JP5816681B2 - プラスチック容器用の酸素除去添加剤 - Google Patents

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Description

本発明は、酸素除去に有用な化合物に関する。本発明は、基材ポリマーと、酸化性有機成分と、遷移金属とを含む実質的に透過性の組成物にも関する。本発明は、酸素感受性材料を包装する構造における、このような組成物の使用にも関する。
本明細書に引用される刊行物、特許出願、および特許を含む全ての参照文献は、それぞれの参照文献が、参照により援用されていることが個々にかつ明確に示され、その全体が本明細書に記載されているのと同程度に、参照により本明細書に援用される。
酸素感受性材料を保護するための包装構造中に脱酸素剤を含めることが当該技術分野において知られている。このような除去剤は、パッケージに閉じこめられた酸素またはパッケージの外側から透過する酸素と反応することで、パッケージの内容物の有効期限を延長すると考えられる。これらのパッケージとしては、フィルム、ボトル、容器などが挙げられる。食品、飲料(ビールおよびフルーツジュースなど)、化粧品、医薬品などは、酸素に曝されることに特に弱く、パッケージの内容物の鮮度を保ち、風味、テクスチャおよび色の変化を避けるために、酸素に対する高い遮断性を必要とする。
遷移金属と組み合わせた特定のポリアミドの使用が、酸素除去材料として有用であることが知られている。1つの特に有用なポリアミドは、ポリマー鎖中にメタ−キシレン残基を含むMXD6である。例えば、(特許文献1)、(特許文献2)、および(特許文献3)を参照されたい。
他の脱酸素剤としては、亜硫酸カリウム(特許文献4)、不飽和炭化水素(特許文献5)、およびアスコルビン酸誘導体(特許文献6)が挙げられる。
PETなどの基材ポリマー樹脂と酸素除去材料とのブレンドから作製される包装壁のバリア層では、基材ポリマー樹脂と除去材料との非混和性(特に、除去材料が高分子材料である場合)および光の透過を妨げない程度に小さい分散相領域を機械的混合手段によって作成できないこと;ならびにPET基材樹脂の結晶化挙動に対する除去材料の悪影響などの要因のために曇りが生じることがある。このような曇りを最小限に抑えるための1つの手法は、除去剤材料の分散性を改善し、ひいては、曇りを実質的になくすわけではないが軽減し;有害な結晶化効果を最小限に抑えるために、基材樹脂を慎重に選択することである。この手法は、基材ポリマー樹脂の選択を望ましくないほど狭く制限し得る。別の手法は、曇りを軽減するための相溶化剤として働く組成物を使用することである。これらの手法は、層にコストを追加し、相溶化剤が、食品との接触の適切性を評価されなければならない追加の材料を加える。したがって、実質的な透過性を維持しながら、容器を形成するためにPETに混合されるときに高い酸素除去能力を提供する低分子量有機化合物などの改良された材料が、当該技術分野において必要とされている。
米国特許第5,639,815号明細書 米国特許第5,049,624号明細書 米国特許第5,021,515号明細書 米国特許第4,536,409号明細書 米国特許第5,211,875号明細書 米国特許第5,075,362号明細書
本発明は、基材ポリマーと;式IまたはII
Figure 0005816681
(式中、Arが、o−、m−、またはp−フェニレン部分、置換フェニレン部分、またはナフタレン部分であり;RおよびRが、独立して、水素、アルキル、アルケニル、およびアリールからなる群から選択され;Xが、Oまたは−(CH−であり;n=0、1、または2であり;p=0、1、または2である)の構造を有する少なくとも1種の化合物と;正の酸化状態にある少なくとも1種の遷移金属とを含む組成物であって、前記金属が、約0.001〜約0.04パーセント(約10〜約400ppm)の量で組成物中に存在し、前記化合物が、組成物の約0.10〜約10重量パーセントの量で存在する組成物を提供する。
別の態様において、本発明は、少なくとも1つの層を含むパッケージの壁であって、層が、基材ポリマーと;式IまたはII
Figure 0005816681
(式中、Arが、o−、m−またはp−フェニレン部分、置換フェニレン部分、またはナフタレン部分であり;RおよびRが、独立して、水素、アルキル、アルケニル、およびアリールからなる群から選択され;Xが、Oまたは−(CH−であり;n=0、1、または2であり;p=0、1、または2である)の構造を有する少なくとも1種の化合物と;正の酸化状態にある少なくとも1種の遷移金属とを含む組成物であって、前記金属が、約0.001〜約0.04パーセント(約10〜約400ppm)の量で組成物中に存在し、前記化合物が、組成物の約0.10〜約10重量パーセントの量で存在する組成物を含む壁を提供する。
さらに別の態様において、本発明は、少なくとも1つの層を含む壁を有するパッケージを作製する工程であって、前記層のうちの少なくとも1つが、基材ポリマーと;式IまたはII
Figure 0005816681
(式中、Arが、o−、m−、またはp−フェニレン部分、置換フェニレン部分、または
ナフタレン部分であり;RおよびRが、独立して、水素、アルキル、アルケニル、およびアリールからなる群から選択され;Xが、Oまたは−(CH−であり;n=0、1、または2であり;p=0、1、または2である)の構造を有する少なくとも1種の化合物と;正の酸化状態にある少なくとも1種の遷移金属とを含む組成物であって、前記金属が、約0.001〜約0.04パーセント(約10〜約400ppm)の量で組成物中に存在し、前記化合物が、組成物の約0.10〜約10重量パーセントの量で存在する組成物を含む工程と;前記酸素感受性材料を前記パッケージに導入する工程と;前記パッケージを閉鎖する工程とを含む、酸素感受性材料を包装するための方法を提供する。
本発明に使用するための酸素除去化合物のプロトンNMRスペクトル。 本発明に使用するための酸素除去化合物のプロトンNMRスペクトル。 本発明の特定の実施形態の酸素除去性能を示すグラフ。 本発明の特定の実施形態の酸素除去性能を示すグラフ。
本発明は、酸素感受性材料用の包装の製造に有用な組成物に関する。ある実施形態において、本発明は、非高分子の酸化性有機成分を含むポリエステルポリマー組成物に関し、この組成物は、射出延伸ブロー成形プロセスによって、例えば、プリフォームからブロー成形されて単層の容器にされたとき、優れた酸素除去特性ならびに優れた透明度(すなわち、曇りのなさ)を示す。
本発明の非高分子の酸化性有機成分が、ポリエステルに対する高度の親和性を有することが好ましい。
特定の好ましい実施形態において、本発明は、基材ポリマーと、正の酸素状態にある遷移金属と、組成物の約0.10〜10重量パーセントの量で存在し、式IまたはII
Figure 0005816681
(式中、Arが、o−、m−、またはp−フェニレン部分、置換フェニレン部分、またはナフタレン部分であり;RおよびRが、独立して、水素、アルキル、アルケニル、およびアリールからなる群から選択され;Xが、Oまたは−(CH−であり;n=0、1、または2であり;p=0、1、または2である)の構造を有する少なくとも1種の
化合物を含む少なくとも1種の非高分子の酸化性有機成分とを含有する組成物に関する。
本明細書において使用される際の「アルキル」という用語は、置換または非置換の脂肪族炭化水素鎖を指す。アルキル基は、直鎖および分枝鎖を有する。ある実施形態において、アルキルは、特に明示しない限り、1〜12個の炭素原子または1〜6個の炭素原子を有する。アルキル基としては、限定はされないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、1−ブチルおよびt−ブチルが挙げられる。「アルキル」の定義内に特に含まれるのは、任意に置換される脂肪族炭化水素鎖である。
「アルケニル」という用語は、単不飽和または多価不飽和のアルカンまたはアルケンから誘導される(C〜C20)直鎖状または分枝鎖状の二価炭化水素部分として本明細書において定義される。このような基には、EまたはZ配置のものおよびEおよびZ配置の考えられる全ての組合せが含まれる。いくつかの好ましいアルキレン鎖は、2〜7個の炭素原子を有する。
「アリール」という用語は、20個以下の炭素原子を有する芳香族炭素環部分として本明細書において定義される。ある実施形態において、アリール基は、6〜20個の炭素原子または6〜14個の炭素原子を有する。アリールは、単環(単環式)あるいは縮合または共有結合された多環(二環、最大で三環)であり得る。アリール部分の任意の好適な環位置は、所定の化学構造に共有結合され得る。アリール基としては、限定はされないが、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ジヒドロナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、アントリル、フェナントリル、フルオレニル、インダニル、ビフェニレニル、アセナフテニル、およびアセナフチレニルが挙げられる。ある実施形態において、フェニルが好ましいアリールである。また、アリール基は、1つ以上の置換基で任意に置換されてもよい。
アルキル、アルケニル、アリール、またはヘテロアリール基の任意選択の置換基は、当業者に周知である。これらの置換基としては、アルキル、アルコキシ、アリールオキシ、ヒドロキシ、アセチル、シアノ、ニトロ、グリセリル、および炭水化物が挙げられ、または2つの置換基が一緒になって、アルキレン基として結合されて環が形成され得る。
一態様において、本発明の酸化性有機成分は、化合物m−キシリレン−ビス−(テトラヒドロフタルイミド)(「MXBT」)である:
Figure 0005816681
MXBTが、式I(式中、Arがm−フェニレン部分であり、RがHであり、RがHであり、Xが−(CH−であり、ここで、nが0であり、pが0である)の例示的な化学種である。
さらに別の態様において、本発明の酸化性有機成分は、化合物m−キシリレン−ビス−(メチルテトラヒドロフタルイミド)(「MXBMT」)である:
Figure 0005816681
MXBMTは、式I(式中、Arがm−フェニレン部分であり、Rがメチルであり、RがHであり、Xが−(CH−であり、ここで、nが0であり、pが0である)の例示的な化学種である。
別の態様において、本発明の酸化性有機成分は、化合物m−キシリレン−ビス−(オクテニルスクシンイミド)(「MXBO」)である:
Figure 0005816681
MXBOは、式II(式中、Arがm−フェニレン部分であり、Rがアルケニル基であり、RがHであり、pが0である)の例示的な化学種である。
別の態様において、本発明の酸化性有機成分は、化合物m−キシリレン−ビス−シトラコンイミド(「MXBC」)である:
Figure 0005816681
MXBCは、式II(式中、Arがm−フェニレン部分であり、Rがアルキル基であり、RがHであり、pが0である)の例示的な化学種である。
さらに別の態様において、本発明の酸化性有機成分は、化合物m−キシリレン−ビス(メチルナジミド(methylnadimide))(「MXBMN」)である:
Figure 0005816681
MXBNは、式I(式中、Arがm−フェニレン部分であり、Rがメチルであり、R
がHであり、Xが−(CH−であり、ここで、nが1であり、pが0である)の例示的な化学種である。
さらに別の態様において、本発明の酸化性有機成分は、化合物m−キシリレン−ビス(ナジミド(nadimide))(「MXBN」)である:
Figure 0005816681
MXBNは、式I(式中、Arがm−フェニレン部分であり、RおよびRがHであり、Xが−(CH−であり、ここで、nが1であり、pが0である)の例示的な化学種である。
本発明の組成物は、基材ポリマーを含む。本明細書において使用される際の「基材ポリマー」という用語は、容器の構造および機械的特性を与える、本発明の容器のポリマー成分を指す。「基材ポリマー」という用語は、当該技術分野で一般的に使用される「構造ポリマー」という用語と同義語である。
好ましい実施形態において、基材ポリマーはポリエステルである。特定の実施形態において、本発明のポリエステルポリマーは熱可塑性であるため、組成物の形態は限定されず、非晶質ペレットとして、固相ポリマーとして、半結晶性粒子として、溶融加工領域中の組成物として、ボトルのプリフォームとして、または延伸ブロー成形されたボトルまたは他の物品の形態で、溶融相重合における組成物を含み得る。特定の好ましい実施形態において、ポリエステルはポリエチレンテレフタレート(PET)である。
好適なポリエステルポリマーの例としては、約15モル%未満、または約10モル%以下、または約8モル%以下の累積量の1種以上のポリカルボン酸改質剤、あるいは約60モル%未満、または約50モル%未満、または約40モル%未満、または約15モル%未満、または約10モル%以下、または約8モル%以下の量の1種以上のヒドロキシル化合物改質剤で改質されたポリエチレンテレフタレートホモポリマーおよびコポリマー(簡潔さのためにまとめて「PET」と呼ばれる)および約15モル%未満、または約10モル%以下、または約8モル%以下の累積量の1種以上のポリカルボン酸改質剤で改質されたかあるいは約60モル%未満、または約50モル%未満、または約40モル%未満、または約15モル%未満、または約10モル%以下、または約8モル%以下の1種以上のヒドロキシル化合物改質剤で改質されたポリエチレンナフタレートホモポリマーおよびコポリマー(本明細書においてまとめて「PEN」と呼ばれる)、ならびにPETとPENとのブレンドが挙げられる。改質剤ポリカルボン酸化合物またはヒドロキシル化合物は、少なくとも約85モル%の量で含まれる化合物以外の化合物である。好ましいポリエステルポリマーは、ポリアルキレンテレフタレートであり、最も好ましいのはPETである。
ある実施形態において、ポリエステルポリマーは、ポリエステルポリマーの全ての繰返し単位のモル数を基準にして、少なくとも約90モル%のエチレンテレフタレート繰返し単位、他の実施形態において、少なくとも約92モル%、さらに他の実施形態において、または少なくとも約94モル%を含有する。
テレフタル酸、テレフタル酸の誘導体、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸の誘導体、またはそれらの混合物の二酸成分に加えて、本発明のポリエステルのポリカルボン酸成分は、1種以上のさらなる改質剤ポリカルボン酸を含んでいてもよい。このようなさらなる改質剤ポリカルボン酸としては、好ましくは約8〜約14個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸、好ましくは約4〜約12個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸、または好ましくは約8〜約12個の炭素原子を有する脂環式ジカルボン酸が挙げられる。酸成分として有用な改質剤ジカルボン酸の例は、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサン二酢酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸などであり、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、およびシクロヘキサンジカルボン酸が最も好ましい。これらの酸の対応する酸無水物、エステル、および酸塩化物の使用が、「ポリカルボン酸」という用語に含まれることを理解されたい。三官能性およびより高次のポリカルボン酸が、ポリエステルを改質することも可能である。
ヒドロキシル成分は、カルボン酸基と反応することが可能な2つ以上のヒドロキシル基を含有する化合物から作製される。ある好ましい実施形態において、好ましいヒドロキシル化合物は、2つまたは3つのヒドロキシル基を含有する。特定の好ましい実施形態は、2つのヒドロキシル基を有する。これらのヒドロキシル化合物としては、エチレングリコール、プロパンジオール、およびブタンジオールなどのC〜Cアルカンジオールが挙げられ、その中でも、エチレングリコールが、容器の用途に最も好ましい。これらのジオールに加えて、他の改質剤ヒドロキシル化合物成分としては、好ましくは6〜20個の炭素原子を有する脂環式ジオールおよび/または好ましくは約3〜約20個の炭素原子を有する脂肪族ジオールなどのジオールが挙げられる。このようなジオールの例としては、ジエチレングリコール;トリエチレングリコール;1,4−シクロヘキサンジメタノール;プロパン−1,3−ジオールおよびブタン−1,4−ジオール(これは、エチレングリコール残基が、全てのヒドロキシル化合物残基のモル数を基準にして少なくとも85モル%の量でポリマー中に存在する場合、改質剤ジオールとみなされる);ペンタン−1,5−ジオール;ヘキサン−1,6−ジオール;3−メチルペンタンジオール−(2,4);ネオペンチルグリコール;2−メチルペンタンジオール−(1,4);2,2,4−トリメチルペンタン−ジオール−(1,3);2,5−エチルヘキサンジオール−(1,3);2,2−ジエチルプロパン−ジオール−(1,3);ヘキサンジオール−(1,3);1,4−ジ−(ヒドロキシエトキシ)−ベンゼン;2,2−ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン;2,4−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチル−シクロブタン;2,2−ビス−(3−ヒドロキシエトキシフェニル)−プロパン;および2,2−ビス−(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)−プロパンが挙げられる。通常、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルは、グリコールを、遊離酸としてのジカルボン酸またはそのジメチルエステルと反応させて、エステルモノマーおよび/またはオリゴマーを生成し、次にそれを重縮合して、ポリエステルを生成することによって作製される。
ある好ましい実施形態において、改質剤としては、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸二無水物、1,4−シクロヘキサンジメタノール、およびジエチレングリコールが挙げられる。配合されるポリエステルポリマー組成物中のポリエステルポリマーの量は、全てのポリエステルポリマーおよび全てのポリアミドポリマーの合計重量を基準にして、約50.0重量%超〜、または約80.0重量%〜、または約90.0重量%〜、または約95.0重量%〜、または約96.0重量%〜、または約97重量%〜、約99.90重量%までの範囲である。配合されるポリエステルポリマー組成物は、配合されるポリエステルポリマー組成物と、ポリカーボネートなどの他の熱可塑性ポリマーとのブレンドも含んでいてもよい。いくつかの好ましい組成物では、ポリエステルは、本発明の組成物の大部分を構成し、ある実施形態において、ポリエス
テルは、組成物の重量(充填材、無機化合物または粒子、繊維、衝撃改質剤、または衝撃改質剤として働くかまたは低温貯蔵食品トレイに見られるような不連続相を形成する他のポリマーを除く)を基準にして、少なくとも約80重量%、または少なくとも約90重量%の量で存在する。
ポリエステル組成物は、エステル化および重縮合を行うのに十分な、当該技術分野で公知の重合手順によって調製され得る。ポリエステル溶融相製造プロセスは、エステル化領域における任意にエステル化触媒の存在下でのジカルボン酸とジオールとの直接縮合と、それに続く重縮合触媒の存在下でのプレポリマーおよび仕上げ領域における重縮合;またはエステル交換領域における通常エステル交換触媒の存在下でのエステル交換と、それに続く重縮合触媒の存在下での予備重合および仕上げを含み、それぞれが、公知の方法によって任意に固相化されてもよい。
他の基材ポリマーを本発明とともに使用してもよい。一例はポリプロピレンである。
本発明の組成物に使用される遷移金属は、正の酸化状態にある金属である。1種以上のこのような金属を使用してもよいことが想定されることに留意されたい。遷移金属は、有機酸化性成分の酸化(すなわち、有機酸化性成分と酸素分子との反応)を触媒または促進する働きをする。
遷移金属は、周期表の第一、第二または第三遷移系列から選択され得る。金属は、Rh、Ru、またはSc〜Znの系列の元素(すなわち、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、およびZn)のうちの1つであり得る。ある実施形態において、コバルトが、+2または+3の酸化状態で加えられる。ある実施形態において、+2の酸化状態にあるコバルトを使用するのが好ましい。特定の実施形態において、+2の酸化状態にある銅が用いられる。ある実施形態において、+2の酸化状態にあるロジウムが使用される。特定の実施形態において、亜鉛も、組成物に加えられてもよい。好ましい亜鉛化合物には、正の酸化状態のものが含まれる。
遷移金属カチオンに対する好適な対イオンとしては、特に、ネオデカン酸塩、オクタン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、ナフタレート、リンゴ酸塩、ステアリン酸塩、アセチルアセトネート、リノール酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、2−エチルへキサノエート、またはエチレングリコレートなどのカルボン酸塩;またはそれらの酸化物、ホウ酸塩、炭酸塩、塩化物、二酸化物、水酸化物、硝酸塩、リン酸塩、硫酸塩、またはケイ酸塩としてのものが挙げられる。
ある実施形態において、少なくとも約0.001パーセント(約10ppm)、または少なくとも約0.005パーセント(約50ppm)、または少なくとも約0.01パーセント(約100ppm)の金属のレベルが、好適な酸素除去レベルを達成し得る。ある用途に使用される遷移金属の正確な量は、十分に当業者の技術水準の範囲内にある試行によって決定され得る。(より多くの触媒が使用されるマスターバッチ利用に対して)壁利用を含むある実施形態において、約0.03パーセント(約300ppm)未満、他の実施形態において、好ましくは約0.025パーセント(約250ppm)未満の金属のレベルを保つのが好ましい。マスターバッチ組成物において、遷移金属のレベルは、約1〜約10パーセント(約1000〜約10,000ppm)の範囲であり得る。ある好ましい実施形態において、範囲は、約2〜約5パーセント(約2000〜約5000ppm)である。
遷移金属または金属は、そのまま加えられるかまたは担体(液体またはワックスなど)中で物品を作製するための押し出し機または他の装置に加えられてもよく、または金属は、酸化性有機成分とともに濃縮物または担体中に、基材ポリマーとともに濃縮物または担
体中に、または基材ポリマー/酸化性有機成分ブレンドとともに濃縮物または担体中に存在してもよい。あるいは、遷移金属の少なくとも一部が、基材ポリマー(ある実施形態においてポリエステルポリマー)を作製するための溶融相反応に重合触媒として加えられ、プリフォームまたはシートなどの物品を作製するための溶融領域(例えば、押し出しまたは射出成形領域)にポリマーが供給されるときに残留金属として存在してもよい。遷移金属の添加が、溶融加工領域における溶融物の固有粘度(IV)を実質的に増加させないことが望ましい。したがって、遷移金属または金属は、ポリエステルポリマーの製造のための溶融相の間に1回および物品を作製するための溶融領域にもう1回など、2段階以上で加えられてもよい。
本発明の酸素除去配合物に使用される成分の量は、この組成物の使用および有効性に影響を与え得る。したがって、基材ポリマー、遷移金属触媒、酸化防止剤、高分子希釈剤、添加剤などの量は、所望の物品およびその最終用途に応じて変化させることができる。例えば、上記の式IまたはIIの有機酸化性成分の主な機能が、除去プロセスの際に酸素と不可逆的に反応することである一方、遷移金属触媒の主な機能は、このプロセスを促進することである。このため、存在する有機酸化性成分の量は、組成物の酸素除去容量、すなわち、組成物が消費し得る酸素の量に高度に影響を与える一方、遷移金属触媒の量は、酸素が消費される速度ならびに誘導期に影響を与える。
本発明の脱酸素剤組成物は、様々な形態を有する包装物品に導入され得る。好適な物品としては、限定はされないが、可撓性シートフィルム、可撓性バッグ、パウチ、ボトル(例えば、PETボトル)または金属缶などの半剛性および剛性容器、あるいはそれらの組合せが挙げられる。
典型的な可撓性フィルムおよびバッグとしては、様々な食品を包装するのに使用されるものが挙げられ、フィルムまたはバッグのような包装材料全体を形成するのに1つの層または複数の層で構成され得る。本発明の脱酸素剤組成物は、このような包装材料の層のうちの1つ、いくつかまたは全てに使用され得る。
典型的な剛性または半剛性物品としては、ジュース、清涼飲料に用いられるものなどのプラスチック、紙またはボール紙容器、ならびに100〜1000マイクロメートルの範囲の厚さを通常有する熱成形されたトレイまたはカップが挙げられる。このような物品の壁は、単層または多層の材料を含み得る。物品は、ボトルまたは金属缶、あるいはクラウン、キャップ、クラウンまたはキャップの内張り、プラスチゾルまたはガスケットの形態も取り得る。本発明の脱酸素剤組成物は、成形される半剛性または剛性の包装物品の一体層または一部として、あるいは外部または内部コーティングまたは内張りとして使用され得る。内張りとして、脱酸素剤組成物は、物品製造の際に内張りをその場で成形するように、例えば、共押し出し、押し出しコーティング、または押し出し積層プロセスにおいて剛性物品自体とともにフィルムとして押し出されてもよく;あるいは、物品が製造された後、熱および/または圧力によって、接着剤によって、または任意の他の好適な方法によって、物品の外面に接着されてもよい。
本発明の好ましい一実施形態において、本発明の組成物、すなわち、基材ポリマー、正の酸素状態にある遷移金属、および式IまたはIIの構造を有する少なくとも1種の非高分子の酸化性有機成分は、単層ボトルを形成するのに用いられ得る。本発明の別の好ましい実施形態において、本発明の組成物は、多層ボトルの1つの層を形成することができ、本発明の組成物を含む層は、少なくとも1%、通常2〜6%の、式IまたはIIの構造を有する化合物を含む。
食品および飲料を包装するのに利用可能な物品に加えて、他の酸素感受性製品を包装す
るための物品も、本発明から利益を受け得る。このような製品としては、医薬品、酸素感受性の医療製品、腐食性金属または製品、電子デバイスなどが挙げられるであろう。
組成物は、顔料、充填材、結晶化助剤、衝撃改質剤、表面潤滑剤、嵌め外し剤(denesting agent)、安定剤、紫外光吸収剤、金属不活性剤、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどの核形成剤、亜リン酸塩安定剤および染料などの他の成分も含んでいてもよい。他のさらなる成分が、当業者に周知であり、それらが組成物の性能に悪影響を与えない限り、既存の組成物に加えられ得る。通常、このような成分の総量は、全組成物に対して約10重量%未満である。ある実施形態において、これらの任意選択の成分の量は、全組成物の約5重量%未満である。
組成物から作製されるプリフォームが、ボトルへと延伸ブローするための鋳型に入れる前に再加熱されなければならないため、延伸ブロー成形されたボトルを作製するのに使用されるポリエステルポリマー組成物の製造に使用される一般的な添加剤は、再加熱添加剤である。従来の再加熱添加剤のいずれかを使用することができ、このような添加剤には、様々な形態の黒色粒子、例えば、カーボンブラック、活性炭、黒色酸化鉄、ガラス状炭素、および炭化ケイ素;アンチモンなどの灰色粒子、およびシリカ、赤色酸化鉄などの他の再加熱添加剤などが含まれる。
多くの用途において、包装の内容物は酸素の侵入に弱いだけでなく、内容物は紫外線の影響も受け得る。フルーツジュースおよび医薬品は、このような内容物の2つの例である。したがって、ある実施形態において、包装される内容物を保護するのに有効な量で公知の紫外線吸収化合物のいずれか1つをポリエステル組成物に組み込むことが望ましい。
本発明の組成物は、基材ポリマー(例えばPET)を、酸化性有機成分および遷移金属組成物と混合することによって作製され得る。このような組成物は、当業者に公知の任意の方法によって作製され得る。特定の実施形態において、遷移金属のいくらかまたは一部が、混合の前に基材ポリマー中に存在してもよい。この残留金属は、例えば、基材ポリマーの製造プロセスに由来して存在し得る。ある実施形態において、基材ポリマー、酸化性有機成分および遷移金属は、ホッパー中で回転することによって混合される。他の任意選択の成分は、この混合プロセスの際に加えられるか、あるいは上記の混合の後に混合物にまたは上記の混合工程の前に個々の成分に加えられ得る。
本発明の組成物は、組成物を溶融加工して物品を成形する前に、各成分を別々に加え、成分を混合することによって作製することもできる。ある実施形態において、混合は、溶融加工領域の直前に行われ得る。他の実施形態において、成分の全てを合わせる前に、1種以上の成分が、別個の工程で予備混合され得る。
ある実施形態において、本発明は、酸素感受性材料用のパッケージに使用される壁の成分として本明細書に記載される組成物の使用に関する。パッケージの必要な除去容量は、一般に、除去添加剤がない場合により高い透過性を有する壁についてより大きくする必要がある。したがって、本質的により透過性の高い材料を使用するほど、良好な効果を実現しがたくなる。
壁は、剛性の壁、可撓性シート、または粘着性フィルムであってもよい。壁は、均一または積層体であるかまたは他のポリマーで被覆され得る。壁が積層または被覆される場合、除去特性は、除去がない場合に透過性が比較的高く、単独ではそれほど十分に機能しないが、比較的低い透過性を有するが、ごくわずかまたは不十分な酸素除去特性を有する1つ以上の他の層と組み合わせて十分に機能する、壁の層の中にあり得る。1つのこのような層をパッケージの外側に使用し得るが、これはパッケージに内容物が入れられ、封をさ
れた際に酸素が主に入って来る側であるためである。しかしながら、除去層のいずれかの側にこのような層があると、内容物を入れ、封をする前の除去容量の消費を減少させるであろう。
本発明の組成物が壁にまたは壁の層として使用されるとき、酸素の組成物の透過率は、約3.0、または約1.7、または約0.7、または約0.2、または約0.03cm
mm/(m・101.325kPa・日(m・atm・日))以下であるのが有利である。本発明によって提供される組成物の透過率は、酸素除去特性がない場合の透過率の約4分の3以下であるのが有利である。ある実施形態において、透過率は、酸素除去特性がない場合の約2分の1以下、特定の実施形態において10分の1以下、他の実施形態において25分の1以下、さらに他の実施形態において100分の1以下である。酸素除去特性がない場合の透過率は、約17cm mm/(m・101.325kPa・日(m・atm・日))、または約10、およびまたは約6以下であるのが有利である。特に良好な効果は、約0.5、または約1.0〜10、または約6.0cm mm/(m・101.325kPa・日(m・atm・日))の範囲内のような透過率の場合に実現され得る。酸素透過率の測定は、例えば、MOCON,Inc.(Minneapolis,MN)から入手可能なOX−TRAN(登録商標)機器などの酸素透過率(OTR)機器を用いて、当業者によって行うことができる。
別の態様において、本発明の組成物は、ポリマーまたはポリマー含有成分と混合するためのマスターバッチとして使用され得る。このような組成物では、酸化性有機成分および遷移金属の濃度は、混合された最終生成物が好適な量のこれらの成分を有することを可能にするように高くされる。マスターバッチはまた、マスターバッチが混合される相手のポリマーをある量で含んでいてもよい。他の実施形態において、マスターバッチは、マスターバッチが混合される相手のポリマーと相溶性であるポリマーを含有していてもよい。
さらに別の態様において、本発明の組成物は、酸素除去を主に提供する壁の層(ポリマーを含む別の層が、それほど除去しないがガスバリアを提供する)を形成するために、またはヘッドスペース除去剤(パッケージの内容物とともに、パッケージの壁によって完全に閉じ込められる)として使用され得る。このような技術は、当業者に周知である。
透過性が維持される期間は、酸素感受性材料とともに使用する前に、密封された容器中または窒素などの不活性雰囲気下で物品を貯蔵することによって延長され得る。
別の態様において、本発明は、剛性、半剛性、折り畳み可能、蓋付き、または可撓性またはこれらの組合せのいずれであるかにかかわらず、本明細書に記載される組成物から形成されるような壁を含むパッケージを提供する。このようなパッケージは、当業者に周知の方法によって形成され得る。
物品を作製するのに使用され得る技術の中でも特に、一般的な成形、射出成形、延伸ブロー成形、押し出し、熱成形、押し出しブロー成形、および(特に多層構造の場合)共押し出しおよび接着性タイ層を用いた積層がある。例えば、ポリマーの延伸ブロー成形による配向は、得られる公知の機械的利点のため、フタレートポリエステルの場合に特に魅力的である。
物品を作製するための溶融加工領域は、プリフォーム、ボトル、トレイ、および後述される他の物品などの意図される物品を作製するのに有効な通例の条件下で動作され得る。一実施形態において、このような条件は、溶融物のIVを実質的に増加させずに溶融物を加工するのに有効であり、エステル交換反応を促進するのに有効でない。ある好ましい実施形態において、ポリエステルポリマーと、酸化性有機成分と、遷移金属との物理的ブレンドを確立するのに有効な好適な動作条件は、約6分間未満の全サイクル時間において、
約250℃〜約300℃の範囲内の溶融加工領域中の温度であり、通常、真空をかけず、約0MPa〜約6.201MPa(約0psig〜約900psig)の範囲の陽圧下である。ある実施形態において、スクリューにおける溶融物の滞留時間は、約1〜約4分間の範囲であり得る。
具体的な物品としては、高い酸素バリアが必要とされる食品、飲料、化粧品、医薬品、およびパーソナルケア製品を包装するためのプリフォーム、容器およびフィルムが挙げられる。飲料容器の例は、水および炭酸清涼飲料を保持するためのボトルであり、本発明は、酸素が飲料の風味、香り、性能(ビタミンの分解を防ぐ)、または色に悪影響を与える、ジュース、スポーツ飲料、ビールまたは任意の他の飲料を含むボトル用途に特に有用である。本発明の組成物は、剛性パッケージおよび可撓性構造用のフィルムに熱成形するためのシートとしても特に有用である。剛性パッケージとしては、食品トレイおよび蓋が挙げられる。食品トレイ用途の例としては、食品内容物の鮮度が酸素の侵入によって低下され得る、基材容器および蓋(熱成形された蓋であれまたはフィルムであれ)の両方での二層のオーブン調理可能な食品トレイ、または低温貯蔵食品トレイが挙げられる。本発明の組成物は、化粧品容器および医薬品または医療機器用の容器の製造にも利用される。
本発明のパッケージの壁は、単層または多層構造であり得る。多層の壁を用いたある実施形態において、外側層および内側層は、酸素除去材料を含む1つ以上の保護層が間に配置された構造層であり得る。ある実施形態において、外側層および内側層は、およびポリオレフィンまたはポリエステルを含む。特定の実施形態において、単層設計が好ましい。このような層は、製造の簡潔さおよびコストに利点を有し得る。
本明細書および後続の特許請求の範囲において、いくつかの用語への言及がなされるが、これらの用語は、以下の意味を有するものと定義される:
本明細書において使用される際の「式を有する」または「構造を有する」という語句は、限定することを意図されず、「含む」という用語が通常用いられるのと同じように使用される。「独立して、〜から選択される」という用語は、挙げられる要素、例えば、R基などが、同一または異なり得ることを示すために本明細書において使用される。
本明細書において使用される際の「a」、「an」、「the」などの用語は、文脈上特に明示されない限り、単数および複数の両方を意味する。例えば、「ボトル(a bottle)」は、単一のボトルまたは2つ以上のボトルを意味する。
また、本明細書において使用される際、1つ以上の方法工程の記載は、組み合わせられて挙げられた工程の前または後の追加の工程の存在を除外しない。また、追加の工程は、記載される工程の間に入る工程であってもよい。さらに、プロセス工程または成分の文字表記は、個別の作業または成分を特定する好都合な手段であり、挙げられる文字表記が、任意の順序で配置され得ることが理解される。
ある数値の範囲が本出願中に示される場合、この範囲は、記載される範囲の限界値の間の全ての整数およびそれらの端数を含むことが理解される。ある数値の範囲は、記載される端点未満の数および記載される範囲の間の数を明示的に含む。例えば、1〜3の範囲は、整数の1、2、および3ならびにこれらの整数の間にあるあらゆる端数を含む。
本明細書において使用される際の「マスターバッチ」は、物品を成形する前に少なくとも追加の基材ポリマーで通常希釈される、基材ポリマーと、酸化性有機成分と、遷移金属との混合物を指す。したがって、酸化性有機成分および遷移金属の濃度は、成形される物品より高い。
以下の実施例は、酸素を除去するための、分子の合成および分子の使用ならびにこのような除去剤を含有する製品に関する本発明の好ましい実施形態を示すために含まれる。以下の実施例に開示される技術が、本発明の実施の際に良好に機能し、したがって、本発明の実施の好ましい形態であるとみなされ得ることが本発明者らによって発見された技術であることが、当業者に理解されるべきである。しかしながら、当業者は、本開示に鑑み、開示される特定の実施形態に多くの変形を施すことができ、それでも本発明の趣旨および範囲から逸脱せずに同様または類似の結果が得られることを理解すべきである。
以下の実施例は、本発明をさらに例示する目的で提供され、決して本発明を限定するものではない。
実施例1:MXBMTの合成および酸素除去評価
Figure 0005816681
キシレン(1.5L)と氷酢酸(1.5L)との混合物を、ディーン・スタークトラップ/還流冷却器組立体およびメカニカルスターラ(ディーン・スタークトラップは、反応中に副産物として生成される水を連続して除去し、反応を完了させるのに使用される効率的な実験用装置である)を備えた5Lの反応容器に入れた。溶媒混合物を含む上記の5Lの反応器中に、518.5グラム(3.12モル)のメチルテトラヒドロフタル酸無水物(Dixie Chemical Company Inc.(Houston,TX,U.S.A.)からECA1000という商標名で入手可能)を撹拌しながら徐々に加えた。反応混合物を、撹拌しながら100〜120℃に徐々に加熱した。次に、得られた温かい溶液に、215.4グラム(1.56モル)のm−キシリレンジアミン(Sigma−Aldrich製)を、還流が制御下のままであるような速度で徐々に加えた。添加中に、反応が起こり始め、副産物として生成された水が、集まり始め、ディーン・スタークトラップ中で凝縮されたキシレン/酢酸混合物から緻密層として分離し始める。
30分間かけて行われるm−キシリレンジアミンの添加中、反応混合物はこの温度で透
明のままであり、目視可能な懸濁は形成されなかった。反応混合物の還流を、さらに4時間にわたって続けた。この期間中、反応の副産物として生成された水を、ディーン・スターク装置中で下側層として連続して収集し、それを必要なだけ定期的に排水した。反応の完了を、薄層クロマトグラフィー(TLC)を用いて反応混合物の小さい試料を試験することによって監視した。4時間の還流期間の終了時に、粗反応混合物のTLC分析は、反応が実質的に完了したことを示した。
次に、反応混合物から溶媒(キシレン/酢酸混合物)を減圧下で蒸留によって除去し、粗反応生成物を、塩化メチレンに溶解させ、1NのHCl水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で連続して洗浄した。次に、得られた塩化メチレン溶液を、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を蒸発させることによって濃縮し、シリカゲルカラムを通して精製した。次に、生成物を真空除去(vacuum strip)して、560グラムの純生成物を高粘度のゲル/粘性油として単離するために残留塩化メチレンの全てを除去した。図1に示されるように、プロトンNMRにより、生成物の構造および純度を確認した。
酸素除去能力を例示するために、MXBMT(15g)の試料をヘッドスペースバイアル/ジャー(932mL)に入れ、その中に触媒および共触媒としてネオデカン酸コバルト(0.25パーセント(2500ppm))とn−ヒドロキシフタルイミド(0.1パーセント(1000ppm))との混合物を加えた。キャップを含むゴム隔膜でジャーを密封し、オーブン中で約75℃〜83℃に保った。ジャーの中の酸素含量を、ガス試料をシリンジで引き抜き、Moconヘッドスペース酸素分析装置(MOCON Modern controls(Minneapolis,Minn.)から入手可能)でそれを分析することによって、定期的に測定した。最初の酸素含量の測定の後、次の測定により、数日間にわたる酸素除去のための酸素含量の減少を監視する。この実施例からのデータを表1に列挙する。
Figure 0005816681
表1:MXBMT酸素除去データ
注記:7日後に少量の水(0.2g)をジャーに注入した。
上記のデータは、MXBMTが、ジャーに含まれる空気から酸素を除去することができ、酸素含量が8日間で20.1%から10.9%に減少したことを示す。
実施例2:脱酸素剤としてのMXBC
この実施例は、PET中への新規な脱酸素剤添加剤としてのm−キシリレンビス(シトラコンイミド)(MXBC)(1,3−ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼンとしても知られている)(CAS#119462−56−5)の使用を例示する。MXBCの構造は以下のとおりである:
Figure 0005816681
MXBCは、Perkalink 900の商標名でFlexsys U.S.A.から市販されているゴム薬品である。
99重量部の乾燥PETペレットを、1部のMXBCおよび0.25パーセント(2500ppm)のネオデカン酸コバルト粉末と回転混合した。混合された混合物を、射出成形機において、長さ15.9cm×幅4.4cmで、2mm、1.8mm、2.5mm、3.3mmおよび4mmと厚さが段階的に増加する5つの等しい断面を有する矩形プラーク(plaque)へと直接成形した。28.35g(1オンス)の水を含む907.2g(32オンス)のガラスジャー中にプラーク(通常7つ)を入れることによって、プラークの酸素除去について試験した。ゴム隔膜を有するキャニングジャーの蓋(canning jar lid)でジャーを閉めた。シリンジ針を隔膜に挿入し、ガス試料を引き抜き、Moconヘッドスペース酸素分析装置(MOCON Modern Controls(Minneapolis,Minn.)から入手可能)で分析することによって、ジャーの中の酸素含量を定期的に測定した。最初の酸素含量の測定の後、次の測定により、数日間にわたる酸素除去のための酸素含量の減少を監視する。この実施例からのデータを表2に列挙し、プラークの酸素除去性能を示す、プラークを含むジャーの中の酸素含量の減少を示す。
Figure 0005816681
表2:MXBC酸素除去データ
実施例3:140gのm−キシリレン−ビス−(シトラコンイミド)と、5.6gのネオデカン酸コバルトと、6854gの乾燥PETペレットとの混合物を回転混合した。ブレンドを、3層の共射出成形ボトルプリフォームのバリア層として使用した。3層のプリフォームを、2つの別個の押し出し機による供給からなる連続共射出プロセスによって作製した。PET原料押し出し機(260〜270℃に加熱された押し出し機「A」)において、0.001パーセント(10ppm)未満の水分含量まで乾燥させた市販のボトルグレードのPET(M&G製の0.85IVのPET)を使用した。バリア樹脂原料押し出し機(240〜260℃に加熱された押し出し機「B」)において、脱酸素剤(MXBC)およびネオデカン酸コバルトを含有するPETブレンドを押し出し機に供給した。AおよびB押し出し機からの2種の溶融原料を2003 Battenfeld A800/200H/125HC共射出成形機を用いて、単一の空洞30g、33mmの最終的なケ
チャップボトルプリフォームへと連続して射出成形して、約40%のプリフォーム総重量を含むバリアPETブレンド材料の中間層を有する3層のプリフォームを形成する。成形のサイクル時間は、約30秒間であった。
第2の工程において、上記の多層プリフォームを、多層ボトルへと再加熱延伸ブロー成形した。本実施例において、1時間当たり約800個のボトルで運転されるSidel SBO−1機械で延伸ブローした。このプロセスにおいて、プリフォームを、通常、ブロー動作の前に99℃の表面温度に加熱した。ブロー成形温度は約12℃であった。ブロー圧力は約3300kPa(約33バール)であった。得られたボトルは透明であり、182.88cm(6フィート)のアングル落下試験(angle drop test)において大きい層間剥離の不具合を示さなかった。
実施例4:m−キシリレン−ビス(テトラヒドロフタルイミド)(「ΜΧΒΤ」)の合成
Figure 0005816681
ディーン・スタークトラップを備えた5リットルの反応容器中の1.5リットルのキシレンと1.5リットルの氷酢酸との混合物に、541グラム(3.55モル)のテトラヒドロフタル酸無水物(THPA)を加えた。混合物を100〜120℃に加熱した。この温かい溶液に、242グラム(1.78モル)のm−キシリレンジアミン(MXDA)を、還流が制御下のままであるような速度で加えた。添加中、水/酢酸混合物が、ディーン・スタークトラップ中のキシレン/酢酸混合物から分離し始める。添加を30分間の合計期間にわたって行った。還流下でさらに4時間後、TLCは、反応が完了したことを示した。次に、溶媒を減圧下で蒸発させ、固体生成物を塩化メチレンに溶解させ、1NのHCl、飽和NaHCO、水で連続して洗浄してから、NaSO上で乾燥させた。次に、溶液を濃縮し、生成物を白色固体として再結晶化させた(収量:550g)。図2に示されるように、プロトンNMRにより、MXBTの構造および高純度(>99%)を確認した。
実施例5〜11:PET−MXBTブレンドプラークの射出成形および酸素除去測定
市販のボトルグレードのPETペレット(Heatwave CF746,Eastman)を完全に乾燥させ、次に、様々なレベルのMXBT(実施例4から)および触媒としてのネオデカン酸コバルトおよびN−ヒドロキシフタルイミドなどの任意選択の活性化化合物、低分子量ポリエチレングリコールジエステル(Hallstar製のTegmer 609)または低分子量ポリビニルピロリドン(BASF製のLuvitek)と回転混合した。実施例5〜11の具体的な組成物を表3に示す。いずれの場合も、混合されたPET−MXBT混合物を、射出成形機において、長さ15.9cm×幅4.4cmで、2mm、1.8mm、2.5mm、3.3mmおよび4mmと厚さが段階的に増加する5つの等しい断面を有する矩形プラークへと直接成形した。28.35g(1オンス)の水を含む907.2g(32オンス)のガラスジャー中にプラーク(通常7つ)を入れることによって、プラークの酸素除去について試験した。ゴム隔膜を有するキャニングジャーの蓋でジャーを閉めた。シリンジ針を隔膜に挿入し、ガス試料を引き抜き、Moconヘッドスペース酸素分析装置(MOCON Modern Controls(Minn
eapolis,Minn.)から入手可能)で分析することによって、ジャーの中の酸素含量を定期的に測定した。最初の酸素含量の測定の後、次の測定により、数日間にわたる酸素除去のための酸素含量の減少を監視する。図3および4に示される酸素除去データは、PET対照と比較した際にPETマトリックス中のMXBTの優れた酸素除去性能をはっきりと示す。
Figure 0005816681
表3:プラーク成形および酸素除去試験用のPET−MXBTブレンド組成物
好ましい実施形態の上記の実施例および説明は、特許請求の範囲によって規定される本発明を限定するものとしてではなく、例示として解釈されるものである。容易に理解されるであろうように、上述される特徴の多くの変形および組合せが、特許請求の範囲に記載される本発明から逸脱せずに用いられ得る。このような変形は、本発明の趣旨および範囲からの逸脱とみなされず、全てのこのような変形は、以下の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。

Claims (28)

  1. a)ポリエチレンテレフタレートからなる基材ポリマーと、
    b)以下の式IまたはII
    Figure 0005816681
    (式中、
    Arが、o−、m−、またはp−フェニレン部分、置換フェニレン部分、またはナフタレン部分であり、
    およびRが、独立して、水素、アルキル、アルケニル、およびアリールからなる群から選択され、
    Xが、Oまたは−(CH−であり、
    n=1、または2であり、
    p=0、1、または2である)
    の構造を有する少なくとも1種の非高分子の酸化性有機化合物と、
    c)正の酸化状態にある少なくとも1種の遷移金属と
    を含む組成物であって、前記金属が、0.001〜0.04パーセント(10〜400ppm)の量で前記組成物中に存在し、
    前記化合物が、前記組成物の0.10〜10重量パーセントの量で存在する組成物。
  2. 前記少なくとも1種の遷移金属がコバルトである、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記少なくとも1種の遷移金属が亜鉛をさらに含む、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記化合物が、前記組成物の重量を基準にして1〜10重量パーセントの量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記化合物が、前記組成物の重量を基準にして1〜5重量パーセントの量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記化合物が、前記組成物の重量を基準にして1〜3重量パーセントの量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  7. 遷移金属の前記濃度が、0.003〜0.015パーセント(30〜150ppm)である、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記非高分子の酸化性有機化合物が、m−キシリレン−ビス−シトラコンイミド
    Figure 0005816681
    である、請求項1に記載の組成物。
  9. 少なくとも1つの層を含むパッケージ用の壁であって、前記層が、
    a)ポリエチレンテレフタレートからなる基材ポリマーと、
    b)以下の式IまたはII
    Figure 0005816681
    (式中、
    Arが、o−、m−、またはp−フェニレン部分、置換フェニレン部分、またはナフタレン部分であり、
    およびRが、独立して、水素、アルキル、アルケニル、およびアリールからなる群から選択され、
    Xが、Oまたは−(CH−であり、
    n=1、または2であり、
    p=0、1、または2である)
    の構造を有する少なくとも1種の化合物と、
    c)正の酸化状態にある少なくとも1種の遷移金属と
    を含む組成物であって、前記金属が、0.001〜0.04パーセント(10〜400ppm)の量で前記組成物中に存在し、
    前記化合物が、前記組成物の0.10〜10重量パーセントの量で存在する組成物を含む壁。
  10. 前記少なくとも1種の遷移金属がコバルトである、請求項に記載の壁。
  11. 前記少なくとも1種の遷移金属が亜鉛をさらに含む、請求項10に記載の壁。
  12. 前記化合物が、前記組成物の重量を基準にして1〜10重量パーセントの量で存在する、請求項に記載の壁。
  13. 前記化合物が、前記組成物の重量を基準にして1〜5重量パーセントの量で存在する、請求項に記載の壁。
  14. 前記化合物が、前記組成物の重量を基準にして1〜3重量パーセントの量で存在する、請求項に記載の壁。
  15. 遷移金属の前記濃度が、0.003〜0.015パーセント(30〜150ppm)である、請求項に記載の壁。
  16. a)ポリエチレンテレフタレートと、
    b)m−キシリレン−ビス−(テトラヒドロフタルイミド)と、
    Figure 0005816681
    c)正の酸化状態にある少なくとも1種の遷移金属と
    を含む組成物であって、前記金属が、0.001〜0.04パーセント(10〜400ppm)の量で前記組成物中に存在し、
    前記m−キシリレン−ビス−(テトラヒドロフタルイミド)が、前記組成物の0.10〜10重量パーセントの量で存在する組成物。
  17. 前記少なくとも1種の遷移金属がコバルトである、請求項16に記載の組成物。
  18. 遷移金属の前記濃度が、0.003〜0.015パーセント(30〜150ppm)である、請求項17に記載の組成物。
  19. 少なくとも1つの層を含むパッケージ用の壁であって、前記層が、
    a)ポリエチレンテレフタレートと、
    b)m−キシリレン−ビス−(テトラヒドロフタルイミド)と、
    Figure 0005816681
    c)正の酸化状態にある少なくとも1種の遷移金属と
    を含む組成物であって、前記金属が、0.001〜0.04パーセント(10〜400ppm)の量で前記組成物中に存在し、
    前記m−キシリレン−ビス−(テトラヒドロフタルイミド)が、前記組成物の0.10〜10重量パーセントの量で存在する組成物を含む壁。
  20. 前記少なくとも1種の遷移金属がコバルトである、請求項19に記載の壁。
  21. 遷移金属の前記濃度が、0.003〜0.015パーセント(30〜150ppm)である、請求項20に記載の壁。
  22. 酸素感受性材料を包装するための方法において、
    (a)少なくとも1つの層を含む壁を有するパッケージを作製する工程であって、前記層のうちの少なくとも1つが、ポリエチレンテレフタレートからなる基材ポリマーと;式IまたはII
    Figure 0005816681
    (式中:
    Arが、o−、m−、またはp−フェニレン部分、置換フェニレン部分、またはナフタレン部分であり;
    およびRが、独立して、水素、アルキル、アルケニル、およびアリールからなる群から選択され;Xが、Oまたは−(CHであり;n=1、または2であり;p=0、1、または2である)の構造を有する少なくとも1種の化合物と;正の酸化状態にある少なくとも1種の遷移金属とを含む組成物であって、前記金属が、0.001〜0.04パーセント(10〜400ppm)の量で前記組成物中に存在し、前記化合物が、前記組成物の0.10〜10重量パーセントの量で存在する組成物を含む工程と;
    (b)前記酸素感受性材料を前記パッケージに導入する工程と;
    (c)前記パッケージを閉鎖する工程と
    を含む、酸素感受性材料を包装するための方法。
  23. 前記少なくとも1種の遷移金属がコバルトである、請求項22に記載の方法。
  24. 前記少なくとも1種の遷移金属が亜鉛をさらに含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記化合物が、前記組成物の重量を基準にして1〜10重量パーセントの量で存在する、請求項22に記載の方法。
  26. 前記化合物が、前記組成物の重量を基準にして1〜5重量パーセントの量で存在する、請求項22に記載の方法。
  27. 前記化合物が、前記組成物の重量を基準にして1〜3重量パーセントの量で存在する、請求項22に記載の方法。
  28. 遷移金属の前記濃度が、0.003〜0.015パーセント(30〜150ppm)である、請求項22に記載の方法。
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