JP5811572B2 - 触媒の浄化性能評価方法、同評価装置、エンジンの排気ガス浄化装置、エンジンの排気ガス浄化用触媒の浄化性能評価方法 - Google Patents

触媒の浄化性能評価方法、同評価装置、エンジンの排気ガス浄化装置、エンジンの排気ガス浄化用触媒の浄化性能評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、触媒の浄化性能評価方法、同評価装置、エンジンの排気ガス浄化装置、エンジンの排気ガス浄化用触媒の浄化性能評価方法に関する。
排気ガス浄化用触媒には種々の触媒金属が採用されている。例えば三元触媒では、HC(炭化水素)、CO(一酸化炭素)及びNOx(窒素酸化物)を同時に浄化させる必要から、HC及びCOの酸化能に優れるPt及びPdと、NOx還元能に優れるRhとが採用されることが多い。それら触媒金属のサポート材としては、一般に比表面積の大きな酸化物が用いられている。そのなかでも、特に活性アルミナは上記触媒金属を高分散状態に担持できることから有用である。
ところで、排気ガス浄化用触媒のNOx浄化性能を評価する技術を開示した文献として、例えば、特許文献1及び特許文献2がある。特許文献1の段落0029〜0033には、ライトオフ性能(低温浄化性能)と高温浄化性能とにより触媒性能を評価することが記載されている。特許文献2には、NOx還元制御の実行後、NOx触媒でのNOx吸蔵が再開されてからの、NOx触媒より下流側の排気のNOx濃度に基いてNOx触媒の劣化を判定することが記載されている。
特開2007-301530号公報 特開2007−162468号公報
特許文献1に記載された評価方法では、模擬排気ガスの空燃比をA/F=14.7±0.9で変動させているが(パータベーション制御)、実際の空燃比がリーンからリッチに大きく変動する過渡期に触媒が浄化性能をどの程度発揮するかを予測することには適さない。
例えば、ハイブリッド自動車に関しては、エンジンを専ら発電機として使用し、その電力をモータによる自動車の駆動に利用するシリーズ方式、モータによる駆動とエンジンによる駆動とを組み合わせるパラレル方式等が知られている。いずれにしても、始動と停止とが頻繁に繰り返されるのがハイブリッド自動車におけるエンジンの特徴である。そして、エンジン停止時においては、燃料噴射を停止させてからエンジンの回転が停止するまでの間に、空気のみがいずれかの気筒を通過して排気系に流入し、その空気に排気ガス浄化用触媒が晒される。その結果、その触媒は、空燃比リーンの雰囲気(例えば、A/F≧20)に包まれ且つ低温状態で次のエンジン始動を迎え、急に空燃比リッチの排気ガスに晒されることになる。
かかるケースにおいて、空燃比リーンの雰囲気に包まれている触媒表面は、その活性サイトに酸素が化学的に結合し、或いは物理的に吸着した状態になっている。その状態から、雰囲気が空燃比リッチに変化すると、触媒まわりの酸素濃度が急激に減少していく。このように酸素濃度が減少していく過渡期でも、触媒の活性サイト上ではNOx(窒素酸化物)が浄化されるが、そのときのNOx浄化率は一般に高くない。このため、エンジン再始動時には大気中へ排出されるNOxが増加するという問題がある。
同様の問題は、エンジンだけを駆動源とする自動車においてもみられ、さらに、減速運転時に燃料カットを実施する場合、燃料カット中は、空気のみがエンジン排気系に送られる状態となるから、排気ガス浄化用触媒はその蓄積酸素量が増加し且つ低温状態になる。また、低燃費化のために空燃比リーンでエンジンを始動するケース(リーンスタート)においても、排気ガス浄化用触媒は、低温且つリーン雰囲気に包まれた状態になるから、同様の問題がある。
従って、上述の如く、排気ガス浄化用触媒が低温で且つ空燃比リーン雰囲気に包まれている状態から、空燃比リッチの排気ガスが触媒に流入してきた過渡期にNOxを効率良く浄化することができる触媒を開発することが望まれる。そのためには、そのような過渡期における触媒のNOx浄化性能を評価することができるシステムが必要になる。
また、エンジンの排気系に組み込まれた排気ガス浄化用触媒が上述の如き大きな空燃比変動を生ずる過渡期にNOxを効率良く浄化できないのであれば、大気中へのNOxの排出量が減少するように対策することが望まれ、或いは触媒を交換することが望まれる。そのためには、排気系に組み込まれている触媒の当該過渡期における浄化性能を評価することができるシステムが必要になる。
そこで、本発明は、上記過渡期における触媒の排気ガス浄化性能をリグテストで評価できるようにすることを課題とする。また、本発明の別の課題は、実機において触媒の過渡期における排気ガス浄化性能を評価できるようにすることを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、空燃比リーン雰囲気に包まれた触媒に空燃比リッチの排気ガスを供給し、該空燃比リッチの排気ガスを供給した状態でのNOx濃度の変化に基いて当該触媒の排気ガス浄化性能を評価するようにした。
すなわち、ここに提示する触媒の排気ガス浄化性能を評価する方法は、
上記触媒が、空燃比リーンの雰囲気に包まれているときに活性サイトに酸素が化学的に結合し、或いは物理的に吸着した状態になるものであり、
上記触媒に空燃比リーンの模擬排気ガスを供給し該触媒まわりを空燃比リーンの雰囲気にする工程と、
上記空燃比リーンの模擬排気ガスから切り替えて、ストイキ以上にリッチである空燃比リッチの模擬排気ガスを上記触媒に供給する工程とを備え、
上記空燃比切替後の上記触媒まわりの空燃比がリーンからリッチに変動する過渡期において、上記空燃比リッチの模擬排気ガスを触媒に供給している状態での、上記触媒から流出する上記模擬排気ガスのNOx濃度低下量の時間変化率であるNOx浄化速度を求め、
上記NOx浄化速度に基いて当該触媒の排気ガス浄化性能を評価することを特徴とする。
この場合、先に空燃比リーンの模擬排気ガスが触媒に供給されるから、触媒は空燃比リーンの雰囲気に包まれ、その活性サイトに酸素が化学的に結合し、或いは物理的に吸着した状態になっている。その状態から、空燃比がリーンからリッチに切り替えられて該空燃比リッチの模擬排気ガスが触媒に供給されると、触媒まわりの酸素濃度が急激に減少していく。
従って、空燃比リッチの模擬排気ガスを触媒に供給している状態のNOx浄化速度は、要するに触媒まわりの酸素濃度が減少していく過渡期のNOx浄化速度である。このNOx浄化速度が大きいということは、いうなれば、触媒が酸素濃度の減少に即応してNOx浄化性能を発揮していることになる。一方、上記NOx浄化速度が小さいということは、例えば、当該触媒の過渡期の排気ガス浄化性能があまり良くない、或いは当該触媒の劣化が進んでいるということになる。
このように、本発明によれば、空燃比をリーンからリッチに切り替えた状態での触媒まわりの空燃比がリーンからリッチに変動する過渡期におけるNOx浄化速度を触媒の排気ガス浄化性能評価の指標とするから、触媒まわりの空燃比がリーンからリッチに変動する過渡期の触媒の排気ガス浄化性能を精度良く評価することができる。
好ましいのは、上記空燃比切替後の上記空燃比リッチの模擬排気ガスを触媒に供給している状態での、上記触媒から流出する上記模擬排気ガスのNOx濃度低下量の所定期間における積算値であるNOx浄化量を求め、上記NOx浄化速度及び上記NOx浄化量に基いて当該触媒の排気ガス浄化性能を評価することである。上記NOx浄化速度に加えて、NOx浄化量という触媒の排気ガス浄化力が直接反映された結果のデータをも指標とするから、触媒の浄化性能の精度良い評価に有利になる。
また、上記NOx浄化速度を指標とするケース、或いはNOx浄化速度とNOx浄化量を指標とするケースにおいて、触媒のライトオフ温度を別に測定してこれを評価指標に加えることにより、さらに精度良い評価が可能になる。
好ましいのは、上記空燃比切替直後に、空燃比のリッチ度合いを短時間大きくするリッチスパイクを行なうことである。すなわち、触媒をエンジンの排気系に組み込んだ実機において、空燃比をリーンからリッチに切り替えるときにリッチスパイクを挟むことは、触媒表面に吸着している酸素の脱離や、酸化状態にある触媒金属の還元による活性化に有効である。従って、上記評価方法において、上記空燃比切替直後にリッチスパイクを行なうと、実機においてリッチスパイクを実施するケースに対応した精度良い触媒性能評価が可能になる。
また、好ましい実施形態では、上記触媒が、活性アルミナの粒子表面の少なくとも一部がZrLa複酸化物で被覆されてなる複合粒子に、SrFe複酸化物とRhとが担持されてなる触媒成分を含有する。
また、ここに提示する触媒の排気ガス浄化性能を評価するための装置は、
上記触媒が、空燃比リーンの雰囲気に包まれているときに活性サイトに酸素が化学的に結合し、或いは物理的に吸着した状態になるものであり、
上記触媒を設置する設置部を有する模擬排気ガス流通管と、
上記設置部の触媒に、空燃比リーンの模擬排気ガスを供給して該触媒まわりを空燃比リーンの雰囲気にし、次いで該空燃比リーンの模擬排気ガスから切り替えて、ストイキ以上にリッチである空燃比リッチの模擬排気ガスを供給する模擬排気ガス供給手段と、
上記設置部の触媒よりも排気ガス流れ下流側のNOx濃度を検出するNOx濃度検出手段と、
上記空燃比切替後の上記空燃比リッチの模擬排気ガスを触媒に供給している状態での、上記触媒から流出する上記模擬排気ガスのNOx濃度の変化に基いて、上記触媒の排気ガス浄化性能を評価する浄化性能評価手段とを備え、
上記浄化性能評価手段は、上記切替後の上記触媒まわりの空燃比がリーンからリッチに変動する過渡期における上記触媒から流出する上記模擬排気ガスのNOx濃度低下量の時間変化率であるNOx浄化速度に基いて、上記触媒の排気ガス浄化性能を評価することを特徴とする。
かかる触媒の浄化性能評価装置を用いることにより、触媒まわりの空燃比がリーンからリッチに変動する過渡期の触媒の排気ガス浄化性能を精度良く評価することができる。
好ましいのは、上記浄化性能評価手段は、上記切替後の上記NOx濃度低下量の時間変化率であるNOx浄化速度と、上記NOx濃度低下量の所定期間における積算値であるNOx浄化量とに基いて、上記触媒の排気ガス浄化性能を評価することである。先の評価方法の説明から明らかなように、NOx浄化速度とNOx浄化量とを評価指標とすることにより、触媒の排気ガス浄化性能をさらに精度良く評価することができる。
また、好ましい実施形態では、上記触媒が、活性アルミナの粒子表面の少なくとも一部がZrLa複酸化物で被覆されてなる複合粒子に、SrFe複酸化物とRhとが担持されてなる触媒成分を含有する。
上記触媒の排気ガス浄化性能評価方法及び評価装置において、上記NOx浄化速度としては、空燃比リッチの模擬排気ガスを触媒に供給する期間における最大NOx浄化速度又は平均NOx浄化速度、或いは当該期間中の所定期間(例えば、前半期間、後半期間又は中間期間等)での最大NOx浄化速度又は平均NOx浄化速度を採用することができる。触媒に空燃比リーンの模擬排気ガスを供給する工程と、触媒にストイキ以上にリッチである空燃比リッチの模擬排気ガスを供給する工程とは、交互に複数回繰り返すことができ、その場合、各空燃比リッチ期間における上記NOx浄化速度を求めて、それらの平均値を評価指標とすることができる。
また、NOx浄化量に関しても、空燃比リッチの模擬排気ガスを触媒に供給している期間中に浄化されたNOxの積算量、又は当該期間中の所定期間(例えば、当該機関全体における前半期間、後半期間又は中間期間等)に浄化されたNOxの積算量を採用することができる。触媒に空燃比リーンの模擬排気ガスを供給する工程と、触媒にストイキ以上にリッチである空燃比リッチの模擬排気ガスを供給する工程とは、交互に複数回繰り返すことができ、その場合、各空燃比リッチ期間における上記NOx浄化量を求めて、それらの平均値をとればよい。
触媒の浄化性能の評価は、触媒が活性を示す温度域で行なうことになる。その温度域は、触媒によって異なるが、例えば200℃以上400℃以下とすればよく、或いは低温時の触媒性能を評価する観点から、例えば200℃以上300℃以下とすればよい。
また、ここに提示するエンジンの排気ガス浄化装置は、エンジンの排気系に排気ガス浄化用の触媒が設けられており、
上記触媒は、空燃比リーンの雰囲気に包まれているときに活性サイトに酸素が化学的に結合し、或いは物理的に吸着した状態になるものであり、
上記触媒が置かれている雰囲気の空燃比を検出する空燃比検出手段と、
上記触媒の温度を検出する温度検出手段と、
上記触媒よりも排気ガス流れ下流側のNOx濃度を検出するNOx濃度検出手段と、
上記雰囲気の空燃比がリーンであり且つ上記触媒が触媒活性を示す所定の温度域にあるときに、上記触媒にストイキ以上にリッチである空燃比リッチの排気ガスが供給されるように上記エンジンを運転するエンジン制御手段と、
上記触媒に上記空燃比リッチの排気ガスが供給されている状態での、上記下流側のNOx濃度の変化に基いて上記触媒の劣化を評価する劣化評価手段とを備え、
上記劣化評価手段は、上記触媒まわりの空燃比がリーンからリッチに変動する過渡期における上記下流側のNOx濃度の低下量の時間変化率であるNOx浄化速度を求め、該NOx浄化速度に基いて上記評価を行なうことを特徴とする。
ここに、触媒の雰囲気の空燃比がリーンであるときは、触媒の活性サイトに酸素が化学的に結合し、或いは物理的に吸着した状態になっている。この状態において、空燃比リッチの排気ガスが触媒に供給されると、触媒まわりの酸素濃度が急激に減少していく。このとき、触媒が触媒活性を示す所定の温度域にあれば、触媒の活性サイトにおいてNOxの浄化が始まる。
上記空燃比リッチの排気ガスが触媒に供給されている状態での上記過渡期におけるNOx浄化速度は、すなわち、触媒まわりの酸素濃度が減少していく過渡期のNOx浄化速度である。このNOx浄化速度が大きいということは、いうなれば、触媒が酸素濃度の減少に即応してNOx浄化性能を発揮していることになる。一方、上記NOx浄化速度が小さいということは、例えば、過渡期の排気ガス浄化性能があまり良くない、或いは当該触媒の劣化が進んでいるということになる。
このように、本発明によれば、触媒の雰囲気の空燃比がリーンからリッチに切り替わった状態での上記過渡期におけるNOx浄化速度を触媒の排気ガス浄化性能評価の指標とするから、触媒の過渡期の排気ガス浄化性能がどの程度劣化しているかを精度良く評価することができる。
好ましいのは、上記劣化評価手段が、上記触媒に上記空燃比リッチの排気ガスが供給されている状態での、上記下流側のNOx濃度の低下量の所定期間における積算値であるNOx浄化量を求め、該NOx浄化量と上記NOx浄化速度とに基いて上記評価を行なうことである。上記NOx浄化速度に加えて、NOx浄化量という触媒の排気ガス浄化力が直接反映された結果のデータをも指標とするから、触媒の劣化の精度良い評価に有利になる。
また、ここに提示するエンジンの排気系に設けられている排気ガス浄化用触媒の浄化性能評価方法は、
上記触媒は、空燃比リーンの雰囲気に包まれているときに活性サイトに酸素が化学的に結合し、或いは物理的に吸着した状態になるものであり、
上記触媒が置かれている雰囲気の空燃比の空燃比がリーンであり且つ上記触媒が触媒活性を示す所定の温度域にあるときに、上記触媒にストイキ以上にリッチである空燃比リッチの排気ガスが供給されるように上記エンジンを運転し、
上記触媒まわりの空燃比がリーンからリッチに変動する過渡期において、上記触媒に上記空燃比リッチの排気ガスを供給した状態での、上記触媒よりも排気ガス流れ下流側のNOx濃度低下量の時間変化率であるNOx浄化速度を求め、該NOx浄化速度に基いて、上記触媒の劣化を評価することを特徴とする。
このような触媒の浄化性能評価方法により、触媒の過渡期の排気ガス浄化性能がどの程度劣化しているかを精度良く評価することができる。
好ましいのは、上記触媒に上記空燃比リッチの排気ガスが供給されている状態での、上記触媒よりも排気ガス流れ下流側の上記NOx濃度低下量の所定期間における積算値であるNOx浄化量を求め、該NOx浄化量と上記NOx浄化速度とに基いて上記評価を行なうことである。上記NOx浄化速度に加えて、NOx浄化量という触媒の排気ガス浄化力が直接反映された結果のデータをも指標とするから、触媒の劣化の精度良い評価に有利になる。
上記エンジンの排気ガス浄化装置及びエンジンの排気ガス浄化用触媒の浄化性能評価方法において、触媒が触媒活性を示す所定の温度域は、触媒によって異なるが、例えば200℃以上400℃以下とすればよく、或いは低温時の触媒性能を評価する観点から、例えば200℃以上300℃以下とすればよい。
好ましいのは、上記触媒の性能は基準レベルよりも劣化しているという評価が出たときに、上記触媒の劣化の進行が抑制されるように上記エンジン制御手段によるエンジンの運転制御を規制するエンジン運転規制手段を備えていることである。すなわち、排気ガスの温度が所定値以上に上昇しないようにエンジンの運転を制御することが好ましい。例えば、モータによる駆動とエンジンによる駆動とを組み合わせるパラレル方式のハイブリッド自動車において、エンジンを専ら発電機として使用し、車輪の駆動に用いることを規制することによって排気ガス温度の上昇を防止することができる。
また、好ましいのは、上記触媒の性能は基準レベルよりも劣化しているという評価が出たときに、該触媒の劣化を報知する劣化報知手段を備えていることである。これにより、例えば、自動車の運転者に頻繁な加速運転を避けるよう注意喚起することができ、或いは自動車の所有者に触媒の交換を促すことができる。
また、上記NOx浄化速度としては、先に説明した触媒の排気ガス浄化性能評価方法と同様に、空燃比リッチの排気ガスを触媒に供給する期間における最大NOx浄化速度又は平均NOx浄化速度、或いは当該期間中の所定期間での最大NOx浄化速度又は平均NOx浄化速度を採用することができる。NOx浄化量に関しても、空燃比リッチの排気ガスを触媒に供給している期間中に浄化されたNOxの積算量、又は当該期間中の所定期間に浄化されたNOxの積算量を採用することができる。
また、触媒の雰囲気の空燃比をリーンからリッチに切り替えるエンジン運転を複数回実行し、各運転でのNOx浄化速度及びNOx浄化量を求めて、それらの平均値に基いて触媒の劣化を評価することもできる。
また、好ましい実施形態では、上記触媒が、活性アルミナの粒子表面の少なくとも一部がZrLa複酸化物で被覆されてなる複合粒子に、SrFe複酸化物とRhとが担持されてなる触媒成分を含有する。
本発明によれば、上述の如く、触媒の雰囲気の空燃比をリーンからリッチに切り替え、その切替後の上記触媒まわりの空燃比がリーンからリッチに変動する過渡期において、空燃比リッチの模擬排気ガス又はエンジン排気ガスを触媒に供給している状態での、上記触媒によるNOx浄化速度を求め、該NOx浄化速度に基いて当該触媒の排気ガス浄化性能ないしは性能の劣化を評価するから、触媒まわりの空燃比がリーンからリッチに変動する過渡期の触媒の排気ガス浄化性能ないしは当該過渡期に発揮し得る排気ガス浄化性能の劣化度を精度良く評価することができる。
触媒性能のリグ評価装置の構成図である。 同装置による触媒性能評価フロー図である。 触媒性能評価時の空燃比、NOx濃度及びNOx浄化速度の経時変化の一例を示すグラフ図である。 実施例及び比較例のNOx浄化速度の測定結果を示すグラフ図である。 実施例及び比較例のNOx浄化量の測定結果を示すグラフ図である。 触媒性能評価手段を有するエンジンの排気ガス浄化装置の構成図である。 同装置による触媒劣化評価フロー図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
<触媒のリグ評価>
図1は触媒の排気ガス浄化性能をリグで評価する装置を示す。この評価装置は、評価すべきサンプル触媒11の設置部を有する模擬排気ガス流通管12を備え、設置したサンプル触媒11に模擬排気ガスを流通させるようになっている。サンプル設置部の入口(上流側)及び出口(下流側)には、それぞれ模擬排気ガスのNOx濃度を検出するNOx濃度検出手段(NOxセンサ)13が設けられ、さらにサンプル設置部の入口には触媒11の温度を検出する温度検出手段(温度センサ)14が設けられている。同図において、15は模擬排気ガス供給手段、16は触媒11の排気ガス浄化性能を評価するマイクロコンピュータを利用した浄化性能評価手段である。NOx濃度検出手段13及び温度検出手段14の検出信号は浄化性能評価手段16に与えられる。
模擬排気ガス供給手段15は、基本的には、空燃比リーンの模擬排気ガスとストイキ以上にリッチである空燃比リッチの模擬排気ガスとを切り替えて上記設置部の触媒11に供給するように構成され、さらに、必要に応じて、空燃比をリーンからリッチに切り替えた直後に、空燃比のリッチ度合いを短時間(2〜5秒)大きくするリッチスパイクを行なうことができるように構成されている。
すなわち、模擬排気ガス供給手段15は、模擬排気ガスを構成するC、NO、CO、H、O、HO及びNの各供給源(タンク)を備え、例えば、表1に示す組成となるように各ガスを混合して供給する。本例の場合、空燃比リッチの模擬排気ガスはストイキ組成となるようにし、空燃比リーンの模擬排気ガスは、ストイキ組成の模擬排気ガスにOを0.3%分追加することにより、空燃比がリーン(A/F=20)になるようにしている。また、リッチスパイク時の模擬排気ガスは、ストイキ組成の模擬排気ガスにCOを0.3%分追加することにより調製される。
模擬排気ガス供給手段15には、触媒11に供給する模擬排気ガスの温度を調節する昇温手段(ヒータ)が付設されている(図示省略)。
Figure 0005811572
模擬排気ガス供給手段15による模擬排気ガスの供給(空燃比の切替)について説明する。図2に評価フローを示すように、触媒11をガス流通管12のサンプル設置部に設置した後(ステップS1)、その触媒11にストイキの模擬排気ガスを流しつつ、該模擬排気ガスの温度を上昇させていくことにより、設置部内温度(触媒温度)を室温から評価温度(例えば、250℃)まで上昇させる(ステップS2)。
次に、模擬排気ガスの空燃比をリーンに切り替え(ステップS3)、空燃比をリーンに切り替えてから所定時間(例えば30秒)が経過したときに、空燃比をリッチに切り替える(ステップS4)。さらに、空燃比をリッチに切り替えてから所定時間(例えば30秒)が経過したときに、空燃比をリーンに切り替える(ステップS5)。ステップS4とS5とを必要に応じて適宜回数繰り返す。上記ステップS2〜S5は次に説明する浄化性能評価手段16からの指令に応じて実行する。
浄化性能評価手段16は、空燃比をリーンから切り替えて上記リッチの模擬排気ガスを触媒11に供給している状態での、該触媒11から流出する模擬排気ガスのNOx濃度の変化に基いて、該触媒の排気ガス浄化性能を評価する。この場合、評価指標として、NOx浄化速度とNOx浄化量とを算出する。そのために、入口側及び出口側のNOx濃度検出手段13で検出されるNOx濃度を読込む。
すなわち、入口側のNOx濃度検出手段と出口側のNOx濃度検出手段13で検出されるNOx濃度の差は、触媒11によるNOx濃度低下量である。浄化性能評価手段16は、このNOx濃度低下量の時間変化率であるNOx浄化速度をCPUで算出する。本実施形態では、空燃比リーンから切り替えられた空燃比リッチ期間中の最大NOx浄化速度を評価指標とする。また、浄化性能評価手段16は、上記NOx濃度低下量の空燃比リッチ期間における積算値をNOx浄化量としてCPUで算出する。
そして、浄化性能評価手段16は、上記NOx浄化速度及びNOx浄化量を表示手段に表示するとともに、それらを記憶手段に記憶された閾値データと比較し、NOx浄化速度が閾値以上に大であるときに、或いはNOx浄化速度が閾値以上に大であり且つNOx浄化量が閾値以上に大であるときに、当該触媒11の排気ガス浄化性能は良と判定し、その判定結果を表示手段に表示する。この場合、閾値は、ストイキ模擬排気ガスの供給開始時の触媒11の温度が高くなるほど大きくなるように予め設定されている。
具体的には、図2の評価フローに示すように、ステップS3で模擬排気ガスの空燃比がリーンに切り替えられたときから、触媒11の上流側と下流側のNOx濃度の検出を開始する。そして、ステップS6で空燃比リッチ期間におけるNOx浄化速度とNOx浄化量とを求める。上記ステップS4とS5とを繰り返して実行するときは、各空燃比リッチ期間における上記NOx浄化速度及びNOx浄化量を求めて、それらの平均値をとる。
上記ステップS1〜S6を評価すべき各温度(例えば、250℃〜400℃の50℃刻み)に関して実行する(ステップS7)。各評価温度でのNOx浄化速度及びNOx浄化量に基いて当該触媒の性能を評価する(ステップS8)。
図3の(a)には空燃比(A/F)の変化と下流側NOx濃度の変化の一例が示されている。触媒11では、空燃比がリーンであるときのNOxの浄化性が低いが、空燃比がリッチになると、NOxの浄化が急に進むようになる。そのため、空燃比がリーンからリッチに変化すると、下流側NOx濃度が減少していき、リッチからリーンに変化すると、下流側NOx濃度が急に高くなる。図3の(b)に示すように、NOx浄化速度は、空燃比がリーンからリッチに切り替えられるたびに急激に高くなり、時間の経過とともに、低下していく。
リーンからリッチへの空燃比切替直後にリッチスパイクを行なうと、実機においてリッチスパイクを実施するケースに対応した触媒性能評価が可能になる。
[NOx浄化速度及びNOx浄化量の測定結果]
図4及び図5に上記評価装置を用いた実施例及び比較例各々の触媒のNOx浄化速度及びNOx浄化量の測定結果を示す。NOx浄化速度は、上記空燃比リッチ期間における最大値(測定3回の平均値)である。NOx浄化量は、上記空燃比リッチ期間に浄化されたNOxの積算量(測定3回の平均値)である。模擬排気ガス流量はSV値が60000h−1になるようにした。
実施例及び比較例は、コージェライト製のハニカム担体に触媒層を形成した触媒である。実施例触媒は、活性アルミナの粒子表面の少なくとも一部がZrLa複酸化物で被覆されてなる複合粒子に、SrFe複酸化物とRhとが担持されてなる触媒成分を含有する。比較例触媒は、実施例の上記触媒成分に代えて、上記複合粒子にRhのみ担持させてなる触媒成分を含有する。
図4によれば、実施例は比較例よりもNOx浄化速度が大きい。図5によれば、NOx浄化量は、300℃以上では実施例と比較例とに差は殆どないが、250℃では実施例は比較例よりもNOx浄化量が格段に大きい。この結果から、実施例に係る触媒は、低温雰囲気において空燃比がリーンからリッチに大きく変動したときのNOx浄化性能が良いことがわかる。
従って、上記触媒性能のリグ評価システムによれば、低温時において触媒まわりの空燃比がリーンからリッチに大きく変動する過渡期の触媒の排気ガス浄化性能を精度良く評価することができる。
<触媒の実機評価>
図6は排気系に組み込まれている触媒の劣化を評価することができる自動車のエンジンの排気ガス浄化装置を示す。すなわち、エンジン21の排気通路22に排気ガス浄化用触媒23が設けられている。触媒23の入口側(上流側)の排気通路22には、触媒23の温度を検出する温度検出手段(温度センサ)24と、触媒23が置かれている触媒雰囲気の空燃比を検出する空燃比検出手段(空燃比センサ)25と、排気ガスのNOx濃度を検出するNOx濃度検出手段(NOxセンサ)26とが設けられている。触媒23の出口側(下流側)の排気通路22には、排気ガスのNOx濃度を検出するNOx濃度検出手段(NOxセンサ)27が設けられている。
温度検出手段24、空燃比検出手段25及びNOx濃度検出手段26,27の検出信号はマイクロコンピュータを利用した制御装置28に与えられる。この制御装置28によりエンジン21が制御される。また、図示は省略するが、自動車のインストルメントパネルには、触媒23が劣化しているという評価が出たときに、該触媒23の劣化を報知する劣化報知手段(ランプ)が設けられている。
制御装置28は、触媒雰囲気の空燃比が所定値以上にリーンであり且つ触媒23が触媒活性を示す所定の温度域(例えば200℃以上300℃以下)にあるときに、触媒23にストイキ以上にリッチである空燃比リッチの排気ガスが供給されるように上記エンジンを運転するエンジン制御手段と、触媒23に上記空燃比リッチの排気ガスが供給されている状態での、触媒よりも下流側のNOx濃度の変化に基いて触媒23の劣化を評価する劣化評価手段と、触媒23の劣化が判定されたときに、その劣化の進行が抑制されるようにエンジン21の運転制御を規制するエンジン運転規制手段とを備えている。
エンジン制御手段に関し、触媒雰囲気の空燃比は空燃比検出手段25の検出信号によって判定され、例えば、A/F≧20であるときに、空燃比が所定値以上にリーンであるとする。なお、空燃比検出手段は、排気通路22に配置する空燃比センサによって構成することもできるが、エンジン21が停止しているときは触媒23がA/F≧20のリーン雰囲気に包まれているのが通常であるから、エンジン21の停止をもって空燃比が所定値以上にリーンであるとする空燃比検出手段であってもよい。
空燃比リッチの排気ガスの供給は、エンジン制御手段によって、エンジン21をリッチ空燃比で運転することによって行なうことができる。本実施形態では、エンジン21をストイキで運転することによってストイキの排気ガスを触媒23に供給するように構成されている。
劣化評価手段は、触媒23へのストイキ排気ガスの供給開始から所定時間、NOx濃度検出手段26,27の検出信号を読込み、先に説明したリグ評価の場合と同様の手法でNOx浄化速度及びNOx浄化量を算出し、記憶手段の閾値データとの比較によって触媒23の劣化度を判定する。NOx浄化速度が閾値よりも小であるとき、或いはNOx浄化速度が閾値よりも小であり且つNOx浄化量が閾値よりも小であるときには、当該触媒23は劣化度が大きいと判定する。この場合、閾値は、ストイキ排気ガスの供給開始時の触媒23の温度が高くなるほど大きくなるように予め設定されている。
エンジン運転規制手段は、劣化評価手段による触媒23の劣化判定を受けて、排気ガスの温度が所定値以上に上昇しないようにエンジン制御手段によるエンジンの運転制御を規制する。例えば、パラレル方式のハイブリッド自動車においては、エンジンが専ら発電機として使用され、車輪の駆動には用いられないようにエンジン制御手段によるエンジン制御に規制をかける。劣化報知手段は、劣化評価手段による触媒23の劣化判定を受けて作動する。
図7に評価フローを示す。スタート後のステップS1において、エンジン制御手段が空燃比検出手段25の検出信号に基いて触媒23が空燃比リーンの雰囲気に包まれているか否かを判定する。触媒23がリーン雰囲気に包まれているときはステップS2に進んで、エンジン制御手段が温度検出手段24の検出信号に基いて触媒23の温度が所定温度域にあるか否かを判定する。触媒23の温度が所定温度域にあるときはステップS3に進んで、エンジン制御手段がエンジン1をストイキで運転する。
エンジン1のストイキ運転開始に応じて、劣化評価手段が、ストイキ運転開始からの経過時間のカウントを開始し(ステップS4)、NOx濃度検出手段26,27の検出信号を読み込んでいく(ステップS5)。劣化評価手段は、所定時間が経過すると(ステップS6)、ステップ7に進んで、NOx浄化速度及びNOx浄化量を算出し、続くステップS8で触媒23の劣化度を判定する。触媒23が劣化していると判定されると(ステップS9)、ステップ10に進んで、エンジン運転規制手段が、触媒23の劣化の進行が抑制されるように、すなわち、排気ガスの温度が所定値以上に上昇しないようにエンジン制御手段によるエンジン21の運転制御を規制する。続くステップS11で劣化報知手段による触媒23の劣化が報知される。
従って、上記触媒性能の実機評価システムによれば、低温時おいて触媒まわりの空燃比がリーンからリッチに変動する過渡期に触媒23が発揮し得る排気ガス浄化性能がどの程度劣化しているかを精度良く評価することができ、エンジン運転制御の規制による触媒の劣化進行の抑制、劣化報知による触媒交換時期の注意喚起を図ることができる。
11 触媒
12 ガス流通管
13 NOx濃度検出手段
14 温度検出手段
15 模擬排気ガス供給手段
16 浄化性能評価手段
21 エンジン
22 排気通路
23 触媒
24 温度検出手段
25 空燃比検出手段
26 NOx濃度検出手段
27 NOx濃度検出手段
28 制御装置

Claims (9)

  1. 空燃比リーンの雰囲気に包まれているときに活性サイトに酸素が化学的に結合し、或いは物理的に吸着した状態になる触媒の排気ガス浄化性能を評価する方法であって、
    上記触媒に空燃比リーンの模擬排気ガスを供給し該触媒まわりを空燃比リーンの雰囲気にする工程と、
    上記空燃比リーンの模擬排気ガスから切り替えて、ストイキ以上にリッチである空燃比リッチの模擬排気ガスを上記触媒に供給する工程とを備え、
    上記空燃比切替後の上記触媒まわりの空燃比がリーンからリッチに変動する過渡期において、上記空燃比リッチの模擬排気ガスを上記触媒に供給している状態での、上記触媒から流出する上記模擬排気ガスのNOx濃度低下量の時間変化率であるNOx浄化速度を求め、
    上記NOx浄化速度に基いて当該触媒の排気ガス浄化性能を評価することを特徴とする触媒の浄化性能評価方法。
  2. 請求項1において、
    上記空燃比切替後の上記空燃比リッチの模擬排気ガスを触媒に供給している状態での、上記触媒から流出する上記模擬排気ガスのNOx濃度低下量の所定期間における積算値であるNOx浄化量を求め、
    上記NOx浄化速度及び上記NOx浄化量に基いて当該触媒の排気ガス浄化性能を評価することを特徴とする触媒の浄化性能評価方法。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    上記触媒が、活性アルミナの粒子表面の少なくとも一部がZrLa複酸化物で被覆されてなる複合粒子に、SrFe複酸化物とRhとが担持されてなる触媒成分を含有することを特徴とする触媒の浄化性能評価方法。
  4. 空燃比リーンの雰囲気に包まれているときに活性サイトに酸素が化学的に結合し、或いは物理的に吸着した状態になる触媒の排気ガス浄化性能を評価するための装置であって、
    上記触媒を設置する設置部を有する模擬排気ガス流通管と、
    上記設置部の触媒に、空燃比リーンの模擬排気ガスを供給して該触媒まわりを空燃比リーンの雰囲気にし、次いで該空燃比リーンの模擬排気ガスから切り替えて、ストイキ以上にリッチである空燃比リッチの模擬排気ガスを供給する模擬排気ガス供給手段と、
    上記設置部の触媒よりも排気ガス流れ下流側のNOx濃度を検出するNOx濃度検出手段と、
    上記空燃比切替後の上記空燃比リッチの模擬排気ガスを触媒に供給している状態での、上記触媒から流出する上記模擬排気ガスのNOx濃度の変化に基いて、上記触媒の排気ガス浄化性能を評価する浄化性能評価手段とを備え、
    上記浄化性能評価手段は、上記切替後の上記触媒まわりの空燃比がリーンからリッチに変動する過渡期における上記触媒から流出する上記模擬排気ガスのNOx濃度低下量の時間変化率であるNOx浄化速度に基いて、上記触媒の排気ガス浄化性能を評価することを特徴とする触媒の浄化性能評価装置。
  5. 請求項4において、
    上記浄化性能評価手段は、上記切替後の上記NOx濃度低下量の時間変化率であるNOx浄化速度と、上記NOx濃度低下量の所定期間における積算値であるNOx浄化量とに基いて、上記触媒の排気ガス浄化性能を評価することを特徴とする触媒の浄化性能評価装置。
  6. エンジンの排気系に排気ガス浄化用の触媒が設けられているエンジンの排気ガス浄化装置であって、
    上記触媒は、空燃比リーンの雰囲気に包まれているときに活性サイトに酸素が化学的に結合し、或いは物理的に吸着した状態になるものであり、
    上記触媒が置かれている雰囲気の空燃比を検出する空燃比検出手段と、
    上記触媒の温度を検出する温度検出手段と、
    上記触媒よりも排気ガス流れ下流側のNOx濃度を検出するNOx濃度検出手段と、
    上記雰囲気の空燃比がリーンであり且つ上記触媒が触媒活性を示す所定の温度域にあるときに、上記触媒にストイキ以上にリッチである空燃比リッチの排気ガスが供給されるように上記エンジンを運転するエンジン制御手段と、
    上記触媒に上記空燃比リッチの排気ガスが供給されている状態での、上記下流側のNOx濃度の変化に基いて上記触媒の劣化を評価する劣化評価手段とを備え、
    上記劣化評価手段は、上記触媒まわりの空燃比がリーンからリッチに変動する過渡期における上記下流側のNOx濃度の低下量の時間変化率であるNOx浄化速度を求め、該NOx浄化速度に基いて上記評価を行なうことを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  7. 請求項6において、
    上記劣化評価手段は、上記触媒に上記空燃比リッチの排気ガスが供給されている状態での、上記下流側のNOx濃度の低下量の所定期間における積算値であるNOx浄化量を求め、該NOx浄化量と上記NOx浄化速度とに基いて上記評価を行なうことを特徴とするエンジンの排気ガス浄化装置。
  8. エンジンの排気系に設けられている排気ガス浄化用触媒の浄化性能評価方法であって、
    上記触媒は、空燃比リーンの雰囲気に包まれているときに活性サイトに酸素が化学的に結合し、或いは物理的に吸着した状態になるものであり、
    上記触媒が置かれている雰囲気の空燃比の空燃比がリーンであり且つ上記触媒が触媒活性を示す所定の温度域にあるときに、上記触媒にストイキ以上にリッチである空燃比リッチの排気ガスが供給されるように上記エンジンを運転し、
    上記触媒まわりの空燃比がリーンからリッチに変動する過渡期において、上記触媒に上記空燃比リッチの排気ガスを供給した状態での、上記触媒よりも排気ガス流れ下流側のNOx濃度低下量の時間変化率であるNOx浄化速度を求め、該NOx浄化速度に基いて、上記触媒の劣化を評価することを特徴とするエンジンの排気ガス浄化用触媒の浄化性能評価方法。
  9. 請求項8において、
    上記触媒に上記空燃比リッチの排気ガスが供給されている状態での、上記触媒よりも排気ガス流れ下流側の上記NOx濃度低下量の所定期間における積算値であるNOx浄化量を求め、該NOx浄化量と上記NOx浄化速度とに基いて上記評価を行なうことを特徴とするエンジンの排気ガス浄化用触媒の浄化性能評価方法。
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