JP5813622B2 - 自動車の開閉用フード状部の建て付け解析方法及びその建て付け解析プログラム - Google Patents

自動車の開閉用フード状部の建て付け解析方法及びその建て付け解析プログラム Download PDF

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Description

本発明は、自動車の開閉用フード状部の建て付け解析方法及びその建て付け解析プログラムに係り、特に、開閉用フード状部を車体の予め定められた開口部に組み付ける前に建て付け状態を予測することができる自動車の開閉用フード状部の建て付け解析方法及びその建て付け解析プログラムに関する。
従来から、自動車には車体のフロントドア開口部を覆うためのフロントドア、リヤドア開口部を覆うためのリヤドア、トランクルーム開口部を覆うためのトランクリッド、バックドア開口部を覆うためのバックドア、さらに、車体のエンジンルーム開口部を覆うためのフード(ボンネット)がそれぞれ開閉自在に設けられている。なお、トランクリッドは3ボックス型セダンに用いられ、バックドアは2ボックス型セダン、1.5ボックス型セダン、ワンボックスセダンに用いられるのが一般的である。
これら車体の開口部を開閉自在に覆うための所謂開閉用フード状部の一方の側端は、開口部の一方に離隔して設けられたヒンジ用取付座に固定した2つのヒンジで支持されている。ヒンジは、ヒンジ用取付座に固定されるヒンジブラケットと、開閉用フード状部の一方の側端に固定されヒンジブラケットにヒンジピンを介して回動可能に枢支されているヒンジアームとから構成されている。ここで、枢支とは凸部分と凹部分をもって、回動自在に支持することを意味する。なお、ヒンジブラケットはヒンジ用取付座に締結ボルトで固定され、ヒンジアームは開閉用フード状部の一方の側端に締結ボルトで固定されている。
また、この開閉用フード状部の他方の側端は、開口部の他方のほぼ中央に設けられたロック用取付座に固定されたロックに係脱可能に連結するストライカが固定されている。このストライカ及びロックは、ストライカがロックのラッチ機構と噛み合うことで開閉用フード状部を閉じた状態で保持することができる。このストライカの形状はU字形のバーであるが、フォークピンも用いられている。また、ラッチ機構はストライカと係脱するラッチと、ラッチに係合してストライカとラッチとを係合状態に保持するラチェットとから構成されている。
このような開閉用フード状部は、車体の予め定められた開口部に組み付けた際に、隣接するように車体に固定された固定用フード状部と実質的に同一平面上に揃い、且つこの隣接する固定用フード状部に対して均一の間隔にすることが求められている。これに対して、車体に固定された固定用フード状部と、車体に回転軸を介して回転可能に取り付けられる開閉用フード状部との最終組み付け前且つ塗装前に行われ、固定用フード状部に対する開閉用フード状部の位置を調整するための調整方法および調整装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
この固定用フード状部と開閉用フード状部との隙間を調整するための調整装置は、固定用フード状部の外面に対して開閉用フード状部の外面が面一となるような面一ポジションで回転軸を中心として回転可能に保持された開閉用フード状部と固定用フード状部との隙間の実測値を光学的に検知する検知手段と、検知手段で検知された実測値と面一ポジションにおける開閉用フード状部との隙間の所定の目標値との差分に基づき制御信号を生成する計算手段と、計算手段で生成された制御信号により制御され、開閉用フード状部と固定用フード状部との隙間が所定の目標値に近似するように、開閉用フード状部を上下や左右に動かすように当該開閉用フード状部に作用する少なくとも1つのアクチュエータとを有している。
このように構成された調整装置による調整方法は、まず、開閉用フード状部を粗く調整された組み付け位置で固定用フード状部に対して外面同士が同一平面となるように嵌め込んで、保持用治具(例えば、産業ロボットもしくはハンドリング装置。)で仮保持する。この際、2つのヒンジの各締結ボルトは仮締めされた状態である。そして、固定用フード状部の外面に対して開閉用フード状部の外面が面一となるような面一ポジションで、当該2つのフード状部の隙間の実測値を検知手段で非接触測定し、計算手段でこの隙間の目標値に近似するようにアクチュエータを制御して開閉用フード状部を上下や左右に動かすことで、保持用治具を微調整する。この際、この隙間が出来るだけ正確に守られるように検知手段で再測定することで、計算手段及びアクチュエータで保持用治具の微調整を繰り返す。
このようにして、開閉用フード状部の車体に対する組み付け位置の微調整が完了すると、当該開閉用フード状部の一方の側端と、車体の開口部の一方に設けられたヒンジ用取付座とを連結しているヒンジそれぞれの締結ボルトを仮締め状態から増し締めして本締め状態にすることで、開閉用フード状部を車体に対して強固に固定することができる。これにより開閉用フード状部の車体への組み付けが完了する。
特表2007−508975号公報
しかしながら、背景技術に記載した調整方法および調整装置では、検知手段で開閉用フード状部と固定用フード状部との隙間の実測値を光学的に検知するには、開閉用フード状部を所定の開口部に対して保持用治具で仮保持しておかなければならないという難点があった。
また、背景技術に記載した調整方法および調整装置では、開閉用フード状部及び固定用フード状部の周辺に検知手段と共にアクチュエータを配置しなければならないので、開閉用フード状部及び固定用フード状部以外の周辺部品を外さなければ、開閉用フード状部の車体に対する組み付け位置の微調整ができなくなる場合があった。この際、周辺部品を再組み付けするにあたり、当該周辺部品も取り付け位置の調整が可能に構成されている種類もあるので、元の建て付け状態に再現することが難しくなる場合がある。
さらに、背景技術に記載した調整方法および調整装置では、開閉用フード状部を所定の開口部に対して保持用治具で仮保持した状態で、当該開閉用フード状部の車体に対する組み付け位置の微調整を行った後に、開閉用フード状部の一方の側端と、車体の開口部の一方に設けられたヒンジ用取付座とを連結しているヒンジそれぞれの締結ボルトを仮締め状態から増し締めして本締め状態にするので、開閉用フード状部や車体の各締結部分の加工精度バラツキによって仮保持した状態と建て付け状態が変化してしまう場合があった。
本発明は、このような従来の難点を解消するためになされたもので、開閉用フード状部を所定の開口部に対して保持用治具で仮保持した状態で、固定用フード状部と開閉用フード状部との隙間、オフセット(段差)をアクチュエータで調整することなく、開閉用フード状部を車体の予め定められた開口部に対して精度よく組み立てることができる自動車の開閉用フード状部の建て付け解析方法及びその建て付け予測プログラムを提供することを目的とする。
上述の目的を達成する本発明の第1の態様である自動車の開閉用フード状部の建て付け解析方法は、自動車の車体に形成された開口部を覆うように車体に取り付けられた開閉用フード状部の建て付け状態を予測するために、開閉用フード状部を支持するヒンジアーム、車体に設けられたヒンジ用取付座に固定されるヒンジブラケット、及びヒンジアームを回動可能にヒンジブラケットに軸支するヒンジピンを有し、開閉用フード状部の後端部を離間された2箇所の位置それぞれで開閉自在に前記車体に取り付けるためのヒンジと、開閉用フード状部の前端部に固定されるストライカ、及びストライカに噛み合うように車体に設けられたロック用取付座に固定されるラッチを有し、開閉用フード状部で開口部を覆うように閉じることで当該開閉用フード状部を閉鎖状態に保持するロックとを開閉用フード状部の建て付け状態を解析するための基準にして、開閉用フード状部を車体に対して開閉自在に取り付けた際の隣接する固定用フード状部との隙間、オフセットをデータ処理装置の建て付け解析部で解析するものである。
建て付け解析部は、測定ステップ、座標変換ステップ、第1の演算ステップ、第2の演算ステップ、第3の演算ステップ、第4の演算ステップ、第5の演算ステップ、第6の演算ステップ、第7の演算ステップ、第8の演算ステップ、第9の演算ステップ、第10の演算ステップ、第11の演算ステップ、第12の演算ステップ、第13の演算ステップ、第14の演算ステップ及び第15の演算ステップを有するものである。
測定ステップは、各ヒンジ用取付座それぞれにおいて、ヒンジブラケットをボルトで固定するためのヒンジ用取付座に2つ設けられたヒンジ固定用ねじ穴の軸心の当該ヒンジ用取付座の面上における位置を、測定器により非接触にて三次元座標系の座標値で測定し、各ヒンジ用取付座それぞれにおいて、2つのヒンジ固定用ねじ穴それぞれの軸心を中心にして、当該ヒンジ用取付座の座面内で同一間隔でヒンジピンの軸方向に離間された4箇所の座面位置を、測定器により非接触にて三次元座標系の座標値で測定し、ロックのラッチをボルトで固定するためのロック用取付座に複数設けられたロック固定用ねじ穴の軸心の当該ロック用取付座の面上における位置を、測定器により非接触にて三次元座標系の座標値で測定するものである。
座標変換ステップは、三次元座標系の座標値を、自動車を側面から見た側面視上に規定されるX−Y二次元座標系(但し、x軸方向を自動車の前後方向、y軸方向を自動車の高さ方向とする。)の座標値に変換し、前記自動車を上(又は下)から見た平面視上に規定されるX−Y二次元座標系(但し、x軸方向を自動車の車幅方向、y軸方向を自動車の前後方向とする。)の座標値に変換し、自動車を背面(又は正面)から見た背面視上(又は正面視上)に規定されるX−Y二次元座標系(但し、x軸方向を自動車の車幅方向(W)、y軸方向を自動車の高さ方向(H)とする。)の座標値に変換するものである。
第1の演算ステップは、各ヒンジそれぞれにおいて、側面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、測定ステップで得られた2つのヒンジ固定用ねじ穴の軸心の位置のうち何れか一方の設計値上の位置を基準点とし、2つのヒンジ固定用ねじ穴の軸心の位置間の測定ステップで得られた測定値あるいは設計値上のピッチ間隔を直角三角形の斜辺とし、測定ステップで得られた2つのヒンジ固定用ねじ穴の測定値上の軸心の位置間のy軸上の差値を算出して直角三角形の対辺として、斜辺の長さ及び対辺の長さから三角法に基づき基準点側の測定値上の内角を算出し、この算出された測定値上の内角を、基準点と、ヒンジのヒンジセンタの位置の設計値上の位置と、ヒンジセンタの設計値上の位置から、2つのヒンジ固定用ねじ穴の軸心それぞれの設計値上の位置を結ぶ直線への直交点とから成る設計値上の直角三角形の基準点側の設計値上の内角に加減算してヒンジ用取付座の傾きに対応したばらつき内角を算出し、ヒンジセンタの設計値上の位置及び基準点を直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺の長さ及びばらつき内角から三角法に基づきヒンジセンタの位置のばらつき位置を算出し、ヒンジセンタのばらつき位置とヒンジセンタの設計値上の位置との差値を算出するものである。
第2の演算ステップは、各ヒンジそれぞれにおいて、平面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、測定ステップで得られた2つのヒンジ固定用ねじ穴の軸心の位置のうち何れか一方の設計値上の位置を基準点とし、2つのヒンジ固定用ねじ穴の軸心の位置間の測定ステップで得られた測定値あるいは設計値上のピッチ間隔を斜辺とし、基準点にはならないヒンジ固定用ねじ穴の測定値上の軸心の位置と設計値上の軸心の位置とのx軸上の差値を対辺として、斜辺の長さ及び対辺の長さから三角法に基づき基準点側の測定値上の内角を算出し、この算出された測定値上の内角を、基準点と、ヒンジセンタを構成するヒンジアーム及びヒンジブラケット間の当該ヒンジセンタの所定位置の設計値上の所定位置と、ヒンジセンタの設計値上の所定位置から、基準点を通るx軸に平行な直線への直交点とから成る設計値上の直角三角形の基準点側の設計値上の内角に加減算して2つのヒンジ固定用ねじ穴の位置ずれに対応したばらつき内角を算出し、ヒンジセンタの設計値上の所定位置及び基準点を直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺の長さ及びばらつき内角から三角法に基づきヒンジセンタの所定位置のばらつき所定位置を算出し、ヒンジセンタのばらつき所定位置とヒンジセンタの設計値上の所定位置との差値を算出するものである。
第3の演算ステップは、各ヒンジそれぞれにおいて、測定ステップで得られたヒンジ用取付座上の4箇所の測定値上の座面位置のうち、自動車の内側方向に位置する2箇所の測定値上の座面位置を使用して、この2箇所の測定値上の座面位置の自動車の高さ方向の測定値上の差値を算出し、この測定値上の差値に、ヒンジ用取付座の設計値上の座面位置における自動車の前側方向のヒンジ固定用ねじ穴の軸心の位置からヒンジセンタの設計値上の位置までの長さを、2つのヒンジ固定用ねじ穴の軸心の位置間の設計値上のピッチ間隔で除算した値を乗算し、この乗算値に自動車の前側方向の測定値上の座面位置の自動車の高さ方向の座標値を加算して、自動車の内側方向に位置する2箇所の測定値上の座面位置を結ぶ直線上に位置する第1の仮想位置を算出し、さらに、自動車の外側方向に位置する2箇所の測定値上の座面位置を使用して、この2箇所の測定値上の座面位置の自動車の高さ方向の測定値上の差値を算出し、この測定値上の差値に、ヒンジ用取付座の設計値上の座面位置における自動車の前側方向のヒンジ固定用ねじ穴の軸心の設計値上の位置からヒンジセンタの設計値上の位置までの長さを、2つのヒンジ固定用ねじ穴の軸心の位置間の設計値上のピッチ間隔で除算した値を乗算し、この乗算値に自動車の前側方向の測定値上の座面位置の自動車の高さ方向の座標値を加算して、自動車の外側方向に位置する2箇所の測定値上の座面位置を結ぶ直線上に位置する第2の仮想位置を算出し、第1の仮想位置及び第2の仮想位置を直線で結んだ間隔を直角三角形の斜辺とし、第1の仮想位置及び第2の仮想位置間の自動車の高さ方向の差値を算出して直角三角形の対辺として、斜辺の長さ及び対辺の長さから三角法に基づき測定値上の内角を算出するものである。
第4の演算ステップは、各ヒンジそれぞれにおいて、背面視上(又は正面視上)に規定されるX−Y二次元座標系上で、第3の演算ステップで算出した測定値上の内角を、ヒンジ用取付座上の予め定められた設計値上の座面位置である基準点と、第2の演算ステップで定義されたヒンジセンタの設計値上の所定位置と、ヒンジセンタの設計値上の所定位置から、基準点を通るx軸に平行な直線への直交点とから成る設計値上の直角三角形の前記基準点側の設計値上の内角に加減算してヒンジ用取付座21の傾きに対応したばらつき内角を算出し、ヒンジセンタの設計値上の所定位置及び基準点を直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺の長さ及びばらつき内角から三角法に基づきヒンジセンタの所定位置のばらつき所定位置を算出し、ヒンジセンタのばらつき所定位置とヒンジセンタの設計値上の所定位置との差値を算出するものである。
第5の演算ステップは、各ヒンジそれぞれにおいて、第2の演算ステップで基準点としたヒンジ固定用ねじ穴の軸心の位置の測定値上のy座標値と設計値上のy座標値との差値、第1の演算ステップで算出したヒンジセンタのばらつき位置とヒンジセンタの設計値上の位置との差値におけるx座標値、及び第2の演算ステップで算出したヒンジセンタのばらつき所定位置とヒンジセンタの設計値上の所定位置との差値におけるy座標値を加算してヒンジセンタの自動車の前後方向のばらつき値を算出するものである。
第6の演算ステップは、各ヒンジそれぞれにおいて、第1の演算ステップで基準点としたヒンジ固定用ねじ穴の軸心の位置の測定値上のy座標値と設計値上のy座標値との差値、第1の演算ステップで算出したヒンジセンタのばらつき位置とヒンジセンタの設計値上の位置との差値におけるy座標値、及び第4の演算ステップで算出したヒンジセンタのばらつき所定位置とヒンジセンタの設計値上の所定位置との差値におけるy座標値を加算してヒンジセンタの自動車の高さ方向のばらつき値を算出するものである。
第7の演算ステップは、各ヒンジそれぞれにおいて、第2の演算ステップで基準点としたヒンジ用固定用ねじ穴の軸心の位置の測定値上のx座標値と設計値上のx座標値との差値、第2の演算ステップで算出したヒンジセンタのばらつき所定位置とヒンジセンタの設計値上の所定位置との差値におけるx座標値、及び第4の演算ステップで算出したヒンジセンタのばらつき所定位置とヒンジセンタの設計値上の所定位置との前記差値におけるx座標値を加算して前記ヒンジセンタの前記自動車の車幅方向(W)のばらつき値を算出するものである。
第8の演算ステップは、ロックにおいて、背面視上(又は正面視上)に規定されるX−Y二次元座標系上で、測定ステップで得られたx軸方向に沿って設けられた2つのロック固定用ねじ穴の軸心の位置のうち何れか一方の設計値上の位置を基準点とし、2つのロック固定用ねじ穴の軸心の位置間の測定ステップで得られた測定値あるいは設計値上のピッチ間隔を直角三角形の斜辺とし、2つのロック固定用ねじ穴の測定値上の軸心の位置間のy軸上の差値を算出して直角三角形の対辺として、斜辺の長さ及び対辺の長さから三角法に基づき基準点側の測定値上の内角を算出し、この算出された測定値上の内角を、基準点と、ロックのストライカにラッチが噛み合った時の当該ラッチの軸心となるフックセンタの設計値上の位置と、フックセンタの設計値上の位置から、2つのロック固定用ねじ穴の軸心それぞれの設計値上の位置を結ぶ直線への直交点とから成る設計値上の直角三角形の基準点側の設計値上の内角に加減算して2つのロック固定用ねじ穴の位置ずれに対応したばらつき内角を算出し、フックセンタの設計値上の位置及び基準点を直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺の長さ及びばらつき内角から三角法に基づきフックセンタのばらつき位置を算出し、フックセンタのばらつき位置とフックセンタの設計値上の位置との差値を算出するものである。
第9の演算ステップは、ロックにおいて、第8の演算ステップで基準点としたロック固定用ねじ穴の軸心の位置の測定値上のy座標値と設計値上のy座標値との差値、及び第8の演算ステップで算出したフックセンタのばらつき位置とフックセンタの設計値上の位置との差値におけるy座標値を加算してフックセンタの自動車の高さ方向のばらつき値を算出するものである。
第10の演算ステップは、開閉用フード状部において、側面視上に規定されるX−Y二次元座標系(但し、自動車の高さ方向がx軸、自動車の前後方向がy軸に設定される。)上で、第6の演算ステップで得られた2つのヒンジセンタの自動車の高さ方向のばらつき値を加算し、この加算値を2で除算し、この除算値を第9の演算ステップで得られたフックセンタの自動車の高さ方向のばらつき値から減算して得られた値を直角三角形の対辺とし、各ヒンジのうち何れか一方の第1の演算ステップにおけるヒンジセンタの設計値上の位置を予測用基準点とし、ロックのストライカのラッチに係合する部位の軸心である設計値上のストライカセンタの位置と予測用基準点とを直線で結んだ間隔から成る直角三角形の斜辺として、斜辺の長さ及び対辺の長さから三角法に基づき予測用基準点側の測定値上の内角を算出し、開閉用フード状部及び固定用フード状部の隙間、オフセットを適正化するのに必要な当該開閉用フード状部の複数の適正化位置それぞれにおいて、算出された測定値上の内角を、予測用基準点と、設計値上の適正化位置と、設計値上の適正化位置から、予測用基準点を通るx軸に平行な直線への直交点とから成る設計値上の直角三角形の予測用基準点側の設計値上の内角に加減算して設計値上のストライカセンタの位置の位置ずれに対応した予測用ばらつき内角を算出し、設計値上の適正化位置及び予測用基準点を直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺の長さ及び予測用ばらつき内角から三角法に基づき適正化位置の予測用ばらつき位置を算出し、適正化位置の予測用ばらつき位置と設計値上の適正化位置との予測用差値を算出するものである。
第11の演算ステップは、開閉用フード状部において、平面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、第10の演算ステップで基準点としたヒンジの第2の演算ステップで得られたヒンジセンタの設計値上の所定位置を予測用基準点とし、第2の演算ステップで得られた各ヒンジのヒンジセンタの設計値上の所定位置を直線で結んだ間隔から成る直角三角形の斜辺とし、第5の演算ステップで得られた2つのヒンジセンタの自動車の前後方向のばらつき値の差値を対辺として、斜辺の長さ及び対辺の長さから三角法に基づき予測用基準点側の測定値上の内角を算出し、第10の演算ステップにおいても設定されている開閉用フード状部の複数の適正化位置それぞれにおいて、算出された測定値上の内角を、予測用基準点と、設計値上の適正化位置と、設計値上の適正化位置から、各ヒンジのヒンジセンタの設計値上の所定位置を結ぶ直線への直交点とから成る設計値上の直角三角形の予測用基準点側の設計値上の内角に加減算して2つのヒンジのヒンジセンタの所定位置の位置ずれに対応した予測用ばらつき内角を算出し、設計値上の適正化位置及び予測用基準点を直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺の長さ及び予測用ばらつき内角から三角法に基づき適正化位置の予測用ばらつき位置を算出し、適正化位置の予測用ばらつき位置と設計値上の適正化位置との予測用差値を算出するものである。
第12の演算ステップは、開閉用フード状部において、背面視上(又は正面視上)に規定されるX−Y二次元座標系上で、第10の演算ステップで予測用基準点としたヒンジの第4の演算ステップで得られたヒンジセンタの設計値上の所定位置を予測用基準点とし、第4の演算ステップで得られた各ヒンジのヒンジセンタの設計値上の所定位置を直線で結んだ間隔から成る直角三角形の斜辺とし、第6の演算ステップで得られた2つのヒンジセンタの自動車の高さ方向のばらつき値の差値を対辺として、斜辺の長さ及び対辺の長さから三角法に基づき予測用基準点側の測定値上の内角を算出し、第10の演算ステップにおいても設定されている開閉用フード状部の複数の適正化位置それぞれにおいて、算出された測定値上の内角を、予測用基準点と、設計値上の適正化位置と、設計値上の適正化位置から、各ヒンジのヒンジセンタの設計値上の所定位置を結ぶ直線への直交点とから成る設計値上の直角三角形の予測用基準点側の設計値上の内角に加減算して2つのヒンジのヒンジセンタの所定位置の位置ずれに対応した予測用ばらつき内角を算出し、設計値上の適正化位置及び予測用基準点を直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺の長さ及び予測用ばらつき内角から三角法に基づき適正化位置の予測用ばらつき位置を算出し、適正化位置の予測用ばらつき位置と設計値上の適正化位置との予測用差値を算出するものである。
第13の演算ステップは、開閉用フード状部の複数の適正化位置それぞれにおいて、第10の演算ステップで予測用基準点としたヒンジの第5の演算ステップで算出したばらつき値、第11の演算ステップで算出した予測用差値におけるy座標値、及び第10の演算ステップで算出した予測用差値におけるy座標値を加算して適正化位置の自動車の前後方向の予測用ばらつき値を算出するものである。
第14の演算ステップは、開閉用フード状部の複数の適正化位置それぞれにおいて、第10の演算ステップで予測用基準点としたヒンジの第6の演算ステップで算出したばらつき値、第10の演算ステップで算出した予測用差値におけるx座標値、及び第12の演算ステップで算出した予測用差値におけるy座標値を加算して適正化位置の自動車の高さ方向の予測用ばらつき値を算出するものである。
第15の演算ステップは、開閉用フード状部の複数の適正化位置それぞれにおいて、各ヒンジの第7の演算ステップで算出したばらつき値を加算し、この加算値を2で除算した値、第12の演算ステップで算出した予測用差値におけるx座標値、及び第11の演算ステップで算出した予測用差値におけるx座標値を加算して適正化位置の自動車の車幅方向の予測用ばらつき値を算出するものである。
本発明の第2の態様である自動車の開閉用フード状部の建て付け解析プログラムは、第1の態様である自動車の開閉用フード状部の建て付け解析方法の各ステップを、第1の態様に記載のデータ処理装置の建て付け解析部に実行させるものである。
このような自動車の開閉用フード状部の建て付け解析方法は、開閉用フード状部の建付性の良否に影響度の高い上述した2つのヒンジのヒンジ用取付座及びロックのロック用取付座に着目し、2つのヒンジのヒンジ用取付座21の2つのヒンジ固定用ねじ穴の位置情報に基づき、側面視、平面視及び背面視(又は正面視)それぞれにおける2つのヒンジのヒンジ用取付座それぞれの製作精度のばらつきの影響を直角三角形による三角法を適用して数値化し、この数値化された製作精度のばらつきの影響に基づき2つのヒンジそれぞれのヒンジピンの自動車の前後方向、自動車の高さ方向、自動車の車幅方向おける位置ずれ情報を精度よく算出し、また、ロックのロック用取付座の位置情報に基づき、背面視(又は平面視)におけるロック用取付座の製作精度のばらつきの影響を直角三角形による三角法を適用して数値化し、この数値化された製作精度のばらつきの影響に基づきロックのフックセンタの自動車の高さ方向における位置ずれ情報を精度よく算出し、2つのヒンジそれぞれのヒンジピンの自動車の前後方向、自動車の高さ方向、自動車の車幅方向における位置ずれ情報、及びロックのフックセンタの自動車の高さ方向における位置ずれ情報に基づき、側面視、平面視及び背面視(又は正面)それぞれにおける開閉用フード状部の複数の適正化位置それぞれの位置ずれ情報を直角三角形による三角法を適用して数値化し、この数値化された開閉用フード状部の各適正化位置の位置ずれ情報に基づき開閉用フード状部の各適正化位置の自動車の前後方向、自動車の高さ方向、自動車の車幅方向における予測用ばらつき情報を精度よく算出することができるので、開閉用フード状部を車体の予め定められた開口部に組み付ける前に建て付け状態を予測することができる。
本発明の自動車の開閉用フード状部の建て付け解析方法及びその建て付け解析プログラムによれば、開閉用フード状部を車体の予め定められた開口部に組み付ける前に建て付け状態を予測することができるので、開閉用フード状部を所定の開口部に対して保持用治具で仮保持した状態で、固定用フード状部と開閉用フード状部との隙間、オフセットをアクチュエータで調整することなく、開閉用フード状部を車体の予め定められた開口部に対して精度よく組み立てることができるようになる。
フードとフロントフェンダとの関係を示す図で、(A)は上面図、(B)は(A)の側面図である。 フード及びフロントフェンダと、フード及びフロントフェンダを取り付けるためのボデーフレームとの関係を示す斜視図である。 フードの後端部をボデーフレームに取り付けるためのヒンジを示す斜視図である。 フードの前端部をボデーフレームに着脱自在に固定するためのロックを示す斜視図である。 ボデーフレームのヒンジ用取付座に設けられたヒンジ固定用ねじ穴の位置、及びロック用取付座に設けられたロック固定用ねじ穴の位置を測定する測定器が設けられた測定用フレームを示す斜視図である。 本発明の自動車の開閉用フード状部の建て付け解析方法が適用される建て付け解析システムを示すブロック図である。 本発明の自動車の開閉用フード状部の建て付け解析方法の好ましい実施の形態例を示すフローチャート図である。 図7のフローチャートにおける第1の演算ステップによる算出手法を示す説明図で、(A)は一方のヒンジに関する算出手法、(B)は他方のヒンジに関する算出手法である。 図7のフローチャートにおける第2の演算ステップによる算出手法を示す説明図で、(A)は一方のヒンジに関する算出手法、(B)は他方のヒンジに関する算出手法である。 図7のフローチャートにおける第3の演算ステップによる算出手法を示す説明図である。 図7のフローチャートにおける第4の演算ステップによる算出手法を示す説明図で、(A)は一方のヒンジに関する算出手法、(B)は他方のヒンジに関する算出手法である。 図7のフローチャートにおける第8の演算ステップによる算出手法を示す説明図で、ロックに関する算出手法である。 フードを上方から見た場合における当該フードの適正化位置の具体的な位置を示す説明図である。 図7のフローチャートにおける第10の演算ステップによる算出手法を示す説明図である。 図7のフローチャートにおける第11の演算ステップによる算出手法を示す説明図である。 図7のフローチャートにおける第12の演算ステップによる算出手法を示す説明図である。
以下、本発明の自動車の開閉用フード状部の建て付け解析方法及びその建て付け予測プログラムを実施するための形態例について、図面を参照して説明する。
本発明の自動車の開閉用フード状部の建て付け解析方法は、自動車の車体に形成された開口部を覆うように当該車体に取り付けられた開閉用フード状部の建て付け状態を予測するためのもので、この開閉用フード状部を車体であるボデーフレームに対して開閉自在に取り付けた際の隣接する固定用フード状部との隙間、オフセット(段差)のばらつき状態を解析して、開閉用フード状部の建て付け状態を予測することができるものである。なお、固定用フード状部もボデーフレームに取り付けられている。また、開閉用フード状部と固定用フード状部との隙間、オフセットがばらつくのは、主に車体構成部品の製作精度によってばらつくからである。
このような開閉用フード状部としては、フロントドア、リヤドア、トランクリッド、バックドア及びフード(ボンネット)が該当し、フロントドアの場合、隣接する固定用フード状部はフロントドアが該当し、リヤドアの場合、隣接する固定用フード状部はサイドボディが該当し、トランクリッドの場合、隣接する固定用フード状部はサイドボディが該当し、バックドアの場合、隣接する固定用フード状部はサイドボディが該当し、フードの場合、隣接する固定用フード状部はフロントフェンダが該当する。
例えば、フードの場合、図1(A)、(B)、図2に示すように、フード1の後端部1aを離間された2箇所の位置それぞれで開閉自在にボデーフレーム2に取り付けるための2つのヒンジ3A、3Bと、フード1の前端部1bに配置され、フード1で開口部(エンジンが収納されたエンジンルーム)を覆うように閉じることで当該フード1を閉鎖状態に保持するロック4とを備えている。このフード1の車幅方向の側面にはそれぞれフロントフェンダ5A、5Bが配置されている。
ヒンジ3A、3Bは図2、図3に示すように、フード1を支持するヒンジアーム31、ボデーフレーム2に設けられたヒンジ用取付座21に固定されるヒンジブラケット32、及びヒンジアーム31を回動可能にヒンジブラケット32に軸支するヒンジピン33を有している。ここで、「軸支」とは軸を回転可能の支持することを意味する。このヒンジブラケット32をヒンジ用取付座21にボルトで固定するために、当該ヒンジ用取付座21には2つのヒンジ固定用ねじ穴21a、21bが設けられている。なお、図3には一方のヒンジしか示していないが、他方のヒンジはこの一方のヒンジの対称図形なので図面では省略している。
ロック4は図2、図4に示すように、フード1の前端部1bに固定されるストライカ41、及びストライカ41に噛み合うようにボデーフレーム2に設けられたロック用取付座22に固定されるラッチ42を有している。このラッチ42をロック用取付座22にボルトで固定するために、当該ロック用取付座22には3つのロック固定用ねじ穴22a、22b、22cが設けられている。2つのロック固定用ねじ穴22a、22bは水平方向に配置され、1つのロック固定用ねじ穴22cは2つのロック固定用ねじ穴22a、22bの下方に配置されている。なお、ストライカ41は略U字状のバーから形成され、底面部位41aの長手方向におけるほぼ中心位置がラッチ42に噛み合って、図示しないラチェットでその係合状態が保持されるようになっている。
本発明の自動車の開閉用フード状部の建て付け解析方法は、開閉用フード状部であるフードの建付性の良否に影響度の高い上述した2つのヒンジ3A、3Bのヒンジ用取付座21及びロック4のロック用取付座22に着目し、2つのヒンジ3A、3Bのヒンジ用取付座21のヒンジ固定用ねじ穴21a、21bの情報及びロック4のロック用取付座22の2つのロック固定用ねじ穴22a、22bの情報を基準にして、直角三角形による三角法を適用して演算処理するだけで、開閉用フード状部であるフード1の設計値からばらついた値であるばらつき値を算出して、フード1の建て付け状態を予測するための判断基準にするものである。
なお、本発明においては、直角三角形の3点に基づき演算する方法を三角法という。また、本発明の直角三角形による三角法は、直角の角と対向する辺を斜辺とし、直角でない三角形の2つの内角の一方の内角(以下、単に「内角」と称する。)と対向する辺を対辺とし、この内角の隣に位置する斜辺ではない辺を隣辺とする。ここで、斜辺をR、内角をθとすると、対辺の長さは、R×sinθで求まり、隣辺の長さは、R×cosθで求まる。したがって、斜辺と隣辺との交点を基準点にした場合における斜辺と対辺との交点の位置が求まることになる。
このような自動車の開閉用フード状部の建て付け解析方法が適用される建て付け解析システムは図2、図5に示すように、ヒンジ3Aのヒンジブラケット32が固定されるヒンジ用取付座21に2つ設けられたヒンジ固定用ねじ穴21a、21bの軸心の当該ヒンジ用取付座21の面上における位置と、2つのヒンジ固定用ねじ穴21a、21bそれぞれの軸心を中心にして、当該ヒンジ用取付座21の座面内で同一間隔でヒンジピン33の軸方向に離間された4箇所の座面位置23a、23b、23c、23dとを非接触にて三次元座標系の座標値で測定する第1の測定器6Aと、ヒンジ3Bのヒンジブラケット32が固定されるヒンジ用取付座21に2つ設けられたヒンジ固定用ねじ穴21a、21bの軸心の当該ヒンジ用取付座21の面上における位置と、2つのヒンジ固定用ねじ穴21a、21bそれぞれの軸心を中心にして、当該ヒンジ用取付座21の座面内で同一間隔でヒンジピン33の軸方向に離間された4箇所の位置23a、23b、23c、23dとを非接触にて三次元座標系の座標値で測定する第2の測定器6Bとが第1の測定用フレーム7Aに設けられている。
また、ロック4のラッチ42が固定されるロック用取付座22に3つ設けられたロック固定用ねじ穴22a、22b、22cの軸心の当該ロック用取付座22の面上における位置を非接触にて三次元座標系の座標値で測定する第3の測定器6Cが、第2の測定用フレーム7Bに設けられている。この第2の測定用フレーム7Bは、第3の測定器6Cを昇降可能な機構で構成されている。
なお、測定器が多関節型の産業用ロボットの先端のアームに設けられている場合には、1つの測定器で上述した第1の測定器、第2の測定器及び第3の測定器の測定を行うことができる。このような非接触にて三次元座標系の座標値で測定する測定器としては、例えば光学測定器が該当する。
また、建て付け解析システムは図6に示すように、第1の測定器6A、第2の測定器6B及び第3の測定器6Cで測定された各測定情報を、直角三角形による三角法を適用して演算処理して、フード1のばらつき値を算出する作業解析部81を有するデータ処理装置8を備えている。このデータ処理装置8はコンピュータが好ましく、内部にCPU等の演算処理装置を備えると共に、ブラウン管モニタや液晶ディスプレイ等の表示画面を有する表示装置82や、キーボード、マウス等の入力デバイス83、さらに、ハードディスクドライブ等の記憶装置84等で構成されている。
このように構成された建て付け解析システムにおけるデータ処理装置の各構成は、演算処理装置によって実行されるプログラムによって実現されるものである。このプログラムによるデータ処理手順について図7のフローチャートに基づき説明する。なお、測定器は上述した第1の測定器、第2の測定器及び第3の測定器を使用する。このプログラムによる自動車の開閉用フード状部の建て付け予測方法は、例えば、工場内の生産ラインで用いられる。
この生産ライン上のボデーフレーム2の測定スペースで、作業者がデータ処理装置8の入力デバイス83を操作して、このプログラムによる建て付け解析を開始すると(ステップ101)、測定スペースに移動してくるボデーフレーム2の2つのヒンジ3A、3B、及びロック4の取付位置情報を測定する(ステップ102)。
このステップ(測定ステップ)102では、ヒンジ3Aのヒンジ用取付座21において、ヒンジ用取付座21に2つ設けられたヒンジ固定用ねじ穴21a、21bの軸心の当該ヒンジ用取付座21の面上における位置を、第1の測定器6Aにより非接触にて三次元座標系の座標値で測定し、2つのヒンジ固定用ねじ穴21a、21bそれぞれの軸心を中心にして、当該ヒンジ用取付座21の座面内で同一間隔でヒンジピン33の軸方向に離間された4箇所の座面位置23a、23b、23c、23dを、第1の測定器6Aにより非接触にて三次元座標系の座標値で測定する。また、ヒンジ3Bのヒンジ用取付座21において、ヒンジ用取付座21に2つ設けられたヒンジ固定用ねじ穴21a、21bの軸心の当該ヒンジ用取付座21の面上における位置を、第2の測定器6Bにより非接触にて三次元座標系の座標値で測定し、2つのヒンジ固定用ねじ穴21a、21bそれぞれの軸心を中心にして、当該ヒンジ用取付座21の座面内で同一間隔でヒンジピン33の軸方向に離間された4箇所の座面位置23a、23b、23c、23dを、第2の測定器6Bにより非接触にて三次元座標系の座標値で測定する。さらに、ロック用取付座22に3つ設けられたロック固定用ねじ穴22a、22b、22cの軸心の当該ロック用取付座22の面上における位置を、第3の測定器6Cにより非接触にて三次元座標系の座標値で測定する。
ステップ102でボデーフレーム2の所定位置の測定が終了すると、ステップ102で得られた三次元座標系の座標値をX−Y二次元座標系の座標値に変換する(ステップ103)。
このステップ(座標系変換ステップ)103では、三次元座標系の座標値を、自動車を側面から見た側面視上に規定されるX−Y二次元座標系(但し、x軸方向を自動車の前後方向L、y軸方向を自動車の高さ方向Hとする。)の座標値に変換し、自動車を上から見た平面視上に規定されるX−Y二次元座標系(但し、x軸方向を自動車の車幅方向W、y軸方向を自動車の前後方向Lとする。)の座標値に変換し、自動車を背面から見た背面視上に規定されるX−Y二次元座標系(但し、x軸方向を自動車の車幅方向W、y軸方向を自動車の高さ方向Hとする。)の座標値に変換する。
ステップ103で座標系の変換が終了すると、各ヒンジ3A、3Bそれぞれにおいて、側面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、ヒンジセンタのばらつき位置とヒンジセンタの設計値上の位置との差値を算出する(ステップ104)。
このステップ(第1の演算ステップ)104では図8(A)、(B)に示すように、側面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、ステップ102で得られた2つのヒンジ固定用ねじ穴21a、21bの軸心の位置のうち何れか一方、例えばヒンジ固定用ねじ穴21aの設計値上の位置を基準点21apとし、2つのヒンジ固定用ねじ穴21a、21bの軸心の位置のステップ102で得られた測定値あるいは設計値上のピッチ間隔を直角三角形の斜辺R11とし、ステップ102で得られた2つのヒンジ固定用ねじ穴21a、21bの測定値上の軸心の位置間のy軸上の差値を算出して直角三角形の対辺S11として、斜辺R11の長さ及び対辺S11の長さから三角法に基づき基準点21ap側の測定値上の内角θ11を算出する。
このようにして算出された内角θ11は、ヒンジ固定用ねじ穴21aの軸心の位置に対するヒンジ固定用ねじ穴21bの軸心の位置の設計値と比較した場合の位置ずれを示しているので、ヒンジ3A、3Bの傾き情報とすることができる(図2、図8(A)、(B)参照)。
この算出された測定値上の内角θ11を、基準点21apと、ヒンジセンタの位置の設計値上の位置HC11と、ヒンジセンタの設計値上の位置HC11から、2つのヒンジ固定用ねじ穴21a、21bの軸心それぞれの設計値上の位置を結ぶ直線への直交点OP11とから成る設計値上の直角三角形の基準点21ap側の設計値上の内角θ12に加減算してヒンジ用取付座21の傾きに対応したばらつき内角θ13を算出し、ヒンジセンタの設計値上の位置HC11及び基準点21apを直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺R12の長さ及びばらつき内角θ13から三角法に基づきヒンジセンタの位置のばらつき位置HC12を算出する。そして、ヒンジセンタのばらつき位置HC12とヒンジセンタの設計値上の位置HC11との差値を算出する。
また、各ヒンジ3A、3Bそれぞれにおいて、平面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、ヒンジセンタのばらつき所定位置とヒンジセンタの設計値上の所定位置との差値を算出する(ステップ105)。
このステップ(第2の演算ステップ)105では図9(A)、(B)に示すように、平面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、ステップ102で得られた2つのヒンジ固定用ねじ穴21a、21bの軸心の位置のうち何れか一方、例えばヒンジ固定用ねじ穴21bの設計値上の位置を基準点21bpとし、2つのヒンジ固定用ねじ穴21a、21bの軸心の位置間のステップ102で得られた測定値あるいは設計値上のピッチ間隔を斜辺R21とし、基準点21bpにはならないヒンジ固定用ねじ穴21aの測定値上の軸心の位置と設計値上の軸心の位置とのx軸上の差値を対辺S21として、これら斜辺R21の長さ及び対辺S21の長さから三角法に基づき基準点21b側の測定値上の内角θ21を算出する。
このようにして算出された内角θ21は、ヒンジ固定用ねじ穴21bの軸心の位置に対するヒンジ固定用ねじ穴21aの軸心の位置の設計値と比較した場合の位置ずれを示しているので、ヒンジ3A、3Bの取付位置の位置ずれ情報とすることができる。
この算出された測定値上の内角θ21を、基準点21bpと、ヒンジセンタを構成するヒンジアーム31及びヒンジブラケット32間の当該ヒンジセンタの所定位置の設計値上の所定位置HC21と、ヒンジセンタの設計値上の所定位置HC21から、基準点21bpを通るx軸に平行な直線への直交点OP21とから成る設計値上の直角三角形の基準点21b側の設計値上の内角θ22に加減算して2つのヒンジ固定用ねじ穴21a、21bの位置ずれに対応したばらつき内角θ23を算出し、ヒンジセンタの設計値上の所定位置HC21及び基準点21bpを直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺R22の長さ及びばらつき内角θ23から三角法に基づきヒンジセンタの所定位置のばらつき所定位置HC22を算出し、ヒンジセンタのばらつき所定位置HC22とヒンジセンタの設計値上の所定位置HC21との差値を算出する。
また、各ヒンジ3A、3Bそれぞれにおいて、ヒンジピン33の傾き情報を算出する(ステップ106)。このステップ106は図10に示すように、ヒンジ用取付座21の座面は、通常、完全には水平面に加工することは難しいので、そのヒンジ用取付座21の座面の捩れ状態を考慮する演算処理である。
このステップ(第3の演算ステップ)106では図10に示すように、ステップ102で得られたヒンジ用取付座21上の4箇所の測定値上の座面位置23a’、23b’、23c’、23d’のうち、自動車の内側方向に位置する2箇所の測定値上の座面位置23a’、23b’を使用して、この測定値上の2箇所の座面位置23a’、23b’の自動車の高さ方向Hの測定値上の差値を算出する。この測定値上の差値に、ヒンジ用取付座21の設計値上の座面位置23a、23b、23c、23dにおける自動車の前側方向Frのヒンジ固定用ねじ穴23aの軸心の設計値上の位置からヒンジセンタの設計値上の位置HC11までの長さLe1を、2つのヒンジ固定用ねじ穴23a、23bの軸心の位置間の設計値上のピッチ間隔Le2で除算した値を乗算する。この乗算値に自動車の前側方向Frの測定値上の座面位置23a'の自動車の高さ方向Hの座標値を加算して、自動車の内側方向に位置する2箇所の測定値上の座面位置23a’、23b’を結ぶ直線上に位置する第1の仮想位置VP1を算出する。
さらに、自動車の外側方向に位置する2箇所の測定値上の座面位置23c’、23d’を使用して、測定値上の2箇所の座面位置23c’、23d’の自動車の高さ方向Hの測定値上の差値を算出する。この測定値上の差値に、ヒンジ用取付座21の設計値上の座面位置23a、23b、23c、23dにおける自動車の前側方向Frのヒンジ固定用ねじ穴23cの軸心の設計値上の位置からヒンジセンタの設計値上の位置HC11までの長さLe1を、2つのヒンジ固定用ねじ穴23c、23dの軸心の位置間の設計値上のピッチ間隔Le2で除算した値を乗算する。この乗算値に自動車の前側方向Frの測定値上の座面位置23c'の自動車の高さ方向Hの座標値を加算して、自動車の外側方向に位置する2箇所の測定値上の座面位置23c’、23d’を結ぶ直線上に位置する第2の仮想位置VP2を算出する。
これら第1の仮想位置VP1及び第2の仮想位置VP2を直線で結んだ間隔を直角三角形の斜辺R1とし、第1の仮想位置VP1及び第2の仮想位置VP2間の自動車の高さ方向Hの差値を算出して直角三角形の対辺S1として、斜辺R1の長さ及び対辺S1の長さから三角法に基づき測定値上の内角θを算出する。
この内角θは、背面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、ヒンジ用取付座21の設計値上の座面に対する測定値上の座面の傾きを示すものなので、このヒンジ用取付座21に対して平行なヒンジピン33の傾き情報となる。
なお、図10は図2に示す左側に位置するヒンジ用取付座21に対するものであるが、図2に示す右側に位置するヒンジ用取付座21では図10の自動車の前後方向Lを対称基準とした対称図形となる。
また、各ヒンジ3A、3Bそれぞれにおいて、背面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、ヒンジセンタのばらつき所定位置とヒンジセンタの設計値上の所定位置との差値を算出する(ステップ107)。
このステップ(第4の演算ステップ)107では図11(A)、(B)に示すように、背面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、ステップ106で算出した測定値上の内角θを、ヒンジ用取付座21上の予め定められた設計値上の座面位置である基準点23dp(ヒンジ用取付座21の設計値上の座面位置23d)と、ステップ105で定義されたヒンジセンタの設計値上の所定位置HC21と、ヒンジセンタの設計値上の所定位置HC21から、基準点23dpを通るx軸に平行な直線への直交点OP31とから成る設計値上の直角三角形の基準点23dp側の設計値上の内角θ31に加減算してヒンジ用取付座21の傾きに対応したばらつき内角θ32を算出し、ヒンジセンタの設計値上の所定位置HC21及び基準点23dpを直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺R31の長さ及びばらつき内角θ32から三角法に基づきヒンジセンタの所定位置のばらつき所定位置HC31を算出する。ヒンジセンタのばらつき所定位置HC31とヒンジセンタの設計値上の所定位置HC21との差値を算出する。
また、各ヒンジ3A、3Bそれぞれにおいて、ヒンジセンタの自動車の前後方向Lのばらつき値を算出する(ステップ108)。
このステップ(第5の演算ステップ)108では、ステップ105で基準点としたヒンジ固定用ねじ穴21bの軸心の位置の測定値上のy座標値と設計値上のy座標値との差値、ステップ104で算出したヒンジセンタのばらつき位置HC12とそのヒンジセンタの設計値上の位置HC11との差値におけるx座標値、及びステップ105で算出したヒンジセンタのばらつき所定位置HC22とヒンジセンタの設計値上の所定位置HC21との差値におけるy座標値を加算してヒンジセンタの自動車の前後方向Lのばらつき値を算出する。
また、各ヒンジ3A、3Bそれぞれにおいて、ヒンジセンタの自動車の高さ方向Hのばらつき値を算出する(ステップ109)。
このステップ(第6の演算ステップ)109では、ステップ104で基準点としたヒンジ固定用ねじ穴21aの軸心の位置の測定値上のy座標値と設計値上のy座標値との差値、ステップ104で算出したヒンジセンタのばらつき位置HC12とそのヒンジセンタの設計値上の位置HC11との差値におけるy座標値、及びステップ107で算出したヒンジセンタのばらつき所定位置HC31とヒンジセンタの設計値上の所定位置HC21との差値におけるy座標値を加算してヒンジセンタの自動車の高さ方向Hのばらつき値を算出する。
また、各ヒンジ3A、3Bそれぞれにおいて、ヒンジセンタの自動車の車幅方向Wのばらつき値を算出する(ステップ110)。
このステップ(第7の演算ステップ)110では、ステップ105で基準点としたヒンジ用固定用ねじ穴21bの軸心の位置の測定値上のx座標値と設計値上のx座標値との差値、ステップ105で算出したヒンジセンタのばらつき所定位置HC22とヒンジセンタの設計値上の所定位置HC21との差値におけるx座標値、及びステップ107で算出したヒンジセンタのばらつき所定位置HC31とそのヒンジセンタの設計値上の所定位置HC21との差値におけるx座標値を加算してヒンジセンタの自動車の車幅方向Wのばらつき値を算出する。
また、ロック4において、背面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、フックセンタのばらつき所定位置とフックセンタの設計値上の所定位置との差値を算出する(ステップ111)。
このステップ(第8の演算ステップ)111では図12に示すように、背面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、ステップ102で得られたx軸方向(水平方向)に沿って設けられた2つのロック固定用ねじ穴22a、22bの軸心の位置のうち何れか一方、例えばロック固定用ねじ穴22bの設計値上の位置を基準点22bpとし、2つのロック固定用ねじ穴22a、22bの軸心の位置間のステップ102で得られた測定値あるいは設計値上のピッチ間隔を直角三角形の斜辺R41とし、2つのロック固定用ねじ穴22a、22bの測定値上の軸心の位置間のy軸上の差値を算出して直角三角形の対辺S41として、斜辺R41の長さ及び対辺S41の長さから三角法に基づき基準点22a側の測定値上の内角θ41を算出する。
このようにして算出された内角θ41は、ロック固定用ねじ穴22bの軸心の位置に対するロック固定用ねじ穴22aの軸心の位置の設計値と比較した場合の位置ずれを示しているので、ロック4の取付位置の位置ずれ情報とすることができる。
この算出された測定値上の内角θ41を、基準点22bpと、ロック4のストライカ41にラッチ42が噛み合った時の当該ラッチ42の軸心となるフックセンタの設計値上の位置FC41と、フックセンタの設計値上の位置FC41から、2つのロック固定用ねじ穴22a、22bの軸心それぞれの設計値上の位置を結ぶ直線への直交点OP41とから成る設計値上の直角三角形の基準点22bp側の設計値上の内角θ42に加減算して2つのロック固定用ねじ穴22a、22bの位置ずれに対応したばらつき内角θ43を算出し、フックセンタの設計値上の位置FC41及び基準点22bpを直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺R42の長さ及びばらつき内角θ43から三角法に基づきフックセンタのばらつき位置FC42を算出し、フックセンタのばらつき位置FC42とフックセンタの設計値上の位置FC41との差値を算出する。
また、ロック4において、フックセンタの自動車の高さ方向Hのばらつき値を算出する(ステップ112)。
このステップ(第9の演算ステップ)112では、ステップ111で基準点としたロック固定用ねじ穴22bの軸心の位置の測定値上のy座標値と設計値上のy座標値との差値、及びステップ111で算出したフックセンタのばらつき位置FC42とフックセンタの設計値上の位置FC41との差値におけるy座標値を加算してフックセンタの自動車の高さ方向Hのばらつき値を算出する。
また、フード1において、側面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、フード1と、フロントフェンダ5A、5Bとの隙間、オフセットを適正化するのに必要なフード1の複数の適正化位置それぞれにおいて、適正化位置の予測用ばらつき位置と設計値上の適正化位置との予測用差値を算出する(ステップ113)。
ここで、フード1の複数の適正化位置は図13に示すように、フード1のフックセンタの位置である第1の適正化位置P1、フード1の前端部1bの右端に位置する第2の適正化位置P2、フード1の前端部1bの左端に位置する第3の適正化位置P3、フード1の後端部1aの右端に位置する第4の適正化位置P4、フード1の後端部1aの左端に位置する第5の適正化位置P5、フード1の第2の適正化位置P2と第4の適正化位置P4との中間に位置する第6の適正化位置P6、フード1の第3の適正化位置P3と第5の適正化位置P5との中間に位置する第7の適正化位置P7に設定されている。但し、設定により変更可能である。
このステップ(第10の演算ステップ)113では図14に示すように、側面視上に規定されるX−Y二次元座標系(但し、自動車の高さ方向Hがx軸、自動車の前後方向Lがy軸に設定される。)上で、ステップ109で得られた2つのヒンジセンタ3A、3Bの自動車の前記高さ方向Hのばらつき値を加算し、この加算値を2で除算し、この除算値をステップ112で得られたフックセンタの自動車の高さ方向Hのばらつき値から減算して得られた値を直角三角形の対辺S51とし、各ヒンジ3A、3Bのうち何れか一方、例えばヒンジ3Aのステップ104におけるヒンジセンタの設計値上の位置HC11を予測用基準点PP51とし、ロック4のストライカ41のラッチ42に係合する部位の軸心である設計値上のストライカセンタの位置SC51と予測用基準点PP51とを直線で結んだ間隔から成る直角三角形の斜辺R51として、斜辺R51の長さ及び対辺S51の長さから三角法に基づき予測用基準点PP51側の測定値上の内角θ51を算出する。
このようにして算出された内角θ51は、ヒンジセンタの設計値上の位置HC11に対するフード1のフックセンタの位置P1の設計値と比較した場合の位置ずれを示しているので、フード1のフックセンタの位置P1の位置ずれ情報とすることができる。
7箇所の適正化位置P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7それぞれにおいて、算出された測定値上の内角θ51を、予測用基準点PP51と、7箇所の適正化位置P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7それぞれの設計値上の適正化位置P11と、設計値上の適正化位置P11から、予測用基準点PP51を通るx軸に平行な直線への直交点OP51とから成る設計値上の直角三角形の予測用基準点PP51側の設計値上の内角θ52に加減算して設計値上のストライカセンタの位置SC51の位置ずれに対応した予測用ばらつき内角θ53を算出し、設計値上の適正化位置P11及び予測用基準点PP51を直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺R52の長さ及び予測用ばらつき内角θ53から三角法に基づき適正化位置の予測用ばらつき位置P12を算出し、適正化位置の予測用ばらつき位置P12と設計値上の適正化位置P11との予測用差値を算出する。
また、フード1において、平面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、7箇所の適正化位置P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7それぞれにおいて、適正化位置の予測用ばらつき位置と、設計値上の適正化位置との予測用差値を算出する(ステップ114)。
このステップ(第11の演算ステップ)114では図15に示すように、平面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、ステップ113で基準点としたヒンジ3Aのステップ105で得られたヒンジセンタの設計値上の所定位置HC21を予測用基準点PP61とし、ステップ105で得られた各ヒンジ3A、3Bのヒンジセンタの設計値上の所定位置HC21、HC21を直線で結んだ間隔から成る直角三角形の斜辺R61とし、ステップ108で得られた2つのヒンジセンタ3A、3Bの自動車の前後方向Lのばらつき値の差値を対辺S61として、斜辺R61の長さ及び対辺S61の長さから三角法に基づき予測用基準点PP61側の測定値上の内角θ61を算出する。
このようにして算出された内角θ61は、ヒンジ3Aのヒンジセンタの所定位置に対するヒンジ3Bのヒンジセンタの所定位置の設計値と比較した場合の位置ずれを示しているので、フード1の位置ずれ情報とすることができる。
ステップ113においても設定されている7箇所の適正化位置P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7それぞれにおいて、算出された測定値上の内角θ61を、予測用基準点PP61と、7箇所の適正化位置P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7それぞれの設計値上の適正化位置P21と、設計値上の適正化位置P21から、各ヒンジ3A、3Bのヒンジセンタの設計値上の所定位置HC21、HC21を結ぶ直線への直交点OP61とから成る設計値上の直角三角形の予測用基準点PP61側の設計値上の内角θ62に加減算して2つのヒンジ3A、3Bのヒンジセンタの所定位置HC21、HC21の位置ずれに対応した予測用ばらつき内角θ63を算出し、設計値上の適正化位置P21及び予測用基準点PP61を直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺R62の長さ及び予測用ばらつき内角θ63から三角法に基づき適正化位置の予測用ばらつき位置P22を算出し、適正化位置の予測用ばらつき位置P22と設計値上の適正化位置P21との予測用差値を算出する。なお、図15においては、適正化位置P1(P21)にのみ上述した各符号を付しているが、他の適正化位置P2(P21)〜P7(P21)においても同様なので記載を省略している。
また、フード1において、背面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、7箇所の適正化位置P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7それぞれにおいて、適正化位置の予測用ばらつき位置と、設計値上の適正化位置との予測用差値を算出する(ステップ115)。
このステップ(第12の演算ステップ)115では図16に示すように、背面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、ステップ113で予測用基準点PP51としたヒンジ3Aのステップ107で得られたヒンジセンタの設計値上の所定位置HC21を予測用基準点PP71とし、ステップ107で得られた各ヒンジ3A、3Bのヒンジセンタの設計値上の所定位置HC21、HC21を直線で結んだ間隔から成る直角三角形の斜辺R71とし、ステップ109で得られた2つのヒンジセンタの自動車の高さ方向Hのばらつき値の差値を対辺S71として、斜辺R71の長さ及び対辺S71の長さから三角法に基づき予測用基準点PP71側の測定値上の内角θ71を算出する。
このようにして算出された内角θ71は、ヒンジ3Aのヒンジセンタの所定位置に対するヒンジ3Bのヒンジセンタの所定位置の設計値と比較した場合の位置ずれを示しているので、フード1の位置ずれ情報とすることができる。
ステップ113においても設定されている7箇所の適正化位置P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7それぞれにおいて、算出された測定値上の内角θ71を、予測用基準点PP71と、7箇所の適正化位置P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7それぞれの設計値上の適正化位置P31と、設計値上の適正化位置P31から、各ヒンジ3A、3Bのヒンジセンタの設計値上の所定位置HC21、HC21を結ぶ直線への直交点OP71とから成る設計値上の直角三角形の予測用基準点PP71側の設計値上の内角θ72に加減算して2つのヒンジ3A、3Bのヒンジセンタの所定位置HC21、HC21の位置ずれに対応した加算して予測用ばらつき内角θ73を算出し、設計値上の適正化位置P31及び予測用基準点PP71を直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺R72の長さ及び予測用ばらつき内角θ73から三角法に基づき適正化位置の予測用ばらつき位置P32を算出し、適正化位置の予測用ばらつき位置P32と設計値上の適正化位置P31との予測用差値を算出する。なお、図16においては、適正化位置P1(P31)にのみ上述した各符号を付しているが、他の適正化位置P2(P31)〜P7(P31)においても同様なので記載を省略している。
また、7箇所の適正化位置P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7それぞれにおいて、自動車の前後方向Lのばらつき値を算出する(ステップ116)。
このステップ(第13の演算ステップ)116では、ステップ113で予測用基準点としたヒンジ3Aのステップ108で算出したばらつき値、ステップ114で算出した予測用差値におけるy座標値、及びステップ113で算出した予測用差値におけるy座標値を加算して適正化位置の自動車の前後方向Lの予測用ばらつき値を算出する。
また、7箇所の適正化位置P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7それぞれにおいて、自動車の高さ方向Hのばらつき値を算出する(ステップ117)。
このステップ(第14の演算ステップ)117では、ステップ113で予測用基準点としたヒンジ3Aのステップ109で算出したばらつき値、ステップ113で算出した予測用差値におけるx座標値、及びステップ115で算出した予測用差値におけるy座標値を加算して適正化位置の自動車の高さ方向Hの予測用ばらつき値を算出する。
また、7箇所の適正化位置P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7それぞれにおいて、自動車の車幅方向Wのばらつき値を算出する(ステップ118)。
このステップ(第15の演算ステップ)118では、各ヒンジ3A、3Bのステップ110で算出したばらつき値を加算し、この加算値を2で除算した値、ステップ115で算出した予測用差値におけるx座標値、及びステップ114で算出した予測用差値におけるx座標値を加算して適正化位置の自動車の車幅方向Wの予測用ばらつき値を算出する。
ステップ118で演算処理が完了すると、解析が終了する(ステップ119)。
このような各ステップを有するプログラムでの設計値の各情報は、図6に示す記憶装置84に登録情報として予め登録されている。
また、上述した本発明の自動車の開閉用フード状部の建て付け予測方法では、ロック4は背面視上に規定されるX−Y二次元座標系上の情報しか使用していないが、これは、ストライカ41に係合するラッチ42の位置が自動車の前後方向Lでずれても、ストライカ41の長さで対応できるからである。
このように、フード1の建付性の良否に影響度の高い上述した2つのヒンジ3A、3Bのヒンジ用取付座21及びロック4のロック用取付座22に着目し、2つのヒンジ3A、3Bのヒンジ用取付座21の2つのヒンジ固定用ねじ穴21a、21bの位置情報に基づき(ステップ102)、側面視、平面視及び背面視それぞれにおける2つのヒンジ3A、3Bのヒンジ用取付座21それぞれの製作精度のばらつきの影響を直角三角形による三角法を適用して数値化し(ステップ103、104、105、106、107)、この数値化された製作精度のばらつきの影響に基づき2つのヒンジ3A、3Bそれぞれのヒンジピン33の自動車の前後方向L、自動車の高さ方向H、自動車の車幅方向Wにおける位置ずれ情報を精度よく算出し(ステップ108、109、110)、また、ロック4のロック用取付座22の位置情報に基づき(ステップ102)、背面視におけるロック用取付座22の製作精度のばらつきの影響を直角三角形による三角法を適用して数値化し(ステップ111)、この数値化された製作精度のばらつきの影響に基づきロック4のフックセンタの自動車の高さ方向Hにおける位置ずれ情報を精度よく算出し(ステップ112)、2つのヒンジ3A、3Bそれぞれのヒンジピン33の自動車の前後方向L、自動車の高さ方向H、自動車の車幅方向Wにおける位置ずれ情報、及びロック4のフックセンタの自動車の高さ方向Hにおける位置ずれ情報に基づき、側面視、平面視及び背面視それぞれにおけるフード1の7箇所の適正化位置P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7それぞれの位置ずれ情報を直角三角形による三角法を適用して数値化し(ステップ113、114、115)、この数値化されたフード1の各適正化位置の位置ずれ情報に基づきフード1の各適正化位置の自動車の前後方向L、自動車の高さ方向H、自動車の車幅方向Wにおける予測用ばらつき値を精度よく算出することができるので(ステップ116、117、118)、フード1の建て付け状態を精度よく予測することができるようになる。
即ち、フード1をボデーフレーム2に取り付ける前に、フード1をボデーフレーム2に取り付けた際の隣接するフロントフェンダとの隙間、オフセットのばらつき状態を数値化することができるので、フード1をボデーフレーム2に取り付ける前に当該フード1の位置調整が可能となることから、フード1をボデーフレーム2に取り付けた後にフード1の位置調整をする必要がなくなる。したがって、フード1を所定の開口部であるエンジンルームを形成する車体に対して保持用治具で仮保持した状態で、フロントフェンダとフードとの隙間、オフセットをアクチュエータで調整することなく、車体のエンジンルームに対して精度よく組み立てることができるようになる。
なお、上述した本発明の自動車の開閉用フード状部の建て付け予測方法は、フードに限らず、ヒンジのヒンジブラケットが車体に固定されると共にヒンジアームが開閉用フード状部に固定され、ロックのストライカが開閉用フード状部に固定されると共にラッチが車体に固定されるような構成ならば、車体のフロントドア開口部を覆うためのフロントドア、リヤドア開口部を覆うためのリヤドア、トランクルーム開口部を覆うためのトランクリッド、バックドア開口部を覆うためのバックドアにも適用することができる。
また、上述した本発明の自動車の開閉用フード状部の建て付け予測方法は、自動車を上から見た平面視上に規定されるX−Y二次元座標系を用いていたが、これに限らず、自動車を下から見た平面視上に規定されるX−Y二次元座標系を用いても同様の作用、効果を得ることができる。これは、一方のヒンジのヒンジピンと他方のヒンジのヒンジピンとの位置ずれを演算情報として使用するだけであるからである。
また、上述した本発明の自動車の開閉用フード状部の建て付け予測方法は、自動車を背面から見た背面視上に規定されるX−Y二次元座標系を用いていたが、これに限らず、自動車を正面から見た正面視上に規定されるX−Y二次元座標系を用いても同様の作用、効果を得ることができる。これは、一方のヒンジのヒンジピンと他方のヒンジのヒンジピンとの位置ずれや、ロックのラッチのボデーフレームに固定する2つのねじ止め位置の位置ずれを演算情報として使用するだけであるからである。
これまで本発明について図面に示した特定の実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができることはいうまでもないことである。
1……フード(開閉用フード状部)
2……ボデーフレーム(車体)
21……ヒンジ用取付座
21a、21b……ヒンジ固定用ねじ穴
22……ロック用取付座
22a、22b……ロック固定用ねじ穴
3A、3B……ヒンジ
31……ヒンジアーム
32……ヒンジブラケット
33……ヒンジピン
4……ロック
41……ストライカ
42……ラッチ
6A、6B、6C……測定器

HC11……側面視におけるヒンジセンタの設計値上の位置
HC12……側面視におけるヒンジセンタのばらつき位置
HC21……平面視におけるヒンジセンタの設計値上の所定位置
HC22……側面視におけるヒンジセンタのばらつき所定位置
HC21……背面視におけるヒンジセンタの設計値上の所定位置
HC31……背面視におけるヒンジセンタのばらつき所定位置

FC41……背面視におけるフックセンタの設計値上の位置
FC42……側面視におけるフックセンタのばらつき位置

P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7……フードの適正化位置

P11……側面視における設計値上の適正化位置
P12……側面視における適正化位置の予測用ばらつき位置
P21……平面視における設計値上の適正化位置
P22……平面視における適正化位置の予測用ばらつき位置
P21……平面視における設計値上の適正化位置
P22……平面視における適正化位置の予測用ばらつき位置

Claims (2)

  1. 自動車の車体に形成された開口部を覆うように前記車体に取り付けられた開閉用フード状部の建て付け状態を予測するために、前記開閉用フード状部を支持するヒンジアーム、前記車体に設けられたヒンジ用取付座に固定されるヒンジブラケット、及び前記ヒンジアームを回動可能に前記ヒンジブラケットに軸支するヒンジピンを有し、前記開閉用フード状部の後端部を離間された2箇所の位置それぞれで開閉自在に前記車体に取り付けるためのヒンジと、前記開閉用フード状部の前端部に固定されるストライカ、及び前記ストライカに噛み合うように前記車体に設けられたロック用取付座に固定されるラッチを有し、前記開閉用フード状部で前記開口部を覆うように閉じることで当該開閉用フード状部を閉鎖状態に保持するロックとを前記開閉用フード状部の建て付け状態を解析するための基準にして、前記開閉用フード状部を前記車体に対して開閉自在に取り付けた際の隣接する固定用フード状部との隙間、オフセットをデータ処理装置の建て付け解析部で解析する自動車の開閉用フード状部の建て付け解析方法であって、
    前記建て付け解析部は、
    前記各ヒンジ用取付座それぞれにおいて、前記ヒンジブラケットをボルトで固定するための前記ヒンジ用取付座に2つ設けられたヒンジ固定用ねじ穴の軸心の当該ヒンジ用取付座の面上における位置を、測定器により非接触にて三次元座標系の座標値で測定し、前記各ヒンジ用取付座それぞれにおいて、前記2つのヒンジ固定用ねじ穴それぞれの軸心を中心にして、当該ヒンジ用取付座の座面内で同一間隔で前記ヒンジピンの軸方向に離間された4箇所の座面位置を、測定器により非接触にて三次元座標系の座標値で測定し、前記ロックの前記ラッチをボルトで固定するための前記ロック用取付座に複数設けられたロック固定用ねじ穴の軸心の当該ロック用取付座の面上における位置を、測定器により非接触にて三次元座標系の座標値で測定する測定ステップと、
    前記三次元座標系の座標値を、前記自動車を側面から見た側面視上に規定されるX−Y二次元座標系(但し、x軸方向を自動車の前後方向、y軸方向を自動車の高さ方向とする。)の座標値に変換し、前記自動車を上(又は下)から見た平面視上に規定されるX−Y二次元座標系(但し、x軸方向を自動車の車幅方向、y軸方向を自動車の前後方向とする。)の座標値に変換し、前記自動車を背面(又は正面)から見た背面視上(又は正面視上)に規定されるX−Y二次元座標系(但し、x軸方向を自動車の車幅方向、y軸方向を自動車の高さ方向とする。)の座標値に変換する座標系変換ステップと、
    前記各ヒンジそれぞれにおいて、前記側面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、前記測定ステップで得られた前記2つのヒンジ固定用ねじ穴の前記軸心の位置のうち何れか一方の設計値上の位置を基準点とし、前記2つのヒンジ固定用ねじ穴の前記軸心の位置間の前記測定ステップで得られた測定値あるいは設計値上のピッチ間隔を直角三角形の斜辺とし、前記測定ステップで得られた前記2つのヒンジ固定用ねじ穴の測定値上の前記軸心の位置間のy軸上の差値を算出して直角三角形の対辺として、前記斜辺の長さ及び前記対辺の長さから三角法に基づき前記基準点側の測定値上の内角を算出し、この算出された前記測定値上の内角を、前記基準点と、前記ヒンジのヒンジセンタの位置の設計値上の位置と、前記ヒンジセンタの前記設計値上の位置から、前記2つのヒンジ固定用ねじ穴の前記軸心それぞれの前記設計値上の位置を結ぶ直線への直交点とから成る設計値上の直角三角形の前記基準点側の設計値上の内角に加減算して前記ヒンジ用取付座の傾きに対応したばらつき内角を算出し、前記ヒンジセンタの前記設計値上の位置及び前記基準点を直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺の長さ及び前記ばらつき内角から三角法に基づき前記ヒンジセンタの前記位置のばらつき位置を算出し、前記ヒンジセンタの前記ばらつき位置と前記ヒンジセンタの前記設計値上の位置との差値を算出する第1の演算ステップと、
    前記各ヒンジそれぞれにおいて、前記平面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、前記測定ステップで得られた前記2つのヒンジ固定用ねじ穴の前記軸心の位置のうち何れか一方の設計値上の位置を基準点とし、前記2つのヒンジ固定用ねじ穴の前記軸心の位置間の前記測定ステップで得られた測定値あるいは設計値上のピッチ間隔を斜辺とし、前記基準点にはならない前記ヒンジ固定用ねじ穴の測定値上の前記軸心の位置と設計値上の前記軸心の位置とのx軸上の差値を対辺として、前記斜辺の長さ及び前記対辺の長さから三角法に基づき前記基準点側の測定値上の内角を算出し、この算出された前記測定値上の内角を、前記基準点と、前記ヒンジセンタを構成する前記ヒンジアーム及び前記ヒンジブラケット間の当該ヒンジセンタの所定位置の設計値上の所定位置と、前記ヒンジセンタの前記設計値上の所定位置から、前記基準点を通るx軸に平行な直線への直交点とから成る設計値上の直角三角形の前記基準点側の設計値上の内角に加減算して前記2つのヒンジ固定用ねじ穴の位置ずれに対応したばらつき内角を算出し、前記ヒンジセンタの前記設計値上の所定位置及び前記基準点を直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺の長さ及び前記ばらつき内角から三角法に基づき前記ヒンジセンタの前記所定位置のばらつき所定位置を算出し、前記ヒンジセンタの前記ばらつき所定位置と前記ヒンジセンタの前記設計値上の所定位置との差値を算出する第2の演算ステップと、
    前記各ヒンジそれぞれにおいて、前記測定ステップで得られた前記ヒンジ用取付座上の前記4箇所の測定値上の座面位置のうち、前記自動車の内側方向に位置する2箇所の前記測定値上の座面位置を使用して、前記2箇所の前記測定値上の座面位置の前記自動車の高さ方向の測定値上の差値を算出し、この測定値上の差値に、前記ヒンジ用取付座の設計値上の前記座面位置における前記自動車の前側方向の前記ヒンジ固定用ねじ穴の前記軸心の位置から前記ヒンジセンタの設計値上の位置までの長さを、前記2つのヒンジ固定用ねじ穴の前記軸心の位置間の前記設計値上のピッチ間隔で除算した値を乗算し、この乗算値に前記自動車の前側方向の前記測定値上の座面位置の前記自動車の高さ方向の座標値を加算して、前記自動車の内側方向に位置する前記2箇所の測定値上の座面位置を結ぶ直線上に位置する第1の仮想位置を算出し、さらに、前記自動車の外側方向に位置する2箇所の前記測定値上の座面位置を使用して、前記2箇所の前記測定値上の座面位置の前記自動車の高さ方向の測定値上の差値を算出し、この測定値上の差値に、前記ヒンジ用取付座の設計値上の前記座面位置における前記自動車の前側方向の前記ヒンジ固定用ねじ穴の前記軸心の設計値上の位置から前記ヒンジセンタの設計値上の位置までの長さを、前記2つのヒンジ固定用ねじ穴の前記軸心の位置間の前記設計値上のピッチ間隔で除算した値を乗算し、この乗算値に前記自動車の前側方向の前記測定値上の座面位置の前記自動車の高さ方向の座標値を加算して、前記自動車の外側方向に位置する前記2箇所の測定値上の座面位置を結ぶ直線上に位置する第2の仮想位置を算出し、前記第1の仮想位置及び前記第2の仮想位置を直線で結んだ間隔を直角三角形の斜辺とし、前記第1の仮想位置及び前記第2の仮想位置間の前記自動車の高さ方向の差値を算出して直角三角形の対辺として、前記斜辺の長さ及び前記対辺の長さから三角法に基づき測定値上の内角を算出する第3の演算ステップと、
    前記各ヒンジそれぞれにおいて、前記背面視上(又は正面視上)に規定されるX−Y二次元座標系上で、第3の演算ステップで算出した前記測定値上の内角を、前記ヒンジ用取付座上の予め定められた設計値上の座面位置である基準点と、前記第2の演算ステップで定義された前記ヒンジセンタの前記設計値上の所定位置と、前記ヒンジセンタの前記設計値上の所定位置から、前記基準点を通るx軸に平行な直線への直交点とから成る設計値上の直角三角形の前記基準点側の設計値上の内角に加減算して前記ヒンジ用取付座の傾きに対応したばらつき内角を算出し、前記ヒンジセンタの前記設計値上の所定位置及び前記基準点を直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺の長さ及び前記ばらつき内角から三角法に基づき前記ヒンジセンタの前記所定位置のばらつき所定位置を算出し、前記ヒンジセンタの前記ばらつき所定位置と前記ヒンジセンタの前記設計値上の所定位置との差値を算出する第4の演算ステップと、
    前記各ヒンジそれぞれにおいて、前記第2の演算ステップで前記基準点とした前記ヒンジ固定用ねじ穴の前記軸心の位置の測定値上のy座標値と設計値上のy座標値との差値、前記第1の演算ステップで算出した前記ヒンジセンタの前記ばらつき位置と前記ヒンジセンタの前記設計値上の位置との前記差値におけるx座標値、及び前記第2の演算ステップで算出した前記ヒンジセンタの前記ばらつき所定位置と前記ヒンジセンタの前記設計値上の所定位置との前記差値におけるy座標値を加算して前記ヒンジセンタの前記自動車の前後方向のばらつき値を算出する第5の演算ステップと、
    前記各ヒンジそれぞれにおいて、前記第1の演算ステップで前記基準点とした前記ヒンジ固定用ねじ穴の前記軸心の位置の測定値上のy座標値と設計値上のy座標値との差値、前記第1の演算ステップで算出した前記ヒンジセンタの前記ばらつき位置と前記ヒンジセンタの前記設計値上の位置との前記差値におけるy座標値、及び前記第4の演算ステップで算出した前記ヒンジセンタの前記ばらつき所定位置と前記ヒンジセンタの前記設計値上の所定位置との前記差値におけるy座標値を加算して前記ヒンジセンタの前記自動車の高さ方向のばらつき値を算出する第6の演算ステップと、
    前記各ヒンジそれぞれにおいて、前記第2の演算ステップで前記基準点とした前記ヒンジ用固定用ねじ穴の前記軸心の位置の測定値上のx座標値と設計値上のx座標値との差値、前記第2の演算ステップで算出した前記ヒンジセンタの前記ばらつき所定位置と前記ヒンジセンタの前記設計値上の所定位置との前記差値におけるx座標値、及び前記第4の演算ステップで算出した前記ヒンジセンタの前記ばらつき所定位置と前記ヒンジセンタの前記設計値上の所定位置との前記差値におけるx座標値を加算して前記ヒンジセンタの前記自動車の車幅方向のばらつき値を算出する第7の演算ステップと、
    前記ロックにおいて、前記背面視上(又は正面視上)に規定されるX−Y二次元座標系上で、前記測定ステップで得られたx軸方向に沿って設けられた2つの前記ロック固定用ねじ穴の前記軸心の位置のうち何れか一方の設計値上の位置を基準点とし、前記2つのロック固定用ねじ穴の前記軸心の位置間の前記測定ステップで得られた測定値あるいは設計値上のピッチ間隔を直角三角形の斜辺とし、前記2つのロック固定用ねじ穴の測定値上の前記軸心の位置間のy軸上の差値を算出して直角三角形の対辺として、前記斜辺の長さ及び前記対辺の長さから三角法に基づき前記基準点側の測定値上の内角を算出し、この算出された前記測定値上の内角を、前記基準点と、前記ロックの前記ストライカに前記ラッチが噛み合った時の当該ラッチの軸心となるフックセンタの設計値上の位置と、前記フックセンタの前記設計値上の位置から、前記2つのロック固定用ねじ穴の前記軸心それぞれの前記設計値上の位置を結ぶ直線への直交点とから成る設計値上の直角三角形の前記基準点側の設計値上の内角に加減算して前記2つのロック固定用ねじ穴の位置ずれに対応したばらつき内角を算出し、前記フックセンタの前記設計値上の位置及び前記基準点を直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺の長さ及び前記ばらつき内角から三角法に基づき前記フックセンタのばらつき位置を算出し、前記フックセンタの前記ばらつき位置と前記フックセンタの前記設計値上の位置との差値を算出する第8の演算ステップと、
    前記ロックにおいて、前記第8の演算ステップで基準点とした前記ロック固定用ねじ穴の前記軸心の位置の前記測定値上のy座標値と設計値上のy座標値との差値、及び前記第8の演算ステップで算出した前記フックセンタの前記ばらつき位置と前記フックセンタの前記設計値上の位置との前記差値におけるy座標値を加算して前記フックセンタの前記自動車の高さ方向のばらつき値を算出する第9の演算ステップと、
    前記開閉用フード状部において、前記側面視上に規定されるX−Y二次元座標系(但し、前記自動車の高さ方向がx軸、前記自動車の前後方向がy軸に設定される。)上で、前記第6の演算ステップで得られた前記2つのヒンジセンタの前記自動車の前記高さ方向のばらつき値を加算し、この加算値を2で除算し、この除算値を前記第9の演算ステップで得られた前記フックセンタの前記自動車の高さ方向のばらつき値から減算して得られた値を直角三角形の対辺とし、前記各ヒンジのうち何れか一方の前記第1の演算ステップにおける前記ヒンジセンタの前記設計値上の位置を予測用基準点とし、前記ロックの前記ストライカの前記ラッチに係合する部位の軸心である設計値上のストライカセンタの位置と前記予測用基準点とを直線で結んだ間隔から成る直角三角形の斜辺として、前記斜辺の長さ及び前記対辺の長さから三角法に基づき前記予測用基準点側の測定値上の内角を算出し、前記開閉用フード状部及び前記固定用フード状部の前記隙間、前記オフセットを適正化するのに必要な当該開閉用フード状部の複数の適正化位置それぞれにおいて、前記算出された測定値上の内角を、前記予測用基準点と、設計値上の前記適正化位置と、前記設計値上の適正化位置から、前記予測用基準点を通るx軸に平行な直線への直交点とから成る設計値上の直角三角形の前記予測用基準点側の設計値上の内角に加減算して前記設計値上のストライカセンタの位置の位置ずれに対応した予測用ばらつき内角を算出し、前記設計値上の適正化位置及び前記予測用基準点を直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺の長さ及び前記予測用ばらつき内角から三角法に基づき前記適正化位置の予測用ばらつき位置を算出し、前記適正化位置の予測用ばらつき位置と前記設計値上の適正化位置との予測用差値を算出する第10の演算ステップと、
    前記開閉用フード状部において、前記平面視上に規定されるX−Y二次元座標系上で、前記第10の演算ステップで前記基準点とした前記ヒンジの前記第2の演算ステップで得られた前記ヒンジセンタの前記設計値上の所定位置を予測用基準点とし、前記第2の演算ステップで得られた前記各ヒンジの前記ヒンジセンタの前記設計値上の所定位置を直線で結んだ間隔から成る直角三角形の斜辺とし、前記第5の演算ステップで得られた前記2つのヒンジセンタの前記自動車の前後方向のばらつき値の差値を対辺として、前記斜辺の長さ及び前記対辺の長さから三角法に基づき前記予測用基準点側の測定値上の内角を算出し、前記第10の演算ステップにおいても設定されている前記開閉用フード状部の前記複数の適正化位置それぞれにおいて、前記算出された測定値上の内角を、前記予測用基準点と、前記設計値上の適正化位置と、前記設計値上の適正化位置から、前記各ヒンジの前記ヒンジセンタの前記設計値上の所定位置を結ぶ直線への直交点とから成る設計値上の直角三角形の前記予測用基準点側の設計値上の内角に加減算して前記2つのヒンジの前記ヒンジセンタの所定位置の位置ずれに対応した予測用ばらつき内角を算出し、前記設計値上の適正化位置及び前記予測用基準点を直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺の長さ及び前記予測用ばらつき内角から三角法に基づき前記適正化位置の予測用ばらつき位置を算出し、前記適正化位置の予測用ばらつき位置と前記設計値上の適正化位置との予測用差値を算出する第11の演算ステップと、
    前記開閉用フード状部において、前記背面視上(又は正面視上)に規定されるX−Y二次元座標系上で、前記第10の演算ステップで前記予測用基準点とした前記ヒンジの前記第4の演算ステップで得られた前記ヒンジセンタの前記設計値上の所定位置を予測用基準点とし、前記第4の演算ステップで得られた前記各ヒンジの前記ヒンジセンタの前記設計値上の所定位置を直線で結んだ間隔から成る直角三角形の斜辺とし、前記第6の演算ステップで得られた前記2つのヒンジセンタの前記自動車の高さ方向のばらつき値の差値を対辺として、前記斜辺の長さ及び前記対辺の長さから三角法に基づき前記予測用基準点側の測定値上の内角を算出し、前記第10の演算ステップにおいても設定されている前記開閉用フード状部の前記複数の適正化位置それぞれにおいて、前記算出された測定値上の内角を、前記予測用基準点と、前記設計値上の適正化位置と、前記設計値上の適正化位置から、前記各ヒンジの前記ヒンジセンタの前記設計値上の所定位置を結ぶ直線への直交点とから成る設計値上の直角三角形の前記予測用基準点側の設計値上の内角に加減算して前記2つのヒンジの前記ヒンジセンタの所定位置の位置ずれに対応した予測用ばらつき内角を算出し、前記設計値上の適正化位置及び前記予測用基準点を直線で結んだ間隔から成る設計値上の斜辺の長さ及び前記予測用ばらつき内角から三角法に基づき前記適正化位置の予測用ばらつき位置を算出し、前記適正化位置の予測用ばらつき位置と前記設計値上の適正化位置との予測用差値を算出する第12の演算ステップと、
    前記開閉用フード状部の前記複数の適正化位置それぞれにおいて、前記第10の演算ステップで前記予測用基準点とした前記ヒンジの前記第5の演算ステップで算出した前記ばらつき値、前記第11の演算ステップで算出した前記予測用差値におけるy座標値、及び第10の演算ステップで算出した前記予測用差値におけるy座標値を加算して前記適正化位置の前記自動車の前後方向の予測用ばらつき値を算出する第13の演算ステップと、
    前記開閉用フード状部の前記複数の適正化位置それぞれにおいて、前記第10の演算ステップで前記予測用基準点とした前記ヒンジの前記第6の演算ステップで算出した前記ばらつき値、第10の演算ステップで算出した前記予測用差値におけるx座標値、及び前記第12の演算ステップで算出した前記予測用差値におけるy座標値を加算して前記適正化位置の前記自動車の高さ方向の予測用ばらつき値を算出する第14の演算ステップと、
    前記開閉用フード状部の前記複数の適正化位置それぞれにおいて、前記各ヒンジの第7の演算ステップで算出した前記ばらつき値を加算し、この加算値を2で除算した値、前記第12の演算ステップで算出した前記予測用差値におけるx座標値、及び前記第11の演算ステップで算出した前記予測用差値におけるx座標値を加算して前記適正化位置の前記自動車の車幅方向の予測用ばらつき値を算出する第15の演算ステップとを有することを特徴とする自動車の開閉用フード状部の建て付け解析方法。
  2. 請求項1記載の自動車の開閉用フード状部の建て付け予測方法の前記各ステップを、請求項1に記載の前記データ処理装置の前記建て付け解析部に実行させることを特徴とする自動車の開閉用フード状部の建て付け解析プログラム。
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