JP5812838B2 - 真空容器の自動開閉機構 - Google Patents

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Description

本発明は、真空中にて各種処理を行うために真空容器内を真空排気して真空にする際および真空容器内の真空を大気圧に戻す際に自動的に開閉する内部弁体を備え、真空容器に接続される自動開閉機構に関する。
従来から減圧真空下で、物品を乾燥する真空乾燥、多孔質の物質等に液状の物質をしみ込ませる真空含浸、プラスチックを成形する真空成形、半導体プロセスにおける真空蒸着等の各種処理を行うために真空容器(真空チャンバ)が用いられている。この場合、真空ポンプ等の減圧手段を用いて真空容器(真空チャンバ)内を所定の真空度まで減圧し、各種処理を行っている。そして、処理後には、真空容器内は大気圧に戻される。
従来の真空容器の真空排気系の一般モデル図を図1に示す。図1に示すように、各種処理を行うために真空にしたい真空容器1があり、真空容器1は真空排気用の真空ポンプ2に接続されている。通常、真空容器1と真空ポンプ2との間にバルブ3を設けている。図1に示す真空排気系において、真空ポンプ2を稼動し、その後バルブ3を開とし、真空容器1内を真空排気して所定の真空度にする。また、逆に真空容器1内を大気圧に戻す場合は、真空ポンプ2を停止させて大気圧に戻すか、真空ポンプ2を稼動させたままバルブ3を閉にし、真空容器1に設置されたバルブ4を介して真空容器1内にガスを導入し容器内を大気圧に戻して行く。
特開平9−89139号公報
図1に示す真空排気系において、真空容器内を真空にする場合もしくは大気圧に戻す場合、真空ポンプの起動もしくは停止で行うことができるが、真空ポンプの起動時間や停止時間、待つ必要がある。真空容器において真空と大気圧とを繰り返す運用や、スループット向上を考えると、真空排気系に設けられたバルブの開閉によって真空・大気圧にする方が断然速くなる。しかし、バルブの開閉には圧縮空気や電気といった動作エネルギが必要である。勿論、手動でバルブを開閉できるが、操作員の人力(エネルギ)を必要とする。また手動の場合、開閉を忘れるというトラブルも考えられる。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、真空中にて各種処理を行うために真空容器内を真空排気して真空にする際および真空容器内の真空を大気圧に戻す際に自動的に開閉する内部弁体を備え、圧縮空気や電気等の動作エネルギを必要とせず、前記内部弁体を開閉できる自動開閉機構を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の真空容器の自動開閉機構は、真空容器内を真空排気して真空にする際および真空容器内の真空を大気圧に戻す際に自動的に開閉する内部弁体を備え、真空容器に接続される自動開閉機構であって、前記真空容器に接続される接続部と、真空ポンプに連通する真空排気ラインに接続される接続部と、前記2つの接続部を接続している配管部分とからなる機構本体部と、前記機構本体部の配管部分の内部が真空排気されると、真空と周囲大気圧との差圧力を受ける受圧板と、前記機構本体部の配管部分と前記受圧板とを接続するとともに前記受圧板に作用する差圧力により軸方向に縮むベローズと、前記受圧板に取り付けられるとともに前記ベローズの伸び縮みにより移動する弁棒と、前記機構本体部の配管部分の内部にあるシール部に対して接離可能に設けられた前記内部弁体とを備え、前記受圧板に差圧力が作用しないときには前記内部弁体は少なくとも1個のバネの復元力により押されて前記シール部に接触して該シール部を閉止し、前記受圧板に差圧力が作用して前記ベローズが縮むと前記内部弁体は前記弁棒により押されて前記シール部から離間して該シール部を開放するように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、真空容器内の真空排気を行っていない場合のように、真空容器の内部と大気圧にある周囲との間で差圧が生じていないとき、内部弁体は、少なくとも1個のバネの復元力により押され、シール部と接触しており、真空容器の内部は、機構本体部の配管部分の内部空間から遮断されている。このとき、ベローズも初期長さ状態であり、弁棒の先端と内部弁体とは微小な隙間で保持されており、接触していない。次に、真空排気ラインを介して真空容器の真空引きが行われ、自動開閉機構の内部が真空になったとき(機構本体部の内部空間が真空になったとき)、受圧板に作用する差圧力によりベローズが軸方向に縮み、内部弁体は弁棒により押されてシール部から離間して該シール部を開放することができる。次に、真空容器内の真空排気を停止(閉止)すると、最初は、周囲の大気圧と内部真空との差圧のため、内部弁体は、弁棒に押されて開の状態であるが、真空容器に不活性ガス等のガスが導入されることにより、真空容器内部およびベローズ内部が徐々に大気圧に近づいて来ると、ベローズは徐々に初期自由長さに戻り、内部弁体はバネにより戻されていく。そして、最終的にはバネの復元力のみにより内部弁体は押され、シール部に接触して閉の状態となる。真空容器内が大気圧でもバネの復元力で内部弁体は軸方向に押されて閉状態を保持する。
本発明において、真空とは、1.013×10Pa未満の圧力の状態を云う。
本発明の好ましい態様によれば、前記シール部は、前記機構本体部の配管部分の内壁から内方に向かって延びる円環状の弁座部と、該弁座部に設けられたシール材とからなることを特徴とする。
本発明によれば、機構本体部の内壁に形成された弁座部にあるシール材に内部弁体が接触することにより弁を閉じ、内部弁体がシール材から離間することにより弁を開くことができる。
本発明の好ましい態様によれば、前記真空と周囲大気圧との差圧力により前記受圧板に作用する力をF1とし、前記真空容器内が大気圧で前記配管部分の内部が真空になるときに前記内部弁体に作用する力をF2とし、前記内部弁体を押圧する前記バネの復元力をFspとし、前記ベローズの復元力をFbellとすると、F1>F2+Fsp+Fbellになるように、少なくとも前記受圧板の外径、前記内部弁体の外径、前記バネのバネ剛性および前記ベローズのバネ剛性を設定していることを特徴とする。
本発明によれば、機構の各要素(各部品)の仕様をF1>F2+Fsp+Fbellになるように設定することにより、受圧板に作用する差圧力によりベローズが軸方向に縮み、内部弁体は弁棒により押されてシール部から離間して該シール部を開放することができる。
本発明の好ましい態様によれば、前記内部弁体に、前記弁棒の軸方向の移動を案内するガイド部を設けたことを特徴とする。
ベローズが縮む際に傾くと、弁棒の先端は、内部弁体の中心部から外れた点を押すことになり、ベローズの傾きの程度が大きい場合、内部弁体がシール部から離間しないで内部弁体が開放しないことも考えられる。
本発明によれば、内部弁体にガイド部を設けることにより、仮にベローズが傾いて縮んだとしても、弁棒の先端が内部弁体の中心部から外れることはなく、内部弁体は弁棒により軸方向に適正に押される。内部弁体のガイド部の高さを内部弁体のストロークより長く設定しておくことにより、内部弁体のガイド部から、弁棒が外れることはない。
本発明の好ましい態様によれば、前記弁棒の先端部に半径方向外側に延びる延設部を設け、前記ベローズが傾いて縮んでも前記弁棒が前記内部弁体を押圧可能としたことを特徴とする。
本発明によれば、弁棒の先端部に、円板形状やアームが放射状に延びる放射状アーム構造からなる延設部を設けることにより、ベローズが傾いて縮んでも弁棒は内部弁体を押すことができる。
本発明の好ましい態様によれば、前記機構本体部の配管部分の内部が高圧になった場合に、高圧と周囲大気圧との差圧力により前記ベローズが伸長し過ぎることを防止するベローズ用ストッパを設けたことを特徴とする。
本発明によれば、機構本体部の配管部分の内部が高圧になった場合に、高圧と周囲大気圧との差圧力によりベローズが伸長し過ぎることを防止するベローズ用ストッパを設けたため、ベローズが伸長し過ぎて、塑性変形するのを防ぐことができる。また、ベローズ用ストッパは、自動開閉機構の取り付け姿勢によりベローズの軸心が水平方向になる場合には、ベローズの自重による撓みを支持する効果もある。すなわち、ベローズ用ストッパは、ベローズの自重による撓みにより起こるベローズの傾きを抑制することができる。
本発明において、高圧とは、1.013×10Pa以上、1MPa(ゲージ圧)程度までの圧力域を云う。
本発明の真空容器装置によれば、真空排気して内部を真空にするとともに真空を大気圧に戻すことを繰り返す真空容器と、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の自動開閉機構とを備えたことを特徴とする。
本発明は、以下に列挙する効果を奏する。
(1)真空容器を真空にする場合もしくは大気圧に戻す場合において、圧縮空気や電気等の動作エネルギを必要とせず、自動開閉機構内の内部弁体を自動で開閉することができる。
(2)真空容器を真空にする場合、自動開閉機構に接続された真空排気ラインの真空ポンプによる真空排気を開始するだけで、自動開閉機構内の内部弁体が開き、真空容器内の真空排気が可能となる。したがって、従来、真空容器と真空ポンプとの間に配置されていた空気弁や電動弁からなるバルブを設置する必要がなく、又、このバルブの開閉を制御するための制御機構を設置する必要がない。
(3)真空容器を大気圧に戻す場合もしくは大気圧より高い圧力に戻す場合、真空ポンプによる真空排気を停止し、真空容器内にガスを導入して真空容器内の圧力を大気圧に戻す又は大気圧より高い圧力に戻すだけで、自動開閉機構内の内部弁体が閉じ、真空容器内を大気圧又は大気圧より高い圧力に保持することができる。したがって、上述したように、空気弁や電動弁からなるバルブおよびその制御機構を設置する必要がない。
図1は、従来の真空容器の真空排気系の一般モデルを示す模式図である。 図2は、本発明に係る真空容器の自動開閉機構を示す模式図である。 図3は、図2に示す自動開閉機構の詳細構造を示す模式的断面図である。 図4は、真空容器に設置された自動開閉機構の初期状態を示す図である。 図5は、自動開閉機構の真空排気状態を示す図である。 図6は、真空容器内を真空から大気圧もしくは高圧に戻す状態を示す図である。 図7は、本発明に係る真空容器の自動開閉機構の他の実施形態を示す模式的断面図である。 図8(a),(b)は、本発明に係る真空容器の自動開閉機構の更に他の実施形態を示す図であり、図8(a)は自動開閉機構を示す模式的断面図、図8(b)は弁棒の先端部を示す平面図である。 図9(a),(b)は、本発明に係る真空容器の自動開閉機構の更に他の実施形態を示す図であり、図9(a)は自動開閉機構を示す模式的断面図、図9(b)は図9(a)のIX矢視図である。
以下、本発明に係る真空容器の自動開閉機構の実施形態を図2乃至図9を参照して説明する。図2乃至図9において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図2は、本発明に係る真空容器の自動開閉機構を示す模式図である。図2に示すように、真空容器1には自動開閉機構10が設置されており、真空容器1は自動開閉機構10を介して真空排気ラインVLに接続されている。真空排気ラインVLは真空ポンプ(図示せず)に連通されている。
図3は、図2に示す自動開閉機構10の詳細構造を示す模式的断面図である。図3に示すように、自動開閉機構10は、2つのフランジ部11a,11bと、これら2つのフランジ部11a,11bを接続するとともに内部に空間Sを有した配管部分とからなる機構本体部11を備えている。機構本体部11の上端部にあるフランジ部11aには真空容器1が接続されるようになっており、機構本体部11の側部にあるフランジ部11bには真空排気ラインVLの配管が接続されるようになっている(図2参照)。また、機構本体部11の下端の開口部11cには、前記内部空間Sが真空化すると周囲大気圧との差圧力を受ける受圧板12が設けられており、開口部11cのフランジ部11fと受圧板12とはベローズ13によって接続されている。ベローズ13は、受圧板12に作用する大気圧と真空との差圧力により軸方向(図3において垂直方向)に縮むことができるようになっている。受圧板12には、受圧板12の上面から垂直方向に延びる弁棒14が取り付けられている。
また、機構本体部11の配管部分の上部には、配管部分の内壁から半径方向内側に向かって延びる円環状の弁座部11sが形成されており、弁座部11sの上面にはOリング等からなるシール材15が設けられている。そして、弁座部11sの上方には、弁座部11sに接触又は離間可能に内部弁体16が配置されている。内部弁体16は、弁座部11sに固定された複数のガイド棒17により、その上下動が案内されるようになっている。ガイド棒17は、下部にねじを有した軸部17aと、頭部17bとを備えており、軸部17aのねじを弁座部11sに螺合することによりガイド棒17は弁座部11sに固定されている。そして、ガイド棒17の頭部17bと内部弁体16との間には圧縮コイルバネからなる弁体バネ18が設けられており、弁体バネ18によって内部弁体16を下方に付勢するようになっている。弁体バネ18は少なくとも1個設けられている。
次に、図3に示すように構成された自動開閉機構10の動作について図4乃至図6を参照して説明する。
図4は、真空容器1に設置された自動開閉機構10の初期状態を示す図であり、図5は、自動開閉機構10の真空排気状態を示す図である。図4に示すように、真空容器1内の真空排気を行っていない場合のように、真空容器1の内部と大気圧にある周囲との間で差圧が生じていないとき、内部弁体16は、少なくとも1個の弁体バネ18の復元力により下方に押され、シール材15を備えた弁座部11sと接触している。したがって、真空容器1の内部は、機構本体部11の内部空間Sから遮断されている。このとき、ベローズ13も初期長さ状態であり、弁棒14の先端と内部弁体16とは微小な隙間で保持されており、接触していない。
次に、図5に示すように、自動開閉機構10における機構本体部11のフランジ部11bに接続された真空排気ラインVLを介して真空容器1の真空引きが行われ、自動開閉機構10の内部が真空(圧力:Pvac)になったとき(機構本体部11の内部空間Sが真空になったとき)、内部弁体16を開放するための力の関係を以下に説明する。
(1)受圧板12に作用する力(F1)
周囲大気圧(圧力:Patm)と内部真空(圧力:Pvac)との差圧により、受圧板12に作用する力をF1[N]とすると、
F1=(D1/2)×π×(Patm−Pvac)・・・・・式1
と表すことができる。ここで、D1は受圧板12の外径[m]であり、Patmは大気圧≒1.013×105[Pa]であり、Pvacは真空時の圧力[Pa]である。
(2)内部弁体16に作用する力(F2)
真空容器内が大気圧、自動開閉機構内が真空となり、内部弁体16に作用する力をF2[N]とすると、
F2=(D2/2)×π×(Patm−Pvac)・・・・・式2
と表すことができる。ここで、D2は内部弁体16の外径[m]である。
(3)弁体バネ18のバネ復元力(Fsp)
弁体バネ18のバネ復元力をFsp[N]とすると、
Fsp=ksp×l×N・・・・・式3
と表すことができる。ここで、kspはバネ剛性[N/m]であり、lはバネの初期自由長さからの縮み量+内部弁体16のストローク(x)[m]である。また、Nはバネ数、すなわち弁体バネ18の個数である。内部弁体16のストローク(x)は図3に図示されている。
(4)ベローズ13の復元力(Fbell)
ベローズ13の復元力をFbell[N]とすると、
Fbell=kbell×x・・・・・式4
と表すことができる。ここで、kbellはベローズのバネ剛性[N/m]であり、xは内部弁体16のストローク[m]である。
上記式1〜式4に示した力の関係が、F1>F2+Fsp+Fbellであれば、受圧板12により弁棒14を介して内部弁体16を軸方向に押し、内部弁体16を弁座部11sのシール材15との接触から開放することができる。
次に、真空容器内を真空から大気圧もしくは高圧に戻す場合を説明する。図6は、真空容器内を真空から大気圧もしくは高圧に戻す状態を示す図である。図6に示すように、真空排気を停止(閉止)すると、最初は、周囲の大気圧と内部真空との差圧のため、内部弁体16は、弁棒14に押されて開の状態であるが、真空容器1のパージポート1pより不活性ガス等のガスが導入されることにより、真空容器内部およびベローズ内部が徐々に大気圧に近づいて来ると、上記F1とF2が0に近づいて行く。ベローズ13は徐々に初期自由長さに戻り、内部弁体16は弁体バネ18により戻されていく。そして、最終的にはバネの復元力Fspのみにより内部弁体16は押され、シール材15に接触して閉の状態となる。真空容器内が大気圧でもバネの復元力で内部弁体16は軸方向に押されて閉状態を保持する。真空容器内が大気圧より高圧(Phigh)になると、内部弁体16は、バネの復元力Fspに加え、下記の力F2’でより強く押されることになる。
F2’=(D2/2)×π×(Phigh−Patm)
したがって、真空容器内の高圧を確実にシールすることができる。真空容器内の高圧の加減は、真空容器1に設けたレギュレータREやリーク弁LVにより調整可能である。
図7は、本発明に係る真空容器の自動開閉機構の他の実施形態を示す模式的断面図である。図に示すように、内部弁体16の下端には円筒状のガイド部16gが形成されており、ガイド部16gによって弁棒14の先端部の軸方向の移動をガイド(案内)することができる。
ベローズ13が縮む際に傾くと、弁棒14の先端は、内部弁体16の中心部から外れた点を押すことになり、ベローズ13の傾きの程度が大きい場合、内部弁体16がシール材15から離間しないで内部弁体16が開放しないことも考えられる。内部弁体16にガイド形状を設けておくと、仮にベローズ13が傾いて縮んだとしても、弁棒14の先端が内部弁体16の中心部から外れることはなく、内部弁体16は弁棒14により軸方向に適正に押される。内部弁体16のガイド部16gの高さ(h)を内部弁体16のストローク(x)より長く設定しておくことにより、すなわちh>xに設定しておくことにより、内部弁体16のガイド部16gから、弁棒14が外れることはない。図7に示す自動開閉機構10のその他の構成は、図3に示す自動開閉機構10と同様の構成である。
図8(a),(b)は、本発明に係る真空容器の自動開閉機構の更に他の実施形態を示す図であり、図8(a)は自動開閉機構を示す模式的断面図、図8(b)は弁棒14の先端部を示す平面図である。図8(a)および図8(b)の左側の図に示すように、弁棒14の先端部14aは円板形状になっている。弁棒14の先端部14aを円板形状にしておくことで、ベローズ13が傾いて縮んでも内部弁体16を押すことができる。また排気コンダクタンス(排気のし易さ)を考えると、図8(b)の右側の図に示すように、弁棒14の先端部14aは、円板ではなく、隣接するアームの間に流路を形成できる放射状アーム構造でもよい。すなわち、弁棒14の先端部14aは、弁棒14の軸部より半径方向外側に延びる延設部であればよい。図8に示す自動開閉機構10のその他の構成は、図3に示す自動開閉機構10と同様の構成である。
図9(a),(b)は、本発明に係る真空容器の自動開閉機構の更に他の実施形態を示す図であり、図9(a)は自動開閉機構を示す模式的断面図、図9(b)は図9(a)のIX矢視図である。
図9(a),(b)に示す実施形態においては、自動開閉機構10における機構本体部11の内部空間Sが高圧になる場合にベローズ13が伸長し過ぎることを防止するためのベローズ用ストッパ19を設けている。ベローズ用ストッパ19は受圧板12の円周方向に間隔をおいて複数個配置されている。ベローズ用ストッパ19は、軸部19aと頭部19bとからなり、軸部19aはおねじを有しており、機構本体部11の開口部11cのフランジ部11fに螺合されている。ベローズ用ストッパ19の頭部19bは受圧板12に係合して、ベローズ13が伸長し過ぎることを防止するようになっている。
図9(a),(b)に示すように、ベローズ用ストッパ19を設けることにより、ベローズ13が伸長し過ぎて、塑性変形するのを防ぐことができる。また、ベローズ用ストッパ19は、自動開閉機構10の取り付け姿勢によりベローズ13の軸心が水平方向になる場合には、ベローズ13の自重による撓みを支持する効果もある。すなわち、ベローズ用ストッパ19は、ベローズ13の自重による撓みにより起こるベローズ13の傾きを抑制することができる。ベローズには、成形ベローズや溶接ベローズ等があるが、ベローズは必要な剛性に応じて任意に選択できる。図9に示す自動開閉機構10のその他の構成は、図3に示す自動開閉機構10と同様の構成である。
本発明の自動開閉機構10の接続部の仕様は任意である。自動開閉機構10が接続される真空容器1および真空排気ラインVLの接続口径に合わせ、受圧板12やベローズ13を成形すればよい。
受圧板12に作用する力の関係式は、上記式1〜式4による。真空容器1内を真空化する場合を考えると、F1>>F2+Fsp+Fbellの場合、内部弁体16は非常に早く開放する。これは、D2(内部弁体16の外径)に対し、D1(受圧板12の外径)が非常に大きい設定になっている場合である。弁体バネ18のバネ剛性、ベローズ13のバネ剛性を小さく設定していることも効果がある。D1とD2の差が小さい場合、F1>F2+Fsp+Fbellとなるためには、ある程度、差圧項(大気圧と内部真空との差圧)が大きくなる必要がある。この場合、大気圧に対し、ある程度減圧が進んでからでないと、内部弁体16は開放しない。また、その関係に弁体バネ18のバネ剛性ksp、ベローズ13のバネ剛性kbellも関係してくる。要するに、受圧板と内部弁体の外径(D1,D2)、弁体バネ18のバネ剛性及びベローズ13のバネ剛性をどう組み合せるかにより、内部弁体の開閉動作を調整することができる。
内部弁体16をシールするためのシール材15には、Oリングなどを用いる。内部弁体16の開閉動作を繰り返すことを考慮すると、Oリングの溝形状は、あり溝形状がOリングの脱落防止の点で有利である。
図2乃至図9に示すように構成された本発明の自動開閉機構は、真空容器内に加熱用ヒータを備え、真空容器内を所定の真空度まで減圧し、加熱用ヒータによって真空容器内の試料を加熱し、各種試料(材料)を酸化させずに真空乾燥する等の処理を行った後に、真空容器内を大気圧に戻して試料を取り出すことを繰り返す真空加熱炉や、真空容器内を所定の真空度まで減圧し、各種基板に薄膜形成やエッチングなどの各種処理を施した後に、真空容器内を大気圧に戻して基板を取り出すことを繰り返す半導体プロセス装置などに好適に適用可能である。
また、本発明の自動開閉機構は、真空中で試料を観察し、観察後に大気圧に戻して試料を取り出すことを繰り返す小型の走査型電子顕微鏡(SEM)の試料室(真空容器)用の自動開閉機構にも適用可能である。
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内において、種々の異なる形態で実施されてよいことは勿論である。
1 真空容器
1p パージポート
10 自動開閉機構
11 機構本体部
11a,11b,11f フランジ部
11c 開口部
11s 弁座部
12 受圧板
13 ベローズ
14 弁棒
14a 先端部
15 シール材
16 内部弁体
16g ガイド部
17 ガイド棒
17a 軸部
17b 頭部
18 弁体バネ
19 ベローズ用ストッパ
19a 軸部
19b 頭部
S 空間
VL 真空排気ライン

Claims (7)

  1. 真空容器内を真空排気して真空にする際および真空容器内の真空を大気圧に戻す際に自動的に開閉する内部弁体を備え、真空容器に接続される自動開閉機構であって、
    前記真空容器に接続される接続部と、真空ポンプに連通する真空排気ラインに接続される接続部と、前記2つの接続部を接続している配管部分とからなる機構本体部と、
    前記機構本体部の配管部分の内部が真空排気されると、真空と周囲大気圧との差圧力を受ける受圧板と、
    前記機構本体部の配管部分と前記受圧板とを接続するとともに前記受圧板に作用する差圧力により軸方向に縮むベローズと、
    前記受圧板に取り付けられるとともに前記ベローズの伸び縮みにより移動する弁棒と、
    前記機構本体部の配管部分の内部にあるシール部に対して接離可能に設けられた前記内部弁体とを備え、
    前記受圧板に差圧力が作用しないときには前記内部弁体は少なくとも1個のバネの復元力により押されて前記シール部に接触して該シール部を閉止し、前記受圧板に差圧力が作用して前記ベローズが縮むと前記内部弁体は前記弁棒により押されて前記シール部から離間して該シール部を開放するように構成されていることを特徴とする真空容器の自動開閉機構。
  2. 前記シール部は、前記機構本体部の配管部分の内壁から内方に向かって延びる円環状の弁座部と、該弁座部に設けられたシール材とからなることを特徴とする請求項1記載の真空容器の自動開閉機構。
  3. 前記真空と周囲大気圧との差圧力により前記受圧板に作用する力をF1とし、前記真空容器内が大気圧で前記配管部分の内部が真空になるときに前記内部弁体に作用する力をF2とし、前記内部弁体を押圧する前記バネの復元力をFspとし、前記ベローズの復元力をFbellとすると、
    F1>F2+Fsp+Fbellになるように、少なくとも前記受圧板の外径、前記内部弁体の外径、前記バネのバネ剛性および前記ベローズのバネ剛性を設定していることを特徴とする請求項1または2記載の真空容器の自動開閉機構。
  4. 前記内部弁体に、前記弁棒の軸方向の移動を案内するガイド部を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の真空容器の自動開閉機構。
  5. 前記弁棒の先端部に半径方向外側に延びる延設部を設け、前記ベローズが傾いて縮んでも前記弁棒が前記内部弁体を押圧可能としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の真空容器の自動開閉機構。
  6. 前記機構本体部の配管部分の内部が高圧になった場合に、高圧と周囲大気圧との差圧力により前記ベローズが伸長し過ぎることを防止するベローズ用ストッパを設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の真空容器の自動開閉機構。
  7. 真空排気して内部を真空にするとともに真空を大気圧に戻すことを繰り返す真空容器と、
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の自動開閉機構とを備えたことを特徴とする真空容器装置。
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