗浄後の粉末を乾燥用容器に入れ、乾燥機内に窒素を10L/minの流量で流しながら、300℃の温度で24時間保持することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<実施例6>
先ず、四塩化珪素1molに対して、55.6molに相当する量の超純水を準備した。この超純水を容器内に入れ、窒素雰囲気にて、温度を25℃に保持して攪拌しながら、四塩化珪素を添加して加水分解させた。四塩化珪素を添加してから3時間攪拌を継続して、シリカ質のゲルを生成させた。このとき、攪拌速度は150rpmとした。次に、上記シリカ質のゲルを乾燥用容器に移しこれを乾燥機に入れ、乾燥機内に15L/minの流量で窒素を流しながら、250℃の温度で18時間乾燥させて乾燥粉を得た。この乾燥粉を乾燥機から取り出し、ロールクラッシャーを用いて粉砕した。このときロール隙間を0.2mm、ロール回転数を200rpmに調整して行った。粉砕した乾燥粉を目開き90μm及び目開き180μmの振動フルイを用いて分級することにより、第1シリカ粉末を得た。また、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、第2シリカ粉末とした。
次に、上記得られた第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表1に示す質量比になるようにプラスチックドラムに投入し、このプラスチックドラムを傾けて回転させることにより均一に混合し、第3シリカ粉末を得た。
続いて、図3に示す装置30を用い、次の表1に示す条件にて、実施例1と同様の工程を経ることにより上記得られた第3シリカ粉末に球状化処理を施し、球状化されたシリカ粉末41を得た。
球状化処理後、洗浄容器に上記粉末と超純水を入れて、超音波洗浄を行った。超音波洗浄を行った後、目開き45μmのフィルターでろ過した。シリカ粉末の粒子表面に付着する微粉末がなくなるまで、この操作を繰り返し行った。
最後に、洗浄後の粉末を乾燥用容器に入れ、乾燥機内にアルゴンを10L/minの流量で流しながら、400℃の温度で12時間保持することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<実施例7>
先ず、テトラメトキシシラン1molに対して、超純水1.5mol、エタノール1.5molを準備した。準備した超純水、エタノールを容器内に入れ、窒素雰囲気にて、温度を60℃に保持して攪拌しながら、テトラメトキシシランを添加して加水分解させた。テトラメトキシシランを添加してから60分間、撹拌した後、テトラメトキシラン1molに対して25molの超純水を更に添加し、6時間攪拌を継続し、シリカ質のゲルを生成させた。このとき、攪拌速度は100rpmとした。次に、上記シリカ質のゲルを乾燥用容器に移しこれを乾燥機に入れ、乾燥機内に20L/minの流量で窒素を流しながら、200℃の温度で24時間乾燥させて乾燥粉を得た。この乾燥粉を乾燥機から取り出し、ロールクラッシャーを用いて粉砕した。このときロール隙間を0.25mm、ロール回転数を50rpmに調整して行った。粉砕した乾燥粉を目開き110μm及び目開き250μmの振動フルイを用いて分級することにより、第1シリカ粉末を得た。また、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き25及び目開き40μmの振動フルイを用いて分級することにより第2シリカ粉末を得た。
次に、上記得られた第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表1に示す質量比になるようにプラスチックドラムに投入し、このプラスチックドラムを傾けて回転させることにより均一に混合し、第3シリカ粉末を得た。
続いて、図3に示す装置30を用い、次の表1に示す条件にて、実施例1と同様の工程を経ることにより上記得られた第3シリカ粉末に球状化処理を施し、球状化されたシリカ粉末41を得た。
球状化処理後、洗浄容器に上記粉末と超純水を入れて、超音波洗浄を行った。超音波洗浄を行った後、目開き75μmのフィルターでろ過した。シリカ粉末の粒子表面に付着する微粉末がなくなるまで、この操作を繰り返し行った。
最後に、洗浄後の粉末を乾燥用容器に入れ、乾燥機内にアルゴンを10L/minの流量で流しながら、400℃の温度で18時間保持することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例1>
目開き35μm及び目開き75μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を第2シリカ粉末としたこと、及び球状化処理条件を以下の表2に示す条件に変更したこと以外は、実施例1と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例2>
目開き275μm及び目開き475μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き35μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、及び球状化処理条件を以下の表2に示す条件に変更したこと以外は、実施例5と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例3>
目開き60μm及び目開き180μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を第2シリカ粉末としたこと、及び球状化処理条件を以下の表2に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例4>
第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き60μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、及び球状化処理条件を以下の表2に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例5,6>
第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表2に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例7>
目開き95μm及び目開き185μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を第2シリカ粉末としたこと、及び球状化処理条件を以下の表2に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例8>
目開き30μm及び目開き75μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を第2シリカ粉末としたこと、及び球状化処理条件を以下の表2に示す条件に変更したこと以外は、実施例1と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例9>
球状化処理条件を以下の表2に示す条件に変更したこと以外は、実施例3と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例10>
目開き75μm及び目開き175μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を第2シリカ粉末としたこと、上記第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表2に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表2に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例11>
目開き90μm及び目開き185μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き40μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表2に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表2に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例12>
上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き25μm及び40μmの振動フルイを用いて分級することにより第2シリカ粉末を得たこと、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表2に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表2に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例13>
上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き50μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表2に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表2に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例14>
上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き35μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表2に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表2に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例15>
目開き90μm及び目開き190μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き50μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表2に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表2に示す条件に変更したこと以外は、実施例2と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例16>
上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き35μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、及び球状化処理条件を以下の表3に示す条件に変更したこと以外は、実施例5と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例17>
上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き25μm及び40μmの振動フルイを用いて分級することにより第2シリカ粉末を得たこと、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表3に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表3に示す条件に変更したこと以外は、実施例5と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例18>
第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表3に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表3に示す条件に変更したこと以外は、実施例4と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例19>
第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表3に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表3に示す条件に変更したこと以外は、実施例1と同様に、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例20>
目開き200μm及び目開き400μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き50μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表3に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表3に示す条件に変更したこと以外は、実施例6と同様に、球状化されたシリカ粉末41を得た。
球状化処理後、実施例5と同じ条件で洗浄、乾燥することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
<比較例21>
目開き200μm及び目開き400μmの振動フルイを用いて分級することにより第1シリカ粉末を得たこと、上記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に目開き50μmの振動フルイを用いて分級し、このときのふるい上の粉末を第2シリカ粉末としたこと、第1シリカ粉末と第2シリカ粉末を、以下の表3に示す質量比で混合して第3シリカ粉末を得たこと、及び球状化処理条件を以下の表3に示す条件に変更したこと以外は、実施例7と同様に、球状化されたシリカ粉末41を得た。
球状化処理後、実施例5と同じ条件で洗浄、乾燥することにより、合成非晶質シリカ粉末を得た。
実施例1〜7及び比較例1〜21で得られた粉末について、算術平均粒径、粒度分布、固めかさ密度、円形度、BET比表面積、理論比表面積、BET比表面積/理論比表面積、真密度及び粒子内空間率を測定又は算出した。これらの結果を次の表4〜表6に示す。なお、表4〜表6に示すこれらの値は、各実施例又は比較例ごとに5回ずつ、同じ条件で合成シリカ粉末を製造し、それらについての上記測定値等を平均した値である。
(i) 算術平均粒径、粒度分布:乾式粒子画像分析装置(スペクトリス社製 型式名:Morphologi G3)を用いて撮影した粒子画像の面積を測定し、これと面積の等しい円の直径、即ち面積円相当径(CE Diameter)を求め、これを撮影した粒子画像の“粒径”とした。
個数基準の算術平均粒径DNAVは、撮影した全粒子(1サンプルに付き約6000個以上)についての上記“粒径”の算術平均とした。また、これら粒子の“粒径”を、2.5μm区切りで分類し、それぞれの区間における粒子数を計測し、各区間における粒子数が全粒子数に占める百分率を算出して、これを各区間における頻度とし、個数基準の粒度分布を得た。また、この個数基準の粒度分布において、最も頻度が高い粒径の値を、個数基準の粒度分布の最頻値DNMとした。
また、シリカ密度を2.2g/cm3と仮定し、上記2.5μm区切りで分類した各区間における粒子数から各区間における粒子の質量を算出し、各区間の粒子の質量が、粒子全体の質量に占める百分率(頻度)を算出し、体積基準の粒度分布を求めた。
(ii) 円形度:上記乾式粒子画像分析装置を用いて撮影した粒子画像の周囲長を測定し、この周囲長と上記面積円相当径を、次の式(1)に代入して、粒子1個についての円形度を算出し、全粒子数の算術平均を粉末の円形度とした。
粒子1個についての円形度=π×面積相当径/周囲長 (1)
(iii) 固めかさ密度:ホソカワミクロン社製のパウダーテスタPT−Xを用いて測定した。
(iV) BET比表面積:測定装置(QUANTACHROME AUTOSORB-1 MP)を用いたBET3点法により測定した。BET3点法は、相対圧力3点に対する窒素吸着量から傾きAを求め、BET式から比表面積値を求めた。窒素吸着量の測定は、150℃、60分の条件下で行った。
(v) 理論比表面積:次の式(2)において、Dを粉末の平均粒径DL50、ρを真密度2.2g/cm3と仮定し、次の式(3)から算出した。
理論比表面積=6/(D×ρ) (2)
粉末の理論比表面積=2.73/DL50 (3)
なお、平均粒径DL50は、レーザー回折散乱式粒子分布測定装置(HORIBA社製 型式名:LA-950)を用いて測定される体積基準の粒度分布の中央値を3回測定し、これらを平均した値である。
(vi) BET比表面積/理論比表面積:上記測定した比表面積及び理論比表面積から算出した。
(vii) 真密度:JIS R7212 カーボンブロックの測定方法(d)真比重測定に準じて、真密度測定を3回行い、この平均値を算出した。
(viii) 粒子内空間率:得られた粉末を樹脂に埋め込みを行い、それを研磨して粉末断面を出す。粉末断面をSEM(走査型電子顕微鏡)により観察した。50個の粉末粒子について断面積と、粒子内に空間があればその空間の面積を測定し、次の式(4)から算出した。
粒子内空間率=粒子内空間総面積/粒子断総面積 (4)
<評価1>
実施例1〜7及び比較例1〜21で得られた粉末について、不純物濃度を測定した。その結果を次の表7〜表9に示す。なお、表7〜表9に示すこれらの値は、各実施例又は比較例ごとに5回ずつ、同じ条件で合成シリカ粉末を製造し、それらについての上記測定値を平均した値である。
(i) Na,K,Ca,Fe,Al,P:粉末をフッ化水素酸及び硫酸で加熱分解し、加熱凝縮後に希硝酸を用いて定容液体を作製した。この定容液体について、高周波誘導結合プラズマ質量分析計(型式名:エスアイアイ・ナノテクノロジー SPQ9000)により分析を行った。
(ii) B:粉末をフッ化水素酸で加熱分解し、加熱凝縮後に超純水を用いて定容液体を作製した。この定容液体について、高周波誘導結合プラズマ質量分析計(型式名:エスアイアイ・ナノテクノロジー SPQ9000)により分析を行った。
(iii) C:粉末に助燃剤として鉄、タングステン、すずを添加し、酸素雰囲気にて高周波炉燃焼−赤外線吸収法(型式名:HORIBA EMIA-920V)にて分析を行った。
(iv) Cl:合成非晶質シリカ粉末に超純水を混合し、超音波下にてClを浸出させる。遠心分離機により合成非晶質シリカ粉末と浸出液を分離して、浸出液をイオンクロマトグラフィー(型式名:ダイオネクス DX-500)により分析を行った。
(v) OH:フーリエ変換型赤外線分光分析計(型式名:サーモフィッシャー Nicolet 4700FT-IR)により、3660cm-1付近のピーク高さにより測定した。
<比較試験及び評価2>
実施例1〜7及び比較例1〜25で得られた粉末を用いて、縦20mm×横20mm×高さ40mmの直方体のブロック材をそれぞれ製造し、ブロック材に発生した気泡の個数を評価した。この結果を次の表7〜表9に示す。具体的には、カーボンルツボに、粉末を入れ、これを2.0×104Pa真空雰囲気下でカーボンヒータにて2200℃に加熱し、48時間保持することによりブロック材を製造した。このブロック材を、5.0×102Pa真空雰囲気下で1600℃の温度で48時間の熱処理を行った。熱処理後、ブロック材の高さ20mmの位置で20mm×20mm角の断面に切り出し、研磨を行い、ブロック材の表面(断面)から、深さ2mm、幅2mm領域で観察された気泡の個数を測定し、これらの平均値を平均気泡数とした。
表1〜表9から明らかなように、実施例1〜7の粉末では、比較例1〜19に比べてKの濃度が低いことが判る。また、実施例1〜5の粉末では、球状化処理を施し、同じヒュームドシリカを原料とした比較例5,8,9等の粉末と比較して、高温及び減圧下における合成シリカガラス製品中の気泡の発生又は膨張の原因となる、炭素濃度及び塩素濃度の双方が極めて低いことが判る。更に、四塩化珪素を原料とした実施例6の粉末では炭素濃度が低く、テトラメトキシシランを原料とした実施例7の粉末では、塩素濃度が低くなっており、一方、ヒュームドシリカを原料とした実施例1〜5の粉末では、炭素濃度及び塩素濃度の双方が極めて低いことが判る。
また、実施例1〜7の粉末を用いて製造したブロックは、比較例1〜21の粉末を用いて製造したブロックと比較すると、発生した気泡の数が大幅に低減されていることが判る。このことから、本発明の合成非晶質シリカ粉末を用いれば、高温及び減圧の環境下での使用において、気泡の発生又は膨張が極めて少ない合成シリカガラス製品を製造できることが確認された。
本発明の合成非晶質シリカ粉末は、半導体用途の単結晶製造に用いるルツボや治具類等の合成シリカガラス製品を製造する原料として使用される。

Claims (4)

  1. 四塩化珪素を加水分解させてシリカ質のゲルを生成させ、このシリカ質のゲルを乾燥して乾燥粉とし、この乾燥粉を粉砕した後、分級することにより体積基準の粒度分布の最頻値DVMが60〜300μmの第1シリカ粉末及び個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜20μmの第2シリカ粉末を得る造粒工程と、
    前記第1シリカ粉末と第2シリカ粉末とを、質量比(第1シリカ粉末:第2シリカ粉末)で1:0.005〜0.05の割合で均一に混合して第3シリカ粉末を得る粉末混合工程と、
    アルゴンを所定の流量で導入して所定の高周波出力でプラズマを発生させたプラズマトーチ内に、所定の供給速度で前記第3シリカ粉末を投入し、2000℃から二酸化珪素の沸点までの温度で加熱し、溶融させる熱プラズマによる球状化工程と、
    前記球状化工程後の球状化シリカ粉末表面に付着している微粉を取り除く洗浄工程と、
    前記洗浄工程後のシリカ粉末を乾燥する乾燥工程と
    をこの順に含み、
    前記球状化工程における高周波出力(W)をA、シリカ粉末の供給速度(kg/hr)をBとするとき、A/B(W・hr/kg)の値が1.0×104以上になるように調整して行われ、
    体積基準の粒度分布の最頻値DVMが50〜200μmでその頻度は2〜5%、個数基準の算術平均粒径DNAVが0.4×DVM±10μm、かつ個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜10μmでその頻度が3〜10%であり、固めかさ密度が1.38g/cm3以上1.50g/cm3以下、円形度が0.85以上1.00以下であり、BET比表面積を理論比表面積で割った値が1.00〜1.35、真密度が2.10〜2.20g/cm3、粒子内空間率が0.00〜0.05である合成非晶質シリカ粉末の製造方法。
  2. 有機系シリコン化合物を加水分解させてシリカ質のゲルを生成させ、このシリカ質のゲルを乾燥して乾燥粉とし、この乾燥粉を粉砕した後、分級することにより体積基準の粒度分布の最頻値DVMが60〜300μmの第1シリカ粉末及び個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜20μmの第2シリカ粉末を得る造粒工程と、
    前記第1シリカ粉末と第2シリカ粉末とを、質量比(第1シリカ粉末:第2シリカ粉末)で1:0.005〜0.05の割合で均一に混合して第3シリカ粉末を得る粉末混合工程と、
    アルゴンを所定の流量で導入して所定の高周波出力でプラズマを発生させたプラズマトーチ内に、所定の供給速度で前記第3シリカ粉末を投入し、2000℃から二酸化珪素の沸点までの温度で加熱し、溶融させる熱プラズマによる球状化工程と、
    前記球状化工程後の球状化シリカ粉末表面に付着している微粉を取り除く洗浄工程と、
    前記洗浄工程後のシリカ粉末を乾燥する乾燥工程と
    をこの順に含み、
    前記球状化工程における高周波出力(W)をA、シリカ粉末の供給速度(kg/hr)をBとするとき、A/B(W・hr/kg)の値が1.0×104以上になるように調整して行われ、
    体積基準の粒度分布の最頻値DVMが50〜200μmでその頻度は2〜5%、個数基準の算術平均粒径DNAVが0.4×DVM±10μm、かつ個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜10μmでその頻度が3〜10%であり、固めかさ密度が1.38g/cm3以上1.50g/cm3以下、円形度が0.85以上1.00以下であり、BET比表面積を理論比表面積で割った値が1.00〜1.35、真密度が2.10〜2.20g/cm3、粒子内空間率が0.00〜0.05である合成非晶質シリカ粉末の製造方法。
  3. ヒュームドシリカを加水分解させてシリカ質のゲルを生成させ、このシリカ質のゲルを乾燥して乾燥粉とし、この乾燥粉を粉砕した後、分級することにより体積基準の粒度分布の最頻値DVMが60〜300μmの第1シリカ粉末及び個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜20μmの第2シリカ粉末を得る造粒工程と、
    前記第1シリカ粉末と第2シリカ粉末とを、質量比(第1シリカ粉末:第2シリカ粉末)で1:0.005〜0.05の割合で均一に混合して第3シリカ粉末を得る粉末混合工程と、
    アルゴンを所定の流量で導入して所定の高周波出力でプラズマを発生させたプラズマトーチ内に、所定の供給速度で前記第3シリカ粉末を投入し、2000℃から二酸化珪素の沸点までの温度で加熱し、溶融させる熱プラズマによる球状化工程と、
    前記球状化工程後の球状化シリカ粉末表面に付着している微粉を取り除く洗浄工程と、
    前記洗浄工程後のシリカ粉末を乾燥する乾燥工程と
    をこの順に含み、
    前記球状化工程における高周波出力(W)をA、シリカ粉末の供給速度(kg/hr)をBとするとき、A/B(W・hr/kg)の値が1.0×104以上になるように調整して行われ、
    体積基準の粒度分布の最頻値DVMが50〜200μmでその頻度は2〜5%、個数基準の算術平均粒径DNAVが0.4×DVM±10μm、かつ個数基準の粒度分布の最頻値DNMが5〜10μmでその頻度が3〜10%であり、固めかさ密度が1.38g/cm3以上1.50g/cm3以下、円形度が0.85以上1.00以下であり、BET比表面積を理論比表面積で割った値が1.00〜1.35、真密度が2.10〜2.20g/cm3、粒子内空間率が0.00〜0.05である合成非晶質シリカ粉末の製造方法。
  4. 前記造粒工程において、前記第1シリカ粉末は前記乾燥粉を粉砕した後、前記粉砕した乾燥粉をふるいを用いて分級することにより得られ、前記第2シリカ粉末は、前記第1シリカ粉末を得る分級時のふるい下の乾燥粉を、更に分級することにより得られる請求項ないしいずれか1項に記載の合成非晶質シリカ粉末の製造方法。
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