JP5816269B2 - 先験的画像制約画像再構成を使用して放射線量を減らす方法 - Google Patents

先験的画像制約画像再構成を使用して放射線量を減らす方法 Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2010年5月19日付で出願された「先験的画像制約画像再構成を使用して放射線量を減らす方法(Method for Radiation Dose Reduction Using Prior Image Constrained Image Reconstruction)」と称する米国出願番号12/783,058の利益を主張する。
(連邦政府の委託研究の記載)
本発明は、政府機関である国立衛生研究所NIH EB005721により認められた政府支援によりなされたものである。米国政府は本発明に関し一定の権利を有する。
本発明は、医療用画像システム及び方法に関する。特に、本発明は、放射線量(radiation dose)及びスキャン時間(scan time)のようなその他の画像化考慮事項(imaging consideration)とバランスをとりつつ所望のレベルの信号対ノイズ比率(signal-to-noise ratio)を維持できる画像再構成方法に関する。
医療用画像化及びその他の画像化技術において、画像の質の定量的な尺度として信号対ノイズの比率(SNR)を使用する。一般的に、SNRは、画像における平均強度値(mean intensity value)及び二乗平均平方根(root-mean-square;RMS)ノイズσ間の比率として定義される。用語「総シグナル(net signal)」は、画像上の平均信号値とバックグラウンド値間の相違をいうが、用語RMSノイズは、画像におけるノイズ値の標準偏差をいう。医療用画像ではSNRが減少するにつれて、解剖学的特徴(anatomical feature)と臨床医に対して重要なその他の臨床的な発見を区別することは更に難しくなる。したがって、医療用画像化適用においては、比較的高いSNRを保つことが一般に望ましい。
コンピュータ断層撮影システムにおいては、「画像面(image plane)」と称されるデカルト座標系のXY平面内に位置するように視準された扇状のビームがX線源により照射される。このX線ビームは、患者などの撮像される対象を通り抜けて、多数の放射線検出器に影響を与える。透過される放射線の強度は、前記対象によるX線ビームの減衰に依存し、各検出器により、別々の電気信号が、ビームの減衰の測定結果として生成される。すべての検出器からの減衰の測定結果が別々に取得され、いわゆる「透過プロファイル(transmission profile)」、「減衰プロファイル(attenuation profile)」、または、「投影(projection)」が生成される。
従来のCTシステムにおけるX線源及び検出器配列は、対象を横切るX線ビームの角度が常に変化するよう、画像平面内のガントリーの上で対象の周りに回転される。与えられた角度における検出器配列からの透過プロファイルは「ビュー」と呼ばれ、そして、対象の「スキャン」にはX線源及び検出器が一回転する間の異なる角度の向きにおいて得られる複数のビューのセットが含まれる。2次元スキャンにおいては、データが処理されて、対象に渡って得られる二次元的スライスに対応する画像が構成される。2次元データから画像を再構成するための一般的な方法は、この分野ではフィルター補正逆投影法(filtered backprojection technique)と称される。この画像再構成処理においては、スキャン中に取得された減衰測定結果が、「CT数(CT number)」又は「ハウンスフィールド単位(Hounsfield unit)」と称される整数へと変換され、これらはディスプレイ上の対応する画素の輝度を調整するために用いられる。
磁気共鳴撮像(MRI)は、核磁気共鳴(NMR)現象を利用して画像を作成する。ヒト組織等の物質が均一な磁場(分極磁場B0)を受けると、その組織内におけるスピンの個々の磁気モーメントは、この分極磁場に沿って整列しようとするが、その周囲でそれらが有する固有ラーモア周波数でランダムに歳差運動を行う。この物質又は組織が、xy平面にあって且つラーモア周波数(Larmor frequency)に近い磁場(励起磁場B1)を受けると、ネット整列モーメントMzは、そのxy平面に回転し、あるいは傾いて(tipped)、ネット横磁気モーメント(net transverse magnet moment)Mxyを生成する。励起されたスピンにより信号が出力され、励起信号B1の終了後にこの信号が受信されて画像を形成するために処理される。
これらの信号を利用して画像を作成する際には、磁場勾配(Gx、Gy、及びGz)が用いられる。通常、撮像される領域は、使用される特定の位置決め法にしたがってこれらの勾配が変動する連続的な測定サイクルによりスキャンされる。この分野では各測定が「ビュー」と称され、このビューの数でその画像の解像度が決定される。結果として生じる受信NMR信号またはビューまたはk−空間サンプル数のセットは、デジタル化され、処理されて、周知の多くの再構成技法の一つを用いて画像が再構成される。
各々のMRI信号の取得に使用される測定サイクル(measurement cycle)は、パルスシーケンサー(pulse sequencer)によって生成されたパルスシーケンスの指示の下で実行される。臨床的に利用可能なMRIシステムは、数多くの異なる臨床的用途のニーズに合わせて処方され得るこうしたパルスシーケンスのライブラリーを保存する。リサーチMRIシステム(research MRI system)は、新しいパルスシーケンスの開発を可能にする臨床的に立証されたパルスシーケンスのライブラリーを含む。
MRIシステムで得たMR信号は、フーリエ空間またはk−空間と呼ばれるものにおける検査の対象の信号サンプルである。各MR測定サイクルまたはパルスシーケンスは、通常そのパルスシーケンスのサンプリング軌道特徴(sampling trajectory characteristic)に沿ってk−空間の部分をサンプリングする。大部分のパルスシーケンスは、「スピン−ワープ」(spin-warp)、「フーリエ」(Fourier)、「直線」(rectilinear)、又は、「デカルト」(Cartesian)スキャンとも呼ばれるラスタースキャン様パターンに基づいてk−空間をサンプリングする。このスピン‐ワープスキャン技術は、MRスピン‐エコー信号の取得の前に磁場勾配パルスをエンコードする可変震幅位相(variable amplitude phase)を採用して、この勾配の方向に空間情報を位相エンコードする。2次元実行(2DFT)においては、例えば、空間情報は、位相エンコード勾配Gyをある方向に沿って適用することでその方向にエンコードし、その後、前記位相エンコード方向とは直交方向に、読み出し磁場勾配Gxの存在下でスピン‐エコー信号を取得する。スピン‐エコー取得時に存在するその読み出し勾配はその直交方向に空間情報をエンコードする。典型的な2DFTパルスシーケンスにおいて、位相エンコード勾配パルスGyの大きさは、一組のk−空間MRデータ(そこから全体の画像が再構成され得る)を生成するためにスキャンの際に取得されるビューまたは測定サイクルの順に△Gyだけ増加される。
その他、MRIシステムによって使用される数多くのk−空間サンプリングパターンが存在する。これらは、「放射状(radial)」または「投影再構成(projection reconstruction)」スキャンを含むが、このスキャンにおいてk−空間は、k−空間の中心から延在する一組の放射状のサンプリング軌跡(軌道)としてサンプリングされる。放射状のスキャンのパルスシーケンスは、位相エンコード勾配の欠如及び一つのパルスシーケンスビューから次へ方向を変える読み出し勾配の存在を特徴とする。放射状のスキャンに密接に関連し、かつ、直線放射状の軌道よりも湾曲したk−空間サンプリング軌道に沿ってサンプリングする、数多くのk−空間サンプリング法が存在する。
k−空間データセットを画像空間データセットに変換することによって、取得したk−空間データから画像を再構成する。この作業を実行する数多くの異なる方法が存在し、使用される方法はk−空間データを取得するために用いられる技術によってしばしば決定される。2Dまたは3Dスピン‐ワープ(spin-warp)取得から得たk−空間データのデカルト格子で最も一般的に使用される再構成方法は、データセットの2または3軸のそれぞれに沿った逆フーリエ変換(inverse Fourier transformation)(2DFTまたは3DFT)である。放射状のk−空間データセット及びその変形(variation)を使った最も一般的な再構成方法は、k−空間サンプルを再配置(再配列)して(regridding)k−空間サンプルのデカルト格子を作成し、その後、再配置されたk−空間データセット上に2DFTまたは3DFTを実行することを含む。その代わりとして、放射状k−空間データセットを、各放射状投影ビューの1DFTを実行することでラドン(Radon)空間へ変換し、その後、フィルター(処理)逆投影を実行することでそのラドン空間データセットを画像空間に変換する。
一般的な画像再構成理論によれば、エイリアシングアーチファクト(aliasing artifact)のない画像を再構成するためには、画像データを取得するために用いられるサンプリングレートが、ナイキスト−シャノンのサンプリング定理(Nyquist-Shannon sampling theorem)に示されるいわゆるナイキスト基準(Nyquist criterion)を満たしている必要がある。さらに、一般的な画像再構成理論においては、画像に関する細かい事前情報(prior information)は必要とされない。その一方で、所望又はターゲットとする画像に関するいくつかの事前情報が利用でき、それを画像再構成プロセスの中に適切に盛り込まれた場合には、ナイキスト基準が満たされていなくとも、画像は正確に再構成される。例えば、所望の目標画像が円対称性を有し且つ空間的に一様であることが分かっている場合には、平行ビーム投影のうちの一つのビューのみ(即ち一つの投影ビュー)が、対象の線形減衰係数(linear attenuation coefficient)を正確に再構成するために必要となる。別の例としては、所望の画像が単一の点でのみ構成されていることが分かっている場合には、その点で交差する、二つの直交する投影(orthogonal projection)のみが、画像点を再構成するために必要となる。したがって、所望の画像がスパース的に分配された(sparsely distributed)点のセットであるなどの所望の画像に関する事前情報が分かっていれば、取得されたデータのセットがナイキスト基準を満たしていなくとも、そのデータのセットから画像を再構成することができる。より一般的に言い換えると、所望のターゲット画像のスパース性(sparsity)に関する情報を用いることでナイキスト基準を緩和することができる。しかしながら、そのような議論を一般化して厳密な画像再構成理論を定式化することは非常に重要な課題である。
ナイキスト基準は情報科学の分野において最も重要な基礎の一つである。しかしながら、ナイキスト基準は、磁気共鳴撮像(MRI)やX線コンピュータ断層撮影(CT)などの現代の医療用撮像手段においても極めて重要な役割を果たす。撮像システムにより取得されたデータサンプルの数がナイキスト基準における要求よりも少ない場合、再構成画像にはアーチファクトが生じる。一般的には、そのような画像アーチファクトにはエイリアシング及びストリーキングアーチファクトが含まれる。実際には、意図的に又は避けられない状況により、ナイキスト基準はしばしば破られる。例えば、時間分解MR血管造影の研究においては、データ取得時間を短縮するためにアンダーサンプル投影再構成取得法又は放射線状取得法がしばしば意図的に用いられる。
X線単層撮影(CT)及び心筋血流イメージング(MPI)を含めた医療用画像撮影に用いられるイオン化放射線被爆のリスクは、近年CTおよびMPIの研究が著しく増加するにつれて大きな関心となりつつある。心血管CT造影セッションから報告された有効放射線量は、男性患者の場合5〜20ミリシーバート(mSv)であり、女子患者ではそれより高い。この放射線量は、静脈コントラスト注射(intravenous contrast injection)の前に通常行われるカルシウムスコアリングCTスキャン(calcium scoring CT scan)からのより少ない放射線量を除いたものである。包括的な心臓CT研究の一部としてCT-MPIを実施するためには、心臓の同じ部位に対して20〜30回画像を取得する必要があるが、その結果、放射線量は、許容できない程度の放射線被爆といえる約20〜40倍増加される。
対象に与えられる放射線量を減らすためにX線画像撮影研究のパラメータ、例えば、チューブ電流及びチューブ電流時間生成物(tube current time product)、「mAs」が変わると、得られた画像の信号対ノイズ比(SNR)が劣る。例えば、チューブ電流の減少はそれに応じて放射線量を減少させるが、得られた画像に存在するノイズは増加され、それによって、以下の式(1)の通りSNRに影響を与える。
Figure 0005816269
ここで、μは、測定された線形衰弱係数であり、σはRMSノイズである。したがって、mAsを半分に減らした場合、SNRは、1/2の平方根のファクタだけ減少する。これは、SNRにおける屋久30%減少に相当する。したがって、X線画像撮影の研究の際にmAsの減少によって、画像化すべき対象が浴びる放射線量は有利に減少するものの、得られた画像ではノイズが増加するためSNRが減少する。こうした画像は、限られた臨床的価値しか持たない。
使用される技術に基づいて、現時点のMRスキャンの多くは、医療用の画像を作成するのに使用される必要なデータの取得にかなりの時間を要する。このスキャン時間の減少は、重要な考慮事項の一つであるが、それは、スキャン時間の減少が、患者を楽にし、移動(運動)アーチファクトを減らすことで画像の質を向上させるからである。スキャン時間を短縮するために様々な工夫がなされてきた。
その工夫の一つに「平行MRI(parallel MRI; pMRI)」がある。平行MRI技術は、無線周波数(RF)受信機コイルの配列からの空間情報を用いて、そうでなかったらRFパルス及び磁場勾配(例えば、位相及び周波数エンコーディング勾配(frequency encoding gradient))を用いて順番に(sequential fashion)得られるべき空間エンコーディング(spatial encoding)を代替する。配列の空間非依存性受信機コイル(spatially independent receiver coil)各々は、特定の空間情報を保有し、かつ、異なる空間感度プロファイル(spatial sensitivity profile)を有する。この情報は、例えば、個別のコイルそれぞれから受信した、同時に取得されたデータを合わせることによって、受信したMR信号の完全な空間エンコーディングを取得するのに使用される。平行MRI技術によって、固定されたk−空間内の最大のカバー範囲を維持しつつ、取得した位相エンコードk−空間サンプリング線の数を減らすことで、k−空間のアンダーサンプリングが可能になる。個別の受信機コイルによって生成された個別のMR信号を合わせると、受信機コイルの数に関連したファクタによって、従来のk−空間データ取得に比べて、画像に必要とされる取得時間が減少される。
平行MRIを使用することによって、増加する勾配スイッチングレート又はRFパワーなしに対象を画像化するに必要な時間を減らすことができるが、平行MRI方法は、信号対ノイズ比(SNR)の損失という問題を抱えている。一般に、平行MRI法を使用して再構成された画像のSNRは、次の式 (2)に基づいて減少される。
Figure 0005816269
gはいわゆる幾何学的因子(geometry factor)またはg−因子であり、Rはいわゆる加速因子(acceleration factor)である。加速因子は、使用されるアンダーサンプリングの程度を示し、配列における受信機コイルの数に関連し、概してそれによって限定される。したがって、平行MRI法ではSNRの減少が起こり、それによって、スキャン時間の短縮に伴う利点が相殺される。
現在利用可能な方法に比べてより高い信号対ノイズ比(SNR)が得られるように医療用画像データから対象の画像を再構成する方法が望まれている。SNRとその他の考慮事項(例えば、X線画像撮影における放射線量及び磁気共鳴画像撮影におけるスキャン時間)間のトレードオフ(trade-off)がSNRの有意な損失なしにバランスが取れるように、前述の方法で対象の画像を再構成する方法を提供するのが更に望ましい。
前述の欠点は、本発明によって克服できる。本発明は、対象の画像を再構成する方法を提供する。その再構成された画像は、スライス方向に沿って取得画像データの平均を求めることによって形成された先験的画像に由来した高い信号対ノイズ比(SNR)を有するが、前記先験的画像にしばしば存在する低い空間分解能は有しない。取得画像データから複数の画像を再構成する。ここで複数の画像は、各々の複数の画像スライスに相当する。各々の画像スライス位置について、これらの再構成された画像を用いて重み付け値を計算する。例えば、隣接した画像スライス間の比較によって所定のスライス位置に対する所望の重み付け値を計算する。取得画像データが複数の画像スライスの配向に直交する方向(いわゆるスライス方向)に沿ってフィルター処理されるよう、前記計算された複数の重み付けを取得画像データに適用することによって、重み付けされた画像データを形成する。先験的画像は、この重み付けされた画像データから再構成され、先験的画像はその後PICCS再構成アルゴリズムに使用されて先験的画像の高SNRを受け継ぐが取得画像データの高空間分解能を保存する画像の標的画像を再構成する。
本発明は、X線断撮影(CT)、X線C−アーム画像撮影、MRI、ポジトロン放出単層撮影(PET)、及び、単一フォトン放出単層撮影(SPECT)を含む、様々な異なる画像(化)様式(imaging modalities)に適用可能な画像再構成法を提供する。より具体的に、本発明は、空間分解能の有意な減少なしに、再構成された画像における取得可能な信号対ノイズ比(SNR)を増加させる画像再構成法を提供する。こうして、現時点において利用可能な画像再構成法に比べて、SNRの有意な減少なしに、対象に与えられる放射線量及び全体的なスキャン時間のような、その他の画像化考慮事項(imaging consideration)に関してトレードオフ(trade-off)が行なわれる。
本発明の前述した側面及びその他の側面及び利点は、以下の記載の中で述べられる。本明細書においては、本明細書の一部を構成する添付された図面について記載され、図面の記載は本発明の好ましい実施形態である。しかしながらそのような実施形態は本発明の全ての範囲を表すものではなく、したがって本発明の範囲は請求の範囲及び本明細書の中に記載する。
本発明を実施する際に用いられる典型的な画像再構成のステップを示すフローチャートである。 本発明を実施する際に用いられる別の典型的な画像再構成のステップを示すフローチャートである。 本発明を実施する際に用いられるもう一つの典型的な画像再構成のステップを示すフローチャートである。 X線コンピュータ断層撮影(CT)画像システムの絵画図である。 図4AのCT画像システムのブロック図である。 C−アームX線画像システムの絵画図である。 図5AのC−アームX線画像システムのブロック図である。 図5AのC−アームX線画像システム内のX線源および検出器の絵画図であ る。 図5AのC−アームX線画像システムに用いられたC−アームスキャン経路の絵画図である。 図4A及び図4BのX線CTスステムまたは図5A及び図5BのX線C-アーム画像システムを使用するときに用いられる、本発明に係る典型的な画像再構成方法のステップを示すフローチャートである。 図7の重み付け平均化(weighted averaging)及び画像再構成プロセスを示す絵画図である。 本発明を使用する典型的なMRIシステムのブロックダイヤグラムである。 本発明に基づいて、図9のMRIシステムを向けて、一連の放射状(radial)k −空間軌道に沿ってサンプリングすることで、画像を獲得する典型的な勾配リコールエ コー(gradient-recalled echo)の絵画図である。 図10のパルスシーケンスを使用して生成されたk−空間サンプリングパタ ーンの絵画図である。 図9に示したようなMRIシステムを使用する際に、本発明に基づいて、先 験的画像(prior image)を生成し、画像を再構成する方法のステップを示すフローチ ャートである。
一般的に、1組のデータから画像を再構成する方法には、測定されたデータサンプルYから所望の画像Iを見積もるための数々のステップが含まれる。より詳細には、画像再構成は次の一貫性の条件(式3)を満たすべきである。
Figure 0005816269
上の式において、Aはシステム行列(system matrix)である。一般的に、システム行列Aは、所望の画像Iを取得したデータサンプルYに関連付けする前進射影演算子(forward projection operator)と見なすことができる。コンピュータ断層撮影(CT)画像を扱う場合、システム行列は再投影演算を含むことができ、その一方で磁気共鳴画像(MRI)においては、フーリエ変換関数を含むことができる。上式(3)の一貫性の条件は、言い換えると、画像が正確に再構成されたときに、測定された投影データの正しい推定を作成するために、前進射影演算子が実際のデータ取得過程を実質的に再現することを表している。
本発明の方法においては、良質な所望の画像を再構成する方法を提供する。通常、圧縮センシング(CS)の原理を利用した反復画像再構成法を制限するために、「先験的画像(prior image)」が用いられる。例えば、CSで通常用いられるスパース化変換に加えて、所望の画像から先験的画像を差し引くことにより、画像はさらにスパース化される。その結果、CS法で必要とされるサンプル数よりも実施素敵に少ないサンプル数を用いて画像を再構成することができる。
より詳細には、先験的画像Ipおよび所望の画像Iが与えられたとき、画像再生構成のための本発明の方法は、次の目的関数(式4)を最小化することにより実行される。
Figure 0005816269
ここで、Ψ1およびΨ2はスパース化変換であり、
Figure 0005816269
はL1ノルム演算(L1-norm operation)である。また、αは上式(4)の目的関数における二つの項の相対的な重みを調整するために用いられる正規化パラメータ(regularization parameter)である。上述したとおり、以下の式(式5)が与えられる。
Figure 0005816269
上式は、N次元ベクトルのL1ノルムXを示す。より一般的には、所望の画像において適切な画像を維持しながら真のL1ノルムを変更することが可能である。例えば、式(4)の目的関数は、以下のように一般化することができる(式6)。
Figure 0005816269
ここで、
Figure 0005816269
は、Lpノルム演算を示し、以下のように表される(式7)。
Figure 0005816269
上述したように、好ましくはp=1.0であるが、pは異なる値でもよい。当業者であれば、pの値が1.0から離れるほど、通常、再構成された所望の画像の品質が低下するということが明らかである。
式(4)のスパース化変換(sparsifying transform)Ψ1およびΨ2は通常異なるが、同じスパース化変換であってもよい。スパース化変換には、例えば、ウェーブレット変換(wavelet transform)、一次階差(first order finite difference)、二次階差(second order finite difference)、および、次の式(8)で示す)▽m,n離散グラデーション変換(discrete gradient transform)が含まれる。
Figure 0005816269
ここで、指数mおよびnは画像Iにおける画素の位置を示す。▽m,nI(m,n)で特定される画像は、一般的に「勾配画像」と呼ばれる。
式(4)の目的関数内の項は両方とも重要である。それらの重要性により、正規化パラメータαの選択は、画像再構成プロセス全体を調整するために利用される。したがって、正規化パラメータαの選択は、先験的画像IPの選択に依存すると共に、目の前の臨床的応用に依存する。例えば、式(4)の目的関数における2番目の項、
Figure 0005816269
は、先験的画像IPから潜在的に受け継がれたストリーキングアーチファクトを軽減する。さらなる例として、心臓画像における応用においては、正規化パラメータをα≒0.3〜0.7と選択すれば十分である。
式(3)の一貫性の条件を全体的な画像再構成によりよく組み込むために、ラグランジュの乗数法が利用される。そのようにして、上記一貫性の条件を用いて式(4)で定められた目的関数の最小化にさらなる制限を追加する。新しい目的関数は、したがって、以下のようになる(式9)。
Figure 0005816269
ここで、λはラグランジュ乗数であり、Xは差分行列である。また、
Figure 0005816269
は、L2ノルム演算の二乗であり、N次元ベクトルXについては、以下のように表わされる(式10)。
Figure 0005816269
式(9)の差分行列は、式(3)の一貫性の条件を用いて以下のように表される(式11)。
Figure 0005816269
ラグランジュ乗数(Lagrange multiplier)λは、本発明を実施する際に用いられる特定画像システムにおいて経験的に決定される。例えば、ラグランジュ乗数λは、所望のデータ一貫性要求と先験的画像Ipとの間で予め定められたトレードオフにより決定される。大きなラグランジュ乗数λが選択された場合、再構成される画像はより低いノイズ分散を有する。しかしながら、これは、先験的画像の高い空間分解能特性の損失として達成された可能性がある。同様に、より小さなラグランジュ乗数λが用いられた場合には、先験的画像の高い空間分解能特性は良く保たれるが、所望の画像におけるノイズ分散は高くなる可能性がある。そのような状態は、用いられる撮像システムにより達成され得るコントラスト対ノイズ比に影響を及ぼす。しかしながら、後述するように、既存の望ましい信号対ノイズ比(signal-to-noise ratio; SNR)を増加させるか、または、維持させるためにより大きいラグランジュ乗数λを使用する必要はない。その代わりに、高いSNR先験的画像Ipが生成され、そのSNRは所望の画像Iに与えられる。
式(9)に示される目的関数は、画像システムのノイズを考慮する目的でさらに変化することができる。このようにして、次の目的関数が最小化される(式12)。
Figure 0005816269
ここで、XTは差分行列Xの転置であり、Dはシステムノイズ行列(system noise matrix)であって、次式(式13)で決定される行列要素を有する対角行列である。
Figure 0005816269
ここで、σn 2はノイズ分散であって本発明を実施する際に用いられる画像システムにおけるノイズを示すパラメータである。例えば、X線画像システムにおいては、ノイズパラメータσn 2はn番目のX線検出器に関連するノイズ分散である。あるいは、MR撮像システムにおいては、ノイズパラメータσn 2はn番目の受信コイルにおいて見積もられるノイズ分散である。
本発明の方法においては、先験的画像Ipはいくつかの役割を果たす。第一に、先験的画像Ipは、全体的な画像再構成を加速する、繰り返し再構成(iterative reconstruction)における種画像(seed image)としての役割を果たす。第二に、先験的画像Ipは、所望の画像Iをさらにスパース化させるために用いられて、別のスパース化変換(sparsifying transform)としての役割も果たす。さらに、後述するように、先験的画像Ipにいおける信号ノイズ比(SNR)は所望の画像Iに与えられ、それによって、高SNR及び高空間分解能の両方を有するしょぼうの画像Iの再構成が可能となる。
以下、異なる画像様式(imaging modalities)についての可能な先験的画像Ipを説明するが、当業者は、臨床的適用(用途)に基づいてここに明確に記載するもの以外の先験的画像Ipをも使用できることを理解するだろう。上述したように、先験的画像(prior image)Ipは、再構成されるべき所望の画像を表す事前情報(priori information)を含む対象の画像である。先験的画像Ipは、予め実行される画像研究から求めることができる。または、所望の画像に対して取得した画像データと同じセクションで取得した画像データから再構成することができる。通常、先験的画像Ipは、所望の画像と同じ画像様式を用いて取得される。しかしながら、先験的画像Ipは、複合PET-CTシステムを使用する場合などには、所望の画像とは異なる画像様式から取得することができる。
図1を参照すると、本発明の方法の一つの実施は、ステップ100に示すように、式(4)の目的関数を用いて正規化パラメータαを初期化することから始める。正規化パラメータαを選択することにより、所望の画像のスパース化間のトレードオフ、および、所望の画像における先験的画像の影響が決定される。したがって、正規化パラメータαの値は、目の前の臨床応用に従って変化する。例えば、心臓画像への適用においては、通常α≒0.3〜0.7の値で十分である。次に、ステップ102およびステップ104に示すように、式(4)の目的関数の一番目と二番目の項がそれぞれ初期化される。一番目の項(first term)、
Figure 0005816269
の初期化は、ステップ106で始まり、ここで、先験的画像Ipが所望の画像の推定即ち推定画像から差し引かれ、「差分画像(different image)」が作成される。先験的画像Ipおよび所望の画像Iの推定の具体的な選択は、画像様式(imaging modality)および具体的な臨床における応用に依存する。したがって、これらの選択の別の選択肢について、以下で詳細に議論する。次に、ステップ108に示されているように、スパース化変換Ψ1を用いることによって差分画像がスパース化される。上述の通り、スパース化変換Ψ1は、ウェーブレット変換、一次階差、二次階差、および、離散グラデーション変換を含んだ任意の数の数学的演算であっても良い。このスパース化された差分画像のL1ノルムがその後ステップ110で算出される。その後、ステップ112で、このプロセスの結果が正規化パラメータαによって重み付けされる。
式(4)の目的関数の二番目の項、
Figure 0005816269
の初期化は、ステップ114で始まり、ここで、所望の画像の推定Iがスパース化変換Ψ2を用いることでスパース化される。次に、このスパース化された所望の画像の推定のL1ノルムが、ステップ116で算出される。スパース化変換Ψ2として離散グラデーション変換▽m,nが選択された場合、ステップ114および116は所望の画像の推定の合計変化、TV、の算出としてみることができ、これは以下のように表わされる(式14)。
Figure 0005816269
スパース化された所望の画像の推定のL1ノルムが算出されると、ステップ118においてその結果が(1−α)により重み付けされる。続いてステップ120で、前記一番目の項と二番目の項とを足し合わせることにより、式(4)の目的関数が作成される。この目的関数は、その後ステップ122で例えば非線形共役勾配法(nonlinear conjugate gradient method)を用いて最小化される。この最小化プロセスは停止基準(stopping criterion)が満たされるまで続く。停止基準としては、例えば、現時点の所望の画像の推定を前回の繰り返しからの所望の画像の推定と比較することが挙げられる。そのような停止基準は以下のように表わされる(式15)。
Figure 0005816269
ここで、Iij (k+1)は画素位置(i,j)における(k+1)番目の所望の画像の推定の値であり、Iij (k)は画素位置(i,j)におけるk番目の所望の画像の推定の値である。また、εは画像再構成プロセスの精度のプリセット許容値である。
図2を参照すると、本発明の方法の別の実施は、ステップ200において、式(9)の目的関数を用いて、まず正規化パラメータαを初期化することから始まる。続いて、ステップ202及び204において、式(9)の目的関数における一番目と二番目の項(term)がそれぞれ初期化される。このプロセスは上記図1のステップ102および104と同じように行われる。しかしながら、ここでは、式(3)の一貫性の条件が三番目の項、
Figure 0005816269
に盛り込まれ、これはステップ206で初期化される。最初に、ステップ208で差分行列Xが作成される。上で詳細に述べたように、差分行列Xは式(3)の一貫性の条件に対応するとともに次のように表される(式16)。
Figure 0005816269
ゆえに、システム行列Aを所望の画像の推定Iに適用し、続いて所望の画像に対応する取得された画像データYを差し引くことにより、差分行列が決定される。差分行列XのL2ノルムの二乗が、次のステップ210で算出される。差分行列XのL2ノルムの二乗が算出された後、ラグランジュ乗数λが決定され、これが、ステップ412で差分行列Xに対して重み付けするために用いられる。上記のとおり、ラグランジュ乗数は経験的に決定されるとともに目の前の臨床における応用に基づいてユーザにより選択される値である。続いてステップ220で、一番目、二番目、三番目の項を足し合わせることにより、式(9)の目的関数が作成される。この目的関数は、その後ステップ222で例えば非線形共役勾配法を用いて最小化される。この最小化プロセスは、上記のとおり、停止基準が満たされるまで続く。
図3を参照すると、本発明の方法の別の実施は、ステップ300において、式(12)の目的関数を用いてまず正規化パラメータαを初期化することから始まる。続いて、ステップ302および304において、式(12)の目的関数における一番目と二番目の項がそれぞれ初期化される。このプロセスは、上記図1の102および104と同じように行われる。しかしながら、ここでは、式(3)の一貫性の条件および画像システムにおけるノイズの影響が、三番目の項、λ(XTDX)に盛り込まれ、この項はステップ306で初期化される。最初に、上記の図2のステップ208と同様に、ステップ308で差分行列Xが作成される。次に、システムノイズ行列Dがステップ310で作成される。システムノイズ行列Dは、次の式で決定される行列要素を有する対角行列(diagonal matrix)である(式17)。
Figure 0005816269
ここでσn 2は、ノイズ分散であり、本発明を実施する際に用いられる画像システムにおけるノイズを示すパラメータである。例えば、X線撮像システムにおいては、ノイズパラメータσn 2はn番目のX線検出器に関連するノイズ分散である。また、MR画像システムにおいては、ノイズパラメータσn 2がn番目の受信コイルにおけるノイズ分散で見積もられる。システムノイズ行列Dが作成された後に、次の行列乗法が実施される(式18)。
Figure 0005816269
この行列乗法はステップ312で実施される。次に、ステップ314に示すように、この演算の結果は、ランジュ乗数により見積もられる。次に、ステップ320において、一番目、二番目、三番目の項を足し合わせることにより式(12)の目的関数が作成される。この目的関数は、ステップ322に示すように、例えば非線形共役勾配法を用いて最小化される。この最小化処理は、上記の通り、停止基準が満たされるまで行われる。
先験的画像Ipの適切な選択とともに、所望の画像Iは、高SNR及び空間分解能(spatial resolution)の両方で再構成され得る。一般に、前述したPICCS画像再構成方法によって、先験的画像IpのSNRを所望の画像Iに付与する。したがって、どうやって先験的画像Ipを生成するかの考慮は、最初にどうやって画像データを得るのかに利点をもたらす。例えば、X線画像化においては、低チューブ電流を使用することで画像化すべき対象に与えられる放射線量を減らす。こうしたチューブ電流の低減は、減少されたチューブ電流で得られたデータから再構成された画像に存在するノイズ量を増加させる。しかし、こうした画像ノイズの増加は、望ましい空間分解能レベルを維持しつつも、本発明の方法によって緩和され、それによって、対象の浴びる放射線量が減少されると共に、それによって得られた画像の質には最小限の損害のみをもたらす。
本発明は、X線断撮影(CT)、X線C−アーム画像撮影、MRI、ポジトロン放出単層撮影(PET)、及び、単一フォトン放出単層撮影(SPECT)を含む、様々な異なる画像(化)様式(imaging modalities)に適用可能な画像再構成法を提供する。より具体的に、本発明は、空間分解能の有意な減少なしに、再構成された画像における取得可能な信号対ノイズ比(SNR)を増加させる画像再構成方法を提供する。こうして、現時点で利用可能な画像再構成法に比べて、SNRの有意な減少なしに、対象に与えられる放射線量及び全体的なスキャン時間のような、その他の画像化考慮事項(imaging consideration)に関してトレードオフ(trade-off)が行なわれる。
前述のように、本発明は、様々な異なるタイプの医療用画像化モダリティ(即ち、画像化様式)に適用することができ、そして、多くの異なる臨床適用において使用することができる。こうした多数の典型的な臨床的適用については、本発明の広い範囲を説明する目的で以下に説明する。こうした実施形態は、必ずしも本発明の完全なる範囲を示すものではなく、本発明の範囲を解釈するためには特許請求の範囲を参照すべきである。
図4A及び図4Bを参照すると、X線コンピュータ断層撮影(CT)画像システム410は、「第三世代」CTスキャナであるガントリー412を有する。ガントリー412は、X線源413を備えている。そのX線源413は、X線414のファンビームまたはコーンビームをガントリーの反対側の検出器配列416に向けて照射する。検出器配列416は、患者415を通過する照射されたX線を感知する複数の検出器要素418から形成される。各検出器要素418は、作用しているX線ビームの強度を示す電気信号、即ち患者を通過するにつれ減衰するビームを示す電気信号を生成する。X線投影データを取得するためのスキャン中、ガントリー412及びそこに取り付けられた構成要素が患者415内に位置する回転中心419の周りに回転する。
ガントリーの回転およびX線源413の操作は、CTシステムの制御機構420により制御される。制御機構420には、X線コントローラ422と、ガントリーモーションコントローラ423と、が設けられている。X線コントローラ422は、X線源413に電力およびタイミングの信号を与える。ガントリーモーションコントローラ423は、ガントリー412の回転速度および位置を制御する。制御機構420におけるデータ取得システム(DAS)424は、検出器要素418からアナログデータをサンプルとするとともに、そのデータを後続の処理のためにデジタル信号に変換する。画像再構成装置425は、サンプルされてデジタル化されたX線データをDAS424から受信し、高速画像再構成を実行する。再構成された画像は、画像を大容量記憶装置429に保存するコンピュータ426に入力される。
コンピュータ426は、また、オペレーターからキーボードを有するコンソールを介して、命令およびスキャニングパラメータを受信する。関連するディスプレイ432により、オペレーターは、コンピュータ426から、再構成された画像および他のデータを観察することができる。オペレーターにより与えられた命令およびパラメータは、コンピュータ426により用いられて、DAS424、X線コントローラ422、ガントリーモータコントローラ423に制御信号および情報が提供される。さらに、コンピュータ426は、テーブルモーションコントローラ434を操作し、これによりモータで動くテーブル436が制御されて患者415をガントリー412内に配置する。
図5Aおよび図5Bを特に参照すると、本発明の実施形態は、介入手順に関連させて用いられるように設計されたX線システムを使用する。前記X線システムの特徴として、X線源アセンブリ512を一端に有するとともにX線検出器配列アセンブリ514を他端に有するC−arm510が設けられたガントリーを有している。そのガントリーにより、X線源512および検出器514がテーブル516上に配置された患者の周りの異なる位置に異なる角度で配向されるとともに、医師が患者に近づくことを可能としている。
前記ガントリーは、L型の台座518を有している。その台座518には、テーブル516の下側に延びる水平レッグ520、および、テーブル516から離れて水平レッグ520からの一端から上側に延びる垂直レッグ522、が設けられている。垂直レッグ522の上端には、水平中心軸526の周りを回転するよう回転可能に取り付けられた支持アーム524が設けられている。中心軸526は、テーブル516の中心線に沿うように配置されている。また、支持アーム524は、中心軸526から半径方向に外側に延びているとともにその外側端にC−arm駆動アセンブリ527を支持している。C−アーム510は、駆動アセンブリ527にスライド可能に取り付けられているとともに、矢印530で示されるようにC−アーム510をスライドさせC軸528の周りに回転させる駆動モータ(図示せず)に連結されている。中心軸526およびC軸528は、テーブル516の上側に位置するアイソセンター536において互いに直角に交わる。
C−アーム510の一端にはX線源アセンブリ512が搭載され、他端には検出器配列アセンブリ514が搭載されている。以下で詳細に述べるように、X線源アセンブリ512は、検出器配列アセンブリ514に向けられたX線のコーンビームを放射する。このコーンビームの中心線がシステムのアイソセンター536を通過するように、X線源アセンブリ512および検出器配列アセンブリ514の両方が中心軸526に向けて半径方向内側に延びている。コーンビームの中心線は、従って、テーブル516上に配置された対象からX線減衰データを取得している間、システムのアイソセンターを中心として中心軸526の周り又はC軸528の周りの何れかもしくはその両方の周りに回転する。
図6Aに示すように、X線源アセンブリ512には、励起されるとX線のコーンビーム533を放出するX線源532が設けられている。中心線534は、アイソセンター536を通過し、検出器アセンブリ514内に収容された二次元フラットパネルデジタル検出器538上に作用する。検出器538は、41cm×41cmの大きさを有する検出器要素の2048×2048要素2次元配列である。各要素は、作用するX線の強度を示す電気信号を生成し、したがって、患者を通過するにつれ減衰するX線の強度を示す電気信号を生成する。スキャン中、X線源532および検出器配列538がシステムのアイソセンター538の周りを回転する。検出器配列は毎秒30個の投影又は30個のビューを取得することができ、これは、所定のスキャン経路及び速度においてビューがいくつ取得されるかを決定する、制限因子である。
図6Bを参照すると、アセンブリ512および514の回転と、X線源532の操作とが、CTシステムの制御機構540により制御される。制御機構540には、電力を供給しX線源532にタイミング信号を提供するX線コントローラ542が含まれる。制御機構540内のデータ取得システム(DAS)544は、検出器要素538からデータをサンプルして該データを画像再構成装置545に提供する。画像再構成装置545は、デジタル化されたX線データをDAS544から受けとり、本発明の方法に従って高速画像再構成を実行する。再構成された画像は、大容量記憶装置549内に画像を保存又は画像をさらに処理するコンピュータ546に、入力される。
制御機構540は、また、ガンドリーモーションコントローラ547とC軸モータコントローラ548とを有する。モータコントローラ547、548は、コンピュータ546からの動作命令に応じて、中心軸526およびC軸528のそれぞれの周りで回転を生じさせるX線システム内のモータに電力を与える。コンピュータ546により実行されるプログラムにより、アセンブリ512、514を所定のスキャン経路内で動かすガンドリーモーションコントローラ547およびC軸モータコントローラ548への動作命令が作成される。
図7には、本発明に係る典型的な画像再構成方法のステップを示すフローチャートが示されている。画像再構成方法は、一般的にX線画像化システムに適用することができ、X線CTシステム及びX線C−アームシステムに関しては本明細書に記載されている。ここで、画像データは、画像化すべき対象の周りに検出器アセンブリ及びX線源を移動しながら得られる。
ステップ700に示すように、この方法は、画像データの取得から始まる。その画像データは、例えば、X線源及び検出器を画像化すべき対象の周りに回転させることによってそれぞれ得られる複数の投影空間データセット(projection space data set)として得られる。例えば、各々の投影空間データセットは、合わせられたとき、複数の投影空間データセットが複数の画像スライス位置(image slice location)に関連した対象の複数の画像に対応するように、画像スライス位置に対応する。また、得られた画像データは、各々の投影空間データセット、及び、全体としての画像データに対するデータ取得時間が有意に減少されるように、アンダーサンプリングされる。よって、対象に与えられるX線量における有意な減少がもたらされる。以下に詳細に説明するように、所望の画像における信号対ノイズ比(SNR)における有意な減少なしに、X線量における取得可能な減少は、対象の先験的画像を作成するときに含まれる複数のスライス位置に比例する。
得た画像データから、ステップ702において示すように、次に複数の画像スライスを再構成する。その画像再構成は、従来の画像再構成、例えば、フィルター逆投影型画像再構成(filtered backprojection-type image reconstruction)である。かかる再構成画像は、高いレベルのノイズを含む。しかし、この画像が、ノイズレベルのゆえに臨床的な使用には有効でないが、再構成された画像に与えられる高SNRを有する対象の先験的画像の作成に有用である。
本発明に基づく先験的画像の作成(生成)は、ステップ704に示すように、再構成された画像から複数の重み付け(weighting)を計算することから始まる。例えば、平均化に利用可能なN画像スライスに対して、画像スライスを平均するのに使用することができる最もシンプルな重み付けスキームは、1/Nの同じ重みを全てのN個のスライスに適用することである。その代わりに、その重み付けは、所定の画像スライスにおける画像ピクセル値に基づいて選択することができる。例えば、N画像スライスに対して、所定のスライス位置zに対する重み付きは、再構成された画像スライスにおける情報から計算される。重み付けは、例えば、画像スライスにおける各々のピクセル位置を、最も隣接した画像スライスにおける相応するピクセル位置と比較することで計算される。例えば、ピクセルバイピクセルベースで以下の比較(式19)が行なわれる。
Figure 0005816269
ここでIz(m, n)は、ピクセル位置(m、n)におけるZ番目のスライスのピクセル値であり、Iz±1(m、n)は、同じピクセル位置(m、n)におけるZ番目のスライスに隣接した画像スライスにおけるピクセル値であり、Tは、1000ハウンスフィールドユニットe(Hounsfield unit)(HU)のような閾値である。式(19)における比較が満たされると、重み付け値Wz=1/(N-1)がZ番目のスライス位置に割り当てられ、そうでない場合には、重み付け値Wz=1/Nが前記スライス位置に割り当てられる。
前述した重み付けスキームを使用して、ノイズレベルが低く、かつ、Z方向に沿った空間分解能が減少された平均画像体積(averaged image volume)を生成する。この画像体積をPICCS再構成アルゴルムにおいて、元の投影データとともに先験的画像(prior image)して使用して、各々の個別の画像スライスを再構成する。高SNR先験的画像の結果として、最終的な画像のノイズレベルは低くなるが、元の投影データ及びその原始的な空間分解能が各画像スライスの再構成に使用されるために、z−分解能(z-resolution)は回復される。
前述した画像平均プロセス(image average process)に代わって、投影データの重み付けスキームを直接に実行することもできる。例えば、同じ重み付けスキームを使用して、平均化すべき画像スライスの数Nを選択した後、検出器平面においてz方向に沿って重み付け関数1/Nを投影データに直接に適用する。
重み付けが計算されると、ステップ706に示すように、その重み付けを、各投影空間データに適用する。例えば、以下の計算を実行する(式20)。
Figure 0005816269
ここで、
Figure 0005816269
は、n番目の重み付け、Wnをn番目の投影空間データセットP(rn)(これは、画像スライス位置Znに相応する)に適用することによって生成されたn番目の重み付け投影データセットである。前述したように、所定のスライス位置の重み付けWzは、例えば、1/(N-1)または1/Nであり得る。また、その他の重み付け値も同様に実行できることは明らかである。このように各々の投影空間データセットに重みを付けるプロセスは、その他の投影空間データセットとの有意に異なる信号情報を含むそれらの投影空間データの貢献を減少させる効果を奏する。その重み付け投影空間データセット
Figure 0005816269
は、その後、あわせられて平均(化)画像データセットを形成する。ステップ708参照。例えば、平均画像データセット
Figure 0005816269
は次の式(21)に基づいて生成される。
Figure 0005816269
前記平均画像データセットがそのように呼ばれるのは、各々の投影空間データセットに重みを付け及びそれらの和を求めることの効果は、前述のように、投影空間データセットの平均を求める(平均化する)ことに類似しているからである。別の観点からみて、そのプロセスは、画像スライスが、横方向または軸方向の画像であるときに、画像スライスに対して直角の(即ち、画像スライスに直交する)方向に沿った(例えば、z軸に沿った)フィルターリングの一つである。
平均画像データセットから、対象の先験的画像Ipを再構成する。ステップ710参照。その画像再構成は、従来の画像再構成、例えば、フィルター逆投影型再構成であり得る。平均画像データセットが複数の異なる投影空間データセットからの信号情報の貢献を含むために、先験的画像Ipは高度なSNRを含む。ステップ712に示すように、その後この先験的画像Ipを使用して対象の所望の画像を再構成する。例えば、図1−3に示す方法のいずれかに基づいて、一般的には、推定画像(estimate image)を選択し、選択された推定画像及び先験的画像を用いてスパース化(sparsified)画像を生成し、かつ、そのスパース化画像、選択された推定画像、及び、最初に取得された画像データ(元の画像データ)を使用して対象の所望の画像を再構成することによって、PICCS画像再構成を行う。典型的なPICCS画像再構成方法に関する詳細は、例えば、米国特許出願12/248,590号に記載されており、その出願に記載された内容は参考までに本明細書の一部をなす。
一例として、図8に基づけば、前述した画像再構成方法は、典型的なデータフローダイヤグラムに記載されている。取得された投影データ802(例えば、5つのスライス位置に相応する)が再構成されて、それに関する一連の5つの画像スライス804を生成する。その再構成は、矢印806で表す。再構成された画像スライス804から、前述の方法に基づいて、一組の5つの重み付け808を計算する。その重み付けの計算は、概して矢印810で表す。前述のように、異なる重み付け値Wzは、各々の画像スライス位置Zに対して計算する。その後、これらの重み付けを取得された投影データ802に適用して、平均投影データセットを生成する。その平均投影データセットから先験的画像812が再構成される。投影データの平均化及び先験的画像の再構成のプロセスは、概して矢印814で表す。先験的画像(prior image)を用いて、次いでPICCSアルゴリズムを実行して、一連の標的画像スライス816を再構成する。その標的画像スライス816は、先験的画像812の高SNRを含むが、先験的画像812では見られなかった高い水準の空間分解能を示す。PICCS再構成は概して矢印818で表す。
PICCS画像再構成フレームワークにおいて前述のような先験的画像を実行することによって、先験的画像の高SNRが、PICCS画像再構成に基づいて再構成された所望の画像に与えられる。こうして、PICCSのみで得られるよりも高SNRの画像を取得しつつも、PICCS画像再構成によって得られる空間分解能の利点(メリット)をも享受できる。つまり、所望の画像のノイズ分散(ノイズ変動)(noise variance) σ2は、先験的画像IpのSNRに関連するが、所望の画像の空間分解能は、選択された推定画像(その空間分解能は先験的画像よりも概して有意に高い)に関連する。選択された推定画像からの空間分解能を維持しながらこのような先験的画像からSNRを受け継ぐことによって、SNRと空間分解能間の従来の関係(2次元画像化については式(22)、3次元画像化については式(23)参照、ここで△xは空間分解能である)を破る。
Figure 0005816269
Figure 0005816269
したがって、本発明の方法は、空間分解能の減少を伴わずに、従来のフィルター投影(filtered backprojection)のようなこれまでの画像再構成によって得られたSNRよりも高いSNRを有する画像の再構成が可能となる。再構成された画像のSNRを有効に増加させるこの能力のために、対象が浴びる(即ち、対象に与えられる)X線量を有意に減らしつつも所望のSNR及び空間分解能を備えた対象の画像が得られるように、X線CTシステム、X線C-Armシステム等のチューブ電流及びmAsを減らすことができる。
概して、平均画像データセットを生成するのに用いられる投影空間データセットの数Nは、本発明の方法で達成できるSNRの増加に相応する。同様に、平均画像データセットを生成するのに用いられた投影空間データセットの数Nは、チューブ電流(tube current)の減少を伴わず、かつ、従来の画像再構成方法で達成できるSNRに比べてSNRの有意な減少をも伴わずに、チューブ電流を減少できる程度に関連する。例えば、上記式1に示したSNRとチューブ電流間の関係を、次の式(24)の通り変更することが考えられる。
Figure 0005816269
特に図9を参照すると、本発明の好ましい実施形態は、磁気共鳴撮像(MRI)システムに使用される。MRIシステムには、ディスプレイ912及びキーボード914を有するワークステーション910が設けられている。ワークステーション910には、市販の演算システムを実行するプログラム可能な市販のプロセッサ916が含まれる。ワークステーション910により、オペレーターはスキャンに関する指示をMRIシステムに入力することができる。ワークステーション910は4つのサーバを有し、それらは、パルスシーケンスサーバ918、データ取得サーバ920、データ処理サーバ922、データ記憶サーバ923である。ワークステーション910と各サーバ918、920、922、923は互いに接続されて連通している。
パルスシーケンスサーバ918は、ワークステーション910からダウンロードされた指示に応答して勾配システム924及びRFシステム926を動作させる役割をする。所定のスキャンを実行するために必要とされる勾配波形が作成されて、勾配システム924に提供され、アセンブリ928内の勾配コイルが励起されて、位置エンコードMR信号に用いられる磁場勾配Gx,Gy,Gzが作成される。勾配コイルアセンブリ928は、分極磁石932と全身RFコイル934とを含む磁石アセンブリ930の一部を形成する。
RFシステム926により、RFコイル934にRF励起波形が与えられて、所定の磁気共鳴パルスシーケンスが実行される。RFコイル934又は別個の局所コイル(図9には図示されない)により検出される応答MR信号は、パルスシーケンスサーバ918により作成される命令に基づき、RFシステム926により受信されて、増幅されて、復調されて、フィルター処理されて、そして、デジタル化される。RFシステム926は、MRパルスシーケンスに用いられる様々なRFパルスを作成するRFトランスミッターを備えている。RFトランスミッターは、スキャンに関する指示及びパルスシーケンスサーバ918からの指示に応答して、所望の周波数、位相及びパルス振幅波形を有するRFパルスを作成する。発生したRFパルスは、全身RFコイル934又は一以上の局所コイルまたはコイル配列(図9には図示されない)に与えられても良い。
RFシステム926にはまた一以上のRF受信チャンネルが設けられている。各RF受信チャンネルは、該RF受信チャンネルが接続されるコイルにより受信されるMR信号を増幅するRF増幅器と、受信されたMR信号の直角成分I及びQを検出してデジタル化する検出器と、を備える。したがって、受信されたMR信号の大きさは、サンプルされたどの点においても、下記式(25)のように成分I及びQの二乗の和のルートをとることにより結成される。
Figure 0005816269
さらに、受信されたMR信号の位相は下記式(26)のように決定される。
Figure 0005816269
パルスシーケンスサーバ918はまた、生理的取得コントローラ936から患者のデータを任意的に受信する。コントローラ936は、患者に接続された数々の異なるセンサからの信号、例えば電極からのECG信号又は肺からの呼吸器官の信号、を受信する。そのような信号は通常パルスシーケンスサーバ918により用いられて、対象の呼吸や心拍とスキャンの実行とがシンクロ又は「ゲート(gate)」される。
パルスシーケンスサーバ918はさらに、種々のセンサからの患者の状態に関する信号又はMRIシステムからの信号を受信するスキャン室インターフェース回路938と接続する。さらに、スキャン中、患者位置決めシステム940は患者を所望の位置に移動させるための命令を、スキャン室インターフェース回路938を介して受信する。
RFシステム926により作成されたデジタル化されたMR信号サンプルは、データ取得サーバ920によって受信される。このデータ取得サーバ920は、ワークステーション910からダウンロードされる指示に応答して動作し、リアルタイムのMRデータを受信し、そして、データのオーバーランによりデータが失われないようバッファー記憶装置を提供する。いくつかのスキャンにおいては、データ取得サーバ920は、取得されたMRデータをデータ処置サーバ922に渡すだけでなく、それ以上の機能も果たす。しかしながら、スキャンのさらなる実行を制御するために取得されたMRデータから得られる情報を要するスキャンにおいては、データ取得サーバ920は、そのような情報を作成してパルスシーケンスサーバ918に伝えるようプログラムされている。例えば、プレスキャン中、MRデータは取得され、そして、パルスシーケンスサーバ918により実行されるパルスシーケンスを調整するために用いられる。また、スキャン中、ナビゲータ信号が取得され、RF又は勾配システム演算パラメータを調整するため、又は、k−空間がサンプルされるビューのオーダーを制御するために用いられる。さらに、データ取得サーバ920は、MRAスキャンにおける造影剤の到着を検出するために用いられるMR信号を処理するために用いられても良い。これらの例の全てにおいて、データ取得サーバ920は、MRデータを取得し、それをリアルタイムで処理して、スキャンを制御するために用いられる情報を作成する。
データ処理サーバ922は、データ取得サーバ920からMRデータを受信し、それをワークステーション910からダウンロードした命令に基づいて処理する。そのような処理には、例えば、生のk−空間MRデータのフーリエ変換をして二次元又は三次元画像を作成すること、再構成された画像にフィルターを適用すること、取得されたMRデータの逆投影画像再構成を実行すること、機能的MR画像の計算、そして、動作画像又は流動画像の計算など、が含まれる。
データ処理サーバ922により再構成された画像は、ワークステーション910へと戻され、そこに保存される。リアルタイムの画像は、データベースキャッシュメモリ(図示せず)に保存され、そこから、オペレーターのディスプレイ912又は磁性体アセンブリ930の近くに配置される、看護する医師により用いられるためのディスプレイ942に出力される。バッチモード画像又は選択されたリアルタイム画像は、ディスクストレージ944のホストデータベースの中に保存される。そのような画像が再構成されてストレージに送られると、データ処理サーバ922によりワークステーション910のデータ記憶サーバ923に通知される。ワークステーション910は、画像をアーカイブに保管するため、フィルムを作成するため、またはネットワークを介して画像をその他の機関に送るためにオペレーターにより用いられてもよい。
本発明に基づいてMRIシステムが画像データを取得するように命令するのに使用される典型的なパルスシーケンスは、図10に示されている。こうした典型的なパルスシーケンスは、一般に、k−空間の中心からk−空間半径Rによって定義されるk−空間の周辺部(peripheral portion)まで延在する(extend)投影(projection)のような、一連の放射投影(radial projection)に沿ってk−空間をサンプリングする勾配リコールエコー(gradient recalled echo)(GRE)と呼ばれる。このパルスシーケンスは、スライス選択的な勾配1002の存在下で生成される無線周波数(高周波数)(RF)励起パルス(radio frequency excitation pulse)を含む。このパルスシーケンスは、k−空間の単一の面(single plane)においてサンプリングすることによって単一の2次元スライスを得るために用いられても良く、または、k−空間における複数の面をサンプリングするために用いられても良い。
例えば、図11を参照すると、k−空間は、第1のk−空間面1102に存在する複数の放射投影または放射軌道(radial trajectory)1100に沿ってサンプリングされ得る。前述したように、放射軌道は、k−空間の中心からk−空間半径Rによって定義されたk−空間の周辺部(peripheral portion)(点線1104で表す)まで外向きに延びる。
図10を再び参照すると、複数の2次元スライスが得られると、スライス選択的な勾配1002はスラブ(slab)選択的な勾配であり、その後に位相エンコード勾配ローブ(phase encoding gradient lobe)1010、及び、リワインダー勾配ローブ(rewinder gradient lobe)1012が続くが、このリワインダー勾配ローブ1012これは位相エンコード勾配ローブとは反対の極性(polarity)を有する。位相エンコード勾配ローブ1010とリワインダー勾配ローブ1012の両方は、スラブ選択的な勾配1002と同じ勾配軸に沿って展開される。この位相エンコード勾配1010は、複数の各々のk−空間面各々においてk−空間をサンプリングするために、パルスシーケンスの次なる反復の際に、複数の異なる値を通る(step through)。
こうして、k−空間における異なる面、例えば、図11における面1106、1108、1110、及び1112をサンプリングする。それらの面は、実質的に平行し、かつ、共通の長手方向の軸1114に沿って配置されている。長手方向の軸1114の方向は、スラブ選択的な勾配1002によって定義される。例えば、スラブ選択的な勾配1002がGz勾配軸に沿って繰り広げられていれば、長手方向の軸1114はz軸に沿って置かれるとともに、各々のサンプリングされたk−空間面は、z軸に沿った画像スライスに相応する。つまり、画像は対象を通して横断スライス(transverse slice)として得られる。スラブ選択的な勾配1002は、画像がそれぞれ矢状(sagittal)、コロナ(coronal)、または、傾いている(oblique)スライスとして得られるように、Gx勾配軸、Gy勾配軸、または、3つの基本勾配軸(principle gradient axe)の組み合わせに沿って同様に繰り広げられ得る。
2つの面内読み出し勾配(in-plane readout gradient)1014および1016は、核磁気共鳴(NMR)エコー信号1018の取得の際に展開されて、放射軌道1100に沿って所定の面(1102、1106、1108、1110、1112)においてk−空間をサンプリングする。これらの面内勾配1014および1016は、スラブ選択的な勾配1002に垂直であり、互いに対しても垂直である。パルスシーケンスの次なる反復(subsequent repetition)の際に、面内読み出し勾配1014及び1016は、一連の値を辿って(step through)、後述するように、放射サンプリング軌道(radial sampling trajectory)1100の視野角(view angle)を回転させる。こうして、位相エンコード勾配ローブ1010が次の値に進む前に、面内読み出し勾配1014及び1016の一連の値すべてが採用され、それにより、k−空間内のある面が、k−空間内の異なる別の面に移る前に複数の放射軌道1100に沿ってサンプリングされる。面内読み出し勾配各々の前には、事前位相勾配ローブ(prephasing gradient lobe)1020及び1022があり、その後に、リワインダー勾配ローブ(rewinder gradient lobe)1024及び1026が来る。
前述したもの以外のサンプリング軌道も用いられることは当業者にとって明らかであろう。例えば、k−空間周辺境界上のある点からk−空間の中心を通って、k−空間周辺境界上の反対側点(opposite point)までのびる(延在する)直線軌道を用いても良い。直線投影再構成パルスシーケンスに類似した別の変形例として、直線よりも湾曲軌道(curved path)またはらせんに沿ってサンプリングすることがある。かかるパルスシーケンスについては、例えば、文献[F. E. Boada, et al., in “Fast Three Dimensional Sodium Imaging,” Magnetic Resonance in Medicine, 1997; (37):706-715; by K. V. Koladia in “Rapid 3D PC-MRA Using Spiral Projection Imaging,” Proc. Intl. Soc. Magn. Reson. Med. 13, 2005]及び[J. G. Pipe and K. V. Koladia in “Spiral Projection Imaging: A New Fast 3D Trajectory,” Proc. Intl. Soc. Mag. Reson. Med. 13, 2005]参照。また、本発明を実施するに当たりデカルト(Cartesian)サンプリングパターンを採用できることは当業者にとって明らかであろう。
前述したMRIシステムは、1以上の画像を再構成するのに使用され得る画像データを取得する様々な臨床用の用途に適している。本発明の画像再構成方法は、得られた画像の信号対ノイズ比(SNR)が次の[式27]に基づいて減少される、いわゆる並行画像化(parallel imaging)を採用するとき特に有用である。
Figure 0005816269
ここでgはいわゆる幾何学的因子(geometry factor)またはg−因子であり、Rはいわゆる加速因子(acceleration factor)である。一般に、g−因子は、コイル依存性ノイズ増幅因子である。一般に、RF受信機コイルの平行配列(parallel array)を実行して画像データを得るときに、その配列におけるコイルの数に相当する加速因子Rを得ることができる。この加速はまた、取得された画像データにおいてサンプルされたk−空間の量の減少に相当する。例えば、R=4の加速は、少なくとも4つの受信機コイルを有するコイル配列で得ることができ、かかる加速で得られる画像データは、ナイキスト基準(Nyquist criterion)によって要求されるサンプルの25パーセントをサンプリングすることによってk−空間をアンダーサンプリングすることによって得られる。後述するように、平行画像法(parallel imaging technique)でSNR損失をオフセットできるSNRの増加が、本発明の方法で得られる。
図12には、本発明に基づく例示的な磁気共鳴画像再構成方法のステップを示すフローチャートが示されている。この方法は、ステップ1200に示すように、画像データの取得から始まる。この画像データは、例えば、k−空間をサンプリングするために、図10に示した一例のように、パルスシーケンスを実行するようにMRIシステムを命令することによってそれぞれ得られる複数のk−空間データセットとして得られる。当業者は、放射(状)軌道、螺旋軌道、または、デカルト軌道に沿ってサンプリングするなど様々な様式でk−空間をサンプリングすることを理解できるだろう。例えば、k‐空間データセット各々は、あわせられたときに、複数のk−空間データセットが各々の複数の画像スライス位置に係る対象の複数の画像に相応するよう、画像スライス位置に相応する。また、各k−空間データセット及び全体としての画像データのデータ取得時間が有意に減らされるよう、取得した画像データはアンダーサンプリングされる。
画像データは、RF受信機コイルを使用して得られる。結果として、式27に基づいて、従来の再構成方法を使用して画像を再構成することで得られるSNRは有意に減少される。しかし、本発明の方法を実施することによって、取得可能な空間分解能に影響を与えることなく、所望の画像のSNRが有意に増加される。
取得した得られた画像データから、ステップ1202に示すように、次に複数の画像を再構成する。その画像再構成は、従来の画像再構成であり、k−空間がサンプリングされる様式(manner)に依存する。例えば、k−空間が一連の放射(状)軌道に沿ってサンプリングされるときに、画像再構成は、フィルター逆投影型方法を用いるか、または、放射状のサンプル(radial sample)をデカルト格子に再配置して(regridding)、フーリエ変換を行うことによって、実行することができる。こうして再構成された画像は、画像データを取得するときに使用されるアンダーサンプリングの結果としてエイリアシング(aliasing)のようなアーチファクトを含む。したがって、その画像は、こうしたアーチファクトのために臨床用には適していないが、次いで再構成される画像に与えられる高SNRを有する対象の先験的画像を生成するに有用である。
本発明に基づく先験的画像の生成は、ステップ1204に示すように、再構成された画像から複数の重み付け(weighting)を計算することから始まる。重み付け(weighting)は、所定のスライス位置に対して決定される。そいは、その重み付けが、所定の再構成(された)画像における情報から計算されるが、次いで関連するk−空間データセットに適用されることを意味する。
前述のとおり、同じ重み付け1/NをN個の再構成された画像スライス各々に適用することができるが、その重み付けは、現時点の画像スライスにおけるピクセルと、それに隣接した画像スライスにおけるピクセルとを比較することに基づいて計算され得る。例えば、所定のスライス位置zの重み付けは、画像スライスにおける各ピクセル位置と、最も隣接した画像スライスにおける対応する(相応する)ピクセル位置とを比較することによって、N個の再構成された画像スライスにおける情報から計算される。例えば、ピクセルバイピクセルの基礎に基づいて次の比較(式28参照)が行なわれる。
Figure 0005816269
ここでIz(m, n)は、ピクセル位置(m、n)におけるZ番目のスライスのピクセル値であり、Iz±1(m、n)は、同じピクセル位置(m、n)におけるZ番目のスライスに隣接した画像スライスにおけるピクセル値であり、Tは、閾値である。式(28)における比較が満たされると、重み付け値Wz=1/(N-1)がZ番目のスライス位置に割り当てられ、そうでない場合には、重み付け値Wz=1/Nがそのスライス位置に割り当てられる。
重み付けが計算されると、ステップ1206に示すように、それらの重み付けは、各k−空間データセットに適用される。例えば、以下の計算(式29)を実行する。
Figure 0005816269
ここで、
Figure 0005816269
は、n番目の重み付け、Wnをn番目のk−空間データセットS(kn)(これは、画像スライス位置Znに相当する)に適用することによって生成されたn番目の重み付けされたk−空間データセットである。こうして各々のk−空間データセットに重みを付けるプロセスは、その他のk−空間データセットとは有意に異なる信号情報を含むそれらのk−空間データセットの貢献を減少させる効果を奏する。その重み付けされたk−空間データセット
Figure 0005816269
は、その後、あわせられて平均(化)画像データセットを形成する。ステップ1208参照。例えば、平均(化)画像データセット
Figure 0005816269
は、次の式(30)に基づいて生成される。
Figure 0005816269
前記平均画像データセットがそのように呼ばれるのは、前述のように、個別のk−空間データセットに重みを付け、それらの和を求めることの効果は、k−空間データセットを平均化することに類似しているからである。別の観点からみて、そのプロセスは、画像スライスが、横方向(transverse)または軸方向の画像であるときに、画像スライスに対して直角の方向に沿った(例えば、z軸に沿った)フィルターリング(filtering)の一つである。
平均画像データセットから、対象の先験的画像Ipを再構成する。ステップ1210参照。その画像再構成は、従来の画像再構成であり、k−空間がサンプリングされる様式(manner)に依存する。例えば、k−空間が一連の放射(状)軌道(radial trajectory)に沿ってサンプリングされるときに、画像再構成は、フィルター逆投影型方法(filtered backprojection-type method)を用いるか、または、放射状のサンプル(radial sample)をデカルト格子に再配置して(regridding)、かつ、フーリエ変換を行うことによって、実行することができる。平均画像データセットは、複数の異なるk−空間データセットからの信号情報の貢献を含んでいるので、先験的画像Ipは高SNRを含む。ステップ1212に示すように、その後この先験的画像Ipを使用して対象の所望の画像を再構成する。例えば、図1−3に示す方法のいずれかに基づいて、一般的には、推定画像(estimate image)を選択し、選択された推定画像及び先験的画像を用いてスパース化画像(sparsified image)を生成し、かつ、そのスパース化画像、選択された推定画像、及び、取得された元の画像データを使用して対象の所望の画像を再構成することによって、PICCS画像再構成を行う。典型的なPICCS画像再構成方法に関する詳細は、例えば、米国特許出願12/248,590号に記載されており、その出願に記載された内容は参考までに本明細書の一部をなす。
PICCS画像再構成フレームワークにおいて前述のように先験的画像を採用することによって、先験的画像の有する高SNRが、PICCS画像再構成に基づいて再構成された所望の画像に与えられる。こうして、PICCSのみで得られるよりも高SNRの画像を取得しながらも、PICCS画像再構成によって得られる空間分解能の利点(メリット)を享受できる。つまり、所望の画像のノイズ分散(ノイズ変動)(noise variance) σ2は、先験的画像のSNRにかかわるが、所望の画像の空間分解能は、選択された推定画像(その空間分解能は先験的画像よりも概して有意に高い)にかかわる。選択された推定画像からの空間分解能を維持しながらこのような先験的画像からSNRを受け継ぐことによって、SNRと空間分解能間の従来の関係(2次元画像化については式(31)、3次元画像化については式(32)を参照、ここで△xは空間分解能である。)を破る。
Figure 0005816269
Figure 0005816269
したがって、本発明の方法は、空間分解能の減少を伴わずに、アンダーサンプリングされた画像データより、これまでの画像再構成によって得られたよりも高いSNRの画像の再構成が可能とする。再構成された画像のSNRを有効に増加させるこの能力のために、従来のSNR損失なしに平行MRI方法(parallel MRI method)を実施することができる。こうして、望ましい画像質を維持しつつもスキャン時間を有意に減らすことができる。概して、平均画像データセットを生成するのに用いられるk−空間データセットの数Nは、本発明の方法で得られるSNRの増加に相応する。例えば、上記式(27)に示したSNRの関係を次の式(33)の通り変更することが考えられる。
Figure 0005816269
以上、本発明を1以上の好ましい実施例に基づいて説明した。しかし、明確に言及した以外の均等物、変更、変化なども本発明の範囲に含まれると解すべきである。

Claims (13)

  1. X線単層撮影(以下、「CT」という。)システムで対象の画像を再構成する方法であって、
    a)前記CTシステムを用いて、前記対象から画像データを取得するステップと、
    b)前記取得された画像データから、各々の複数の画像スライスに対応する複数の画像を再構成するステップと、
    c)再構成された前記複数の画像から複数の重み付けを計算するステップと、
    d)前記取得された画像データが前記複数の画像スライスの配向に直交する方向に沿ってフィルター処理されるように、計算された前記複数の重み付けを前記取得された画像データに適用して、重み付けされた画像データを生成するステップ、
    e)前記重み付けされた画像データから先験的画像を再構成するステップと、
    f)前記対象の所望の画像の定を選択するステップと、
    g)前記先験的画像及び前記所望の画像の推定の間の差を計算して、前記対象のスパース化画像を生成するステップと、
    h)前記スパース化画像、前記所望の画像の推定、及び、前記取得された画像データを用いて、前記対象の所望の画像を再構成するステップと、
    含む、方法。
  2. 前記取得された画像データが、複数の投影空間データセットを含み、そして、前記投影空間データセット各々が、前記各々の複数の画像スライスにそれぞれ対応する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ステップc)において計算された前記複数の重み付け各々が、前記複数の投影空間データセット各々に対応し、そして、選択された数の重み付けを計算する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ステップd)が、前記計算された複数の重み付け各々を、対応する各々の前記複数の投影空間データセットに適用して、各々の複数の重み付けされた投影空間データセットを生成することを含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記ステップe)が、前記複数の重み付けされた投影空間データセットの合計を求めることによって、平均画像データセットを生成することを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 計算された前記選択された数の重み付けが、前記ステップd)においてフィルター処理される投影空間データセットの数に対応する、請求項4に記載の方法。
  7. 計算された前記選択された数の重み付けが、前記ステップa)において前記対象に与えられるX線量の減少に比例し、そして、前記X線量の減少が、前記所望の画像における信号対ノイズ比を有意に落さずに得られる、請求項3に記載の方法。
  8. 前記ステップc)が、前記再構成された複数の画像のうち一つと、前記再構成された複数の画像のうち前記一つに隣接した前記再構成された複数の画像のうち別の一つとの差を閾値と比較することを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記再構成された複数の画像が、一定の数の画像を含み、そして、前記差が前記閾値以上であるときに、前記再構成された複数の画像の前記一つに対応する前記複数の重み付けの一つには、前記画像の数よりも一つ小さい値が割り当てられる、請求項8に記載の方法。
  10. 前記閾値が、1000ハウンスフィールド単位(Hounsfield unit)である、請求項8に記載の方法。
  11. 医療用画像化システムで対象の画像を再構成する方法であって、
    a)前記医療用画像化システムを用いて、複数の画像スライス位置各々にそれぞれ対応 する前記対象の複数の画像データセットを取得するステップと、
    b)前記複数の画像スライス位置の配向に直交する方向に沿って前記複数のデータセットの平均を求めることによって、平均画像データを生成するステップと、
    c)前記平均画像データセットから前記対象の先験的画像を再構成するステップと、
    d)前記対象の所望の画像の定を選択するステップと、
    e)前記先験的画像及び前記所望の画像の推定の間の差を計算して、前記対象のスパース化画像を生成するステップと、
    f)前記スパース化画像、前記所望の画像の推定、及び、取得された前記複数の画像データセットを用いて、前記対象の所望の画像を再構成するステップと、
    を含む、方法。
  12. 前記医療用画像化システムが、X線断撮影システム、X線C−アーム画像化システム、ポジトロン放出単層撮影システム、単一フォトン放出単層撮影システム、及び、磁気共鳴画像化システムのうち1以上である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記ステップb)が、
    i)取得された前記複数の画像データセットから複数の画像を再構成し、
    ii)再構成された前記複数の画像から複数の重み付けを計算し、
    iii)前記複数の画像スライス位置の配向に直交する方向に沿って前記取得された複数の画像データセットがフィルター処理されるように、計算された前記複数の重み付けを前記取得された複数の画像データセットに適用することによって、複数の重み付けされた画像データセットを生成し、かつ、
    iv)生成された前記複数の重み付けされた画像データセットの合計を求めることによって、前記平均画像データセットを生成することを含み、そして、
    前記i)において、再構成された前記複数の画像各々は前記複数の画像スライス位置各々にそれぞれ対応する、請求項11に記載の方法。
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